JP2014239138A - 太陽電池モジュールの製造方法及び太陽電池モジュール - Google Patents

太陽電池モジュールの製造方法及び太陽電池モジュール Download PDF

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Abstract

【課題】バックシート側の封止材がセル受光面上に被るため、受光面積が減少するのを防止可能な太陽電池モジュールの製造方法を得ること。【解決手段】結晶系太陽電池セルをタブ線(4)で配線し、透光性基板(1)とバックシート(6)間に、受光面側封止材(2)と裏面側封止材(5)の2枚の封止材にはさみ、ラミネートした構造を有する太陽電池モジュールにおいて、透光性基板(1)に接する受光面側封止材(2)はUVカット材を含まない封止シートであり、バックシート(6)に接する裏面側封止材(5)はカット波長が310nm以上である太陽電池モジュールまたは/かつ、裏面側封止材(5)に白色顔料が添加されており、裏面側封止材(5)がラミネート加圧前に予め部分架橋するようにする。【選択図】図4

Description

本発明は、太陽電池モジュールの製造方法及び太陽電池モジュールに関する。
従来の太陽電池モジュールでも封止材料中の添加物により、透過光、反射光の制御を行い、出力を向上させる技術が開示されている。特に裏面側(バックフィルム側)の封止材に白色顔料を添加し反射率を上げることで高効率化を図るようにしたモジュールが市販されているが、製造工程において、裏面側の着色封止材がセルの受光面に被さり、発電効率を下げる要因となっている。特許文献1ではEVA(エチレンビニルアセテート)樹脂からなる受光面側封止材に対し、着色EVA樹脂からなる裏面側封止材の酢酸ビニル(VA)比が2〜8%小さい値のものを用いる事により、裏面側の溶融粘度が受光面側より高くなり、裏面側EVAのセル受光面の被りを防止する技術が開示されている。
特許文献2では、裏面側着色封止材と受光面側封止材の間にシランカップリング剤を設けることで両層の混合を防ぎ、裏面側着色封止材のセル受光面の被りを防止する発明が記載されている。
特許文献3では、裏面側封止材を2層構成にし、セル側に透明層、バックフィルム側に着色層を配することで同様な効果を得ている。
また、特許文献4では受光面側に配する透明封止材の厚さを裏面側に配する着色封止材の厚さより薄くすることで、透明封止材への熱の伝達を容易にし、セルへの密着が先に実現するようにし、着色封止材の回り込みを抑制し、同様な効果を得ている。
特許第4467222号公報 特開2012−119434号公報 特開2011−216804号公報 国際公開第2012/169399号
しかしながら、上記従来の方法では、ラミネート時には上下封止材を完全溶融させなければならないため、完全に上下層の混合を防止することができず、その結果、裏面側に配する着色封止材がセル受光面に被るのを防止することができないという問題があった。
また、特許文献3では、EVAのメルトフルオレートや酢酸ビニルの含有量、及び太陽電池の製造工程における加熱加圧条件によっては、上記の現象(混合)を防止することができない場合があるとも、記載されている。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、積層時の裏面側封止材のセル受光面被りを防止し、高出力の太陽電池モジュールを得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、透光性基板と、受光面側封止材と、タブ線により接続された太陽電池セルと、前記受光面側封止材よりも光透過率が低い裏面側封止材と、バックシートとを順次積層し、積層体を形成する工程と、前記積層体を加熱加圧し、前記太陽電池セルを封止する工程とを含み、前記積層体の前記裏面側封止材は、前記封止する工程に先立ち、一部架橋され、前記封止する工程中又は前記封止する工程後に完全架橋するように構成されたことを特徴とする。
本発明によれば、積層時の裏面側封止材のセル受光面被りを完全に防止し、高出力の太陽電池モジュールを得ることができるという効果を有する。
図1は、本発明の実施の形態1の太陽電池モジュールの要部断面図である。 図2−1は、本発明の実施の形態1の太陽電池モジュールの封止材を除いた状態を示す要部拡大斜視図である。 図2−2は、本発明の実施の形態1の太陽電池モジュールの一部破断斜視図である。 図2−3は、本発明の実施の形態1の太陽電池モジュールのストリングSの拡大斜視図である。 図3−1は、本発明の実施の形態1の太陽電池モジュールの製造工程を示す工程断面図である。 図3−2は、本発明の実施の形態1の太陽電池モジュールの製造工程を示す工程断面図である。 図3−3は、本発明の実施の形態1の太陽電池モジュールの製造工程を示す工程断面図である。 図3−4は、本発明の実施の形態1の太陽電池モジュールの製造工程を示す工程断面図である。 図4は、本実施の形態1の太陽電池モジュールの製造工程を示すフローチャートである。 図5−1は、本発明の実施の形態2の太陽電池モジュールの製造工程を示す工程断面図である。 図5−2は、本発明の実施の形態2の太陽電池モジュールの製造工程を示す工程断面図である。 図5−3は、本発明の実施の形態2の太陽電池モジュールの製造工程を示す工程断面図である。 図5−4は、本発明の実施の形態2の太陽電池モジュールの製造工程を示す工程断面図である。 図6は、本実施の形態2の太陽電池モジュールの製造工程を示すフローチャートである。 図7は、本実施の形態2の裏面側封止材を形成するための装置を示す図である。
以下に、本発明にかかる太陽電池モジュールの製造方法及び太陽電池モジュールの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、以下に示す図面においては、理解の容易のため、各部材の縮尺が実際とは異なる場合がある。各図面間においても同様である。
実施の形態1.
本実施の形態では、バックシート上に裏面側封止材をのせ、加熱及び加圧して一部架橋させた後に、透光性基板と、受光面側封止材と、タブ線により接続され、同一面上に配列された複数の太陽電池セルと、受光面側封止材よりも光透過率が低く、一部架橋された裏面側封止材と、バックシートとを順次積層し、積層体を形成する工程と、積層体を加熱加圧し、太陽電池セルを封止する工程とを含むことを特徴とする。
図1は、この発明の実施の形態1の太陽電池モジュールの要部断面図である。また、図2−1〜図2−3はこの発明の実施の形態1の太陽電池モジュールの要部を示す図である。図2−1はこの太陽電池モジュールの封止材を除いた状態を示す要部拡大斜視図、図2−2はこの太陽電池モジュールの一部破断斜視図、図2−3はストリングSの拡大斜視図である。図3−1〜図3−4は、本実施の形態1の太陽電池モジュールの製造工程を示す工程断面図、図4は、本実施の形態1の太陽電池モジュールの製造工程を示すフローチャートである。図1において、太陽電池モジュール50は、受光面側から、ガラス等の透光材からなる透光性基板1と、透光性樹脂からなる受光面側封止材2と、複数の太陽電池セル3と、裏面側封止材5と、耐候性に優れたバックシート6とが、この順で積層されて構成されている。そして裏面側封止材5が受光面側封止材2よりも低い光透過率を有する材料からなり、あらかじめ一部架橋した後に、受光面側封止材2と当接するように各部材が積層されて完全に架橋されることで、裏面側封止材5が受光面側封止材2に混ざったり、太陽電池セル3の受光面を被ったりすることなく形成されたことを特徴とする。裏面側封止材5は、一部架橋した状態で、受光面側封止材2と当接し、その後完全架橋される過程を経る。一部架橋した状態では過酸化物の一部しか分解していないため、完全架橋時に未架橋の受光面側封止材2と架橋反応するため両者の間に強い接着力が発生する。しかしながら一部架橋後の裏面封止材5は受光面側封止材2とほとんど混ざらない。従って裏面側封止材5が太陽電池セル3の受光面よりも上には存在しないようになっている。10はセル間領域である。
ここで図2−3に示すように、これら複数の太陽電池セル3は、タブ線4で直列接続され、ストリングSを構成する。そして、このストリングSが複数個並置されて図2−1に示すように、マトリクス状のセル配列を構成している。太陽電池セル3は受光面側電極3a及び裏面電極3bを有しており、この受光面側電極3a及び裏面電極3bにタブ線4がはんだ接合により接続されている。なお、裏面側封止材5は一旦熱処理により一部架橋された状態で受光面側封止材2に当接され、熱処理により一体となり、太陽電池セル3を樹脂封止して樹脂封止層を形成する。このような構成の積層体の外周縁部が全周にわたって外枠7で覆われて、図2−2に一部破断斜視図を示すように、太陽電池モジュール50が作製される。
透光性基板1には、ガラス材或いはポリカーボネート樹脂などの合成樹脂材が用いられる。さらにガラス材としては、白板ガラス、強化ガラス、熱線反射ガラスなどが用いられ、一般的には厚さ3mm〜4mm程度の白板強化ガラスが多く使用されている。一方、ポリカーボネート樹脂については、厚みが5mm程度のものが多く使用されている。
受光面側封止材2には、透光性、耐熱性、電気絶縁性、柔軟性を有する素材が用いられ、エチレンビニルアセテート(EVA)やポリビニルブチラール(PVB)、ポリオレフィン、シリコーン樹脂などを主成分とする合成樹脂材が好適である。そして、シート状形態、もしくは液状形態のものを、溶融、硬化することにより、樹脂封止層を形成する。なおこの受光面側封止材は、主成分が、VAを20〜30%含有するEVAであり、かつ紫外線吸収剤を含まない樹脂であるのが望ましい。本実施の形態の方法を用いる場合、受光面側封止材2としてVAを20〜30%含有するEVAを用いても、一部架橋を行った裏面側封止材5は、ラミネート時に受光面側に流れ込むことがないため、裏面側封止材5のVAを考慮することなく、受光面よりも受光側に裏面側封止材5のはみ出しを抑制することができる。
裏面側封止材5には、受光面側封止材2よりも光透過率が低く、白色無機顔料が分散された耐熱性、電気絶縁性、柔軟性を有する素材が用いられる。具体的には、エチレンビニルアセテート(EVA)やポリビニルブチラール(PVB)、シリコーン樹脂などを主成分とする合成樹脂材に、チタン白、亜鉛華、硫酸バリウム、リトポン、シリカなどからなる無機粉体に適宜表面処理を行った白色無機顔料を分散させたものが例として挙げられる。裏面側封止材2には分解温度が異なる2種類の過酸化物が添加されているのが望ましく、用いるEVAのVA比は20〜40%である。20%に満たないと加工性が悪く、40%を越えると流動性が高く、受光面側にも回りこみ易くなる。2種類の過酸化物を用いるのは架橋反応を一部分だけに留めやすくするためで、分解温度の異なる2種類以上の過酸化物を用いることで安定した制御が可能となる。この時添加した過酸化物のなかで最も分解温度が高いものと低いものの分解温度差が、15℃以上であることが好ましく更に最も分解温度の高いものの分解温度が90℃以上であることが好ましい。これにより、裏面側封止材2を容易に一部架橋させることが可能となる。分解温度差が15℃に満たないと、温度制御が困難である。一方最も分解温度の高いものの分解温度が90℃に満たないと、分解され易いため、一括熱処理工程に先立ち分解してしまって封止性が低下する。裏面封止材としてはカット波長(それより短波長の透過率が5%以下である波長)が310nm以上である光吸収剤、または、白色顔料を含有するのが望ましい。
なお、裏面側封止材5の散乱反射特性は、反射率が高く、あらゆる方向に均一に反射するような反射特性をもつものが理想であり、白色無機顔料の含有量が多いほうが有利である。しかし、白色無機顔料の含有量を増すと、封止時の流動性が低下し、太陽電池セル3にダメージを与えてしまう。例えば、エチレンビニルアセテートに白色無機顔料として30(重量)%を超えるチタン白を混入させると、封止時の圧力で、太陽電池セル3表面に形成されているタブ線付近でセル割れが発生する可能性が非常に高まり、太陽電池モジュールの生産性に欠ける問題がある。よって、白色無機顔料の含有量は30%以下が望ましい。また、白色無機顔料の含有量の下限は、容易に設定できないが、含有量が少ないと、受光面側封止材2と裏面側封止材5の界面での反射率が低くなる。例えば、エチレンビニルアセテートに混入させる白色無機顔料として5%未満のチタン白を用いた場合、反射に対して裏面側封止材5の内部に吸収される光量が大きくなる。そのため、5%以上含まれていないと効果が低くなる。
太陽電池セル3は、厚み0.1mm〜0.3mm程度の単結晶シリコンや多結晶シリコン基板などからなり、マトリクス状に並ぶ。太陽電池セル3内部にはpn接合が形成され、その受光面と裏面には電極(図示せず)が設けられ、さらに受光面には反射防止膜を設けて構成されている。この受光面に設けられた受光面側電極3aから隣接セルの裏面に設けられた裏面電極3bへと、順次タブ線4が接続され、隣接する太陽電池セル3同士の直列接続を実現している。また、太陽電池セル3に入射した光の内、太陽電池セル3と透過した光を反射させ再利用するために、太陽電池セルの裏面には反射層を形成している場合もある。
タブ線4は、厚み0.1mm〜0.4mm程度の金属線からなり、適宜はんだめっきや防錆層、接着層が形成され、太陽電池セル3に電気的に接合され、複数の太陽電池セル3間を電気的に接続している。前述したように、太陽電池モジュール50内で、マトリクス状に並ぶ太陽電池セル3を、太陽電池モジュール50の主に長手方向に順次接続し、太陽電池セル3のストリングSを構成する。また、発電電圧を増加するために、長手方向だけでなく、短手方向にも接続され、全太陽電池セル3が直列に接続されているものもある。
バックシート6には、透湿性、耐候性、耐加水分解性、絶縁性に優れた素材が用いられ、フッ素系樹脂シートやアルミナ又はシリカを蒸着したポリエチレンテレフタレート(PET)シートなどが用いられる。また、ここで用いるバックシートは、市販されている白色、あるいは黒色の太陽電池用バックフィルムであっても何ら問題は無い。
次に本実施の形態1の太陽電池モジュールの製造方法について図3−1〜図3−4及び図4を参照しつつ説明する。
まず、あらかじめ通例の方法により太陽電池セルを形成する(図4:ステップS101)。そして、太陽電池セルの受光面側電極3aと隣接する太陽電池セルの裏面電極3bとを結ぶようにタブ線4を固着することによりストリングSを形成する(図4:ステップS102)。
こののち、図3−1に示すように、裏面側封止材2をバックシート(125μm厚の耐光性透明ペットフィルム)の上にのせ、さらに離型シート(図示せず)としてテドラーフィルムを載せる(図4:ステップS201)。真空ラミネータにて面加圧しながら120℃5分加熱し、図3−2に示すように、裏面側封止材2を一部架橋させる(図4:ステップS202)。裏面側封止材2として、チタンホワイトを添加した0.4mm厚のEVAシートを用いる。
また、この時の加熱温度、及び時間は予め動的ずり弾性測定によって求めることが可能で、温度を低くした場合は時間を長くすることで加工が可能である。加圧は50kPaであった。加圧力はその温度条件でのEVAフィルム溶融時の貯蔵弾性率により異なるが、120℃かつVA20〜40%であれば加圧力は20〜300kPaの間となる。
この条件では架橋反応が一部の基でしか起こらないため、120℃でのずり貯蔵弾性率は1.4×104Paから2.5×10Paに増加するに留まる。EVAは側鎖が反応し架橋するため架橋物は軟質ゲルとなるものの、ゲル化率が低いため、通常のキシレンなどで抽出するゲル化率測定法では測定できず、キシレン100℃10時間抽出でのゲル分率が0%であった。30℃に冷却し、テドラーを剥がしたものはバックシートと一体となっている。こうして得られたバックシート6/裏面側封止材5を一体化形成する。
ここで、部分架橋工程は、測定面が金属製のパラレルプレート型のレオメーターを用い、温度120℃、周波数0.1Hzの条件でずり応力を走査して貯蔵弾性率G'を測定したとき、裏面側封止材の貯蔵弾性率G'が架橋前の1.5倍から6.0倍であり、且つ部分架橋後のキシレン100℃10時間抽出でのゲル分率が0%となるように裏面側封止材を架橋させるようにするのが望ましい。この範囲とすることで、成形性、接着力を損なわずに受光面側封止材と裏面側封止材との混合を防止する。裏面側封止材の貯蔵弾性率G'が架橋前の1.5倍に満たないと、混合を防止できない場合がある、一方裏面側封止材の貯蔵弾性率G'が架橋前の6.0倍を越えると、接着力が低下し、確実な封止ができない場合がある。
そして、図3−3に示すように、透光性基板1、受光面側封止材2、タブ線4で相互接続された太陽電池セル3を受光面側が透光性基板1側に向くように、受光面側封止材2上に載置する。この後、太陽電池セル3上に、裏面側封止材5が一部架橋し、バックシートに一体化されたシート状体を、裏面側封止材5、バックシート6となるように順次積層し、積層体50Sを形成する(図4:ステップS103)。
この後、5分間減圧する(図4:ステップS104)。
最後に、加圧しつつ加熱して、受光面側封止材2及び裏面側封止材5を完全架橋させて成形し(図4:ステップS105)、図3−4に示すように、受光素子モジュールを形成する。本実施の形態では、この工程は、ラミネータにより真空状態で100℃〜200℃の温度で15分から1時間程度加熱しながら、0.5atm〜1.0atm程度で加圧することによって成形する。受光面側封止材2、裏面側封止材5が軟化溶融し架橋融着するため、積層体は一体化される。
このようにして容易に、図1に示した太陽電池モジュール50が形成される。
最後に一体化された積層体の外周各辺に外枠7(アルミニウムやSUSなどの金属材、合成樹脂材などで作製されている)を嵌め込み、各コーナーを固定することで図2−2に一部破断斜視図を示すように太陽電池モジュール50が完成する(図4:ステップS106)。
このようにして、得られた太陽電池モジュールでは太陽電池セル受光面に裏面側封止材5の被りが全く見られず、受光面より上には侵入していない。この理由として直鎖状に伸びる反応と異なり架橋反応は溶融状態であっても分子がばらばらにならないため受光面側封止材と裏面側封止材とが混ざり合わないからと考えられる。但し混ざり合わないと言っても、お互いのアセチル基による架橋が発生しているため、十分な接着力を有している。
実施の形態2.
前記実施の形態1では、裏面側封止材5をバックシート6で一部加熱し一部架橋反応を進めたものであるが、本実施の形態ではその部分架橋工程をEVAのシート化工程中で実施するものである。この場合は溶融粘度の高い樹脂のシート化が可能なカレンダー法が適している。すなわち、本実施の形態では、裏面側封止材25を、シート状に成型する際に、加熱して一部架橋させ、この後に、透光性基板と、受光面側封止材と、タブ線により接続され、同一面上に配列された複数の太陽電池セルと、前記受光面側封止材よりも光透過率が低く、一部架橋された裏面側封止材と、バックシートとを順次積層し、積層体を形成するようにしたことを特徴とする。
図5−1〜図5−4は、本実施の形態2の太陽電池モジュールの製造工程を示す工程断面図、図6は、本実施の形態2の太陽電池モジュールの製造工程を示すフローチャートである。図7は、裏面側封止材25を形成するための装置を示す図である。本実施の形態2の方法で形成される、太陽電池モジュール50は、図1に示したものと同様であり、受光面側から、ガラス等の透光材からなる透光性基板1と、透光性樹脂からなる受光面側封止材2と、複数の太陽電池セル3と、裏面側封止材25と、耐候性に優れたバックシート6とが、この順で積層されて構成されている。そして裏面側封止材25が受光面側封止材2よりも低い光透過率を有する材料からなり、あらかじめ一部架橋した後に、受光面側封止材2と当接するように各部材が積層されて完全に架橋されている。従って、裏面側封止材25が受光面側封止材2に混ざったり、太陽電池セル3の受光面を被ったりすることなく形成され、裏面側封止材25が太陽電池セル3の受光面よりも上には存在しないようになっている。
まず、裏面側封止材の構成材料を溶融しシート状に成型してシート状裏面側封止材25Pを形成する(図5−1)。そして、これを加熱により一部架橋することで、一部架橋された裏面側封止材2SSを用意する(図6:ステップS301)。
本実施の形態では、図7に示すカレンダー成型機を用いる。このカレンダー成型機は、裏面側封止材構成材料を溶融し、シート状に成型する4個の熱金属ロール101と、エンボス加工をするための3個のエンボス加工用熱ロール103と、シート状に成型された裏面側封止材を部分架橋させるために温風を供給する一部架橋用ヒータ104と、冷却用ファン105と、部分架橋された裏面側封止材25Sを回収する回収ロール106とを有している。この回収ロール106で得られた裏面封止材25Sを、所望の長さにカットし、一部架橋された裏面封止材として用いる。
まず、図7に示すカレンダー成型機の熱金属ロール101に、EVA混合物を供給する。このEVA混合物は、EVAペレット、可塑剤、黄変防止材、カットオフ波長(それより短波長の透過率が5%以下であるもの)が320nm以下である紫外線吸収剤、シランカップリング剤、ラジカル補足安定剤を溶融混合した後、過酸化物を添加したものである。またトリアリルシアヌレートを架橋助剤として添加することも可能である。このようにして得られたEVA混合物からなる裏面封止材構成材料25mは4個の熱金属ロール101間を通過していく。これらの熱金属ロール101は徐々に回転速度が高くなるように構成されており、徐々に、薄く成型され、シート状裏面側封止材25Pとなる。そしてエンボス加工用熱ロール103でエンボス加工がなされた後、一部架橋用ヒータ104で一部架橋された裏面側封止材25Sが得られる。この後冷却用ファン105で冷却され、一部架橋された裏面側封止材25Sは回収ロール106に巻回される。この状態で、一部架橋された裏面側封止材25Sは所望の長さにカットされる。
後の工程は、前記実施の形態1と同様であるので詳細な説明を省略するが、図5−3に示すように透光性基板1、受光面側封止材2、タブ線4で相互接続された太陽電池セル3を受光面側が透光性基板1側に向くように、受光面側封止材2上に載置する。この後、太陽電池セル3上に、一部架橋された裏面側封止材25S、バックシート6となるように順次積層し、積層体50Sを形成する(図6:ステップS103)。
この後、5分間減圧する(図6:ステップS104)。
最後に、加圧しつつ加熱して、受光面側封止材2及び裏面側封止材25を完全架橋させて成形し(図6:ステップS105)、図5−4に示すように、受光素子モジュールを形成する。本実施の形態では、この工程は、ラミネータにより真空状態で100℃〜200℃の温度で15分から1時間程度加熱しながら、0.5atm〜1.0atm程度で加圧することによって成形する。受光面側封止材2、裏面側封止材25が軟化溶融し架橋融着するため、積層体は一体化される。
このようにして容易に、図1に示した太陽電池モジュール50が形成される。
最後に一体化された積層体の外周各辺に外枠7を嵌め込み、各コーナーを固定することで太陽電池モジュール50が完成する(図6:ステップS106)。
このようにして、得られた太陽電池モジュールにおいても、太陽電池セル受光面に裏面側封止材25の被りが全く見られず、受光面より上には侵入していない。この理由として直鎖状に伸びる反応と異なり架橋反応は溶融状態であっても分子がばらばらにならないため受光面側封止材と裏面側封止材とが混ざり合わないからと考えられる。但し混ざり合わないと言っても、お互いのアセチル基による架橋が発生しているため、十分な接着力を有している。
以下、実施例について説明する。
実施例1.
実施例1は、図1〜図4に示した実施の形態1に従った太陽電池モジュールを形成するものである。受光面側封止材2としては、厚さ0.6mmの三井化学製市販太陽電池用EVAシート、裏面側封止材5を形成する架橋前の裏面側封止材5Pとしてはチタンホワイトを添加した0.4mm厚のEVAシートを用いる。裏面側封止材5には分解温度が異なる2種類の過酸化物が添加されており、一例として1,1−ジ(t−ヘキシルペルオキシ)シクロヘキサンを1.5部、ジ−t−ブチルペルオキサイドを3.5部添加する。用いるEVAのVA比は20〜40%であるが、本実施例ではVA28%を用いた。本実施例で2種類の過酸化物を用いたのは架橋反応を一部分だけに留めやすくするためで、分解温度の異なる2種類以上の過酸化物を用いることで安定した制御が可能となる。この時添加した過酸化物のなかで最も分解温度が高いものと低いものの分解温度差が、15℃以上であることが好ましく更に最も分解温度の高いものの分解温度が90℃以上であることが好ましい。
図3−1に示す様に架橋前の裏面側封止材5PとしてのEVAシートをバックシート(125μm厚の耐光性透明ペットフィルム)6の上にのせ(図4:ステップS201)、さらに離型シートとしてテドラーフィルム(図示せず)を載せ、真空ラミネータにて面加圧しながら120℃5分加熱する。この時の加熱温度、及び時間は予め動的ずり弾性測定によって求めることが可能で、温度を低くした場合は時間を長くすることで加工が可能である。加圧は50KPaであった。加圧力はその温度条件でのEVAフィルム溶融時の貯蔵弾性率により異なるが、120℃かつVA20〜40%であれば加圧力は20〜300KPaの間となる。また、ここで用いるバックシートは125μm厚の耐光性透明ペットフィルムに限定されるものではなく、市販されている白色、あるいは黒色の太陽電池用バックフィルムであっても何ら問題は無い。
この条件では1,1−ジ(t−ヘキシルペルオキシ)シクロヘキサンが主に分解し、その分の架橋反応が一部のアセチル基でしか起こらないため、120℃でのずり貯蔵弾性率は1.4×104 Paから2.5×104Paに増加するに留まる。EVAは側鎖が反応し架橋するため架橋物は軟質ゲルとなるものの、ゲル化率が低いため、通常のキシレンなどで抽出するゲル化率測定法では測定できず、キシレン100℃10時間抽出でのゲル分率が0%であった。30℃に冷却し、テドラーを剥がしたものはバックシートと一体となっている。こうして得られたバックシート/EVA一体型シートを得る(図3−2、図4:ステップS202)。
次に厚さ3.2mmの白板ガラスの上に0.6mm厚の透明な太陽電池用EVAフィルム、予めストリングス接続された15.5mm角単結晶太陽電池セルの5×10アレイ、を裏向きに載せ、その上に先に製造した図3−2に示すバックシート/EVA一体型シートを、EVA側がセルと接する向きで載せ(図3−3、図4:ステップ103)、熱板温度150℃のラミネータ内にて無加圧状態で5分間減圧した(図4:ステップS104)。この時用いた受光面側EVAには紫外線吸収剤が含まれていなかった。レイアップ後、500kPaの圧力で5分間プレスした。取り出した後さらに150℃のオーブンに30分入れ、架橋反応を終結した(図4:ステップS105)。その時のEVAのゲル化率(キシレン抽出)は約90%であった。得られた太陽電池モジュール内のセル受光面に裏面側封止材5すなわち白色EVAの被りが全く見られず、良好な結果が得られた。この理由として直鎖状に伸びる反応と異なり架橋反応は溶融状態であっても分子がばらばらにならないため表と裏のEVAが混ざり合わないからと考えられる。但し混ざり合わないと言っても、お互いのアセチル基による架橋が発生しているため、十分な接着力を有している。
最後に一体化された積層体の外周各辺に外枠7(アルミニウムやSUSなどの金属材、合成樹脂材などで作製されている)を嵌め込み、各コーナーを固定することで太陽電池モジュール50が完成する(図5:ステップS106)。
モジュール出力評価
このようにして得られた太陽電池モジュール50の出力を1000mW/cm2のソーラシミュレータ光を25℃で照射した状態で発電量のI−V特性を測定し、出力比Pm値を比較した結果を表1に示す。本実施例1の太陽電池モジュールは表1に示すように出力比Pmが1.07であった。このように、積層時の裏面側封止材のセル受光面被りを完全に防止し、高出力の太陽電池モジュールを得ることができる。
Figure 2014239138
実施例2.
実施例2は、図5〜図7に示した実施の形態2に従った太陽電池モジュールを形成するものである。本実施例では、裏面側封止材の一部架橋工程をEVAのシート化工程中で実施するものである。
まず、裏面側封止材構成材料25mとして、VA26%のEVAペレット、可塑剤、ヒンダートアミン系黄変防止材、カットオフ波長(それより短波長の透過率が5%以下であるもの)が320nm以下であるベンゾフェノン系紫外線吸収剤、シランカップリング剤、ラジカル補足安定剤を溶融混合した後過酸化物として1,1−ジ(t−ヘキシルペルオキシ)シクロヘキサンを1.0部、ジ−t−ブチルペルオキサイドを4.0部添加する。またトリアリルシアヌレートを架橋助剤として添加することも可能である。得られたEVA混合物からなる裏面側封止材構成材料25mを図7に示すカレンダー成型機を用いて成型し、未架橋の裏面側封止材25Pを形成する(図5−1)。そしてエンボスロールを通った後一部架橋用ヒータ104で125℃の温風を2分間当てて、冷却用ファン105で冷却した後、一部架橋された裏面側封止材25Sを回収ロール106で巻き取った(図5−2,図6:ステップS301)。このようにして一部架橋された裏面側封止材25Sとして0.45mm厚のEVAシートを得た。得られたEVAシート内の1,1−ジ(t−ヘキシルペルオキシ)シクロヘキサンは既に分解しているため、得られたEVA分子の一部は架橋しており得られた120℃でのずり貯蔵弾性率は3.0x104Paであった。キシレン100℃10時間抽出でのゲル分率が0%であったが、これは架橋率が低いため、キシレンに対し可溶な状態を維持していると考えられる。こうして得られたEVAシートを一部架橋された裏面側封止材25Sとする。紫外線吸収剤の添加量はバックフィルムの黄変を防止するための適量を添加する。
後の工程は、前記実施の形態1と同様であるので詳細な説明を省略するが、図5−3に示すように透光性基板1、受光面側封止材2、タブ線4で相互接続された太陽電池セル3を受光面側が透光性基板1側に向くように、受光面側封止材2上に載置する。この後、太陽電池セル3上に、裏面側封止材25Pが一部架橋し、バックシートに一体化されたシート状体を、一部架橋された裏面側封止材25S、バックシート6となるように順次積層し、積層体50Sを形成する(図5−3、図6:ステップS103)。透光性基板1としては、3.2mm厚の太陽電池用白板ガラスにVA26%を用い、受光面側封止材2として0.45mm厚の太陽電池用透明EVAシートを載せた。この受光面側用透明EVAに用いられている紫外線吸収剤のカットオフ領域は白板ガラスのカットオフより短波長が好ましく、具体的には280nm以下が好ましい。更にその上に実施の形態1で用いたものと全く同じ15.5mm角単結晶太陽電池セルの5×10アレイを、受光面を下向きにセットし、その上に得られた一部架橋された裏面側封止材25SとしてEVA、厚さ125μmの3層PET白色バックフィルムを載せ、熱板温度150℃のラミネータ内にて無加圧状態で5分間減圧した(図6:ステップS104)。この時用いた受光面側EVAには紫外線吸収剤が含まれていなかった。レイアップ後、500kPaの圧力で5分間プレスした。取り出した後さらに150℃のオーブンに30分入れ、架橋反応を終結した(図5−4、図6:ステップS105)。その時のEVAのゲル化率(キシレン抽出)は約95%であった。
最後に一体化された積層体の外周各辺に外枠7を嵌め込み、各コーナーを固定することで太陽電池モジュール50が完成する(図6:ステップS106)。
このようにして得られた太陽電池モジュール50は、表1に示すように出力比Pmが1.15であった。このようにして、積層時の裏面側封止材のセル受光面被りを完全に防止し、高出力の太陽電池モジュールを得ることができる。
実施例3.
実施例3についても実施例2と同様、図5〜図7に示した実施の形態2に従った太陽電池モジュールを形成するものである。本実施例では、裏面側封止材の材料25mにおけるVAの含有量が異なる以外は前記実施例2と同様であり、裏面側封止材の部分架橋工程をEVAのシート化工程中で実施するものである。
まず、裏面側封止材構成材料25mとして、VA20%のEVAペレット、可塑剤、ヒンダートアミン系黄変防止材、カットオフ波長(それより短波長の透過率が5%以下であるもの)が320nm以下であるベンゾフェノン系紫外線吸収剤、シランカップリング剤、ラジカル補足安定剤、チタンホワイトを80℃で溶融混合した後、過酸化物として1,1−ジ(t−ヘキシルペルオキシ)シクロヘキサンを1.0部、ジ−t−ブチルペルオキサイドを4.0部添加する。またトリアリルシアヌレートを架橋助剤として添加することも可能である。得られたEVA混合物を図7に示すカレンダー成形機を用いてにてフィルム加工し、エンボスロールを通った後125℃の温風を2分間当てて、冷却した後回収ロールで巻き取り、0.45mm厚のEVAシートを得た。得られたEVAシート内の1,1−ジ(t−ヘキシルペルオキシ)シクロヘキサンは既に分解しているため、得られたEVA分子の一部は架橋しており得られた120℃でのずり貯蔵弾性率は4.6x104Paであった。こうして得られたEVAシートを一部架橋された裏面側封止材25Sとする。
3.2mm厚の太陽電池用白板ガラスにVA26%で0.45mm厚の太陽電池用透明EVAシートを載せた。この受光面側封止材2としての透明EVAシートにはUV吸収剤が添加されていない。更にその上に実施の形態1で用いたものと全く同じ15.5mm角単結晶太陽電池セルの5×10アレイを、受光面を下向きにセットし、その上に得られたEVA、厚さ125μmの耐候性白色PETバックフィルムを載せ、熱板温度150℃のラミネータ内にて無加圧状態で5分間減圧した。500kPaの圧力で5分間プレスした。取り出した後さらに150℃のオーブンに30分入れ、架橋反応を終結した。その時のEVAのゲル化率(キシレン抽出)は約97%であった。
このようにして得られた太陽電池モジュール50は、表1に示すように出力比Pmが1.12であった。このようにして、積層時の裏面側封止材のセル受光面被りを完全に防止し、高出力の太陽電池モジュールを得ることができる。
比較例1
裏面側封止材5の一部架橋を行わなかった点及び裏面側封止材5にチタンホワイトを添加しなかった以外は、実施の形態1と同様にして太陽電池モジュールを形成した。すなわち、透光性基板1としての厚さ3.2mmの太陽電池用白板ガラスの上に受光面側封止材2としてVA26%、厚さ0.6mmのブリジストン社製太陽電池用EVAシートを用い、実施の形態1で用いたものと全く同じ15.5mm角単結晶太陽電池セルの5×10アレイ、裏面側封止材5として厚さ0.4mmのブリジストン社製太陽電池用EVAシート、バックシート6として0.112mm厚MAパッケージ社製3層PET白色バックシートをその順でレイアップし、熱板温度150℃のラミネータ内にて無加圧状態で5分間減圧した。500kPaの圧力で5分間プレスした。取り出した後さらに150℃のオーブンに30分入れ、架橋反応を終結した。その時のEVAのゲル化率(キシレン抽出)は約95%であった。
このようにして得られた太陽電池モジュールは、表1に示すように出力比Pmが1.0であった。
比較例2
面側封止材5の一部架橋を行わなかった点以外は、実施の形態1と同様にして太陽電池モジュールを形成した。すなわち、透光性基板1としての厚さ3.2mmの太陽電池用白板ガラスの上に受光面側封止材2としてVA26%、厚さ0.6mmのブリジストン社製太陽電池用EVAシートを用い、実施の形態1で用いたものと全く同じ15.5mm角単結晶太陽電池セルの5×10アレイ、裏面側封止材5として厚さ0.4mmのブリジストン社製太陽電池用白色EVAシート、バックシート6として0.112mm厚MAパッケージ社製3層PET白色バックシートをその順でレイアップし、熱板温度150℃のラミネータ内にて無加圧状態で5分間減圧した。500KPaの圧力で5分間プレスした。取り出した後さらに150℃のオーブンに30分入れ、架橋反応を終結した。その時のEVAのゲル化率(キシレン抽出)は約95%であった。こうして得られたモジュールを比較モジュール2とする。比較モジュール2のセル表面を観察したところ、セルの受光面周囲約1mmに白色EVAが被さっていることが観察された、また横タブ上にも白色EVAの被りが見られた。
このようにして得られた太陽電池モジュールは、表1に示すように出力比Pmが0.95であった。
なお全ての実施例、比較例で用いたセルの出力は同じものを使っているため、そのままの値で比較することができる。比較値は比較例1で作製したモジュールのPm値を1.0とした。この結果より実施例1〜3に係る製造プロセスを用いて製造した太陽電池モジュールの出力は従来プロセスにより製造された太陽電池モジュールより高いことがわかり、本発明の有効性が実証された。
1 透光性基板、2 受光面側封止材、3 太陽電池セル、4 タブ線、5,25 裏面側封止材バックシート、25P 架橋前の裏面側封止材、25S 一部架橋された裏面側封止材、6 バックシート、10 セル間領域、25m 材料、101 熱金属ロール、103 エンボス加工用熱ロール、104 一部架橋用ヒータ、105 冷却用ファン、106 回収ロール。

Claims (9)

  1. 透光性基板と、
    受光面側封止材と、
    タブ線により接続された太陽電池セルと、
    前記受光面側封止材よりも光透過率が低い裏面側封止材と、
    バックシートとを順次積層し、積層体を形成する工程と、
    前記積層体を加熱加圧し、前記太陽電池セルを封止する工程とを含み、
    前記積層体の前記裏面側封止材は、前記封止する工程に先立ち、一部架橋され、
    前記封止する工程中又は前記封止する工程後に完全架橋することを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法。
  2. 前記積層体を形成する工程は、
    前記バックシート上に前記裏面側封止材を配置し、加熱し、前記裏面側封止材を一部架橋させる部分架橋工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  3. 前記積層体を形成する工程は、
    前記裏面側封止材をシート状に成型する工程と、
    シート状の前記裏面側封止材を巻き取りながら、加熱し、一部架橋させる部分架橋工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  4. 前記受光面側封止材は、主成分が、VAを20〜30%含有するEVAであり、かつ紫外線吸収剤を含まない樹脂であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  5. 前記部分架橋工程は、
    測定面が金属製のパラレルプレート型のレオメーターを用い、温度120℃、周波数0.1Hzの条件でずり応力を走査して貯蔵弾性率G'を測定したとき、その値がほぼ一定となる線形領域における、前記裏面側封止材の貯蔵弾性率G'が架橋前の1.5倍から6.0倍であり、且つ部分架橋後のキシレン100℃10時間抽出でのゲル分率が0%となるように前記裏面側封止材を架橋させる工程であることを特徴とする請求項2に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  6. 前記裏面側封止材は、少なくとも2種類の過酸化物を含み、且つその中で分解温度の最も高い過酸化物と、最も低い過酸化物の温度差が15℃以上であり、且つ最も高い分解温度が90℃以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  7. 前記裏面側封止材は、カット波長が310nm以上である光吸収剤、または、白色顔料を含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  8. 透光性基板と、受光面側封止材と、タブ線により接続された太陽電池セルと、前記受光面側封止材よりも光透過率が低い裏面側封止材と、バックシートとが順次積層され、樹脂封止された太陽電池モジュールであって、
    前記裏面側封止材は、一部架橋後、完全架橋することで構成されており、前記受光面側封止材との界面で直鎖を形成しないことを特徴とする太陽電池モジュール。
  9. 前記受光面側封止材は、主成分が、VAを20〜30%含有するEVAであり、かつ紫外線吸収剤を含まない樹脂であることを特徴とする請求項8に記載の太陽電池モジュール。
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JP2018107236A (ja) * 2016-12-26 2018-07-05 京セラ株式会社 太陽電池モジュール

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