JP2014238565A - エレクトロクロミック素子、撮像光学系、撮像装置および窓材 - Google Patents

エレクトロクロミック素子、撮像光学系、撮像装置および窓材 Download PDF

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和也 宮崎
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Abstract

【課題】 色相安定性と応答速度に優れたエレクトロクロミック素子を提供する。【解決手段】 一対の電極と、前記一対の電極の間にエレクトロクロミック材料を含有する液体からなるエレクトロクロミック媒体を有するエレクトロクロミック素子であって、前記エレクトロクロミック材料は少なくとも1種類以上のアノード性エレクトロクロミック材料または少なくとも1種類以上のカソード性エレクトロクロミック材料からなり、前記一対の電極は、前記エレクトロクロミック材料の酸化還元を行う第一の電極と、第二の電極とを有し、前記第二の電極の比表面積は前記第一の電極の比表面積より大きいエレクトロクロミック素子。【選択図】 図1

Description

本発明は、光の強度及び色を制御するエレクトロクロミック素子、およびそれを用いた撮像光学系、撮像装置、窓材に関する。
近年、固体撮像素子を用いた動画撮影装置において、光学濃度を無段階に調整できる可変NDフィルターへの要求が高まっている。この用途の光学素子としては、これまでに液晶や無機エレクトロクロミック薄膜を用いたものが多く提案されているが、光量調整範囲や信頼性等の点で従来のNDフィルターに劣るため広く普及するに至っていない。一方、有機エレクトロクロミック分子を用いたものは光量調整範囲が広く、また分光透過率の設計が比較的容易であることから、撮像装置に搭載する可変NDフィルター用途として特に有望である。
特許文献1には、一対の電極間に電気化学的に活性なアノード性材料と電気化学的に活性なカソード性材料とを含み、これらの少なくとも一つがエレクトロクロミック性を有する材料として構成される素子が記載されている。このとき一対の電極上では、アノード性材料の酸化反応とカソード性材料の還元反応とが同時に起こり、これにより素子に閉回路が形成されて電流が流れる。しかしながら、アノード性材料とカソード性材料とを媒体中に溶解した構成においては、アノード性材料の反応物質とカソード性材料の反応物質とが媒体中を拡散して材料間の酸化還元による消色反応が進行するため、着色状態を維持するのに余計な電力が必要になるという課題がある。
また、特許文献2には、アノード性材料とカソード性材料とをそれぞれ一対の多孔質電極上に担持した構成の素子が記載されている。この構成においては、反応物質の拡散に起因する課題は回避できるものの、広い光量調整範囲をとるためには多量の材料を担持する必要がある。このため多孔質電極には非常に大きな表面積が要求され、これが中性状態における透過率低下やヘイズ増大をきたすという課題がある。
また、特許文献3には、無機エレクトロクロミック素子において、対向電極を多孔質構造にすることによって酸化還元反応に関わる電荷を補償して着色コントラストと応答速度を向上するという技術が記載されている。
特表2003−507756号公報 特開2008−051947号公報 特開昭61−145536号公報
有機エレクトロクロミック分子は吸収波長帯が比較的狭いので、着色時に可視光全域にわたって平坦な分光透過率特性を実現するためには吸収波長帯が異なる複数のエレクトロクロミック材料を用いる必要がある。特に複数のエレクトロクロミック材料を媒体に溶解した構成のエレクトロクロミック素子は、酸化還元電位が低い材料から順次反応し、これらの材料が媒体中を拡散して、材料間や電極との反応により消色してしまう。このため、着消色過程にわたって均一な色相を維持するには複数のエレクトロクロミック材料の酸化還元電位差を小さくすることが必要となる。さらに、同様の構成のエレクトロクロミック素子は、拡散の影響により着色応答に比して消色応答が特に遅くなるという課題がある。
本発明は、上記課題に鑑み、色相安定性と応答速度に優れたエレクトロクロミック素子を提供するものである。また、本発明は、上記のエレクトロクロミック素子を用いた撮像光学系、撮像装置および窓材を提供するものである。上記の課題を解決するエレクトロクロミック素子は、一対の電極と、前記一対の電極の間にエレクトロクロミック材料と電解質とを含有する液体からなるエレクトロクロミック媒体を有するエレクトロクロミック素子であって、前記エレクトロクロミック材料は少なくとも1種類以上のアノード性エレクトロクロミック材料または少なくとも1種類以上のカソード性エレクトロクロミック材料からなり、前記一対の電極は、前記エレクトロクロミック材料の酸化還元を行う第一の電極と、前記電解質の分極を行う第二の電極とを有し、前記第二の電極の比表面積は前記第一の電極の比表面積より大きいことを特徴とする。
上記の課題を解決する撮像光学系は、上記のエレクトロクロミック素子と、前記エレクトロクロミック素子を駆動するための回路とを有することを特徴とする。
上記の課題を解決する撮像装置は、上記のエレクトロクロミック素子と、前記エレクトロクロミック素子を駆動するための回路と、前記エレクトロクロミック素子を通過した光を受光する撮像素子とを有することを特徴とする。
上記の課題を解決する撮像装置は、上記のエレクトロクロミック素子を駆動するための回路と、外部からの光を受光する撮像素子とを有することを特徴とする。
上記の課題を解決する窓材は、上記のエレクトロクロミック素子と、前記エレクトロクロミック素子を駆動するための回路とを有することを特徴とする。
本発明によれば、色相安定性と応答速度に優れたエレクトロクロミック素子を提供することができる。また、本発明は、上記のエレクトロクロミック素子を用いた光学フィルタ、光学フィルタを有するレンズユニット、光学フィルタを有する撮像装置および窓材を提供することができる。
本発明のエレクトロクロミック素子の一実施態様を示す模式図である。 第一の電極及び第二の電極の電極構成を変えたときの電流−電圧特性を示す図である。 アノード性エレクトロクロミック材料Aの酸化閾値電圧と第二の電極の比表面積との関係を示す図である。 本発明のエレクトロクロミック素子の他の実施態様を示す模式図である。 実施例1及び参考例1における素子のサイクリックボルタモグラム特性を示す図である。 実施例1における素子の消色応答時間と消色電圧との関係を示す図である。 実施例2及び参考例2における素子のサイクリックボルタモグラム特性を示す図である。 アノード性エレクトロクロミック材料Bの酸化閾値電圧と第一の電極の比表面積との関係を示す図である。 実施例2における素子の消色応答時間と消色電圧との関係を示す図である。 対向透明電極の表面積(ナノ粒子膜の表面積)と反応電流量の関係を示す図である。 ナノ粒子膜の表面積(球の最密充填を仮定した理想的な最大表面積)とナノ粒子の膜厚及び粒径の関係を示す図である。 ATOナノ粒子膜を使用した場合のナノ粒子膜厚と可視光平均透過率の関係を示す図である。 支持電解質としてアルカリ金属カチオン塩を使用した場合の素子特性を示す図である。 支持電解質として有機カチオン塩を使用した場合の素子特性を示す図である。 本発明の光学フィルタを用いたレンズユニット、及びレンズユニットを有する撮像装置を示す模式図である。 本発明の光学フィルタを内蔵した撮像装置を示す模式図である。
以下、図面を参照して本発明のエレクトロクロミック素子の構成について、好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。但し、この実施の形態に記載されている構成、相対配置等は特に記載がない限り、本発明の範囲を限定する趣旨のものではない。
本発明に係るエレクトロクロミック素子は、一対の電極と、前記一対の電極の間にエレクトロクロミック材料と電解質とを含有する液体からなるエレクトロクロミック媒体を有するエレクトロクロミック素子であって、前記エレクトロクロミック材料は少なくとも1種類以上のアノード性エレクトロクロミック材料または少なくとも1種類以上のカソード性エレクトロクロミック材料からなり、前記一対の電極は、前記エレクトロクロミック材料の酸化還元を行う第一の電極と、前記電解質の分極を行う第二の電極とを有し、前記第二の電極の比表面積は前記第一の電極の比表面積より大きいことを特徴とする。
本発明では電気化学的に活性なアノード性エレクトロクロミック材料のみ、或いはカソード性エレクトロクロミック材料のみを使用し、これらの電気化学的な反応と支持電解質イオンの分極とを組み合わせることによって素子を構成する。この場合、アノード性材料、或いはカソード性材料の何れか一方のみを用いるので材料間の反応による消費電力増加を回避することができ、また電荷を補償するために支持電解質イオンの分極を担う電極のみを多孔質構造とするので透過率やヘイズの点でも有利である。
また、本発明のエレクトロクロミック素子によれば、複数のエレクトロクロミック材料間の酸化還元電位差を小さくでき、着消色過程にわたって色相変化が少ない光学素子を実現できる。さらに、逆電圧を印加しても電流が流れない非対称な電極構成であるため、消色過程において大きな逆電圧を印加して消色応答時間を大幅に改善することが可能となり、可変NDフィルター用途の光学素子としての信頼性を大きく向上できる。
図1は、本発明のエレクトロクロミック素子の一実施態様を示す模式図である。図1において、1a,1bはガラス基板を示す。ガラス基板には、石英ガラス、白板ガラス、ホウケイ酸ガラス、無アルカリガラス、化学強化ガラス等を用いることができ、特に耐久性の点から無アルカリガラス基板を好適に使用することができる。ガラス基板1aには表面が平坦又は略平坦(以降、略平坦と略記する。)な構造を有する第一の電極2が形成され、もう一方のガラス基板1bには多孔質構造を有する第二の電極3が形成される。4はエレクトロクロミック材料と電解質とを含有する液体からなるエレクトロクロミック媒体である。
本発明のエレクトロクロミック素子は、多孔質構造の第二の電極の比表面積は、略平坦な構造の第一の電極の比表面積より大きいことを特徴とする。ここで、第一の電極における略平坦な構造とは、第一の電極の比表面積が1cm/cm以上30cm/cm以下の構造である。比表面積が30cm/cmを越えるとエレクトロクロミック材料の酸化還元電位が上昇するとともに、電流−電圧特性もゼロ電位に関して対称な形に変化してしまうため、好ましくない。
第二の電極における多孔質構造とは、第二の電極の比表面積が300cm/cm以上、更に好ましくは600cm/cm以上の構造である。比表面積が300cm/cm未満ではエレクトロクロミック材料の酸化還元電位の低下が十分とは言えず、好ましくない。
本発明における比表面積とは、電極の幾何面積(S:cm)に比した実効面積(S:cm)としての比表面積(S/S:cm/cm)を表す。なお、幾何面積(S)とは、投影面積と同義で、基板を投影したときの見かけの面積(cm)を表す。実効面積(S)とは、窒素ガス吸着法(BET法)による測定と膜重量の測定により算出した多孔質内部の表面積(cm)を表す。
以下、エレクトロクロミック材料の酸化還元反応を担う第一の電極に対して支持電解質イオンの分極を担う第二の電極の比表面積を大きくする理由について、図2を参照しながら説明する。図2は、第一の電極及び第二の電極の電極構成を変えたときの電流−電圧特性を例示的に示す図である。図2の(a)は第一、第二何れの電極も略平坦な構造とした場合、(b)は本発明に係る第一の電極を略平坦な構造、且つ第二の電極を多孔質構造とした場合、(c)は第一、第二何れの電極も多孔質構造とした場合である。
先ず図2(a)の電極構成、すなわち第一、第二何れの電極も略平坦な構造とした場合、酸化還元電流が流れ始める電位は(b)、(c)と比較して最も大きく、その電位は材料固有の酸化還元電位に対して非常に大きな値となる。これは、第二の電極の比表面積が小さく、誘起される電荷量も極少ないため、エレクトロクロミック材料の酸化還元反応に必要な電荷量を補償するのに大きな電圧印加が必要となることを示している。
次に図2(b)の電極構成、すなわち本発明に係る第一の電極を略平坦な構造、且つ第二の電極を多孔質構造とした場合、酸化還元電流が流れ始める電位は(a)、(c)と比較して最も小さく、その電位は材料固有の酸化還元電位に近い値となる。これは、第二の電極の比表面積が十分大きく、誘起される電荷量が多いため、材料固有の酸化還元電位程度の電圧印加によりエレクトロクロミック材料の酸化還元反応に必要な電荷量を十分補償できていることを示している。さらに図2(c)の電極構成、すなわち第一、第二何れの電極も多孔質構造とした場合、酸化還元電流が流れ始める電位は(b)、(c)の中間となる。これは、第一の電極の比表面積が増えたことよって材料の酸化還元反応時に誘起される電荷量が実効的に減少してしまうため、(b)の構成に対してより大きな電圧印加が必要になることを示している。
したがって、エレクトロクロミック素子においてエレクトロクロミック材料の酸化還元電位を下げ、延いては材料間の酸化還元電位差を小さくするためには、材料の酸化還元反応が起きる第一の電極に比して支持電解質イオンの分極が起きる第二の電極の比表面積を大きくすることが必要となる。
さらに、複数のエレクトロクロミック材料を媒体に溶解した構成のエレクトロクロミック素子では、着色応答に比して消色応答が特に遅くなるという課題がある。消色応答の遅延は材料拡散による影響が大きいので、材料が移動する距離、すなわち電極間ギャップを小さくすることによって改善できるが、消色時に大きな逆電圧を印加しても改善することが可能である。ところが、第一、第二の電極が同じ比表面積を持っていると、図2(a)、(c)のように電流−電圧特性がゼロ電位に関して対称となるため、逆電圧を印加すると反対側の電極で着色が起きてしまうため消色時に大きな逆電圧を印加することができない。一方、本発明に係る電極構成では、略平坦な構造を有する第一の電極は反応電荷を補償できず、多孔質構造を有する第二の電極のみが反応電荷を補償できるので、図2(b)のように電流−電圧特性はゼロ電位に関して非対称となり、逆電圧を印加しても反対側の電極で着色が起きることはない。よって、消色時に大きな逆電圧を印加することが可能となり、これにより消色応答が大幅に改善される。
ここで、多孔質構造を有する第二の電極3の好適な比表面積の範囲について説明する。図3は下記の構造式(A)に示すアノード性エレクトロクロミック材料Aの酸化閾値電圧と第二の電極の比表面積との関係を示す図である。

(A)
閾値電圧とは、エレクトロクロミック材料の吸収波長における光学濃度変化ΔOD(=−log(T/T))(Tは透過率、Tは初期透過率を表す。)が0.01となるときの電圧である。また、このとき第一の電極は比表面積が略1cm/cmとみなせるフッ素ドープ酸化スズ(FTO)薄膜を使用している。図3において、第二の電極もFTO薄膜を使用した場合の閾値電圧2.23Vに対し、第二の電極の比表面積が300cm/cm以上では閾値電圧が1V以下、さらに比表面積が600cm/cm以上では閾値電圧が0.5V以下まで低減できることになる。
したがって、多孔質構造を有する第二の電極3の好適な比表面積の範囲は、300cm/cm以上、さらに好ましくは600cm/cm以上である。
略平坦な構造を有する第一の電極2の材料は、いわゆる透明導電性酸化物であるスズドープ酸化インジウム(ITO)、酸化亜鉛、ガリウムドープ酸化亜鉛(GZO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)、酸化スズ、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、ニオビウムドープ酸化チタン(TNO)等からなる薄膜を使用することができる。さらに導電性と高透明性を考慮して、これらの積層構成とすることも可能である。第一の電極の成膜方法は、比表面積が30cm/cm以下になればよく、スパッタリング、蒸着、CVD等の気相成膜法や、ゾルーゲル、スピンコート、印刷、鍍金等の液相成膜法等の成膜方法には限定されない。特に高可視光透過率と化学的安定性を両立した材料として、膜厚200nm程度のFTO薄膜を好適に使用することができる。第一の電極の厚さは、100nm以上1000nm以下、好ましくは200nm以上500nm以下が望ましい。
多孔質構造を有する第二の電極3の材料としては、上記の第一の電極2の材料の透明導電性酸化物に加えて、酸化チタン、酸化タングステン、酸化セリウム、或いはこれらの複合酸化物等を用いることができる。ここで、多孔質構造を有する第二の電極は、上に述べた比表面積に関する要件と、後述する光学特性に関する要件を満たしていれば形状及び製法に制限は無く、貫通孔を有するナノ粒子膜やナノロッド、ナノワイア、ナノチューブ等のナノ構造体等を用いることができる。特に体積当たりの比表面積が大きく、且つ光学特性に優れたナノ粒子膜を好適に使用することができる。第二の電極の厚さは、1500nm以上、好ましくは3000nm以上が望ましい。
ここで、多孔質構造を有する第二の電極の光学特性に関する要件について説明する。本発明のエレクトロクロミック素子は撮像装置等の光路中に配置される透過型の素子であり、高可視光透過率、低ヘイズであることが好ましい。特に上記使用を考慮した場合、可視光透過率に関しては80%以上、更に好ましくは90%以上である。ヘイズ値に関しては1%以下、更に好ましくは0.5%以下である。上記光学特性を実現できる好ましい多孔質構造の形態としては、特に平均粒径40nm以下、平均空孔径30nm以下、算術平均粗さ50nm以下のナノ粒子膜を好適に使用することができる。
図4は、本発明のエレクトロクロミック素子の他の実施態様を示す模式図である。図4のエレクトロクロミック素子においては、多孔質構造を有する第二の電極3は、多孔質構造を有する層5と透明導電層6との積層構造を有し、多孔質構造を有する層5をエレクトロクロミック媒体3側に配置することを特徴とする。これは多孔質構造を有する層5の面抵抗が高い場合に、これを低抵抗な透明導電層6で補償する構成となっている。
4はエレクトロクロミック媒体であり、少なくとも1種類以上のアノード性エレクトロクロミック材料、或いは少なくとも1種類以上のカソード性エレクトロクロミック材料と支持電解質とを含有する液体からなる。
アノード性エレクトロクロミック材料、及びカソード性クロミック材料は、中性状態で可視光領域に吸収を持たない透明な材料で、アノード性エレクトロクロミック材料は酸化することによって可視光領域の特定波長を吸収する材料、カノード性エレクトロクロミック材料は還元することによって可視光領域の特定波長を吸収する材料である。それぞれ可視光領域の吸収帯が異なる材料を複数混合することにより、素子として平坦な吸収特性を持たせることが可能である。アノード性エレクトロクロミック材料の具体例としては、チオフェン類が挙げられる。カソード性クロミック材料の具体例としては、ビオロゲン類が挙げられる。
支持電解質としては、電極材料との反応性が低く安定的に使用できるものであれば特に制限はなく、また複数の支持電解質を併用することも可能である。特に安定性の点で有機カチオン塩を好適に使用することができる。例えば、4級アンモニウムカチオン、芳香族カチオン、グアジニウムカチオン、イミダゾリウムカチオン等の有機カチオンと、過塩素酸アニオン、テトラフルオロホウ酸アニオン、ヘキサフルオロリン酸アニオン等の無機アニオンから成る塩を使用することができる。4級アンモニウム塩を用いることが好ましい。
溶解度、解離度、溶液抵抗等を考慮すると、過塩素酸テトラブチルアンモニウム(TBAP)、テトラフルオロホウ酸テトラブチルアンモニウム、ヘキサフルオロリン酸テトラブチルアンモニウム等を好適に使用することができる。
有機カチオン塩は、多孔質電極、特にナノ粒子膜の多孔質電極との反応性が低いので、有機カチオン塩を電解質として有する素子は、安定な着消色動作を行うことができる。
エレクトロクロミック材料、支持電解質等を溶解する溶媒としては、溶解性、蒸気圧、粘性、電位窓等を考慮し、プロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、ベンゾニトリル等の極性非プロトン溶媒を好適に使用することができる。
また、エレクトロクロミック媒体には、以上述べた構成物質の他に、脱水剤、安定化剤、増粘剤等を添加しても構わない。
ここで本発明の透明導電性酸化物からなるナノ粒子膜について、ナノ粒子の好適な粒径範囲について説明する。標準的な着色効率値としてη=500cm/Cのエレクトロクロミック材料を用いた場合、電圧印加後1秒で光学濃度変化ΔOD=0.9(−3EV)を実現するのに必要な電流量は1.8mA/cmとなる。図10は対向透明電極の表面積(ナノ粒子膜の表面積)と反応電流量の関係を示す図である。図10から、反応電流量1.8mA/cmをとるのに必要な対向透明電極の表面積(ナノ粒子膜の表面積)は214cm/cm以上となる。
さらに、図11はナノ粒子膜の表面積(球の最密充填を仮定した理想的な最大表面積)とナノ粒子の膜厚及び粒径の関係を示す図である。図11から、表面積214cm/cm以上となるナノ粒子膜の膜厚及び粒径は、膜厚1μmで粒径18nm以下、膜厚2μmで粒径36nm以下、膜厚3μmで粒径54nm以下、膜厚4μmで粒径72nm以下、膜厚5μmで粒径90nm以下となる。ナノ粒子の平均粒径は、90nm以下が好ましい。
一方、図12はATOナノ粒子膜を使用した場合のナノ粒子膜厚と可視光平均透過率の関係を示す図である。図12では、膜厚が1μm増加すると透過率が約4%低下することを示している。ナノ粒子膜の透過率については、材料や膜質(表面凹凸や空孔径)により透過率が変化する。透過型のエレクトロクロミック素子に用いるナノ粒子膜の膜厚は1μm以上10μm以下、好ましくは2μm以上5μm以下が望ましい。
また、ナノ粒子膜を構成するナノ粒子の平均粒径は90nm以下、より好ましくは10nm以上30nm以下の範囲が好適である。
次に、エレクトロクロミック媒体を素子に注入する工程について説明する。
略平坦な構造を有する第一の電極2を形成したガラス基板1aと、多孔質構造を有する第二の電極3を形成したガラス基板1bを、電極を内側にして一部に開口部を残して封着材料によって接合する。封着材料は化学的に安定でガスや水を透過せず、エレクトロクロミック材料の酸化還元反応を阻害しない材料、例えばガラスフリット、エポキシ樹脂、金属等を用いることができる。封着材料には一対のガラス基板間隔を規定する機能を持たせても良いし、別にスペーサーを配置しても構わない。一部に開口部を残して接合した素子は、真空注入法により開口部からエレクトロクロミック媒体4を注入した後、封止する。
次に図13および図14を用いて、支持電解質としてアルカリ金属カチオン塩を使用した場合と、有機カチオン塩を使用した場合の素子特性について説明する。
図13は支持電解質としてアルカリ金属カチオン塩を使用した場合の素子特性を示す図である。具体的には、溶媒としてプロピレンカーボネート、支持電解質として濃度0.1Mの過塩素酸リチウムを使用し、対向透明電極の透明導電性酸化物からなるナノ粒子膜として、一次平均粒径10から30nm、比表面積70から80m/gのアンチモンドープ酸化スズナノ粒子から作製したナノ粒子膜を使用している。また、エレクトロクロミック媒体には、化学式(A)の酸化着色型エレクトロクロミック材料を30mM溶解している。
図の上段は三角波電圧を印加したときの電流特性、いわゆるサイクリックボルタモグラムであり掃引速度200mV/secで電圧を掃引している。図の下段はこのときの透過率変化を示している。
図14は支持電解質として有機カチオン塩を使用した場合の素子特性を示す図である。具体的には、溶媒としてプロピレンカーボネート、支持電解質として濃度0.1Mの過塩素酸テトラブチルアンモニウムを使用している。図13と異なるのは支持電解質のカチオン部分のみであり、他の実験条件は同一である。
図13および図14から、着色開始電圧はリチウム塩を使用した方が0.5V程度低くなるものの、ピーク電流は支持電解質カチオンに依らず略同じになっていることがわかる。また、このときリチウム塩を使用した素子は着色状態からの消色動作が非常に遅く、一サイクル内で初期透過率まで回復しないのに対し、テトラブチルアンモニウム塩を使用した素子では消色動作が遅れることなく、一サイクル内で初期透過率まで回復していることがわかる。つまり、支持電解質カチオンの差だけで消色動作が異なってくる。
酸化着色型エレクトロクロミック材料を溶解したエレクトロクロミック素子の消色過程においては、作用透明電極で材料が還元して消色するとともに、対向透明電極で界面に電気二重層を形成していた支持電解質カチオンが再び溶液中に拡散するが、リチウムイオンを使用したときにはこれが非可逆な状態になってしまうものと考えられる。
すなわち、遷移金属ナノ粒子はリチウムイオンの挿入反応あるいは合金化反応の他に、ナノ粒子の還元に伴う酸化リチウムの生成反応(MO+2xLi+2xe → M+xLiO,M:遷移金属)により電極状態(電極電位および表面状態)が変化しているものと推定される。一方、有機カチオン塩を使用した場合にはこのような状態をとることなく、素子の安定動作する。
したがって、電解質として有機カチオン塩を有することが、さらに好ましい。
次に、本発明に係る撮像光学系および撮像装置について説明する。
本発明に係る光学フィルタは、上記のエレクトロクロミック素子と、前記エレクトロクロミック素子を駆動するための回路とを有することを特徴とする。
本発明に係るレンズユニットは複数のレンズを有する光学系と、光学フィルタとを有し、光学フィルタを通過した光がこの光学系を通過するように配置されている。光学系は撮像光学系とも呼ばれる。
本発明に係る撮像装置は、上記の光学フィルタと、前記光学フィルタを通過した光を受光する撮像素子とを有することを特徴とする。
本発明に係る撮像装置は、上記のエレクトロクロミック素子を駆動するための回路と、外部からの光を受光する撮像素子とを有することを特徴とする。
本発明のエレクトロクロミック素子は、カメラ等の撮像装置に用いることで、撮像素子のゲインを下げることなく、光量を低減することができる。撮像装置に用いる場合は、エレクトロクロミック素子は撮像光学系が有しても、撮像装置本体が有していてもよい。
撮像光学系がエレクトロクロミック素子を有する場合は、被写体と撮像光学系との間、撮像光学系と撮像素子との間、撮像光学系を形成するレンズの間のいずれに用いられてもよい。この場合のエレクトロクロミックの駆動は、本体が有するエレクトロクロミック素子を駆動する回路からの信号によって駆動する場合が挙げられる。
撮像装置がエレクトロクロミック素子を有する場合は、撮像素子の前に設けることが挙げられる。撮像素子は、エレクトロクロミック素子を駆動するための回路を有し、その回路からの信号によって駆動する。
また、本発明に係る窓材は、上記のエレクトロクロミック素子と、前記エレクトロクロミック素子を駆動するための回路とを有することを特徴とする。本発明のエレクトロクロミック素子は、窓ガラス等の窓材に用いることで、電子カーテンや透過フィルター等の役割を担うことができる。窓材に設けられる場合には、公知の窓材の材料を用いることができ、強化ガラス等の間にエレクトロクロミック素子を配置することで構成することができる。
エレクトロクロミック素子を有する窓材は、住宅の窓、飛行機の窓、自動車や列車の車窓、時計や携帯電話の表示面のフィルターとして用いることができる。
本発明の光学フィルタを用いた撮像装置およびレンズユニットの実施形態について述べる。
図15は本発明の光学フィルタを用いたレンズユニット、及び該レンズユニットを有する撮像装置を示す模式図である。
光学フィルタ101は、有機EC素子と、有機EC素子に接続されている駆動装置と、を有し、レンズユニット102内に配置されている。
レンズユニット102は、複数のレンズあるいはレンズ群を有するユニットである。例えば、図15において、レンズユニットは、絞りより後でフォーカシングを行うリアフォーカス式のズームレンズを表している。物体側より順に正の屈折力の第1のレンズ群104、負の屈折力の第2のレンズ群105、正の屈折力の第3のレンズ群106、正の屈折力の第4のレンズ群107の4つのレンズ群を有する。第2群と第3群の間隔を変化させて変倍を行い、該第4群の一部のレンズ群を移動させてフォーカスを行う。
レンズユニット102は、例えば、第2群と第3群の間に開口絞り108を有し、また、第3群と第4群の間に光学フィルタ101を有する。
レンズユニットを通過する光は、レンズ群および絞りおよび光学フィルタを通過するよう配置されており、開口絞りおよび光学フィルタを用いた光量の調整を行うことができる。
また、レンズユニット内の構成は適宜変更可能であり、例えば、光学フィルタは開口絞りの前あるいは後に配置でき、また、第1群よりも前(物体側)に配置しても良く、第4群よりも後に配置しても良い。光の収束する位置に配置すれば、光学フィルタの面積を小さくできるなどの利点がある。
また、レンズユニットの形態も適宜選択可能であり、リアフォーカス式の他、絞りより前でフォーカシングを行うインナーフォーカス式であっても良く、その他方式であっても構わない。また、ズームレンズ以外にも魚眼レンズやマクロレンズなどの特殊レンズも適宜選択可能である。
レンズユニットはマウント部材(不図示)を介して撮像装置103に着脱可能に接続されている。
ガラスブロック109はローパスフィルタやフェースプレートや色フィルター等のガラスブロックである。
また、受光素子110は、レンズユニットを通過した光を受光するセンサ部であって、CCDやCMOS等の撮像素子が使用できる。また、フォトダイオードのような光センサであっても良く、光の強度あるいは波長の情報を取得し出力するものを適宜利用可能である。
図15のように、光学フィルタがレンズユニットに組み込まれている場合、駆動装置はレンズユニット内に配置されても良く、レンズユニット外に配置されても良い。レンズユニット外に配置される場合は、配線を通してレンズユニット内外の有機EC素子と駆動装置を接続し、駆動制御する。
また、撮像装置自体が光学フィルタ101を有していても良い。図16は、光学フィルタを有する撮像装置の模式図である。
光学フィルタは撮像装置内部の適当な箇所に配置され、受光素子110は光学フィルタを通過した光を受光するよう配置されていれば良い。図16においては、例えば光学フィルタは受光素子の直前に配置されている。撮像装置自体が光学フィルタを内蔵する場合、接続されるレンズユニット自体が光学フィルタを持たなくても良いため、既存のレンズユニットを用いた調光可能な撮像装置を構成することが可能となる。
このような撮像装置は、光量調整と受光素子の組合せを有する製品に適用可能である。例えばカメラ、デジタルカメラ、ビデオカメラ、デジタルビデオカメラに使用可能であり、また、携帯電話やスマートフォン、PC、タブレットなど撮像装置を内蔵する製品にも適用できる。
本実施形態のように、有機EC素子からなる光学フィルタを調光部材として用いることで、調光量を一つのフィルタで適宜可変させることが可能となり、部材点数の削減や省スペース化といった利点がある。
[実施例]
以下、本発明の実施例について説明する。
(実施例1)
本実施例は前記実施形態で例示された構成の例であり、以下詳細に説明する。
厚さ1.1mmtのガラス基板(Corning社製、#1737)上に膜厚200nmのフッ素ドープ酸化スズ(FTO)薄膜を形成し、略平坦な構造を有する第一の電極2を形成したガラス基板1aを準備した。ここで、FTO薄膜付きガラス基板の可視光平均透過率は85%、ヘイズは0.1%、またシート抵抗は40Ω/□であった。このとき、第一の電極の比表面積は、略1cm/cmと見做せる。
次に、平均粒径21nmの酸化スズナノ粒子スラリー(品番:SNAP15WT%−G02、CIKナノテック社製品)と、平均粒径34nmの酸化亜鉛ナノ粒子スラリー(品番:ZNAP15WT%−G0、CIKナノテック社製品)を酸化スズ:酸化亜鉛の体積比が2:1になるように混合調整して混合スラリーを得た。混合スラリーを上記と同じFTO薄膜付きガラス基板上に塗布形成し、500℃、30分の条件で焼成した後、希塩酸により酸化亜鉛のみをエッチングし酸化スズナノ粒子膜を得た。このとき、酸エッチング処理後の酸化スズナノ粒子膜厚が異なる2種類の基板(膜厚=1.6μm、3.0μm)を用意した。こうして、多孔質層構造を有する層5としての酸化スズナノ粒子膜と、透明導電層6としてのFTO薄膜との積層構造からなる第二の電極3を形成したガラス基板1bを用意した。このとき、酸化スズナノ粒子膜厚が異なる2種類の第二の電極の比表面積は、それぞれ膜厚1.6μmが328cm/cm、膜厚3.0μmが653cm/cmであった。また、比表面積328cm/cmの基板に関して、可視光透過率は87%、ヘイズは0.6%であった。
こうして作製した一対の電極付き基板は電極を内側にして、エレクトロクロミック媒体注入用の開口部を残し、エポキシ樹脂により接合した。このときスペーサーとして、厚さ125μmのPETフィルム(帝人デュポンフィルム社製、メリネックス(R)S−125)を使用した。
次に、エレクトロクロミック媒体4として、前記構造式(A)に示すアノード性エレクトロクロミック材料Aと、支持電解質としてテトラブチルアンモニウム(TBAP)とをプロピレンカーボネート溶媒に溶解したものを作製した。このとき、アノード性エレクトロクロミック材料Aの濃度は30mM、TBAPの濃度は0.1Mとした。
先に準備した開口部を残して接合した空素子に、真空注入法により開口部からエレクトロクロミック媒体を注入し、さらに開口部をエポキシ樹脂により封止して第二の電極の比表面積のみが異なる2種類のエレクトロクロミック素子を作製した。
(参考例1)
実施例1における第二の電極の酸化スズナノ粒子膜の膜厚が0、0.5、0.9μmで、各々の比表面積が1、99、190cm/cmの3種類の素子を作製した。酸化スズナノ粒子膜の膜厚(比表面積)以外のすべての条件は実施例1と同じとした。
〈素子評価〉
実施例1及び参考例1で得られた5種類のエレクトロクロミック素子を電気化学測定と透過率測定を同時にできる評価系に設置して、電流−電圧特性及び透過率特性の評価を行った。図5は、実施例1及び参考例1における素子のサイクリックボルタモグラム特性図であり、(a)は実施例1で第二の電極の比表面積が653cm/cmの素子、(b)は参考例1で第二の電極の比表面積が1cm/cmの素子に関するものである。
参考例1の素子(b)は+2V以上の電圧を印加しても殆ど電流が流れないのに対し、実施例1の素子(a)は+0.3V程度の電圧から電流が流れ始めており、素子における酸化閾値電圧が大きく低下していることがわかる。また、第一、第二の電極が比表面積に関して対称な構成である(b)では電流−電圧特性がゼロ電位に関して対称形状となっているのに対し、第一、第二の電極が比表面積に関して非対称な構成である(a)では電流−電圧特性がゼロ電位に関して非対称な形状となっていることが確認できる。
前記実施態様中で説明した図3は、ここで得られた5種類の素子に関して、酸化閾値電圧と多孔質構造を有する第二の電極の比表面積との関係を示した特性図である。特に第二の電極の比表面積が300cm/cm以上では酸化閾値電圧が1V以下、さらに比表面積が600cm/cm以上では閾値電圧が0.5V以下まで低減できることがわかる。
次に、実施例1で第二の電極の比表面積が653cm/cmの素子について、消色応答時間を確認した。図6は、実施例1における素子の消色応答時間と消色電圧との関係を示す図である。ここで、消色応答時間は光学濃度ΔOD=0.3の状態から逆電圧を印加したときに初期光学濃度まで戻る時間とした。
図5(a)から判るように、素子に負電圧を印加しても電流が流れて着色することはなく、大きな逆電圧を印加することにより消色応答を大幅に改善できることが分かる。
(実施例2)
実施例2は、実施例1とエレクトロクロミック媒体のみが異なり、その他の条件は実施例1と同じである。
エレクトロクロミック材料として、構造式(B)に示すアノード性エレクトロクロミック材料Bを使用し、これと支持電解質としてテトラブチルアンモニウム(TBAP)とをプロピレンカーボネート溶媒に溶解したエレクトロクロミック媒体を作製した。このとき、アノード性エレクトロクロミック材料Bの濃度は100mM、TBAPの濃度は1.0Mとした。

(B)
このとき、第一の電極の比表面積は、略1cm/cmと見做せる。
また、第二の電極の多孔質構造を有する層として形成する酸化スズナノ粒子膜の膜厚は3.0μmとし、第二の電極の比表面積が653cm/cmとなるエレクトロクロミック素子を作製した。
(参考例2)
第二の電極を実施例2と同じものに揃え、第一の電極の比表面積を変化させた4種類の素子を作製した。ここで、第一の電極の比表面積の調整は実施例2と同じ酸化スズナノ粒子膜によって行い、膜厚として0.1、0.6、1.4、3.0μm、比表面積として30、134、284、653cm/cmの4種類の素子を作製した。第一の電極の比表面積以外のすべての条件は実施例2と同じとした。
〈素子評価〉
実施例2及び参考例2で得られた5種類のエレクトロクロミック素子を電気化学測定と透過率測定を同時にできる評価系に設置して、電流−電圧特性及び透過率特性の評価を行った。
図7は、実施例2及び参考例2における素子のサイクリックボルタモグラム特性を示す図である。(a)は実施例2の素子、(b)、(c)、(d)、(e)は参考例2で第一の電極の比表面積がそれぞれ30、134、284、653cm/cmの素子である。(a)から(e)まで第一の比表面積が増加するに従い電流が流れ始める電圧が+0.67Vから+1.1Vまで大きくなり、素子における酸化閾値電圧が上昇していることがわかる。また、第一、第二の電極が比表面積に関して対称な構成である(e)に近づくにつれ、電流−電圧特性もゼロ電位に関して対称な形状に変化していくことが確認できる。
図8は、(a)から(d)の5種類の素子に関して、酸化閾値電圧と第一の電極の比表面積との関係を示した特性図である。第一の電極の比表面積が1cm/cm、つまり多孔質構造を有する層を形成せず略平坦な構造をとっているときが最も酸化閾値電圧が低く、比表面積を僅か30cm/cmまで増やした場合(b)においても酸化閾値電圧が0.1V以上上昇していることがわかる。
次に、実施例2で第二の電極の比表面積が653cm/cmの素子について、消色応答時間を確認した。図9は、消色応答時間と消色電圧との関係を示す図である。エレクトロクロミック材料Aに関する図6と略重なることから、大きな逆電圧印加による消色応答向上はエレクトロクロミック材料に依存しないことがわかる。
以上の実施例及び参考例から、アノード性エレクトロクロミック材料Aとアノード性エレクトロクロミック材料Bの酸化閾値電圧及び材料間の酸化閾値電圧差を素子の電極構成についてまとめると下記の表1のようになる。
電極構成としては、第一、第二の電極がいずれも略平坦な構造を有する素子(比表面積1cm/cm)と、本発明に係る第一の電極が略平坦な構造を有し(比表面積1cm/cm)、第二の電極が多孔質構造を有する(比表面積653cm/cm)素子を示す。
表1
(実施例3)
先ず、厚さ200nmのフッ素ドープ酸化スズ(FTO)膜を形成した無アルカリガラス基板(SPD研究所社製品)を用いて、作用透明電極2を形成したガラス基板1aを準備した。無アルカリガラス基板には厚さ1.1mmtのCorning社製、#1737ガラスを使用しており、FTO膜付きガラス基板の可視光平均透過率は85%、FTO膜のシート抵抗は40Ω/□であった。
次に、上記と同じ基板上にアンチモンドープ酸化スズ(ATO)ナノ粒子を用いて透明導電性酸化物からなるナノ粒子膜を形成して、対向透明電極3を形成したガラス基板1bとした。ここで、アンチモンドープ酸化スズナノ粒子には石原産業社製、SN−100P(一次平均粒径10から30nm、比表面積70から80m/g)を使用し、これにポロエチレングリコール、ヒドロキシプロピルセルロースを添加した水スラリーを作製し、FTO膜厚付きガラス基板上にバーコーターを用いて製膜・焼成して厚さ2.7μmのATOナノ粒子膜を形成している。ATOナノ粒子膜単体のシート抵抗は1.2×10Ω/□、ATOナノ粒子膜を形成したFTO膜付きガラス基板の可視光平均透過率は65%であった。
こうして作製した一対の透明電極付き基板は電極を内側にして、エレクトロクロミック媒体注入用の開口部を残し、エポキシ樹脂により接合した。このときスペーサーとして、厚さ125μmのPETフィルム(帝人デュポンフィルム社製メリネックス(登録商標)S−125)を使用した。
次に、エレクトロクロミック媒体4として、前記化学式(A)に示した、エレクトロクロミック特性を示すチオフェン部位に炭化水素芳香環を連結した分子構造を有する酸化着色型エレクトロクロミック材料と、支持電解質として有機カチオン塩であるテトラブチルアンモニウム(TBAP)とをプロピレンカーボネート溶媒に溶解したものを作製した。このとき、酸化着色型エレクトロクロミック材料の濃度は30mM、TBAPの濃度は0.1Mとした。
先に準備した開口部を残して接合した空素子に、真空注入法により開口部からエレクトロクロミック媒体4を注入し、さらに開口部をエポキシ樹脂により封止してエレクトロクロミック素子を作製した。
〈素子評価〉
得られたエレクトロクロミック素子は、電気化学測定と透過率測定を同時にできる評価系に接続して、電流−電圧特性及び透過率特性の評価を行った。
+0.8V以上の電圧印加により、エレクトロクロミック材料の酸化電流が流れ始め、酸化されて生成したラジカルカチオン由来の吸収が506nm付近に確認された。このとき素子の色は透明から赤茶色に変化した。
着色電圧を+2.0V、消色電圧を0Vとして、波長506nmにおける光学濃度変化ΔOD=0.3の応答時間を評価したところ、着色応答時間0.1s、消色応答時間3.3sであり、繰り返し安定な着消色動作を行うことが確認された。
(実施例4)
本実施例は支持電解質として有機カチオン塩であるテトラエチルアンモニウム(TEAP)を用いた例であり、その他すべての条件は実施例3と同じである。エレクトロクロミック媒体中のTEAP濃度も0.1Mで、実施例1と同一である。
〈素子評価〉
+0.8V以上の電圧印加により、エレクトロクロミック材料の酸化電流が流れ始め、酸化されて生成したラジカルカチオン由来の吸収が506nm付近に確認された。このとき素子の色は透明から赤茶色に変化した。
着色電圧を+2.0V、消色電圧を0Vとして、波長506nmにおける光学濃度変化ΔOD=0.3の応答時間を評価したところ、着色応答時間0.1s、消色応答時間5.7sであり、実施例3と比較して消色応答がやや遅れるものの、同様に繰り返し安定な着消色動作を行うことが確認できた。
(比較例1)
本比較例は支持電解質としてアルカリ金属カチオン塩である過塩素酸リチウムを用いた例であり、その他すべての条件は実施例1と同じである。エレクトロクロミック媒体中の過塩素酸リチウム濃度も0.1Mで、実施例3と同一である。
〈素子評価〉
+0.3V以上の電圧印加により、エレクトロクロミック材料の酸化電流が流れ始め、酸化されて生成したラジカルカチオン由来の吸収が506nm付近に確認された。このとき素子の色は透明から赤茶色に変化した。
着色電圧を+2.0V、消色電圧を0Vとして、波長506nmにおける光学濃度変化ΔOD=0.3の応答時間を評価したところ、着色応答時間0.1s、消色応答時間148sであり、消色応答が極めて遅く、また繰り返し安定な着消色動作を行うことができなかった。
本発明の電極構成によりエレクトロクロミック材料に依らず酸化閾値電圧が低下し、さらに酸化閾値電圧差も小さくなり、着消色過程にわたって色相変化が少ない素子を実現できることがわかる。
本発明のエレクトロクロミック素子は、色相安定性と応答速度に優れているので、撮像光学系、撮像装置、窓材に利用することができる。
1a,1b ガラス基板
2 第一の電極
3 第二の電極
4 エレクトロクロミック媒体
5 多孔質構造を有する層
6 透明導電層

Claims (14)

  1. 一対の電極と、前記一対の電極の間にエレクトロクロミック材料を含有する液体からなるエレクトロクロミック媒体とを有するエレクトロクロミック素子であって、
    前記エレクトロクロミック材料は少なくとも1種類以上のアノード性エレクトロクロミック材料または少なくとも1種類以上のカソード性エレクトロクロミック材料からなり、前記一対の電極は、前記エレクトロクロミック材料の酸化還元を行う第一の電極と、分極を行う第二の電極とを有し、前記第二の電極の比表面積は前記第一の電極の比表面積より大きいことを特徴とするエレクトロクロミック素子。
  2. 前記第二の電極の比表面積は、300cm/cm以上であることを特徴とする請求項1に記載のエレクトロクロミック素子。
  3. 前記第二の電極の比表面積は、600cm/cm以上であることを特徴とする請求項1または2に記載のエレクトロクロミック素子。
  4. 前記第二の電極は多孔質構造を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のエレクトロクロミック素子。
  5. 前記第二の電極が有する前記多孔質構造はナノ粒子によって形成されることを特徴とする請求項4に記載のエレクトロクロミック素子。
  6. 前記第二の電極は多孔質構造を有する層と透明導電層との積層構造を有し、前記多孔質構造を有する層は、前記透明導電層と前記エレクトロクロミック媒体との間に配置されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のエレクトロクロミック素子。
  7. 前記第一の電極の比表面積は、1cm/cm以上30cm/cm以下であることを特徴とする請求項1に記載のエレクトロクロミック素子。
  8. 前記液体からなるエレクトロクロミック媒体は有機カチオン塩からなる支持電解質を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のエレクトロクロミック素子。
  9. 前記有機カチオン塩は、4級アンモニウム塩であることを特徴とする請求項8に記載のエレクトロクロミック素子。
  10. 前記ナノ粒子は、平均粒径が90nm以下であることを特徴とする請求項5または6に記載のエレクトロクロミック素子。
  11. 請求項1乃至10のいずれか一項に記載のエレクトロクロミック素子と、前記エレクトロクロミック素子を駆動するための回路とを有することを特徴とする光学フィルタ。
  12. 請求項11に記載の光学フィルタと、前記光学フィルタを通過した光を受光する撮像素子とを有することを特徴とする撮像装置。
  13. 請求項1乃至10のいずれか一項に記載のエレクトロクロミック素子を駆動するための回路と、外部からの光を受光する撮像素子とを有することを特徴とする撮像装置。
  14. 請求項1乃至11のいずれか一項に記載のエレクトロクロミック素子と、前記エレクトロクロミック素子を駆動するための回路とを有することを特徴とする窓材。
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