JP2014237112A - シアン含有廃液の処理方法及びシアン含有廃液の処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シアン含有廃液の処理方法であって、処理廃液中におけるシアンイオンと錯体シアンとの存在比率が大きく変動した場合であっても、必要以上に薬液が処理廃液に注入されるのを防止し、薬液の費用を削減することができるシアン含有廃液の処理方法及びその処理装置を提供する。
【解決手段】本発明に係るシアン含有廃液12の処理方法では、廃液流量と全シアン濃度とシアンイオン濃度とを測定する(S1、S2、S3)と共に、測定された全シアン濃度とシアンイオン濃度とから錯体シアン濃度を算出して(S4)、シアンイオン濃度と廃液流量とに基づいてシアンイオン除去薬の注入量を算出し(S5)、その注入量のシアンイオン除去薬を処理するシアン含有廃液12に注入し(S7)、錯体シアン濃度と廃液流量とに基づいて錯体シアン除去薬の注入量を算出し(S6)、その注入量の錯体シアン除去薬を処理するシアン含有廃液12に注入する(S9)。
【選択図】図1

Description

本発明は、シアン含有廃液の処理方法及びシアン含有廃液の処理装置に関する。
シアン化合物は生態系に強い悪影響を及ぼすため、シアン含有廃液を自然界にそのまま放出することはできない。シアン化合物については排水基準が定められており、この基準を満たすようにシアン化合物の除去処理を行い、無害化した廃液でなければ下水などに排出できないことになっている。
従来技術に係るシアン含有廃液の処理方法には、例えば特許文献1に記載されたものがある。この特許文献1に係る技術では、シアン含有廃水に、予めアルカリ条件下で塩素ガスを導入するか、次亜塩素酸塩を添加して、シアン化合物を酸化分解する第1段処理を行っている。次いで、廃水中に残存するシアン化合物を、ホルムアルデヒド、マンガン化合物及び/または銅化合物、ならびに塩素ガスまたは次亜塩素酸塩の三成分系で処理して、シアン化合物を分解物及び/または水不溶性塩として除去する第2段処理を行っている。
また、特許文献1に係る技術を発展させた技術として、以下で説明する3つの工程を実施する廃液処理方法もある。以下、この3つの工程について、図6を参照しつつ説明する。
図6は、従来技術に係るシアン含有廃液の処理装置51及びそれに繋がる沈殿池2を模式的に示した図である。
第1の工程では、処理槽11の入側(第1処理槽11a)でのシアン含有廃液(以下、単に「処理廃液」ともいう。)12の全シアン濃度(反応前全シアン濃度)を濃度計14で測定するとともに、その流量(以下、単に「廃液流量」ともいう。)を流量計13で測定する。そして、測定した反応前の全シアン濃度と廃液流量とから、シアン化合物を除去する際に標準的に用いられる処理薬液(以下、単に「薬液」ともいう。)52の注入量を決定する。なお、上述の「全シアン濃度」とは、処理廃液12中に含まれる全てのシアン化合物の総量で決まる濃度をいう。
第2の工程では、処理槽11b内の処理廃液12に、第1の工程において決定された量だけ薬液52を注入し、処理廃液12に含まれるシアン化合物と薬液52とを反応させる。
第3の工程では、反応後の処理廃液12を沈殿池2に移動し、その沈殿池2の出側での処理廃液12の全シアン濃度(反応後全シアン濃度)を濃度計38で測定する。そして、反応後の全シアン濃度が基準値よりも高い場合には、フィードバック制御部56によって注入する薬液量を増加するようになっている。
特開2005−279571号公報
ところで、処理廃液12の全シアン濃度が同じであっても、その廃液12中に含まれるシアンがイオン状態として存在している場合と、錯体として存在している場合とがある。以下、処理廃液12中でイオン状態として存在しているシアン(所謂、遊離シアン)を「シアンイオン」といい、処理廃液12中で錯体として存在しているシアン(所謂、シアノ錯体)を「錯体シアン」という。
従来技術では、処理廃液12中に含まれるシアンイオンと錯体シアンとの割合(存在比率)の変動が小さい場合には、薬液52として、シアンイオンを除去処理するためのシアンイオン除去薬(以下、便宜的に「A液」ともいう。)16と、錯体シアンを除去処理するための錯体シアン除去薬(以下、便宜的に「B液」ともいう。)17とを一定の比率で混合した薬液を用いてシアン化合物を除去することが多い。なお、A液16とB液17との混合比率は、予め実験的に求められた適正値である。
しかし、従来技術に係る処理方法では、処理廃液12中のシアンイオンと錯体シアンとの存在比率が大きく変動した場合には、これらのシアン化合物を確実に除去するために、混合薬液52の注入量を通常の場合と比べて大幅に増加しなければならないことがある。以下、具体例を挙げて説明する。
図7は、従来技術に係る処理方法における反応前の全シアン濃度と薬液注入量との関係を示した図である。なお、注入する薬液52は、A液16とB液17とを同じ割合(つまり、1:1)で混合した薬液である。また、図7では、廃液流量を350m/hとしている。
図8(a)は、全シアン濃度の時間変化を示した図である。図8(a)には、処理廃液C、処理廃液Dの反応前の全シアン濃度、反応後の全シアン濃度の時間変化がそれぞれ示されている。ここで、処理廃液Cはシアンイオンと錯体シアンとが1:1の割合で存在している処理廃液であり、処理廃液Dはシアンイオンと錯体シアンとが4:6の割合で存在している処理廃液である。なお、図8(a)では、処理廃液C、処理廃液Dの反応前の全シアン濃度を「c1」、「d1」とし、反応後の全シアン濃度を「c2」、「d2」としてそれぞれ示している。また、廃液流量は、350〜400m/hである。
図8(b)は、薬液注入量の時間変化を示した図である。なお、図8(a)と図8(b)とにおいて、測定開始のタイミングは同じである。
錯体シアンと錯体シアンの存在比率が等しい処理廃液Cを処理する場合には、処理廃液Cに上述の混合薬液52を予定した量だけ注入することで反応後の全シアン濃度c2は排水基準を満たす濃度となっている(図8(a)参照)。これは、処理廃液C中に含まれるシアンイオンと錯体シアンとが、混合薬液52の注入により処理廃液C中から除去され処理廃液Cが無害化したことを意味している。
一方、錯体シアンの存在比率がシアンイオンよりも高い処理廃液Dを処理する場合には、反応後の全シアン濃度d2を排水基準を満たす濃度にするために、処理廃液Cを処理した場合の約2倍の量の薬液52を注入している(図8(b)参照)。これは、予定していた量の混合薬液52では、増加分の錯体シアンを処理しきれなかったためである。
このように、従来技術に係るシアン含有廃液の処理方法には、処理廃液12中におけるシアンイオンと錯体シアンとの存在比率が大きく変動した場合には必要以上に混合薬液52を注入しなければならず、薬液の費用が高騰するといった課題がある。
そこで、本発明は、上記課題に鑑み、シアン含有廃液の処理方法であって、シアン含有廃液中におけるシアンイオンと錯体シアンとの存在比率が大きく変動した場合であっても、必要以上に薬液が処理廃液に注入されるのを防止し、薬液の費用を削減することができるシアン含有廃液の処理方法及びシアン含有廃液の処理装置を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するための本発明の一態様は、シアン含有廃液に含まれるシアン化合物を除去して前記シアン含有廃液を無害化する処理方法であって、処理するシアン含有廃液の廃液流量と、前記処理するシアン含有廃液に含まれるシアン化合物の総量である全シアン濃度と、前記処理するシアン含有廃液に含まれるシアンイオンの総量であるシアンイオン濃度とを測定すると共に、測定された前記全シアン濃度と前記シアンイオン濃度とから前記処理するシアン含有廃液に含まれる錯体シアンの総量である錯体シアン濃度を算出して、前記シアンイオン濃度と前記廃液流量とに基づいて前記シアンイオンを除去するシアンイオン除去薬の注入量を算出しその注入量の前記シアンイオン除去薬を前記処理するシアン含有廃液に注入し、前記錯体シアン濃度と前記廃液流量とに基づいて前記錯体シアンを除去する錯体シアン除去薬の注入量を算出しその注入量の前記錯体シアン除去薬を前記処理するシアン含有廃液に注入することを特徴とするシアン含有廃液の処理方法である。
また、上記の処理方法において、前記処理するシアン含有廃液を処理槽内に投入する工程と、前記投入する廃液流量を測定する工程と、前記処理槽内の前記全シアン濃度を測定する工程と、前記処理槽内の前記シアンイオン濃度を測定する工程と、前記処理槽内の前記全シアン濃度と前記処理槽内の前記シアンイオン濃度とを測定した後に、前記処理槽内の前記錯体シアン濃度を算出する工程と、前記処理槽の前記シアンイオン濃度と前記廃液流量と予め求めた係数である第1係数とから前記シアンイオン除去薬の注入量を算出し、その算出した注入量の前記シアンイオン除去薬を前記処理槽内の前記処理するシアン含有廃液に注入する工程と、前記処理槽の前記錯体シアン濃度と前記廃液流量と予め求めた係数である第2係数とから前記錯体シアン除去薬の注入量を算出し、その算出した注入量の前記錯体シアン除去薬を前記処理槽内の前記処理するシアン含有廃液に注入する工程と、を有することとしてもよい。
また、上記の処理方法において、前記錯体シアン濃度を算出する工程では、前記処理槽内の前記全シアン濃度の値から前記処理槽内の前記シアンイオン濃度の値を差し引き、その差し引いた値を前記処理槽内の前記錯体シアン濃度の値とすることとしてもよい。
また、上記の処理方法において、前記シアンイオン除去薬及び前記錯体シアン除去薬を前記処理するシアン含有廃液に注入した後の前記処理槽内の前記全シアン濃度である反応後全シアン濃度を測定する工程と、前記シアンイオン除去薬及び前記錯体シアン除去薬を前記処理するシアン含有廃液に注入する前の前記処理槽内の前記全シアン濃度を反応前全シアン濃度とした場合に、前記反応前全シアン濃度と前記反応後全シアン濃度とに基づいて前記シアン化合物の除去率を算出する工程と、前記除去率と予め求めた近似式とに基づいて前記第1係数と前記第2係数とをそれぞれ個別に算出し、前記第1係数と前記処理槽内の前記シアンイオン濃度と前記廃液流量との関係を記憶すると共に前記第2係数と前記処理槽内の前記錯体シアン濃度と前記廃液流量との関係を記憶する工程と、をさらに有することとしてもよい。
本発明の別の態様は、シアン含有廃液に含まれるシアン化合物を除去して前記シアン含有廃液を無害化する処理装置であって、処理するシアン含有廃液の廃液流量と、前記処理するシアン含有廃液に含まれるシアン化合物の総量である全シアン濃度と、前記処理するシアン含有廃液に含まれるシアンイオンの総量であるシアンイオン濃度とを測定する測定部と、前記全シアン濃度と前記シアンイオン濃度とから前記処理するシアン含有廃液に含まれる錯体シアンの総量である錯体シアン濃度を算出する錯体シアン濃度算出部と、前記シアンイオン濃度と前記廃液流量とに基づいて前記シアンイオンを除去するシアンイオン除去薬の注入量を算出すると共に、前記錯体シアン濃度と前記廃液流量とに基づいて前記錯体シアンを除去する錯体シアン除去薬の注入量を算出する注入量算出部と、算出した前記注入量の前記シアンイオン除去薬と前記錯体シアン除去薬とを前記処理するシアン含有廃液に注入する除去薬注入部と、を備えることを特徴とするシアン含有廃液の処理装置である。
また、上記の処理装置において、前記処理するシアン含有廃液を投入する処理槽と、前記処理するシアン含有廃液を前記処理槽内に投入する廃液投入部と、前記投入した廃液流量を測定する廃液流量測定部と、前記処理槽内の前記全シアン濃度を測定する反応前全シアン濃度測定部と、前記処理槽内の前記シアンイオン濃度を測定するシアンイオン濃度測定部と、前記処理槽内の前記錯体シアン濃度を算出する錯体シアン濃度算出部と、前記処理槽内の前記シアンイオン濃度と前記廃液流量と予め求めた係数である第1係数とから前記シアンイオン除去薬の注入量を算出するシアンイオン除去薬注入量算出部と、算出した前記注入量の前記シアンイオン除去薬を前記処理槽内の前記処理するシアン含有廃液に注入するシアンイオン除去薬注入部と、前記処理槽内の前記錯体シアン濃度と前記廃液流量と予め求めた係数である第2係数とから前記錯体シアン除去薬の注入量を算出する錯体シアン除去薬注入量算出部と、算出した前記注入量の前記錯体シアン除去薬を前記処理槽内の前記処理するシアン含有廃液に注入する錯体シアン除去薬注入部と、を備え、前記シアンイオン除去薬注入部及び前記錯体シアン除去薬注入部を、前記廃液流量測定部、前記反応前全シアン濃度測定部及び前記シアンイオン濃度測定部の下流側に設けたこととしてもよい。
また、上記の処理装置において、前記錯体シアン濃度算出部では、前記処理槽内の前記全シアン濃度の値から前記処理槽内の前記シアンイオン濃度の値を差し引き、その差し引いた値を前記処理槽内の前記錯体シアン濃度の値とすることとしてもよい。
また、上記の処理装置において、前記シアンイオン除去薬及び前記錯体シアン除去薬を前記処理する前記シアン含有廃液に注入した後の前記処理槽内の前記全シアン濃度である反応後全シアン濃度を測定する反応後全シアン濃度測定部と、前記反応前全シアン濃度測定部で測定した前記全シアン濃度を反応前全シアン濃度とした場合に、前記反応前全シアン濃度と前記反応後全シアン濃度とに基づいて前記シアン化合物の除去率を算出する除去率算出部と、前記除去率と予め求めた近似式とに基づいて前記第1係数と前記第2係数とをそれぞれ個別に算出し、前記第1係数と前記シアンイオン濃度と前記廃液流量との関係を記憶すると共に前記第2係数と前記錯体シアン濃度と前記廃液流量との関係を記憶する記憶部と、をさらに備えることとしてもよい。
本発明の一態様では、廃液流量、全シアン濃度(反応前全シアン濃度)、シアンイオン濃度、錯体シアン濃度をそれぞれ個別に測定または算出する。そして、シアンイオン濃度と廃液流量とに基づいてシアン含有廃液に注入すべきシアンイオン除去薬の注入量を算出する。また、錯体シアン濃度と廃液流量とに基づいてシアン含有廃液に注入すべき錯体シアン除去薬の注入量を算出する。
このように、本発明の一態様では、従来技術に係る処理方法とは異なり、処理すべきシアン含有廃液中に存在するシアンイオンと錯体シアンとの比率を予め算出しておき、その比率に応じてシアン含有廃液に注入する薬液の量をそれぞれ独立に変化させる。よって、シアン含有廃液中のシアンイオンと錯体シアンとの存在比率が大きく変動した場合であっても、必要以上に薬液が注入されるのを防止することができる。ゆえに、本発明の一態様であれば、シアン除去処理で使用する薬液の費用を削減することができる。
本実施形態に係るシアン除去処理装置を示す概念図である。 シアンイオン除去薬(A液)注入率a及び錯体シアン除去薬(B液)注入率bの算出方法を説明するための図であり、(a)は各除去薬の注入を示す模式図であり、(b)はA液注入率aとシアンイオン除去率Rxとの関係を示し、(c)はB液注入率bと錯体シアン除去率Ryとの関係を示す図である。 本実施形態に係るシアン除去処理方法のフローを示す図である。 本実施形態におけるシアン化合物濃度と薬液注入量の関係を示す図であり、(a)はシアンイオン濃度と薬液注入量の関係を示し、(b)は錯体シアン濃度と薬液注入量の関係を示す図である。 本実施形態における全シアン濃度と薬液注入量の時間変化を示す図であり、(a)は全シアン濃度の時間変化を示し、(b)は薬液注入量の時間変化を示す図である。 従来技術に係るシアン除去処理装置を示す概念図である。 従来技術における全シアン濃度と薬液注入量の関係を示す図である。 従来技術における全シアン濃度と薬液注入量の時間変化を示す図であり、(a)は全シアン濃度の時間変化を示し、(b)は薬液注入量の時間変化を示す図である。
まず、本実施形態に係るシアン含有廃液の処理方法において用いられるシアン除去処理装置について図1及び図2を参照しつつ説明する。次に、本実施形態に係るシアン含有廃液の処理方法について図1及び図3を参照しつつ説明する。
(シアン除去処理装置1)
図1は、本実施形態に係るシアン除去処理装置1と、それに繋がる沈殿池2とをそれぞれ示す概念図である。シアン除去処理装置1は、図1に示すように、処理槽11を備えている。そして、その処理槽11は、上流側から下流側に向かって少なくとも第1処理槽11aと第2処理槽11bと第3処理槽11cとを備えている。第1処理槽11a、第2処理槽11b、第3処理槽11cの各処理槽は、それぞれ接して設けられており、第1処理槽11aから第3処理槽11cに向かって(つまり、上流側から下流側に向かって)順次水位が低くなるように設けられている。換言すると、処理廃液12は第1処理槽11a内に流入し、第1処理槽11aから溢れた処理廃液12は第2処理槽11b内に流入し、第2処理槽11bから溢れた処理廃液12は第3処理槽11c内に流入するように、第1処理槽11a、第2処理槽11b、第3処理槽11cの各処理槽は設けられている。また、第1処理槽11a、第2処理槽11b、第3処理槽11cの各処理槽内には図示しない仕切り板が設けられており、その仕切り板によって流路が形成されている。
第1処理槽11aは、第1処理槽11aに流入する処理廃液12の流量を測定するための流量計(廃液流量測定部)13と、第1処理槽11aに流入した処理廃液12の全シアン濃度(反応前全シアン濃度)w1を測定するための濃度計(反応前全シアン濃度測定部)14と、第1処理槽11aに流入した処理廃液12のシアンイオン濃度(反応前シアンイオン濃度)x1を測定するための濃度計(シアンイオン濃度測定部)15とを備えている。ここで、「シアンイオン」とは、例えば遊離シアンである。
第2処理槽11bは、第2処理槽11b内の処理廃液12にシアンイオン除去薬(A液)16を注入するためのA液注入装置(シアンイオン除去薬注入部)18、錯体シアン除去薬(B液)17を注入するためのB液注入装置(錯体シアン除去薬注入部)19をそれぞれ備えている。そして、A液注入装置18及びB液注入装置19は、流量計13、濃度計14、濃度計15の下流側に設けられている。また、A液注入装置18で注入するシアンイオン除去薬16の量Za及びB液注入装置19で注入する錯体シアン除去薬17の量Zbは、薬液注入量制御部(シアンイオン除去薬注入量算出部及び錯体シアン除去薬注入量算出部)20で算出され、制御されている。また、シアンイオン除去薬16はA液注入装置18に繋がるタンク21に、また錯体シアン除去薬17はB液注入装置19に繋がるタンク22にそれぞれ貯蔵されている。
なお、シアンイオン除去薬16は、例えばホルムアルデヒド溶液である。また、錯体シアン除去薬17は、例えばマンガンイオン(具体的にはMn2+等)を含む溶液である。また、図1において、第1処理槽11aに処理廃液12を投入する廃液投入部の記載は省略されている。
処理廃液12に注入するシアンイオン除去薬16の量Za(l/h)(以下、「A液注入量Za」とも表記する。)は、廃液流量V(m/h)と、シアンイオン濃度x1と、シアンイオン除去薬注入率a(以下、「A液注入率a」とも表記する。)とに基づいて算出される(式1参照)。なお、上記「l」は「リットル」を意味するものである。
A液注入量Za=A液注入率a×廃液流量V×シアンイオン濃度x1・・・(式1)
また、処理廃液12に注入する錯体シアン除去薬17の量Zb(l/h)(以下、「B液注入量Zb」とも表記する。)は、廃液流量Vと、錯体シアン濃度y1と、錯体シアン除去薬注入率b(以下、「B液注入率b」とも表記する。)とに基づいて算出される(式2参照)。
B液注入量Zb=B液注入率b×廃液流量V×錯体シアン濃度y1 ・・・(式2)
ここで、上記「錯体シアン濃度y1」は、薬液注入量制御部(錯体シアン濃度算出部)20において、濃度計14で測定した全シアン濃度w1の値から濃度計15で測定したシアンイオン濃度x1の値を差し引くことで算出している(式3参照)。
錯体シアン濃度y1=全シアン濃度w1−シアンイオン濃度x1 ・・・(式3)
なお、錯体シアンとは、例えばフェリシアンイオン([Fe(CN)]3−)やフェロシアンイオン([Fe(CN)]4−)である。
さらに、第2処理槽11bは、第2処理槽11b内の処理廃液12の水素イオン濃度を測定するためのpH計23と、第2処理槽11b内の処理廃液12に硫酸24を注入するための硫酸注入装置25と、を備えている。また、硫酸注入装置25で注入する硫酸24の量は、硫酸注入量制御部26で算出され、制御されている。なお、硫酸24は、硫酸注入装置25に繋がるタンク27に貯蔵されている。また、処理廃液12に注入するする硫酸24の量は、pH計23で測定された水素イオン濃度に基づいて算出される。
第3処理槽11cは、第3処理槽11c内の処理廃液12に凝集剤28を注入するための凝集剤注入装置29を備えている。また、凝集剤注入装置29で注入する凝集剤28の量は、凝集剤注入量制御部30で算出され、制御されている。なお、凝集剤28は、凝集剤注入装置29に繋がる凝集剤貯蔵部31に貯蔵されている。
第3処理槽11cと沈殿池2とは、連結パイプ32で連結されている。そして、この連結パイプ32にはポンプ33が備わっている。連結パイプ32は、凝集剤28が注入された処理廃液12を沈殿池2へと送るためのパイプである。また、ポンプ33は、凝集剤28が注入された処理廃液12を沈殿池2へと送るためのポンプである。なお、図1には、連結パイプ32の一部のみが記載されている。
沈殿池2は、凝集剤28が注入されて固化した錯体シアンを凝集させて沈降分離するための池である。また、沈殿池2は、沈殿池2に送られた処理廃液12に凝結剤34を注入するための凝結剤注入装置35を備えている。また、凝結剤注入装置35で注入する凝結剤34の量は、凝結剤注入量制御部36で算出され、制御されている。なお、凝結剤34は、凝結剤注入装置35に繋がる凝結剤貯蔵部37に貯蔵されている。さらに、沈殿池2は、沈殿池2内の処理廃液12の全シアン濃度(反応後全シアン濃度)w2を測定するための濃度計38と、沈殿池2内の処理廃液12のシアンイオン濃度(反応後シアンイオン濃度)x2を測定するための濃度計40とを備えている。
本実施形態に係るシアン除去処理装置1では、薬液注入量制御部20内のA液注入率算出部(図示せず)で反応前後のシアンイオン濃度x1、x2に基づいて上述のA液注入率aを算出している。また、薬液注入量制御部20内のB液注入率算出部(図示せず)で反応前後の錯体シアン濃度y1、y2に基づいて上述のB液注入率bを算出している。さらに、シアン除去処理装置1は、A液注入率a及びB液注入率bの算出について学習する機能も備えている。
以下、A液注入率aとB液注入率bの算出方法及びそれらの算出についての学習について、図2を参照しつつ説明する。
図2は、シアンイオン除去薬(A液)注入率a及び錯体シアン除去薬(B液)注入率bの算出方法を説明するための図であり、(a)は各除去薬の注入を示す模式図であり、(b)はA液注入率aとシアンイオン除去率Rxとの関係を示し、(c)はB液注入率bと錯体シアン除去率Ryとの関係を示す図である。
図2(b)の横軸はA液注入率aを示している。このA液注入率aと、廃液流量Vと、シアンイオン濃度x1との間には、以下の関係式が成立している(式4参照)。この式4は、上述の式1を変形することで得られる。
A液注入率a=A液注入量Za/(廃液流量V×シアンイオン濃度x1)
・・・(式4)
また、図2(c)の横軸はB液注入率bを示している。このB液注入率bと、廃液流量Vと、錯体シアン濃度y1との間には、以下の関係式が成立している(式5参照)。この式5は、上述の式2を変形することで得られる。
B液注入率b=B液注入量Zb/(廃液流量V×錯体シアン濃度y1)
・・・(式5)
まず、A液注入率aの算出について説明する。
図2(a)に示した場合におけるシアンイオン除去率Rxを反応前のシアンイオン濃度x1と反応後のシアンイオン濃度x2とに基づいて算出する(式6参照)。なお、シアンイオン除去率Rxを算出するシアンイオン除去率算出部は、薬液注入量制御部20内に設けられている。
シアンイオン除去率Rx
=(シアンイオン濃度x1−シアンイオン濃度x2)/シアンイオン濃度x1
・・・(式6)
この算出したシアンイオン除去率Rxと、図2(b)に実線で示した近似式(近似曲線)とから、A液注入率aを算出する。換言すると、近似式を用いてシアンイオン除去率Rxに対応するA液注入率aを算出する。ここで、この近似式は、実際の処理作業において測定して得た複数のプロットを用いて近似的に導き出した式である。
こうして算出したA液注入率aと、廃液流量Vと、シアンイオン濃度x1とからA液注入量Zaを決定する(式1参照)。
次に、B液注入率bの算出について説明する。
図2(a)に示した場合における錯体シアン除去率Ryを反応前の錯体シアン濃度y1と反応後の錯体シアン濃度y2とに基づいて算出する(式7参照)。なお、錯体シアン除去率Ryを算出する錯体シアン除去率算出部は、薬液注入量制御部20内に設けられている。
錯体シアン除去率Ry
=(錯体シアン濃度y1−錯体シアン濃度y2)/錯体シアン濃度y1
・・・(式7)
この算出した錯体シアン除去率Ryと、図2(c)に実線で示した近似式(近似曲線)とから、B液注入率bを算出する。換言すると、近似式を用いて錯体シアン除去率Ryに対応するB液注入率bを算出する。なお、この近似式は、実際の処理作業において測定して得た複数のプロットを用いて近似的に導き出した式である。
こうして算出したB液注入率bと、廃液流量Vと、錯体シアン濃度y1とからB液注入量Zbを決定する(式2参照)。
なお、上記「錯体シアン濃度y2」は、濃度計38で測定された全シアン濃度の値w2から、濃度計40で測定されたシアンイオン濃度x2の値を差し引くことで算出している(式8参照)。
錯体シアン濃度y2=全シアン濃度w2−シアンイオン濃度x2 ・・・(式8)
本実施形態における「学習」とは、図2(b)における各プロット(つまり、シアンイオン除去率RxとA液注入率aとの関係)を記憶してプロット数を増やすことで、図2(b)に示した近似式の精度を向上させてA液注入率aの精度を向上させることをいう。また、図2(c)における各プロット(つまり、錯体シアン除去率RyとB液注入率bとの関係)を記憶してプロット数を増やすことで、図2(c)に示した近似式の精度を向上させてB液注入率bの精度を向上させることをいう。なお、種々のデータを記憶する記憶部は薬液注入量制御部20内に備わっており、上述の学習は薬液注入量制御部20内で実施されている。
(シアン含有廃液12の処理方法)
本実施形態に係るシアン含有廃液の処理方法について図1及び図3を参照しつつ説明する。図3は、本実施形態に係るシアン除去処理方法のフローを示す図である。
本実施形態に係るシアン含有廃液の処理方法では、まず、メッキ処理等の実施により生じた処理廃液12を第1処理槽11aに投入する。その際、処理廃液12の流量(廃液流量)Vを流量計13で測定する(S1)。
次に、第1処理槽11a内の処理廃液12の一部をサンプリングし、シアン除去処理前の処理廃液12の全シアン濃度(反応前全シアン濃度)w1を濃度計14で測定する(S2)とともに、シアンイオン濃度(反応前シアンイオン濃度)x1を濃度計15で測定する(S3)。また、S2で測定した全シアン濃度と、S3で測定したシアンイオン濃度x1とから錯体シアン濃度(反応前錯体シアン濃度)y1を薬液注入量制御部20で算出する(S4)。この錯体シアン濃度y1は、上述の式3により算出される。
廃液流量V、全シアン濃度w1、シアンイオン濃度x1、錯体シアン濃度y1のそれぞれについて測定または算出された処理廃液12は、第1処理槽11aを満たした後に第2処理槽11bに向かって溢れ出る。なお、図1中に示された矢印12aは、処理廃液12の移動方向(流れる方向)を示す矢印である。
測定された廃液流量Vとシアンイオン濃度x1とから、処理廃液12中に含まれるシアンイオンの総量を薬液注入量制御部20で算出する。そして、算出されたシアンイオンの総量に基づいて、処理廃液12に注入すべきシアンイオン除去薬16の量Zaを薬液注入量制御部20で決定する(S5)。このシアンイオン除去薬16の量Zaは、上述の式1により決定される。
次に、廃液流量Vと錯体シアン濃度y1とから、処理廃液12中に含まれる錯体シアンの総量を薬液注入量制御部20で算出する。そして、算出された錯体シアンの総量に基づいて、処理廃液12に注入すべき錯体シアン除去薬17の量Zbを薬液注入量制御部20で決定する(S6)。この錯体シアン除去薬17の量Zbは、上述の式2により決定される。
次に、A液注入装置18を用いてS5で決定した量のシアンイオン除去薬16を第2処理槽11b内の処理廃液12に注入する(S7)。注入されたシアンイオン除去薬16は、処理廃液12中に含まれるシアンイオンと反応し、シアンイオンを分解する。なお、本実施形態では、第2処理槽11bで抜気及び撹拌を実施している。これによりシアンイオンの分解反応はより進行する。
このようにして、シアンイオンを処理廃液12中から除去する。なお、シアンイオン除去薬16としてホルムアルデヒド溶液を用いた場合におけるシアンイオンの分解反応を式9に示す。
NaCN + RCH(SONa)OH
→ NaSO + RCH(CN)OH + H
→ RCH(CONH)OH + H
→ RCH(COOH)OH + NH ・・・(式9)
式9に示すように、シアンイオン除去薬16にホルムアルデヒド溶液を用いることで、シアンイオンはアンモニアと低毒性の水溶性物質とに分解する。
次に、pH計23を用いて処理廃液12の水素イオン濃度を測定する。そして、この水素イオン濃度が予め設定した範囲内(pH7.5〜8.5程度)に入るように、硫酸注入装置25を用いて硫酸24を処理廃液12に注入してpH調整をする(S8)。
pH値の調整がなされた処理廃液12に、B液注入装置19を用いてS6で決定した量の錯体シアン除去薬17を注入する(S9)。処理廃液12中に含まれる錯体シアンは、この錯体シアン除去薬17と反応し、低毒性の固形物に変化する。換言すると、錯体シアン除去薬17で錯体シアンを不溶化(固化)させる。
このようにして、錯体シアンは処理廃液12中から除去される。なお、錯体シアン除去薬17としてマンガンイオンを含むマンガン溶液を用いた場合における錯体シアンの不溶化反応を式10、11に示す。
2Mn2++[Fe(CN)4−→ Mn[Fe(CN)]↓
・・・(式10)
3Mn2++2[Fe(CN)3−→ Mn[Fe(CN)
・・・(式11)
式10、11に示すように、錯体シアン除去薬17にマンガン溶液を用いることで、錯体シアンを低毒性の固形物に変化させることができる。
錯体シアン除去薬17が注入された処理廃液12は、第2処理槽11bを満たした後に第3処理槽11cに向かって溢れ出る。
次に、第3処理槽11c内の処理廃液12に凝集剤注入装置29を用いて凝集剤28を注入する(S10)。凝集剤28を注入することで、不溶化した錯体シアン(固形物)を凝集させることができる。この凝集剤28は、例えば低分子凝集剤や高分子凝集剤である。
次に、凝集剤28が注入された処理廃液12をポンプ33を用いて沈殿池2へと移動させる(S11)。そして、沈殿池2へと移動させた処理廃液12に凝結剤注入装置35を用いて凝結剤34を注入する(S12)。この凝結剤34は、例えば低分子ポリマーである。こうして、沈殿池2で固化した錯体シアンを沈降分離して処理廃液12中から錯体シアンを除去する。
次に、沈殿池2内の処理廃液12の一部をサンプリングし、シアン除去処理後の処理廃液12の全シアン濃度(反応後全シアン濃度)w2を濃度計38で測定する(S13)とともに、シアンイオン濃度(反応後シアンイオン濃度)x2を濃度計40で測定する(S14)。また、S13で測定した全シアン濃度w2と、S14で測定したシアンイオン濃度x2とから錯体シアン濃度(反応後錯体シアン濃度)y2を薬液注入量制御部20で算出する(S15)。この錯体シアン濃度y2、上述の式8により算出される。
次に、シアンイオンの除去率Rxと錯体シアンの除去率Ryとを求める。除去率Rx、Ryは、上述の式6、7により算出される。この除去率Rxと図2(b)に示した近似式とからシアンイオン除去薬16(例えばホルムアルデヒド溶液)の注入率aを算出し、除去率Ryと図2(c)に示した近似式とから錯体シアン除去薬17(例えば、マンガン溶液)の注入率bを薬液注入量制御部20で算出する。そして、この注入率aと廃液流量Vとシアンイオン濃度x1とを関連付けてデータベース化し学習することで、最適なシアンイオン除去薬16の注入量Zaを決定する。同様に、注入率bと廃液流量Vと錯体シアン濃度y1とを関連付けてデータベース化し学習することで、最適な錯体シアン除去薬17の注入量Zbを決定する。こうして決定された注入量Za、Zbをシアン除去処理前の処理廃液12に注入する。
最後に、シアンイオンと錯体シアンとが十分に除去され排出基準を満たした(無害化した)処理廃液12を放流する(S16)。また、この沈殿池2の底に溜まった沈降汚泥を除去する(S17)。
このようにして、本実施形態に係るシアン含有廃液12のシアン除去処理が終了する。
(効果)
(1)本実施形態に係るシアン含有廃液12の処理方法では、シアン除去処理を実施する前に廃液流量V、全シアン濃度w1、シアンイオン濃度x1、錯体シアン濃度y1をそれぞれ個別に測定または算出している。そして、そのシアンイオン濃度x1と廃液流量Vとに基づいてシアンイオン除去薬16の注入量Zaを算出している。また、錯体シアン濃度y1と廃液流量Vとに基づいて錯体シアン除去薬17の注入量Zbを算出している。
このため、本実施形態に係る処理方法であれば、従来技術に係る処理方法とは異なり、処理廃液12中に存在するシアンイオンと錯体シアンとの存在比率に応じて、処理廃液12に注入するシアンイオン除去薬16及び錯体シアン除去薬17の量をそれぞれ個別に制御することができる。よって、処理廃液12中のシアンイオンと錯体シアンとの存在比率が大きく変動した場合であっても、シアンイオン除去薬16または錯体シアン除去薬17の過剰な注入を防止することができる。ゆえに、シアンイオン除去薬16または錯体シアン除去薬17の費用を削減することができる。
(2)また、本実施形態に係るシアン含有廃液12の処理方法では、全シアン濃度w1からシアンイオン濃度x1を差し引いた値を錯体シアン濃度y1の値としている。
このため、本実施形態に係る処理方法であれば、錯体シアン濃度y1自体を個別に測定する必要がないので、処理方法を簡便にすることができる。
(3)また、本実施形態に係るシアン含有廃液12の処理方法では、反応後(シアンイオンの分解反応及び錯体シアンの不溶化反応の後)の処理廃液12の全シアン濃度w2とシアンイオン濃度x2と錯体シアン濃度y2とを測定または算出している。そして、反応前後のシアンイオン濃度x1、x2からシアンイオン除去率Rxを算出し、また反応前後の錯体シアン濃度y1、y2からシアンイオン除去率Ryを算出している。そして、これらの除去率Rx、Ryと予め求めた近似式とに基づいて、シアンイオン除去薬16の注入量Zaの算出に用いられるシアンイオン除去薬注入率a及び錯体シアン除去薬17の注入量Zbの算出に用いられる錯体シアン除去薬注入率bをそれぞれ個別に求めている。
このため、本実施形態に係る処理方法であれば、シアンイオン除去薬注入率aと廃液流量Vとシアンイオン濃度x1とを関連付けてデータベース化し学習する(つまり、サンプル数を増やして近似式の精度を向上させる)ことで、最適なシアンイオン除去薬16の注入量Zaを精度を高めて算出することができる。同様に、錯体シアン除去薬注入率bと廃液流量Vと錯体シアン濃度y1とを関連付けてデータベース化し学習することで、最適な錯体シアン除去薬17の注入量Zbを精度を高めて算出することができる。
(4)また、本実施形態に係るシアン含有廃液12の処理方法では、シアン除去処理を実施する前にシアンイオン除去薬16の注入量Za及び錯体シアン除去薬17の注入量Zbをそれぞれ算出している。
従来技術に係るシアン含有廃液の処理方法では、シアンイオンと錯体シアンとの比率が変わった場合にその変化を瞬時に把握することが困難であるため、余剰に除去薬を注入する必要であった。ところが本実施形態に係る処理方法であれば、シアンイオンと錯体シアンとの比率が変わった場合でもその変化を瞬時に把握することができるため、シアンイオンと錯体シアンとの比率に応じて各除去薬を注入することができる。よって、各除去薬の過剰な注入を防ぐことができる。このため、本実施形態に係る処理方法であれば、処理後の全シアン濃度が高めに外れることがなくなり、緊急対応の必要もなくなる。
(5)また、本実施形態に係るシアン含有廃液12の処理方法では、従来技術に係る処理方法とは異なり、シアンイオン除去薬16及び錯体シアン除去薬17の注入にフィードバック制御を用いていない。
フィードバック制御しかない処理方法では、処理廃液量の変化に対しては流入量を測定しておき、注入するシアンイオン除去薬16及び錯体シアン除去薬17の量に反映させることが可能であるが、シアン化合物の存在状態が変化した場合にはシアンイオン除去薬16及び錯体シアン除去薬17の増加対応が遅れる場合がある。
しかしながら、本実施形態に係る処理方法であれば、シアンイオン濃度x1、x2及び錯体シアン濃度y1、y2を把握して各除去薬の注入量を決めるので、注入増加のタイミングが遅れて管理濃度以上の処理廃液12が放流される危険性を低減することができる。
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、シアン含有廃液12にシアンイオン除去薬16を注入(S7)した後に錯体シアン除去薬17を注入(S9)する場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、シアン含有廃液12に錯体シアン除去薬17を注入した後にシアンイオン除去薬16を注入してもよい。また、シアン含有廃液12にシアンイオン除去薬16と錯体シアン除去薬17とを同時に注入してもよい。
また、上述の実施形態では、シアン含有廃液12の廃液流量Vを測定する工程(S1)、反応前の全シアン濃度w1を測定する工程(S2)、シアンイオン濃度x1を測定する工程(S3)をこの順に実施する場合について説明したが、この順に限定されるものではない。例えば、反応前の全シアン濃度w1を測定する工程(S2)、シアンイオン濃度x1を測定する工程(S3)、シアン含有廃液12の廃液流量Vを測定する工程(S1)をこの順に実施してもよい。
また、上述の実施形態では、シアンイオン除去薬16としてホルムアルデヒド溶液を、また錯体シアン除去薬17としてマンガン溶液をそれぞれ用いた場合について説明したが、これに限定されるものではない。シアンイオン除去薬16は、シアン含有廃液12中に含まれるシアンイオンを低毒性の物質に分解できる除去薬であれば種類を問うものではない。また、錯体シアン除去薬17は、シアン含有廃液12中に含まれるシアンイオンを低毒性の物質に分解できる除去薬であれば種類を問うものではない。
(実施例)
図4(a)は、本実施例におけるシアンイオン濃度と薬液注入量との関係を示した図である。なお、本実施例では、シアンイオン除去薬16(A液)としてホルムアルデヒド溶液を用いている。図4(b)は、本実施例における錯体シアン濃度と薬液注入量との関係を示した図である。なお、本実施例では、錯体シアン除去薬17(B液)としてマンガン溶液を用いている。また、図4(a)、(b)では、廃液流量を350m/hとしている。
図5(a)は、全シアン濃度の時間変化を示した図である。図5(a)には、処理廃液C、処理廃液Dの反応前の全シアン濃度、反応後の全シアン濃度の時間変化がそれぞれ示されている。ここで、処理廃液Cはシアンイオンと錯体シアンとが1:1の割合で存在している処理廃液であり、処理廃液Dはシアンイオンと錯体シアンとが4:6の割合で存在している処理廃液である。なお、図5(a)では、処理廃液C、処理廃液Dの反応前の全シアン濃度を「c1」、「d1」とし、反応後の全シアン濃度を「c2」、「d2」としてそれぞれ示している。また、廃液流量は、350〜400m/hであった。
図5(b)は、ホルムアルデヒド溶液16、マンガン溶液17の薬液注入量の時間変化をそれぞれ示した図である。なお、図5(b)では、ホルムアルデヒド溶液16の注入量を「Za」とし、マンガン溶液17の注入量を「Zb」として示している。また、図5(a)と図5(b)とにおいて、測定開始のタイミングは同じである。
本実施形態に係る処理方法を用いて、処理廃液Cに注入すべきホルムアルデヒド溶液16の量Za及びマンガン溶液17の量Zbを算出し、それぞれを処理廃液Cに注入した。この処理廃液Cに注入されたホルムアルデヒド溶液16とマンガン溶液17との割合は1:1であった。こうして、ホルムアルデヒド溶液16及びマンガン溶液17を処理廃液Cに注入したところ、全シアン濃度c2は排水基準を満たす濃度となった(図5(a)参照)。なお、図5(b)の左側に示したデータでは「Za」と「Zb」とが重なって示されている。
また、本実施形態に係る処理方法を用いて、処理廃液Dについて注入すべきホルムアルデヒド溶液16の量Za及びマンガン溶液17の量Zbを算出し、それぞれを処理廃液Dに注入した。こうして、ホルムアルデヒド溶液16及びマンガン溶液17を処理廃液Dに注入したところ、全シアン濃度d2は排水基準を満たす濃度となった(図5(a)参照)。
以上のように、本実施形態に係る処理方法であれば、薬液(ホルムアルデヒド溶液16またはマンガン溶液17)が過剰に注入されるのを防止することができる。よって、薬液の費用を削減することができる。
1 シアン除去処理装置、2 沈殿池、11 処理槽、11a 第1処理槽、11b 第2処理槽、11c 第3処理槽、12 処理廃液、12a 処理廃液の移動方向、13 流量計、14 濃度計、15 濃度計、16 A液(シアンイオン除去薬)、17 B液(錯体シアン除去薬)、18 A液注入装置、19 B液注入装置、20 薬液注入量制御部、21 タンク、22 タンク、23 pH計、24 硫酸、25 硫酸注入装置、26 硫酸注入量制御部、27 タンク、28 凝集剤、29 凝集剤注入装置、30 凝集剤注入量制御部、31 凝集剤貯蔵部、32 連結パイプ、33 ポンプ、34 凝結剤、35 凝結剤注入装置、36 凝結剤注入量制御部、37 凝結剤貯蔵部、38 濃度計、40 濃度計、51 従来技術に係る処理装置、52 薬液(混合薬液)、53 薬液注入量制御部、54 混合薬液注入装置、55 タンク、56 フィードバック制御部、a シアンイオン除去薬注入率、b 錯体シアン除去薬注入率、C 処理廃液、c1 処理廃液Cの全シアン濃度(入側)、c2 処理廃液Cの全シアン濃度(出側)、D 処理廃液、d1 処理廃液Dの全シアン濃度(入側)、d2 処理廃液Dの全シアン濃度(出側)、V 廃液流量、w1 反応前の全シアン濃度、w2 反応後の全シアン濃度、x1 反応前のシアンイオン濃度、x2 反応後のシアンイオン濃度、y1 反応前の錯体シアン濃度、y2 反応後の錯体シアン濃度、Rx シアンイオン除去率、Ry 錯体シアン除去率、Za シアンイオン除去薬の注入量、Zb 錯体シアン除去薬の注入量

Claims (8)

  1. シアン含有廃液に含まれるシアン化合物を除去して前記シアン含有廃液を無害化する処理方法であって、処理するシアン含有廃液の廃液流量と、前記処理するシアン含有廃液に含まれるシアン化合物の総量である全シアン濃度と、前記処理するシアン含有廃液に含まれるシアンイオンの総量であるシアンイオン濃度とを測定すると共に、測定された前記全シアン濃度と前記シアンイオン濃度とから前記処理するシアン含有廃液に含まれる錯体シアンの総量である錯体シアン濃度を算出して、前記シアンイオン濃度と前記廃液流量とに基づいて前記シアンイオンを除去するシアンイオン除去薬の注入量を算出しその注入量の前記シアンイオン除去薬を前記処理するシアン含有廃液に注入し、前記錯体シアン濃度と前記廃液流量とに基づいて前記錯体シアンを除去する錯体シアン除去薬の注入量を算出しその注入量の前記錯体シアン除去薬を前記処理するシアン含有廃液に注入することを特徴とするシアン含有廃液の処理方法。
  2. 前記処理するシアン含有廃液を処理槽内に投入する工程と、
    前記投入する廃液流量を測定する工程と、
    前記処理槽内の前記全シアン濃度を測定する工程と、
    前記処理槽内の前記シアンイオン濃度を測定する工程と、
    前記処理槽内の前記全シアン濃度と前記処理槽内の前記シアンイオン濃度とを測定した後に、前記処理槽内の前記錯体シアン濃度を算出する工程と、
    前記処理槽の前記シアンイオン濃度と前記廃液流量と予め求めた係数である第1係数とから前記シアンイオン除去薬の注入量を算出し、その算出した注入量の前記シアンイオン除去薬を前記処理槽内の前記処理するシアン含有廃液に注入する工程と、
    前記処理槽の前記錯体シアン濃度と前記廃液流量と予め求めた係数である第2係数とから前記錯体シアン除去薬の注入量を算出し、その算出した注入量の前記錯体シアン除去薬を前記処理槽内の前記処理するシアン含有廃液に注入する工程と、を有することを特徴とする請求項1に記載のシアン含有廃液の処理方法。
  3. 前記錯体シアン濃度を算出する工程では、前記処理槽内の前記全シアン濃度の値から前記処理槽内の前記シアンイオン濃度の値を差し引き、その差し引いた値を前記処理槽内の前記錯体シアン濃度の値とすることを特徴とする請求項2に記載のシアン含有廃液の処理方法。
  4. 前記シアンイオン除去薬及び前記錯体シアン除去薬を前記処理するシアン含有廃液に注入した後の前記処理槽内の前記全シアン濃度である反応後全シアン濃度を測定する工程と、
    前記シアンイオン除去薬及び前記錯体シアン除去薬を前記処理するシアン含有廃液に注入する前の前記処理槽内の前記全シアン濃度を反応前全シアン濃度とした場合に、前記反応前全シアン濃度と前記反応後全シアン濃度とに基づいて前記シアン化合物の除去率を算出する工程と、
    前記除去率と予め求めた近似式とに基づいて前記第1係数と前記第2係数とをそれぞれ個別に算出し、前記第1係数と前記処理槽内の前記シアンイオン濃度と前記廃液流量との関係を記憶すると共に前記第2係数と前記処理槽内の前記錯体シアン濃度と前記廃液流量との関係を記憶する工程と、をさらに有することを特徴とする請求項2または請求項3に記載のシアン含有廃液の処理方法。
  5. シアン含有廃液に含まれるシアン化合物を除去して前記シアン含有廃液を無害化する処理装置であって、処理するシアン含有廃液の廃液流量と、前記処理するシアン含有廃液に含まれるシアン化合物の総量である全シアン濃度と、前記処理するシアン含有廃液に含まれるシアンイオンの総量であるシアンイオン濃度とを測定する測定部と、前記全シアン濃度と前記シアンイオン濃度とから前記処理するシアン含有廃液に含まれる錯体シアンの総量である錯体シアン濃度を算出する錯体シアン濃度算出部と、前記シアンイオン濃度と前記廃液流量とに基づいて前記シアンイオンを除去するシアンイオン除去薬の注入量を算出すると共に、前記錯体シアン濃度と前記廃液流量とに基づいて前記錯体シアンを除去する錯体シアン除去薬の注入量を算出する注入量算出部と、算出した前記注入量の前記シアンイオン除去薬と前記錯体シアン除去薬とを前記処理するシアン含有廃液に注入する除去薬注入部と、を備えることを特徴とするシアン含有廃液の処理装置。
  6. 前記処理するシアン含有廃液を投入する処理槽と、
    前記処理するシアン含有廃液を前記処理槽内に投入する廃液投入部と、
    前記投入した廃液流量を測定する廃液流量測定部と、
    前記処理槽内の前記全シアン濃度を測定する反応前全シアン濃度測定部と、
    前記処理槽内の前記シアンイオン濃度を測定するシアンイオン濃度測定部と、
    前記処理槽内の前記錯体シアン濃度を算出する錯体シアン濃度算出部と、
    前記処理槽内の前記シアンイオン濃度と前記廃液流量と予め求めた係数である第1係数とから前記シアンイオン除去薬の注入量を算出するシアンイオン除去薬注入量算出部と、
    算出した前記注入量の前記シアンイオン除去薬を前記処理槽内の前記処理するシアン含有廃液に注入するシアンイオン除去薬注入部と、
    前記処理槽内の前記錯体シアン濃度と前記廃液流量と予め求めた係数である第2係数とから前記錯体シアン除去薬の注入量を算出する錯体シアン除去薬注入量算出部と、
    算出した前記注入量の前記錯体シアン除去薬を前記処理槽内の前記処理するシアン含有廃液に注入する錯体シアン除去薬注入部と、を備え、
    前記シアンイオン除去薬注入部及び前記錯体シアン除去薬注入部を、前記廃液流量測定部、前記反応前全シアン濃度測定部及び前記シアンイオン濃度測定部の下流側に設けたことを特徴とする請求項5に記載のシアン含有廃液の処理装置。
  7. 前記錯体シアン濃度算出部では、前記処理槽内の前記全シアン濃度の値から前記処理槽内の前記シアンイオン濃度の値を差し引き、その差し引いた値を前記処理槽内の前記錯体シアン濃度の値とすることを特徴とする請求項6に記載のシアン含有廃液の処理装置。
  8. 前記シアンイオン除去薬及び前記錯体シアン除去薬を前記処理する前記シアン含有廃液に注入した後の前記処理槽内の前記全シアン濃度である反応後全シアン濃度を測定する反応後全シアン濃度測定部と、
    前記反応前全シアン濃度測定部で測定した前記全シアン濃度を反応前全シアン濃度とした場合に、前記反応前全シアン濃度と前記反応後全シアン濃度とに基づいて前記シアン化合物の除去率を算出する除去率算出部と、
    前記除去率と予め求めた近似式とに基づいて前記第1係数と前記第2係数とをそれぞれ個別に算出し、前記第1係数と前記シアンイオン濃度と前記廃液流量との関係を記憶すると共に前記第2係数と前記錯体シアン濃度と前記廃液流量との関係を記憶する記憶部と、をさらに備えることを特徴とする請求項6または請求項7に記載のシアン含有廃液の処理装置。
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