JP2014235900A - 電池冷却装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷凍サイクル等の大掛かりな装置を必要とせず、電池セルの効果的な空冷を実現できる電池冷却装置を提供する。【解決手段】電池冷却装置1は、複数の電池セル3と、複数の電池セル3を冷却する空気を送風する送風機4と、少なくとも複数の電池セル3を収容するケース2と、排出通路620と、排気誘導通路640とを備える。排出通路620は、ケース2の内部と外部とを連通する通路であり、送風機4によって送風された空気が電池セル3と熱交換した後に、ケース2の外部へ向けて流出する通路である。排気誘導通路640は、排出通路620から延びてケース2の外部に設けられる通路であって、排出通路620から流出した空気をケース2の天板20に吹き出すように誘導する。【選択図】図1

Description

本発明は、ケース内部に収容した電池セルを冷却する電池冷却装置に関する。
従来、電池を冷却するための電池冷却装置として、例えば、特許文献1、2に記載の装置が知られている。
特許文献1の装置は、複数個の電池セルの集合体である電池ブロックに接触する冷却プレートを有する。冷却プレートの中空部には、冷却液を充填し、熱交換器を設置している。熱交換器には、冷媒が供給される冷媒通路が接続されている。熱交換器は、供給された冷媒の気化熱によって冷却される。熱交換器は冷却液を冷却して、冷却プレートは電池セルを冷却する。
特許文献2の装置は、単電池間に熱媒体を通す熱媒体通路を設けて形成された電池組立体と、熱媒体を送給する送給手段と、熱媒体通路に対して熱媒体を供給、排出する送給通路及び排出通路と、を備える。電池組立体、送給手段、送給通路及び排出通路は、ケースの内部に設けられる。送給手段によって送給された熱媒体は、送給通路、熱媒体通路、排出通路を順に流れ、送給手段に戻ってくる。したがって、熱媒体は、閉じられた通路を流れて、上記のように各部を循環しながら、電池組立体を構成する複数個の単電池を冷却する。
特開2010−50000号公報 特開2004−288527号公報
特許文献1に記載の技術によると、冷凍サイクルによる冷媒の気化熱を利用して電池を冷却する方式であるため、電池冷却装置全体のコストが高くなるという問題がある。また、電池を収容するケース内部に冷凍サイクルを設置する場合には、冷媒が流通する配管をケース内部に通す必要があり、このための構造も必要なため、製品コストの増加になる。
特許文献2に記載の技術によると、熱媒体を閉サイクルで循環させて電池の温度調整を行うため、ケース内部の密閉空間に電池を設置している。このような密閉空間に設置した電池を熱媒体の循環流のみで冷却する方式の場合、ケース内部から外部への放熱が、例えば自然対流等の放熱効果の低い手段しか行われず、十分な電池冷却効果が得られない。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、冷凍サイクル等の大掛かりな装置を必要とせず、電池セルの効果的な空冷を実現できる電池冷却装置を提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために、下記の技術的手段を採用する。すなわち、開示する電池冷却装置に係る発明のひとつは、複数の電池セル(3)と、複数の電池セルを冷却する空気を送風する送風手段(4;104)と、少なくとも複数の電池セルを収容するケース(2;102)と、ケースの内部と外部とを連通する通路であって、送風手段によって送風された空気が電池セルと熱交換した後に、ケースの外部へ向けて流出する排出通路(620;1620)と、排出通路から延びてケースの外部に設けられる通路であって、排出通路から流出した空気をケースの外表面(20;120)に吹き出すように誘導する排気誘導通路(640;1640)と、を備えることを特徴とする。
ケースに収容した電池の発熱は、ケース内部を流通する空気に移動し、この吸熱した空気から、放熱面であるケースの壁面を通してケース外部に放出される。この排熱経路によるケース外部への放熱は、ケースの壁面を介した輻射伝熱や自然対流放熱に相当するが、この放熱方式では、電池の発熱をケース外部に放出する放熱量が十分ではない。そこで、この発明によれば、ケース内部の電池セルと熱交換した後に、排出通路からケース外部に流出する空気を排気誘導通路を通じてケースの外表面に吹き出すように誘導する。
この構成によれば、放熱面として機能するケースの外表面に対して付近の空気に強制対流を形成するため、ケース壁面を介した自然対流放熱を上回る強制対流放熱を起こすことができる。これにより、ケース外部への放熱効果を増大し、ケース外部への放熱を促進することができる。このように、電池の発熱を効果的にケース外部に排熱する排熱経路を構築できる。以上より、この発明によれば、冷凍サイクル等の大掛かりな装置を必要とせず、電池セルの効果的な空冷を実施する電池冷却装置を提供することができる。
なお、特許請求の範囲および上記各手段に記載の括弧内の符号ないし説明は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を分かり易く示す一例であり、発明の内容を限定するものではない。
第1実施形態の電池冷却装置について、電池冷却のための空気の流れを説明するための概要図である。 第2実施形態の電池冷却装置について、電池冷却のための空気の流れを説明するための概要図である。 第3実施形態に係る放熱促進手段を説明するための概要図である。
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。各実施形態で具体的に組合せが可能であることを明示している部分同士の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、明示していなくても実施形態同士を部分的に組合せることも可能である。
(第1実施形態)
第1実施形態の電池冷却装置1について図1を参照しながら説明する。図1は、電池冷却装置1における電池冷却のための空気流れを示し、ケース2の内部の構成を示す概要図である。電池冷却装置1は、例えば内燃機関と電池に充電された電力によって駆動されるモータとを組み合わせて走行駆動源とするハイブリッド自動車、モータを走行駆動源とする電気自動車等に用いられる。電池冷却装置1に含まれる複数の電池セル3は、例えばニッケル水素二次電池、リチウムイオン二次電池、有機ラジカル電池である。
ケース2の内部には、複数の電池セル3及び送風機4が収容されている。ケース2は、電気的に直列接続し、かつ積層設置された複数の電池セル3を収容する。ケース2の内部には、送風機4によって強制的に流れる空気の循環経路をなす循環通路5が形成されている。循環通路5は、ケース2の内部に形成される空気が循環する通路である。循環通路5は、送風機4により送風された空気が電池セル3と熱交換した後、送風機4に吸い込まれる一連の空気の流通経路をなす。図1に図示するように、循環通路5は、第1の流入通路54、吹出し通路50、天板側通路51、電池通路52及び集合通路53を結ぶ一連の通路で構成される。
複数の電池セル3は、充電及び放電または温度調節に用いられる電子部品(図示せず)によって制御される。当該電子部品は、例えば、DC/DCコンバータ、送風部材を駆動するモータ、インバータによって制御される電子部品、各種の電子式制御装置等であり、ケース2の内部に収容するようにしてもよい。また、当該電子部品は、ケース2の内部において循環通路5に設置されることにより、空気の循環によって電池セル3とともに冷却することができる。また、ケース2の内部に、電池セル3の少なくとも電圧と温度とを監視するセル監視ユニット、ジャンクションボックス、サービスプラグ等を内蔵するようにしてもよい。
ケース2は、内部の空間を包囲する複数の壁面からなる箱形を呈し、アルミニウム板または鉄板の成型品で形成されている。ケース2は、例えば少なくとも6面を有する箱体である。ケース2は、複数のケース体を接合して組み立てることにより、内部に箱体状の空間を形成して作製することができる。また、ケース2の複数の壁面のうち、所定の壁面には、放熱面積を大きくするために凸部または凹部を形成するようにしてもよい。
複数の電池セル3は、ケース2の内部空間において複数のセル積層体を構成する。セル積層体は、図1に図示するように、ケース2の内部空間において所定の間隔をあけて設置され、それぞれ電池ケース60に周囲を囲まれるように収容されている。各電池ケース60は、ケース2の天板20側がケース2の内部空間に向けて開口し、ケース2の底板22側が集合ダクト61に接続されている。これにより、循環通路5の一部であり、各セル積層体が設置される電池ケース60内の通路は、天板20側でそれぞれ独立した空気の入口部を備え、底板22側で一つの集合通路53に集まる空気の出口部を備える。集合通路53は、所定の間隔をあけて並ぶすべてのセル集合体の下方部からケーシング43の吸込み口までにわたって底板22に沿って延び、第1の流入通路54に繋がっている。第1の流入通路54は、循環通路5の一部であり、ケース2の内部に設けられ、電池セル3と熱交換した後の空気が吸い込まれる通路である。
したがって、送風機4に送風されて天板側通路51に達した空気は、電池ケース60上部の入口部から電池通路52に流入する。電池通路52は、隣り合う電池セルの間に形成したセル間通路とすることもできる。天板側通路51は、天板20と複数の電池セル3との間に形成される通路である。そして、空気は、電池通路52を流れるときに、各電池セル3の外表面から吸熱して各電池セル3を冷却する。各電池セル3を冷却した空気は、それぞれ、電池ケース60下部の出口部から集合ダクト61内の集合通路53に集められ、第1の流入通路54を通して送風機4に吸入される。この場合、電池セル3の放熱手段の一つは、セルの外装ケース面である。
また、空気は、正極端子、負極端子からなる電池セル3の電極端子30や、異極端子間を電気的に接続するバスバーにも接触するため、電極端子30やバスバーも放熱手段の一つを構成しうる。電極端子30やバスバーは、電池ケース60内において、上部側、空気流れの上流側に位置している。
送風機4は、複数の電池セル3を冷却する空気を循環通路5に循環させる送風手段の一例である。送風機4は、モータ41と、モータ41により回転されるシロッコファン40と、シロッコファン40を内蔵するケーシング43とを備える。また、ケーシング43は、循環通路5の一部である第1の流入通路54を形成する。複数の電池セル3は、充電及び放電または温度調節に用いられる電子部品(図示せず)によって制御される。
送風機4は、セル監視ユニット内に内蔵された制御装置によって制御される。電池セル3は、電流が取り出される出力時及び充電される入力時に自己発熱する。セル監視ユニットは、電池セル3の温度を常時モニターし、電池セル3の温度に基づいて送風機4の運転を制御する。
第1の流入通路54は、ケーシング43の吸込み口を含み、シロッコファン40の回転軸方向に延びる通路で、シロッコファン40によって吸い込まれる空気が通る。シロッコファン40は、図1に図示するように、ケース2の内部空間の下部であってケース2の側板21に近接するように設置されている。モータ41は、側板21とシロッコファン40との間に設置されている。シロッコファン40の回転軸は、ケース2の天板20に平行となる姿勢で設置される。第1の流入通路54は、電池セル3側に位置する通路であり、後述する集合通路53に接続される。すなわち、ケーシング43の吸込み口は、集合通路53を形成する集合ダクト61に接続される。
さらにケーシング43は、循環通路5の一部である吹出し通路50を形成する。吹出し通路50は、シロッコファン40の回転軸に直交するファンの遠心方向に延びる通路である。吹出し通路50は、第1の流入通路54に直交する方向に延びる通路である。したがって、吹出し通路50は、ケース2の内部空間において上方に延びる。ケーシング43の吹出し部は、上方に延びる送風ダクト44に接続される。送風ダクト44は、ケース2の天板20近くの部位で開口する。この構成により、吹出し通路50は、ケース2の内部空間において天板20近くの部位まで連通する。
循環通路5は、送風ダクト44、電池ケース60、集合ダクト61及びケーシング43によって形成された通路ではケース2の壁面に露出せず、天板側通路51においてケース2の壁面に対して露出する通路を構成する。循環通路5は、送風機4の運転によってケース2内を循環する循環空気が、ケース2を形成する複数の壁面のうち、少なくとも一つの壁面に接触しながら流れる通路部分を含む。この空気循環の過程で空気が接触する壁面の一つが天板20であり、天板20に接触しながら空気が流れる通路部分の一つが天板側通路51である。送風機4の運転によって吹出し通路50を通って天板20近くに至った空気は、電池セル3に接触等して熱交換した後、天板側通路51を流れる空気である。この循環空気は、天板側通路51を流れ、さらに各電池ケース60の入口部から電池通路52に流入し、再び電池セル3と熱交換することになる。
循環空気は天板側通路51を流れる際に、電池セル3との熱交換時に吸熱した熱を天板20を通してケース2の外部に放熱する。天板20を通して放出された熱は、自然対流によってケース2の外部に放熱される。したがって、天板20の全体が、ケース2内に収容された電池セル3の熱を外部に放出する際の放熱面として機能することになる。また、循環通路5を循環する空気が天板側通路51を流れる際に接触する天板20は、ケース2を形成する複数の壁面のうち、最も大きい表面積を有する壁面であることが好ましい。放熱面である天板20がケース2の壁面において表面積の最も大きい壁面であることにより、外部への放熱効果を大きくでき、電池の効果的な冷却を実施できるからである。例えば、ケース2が直方体である場合など、最も大きい表面積を有する壁面が複数ある場合には、その一つが天板20に相当する。
送風機4に吸い込まれる空気の流入通路には、第1の流入通路54及び第2の流入通路630の少なくとも二つが含まれる。すなわち、当該空気の流入通路は、第1の流入通路54の他に、少なくとも一つ設けられている。第2の流入通路630は、ケース2の外部と送風機4とを連通させる通路である。第2の流入通路630は、第1の流入通路54よりも通路横断面積が小さい通路である。第2の流入通路630は、ケーシング43の吸込み口とは反対側の背面側部分に接続された給気用ダクト63の内部通路である。
給気用ダクト63は、ケース2の側板21を貫通してケーシング43の背面側部分とケース2の外部とを接続する。第2の流入通路630は、循環通路5を循環する空気が天板側通路51を流れる際に接触する天板20を除く他の壁面に開口する通路である。
給気用ダクト63は、ケース2の外部で側板21に沿って上方に延びる。したがって、給気用ダクト63の空気流入の端部は、例えば、天板20と同程度の高さに位置する。当該部位から給気用ダクト63内に吸い込まれた空気は、第2の流入通路630を通して循環経路5に導入され、ケース2の内部空間に取り込まれる。
電池冷却装置1は、ケース2内で循環する空気の一部がケース2の外部に漏れ出る排出通路620を有する。排出通路620は、ケース2の内部と外部とを連通する通路である。ケース2の外部の空気は、送風機4の吸引力に伴って第2の流入通路630を介して循環通路5に吸い込まれる。
図1に示すように、排気誘導通路640は、排出通路620から延びてケース2の外部に設けられ、排気誘導ダクト64によって形成される通路である。排気誘導ダクト64は、底板22の下方で排出通路620に接続され、底板22に沿うように側板23まで延び、そこから屈曲して側板23に沿うように天板20の高さまで延設される。排気誘導ダクト64の出口開口部は、天板20のわずかの上方で天板20に沿うように延びている。
この排気誘導ダクト64の構成により、排気誘導通路640は、排出通路620から流出した空気をケースの外表面の一つである天板20に吹き出すように誘導する。すなわち、電池セル3を冷却した後の空気は、排出通路620からケース2の外部に流出し、さらに排気誘導通路640に誘導されて天板20に吹き出されるのである。このように、排気誘導通路640は、排出通路620から流出したケース2内の空気を、ケース2を形成する複数の壁面のうち最も上方に位置する天板20に対して吹き出すように誘導する。天板20を複数の壁面のうち最も大きい表面積を有する壁面とした場合には、排気誘導通路640は、ケース2を形成する壁面のうち最大表面積を有する壁面の一つである天板20に対して空気を吹き出すように誘導する。
さらに、排気誘導通路640は、排出通路620から流出した空気から吸熱して外部への放熱を他の部位よりも促進する放熱促進手段を有する。すなわち、放熱促進手段は、排出通路620から流出した空気を、ケース2の外表面に沿うように吹き出す前に冷却する手段である。放熱促進手段は、その一例として、排気誘導ダクト64の外表面から突出する複数個の板状のフィン65で構成することができる。フィン65は、排気誘導ダクト64の表面積を拡大させるための部材である。また、フィン65と排気誘導ダクト64におけるフィン設置部分は、熱伝導性の高い材質で構成され、例えば、アルミニウム、銅、またはそれぞれの合金で形成されている。
排気誘導通路640を流れる空気の熱は、排気誘導ダクト64に熱伝達し、さらに排気誘導ダクト64からフィン65を熱伝導することで吸熱され、フィン65に接触する外部の空気に放熱される。排出通路620から流出した空気は、この熱経路によって、排気誘導通路640の途中で放熱促進されるのである。
この放熱促進手段は、放熱促進手段で吸熱された後の空気が吹き出されるケース2の外表面を除く他の外表面から離間して設けられる。図1に示す例では、放熱促進手段は、天板20を除く他の外表面の一つである側板23から離間して設けられる。すなわち、放熱促進手段をなすフィン65と側板23とは、所定の距離、離して設けられ、両者の間には空気が介在する。
排出通路620は、循環する空気が天板側通路51を流れる際に接触する天板20を除く他の壁面に開口する通路である。排出通路620は、集合ダクト61の下方に位置する底板22を貫通してケース2の内部と外部とを連通する。排出通路620は、ケース2を貫通する小径の穴によって形成され、さらにこの穴の周囲には、他の部分よりも薄肉の円環部が形成されている。この小径の穴は、外部の空気がケース2の内部に取り込まれず、ケース2の内部空気が循環通路5を循環し続ける状況では、排出通路620を通して空気が外部に排出されない大きさに設定されている。
排出通路620は、圧力弁62によって構成される。第2の流入通路630を通してケース2の内部空間に空気が流入すると、ケース2の内部圧力が高まり、圧力弁62が作動し、循環通路5からあふれた空気がケース2の外部に排出される。外部の空気がケース2の内部に取り込まれることにより、底板22付近の空気が押し出されて、排出通路620を通して排気誘導通路640に漏れ出る。
排出通路620は、循環通路5のうち、送風機4から送風された空気が電池セル3と熱交換するときに通る電池通路52よりも下流に位置し、かつ第1の流入通路54よりも上流に位置する。したがって、排出通路620は、循環通路5を循環する空気が電池セル3と熱交換した後に、その一部が循環通路5からあふれて漏れ出る通路である。排出通路620から排気誘導通路640に漏れ出る空気の量は、第2の流入通路630を通してケース2の外部から取り入れられた空気量と同量である。したがって、ケース2の内部空間は、排出通路620及び第2の流入通路630を除き、密閉された空間を形成する。
第1実施形態の電池冷却装置1は、複数の電池セル3と、複数の電池セル3を冷却する空気を送風する送風機4と、少なくとも複数の電池セル3を収容するケース2と、排出通路620と、排気誘導通路640とを備える。排出通路620は、ケース2の内部と外部とを連通する通路であり、送風機4によって送風された空気が電池セル3と熱交換した後に、ケース2の外部へ向けて流出する通路である。排気誘導通路640は、排出通路620から延びてケース2の外部に設けられる通路であって、排出通路620から流出した空気をケース2の外表面(例えば天板20)に吹き出すように誘導する。
この電池冷却装置1によれば、ケース2の内部の電池セル3と熱交換した後に、排出通路620からケース2の外部に流出する空気を排気誘導通路640を通じてケース2の外表面に吹き出すように誘導する。
従来の装置においては、ケースに収容した電池の発熱は、ケースの内部を流通する空気に移動し、吸熱した空気から放熱面であるケースの壁面を通してケースの外部に放出される。この排熱経路によるケースの外部への放熱は、ケースの壁面を介した輻射伝熱や自然対流放熱に相当するが、この放熱方式では、電池の発熱をケース外部に放出する放熱量が十分ではないという問題がある。
そこで、電池冷却装置1によれば、放熱面として機能するケース2の外表面に対して付近の空気に強制対流を形成するため、ケース2の壁面を介した自然対流放熱を上回る強制対流放熱を発生させることができる。これにより、ケース2の外部への放熱効果を増大し、ケース2の外部への放熱を促進できる。このように、電池の発熱を効果的にケース2の外部に排熱する排熱経路を構築できる。
また、排気誘導通路640は、排出通路620から流出した空気から吸熱して外部への放熱を他の部位よりも促進する放熱促進手段を有する。放熱促進手段で吸熱された後の空気は、排気誘導通路640に誘導されてケース2の外表面に沿うように吹き出される。この構成によれば、放熱面をなすケース2の外表面に沿うように吹き出す空気を、排出通路620を流出したときよりも温度低下させることができる。これにより、ケース2の外表面を介した強制対流を伴う放熱効果をさらに大きくすることができる。
さらに放熱促進手段は、放熱促進手段で吸熱された後の空気が吹き出されるケース2の外表面を除く他の外表面から離間して設けられる。この構成によれば、排出通路620を流出した空気から吸熱した熱が当該他の外表面に伝熱してしまうことを抑制できる。したがって、当該他の外表面を介した外部への放熱効果が低下してしまうことを抑制することができる。
また、ケース2の内部には、送風機4により送風された空気が電池セル3と熱交換した後、送風機4に吸い込まれる一連の空気の流通経路をなす循環通路5が形成される。排出通路620は、ケース2の内外を連通する通路であり、循環通路5を循環する空気が電池セル3と熱交換した後に、当該空気の一部がケース2の外部に漏れ出る通路である。送風機4によってケース2の内部に吸い込まれる空気の流入通路には、第1の流入通路54及び第2の流入通路630の少なくとも二つが含まれる。第1の流入通路54は、循環通路5の一部であり、ケース2の内部に設けられ、電池セル3と熱交換した後の空気が吸い込まれる通路である。第2の流入通路630は、ケース2の外部と送風機4とを連通させる通路である。ケース2の外部の空気は、送風機4の吸引力により第2の流入通路630を介して循環通路5に吸い込まれる。
この構成によれば、ケース2の内部に空気の循環流を形成できる程度に新鮮な空気を取り入れ、さらに循環通路5に空気を循環させることによって、継続的に複数の電池セル3を冷却する。この冷却方式により、従来の冷却用の空気を大量に外部から取り入れ、電池を冷却した後、排気する方式に比べ、ケースに大きな流入口及び流出口がなく、また空気の排出に伴って外部へ音が伝搬することがない。したがって、送風機4等から発生する騒音がケース2の外部へ伝搬することを抑制することができる。さらに電池セル3の熱を十分に吸熱するための空気の循環流量を確保することも可能である、また、循環流によって、ケース2の内部を十分にかき混ぜることができるため、電池セル3に対する吸熱効果を高めることが可能である。
さらに、ケース2の内部に設けられた循環通路5は、ケース2を形成する複数の壁面に囲まれている。このように、循環通路5を取り囲むケース2の複数の壁面を放熱媒質として活用することができるので、外部への放熱面積を大きくでき、ケース2の外部へ放熱を促進することができる。これにより、電池の発熱を効果的にケース2の外部に排熱する熱経路を構築するこができる。すなわち、ケース2の壁面全体を放熱面積として活用する効果的な電池冷却を実現できるのである。
さらに、ケース2の外部の新鮮な空気を第2の流入通路630から循環通路5に吸引し、吸引流量に対応した空気量を排出通路620から排出する。これにより、空気循環の継続に伴う継続的な吸熱作用によって空気に蓄積した熱を確実に放出しつつ、新たに吸熱機能を発揮し得る新鮮な空気を獲得することができる。したがって、この電池冷却装置1によれば、従来技術のように冷凍サイクル等の大掛かりな装置を必要とすることなく、騒音の抑制と電池セル3の効果的な空冷とを両立することができる。
また、排出通路620は、循環通路5のうち、送風機4から送風された空気が電池セル3と熱交換するときに通る通路(電池通路52)よりも下流に位置し、かつ第1の流入通路54よりも上流に位置する。この構成によれば、電池セルから吸熱した後の温度上昇した空気を確実に排出通路620から外部に排出することができる。これにより、空気循環の継続に伴う継続的な吸熱作用によって空気に蓄積した熱を確実に放出することができる。
また、循環通路5は、循環する空気が、ケース2を形成する複数の壁面のうち、少なくとも一つの壁面(例えば、天板20)に接触しながら流れる通路部分(例えば、天板側通路51)を含んでいる。この構成によれば、例えば、天板側通路51が循環通路5の一部を構成するため、循環空気が天板側通路51を流れる際に、天板20を通じてケース2の外部に放熱させることができる。このようにケース2の少なくとも一つの壁面を放熱媒質として活用することができるので、外部への放熱面積を確保でき、電池の発熱を効果的にケース2の外部に排熱する熱経路を構築するこができる。
また、第2の流入通路630は、循環する空気が上記通路部分(例えば、天板側通路51)を流れる際に接触する壁面を除く他の壁面(例えば、側板21)に開口する通路であることが好ましい。
この構成によれば、ケース2の放熱面である天板20においては外部への放熱を実施し,他の壁面においては、第2の流入通路630から新鮮な空気を導入する。これにより、放熱を促進させる壁面と給気を行う壁面とを区別し、ケース2における給気場所と放熱場所とをケース2の周囲環境に適合させることができる。また、放熱面に第2の流入通路630を設けた場合には、排熱された周辺の空気を給気することになり、電池セルから吸収した熱が再び循環通路5に戻ってしまうことになりかねない。このような状況となることを回避でき、効果的な給気、放熱を実施できる電池冷却装置1を提供できる。
また、循環する空気が上記通路部分(例えば、天板側通路51)を流れる際に接触する壁面(例えば、天板20)は、ケース2を形成する複数の壁面のうち、最も大きい表面積を有する壁面であることが好ましい。この構成によれば、放熱面を構成する壁面がケース2の壁面において表面積の最も大きい壁面であることにより、外部への放熱効果を大きくでき、電池冷却の効果を大きくできる。このケース2には、最も大きい表面積を有する壁面が複数ある場合も含まれる。
また、循環する空気が上記通路部分(例えば、天板側通路51)を流れる際に接触する壁面は、ケース2を形成する複数の壁面のうち、ケース2の上部に位置し側板21に対して直交する面をなす上壁面(例えば、天板20)であることが好ましい。
発明者の検証によれば、電池の熱がケース2の外部に放出される一つの放熱態様として、循環通路5を流通する空気と当該空気が接触するケース2の壁面とを介した輻射伝熱によるものであることがわかっている。さらに、この輻射伝熱については、ケース2を形成する複数の面のうち、上部に位置する上壁面を介した放熱量が顕著であることがわかっている。そこで、上記構成によれば、循環通路5を循環する空気をケース2の上壁面(例えば、天板20)に接触させることにより、輻射伝熱を促進して、効果的なケース外部への放熱を実施することができる。
また、第2の流入通路630は、車室内と送風機4とを連通させる通路であることが好ましい。すなわち、第2の流入通路630は、送風機4から車室内まで延びる通路である。この構成によれば、車室内の空気が第2の流入通路630を通して循環通路5へ導入される。これにより、空調されている車室内の空気を利用して電池セル3を冷却することができる。例えば、ケース2が、その周囲温度が車室内温度よりも高い環境に設置されている場合であっても、上記構成によれば、周囲温度よりも低温である空調空気を導入することにより、電池セル3から吸熱する効果を高めることができる。
また、排出通路620は、所定の圧力が作用したときに開放する通路で構成されることにより、所定の圧力条件を満たした場合にケース2内部に対する空気の流入、流出が行われる。これにより、不必要な空気の流入、排出を防止でき、騒音抑制効果を確実に得ることができる。また、ケース2の内部の温度を低下させたくない場合には、不要な温度低下を抑制して、電池セル3の温度を適温に維持することに寄与できる。
(第2実施形態)
第2実施形態では、第1実施形態の他の形態である電池冷却装置101について図2を参照して説明する。図2において、第1実施形態と同様の構成であるものは同一の符号を付し、同様の作用、効果を奏するものである。第2実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、第1実施形態と同様である。以下、第1実施形態と異なる点についてのみ説明する。また、第2実施形態において第1実施形態と同様の構成を有するものは、第1実施形態で説明した同様の作用、効果を奏するものとする。
電池冷却装置101は、ケース102の内部に、セル積層体103を構成する複数の電池セル3及び送風機104を収容する。セル積層体103は、ケース102の内部において、下部に設置される。セル積層体103の側方及び上方には、循環通路105の一部をなす天板側通路153が設けられている。
ケース2の内部には、送風機104によって強制的に流れる空気の循環経路をなす循環通路105が形成されている。循環通路105は、送風機104により送風された空気が電池セル3と熱交換した後、送風機104に吸い込まれる一連の空気の流通経路をなす。図2に図示するように、循環通路105は、第1の流入通路154、吹出し通路150、電池通路152、及び天板側通路153を結ぶ一連の通路で構成される。天板側通路153は、セル積層体103の空気出口から側板122に沿って上方に向かう通路部分と、天板120とセル集合体103との間の通路部分と、天板120から下方へ第1の流入通路154に向かう通路部分と、を結ぶ通路である。
セル積層体103は、隣り合う電池セルの間に形成したセル間通路を有し、このセル間通路は電池通路152を構成する。電池通路152は、電池ケース160によって囲まれ、天板側通路153と区画されている。
送風機104は、例えば、プロペラファンを有する軸流ファンで構成される。送風機104は、吸込み口を形成するオリフィス部と吹出しためのダクト部とを構成する送風ガイド部144を有する。送風ガイド部144は、吸い込み側に、循環通路5の一部である第1の流入通路154を形成する。送風ガイド部144は、吹出し側に、循環通路5の一部である吹出し通路150を形成する。セル監視ユニットは、電池セル3の温度を常時モニターし、電池セル3の温度に基づいて送風機104の運転を制御する。
第1の流入通路154は、ケース102の内部に設けられ、電池セル3と熱交換した後の空気が送風機104に吸い込むための通路である。送風機104によって吹出し通路150へ送風された空気は、電池通路152に流入する。この空気は、電池通路152を流れるときに、各電池セル3の外表面から吸熱して各電池セル3を冷却する。この場合、電池セル3の放熱手段の一つは、セルの外装ケース面である。各電池セル3を冷却した空気は、天板側通路153を流通する際に、電池セル3との熱交換時に吸熱した熱を天板120を通してケース102の外部に放熱する。天板120を通して放出された熱は、自然対流によってケース102の外部に放熱される。
したがって、天板120の全体が、ケース102内に収容された電池セル3の熱を外部に放出する際の放熱面として機能することになる。また、循環通路105を循環する空気が天板側通路153を流れる際に接触する天板120は、ケース102を形成する複数の壁面のうち、最も大きい表面積を有する壁面であることが好ましい。放熱面である天板120がケース102の壁面において表面積の最も大きい壁面であることにより、外部への放熱効果を大きくでき、電池の効果的な冷却を実施できるからである。
循環通路105は、送風ガイド部144は及び電池ケース160によって囲まれた通路ではケース102の壁面に露出せず、それ以外の通路ではケース102の壁面に対して露出する通路を構成する。循環通路105は、送風機104の運転によってケース102内を循環する循環空気が、ケース102を形成する複数の壁面のうち、少なくとも一つの壁面に接触しながら流れる通路部分を含む。この空気循環の過程で空気が接触する壁面の一つが天板120、側板121、側板122であり、天板120、側板121及び側板122に接触しながら空気が流れる通路部分の一つが天板側通路153である。天板側通路153を流れる空気は、電池セル3に接触等して熱交換した後の空気である。この循環空気は、天板側通路153を流れた後、さらに第1の流入通路154、吹出し通路150、電池通路52を流れて再び電池セル3と熱交換することになる。
送風機104に吸い込まれる空気の流入通路には、第1の流入通路154及び第2の流入通路1630の少なくとも二つが含まれる。すなわち、当該空気の流入通路は、第1の流入通路154の他に、少なくとも一つ設けられている。第2の流入通路1630は、ケース102の外部と送風機104とを連通させる通路である。第2の流入通路1630は、第1の流入通路154よりも通路横断面積が小さい通路である。第2の流入通路1630は、吹出し通路150とは反対側に位置する側板121を貫通する給気用ダクト163の内部通路である。給気用ダクト163は、第1の流入通路154とケース2の外部とを接続する。ケース102の外部の空気は、送風機104の吸引力に伴って第2の流入通路1630を介して循環通路105に吸い込まれる。
電池冷却装置101は、ケース102内で循環する空気の一部がケース102の外部に漏れ出る排出通路1620を有する。排出通路1620は、ケース102の内部と外部とを連通する通路である。
図2に示すように、排気誘導通路1640は、排出通路1620から延びてケース102の外部に設けられ、排気誘導ダクト164によって形成される通路である。排気誘導ダクト164は、側板122の側方で排出通路1620に接続され、側板122に沿うように天板120の高さまで延設される。排気誘導ダクト164の出口開口部は、天板120のわずかの上方で天板120に沿うように延びている。
この排気誘導ダクト164の構成により、排気誘導通路1640は、排出通路1620から流出した空気をケースの外表面の一つである天板120に吹き出すように誘導する。すなわち、電池セル3を冷却した後の空気は、排出通路1620からケース102の外部に流出し、さらに排気誘導通路1640に誘導されて天板120に吹き出されるのである。このように、排気誘導通路1640は、排出通路1620から流出したケース102内の空気を、ケース102を形成する複数の壁面のうち最も上方に位置する天板120に対して吹き出すように誘導する。天板120を複数の壁面のうち最も大きい表面積を有する壁面とした場合には、排気誘導通路1640は、ケース102を形成する壁面のうち最大表面積を有する壁面の一つである天板120に対して空気を吹き出すように誘導する。
さらに、排気誘導通路1640は、排出通路1620から流出した空気から吸熱して外部への放熱を他の部位よりも促進する放熱促進手段を有する。この放熱促進手段は、前述した第1実施形態と同様の構成を有し、同様の作用、効果を奏する。
排出通路1620は、側板122を貫通してケース102の内部と外部とを連通する。排出通路1620は、ケース102を貫通する小径の穴によって形成され、さらにこの穴の周囲には、他の部分よりも薄肉の円環部が形成されている。この小径の穴は、外部の空気がケース102の内部に取り込まれず、ケース102の内部空気が循環通路105を循環し続ける状況では、排出通路1620を通して空気が外部に排出されない大きさに設定されている。
排出通路1620は、圧力弁162によって構成される。第2の流入通路1630を通してケース102の内部空間に空気が流入すると、ケース102の内部圧力が高まり、圧力弁162が作動し、循環通路105からあふれた空気がケース102の外部に排出される。外部の空気がケース102の内部に取り込まれることにより、側板122付近の空気が押し出されて、排出通路1620を通して排気誘導通路1640に漏れ出る。
排出通路1620は、循環通路105のうち、送風機104から送風された空気が電池セル3と熱交換するときに通る電池通路152よりも下流に位置し、かつ第1の流入通路154よりも上流に位置する。したがって、排出通路1620は、循環通路105を循環する空気が電池セル3と熱交換した後に、その一部が循環通路105からあふれて漏れ出る通路である。排出通路1620からケース102の外部に漏れ出る空気の量は、第2の流入通路1630を通してケース102の外部から取り入れられた空気量と同量である。したがって、ケース102の内部空間は、排出通路1620及び第2の流入通路1630を除き、密閉された空間を形成する。
電池冷却装置101は以下の特有な構成を有し、これに伴う効果を奏する。循環通路105を循環する空気が接触する壁面は、上下方向の面をなすケース102の側面(例えば、側板121,122)及び側板121に対して直交する面をなす上壁面(例えば、天板120)の少なくとも一つを含むことが好ましい。
発明者の検証によれば、電池の熱がケース102の外部に放出される一つの放熱態様として、循環通路105を流通する空気と当該空気が接触するケース102の壁面とを介した輻射伝熱によるものと、自然対流放熱によるものであることがわかっている。さらに、この輻射伝熱については第1実施形態に記載のとおりであり、ケース102の上壁面を介した放熱量が顕著であることがわかっている。自然対流放熱については上下方向の面をなす側板121,122を介した放熱量が顕著であることがわかっている。
そこで、上記構成によれば、循環通路105を循環する空気を天板120に接触させた場合には輻射伝熱を促進することができ、循環通路105を循環する空気を側板121,122に接触させた場合には自然対流放熱を促進することができる。また、図2に図示するように、循環通路105を循環する空気を天板120、及び側板121,122に接触させた場合には、輻射伝熱及び自然対流放熱を促進することができる。したがって、上記構成によれば、輻射伝熱及び自然対流放熱の少なくとも一つによる放熱作用を活用することにより、効果的なケース外部への放熱を実施することができる。
(第3実施形態)
第3実施形態では、第1実施形態の他の形態である電池冷却装置201について図3を参照して説明する。図3において、第1実施形態と同様の構成であるものは同一の符号を付し、同様の作用、効果を奏するものである。第3実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、第1実施形態と同様である。以下、第1実施形態と異なる点についてのみ説明する。また、第3実施形態において第1実施形態と同様の構成を有するものは、第1実施形態で説明した同様の作用、効果を奏するものとする。
電池冷却装置201は、電池冷却装置1に対して、放熱促進手段の具体的形態が相違する。図3に示すように、電池冷却装置201の放熱促進手段は、水、冷媒等との熱交換によって排気誘導ダクト64内の排気を冷却する熱交換装置265で構成される。熱交換装置265は、冷却用流体が流通する熱交換用ダクト70と、熱交換用ダクト70と接触して一体に設けられる排気誘導ダクト64の所定部分とを備える。排気誘導ダクト64の当該所定部分及び熱交換用ダクト70の接触部分は、熱伝導性の高い材質で構成され、例えば、アルミニウム、銅、またはそれぞれの合金で形成される。また、排気誘導ダクト64と熱交換用ダクト70との接触部には、熱伝導性の高いシート、軟質材を介在させて、両者の密着性を高めるようにしてもよい。
この放熱促進手段によれば、電池セル3から吸熱した後、排出通路620から流出した空気を、排気誘導通路640を流通する途中で上記の冷却用流体との熱交換によって冷却してから、天板20に向けて吹き出すことができる。この冷却用流体の流速や温度を制御することにより、天板20に向けて吹き出す空気を適切な温度制御可能である。したがって、天板20からの放熱量を大きくすることもでき、電池セル3の冷却能力を高めた電池冷却装置201を提供することができる。
(他の実施形態)
上述の実施形態では、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。上記実施形態の構造は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれらの記載の範囲に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内での全ての変更を含むものである。
上記実施形態において、複数の電池セル3を冷却するためにケース2,102の内部を流れる空気は、ケース2,102の内部を循環する循環流を形成するが、開示する発明に含まれる冷却のための空気流れは、このような空気流れに限定されない。開示する発明に含まれる冷却のための空気流れは、ケース2,102の内部を循環する流れを形成しない形態であってもよい。例えば、ケース2,102の外部から内部に取り込まれた空気が電池セルと熱交換して冷却した後、ケース2,102の外部に排出される形態、すなわち、電池セル3に対してワンパスとなる形態であってもよい。
上記の各実施形態で説明する図1及び図2において、送風機4,104に吸い込まれる空気の流入通路は、第1の流入通路54,154の他に、一つの第2の流入通路で構成されているが、一つに限定されず、二つ以上であってもよい。
上記実施形態において、ケース2,102において、最も表面積の大きい壁面は、各ケースの天面であるが、当該壁面は、天面に限定されず、側面、底面であってもよい。
開示する発明に含まれる放熱促進手段は、上記実施形態に記載したフィン65,165、水、冷媒等との熱交換による熱交換装置265に限定されない。放熱促進手段は、例えば、排気誘導ダクト64,164に対する強制風によって排気を冷却する装置であってもよい。
上記の各実施形態において開示する放熱促進手段は、放熱促進手段で吸熱された後の空気が吹き出されるケースの外表面を除く他の外表面から離間して設けられる形態であるが、これに限定されない。例えば、放熱促進手段は、ケースの外表面に断熱部材等介して接触するように設けられるものであってもよい。
1,101,201…電池冷却装置
2,102…ケース
3…電池セル
4,104…送風機(送風手段)
20,120…天板(ケースの外表面)
620,1620…排出通路
640,1640…排気誘導通路

Claims (7)

  1. 複数の電池セル(3)と、
    前記複数の電池セルを冷却する空気を送風する送風手段(4;104)と、
    少なくとも前記複数の電池セルを収容するケース(2;102)と、
    前記ケースの内部と外部とを連通する通路であって、前記送風手段によって送風された空気が前記電池セルと熱交換した後に、前記ケースの外部へ向けて流出する排出通路(620;1620)と、
    前記排出通路から延びて前記ケースの外部に設けられる通路であって、前記排出通路から流出した前記空気を前記ケースの外表面(20;120)に吹き出すように誘導する排気誘導通路(640;1640)と、
    を備えることを特徴とする電池冷却装置。
  2. 前記排気誘導通路(640;1640)は、前記排出通路から流出した前記空気から吸熱して外部への放熱を他の部位よりも促進する放熱促進手段(65;165)を有し、
    前記放熱促進手段で吸熱された後の空気は、前記排気誘導通路に誘導されて前記ケースの外表面に沿うように吹き出されることを特徴とする請求項1に記載の電池冷却装置。
  3. 前記放熱促進手段は、前記放熱促進手段で吸熱された後の空気が吹き出される前記ケースの外表面(20;120)を除く他の外表面(23;122)から離間して設けられることを特徴とする請求項2に記載の電池冷却装置。
  4. 前記排気誘導通路(640;1640)は、前記排出通路から流出した前記ケース内の空気を、前記ケースを形成する前記複数の壁面のうち最も上方に位置する壁面に対して吹き出すように誘導することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の電池冷却装置。
  5. 前記排気誘導通路(640;1640)は、前記排出通路から流出した前記ケース内の空気を、前記ケースを形成する前記複数の壁面のうち最も大きい表面積を有する壁面に対して吹き出すように誘導することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の電池冷却装置。
  6. さらに、前記ケースの内部に形成される空気の循環通路であって、前記ケースの内部に設けられる前記送風手段によって送風された空気が前記電池セルと熱交換した後、前記送風手段に吸い込まれる一連の空気の流通経路をなす循環通路(5;105)と、
    前記送風手段に吸い込まれる第1の流入通路(54;154)及び第2の流入通路(630;1630)と、を備え、
    前記第1の流入通路は、前記循環通路の一部であり、前記ケースの内部に設けられ、前記電池セルと熱交換した後の空気が吸い込まれる通路であり、
    前記第2の流入通路は、前記ケースの外部と前記送風手段とを連通させる通路であり、
    前記ケースの外部の空気は、前記送風手段の吸引力により前記第2の流入通路を介して前記循環通路に吸い込まれることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の電池冷却装置。
  7. 前記排出通路(620;1620)は、前記循環通路のうち前記送風手段から送風された空気が前記電池セルと熱交換するときに通る通路(52;152)よりも下流に位置し、かつ前記第1の流入通路(54;154)よりも上流に位置することを特徴とする請求項6に記載の電池冷却装置。
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