JP2015072741A - 電池パック - Google Patents

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Abstract

【課題】、外部温度の影響を小さくして、電池冷却能力を確保できる電池パックを提供する。【解決手段】電池パック1は、通電可能に接続される複数の電池セル3と、複数の電池セル3を収容するパックケース2と、パックケース2の内部に空気を循環させる送風機4と、パックケース2内の循環通路5と、ペルチェモジュール7と、を備える。循環通路5は、パックケース2内の通路であって、送風機4ら流出された空気が複数の電池セル3と熱交換した後、送風機4に吸入される一連の流通経路をなす。ペルチェモジュール7は、循環通路5に設けられ通電によって空気から吸熱する第1のフィン73と、パックケース2の外部に設けられ第1のフィン73によって吸収された熱を通電によってパックケース2の外部に排出する第2のフィン74と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、ケース内部に収容した複数個の電池セルを冷却可能な電池パックに関する。
従来、電池を冷却する機能を有する電池パックとして、例えば、特許文献1に記載の装置が知られている。特許文献1の装置は、自動車に搭載されたケースの内部に、複数の単電池と対流を発生するファン装置とを備える。特許文献1の装置は、ファン装置から送風された空気がケース内で各単電池に接触するように対流を形成し、ケース内を循環することで複数の単電池を冷却することができる。
特開2009−211829号公報
特許文献1の装置によれば、循環空気から外部への放熱がケース外部の温度の影響を受けやすく、ケース内部の電池を十分に冷却できないという問題がある。例えば、ケースの雰囲気温度が高い状況では、ケース外部への放熱が十分に行われず、電池を十分に冷却するための電池冷却能力を確保できないという問題がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、外部温度の影響を小さくして、電池冷却能力を確保できる電池パックを提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために、下記の技術的手段を採用する。すなわち、開示する電池パックに係る発明のひとつは、通電可能に接続される複数の電池(3)と、複数の電池を収容する筐体(2)と、複数の電池を冷却する流体を筐体の内部に循環させる流体駆動手段(4)と、筐体の内部に形成される流体の循環通路であって、流体駆動手段から流出された流体が複数の電池と熱交換した後、流体駆動手段に吸入される一連の流通経路をなす循環通路(5)と、循環通路に設けられ通電によって流体から吸熱する吸熱部(71,73)を有し、筐体の外部に設けられ吸熱部によって吸収された熱を通電によって筐体の外部に排出する放熱部(72,74)を有するペルチェモジュール(7)と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、筐体内の循環通路を循環する流体に対し、ペルチェモジュールの吸熱部で吸熱し、この吸収した熱を放熱部から筐体の外部に放出することができる。これにより、筐体の外部温度が高い状況であっても放熱部からの放熱量を確保できるので、電池パックの設置環境にかかわらず、流体循環による筐体を介した放熱を効果的に実現する電池パックを提供できる。また、流体が筐体内を循環する循環通路にペルチェモジュールの吸熱部を設けるため、筐体内を循環する流体の全量から吸熱部によって吸熱する効果的な電池冷却を実現できる。したがって、開示する発明によれば、筐体外部の温度の影響を小さくして、電池冷却能力を確保できる電池パックが得られる。
なお、特許請求の範囲及び上記各手段に記載の括弧内の符号ないし説明は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を分かり易く示す一例であり、発明の内容を限定するものではない。
第1実施形態の電池パックの構成とパックケース内における流体流れとを説明するための側壁側からみた概要図である。 第1実施形態の電池パックの構成とパックケース内における流体流れとを説明するための天壁側からみた概要図である。 第2実施形態の電池パックの構成とパックケース内における流体流れとを説明するための側壁側からみた概要図である。 第3実施形態の電池パックの構成とパックケース内における流体流れとを説明するための側壁側からみた概要図である。
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。各実施形態で具体的に組合せが可能であることを明示している部分同士の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、明示していなくても実施形態同士を部分的に組合せることも可能である。
(第1実施形態)
第1実施形態の電池パック1について図1及び図2を参照しながら説明する。図1は、電池パック1の構成及びパックケース2内における流体流れを横から見た概要図である。図2は、図1と同じものを上から見た概要図である。
電池パック1は、例えば内燃機関と電池に充電された電力によって駆動されるモータとを組み合わせて走行駆動源とするハイブリッド自動車、モータを走行駆動源とする電気自動車等に用いられる。電池パック1に含まれる複数の電池セル3は、例えばニッケル水素二次電池、リチウムイオン二次電池、有機ラジカル電池である。
電池パック1は、複数の電池セル3と、密閉空間を形成するパックケース2と、パックケース2内で流体を循環させる流体駆動手段と、ペルチェモジュール7と、を備える。パックケース2の内部には、複数の電池セル3と流体駆動手段の一例である送風機4とが収容されている。
パックケース2は、内部に、複数の電池セル3及び送風機4が収容される筐体である。パックケース2は、通電可能に電気的に直列接続され、かつ積層設置された複数の電池セル3を収容する。パックケース2の内部には、送風機4によって強制的に流れる流体の循環経路をなす循環通路5が形成されている。循環通路5は、パックケース2の内部に形成され、流体が循環する通路である。循環通路5は、送風機4により送風された流体が電池セル3と熱交換した後、送風機4に吸い込まれる一連の流体の流通経路をなす。図1に図示するように、循環通路5は、流入通路54、吹出し通路50、天壁側通路51、電池通路52及び集合通路53を結ぶ一連の流通経路を構成する。
電池パック1は、パックケース2に内部にジャンクションボックス9を備える。ジャンクションボックス9は、複数の電池セル3の所定の接続端子間を連結し、電池セル3の高電圧がかかる高電圧端子等の高電圧系機器、電流を制御する電流制御機器を収容する。電流制御機器は、例えば、電流ヒューズ90、リレー装置91、抵抗機器等である。
電流ヒューズ90は、外部の12ボルト電源に接続されている。外部の12ボルト電源は、モータ41にも接続されており、モータ41に電力を供給する。リレー装置91は、電流ヒューズ90とペルチェ素子70とに接続されている。リレー装置91の開閉は、制御装置8によって制御される。制御装置8によってリレー装置91が開いているときにはペルチェ素子70に通電されない。また制御装置8は、ペルチェ素子70に流れる電流の向きも制御することができる。リレー装置91が閉じているときにはペルチェ素子70に12ボルトの電力が供給され、ペルチェ素子70を流れる電流の向きに応じて、ペルチェ素子70の一方の面、他方の面は吸熱または発熱する。
ペルチェモジュール7は、ペルチェ素子70と、循環通路5に位置するように設けられる第1のフィン73と、パックケース2の外部に位置するように設けられる第2のフィン74と、を備える。ペルチェ素子70は、第1のフィン73と熱移動可能に接続される一方側の内側板部71と、第2のフィン74と熱移動可能に接続される他方側の外側板部72と、を有する。
ペルチェ素子70は、2種類の金属の接合部に電流を流すと、片方の金属からもう片方へ熱が移動するペルチェ効果を利用した素子であり、可動部を備えない。ペルチェ素子70は、例えば、2種の金属板の間にP型半導体とN型半導体とを複数配置するとともに、一方の金属板によってN−P接合を構成し、かつ他方の金属板によってP−N接合を構成した素子である。ペルチェ素子70では、PN接合部分に電流を流すことにより、N→P接合部分に相当する金属板で吸熱現象が生じ、P→N接合部分に相当する金属板で放熱現象が生じる。したがって、内側板部71、外側板部72は、N型半導体からP型半導体へ電流が流れるように橋渡しする場合には吸熱する吸熱部となり、P型半導体からN型半導体へ電流が流れるように橋渡しする場合には発熱する放熱部となる。
ペルチェモジュール7は、内側板部71がパックケース2の内部側に位置し、外側板部72がパックケース2の外部側に位置するように、パックケース2に装着されている。第1のフィン73は、内側板部71から立設する複数の板状部であり、内側板部71に一体に設けられる。第2のフィン74は、外側板部72から立設する複数の板状部であり、外側板部72に一体に設けられる。
第1のフィン73、第2のフィン74は、アルミニウムなど、熱伝導率の良い金属で形成される。第1のフィン73は、循環通路5のうち吹出し通路50に露出するように設けられる。したがって、第1のフィン73は、循環通路5のうち、流体が電池セル3と熱交換する前であって、送風機4の吐出部よりも下流側に設けられる。また、内側板部71も第1のフィン73と同様に、吹出し通路50に露出するように設けてもよい。
制御装置8の制御により、N型半導体、内側板部71、P型半導体の順に電流が流れる場合には、内側板部71及び第1のフィン73が吸熱部となり、また外側板部72及び第2のフィン74が放熱部となる。この場合、送風機4の吐出部から流れてきた流体は第1のフィン73で吸熱されるため、流体は冷却される。流体に含まれる電池セル3の発熱は、第1のフィン73を介してペルチェ素子70から第2のフィン74へ伝わり、第2のフィン74の放熱作用によってパックケース2の外部に排出されることになる。そして、流体は、天壁側通路51から各電池通路52に流入して、各電池セル3から吸熱して各電池セル3を冷却し、さらに集合通路53を経て送風機4から吐出され、再び第1のフィン73で冷却される。このように、ペルチェモジュール7は、循環通路5を流体が循環する過程で、流体から吸熱して電池セル3の熱を外部へ排出する装置である。
以上のように、ペルチェモジュール7は、循環通路5に設けられ通電によって流体から吸熱する吸熱部と、パックケース2の外部に設けられ吸熱部によって吸収された熱を通電によってパックケース2の外部に排出する放熱部と、を有する装置である。
また、第1のフィン73は、接着によって内側板部71に一体に設けるようにしてもよい。第2のフィン74も、接着によって外側板部72に一体に設けるようにしてもよい。この場合には、第1のフィン73と内側板部71の間、第2のフィン74と外側板部72の間には、銀ペースト、サーマルグリース等を塗布したり、これらを接着剤に混ぜたりして、伝熱性能を高めるようにする。
各電池パック1に含まれる複数の電池セル3は、バスバー、高電圧用の電線等の導体によって、直列または並列に接続されており、外部へ出力可能及び外部から入力可能に構成されている。複数の電池セル3は、ジャンクションボックス9の高電圧系機器に接続されている。
複数の電池セル3は、充電及び放電または温度調節に用いられる電子部品によって制御される。当該電子部品は、例えば、DC/DCコンバータ、送風機4を駆動するモータ、インバータによって制御される電子部品、各種の電子式制御装置等である。当該電子部品は、パックケース2に収容する形態でもよいし、パックケース2に直付けられて外部に設置される形態でもよい。また、当該電子部品は、パックケース2の内部において循環通路5に設置される場合には、流体の循環によって電池セル3とともに冷却することができる。
電池パック1は、パックケース2の内部に、少なくとも電池セル3の電圧と温度とを監視する電池監視ユニットを含む制御装置8を備える。また、制御装置8は、パックケース2に直付けられて外部に設置される形態でもよい。制御装置8は、電池パック1に含まれる各電池セル3と通信可能に構成され、各電池セル3からの電池情報を受信することができる。電池監視ユニットは、各電池パック1に含まれる電池セル3について、温度、電圧、電流等の電池状態を監視する監視手段としての機能、また電圧の変化や電圧のばらつき及び電荷の移動量を算出する演算手段としての機能を有する。
制御装置8または電池監視ユニットは、車両ECUと同様に入力回路、マイクロコンピュータ、及び出力回路を備えている。マイクロコンピュータが有する記憶手段には、電池情報がデータとして随時蓄積されている。蓄積される電池情報のデータは、例えば、電池パック1における電池電圧、充電電流、放電電流及び電池温度等である。
電池パック1において所定本数設けられる通信線は、電池パック1に含まれるすべての電池セル3に関する所定の電池情報を制御装置8等へ送信することができる通信部材である。複数の通信線は、電池パック1に含まれる電池セル3に接続されて、電池信号によって各電池パック毎の電池情報を制御装置8等に出力する。例えば、通信線は、電圧検出線、温度検出線を含んで構成され、電池パック1における所定部位の電池温度、電池電圧を制御装置8等に出力する。
電池監視ユニットは、電池パック1における所定部位間の電池電圧を電圧検出線を介して入力される信号に基づいて検出する。電池監視ユニットは、電池パック1における所定部位の電池温度を温度検出線を介して入力される信号に基づいて検出する。電池監視ユニットは、入力、記憶されたデータを用いて、電池パック1の放電電流の変化に伴うSOC(State of Charge)等の情報を計算、記録し、電池温度、単電池電圧、全電池電圧、及び電池電圧のばらつき等の各種情報を車両ECUに送信する。
パックケース2は、内部の空間を包囲する複数の壁面からなる箱形を呈し、アルミニウム板または鉄板の成型品で形成されている。パックケース2は、例えば少なくとも6面を有するパックケースである。パックケース2は、複数のケース体を接合して組み立てることにより、内部に箱体状の空間を形成して作製することができる。また、パックケース2の複数の壁面のうち、所定の壁面には、放熱面積を大きくするために凸部または凹部を形成するようにしてもよい。
電池パック1に含まれる電池セル3は、パックケース2の内部空間において複数のセル積層体を構成する。複数のセル積層体は、図1及び図2に図示するように、パックケース2の内部空間において所定の間隔をあけて設置され、それぞれ電池ケース60に周囲を囲まれるように収容されている。各電池ケース60は、パックケース2の天壁20側がパックケース2の内部空間に向けて開口し、パックケース2の底壁22側が集合ダクト61に接続されている。これにより、循環通路5の一部であり、各セル積層体が設置される電池ケース60内に設けられる電池通路52等の各通路は、天壁20側でそれぞれ独立した流体の入口部を備え、底壁22側で一つの集合通路53に集まる流体の出口部を備える。
集合ダクト61は、各電池セル3の下流側端部31と、ケーシング42の吸入部(例えば流入通路54)と、底壁22と、底壁22に隣接する複数の側壁23,24等とを繋ぐダクトである。集合ダクト61は、各電池通路52を流出した空気が底壁22及び複数の側壁23,24等に接触しうる集合通路53を形成する。したがって、電池パック1が有する集合通路53は、少なくとも、各電池セル3の下流側端部31と、底壁22と、複数の側壁23,24等と、で形成される通路である。
集合通路53は、所定の間隔をあけて並ぶすべてのセル積層体の下方からケーシング42の吸込み口までにわたって底壁22に沿って延び、流入通路54に繋がっている。循環通路5に含まれる集合通路53は、複数の電池セル3と熱交換した後の流体が集合して流体駆動手段に向かって同一方向に流れる通路である。したがって、集合通路53を流れる流体から放出される熱は、底壁22等のケース壁に伝達され、底壁22等を通してパックケース2の外部に排出される。
さらに、送風機4によって天壁側通路51に達した流体は、電池ケース60上部の入口部から各電池通路52に流入する。電池通路52は、隣り合う電池セル3の間に形成したセル間通路とすることもできる。天壁側通路51は、天壁20と複数の電池セル3との間に形成される通路であり、流体駆動手段から吐出された流体が複数の電池セル3に向かって流れる電池上流側通路でもある。
そして、循環通路5を流れる流体は、電池通路52を流れるときに、各電池セル3の外表面から吸熱して各電池セル3を冷却する。各電池セル3を冷却した流体は、それぞれ、電池ケース60下部の出口部から集合通路53に集められ、流入通路54を通して送風機4に吸入される。この場合、電池セル3の放熱手段の一つは、セルの外装パックケース面である。
また、流体は、パックケース2内を循環する際に、正極端子、負極端子からなる電池セル3の電極端子30や、異極端子間を電気的に接続するバスバーにも接触するため、電極端子30やバスバーも放熱手段の一つを構成しうる。電極端子30やバスバーは、電池ケース60内において、上部側、流体流れの上流側に位置している。したがって、送風機4から流出した流体は、電極端子30やバスバーの周囲を通過した後、集合通路53に流入する。
送風機4は、パックケース2に収容された複数個の電池セル3を冷却する流体を、パックケース2に構成された循環通路5に循環させる流体駆動手段の一例である。電池冷却のための流体としては、例えば、空気、各種のガス、水、冷媒を用いることができる。ここでは、送風機4は、循環通路5に空気を強制的に循環させる流体駆動手段とする。送風機4は、モータ41と、モータ41により回転されるシロッコファン40と、シロッコファン40を内蔵するケーシング42とを備える。また、ケーシング42は、循環通路5の一部である流入通路54を形成する。
送風機4は、例えば、電池監視ユニットを含む制御装置8によって制御される。電池セル3は、電流が取り出される出力時及び充電される入力時に自己発熱する。制御装置8は、各電池パック1内の電池セル3の温度を常時モニターし、電池セル3の温度に基づいて送風機4の運転を制御する。
流入通路54は、ケーシング42の吸込み口を含み、シロッコファン40の回転軸方向に延びる流体駆動手段の吸入部であり、シロッコファン40によって吸い込まれる空気が通る。シロッコファン40は、各図に図示するように、パックケース2の内部空間の下部であってパックケース2の側壁21に近接するように設置されている。モータ41は、側壁21とシロッコファン40との間に設置されている。シロッコファン40の回転軸は、パックケース2の天壁20及び底壁22に平行となる姿勢で設置される。流入通路54は、電池セル3側に位置する通路であり、集合通路53に接続される。すなわち、ケーシング42の吸込み口は、集合ダクト61に接続されている。
さらにケーシング42は、循環通路5の一部である吹出し通路50を形成する。吹出し通路50は、シロッコファン40の回転軸に直交するファンの遠心方向に延びる通路であり、流体駆動手段の吐出部でもある。吹出し通路50は、流入通路54に直交する方向に延びる通路である。したがって、吹出し通路50は、パックケース2の内部空間において上方に延びる。ケーシング42の吐出部は、上方に延びる送風ダクト43に接続される。送風ダクト43は、パックケース2の天壁20近くの部位で開口する。この構成により、吹出し通路50は、パックケース2の内部空間において天壁20近くの部位まで連通する。
循環通路5は、送風ダクト43、電池ケース60、及びケーシング42によって形成された通路ではパックケース2の壁面に露出せず、天壁側通路51、集合通路53においてパックケース2の壁面に対して露出する通路を構成する。したがって、循環流体は、天壁側通路51や集合通路53を流れるときに、パックケース2の壁面に接触する。循環通路5は、送風機4の運転によってパックケース2内を循環する循環流体が、パックケース2を形成する複数の壁面のうち、少なくとも一つの壁面に接触しながら流れる通路部分を含む。
この流体循環の過程で空気が接触する壁面が天壁20、底壁22であり、天壁20や底壁22に接触しながら空気が流れる通路部分が天壁側通路51や集合通路53である。循環空気は集合通路53を流れる際に、電池セル3と熱交換した直後に、電池セル3から吸熱した熱を底壁22を通してパックケース2の外部に放熱する。
また、循環空気は天壁側通路51を流れる際に、電池セル3との熱交換の直前に、天壁20を通してパックケース2の外部に放熱する。天壁20を通して放出された熱は、自然対流によってパックケース2の外部に放熱される。したがって、天壁20の全体や底壁22の全体が、パックケース2内の電池セル3の熱を外部に放出する際の放熱面として機能することになる。
また、底壁22や天壁20は、パックケース2を形成する複数の壁面のうち、最も大きい表面積を有する壁面であることが好ましい。放熱面である底壁22、天壁20がパックケース2の壁面において表面積の最も大きい壁面であることにより、外部への放熱効果を大きくでき、電池の効果的な冷却を実施できるからである。例えば、パックケース2が直方体である場合などでは、底壁22及び天壁20は、最も大きい表面積を有する壁面となる。
電池パック1は、車両の車室内に設けられる前部座席の下方や後部座席の下方に設置することができる。電池パック1は、底壁22や集合通路53を下側にした姿勢で、前部座席や後部座席の下方に設置される。また、電池パック1は、電池冷却のためのダクトの設ける必要がないという特徴を有するため、パックケース2を座席の下方に設置するのに適したパックである。
電池パック1のパックケース2は、車両に設けられた床面に接触するように車両に搭載することができる。パックケース2内の熱は、ケース壁を介して床面に伝達される。パックケース2の一部である底壁22は、床面に接触することが好ましい。パックケース2の内部には、循環流体がパックケース2内の電池セル3に接触して電池セル3と熱交換した後、底壁22に接触しながら流下する集合通路53が設けられる。したがって、パックケース2内の熱は、電池セル3と熱交換した後の集合通路53を流れる流体から、底壁22を介して床面に伝達される。また、底壁22と床面との接触部には、熱伝導性に優れた放熱シートを介在させるようにしてもよい。パックケース2内の熱は、底壁22から放熱シートを介して床面に伝達される。
また、電池パック1は、トランクルームに設置してもよい。また、電池パック1は、スペアタイヤ、工具等を収納可能で、トランクルームより下方に設けられたトランクルーム下エリアに設置するようにしてもよい。
次に、電池パック1がもたらす作用効果について説明する。電池パック1は、複数の電池を冷却する流体をパックケース2の内部に循環させる流体駆動手段と、パックケース2の内部に形成される流体の循環通路5と、ペルチェモジュール7と、を備える。ペルチェモジュール7は、循環通路5に設けられ通電によって流体から吸熱する吸熱部を有し、パックケース2の外部に設けられ吸熱部によって吸収された熱を通電によってパックケース2の外部に排出する放熱部を有する。
この構成によれば、パックケース2内の循環通路5を循環する流体に対し、ペルチェモジュール7の吸熱部で吸熱し、この吸収した熱を放熱部からパックケース2の外部に放出することができる。これにより、パックケース2の外部温度が高い状況であっても放熱部からの放熱量を確保することができる。このため、電池パック1の設置環境にかかわらず、流体循環によるケース壁を介した放熱を効果的に実現する電池パック1を提供できる。また、流体がパックケース2内を循環する循環通路5に吸熱部を設けるため、パックケース2内を循環する流体の全量から吸熱部によって吸熱する効果的な電池冷却を実現できる。したがって、電池パック1は、パックケース2の外部温度の影響を小さくして、電池冷却能力を確保することできる。
電池パック1は、パックケース2内を循環する流体に対してペルチェモジュール7によって吸熱するため、ペルチェモジュール7による冷却能力が外部に排出されないので、吸気及び排気を行う電池パックに比べてエネルギーロスがなく高い冷却効果が図れる。したがって、電池パックの小型化に貢献できる。
また、電池パック1に内蔵される流体駆動手段は、電池パック1の内部に流体を循環させる。この構成によれば、電池冷却用の流体をパック内部で循環するので、流体の排出に伴う外部への音の伝搬がない。したがって、流体駆動手段等のパック内部から発生する騒音がパック外部へ伝搬することを抑制することができる。また、電池パック1の内部を循環し続ける循環流体によって、電池冷却を実施するため、電池パック1に接続する冷却用ダクトが不要である。すなわち、ダクトに関する部品費用、部品管理等が不要で、ダクトの接続する工程も要しない。したがって、電池パック1の部品点数を削減できるので、製造にかかるコストを抑制でき、また電池パック1を搭載する際の自由度を向上することができる。
また、パックケース2内に循環流体を形成することにより、パックケース2の壁を放熱媒質として活用できるので、パックケース2内部の熱をパックケース2外部へ放熱を促すことができる。これにより、電池の発熱を効果的にパックケース2外部に排熱する効率的な放熱経路を構築できる。また、パック内部には埃が侵入しにくく、結露も生じにくい。さらに、パック内部に形成される循環流によって、パック内部の流体を十分にかき混ぜることができるため、電池セル3に対する吸熱効果を高めることにも貢献できる。
また、ペルチェモジュール7の吸熱部は、循環通路5のうち、流体が電池セル3と熱交換する前であって、流体駆動手段の吐出部よりも下流側に設けられる。この構成によれば、流体駆動手段の吐出部から吐出された勢いのある流体に対して吸熱するため、吸熱部と流体との熱交換効率が高い条件でペルチェモジュール7による吸熱を行うことができる。したがって、ケース外部への効果的な放熱を実施できる。
また、パックケース2は、循環通路5を含む密閉空間を形成する。この構成によれば、従来の冷却用の空気を大量に外部から取り入れ、電池を冷却した後、外部に排気する方式に比べ、パックケース2に流体の流入口及び流出口がなく、また流体の排出に伴って外部へ音が伝搬することがない。したがって、送風機4等から発生する騒音がパックケース2の外部へ伝搬することを抑制することができる。また、パックケース2内に埃等が侵入しにくく、結露も生じにくい。さらに冷却用の流体が密閉空間に設けられた循環通路5を循環するため、電池セル3の熱を十分に吸熱するために必要な空気の循環流量を確保することも可能である。また、密閉空間に形成される循環流によって、パックケース2の内部を十分にかき混ぜることができるため、電池セル3に対する吸熱効果を高めることが可能である。
また、パックケース2は、車両に設けられた床面に接触するように車両に搭載される。これによれば、パックケース2が車両の床面に直付けされた状態であるので、電池セル3の熱がケース壁から床面を介して外部に放熱され、熱損失を抑えた伝熱経路を構築できる。また、各電池パック1は、パックケース2内を循環する流体によって電池セル3を冷却するため、電池冷却のためのダクトの設ける必要がない。したがって、電池パック1は、パックケース2を床面に直付けするのに適したパックである。
また、パックケース2の一部である底壁22は、床面に接触する。パックケース2の内部には、流体がパックケース2内の電池セル3に接触して電池セル3と熱交換した後、底壁22に接触しながら流下する通路(例えば集合通路53)が設けられている。この構成によれば、電池セル3を冷却した直後の流体を底壁22に接触させて、底壁22に熱移動し、さらに床面を介して外部に放熱することができる。したがって、電池セル3からの吸熱後にケース外部へ放熱できる効率的な伝熱経路を提供できる。
また、パックケース2の内部に設けられた循環通路5は、パックケース2を形成する複数の壁面に囲まれている。このように、循環通路5を取り囲むパックケース2の複数の壁面を放熱媒質として活用することができるので、外部への放熱面積を大きくでき、パックケース2の外部へ放熱を促進することができる。これにより、電池セル3の発熱を効果的にパックケース2の外部に排熱する熱経路を構築するこができる。すなわち、パックケース2の壁面を広く放熱面積として活用する効果的な電池冷却を実現できるのである。
また、循環通路5は、循環する流体が、パックケース2を形成する複数の壁面のうち、少なくとも一つの壁面(例えば、天壁20、底壁22)に接触しながら流れる通路部分(例えば、天壁側通路51、集合通路53)を含んでいる。この構成によれば、循環流体が天壁側通路51や集合通路53を流れる際に、天壁20や底壁22を通じてパックケース2の外部に放熱させることができる。このようにパックケース2の少なくとも一つの壁面を放熱媒質として活用することができるので、外部への放熱面積を確保でき、電池セル3の発熱を効果的にパックケース2の外部に排熱する熱経路を構築できる。
集合通路53は、少なくとも、電池セル3の下流側端部31と、底壁22と、底壁22に隣接する複数の側壁23,24等と、で形成される通路である。この構成によれば、循環流体が集合通路53を流れる際に、底壁22、複数の側壁23,24等を通じてパックケース2の外部に放熱させることができる。このようにパックケース2の少なくとも一つの壁面を放熱媒質として活用することができるので、外部への放熱面積を確保でき、電池セル3の発熱を効果的にパックケース2の外部に排熱する熱経路を構築できる。また、この構成によれば、電池セル3から吸熱した後の流体を確実に集合させる流れを形成でき、さらに流体駆動手段に向かって同一方向に流下させる円滑な流れを形成できる。
また、底壁22は、パックケース2を形成する複数の壁面のうち、最も大きい表面積を有する壁面を構成することが好ましい。この構成によれば、電池冷却後の流体について、放熱面を構成する壁面がパックケース2の壁面において表面積の最も大きい壁面であることにより、外部への放熱効果を大きくでき、電池冷却の効果を大きくできる。
また、複数の電池セル3は、少なくとも、パックケース2の天壁20に沿う方向に並んで設けられている。流体駆動手段から流出した流体は、天壁20に沿って流れ、さらに下方に向けて流下して各電池セル3と熱交換する。流体駆動手段から流出した流体を天壁20に接触させ、さらに天壁20に沿って並ぶ複数の電池セル3に向けて流下させるため、各電池セル3へ流れる流量のばらつきを抑制し、均一化が図れる。また、この構成によれば、流体駆動手段から流出した流体の熱を、流体と電池セル3とが熱交換する前に、天壁20を通じてパックケース2の外部に放出することができる。このように、流体駆動手段に吸い込まれる前に外部に放出できなかった電池セル3の熱を電池セル3と熱交換する前にパックケース2の外部に排熱する熱経路を構築するこができる。
また、複数の電池セル3は、電極端子30を上にした姿勢で設けられる。流体駆動手段から流出した流体は、電極端子30の周囲を通過した後、集合通路53に流入する。この構成によれば、各電池セル3の発熱が集まりやすい電極端子30を冷却した後、電池セル3の外装パックケースを冷却することができる。したがって、効率的な電池冷却を実施できる。
(第2実施形態)
第2実施形態では、電池パック1におけるペルチェモジュール7の設置場所に係る他の形態について図3を参照して説明する。図3において、第1実施形態と同様の構成であるものは同一の符号を付し、同様の作用、効果を奏するものである。第2実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、第1実施形態と同様である。以下、第1実施形態と異なる点についてのみ説明する。また、第2実施形態において第1実施形態と同様の構成を有するものは、第1実施形態で説明した同様の作用、効果を奏するものとする。
図3に示すように、ペルチェモジュール7は、吸熱部である第1のフィン73、内側板部71が送風機4の流入通路54の近傍に位置するように、パックケース2の底壁22に装着されている。さらに第1のフィン73、内側板部71は、送風機4に対して最も近い位置にある電池セル3(送風機4に最も近いセル積層体)よりも、流入通路54(送風機4の吸入部)に近い位置に設けられている。そして、集合通路53は、通路を形成する壁面の一つとして底壁22が該当し、複数の電池セル3と熱交換した後の流体が底壁22に接触しながら流れる通路である。
制御装置8の制御により、N型半導体、内側板部71、P型半導体の順に電流が流れる場合には、内側板部71及び第1のフィン73が吸熱部となり、また外側板部72及び第2のフィン74が放熱部となる。この場合、各電池通路52に流入して各電池セル3から吸熱して各電池セル3を冷却した流体は、さらに集合通路53を流れる過程で底壁22を通して外部に放熱した後、さらに第1のフィン73で吸熱されることで冷却される。流体に含まれる電池セル3の発熱は、第1のフィン73を介してペルチェ素子70から第2のフィン74へ伝わり、第2のフィン74の放熱作用によって底壁22側から外部に排出される。そして、流体は、送風機4の吐出部から天壁側通路51に流入し、天壁20を通して外部に放熱した後、再び各電池通路52に流入して各電池セル3を冷却し、さらに集合通路53を経て、再び第1のフィン73で冷却される。
第2実施形態によれば、ペルチェモジュール7の吸熱部は、循環通路5のうち、複数の電池セル3と熱交換した後の流体が流れる通路であって、流体駆動手段の吸入部よりも上流側に設けられる。
この構成によれば、循環通路5を循環する流体の中で、電池冷却後の最も温度が高いときにペルチェモジュール7によって冷却するので、吸熱部と放熱部との温度差を小さくでき、ペルチェモジュール7による冷却効率が大きくなる。したがって、電気エネルギーの有効活用と電池冷却とを両立する電池パック1を提供できる。また、流体駆動手段を構成するファン等の部品を樹脂製品とした場合には、ペルチェモジュール7により流体温度を下げてから吸入するため、樹脂部品に与える熱ストレスを抑制し、製品の長寿命に貢献できる。
また、第2実施形態によれば、集合通路53は、電池セル3と熱交換した後の流体が底壁22に接触しながら流れるように、底壁22を通路を形成する壁面の一つとして構成される。ペルチェモジュール7の吸熱部は、流体駆動手段の吸入部に最も近い位置にある電池セル3よりも当該吸入部に近い位置に設けられる。
この構成によれば、電池セル3から吸熱した流体に対して、底壁22等のケース壁を通した放熱をできるだけ実施することで流体温度を低下させ、その後、ペルチェモジュール7によって吸熱することで、2段階の効果的な放熱作用を実施することができる。
(第3実施形態)
第3実施形態では、電池パック1におけるペルチェモジュール7の設置場所に係る他の形態について図4を参照して説明する。図4において、第1実施形態と同様の構成であるものは同一の符号を付し、同様の作用、効果を奏するものである。第3実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、第1実施形態と同様である。以下、第1実施形態と異なる点についてのみ説明する。また、第3実施形態において第1実施形態と同様の構成を有するものは、第1実施形態で説明した同様の作用、効果を奏するものとする。
図4に示すように、ペルチェモジュール7は、吸熱部である第1のフィン73、内側板部71が天壁側通路51(電池上流側通路)に位置するように、パックケース2の天壁20に装着されている。さらに第1のフィン73、内側板部71は、送風機4の吹出し通路50に対して最も近い位置にある電池セル3(送風機4に最も近いセル積層体)よりも、吹出し通路50(送風機4の吐出部)に近い位置に設けられることが好ましい。そして、天壁側通路51は、通路を形成する壁面の一つとして天壁20が該当し、複数の電池セル3と熱交換した後の流体が天壁20に接触しながら流れる通路である。
制御装置8の制御により、N型半導体、内側板部71、P型半導体の順に電流が流れる場合には、内側板部71及び第1のフィン73が吸熱部となり、また外側板部72及び第2のフィン74が放熱部となる。この場合、各電池通路52に流入して各電池セル3から吸熱して各電池セル3を冷却した流体は、さらに集合通路53を流れる過程で底壁22を通して外部に放熱した後、送風機4から吐出され、さらに第1のフィン73で吸熱されることで冷却される。流体に含まれる電池セル3の発熱は、第1のフィン73を介してペルチェ素子70から第2のフィン74へ伝わり、第2のフィン74の放熱作用によって天壁20の上方へ排出される。そして、流体は、天壁側通路51を流れる過程で天壁20を通して外部に放熱した後、再び各電池通路52に流入して各電池セル3を冷却し、さらに集合通路53を経て、送風機4から吐出され、再び第1のフィン73で冷却される。
第3実施形態によれば、天壁側通路51(電池上流側通路)は、電池セル3と熱交換する前の流体が天壁20に接触しながら流れるように、天壁20を通路を形成する壁面の一つとして構成される。ペルチェモジュール7の吸熱部は、電池上流側通路に設けられる。
この構成によれば、電池上流側通路である天壁側通路51に吸熱部が設けられることにより、電池セル3から吸熱した流体は、天壁側通路51を流れる過程で、天壁20を通して外部に放熱し、かつペルチェモジュール7で吸熱されることになる。このため、ペルチェモジュール7によって十分に吸熱されなかった流体を、天壁20を介した放熱効果により冷却することができる。また、天壁20を介した放熱効果では十分に吸熱できなかった流体の冷却を、ペルチェモジュール7の吸熱効果によりカバーすることができる。したがって、筐体を介した放熱とペルチェ効果による吸熱の効果とを最大限に活用した電池冷却を提供できる。
さらに吸熱部は、流体駆動手段の吐出部に最も近い位置にある電池セルよりも当該吐出部に近い位置に設けられる。この構成によれば、図4に示すように、第1のフィン73を送風ダクト43の近傍であって、天壁側通路51の上流部位に位置させることになる。これにより、電池セル3から吸熱した流体からペルチェモジュール7によってできるだけ吸熱することで流体温度を低下させ、その後、大きな放熱面積を活用して天壁側通路51を流下させることで、2段階の効果的な放熱作用を実施することができる。
(他の実施形態)
上述の実施形態では、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。上記実施形態の構造は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれらの記載の範囲に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものである。
上記実施形態のように、内側板部71がP型半導体からN型半導体へ電流が流れるように橋渡し、外側板部72がN型半導体からP型半導体へ電流が流れるように橋渡しするように、ペルチェ素子70に流れる電流の向きを制御することもできる。この場合には、第2のフィン74は外部空気から吸熱し、第1のフィン73はパックケース2内の流体に対して放熱する。したがって、パックケース2内は暖機される。この制御は、電池セル3が低温であるときに、効率的な充電、放電を早期に行うために実施されることになる。
上記実施形態の電池パック1は、パックケース2の内部を密閉空間とするものであるが、完全に密閉する構造でないパックケースを有するものとしてもよい。例えば、電池パック1は、所定値以上の圧力が作用したときに開放する通路を有する圧力弁を備えてもよい。この場合には、パックケース内が所定の圧力以上になったときにパックケースの外部への空気の排出が行われる。これにより、不必要な空気の排出を防止でき、騒音抑制効果を奏する。
この圧力弁は、パックケースの内部空間と外部とを連通する開放通路を形成する。開放通路は、なんらかの原因によりパックケースの内部圧力が高まった場合、圧力弁が作動することにより、循環通路5からあふれた空気が外部に排出されるときに通る通路となる。例えば、開放通路は、集合通路53の一部をなさない底壁22の部分を貫通するように設けられる。換言すれば、開放通路は、循環通路5から漏れたパックケース2内部の空気が流出する位置に設けることが好ましい。例えば、開放通路は、循環通路5や集合通路53から外れたケーシング42に直面する位置で、底壁22を貫通してパックケース2の内部と外部とを連通する。開放通路は、パックケースを貫通する小径の穴によって形成され、さらにこの穴の周囲には、他の部分よりも薄肉の円環部が形成されている。この小径の穴は、外部の空気がパックケースの内部に取り込まれず、パックケースの内部空気が循環通路5を循環し続ける状況では、開放通路を通して空気が外部に排出されない大きさに設定されている。したがって、パックケースの内部空間は、開放通路を除き、密閉された空間を形成する。
パックケース2の内部に設けられる送風機4には、シロッコファンの他、軸流ファン、ターボファン等を用いることができる。
また、パックケース2において、最も表面積の大きい壁面は、各パックケースの天面や底面に限定されず、側面やその他の面であってもよい。
2…パックケース(筐体)
3…電池セル(電池)
4…送風機(流体駆動手段)
5…循環通路
7…ペルチェモジュール
71…内側板部(吸熱部)
72…外側板部(放熱部)
73…第1のフィン(吸熱部)
74…第2のフィン(放熱部)

Claims (7)

  1. 通電可能に接続される複数の電池(3)と、
    前記複数の電池を収容する筐体(2)と、
    前記複数の電池を冷却する流体を前記筐体の内部に循環させる流体駆動手段(4)と、
    前記筐体の内部に形成される前記流体の循環通路であって、前記流体駆動手段から流出された流体が前記複数の電池と熱交換した後、前記流体駆動手段に吸入される一連の流通経路をなす循環通路(5)と、
    前記循環通路に設けられ通電によって前記流体から吸熱する吸熱部(71,73)を有し、前記筐体の外部に設けられ前記吸熱部によって吸収された熱を通電によって前記筐体の外部に排出する放熱部(72,74)を有するペルチェモジュール(7)と、
    を備えることを特徴とする電池パック。
  2. 前記吸熱部は、前記循環通路のうち、前記複数の電池と熱交換した後の前記流体が流れる通路であって、前記流体駆動手段の吸入部(54)よりも上流側に設けられることを特徴とする請求項1に記載の電池パック。
  3. 前記循環通路は、前記複数の電池と熱交換した後の前記流体が集合して前記流体駆動手段に向かって流れる集合通路(53)を含み、
    前記集合通路は、前記熱交換した後の前記流体が前記筐体の底壁(22)に接触しながら流れるように、前記底壁を通路を形成する壁面の一つとして構成され、
    前記吸熱部は、前記流体駆動手段の吸入部(54)に最も近い位置にある前記電池よりも前記吸入部(54)に近い位置に設けられることを特徴とする請求項1または2に記載の電池パック。
  4. 前記吸熱部は、前記循環通路のうち、前記流体が前記電池と熱交換する前であって、前記流体駆動手段の吐出部(50)よりも下流側に設けられることを特徴とする請求項1に記載の電池パック。
  5. 前記循環通路は、前記流体駆動手段から吐出された前記流体が前記複数の電池に向かって流れる電池上流側通路(51)を含み、
    前記電池上流側通路は、前記電池と熱交換する前の前記流体が前記筐体の天壁(20)に接触しながら流れるように、前記天壁を通路を形成する壁面の一つとして構成され、
    前記吸熱部は、前記電池上流側通路に設けられることを特徴とする請求項1に記載の電池パック。
  6. 前記吸熱部は、前記流体駆動手段の吐出部(50)に最も近い位置にある前記電池よりも前記吐出部に近い位置に設けられることを特徴とする請求項4または5に記載の電池パック。
  7. 前記筐体は、前記循環通路を含む密閉空間を形成することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の電池パック。
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