JP2014234844A - 真空断熱材、及び断熱機器 - Google Patents

真空断熱材、及び断熱機器 Download PDF

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Daigoro Kamoto
大五郎 嘉本
荒木 邦成
Kuninari Araki
邦成 荒木
越後屋 恒
Hisashi Echigoya
恒 越後屋
康人 寺内
Yasuto Terauchi
康人 寺内
祐志 新井
Yushi Arai
祐志 新井
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Abstract

【課題】リサイクル性を向上できる真空断熱材、この真空断熱材を用いた冷蔵庫および給湯器を提供する。【解決手段】繊維集合体である芯材と、ガス吸着剤とを、ガスバリア性を有する外包材で包み、前記外包材の内部が減圧されて封止されて構成され、ガス吸着剤は、芯材を構成する少なくとも一種の成分、又は該成分と水酸基との化合物で構成した真空断熱材。【選択図】図4

Description

本発明は、真空断熱材、この真空断熱材を用いた断熱機器に関する。
本技術分野の背景技術として、特開2010−242875号公報(特許文献1)がある。この公報には、「封止溶接ライン130a,130c,130dおよび仮封止溶接ライン130’によって介在部Iに芯材部を外包材120内に密閉し、外包材120に設けられた脱気口140に、封止材200aを載せて真空チャンバー内で減圧する(e)。次に、真空チャンバー内に設けられたインパルスシーラーによって封止材200aを外包材120に密着させて、脱気口140を封止し(f)、大気圧下で、外包材120に封止溶接ライン130bを形成する(g)。そして、封止溶接ライン130bに沿って外包材120を裁断し、裁断されたライン(一点鎖線)を外包材120の右辺122bとする(h)。」と記載されている(要約参照)。
特開2010−242875号公報
近年、地球環境保護の観点または省エネルギー化の観点から、家電製品や産業機器の断熱性向上が検討されている。この種の機器の断熱に用いられる断熱材としては、樹脂フォームや有機または無機の繊維があるが、断熱性を向上しようとした場合に、断熱材の厚さを厚くする必要がある。そして、断熱材の厚さを厚くした場合には、機器全体の容積が増大してしまう。これに対し、断熱材を厚くし、且つ機器の容積を変更しない場合には、部品等を実装できるスペースの割合が低くなってしまう等の課題が生じてしまう。
この課題を解決するために、樹脂フォームや無機繊維などにて断熱性に優れた真空断熱材が提案されている。真空断熱材は、ガスバリア性を有する外包材を袋状にし、この外包材の内部に繊維集合体からなる芯材およびガス吸着用のゲッター剤を入れてから、この外包材の内部を減圧した後、外包材の端部を封止して作製される。真空断熱材は、従来の樹脂フォームや無機繊維等の断熱材と比較して、20倍から40倍の断熱性を有することから、断熱材の厚さを薄くしても十分な断熱を行うことが可能である。
さらに、断熱材の伝熱は、固体と気体成分との熱伝導、輻射および対流熱伝達によって引き起こされる。一方、外包材の内部を減圧して作製される真空断熱材は、気体成分の熱伝導および対流熱伝達に関しては影響が小さい。さらに、真空断熱材は、常温以下の温度領域での使用において、輻射の寄与もほとんどないため、固体成分の熱伝導を抑制することが重要であることから、芯材に極細の無機繊維を用いた真空断熱材が開発されている。また、外包材内部の低減された圧力を保持するため、ガス吸着剤を内包させた真空断熱材の開発も進められている。真空断熱材についても地球環境保護の観点または省エネルギー化の観点から使用される部品について易リサイクル性が必要とされている。
そして、上記特許文献1においては、繊維集合体を芯材とし繊維集合体がグラスウールとされ、ガス吸着剤として活性炭が用いられている。芯材としてグラスウールを用い、かつ吸着剤として活性炭を用いる構造であることから、比較的良好な断熱特性を有するものの、リサイクルの際に、外包材から芯材を取り出してガラスの原料として再利用する場合には、ガス吸着剤である活性炭が芯材に混在してしまうため、ガラスを溶融した際に、活性炭の成分である炭素が、ガラスの成分である金属酸化物から酸素を奪い、ガラスを金属化させてしまう。また、活性炭を含む芯材を取り出した後、これら芯材と活性炭との比重の違い等を用いて選別する方法も考えられるが、選別の際に多大な費用が必要となり現実的でない。
そこで、本発明は、リサイクル性を向上することができる真空断熱材、この真空断熱材を用いた冷蔵庫および給湯器を提供する。
上記課題を解決するため、本発明は、繊維集合体である芯材と、ガス吸着剤とを、ガスバリア性を有する外包材で包み、前記外包材の内部が減圧されて封止され、ガス吸着剤は、芯材を構成する少なくとも一種の成分又は該成分と水酸基との化合物で構成した真空断熱材である。
本発明によれば、芯材のリサイクル性を向上することができる。上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の各実施例における真空断熱材の概略断面図である。 上記真空断熱材を備えた冷蔵庫の概略断面図である。 上記真空断熱材を備えた給湯器の概略断面図である。 上記実施例1ないし実施例3、比較例1および比較例2に係る真空断熱材の特性を示す表である。
本発明に係る真空断熱材1は、図1に示すように、繊維集合体2からなる芯材と、ガス吸着用のガス吸着剤としてのゲッター剤4とをガスバリア性を有する外包材3で包み、この外包材3の内部を減圧した後、この外包材3の開口している端部3aを封止して形成されている。そして、ゲッター剤4は、芯材を構成する少なくとも一種の成分、又は該成分と水酸基との化合物で構成する。
なお、ゲッター剤4は、製造時、すなわち未使用時においては、水を含んでいない絶乾状態であり得る。
具体的に、繊維集合体2に用いられる繊維は、真空断熱材1とした際にかかる大気の圧力、すなわち大気圧に対抗するスペーサ材となるものであるが、特に高性能な真空断熱材とする場合には、繊維用材料としてガラスを用いたグラスウールが好ましい。
さらに、繊維集合体2に用いられるガラスの形成方法としては、例えば溶融遠心法や火炎法等が可能であるが、繊維径の均一性や未繊維化のガラス粒の混入を考慮すると、溶融遠心法が特に好ましい。また、このガラスの繊維径は、例えばマイクロネア繊度または走査型電子顕微鏡等にて測定できる。走査型電子顕微鏡による測定は、例えば、顕微鏡写真において複数箇所例えば50箇所の繊維径を測定して統計処理することで繊維径(平均繊維径)を求めることができる。人体への影響、工業的な生産性を考慮すると、平均繊維径で10μm以下、さらには5μm以下がより好ましい。上述の方法で繊維化されたガラスは、吸引機能つきのコンベア(図示せず)上に積層集綿されてグラスウールマットとされる。グラスウールマットは、所定の形状に切断されて断熱材とされ真空断熱材1用の芯材とされる。なお、この芯材は、各用途に用いる前に熱プレスによる成形等の工程が加えられて、形が整えられることもある。また、グラスウールマットの一部を加工して、ゲッター剤4を保持するための袋状の部位である包材4aを形成することもできる。
また、外包材3の内部を減圧してから端部3aを封止した後の残存ガスおよび水分を吸着するゲッター剤4としては、芯材を構成するガラスに含まれる成分、又は該成分と水酸基から構成される一種以上の化合物であれば良い。例えばモレキュラーシーブス、シリカゲル、酸化ストロンチウム、酸化カルシウム、合成ゼオライト、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、または水酸化リチウム等を単独又は組合せて用いられるが、これら例示に制限されない。なお、実際に断熱材を製造する場合、芯材、ゲッター剤4、後述する収容部材等は不純物を含み得るが、これら不純物が上記ガラスに含まれる元素以外の元素を含んでいることを排除する趣旨ではない。具体的には、例えば、これら不純物が真空断熱材の易リサイクル性に悪影響を与えない範囲で含まれることを排除しない。易リサイクル性に悪影響を与えるとは、例えば、芯材と、ゲッター剤4、後述する収容部材等の少なくとも一つを含む物を例えばガラスとしてリサイクルするときに、例えば得られるガラスの品質に悪影響を与えたり、リサイクルのコストを上昇させたりすることをいう。また、ゲッター剤4は、必ずしもゲッター剤4と共に外包材3内部に封止される芯材を形成するガラスそのものに含まれる元素のみから成る必要はなく、リサイクルによって得られるガラスが含み得る元素から成っていれば良い。このため、本実施例においては、芯材を、具体的にゲッター剤4と共に外包材3内部に封止される芯材としての意味だけでなく、芯材として採用し得る物としての意味で用いることがある。なお、ガラスの金属化を抑制する観点から、ゲッター剤4は炭素を含まないことが好ましい。
さらに、ゲッター剤4は、収容部材としてのゲッター剤収納用ポケットである包材4aに包まれた状態で外包材3に収容されていても良い。包材4aを用いる場合は、ガラスに含まれるから成分、又は該成分と水酸基から構成される一種以上の化合物であれば特に制限されず、例えばガラスクロス等のガラス繊維を織り込んだ布状のものが用いられる。ガラスクロスは、ガラス状の繊維を紡糸した後、所定の本数の繊維をより合わせてから織り機(図示せず)等で織られて形成されており、繊維集合体2を構成するグラスウールを再利用する際に混入しても、ガラス成分であることから、リサイクル性に影響を与えない。
また、真空断熱材1には、ガスバリア性を有する外包材3が使用される。外包材3は、例えば表面保護層、ガスバリア層および熱溶着層(図示せず)を含み、これら表面保護層、ガスバリア層および熱溶着層が少なくとも1種類以上の積層されたフィルムとされている。具体的に、表面保護層としては、例えばポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリアミドフィルム、またはポリプロピレンフィルム等の延伸加工品が用いられる。また、ガスバリア層としては、例えば金属蒸着フィルム、無機質蒸着フィルム、または金属箔等が用いられる。さらに、熱溶着層としては、例えば低密度ポリエチレンフィルム、高密度ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、無延伸ポリエチレンレテレフタレートフィルム、または直鎖状低密度ポリエチレンフィルム等が用いられる。
さらに、真空断熱材1が用いられる用途としては、図2に示す冷蔵庫5と、図3に示す給湯器15等がある。ここで、図2は、真空断熱材を備えた冷蔵庫の概略断面図である。また、図3は、真空断熱材を備えた給湯器の概略断面図である。
具体的に、冷蔵庫5は、いわゆる冷凍部を有する冷凍冷蔵庫であって、図2に示すように、外側に位置する冷蔵庫外箱9と、この冷蔵庫外箱9の内側に位置する冷蔵庫内箱7とを備えており、これら冷蔵庫内箱7と冷蔵庫外箱9との間に真空断熱材1が張り付けられている。この真空断熱材1は、冷蔵庫内箱7または冷蔵庫外箱9の少なくともいずれか一方に張り付けられた後、これら冷蔵庫内箱7と冷蔵庫外箱9とが組み合わされ、これら冷蔵庫内箱7と冷蔵庫外箱9との間に形成された隙間に断熱材、例えば発泡ウレタン6が注入されて冷蔵庫箱体11が作成されている。なお、冷蔵庫5の開閉可能な扉12についても同様に作製されている。さらに、冷蔵庫箱体11内には、この冷蔵庫箱体11内を冷却するために用いられるコンプレッサ8や、熱交換器(図示せず)等の部品が取り付けられている。
一方、給湯器15は、ヒートポンプ式の貯湯式給湯器であって、図3に示すように、貯湯タンク16を備えており、この貯湯タンク16の周面に真空断熱材1が張り付けられ周方向に亘って覆われている。貯湯タンク16には、ヒートポンプユニット20にて暖められたお湯が給湯配管19を介して供給されて貯められている。また、貯湯タンク16に貯められたお湯は、給水管17を介して外部へ排水され所定箇所へ給水可能とされている。
以下、本発明に係る真空断熱材の実施例および比較例について図を用いて詳細に説明する。なお、これら実施例によって発明が限定されるものではない。
本実施例1に係る真空断熱材1は、図1に示すように、芯材として繊維集合体2が用いられている。繊維集合体2は、図4に示す組成のガラスを素材としている。ここで、この図4中に示す各数値の単位は、重量%である。そして、この真空断熱材1のゲッター剤4として合成ゼオライト(Na12[(AlO86(SiO106]・27HO])が用いられ、包材4aとしてグラスウールが用いられている。さらに、繊維集合体2は、組成が調整されたガラスを溶融炉で約1200℃の温度で溶融した後、金属製スピナーを用いた遠心法にて紡糸されている。そして、紡糸した繊維は、吸引機構を有するコンベア上に目付けが1400g/mとなるように集められている。ここで、目付けとは、単位から明らかなように、集めた繊維を1mの大きさにした際の重量を規定したものである。
また、紡糸した繊維の太さを調べるため、マイクロネア繊度を測定したところ、平均繊維径が4.9μmであった。紡糸した繊維にて作製された繊維集合体2(グラスウール)を、幅500mm×長さ1000mmの大きさに切断してから、この切断したグラスウール2枚を積層させた後、一部を加工して包材4aを形成した。さらに、このグラスウールを、200℃の乾燥炉で30分間乾燥した後、ゲッター剤4(合成ゼオライト、ユニオン昭和株式会社製:モレキュラシーブス5A)を包材4aに入れる。この後、このグラスウール全体を、3方を綴じて袋状にした外包材3中に入れ、この外包材3の内部をロータリーポンプにて10分間真空引きしてから、拡散ポンプにて10分真空引きした後、この外包材3の開口している側の端部3aをヒートシールで封止して真空断熱材1とした。
この真空断熱材1(厚み:約12mm)の断熱特性を、熱伝導率測定装置(英弘精機株式会社製:オートΛ)にて10℃で測定したところ、断熱特性が100(指数)であった。この断熱特性は、指数で示されており、この指数が高くなるほど断熱特性が良好である。よって、本実施例1に係る真空断熱材1は、断熱特性が95を超えており、非常に断熱性に優れている。
さらに、同様の方法で種々の大きさの真空断熱材1を作製し、この真空断熱材1を用いて冷蔵庫5を作製し消費電力を測定したところ、真空断熱材を用いない場合に比べ、約30%低い結果となった。この結果、本実施例1に係る真空断熱材1を用いることにより、機器の消費電力を低く抑えることができることが分かった。
また、真空断熱材1を解体し、ゲッター剤4を含む芯材を外包材3から取り出した後、ガラスの原料として溶解試験を実施したところ、ゲッター剤4を含んでいても、ガラス原料に不純物成分を含まないか、所定以下の微量しか含まないことから金属酸化物の還元等が無く、良質なガラスとなったため、リサイクル性が高いことが分かった。
本実施例2に係る真空断熱材1は、図4に示す組成のガラスを素材とした繊維集合体2が用いられている。具体的に、ゲッター剤4として生石灰(CaO)が用いられ、包材4aとしてガラスクロスが用いられている。繊維集合体2は、上述した実施例1と同様の方法で作製され、紡糸した繊維の太さを調べるため、マイクロネア繊度を測定したところ、平均繊維径が4.9μmであった。さらに、紡糸した繊維にて作製された繊維集合体2(グラスウール)を、幅500mm×長さ1000mmの大きさに切断して芯材とし、このグラスウールを、200℃の乾燥炉で30分間乾燥した後、ガラスクロスを袋状に加工した包材4aでゲッター剤4(生石灰)を包んだものを、グラスウール間に挟んだ。さらに、このグラスウール全体を、3方を綴じて袋状にした外包材3中に入れ、この外包材3の内部をロータリーポンプにて10分間真空引きしてから、拡散ポンプにて10分真空引きした後、この外包材3の端部3aをヒートシールで封止して真空断熱材1とした。
この繊維集合体2が収容された真空断熱材1(厚み:約12mm)の断熱特性を、熱伝導率測定装置(英弘精機株式会社製:オートΛ)にて10℃で測定したところ、断熱特性が98(指数)であった。この結果、本実施例2に係る真空断熱材1は、断熱特性が95を超えており、非常に断熱性に優れている。
さらに、同様の方法で大きさ800mm×1200mm、厚さ15mmの真空断熱材1を作製し、この真空断熱材1を用いて給湯器15を作製した。ここで、この給湯器15の貯湯タンク10に貯められたお湯は、使用されない限り、この貯湯タンク10内の湯温が低下すると沸かし直しを行う必要があるため、給湯器15の成績係数(COP:Coefficient of Performance)が低下してしまう。そこで、本実施例2に係る真空断熱材1を用いた場合と、従来から用いられている一般的な発砲ウレタンを用いた場合のCOPを比較したところ、本実施例2に係る真空断熱材1を用いることにより、約10%の改善が確認され、機器の消費電力を低く抑えることができることが分かった。
また、真空断熱材1を解体し、ゲッター剤4および包材4aを含む芯材を外包材から取り出した後、ガラスの原料として溶解試験を実施したところ、ゲッター剤4および包材4aを含んでいてもガラス原料に不純物成分を含まないか、所定以下の微量しか含まないことから金属酸化物の還元等が無く、良質なガラスとなったため、リサイクル性が高いことが分かった。
本実施例3に係る繊維集合体1は、図4に示す組成のガラスを素材とした繊維集合体2が用いられている。具体的に、ゲッター剤4として酸化ストロンチウム(SrO)が用いられ、包材4aとしてガラスクロスが用いられている。また、繊維集合体2に用いられるガラスは、例えばブラウン管等の表面に酸化ストロンチウムが塗布されたパネルガラス等を想定し、0.20重量%の酸化ストロンチウムが含有するものを用いた。
繊維集合体2は、上述した実施例1と同様の方法で作製され、紡糸した繊維の太さを調べるため、マイクロネア繊度を測定したところ、平均繊維径が4.9μmであった。さらに、紡糸した繊維にて作製された繊維集合体2(グラスウール)を、幅500mm×長さ1000mmの大きさに切断して芯材とし、このグラスウールを、200℃の乾燥炉で30分間乾燥した後、ガラスクロスを袋状に加工した包材4aでゲッター剤4(酸化ストロンチウム)を包んだものを、グラスウール間に挟んだ。そして、このグラスウール全体を、3方を綴じて袋状にした外包材3中に入れ、この外包材3の内部をロータリーポンプにて10分間真空引きしてから、拡散ポンプにて10分真空引きした後、この外包材3の端部3aをヒートシールで封止して真空断熱材1とした。
そして、この真空断熱材1を解体し、ゲッター剤4および包材4aを含む芯材を外包材から取り出した後、ガラスの原料として溶解試験を実施したところ、ゲッター剤4および包材4aを含んでいてもガラス原料に不純物成分を含まないか、所定以下の微量しか含まないことから金属酸化物の還元等が無く、良質なガラスとなったため、リサイクル性が高いことが分かった。
比較例1
本比較例1に係る繊維集合体は、図4に示す組成のガラスを素材とした繊維集合体が用いられている。具体的に、ゲッター剤として活性炭が用いられ、包材としてグラスウールが用いられている。この繊維集合体は、上述した実施例2と同様の方法で作製され、紡糸した繊維の太さを調べるため、マイクロネア繊度を測定したところ、平均繊維径が4.9μmであった。さらに、紡糸した繊維にて作製された繊維集合体(グラスウール)を、幅500mm×長さ1000mmの大きさに切断して芯材とし、このグラスウールを、200℃の乾燥炉で30分間乾燥した後、ガラスクロスを袋状に加工した包袋でゲッター剤(活性炭)を包んだものを、グラスウール間に挟んだ。さらに、このグラスウール全体を、3方を綴じて袋状にした外包材中に入れ、この外包材の内部をロータリーポンプにて10分間真空引きしてから、拡散ポンプにて10分真空引きした後、この外包材の端部をヒートシールで封止して真空断熱材とした。
この繊維集合体が収容された真空断熱材(厚み:約12mm)の断熱特性を、熱伝導率測定装置(英弘精機株式会社製:オートΛ)にて10℃で測定したところ、断熱特性が95(指数)であった。この結果、本比較例1に係る真空断熱材は、断熱特性が95を超えており、非常に断熱性に優れている。
そして、この真空断熱材を解体し、ゲッター剤を含む芯材を外包材から取り出した後、ガラスの原料として溶解試験を実施したところ、ゲッター剤として含まれている活性炭によって、ガラスの一部が還元され金属となってしまい、良質なガラスとならず、リサイクル性が損なわれることが分かった。
比較例2
本比較例2に係る繊維集合体は、図4に示す組成のガラスを素材とした繊維集合体が用いられている。具体的に、ゲッター剤として生石灰が用いられ、包材としてポリエステル繊維が用いられている。この繊維集合体は、上述した実施例1と同様の方法で作製され、紡糸した繊維の太さを調べるため、マイクロネア繊度を測定したところ、平均繊維径が4.9μmであった。さらに、紡糸した繊維にて作製された繊維集合体(グラスウール)を、幅500mm×長さ1000mmの大きさに切断して芯材とし、このグラスウールを、200℃の乾燥炉で30分間乾燥した後、ポリエステル繊維を袋状に加工した包材でゲッター剤(生石灰)を包んだものを、グラスウール間に挟んだ。さらに、このグラスウール全体を、3方を綴じて袋状にした外包材中に入れ、この外包材の内部をロータリーポンプにて10分間真空引きしてから、拡散ポンプにて10分真空引きした後、この外包材の端部をヒートシールで封止して真空断熱材とした。
この繊維集合体が収容された真空断熱材(厚み:約12mm)の断熱特性を、熱伝導率測定装置(英弘精機株式会社製:オートΛ)にて10℃で測定したところ、断熱特性が96(指数)であった。この結果、本比較例2に係る真空断熱材は、断熱特性が95を超えており、非常に断熱性に優れている。
そして、この真空断熱材を解体し、ゲッター剤および包材を含む芯材を外包材から取り出した後、ガラスの原料として溶解試験を実施したところ、包材として含まれているポリエステル繊維によって、ガラスの一部が還元され金属となってしまい、良質なガラスとならず、リサイクル性が損なわれることが分かった。
<作用効果>
以上の結果、真空断熱材1に用いるゲッター剤4として、上記実施例1ないし実施例3のように、繊維集合体2として用いられる芯材を構成する成分のうちの複数種、または芯材を構成する成分のうちの複数種と水と水酸基の化合物とからなるものとする。この結果、芯材をガラスの原料とする際に、ゲッター剤4中の有機物またはカーボン等のガラス以外の成分によるガラスの変質を抑制できる。よって、分別等の作業をすることなく、芯材をガラスの原料として再利用、すなわちリサイクルすることができる。
さらに、ゲッター剤4を包む包材4aとして、例えばグラスウール、ガラスクロス等の芯材を構成する成分のうちの複数種からなるものとすることにより、これら包材4aにゲッター剤4を包んだ状態で外包材3中に収容させても、これら包材4a自身がガラス成分であるため、芯材のリサイクル性に影響を与えず、分別等の作業をすることなく、芯材をリサイクルできる。よって、真空断熱材1に用いる繊維集合体2なる芯材のリサイクル性を高めることができる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した各実施例は、本発明を分りやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
さらに、本発明に係る真空断熱材1は、断熱が必要な種々の機器に加え、建築部材等の、特に壁材等への適用も可能である。
1 真空断熱材
2 繊維集合体
3 外包材
4 ゲッター剤(ガス吸着剤)
4a 包材(収容部材)
5 冷蔵庫
15 給湯器

Claims (4)

  1. 繊維集合体である芯材と、ガス吸着剤とを、ガスバリア性を有する外包材で包み、前記外包材の内部が減圧されて封止された真空断熱材であって、
    前記ガス吸着剤は、前記芯材を構成する少なくとも一種の成分、又は該成分と水酸基との化合物で構成した
    ことを特徴とする真空断熱材。
  2. 請求項1記載の真空断熱材において、
    前記外包材内に収容され、前記ガス吸着剤を収容する収容部材を備え、
    前記収容部材は、前記芯材を構成する少なくとも一種の成分で構成した ことを特徴とする真空断熱材。
  3. 請求項1または2記載の真空断熱材において、
    前記芯材は、グラスウールからなることを特徴とする真空断熱材。
  4. 請求項1記載の真空断熱材を備えたことを特徴とする断熱機器。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPWO2017038098A1 (ja) * 2015-09-02 2018-06-14 パナソニックIpマネジメント株式会社 保温容器およびその製造方法

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