JP2014230430A - 永久磁石型同期電動機の制御装置 - Google Patents

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【課題】同期運転からセンサレス制御への切り替えショックを軽減でき、かつ短時間で切り替えをすることのできる永久磁石型同期電動機の制御装置を提供する。【解決手段】2軸/3相変換器9では、検出されたモータ電流Iu、Iv、Iwと後述の位相演算器2の出力であるdqベクトル制御の制御軸(dc−qc軸)の位相θdcを用いて、dqベクトル制御の制御軸(dc−qc軸)のdc軸電流検出値Idcおよびqc軸電流検出値Iqcを演算する。位相演算器2では、後述の切換器10bの出力である速度情報を積分して制御軸の位相θdcを演算する。切換器10a、切換器10bでは、同期運転時はB側に、センサレス制御時はA側に設定することで切り替えを行う。【選択図】図1

Description

本発明は、永久磁石型同期電動機のセンサレス制御装置において、特に始動時の同期運転からセンサレス制御へ切り換える際の電動機の振動等を低減する技術に関する。
従来、永久磁石型同期電動機のセンサレス制御装置では、起動時に電動機に所定の電流を流し制御装置の駆動周波数を徐々に上げていき(以下、同期運転と呼ぶ)、所定周波数に達すると電動機回転位置を推定しての駆動(以下、センサレス制御と呼ぶ)に切り替える方法が知られている。
このような起動法の課題としては、同期運転では駆動時の電流の位相と電動機回転子の回転位置との関係は制御されないため、駆動時の電流の位相と電動機回転子の回転位置との関係を制御するセンサレス制御への移行の際、位相関係の急変が生じ振動等のショックが発生するおそれがある。
これに対し、切り替えショックを軽減する技術として、例えば特許文献1に開示された技術が知られている。
図4は、従来の永久磁石型同期電動機の制御装置の構成を示すブロック図の一例である。
2軸/3相変換器109で、検出されたモータ電流Iu、Iv、Iwと推定された制御軸の位相θdcを用いて、永久磁石型電動機をdqベクトル制御する時の制御軸(dc−qc軸)のdc軸電流検出値Idcおよびqc軸電流検出値Iqcを演算する。演算式を(1)式に示す。
Figure 2014230430
電圧指令制御器106にて、dc軸電流指令Idc、qc軸電流指令Iqc、dc軸電流検出値Idc、qc軸電流検出値Iqc、速度指令値ω1、図示していないモータ定数を用いてdc軸電圧指令値Vdc、およびqc軸電圧指令値Vqcを演算する。
2軸/3相変換器107では、dc軸電圧指令値Vdc、qc軸電圧指令値Vqc、推定された制御軸の位相θdcを用いて、3相電圧指令値Vu、Vv、Vwを演算し出力する。演算式を(2)式に示す。
Figure 2014230430
この3相電圧指令に基づき永久磁石型同期電動機(図示せず)に電圧を印加し駆動を行う。
位相演算器102では、入力される回転速度情報を積分して制御軸の位相θdcを演算する。
軸誤差演算器108では、dc軸電圧指令値Vdc、qc軸電圧指令値Vqc、dc軸電流検出値Idc、qc軸電流検出値Iqc、モータ定数を用いて、制御軸(dc−qc軸)と永久磁石型電動機の回転子軸(d−q軸)との軸誤差Δθcを演算する。この演算は、永久磁石型同期電動機の電圧方程式から導かれる軸誤差によって発生する誘起電圧誤差成分を用いた演算式によってなされる。
切換器110a、切換器110b、切換器110cでは、同期運転時はB側に、センサレス制御時はA側に設定することで切り替えを行う。起動シーケンスとしては、起動時は電動機に所定の電流を流し制御装置の駆動周波数を徐々に上げていく同期運転を行い、所定周波数に達すると電動機回転位置を推定して駆動するセンサレス制御に切り替える。
まず、センサレス制御時の各要素の動作を説明する。
PLL制御器101では、軸誤差演算器108が出力する軸誤差Δθcと軸誤差指令値Δθc(通常は0近傍に設定)との偏差をPI制御器を用いて処理し、電動機回転速度の推定値ωm^を出力する。PI制御器は軸誤差Δθcが軸誤差指令値Δθc(通常は0近傍に設定)に一致するよう制御する働きをする。
d軸電流指令発生器105では、dc軸電流指令を出力する。
速度制御器104では、推定された電動機回転速度ωm^が速度指令値ω1に一致するよう制御演算を行い、qc軸電流指令Iqcを出力する。
センサレス制御時には切換器110cはA側に設定されるので、PLL制御器101の出力である電動機回転速度の推定値ωm^を位相演算器102で積分することで制御軸位相θdcが演算される。
このような各要素の動作でセンサレス制御がなされる。
次に同期運転時の各要素の動作を説明する。
同期運転時は切換器110cがB側に設定されるので、速度指令値ω1を位相演算器102で積分することで制御軸位相θdcが演算される。
切換器110a、切換器110bもB側に設定されるので、dc軸電流指令とqc軸電流指令は電流指令演算器103から与えられる。電流指令演算器103の構成を示すブロック図を図5に示す。
余弦演算器203、正弦演算器204では、入力された位相値の余弦値、正弦値を演算する。
乗算器205、乗算器206では、設定された電流指令振幅Isyncと余弦演算器203、正弦演算器204の出力と乗算を行い、dc軸電流指令Idc、qc軸電流指令Iqcを出力する。
切換器201では、起動は同期運転なので開始時はまずB側に設定する。
位相生成器207では、経過時間に応じて0から直線的に増加する位相θsを出力する。位相θsが所定値に達すると切換器201をA側に設定を切り替える。
電流位相制御器202では、演算された軸誤差ΔθcをPI制御器もしくは積分制御器を用いて処理し、位相θsを出力する。十分時間が経過し処理が進むと軸誤差Δθcが0に収束する。
そして所定回転数になった時点で同期運転からセンサレス制御に切り替えられる。軸誤差Δθcが0に収束している状態でセンサレス制御へ切り替えるので、回転子位置の急変ショックが生じなくなる。
特開2010−29016号公報
「推定位置誤差情報を利用したIPMSMの位置・速度センサレス制御」電気学会論文誌D、122巻、No.7、2002
しかしながら、同期運転からセンサレス制御に切り替える前に、電流位相制御器が動作し軸誤差Δθcが0に収束するまでの時間が必要となるため切り替えが遅くなる。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、同期運転からセンサレス制御への切り替えショックを軽減でき、かつ短時間で切り替えをすることのできる永久磁石型同期電動機の制御装置を提供することを目的とする。
本件出願に係る第1の発明は、永久磁石型同期電動機の回転速度が駆動周波数指令に一致するようdqベクトル制御を行う制御部を備えた永久磁石型同期電動機の制御装置において、
駆動周波数指令を積分した角度である内部角度情報に基づいて永久磁石型同期電動機に電流を流し駆動する同期運転のモードと、
永久磁石型同期電動機の回転子の実回転位置情報と、前記永久磁石型同期電動機の制御装置内に用いる推定回転位置情報と、の誤差となる軸誤差情報を演算し、前記軸誤差情報に基づいて前記永久磁石型同期電動機の回転子の実回転位置情報の推定値となる推定回転位置情報を算出し、算出された推定回転位置情報を用いて駆動するセンサレス制御のモードと、
を有する永久磁石型同期電動機の制御装置であり、
この永久磁石型同期電動機の制御装置の同期運転中に、永久磁石型同期電動機の回転子の実回転位置情報と、前記永久磁石型同期電動機の制御装置内に用いる推定回転位置情報と、の誤差となる軸誤差情報を演算し、同期運転からセンサレス制御への切換時に、前記軸誤差情報に基づいてdqベクトル制御の制御軸情報、電流指令情報および出力電圧情報を修正することを特徴とする永久磁石型同期電動機の制御装置である。
本件出願に係る第2の発明は、第1の発明の永久磁石型同期電動機の制御装置において、同期運転からセンサレス制御への切換時の際に、
制御軸情報の修正は、前記軸誤差情報を修正前の制御軸情報に加算することであり、
電流指令情報の修正は、前記軸誤差情報でdqベクトル制御の電流指令情報をベクトル変換することであり、
出力電圧情報の修正は、前記軸誤差情報でdqベクトル制御の中の電流制御積分値をベクトル変換することであることを特徴とする永久磁石型同期電動機の制御装置である。
本発明の永久磁石型同期電動機の制御装置は、同期運転からセンサレス制御への切り替えショックを軽減でき、かつ短時間で切り替えをすることができる。
本発明の実施例における制御装置の構成を示すブロック図 本発明の実施例における電圧指令演算器の構成を示すブロック図 本発明の実施例における制御切換前後の値の変化例を示す図 従来の制御装置の構成を示すブロック図 従来の制御装置の電流指令演算器の構成を示すブロック図
以下、本発明について、図面及び表を参照しながら説明する。なお、以下の実施例によって本発明が限定されるものではない。
本発明の永久磁石型同期電動機の制御装置は、同期運転からセンサレス制御への切り替え時において、その時点の軸誤差情報を用いてdqベクトル制御の制御軸情報、電流指令情報および出力電圧情報を修正する。これにより、同期運転からセンサレス制御への切り替えショックを軽減でき、かつ短時間で切り替えをすることができるものである。
図1は、本発明の実施例における制御装置の構成を示すブロック図である。2軸/3相変換器9では、検出されたモータ電流Iu、Iv、Iwと後述の位相演算器2の出力であるdqベクトル制御の制御軸(dc−qc軸)の位相θdcを用いて、dqベクトル制御の制御軸(dc−qc軸)のdc軸電流検出値Idcおよびqc軸電流検出値Iqcを演算する。演算式は従来の技術と同じで上述の(1)式のとおりである。PI制御器1は軸誤差Δθcが0に一致するよう制御する働きをする。
2軸/3相変換器7では、後述の電圧指令演算器6の出力であるdc軸電圧指令値Vdc、qc軸電圧指令値Vqc、dqベクトル制御の制御軸の位相θdcを用いて、3相電圧指令値Vu、Vv、Vwを演算し出力する。演算式は従来の技術と同じで上述の(2)式のとおりである。この3相電圧指令に基づき永久磁石型同期電動機に電圧を印加し駆動を行う。
位相演算器2では、後述の切換器10bの出力である速度情報を積分して制御軸の位相θdcを演算する。
軸誤差演算器8では、dc軸電圧指令値Vdc、qc軸電圧指令値Vqc、dc軸電流検出値Idc、qc軸電流検出値Iqc、およびモータ定数を用いて、制御軸(dc−qc軸)と永久磁石型電動機の回転子軸(d−q軸)との軸誤差Δθcを演算する。
この演算は、例えば非特許文献1に開示されている既知の技術等を利用して演算することができる。同期電流指令設定器3は、予め設定された同期運転時の電流指令I1を出力する。速度制御器4は、推定された電動機回転速度ωm^が駆動周波数指令値ω1に一致するよう制御演算を行い、電流指令I1を出力する。速度制御器4の構成としては、例えば比例積分制御器で構成する。
切換器10a、切換器10bでは、同期運転時はB側に、センサレス制御時はA側に設定することで切り替えを行う。起動シーケンスとしては、起動時は電動機に所定の電流を流し制御装置の駆動周波数指令値ω1を徐々に上げていく同期運転を行い、所定周波数に達すると制御切換信号発生器5から制御切換信号Flagが出力されるとともに、センサレス制御に切り替える。
電圧指令演算器6では、電流指令I1、dc軸電流検出値Idcおよびqc軸電流検出値Iqcが入力され、dc軸電圧指令値Vdcおよびqc軸電圧指令値Vqcを出力する。電圧指令演算器6の構成および動作について図2を用いて説明する。
図2は電圧指令演算器6の構成を示す図である。図2において、電流進角設定器61では、入力された電流指令I1を電流進角設定値βに基づいてdc軸電流指令Idc、qc軸電流指令Iqcを出力する。演算式を(3)式に示す。
Figure 2014230430
電流進角設定値βは同期運転時、センサレス制御時でそれぞれ予め設定された値を用いる。ただし、同期運転からセンサレス制御への切換時の電流進角設定値βについては後述する。
dc軸電流制御器62では、dc軸電流指令Idcとdc軸検出電流Idcが入力され、dc軸検出電流Idcがdc軸電流指令Idcに追従するよう演算されたdc軸電圧指令値Vdcを出力する。dc軸電流制御器は例えば比例積分制御器で構成し(4)式、(5)式で演算する。
Figure 2014230430
Figure 2014230430
ここでKpdcは比例ゲイン、KIdcは積分ゲイン、Vdc_itglはdc軸電流指令Idcとdc軸検出電流Idcの偏差の積分値である。
qc軸電流制御器63では、qc軸電流指令Iqcとqc軸検出電流Iqcが入力され、qc軸検出電流Iqcがqc軸電流指令Iqcに追従するよう演算されたqc軸電圧指令値Vqcを出力する。qc軸電流制御器は例えば比例積分制御器で構成し(6)式、(7)式で演算する。
Figure 2014230430
Figure 2014230430
ここでKpqcは比例ゲイン、Kiqcは積分ゲイン、Vqc_itglはqc軸電流指令Iqcとqc軸検出電流Iqcの偏差の積分値である。
なお、軸誤差Δθcおよび後述の制御切換信号発生器5の出力である切換信号Flagに基づく各要素の動作については、後述の同期運転からセンサレス制御への切換に関する説明で述べる。
まず、同期運転時の各要素の動作を説明する。切換器10bはB側に設定され、駆動周波数指令値ω1を速度情報として位相演算器2へ入力、位相演算器2では入力された速度情報を積分することで制御軸の位相θdcが演算する。
同期電流指令設定器3では、予め設定された同期運転時の電流指令I1を出力する。
切換器10aもB側に設定されるので、同期電流指令設定器3の出力が電流指令I1として選択される。
そして、この電流指令I1が永久磁石型電動機に流れるよう電圧指令演算器6で電圧指令が生成され、さらに2軸/3相変換器7で3相電圧指令が算出され永久磁石型電動機(図示せず)が駆動される。
次に、センサレス制御時の各要素の動作を説明する。PI制御器1では、軸誤差演算器8が出力する軸誤差ΔθcをPI制御し、電動機回転速度の推定値ωm^を出力する。PI制御器1は軸誤差Δθcが0に一致するよう制御する働きをする。
速度制御器4では、推定された電動機回転速度ωm^が駆動周波数指令値ω1に一致するよう制御演算を行い、電流指令I1を出力する。速度制御器の構成としては、例えば比例積分制御器で構成する。
切換器10aはA側に設定されるので速度制御器4の出力が電流指令I1として選択される。
切換器10bもA側に設定されるので、切換器10bはPI制御器1の出力である電動機回転速度の推定値ωm^を速度情報として位相演算器2に入力し、位相演算器2では入力された速度情報を積分することで制御軸の位相θdcを演算する。
あとは、同期制御時と同様に、電流指令I1が永久磁石型電動機に流れるよう電圧指令演算器6で電圧指令が生成され、さらに2軸/3相変換器7で3相電圧指令が算出され永久磁石型電動機(図示せず)が駆動される。このような各要素の動作でセンサレス制御がなされる。
続いて、同期運転からセンサレス制御への切換について説明する。
制御切換信号発生器5は駆動周波数指令値ω1が所定周波数に達すると、同期運転からセンサレス制御へ切り替える信号Flagを出力する。
同期運転では駆動時の制御軸と永久磁石型電動機の回転子軸との関係は制御されないため、駆動時の制御軸と永久磁石型電動機の回転子軸との関係を制御するセンサレス制御への移行の際、位相関係の急変が生じ振動等のショックが発生するおそれがある。センサレス切換時に軸誤差Δθcが0になっていれば位相の急変が生じない、すなわち切り替えショックは生じない。そこで同期運転中の軸誤差演算器8の出力が制御軸と永久磁石型電動機の回転子軸との軸誤差Δθcを算出していることを利用して、センサレス切換時に瞬時に軸誤差Δθcを0とする修正を考える。
まず、軸誤差情報を用いてdq軸ベクトル制御の制御軸情報を修正する。軸誤差情報としては、制御軸と永久磁石型電動機の回転子軸との軸誤差Δθc等を用いる。制御軸情報としては、制御軸の位相θdc等を用いる。具体的には以下に説明する通りである。
位相演算器2が、Flag信号が入った時点で1回だけその時点の制御軸の位相θdc_oldを(8)式に従ってθdc_newに修正する。
Figure 2014230430
次に、軸誤差情報を用いて電流指令情報を修正する。電流指令情報としては、制御軸の電流指令Idc、Iqcを生成するために用いられる電流進角β等を用いる。具体的には以下に説明する通りである。
(7)式によって制御軸の位相が軸誤差分修正されたため、電流指令も整合の取れるよう修正する。これは、電圧指令演算器6の要素である電流進角設定器61が、Flag信号が入った時点で1回だけその時点の電流進角β_oldを(9)式に従ってβ_newに修正することで実現する。
Figure 2014230430
これは、制御軸の電流指令Idc、Iqcをベクトルと考えれば、ベクトルを修正することになる。
次に、軸誤差情報を用いて出力電圧情報を修正する。出力電圧情報としては、制御軸の電流制御器であるdc軸電流制御器およびqc軸電流制御器の制御演算で用いられる積分値Vdc_itgl、Vqc_itgl等を用いる。具体的には以下に説明する通りである。
(8)式によって制御軸の位相が軸誤差分修正されたため、出力電圧も整合の取れるよう修正する。これは、電圧指令演算器6の要素であるベクトル修正器64が、Flag信号が入った時点で1回だけその時点のdc軸電流制御器62の積分値Vdc_itgl_oldおよびqc軸電流制御器63の積分値Vqc_itgl_oldを(10)式に従ってVdc_itgl_newおよびVqc_itgl_newに修正することで達成される。
Figure 2014230430
さらに速度情報、電流振幅が引き継がれるように初期化処理を行う。速度情報については、PI制御器1のセンサレス制御への切り替え時点の初期値を同期運転時の速度である駆動周波数指令ω1とする。電流振幅については速度制御器4のセンサレス制御への切り替え時点の初期値を同期電流指令設定器5の出力とする。
そして、センサレス制御に移行後、電流進角設定器61はセンサレス制御用に設定された出流進角設定値まで変更する。
図3に同期運転からセンサレス制御に切り替える前後の値の様子を示す。時刻Aは切換タイミングである。ここで切換信号Flagが出力される。
2段目は軸誤差Δθcで、最初は同期運転中なので軸誤差は0でない値を取るが切換タイミングである時刻Aで(8)式の演算がされることで次回からは0になる。
3段目は制御位相θdcで、切換タイミングである時刻Aで軸誤差Δθc分だけ修正される。演算式は前述の(8)式である。
4段目は電流進角位相βで、切換タイミングである時刻Aで軸誤差Δθc分だけ修正される。演算式は(9)式である。センサレス制御へ切り替わり後の、センサレス制御での電流進角になるよう変更される。
5段目はdc電流制御器およびqc軸電流制御器の積分値で、切換タイミングである時刻で軸誤差Δθcに基づいてベクトルが修正される。演算式は前述の(10)式である。
以上説明したように、同期運転からセンサレス制御への切り替え時において、その時点の軸誤差情報を用いて制御軸情報、電流指情報、出力電圧情報を修正する。これにより、切り替え時に軸誤差を0とすることができる。よって、同期運転からセンサレス制御への切り替えショックを軽減でき、かつ短時間で切り替えをすることができる。
なお、本実施例では電流進角設定値は同期運転、センサレス制御でそれぞれ用に値を設定するとしたが、回転数やモータ電流に応じて変化させるものとしてもよい。
また、本実施例ではdc軸電流制御器62およびqc軸電流制御器63は(4)式から(7)式で示した比例積分器で構成したが、これに一般的によく知られている非干渉制御を加えた構成としてもよい。
以上のように、本発明の永久磁石型同期電動機の制御装置は、同期運転からセンサレス制御への切り替え時において、その時点の軸誤差情報を用いて制御軸情報、電流指令情報、出力電圧情報を修正する。これにより、同期運転からセンサレス制御への切り替えショックを軽減でき、かつ短時間で切り替えをすることができる。従って、モータ定数を用いて制御を行う永久磁石型同期電動機を位置センサレスにて駆動する、例えばファン等の用途にも適用できる。
1 PI制御器
2 位相演算器
3 同期電流指令設定器
4 速度制御器
5 制御切換信号発生器
6 電圧指令演算器
7 2軸/3相変換器
8 軸誤差演算器
9 2軸/3相変換器
10a 切換器
10b 切換器
109 2軸/3相変換器

Claims (2)

  1. 永久磁石型同期電動機の回転速度が駆動周波数指令に一致するようdqベクトル制御を行う制御部を備えた永久磁石型同期電動機の制御装置において、
    駆動周波数指令を積分した角度である内部角度情報に基づいて永久磁石型同期電動機に電流を流し駆動する同期運転のモードと、
    永久磁石型同期電動機の回転子の実回転位置情報と、前記永久磁石型同期電動機の制御装置内に用いる推定回転位置情報と、の誤差となる軸誤差情報を演算し、前記軸誤差情報に基づいて前記永久磁石型同期電動機の回転子の実回転位置情報の推定値となる推定回転位置情報を算出し、算出された推定回転位置情報を用いて駆動するセンサレス制御のモードと、
    を有する永久磁石型同期電動機の制御装置であり、
    この永久磁石型同期電動機の制御装置の同期運転中に、永久磁石型同期電動機の回転子の実回転位置情報と、前記永久磁石型同期電動機の制御装置内に用いる推定回転位置情報と、の誤差となる軸誤差情報を演算し、同期運転からセンサレス制御への切換時に、前記軸誤差情報に基づいてdqベクトル制御の制御軸情報、電流指令情報および出力電圧情報を修正することを特徴とする永久磁石型同期電動機の制御装置。
  2. 同期運転からセンサレス制御への切換時おいて、
    制御軸情報の修正は、前記軸誤差情報を修正前の制御軸情報に加算することであり、
    電流指令情報の修正は、前記軸誤差情報でdqベクトル制御の電流指令情報をベクトル変換することであり、
    出力電圧情報の修正は、前記軸誤差情報でdqベクトル制御の中の電流制御積分値をベクトル変換することであることを特徴とする請求項1記載の永久磁石型同期電動機の制御装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019057981A (ja) * 2017-09-20 2019-04-11 株式会社東芝 モータ制御用集積回路
WO2022137650A1 (ja) * 2020-12-23 2022-06-30 日立Astemo株式会社 モータ制御装置およびモータ制御方法

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