WO2022137650A1 - モータ制御装置およびモータ制御方法 - Google Patents

モータ制御装置およびモータ制御方法 Download PDF

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Abstract

位置センサレス運転が可能なモータ制御装置において、同期運転モードから位置センサレス運転モードへの切替時に発生する切替ショックを低減可能な、信頼性の高いモータ制御装置を提供する。永久磁石モータの駆動を制御する制御部と、直流電源から供給される直流電力を三相電力に変換し、前記永久磁石モータに供給する電力変換器と、前記電力変換器から前記永久磁石モータに流れる三相電流を検出する電流検出器と、を備え、前記制御部は、周波数指令値を目標値として、前記電力変換器を介して前記永久磁石モータをベクトル制御する電流制御部と、周波数推定値を積分して求めた回転位相推定値と前記永久磁石モータの回転位相値との偏差である軸誤差を推定する軸誤差推定部と、を備え、前記制御部は、前記周波数指令値を積分して求めた回転位相値に前記永久磁石モータを同期させて駆動する同期運転モードと、前記軸誤差推定部により推定した軸誤差推定値が軸誤差指令値に一致するように制御する位置センサレス運転モードと、を有し、前記同期運転モードから前記位置センサレス運転モードへ切替後の前記軸誤差推定値が所定範囲以内となるまで、dc軸電流指令値を所定値以上の値に保持することを特徴とする。

Description

モータ制御装置およびモータ制御方法
 本発明は、モータの駆動を制御するモータ制御装置の構成とその制御方法に係り、特に、車載電動オイルポンプ用モータなどスムーズな運転モード切替えが要求されるモータの制御に適用して有効な技術に関する。
 油圧で制御する従来のトランスミッションポンプはエンジンから動力を得ているため、エンジンの効率低下つまり燃費に影響を与える要因となる。一方、アイドリングストップ車や電気自動車の普及に伴い、モータで作動する電動オイルポンプが広く採用されつつある。電動オイルポンプは、例えばアイドリングストップ車のエンジン停止時におけるAT/CVT(Automatic Transmission/Continuously Variable Transmission)の油圧保持や潤滑用途などに使用されており、環境性能や燃費性能の向上に貢献している。
 電動オイルポンプ用モータには、一般に永久磁石モータが使用されており、小型・軽量化、低コスト化のため、位置センサを用いない位置センサレス制御が採用されている。
 しかしながら、永久磁石モータの位置センサレス制御装置においては、停止・低速域では誘起電圧が小さく、誘起電圧に基づいて回転子位置を検出または推定する技術は感度が低下して適用が難しくなる。
 そこで、停止から低速域では、先ず、モータに所定振幅の電流を流しながら、周波数指令値と周波数指令値を積分して得られる回転位相値を与えることにより、永久磁石モータの周波数が周波数指令値に追従するように制御し、永久磁石モータの誘起電圧に基づいて回転子位置を検出または推定できる周波数まで加速(「同期運転モード」と呼ぶ)する。次に、制御の出力である電圧指令値、電流検出値、及び周波数推定値を用いて軸誤差の推定演算を行い、この推定値が軸誤差の指令値に一致するように制御するモード(「位置センサレス運転モード」と呼ぶ)に切替える方法が知られている。
 この方法では、「同期運転モード」と「位置センサレス運転モード」とを切換える際に、モータの回転位相の急変や、切替えの前後でモータ出力トルクの連続性が保たれない場合には、切替え直後にモータ電流や回転速度が変動して切替ショックが生じる。
 この切替ショックを抑える技術は、例えば、特許文献1に、同期運転モードの電圧指令値と電流検出値から軸誤差を演算し、切替え時の負荷トルクを推定する方法が開示されている。
特許第4729356号公報
 上記特許文献1の技術では、運転モードの切替前の負荷トルクを推定し、切替後の電流指令を負荷トルクに合わせて設定することができるが、負荷トルク推定値が負荷トルクに対してずれている場合には、出力トルクの連続性が保たれず切替ショックが発生する。
 そこで、本発明の目的は、位置センサレス運転が可能なモータ制御装置において、同期運転モードから位置センサレス運転モードへの切替時に発生する切替ショックを低減可能な、信頼性の高いモータ制御装置及びその制御方法を提供することにある。
 上記課題を解決するために、本発明は、永久磁石モータの駆動を制御する制御部と、直流電源から供給される直流電力を三相電力に変換し、前記永久磁石モータに供給する電力変換器と、前記電力変換器から前記永久磁石モータに流れる三相電流を検出する電流検出器と、を備え、前記制御部は、周波数指令値を目標値として、前記電力変換器を介して前記永久磁石モータをベクトル制御する電流制御部と、周波数推定値を積分して求めた回転位相推定値と前記永久磁石モータの回転位相値との偏差である軸誤差を推定する軸誤差推定部と、を備え、前記制御部は、前記周波数指令値を積分して求めた回転位相値に前記永久磁石モータを同期させて駆動する同期運転モードと、前記軸誤差推定部により推定した軸誤差推定値が軸誤差指令値に一致するように制御する位置センサレス運転モードと、を有し、前記同期運転モードから前記位置センサレス運転モードへ切替後の前記軸誤差推定値が所定範囲以内となるまで、dc軸電流指令値を所定値以上の値に保持することを特徴とする。
 また、本発明は、永久磁石モータの駆動を制御するモータ制御方法であって、周波数指令値を積分して求めた回転位相値に永久磁石モータを同期させて駆動する同期運転モードと、軸誤差推定値が軸誤差指令値に一致するように制御する位置センサレス運転モードと、を有し、前記同期運転モードから前記位置センサレス運転モードへ切替後の前記軸誤差推定値が所定範囲以内となるまで、dc軸電流指令値を所定値以上の値に保持することを特徴とする。
 本発明によれば、位置センサレス運転が可能なモータ制御装置において、同期運転モードから位置センサレス運転モードへの切替時に発生する切替ショックを低減可能な、信頼性の高いモータ制御装置及びその制御方法を実現することができる。
 これにより、アイドリングストップ車や電気自動車の静粛性が確保され、乗り心地が向上する。
 上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の実施例1に係るモータ制御装置の構成を示すブロック図である。 従来のモータ制御装置の動作を示す図である。 図1の電流指令演算部10の構成を示すブロック図である。 同期運転モードを説明するためのベクトル図である。 同期運転モーでq軸電流推定を説明するためのベクトル図である。 本発明の実施例1に係るモータ制御装置の動作を示す図である。 図3の角度演算部31の構成を示すブロック図である。 位置センサレス運転モードを説明するためのベクトル図である。 位置センサレス運転モードでq軸電流推定を説明するためのベクトル図である。 位置センサレス運転モードで軸誤差推定値がゼロの状態を説明するためのベクトル図である。 位置センサレス運転モードで軸誤差推定値がゼロの状態でdc軸電流指令値をゼロにしたときの状態を説明するためのベクトル図である。 本発明の実施例2に係る電動油圧ポンプシステムの構成を示すブロック図である。 本発明の実施例2に係る電動油圧ポンプシステムの動作を示す図である。
 以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。なお、各図面において同一の構成については同一の符号を付し、重複する部分についてはその詳細な説明は省略する。
 本実施例では、永久磁石モータの回転子の磁束方向の位置をd軸、それから回転方向に90度進んだq軸からなるモータ回転座標系のd-q座標に対して、制御上の仮想回転子位置dc軸と、それから回転方向に90度進んだ制御上の位置qc軸からなる制御上の制御回転座標系のdc-qc座標上で制御が構築されるものとする。
 図1から図11を参照して、本発明の実施例1に係るモータ制御装置及びモータ制御方法について説明する。図1は、本実施例のモータ制御装置の構成を示すブロック図である。
 モータ制御装置50は、制御部40と、直流電源21と、直流電源21が供給する直流電力を三相電力に変換する電力変換器2と、電力変換器2が供給する三相電力により駆動する永久磁石モータ1と、永久磁石モータ1に流れる三相電流を検出する電流検出器3aと3bとを備えて構成され、モータ制御装置50に入力される周波数指令値ω*を目標値に永久磁石モータ1の回転周波数ωをベクトル制御するように構成されている。
 電力変換器2は、直流電源21が供給する直流電力を三相交流電力に変換し、永久磁石モータ1を駆動する。電力変換器2は、3相交流の電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*と、三角波とを比較して、PWM(Pulse Width Modulation)変調された三相の矩形波電圧を永久磁石モータ1の固定子巻線に印加する。
 電流検出器3aと3bは、例えばホール素子等から構成され、永久磁石モータ1に流れる2相の交流電流iu、iwを検出し、電流検出値Iuc、Iwcとしてモータ制御装置50に出力する。なお、U相とW相以外に、U相電流iu、V相電流iv、W相電流iwのうち任意の二相分の電流を検出してもよい。
 モータ制御装置50は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等により構成され、CPUがROMに格納されたプログラムを実行することにより、3/2座標変換部4と、軸誤差推定部5と、周波数推定部6と、切替器7と、位相演算部8と、速度制御演算部9と、電流指令演算部10と、qc軸電流制御演算部11と、dc軸電流制御演算部12と、電圧指令演算部13と、2/3座標変換部14と、加算器15a,15b,15c,15dの各機能を実現する。
 先ず、位置センサレスベクトル制御の基本動作について説明する。モータ制御装置50は、電流検出器3aと3bで検出した電流検出値Iuc、Iwcの信号を用いて、永久磁石モータ1の回転位置を推定し、この推定結果を用いて、周波数指令値ω*を目標値に永久磁石モータ1をベクトル制御する。
 2/3座標変換部14は、電圧指令値Vdc*、Vqc*と、回転位相推定値θdcとを座標変換して3相交流の電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*を演算し、電力変換器2に出力する。
 3/2座標変換部4は、3相の交流電流iu、iwの検出値であるIuc、Iwcと回転位相推定値θdcとを座標変換してdc軸電流検出値Idc、及びqc軸電流検出値Iqcを演算し、加算器15b,15c、及び軸誤差推定部5に出力する。
 切替器7は、インバータ周波数指令値ω1*を決定するものであり、位置センサレス運転モード以外は周波数指令値ω*を選択し(A側)、位置センサレス運転モード時は後述する周波数推定値ω^(B側)を選択するよう切替て使用する。
 加算器15aは、周波数指令値ω*とインバータ周波数指令値ω1*との偏差を演算し、演算結果を速度制御演算部9に出力する。
 速度制御演算部9は、周波数指令値ω*とインバータ周波数指令値ω1*との偏差から、(1)式を用いてqc軸電流指令値Iqs*を演算し、演算結果を電流指令演算部10に出力する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000001
 ここで、Kps:比例ゲイン、Kis:積分ゲインである。
 電流指令演算部10は、後述の第1dc軸電流指令値Id*と第1qc軸電流指令値Iq*を演算し、加算器15b,15cに出力する。
 加算器15bは、第1qc軸電流指令値Iq*と、qc軸電流検出値Iqcとの偏差を演算し、演算結果をqc軸電流制御演算部11に出力する。加算器15cは、第1dc軸電流指令値Id*とdc軸電流検出値Idcとの偏差を演算し、演算結果をdc軸電流制御演算部12に出力する。
 qc軸電流制御演算部11は、第1qc軸電流指令値Iq*と、qc軸電流検出値Iqcとの偏差から第2qc軸電流指令値Iq**を出力する。dc軸電流制御演算部12は、第1dc軸電流指令値Id*とdc軸電流検出値Idcとの偏差から第2dc軸電流指令値Id**を出力する。
 電圧指令演算部13は、永久磁石モータ1の電気定数(R,Ld,Lq,Ke)、第2電流指令値Id**、Iq**、及びインバータ周波数指令値ω1*に基づいて、(2)式に従いdc軸電圧指令値Vdc*、及びqc軸電圧指令値Vqc*を演算し、2/3座標変換部14に出力する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000002
 ここで、R:抵抗値、Ld:d軸インダクタンス値、Lq:q軸インダクタンス値、Ke:誘起電圧係数、*:設定値である。
 続いて、位置センサレスベクトル制御の速度制御及び位相制御の基本動作について説明する。
 軸誤差推定部5は、電圧指令値Vdc*、Vqc*と電流検出値Idc、Iqcとインバータ周波数指令値ω1*、及び永久磁石モータ1の電気定数(R,Ld,Lq)の設定値を用いて、回転位相推定値θdcと永久磁石モータの回転位相値θdとの偏差である軸誤差推定値Δθc(=θdc-θd)を(3)式により推定演算する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000003
 加算器15dは、予め設定されたゼロである軸誤差指令値から軸誤差推定値Δθcを減算する。
 周波数推定部6は、ゼロである軸誤差指令値と、軸誤差推定値Δθcとの偏差を(4)式を用いて比例・積分演算し、その演算結果を周波数推定値ω^として切替器7を介して、加算器15a、位相演算部8、軸誤差推定部5、及び電圧指令演算部13に出力する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000004
 ここで、Kp:比例ゲイン、Ki:積分ゲインである。
 位相演算部8は、(5)式に示す演算で、インバータ周波数指令値ω1*を積分した信号を回転位相推定値θdcとして3/2座標変換部4と2/3座標変換部14に出力する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000005
 ここで、s:ラプラス演算子である。
 以上が、位置センサレスベクトル制御の基本動作の説明である。
 永久磁石モータ1の起動時及び低速域では、モータの誘起電圧が小さいので、誘起電圧に基づいて軸誤差推定値Δθcを演算する(3)式は感度が低下して適用が難しくなる。そこで、起動時及び低速域では、位置決めと同期運転を適用して、永久磁石モータ1を誘起電圧に基づいて軸誤差推定値Δθcを推定演算できる周波数まで加速する。そして、位置センサレスベクトル制御に切替えることで、全速度域で位置センサを取付けることなく永久磁石モータ1を駆動することが可能になる。
 先ず、永久磁石モータ1を起動する際の各運転モードについて説明する。
 図2は、永久磁石モータ起動時の電流指令値と回転速度指令値の波形と切替器の状態を示す図であり、永久磁石モータ1を起動する際の従来の運転モードの遷移を示している。
 なお、各運転モードと切替器の状態との関係、及び位置決めモードと同期運転モードの各波形については、本実施例のモータ制御装置と従来のモータ制御装置とでは同じであるため、図2を用いて説明する。
 運転モードは、所定のモータ巻線に流れるdc軸電流指令値Id*を徐々に増加することにより、回転子を所定の回転位置に固定させる位置決めモードと、所定の同期運転用dc軸電流指令値Ids*とインバータ周波数指令値ω1*とにしたがって永久磁石モータ1に印加する電圧を制御する同期運転モードと、軸誤差推定値Δθcがゼロになるようにインバータ周波数指令値ω1*を調整する位置センサレス運転モードの3種類がある。
 最初に、図1から図3を用いて、位置決めモードについて説明する。位置決めモード(時刻0~T1)では、切替器7(図1)はA側(図2)に設定される。つまり、周波数指令値ω*がそのままインバータ周波数指令値ω1*となる。位置決めモードは、回転停止状態で行うことが一般的であることから、周波数指令値ω*およびインバータ周波数指令値ω1*をゼロに設定する。
 図3は、電流指令演算部10(図1)の詳細機能ブロック構成図である。角度演算部31と、dc軸電流指令演算部32と、余弦演算器33と、正弦演算器34と、加算器35と、乗算器36aと36bと、切替器37aと37bと、調整ゲイン38とを備え、軸誤差推定値Δθcと速度制御演算部9の出力Iqs*を入力信号とし、dc軸電流指令値Id*とqc軸電流指令値Iq*を出力する。
 位置決めモードでは、切替器37aと37bはA側に設定される。つまり、dc軸電流指令演算部32の出力がそのままId*となり、速度制御演算部9の出力であるIqs*がそのままIq*となる。
 図2に示すように、Id*は、ゼロから同期運転用dc軸電流指令値Ids*まで徐々に増加することにより、回転子を所定の回転位置に固定させる。図1において、周波数指令値ω*はゼロであるので、加算器15aの出力する偏差もゼロである。この偏差ゼロが入力される速度制御演算部9では、(1)式よりIqs*はゼロと演算されるので、図3のqc軸電流指令値Iq*は、図2に示すようにゼロである。
 以上が、位置決めモードの説明である。
 次に、図1から図4を用いて、同期運転モードについて説明する。同期運転モード(時刻T1~T2)では、切替器7(図1)と、切替器37aと37b(図3)はA側のままである。つまり、図1において、周波数指令値ω*がインバータ周波数指令値ω1*となり、加算器15aと位相演算部8に入力される。したがって、加算器15aの出力する偏差はゼロである。この偏差ゼロが入力される速度制御演算部9では、(1)式よりIqs*はゼロと演算される。位相演算部8は回転位相推定値θdcを演算する。図3において、dc軸電流指令演算部32の出力がそのままId*となり、速度制御演算部9(図1)の出力であるIqs*がそのままIq*となる。
 さらに、図1,図2及び図4を用いて、同期運転モードの動作について詳細に説明する。図4は、同期運転モードの電流ベクトル図である。
 図2に示すように、同期運転モードにおいて、永久磁石モータ1に、負荷トルクと加速トルクを発生させて安定に起動することができる電流指令値として、同期運転用dc軸電流指令値Ids*を流しながら、周波数指令値ω*を増加させる。このようにIds*とω*を与えると、位置決めモードで一致していた制御上のdc-qc軸の回転位相とモータd-q軸の回転位相との間には、図4に示すように、偏差として同期運転軸誤差Δθcsが発生する。
 この時、モータのq軸電流値Iqは、(6)式で表せるIds*のq軸射影成分のIds*・sin(Δθcs)により発生する。dc-qc軸の回転位相とd-q軸の回転位相との偏差が、ゼロから同期運転軸誤差Δθcsになったら、q軸電流値Iqが、負荷トルクと加速トルクに相当するモータトルクを発生させる値に達するとすると、この時に永久磁石モータ1の回転子のd-q軸が制御上のdc-qc軸に追従して周波数指令値ω*で回転する。
 すなわち、同期運転モードでは同期運転軸誤差Δθcsが自動的に発生し、(6)式で示すようにdc軸電流指令値Ids*によりq軸電流値Iqが発生するので、永久磁石モータ1の回転子は周波数指令値ω*に追従して回転する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000006
 以上が、同期運転モードの説明である。
 次に、位置センサレス運転モードについて説明する。永久磁石モータ1の回転周波数ωが位置センサレス制御が可能になる周波数になった時に、切替器7(図1)と切替器37a(図3)と切替器37b(図3)はB側に設定され、位置センサレス運転モードへ遷移する。これにより、図1に示すように、軸誤差推定値Δθcとゼロ(0)である軸誤差指令値との差がゼロになるように周波数推定部6が周波数を調整すると共に、周波数指令値ω*とインバータ周波数指令値ω1*の差がゼロになるように速度制御演算部9がqc軸電流指令値Iqs*を調整する。
 ここからは、本実施例の特徴的な構成である「電流指令演算部10」の構成と効果について説明する。
 先ず、従来方式として、図2に示すように、位置センサレス運転モードの開始時点において、速度制御演算部9(図1)の比例積分制御の積分項初期値に、負荷相当のq軸電流推定値Iq^を設定して、同期運転モードから位置センサレス運転モードへ切替える方式について説明する。
 位置センサレス運転モードの開始時点においては、速度制御演算部9の積分項初期値がゼロである場合は、速度制御演算部9の出力Iqs*はゼロである。その後、位置センサレス運転で速度制御演算部9が周波数指令値ω*とインバータ周波数指令値ω1*の差がゼロになるように制御することにより、負荷トルク分に相当するIqs*が制御応答に応じて出力される。そのため、同期運転モードから位置センサレス運転モードへの切替時の負荷状態によっては、負荷に見合ったモータトルクを発生させるIqs*が負荷トルク分に相当する値に達するまでに応答時間が必要であるため、モータトルクが変動することになり、モータ周波数も変動する。
 そこで、負荷相当のq軸電流推定値Iq^を、同期運転モードの最終時点において、電流検出値IqcとIdcと、軸誤差推定値Δθcに基づいて(7)式により推定演算して、位置センサレス運転モードへの切替時に速度制御演算部9(図1)の比例積分制御の積分項初期値にIq^を設定すれば、図2に示すように位置センサレス運転モードの開始時点において、速度制御演算部9(図1)の出力Iqs*を負荷トルク分に相当する値Iq^にすることができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000007
 図5は、(7)式のベクトル図である。(7)式の第1項はqc軸上の電流をq軸上に射影したときの大きさであり、第2項はdc軸上の電流をq軸上に射影した時の大きさである。つまり、検出したdc-qc軸上の電流を用いてq軸電流推定値Iq^を求めていることになる。
 同期運転モードの最終時点では、軸誤差推定部5は精度よく軸誤差推定値Δθcが演算できるので、(6)式のIqと(7)式のIq^は一致していると見なすのであるが、仮にIq^に含まれる推定誤差が大きく、Iqとのずれが発生した場合には、同期運転モードから位置センサレス運転モードへの切替においてモータトルクに不連続が発生する。これは、同期運転モードから位置センサレス運転モードへの切替時に切替ショックが発生する原因になる。
 以上が、従来方式の説明である。
 次に、図1,図3及び図5から図11を用いて、本実施例の「電流指令演算部10」の構成と効果について説明する。
 図6は、永久磁石モータ1を起動する際の、dc軸電流指令Id*、qc軸電流指令値Iq*、周波数指令値ω*、軸誤差推定値Δθcの波形図である。
 同期運転モードから位置センサレス運転モードへ切替後は、軸誤差推定値Δθcがゼロになるように制御する。同期運転モードの最終時点の同期運転軸誤差Δθcfから位置センサレス運転モードで軸誤差推定値Δθcがゼロ近傍に収束するまでの期間は、軸誤差推定値Δθcの変化量に基づいてdc電流指令値Id*とqc電流指令値Iq*を演算することで、同期運転モードから位置センサレス運転モードへの切替において電流指令値が不連続にならないようにする。
 以下、同期運転モードから位置センサレス運転モードへの切替においてq軸電流Iqが不連続にならないように電流指令値を生成する制御について説明する。
 図3に示すように、電流指令演算部10の角度演算部31は、軸誤差推定値Δθcとdc軸電流指令演算部32の出力Id0*を入力とし、偏差θdvを演算して、余弦演算器33と正弦演算器34に出力する。
 図7は、角度演算部31のブロック図である。角度演算部31は、Δθcf保持部310と、加算器311と、θdv切換部312を備える。Δθcf保持部310は、同期運転モードの最終時点の軸誤差推定値Δθcfを保持して出力する。加算器311は(8)式で表せ、ΔθcfとΔθcとを入力とし、位置センサレス運転モード開始時点から、Δθcfと軸誤差推定値Δθcとの偏差θdvを演算して出力する。θdv切換部312は、dc軸電流指令演算部32の出力Id0*が、同期運転用dc軸電流指令値Ids*から位置センサレス運転モードのdc軸電流指令値としてゼロ近傍に変更された時刻T4(図6)に、出力をθdvからゼロに切替えて、その後の位置センサレス運転モードの期間中もゼロを出力し、他の運転モードへ遷移したときにθdvを演算して出力する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000008
 図4に示すように、同期運転モードでは(6)式のq軸電流値Iqでモータトルクが発生する。同期運転モードの最終時点では、軸誤差推定部5(図1)は精度よく同期運転モードの最終時点の軸誤差推定値Δθcfを演算できるので、(6)式の同期運転軸誤差Δθcsを軸誤差推定値Δθcfで置換して、q軸電流値Iqは(9)式で演算できる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000009
 ここで、Ids*:同期運転用dc軸電流指令値である。
 すなわち、同期運転モードの最終時点では、(9)式で演算できるIds*のq軸射影成分であるq軸電流値Iqでモータトルクが発生すると見なせるので、同期運転モードから位置センサレス運転モードへの切替後においても、Iqを発生させるように電流指令値を生成すればq軸電流値Iqは連続になる。
 そこで、q軸電流値Iqを発生させる方法について説明する。図8は、位置センサレス運転モードに切替後の軸誤差推定値Δθcがゼロ近傍に収束していない状態の電流ベクトル図である。図8に示すように、同期運転モードの最終時点の軸誤差推定値をΔθcfとし、dc軸電流指令値をIds*とすると、位置センサレス運転をすることにより軸誤差推定値Δθcが(8)式で演算されるようにθdvだけ変化してΔθcfからΔθcになった時は、同期運転モードの最終時点のIds*を、(10)式で演算されるdc軸射影成分のdc軸電流指令値Id*と、(11)式で演算されるqc軸射影成分のqc軸電流指令値Iq*に分解することができる。
 図9に示すように、図8のdc軸電流指令値を(10)式のId*で、qc軸電流指令値を(11)式のIq*で置換えると、同期運転モードの最終時点では(9)式で演算できるIds*のq軸射影成分であるq軸電流値Iqを、位置センサレス運転モードでは、Ids*の(10)式で演算されるdc軸射影成分のId*と、Ids*の(11)式で演算されるqc軸射影成分のIq*の和として(12)式で発生させることができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000010
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000011
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000012
 図10は、軸誤差推定値Δθcがゼロ(0)に収束した場合であり、(12)式のΔθcにゼロを代入した(13)式で表せる状態である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000013
 したがって、(10)式で演算されるdc軸電流指令値Id*と、(11)式で演算されるqc軸電流指令値Iq*を用いて制御すれば、(12)式で演算できるように同期運転モードからq軸電流値Iqが不連続にならないように位置センサレス運転モードに切替えることができる。
 ところで、(11)式は、負荷トルクの変動が無い場合のqc軸電流指令値の式であるので、負荷トルクの変動が発生した場合に負荷トルクに見合った電流を発生させるようにするには、調整ゲイン38(図3)を1とすると、速度制御演算部9(図1)が出力するIqs*を加算した(14)式でqc軸電流指令値Iq*を演算すればよい。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000014
 次に、図3に示す電流指令演算部10の調整ゲイン38について説明する。調整ゲイン38は0以上の値Kaに設定することが可能であり、(14)式にKaを追加して(15)式と書直すことができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000015
 例えば、1>Ka≧0とした場合は、Ka=1の時より(15)式の第1項が小さくなる分だけIq*は不足するが、Iq*の不足の発生に対して速度制御演算部9(図1)の制御応答が十分速ければ、Iqs*の調整によりIq*の不足分を補うことができるので、速度制御演算部9(図1)の制御応答に応じて調整ゲイン38の値Kaを使って、電流指令演算部10の動作を制御対象に合わせて最適に調整することが可能になる。
 以上が、調整ゲイン38の説明である。
 そして、図6の例に示すように、軸誤差推定値Δθcが起動後初めて後述する所定の範囲以内として例えばゼロ近傍になった時に、dc軸電流指令演算部32はモータ電流を最小化するように位置センサレス運転モードのdc軸電流指令値(通常はゼロ近傍)に変更するため、所定値以上に保持していた同期運転用dc軸電流指令値Ids*からdc軸電流指令値Id*を低減する。
 (14)式または(15)式において、dc軸電流指令値Id*を同期運転dc軸電流指令値Ids*から低減すると第1項は小さくなり、第2項の速度制御演算部9の出力であるIqs*で負荷トルクに見合った電流を発生させることになる。この時に、Iqs*が負荷トルクに相当する値に達するまでには制御応答時間が必要であるため、dc軸電流指令値Id*を低減するレートは、速度制御演算部9の制御応答に基づいて設定する。
 次に、軸誤差推定値Δθcの所定の範囲以内の範囲について説明する。軸誤差推定値Δθcの所定の範囲は、制御の安定性が確保することができればゼロ近傍である必要はなく、制御対象に応じて軸誤差推定値Δθcの所定の範囲として目標値を設定することが可能である。
 図11は、dc軸電流指令値Id*がゼロ(0)の時の、ベクトル図である。dc軸電流指令値Id*がゼロであり、Iqs*で負荷トルクに見合った電流Iqを発生させている。
 以上のようにして、同期運転モードから位置センサレス運転モードへの切替において負荷トルクに見合った電流を発生させることができるので、モータトルクの不連続を抑制し、切替ショックを防止することができる。
 図12及び図13を参照して、本発明の実施例2に係る電動油圧ポンプシステムの構成とその制御(動作)について説明する。図12は、本実施例の電動油圧ポンプシステムの構成を示している。
 本実施例の電動油圧ポンプシステムは、例えば自動車のアイドリングストップ中に駆動される。なお、アイドリングストップ時だけでなく、ハイブリッド自動車のようにエンジンが完全に停止する自動車においては、トランスミッション、クラッチ、ブレーキなどへの油圧を確保するためにも用いられるものである。
 図12において、永久磁石モータ駆動システム60は、指令発生器1Gと、制御部40と、電力変換器2と、電動ポンプ61を備える。電動ポンプ61は、モータ1とポンプ62からなる。エンジン停止時には、電動ポンプ61によって、油圧回路70の油圧を制御する。油圧回路70は、エンジン71を動力として駆動されるメカポンプ72、油を貯蔵するタンク73、メカポンプ72から電動ポンプ61への油の逆流を防ぐ逆止弁74から構成される。
 次に、図13を用いて、本実施例の電動油圧ポンプシステムの動作について説明する。図13の(A)は、メカポンプ72及び電動ポンプ61の回転数を示し、図13の(B)は、メカポンプ72及び電動ポンプ61によって発生する油圧の圧力を示している。
 エンジン71が回転し、メカポンプ72により十分な油圧を生じている間は、電動ポンプ61は停止しており、油圧はメカポンプ72によって生成されている。アイドリングストップ等の要求時にエンジン71の駆動が停止されると同時に回転が低下し、メカポンプ72の吐出圧は低下し始める。一方で、電動ポンプ61が起動して、油圧を生成し始める。メカポンプ72と電動ポンプ61の吐出圧が逆転した時点で逆止弁74が開き、電動ポンプ61が油圧を確保する。
 この際、電動ポンプ61の起動は、メカポンプ72による油圧がエンジン停止時に電動ポンプ61が供給する油圧以下になるタイミングには電動ポンプ61による油圧が十分な値となるよう、メカポンプ72、すなわちエンジン71の停止に先駆けて開始するのが望ましく、具体的にはエンジン停止指示時、またはその前後に設定されるとよい。
 また、エンジン71の再始動時においても、エンジン回転に伴って回転上昇するメカポンプ72の油圧は上昇してゆくため、メカポンプ72の油圧がエンジン停止中の電動ポンプ61の供給する油圧を上回るまで電動ポンプ61を駆動するのがよい。例えば、エンジン71によってメカポンプ72の油圧が所定値になる回転数まで電動ポンプ61を駆動するか、あるいはエンジン再始動開始からの時間などで電動ポンプ61の駆動時間を設定するとよい。
 以上が本実施例の電動油圧ポンプシステムの概要である。
 本発明によれば、ポンプ62を駆動する永久磁石モータ1の制御において、同期運転モードから位置センサレス運転モードに切替え後の切替ショックを低減することが可能となる。結果として、電動ポンプ61の無駄な動きがなくなり、スムーズで静音な電動油圧ポンプシステムが提供できるようになる。
 また、本発明により、電動ポンプ61の回転数急変等による衝撃トルク発生や異常音の発生等も低減でき、モータ1及びポンプの62損傷低減にも効果がある。
 なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記の実施例は本発明に対する理解を助けるために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
 1…モータ(永久磁石モータ)、2…電力変換器、3a,3b…電流検出器、4…3/2座標変換部、5…軸誤差推定部、6…周波数推定部、7…切替器、8…位相演算部、9…速度制御演算部、10…電流指令演算部、11…qc軸電流制御演算部、12…dc軸電流制御演算部、13…電圧指令演算部、14…2/3座標変換部、15a,15b,15c,15d…加算器、21…直流電源、31…角度演算部、32…dc軸電流指令演算部、33…余弦演算器、34…正弦演算器、35…加算器、36a,36b…乗算器、37a,37b…切替器、38…調整ゲイン、40…制御部、50…モータ制御装置、60…永久磁石モータ駆動システム、61…電動ポンプ、62…ポンプ、70…油圧回路、71…エンジン、72…メカポンプ、73…タンク、74…逆止弁、310…Δθcf保持部、311…加算器、312…θdv切換部、1G…指令発生器

Claims (12)

  1.  永久磁石モータの駆動を制御する制御部と、
     直流電源から供給される直流電力を三相電力に変換し、前記永久磁石モータに供給する電力変換器と、
     前記電力変換器から前記永久磁石モータに流れる三相電流を検出する電流検出器と、を備え、
     前記制御部は、周波数指令値を目標値として、前記電力変換器を介して前記永久磁石モータをベクトル制御する電流制御部と、
     周波数推定値を積分して求めた回転位相推定値と前記永久磁石モータの回転位相値との偏差である軸誤差を推定する軸誤差推定部と、を備え、
     前記制御部は、前記周波数指令値を積分して求めた回転位相値に前記永久磁石モータを同期させて駆動する同期運転モードと、
     前記軸誤差推定部により推定した軸誤差推定値が軸誤差指令値に一致するように制御する位置センサレス運転モードと、を有し、
     前記同期運転モードから前記位置センサレス運転モードへ切替後の前記軸誤差推定値が所定範囲以内となるまで、dc軸電流指令値を所定値以上の値に保持するモータ制御装置。
  2.  請求項1に記載のモータ制御装置であって、
     前記制御部は、dc軸電流指令値とqc軸電流指令値を演算する電流指令演算部と、
     前記周波数指令値と周波数推定値が一致するようにqc軸電流指令値を調整する速度制御演算部と、を備え、
     前記位置センサレス運転モードへ切替後の前記軸誤差推定値が所定範囲以内となるまでの期間、前記dc軸電流指令値は前記軸誤差推定値の変化量に基づいて演算し、
     前記qc軸電流指令値は前記軸誤差推定値の変化量に基づいて演算した値に調整ゲインを乗算して前記速度制御演算部の出力値と加算演算するモータ制御装置。
  3.  請求項2に記載のモータ制御装置であって、
     前記位置センサレス運転モードへ切替後の前記軸誤差推定値が所定範囲以内となった後、前記dc軸電流指令値は前記同期運転モードの指令値から、前記位置センサレス運転モードの指令値に所定の変化率で変更し、
     前記qc軸電流指令値は前記加算演算から前記速度制御演算部だけの出力値に所定の変化率で変更するモータ制御装置。
  4.  請求項3に記載のモータ制御装置であって、
     前記所定の変化率は、前記dc軸電流指令値の変更が前記qc軸電流指令値を調整する速度制御演算部の制御応答に応じた変化率であるモータ制御装置。
  5.  請求項1から4のいずれか1項に記載のモータ制御装置であって、
     前記軸誤差推定値の所定範囲は、前記位置センサレス運転モード切替後の推定値未満の値からゼロ近傍であるモータ制御装置。
  6.  請求項5に記載のモータ制御装置であって、
     前記永久磁石モータは、電動油圧ポンプを駆動するモータであるモータ制御装置。
  7.  永久磁石モータの駆動を制御するモータ制御方法であって、
     周波数指令値を積分して求めた回転位相値に永久磁石モータを同期させて駆動する同期運転モードと、
     軸誤差推定値が軸誤差指令値に一致するように制御する位置センサレス運転モードと、を有し、
     前記同期運転モードから前記位置センサレス運転モードへ切替後の前記軸誤差推定値が所定範囲以内となるまで、dc軸電流指令値を所定値以上の値に保持するモータ制御方法。
  8.  請求項7に記載のモータ制御方法であって、
     前記位置センサレス運転モードへ切替後の前記軸誤差推定値が所定範囲以内となるまでの期間、前記dc軸電流指令値は前記軸誤差推定値の変化量に基づいて演算し、
     qc軸電流指令値は前記軸誤差推定値の変化量に基づいて演算した値に調整ゲインを乗算して、周波数指令値と周波数推定値が一致するように前記qc軸電流指令値を調整した値と加算演算するモータ制御方法。
  9.  請求項8に記載のモータ制御方法であって、
     前記位置センサレス運転モードへ切替後の前記軸誤差推定値が所定範囲以内となった後、前記dc軸電流指令値は前記同期運転モードの指令値から、前記位置センサレス運転モードの指令値に所定の変化率で変更し、
     前記qc軸電流指令値は前記加算演算から周波数指令値と周波数推定値が一致するように前記qc軸電流指令値を調整した値のみに所定の変化率で変更するモータ制御方法。
  10.  請求項9に記載のモータ制御方法であって、
     前記所定の変化率は、前記dc軸電流指令値の変更が前記qc軸電流指令値を調整する制御応答に応じた変化率であるモータ制御方法。
  11.  請求項7から10のいずれか1項に記載のモータ制御方法であって、
     前記軸誤差推定値の所定範囲は、前記位置センサレス運転モード切替後の推定値未満の値からゼロ近傍であるモータ制御方法。
  12.  請求項11に記載のモータ制御方法であって、
     前記永久磁石モータは、電動油圧ポンプを駆動するモータであるモータ制御方法。
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