JP2014228653A - 補給現像剤収容容器および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】補給現像剤搬送装置に供給する補給現像剤が収容された容器本体と、補給現像剤を容器本体における長手方向の一端側から容器開口部が設けられた他端側に搬送する搬送部と、容器開口部に配置され、補給現像剤搬送装置に固定された搬送管を受け入れ可能な管受入口と、補給現像剤を搬送管の補給現像剤受入口に向けて移動させる汲み上げ部を備え、補給現像剤がトナーとキャリアを含み、容器本体が、容器開口部の容器本体内部側から、一端側に向かって突出している突出部と、突出部に沿うように湾曲する湾曲部を有し、汲み上げ部が、容器本体内壁面から突出部に向かって伸びる汲み上げ壁面を有し、突出部が、補給現像剤収容容器が補給現像剤搬送装置に装着された際、湾曲部と挿入された搬送管の補給現像剤受入口の間に存在するように設けられる。
【選択図】図1
Description
このうち、二成分現像方式の現像装置は、現像性に優れているため、現在使用されている大半の画像形成装置において用いられている。特に近年では、フルカラーやマルチカラー画像を形成するカラー画像形成装置が多く使用されており、二成分現像方式の現像装置に対する需要は、さらに高まってきている。
本発明のトナー収容容器は、補給現像剤搬送装置に装着可能であり、前記補給現像剤搬送装置に供給する補給現像剤が収容された容器本体と、
前記容器本体の内部に配置され、前記補給現像剤を前記容器本体における長手方向の一端側から容器開口部が設けられた他端側に搬送する搬送部と、
前記容器開口部に配置され、前記補給現像剤搬送装置に固定された搬送管を受け入れ可能な管受入口と、
前記搬送部によって搬送された前記補給現像剤を前記容器本体の下方から上方に持ち上げ、前記搬送管の補給現像剤受入口に向けて移動させる汲み上げ部と、を備える補給現像剤収容容器において、
前記補給現像剤が、トナーとキャリアとを含有し、
前記容器本体が、前記容器開口部の容器本体内部側から、前記一端側に向かって突出している突出部を有し、
前記汲み上げ部が、前記容器本体内壁面から前記突出部に向かって伸びる汲み上げ壁面と、前記突出部に沿うように湾曲する湾曲部と、を有し、
前記突出部が、前記補給現像剤収容容器が前記補給現像剤搬送装置に装着された際、前記湾曲部と挿入された前記搬送管の補給現像剤受入口との間に存在するように設けられている、
ことを特徴とする。
本発明の第1の補給現像剤収容容器は、補給現像剤と、容器本体と、搬送部と、管受入口と、汲み上げ部と、を少なくとも備え、更に必要に応じて、その他の部材を備える。
前記搬送部は、前記容器本体の内部に配置され、前記補給現像剤を前記容器本体における長手方向の一端側から容器開口部が設けられた他端側に搬送する。
前記管受入口は、前記容器開口部に配置され、前記補給現像剤搬送装置に固定された搬送管を受け入れ可能である。
前記汲み上げ部(補給現像剤移送部ともいう)は、前記搬送部によって搬送された前記補給現像剤を前記容器本体の下方から上方に持ち上げ、前記搬送管の補給現像剤受入口に向けて移動させる。
前記汲み上げ部は、前記容器本体内壁面から前記突出部に向かって伸びる汲み上げ壁面と前記突出部に沿うように湾曲する湾曲部とを有する。
前記突出部は、前記補給現像剤収容容器が前記補給現像剤搬送装置に装着された際、前記湾曲部と挿入された前記搬送管の補給現像剤受入口との間に存在するように設けられている。
なお、前記平らな側面は、前記汲み上げ部に対向する前記板状の部材の面と略直交する側面である。
また、前記汲み上げ部は、前記容器本体内壁面から前記突出部に向かって隆起した隆起部を有する。前記隆起部には前記突出部に沿うように湾曲する湾曲部が設けられている。
前記突出部は、前記補給現像剤収容容器が前記補給現像剤搬送装置に装着された際、前記湾曲部と挿入された前記搬送管の補給現像剤受入口との間に存在するように設けられている。
2つの前記突出部は、前記補給現像剤収容容器における長手方向の中心軸を挟んで対向して配置されていてもよいし、対向して配置されていなくてもよい。
本発明の画像形成装置においては、前記補給現像剤収容容器が画像形成装置本体に着脱可能に設置されている。
図2は、本実施形態の複写機500の概略構成図である。複写機500は、複写機装置本体(以下、プリンタ部100という)、給紙テーブル(以下、給紙部200という)及びプリンタ部100上に取り付けるスキャナ(以下、スキャナ部400という)から構成されている。
本形態において、露光装置47には、レーザーダイオードを用いたレーザービームスキャナ方式を用いているが、露光手段としてはLEDアレイを用いるものなど他の構成でもよい。
作像部46Yは、像担持体であるドラム状の感光体41Yを備える。作像部46Yは、帯電手段である帯電ローラ44Y、現像手段である現像装置50Y、感光体クリーニング装置42Y、不図示の除電装置等を感光体41Yの周囲に配設した構成である。そして、感光体41Y上で、作像プロセス(帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、クリーニング工程)が行われることで、感光体41Y上にイエローのトナー画像が形成される。
上述した二次転写ニップに搬送される記録媒体Pは、プリンタ部100の下方に配設された給紙部200に設けられた給紙トレイ26から、給紙ローラ27やレジストローラ対28等を経由して搬送されるものである。詳しくは、給紙トレイ26には記録媒体Pが複数枚重ねて収納されている。そして、給紙ローラ27が図2中、反時計回り方向に回転駆動されると、一番上の記録媒体Pがレジストローラ対28の二つのローラによって形成されるローラニップに向けて搬送される。
現像装置の上方には現像装置内に新規なトナーとキャリアからなる現像剤(補給現像剤)を補給する現像剤補給装置が備えられており、現像装置の下方には、現像装置内で過剰となった現像剤を排出する現像剤排出装置が備えられている。
本発明の補給用現像剤とは、少なくともトナーとキャリアとを含むものである。現像剤収容容器に収容されている補給用現像剤のトナーとしては、下記に示すトナーが使用され、そのキャリアとしては、詳細は後述するが芯材に所定の微粒子を有してなる被覆層を形成した、磁性のキャリアが使用される。
また、現像装置内現像剤のトナーとしては、現像剤収容容器に収容されているトナーと同じものでも、異なるトナーでも使用することができ、また、キャリアとしても、現像剤収容容器に収容されているキャリアと同じものでも、異なるキャリアでも使用することができる。
本実施形態で使用されるキャリアの詳細な構成については、後に詳述する。
まず、現像剤収容部内に予め収容されている現像装置内現像剤が、搬送スクリューより攪拌されて充分に混合されるとともに摩擦帯電された後、現像ローラに供給されて、そのスリーブ表面に層状に付着する。
この現像ローラに付着する層状の現像剤は、層厚規制部材により所定の厚さに規制されて均一な層にされた後、スリーブの回転に伴って感光体と対向する現像領域Dに搬送される。そして、この現像領域Dにおいて、画像形成装置本体側で原稿の画像に応じて感光体上に形成された潜像に二成分現像剤のトナーが静電吸着して現像が行なわれ、感光体上にトナー像が形成される。
感光体上に形成されたトナー像は、画像形成装置本体側において記録用紙上に転写され、定着部により記録用紙上に定着される。
図4は、補給現像剤補給装置60Yに補給現像剤収容容器32Yが装着された状態を示す模式図であり、図5は、補給現像剤収容容器収容部70に四つの補給現像剤収容容器32(Y,M,C,K)が装着された状態を示す概略斜視図である。
説明の便宜のため、補給現像剤収容容器32Yの補給現像剤補給装置60Yへの装着方向を基準にして、後述する容器本体33の容器開口部33a側を容器先端側とし、容器開口部33aの反対側(後述する把手部303側)を容器後端側とする。補給現像剤収容容器32Yが図4中矢印Qの方向へ移動してプリンタ部100の補給現像剤収容容器収容部70に装着されると、その装着動作に連動して、補給現像剤収容容器32Yの容器先端側から補給現像剤補給装置60Yの搬送ノズル611Yが挿入される。これにより、補給現像剤収容容器32Y内と搬送ノズル611Y内とが連通する。この装着動作に連動して連通する構成についての詳細は後述する。
そのため、補給現像剤収容容器32Yの装着動作にともない、容器先端側カバー34Yは、挿入口形成部71を通過した後に、しばらく容器受部72上を滑動して、その後に容器カバー受入部73に装着される。
また、容器先端側カバー34には、図6に示すように、補給現像剤収容容器32の使用状況等のデータを記録したIDタグ(IDチップ)700が設けられている。更に、容器先端側カバー34には、収納するトナーの色が異なる補給現像剤収容容器32が他の色のセットカバー608に装着されることを防止する色非互換リブ34bを設けている。スライドガイド361が装着時に容器受部72のスライドレールと係合することで容器先端側カバー34の補給装置60上での姿勢が決まる。そして、容器ロック部339と補給装置側ロック部材609の位置合わせ、及びIDタグ700と本体側のコネクタの位置合わせをスムースに行うことができる。IDタグは補給現像剤容器の情報(収容されているトナーの色、使用された回数等)を記憶する記憶素子が設けられている電子基板であり。本実施例の形態に限定されるものではない。また、IDタグが存在しない構成にしてもよい。
補給現像剤収容容器32(Y,M,C,K)は、それぞれ、寿命に達したとき(収容する補給現像剤がほとんどすべて消費されて空になったとき)に新品のものに交換される。補給現像剤収容容器32の長手方向における容器先端側カバー34とは反対側の一端には把手部303が設けられており、交換の際には、作業者が把手部303を握って引き出すことで、装着された補給現像剤収容容器32を取り外すことが出来る。
また、本実施形態の補給現像剤補給装置60Yでは、搬送ノズル611Y内に供給された補給現像剤を搬送スクリュ614Yによって搬送する構成としているが、搬送ノズル611Y内に供給された補給現像剤を搬送する搬送部材の構成としては、スクリュ部材に限るものではない。例えば周知の粉体ポンプを用いて搬送ノズル611Yの開口部に負圧を発生させる構成など、スクリュ部材以外によって搬送力を付与する構成であってもよい。
図1は、補給現像剤収容容器32を装着する前の補給現像剤補給装置60と、容器先端側の補給現像剤収容容器32の端部との断面説明図であり、図9は、補給現像剤収容容器32を装着した状態の補給現像剤補給装置60と、容器先端側の補給現像剤収容容器32の端部との断面説明図である。
上述したように補給現像剤収容容器32は、容器本体33と、容器先端側カバー34とから主に構成されている。図10は、図6の状態から容器先端側カバー34を取り外した状態の補給現像剤収容容器32の斜視説明図である。なお、本発明における補給現像剤収容容器32は、容器本体33と、容器先端側カバー34とから主に構成されているものに限られない。たとえば、容器先端側カバー34が有するスライドガイド361やIDタグ700などの機能を設けない場合には、図10の容器先端側カバー34がない状態で補給現像剤収容容器として用いてもよい。また、スライドガイド361やIDタグ700などの機能を補給現像剤収容容器に設けることで、容器先端側カバーがない補給現像剤収容容器とすることができる。
図11は、図10の状態から容器本体33から管挿入部材としてのノズル受入部材330を取り外した状態の補給現像剤収容容器32の斜視説明図であり、図12は、容器本体33からノズル受入部材330を取り外した状態の補給現像剤収容容器32の断面説明図である。図13は、図12の状態からノズル受入部材330を容器本体33に取り付けた状態の補給現像剤収容容器32(図10と同様に容器先端側カバー34を取り外した状態の補給現像剤収容容器32)の断面説明図である。
凸部304hは、螺旋を形成しながら容器本体33の回転中心に向かって山の稜線を成すように容器本体33の内側に隆起した部分(隆起部)である。汲み上げ壁面304fは、凸部304hから容器本体33の周面の内壁にまで繋がる壁面のうち凸部304hを挟んで容器回転方向から見て下流側となる壁面である。
そして、汲み上げ壁面304fが下方にあるときに、螺旋状突起302の搬送力によって汲み上げ部304に対向する内部空間に進入した補給現像剤を、容器本体33の回転に応じて汲み上げ壁面304fが上方に汲み上げる。これにより、挿入された搬送ノズル611よりも上方に補給現像剤を汲み上げることができる。すなわち下方から上方に補給現像剤を持ち上げる。
更に回転が進むと汲み上げ壁面611によって汲み上げられている補給現像剤が重力に従い、汲み上げ壁面上から滑り落ちる、また、そのまま崩れて落下してゆく。
滑り落ちる先には後述する本体側の搬送管である搬送ノズル611が存在するため、搬送管のノズル開口に向けて補給現像剤を移動させることになる。
図9等では汲み上げ部304を区別する必要上、便宜的に曲線で凸部304hを表している。汲み上げ壁面304fは、図9にあるように格子で表された領域であり、図30にあるように、容器本体33の回転軸を点対象の基準として凸部304hと容器本体33の内周面とをつなぐ一対の斜面から成る。凸部304hは、隆起し始める容器内壁面から当該内壁面に対向する反対側の内壁面に向かって、且つ、開口部方向に伸びるように連続して設けられている。なお、図9などのE−E断面の箇所では、凸部304hで分けられた内壁面のうち容器回転方向上流側の壁面は、図9などのE−E断面の切断方向と壁面の延在方向が概ね一致しているため、図30のような肉厚の状態で表れている。凸部304hもその一見肉厚に見える箇所にある。
補給現像剤収容容器32は、容器本体33に対して容器開口部33aの開口から補給現像剤を充填後、ノズル受入部材330を容器本体33の容器開口部33aに固定する構成となっている。
容器本体33において、容器ギア301、容器開口部33a及びカバー爪引掛け部306等の容器ギア301から容器先端側の各部は、射出成形されたプリフォームのままの形状であるため、精度良く成形できる。一方、汲み上げ部304、螺旋状突起302が形成されている部分、及び、把手部303は、射出成形された後、延伸ブロー成形工程で延伸して成形されているため、成型の精度はプリフォーム成型部よりは劣る。
図14は、容器先端側から見たノズル受入部材330の斜視説明図であり、図15は、容器後端側から見たノズル受入部材330の斜視説明図である。また、図16は、図13に示す状態のノズル受入部材330を上から見た上断面図であり、図17は、図13に示す状態のノズル受入部材330を横(図13中の奥側)から見た横断面図である。さらに、図18は、ノズル受入部材330の分解斜視図である。
すなわち容器本体が、容器開口部の容器本体内部側から、容器後端側に向かって突出している突出部を有している。
ガイドロッド332eは、先端円筒部332cの円筒内部から容器後端側に向けて起立した棒材であり、容器シャッタバネ336のコイル内部に挿入されることで容器シャッタバネ336が座屈しないように規制するロッド部分である。
ガイドロッド摺動部332gは、円柱状のガイドロッド332eの途中からガイドロッド332eの中心軸を挟んで両側に一対の平面が形成されている。また、ガイドロッド摺動部332bの容器後端側は二股に割れて一対の片持ち梁332fを形成している。
シャッタ抜け防止爪332aは、ガイドロッド332eの起立した根元とは反対側の端部であって片持ち梁332fの端部に備えられ、容器シャッタ支持部材340から容器シャッタ332の脱落を防止する一対の爪部分である。
このようなシャッタ抜け防止爪332aのシャッタ後端支持部335に対する引っ掛かりと、容器シャッタバネ336の付勢力と、によって位置決めがなされる。詳しくは、容器シャッタ332の補給現像剤漏れ防止機能を発揮する先端円筒部332cと容器シール333との軸方向の容器シャッタ支持部材340に対する位置決めがなされる。両者が密着する関係で位置決めがされ、補給現像剤の漏出を防止することが出来る。
このとき、シール部材巻き込み防止空間337bが無く、三番目の内周面から繋がる垂直面(容器シール333の貼付面)と五番目の内周面GGとが直交するように繋がっていた場合、次のような状態となるおそれがある。すなわち、容器シール333の弾性変形した部分が、容器シャッタ332と摺動する受入部材固定部337の内周面と容器シャッタ332の外周面との間に挟まれて、巻き込まれた状態となるおそれがある。受入部材固定部337と容器シャッタ332とが摺動する部分、即ち、先端円筒部332cと内周面GGとの間に容器シール333が巻き込まれると、受入部材固定部337に対して容器シャッタ332がロックされ、ノズル受入口331の開閉が行えなくなる。
図9に示すように、補給現像剤収容容器32を補給現像剤補給装置60に装着したときには、補給現像剤補給装置60側のノズルシャッタ612のノズルシャッタ鍔部612aが、ノズルシャッタバネ613に付勢されて容器シール333の突き出た分を押し潰す。ノズルシャッタ鍔部612aが更に進入してノズルシャッタ突き当てリブ337aの容器先端側端部に突き当たり、容器シール333の先端側端面を覆って容器外部から遮断する。これにより、装着時のノズル受入口331における搬送ノズル611周りの密閉性を確保し、補給現像剤漏れを防止することができる。
その後、容器本体33が回転すると、汲み上げ部304によって搬送ノズル611よりも上方に汲み上げられた補給現像剤が、ノズル開口610から搬送ノズル611内に落下して導入される。搬送ノズル611内に導入された補給現像剤は、搬送スクリュ614が回転することで搬送ノズル611内を補給現像剤落下搬送経路64に向かって搬送され、補給現像剤落下搬送経路64から現像装置50へと落下して供給される。
さらに、シャッタ側面支持部335aと凸部が対向する部分では、凸部304hがシャッタ側面支持部335aの外形に沿うように容器径方向外方に向かって湾曲している(湾曲部304i)。言い換えると、内側から径方向外方に向かってへこんでいる。
この凸部のへこんでいる部分を湾曲部304iとしている。
当該湾曲部304iは凸部304hの他の部分よりもなだらかになっており、シャッタ側面支持部材335aに長手方向でも沿うようになっている。
図32においては、符号Zで示した囲み部の箇所が、図面奥に向かって湾曲しており、この箇所に湾曲部304iが形成されている。
また、同様に、汲み上げ壁面304fもシャッタ側面支持部335aと対向する。そして、容器回転方向下流側から見て、汲み上げ壁面304f、シャッタ側面支持部335a(突出部)の回転方向下流側端面335c(平らな側面)、ノズル開口610の回転方向上流側の横縁部611sがある。突出部としてのシャッタ側面支持部335aは搬送ノズル611が挿入されたときには、搬送ノズル611に沿って伸びている。
このとき、上記シャッタ側面支持部335a(突出部)の外周面及び回転方向下流側端面335c(平らな側面)は、汲み上げ部304からノズル開口610への補給現像剤の橋渡しをする補給現像剤橋渡し部として機能する。
容器本体33の図中矢印A方向の回転によって、汲み上げ壁面304fで容器本体の周方向に沿って汲み上げられた補給現像剤は、重力によってノズル開口610の方向に流れていく(図中矢印T1)。図30に示す構成では、搬送ノズル611と凸部304h(汲み上げ壁面304fの回転中心側に突出した凸部)との間にある隙間を塞ぐようにシャッタ側面支持部335a(突出部)が配置されている。そうなるように容器本体33の回転方向下流側からみて、シャッタ側面支持部335a(突出部)の回転方向下流側端面335c(平らな側面)、汲み上げ部304の凸部304hの順に配置されている。
凸部304hの湾曲部304iが存在することにより、凸部304h及び汲み上げ壁面304fをよりシャッタ側面支持部材335aに沿わせるようにすることが可能になっており、シャッタ側面支持部材335aが補給現像剤の汲み上げ壁面からノズル開口への橋渡しに有効に機能するようになる。
さらに補給現像剤が、トナーとキャリアとを含有することで、補給現像剤収容容器32の交換時に容器本体33に残ってしまう補給現像剤量を減らすことができる。
・本体側ノズルを容器に挿入する構成とすることで、補給現像剤飛散等を抑える構成にする。
・シャッタ側面支持部を、汲み上げ壁面からノズルへの補給現像剤橋渡しとして利用することで、補給現像剤の補給性を向上させる。
という有用な構成を備えている。
なお、当該課題はブロー成型で顕著ということであり、ブロー成型ではなくとも、凸部とシャッタ側面支持部材との高度な寸法精度をだすことは困難であることから、本発明の容器本体はブロー成型品に限るものではない。
第1の要因として補給現像剤の流動性が高いとシャッタ側面支持部335aと、隆起部(凸部304h)との間(図35のAで示す部分)から補給現像剤が流れ落ちてしまうことが考えられる。これにより、搬送ノズル611への補給現像剤供給量が低下すると考えられる。これは、流動性が高い補給現像剤では顕著であると考えられる。
第2の要因として長手方向で見れば、汲み上げ壁面304fは開口部に向かって傾斜する(容器本体の軸線方向に対して外側に傾斜する)ように設けられており、搬送ノズル611に最も接近している凸部304hから徐々に離れていくように構成されている(図35のBで示す部分)。これは、補給現像剤を汲み上げて、ノズル開口近傍まで搬送するのに有効な構成である。しかし、当該構成を採ると、容器先端側に向かうにつれ、搬送ノズル611と、凸部304hとの間にある隙間は広くなっていく。このため、シャッタ側面支持部335aと汲み上げ壁面304fとの間から補給現像剤が流れ落ちてしまう。これにより、搬送ノズル611への補給現像剤供給量が低下すると考えられる。これは、流動性が高い補給現像剤では顕著であると考えられる。
第3の要因として同じく長手方向で見れば、補給現像剤は汲み上げ壁面304fの容器後端側から、先端側(図35のCで示す部分)へ向かってシャッタ側面支持部335a近傍まで移動してゆくが、その間で汲み上げ壁面304fから落下してしまう補給現像剤が存在すると考えられる。汲み上げ壁面304fから落下すると当然、搬送ノズル611までは補給現像剤は搬送されないため、落下した補給現像剤分だけ、搬送ノズル611への補給現像剤供給量は低下すると考えられる。これも、流動性が高い補給現像剤で顕著な要因のひとつであると考えられる。
第4の要因として補給現像剤の流動性が低いとそもそも排出が不可能であると考えられる。
また、補給現像剤排出性能は補給現像剤残量が少なくなってきたときに顕著な課題となる。
補給現像剤残量が多い状態だと、補給現像剤収容容器本体の螺旋状の搬送部の搬送力によって勢いで補給現像剤が排出されるが、補給現像剤残量が少ない状態だと汲み上げ部及び橋渡し手段の構成によってはノズル開口610へ補給現像剤を注ぎ込むことができなくなる場合がある。
第1の要因、第2の要因に対しては、適度な粒子間の凝集力があるため、隙間にはまりにくく多少の隙間があっても乗り越えていくという作用が生じさせると考えられる。これにより、隙間が存在しても補給現像剤がノズルに供給される。また、凝集度によっては隙間にはまった場合にも、脱落して通り抜けてしまうことがなく、はまった補給現像剤がその場で凝集体となり隙間を埋める役割を担う作用を生じさせることも考えられる。
第3の要因に対しては、適度な粒子間の凝集力により補給現像剤がこぼれにくく、汲み上げの効率を向上させるものと考えられる。
第4の要因に関しては、流動性が向上することにより補給現像剤の搬送をスムーズにさせるものと考えられる。
ここで、容器シャッタの端面332hと搬送ノズルの端面611aとが平坦面であったと仮定すると、容器シャッタの端面332hと搬送ノズルの端面611aとの接触が面摺動となり、高負荷になる。また、組み付け誤差や部品のバラツキなどにより理想的に完全な面同士の摺動になることは難しく、微小な隙間が発生する。このため、当該隙間にトナーが入り込み、面摺動にともないトナーを擦るという動作が行われてしまうことがある。
また、補給現像剤容器内を舞ったトナーが、容器シャッタ332と容器シャッタ支持部材340との間に付着した場合を考える。補給現像剤収容容器32が補給現像剤補給装置60に装着された状態では、容器シャッタ332の先端円筒部332cは容器シャッタバネ336によって搬送ノズルの端面611aに押し付けられるため、容器シャッタに制動力が加わっている。その結果、容器本体33に固定され、螺旋状突起302と一体で回転している容器シャッタ支持部材340に対して容器シャッタ332がつれまわりしなくなると考えられる。その場合、容器シャッタ332と容器シャッタ支持部材340の間のトナーが容器シャッタ332によって擦られることが予想される。
そうすると、擦られて負荷がかかったトナーは負荷がかかっていない状態のトナー粒径より大きい凝集体となる可能性がある。この凝集体が、補給現像剤補給装置60を経由して現像装置50に搬送されてしまうと、意図しない黒ポチなどの異常画像が発生する虞がある。この凝集体を形成してしまう現象は、補給現像剤に用いるトナーの中でも、特に低い定着温度で画像形成できる低融点トナーの場合に、より発生しやすい。
凝集抑制手段として、容器シャッタ332の先端円筒部332cがその長手方向で容器シャッタバネ336の押圧によって搬送ノズル611に押し付けられ、その押し付けで制動力が生じても容器シャッタ332が容器シャッタ支持部材340とつれまわるようにしてある。この防止作用により、容器シャッタ332と容器シャッタ支持部材340との間でトナーに作用する摺動負荷は低減される。つれまわり(相対的な回転)とは、ガイドロッド332eの軸を中心とした容器シャッタ332の回転を想定している。容器シャッタ332が容器シャッタ支持部材340とつれまわる状態とは、両者が一緒に回転する状態、言い換えれば容器シャッタ332が容器シャッタ支持部材340に対して相対的には回転しない状態を意味する。また、容器シャッタ332と容器シャッタ支持部材340との間とは、滑動部332dの外周面とシャッタ支持開口部335bの内周面との間、及びガイドロッド摺動部332gと後端開口部335dとの間を想定している。
図20(a)は図17における左側から(容器後端側から)見たときの開閉部材後端支持部中央の貫通孔としての後端開口部335dとシャッタ抜け防止爪332aとの関係を示す平面図である。図20(b)は、図19(c)における後端開口部335dとガイドロッド摺動部332gとの嵌め合い関係を示すガイドロッド摺動部332gの断面図である。
ガイドロッド332eは、円筒部332iとガイドロッド摺動部332gと片持ち梁332fとシャッタ抜け防止爪332aとで構成されている。容器シャッタ332のガイドロッド332eは、図17に示すように、容器後端側が二股に割れて一対の片持ち梁332fを形成している。その各梁の外周面にシャッタ抜け防止爪332aが設けられている。シャッタ抜け防止爪332aは、図17及び図20(a)に示すように、後端開口部335dの長手方向の長さWにおける外縁よりも外側に突出している。後端開口部335dは、片持ち梁332fとガイドロッド摺動部332gが後端開口部335dと摺動しながら容器シャッタ332の移動をガイドする機能を有する。ガイドロッド摺動部332gは、図20(b)に示すように、後端開口部335dの上下辺と対向する平面をなし、左右辺が後端開口部335dにならった曲面を有している。円筒部332iは、図20(a)及び図20(b)における左右方向の幅がガイドロッド摺動部332gと同じである円筒形状をなす。また、図19(a)から図19(d)に示す容器シャッタ332の移動の際に、後端開口部335dが片持ち梁332fとガイドロッド摺動部332gとの移動を妨げない程度の嵌め合い関係を有している。このように、後端開口部335dは、片持ち梁332fとガイドロッド摺動部332gを挿通して容器シャッタ332の移動を案内するとともに容器シャッタ332の回転軸を中心とする回転を規制する。
容器シャッタ支持部材340に容器シャッタ332を組み付けるときは、ガイドロッド332eを容器シャッタバネ336に通し、ガイドロッド332eの一対の片持ち梁332fをガイドロッド332eの軸中心に向かって撓ませて、後端開口部335dに対してシャッタ抜け防止爪332aを通過させる。これにより、図15乃至17に示すようなノズル受入部材330に対するガイドロッド332eの組み付けがなされる。このとき、容器シャッタ332は、容器シャッタバネ336によってノズル受入口331を閉じる方向に加圧されるとともに、シャッタ抜け防止爪332aにより容器シャッタの抜けが防止される。なお、片持ち梁332fが撓める弾性を有すよう、ガイドロッド332eはポリスチレン等の樹脂で成型されていることが好ましい。
そして、補給現像剤収容容器32がセット位置にセットされると、ガイドロッド摺動部332gは後端開口部335dを通過し、図19(d)及び図20(b)に示すように、被駆動伝達部としてのガイドロッド摺動部332gの平面部と、駆動伝達部としての後端開口部335dの開口辺とが対向し、接触する位置となる。このとき、シャッタ側面支持部335a(突出部)の内周面が先端円筒部332cおよび滑動部332dの外周面と対向する。
なお、上記凝集抑制手段は、ガイドロッド摺動部332gに限られず、片持ち梁332fとしてもよい。この場合、補給現像剤収容容器32がセット位置にあるときに片持ち梁332fが後端開口部335dに位置するように長さ、位置を決定すればよい。
そこで、開閉部材であるところの容器シャッタ332の回転によって発生するトナー凝集を抑制する凝集抑制手段であって、上記実施形態とは別の箇所でのトナー凝集体発生の抑制を目的とする第2の凝集抑制手段を提案するものである。以下の凝集抑制手段は、搬送ノズルの端面611aと対向する先端円筒部332cの当接領域でのトナーへの摺動負荷を低減するものである。
容器シャッタの端面332hは、図9、図14に示すように、画像形成装置に前記補給現像剤収容容器が装着された際には、該端面332hから対向する搬送ノズル611の端面611aに向かって(または容器先端から外に向けて)突出し、搬送ノズル611の端面611aに当接する当接部342を有する。当接部342はこの実施形態における凝集抑制手段(第2の凝集抑制手段)となる突出部である。当接部342の外周面は、補給現像剤収容容器32の回転軸と同心の円周面を有し、搬送ノズルの端面611aに向けてその直径が小さくなるような形状(たとえば半球状)であり、図9に示すように、その半球状の頂部と搬送ノズルの端面611aとで点接触するように設けられている。これにより、当接部342が搬送ノズルの端面611aと当接した際の摺動負荷が低い状態で回転することができる。したがって、容器シャッタの端面332hと搬送ノズルの端面611aとが平坦面の場合に比べて接触面積を大幅に削減できるので、容器本体33の回転に伴う容器シャッタの端面332hと搬送ノズルの端面611aとの間でトナーに加えられる摺動負荷を低減でき、トナーの凝集を抑制することができる。
当接部342の材質として、容器シャッタ332と一体成形する場合は容器シャッタ332と同一の材質、例えばポリスチレン樹脂などが挙げられる。容器シャッタ332は補給現像剤収容容器32側に装着された部品であるので、補給現像剤収容容器32と一緒に交換される。このため、搬送ノズルの端面611aに接触して回転する当接部342の材質は、交換を前提にした場合、プリンタ部100に設置して、基本的に交換しない搬送ノズル611(端面611a)の材質よりも柔らかい材質とするのが耐久性の点で好ましい。
また、当接部342は、図9、図14に示すように、補給現像剤収容容器32の回転中心軸上、言い換えれば容器シャッタ332の回転中心軸上になるよう、容器シャッタの端面332hのおおむね中心に配置されている。このような構成により、容器シャッタの端面332hは搬送ノズルの端面661aに対して相対的に回転するときの当接部342先端の回転軌跡は理想的には1点になる。補給現像剤収容容器と画像形成装置という別部品同士の装着ゆえ許容交差内の位置ズレは不可避であり、かつ大量生産によるばらつきも生じるが、それらを考慮しても上記回転軌跡を極小にすることはできる。そうすると、上記同様に容器シャッタの端面332hと搬送ノズルの端面611aとの接触面積の増大を抑制でき、摺動負荷に起因するトナーの凝集を抑制することができる。
本発明者らは、突出量Xと画像中の黒ポチの発生の関係、すなわち、当接領域の摺動面積と画像中の黒ポチの発生の関係を調べたところ、図22に示す傾向となった。すなわち、本形態において、突出量X(面間の隙間)は1mmに設定している。このため、面間の隙間に入り込んだトナーは摺動による負荷が軽減され、また面外に落下しやすく滞留し難くなるため、凝集体が発生しなくなる。このように、容器シャッタの端面332hと搬送ノズルの端面611aの間の隙間にトナーが入り込んだ場合でも摺動負荷が軽減されるので、トナーへの負荷が軽減される。このため、トナーへの負荷を最小限に抑えて凝集体の生成や異常画像を抑制することができる。
このような構成としても、容器シャッタの端面332hと搬送ノズルの端面611aの面間の隙間に入り込んだトナーは摺動による負荷が軽減される。このため、凝集体が発生しなくなる。このように、トナーが容器シャッタの端面332hと搬送ノズルの端面611aの面間の隙間に入り込んだ場合でも摺動負荷が軽減されるので、トナーへの負荷が軽減される。このため、トナーへの負荷を最小限に抑えて凝集体の生成や異常画像を抑制することができる。
上記の凝集抑制手段では、凝集抑制手段を容器シャッタの端面332hと搬送ノズルの端面611aの間に配置しているので、トナーの凝集体の生成を抑制することに対しては特に有効であるが、補給現像剤収容容器32を補給現像剤補給装置60から取り外したとき、面間に付着したトナーが画像形成装置内または床に落下して汚すことが想定される。
そこで、本凝集抑制手段では、容器シャッタの端面332hにおける搬送ノズルの端面611aとの非当接領域Rにシール部材350を配置した。このため、容器シャッタの端面332hと搬送ノズルの端面611aとの面間にトナーが滞留することを防止することができる。
なお、図29に示すように、シール部材350の潰れ量t1は、0.1mm〜0.5mm程度に設定している。例えば潰れ量を1mm以上にすると、摺動負荷が上昇するため、シール部材350の対向面350aと搬送ノズルの端面611aとの間でトナーの凝集体が発生しや易くなることが観察された。そのため潰れ量t1としては0.5mm以下とするのが望ましい。本形態では潰れ量t1を0.2mmの設定している。このように、シール部材350の圧縮量を最小限にすることにより、補給現像剤収容容器32(容器本体33)の回転負荷を低減することができる。またシール部材350の表面に付着してしまったトナーには僅かながら圧縮作用を受けてしまうが、容器シャッタの端面332hと搬送ノズル611の端面611aという剛体同士に挟まれるわけではなく、柔軟なシール部材350によって搬送ノズル611の端面611aに押し付けられるのでシールの柔軟性が押し付け力を吸収し、トナーへの摺動負荷が小さくなることも見込める。
シール部材350を設けたことによりトナーが面間に入り込むことを抑制することができるので、容器本体33の回転に伴う凝集体の発生もより確実に抑制することができる。
また、図26に示すように、シール部材350の対向面350aは、搬送ノズルの端面611aに圧接された状態で容器シャッタ332と一体で回転する。このため、シール部材350の対向面350aに、図28に示すように、例えば高分子ポリエチレンシート或いはポリエチレンテレフタレート(PET)材で形成されたシート材351を接着することで、搬送ノズルの端面611aに対向する側を低摩擦面として形成してもよい。このように搬送ノズルの端面611aとの対向面350aを低摩擦面とすると、搬送ノズルの端面611aとの摺動でトナーへ与える負荷を軽減することができる。
具体的には、容器開口部を閉鎖する容器シャッタ332を弾性変形する薄膜部材を複数枚(本実施形態では2枚)ずらして重ねることで形成し、重なっている部分が弾性変形によって容器開口部を開放可能に構成する。
当該薄膜部材の重ね合わさっている部分を押し広げて搬送ノズルが容器開口部内に挿入される。
この場合には前述の実施形態における付勢部材によって付勢されるシャッタが存在しない。
しかし、容器開口部から容器後端側に向けて一対の平板状の部材を前述の実施形態のシャッタ側面支持部335aと同様に突出させ、汲み上げ部からノズル開口への補給現像剤の橋渡しをする補給現像剤橋渡し部として機能させる。
上記以外の構成は他の実施形態と同様である。
このように突出部の形状、構成に関しては、本願の効果が奏することが可能であればいかなる対応もとることが可能である。
まず、空の補給現像剤収容容器32に対して、把手部303に容器本体33内に通じる穴部33d2(貫通穴)を形成する(加工工程である。)。
その後、穴部33d2から清掃用ノズルを差し込んで、容器本体33内の清掃を行う。
その後、図38(a)を参照して、穴部33d2が形成された補給現像剤収容容器32を充填機200にセットする。
詳しくは、充填機200の支持部210に把持部303の引掛部としてのくびれ部33d1を係合させて、把持部33dが上方になるように補給現像剤収容容器32を吊着する。
さらに、補給現像剤収容容器32の穴部33d2に、充填機200のノズル220を差し込んで、充填機200から補給現像剤収容容器32内に補給現像剤を充填する(充填工程である。)。
これにより、補給現像剤を充填した後の補給現像剤容器32におけるシール性が担保される。
なお、本実施の形態では、把手部303に覆設されるキャップ90を封止部材として用いたが、穴部33d2に差し込まれる栓を封止部材として用いることもできるし、穴部33d2に覆設される発泡ポリウレタン等のシール部材を封止部材として用いることもできる。すなわち、上記実施形態における補給現像剤収容容器において、容器本体に開口が設けられ、当該開口を封止部材によって封止されている補給現像剤収容容器ができ上がる。
上述したように、本実施形態では、補給現像剤収容容器32の補給現像剤充填時において、容器本体33からノズル受入部材330を分解することなく、補給現像剤収容容器32への補給現像剤充填を行うことができることになる。
これにより、製造時の作業性が向上する。
本発明のキャリアは、特に限定されるものではないが、芯材及び芯材を被覆する被覆層を有し、被覆層は、結着樹脂及び微粒子を含有する。
トナー残量によらず一定のトナーを供給することを目的とし、色安定の改善を行う。
トナーボトル中にキャリアがあらかじめ混合されることにより、トナー排出性の改善に繋がることが確認された。
1.7より小さいと、トナーとのかさ密度差が小さくなるため、凝集体を解す効果が得られ難く、またボトル回転に対する搬送性の効果が得られにくい。また2.6より大きいと、トナーボトル中でトナーとの比重差により外添剤の埋め込みを進めてしまい、ボソツキ、転写不良などの異常画像を引き起こすため好ましくない。
微小凹凸は被覆層にフィラーである微粒子を分散させることで任意に作り出すことができ、被覆層の平均厚み(層厚)hに対する微粒子の粒子径Dの比(D/h)で表現される。D/hは、0.01以上1.0以下が好ましく、0.1以上1.0以下がより好ましい。これにより、キャリア表面に微粒子に起因する微小な凹凸を設けられ、凹凸によるトナー搬送性に優れるという効果が得られる。また被覆層中に微粒子を含有することによる耐磨耗性に優れ、かつ凹凸によるキャリアへのスペント物のかきとり効果に優れたキャリアが得られる。
D/hが1より大きい場合、低画像面積でのランニングを行なうと、被覆層の微粒子に起因する凸部が削れることによる抵抗の低下等が発生し、画像品質が低下する。また、D/hが0.01より小さい場合、粒子に起因する凹凸は、ほとんど見られず、被覆層の表面が平らになり、トナーの固着による帯電性能の低下等が発生し、画像品質が低下する。
また、微粒子の粒子径Dは遠心沈降法による平均粒径により求めることができる。この時粒子の重心中心からの距離とする。
被覆率=(Ds*ρs*W)/(4*Df*ρf)*100
(Ds:キャリア芯材粒径、ρs:キャリア芯材真比重、W:キャリア芯材に対する微粒子(導電性粒子および無機酸化粒子)の添加量の比、Df:微粒子(導電性粒子および無機酸化粒子)の粒径、ρf:導電性粒子および無機酸化粒子の真比重)
存在(A)の被膜率は上式のWを以下のように変えることにより求める。
回転速度:2000rpm
最大粒度:2.0μm
最小粒度:0.1μm
粒度間隔:0.1μm
分散媒粘度:0.59mPa・s
分散媒密度:0.87g/cm3
粒子密度:無機微粒子の密度は乾式自動嵩密度計アキュピック1330(島津製作所社製)を用い測定した真比重値を入力
本発明のキャリアにおいて、芯材は、公知のものであれば特に限定されず、フェライト、Cu−Znフェライト、Mnフェライト、Mn−Mgフェライト、Mn−Mg−Srフェライト、マグネタイト、鉄、ニッケル等が挙げられ、キャリアの用途、使用目的に合わせ適宜選択して用いることができる。例えばMFL−35S(パウダーテック株式会社製)、MFL−35HS(パウダーテック株式会社製)、DFC−400M(同和鉄粉工業社製)などがあるが、これらに限られない。また、芯材の平均粒子径は、20〜65μmであることが好ましい。平均粒子径が20μm未満である場合は、静電潜像担持体へのキャリア付着が発生しやすくなる。また、平均粒子径が65μmを超える場合は、キャリアスジ等が発生し、画質が低下しやすい。
粒子の含有率(重量%)は以下の式で求めることができる。
また、微粒子の粉体比抵抗が、−3Log(Ω・cm)〜3Log(Ω・cm)であることが好ましい。
サンプル容器:アルミニウム製サンプルパン(フタあり)
サンプル量:5mg
リファレンス:アルミニウム製サンプルパン(アルミナ10mg)
雰囲気:窒素(流量50ml/min)
温度条件
開始温度:20℃
昇温速度:10℃/min
終了温度:150℃
保持時間:なし
降温温度:10℃/min
終了温度:20℃
保持時間:なし
昇温速度:10℃/min
終了温度:150℃
シリコーン樹脂としては、公知のものを用いることができ、オルガノシロサン結合のみからなるストレートシリコーン樹脂や、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂等で変性したシリコーン樹脂等が挙げられる。市販品のストレートシリコーン樹脂としては、KR271、KR255、KR152(以上、信越化学工業社製)、SR2400、SR2406、SR2410(以上、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)等が挙げられる。この場合、シリコーン樹脂単体で用いることも可能であるが、架橋反応する他成分、帯電量を調整する成分等を同時に用いることもできる。さらに、変性シリコーン樹脂としては、KR206(アルキド変性)、KR5208(アクリル変性)、ES1001N(エポキシ変性)、KR305(ウレタン変性)(以上、信越化学工業社製)、SR2115(エポキシ変性)、SR2110(アルキド変性)(以上、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)等が挙げられる。
アクリル樹脂としては、公知のものを用いることができ、特に限定されない。また、アクリル樹脂は、単体で用いることも可能であるが、架橋反応する成分を同時に用いることもできる。架橋反応する成分としては、グアナミン、メラミン樹脂等のアミノ樹脂、酸性触媒等が挙げられる。酸性触媒としては、触媒作用を持つものであれば特に限定されないが、完全アルキル化型、メチロール基型、イミノ基型、メチロール/イミノ基型等の反応性官能基を有するものを用いることができる。
現像剤収容部内に補給されたトナーとキャリアは、搬送スクリューによって、初期から収容されているトナーとキャリアと共に混合されるが、この時、トナーとキャリア、あるいはキャリア同士が互いに接触し、その摩擦によってキャリア表面では膜削れが発生しやすい。
このため、現像剤の交換量が低い場合や、初期から収容されているキャリアの一部が現像剤収容部から排出されずに残留した場合にも、上述したのと同様の機構によって、現像剤収容部内におけるキャリアの劣化が抑えられて、長期間の使用後においても、現像剤の帯電性が安定した状態を保つことができる。
また、補給用現像剤及び現像装置内現像剤に含まれるトナーは、少なくとも結着樹脂及び着色剤を含んで構成され、更に離型剤、帯電制御剤、またこれらの他に、必要に応じてその他の成分を含んでなる。
トナーの製造方法としては、特に一つのものに限定されるものではなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、粉砕法、水系媒体中で油相を乳化、懸濁又は凝集させトナー母体粒子を形成させる、懸濁重合法、乳化重合法、ポリマー懸濁法等が挙げられる。
本発明において用いられるトナーの結着樹脂としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリスチレン、ポリp−スチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその置換体の単重合体、スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸共重合隊、スチレン−メタアクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプロピル共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系共重合体、ポリチメルメタクリレート樹脂、ポリブチルメタクリレート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリアクリル酸樹脂、ロジン樹脂、変性ロジン樹脂、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は芳香族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂などが単独あるいは混合して使用できる。
着色剤としては、特に制限はなく、公知の染料及び顔料の中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン、等が挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
着色剤は、樹脂と複合化されたマスターバッチとして使用してもよい。該樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、スチレン又はその置換体の重合体、スチレン系共重合体、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリブチルメタクリレート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィン、等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
離型剤としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、ワックス類、等が好適に挙げられる。
ワックス類としては、例えば、カルボニル基含有ワックス、ポリオレフィンワックス、長鎖炭化水素、等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、カルボニル基含有ワックスが好ましい。
カルボニル基含有ワックスとしては、例えば、ポリアルカン酸エステル、ポリアルカノールエステル、ポリアルカン酸アミド、ポリアルキルアミド、ジアルキルケトン、等が挙げられる。前記ポリアルカン酸エステルとしては、例えば、カルナバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレート等が挙げられる。ポリアルカノールエステルとしては、例えば、トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエート等が挙げられる。前記ポリアルカン酸アミドとしては、例えば、ジベヘニルアミド等が挙げられる。前記ポリアルキルアミドとしては、例えば、トリメリット酸トリステアリルアミド等が挙げられる。前記ジアルキルケトンとしては、例えば、ジステアリルケトン等が挙げられる。これらカルボニル基含有ワックスの中でも、ポリアルカン酸エステルが特に好ましい。
長鎖炭化水素としては、例えば、パラフィンワックス、サゾールワックス等が挙げられる。
融点が、40℃未満であると、ワックスが耐熱保存性に悪影響を与えることがあり、160℃を超えると、低温での定着時にコールドオフセットを起こし易いことがある。
離型剤の溶融粘度としては、該ワックスの融点より20℃高い温度での測定値として、5〜1,000cpsが好ましく、10〜100cpsがより好ましい。溶融粘度が、5cps未満であると、離型性が低下することがあり、1,000cpsを超えると、耐ホットオフセット性、低温定着性への向上効果が得られなくなることがある。
離型剤の前記トナーにおける含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1〜40重量%が好ましく、3〜30重量%がより好ましい。
前記含有量が、40重量%を超えると、トナーの流動性が悪化することがある。
帯電制御剤としては、特に制限はなく、感光体に帯電される電荷の正負に応じて正又は負の帯電制御剤を適宜選択して用いることができる。
負の帯電制御剤としては、例えば、電子供与性の官能基を持つ樹脂又は化合物、アゾ染料、有機酸の金属錯体、などを用いることができる。具体的には、ボントロン(品番:S−31、S−32、S−34、S−36、S−37、S−39、S−40、S−44、E−81、E−82、E−84、E−86、E−88、A、1−A、2−A、3−A)(以上、オリエント化学工業社製))、カヤチャージ(品番:N−1、N−2)、カヤセットブラック(品番:T−2、004)(以上、日本化薬社製))、アイゼンスピロンブラック(T−37、T−77、T−95、TRH、TNS−2)(以上、保土谷化学工業社製)、FCA−1001−N、FCA−1001−NB、FCA−1001−NZ、(以上、藤倉化成社製)、などが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
無機微粒子としては、例えば、シリカ、チタニア、アルミナ、酸化セリウム、チタン酸ストロンチウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸カルシウム等を用いることができ、シリコーンオイルやヘキサメチルジシラザンなどで疎水化処理されたシリカ微粒子や、特定の表面処理を施した酸化チタンを用いることがより好ましい。
前記シリカ微粒子としては、例えば、アエロジル(品番:130、200V、200CF、300、300CF、380、OX50、TT600、MOX80、MOX170、COK84、RX200、RY200、R972、R974、R976、R805、R811、R812、T805、R202、VT222、RX170、RXC、RA200、RA200H、RA200HS、RM50、RY200、REA200)(以上、日本アエロジル社製)、HDK(品番:H20、H2000、H3004、H2000/4、H2050EP、H2015EP、H3050EP、KHD50)、HVK2150(以上、ワッカーケミカル社製)、カボジル(品番:L−90、LM−130、LM−150、M−5、PTG、MS−55、H−5、HS−5、EH−5、LM−150D、M−7D、MS−75D、TS−720、TS−610、TS−530)(以上、キャボット社製)等を用いることができる。
無機微粒子の添加量としては、トナー母体粒子100重量部に対し0.1〜5.0重量部が好ましく、0.5〜3.2重量部がより好ましい。
前記のトナー材料を混合し、該混合物を溶融混練機に仕込んで溶融混練する。該溶融混練機としては、例えば、一軸、二軸の連続混練機や、ロールミルによるバッチ式混練機を用いることができる。例えば、神戸製鋼所社製KTK型二軸押出機、東芝機械社製TEM型押出機、ケイシーケイ社製二軸押出機、池貝鉄工所社製PCM型二軸押出機、ブス社製コニーダー等が好適に用いられる。この溶融混練は、結着樹脂の分子鎖の切断を招来しないような適正な条件で行なうことが好ましい。具体的には、溶融混練温度は、結着樹脂の軟化点を参考にして行われ、該軟化点より高温過ぎると切断が激しく、低温すぎると分散が進まないことがある。
分級は、前記粉砕で得られた粉砕物を分級して所定粒径の粒子に調整する。前記分級は、例えば、サイクロン、デカンター、遠心分離等により、微粒子部分を取り除くことにより行なうことができる。
粉砕及び分級が終了した後に、粉砕物を遠心力などで気流中に分級し、所定の粒径のトナーを製造する。
このため、画像上へのキャリア付着によって画像の精細性が低下したり、現像剤収容容器(14)内の現像剤量が減少することによって、画質劣化、耐久性悪化等の不具合が発生したりすることが、効果的に防止される。このため、経時での使用において、長期にわたり良好な画像品質を維持することができる。
なお、本発明において使用される画像形成装置の構成としては、本実施形態において説明した、上述の構成を有するものに限られるものではなく、同様の機能を有していれば、他の構成を有する画像形成装置を使用することも可能である。
MnCO3、Mg(OH)2、およびFe2O3粉を秤量し混合して混合粉を得た。
この混合粉を、加熱炉により900℃、3時間、大気雰囲気下で仮焼し、得られた仮焼物を冷却後、粉砕して、ほぼ粒径1μm径の粉体とした。
この粉体を1重量%の分散剤を水と共に加えてスラリーとし、このスラリーをスプレードライヤに供給して造粒し、平均粒径約40μmの造粒物を得た。
この造粒物を焼成炉に装填し、窒素雰囲気下で、1250℃、5時間焼成した。
得られた焼成物を解砕機で解砕した後、篩い分けにより粒度調整を行い、体積平均粒径が約35μmの球形フェライト粒子を得た。
この造粒物の成分分析を行ったところMnO 46.2mol%、MgO 0.7mol%、Fe2O3 53mol%であった。
また、SF−1は130、SF−2は128、Raは0.45μmであった。
MnCO3、Mg(OH)2、Fe2O3、及びSrCO3粉を秤量し混合して混合粉を得た。
この混合粉を、加熱炉により850℃、1時間、大気雰囲気下で仮焼し、得られた仮焼物を冷却後、粉砕して、粒径3μm以下の粉体とした。
この粉体を1重量%の分散剤を水と共に加えてスラリーとし、このスラリーをスプレードライヤに供給して造粒し、平均粒径約40μmの造粒物を得た。
この造粒物を焼成炉に装填し、窒素雰囲気下で、1120℃、4時間焼成した。
得られた焼成物を解砕機で解砕した後、篩い分けにより粒度調整を行い、体積平均粒径が約35μmの球形フェライト粒子を得た。
この造粒物の成分分析を行ったところMnO 40.0mol%、MgO 10.0mol%、Fe2O3 50mol%、SrO 0.4mol%であった。
また、このときのSF−1は145、SF−2は155、Raは0.85μmであった。
四つ口フラスコに、フェノール50g、37%ホルマリン75g、球状マグネタイト(平均粒子径0.24μm)320g、粒状ヘマタイト粒子(平均粒子径0.40μm)80g、フッ化カルシウム1.0g、28%アンモニア水15g、水50gを入れ、攪拌、混合しながら40分間で85℃まで昇温・保持し、180分間反応・硬化させた。
その後、30℃まで冷却し、0.5リットルの水を添加した後、上澄み液を除去し、沈殿物を水洗し、風乾した。
次いで、これを減圧下(5mmHg以下)に50〜60℃で乾燥して、球状マグネタイト粒子と球状ヘマタイト粒子とをフェノール樹脂をバインダとして結合した球状複合体粒子粉末Cを得た。
得られた球状複合体粒子Cは平均粒子径が40.1μmであり、真球に近い球形を呈していた。
球状複合体粒子Cの非磁性金属酸化物粒子の含有量は磁化値の測定及び比重の測定から算出した結果、強磁性鉄化合物粒子と非磁性金属酸化物粒子との総量に対し、19.9重量%であった。
20重量%のシリコーン樹脂溶液SR2410(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)425重量部、アミノシランSH6020(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)0.858重量部、非導電性粒子として、平均粒子径Dが0.3μmのアルミナ(フィラーA)85.4重量部及びトルエン300重量部を、ホモミキサーを用いて15分間分散させることにより、被覆層形成溶液を得た。
芯材として、重量平均粒子径が35μmの焼成フェライト粉である芯材Aを用い、被覆層の平均厚さhが0.5μmになるように、スピラコーター(岡田精工社製)を用いて、コーター内温度40℃で被覆層形成溶液を芯材の表面に塗布し、乾燥した。
得られたキャリアを電気炉中に、300℃で1時間放置して焼成した。冷却後、目開きが63μmの篩を用いて解砕し、アルミナを50重量%含有し、D/hが0.6、体積固有抵抗が1014.2Ω・cm、磁化が68Am2/kgのキャリアを得た。
平均凸凹差は、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、キャリア断面を観察し、キャリア表面を覆う被覆層の樹脂部の厚みを測定することで求めた。具体的には、前記キャリア断面から任意の50点の芯材表面と被覆層表面までの距離を測定し、測定値の数値の大きい値から5点の平均値と数値の小さい値から5点の平均値との差とした。
(結着樹脂合成例1)
冷却管、攪拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物724重量部、イソフタル酸276重量部およびジブチルチンオキサイド2重量部を入れ、常圧下230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時間反応した後、160℃まで冷却して、これに32重量部の無水フタル酸を加えて2時間反応した。次いで、80℃まで冷却し、酢酸エチル中にてイソフォロンジイソシアネート188重量部と2時間反応を行いイソシアネート含有プレポリマー(P1)を得た。
次いでプレポリマー(P1)267重量部とイソホロンジアミン14重量部を50℃で2時間反応させ、重量平均分子量64000のウレア変性ポリエステル(U1)を得た。
上記と同様にビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物724重量部、テレフタル酸276重量部を常圧下、230℃で8時間重縮合し、次いで10〜15mmHgの減圧で5時間反応して、ピーク分子量5000の変性されていないポリエステル(E1)を得た。ウレア変性ポリエステル(U1)200重量部と変性されていないポリエステル(E1)800重量部を酢酸エチル/MEK(1/1)混合溶剤2000重量部に溶解、混合し、結着樹脂(B1)の酢酸エチル/MEK溶液を得た。
一部減圧乾燥し、結着樹脂(B1)を単離した。Tgは62℃であった。
テレフタル酸 60重量部
ドデセニル無水コハク酸 25重量部
無水トリメリット酸 15重量部
ビスフェノールA(2,2)プロピレンオキサイド 70重量部
ビスフェノールA(2,2)エチレンオキサイド 50重量部
顔料:C.I.Pigment Yellow 155 40重量部
結着樹脂:ポリエステル樹脂A 60重量部
水 30重量部
ビーカー内に前記の結着樹脂(B1)の酢酸エチル/MEK溶液2400重量部、ペンタエリスリトールテトラベヘネート(融点81℃、溶融粘度25cps)200重量部、マスターバッチ(M1)80重量部を入れ、60℃にてTK式ホモミキサーにて12000rpmで攪拌し、均一に溶解、分散させ、トナー材料液を用意した。
ビーカー内にイオン交換水7060重量部、ハイドロキシアパタイト10%懸濁液(日本化学工業(株)製スーパタイト10)2940重量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.20重量部を入れ均一に溶解した。
ついで60℃に昇温し、TK式ホモミキサーにて12000rpmに攪拌しながら、上記トナー材料溶液を投入し10分間攪拌した。
ついでこの混合液を攪拌棒および温度計付のコルベンに移し、98℃まで昇温して溶剤を除去し、濾別、洗浄、乾燥した後、風力分級し、トナー粒子を得た。
次に「トナー1」の粒径を、コールターエレクトロニクス社製の粒度測定器「コールターカウンターTA2」を用い、アパーチャー径100μmで測定したところ、体積平均粒径(Dv)=6.2μm、個数平均粒径(Dn)=5.1μmであった。
引き続き、「トナー1」の円形度を、フロー式粒子像分析装置FPIA−1000(東亜医用電子株式会社製)により平均円形度として計測した。測定は、前記装置に、予め不純固形物を除去した水100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(アルキルベンゼンスフォン酸塩)を0.1〜0.5ml加え、更に測定試料を0.1〜0.5g程度加え、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、分散液濃度を3000〜1万個/μlに調整した測定液をセットして行なった。得られた「トナー1」の円形度は0.96であった。
<補給現像剤収容容器>
図10に示す補給現像剤収容容器(容器開口部の断面は、図30に示す断面)を用いた。容器本体内には、製造例6で製造した補給現像剤を充填した。
図10に示す補給現像剤収容容器は、容器本体が、容器開口部の容器本体内部側から、一端側に向かって突出している突出部を有している。
また、汲み上げ部は、容器本体内壁面から突出部に向かって伸びる汲み上げ壁面と突出部に沿うように湾曲する湾曲部とを有している。
また、汲み上げ部は、容器本体内壁面から突出部に向かって隆起した隆起部を有している。隆起部には突出部に沿うように湾曲する湾曲部が設けられている。
突出部は、補給現像剤収容容器が補給現像剤搬送装置に装着された際、湾曲部と挿入された搬送管の補給現像剤受入口との間に存在するように設けられている。
更に、図10に示す補給現像剤収容容器は、突出部が、板状の部材であって、板状の部材の平らな側面(厚さ方向の側面)が、湾曲部と、挿入された補給現像剤搬送管の補給現像剤受入口との間に存在するように設けられている。
更に、図10に示す補給現像剤収容容器は、汲み上げ壁面を有する汲み上げ部を2つ有する。2つの汲み上げ部それぞれにおいて、補給現像剤収容容器が補給現像剤搬送装置に装着された際、前記汲み上げ部が有する湾曲部と、挿入された搬送管の補給現像剤受入口との間に、突出部が存在する。
図10に示す補給現像剤収容容器は、汲み上げ部が容器本体と一体的に形成されており、突出部が容器本体に固定されており、容器本体が回転することで、前記汲み上げ部が、補給現像剤を下方から上方に持ち上げる。
<<補給安定性>>
上記の補給現像剤収容容器について、上記排出性の評価方法と同じ評価方法で評価を行った。
その際の容器本体からの補給現像剤補給性を以下の評価基準で評価した。結果を表2に示した。
〔評価基準〕
◎:非常に良好(補給現像剤が排出できなくなるまで駆動し続けたときに、補給現像剤収容容器内の補給現像剤残量が70g未満、10g以上の範囲において、補給現像剤補給量が0.4g/sec以上の状態で安定的に(一定量)で維持されている。図39のイ)
※補給現像剤補給量0.4g/secは、A4紙に全ベタ画像を連続通紙しても補給現像剤補給量不足によりベタ画像のかすれ等がない(ベタ追従性)ことが予測される補給量である。
※本実験においては補給現像剤の未使用時充填量(製品出荷時の充填量)は200g以上と想定して、排出性を検証するために上記のように補給現像剤70g未満の範囲とした。補給現像剤10g以上の範囲としたのは、容器内壁に補給現像剤に含まれていたトナーが付着する分を考慮したものである。
※補給現像剤補給量は、0.4g/secより少ないが、安定的に(一定量で)補給量が維持されているため、補給現像剤収容容器の回転数を上げる等により、補給現像剤補給量の底上げを行なうことができ、安定して、ベタ追従に十分な補給が行える。
※補給現像剤は排出されるため、補給が0になるということはないが、ベタ追従性を保障するためにより複雑な補給制御が必要となる。
※今回の◎、○となっている補給現像剤について言えば補給現像剤残量が10g未満の範囲で補給量が急激に減少した(変極点を持って下降した)。
また、今回の実験においては、◎、○となっている補給現像剤の補給現像剤補給量の変動幅が補給現像剤残量10gから70gの範囲において0.05g/sec以内であった。
33 容器本体
33a 容器開口部
50 現像装置
60(Y,M,C,K) 補給現像剤補給装置
70 補給現像剤収容容器収納部
302 螺旋状突起
303 把手部
304 汲み上げ部
304f 汲み上げ壁面
304h 凸部
304i 湾曲部
330 ノズル受入部材
331 ノズル受入口
332 容器シャッタ
332a シャッタ抜け防止爪
332c 先端円筒部
332d 滑動部
332e ガイドロッド
332f 片持ち梁
332g ガイドロッド摺動部
332h 容器シャッタの端面
332i 円筒部
333 容器シール
333a 管挿入口の内面
335 シャッタ後端支持部
335a シャッタ側面支持部
335b シャッタ支持開口部
335d 後端開口部
336 容器シャッタバネ
340 容器シャッタ支持部材
342 当接部
350 シール部材
610 ノズル開口
611 搬送ノズル
611a 搬送ノズルの端面
614 搬送スクリュ
Claims (12)
- 補給現像剤搬送装置に装着可能であり、前記補給現像剤搬送装置に供給する補給現像剤が収容された容器本体と、
前記容器本体の内部に配置され、前記補給現像剤を前記容器本体における長手方向の一端側から容器開口部が設けられた他端側に搬送する搬送部と、
前記容器開口部に配置され、前記補給現像剤搬送装置に固定された搬送管を受け入れ可能な管受入口と、
前記搬送部によって搬送された前記補給現像剤を前記容器本体の下方から上方に持ち上げ、前記搬送管の補給現像剤受入口に向けて移動させる汲み上げ部と、を備える補給現像剤収容容器において、
前記補給現像剤が、トナーとキャリアとを含有し、
前記容器本体が、前記容器開口部の容器本体内部側から、前記一端側に向かって突出している突出部を有し、
前記汲み上げ部が、前記容器本体内壁面から前記突出部に向かって伸びる汲み上げ壁面と、前記突出部に沿うように湾曲する湾曲部と、を有し、
前記突出部が、前記補給現像剤収容容器が前記補給現像剤搬送装置に装着された際、前記湾曲部と挿入された前記搬送管の補給現像剤受入口との間に存在するように設けられている、
ことを特徴とする補給現像剤収容容器。 - 補給現像剤搬送装置に装着可能であり、前記補給現像剤搬送装置に供給する補給現像剤が収容された容器本体と、
前記容器本体の内部に配置され、前記補給現像剤を前記容器本体における長手方向の一端側から容器開口部が設けられた他端側に搬送する搬送部と、
前記容器開口部に配置され、前記補給現像剤搬送装置に固定された搬送管を受け入れ可能な管受入口と、
前記搬送部によって搬送された前記補給現像剤を前記容器本体の下方から上方に持ち上げ、前記搬送管の補給現像剤受入口に向けて移動させる汲み上げ部と、を備える補給現像剤収容容器において、
前記補給現像剤が、トナーとキャリアとを含有し、
前記容器本体が、前記容器開口部の容器本体内部側から、前記一端側に向かって突出している突出部を有し、
前記汲み上げ部が、前記容器本体内壁面から前記突出部に向かって隆起した隆起部を有し、
前記隆起部には前記突出部に沿うように湾曲する湾曲部が設けられており、
前記突出部が、前記補給現像剤収容容器が前記補給現像剤搬送装置に装着された際、前記湾曲部と挿入された前記搬送管の補給現像剤受入口との間に存在するように設けられている、
ことを特徴とする補給現像剤収容容器。 - 前記補給用現像剤は、キャリアの含有率が3〜50質量%であることを特徴とする請求項1または2に記載の補給用現像剤収容容器。
- 前記キャリアは、かさ密度が1.7〜2.6g/cm3であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の補給現像剤収容容器。
- 前記キャリアは、微粒子を含有する被覆層を備え、
前記被覆層の平均厚みhに対する前記微粒子の体積平均粒径Dの比D/hが、0.01〜1.00であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の補給現像剤収容容器。 - 前記微粒子の粉体比抵抗が、−3Log(Ω・cm)〜3Log(Ω・cm)であることを特徴とする請求項5に記載の補給現像剤収容容器。
- 前記微粒子が、アルミナ、シリカ、チタン、バリウム、スズ、及びカーボンの少なくともいずれかを含有することを特徴とする請求項5または6に記載の補給現像剤収容容器。
- 前記突出部が、平らな側面を有する板状の部材であって、
前記板状の部材の平らな側面が、前記湾曲部と、挿入された補給現像剤搬送管の補給現像剤受入口との間に存在するように設けられていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の補給現像剤収容容器。 - 前記汲み上げ部を2つ有し、
前記補給現像剤収容容器が前記補給現像剤搬送装置に装着された際、前記2つの汲み上げ部がそれぞれに有する湾曲部と、挿入された前記搬送管の補給現像剤受入口との間のそれぞれに、前記突出部が存在することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の補給現像剤収容容器。 - 前記汲み上げ部と、前記突出部とが、前記容器本体に固定されている又は一体的に形成されており、
前記容器本体が回転することで、前記汲み上げ部が、前記補給現像剤を下方から上方に持ち上げることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の補給現像剤収容容器。 - 前記容器開口部を閉鎖する閉鎖位置と、開放する開放位置との間で移動可能なシャッタ部材を有し、
前記シャッタ部材が、前記補給現像剤搬送装置に固定された搬送管に押圧されることで前記閉鎖位置から前記開放位置へと移動するとともに、
前記突出部が、前記シャッタ部材の移動領域に沿って設けられていることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の補給現像剤収容容器。 - 請求項1乃至11のいずれかに記載の補給現像剤収容容器が画像形成装置本体に着脱可能に設置されていることを特徴とする画像形成装置。
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