JP2014228161A - 冷媒蒸発器 - Google Patents

冷媒蒸発器 Download PDF

Info

Publication number
JP2014228161A
JP2014228161A JP2013106144A JP2013106144A JP2014228161A JP 2014228161 A JP2014228161 A JP 2014228161A JP 2013106144 A JP2013106144 A JP 2013106144A JP 2013106144 A JP2013106144 A JP 2013106144A JP 2014228161 A JP2014228161 A JP 2014228161A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
refrigerant
heat exchange
tank
evaporation
exchange core
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013106144A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6098358B2 (ja
Inventor
章太 茶谷
Shota Chatani
章太 茶谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2013106144A priority Critical patent/JP6098358B2/ja
Priority to CN201480029078.4A priority patent/CN105229394B/zh
Priority to KR1020157032023A priority patent/KR101748242B1/ko
Priority to PCT/JP2014/002590 priority patent/WO2014188689A1/ja
Priority to US14/890,689 priority patent/US10161659B2/en
Publication of JP2014228161A publication Critical patent/JP2014228161A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6098358B2 publication Critical patent/JP6098358B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)

Abstract

【課題】冷凍サイクルを流れる冷媒流量が低流量の場合に、冷媒蒸発器を通過する送風空気に温度分布が生じることを抑制する。
【解決手段】冷媒蒸発器1は、第2風下側タンク部23の内部に形成された第1冷媒集合部23aと第2風上側タンク部13の内部に形成された第2冷媒分配部13bとを連結すると共に、第2風下側タンク部23の内部に形成された第2冷媒集合部23bと第2風上側タンク部13の内部に形成された第1冷媒分配部13aとを連結して、冷媒の流れ方向を各熱交換コア部11、21のコア幅方向で入れ替える構成となっている。そして、第1風下側タンク部22内には、冷媒導入部22aから流入した液相冷媒の流れを堰き止める堰き止めプレート24が設けられている。堰き止めプレート24は、送風空気の流れ方向から見たときに、第1風上側熱交換コア部11aと第2風上側熱交換コア部11bとの境目110と重合する位置に配置されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、被冷却流体から吸熱して冷媒を蒸発させることで、被冷却流体を冷却する冷媒蒸発器に関する。
冷媒蒸発器は、外部を流れる被冷却流体(例えば、空気)から吸熱して、内部を流れる冷媒(液相冷媒)を蒸発させることで、被冷却流体を冷却する冷却用熱交換器として機能する。
この種の冷媒蒸発器としては、複数のチューブを積層して構成される熱交換コア部、および複数のチューブの両端部に接続された一対のタンク部を備える第1、第2蒸発部を被冷却流体の流れ方向に直列に配置し、各蒸発部における一方のタンク部同士を一対の連通部を介して連結する構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1の冷媒蒸発器では、第1蒸発部の熱交換コア部を流れた冷媒を、各蒸発部の一方のタンク部および当該タンク部同士を連結する一対の連通部を介して第2蒸発部の熱交換コア部に流す際に、冷媒の流れを熱交換コア部の幅方向(左右方向)で入れ替える構成としている。つまり、冷媒蒸発器は、一対の連通部のうち、一方の連通部によって、第1蒸発部の熱交換コア部の幅方向一側を流れる冷媒を第2蒸発部の熱交換コア部の幅方向他側に流すと共に、他方の連通部によって第1蒸発部の熱交換コア部の幅方向他側を流れる冷媒を第2蒸発部の熱交換コア部の幅方向一側に流すように構成されている。
この特許文献1に記載の冷媒蒸発器1においては、冷凍サイクル内を循環する冷媒流量が少ない低流量運転時において、第1蒸発部の熱交換コア部の幅方向一側を流れる冷媒を第2蒸発部の熱交換コア部の幅方向他側に流す冷媒通路A、および第1蒸発部の熱交換コア部の幅方向他側を流れる冷媒を第2蒸発部の熱交換コア部の幅方向一側に流す冷媒通路Bのうち、冷媒流路Aに全ての液相冷媒が流れ、冷媒流路Bに全く液相冷媒が流れない状態が存在するおそれがある。
この場合、冷媒流路Aには液相冷媒が流れるので、第1蒸発部の熱交換コア部の幅方向一側と、第2蒸発部の熱交換コア部の幅方向他側には、液相冷媒が流れることになる。したがって、冷媒蒸発器を送風空気の流れ方向から見たときに、第1蒸発部の熱交換コア部および第2蒸発部の熱交換コア部における重合する部位の全域に液相冷媒が流れる。
このように液相冷媒が分布する冷媒蒸発器では、各蒸発部の熱交換コア部のいずれかによって、冷媒が送風空気から顕熱および潜熱を吸熱するので、送風空気を充分に冷却することが可能となる。
低流量運転時において上述のような液相冷媒の分配を行うためには、第1蒸発部の熱交換コア部に冷媒を分配する入口側タンク部において、冷媒を導入する冷媒導入部から、第2蒸発部の二つの熱交換コア部の境目と対向する位置(以下、境対向部位という)まで、冷媒を流す必要がある。
これに対し、特許文献2に、冷媒導入部にノズルを設けることで、低流量運転時においても入口側タンク部の奧側(冷媒導入部と反対側の端部)まで液相冷媒を飛ばすことで、液相冷媒の分配性を向上させる冷媒蒸発器が開示されている。
特許第4124136号公報 特許第4106998号公報
ここで、上記特許文献2に記載のノズルを、上記特許文献1に記載の冷媒蒸発器に適用した場合、第1蒸発部の二つの熱交換コア部のうち冷媒導入部に近い側の熱交換コア部(以下、入口側熱交換コア部という)に液相冷媒を充分に流すためには、冷媒導入部から当該境目対向部位よりも奧側まで液相冷媒を飛ばす必要がある。
しかしながら、冷媒導入部から当該境目対向部位よりも奧側まで液相冷媒を飛ばすと、入口側熱交換コア部に流れる液相冷媒の流量が不足し、冷媒蒸発器を送風空気の流れ方向から見たときに、液相冷媒が流れない領域が発生する。このため、冷媒蒸発器を通過する送風空気に温度分布が生じてしまうという問題がある。
本発明は上記点に鑑みて、冷凍サイクルを流れる冷媒流量が低流量の場合に、冷媒蒸発器を通過する送風空気に温度分布が生じることを抑制することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、外部を流れる被冷却流体と冷媒との間で熱交換を行う冷媒蒸発器において、被冷却流体の流れ方向に対して直列に配置された第1蒸発部(20)および第2蒸発部(10)を備え、第1蒸発部(20)および第2蒸発部(10)それぞれは、冷媒が流れる複数のチューブ(111、211)を積層して構成された熱交換コア部(11、21)と、複数のチューブ(111、211)の両端部に接続され、複数のチューブ(111、211)を流れる冷媒の集合あるいは分配を行う一対のタンク部(12、13、22、23)と、を有し、第1蒸発部(20)における熱交換コア部(21)は、複数のチューブ(211)のうち、一部のチューブ群で構成される第1コア部(21a)、および残部のチューブ群で構成される第2コア部(21b)を有し、第2蒸発部(10)における熱交換コア部(11)は、複数のチューブ(111)のうち、被冷却流体の流れ方向において第1コア部(21a)の少なくとも一部と対向するチューブ群で構成される第3コア部(11a)、および被冷却流体の流れ方向において第2コア部(21b)の少なくとも一部と対向するチューブ群で構成される第4コア部(11b)を有し、第1蒸発部(20)における一対のタンク部(22、23)のうち、一方のタンク部(23)は、第1コア部(21a)からの冷媒を集合させる第1冷媒集合部(23a)、第2コア部(21b)からの冷媒を集合させる第2冷媒集合部(23b)を含んで構成され、第2蒸発部(10)における一対のタンク部(12、13)のうち、一方のタンク部(13)は、第3コア部(11a)に冷媒を分配させる第1冷媒分配部(13a)、第4コア部(11b)に冷媒を分配させる第2冷媒分配部(13b)を含んで構成され、第1蒸発部(20)および第2蒸発部(10)は、第1冷媒集合部(23a)の冷媒を第2冷媒分配部(13b)に導く第1連通部(31a、32b、33a)、および第2冷媒集合部(23b)の冷媒を第1冷媒分配部(13a)に導く第2連通部(31b、32a、33b)を有する冷媒入替部(30)を介して連結されており、第1蒸発部(20)の一対のタンク部(22、23)のうち他方のタンク部(22)におけるチューブ(211)の積層方向の端部には、他方のタンク部(22)内部へ冷媒を導入するための冷媒導入部(22a)が接続されており、第1蒸発部(20)の他方のタンク部(22)内には、冷媒導入部(22a)から当該他方のタンク部(22)内に流入した液相冷媒の流れを堰き止める堰き止め手段(24、221a、251)が設けられており、堰き止め手段(24、221a、251)は、被冷却流体の流れ方向から見たときに、第2蒸発部(10)における第3コア部(11a)と第4コア部(11b)との境目(110)と重合する位置に配置されていることを特徴とする。
これによれば、第1蒸発部(20)の他方のタンク部(22)内に、冷媒導入部(22a)から当該他方のタンク部(22)内に流入した液相冷媒の流れを堰き止める堰き止め手段(24、221a、251)を設けることで、冷凍サイクルを流れる冷媒流量が低流量の場合であっても、冷媒導入部22aと堰き止め手段(24、221a、251)との間に配置されるチューブ(211)に液相冷媒を確実に流入させることができる。
そして、この堰き止め手段(24、221a、251)を、被冷却流体の流れ方向から見たときに、第2蒸発部(10)における第3コア部(11a)と第4コア部(11b)との境目(110)と重合する位置に配置することで、第2蒸発部(10)における第3コア部(11a)および第4コア部(11b)のうち、冷媒導入部22aと堰き止め手段(24、221a、251)との間に配置されるチューブ(211)と対向しない方のコア部に、液相冷媒を流すことができる。
したがって、冷媒蒸発器を被冷却流体の流れ方向から見たときに、第1蒸発部(20)および第2蒸発部(10)の熱交換コア部(11、21)における重合する部位の全域に液相冷媒を流すことができる。このため、冷凍サイクルを流れる冷媒流量が低流量の場合に冷媒蒸発器を通過する送風空気に温度分布が生じることを抑制できる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
第1実施形態に係る冷媒蒸発器の模式的な斜視図である。 図1に示す冷媒蒸発器の分解斜視図である。 実施形態における中間タンク部の模式的な斜視図である。 図3に示す中間タンク部の分解斜視図である。 第1実施形態における第1風下側タンク部近傍を示す拡大断面図である。 第1実施形態における堰き止めプレートを示す正面図である。 実施形態に係る冷媒蒸発器における冷媒の流れを説明するための説明図である。 比較例に係る冷媒蒸発器の各熱交換コア部を流れる液相冷媒の分布を説明するための説明図である。 第1実施形態に係る冷媒蒸発器の各熱交換コア部を流れる液相冷媒の分布を説明するための説明図である。 第2実施形態における第1風下側タンク部近傍を示す拡大断面図である。 第3実施形態における第1風下側タンク部近傍を示す拡大断面図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について図1〜図9を用いて説明する。本実施形態に係る冷媒蒸発器1は、車室内の温度を調整する車両用空調装置の蒸気圧縮式の冷凍サイクルに適用され、車室内へ送風する送風空気から吸熱して冷媒(液相冷媒)を蒸発させることで、送風空気を冷却する冷却用熱交換器である。なお、本実施形態では、送風空気が特許請求の範囲における「外部を流れる被冷却流体」に相当する。
冷凍サイクルは、周知の如く、冷媒蒸発器1以外に、図示しない圧縮機、放熱器(凝縮器)、膨張弁等を備えおり、本実施形態では、放熱器と膨張弁との間に受液器を配置するレシーバサイクルとして構成されている。また、冷凍サイクルの冷媒には、圧縮機を潤滑するための冷凍機油が混入されており、冷凍機油の一部は冷媒とともにサイクルを循環している。
ここで、図2では、後述する各熱交換コア部11、21におけるチューブ111、211、およびフィン112、212の図示を省略している。
図1、図2に示すように、本実施形態の冷媒蒸発器1は、送風空気の流れ方向(被冷却流体の流れ方向)Xに対して直列に配置された2つの蒸発部10、20を備えて構成されている。ここで、本実施形態では、2つの蒸発部10、20のうち、送風空気の空気流れ方向の風上側(上流側)に配置される蒸発部を風上側蒸発部10と称し、送風空気の流れ方向の風下側(下流側)に配置される蒸発部を風下側蒸発部20と称する。なお、本実施形態における風上側蒸発部10が、特許請求の範囲の「第2蒸発部」を構成し、風下側蒸発部20が、特許請求の範囲の「第1蒸発部」を構成している。
風上側蒸発部10および風下側蒸発部20の基本的構成は同一であり、それぞれ熱交換コア部11、21と、熱交換コア部11、21の上下両側に配置された一対のタンク部12、13、22、23を有して構成されている。
なお、本実施形態では、風上側蒸発部10における熱交換コア部を風上側熱交換コア部11と称し、風下側蒸発部20における熱交換コア部を風下側熱交換コア部21と称する。また、風上側蒸発部10における一対のタンク部12、13のうち、上方側に配置されるタンク部を第1風上側タンク部12と称し、下方側に配置されるタンク部を第2風上側タンク部13と称する。同様に、風下側蒸発部20における一対のタンク部22、23のうち、上方側に配置されるタンク部を第1風下側タンク部22と称し、下方側に配置されるタンク部を第2風下側タンク部23と称する。
本実施形態の風上側熱交換コア部11および風下側熱交換コア部21それぞれは、上下方向に延びる複数のチューブ111、211と、隣合うチューブ111、211の間に接合されるフィン112、212とが交互に積層配置された積層体で構成されている。なお、以下、複数のチューブ111、211および複数のフィン112、212の積層体における積層方向をチューブ積層方向と称し、チューブ111、211の長手方向をチューブ長手方向と称する。
本実施形態では、チューブ111、211の長手方向が鉛直方向と平行になっており、チューブ積層方向が水平方向と平行になっている。
ここで、風上側熱交換コア部11は、複数のチューブ111のうち、一部のチューブ群で構成される第1風上側熱交換コア部11a、および残部のチューブ群で構成される第2風上側熱交換コア部11bを有している。なお、本実施形態における第1風上側熱交換コア部11aが、特許請求の範囲における「第3コア部」を構成し、第2風上側熱交換コア部11bが、特許請求の範囲における「第4コア部」を構成する。
本実施形態では、風上側熱交換コア部11を送風空気の流れ方向から見たときに、チューブ積層方向の右側に存するチューブ群で第1風上側熱交換コア部11aが構成され、チューブ積層方向の左側に存するチューブ群で第2風上側熱交換コア部11bが構成されている。
また、風下側熱交換コア部21は、複数のチューブ211のうち、一部のチューブ群で構成される第1風下側熱交換コア部21a、および残部のチューブ群で構成される第2風下側熱交換コア部21bを有している。なお、本実施形態における第1風下側熱交換コア部21aが、特許請求の範囲における「第1コア部」を構成し、第2風下側熱交換コア部21bが、特許請求の範囲における「第2コア部」を構成する。
本実施形態では、風下側熱交換コア部21を送風空気の流れ方向から見たときに、チューブ積層方向の右側に存するチューブ群で第1風下側熱交換コア部21aが構成され、チューブ積層方向の左側に存するチューブ群で第2風下側熱交換コア部21bが構成されている。なお、本実施形態では、送風空気の流れ方向から見たときに、第1風上側熱交換コア部11aおよび第1風下側熱交換コア部21aそれぞれが重合(対向)するように配置されると共に、第2風上側熱交換コア部11bおよび第2風下側熱交換コア部21bそれぞれが重合(対向)するように配置されている。
各チューブ111、211は、内部に冷媒が流れる冷媒通路が形成されると共に、その断面形状が送風空気の流れ方向に沿って延びる扁平形状となる扁平チューブで構成されている。
風上側熱交換コア部11のチューブ111は、長手方向の一端側(上端側)が第1風上側タンク部12に接続されると共に、長手方向の他端側(下端側)が第2風上側タンク部13に接続されている。また、風下側熱交換コア部21のチューブ211は、長手方向の一端側(上端側)が第1風下側タンク部22に接続されると共に、長手方向の他端側(下端側)が第2風下側タンク部23に接続されている。
各フィン112、212は、薄板材を波上に曲げて成形したコルゲートフィンであり、チューブ111、211における平坦な外面側に接合され、送風空気と冷媒との伝熱面積を拡大させるための熱交換促進手段を構成する。
チューブ111、211およびフィン112、212の積層体には、チューブ積層方向の両端部に、各熱交換コア部11、12を補強するサイドプレート113、213が配置されている。なお、サイドプレート113、213は、チューブ積層方向の最も外側に配置されたフィン112、212に接合されている。
第1風上側タンク部12は、一端側(送風空気の流れ方向から見たときの左側端部)が閉塞されると共に、他端側(送風空気の流れ方向から見たときの右側端部)にタンク内部から圧縮機(図示略)の吸入側に冷媒を導出するための冷媒導出部12aが形成された筒状の部材で構成されている。この第1風上側タンク部12は、底部に各チューブ111の一端側(上端側)が挿入接合される貫通穴(図示略)が形成されている。つまり、第1風上側タンク部12は、その内部空間が風上側熱交換コア部11の各チューブ111に連通するように構成されており、風上側熱交換コア部11の各コア部11a、11bからの冷媒を集合させる冷媒集合部として機能する。
第1風下側タンク部22は、一端側が閉塞されると共に、他端側にタンク内部に膨張弁(図示略)にて減圧された低圧冷媒を導入するための冷媒導入部22aが形成された筒状の部材で構成されている。この第1風下側タンク部22は、底部に各チューブ211の一端側(上端側)が挿入接合される貫通穴(図示略)が形成されている。つまり、第1風下側タンク部22は、その内部空間が風下側熱交換コア部21の各チューブ211に連通するように構成されており、風下側熱交換コア部21の各コア部21a、21bへ冷媒を分配する冷媒分配部として機能する。
第2風上側タンク部13は、両端側が閉塞された筒状の部材で構成されている。この第2風上側タンク部13は、天井部に各チューブ111の他端側(下端側)が挿入接合される貫通穴(図示略)が形成されている。つまり、第2風上側タンク部13は、その内部空間が各チューブ111に連通するように構成されている。
また、第2風上側タンク部13の内部には、長手方向の中央位置に仕切部材131が配置されており、この仕切部材131によって、タンク内部空間が第1風上側熱交換コア部11aを構成する各チューブ111が連通する空間と、第2風上側熱交換コア部11bを構成する各チューブ111が連通する空間とに仕切られている。
ここで、第2風上側タンク部13の内部のうち、第1風上側熱交換コア部11aを構成する各チューブ111に連通する空間が、第1風上側熱交換コア部11aに冷媒を分配する第1冷媒分配部13aを構成し、第2風上側熱交換コア部11bを構成する各チューブ111に連通する空間が、第2風上側熱交換コア部11bに冷媒を分配する第2冷媒分配部13bを構成する。
第2風下側タンク部23は、両端側が閉塞された筒状の部材で構成されている。この第2風下側タンク部23は、天井部に各チューブ211の他端側(下端側)が挿入接合される貫通穴(図示略)が形成されている。つまり、第2風下側タンク部23は、その内部空間が各チューブ211に連通するように構成されている。
第2風下側タンク部23の内部には、長手方向の中央位置に仕切部材231が配置されており、この仕切部材231によって、タンク内部空間が第1風下側熱交換コア部21aを構成する各チューブ211が連通する空間と、第2風下側熱交換コア部21bを構成する各チューブ211が連通する空間とに仕切られている。
ここで、第2風下側タンク部23の内部のうち、第1風下側熱交換コア部21aを構成する各チューブ211に連通する空間が、第1風下側熱交換コア部21aからの冷媒を集合させる第1冷媒集合部23aを構成し、第2風下側熱交換コア部21bを構成する各チューブ211が連通する空間が、第2風下側熱交換コア部21bからの冷媒を集合させる第2冷媒集合部23bを構成する。
第2風上側タンク部13、および第2風下側タンク部23それぞれは、冷媒入替部30を介して連結されている。この冷媒入替部30は、第2風下側タンク部23における第1冷媒集合部23a内の冷媒を第2風上側タンク部13における第2冷媒分配部13bに導くと共に、第2風下側タンク部23における第2冷媒集合部23b内の冷媒を第2風上側タンク部13における第1冷媒分配部13aに導くように構成されている。すなわち、冷媒入替部30は、冷媒の流れを各熱交換コア部11、21においてコア幅方向に入れ替えるように構成されている。
具体的には、冷媒入替部30は、第2風下側タンク部23における第1、第2冷媒集合部23a、23bに連結された一対の集合部連結部材31a、31bと、第2風上側タンク部13における各冷媒分配部13a、13bに連結された一対の分配部連結部材32a、32bと、一対の集合部連結部材31a、31bおよび一対の分配部連結部材32a、32bそれぞれに連結された中間タンク部33と、を有して構成されている。
一対の集合部連結部材31a、31bそれぞれは、内部に冷媒が流通する冷媒流通路が形成された筒状の部材で構成されており、その一端側が第2風下側タンク部23に接続されると共に、他端側が中間タンク部33に接続されている。
一対の集合部連結部材31a、31bのうち、一方を構成する第1集合部連結部材31aは、一端側が第1冷媒集合部23aに連通するように第2風下側タンク部23に接続されており、他端側が後述する中間タンク部33内の第1冷媒流通路33aに連通するように中間タンク部33に接続されている。
また、他方を構成する第2集合部連結部材31bは、一端側が第2冷媒集合部23bに連通するように第2風下側タンク部23に接続されており、他端側が後述する中間タンク部33内の第2冷媒流通路33bに連通するように中間タンク部33に接続されている。
本実施形態では、第1集合部連結部材31aの一端側が、第1冷媒集合部23aのうち、仕切部材231に近い位置に接続され、第2集合部連結部材31bの一端側が、第2冷媒集合部23bのうち、第2風下側タンク部23の閉塞端に近い位置に接続されている。
一対の分配部連結部材32a、32bそれぞれは、内部に冷媒が流通する冷媒流通路が形成された筒状の部材で構成されており、その一端側が第2風上側タンク部13に接続されると共に、他端側が中間タンク部33に接続されている。
一対の分配部連結部材32a、32bのうち、一方を構成する第1分配部連結部材32aは、一端側が第1冷媒分配部13aに連通するように第2風上側タンク部13に接続されており、他端側が後述する中間タンク部33内の第2冷媒流通路33bに連通するように中間タンク部33に接続されている。すなわち、第1分配部連結部材32aは、中間タンク部33の第2冷媒流通路33bを介して、上述の第2集合部連結部材31bと連通している。
また、他方を構成する第2分配部連結部材32bは、一端側が第2冷媒分配部13bに連通するように第2風上側タンク部13に接続されており、他端側が後述する中間タンク部33内の第1冷媒流通路33aに連通するように中間タンク部33に接続されている。すなわち、第2分配部連結部材32bは、中間タンク部33の第1冷媒流通路33aを介して、上述の第1集合部連結部材31aと連通している。
本実施形態では、第1分配部連結部材32aの一端側が、第1冷媒分配部13aのうち、第2風上側タンク部13の閉塞端に近い位置に接続され、第2分配部連結部材32bの一端側が、第2冷媒分配部13bのうち、仕切部材131に近い位置に接続されている。
このように構成される一対の集合部連結部材31a、31bそれぞれは、冷媒入替部30における冷媒の流入口を構成し、一対の分配部連結部材32a、32bそれぞれは、冷媒入替部30における冷媒の流出口を構成している。
中間タンク部33は、両端側が閉塞された筒状の部材で構成されている。この中間タンク部33は、第2風上側タンク部13、および第2風下側タンク部23との間に配置されている。具体的には、本実施形態の中間タンク部33は、送風空気の流れ方向Xから見たときに、その一部(上方側の部位)が第2風上側タンク部13、および第2風下側タンク部23と重合し、他部(下方側の部位)が第2風上側タンク部13、および第2風下側タンク部23と重合しないように配置されている。
このように、中間タンク部33の一部を第2風上側タンク部13、および第2風下側タンク部23と重合しないように配置する構成とすれば、送風空気の流れ方向Xにおいて、風上側蒸発部10および風下側蒸発部20を近接した配置形態とすることができるので、中間タンク部33を設けることによる冷媒蒸発器1の体格の増大を抑制することが可能となる。
図3、図4に示すように、中間タンク部33の内部には、上方側に位置する部位に仕切部材331が配置されており、この仕切部材331によって、タンク内部の空間が第1冷媒流通路33aと第2冷媒流通路33bとに仕切られている。
第1冷媒流通路33aは、第1集合部連結部材31aからの冷媒を第2分配部連結部材32bへ導く冷媒流通路を構成している。一方、第2冷媒流通路33bは、第2集合部連結部材31bからの冷媒を第1分配部連結部材32aへ導く冷媒流通路を構成している。
ここで、本実施形態では、第1集合部連結部材31a、第2分配部連結部材32b、中間タンク部33における第1冷媒流通路33aが、特許請求の範囲に記載の「第1連通部」を構成している。また、第2集合部連結部材31b、第1分配部連結部材32a、中間タンク部33における第2冷媒流通路33bが、特許請求の範囲に記載の「第2連通部」を構成している。
図5に示すように、第1風下側タンク部22内部には、冷媒導入部22aから当該第1風下側タンク部22内に流入した液相冷媒の流れを堰き止める堰き止め手段としての堰き止めプレート24が設けられている。
堰き止めプレート24は、図6に示すように、略円板状に形成されており、その外周面が第1風下側タンク部22の内周面に接合されている。また、堰き止めプレート24には、その表裏を貫通する貫通穴241が形成されている。この貫通穴241は、堰き止めプレート24における鉛直方向の中央部からやや上方側(チューブ長手方向における風下側熱交換コア部21と反対側)に配置されている。
これにより、堰き止めプレート24の鉛直方向下方側(チューブ長手方向における風下側熱交換コア部21に近い側)部分における貫通穴241が形成されていない部位(以下、堰き止め部242という)において、液相冷媒の流れを堰き止めることができる。本実施形態では、堰き止め部242は、第1風下側タンク部22の下端部から上方側に向かって延びている。また、堰き止め部242の上方側端部は、チューブ211の長手方向端部よりも上方側に位置している。
また、堰き止めプレート24の鉛直方向上方側(チューブ長手方向における風下側熱交換コア部21と反対側)部分における貫通穴241が形成されていない部位(以下、突出部243という)において、冷媒導入部22aから流入する際に飛散した液相冷媒を落下させることができる。本実施形態では、突出部243は、第1風下側タンク部22の上部から下方側に向かって延びている。
図2に示すように、堰き止めプレート24は、冷媒蒸発器1を送風空気の流れ方向Xから見たときに、風上側蒸発部10における第1風上側熱交換コア部11aと第2風上側熱交換コア部11bとの境目110と重合する位置(図5中の一点鎖線参照)に配置されている。
本実施形態では、風上側蒸発部10における第1風上側熱交換コア部11aと第2風上側熱交換コア部11bとの境目110は、風上側蒸発部10におけるチューブ積層方向中央部に位置しているので、堰き止めプレート24は、第1風下側タンク部22におけるチューブ積層方向中央部に配置されている。
なお、本実施形態における堰き止めプレート24(より詳細には堰き止め部242)が、特許請求の範囲の「堰き止め手段」を構成し、突出部243が、特許請求の範囲の「突出手段」を構成している。
次に、本実施形態に係る冷媒蒸発器1における冷媒の流れについて図7を用いて説明する。
図7に示すように、膨張弁(図示略)にて減圧された低圧冷媒は、矢印Aの如く第1風下側タンク部22の一端側に形成された冷媒導入部22aからタンク内部に導入される。第1風下側タンク部22の内部に導入された冷媒は、矢印Bの如く風下側熱交換コア部21の第1風下側熱交換コア部21aを下降する。また、堰き止めプレート24の貫通穴241を通過した冷媒は矢印Cの如く風下側熱交換コア部21の第2風下側熱交換コア部21bを下降する。
第1風下側熱交換コア部21aを下降した冷媒は、矢印Dの如く第2風下側タンク部23の第1冷媒集合部23aに流入する。一方、第2風下側熱交換コア部21bを下降した冷媒は、矢印Eの如く第2風下側タンク部23の第2冷媒集合部23bに流入する。
第1冷媒集合部23aに流入した冷媒は、矢印Fの如く第1集合部連結部材31aを介して中間タンク部33の第1冷媒流通路33aに流入する。また、第2冷媒集合部23bに流入した冷媒は、矢印Gの如く第2集合部連結部材31bを介して中間タンク部33の第2冷媒流通路33bに流入する。
第1冷媒流通路33aに流入した冷媒は、矢印Hの如く第2分配部連結部材32bを介して第2風上側タンク部13の第2冷媒分配部13bに流入する。また、第2冷媒流通路33bに流入した冷媒は、矢印Iの如く第1分配部連結部材32aを介して第2風上側タンク部13の第1冷媒分配部13aに流入する。
第2風上側タンク部13の第2冷媒分配部13bに流入した冷媒は、矢印Jの如く風上側熱交換コア部11の第2風上側熱交換コア部11bを上昇する。一方、第1冷媒分配部13aに流入した冷媒は、矢印Kの如く風上側熱交換コア部11の第1風上側熱交換コア部11aを上昇する。
第2風上側熱交換コア部11bを上昇した冷媒、および第1風上側熱交換コア部11aを上昇した冷媒は、それぞれ矢印L、Mの如く第1風上側タンク部12のタンク内部に流入し、矢印Nの如く第1風上側タンク部12の一端側に形成された冷媒導出部12aから圧縮機(図示略)吸入側に導出される。
以上説明した本実施形態に係る冷媒蒸発器1では、第1風下側タンク部22内に、冷媒導入部22aから当該第1風下側タンク部22内に流入した液相冷媒の流れを堰き止める堰き止めプレート24を設けている。これにより、冷凍サイクルを流れる冷媒流量が低流量の場合であっても、冷媒導入部22aと堰き止めプレート24との間に配置されるチューブ211(本実施形態では、第1風下側熱交換コア部21aを構成するチューブ211)に液相冷媒を確実に流入させることができる。
そして、この堰き止めプレート24を、送風空気の流れ方向Xから見たときに、第1風上側熱交換コア部11aと第2風上側熱交換コア部11bとの境目110と重合する位置に配置することで、第1風下側熱交換コア部21aと対向しない第2風上側熱交換コア部11bに、液相冷媒を流すことができる。
したがって、冷媒蒸発器1を送風空気の流れ方向Xから見たときに、風上側熱交換コア部11および風下側熱交換コア部21における重合する部位の全域に液相冷媒を流すことができる。このため、冷凍サイクルを流れる冷媒流量が低流量の場合に冷媒蒸発器1を通過する送風空気に温度分布が生じることを抑制できる。
ここで、図8は、比較例に係る冷媒蒸発器1(第1風下側タンク部23内に堰き止めプレート24が配置されていない冷媒蒸発器)の各熱交換コア部11、21を流れる液相冷媒の分布を説明するための説明図であり、図9は、本実施形態に係る冷媒蒸発器1の各熱交換コア部11、21を流れる液相冷媒の分布を説明するための説明図である。
図8(a)および図9(a)は、風上側熱交換コア部11を流れる液相冷媒の分布を示し、図8(b)および図9(b)は、風下側熱交換コア部21を流れる液相冷媒の分布を示し、図8(c)および図8(c)は、各熱交換コア部11、21を流れる液相冷媒の分布の合成を示している。
なお、図8および図9は、冷媒蒸発器1を図1の矢印Y方向(送風空気の流れ方向Yの逆方向)から見たときの液相冷媒の分布を示すもので、図中の網掛部分で示す箇所が、液相冷媒が存する部分を示す。また、図9における破線は、説明のために、比較例に係る冷媒蒸発器1における液相冷媒の分布を示すものである。
まず、風下側熱交換コア部21を流れる液相冷媒の分布については、図8(b)で示すように、比較例に係る冷媒蒸発器1では、第1風下側熱交換コア部21aの一部および第2風下側熱交換コア部21bの大部分に液相冷媒が流れ難い箇所(図中の白抜き箇所)が生ずる。
このため、比較例に係る冷媒蒸発器1における風上側熱交換コア部11を流れる液相冷媒の分布については、図8(a)に示すように、風上側熱交換コア部11の第1風上側熱交換コア部11aでは、第2風上側熱交換コア部11bよりも液相冷媒の流量が少なくなり、第1風上側熱交換コア部11aおよび第2風上側熱交換コア部11bの双方に液相冷媒が流れ難い箇所(図中の白抜き箇所)が生ずる。
そして、図8(c)に示すように、比較例に係る冷媒蒸発器1を送風空気の流れ方向Xから見たときに、風上側熱交換コア部11および風下側熱交換コア部21における重合する部位の一部に液相冷媒が流れ難い箇所(図中の白抜き箇所)が生ずる。
これに対し、本実施形態に係る冷媒蒸発器1では、第1風下側タンク部22内部に堰き止めプレート24が設けられている。これにより、風下側熱交換コア部21を流れる液相冷媒の分布については、図9(b)で示すように、堰き止めプレート24により堰き止められた液相冷媒が第1風下側熱交換コア部21aに流入するので、第1風下側熱交換コア部21aのほぼ全域に液相冷媒が流れる。一方、第2風下側熱交換コア部21bには液相冷媒がほとんど流入しないので、第2風下側熱交換コア部21bのほぼ全域に液相冷媒が流れ難い箇所(図中の白抜き箇所)が生ずる。
このため、本実施形態に係る冷媒蒸発器1における風上側熱交換コア部11を流れる液相冷媒の分布については、図9(a)に示すように、風上側熱交換コア部11の第2風上側熱交換コア部11bに流入する液相冷媒の流量が増加して、第2風上側熱交換コア部11bのほぼ全域に液相冷媒が流れる。一方、第1風上側熱交換コア部11aに流入する液相冷媒の流量は減少するので、第1風上側熱交換コア部11aのほぼ全域に液相冷媒が流れ難い箇所(図中の白抜き箇所)が生ずる。
そして、図9(c)に示すように、本実施形態に係る冷媒蒸発器1を送風空気の流れ方向Xから見たときに、風上側熱交換コア部11および風下側熱交換コア部21における重合する部位の全域に液相冷媒が流れる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図10に基づいて説明する。本第2実施形態は、上記第1実施形態と比較して、堰き止め手段の構成が異なっている。
ここで、風下側蒸発部20における複数のチューブ211のうち、送風空気の流れ方向Xから見たときに、風上側蒸発部10における第1風上側熱交換コア部11aと第2風上側熱交換コア部11bとの境目110と重合する部位(図中の一点鎖線参照)に最も近い位置に配置されるチューブ211を、境目チューブ211aという。
第1風下側タンク部22内部において、境目チューブ211aの長手方向端部が、風下側蒸発部20における複数のチューブ211のうち境目チューブ211a以外のチューブ211の長手方向端部よりも、風下側熱交換コア部21と反対側に突出している。具体的には、境目チューブ211aの上方側端部が、風下側蒸発部20における複数のチューブ211のうち境目チューブ211a以外のチューブ211の上方側端部よりも、上方側に突出している、
この境目チューブ211aにおける第1風下側タンク部22内部に配置される部位によって、冷媒導入部22aから第1風下側タンク部22内に流入した液相冷媒(図中の点ハッチング部分)の流れが堰き止められる。これにより、冷凍サイクルを流れる冷媒流量が低流量の場合であっても、冷媒導入部22aと堰き止めプレート24との間に配置されるチューブ211(本実施形態では、第1風下側熱交換コア部21aを構成するチューブ211)に液相冷媒を確実に流入させることができるので、上記第1実施形態と同様の効果を得ることが可能となる。
なお、本実施形態の境目チューブ211aが、特許請求の範囲に記載の「堰き止め手段」を構成している。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について図11に基づいて説明する。本第3実施形態は、上記第1実施形態と比較して、堰き止め手段の構成が異なっている。
第1風下側タンク部22における、送風空気の流れ方向Xから見たときに、風上側蒸発部10における第1風上側熱交換コア部11aと第2風上側熱交換コア部11bとの境目110と重合する部位(図中の一点鎖線参照)には、第1風下側タンク部22内方側へ向かって突出する凸部25が、当該境目110と重合する部位の全周にわたって形成されている。この凸部25は、第1風下側タンク部22自体を、タンク内方側へ向けて突出するように変形させることにより、形成されている。
凸部25のうち、上方側、すなわちチューブ長手方向における風下側コア部21に近い側に位置する部位(以下、第1凸部251という)において、冷媒導入部22aから流入した液相冷媒の流れを堰き止めることができる。また、凸部25のうち、下方側、すなわちチューブ長手方向における風下側コア部21と反対側に位置する部位(以下、第2凸部252という)において、冷媒導入部22aから流入する際に飛散した液相冷媒を落下させることができる。
本実施形態によれば、冷凍サイクルを流れる冷媒流量が低流量の場合であっても、冷媒導入部22aと堰き止めプレート24との間に配置されるチューブ211(本実施形態では、第1風下側熱交換コア部21aを構成するチューブ211)に液相冷媒を確実に流入させることができるので、上記第1実施形態と同様の効果を得ることが可能となる。
なお、本実施形態における第1凸部251が、特許請求の範囲の「堰き止め手段」を構成し、第2凸部252が、特許請求の範囲の「突出手段」を構成している。
(他の実施形態)
本発明は上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、以下のように種々変形可能である。
(1)上述の実施形態では、冷媒入替部30を一対の集合部連結部材31a、31b、一対の分配部連結部材32a、32b、および中間タンク部33で構成する例を説明したが、これに限らず、例えば、冷媒入替部30の中間タンク部33を廃し、各連結部材31a、31b、32a、32b同士を直接接続するように構成してもよい。
(2)上述の実施形態では、冷媒蒸発器1として、送風空気の流れ方向から見たときに、第1風上側熱交換コア部11aおよび第1風下側熱交換コア部21aが重合するように配置されると共に、第2風上側熱交換コア部11bおよび第2風下側熱交換コア部21bが重合するように配置される例について説明したが、これに限られない。冷媒蒸発器1としては、送風空気の流れ方向から見たときに、第1風上側熱交換コア部11aおよび第1風下側熱交換コア部21aの少なくとも一部が重合するように配置したり、第2風上側熱交換コア部11bおよび第2風下側熱交換コア部21bの少なくとも一部が重合するように配置したりしてもよい。
(3)上述の実施形態の如く、冷媒蒸発器1における風上側蒸発部10を風下側蒸発部20よりも送風空気の流れ方向Xにおける上流側に配置することが望ましいが、これに限らず、風上側蒸発部10を風下側蒸発部20よりも送風空気の流れ方向Xにおける下流側に配置するようにしてもよい。
(4)上述の実施形態では、各熱交換コア部11、21を複数のチューブ111、211とフィン112、212で構成する例を説明したが、これに限らず、複数のチューブ111、211だけで各熱交換コア部11、21を構成するようにしてもよい。また、各熱交換コア部11、21を複数のチューブ111、211とフィン112、212で構成する場合、フィン112、212は、コルゲートフィンに限らずプレートフィンを採用してもよい。
(5)上述の実施形態では、冷媒蒸発器1を車両用空調装置の冷凍サイクルに適用する例について説明したが、これに限らず、例えば、給湯機等に用いられる冷凍サイクルに適用してもよい。
10 風上側蒸発部(第2蒸発部)
11a 第1風上側熱交換コア部(第3コア部)
11b 第2風上側熱交換コア部(第4コア部)
20 風下側蒸発部(第1蒸発部)
21a 第1風下側熱交換コア部(第1コア部)
21b 第2風下側熱交換コア部(第2コア部)
22a 冷媒導入部
24 堰き止めプレート(堰き止め手段)

Claims (6)

  1. 外部を流れる被冷却流体と冷媒との間で熱交換を行う冷媒蒸発器であって、
    前記被冷却流体の流れ方向に対して直列に配置された第1蒸発部(20)および第2蒸発部(10)を備え、
    前記第1蒸発部(20)および前記第2蒸発部(10)それぞれは、
    冷媒が流れる複数のチューブ(111、211)を積層して構成された熱交換コア部(11、21)と、
    前記複数のチューブ(111、211)の両端部に接続され、前記複数のチューブ(111、211)を流れる冷媒の集合あるいは分配を行う一対のタンク部(12、13、22、23)と、を有し、
    前記第1蒸発部(20)における前記熱交換コア部(21)は、前記複数のチューブ(211)のうち、一部のチューブ群で構成される第1コア部(21a)、および残部のチューブ群で構成される第2コア部(21b)を有し、
    前記第2蒸発部(10)における前記熱交換コア部(11)は、前記複数のチューブ(111)のうち、前記被冷却流体の流れ方向において前記第1コア部(21a)の少なくとも一部と対向するチューブ群で構成される第3コア部(11a)、および前記被冷却流体の流れ方向において前記第2コア部(21b)の少なくとも一部と対向するチューブ群で構成される第4コア部(11b)を有し、
    前記第1蒸発部(20)における前記一対のタンク部(22、23)のうち、一方のタンク部(23)は、前記第1コア部(21a)からの冷媒を集合させる第1冷媒集合部(23a)、前記第2コア部(21b)からの冷媒を集合させる第2冷媒集合部(23b)を含んで構成され、
    前記第2蒸発部(10)における前記一対のタンク部(12、13)のうち、一方のタンク部(13)は、前記第3コア部(11a)に冷媒を分配させる第1冷媒分配部(13a)、前記第4コア部(11b)に冷媒を分配させる第2冷媒分配部(13b)を含んで構成され、
    前記第1蒸発部(20)および前記第2蒸発部(10)は、前記第1冷媒集合部(23a)の冷媒を前記第2冷媒分配部(13b)に導く第1連通部(31a、32b、33a)、および前記第2冷媒集合部(23b)の冷媒を前記第1冷媒分配部(13a)に導く第2連通部(31b、32a、33b)を有する冷媒入替部(30)を介して連結されており、
    前記第1蒸発部(20)の前記一対のタンク部(22、23)のうち他方のタンク部(22)における前記チューブ(211)の積層方向の端部には、前記他方のタンク部(22)内部へ冷媒を導入するための冷媒導入部(22a)が接続されており、
    前記第1蒸発部(20)の前記他方のタンク部(22)内には、前記冷媒導入部(22a)から当該他方のタンク部(22)内に流入した液相冷媒の流れを堰き止める堰き止め手段(24、221a、251)が設けられており、
    前記堰き止め手段(24、221a、251)は、前記被冷却流体の流れ方向から見たときに、前記第2蒸発部(10)における前記第3コア部(11a)と前記第4コア部(11b)との境目(110)と重合する位置に配置されていることを特徴とする冷媒蒸発器。
  2. 前記第1蒸発部(20)の前記他方のタンク部(22)内には、板状の堰き止めプレート(24)が設けられており、
    前記堰き止めプレート(24)は、当該他方のタンク部(22)における前記第1蒸発部(20)の前記熱交換コア部(21)に近い側から前記第1蒸発部(20)の前記熱交換コア部(21)と反対側に向かって突出するように配置されており、
    前記堰き止めプレート(24)が、前記堰き止め手段を構成していることを特徴とする請求項1に記載の冷媒蒸発器。
  3. 前記第1蒸発部(20)における前記複数のチューブ(211)のうち、前記被冷却流体の流れ方向から見たときに、前記第2蒸発部(10)における前記第3コア部(11a)と前記第4コア部(11b)との境目(110)と重合する部位に最も近い位置に配置されるチューブ(211a)を境目チューブ(211a)としたとき、
    前記第1蒸発部(20)の前記他方のタンク部(22)内部において、前記境目チューブ(211a)の長手方向端部が、前記第1蒸発部(20)における前記複数のチューブ(211)のうち前記境目チューブ(211a)以外のチューブ(211)の長手方向端部よりも、前記熱交換コア部(21)と反対側に突出しており、
    前記境目チューブ(211a)が、前記堰き止め手段を構成していることを特徴とする請求項1に記載の冷媒蒸発器。
  4. 前記第1蒸発部(20)の前記他方のタンク部(22)には、当該他方のタンク部(22)における前記第1蒸発部(20)の前記熱交換コア部(21)に近い側から前記第1蒸発部(20)の前記熱交換コア部(21)と反対側に向かって突出する凸部(251)が一体に形成されており、
    前記凸部(251)が、前記堰き止め手段を構成していることを特徴とする請求項1に記載の冷媒蒸発器。
  5. 前記第1蒸発部(20)の前記他方のタンク部(22)における、前記第1蒸発部(20)の前記複数のチューブ(211)の長手方向端部よりも前記熱交換コア部(21)と反対側に位置する面には、当該熱交換器コア部(21)側に向かって突出する突出手段(243、252)が設けられており、
    前記突出手段(243、252)は、前記被冷却流体の流れ方向から見たときに、前記第2蒸発部(10)における前記第3コア部(11a)と前記第4コア部(11b)との境目(110)と重合する位置に配置されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の冷媒蒸発器。
  6. 前記第1蒸発部(20)および前記第2蒸発部(10)は、前記チューブ(111、211)の長手方向が、水平方向に対して交差するように配置されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の冷媒蒸発器。
JP2013106144A 2013-05-20 2013-05-20 冷媒蒸発器 Active JP6098358B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013106144A JP6098358B2 (ja) 2013-05-20 2013-05-20 冷媒蒸発器
CN201480029078.4A CN105229394B (zh) 2013-05-20 2014-05-16 制冷剂蒸发器
KR1020157032023A KR101748242B1 (ko) 2013-05-20 2014-05-16 냉매 증발기
PCT/JP2014/002590 WO2014188689A1 (ja) 2013-05-20 2014-05-16 冷媒蒸発器
US14/890,689 US10161659B2 (en) 2013-05-20 2014-05-16 Refrigerant evaporator

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013106144A JP6098358B2 (ja) 2013-05-20 2013-05-20 冷媒蒸発器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014228161A true JP2014228161A (ja) 2014-12-08
JP6098358B2 JP6098358B2 (ja) 2017-03-22

Family

ID=52128179

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013106144A Active JP6098358B2 (ja) 2013-05-20 2013-05-20 冷媒蒸発器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6098358B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109974346A (zh) * 2018-12-20 2019-07-05 上海加冷松芝汽车空调股份有限公司 一种换热器
JP6576577B1 (ja) * 2018-06-11 2019-09-18 三菱電機株式会社 冷媒分配器、熱交換器及び空気調和装置

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6196189U (ja) * 1984-11-26 1986-06-20
JPS633153A (ja) * 1986-06-23 1988-01-08 株式会社デンソー 冷媒蒸発器
JPH08136182A (ja) * 1994-11-11 1996-05-31 Toshiba Corp 熱交換器
JP2001255095A (ja) * 2000-03-15 2001-09-21 Zexel Valeo Climate Control Corp 熱交換器
JP2003075024A (ja) * 2001-06-18 2003-03-12 Showa Denko Kk 蒸発器、その製造方法、蒸発器用ヘッダー部材及び冷凍システム
JP2005043040A (ja) * 2003-07-08 2005-02-17 Showa Denko Kk 熱交換器
JP2005207716A (ja) * 2003-04-21 2005-08-04 Denso Corp 冷媒蒸発器
JP2005241170A (ja) * 2004-02-27 2005-09-08 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 熱交換器
JP2006029697A (ja) * 2004-07-16 2006-02-02 Denso Corp 冷媒蒸発器
JP2007327664A (ja) * 2006-06-06 2007-12-20 Japan Climate Systems Corp 熱交換器
JP2012032112A (ja) * 2010-08-02 2012-02-16 Fuji Electric Co Ltd 熱交換器

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6196189U (ja) * 1984-11-26 1986-06-20
JPS633153A (ja) * 1986-06-23 1988-01-08 株式会社デンソー 冷媒蒸発器
JPH08136182A (ja) * 1994-11-11 1996-05-31 Toshiba Corp 熱交換器
JP2001255095A (ja) * 2000-03-15 2001-09-21 Zexel Valeo Climate Control Corp 熱交換器
JP2003075024A (ja) * 2001-06-18 2003-03-12 Showa Denko Kk 蒸発器、その製造方法、蒸発器用ヘッダー部材及び冷凍システム
JP2005207716A (ja) * 2003-04-21 2005-08-04 Denso Corp 冷媒蒸発器
JP2005043040A (ja) * 2003-07-08 2005-02-17 Showa Denko Kk 熱交換器
JP2005241170A (ja) * 2004-02-27 2005-09-08 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 熱交換器
JP2006029697A (ja) * 2004-07-16 2006-02-02 Denso Corp 冷媒蒸発器
JP2007327664A (ja) * 2006-06-06 2007-12-20 Japan Climate Systems Corp 熱交換器
JP2012032112A (ja) * 2010-08-02 2012-02-16 Fuji Electric Co Ltd 熱交換器

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6576577B1 (ja) * 2018-06-11 2019-09-18 三菱電機株式会社 冷媒分配器、熱交換器及び空気調和装置
WO2019239445A1 (ja) * 2018-06-11 2019-12-19 三菱電機株式会社 冷媒分配器、熱交換器及び空気調和装置
CN109974346A (zh) * 2018-12-20 2019-07-05 上海加冷松芝汽车空调股份有限公司 一种换热器
CN109974346B (zh) * 2018-12-20 2024-05-28 上海加冷松芝汽车空调股份有限公司 一种换热器

Also Published As

Publication number Publication date
JP6098358B2 (ja) 2017-03-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5454553B2 (ja) 冷媒蒸発器
JP6098343B2 (ja) 冷媒蒸発器
JP5796518B2 (ja) 冷媒蒸発器
JP6123484B2 (ja) 冷媒蒸発器
WO2014188689A1 (ja) 冷媒蒸発器
JP6497262B2 (ja) 積層型熱交換器
JP6341099B2 (ja) 冷媒蒸発器
JP5998854B2 (ja) 冷媒蒸発器
JP2014055736A (ja) 熱交換器
JP6098358B2 (ja) 冷媒蒸発器
JP6322982B2 (ja) 冷媒蒸発器
JP6131705B2 (ja) 冷媒蒸発器
JP2014228233A (ja) 冷媒蒸発器
JP2016217565A (ja) コンデンサ
JP6477306B2 (ja) 冷媒蒸発器
WO2014181547A1 (ja) 冷媒蒸発器
JP6458617B2 (ja) 冷媒蒸発器
JP2018189337A (ja) 冷媒蒸発器およびその製造方法
JP2017003140A (ja) 冷媒蒸発器
JP6613996B2 (ja) 冷媒蒸発器
JP6486212B2 (ja) エバポレータおよびこれを用いた車両用空調装置
WO2016063519A1 (ja) 冷媒蒸発器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150828

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160628

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160824

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170124

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170206

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6098358

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250