JP6341099B2 - 冷媒蒸発器 - Google Patents

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Description

本発明は、被冷却流体から吸熱して冷媒を蒸発させることで、被冷却流体を冷却する冷媒蒸発器に関するものである。
冷媒蒸発器は、圧縮機等ともに冷凍サイクルを構成するものであり、冷媒蒸発器としては、特許文献1に記載のものがある。この冷媒蒸発器は、被冷却流体の流れ方向に対して直列に配置された第1蒸発部および第2蒸発部を備えている。第1蒸発部および第2蒸発部のそれぞれは、上下方向に延びる複数のチューブを積層して構成された熱交換コア部と、複数のチューブの上下方向両端側に接続された上方タンク部および下方タンク部とを有している。
第1蒸発部の熱交換コア部は、チューブの積層方向一側のチューブ群で構成される第1コア部と、チューブの積層方向他側のチューブ群で構成される第2コア部とを有している。第2蒸発部の熱交換コア部は、第1コア部と対向するチューブ群で構成される第3コア部と、第2コア部と対向するチューブ群で構成される第4コア部とを有している。第1蒸発部の上方タンク部は、第2コア部よりも第1コア部に近い側であるチューブ積層方向一側の端部に冷媒入口部が設けられている。第2蒸発部の上方タンク部は、冷媒入口部と同じ側、すなわち、第4コア部よりも第3コア部に近い側であるチューブ積層方向一側の端部に冷媒出口部が設けられている。
そして、第1蒸発部および第2蒸発部は、第1蒸発部の上方タンク部から第1コア部および第2コア部に冷媒が流入し、第1コア部から流出の冷媒が第2蒸発部の第4コア部に流入するとともに、第2コア部から流出の冷媒が第2蒸発部の第3コア部に流入した後、第3コア部および第4コア部から流出の冷媒が第2蒸発部の上方タンク部に流入するように構成されている。
このように、特許文献1の冷媒蒸発器では、第1蒸発部の熱交換コア部の幅方向一側を流れる冷媒が第2蒸発部の熱交換コア部の幅方向他側に流れるとともに、第1蒸発部の熱交換コア部の幅方向他側を流れる冷媒が第2蒸発部の熱交換コア部の幅方向一側に流れるように構成されている。
特許第4124136号公報
ところで、熱負荷の小さい条件下においては、熱交換に必要な冷媒流量が少ないことから、冷媒入口部から第1蒸発部の上方タンク部の内部に流入する冷媒の流速が低い。また、冷媒入口部から流入する冷媒は、気液二相状態の冷媒である。このため、第1蒸発部において、上方タンク部から第1、第2コア部に冷媒が流入する際では、冷媒入口部に近い第1コア部に液相冷媒が多く流入し、冷媒入口部から遠い第2コア部に気相冷媒が多く流入する。これにより、第2蒸発部においては、冷媒出口部から遠い第4コア部に液相冷媒が多く流れ、冷媒出口部に近い第3コア部に気相冷媒が多く流れる。
この結果、第2蒸発部において、第4コア部に流入した液相冷媒のうち蒸発しきれなかった液相冷媒が、上方タンク部の内部を冷媒出口部に向かって流れる際に、上方タンク部における第3コア部を構成する各チューブと連通する連通部から第3コア部に落下する。このとき、落下する液相冷媒と第3コア部を上昇しようとする気相冷媒との力関係がつりあって、第3コア部の冷媒流れが停滞したり、落下した液相冷媒が下方タンク部まで流れたりする。この結果、冷媒蒸発器の内部に冷媒が停滞してしまう。冷凍サイクルを循環する冷媒には、圧縮機の内部潤滑用のオイル(冷凍機油)が含まれているため、冷媒蒸発器の内部に冷媒が停滞すると、オイルも停滞することになり、圧縮機へのオイル戻り量が少なくなってしまう。
このような問題は、第1蒸発部の熱交換コア部が第1、第2コア部以外のコア部を有し、第2蒸発部の熱交換コア部が第3、第4コア部以外のコア部を有する冷媒蒸発器においても、発生するものである。
また、このような問題は、冷媒蒸発器から流出の冷媒を完全に気相冷媒としなくてもよい冷凍サイクルにおいて、特に発生するものである。このような冷凍サイクルとしては、アキュムレータを備える冷凍サイクルや、内部熱交換器を備える冷凍サイクル等が挙げられる。アキュムレータは、冷媒蒸発器流出の冷媒を液相冷媒と気相冷媒に分離し、気相冷媒を圧縮機に流入させるものである。内部熱交換器は、冷媒蒸発器から流出の冷媒を冷媒蒸発器よりも冷媒流れ上流側の冷媒との熱交換によって加熱して、冷媒蒸発器流出の冷媒に含まれる液相冷媒を気相冷媒とし、気相冷媒を圧縮機に流入させるものである。
本発明は上記点に鑑みて、冷媒蒸発器内部でのオイルの停滞を抑制できる冷媒蒸発器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、外部を流れる被冷却流体と冷媒との間で熱交換を行う冷媒蒸発器(1)であって、
被冷却流体の流れ方向(X)に対して直列に配置された第1蒸発部(20)および第2蒸発部(10)を備え、
第1蒸発部および第2蒸発部のそれぞれは、
上下方向に延びるとともに冷媒が流れる複数のチューブ(111、211)を積層して構成された熱交換コア部(11、21)と、
複数のチューブの上下方向両端側に配置され、複数のチューブを流れる冷媒の集合あるいは分配を行う上方タンク部(12、22)および下方タンク部(13、23)と、を有し、
第1蒸発部の熱交換コア部(21)は、複数のチューブ(211)のうち、一部のチューブ群で構成される第1コア部(21a)と、チューブ群とは別のチューブ群で構成される第2コア部(21b)とを有し、
第2蒸発部の熱交換コア部(11)は、複数のチューブ(111)のうち、被冷却流体の流れ方向において第1コア部の少なくとも一部と対向するチューブ群で構成される第3コア部(11a)と、被冷却流体の流れ方向において第2コア部の少なくとも一部と対向するチューブ群で構成される第4コア部(11b)とを有し、
第1蒸発部の上方タンク部(22)は、チューブの積層方向両端部のうち、第2コア部よりも第1コア部に近い側の端部に、第1蒸発部の上方タンク部の内部に冷媒が流入する冷媒入口部(22a)が設けられており、
第2蒸発部の上方タンク部(12)は、チューブの積層方向両端部のうち、第4コア部よりも第3コア部に近い側の端部に、第2蒸発部の上方タンク部の内部から冷媒が流出する冷媒出口部(12a)が設けられており、
第1蒸発部および第2蒸発部は、第1蒸発部の上方タンク部から第1コア部および第2コア部に冷媒が流入し、第1コア部から流出の冷媒が第4コア部に流入するとともに、第2コア部から流出の冷媒が第3コア部に流入した後、第3コア部および第4コア部から流出の冷媒が第2蒸発部の上方タンク部に流入するように構成されており、
第2蒸発部の上方タンク部は、第3コア部から流出の冷媒と第4コア部から流出の冷媒が冷媒出口部に向かって互いに独立して流れる第1独立流路(12b)および第2独立流路(12c)を有し、
第1独立流路および第2独立流路は、第2蒸発部の上方タンク部における第3コア部を構成するチューブ群のうち冷媒出口部に最も近いチューブと連通する連通部(12d)よりも冷媒出口部側に位置する所定位置まで、第3、第4コア部から流出の冷媒が互いに独立して流れるように構成されていることを特徴としている。
請求項1に記載の発明では、第2蒸発部の上方タンク部が第1、第2独立流路を有している。このため、第2蒸発部の上方タンク部において、第4コア部を構成する各チューブと連通する各連通部から冷媒出口部までの冷媒流路の途中に、第3コア部を構成する各チューブと連通する各連通部が存在しない。これにより、第2蒸発部の上方タンク部内部に、第4コア部から流出の液相冷媒が流入したときに、その液相冷媒が第3コア部に流入することを防止できる。この結果、冷媒蒸発器内部でのオイルの停滞を抑制できる。
また、請求項3に記載の発明では、外部を流れる被冷却流体と冷媒との間で熱交換を行う冷媒蒸発器(1)であって、
被冷却流体の流れ方向(X)に対して直列に配置された第1蒸発部(20)および第2蒸発部(10)を備え、
第1蒸発部および第2蒸発部のそれぞれは、
上下方向に延びるとともに冷媒が流れる複数のチューブ(111、211)を積層して構成された熱交換コア部(11、21)と、
複数のチューブの上下方向両端側に配置され、複数のチューブを流れる冷媒の集合あるいは分配を行う上方タンク部(12、22)および下方タンク部(13、23)と、を有し、
第1蒸発部の熱交換コア部(21)は、複数のチューブ(211)のうち、一部のチューブ群で構成される第1コア部(21a)と、チューブ群とは別のチューブ群で構成される第2コア部(21b)とを有し、
第2蒸発部の熱交換コア部(11)は、複数のチューブ(111)のうち、被冷却流体の流れ方向において第1コア部の少なくとも一部と対向するチューブ群で構成される第3コア部(11a)と、被冷却流体の流れ方向において第2コア部の少なくとも一部と対向するチューブ群で構成される第4コア部(11b)とを有し、
第1蒸発部の上方タンク部(22)は、第2コア部よりも第1コア部に近い部位に、第1蒸発部の上方タンク部の内部に冷媒が流入する冷媒入口部が設けられており、
第1蒸発部および第2蒸発部は、第1蒸発部の上方タンク部から第1コア部および第2コア部に冷媒が流入し、第1コア部から流出の冷媒が第4コア部に流入するとともに、第2コア部から流出の冷媒が第3コア部に流入した後、第3コア部および第4コア部から流出の冷媒が第2蒸発部の上方タンク部(12)に流入するように構成されており、
第2蒸発部の上方タンク部は、第3コア部よりも第4コア部に近い部位に、第2蒸発部の上方タンク部の内部から冷媒が流出する冷媒出口部(12a)が設けられていることを特徴としている。
請求項3に記載の発明では、第2蒸発部の上方タンク部のうち、第3コア部よりも第4コア部に近い部位に、冷媒出口部が設けられている。このため、第2蒸発部の上方タンク部において、第4コア部を構成する各チューブと連通する各連通部から冷媒出口部までの冷媒流路の途中に、第3コア部を構成する各チューブと連通する各連通部が存在しない。これにより、第2蒸発部の上方タンク部内部に、第4コア部から流出の液相冷媒が流入したときに、その液相冷媒が第3コア部に流入することを防止できる。この結果、冷媒蒸発器内部でのオイルの停滞を抑制できる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
第1実施形態に係る冷凍サイクルの模式図である。 第1実施形態に係る冷媒蒸発器の模式的な斜視図である。 図2に示す冷媒蒸発器の分解斜視図である。 第1実施形態に係る風上側上方タンク部の断面図である。 第1実施形態に係る中間タンク部の模式的な斜視図である。 第1実施形態に係る冷媒蒸発器における冷媒の流れを説明するための説明図である。 比較例に係る冷媒蒸発器の風下側蒸発部を流れる冷媒を説明するための説明図である。 比較例に係る冷媒蒸発器の風上側蒸発部を流れる冷媒を説明するための説明図である。 第1実施形態に係る冷媒蒸発器の風下側蒸発部を流れる冷媒を説明するための説明図である。 第1実施形態に係る冷媒蒸発器の風上側蒸発部を流れる冷媒を説明するための説明図である。 第2実施形態に係る風上側上方タンク部の模式的な分解斜視図である。 第3実施形態に係る冷媒蒸発器の模式的な斜視図である。 第3実施形態に係る冷媒蒸発器における冷媒の流れを説明するための説明図である。 第3実施形態に係る冷媒蒸発器の風下側蒸発部を流れる冷媒を説明するための説明図である。 第3実施形態に係る冷媒蒸発器の風上側蒸発部を流れる冷媒を説明するための説明図である。 第4実施形態に係る冷媒蒸発器の風下側蒸発部を流れる冷媒を説明するための説明図である。 第4実施形態に係る冷媒蒸発器の風上側蒸発部を流れる冷媒を説明するための説明図である。 第5実施形態に係る冷凍サイクルの模式図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
本実施形態の冷媒蒸発器は、車室内の温度を調整する車両用空調装置の蒸気圧縮式の冷凍サイクル装置に適用され、車室内へ送風する送風空気から吸熱して冷媒を蒸発させることで、送風空気を冷却する冷却用熱交換器である。なお、本実施形態では、送風空気が特許請求の範囲における「外部を流れる被冷却流体」に相当する。
図1に示すように、本実施形態の冷凍サイクル装置100は、冷媒蒸発器1以外に、圧縮機101、凝縮器102、膨張弁103、アキュムレータ104等を備えている。圧縮機101は、吸入した冷媒を圧縮して吐出するものである。凝縮器102は、圧縮機101から吐出された気相冷媒を放熱させて凝縮させる放熱器である。膨張弁103は、凝縮器102から流出した冷媒を減圧膨張させる減圧器である。冷媒蒸発器1は、膨張弁103で減圧された冷媒を蒸発させるものである。アキュムレータ104は、冷媒蒸発器1と圧縮機101との間に配置され、冷媒蒸発器1から流出した冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離し、分離した気相冷媒を圧縮機101に吸入させる気液分離器である。
図2に示すように、本実施形態の冷媒蒸発器1は、2つの蒸発部10、20と、冷媒入替部30と、ジョイント40とを備えている。
2つの蒸発部10、20は、被冷却流体としての送風空気の流れ方向Xに対して直列に配置されている。本実施形態では、2つの蒸発部10、20のうち、送風空気の空気流れ方向の風上側(上流側)に配置される蒸発部を風上側蒸発部10と称し、送風空気の流れ方向の風下側(下流側)に配置される蒸発部を風下側蒸発部20と称する。なお、本実施形態における風上側蒸発部10が、特許請求の範囲の「第2蒸発部」を構成し、風下側蒸発部20が、特許請求の範囲の「第1蒸発部」を構成している。
風上側蒸発部10および風下側蒸発部20の基本的構成は同一であり、それぞれ熱交換コア部11、21と、熱交換コア部11、21の上下方向両端側に配置された一対のタンク部12、13、22、23とを有して構成されている。本実施形態では、風上側蒸発部10における熱交換コア部を風上側熱交換コア部11と称し、風下側蒸発部20における熱交換コア部を風下側熱交換コア部21と称する。また、風上側蒸発部10における一対のタンク部12、13のうち、上方側に配置されるタンク部を風上側上方タンク部12と称し、下方側に配置されるタンク部を風上側下方タンク部13と称する。同様に、風下側蒸発部20における一対のタンク部22、23のうち、上方側に配置されるタンク部を風下側上方タンク部22と称し、下方側に配置されるタンク部を風下側下方タンク部23と称する。
本実施形態の風上側熱交換コア部11および風下側熱交換コア部21のそれぞれは、上下方向に延びる複数のチューブ111、211と、隣合うチューブ111、211の間に接合されるフィン112、212とが交互に積層配置された積層体で構成されている。以下では、複数のチューブ111、211および複数のフィン112、212の積層体における積層方向をチューブ積層方向と称する。チューブ積層方向が熱交換コア部のコア幅方向である。
ここで、風上側熱交換コア部11は、図3示すように、複数のチューブ111のうち、一部のチューブ群で構成される第1風上側コア部11a、および残部のチューブ群で構成される第2風上側コア部11bを有している。なお、図3では、各熱交換コア部11、21におけるチューブ111、211およびフィン112、212の図示を省略している。また、本実施形態における第1風上側コア部11aが、特許請求の範囲における「第3コア部」を構成し、第2風上側コア部11bが、特許請求の範囲における「第4コア部」を構成する。
本実施形態では、送風空気の流れ方向Xから見てチューブ積層方向の右側半分に存するチューブ群で第1風上側コア部11aが構成され、送風空気の流れ方向Xから見てチューブ積層方向の左側半分に存するチューブ群で第2風上側コア部11bが構成されている。
同様に、風下側熱交換コア部21は、図3に示すように、複数のチューブ211のうち、一部のチューブ群で構成される第1風下側コア部21a、および残部のチューブ群で構成される第2風下側コア部21bを有している。なお、本実施形態における第1風下側コア部21aが、特許請求の範囲における「第1コア部」を構成し、第2風下側コア部21bが、特許請求の範囲における「第2コア部」を構成する。
本実施形態では、送風空気の流れ方向Xから見てチューブ積層方向の右側半分に存するチューブ群で第1風下側コア部21aが構成され、送風空気の流れ方向Xから見てチューブ積層方向の左側半分に存するチューブ群で第2風下側コア部21bが構成されている。なお、本実施形態では、送風空気の流れ方向Xから見たときに、第1風上側コア部11aのチューブ積層方向全部と第1風下側コア部21aのチューブ積層方向全部が重合(対向)するように配置されると共に、第2風上側コア部11bのチューブ積層方向全部と第2風下側コア部21bのチューブ積層方向全部が重合(対向)するように配置されている。
各チューブ111、211は、内部に冷媒が流れる冷媒通路が形成されると共に、その断面形状が送風空気の流れ方向に沿って延びる扁平形状となる扁平チューブで構成されている。風上側熱交換コア部11のチューブ111は、長手方向の上端側が風上側上方タンク部12に接続されると共に、長手方向の下端側が風上側下方タンク部13に接続されている。また、風下側熱交換コア部21のチューブ211は、長手方向の上端側が風下側上方タンク部22に接続されると共に、長手方向の下端側が風下側下方タンク部23に接続されている。
各フィン112、212は、薄板材を波上に曲げて成形したコルゲートフィンであり、チューブ111、211における平坦な外面側に接合され、送風空気と冷媒との伝熱面積を拡大させるための熱交換促進手段を構成する。
チューブ111、211およびフィン112、212の積層体には、チューブ積層方向の両端部に、各熱交換コア部11、12を補強するサイドプレート113、213が配置されている。なお、サイドプレート113、213は、チューブ積層方向の最も外側に配置されたフィン112、212に接合されている。
風上側上方タンク部12は、チューブ積層方向一側の端部に開口部12aを有するとともに、チューブ積層方向他側の端部が閉塞された筒状の部材で構成されている。開口部12aが、風上側上方タンク部12の内部から外部へ冷媒が流出する冷媒出口部12aを構成している。本実施形態では、冷媒出口部12aは、送風空気の流れ方向Xから見たときの風上側上方タンク部12の右側の端部に設けられている。
また、風上側上方タンク部12は、図4に示すように、両端が開口した筒状のタンク本体部材121と、タンク本体部材121の両端部に接合された2つの接合部材122、123とによって構成されている。冷媒出口部12aは、一方の接合部材122に設けられている。なお、図4は、図2の矢印Y方向、すなわち、送風空気の流れ方向Xの逆方向から見た風上側上方タンク部12の断面図である。また、接合部材122を用いずに、タンク本体部材121の一方の開口端部を冷媒出口部12aとしてもよい。
この風上側上方タンク部12は、底部に形成された貫通孔に各チューブ111の上端側が挿入された状態で、各チューブ111と接合されている。つまり、風上側上方タンク部12は、その内部空間が風上側熱交換コア部11の各チューブ111に連通するように構成されており、風上側熱交換コア部11の各コア部11a、11bからの冷媒を集合させる冷媒集合部として機能する。
風下側上方タンク部22は、風上側上方タンク部12と同様に、チューブ積層方向一側の端部に開口部22aを有するとともに、チューブ積層方向他側の端部が閉塞された筒状の部材で構成されている。開口部22aが、風下側上方タンク部22の外部から内部へ冷媒が流入する冷媒入口部22aを構成している。本実施形態では、冷媒入口部22aは、送風空気の流れ方向Xから見たときの風下側上方タンク部22の右側の端部に設けられている。
この風下側上方タンク部22は、底部に形成された貫通孔に各チューブ211の上端側が挿入された状態で、各チューブ211と接合されている。つまり、風下側上方タンク部22は、その内部空間が風下側熱交換コア部21の各チューブ211に連通するように構成されており、風下側熱交換コア部21の各コア部21a、21bへ冷媒を分配する冷媒分配部として機能する。
風上側上方タンク部12は、図4に示すように、風下側上方タンク部22と異なり、第1風上側コア部11aを構成する各チューブ111に連通する第1独立流路12bと、第2風上側コア部11bを構成する各チューブ111に連通する第2独立流路12cとを有している。
第1、第2独立流路12b、12cは、第1風上側コア部11aから流出の冷媒と第2風上側コア部11bから流出の冷媒が、冷媒出口部12aに向かって、互いに独立して流れる冷媒流路である。「冷媒と冷媒が互いに独立して流れる」とは、冷媒と冷媒とが混ざることなく流れるという意味である。
本実施形態では、第1、第2独立流路12b、12cは、タンク本体部材121の内部に設けられた仕切部材124がタンク本体部材121の内部空間を2つの空間に仕切ることによって形成されている。仕切部材124は、タンク本体部材121の内部空間を上側と下側に仕切る第1部分124aと、タンク本体部材121の内部空間をチューブ積層方向一方側と他方側に仕切る第2部分124bとを有する。このため、第1、第2独立流路12b、12cは、上下に並んでいる。
また、本実施形態では、仕切部材124の冷媒出口部12a側の端部がタンク本体部材121の開口端部に位置している。したがって、第1、第2独立流路12b、12cは、タンク本体部材121の開口端部の位置まで、第1、第2風上側コア部11a、11bから流出の冷媒が互いに独立して流れるように構成されている。
風上側上方タンク部12の冷媒出口部12aは、ジョイント40の出口側部分41に接続されている。ジョイント40の出口側部分41は、風上側上方タンク部12から流出の冷媒を流すための図示しない一本の冷媒配管と接続される。このため、ジョイント40の出口側部分41における内部空間41aは、図示しない冷媒配管の内部と連通しているとともに、風上側上方タンク部12の第1、第2独立流路12b、12cと連通している。
なお、ジョイント40は、図2に示すように、各上方タンク部12、22と冷媒配管とを接続する配管接続部材である。ジョイント40は、冷媒出口部12aと接続される出口側部分41と、風下側上方タンク部22の冷媒入口部22aに接続される入口側部分42とが一体に形成されている。ジョイント40の入口側部分42も、風下側上方タンク部22に流入する冷媒を流すための一本の冷媒配管と接続される。なお、本実施形態では、出口側部分41と入口側部分42とが一体に形成されたジョイント40を用いているが、出口側部分41と入口側部分42とが別体のジョイントを用いてもよい。
風上側下方タンク部13は、図3に示すように、チューブ積層方向両端側が閉塞された筒状の部材で構成されている。この風上側下方タンク部13は、天井部に形成された貫通孔に各チューブ111の下端側が挿入された状態で、各チューブ111と接合されている。つまり、風上側下方タンク部13は、その内部空間が各チューブ111に連通するように構成されている。
また、風上側下方タンク部13の内部には、チューブ積層方向の中央位置に仕切部材131が配置されている。この仕切部材131によって、タンク内部空間が第1風上側コア部11aを構成する各チューブ111が連通する空間と、第2風上側コア部11bを構成する各チューブ111が連通する空間とに仕切られている。
ここで、風上側下方タンク部13の内部のうち、第1風上側コア部11aを構成する各チューブ111に連通する空間が、第1風上側コア部11aに冷媒を分配する第1冷媒分配部13aを構成し、第2風上側コア部11bを構成する各チューブ111に連通する空間が、第2風上側コア部11bに冷媒を分配する第2冷媒分配部13bを構成する。
風下側下方タンク部23は、図3に示すように、チューブ積層方向両端側が閉塞された筒状の部材で構成されている。この風下側下方タンク部23は、天井部に形成された貫通孔に各チューブ211の下端側が挿入された状態で、各チューブ211と接合されている。つまり、風下側下方タンク部23は、その内部空間が各チューブ211に連通するように構成されている。
風下側下方タンク部23の内部には、チューブ積層方向の中央位置に仕切部材231が配置されており、この仕切部材231によって、タンク内部空間が第1風下側コア部21aを構成する各チューブ211が連通する空間と、第2風下側コア部21bを構成する各チューブ211が連通する空間とに仕切られている。
ここで、風下側下方タンク部23の内部のうち、第1風下側コア部21aを構成する各チューブ211に連通する空間が、第1風下側コア部21aからの冷媒を集合させる第1冷媒集合部23aを構成し、第2風下側コア部21bを構成する各チューブ211が連通する空間が、第2風下側コア部21bからの冷媒を集合させる第2冷媒集合部23bを構成する。
風上側下方タンク部13および風下側下方タンク部23のそれぞれは、図3に示すように、冷媒入替部30を介して連結されている。この冷媒入替部30は、風下側下方タンク部23における第1冷媒集合部23a内の冷媒を風上側下方タンク部13における第2冷媒分配部13bに導くと共に、風下側下方タンク部23における第2冷媒集合部23b内の冷媒を風上側下方タンク部13における第1冷媒分配部13aに導くように構成されている。すなわち、冷媒入替部30は、冷媒の流れを各熱交換コア部11、21においてコア幅方向に入れ替えるように構成されている。
具体的には、冷媒入替部30は、風下側下方タンク部23における第1、第2冷媒集合部23a、23bに連結された一対の集合部連結部材31a、31bと、風上側下方タンク部13における各冷媒分配部13a、13bに連結された一対の分配部連結部材32a、32bと、一対の集合部連結部材31a、31bおよび一対の分配部連結部材32a、32bそれぞれに連結された中間タンク部33と、を有して構成されている。なお、図3では、各連結部材31a、31b、32a、32bの連結関係が理解しやすいように、各連結部材31a、31b、32a、32bの送風空気の流れ方向Xにおける長さを、図2の冷媒蒸発器1における各連結部材31a、31b、32a、32bの長さよりも長く示している。
一対の集合部連結部材31a、31bそれぞれは、内部に冷媒が流通する冷媒流通路が形成された筒状の部材で構成されており、その一端側が風下側下方タンク部23に接続されると共に、他端側が中間タンク部33に接続されている。
一対の集合部連結部材31a、31bのうち、一方を構成する第1集合部連結部材31aは、一端側が第1冷媒集合部23aに連通するように風下側下方タンク部23に接続されており、他端側が後述する中間タンク部33内の第1冷媒流通路33aに連通するように中間タンク部33に接続されている。
また、他方を構成する第2集合部連結部材31bは、一端側が第2冷媒集合部23bに連通するように風下側下方タンク部23に接続されており、他端側が後述する中間タンク部33内の第2冷媒流通路33bに連通するように中間タンク部33に接続されている。
一対の分配部連結部材32a、32bそれぞれは、内部に冷媒が流通する冷媒流通路が形成された筒状の部材で構成されており、その一端側が風上側下方タンク部13に接続されると共に、他端側が中間タンク部33に接続されている。
一対の分配部連結部材32a、32bのうち、一方を構成する第1分配部連結部材32aは、一端側が第1冷媒分配部13aに連通するように風上側下方タンク部13に接続されており、他端側が後述する中間タンク部33内の第2冷媒流通路33bに連通するように中間タンク部33に接続されている。すなわち、第1分配部連結部材32aは、中間タンク部33の第2冷媒流通路33bを介して、上述の第2集合部連結部材31bと連通している。
また、他方を構成する第2分配部連結部材32bは、一端側が第2冷媒分配部13bに連通するように風上側下方タンク部13に接続されており、他端側が後述する中間タンク部33内の第1冷媒流通路33aに連通するように中間タンク部33に接続されている。すなわち、第2分配部連結部材32bは、中間タンク部33の第1冷媒流通路33aを介して、上述の第1集合部連結部材31aと連通している。
中間タンク部33は、チューブ積層方向両端側が閉塞された筒状の部材で構成されている。この中間タンク部33は、風上側下方タンク部13、および風下側下方タンク部23との間に配置されている。
図5に示すように、中間タンク部33の内部には、仕切部材331が配置されており、この仕切部材331によって、中間タンク部33の内部空間が第1冷媒流通路33aと第2冷媒流通路33bとに仕切られている。第1冷媒流通路33aは、第1集合部連結部材31aからの冷媒を第2分配部連結部材32bへ導く冷媒流通路を構成している。一方、第2冷媒流通路33bは、第2集合部連結部材31bからの冷媒を第1分配部連結部材32aへ導く冷媒流通路を構成している。
次に、本実施形態の冷媒蒸発器1における冷媒流れについて図6を用いて説明する。
図6に示すように、図1の膨張弁103にて減圧された気液二相状態の低圧冷媒は、矢印Aの如く冷媒入口部22aから風下側上方タンク部22の内部に導入される。風下側上方タンク部22の内部に導入された冷媒は、矢印Bの如く風下側熱交換コア部21の第1風下側コア部21aを下降すると共に、矢印Cの如く風下側熱交換コア部21の第2風下側コア部21bを下降する。
第1風下側コア部21aを下降した冷媒は、矢印Dの如く風下側下方タンク部23の第1冷媒集合部23aに流入する。一方、第2風下側コア部21bを下降した冷媒は、矢印Eの如く風下側下方タンク部23の第2冷媒集合部23bに流入する。
第1冷媒集合部23aに流入した冷媒は、矢印Fの如く第1集合部連結部材31aを介して中間タンク部33の第1冷媒流通路33aに流入する。また、第2冷媒集合部23bに流入した冷媒は、矢印Gの如く第2集合部連結部材31bを介して中間タンク部33の第2冷媒流通路33bに流入する。
第1冷媒流通路33aに流入した冷媒は、矢印Hの如く第2分配部連結部材32bを介して風上側下方タンク部13の第2冷媒分配部13bに流入する。また、第2冷媒流通路33bに流入した冷媒は、矢印Iの如く第1分配部連結部材32aを介して風上側下方タンク部13の第1冷媒分配部13aに流入する。
風上側下方タンク部13の第2冷媒分配部13bに流入した冷媒は、矢印Jの如く風上側熱交換コア部11の第2風上側コア部11bを上昇する。一方、第1冷媒分配部13aに流入した冷媒は、矢印Kの如く風上側熱交換コア部11の第1風上側コア部11aを上昇する。
第2風上側コア部11bを上昇した冷媒は、矢印Lの如く風上側上方タンク部12の第2独立流路12cに流入し、冷媒出口部12aに向かって第2独立流路12cを流れる。一方、第1風上側コア部11aを上昇した冷媒は、矢印Mの如く風上側上方タンク部12の第1独立流路12bに流入し、冷媒出口部12aに向かって第1独立流路12bを流れる。第1、第2独立流路12b、12cを流れる冷媒は、矢印Nの如く冷媒出口部12aから流出して図4に示すジョイント40の出口側部分41の内部空間41aで合流し、図示しない冷媒配管内部を図1の圧縮機101に向かって流れる。
次に、本実施形態の主な特徴について説明する。
図7A、7Bは、熱負荷の小さい条件のときの従来例の冷媒蒸発器J1の風下側蒸発部20と風上側蒸発部10のそれぞれにおける液相冷媒と気相冷媒の分布を示す図である。一方、図8A、8Bは、熱負荷の小さい条件のときの本実施形態の冷媒蒸発器1の風下側蒸発部20と風上側蒸発部10のそれぞれにおける液相冷媒と気相冷媒の分布を示す図である。
従来例の冷媒蒸発器J1は、図7Bに示すように、風上側上方タンク部12の内部空間が仕切られておらず、風上側上方タンク部12は1つの冷媒流路しか有していない点が、本実施形態と異なるものである。なお、従来例の冷媒蒸発器J1のその他の構成は、本実施形態と同じである。
上記発明が解決しようとする課題の欄での説明の通り、熱負荷の小さい条件下、例えば、春や秋などの外気温度および内気温度が比較的低い時期のように、冷媒蒸発器で送風空気をあまり冷やさなくてもよい条件下においては、熱交換に必要な冷媒流量が少ないことから、冷媒入口部22aから風下側上方タンク部22の内部に流入する冷媒の流速が低い。
このため、風下側蒸発部20では、図7Aに示すように、風下側上方タンク部22から第1、第2風下側コア部21a、21bに冷媒が流入する際では、冷媒入口部22aに近い第1風下側コア部21aに液相冷媒が多く流入し、冷媒入口部22aから遠い第2風下側コア部21bに気相冷媒が多く流入する。風上側蒸発部10では、図7Bに示すように、冷媒出口部12aから遠い第2風上側コア部11bに液相冷媒が多く流れ、冷媒出口部12aに近い第1風上側コア部11aに気相冷媒が多く流れる。
このとき、風上側上方タンク部12は、第2風上側コア部11bを構成する各チューブ111が連通する各連通部から冷媒出口部12aまでの冷媒流路の途中に、第1風上側コア部11aを構成する各チューブ111が連通する各連通部が存在する。また、アキュムレータ104を備える冷凍サイクル装置100では、アキュムレータ104で気相冷媒と液相冷媒とを分離して、気相冷媒のみを圧縮機101へ流入させるため、冷媒蒸発器J1から流出の冷媒が完全に気相状態でなくてもよい。
この結果、従来例の冷媒蒸発器J1では、図7Bに示すように、風上側蒸発部10において、第2風上側コア部11に流入した液相冷媒のうち蒸発しきれなかった液相冷媒が、風上側上方タンク部12の内部を冷媒出口部12aに向かって流れる際に、第1風上側コア部11aに落下する。すなわち、図7B中の破線で囲まれた領域を液相冷媒が逆流する。このとき、落下する液相冷媒と第1風上側コア部11aを上昇しようとする気相冷媒との力関係がつりあって、第1風上側コア部11aの冷媒流れが停滞したり、落下した液相冷媒が風上側下方タンク部13まで流れたりする。この結果、冷媒蒸発器J1の内部に冷媒が停滞してしまう。冷凍サイクルを循環する冷媒には、圧縮機101の内部潤滑用のオイルが含まれているため、冷媒蒸発器J1の内部に冷媒が停滞すると、オイルも停滞することになり、圧縮機101へのオイル戻り量が少なくなってしまう。
これに対して、本実施形態の冷媒蒸発器1では、風上側上方タンク部12は第1、第2独立流路12b、12cを有している。このため、図8A、8Bに示すように、熱負荷が小さい条件のとき、風上側上方タンク部12では、第1風上側コア部11aから流出の気相冷媒が冷媒出口部12aに向かって第1独立流路12bを流れるとともに、第2風上側コア部11bから流出の液相冷媒が冷媒出口部12aに向かって第2独立流路12cを流れる。すなわち、風上側上方タンク部12では、第2風上側コア部11bから流出の液相冷媒は、第1風上側コア部11aを構成する各チューブ111と連通する各連通部が存在する領域R1(図4参照)を流れることなく、冷媒出口部12aに向かって流れる。
このように、本実施形態の風上側上方タンク部12は、第2風上側コア部11bを構成する各チューブ111と連通する各連通部から冷媒出口部12aに向かう冷媒流路途中に、第1風上側コア部11aを構成する各チューブ111と連通する各連通部が存在しない構造となっている。これにより、風上側蒸発部10において、第2風上側コア部11bに流入した液相冷媒のうち蒸発しきれなかった液相冷媒が、風上側上方タンク部12の内部を冷媒出口部12aに向かって流れる際に、第1風上側コア部11aに落下することを防止できる。
したがって、本実施形態によれば、冷媒蒸発器1内部でのオイルの停滞を抑制でき、圧縮機101へのオイル戻り量を確保できる。
(第2実施形態)
本実施形態は、第1実施形態の冷媒蒸発器1に対して、風上側上方タンク部12の構成を変更したものである。冷媒蒸発器1のその他の構成は、第1実施形態と同じである。
図9に示すように、本実施形態の風上側上方タンク部12は、別体の2つの筒状部材125、126によって構成されている。第1筒状部材125が第1独立流路12bを形成し、第2筒状部材126が第2独立流路12cを形成している。第1筒状部材125は、チューブ積層方向一側、本実施形態では、送風空気の流れ方向Xから見たときの右側の端部に開口部125aを有している。同様に、第2筒状部材126も、チューブ積層方向一側の端部に開口部126aを有している。
第1、第2筒状部材125、126のチューブ積層方向一側の端部が、第1実施形態と同様に、接合部材122を介して、ジョイント40の出口側部分41と接続される(図4参照)。このため、第1、第2独立流路12b、12cは、ジョイント40の出口側部分41における内部空間41aと連通する。
本実施形態においても、風上側上方タンク部12が第1、第2独立流路12b、12cを有しているので、第1実施形態と同様の効果を奏する。
なお、接合部材122を用いずに、第1、第2筒状部材125、126の端部をジョイント40の出口側部分41と接続してもよい。この場合、第1、第2筒状部材125、126の開口部125a、126aが冷媒出口部12aを構成する。また、この場合、第1、第2筒状部材125、126の端部が、共通のジョイントを介して、一本の冷媒配管と接続されていれば、第1、第2筒状部材125、126の開口部125a、126aは、互いに離れていてもよい。
(第3実施形態)
本実施形態は、第1実施形態の冷媒蒸発器1に対して、風上側上方タンク部12に設けられる冷媒出口部12aの位置を変更したものである。冷媒蒸発器1のその他の構成は、第1実施形態と同じである。
図10に示すように、本実施形態では、冷媒出口部12aは、送風空気の流れ方向Xから見たときの風上側上方タンク部12の左側の端部に設けられている。換言すると、冷媒出口部12aは、図11に示すように、風上側上方タンク部12のチューブ積層方向両端部のうち、第1風上側コア部11aよりも第2風上側コア部11bに近い側の端部に設けられている。そして、図10に示すように、風上側上方タンク部12の左側の端部に、ジョイント41が設けられている。ジョイント41は、第1実施形態のジョイント40の出口側部分41に対応するものである。
なお、第1実施形態と同様に、冷媒入口部22aは、送風空気の流れ方向Xから見たときの風下側上方タンク部22の右側の端部に設けられている。換言すると、冷媒入口部22aは、図11に示すように、風下側上方タンク部22のチューブ積層方向両側端部のうち、第2風下側コア部21bよりも第1風下側コア部21aに近い側の端部に設けられている。そして、図10に示すように、風下側上方タンク部22の右側の端部に、ジョイント42が設けられている。ジョイント42は、第1実施形態のジョイント40の入口側部分42に対応するものである。
このため、本実施形態の冷媒蒸発器1では、図11に示すように冷媒が流れる。図6に示す冷媒流れと異なる点は、次の通りである。第1風上側コア部11aおよび第2風上側コア部11bを上昇した冷媒は、矢印O、Pの如く風上側上方タンク部12に流入し、冷媒出口部12aに向かって、風上側上方タンク部12を流れ、矢印Qの如く冷媒出口部12aから流出する。
以上の説明の通り、本実施形態では、風上側上方タンク部12のチューブ積層方向両端部のうち、風下側上方タンク部22における冷媒入口部22aが設けられた側とは反対側に位置する端部に、冷媒出口部12aを設けている。このため、本実施形態の風上側上方タンク部12は、第2風上側コア部11bを構成する各チューブ111と連通する各連通部から冷媒出口部12aに向かう冷媒流路途中に、第1風上側コア部11aを構成する各チューブ111と連通する各連通部が存在しない構造となっている。
これにより、図12A、12Bに示すように、熱負荷が小さく、熱交換に必要な冷媒流量が少ないとき、風上側上方タンク部12では、第2風上側コア部11bから流出の液相冷媒が、風上側上方タンク部12のうち第1風上側コア部11aを構成する各チューブ111との各連通部を通過せずに、直接、冷媒出口部12aから流出する。したがって、本実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果が得られる。
(第4実施形態)
本実施形態は、第3実施形態の冷媒蒸発器1に対して、風下側上方タンク部22における冷媒入口部22aの位置および風上側上方タンク部12における冷媒出口部12aの位置を変更したものである。冷媒蒸発器1のその他の構成は、第3実施形態と同じである。
冷媒入口部22aは、図13Aに示すように、風下側上方タンク部22の天井部のうち、第2風下側コア部21bよりも第1風下側コア部21aに近い部位に設けられている。より詳細には、冷媒入口部22aは、風下側上方タンク部22の天井部のうち、風下側上方タンク部22における第2風下側コア部21bを構成する各チューブ111と連通する各連通部よりも風下側上方タンク部22における第1風下側コア部21aを構成する各チューブ111と連通する各連通部に近い部位に設けられている。
一方、冷媒出口部12aは、図13Bに示すように、風上側上方タンク部12の天井部のうち、第1風上側コア部11aよりも第2風上側コア部11bに近い部位に設けられている。より詳細には、冷媒出口部12aは、風上側上方タンク部12の天井部のうち、風上側上方タンク部12における第1風上側コア部11aを構成する各チューブ111と連通する各連通部よりも風上側上方タンク部12における第2風上側コア部11bを構成する各チューブ111と連通する各連通部に近い部位に設けられている。これにより、本実施形態においても、第1実施形態と同様の効果が得られる。
なお、本実施形態では、冷媒入口部22aおよび冷媒出口部12aを、風下側上方タンク部22および風上側上方タンク部12の天井部に設けたが、天井部以外の部位に設けてもよい。
(第5実施形態)
本実施形態は、第1実施形態に対して冷凍サイクル装置の構成を変更したものである。
図14に示すように、本実施形態の冷凍サイクル装置200は、圧縮機101、凝縮器102、膨張弁103、冷媒蒸発器1、内部熱交換器105等を備えている。冷媒蒸発器1は、第1実施形態と同じものである。
内部熱交換器105は、冷媒蒸発器1から流出の冷媒を冷媒蒸発器1よりも冷媒流れ上流側の冷媒との熱交換によって加熱して、冷媒蒸発器1流出の冷媒に含まれる液相冷媒を気相冷媒とし、気相冷媒を圧縮機101に吸入させるものである。
本実施形態では、内部熱交換器105は、凝縮器102と膨張弁103との間の高圧冷媒と冷媒蒸発器1と圧縮機101との間の低圧冷媒とを熱交換する。また、内部熱交換器105は、内管と外管を有する1本の二重管で構成されている。内管の内部が低圧冷媒の冷媒流路であり、内管と外管の間が高圧冷媒の冷媒流路である。なお、内部熱交換器105として、他の構成のものを採用してもよい。
本実施形態の冷凍サイクル装置200は、内部熱交換器105によって冷媒蒸発器1から流出の冷媒を加熱して気相冷媒とし、気相冷媒のみを圧縮機101へ流入させるため、冷媒蒸発器1から流出の冷媒が完全に気相状態でなくてもよい。このため、上記発明が解決しようとする課題の欄や第1実施形態での説明の通り、図7A、7Bに示す課題が発生しやすい。そこで、第1実施形態の冷媒蒸発器1を用いることで、この課題を解決することができる。
なお、本実施形態の冷凍サイクル装置200は、第1実施形態の冷媒蒸発器1を用いているが、第2〜第4実施形態の冷媒蒸発器1を用いてもよい。
(他の実施形態)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、下記のように、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
(1)第1実施形態では、仕切部材124の冷媒出口部12a側の端部が、タンク本体部材121の開口端部に位置していたが、仕切部材124の冷媒出口部12a側の端部の位置を他の位置に変更してもよい。風上側上方タンク部12における第1風上側コア部11aを構成するチューブ群のうち冷媒出口部12aに最も近いチューブ111と連通する連通部12d(図4参照)よりも、冷媒出口部12a側に位置する所定位置に、仕切部材124の冷媒出口部12a側の端部が位置していればよい。なお、図4においては、チューブ111の開口端部が連通部12dである。
換言すると、風上側上方タンク部12の第1、第2独立流路12b、12cは、風上側上方タンク部12における第1風上側コア部11aを構成するチューブ群のうち冷媒出口部12aに最も近いチューブ111と連通する連通部12dよりも冷媒出口部12a側に位置する所定位置まで、第1、第2風上側コア部11a、11bから流出の冷媒が互いに独立して流れるように構成されていればよい。これにより、第1実施形態と同様の効果が得られる。
(2)上述の各実施形態では、冷媒入替部30を一対の集合部連結部材31a、31b、一対の分配部連結部材32a、32b、および中間タンク部33で構成する例を説明したが、これに限らず、例えば、冷媒入替部30の中間タンク部33を廃し、各連結部材31a、31b、32a、32b同士を直接接続するように構成してもよい。
また、上述の各実施形態では、冷媒入替部30を風上側、風下側下方タンク部13、23とは別に設けたが、特開2014−13104号公報に記載のように、冷媒入替部を風上側、風下側下方タンク部13、23に設けてもよい。
要するに、本発明では、2つの蒸発部10、20が、風下側上方タンク部22から第1風下側コア部21aおよび第2風下側コア部21bに冷媒が流入し、第1風下側コア部21aから流出の冷媒が第2風上側コア部11bに流入するとともに、第2風下側コア部21bから流出の冷媒が第1風上側コア部11aに流入した後、第1風上側コア部11aおよび第2風上側コア部11bから流出の冷媒が風上側上方タンク部12に流入するように構成されていればよい。
(3)上述の各実施形態では、冷媒蒸発器1として、送風空気の流れ方向から見たときに、第1風上側コア部11aの全部および第1風下側コア部21aの全部が重合するように配置されると共に、第2風上側コア部11bの全部および第2風下側コア部21bの全部が重合するように配置される例について説明したが、これに限られない。冷媒蒸発器1としては、送風空気の流れ方向から見たときに、第1風上側コア部11aおよび第1風下側コア部21aの一部が重合するように配置したり、第2風上側コア部11bおよび第2風下側コア部21bの一部が重合するように配置したりしてもよい。
要するに、送風空気の流れ方向から見たときに、第1風上側コア部11aおよび第1風下側コア部21aの少なくとも一部が重合するように配置し、第2風上側コア部11bおよび第2風下側コア部21bの少なくとも一部が重合するように配置すればよい。
(4)上述の各実施形態では、2つの蒸発部10、20のそれぞれの熱交換コア部11、21は、2つのコア部を有していたが、3つ以上のコア部を有していてもよい。したがって、風上側熱交換コア部11は、複数のチューブ111のうち、一部のチューブ群で構成される第1風上側コア部11aと、そのチューブ群とは別のチューブ群で構成される第2風上側コア部11bを有していればよい。同様に、風下側熱交換コア部21は、複数のチューブ211のうち、一部のチューブ群で構成される第1風下側コア部21aと、そのチューブ群とは別のチューブ群で構成される第2風下側コア部21bとを有していればよい。
(5)上述の各実施形態の如く、冷媒蒸発器1における風上側蒸発部10を風下側蒸発部20よりも送風空気の流れ方向Xにおける上流側に配置することが望ましいが、これに限らず、風上側蒸発部10を風下側蒸発部20よりも送風空気の流れ方向Xにおける下流側に配置するようにしてもよい。
(6)上述の各実施形態では、各熱交換コア部11、21を複数のチューブ111、211とフィン112、212で構成する例を説明したが、これに限らず、複数のチューブ111、211だけで各熱交換コア部11、21を構成するようにしてもよい。また、各熱交換コア部11、21を複数のチューブ111、211とフィン112、212で構成する場合、フィン112、212は、コルゲートフィンに限らずプレートフィンを採用してもよい。
(7)上述の各実施形態では、冷媒蒸発器1として、チューブとタンク部とが別体の部材で構成された構造を採用したが、特開2014−13104号公報に記載のように、一対のコアプレートを接合してチューブとタンク部の一部とを構成するチューブユニットを複数積層することにより、チューブとタンク部とを一体に形成した積層型構造を採用してもよい。
(8)上述の各実施形態では、冷媒蒸発器1を車両用空調装置の冷凍サイクルに適用する例について説明したが、これに限らず、例えば、給湯機等に用いられる他の冷凍サイクルに適用してもよい。
(9)上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
1 冷媒蒸発器
10 風上側蒸発部(第2蒸発部)
11 風上側熱交換コア部
11a 第1風上側コア部(第3コア部)
11b 第2風上側コア部(第4コア部)
12 風上側上方タンク部(第2蒸発部の上方タンク部)
12a 冷媒出口部
20 風下側蒸発部(第1蒸発部)
21 風下側熱交換コア部
21a 第1風下側コア部(第1コア部)
21b 第2風下側コア部(第2コア部)
22 風下側上方タンク部(第1蒸発部の上方タンク部)
22a 冷媒入口部

Claims (6)

  1. 外部を流れる被冷却流体と冷媒との間で熱交換を行う冷媒蒸発器(1)であって、
    前記被冷却流体の流れ方向(X)に対して直列に配置された第1蒸発部(20)および第2蒸発部(10)を備え、
    前記第1蒸発部および前記第2蒸発部のそれぞれは、
    上下方向に延びるとともに冷媒が流れる複数のチューブ(111、211)を積層して構成された熱交換コア部(11、21)と、
    前記複数のチューブの上下方向両端側に配置され、前記複数のチューブを流れる冷媒の集合あるいは分配を行う上方タンク部(12、22)および下方タンク部(13、23)と、を有し、
    前記第1蒸発部の熱交換コア部(21)は、前記複数のチューブ(211)のうち、一部のチューブ群で構成される第1コア部(21a)と、前記チューブ群とは別のチューブ群で構成される第2コア部(21b)とを有し、
    前記第2蒸発部の熱交換コア部(11)は、前記複数のチューブ(111)のうち、前記被冷却流体の流れ方向において前記第1コア部の少なくとも一部と対向するチューブ群で構成される第3コア部(11a)と、前記被冷却流体の流れ方向において前記第2コア部の少なくとも一部と対向するチューブ群で構成される第4コア部(11b)とを有し、
    前記第1蒸発部の上方タンク部(22)は、前記チューブの積層方向両端部のうち、前記第2コア部よりも前記第1コア部に近い側の端部に、前記第1蒸発部の上方タンク部の内部に冷媒が流入する冷媒入口部(22a)が設けられており、
    前記第2蒸発部の上方タンク部(12)は、前記チューブの積層方向両端部のうち、前記第4コア部よりも前記第3コア部に近い側の端部に、前記第2蒸発部の上方タンク部の内部から冷媒が流出する冷媒出口部(12a)が設けられており、
    前記第1蒸発部および前記第2蒸発部は、前記第1蒸発部の上方タンク部から前記第1コア部および前記第2コア部に冷媒が流入し、前記第1コア部から流出の冷媒が前記第4コア部に流入するとともに、前記第2コア部から流出の冷媒が前記第3コア部に流入した後、前記第3コア部および前記第4コア部から流出の冷媒が前記第2蒸発部の上方タンク部に流入するように構成されており、
    前記第2蒸発部の上方タンク部は、前記第3コア部から流出の冷媒と前記第4コア部から流出の冷媒が前記冷媒出口部に向かって互いに独立して流れる第1独立流路(12b)および第2独立流路(12c)を有し、
    前記第1独立流路および前記第2独立流路は、前記第2蒸発部の上方タンク部における前記第3コア部を構成する前記チューブ群のうち前記冷媒出口部に最も近い前記チューブと連通する連通部(12d)よりも前記冷媒出口部側に位置する所定位置まで、前記第3、第4コア部から流出の冷媒が互いに独立して流れるように構成されていることを特徴とする冷媒蒸発器。
  2. 前記第2蒸発部の上方タンク部は、筒状のタンク本体部材(121)と、前記タンク本体部材の内部に設けられた仕切部材(124)とを有して構成され、
    前記第1、第2独立流路は、前記仕切部材が前記タンク本体部材の内部空間を2つの空間に仕切ることによって形成されていることを特徴とする請求項1に記載の冷媒蒸発器。
  3. 外部を流れる被冷却流体と冷媒との間で熱交換を行う冷媒蒸発器(1)であって、
    前記被冷却流体の流れ方向(X)に対して直列に配置された第1蒸発部(20)および第2蒸発部(10)を備え、
    前記第1蒸発部および前記第2蒸発部のそれぞれは、
    上下方向に延びるとともに冷媒が流れる複数のチューブ(111、211)を積層して構成された熱交換コア部(11、21)と、
    前記複数のチューブの上下方向両端側に配置され、前記複数のチューブを流れる冷媒の集合あるいは分配を行う上方タンク部(12、22)および下方タンク部(13、23)と、を有し、
    前記第1蒸発部の熱交換コア部(21)は、前記複数のチューブ(211)のうち、一部のチューブ群で構成される第1コア部(21a)と、前記チューブ群とは別のチューブ群で構成される第2コア部(21b)とを有し、
    前記第2蒸発部の熱交換コア部(11)は、前記複数のチューブ(111)のうち、前記被冷却流体の流れ方向において前記第1コア部の少なくとも一部と対向するチューブ群で構成される第3コア部(11a)と、前記被冷却流体の流れ方向において前記第2コア部の少なくとも一部と対向するチューブ群で構成される第4コア部(11b)とを有し、
    前記第1蒸発部の上方タンク部(22)は、前記第2コア部よりも前記第1コア部に近い部位に、前記第1蒸発部の上方タンク部の内部に冷媒が流入する冷媒入口部が設けられており、
    前記第1蒸発部および前記第2蒸発部は、前記第1蒸発部の上方タンク部から前記第1コア部および前記第2コア部に冷媒が流入し、前記第1コア部から流出の冷媒が前記第4コア部に流入するとともに、前記第2コア部から流出の冷媒が前記第3コア部に流入した後、前記第3コア部および前記第4コア部から流出の冷媒が前記第2蒸発部の上方タンク部(12)に流入するように構成されており、
    前記第2蒸発部の上方タンク部は、前記第3コア部よりも前記第4コア部に近い部位に、前記第2蒸発部の上方タンク部の内部から冷媒が流出する冷媒出口部(12a)が設けられていることを特徴とする冷媒蒸発器。
  4. 前記冷媒入口部は、前記第1蒸発部の上方タンク部における前記チューブの積層方向両端部のうち、前記第2コア部よりも前記第1コア部に近い側の端部に設けられており、
    前記冷媒出口部は、前記第2蒸発部の上方タンク部における前記チューブの積層方向両端部のうち、前記第3コア部よりも前記第4コア部に近い側の端部に設けられていることを特徴とする請求項3に記載の冷媒蒸発器。
  5. 吸入した冷媒を圧縮して吐出する圧縮機(101)と、
    前記圧縮機から吐出された冷媒を放熱させる放熱器(102)と、
    前記放熱器から流出した冷媒を減圧させる減圧器(103)と、
    前記減圧器で減圧された冷媒を蒸発させる冷媒蒸発器(1)と、
    前記冷媒蒸発器から流出した冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離し、分離した気相冷媒を前記圧縮機に吸入させる気液分離器(104)とを備え、
    前記冷媒蒸発器は、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の冷媒蒸発器であることを特徴とする冷凍サイクル装置。
  6. 吸入した冷媒を圧縮して吐出する圧縮機(101)と、
    前記圧縮機から吐出された冷媒を放熱させる放熱器(102)と、
    前記放熱器から流出した冷媒を減圧させる減圧器(103)と、
    前記減圧器で減圧された冷媒を蒸発させる冷媒蒸発器(1)と、
    前記冷媒蒸発器から流出した冷媒を、前記冷媒蒸発器よりも冷媒流れ上流側の冷媒との熱交換によって加熱し、加熱した冷媒を前記圧縮機に吸入させる内部熱交換器(105)とを備え、
    前記冷媒蒸発器は、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の冷媒蒸発器であることを特徴とする冷凍サイクル装置。



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