JP7115069B2 - 冷凍サイクル装置 - Google Patents

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Description

この明細書における開示は、冷凍サイクル装置に関する。
冷凍サイクルに用いられる冷媒には、環境負荷や冷却能力といった冷媒の特性が良好であることが求められている。良好な特性の冷媒を得る目的で、単一冷媒を用いる代わりに、異なる種類の冷媒を混合した混合冷媒を用いるものが知られている。ただし、高沸点冷媒と低沸点冷媒とを混合して得られた混合冷媒においては、蒸発器で沸点の低い冷媒から蒸発し、沸点の高い冷媒が後から蒸発する非共沸の混合冷媒となる場合がある。このため、非共沸混合冷媒を用いた蒸発器においては、蒸発器の冷媒流路における入口側と出口側との間で冷媒の蒸発温度が変化することで、蒸発器の温度分布に大きな偏りが生じてしまうことがあった。
この温度分布の偏りを低減するために、特許文献1では、非共沸混合冷媒用の熱交換器において、熱交換器の配管の中間部に流路断面積が減少する狭窄部を設けている。これにより、狭窄部がなければ出口側に向かって上昇する冷媒温度が、狭窄部によって略均一または出口側に向かって低下するようにして、温度分布の偏りを低減している。
特開平7-19627号公報
従来技術の構成では、熱交換器の配管に狭窄部を設けることで、非共沸混合冷媒用の熱交換器で生じる温度分布の偏りを低減している。この場合、膨張弁やキャピラリチューブといった狭窄部を用いて、熱交換器を流れる冷媒の圧力を適切に調整する必要があった。上述の観点において、または言及されていない他の観点において、冷凍サイクル装置にはさらなる改良が求められている。
開示される1つの目的は、非共沸混合冷媒を用いた冷凍サイクルにおいて、蒸発器全体における温度分布の偏りを低減した冷凍サイクル装置を提供することにある。
ここに開示された冷凍サイクル装置は、圧縮機(2)と、凝縮器(3)と、減圧装置(4)と、蒸発器(30)と、内部熱交換器(50、250、450)とを備え、非共沸混合冷媒を循環させて冷却を行う冷凍サイクル装置(1)であって、蒸発器は、内部を流れる非共沸混合冷媒と外部を流れる外部流体とを熱交換する上流熱交換部(35)と、非共沸混合冷媒の流れにおいて上流熱交換部よりも下流に設けられ、内部を流れる非共沸混合冷媒と外部を流れる外部流体とを熱交換する下流熱交換部(45)とを有している熱交換部(135)を備え、内部熱交換器は、減圧装置を流出してから上流熱交換部に流入するまでの間を流れている非共沸混合冷媒と、上流熱交換部を流出してから下流熱交換部に流入するまでの間を流れている非共沸混合冷媒とを熱交換する熱交換器であって、上流熱交換部を有する上流蒸発器(31)と下流熱交換部を有する下流蒸発器(41)とにまたがるように蒸発器の上部に位置している
開示された冷凍サイクル装置によると、減圧装置を流出してから上流熱交換部に流入するまでの間を流れている非共沸混合冷媒と、上流熱交換部を流出してから下流熱交換部に流入するまでの間を流れている非共沸混合冷媒とを熱交換する内部熱交換器を備えている。このため、非共沸混合冷媒を用いた冷凍サイクル装置において、上流熱交換部を流れたことで温度が上昇した冷媒と上流熱交換部に流入する前の冷媒とを内部熱交換器を用いて熱交換させることができる。その後、内部熱交換器での熱交換によって温度の低下した冷媒を下流熱交換部に流入させることで、内部熱交換器を備えない場合に比べて下流熱交換部における温度を下げて、上流熱交換部の温度と下流熱交換部の温度とを近づけることができる。したがって、非共沸混合冷媒を用いた冷凍サイクルにおいて、蒸発器全体における温度分布の偏りを低減した冷凍サイクル装置を提供できる。
この明細書における開示された複数の態様は、それぞれの目的を達成するために、互いに異なる技術的手段を採用する。請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態の部分との対応関係を例示的に示すものであって、技術的範囲を限定することを意図するものではない。この明細書に開示される目的、特徴、および効果は、後続の詳細な説明、および添付の図面を参照することによってより明確になる。
冷凍サイクル装置を示す構成図である。 蒸発器を示す斜視図である。 蒸発器における冷媒の流れを示す構成図である。 第2実施形態の蒸発器を示す斜視図である。 図4のV-V線における内部熱交換器の断面において冷媒の流れを示す構成図である。 第3実施形態の蒸発器を示す斜視図である。 第3実施形態の蒸発器における冷媒の流れを示す分解図である。 第4実施形態の内部熱交換器を示す斜視図である。 第4実施形態の内部熱交換器における冷媒の流れを示す分解図である。
図面を参照しながら、複数の実施形態を説明する。複数の実施形態において、機能的におよび/または構造的に対応する部分および/または関連付けられる部分には同一の参照符号、または百以上の位が異なる参照符号が付される場合がある。対応する部分および/または関連付けられる部分については、他の実施形態の説明を参照することができる。
第1実施形態
冷凍サイクル装置1は、冷媒を用いて冷熱や温熱を作り出す装置である。冷凍サイクル装置1は、例えば車両に搭載されて車室内の冷房や暖房を行う車両用空調システムの一部として使用される。ただし、冷凍サイクル装置1は、車両用空調システム以外にも、家庭用の空調装置やサーバの冷却装置などの装置に対して広く適用可能である。
図1において、冷凍サイクル装置1は、圧縮機2と凝縮器3と減圧装置4と蒸発器30と内部熱交換器50とを備えている。冷凍サイクル装置1は、各部品を接続して非共沸混合冷媒が循環する流路を提供する冷媒流路20を備えている。
冷凍サイクル装置1においては、冷媒として非共沸混合冷媒を用いる。非共沸混合冷媒とは、異なる沸点を有する冷媒同士を混合したものであって、熱交換によって各冷媒の気液比率が変化して組成が変化する冷媒である。非共沸混合冷媒は、この組成変化によって沸点が変化する。非共沸混合冷媒においては、沸点の低い冷媒から先に蒸発することで、非共沸混合冷媒の組成が変化し、蒸発過程で冷媒全体としての沸点が徐々に上昇することとなる。したがって、非共沸混合冷媒を用いた場合、冷媒が蒸発する熱交換器の入口側において最も沸点が低く、出口側において最も沸点が高くなる。よって、適正に冷媒が蒸発している熱交換器においては、熱交換器の入口側の温度が最も低く、出口側に向かって徐々に温度が上昇するように温度勾配が生じることとなりやすい。
圧縮機2は、気体の冷媒を圧縮して高温高圧の状態にする装置である。凝縮器3は、圧縮機2で圧縮された気体の冷媒を液体に凝縮する装置である。凝縮器3は、冷媒を凝縮させる過程で冷媒の熱を周囲に放熱して凝縮器3の周囲を加熱する熱交換器として機能する。減圧装置4は、冷媒の圧力を低下させて液体から気体に蒸発させやすくする装置である。減圧装置4としては、開度を調整することで冷媒を膨張させる膨張弁や、冷媒流路20に比べて内径の小さな管であるキャピラリチューブなどを用いることができる。蒸発器30は、減圧装置4で減圧された液体の冷媒を気体に蒸発させる装置である。蒸発器30は、冷媒を蒸発させる過程で周囲の外部流体から熱を奪って蒸発器30の周囲を冷却する熱交換器である。ここで、外部流体は例えば空気である。内部熱交換器50は、冷凍サイクル装置1を流れる冷媒同士を熱交換させる装置である。
図2において、蒸発器30は、上流蒸発器31と下流蒸発器41との2つの熱交換器を並べて構成されている。上流蒸発器31と下流蒸発器41とは、ともに冷媒が流れる複数の配管を平行に備えたマルチフロータイプの熱交換器である。上流蒸発器31は、圧縮機2から送られた冷媒の流れにおいて、下流蒸発器41よりも上流に位置している。
上流蒸発器31は、上タンク部32と下タンク部33とを備えている。上タンク部32と下タンク部33とは対向している。上タンク部32の内部は、第1上タンク部32aと第2上タンク部32bとの2つの独立した領域に仕切られている。
上タンク部32と下タンク部33との間には、上流コア部35が設けられている。上流コア部35は、内部に複数の経路が形成された複数の扁平管と、扁平管同士の間に設けられた波形のコルゲートフィンとを備えている。上流コア部35は、第1コア部35aと第2コア部35bとの2つの領域に分割されている。第1コア部35aは、第1上タンク部32aと下タンク部33との間に設けられている。第2コア部35bは、第2上タンク部32bと下タンク部33との間に設けられている。上流コア部35は、蒸発器30の上流熱交換部を提供する。
下流蒸発器41は、上タンク部42と下タンク部43とを備えている。上タンク部42と下タンク部43とは対向している。上タンク部42の内部は、第1上タンク部42aと第2上タンク部42bとの2つの独立した領域に仕切られている。第2上タンク部42bには下流出口管49が接続されており、蒸発器30から冷媒を流出させる出口として機能する。
上タンク部42と下タンク部43との間には、下流コア部45が設けられている。下流コア部45は、内部に複数の経路が形成された複数の扁平管と、扁平管同士の間に設けられた波形のコルゲートフィンとを備えている。下流コア部45は、第1コア部45aと第2コア部45bとの2つの領域に分割されている。第1コア部45aは、第1上タンク部42aと下タンク部43との間に設けられている。第2コア部45bは、第2上タンク部42bと下タンク部43との間に設けられている。下流コア部45は、蒸発器30の下流熱交換部を提供する。
内部熱交換器50は、内管51と内管51の外側に設けられた外管55とを備えた二重管式の熱交換器である。内部熱交換器50は、内管51と上流蒸発器31の第1上タンク部32aとを連通している上流入口管52を備えている。内部熱交換器50は、外管55と上流蒸発器31の第2上タンク部32bとを連通している上流出口管53を備えている。内部熱交換器50は、外管55と下流蒸発器41の第1上タンク部42aとを連通している下流入口管56を備えている。内部熱交換器50は、上流蒸発器31の上タンク部32と下流蒸発器41の上タンク部42とにまたがるように蒸発器30の上部に位置している。言い換えると、内部熱交換器50は、蒸発器30から着脱不可能に一体に設けられている。
上流蒸発器31の上流コア部35と下流蒸発器41の下流コア部45とは、蒸発器30のコア部135を提供している。蒸発器30は、コア部135において空気と冷媒とを熱交換する。ただし、上流蒸発器31の上流コア部35の方が下流蒸発器41の下流コア部45よりも矢印F1方向に示す空気の流れの風下に位置している。したがって、蒸発器30において、空気は、下流コア部45で冷却された後、上流コア部35でさらに冷却されることとなる。コア部135は、蒸発器30の熱交換部を提供する。空気は、蒸発器30の外部を流れる外部流体を提供する。ただし、外部流体は気体の空気に限られず液体の水などを用いてもよい。
蒸発器30を構成する上流蒸発器31と内部熱交換器50と下流蒸発器41との3つの部分毎に蒸発器30における冷媒の流れを以下に示す。図3において、実線で示す矢印は、上流蒸発器31を流出するまでの冷媒の流れを示している。二点鎖線で示す矢印は、上流蒸発器31を流出してからの冷媒の流れを示している。減圧装置4で減圧され温度の低下した冷媒は、内管51を通過して上流入口管52から上流蒸発器31に流入する。この時、冷媒は、内管51を通過する過程で、外管55を流れる冷媒と熱交換を行う。
上流蒸発器31における冷媒の流れを以下に説明する。冷媒は、第1上タンク部32aに流入した後、第1上タンク部32aの内部を広がって第1コア部35aを上から下に流れる。その後、冷媒は第1コア部35aと連通している下タンク部33に流入し、下タンク部33の内部を広がる。冷媒は、下タンク部33から流出して第2コア部35bを下から上に流れ、第2上タンク部32bに流入する。第2上タンク部32bに流入した冷媒は、上流出口管53を通過して上流蒸発器31の外部へと流出する。
上流蒸発器31において、冷媒は、第1コア部35aと第2コア部35bとを流れる過程で外部の空気と熱交換を行う。これにより、非共沸混合冷媒をなす冷媒のうち、沸点の低い冷媒が沸点の高い冷媒に比べてより積極的に蒸発する。この蒸発によって冷媒の組成が変化して、第2コア部35bを流出した後の冷媒は、第1コア部35aに流入する前の冷媒に比べて沸点が上昇している。
内部熱交換器50における冷媒の流れを以下に説明する。上流蒸発器31を流出した冷媒は、上流出口管53から外管55の内部に流入する。冷媒は、外管55を流れることで内管51の外面と接触した状態で移動する。外管55を流れる過程で内管51を流れる冷媒と冷媒同士で熱交換を行い、下流入口管56を通過して内部熱交換器50の外部へと流出する。
内部熱交換器50において、冷媒は、気液二相の状態で流れる。内管51を流れる冷媒は、液相の割合が大きな気液二相状態であり、外管55を流れる冷媒は、気相の割合が大きな気液二相状態である。内部熱交換器50において、内管51を流れる冷媒と外管55を流れる冷媒とが熱交換を行う。すなわち、内管51を流れる温度の低い冷媒は、外管55を流れる温度の高い冷媒によって加熱されて温度が上昇する。一方、外管55を流れる温度の高い冷媒は、内管51を流れる温度の低い冷媒によって冷却されて温度が低下する。これにより、上流蒸発器31に流入する冷媒と下流蒸発器41に流入する冷媒との温度が略等しい温度となる。言い換えると、内部熱交換器50を用いた熱交換により、冷媒の温度勾配が解消される。ここで、内部熱交換器50によって上流蒸発器31に流入する冷媒と下流蒸発器41に流入する冷媒との温度差が低下すればよく、冷媒の温度勾配を完全には解消しなくてもよい。
下流蒸発器41における冷媒の流れを以下に説明する。冷媒は、第1上タンク部42aに流入した後、第1上タンク部42aの内部を広がって第1コア部45aを上から下に流れる。その後、冷媒は第1コア部45aと連通している下タンク部43に流入し、下タンク部43の内部を広がる。冷媒は、下タンク部43から流出して第2コア部45bを下から上に流れ、第2上タンク部42bに流入する。第2上タンク部42bに流入した冷媒は、下流出口管49を通過して下流蒸発器41の外部へと流出する。
下流蒸発器41において、冷媒は、第1コア部45aと第2コア部45bとを流れる過程で外部の空気と熱交換を行う。これにより、非共沸混合冷媒をなす冷媒のうち、割合の少ない沸点の低い冷媒だけではなく、上流蒸発器31であまり蒸発しなかった沸点の高い冷媒も積極的に蒸発する。ここで、上流蒸発器31と同様に、入口から出口に向かう過程で、冷媒全体における沸点の高い冷媒が液相で存在する比率は上昇することとなる。
上述したように蒸発器30において、上流蒸発器31に流入する冷媒と下流蒸発器41に流入する冷媒とを内部熱交換器50を用いて熱交換させている。ここで、内部熱交換器50を用いた場合には、非共沸混合冷媒の特性によって発生した温度勾配を冷媒同士の熱交換により解消し、下流蒸発器41に流入する冷媒の温度が上流蒸発器31に流入する冷媒の温度と略等しい温度となる。一方、内部熱交換器50を用いない場合には、非共沸混合冷媒の特性によって発生した温度勾配が解消されず、下流蒸発器41に流入する冷媒の温度が上流蒸発器31に流入する冷媒の温度に比べて高い温度となる。したがって、内部熱交換器50を用いることで上流蒸発器31と下流蒸発器41との温度分布を同程度にすることができ、内部熱交換器50を用いない場合に比べて蒸発器30全体で生じる温度分布の偏りを低減することができる。
また、温度勾配を考慮して蒸発器30の着霜を防止しようとすると、蒸発器30での冷却性能が低下してしまう。蒸発器30に着霜が引き起こされない最も低い冷媒の温度を0℃と仮定した場合に、蒸発器30において最も温度の低下しやすい入口側の冷媒温度を0℃とした状態が蒸発器30において最も冷却性能が高い状態である。ここで、全体での冷媒の温度勾配が5℃の蒸発器30においては、出口側の冷媒温度が5℃となるため、蒸発器30の温度を平均すると2.5℃となる。一方、全体での冷媒の温度勾配が10℃の蒸発器30においては、出口側の冷媒温度が10℃となるため、蒸発器30の温度を平均すると5℃となる。よって、蒸発器30全体での温度勾配が小さいほど、蒸発器30での平均温度を低下させて、蒸発器30の冷却性能を高めることができる。すなわち、内部熱交換器50を用いて蒸発器30全体での温度勾配を小さくすることで、蒸発器30での着霜を防止するとともに蒸発器30の冷却性能を高めることができる。
上述した実施形態によると、非共沸混合冷媒同士を熱交換する内部熱交換器50を備えている。内部熱交換器50は、減圧装置4を流出してから上流蒸発器31の上流コア部35に流入するまでの間を流れている冷媒と、上流蒸発器31の上流コア部35を流出してから下流蒸発器41の下流コア部45に流入するまでの間を流れている冷媒とを熱交換する。言い換えると、コア部135を流れている途中で冷媒を抜き出して、コア部135に流入する前の冷媒と熱交換させてから再びコア部135に戻している。このため、蒸発器30の一部を流れたことで温度が上昇した冷媒を蒸発器30に流れる前の低い温度の冷媒で冷却し、冷却されて温度の低下した冷媒を再び蒸発器30に戻して蒸発させることができる。したがって、上流蒸発器31と下流蒸発器41との2つの熱交換器を備える蒸発器30において、非共沸混合冷媒の温度勾配による蒸発器30の温度分布の偏りを低減することができる。
また、蒸発器30の全体での冷媒の温度勾配を低減できるため、蒸発器30の着霜を防止した状態で、高い冷却性能を発揮させやすい。言い換えると、冷媒として非共沸混合冷媒を用いることのデメリットを低減して、非共沸混合冷媒を含めた様々な冷媒の中から用途に応じて最適な冷媒を選択して冷凍サイクル装置1に使用することができる。
内部熱交換器50は、蒸発器30と一体に設けられている。このため、蒸発器30と内部熱交換器50とを連通して冷媒が流れる配管を短くすることができる。したがって、冷凍サイクル装置1を小型化しやすい。
内部熱交換器50は、上流蒸発器31の上タンク部32及び下流蒸発器41の上タンク部42に設けられている。このため、蒸発器30における冷媒の入口及び出口と内部熱交換器50とを隣接させることができる。したがって、蒸発器30と内部熱交換器50とを連通して冷媒が流れる配管を短くして冷凍サイクル装置1を小型化しやすい。
また、空気が通過するコア部135を避けた位置である上流蒸発器31の上タンク部32及び下流蒸発器41の上タンク部42に内部熱交換器50が設けられている。このため、内部熱交換器50が蒸発器30において空気が流れる際の圧力損失を悪化させることがない。
内部熱交換器50は、内管51と外管55とを備えた二重管である。このため、内管51を流れる冷媒が、内部熱交換器50の周囲の空気と熱交換することで温められてしまうことを抑制できる。したがって、内部熱交換器50の周囲の空気の温度が高い場合であっても、蒸発器30に対して低温の冷媒を供給しやすい。ただし、外管55に上流蒸発器31に流入する前の液相の比率が大きな冷媒を流し、内管51に上流蒸発器31を流出した後の気相の比率が大きな冷媒を流すようにしてもよい。
上流熱交換部である上流コア部35は、下流熱交換部である下流コア部45よりも空気の流れの下流である風下に位置している。言い換えると、減圧装置4によって減圧された最も温度の低い冷媒が流入する上流蒸発器31の上流コア部35は、下流蒸発器41の下流コア部45よりも空気の流れの風下に位置している。このため、蒸発器30で熱交換される空気は、下流蒸発器41の下流コア部45で熱交換を行った後、より温度の低下しやすい上流蒸発器31の上流コア部35で熱交換を行う。したがって、風上に配置した温度の低い熱交換器で冷却された空気を、風下に配置した温度の高い熱交換器で加熱してしまうといった事態を防ぎやすい。言い換えると、風上から風下に向かって、下流蒸発器41、上流蒸発器31の順に空気の温度を段階的に下げるように冷却することができる。
上流コア部35を流出した冷媒の冷却を上流コア部35に流入する前の冷媒との冷媒同士の熱交換によって行っている。このため、上流コア部35を流出した冷媒が上流コア部35に流入する前の冷媒よりも低温となることがない。したがって、減圧装置を用いて上流コア部35を流出した冷媒の温度を低下させる場合に比べて、下流コア部45への着霜を防止しやすい。
外管55を内管51に沿うようにらせん状に設けてもよい。これによると、外管55における冷媒の流れを内管51の周囲全体と略均一に熱交換させることができる。このため、外管55の特定の部分に偏って冷媒が流れることで、内部熱交換器50での熱交換効率が低下してしまうことを低減できる。
上流蒸発器31と下流蒸発器41との冷却能力を異ならせてもよい。例えば、蒸発器30全体の冷却能力のうち、3分の2を上流蒸発器31で賄い、残りの3分の1を下流蒸発器41で賄うなどしてもよい。これによると、上流蒸発器31と下流蒸発器41のサイズを自由に設定することができる。また、上流蒸発器31をマルチフロータイプの熱交換器とし、下流蒸発器41をフィンチューブタイプの熱交換器とするなどして、異なる種類の熱交換器を用いて冷却能力を調整してもよい。
内管51や外管55の内側に内部フィンを設けて内管51を通過する冷媒と外管55を通過する冷媒との熱交換を促進させるようにしてもよい。また、内部熱交換器50を内管51と外管55とからなる二重管で構成する代わりに、管の内部を上下に仕切るなどして上流蒸発器31に流れ込む冷媒の経路と下流蒸発器41に流れ込む冷媒の経路とを形成してもよい。
第2実施形態
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。この実施形態では、内部熱交換器250が二重管ではなく、冷媒が流れる経路が交互に配置される構造である。
図4において、内部熱交換器250は、上流管251と下流管255とを備えた熱交換器である。上流管251は、上流蒸発器31に流入する前の冷媒が流れる配管である。下流管255は、上流蒸発器31を流出した後であって下流蒸発器41に流入する前の冷媒が流れる配管である。内部熱交換器250は、上流蒸発器31の上タンク部32と下流蒸発器41の上タンク部42とにまたがるように蒸発器30の上部に位置している。言い換えると、内部熱交換器250は、蒸発器30から着脱不可能に一体に設けられている。
内部熱交換器250は、上流管251と上流蒸発器31の第1上タンク部32aとを連通している上流入口管252を備えている。上流蒸発器31の第2上タンク部32bと内部熱交換器250の下流管255とは連通管253を用いて連通されている。
内部熱交換器250における冷媒の流れを以下に説明する。図5は、内部熱交換器250の水平方向の断面を上から下向きに見た場合の構成を示している。図5において、実線で示す矢印は、上流蒸発器31を流出するまでの冷媒の流れを示している。二点鎖線で示す矢印は、上流蒸発器31を流出してからの冷媒の流れを示している。内部熱交換器250は、下流管255と下流蒸発器41の第1上タンク部32aとを連通している下流入口管256を備えている。上流管251と下流管255とは、互いに接触した状態で蛇行して設けられている。
減圧装置4で減圧され温度の低下した冷媒は、上流管251の内部を流れ、上流入口管252から上流蒸発器31に流入する。上流蒸発器31に流入した冷媒は、空気と熱交換して蒸発する。この蒸発により非共沸混合冷媒の組成が変化することで冷媒の温度が上昇する。上流蒸発器31を流出した冷媒は、上流管251を流れる冷媒に比べて温度が上昇した状態で連通管253を通過して下流管255に流入して、下流管255の内部を流れ、下流入口管256から下流蒸発器41に流入する。
減圧装置4で減圧され温度の低下した冷媒と、上流蒸発器31を流れて温度の上昇した冷媒とは、内部熱交換器250を流れる過程で熱交換される。すなわち、上流管251を流れる温度の低い冷媒と下流管255を流れる温度の高い冷媒とが熱交換されて、2つの冷媒の温度が略等しい温度となった状態で上流入口管252または下流入口管256からそれぞれのコア部135に流入する。したがって、上流コア部35を流れる冷媒と下流コア部45を流れる冷媒とが略等しい温度となる。
上述した実施形態によると、内部熱交換器250は、上流管251と下流管255とを複数箇所で接触させて構成されている。このため、上流管251を流れる冷媒と下流管255を流れる冷媒とが熱交換しやすい。したがって、内部熱交換器250を用いた冷媒間の熱交換によって、冷媒同士の温度差を解消して、蒸発器30の温度勾配を解消しやすい。
第3実施形態
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。この実施形態では、内部熱交換器350がプレート型の熱交換器であって、サイドプレート336、346に設けられている。
図6において、蒸発器330は、上流蒸発器331と下流蒸発器341との2つの熱交換器から構成されている。上流蒸発器331と下流蒸発器341とは、ともに冷媒が流れる複数の配管を平行に備えたマルチフロータイプの熱交換器である。上流蒸発器331は、圧縮機2から送られた冷媒の流れにおいて、下流蒸発器341よりも上流に位置している。
上流蒸発器331は、上タンク部32と下タンク部33とを備えている。上タンク部32と下タンク部33とは対向しており、上タンク部32と下タンク部33との間には、上流コア部35が設けられている。上流コア部35は、内部に複数の経路が形成された複数の扁平管と、その扁平管同士の間に設けられた波形のコルゲートフィンとを備えている。上流コア部35は、蒸発器330の上流熱交換部を提供する。上流コア部35の最外方には、補強のためのサイドプレート336が設けられている。サイドプレート336は、上タンク部32と下タンク部33とにまたがって設けられている。
下流蒸発器341は、上タンク部42と下タンク部43とを備えている。上タンク部42と下タンク部43とは対向しており、上タンク部42と下タンク部43との間には、下流コア部45が設けられている。下流コア部45は、内部に複数の経路が形成された複数の扁平管と、その扁平管同士の間に設けられた波形のコルゲートフィンとを備えている。下タンク部43には、下流出口管349が接続されている。下流出口管349は、蒸発器330から冷媒を流出させる出口として機能する。下流コア部45は、蒸発器330の下流熱交換部を提供する。下流コア部45の最外方には、補強のためのサイドプレート346が設けられている。サイドプレート346は、上タンク部42と下タンク部43とにまたがって設けられている。
内部熱交換器350は、上流プレート351と下流プレート355とを備えている。上流プレート351と下流プレート355とは、内部に空洞が形成されており、内部に流れ込んだ冷媒が空洞部分の全体に広がって流れるように冷媒経路を構成している。内部熱交換器350は、上流プレート351と下流プレート355とを互いに熱交換可能に接触させた状態で重ねたプレート式の熱交換器である。内部熱交換器350は、上流プレート351と上流蒸発器331の上タンク部32とを連通している上流入口管352を備えている。内部熱交換器350は、下流プレート355と上流蒸発器331の下タンク部33とを連通している上流出口管353を備えている。内部熱交換器350は、下流プレート355と下流蒸発器341の上タンク部42とを連通している下流入口管356を備えている。内部熱交換器350は、蒸発器330から着脱不可能に一体に設けられている。
蒸発器330を構成する上流蒸発器331と内部熱交換器350と下流蒸発器341とにおける冷媒の流れを以下に示す。図7において、実線で示す矢印は、上流蒸発器331を流出するまでの冷媒の流れを示している。二点鎖線で示す矢印は、上流蒸発器331を流出してからの冷媒の流れを示している。減圧装置4で減圧され温度の低下した冷媒は、上流プレート351を通過して上流入口管352から上流蒸発器331に流入する。この時、冷媒は、上流プレート351を通過する過程で、下流プレート355を流れる冷媒と熱交換を行う。
上流蒸発器331に流入した冷媒は、上タンク部32の内部を広がって上流コア部35を上から下に流れる。その後、冷媒は上流コア部35と連通している下タンク部33に流入し、下タンク部33の内部を広がる。下タンク部33に流入した冷媒は、上流出口管53を通過して上流蒸発器331の外部へと流出する。
上流蒸発器331において、冷媒は、上流コア部35を流れる過程で外部の空気と熱交換を行う。これにより、非共沸混合冷媒をなす冷媒のうち、沸点の低い冷媒が沸点の高い冷媒に比べてより積極的に蒸発する。よって、上流コア部35を流出した後の冷媒は、上流コア部35に流入する前の冷媒に比べて沸点が上昇している。
内部熱交換器350における冷媒の流れを以下に説明する。上流蒸発器331を流出した冷媒は、上流出口管353から下流プレート355の内部に流入する。冷媒は、下流プレート355を流れることで上流プレート351の外面と接触した状態で移動する。下流プレート355を流れる過程で上流プレート351を流れる冷媒と冷媒同士で熱交換を行い、下流入口管356を通過して内部熱交換器350の外部へと流出する。
内部熱交換器350において、冷媒は、気液二相の状態で流れる。上流プレート351を流れる冷媒は、液相の割合が大きな気液二相状態であり、下流プレート355を流れる冷媒は、気相の割合が大きな気液二相状態である。内部熱交換器350において、上流プレート351を流れる冷媒と下流プレート355を流れる冷媒とが熱交換を行う。すなわち、上流プレート351を流れる温度の低い冷媒は、下流プレート355を流れる温度の高い冷媒によって加熱されて温度が上昇する。一方、下流プレート355を流れる温度の高い冷媒は、上流プレート351を流れる温度の低い冷媒によって冷却されて温度が低下する。これにより、上流蒸発器331に流入する冷媒と下流蒸発器341に流入する冷媒との温度が略等しい温度となる。言い換えると、内部熱交換器350を用いた熱交換により、冷媒の温度勾配が低減される。
下流蒸発器41に流入した冷媒は、上タンク部42に流入した後、上タンク部42の内部を広がって下流コア部45を上から下に流れる。その後、冷媒は下流コア部45と連通している下タンク部43に流入し、下タンク部43の内部を広がり、下流出口管349を通過して下流蒸発器341の外部へと流出する。
下流蒸発器341において、冷媒は、下流コア部45を流れる過程で外部の空気と熱交換を行う。これにより、非共沸混合冷媒をなす冷媒のうち、割合の少ない沸点の低い冷媒だけではなく、上流蒸発器331であまり蒸発しなかった沸点の高い冷媒も積極的に蒸発する。
上述したように蒸発器330において、上流蒸発器331に流入する冷媒と下流蒸発器341に流入する冷媒とを内部熱交換器350を用いて熱交換させている。したがって、上流蒸発器331と下流蒸発器341との温度分布を同程度にすることができ、内部熱交換器350を用いない場合に比べて蒸発器330全体で生じる温度分布の偏りを低減することができる。
上述した実施形態によると、内部熱交換器350は、上流蒸発器331のサイドプレート336及び下流蒸発器341のサイドプレート346に設けられている。このため、内部熱交換器350がサイドプレート336、346によって補強される。したがって、内部熱交換器350が変形するなどして適切に冷媒同士を熱交換できなくなってしまうことを防止しやすい。
また、空気が通過する上流コア部35と下流コア部45とを避けた位置であるサイドプレート336、346に内部熱交換器350が設けられている。このため、内部熱交換器350が蒸発器330において空気が流れる際の圧力損失を悪化させることがない。
内部熱交換器350は、蒸発器330において、上タンク部32、42と下タンク部33、43とを接続するように設けられている。このため、内部熱交換器350が蒸発器330におけるサイドプレート336、346の機能を担うことができる。したがって、両側に設けられているサイドプレート336、346の内、片側のサイドプレート336、346を内部熱交換器350と同一の部品とすることができる。
第4実施形態
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。この実施形態では、内部熱交換器450が積層型の熱交換器であって、蓄冷材459と一体に構成されている。
図8において、内部熱交換器450は、上流プレート451と下流プレート455と蓄冷材459とを備えている。上流プレート451と下流プレート455とは、内部に空洞が形成されており、内部に流れ込んだ冷媒が全体に広がって流れるように冷媒経路を構成している。上流プレート451は、第1上流プレート451aと第2上流プレート451bとの2つの部品から構成されている。第1上流プレート451aと第2上流プレート451bとは、配管で連通されている。下流プレート455は、第1下流プレート455aと第2下流プレート455bとの2つの部品から構成されている。第1下流プレート455aと第2下流プレート455bとは、配管で連通されている。
第1上流プレート451aは、上流蒸発器31と接続して上流蒸発器31の冷媒入口として機能する上流入口管452を備えている。第1下流プレート455aは、上流蒸発器31と接続して上流蒸発器31の冷媒出口として機能する上流出口管453を備えている。第2下流プレート455bは、下流蒸発器41と接続して下流蒸発器41の冷媒入口として機能する下流入口管456を備えている。
内部熱交換器450は、上流プレート451と下流プレート455とが交互に積層されており、上流プレート451と下流プレート455との間に蓄冷材459が1枚ずつ挟まれた状態である。より詳細には、内部熱交換器450の一方の面から反対側の面までは、第1上流プレート451a、蓄冷材459、第1下流プレート455a、蓄冷材459、第2上流プレート451b、蓄冷材459、第2下流プレート455bの順に各部品が並んでいる。
ただし、積層型の内部熱交換器450をなす各部品の並び順は、上述の構成に限られない。例えば蓄冷材459を最外方に配置して積層してもよい。あるいは、蓄冷材459を上流プレート451と下流プレート455との間に挟むのではなく、積層された上流プレート451と下流プレート455とを外側から覆うように蓄冷材459を巻き付けて内部熱交換器450を構成してもよい。
内部熱交換器450における冷媒の流れを以下に示す。図9において、実線で示す矢印は、上流蒸発器31を流出するまでの冷媒の流れを示している。二点鎖線で示す矢印は、上流蒸発器31を流出してからの冷媒の流れを示している。減圧装置4で減圧され温度の低下した冷媒は、第1上流プレート451aに流入して内部に広がり、配管を通って第2上流プレート451bに流れ込む。第2上流プレート451bの内部に流入した冷媒は、第2上流プレート451bの内部を広がった後、上流入口管452を通過して上流蒸発器31に向かって流れることで内部熱交換器450から流出する。
上流蒸発器31を流れた冷媒は、上流出口管453を通過して第1下流プレート455aに流入して内部に広がり、配管を通って第2下流プレート455bに流れ込む。第2下流プレート455bの内部に流入した冷媒は、第2下流プレート455bの内部を広がった後、下流入口管456を通過して下流蒸発器41に向かって流れることで内部熱交換器450から流出する。
非共沸混合冷媒は、内部熱交換器450を流れる過程で互いに蓄冷材459を介して熱交換を行う。すなわち、上流プレート451を流れる温度の低い冷媒と蓄冷材459とが熱交換を行って、蓄冷材459が冷やされて温度が低下するとともに、冷媒の温度が上昇する。一方、下流プレート455を流れる温度の高い冷媒と蓄冷材459とが熱交換を行って、下流プレート455を流れる冷媒が冷やされて冷媒の温度が低下するとともに蓄冷材459の温度が上昇する。すなわち、共沸混合冷媒の組成の変化によって生じる温度勾配を低減できる。
冷媒と熱交換を行った蓄冷材459は、必ずしも温度が変化しなくてもよい。すなわち、冷媒との熱交換でやり取りした熱の変化を蓄冷材459の固体と液体との間での状態変化を用いて蓄えるような潜熱蓄冷材を用いてもよい。潜熱蓄冷材を用いることで顕熱と潜熱の両方の熱を蓄えることができるため、蓄冷材459を小型化しやすい。
上述した実施形態によると、内部熱交換器450は、上流プレート451と下流プレート455とを積層した積層型の熱交換器である。このため、内部熱交換器450をなすプレートの積層枚数を変化させることで、内部熱交換器450における熱交換効率を容易に調整することができる。
内部熱交換器450は、蓄冷材459を備えており、冷媒と蓄冷材459とが熱交換を行っている。このため、内部熱交換器450が蓄冷材459を用いて冷媒を適切な温度に維持させやすい。言い換えると、冷媒の温度が高すぎる場合には、冷媒が蓄冷材459によって冷却され、冷媒の温度が低すぎる場合には、冷媒が蓄冷材459によって加熱される。したがって、上流コア部35に流入する冷媒の温度と、下流コア部45に流入する冷媒の温度とを適切に管理して、蒸発器30で所望の冷却性能を得やすい。
内部熱交換器450を蒸発器30から離れた位置に配置してもよい。これによると、内部熱交換器450の位置を自由に設計できるため、設計の自由度を高くすることができる。冷凍サイクル装置1を車両に搭載する場合など、限られた空間内に冷凍サイクル装置1の各構成部品を配置する必要がある場合に特に有用である。
他の実施形態
内部熱交換器50が上タンク部32、42と接続して蒸発器30の上部に設けられた場合を例に説明を行ったが、下タンク部33、43と接続して蒸発器30の下部に設けてもよい。
蒸発器30が上流コア部35を第1コア部35aと第2コア部35bとに二分割された場合を例に説明を行ったが、三分割や四分割など分割する数を増やしてもよい。下流コア部45についても、上流コア部35と同様に分割数は2つに限られない。
この明細書における開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。例えば、開示は、実施形態において示された部品および/または要素の組み合わせに限定されない。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品および/または要素が省略されたものを包含する。開示は、1つの実施形態と他の実施形態との間における部品および/または要素の置き換え、または組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示されるいくつかの技術的範囲は、請求の範囲の記載によって示され、さらに請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内での全ての変更を含むものと解されるべきである。
1 冷凍サイクル装置、 2 圧縮機、 3 凝縮器、 4 減圧装置、 30 蒸発器、 31 上流蒸発器、 32 上タンク部、 35 上流コア部(上流熱交換部)、 41 下流蒸発器、 42 上タンク部、 45 下流コア部(下流熱交換部)、 50 内部熱交換器、 51 内管、 55 外管、 135 コア部(熱交換部)、 250 内部熱交換器、 251 上流管、 255 下流管、 330 蒸発器、 336 サイドプレート、 346 サイドプレート、 350 内部熱交換器、 351 上流プレート、 355 下流プレート、 450 内部熱交換器、 451 上流プレート、 451a 第1上流プレート、 451b 第2上流プレート、 455 下流プレート、 455a 第1下流プレート、 455b 第2下流プレート、 459 蓄冷材

Claims (4)

  1. 圧縮機(2)と、凝縮器(3)と、減圧装置(4)と、蒸発器(30)と、内部熱交換器(50、250、450)とを備え、非共沸混合冷媒を循環させて冷却を行う冷凍サイクル装置(1)であって、
    前記蒸発器は、
    内部を流れる非共沸混合冷媒と外部を流れる外部流体とを熱交換する上流熱交換部(35)と、非共沸混合冷媒の流れにおいて前記上流熱交換部よりも下流に設けられ、内部を流れる非共沸混合冷媒と外部を流れる外部流体とを熱交換する下流熱交換部(45)とを有している熱交換部(135)を備え、
    前記内部熱交換器は、
    前記減圧装置を流出してから前記上流熱交換部に流入するまでの間を流れている非共沸混合冷媒と、前記上流熱交換部を流出してから前記下流熱交換部に流入するまでの間を流れている非共沸混合冷媒とを熱交換する熱交換器であって、前記上流熱交換部を有する上流蒸発器(31)と前記下流熱交換部を有する下流蒸発器(41)とにまたがるように前記蒸発器の上部に位置している冷凍サイクル装置。
  2. 前記内部熱交換器(50)は、内管(51)と外管(55)とを備えた二重管である請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
  3. 前記内部熱交換器(450)は、前記上流熱交換部を流出してから前記下流熱交換部に流入するまでの間を流れている非共沸混合冷媒を冷却する蓄冷材(459)を備えている請求項1または請求項2に記載の冷凍サイクル装置。
  4. 前記上流熱交換部は、前記下流熱交換部よりも外部流体の流れの下流に位置している請求項1から請求項3のいずれかに記載の冷凍サイクル装置。
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