JP2014228130A - 減震装置 - Google Patents

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要 加藤
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Abstract

【課題】小さな揺れから大きな揺れまでも吸収処理することができる高減震処理性能を有する減震装置を提供する。【解決手段】設置面Gに固定された搭載盤20に立設された軸体30と、軸体30の取着部31に取着された固定部材45と、軸体30を囲繞するように配置され、減震対象物Mに取り付けられるブラケット70の水平取付板72を介して前記固定部材45と前記搭載盤20に挟持された弾性振動吸収材61,62と、水平取付板72と前記固定部材45、前記水平取付板72と前記搭載盤20との間にて振動吸収材61,62の内側及び外側の少なくともいずれか一方に配設され、振動吸収材61,62より固い材料で形成され且つ振動吸収材61,62より背が低い転倒防止材81,82とで構成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、建物などの床面とモールド変圧器のような200kg〜4トンに及ぶような重量のある減震対象物との間に介装され、大地震の発生に伴う減震対象物の転倒を防止する減震性能を高めた減震装置に関する。
従来の減震装置は、建物の床面や地盤などの設置面と発電機やモールド変圧器等の減震対象物との間に防振装置を介在させて地震発生時の衝撃や振動を抑制するようにしている。そして、小地震による小揺れ或いは稼動による減震対象物自体から発する小振動が発生した場合は、これらを吸収して衝撃や振動が伝達されるのを抑制しているものの予め設定されている防振装置の処理能力の範囲内でしか対応できなかった。
このために様々な大きさの衝撃や振動の影響を受けても対処できるように構成した防振装置が知られている。例えば、衝撃力が伝達される油圧ショベル等の作業機の運転室の床部に対し、その周囲に防振ゴム、リーフスプリング、緩衝装置、積層免震ゴム等の多種類の防振対策手段を組み合わせて構成することにより振動やローリングを防止して乗り心地を向上させるようにしたものが提案されている(例えば特許文献1参照)。
しかし、この場合は減震させる多種類の防振対策手段を要して多くの設置スペースを必要とし、また大掛かりとなる問題を有していた。
特開平6−42012号公報
そこで本発明は、小さな振動に対しても大きな衝撃力に対しても減震する減震処理性能と減震対象物の転倒防止性能とを有し、しかもシンプルに構成することができる減震装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載した発明は、「設置面Gに固定された搭載盤20に立設され、少なくともその上部に取着部31を有する軸体30と、
前記軸体30の取着部31に取着された固定部材45と、
前記軸体30を囲繞するように配置され、減震対象物Mに取り付けられるブラケット70の水平取付板72を介して前記固定部材45と前記搭載盤20に挟持された弾性部材よりなる振動吸収材61,62と、
前記水平取付板72と前記固定部材45、前記水平取付板72と前記搭載盤20との間にて振動吸収材61,62の内側及び外側の少なくともいずれか一方に配設され、振動吸収材61,62より固い材料で形成され且つ振動吸収材61,62より背が低くて前記水平取付板72と前記固定部材45及び前記水平取付板72と前記搭載盤20との間に隙間S1、S2が設けられる転倒防止材81,82とで構成されている」ことを特徴とする。
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載の減震装置10において「振動吸収材61,62と、転倒防止材81,82とは前記軸体30を囲繞するリング状に形成されている」ことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、固定部材45と搭載盤20との間に介在されている振動吸収材61,62が小さな振動等を吸収することで減震処理することができ、地震等の大きな外力に対しては減震対象物Mに装着されたブラケット70と共に傾動した該ブラケット70の一部である水平取付板72の傾斜下端となる傾斜端下面72b(図4に黒丸で示す)が下部側の転倒防止材82に衝突し、同時に水平取付板72の傾斜上端となる傾斜端上面72c(図4に黒丸で示す)が上面側の転倒防止材81に衝突して一定角度θ以上の傾動を規制することになり、前記角度θ以内でローリングしている減震対象物Mの転倒を防止することができる。
さらに、ブラケット70を振動吸収材61,62で振動吸収可能に弾性支持し、且つ転倒防止材81,82で減震対象物Mを転倒防止可能に隙間S1,S2を備えて傾動規制するという極めてシンプルな構成のため設置スペースが小さくて済み、部品点数も少ないため低コストに製作することができる。また、振動吸収材61,62と転倒防止材81,82を、軸体30を囲繞するリング状に形成することで、ブラケット70はどの方向からの外力に対しても軸体30を中心に均一に対応できる。
本発明の実施例1の減震装置を示す平面図である。 図1の正面視部分縦断面図である。 図2に対して直角方向の縦断面図である。 図1が傾いた状態を示す正面視縦断面図である。 (A)は本発明の実施例2の正面視部分断面図、(B)はその直角方向の縦断面図である。 (A)は本発明の実施例3の正面視部分縦断面図、(B)はその直角方向の縦断面図である。 (A)は本発明の実施例4の正面視部分縦断面図、(B)はその直角方向の縦断面図である。 (A)は本発明の実施例5の正面視部分縦断面図、(B)はその直角方向の縦断面図である。
[実施例1]
以下、本発明の減震装置10の第1実施例を図1〜図4に基づいて説明する。この減震装置10は建物や地盤などの設置面Gと、大型のモールド変圧器などの重量のある減震対象物Mとの間に介装される。そして、常時は減震対象物Mの稼動による発生振動を設置面Gに伝達されるのを防止し、地震などの非常時には地震発生による大きな外力が設置面G側から減震対象物Mに伝達されて、減震対象物Mが大きくローリングして転倒するのを防ぐものであり、大略、搭載盤20、軸体30、取着部材40と押下板50で構成される固定部材45、振動吸収材61,62、ブラケット70、転倒防止材81,82を備えて構成される。
上述の搭載盤20は、長方板でその4隅にベース孔21を上下に貫通しており、これらのベース孔21に平座金22とバネ座金23を嵌挿した六角ボルト24を挿通し、六角ボルト24を設置面(基礎)Gの上面に形成されている図示しないアンカー孔にねじ込んで固定することにより搭載盤20は設置面Gの上面に固定される。さらに、この搭載盤20の中央部上面には軸体30を立設させるネジ孔25を有している。
上述の軸体30は、金属等からなる円柱の外周面に上述した搭載盤20のネジ孔25に螺合する雄ネジ(取着部31)を形成し、この取着部31の下端部を搭載盤20のネジ孔25に螺合させることで搭載盤20と一体化して該搭載盤20上に垂直に立設させている。
固定部材45を構成する取着部材40は、平座金41とバネ座金42とナット43とから構成され、ナット43は軸体30の雄ネジに螺合するネジ孔が刻設されており、軸体30の上端部に挿通された平座金41とバネ座金42の上方からナット43で後述する押下板50、振動吸収材61,62、ブラケット70を軸体30に沿って下方に締め込むように構成している。
固定部材45を構成する押下板50は、金属製の中空円板であり、中空部に軸体30の外径より大径の挿通孔51を形成しており、この挿通孔51に軸体30を貫通させて押下板50を上下方向に移動を許容させるように設けている。
振動吸収材61,62は、振動の吸収に適した合成ゴム等の弾性材で筒状に形成され、後述するブラケット70の水平取付板72を上下より挟持して弾性支持する。区別する必要がある場合、上を上振動吸収材61、下を下振動吸収材62とする。このうち、上振動吸収材61は押下板50と略同外径を有する円筒状に形成され、この円筒状の中空部には軸体30を挿通させると共に、軸体外周面との間に後述する上転倒防止材81を収納させる上収納空間81aを形成している。そして、該上振動吸収材61の上端面が押下板50の下面と平面対接し、下端面が後述するブラケット70の水平取付板72の上面と平面対接して上下より挟持された状態に取り付けられる。
下振動吸収材62は、上述した上振動吸収材61と上下一対となる同形状を有して取り付けられる。即ち、押下板50と略同外径の円筒状を有し、この円筒状の中空部には軸体30を挿通させると共に、軸体外周面との間に後述する下転倒防止材82を収納させる下収納空間82aを形成している。そして、該下振動吸収材62の上端面が後述するブラケット70の水平取付板72の下面と平面対接し、下端面が搭載盤20の上面と平面対接して上下より挟持された状態に取り付けられる。
このように、軸体30を中心とする同心円状(これを拡大して言えばリング状)でその上下方向を仕切った水平取付板72を境に上振動吸収材61と下振動吸収材62が上下一対に取り付けられている。
ブラケット70は、垂直取付板71と水平取付板72をプレス加工等によってL形状に折曲して設けられ、且つ垂直取付板71の両側から稜線が前下がりに傾斜して突出する側面補強板73とを備えて構成される。
垂直取付板71は、横長の垂直な長方板を有し、その両側に縦長に開口した長孔74に減震対象物Mに固定するための取着部75を取着させる構成としている。この取着部75は長孔74に例えば平座金76とバネ座金77を通した六角ボルト78を挿通して減震対象物Mに形成されている図示しない垂直対応面のネジ孔に締結することにより、ブラケット70は減震対象物Mの下部側面に一体化して取り付けられる。なお、図1乃至図4では左右対称に設けられる取着部75等の取着部分を明瞭に現すため左右対称の片側を取着した構造を示している。
水平取付板72は、垂直取付板71の前面下端より前方に水平に延出され、この延出された水平取付板72の中央付近に軸体30を非接触にて挿通させる挿通孔72aを上下方向に貫通して開口している。
側面補強板73は、稜線が垂直取付板71の上部側から水平取付板72の下部側に向けて傾斜する三角形状の補強板であり、垂直取付板71及び水平取付板72の強度を高める役目を有し、溶接等によって各取付板71,72と固定して一体化してもよく、ブラケット70を1枚板から折曲して形成することで強化するようにしてもよい。
転倒防止材81,82は、振動吸収材61,62より剛性を有する素材、例えば硬質樹脂材等の高分子材、又は金属材で筒状体に構成され、振動吸収材61,62より背が低く構成されている。ブラケット70の水平取付板72に対し、その上に非接触で対向させるものを上転倒防止材81、水平取付板72に対し、その下より非接触で対向させるものを下転倒防止材82とする。勿論、非接触は水平取付板72に限られず、押下板50又は搭載盤20に対して非接触になるようにしてもよい。
このうち、上転倒防止材81は上振動吸収材61の内径と略同径の外径を有し、内径は軸体30を接触又は非接触にて挿通させる大きさの内径を有している。よって、上振動吸収材61の内周面と軸体30の外周面との間に形成された上収納空間81aに該上転倒防止材81が介在される。さらに、水平取付板72の上面と上転倒防止材81の下面との非接触の対向面間にはブラケット70を僅かに傾動許容させる隙間(傾動許容隙間)S1を確保して設けている。
下転倒防止材82は、上述した上転倒防止材81と上下一対となる同形状を有して取り付けられる。即ち、下振動吸収材62の内径と略同径の外径を有し、内周は軸体30を挿通させる大きさの内径を有している。そして、下振動吸収材62の内周面と軸体30の外周面との間に形成された下収納空間82aに該下転倒防止材82が介在される。さらに、水平取付板72の下面と下転倒防止材82の上面との非接触の対向面間にはブラケット70を僅かに傾動許容させる隙間(傾動許容隙間)S2を確保して設けている。
このように、軸体30を中心とする同心円状(これを拡大して言えばリング状)で、その上下方向を仕切った水平取付板72を境にブラケット支持部材を兼ねた上振動吸収材61と下振動吸収材62、さらには上転倒防止材81と下転倒防止材82とが上下一対に取り付けられる。そして、押下板50の上面が上述した取着部材40(平座金41とバネ座金42とナット43)により押下される積層構造となっている。
次に、減震装置10を組み立てる際は、図1〜図3に示すように、まず、搭載盤20の中央部に形成されたネジ孔25に軸体30の下端部を螺着させて垂直に立設させ、その軸体30の上部から円筒状の下転倒防止材82を挿入させ、続いて円筒状の下振動吸収材62を挿入させ、搭載盤20上では下転倒防止材82と下振動吸収材62とが内外周の2重に環状配置される。
さらに、減震対象物Mの所定位置に装着されたブラケット70の水平取付板72の挿通孔72aを軸体30の上部から挿通させ、水平取付板72の下面が下振動吸収材62の上面に平面対接して水平取付板72が下振動吸収材62の上面に搭載した状態となる。さらに、軸体30の上部から円筒状の上転倒防止材81を挿入させ、続いて同円筒状の上振動吸収材61を挿入させ、水平取付板72上では上転倒防止材81と上振動吸収材61とが内外周の2重に環状配置される。
その上面に対し、軸体30の上部から押下板50の挿通孔51を挿通させて押下板50を積層状態に搭載させた後、最後に軸体30の上部から取着部材40を取着させる。つまり、軸体30の上部から平座金41とバネ座金42を挿通し、最後に六角ナット43で軸体30の上部から下向きに締め込むことにより、水平取付板72は上振動吸収材61と下振動吸収材62との上下両面で水平に弾性支持される。
ここで重要な点は、ブラケット70を搭載盤20に軸体30を通じて支持させた際、その内方で組み込まれた上転倒防止材81と下転倒防止材82は共に、ブラケット70の水平取付板72との対向面間に図の実施例では傾動許容隙間S1,S2が形成されることである。なお、傾動許容隙間S1,S2はこの部位に限られず、押下板50又は搭載盤50に対して形成されるようにしてもよい。
減震装置10を使用する際には、図3に示すように設置面Gの定められた取付位置に搭載盤20を搭載し、その4隅を平座金22とバネ座金23を嵌挿した六角ボルト24でそれぞれ設置面Gに締め込むことにより、減震装置10は搭載盤20を通じて設置面Gに固定される。一方、ブラケット70の垂直取付板71を取着部75で減震対象物Mの下部側面に取着することにより減震装置10はブラケット70を通じて減震対象物Mに固定される。この減震装置10は減震対象物Mを支持するのに適した複数個を減震対象物Mの周囲に必要数取着して一台の減震対象物Mを支持するものである。
減震対象物Mを稼動させると、それ自体に振動が生じ、その振動に対応してブラケット70が振動するが、減震装置10の上振動吸収材61及び下振動吸収材62が振動を吸収して設置面Gへの不適な振動の伝達を抑制することができる。この間、上転倒防止材81及び下転倒防止材82は水平取付板72との間に傾動許容隙間S1,S2を形成したままであるので非接触の離間状態を保つ。また、小地震のような小さな揺れが発生した場合でも、搭載盤20側から上方の減震対象物Mに伝達しようとする外力は振動吸収材61,62の弾性に基づく振動吸収作用によってブラケット70側への不適な揺れの伝達を抑制し、傾動許容隙間S1,S2での離間状態を保って減震対象物Mを僅かにローリングさせる程度で減震対象物Mに対する悪影響を及ぼさないように対処することができる。
大地震が発生した場合は設置面G側から大きな外力が搭載盤20に直接伝達され、減震対象物Mは前後左右、上下とあらゆる方向に揺さぶられ、大きくローリングしようとする。この時、図4のようにローリングする減震対象物Mと共にブラケット70が傾動し、上下の振動吸収材61,62を繰り返し圧縮する。
これによって、地震エネルギーの一部は熱に変換されてその分だけ減衰する。そして、その傾きが一定角度θを越えようとした処で図4に示すように水平取付板72の傾斜端下面72bが下部側の下転倒防止材82に衝突し、同時に水平取付板72の傾斜端上面72cが上面側の上転倒防止材81に衝突して水平取付板72の傾動を止める。図中、傾斜端下面72bと傾斜端上面72cとの押圧ポイントを黒丸で示す。そして、その緩和された衝撃は軸体30を通してブラケット70から減震対象物Mに伝わる。ローリングの際は、押圧ポイントを示す黒丸は左右入れ替わることになる。これにより、衝撃は振動吸収材61,62に吸収されて、ある程度弱くなった衝撃荷重を減震対象物Mに与えるもののローリングによる減震対象物Mの転倒は防止できる。なお、水平方向の揺れは振動吸収材61,62により吸収・緩和される。
また、振動吸収材61,62と転倒防止材81,82は軸体30を中心とする周囲(例えば、同心円状)に配置されるためブラケット70を水平方向のどの方向からの外力に対しても軸体30を中心に均一に支えることができるので安定した減震効果が得られる。
以上、説明したように、減震対象物M自体の振動、或いは小地震のような小さな振動(小外力)に対しては、その小外力を吸収するように上下の振動吸収材61,62が撓んで弾性的に対応し、小外力が開放されると元の状態に弾性復帰する。一方、大地震のような大きな外力に対しては、水平取付板72が僅かに傾動してそれまで非接触であった上下の転倒防止材81,82に衝突し、それ以上の傾動を止めて減震対象物Mの転倒を防止する。
上記傾動許容隙間S1,S2は減震対象物Mの転倒を防止することを目的として発案されたものであり、その大きさは通常の外力に対しては上記のように非接触を保つ幅に保たれているが大地震のような大きな外力を受けた際には、衝突して転倒防止の働きをなすが、その幅はできる限り狭い方が好ましい。傾動許容隙間S1,S2が広く、ローリングが大きくなると、これが大きくなればなるほど転倒防止材81,82への衝突時の加速度が大きくなって衝撃は過大になり、減震対象物Mの損傷につながる。逆に、その幅が狭ければ、衝突までの加速度が小さいうちに衝突することになり、転倒防止材81,82への衝突時の衝撃は小さく抑制される。その結果、減震対象物Mの損傷を免れさせる。
なお、傾動許容隙間S1,S2は異なる値でもよいが、同じである方が好ましい。振動吸収材61,62と転倒防止材81,82との関係であるが、振動吸収材61,62の内面に転倒防止材81,82を焼き付き処理などで固定しておいてもよいし、互いに別体として、振動吸収材61,62の内側に転倒防止材81,82を挿入しておくだけでもよい。
前者の場合、図2のように水平取付板72の上下両面に傾動許容隙間S1,S2が形成されるように取り付けてもよいし、図示しないが、押下板50や搭載盤20側に傾動許容隙間S1,S2が形成されるよう取り付けてもよい。後者の場合は、固定されていないので、上転倒防止材81は水平取付板72上に接触することになり、傾動許容隙間S1は押下板50側にできる。ローリング時には振動吸収材61,62が傾動許容隙間S1,S2分だけ圧縮されれば水平取付板72は転倒防止材81,82に衝突することになるから、傾動許容隙間S1,S2がどこにあっても同じ作用効果を示す。
[実施例2]
図5は本発明の実施例2で、上下一対に設けられる上振動吸収材61と下振動吸収材62を、軸体30を中心とする内周側に配設し、その外周側に同じく上下一対に設けられる上転倒防止材81と下転倒防止材82を配設して構成したものである。
この場合も上下の転倒防止材81,82と水平取付板72(或いは押下板50又は搭載盤20)との対向面間には傾動許容隙間S1,S2が形成される点は実施例1と同様であり、傾動許容隙間S1,S2の形成位置が実施例1よりもさらに軸体30の径方向に離れることになり、転倒防止用に水平取付板72を傾動許容させる一定角度θが実施例1よりも小さくなり、減震対象物Mのローリング規制度合いを高める場合に適している。それ以外の点は実施例1と同様である。
[実施例3]
図6は本発明の実施例3で、上下一対に設けられる上転倒防止材81と下転倒防止材82を、軸体30を中心とする内周側に配設し、その外周側に上下一対に設けられる上振動吸収材61と下振動吸収材62を外周層として配設し、さらにその外周側に上下一対に設けられ、上転倒防止材81と下転倒防止材82と同じ働きをなす転倒防止材83,84を最外周層として配設したものである。
この場合も上下一対の転倒防止材81,82,83,84とその間を仕切る水平取付板72(或いは押下板50又は搭載盤20)との対向面間には傾動許容隙間S1,S2が形成される点は実施例1と同様であり、軸体30を中心とする最内周側と最外周側とで水平取付板72を確実に傾動規制する構成を有し、さらに上振動吸収材61と下振動吸収材62は最外周側の転倒防止材83,84によって外周囲が覆われた保護状態で用いられることになる。即ち、上振動吸収材61は押下板50と水平取付板72と内周側の上転倒防止材81と外周側の上転倒防止材83とで覆われている。また、下振動吸収材62は水平取付板72と搭載盤20と内周側の下転倒防止材82と外周側の下転倒防止材84とで覆われている。よって、上下の振動吸収材61,62が外部と遮断され、より一層外傷を受け難い信頼性の高い減震装置10として使用できる。それ以外の点は実施例1と同様である。
[実施例4]
図7は本発明の実施例4で、軸体30を中心とする円板状の押下板50の外周囲から円形に垂設させた逆凹形状の円形垂設部52を上転倒防止材81とし、上転倒防止材81に相当する該円形垂設部52と対向させて搭載盤20から円形に立設させ、円形立設部26を下転倒防止材82として設けたものである。この際、押下板50の一部を転倒防止材兼用に有効利用して構成するので部品点数の削減が図れる。
この場合も、円形垂設部52の下面と水平取付板72の上面との対向面間には傾動許容隙間S1を設け、円形立設部26と水平取付板72の下面との対向面間には傾動許容隙間S2を設けて構成するので水平取付板72の傾動を適正に制限して減震対象物Mの転倒防止機能が得られる。また、この場合は円形垂設部52と円形立設部26が転倒防止材を兼ねるため、単品の転倒防止材を用いずに上下に振動吸収材61,62を配設するだけで構成することができる。
さらに、この際は振動吸収材61,62を、固定設置された円形垂設部52と円形立設部26で円形に囲うので振動吸収材61,62を安定して形状保持できることになり、振動吸収材61,62は円形垂設部52と円形立設部26で保護されて外部からの損傷を受け難くなり、品質や耐久性を向上させることができる。それ以外の点は実施例1と同様である。
[実施例5]
図8は本発明の実施例5で、上述した実施例4の構成にさらに上下一対の転倒防止材81,82を具備したものであり、これ以外は実施例4と同一の構成を有している。
即ち、軸体30を中心とする円板状の押下板50の外周囲から円形に垂設させた逆凹形状の円形垂設部52を外周側の上転倒防止材81とし、該円形垂設部52と対向させて搭載盤20から円形に立設させた円形立設部26を下転倒防止材82として設けると共に、上下一対に設けられる内側の上転倒防止材81と内側の下転倒防止材82を、軸体30を中心とする内周側に配設し、その外周側に上下一対に設けられる上振動吸収材61と下振動吸収材62を配設して構成したものである。
この場合も上下一対の転倒防止材81,82と水平取付板72との対向面間には傾動許容隙間S1,S2が形成される点は実施例1と同様であり、軸体30を中心とする内周側の転倒防止材81,82と最外周側の円形垂設部52と円形立設部26とで傾動した際の水平取付板72を確実に一定角度θ以上の傾動を規制する構成を有している。さらに、上振動吸収材61と下振動吸収材62は実施例3と同様に外周囲が覆われた保護状態で用いられることになる。それ以外の点は実施例1と同様である。
10…減震装置 20…搭載盤
21…ベース孔 22…平座金
23…バネ座金 24…六角ボルト
25…ネジ孔 26…円形立設部
30…軸体 31…取着部
40…取着部材 41…平座金
42…バネ座金 43…ナット 45…固定部材
50…押下板 51…挿通孔
52…円形垂設部 61,62…振動吸収材
70…ブラケット 71…垂直取付板
72…水平取付板 72a…挿通孔
72b…傾斜端下面 72c…傾斜端上面
73…側面補強板 74…長孔
75…取着部 76…平座金
77…バネ座金 78…六角ボルト
80,81,82,83,84…転倒防止材 81a,82a…収納空間
S1,S2…隙間(傾動許容隙間) G…設置面
M…減震対象物 θ…一定角度

Claims (2)

  1. 設置面に固定された搭載盤に立設され、少なくともその上部に取着部を有する軸体と、
    前記軸体の取着部に取着された固定部材と、
    前記軸体を囲繞するように配置され、減震対象物に取り付けられるブラケットの水平取付板を介して前記固定部材と前記搭載盤に挟持された弾性部材よりなる振動吸収材と、
    前記水平取付板と前記固定部材、前記水平取付板と前記搭載盤との間にて振動吸収材の内側及び外側の少なくともいずれか一方に配設され、振動吸収材より固い材料で形成され且つ振動吸収材より背が低くて前記水平取付板と前記固定部材及び前記水平取付板と前記搭載盤との間に隙間が設けられる転倒防止材とで構成されていることを特徴とする減震装置。
  2. 振動吸収材と、転倒防止材とは前記軸体を囲繞するリング状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の減震装置。
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