JP2014227038A - 車両のバッテリ加熱装置 - Google Patents
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Abstract
Description
そのため、低温下においてハイブリット自動車等はバッテリによって駆動することが十分にできない。
また、バッテリによる駆動ではなくエンジンによる駆動の場合であっても、低温下においてはバッテリの蓄電能力が低下するため、バッテリに十分な充電ができない。
特許文献3には、触媒コンバータ直後の排熱を回収するとともに、その排熱を利用してバッテリを加熱する技術が開示されている。
特許文献4には、排気管をバッテリ近傍まで延長させた技術が開示されている。
特許文献5には、分岐した二本の排気管各々の外側に、それぞれバッテリを配置した技術が開示されている。
このように、バッテリに空気以外を使用した場合には、そのバッテリの位置などに制限が生じやすい。
図1は、本発明の第1の実施形態における車両1のバッテリ加熱装置の説明図である。
また、図1のように、自動車等の車両1は、エンジン3と、バッテリ5、熱交換器7、ジェネレータモータ9、動力分配切替部10、トランスミッション10a、電力経路11を有している。
また、第2車室2bは、ドライバー等が着座する空間である。
更に、第3車室2cは、トランクルームとして荷物等が搭載可能な空間である。
第2車室2bの、前方シート(ドライバー席及び助手席)のシート下空間には、バッテリ5が配設される。
また、ジェネレータモータ9の回転軸も動力分配切替部10に接続されている。
さらに、トランスミッション10aの回転軸も動力分配切替部10に接続されている。
そして、動力分配切替部10は、エンジン3の回転軸と、ジェネレータモータ9の回転軸と、トランスミッション10aの回転軸との動力の伝達をそれぞれ切断することが可能である。
さらに、動力分配切替部10は、エンジン3の回転軸と、ジェネレータモータ9の回転軸と、トランスミッション10aの回転軸との動力の伝達割合を任意に変更することが可能である。
ジェネレータモータ9に対しても、エンジン3からの動力を供給して、又は、トランスミッション10aを介してタイヤからの動力を供給(回生)して、発電させることも可能である。
また、ジェネレータモータ9へバッテリ5からの電力を供給することによって発生した動力を、エンジン3に提供することによってエンジン3の始動を行うことも可能である。また、ジェネレータモータ9へバッテリ5からの電力を供給することによって発生した動力をトランスミッション10aへ供給することによって、ジェネレータモータ9によってタイヤを駆動させることも可能である。
例えば、トランスミッション10aを介して、タイヤからの動力の一部をエンジン3に供給してエンジンブレーキを使用しつつ、残りをジェネレータモータ9に供給することによって電力を発生(回生)することも可能である。
また、エンジン3によって発生した動力の一部を、トランスミッション10aを介してタイヤに動力供給しつつ、残りをジェネレータモータ9に供給することも可能である。
さらに、エンジン3の動力及びジェネレータモータ9の動力を、トランスミッション10aを介してタイヤに動力を供給することも可能である。
なお、バッテリ5からの電力をジェネレータモータ9に供給するか、ジェネレータモータ9からの電力をバッテリ5に供給して充電するか、の制御は図示しないECU等によって行われる。また、このECUは、バッテリ5からの電力をジェネレータモータ9に供給する際の電力量を調整することも可能である。
この触媒部39内部には3元触媒が配設されている。
熱交換器7において、エンジン3の排気ガスは空気等と熱交換される。
排気通路31は、エンジン3と熱交換器7を接続するエンジン側排気通路33と、熱交換器7を出た後の排気ガスを車両1外に排出する排出側排気通路35と、を有する。
吸気口53aから吸気された空気は供給ファン6によって圧送される。その後、第1供給接続部56aにおいて分岐し、一方は熱交換器7に供給され、他方はバイパス供給通路54に供給される。
熱交換器7を通過した空気は、第2供給接続部56bにおいて合流して、バッテリ5に供給される。
触媒部39の下流側に熱交換器7が接続されている。触媒部39は触媒によって熱が発生するため、熱交換器7は触媒部39よりも上流側に配置することは適切ではないからである。
また、第1供給接続部56aには、供給通路弁58が配設されている。
この供給通路弁58によって、熱交換器7に供給して加熱された空気をバッテリ5に供給するのか、それとも、熱交換器7を介さずに空気供給するのかを制御することができる。もっとも、択一的ではなく、割合を変化させることもできる。
同様に、バッテリ5についてもバッテリボックス12としてパッケージ化する。
そして、排熱回収・交換ユニット13及びバッテリボックス12もさらに、一体化したバッテリ加熱冷却ユニット14とすることも可能である。
なお、バッテリ加熱冷却ユニット14は、第2車室2bの床102(図3も参照のこと)の下に配置を想定しているが、これに限る趣旨ではない。
このようにしたことによって、整備の容易化、組み付けの容易化等が図られる。
これによって以下のような効果がある。
気温の低い条件下においてバッテリ5からの電力で車両1を駆動しなければならない場合に、比較的早い時間でバッテリ5を温めることかできる。
そのことによって、低温下では十分な電力をジェネレータモータ9に供給できないバッテリ5を早期に、十分な電力を供給することが可能な状態にすることが可能となる。
また、エンジン3によって車両1が駆動される場合に余剰の駆動力をバッテリ5に蓄電する場合にも、早期に、バッテリ5の蓄電能力を回復させることができる。
また、バッテリ5を温めるのに使用されるのが、空気であり排気ガスではないためバッテリ5のショート等の問題が発生することも防ぐことができる。つまり、排気ガスには多量の水蒸気が含まれている為、この水蒸気が液化した際にバッテリ5の電気接続部部分にショートを発生させることを防ぐことができる。
また、バッテリ5に水が付着しないため、水によるバッテリ5の腐食等の劣化を防ぐことができる。
さらに、バッテリ5を温める方法として、電流を流して、熱を発生させる等の方法もあるが、この方法では、バッテリ5の劣化を促進してしまう。それに対して、本実施形態では、バッテリ5をこのような方法によって温めることはしないため、バッテリ5の劣化を促進することも防ぐことができる。
その上で、バッテリ5の温度がさらに所定の温度を超えて上昇する場合には、供給ファン6を稼働して、室内(第1車室2a、第2車室2b及び第3車室2c)、又は、車外の空気をバッテリ5に供給してバッテリ5を冷やす。
特に、高温下(夏など)において、第2車室2bの空気をバッテリ5に供給する場合には、車両1が運転されているときは第2車室2bの空気は空気調和機によって比較的低い温度に維持されている。この低い温度の空気をバッテリ5に供給することが可能となっている。
また、車両1の走行時の必要に応じて、第1車室2a、第2車室2b及び第3車室2cの空気、並びに、車外の空気のいずれかを選択できるように構成しても良い。このように、選択できるようにした方が、より適切に、バッテリ5へ提供する空気の温度を制御できるため適切である。
特に、バッテリ5を冷却する際には、車外の温度が高い場合が多く、室内(第2車室2b)の空気を用いた方が適切である場合が多い。
また、バッテリ5を加熱する際であっても、この場合には車外は低温の場合が多く、室内(第1車室2a、第2車室2b)からの空気を用いて、バッテリ5を加熱する方が、バッテリ5をより急速に温めることが可能である。
最も適切な実施形態では、バッテリ5を通過した後の空気は第3車室2cに排出されるのが適切である。なぜなら、第2車室2bからの空気を利用してバッテリ5を冷却している場合には、バッテリ5を冷却した後の空気であっても、車外の空気よりも低い温度(低い湿度)であることが多いからである。また、バッテリ5を加熱した後の空気の排出場所を第2車室2bではなく第3車室2cとしたのは、後部座席の同乗者側にバッテリ5を冷却した後の空気を提供することは、適切ではないからである。
バッテリ5を加熱する際には、比較的早く温まる第2車室2bの空気を用いてバッテリ5を温めることができるからである。さらに、バッテリ5を温めることによって温度が低下したとはいえ排気ガスによって温められた空気は車外の空気よりは暖かく、車内を暖めるのに役に立つからである。
また、バッテリ5を冷却する際には、温度の低い第2車室2bの空気を用いてバッテリ5を冷却することができるからである。さらに、バッテリ5を冷却した後であっても、第2車室2bからの空気は車外の空気よりは温度が低いことが通常であるからである。
なお、第1の実施形態及び後述する他の実施形態のいずれであっても、以下の制御を行うことができる。
供給ファン6及び供給通路弁58は、吸気側供給通路53が吸気する空気の温度、排気ガスの温度、バッテリ5の温度、に基づいて制御することができる。これによって、より、バッテリ5の加熱(冷却)をより適切に制御することができる。
また、残容量が少ない場合には、車両1はジェネレータモータ9による走行を優先して、バッテリ5から放電される際の熱発生によってバッテリ5を温め、残容量が十分な場合には、車両1はエンジン3による走行を優先してしてもよい。
そのため、エンジン3をリッチ状態で運転し、その後リーン状態とすることによって、触媒部39によって熱反応を起こさせて、排気ガスの温度を上昇させる制御を行ってもよい。
図3は、第2の実施形態の説明図である。なお、第1の実施形態と同様の部分については説明を省略する。
また、熱伝達物質を介して空気を加熱している(図8も参照のこと)。
熱伝達物質は、熱伝達通路8によって、第1熱交換器7aと第2熱交換器7bとの間を、循環している。
一体化ユニット15は、フロントシート101の下方、床102の下位置に収容される。
第1熱交換器7aは、触媒部39の下流側に位置している。
空気は吸気側供給通路53に配設された供給ファン6により圧送されて、第2熱交換器7bを通過して加熱されて、バッテリ5に供給される。
なお、バッテリ5を加熱する必要が無い場合には、熱伝達通路8の循環を停止して、供給ファン6を駆動することによって、バッテリ5を冷却することも可能である。
また、バッテリ5を加熱した後の空気は、第3車室2cに排出される。
また、触媒部39の直後に第1熱交換器7aを配置することも容易に可能になる。そうすると、触媒部39から排出された直後の比較的温度の高い排気ガスを第1熱交換器7aにおける熱交換に利用することができ、バッテリ5を加熱するには好適である。
図4は、第3の実施形態の説明図である。なお、第1の実施形態及び第2の実施形態と同様の部分については説明を省略する。
もっとも、供給ファン6によって圧送された空気は、供給通路弁58によって切替られる。
供給通路弁58は、空気を、第2熱交換器7bを通過した後にバッテリ5に供給するか、空気をバイパス供給通路54によって直接バッテリに供給するか、切替可能である。また、完全に一方に切り替えるのみならず、その割合を制御することも可能である。
このように、供給通路弁58及びバイパス供給通路54を有することから、バッテリ5に供給する空気の温度を適切に制御することが可能となる。
<他のシステム例1>
図5は、他のシステム例1の説明図である。
また、熱交換器7を出た後の空気をバッテリ5に供給する中間供給通路55に、供給通路51内を通過する空気を圧送する供給ファン6が配置されている。
この排気通路弁4及び供給ファン6によって、バッテリ5を温める熱量が制御される。
図6はシステム例2の説明図である。なお、システム例2と同様の部分については説明を省略する。
ここで、このシステム例2においては、中間供給通路55は、熱交換器7から接続部56までの第1中間供給通路55aと、接続部56からバッテリ5までの第2中間供給通路55bを有する。
そして、第1中間供給通路55aに流量を調節する供給通路弁58が配置される。
これによって、熱交換器7において不必要に加熱された空気の温度を下げることが可能となる。
また、供給通路弁58を完全に閉塞することによって熱交換器7を通過しない空気のみを直接、バッテリ5に供給することができる。
これによって、よりバッテリ5へ供給される空気の温度を適切に制御することが可能となる。なお、このような熱交換器7を通過しない空気のみを直接、バッテリ5に供給する制御は、バッテリ5を冷却する必要がある場合に行われる。
さらに、バイパス供給通路54を有することから、システム例1のように熱交換器7を吸気側供給通路53に配置することから生ずる圧力損失を低減することができる。そして、それによって、供給ファン6の駆動力も低減することができる。
図7は、システム例3の説明図である。なお、システム例1及びシステム例2と同様の部分については説明を省略する。
そして、吸気側供給通路53とバイパス供給通路54は、第2供給接続部56bにおいて合流している。
また、供給通路弁58は、熱交換器7よりも上流に位置している。
図8はシステム例4の説明図である。なお、システム例1〜システム例3と同様の部分については説明を省略する。
このバイパス排気通路36は、第1排気接続部37aにおいてエンジン側排気通路33と接続しており、第2排気接続部37bにおいて排出側排気通路35と接続している。
このように、排気通路31にバイパスが形成されていることから、熱交換器7に入力される排気の量を任意に調節することが可能となる。
図9はシステム例5の説明図である。なお、システム例1〜システム例4と同様の部分については説明を省略する。
熱伝達物質は熱伝達通路8を通過し、第1熱交換器7a及び第2熱交換器7bと接続されている。
そして、この第1熱交換器7aにおいて熱伝達物質は排気ガスと熱交換する。
また、この第2熱交換器7bにおいて熱伝達物質は空気と熱交換する。
つまり、システム例1からシステム例4では、排気ガスと空気とは直接熱交換を行っていたが、このシステム例5においては、熱伝達物質を介して熱交換を行っている。なお、第2の実施形態及び第3の実施形態についても同じである。
とくに、熱伝達物質は、EGRクーラ、排気管も取り付けられる熱交換、エアーコンディショナ等に使用される水、(二酸化炭素)等などを利用できる。
つまり、このようにした場合には、排気ガスと空気との間の熱の伝達を仲介する熱伝達物質をさまざまに選択することが可能となる。
図10は、車両1への第1の搭載例についての説明図である。
なお、図10における、バッテリ5を加熱するシステムは、図8で表したものと同じである。
このように、触媒部39の下流側、かつ、近傍に熱交換器7を配設する。
それによって、触媒部39から排出された直後の比較的温度の高い排気ガスを第1熱交換器7aにおける熱交換に利用することができ、バッテリ5を加熱することが可能になる。
また、図10のように、ハイブリット自動車においては、バッテリ5は車両1の中心から幅方向に配置されることが多いため、熱交換器7はバッテリ5よりも車両1の前方方向に配置することが好適である。
図11は、車両1への第2の搭載例についての説明図である。
図12は、車両1への第3の搭載例についての説明図である。
その為、図11の第2の搭載例においては、バッテリ5を第1バッテリ5aと第2バッテリ5bに分割して配置している。
さらに、図12の第3の搭載例のように、バッテリ5のならず、熱交換器7、供給通路51、排気通路31をそれぞれ分割しても良い
図13は、車両1への第4の搭載例についての説明図である。
図14は、車両1への第5の搭載例についての説明図である。
このように、エンジン3と熱交換器7をユニット化したことによって、組み付けの容易性が増す。
さらに、エンジン3と熱交換器7をユニット化したことによって、エンジン3が排出する高温の排気ガスをすぐに熱交換器7に導入することが可能となる。
加えて、エンジン3と熱交換器7をユニット化したことによって、ユニット化した部分の防振を行うことができる。その結果、エンジン3等によって生じた振動を車体に伝達することを防ぐことができる。
さらに、供給通路51に、振動吸収機構16(ベローズ)を配置した場合でも、供給通路を通過する空気の温度を低くすることができる。それによって、振動吸収機構16について高価な金属によって形成する代わりに、樹脂等の安価な材料によって形成することができる。
本発明の実施形態における車両1のバッテリ加熱装置は、エンジン3と、バッテリ5と、エンジン3の排気ガスを排出するための排気通路31と、空気をバッテリ5に供給する供給通路51と、排気通路31内の排気ガスの熱を、直接的又は間接的に空気に供給する熱交換器7と、を有し、バッテリ5は、熱交換器7を通過した後の空気によって加熱され、熱交換器7は、エンジン3の排気ガスを浄化する触媒部39の下流に配置される。
このような構成を有することから、高い温度の排気ガスを熱交換器7に供給することが可能となる。そして、これによって、バッテリ5の加熱をより高速に行うことが可能となる。
このような構成を有することから、車両1の使用していない空間を有効活用することが可能となる。さらに、触媒部39とバッテリ5とを近接させることが可能となり、各通路を第2車室2b内に長距離配設する必要がなくなる。
このような構成を有することから、ドライバー等が存在する空間である第2車室2bの空間をバッテリ5が占めることがないという利点がある。
また、万一バッテリ5に故障等があった場合にも、容易に交換が可能となるという利点がある。
このような構成を有することから、より細かくバッテリ5へ供給する熱量を制御することが可能となる。
このような構成を有することから、より細かくバッテリ5へ供給する熱量を制御することが可能となる。
3 エンジン
4 排気通路弁
5 バッテリ
6 供給ファン
7 熱交換器
7a 第1熱交換器
7b 第2熱交換器
8 熱伝達通路
9 ジェネレータモータ
31 排気通路
33 エンジン側排気通路
35 排出側排気通路
36 バイパス排気通路
39 触媒部
51 供給通路
53 吸気側供給通路
54 バイパス供給通路
55a 第1中間供給通路
55b 第2中間供給通路
57 排出側供給通路
58 供給通路弁
Claims (5)
- エンジンと、
バッテリと、
前記エンジンの排気ガスを排出するための排気通路と、
空気を前記バッテリに供給する供給通路と、
前記排気通路内の排気ガスの熱を、直接的又は間接的に空気に供給する熱交換器と、を有し、
前記バッテリは、前記熱交換器を通過した後の空気によって加熱され、
前記熱交換器は、前記エンジンの排気ガスを浄化する触媒部の下流に配置される
車両のバッテリ加熱装置。 - 前記バッテリは、少なくとも運転席、助手席の下方位置に配置される
請求項1に記載の車両のバッテリ加熱装置。 - 前記バッテリは、床の下方に配置される
請求項2に記載の車両のバッテリ加熱装置。 - 前記供給通路は、
前記熱交換器に連通する吸気側供給通路と、
前記熱交換器をバイパスするバイパス供給通路と、を有する
請求項3に記載の車両のバッテリ加熱装置。 - 前記供給通路には、吸気側供給通路とバイパス供給通路とを切り替える又は空気の供給割合を変化させる弁が形成されている
請求項4に記載の車両のバッテリ加熱装置。
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