JP2014226764A - スピンドル下降距離情報検出機構及びスピンドル下降距離情報検出機構を組み込んだ基板加工装置 - Google Patents

スピンドル下降距離情報検出機構及びスピンドル下降距離情報検出機構を組み込んだ基板加工装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2014226764A
JP2014226764A JP2013110449A JP2013110449A JP2014226764A JP 2014226764 A JP2014226764 A JP 2014226764A JP 2013110449 A JP2013110449 A JP 2013110449A JP 2013110449 A JP2013110449 A JP 2013110449A JP 2014226764 A JP2014226764 A JP 2014226764A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spindle
substrate
conductor layer
current
drill
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013110449A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5807863B2 (ja
Inventor
保彦 金谷
Yasuhiko Kanetani
保彦 金谷
常夫 品田
Tsuneo Shinada
常夫 品田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ofuna Enterprise Japan Co Ltd
Original Assignee
Ofuna Enterprise Japan Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ofuna Enterprise Japan Co Ltd filed Critical Ofuna Enterprise Japan Co Ltd
Priority to JP2013110449A priority Critical patent/JP5807863B2/ja
Priority to TW102147742A priority patent/TWI522023B/zh
Publication of JP2014226764A publication Critical patent/JP2014226764A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5807863B2 publication Critical patent/JP5807863B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Perforating, Stamping-Out Or Severing By Means Other Than Cutting (AREA)
  • Drilling And Boring (AREA)

Abstract

【課題】スピンドルのドリルによって、基板の所望の導体層まで正確に穿孔しようとする際、外乱要因等をなくしてドリルの所望の導体層への接触の有無を的確に検出可能とする。【解決手段】加工装置内に同一基板を2枚1組として加工台上に固定し、高周波交流の出力の一方を、変流器の2個の入力巻線において変流器に発生させる磁束の方向が互いに打ち消し合うように接続して、両基板の所望の導体層に対して通電することで、一方の基板をスピンドルにより穿孔して、ドリルが当該所望の導体層に接触すると、その接触によって、当該スピンドルのスピンドル本体とロータ間の静電容量を介して電流が流れ、それに応じて変流器の出力巻線側に電流が生じることから、その出力の有無を検出することによって、ドリルの所望の導体層への接触の有無を判定し、スピンドルの当初位置からそこまでの下降距離情報を入手することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、先端にドリルを設けたスピンドルを組み込んだ基板加工装置により、多層構造のプリント基板に対して特にブラインドホール加工やザグリ加工等を行うに際して、ドリル先端位置を把握して該多層構造のプリント基板の所望の内層導体層まで的確に加工しうるようにするスピンドル下降距離情報検出機構に関するものである。
従来、スピンドルを組み込んだ基板加工装置(以下、単に「装置」と言う。)によるプリント基板(以下、単に「基板」と言う。)に対する加工としては、一般的に、貫通穴加工や外周加工が知られている。尚、貫通穴加工とは、基板上に配置される配線パターンに対するエッチング加工前の基板原材料に対し、部品取り付けのための貫通穴や配線パターンの表と裏を繋ぐためのバイアホール等の穴加工を行うものであり、また、外周加工とは、基板の外周や基板取り付け穴・異形穴の加工を行うものである。
しかし近年では、基板自体が、複数の絶縁層と、その表面あるいは間に設けられた導体層とからなる多層化した基板とされることに伴い、貫通穴加工や配線パターンのエッチング加工等を終えた状態で、該多層化した基板に対する加工として、ブラインドホール加工やザグリ加工等が行われるようになった。尚、ブラインドホール加工とは、バイアホールの一部だけを所望の内層導体層面まで削除することで、余計な配線を取り除く加工を行うものであり、また、ザグリ加工とは、プリント基板の一部を所望の内層導体層面までザグリ、その部分に電子部品を実装したり、あるいは裏面導体の1層だけを残すことでそこで基板を折り曲げられるようにする加工を行うものである。
ここで、所望の内層導体層とは、複数の絶縁層と該絶縁体層の適宜の位置に挟み込まれた内層導体層を有する多層構造の基板において、加工者が絶縁層を穿孔することによって露出させることを望む内層導体層を指す。
しかし、これらブラインドホール加工やザグリ加工においては、例えば図3に示すように3層の絶縁層からなる多層化した基板において、所望の内層導体層を第1の内層導体層9であるとして、第1の絶縁層14側(以下、「表面側」と言い、逆側の第3の絶縁層16側を「裏面側」と言う。)から第1の内層導体層9までザグリ加工を行おうとすれば、加工装置に組み込まれたスピンドル先端のドリルで、第1の絶縁層14に穴を開けることとなるが、その際、第1の絶縁層14の厚さが50乃至100μmであり、その第1の絶縁層14内に入り込んだ形状で第1の内層導体層9が形成され、その第1の内層導体層9の厚さが12乃至25μmであることから、第1の絶縁層14を超えた位置から、第1の内層導体層9の厚さである25μm未満の位置で、ドリルによる穿孔を止める必要がある。しかも、導体層は、その安定的な電気的導通のためにも、できるだけ残存させる必要があることから、第1の絶縁層14を穿孔した上で適切な位置でドリルの穿孔を止めるためには、加工中のドリルの高さ位置の検出精度として、略±2μmの検出精度が要求されることとなる。
そのため、そのスピンドルのドリルでの穿孔位置を検出して加工を制御する装置あるいは方法として、従来、以下のような装置が考えられていた。すなわち第1の装置として例えば、前記図3記載の基板において表面側から第1の内層導体層9までザグリ加工を行おうとする場合、台座上に装着された多層化された基板の内、ザグリ加工によって露出させたい第1の内層導体層9から電極を引き出して引出電極を設けるとともに、電源の一極と基板加工装置のスピンドルのドリル(あるいはそれと一体となるロータ)とを接続した上、電源の他極には探針を設けて前記引出電極に接触させておくことにより、ドリルが表面側から穿孔して第1の内層導体層9に到り、ドリル先端と第1の内層導体層9が接触することにより電気回路が閉回路となって、電源からの電流が流れることで、それを信号化してドリルの回転を制御するものである。
また更に、同じくドリルと所望の内層導体層との接触を電気的に検出するものではあるが、第1の装置の欠点である、電源の一極と基板加工装置のスピンドルのドリル(あるいはそれと一体となるロータ)とを接続することの困難さを避けるために、第2の装置として以下のように、ドリルを取り付けるロータとスピンドル本体との間に静電容量が存在することを利用して、高周波電流を印加して静電容量を介する電流の変化を検出するものが実用化されている。すなわち、図4に記載するように、高周波電源である高周波発振器18から同軸ケーブル19を経てGDNライン23を基板加工装置Bの筐体36に接続するとともに、出力ライン24は変流器39の入力巻線40の一端に接続し、更に該入力巻線40の他端とスピンドル本体1を接続する。その際、スピンドル本体1は筐体36に対して絶縁体37で絶縁して設置される。ドリル5を取り付けるロータ3とスピンドル本体1との間には一定の静電容量pが存在する。また、変流器39の出力巻線42は、検波回路21を経由して検出器22に接続されている。
一方、図3に記載の基板7を検出対象物とし、第1の内層導体層9を所望の内層導体層として、該基板7を筐体36内の絶縁した加工台上に固定するとともに、前記検出対象物たる基板7の上方の所定位置にスピンドルaを位置せしめる。その上で、高周波発振器18から1MHzの高周波電流を印加しつつドリル5を回転させながらスピンドルaを下降させて、基板7に対して穿孔を開始し、ドリル5の先端が第1の内層導体層9である銅箔に接触すると、入力巻線40と接続されたスピンドルaから、前記ロータ3とスピンドル本体1との間の静電容量pを介してロータ3、ドリル5、第1の内層導体層9へと電流が流れ、更に、第1の内層導体層9と筐体36間の静電容量rを介して筐体36へと電流が流れ、高周波発振器18へ戻ることとなる。そして、この新たに生じた電流によって変流器39の鉄芯41に磁束が生じ、出力巻線42に新たに電流が発生して、その新たに発生した電流を検波回路21を経由して検出器22によって検出し、ドリル5が第1の絶縁層14を穿孔して、その先端が第1の内層導体層9に到達したことを検知することができるようになる。その検知結果を制御部(図示せず)に信号として送り、該制御部がドリル5の回転を停止する等、必要な指示を発することとなる。これによって、基板加工装置Bの加工台上に固定された検出対象物たる基板7の所望の内層導体層である第1の内層導体層9の加工台からの高さ位置が判明し、基板の所望の内層導体層である第1の内層導体層9までの穿孔を正確に行うためには、加工前のスピンドルaの当初位置からどれだけの距離を下降させればよいかが、情報として取得されることとなる(該情報を「下降距離情報」と言う。)。
しかし、単純にドリル5先端と第1の内層導体層9が接触することにより電気回路が閉回路となって、電源からの電流が流れることでそれを信号化するという前記第1の装置では、実際に電源の一極と基板加工装置のスピンドルにおいて高速回転するドリルあるいはそれと一体となるロータとを接続して閉回路を形成しなければならないという非常に困難な構成をとらなければならないという欠点があった。
また、前記第2の高周波を使用する装置においても、以下のような欠点があった。すなわち、第1に、スピンドル本体を筐体から電気的に絶縁する必要があるが、その絶縁方法が構造的に困難であって高コストとなることである。第2に、スピンドル本体を絶縁物によって電気的に筐体から絶縁しても、スピンドル内のモータ巻線等の電気部品を介してスピンドル本体と筐体との間に静電容量tが存在してしまい、スピンドルのドリル先端が所望の内層導体層と接触していなくとも、この静電容量tを介して電流が流れ、その電流が検出器での電流の検出に際しての外乱要因となって、ドリル先端が所望の内層導体層と接触したか否かの判定を困難にして、判定精度を低いものとしていた。第3に、所望の内層導体層である銅箔の面積自体が小さい場合には、その所望の内層導体層と筐体との間の静電容量rも小さいことから、ドリル5の先端が第1の内層導体層9である銅箔に接触することによって新たに生じる電流も微弱であり、その電流の変化が外乱要因の中に埋もれてしまって、変流器39の出力巻線42に新たに発生する電流を検出しようとしても、判定精度が低くなるため、基板の種類毎に判定基準値を調整しなければならず、そのために加工に要する時間が長くなると言う欠点があった。第4に、ロータがエア軸受けによって支持されているものと、セラミックベアリングで支持されているものがあるが、ザグリ加工用やルータ加工用のスピンドルでは、主としてセラミックベアリングが使用されている。ところがセラミックベアリングの静電容量(すなわち、セラミックベアリングが使用された場合のスピンドル本体とロータとの間の静電容量)は約200pFであるのに対し、エア軸受けの静電容量(すなわち、エア軸受けが使用された場合のスピンドル本体とロータとの間の静電容量)は約1000pFであって、エア軸受けを使用したものに比して、セラミックベアリングを使用した場合は、本体とロータ間の静電容量は略5分の1となるため、スピンドル本体とロータとの間の静電容量を介しての電流の変化を利用した方式では、その変化量が非常に少なく、変化の有無を判定することが困難であって、判定精度を低下させていた。第5に、基板加工においては高精度が要求されるのに対して、前記第2乃至第4記載のように判定精度が低くなることから、例えば同一サイズ及び構造の多数の基板に対して同一のザグリ加工を施す場合でも、その加工精度を維持するために、一枚毎に判定基準値を調整しなければならず、そのために加工に要する時間が長くなるという欠点があった。第6に、前記第1に記載のようにスピンドル本体を筐体から絶縁する必要があることから、スピンドルにアースを接続することができず、スピンドルがいわゆる浮き金属となるため、安全性確保のために別個の対応が必要となって、コストの増大を招来するものであった。
特開昭61−131804号公報 特開平8−130379号公報
解決しようとする課題は、従来の高周波交流を使用する装置においては、外乱要因が存在する上に検出する電流の変化の絶対量が少ないことから、十分な精度が得られず、また、そのために高精度での加工のために加工時間が長時間化するという問題点とともに、スピンドル本体を筐体から絶縁しなければならないことから高コストとなるという問題点である。
本願発明は、基板の加工に際しては、同一サイズ及び構造の多数の基板に対して同一の加工を施すことから、検出対象とする基板を2枚1組として、その1組の内の一方を交互に比較対象物として、加工前においては変流器の出力巻線側には電流が発生しないようにし、一方のスピンドルのドリルが下降して所望の導体層に接触することによって新たに基板からドリル、ロータと電流が流れ、更にロータとスピンドル本体間の静電容量を介してロータ、スピンドル本体、筐体と電流が流れることにより、その電流によって変流器の出力巻線側に生じる電流を検出することで、ドリルの下降距離を検出することとしたものである。そのため、高周波交流電源から変流器の入力巻線を介しての、その1組となる各基板の所望の導体層への接続に際して、変流器の各入力巻線電流が変流器に発生させる磁束が互いに打ち消し合うように接続することとしたものである。
本願発明は、スピンドルを組み込んだ基板加工装置におけるスピンドルのドリルの下降距離を検出するスピンドル下降距離情報検出機構であって、高周波交流電源と、巻数の同じ2個の入力巻線と、1個以上の出力巻線を持つ高周波用の変流器を有し、検出対象物たる基板と、同基板と同一の比較対象物たる基板を2枚1組としてそれぞれ独立して基板加工装置の筐体から絶縁して、筐体内の加工台上に固定した上、前記高周波交流電源出力の一方は前記筐体に接続し、他方は前記変流器の2個の入力巻線を介してそれぞれ前記2枚の各基板内に存する所望の導体層に、各入力巻線電流が前記変流器に発生させる磁束が互いに打ち消し合うように接続して、スピンドルのドリル先端と検出対象物たる基板の所望の導体層との接触によって生じる電流の変化を、変流器から出力される電流の変化として検出器により検出してなるものである。
これにより、2枚の基板のどちらにもスピンドルのドリルが接触していない状態では、2個の入力巻線に流れる、基板と筐体との間の静電容量に比例した電流は同一であるため、その電流によって生じる磁束が互いに打ち消され、見かけ上、各基板の所望の導体層と筐体間には静電容量が発生していないかのようになり、変流器の出力巻線には出力電流は発生せず、出力巻線側の出力は“0”となる。ところが、検出対象物たる基板に対してスピンドルのドリルが接触すると、ドリルが接触したことによって、その接触した側の入力巻線に流れる電流は、ドリルが固定されているロータとスピンドル本体との静電容量に比例した電流分だけ増加するため、2個の入力巻線に流れる電流が同一ではなくなり、その電流によって生じる磁束もその電流の相違分だけ打ち消されることなく残存し、そのため出力巻線に出力電流が発生することになる。この出力電流を検出器で検出して、ドリルと基板に存する所望の導体層との接触を判定するものである。このように、“1”、“0”信号でその接触の有無を検出できるようにしたものであることから、接触の有無を精密且つ正確にしかも低コストで測定でき、また、当該スピンドル下降距離情報検出機構を組み込めば、スピンドルのドリルを固定するロータとスピンドル本体間の静電容量が小さいセラミックベアリングを用いたスピンドルを組み込んだ基板加工装置においても、基板のバラツキやドリルの消耗、温度変化によるドリルあるいは所望の導体層の膨張あるいは収縮という大きさの変化に対しても、安定してブラインドホール加工やザグリ加工等を正確に行うことができる。
また異なる構成としては、高周波交流電源と、巻数の同じ2個の入力巻線と、1個以上の出力巻線を持つ高周波用の変流器並びに、直列に配されたコンデンサとスイッチを1組として、該コンデンサとスイッチを複数組並列に配してなる模擬基板回路を有し、検出対象物たる基板を基板加工装置の筐体から絶縁して、筐体内の加工台上に固定した上、前記高周波交流電源出力の一方は前記筐体に接続するとともに、前記模擬基板回路の一方端子に接続し、他方は前記変流器の2個の入力巻線を介してそれぞれ、検出対象物たる基板内に存する所望の導体層と、前記模擬基板回路の他方端子に接続し、検出対象物たる基板の所望の導体層と筐体間に生じる静電容量と略等しくなるよう模擬基板回路のスイッチを調整することにより、各入力巻線電流が前記変流器に発生させる磁束の方向が互いに打ち消し合うようにして、スピンドルのドリル先端と所望の導体層との接触によって生じる電流の変化を、変流器から出力される電流の変化として検出器により検出してなるものである。
これにより、事前に筐体と検出対象物たる基板の所望の導体層間に生じる静電容量を測定し、模擬基板回路のスイッチを操作してその静電容量と略同一となるようにすることで、比較対象物たる基板を該模擬基板回路で代替することができ、スピンドルのドリルの下降距離情報を検出するために、当該検出対象物たる基板のみを筐体内の加工台上に固定するだけで目的とする加工を正確に行うことができ、多数の基板に対する加工をより短時間に行うことができる。
更に、それらのいずれかのスピンドル下降距離情報検出機構を設けてなるスピンドルを組み込んだ基板加工装置であって、該スピンドル下降距離情報検出機構によって検出された下降距離情報に基づいてスピンドルの作動を制御する機構を設けてなるものである。
当該下降距離情報検出機構により検出された情報に基づいてスピンドルの作動が制御されることにより、多数の基板に対する加工作業を短時間且つ正確に行うことができる。
本願発明にかかるスピンドル下降距離情報検出機構は、“1”、“0”信号でその接触の有無を検出できることから、セラミックベアリングによりロータが支持されているスピンドルのように、ロータとスピンドル本体間の静電容量が小さいスピンドルでも、ドリル先端が所望の導体層に接触したか否かを正確に検出でき、また、外乱要素を排除できることから、その接触の有無を精度よく的確に検出できる。そのため、基板のバラツキやドリルの消耗、温度変化によるドリルあるいは所望の導体層の膨張あるいは収縮という大きさの変化に対しても、安定してブラインドホール加工やザグリ加工等を正確に行うことができるという優れた効果を有するものである。また、この検出機構によって検出した下降距離情報に基づいてスピンドルの作動を制御することで、絶縁層を正確にドリルによって穿孔して、所望の導体層の表面を的確に露出させることができ、所望の導体層を不必要に削除することなく、当該基板自体の性能を損なうことがなく、更に、スピンドル本体を筐体に対して絶縁する必要もないことから、絶縁のための余計なコストもかからず、また、スピンドル本体をアースすることもでき、安全性をも損なわないという優れた効果を有するものである。
更に、請求項1記載の発明においては、同一サイズ及び構造の基板を2枚1組として、一方を他方の比較対象物として使用することから、検出対象物たる基板の種類が変更されても、その変更後においても同様に同一サイズ及び構造の基板を2枚1組として、一方を他方の比較対象物として使用することから、ドリル先端が所望の導体層に対して接触したか否かを判定する判定基準値を、その変更毎に調整する必要すらなく、その点でも加工時間を短縮化して、加工コストを低減化できるという優れた効果を有するものである。
また、当該スピンドル下降距離情報検出機構を設けてなるスピンドルを組み込んだ基板加工装置においては、スピンドル下降距離情報検出機構によって検出したスピンドルの下降距離情報によってスビンドルの作動を制御することから、多数の同一の基板に対して同一の加工を施す場合に、短時間で正確な加工を可能とする優れた効果を有するものである。
図1は、スピンドル下降距離情報検出機構の構成を示す模式図である。(実施例1) 図2は、別のスピンドル下降距離情報検出機構の構成を示す模式図である。(実施例2) 図3は、検出対象物たる基板の構造を示す模式図である。 図4は、従来例の模式図である。
低コストで検出精度を向上させるという目的を、同一の基板を2枚1組として用いるとともに、高周波交流電源の出力側から変流器の入力巻線を介しての、その1組となる各基板の所望の導体層への接続に際して、変流器の各入力巻線電流が変流器に発生させる磁束の方向が互いにを打ち消し合うように接続することで実現したものである。すなわち、比較対象物たる基板にも同様の外乱要因が存在することから、その両者の差違によって生ずる変流器の出力巻線側の出力電流はなく、ドリルの先端が所望の導体層に接触することによって、検出対象物たる基板に余分な電流が流れ、その余分な電流によって変流器の各入力巻線電流が変流器に発生させる磁束の方向が打ち消し尽くされないこととなって、変流器の出力巻線側に出力電流が生じ、それを検出器で検出することで、検出対象物たる基板においてドリルの先端と所望の導体層とが接触したことを判定し、その位置や距離を検出するものである。
また、基板1枚のみでもスピンドルの下降距離情報の正確な検出を可能とするために、同一の基板を2枚1組とした場合の、比較対象物たる基板に代えて模擬基板回路を用いることとしたものである。
更に、同一の多数の基板に対して短時間且つ的確に加工を施すことができるようにするために、スピンドルを組み込んだ基板加工装置に、これらのスピンドルの下降距離情報検出機構と、その検出された下降距離情報に基づいてスピンドルの作動を制御する機構を設けたものである。
図1は、本願発明にかかる第1の実施例を示す模式図である。aはスピンドルであって、最初に検出対象物となる基板7の側に設けられ、スピンドル本体1と該スピンドル本体1に対してセラミックベアリングによって支持されるロータ3、及び該ロータ3に支持されたザグリ加工用のドリル5からなり、bは同じスピンドルであって、最初に比較対象物となる基板8の側に設けられ、スピンドル本体2に対してセラミックベアリングによって支持されるロータ4、及び該ロータ4に支持されたザグリ加工用のドリル6からなる。Aは当該スピンドルa、bによってザグリ加工等を行う基板加工装置である。そして、本願発明のスピンドルの下降距離情報検出機構K・1は、後述する2枚1組となった基板7、8と、2台のスピンドルa、b及び検出装置17並びにそれらを回線により接続した電気回路により構成されている。尚、本実施例ではスピンドルa、bが2本の場合を示しているが、各基板7,8を交互に検出対象物と比較対象物とすることによって、両基板7,8についてそれぞれ下降距離情報を検出することとなる。また、通常、1台の加工装置に2の倍数のスピンドルが設けられていることから、その場合は本実施例にかかるスピンドルの下降距離情報検出機構K・1を、スピンドル2台を1セットとして1個ずつ設ければよい。ところで、前記両スピンドルa、bは、図示しないものの、基板加工装置Aの筐体36にたいして、水平方向(紙面横方向)のX軸方向に関しては連動するように、また、垂直方向のZ軸方向に関しては個別に駆動できるように構成されている。一方、奥行き方向のY軸方向に関しては、加工台が駆動することにより、そこに固定された基板7、8が連動する。また、電気的にはスピンドルa、bはそれぞれ筐体36と導通状態となっている。ところで、前記両スピンドルa、bにおける各ロータ3、4は、それぞれスピンドル本体1、2に対してセラミックベアリングによって支持されていることから、各スピンドル本体1、2と各ロータ3、4間は絶縁されている。しかし、各スピンドル本体1、2と各ロータ3、4間にはそれぞれ静電容量p、qが存在することから、高周波的には導通していると言えることとなる(尚、図1において静電容量p、qの存在を示すために、各スピンドル本体1、2と各ロータ3、4間がコンデンサを介して接続されているように点線で記載されているが、この記載は単に各スピンドル本体1、2と各ロータ3、4間に静電容量p、qが存在していることを模式的に表すために記載したに過ぎないものであって、実際に何らかの接続や部品が存在している訳ではない。これ以外の点線で記載されたコンデンサを介しての接続も、同趣旨である。)。一方、各スピンドルa、bにおいて、各ロータ3、4と各ドリル5、6間はそれぞれ導通している。
ところで、検出対象物である基板7は、前記筐体36の床面に対して電気的に絶縁され、前述のようにY軸方向に駆動する加工台(図示せず)上に固定され、また比較対象物たる基板8も、同じく筐体36の床面に対して電気的に絶縁された加工台上に固定されており、両基板7、8同士も絶縁されている。両基板7、8は後述するような同一の構造並びに形状及び大きさを有した多層構造の基板であり、基板加工装置AのZ軸方向(高さ方向)及びX軸方向(紙面横方向)は同一位置にあり、Y軸方向(紙面奥行き方向)に対しては連動して移動できるように加工台上に固定されている。また、両基板7、8の内部構造は図3に示すように多層構造となっており、3層となった絶縁層14、15、16と表面及び裏面導体層12、13、並びに第1の絶縁層14と第2の絶縁層15との間の一部分において挟み込まれている第1の内層導体層9、10、及び第2の絶縁層15と第3の絶縁層16との間の一部分において挟み込まれている第2の内層導体層11からなっている。導体層9、10、11、12、13はいずれも銅箔であり、その厚さは12乃至25μmである。また、各絶縁層14、15、16は熱可塑性樹脂製であって、それぞれその厚さは50乃至100μmである。尚、本実施例においては、第1の内層導体層9の表面までスピンドルaで穿孔して、第1の内層導体層9の表面を露出させるために必要なスピンドルaの下降距離情報を検出することを目的とすることから、第1の内層導体層9が所望の内層導体層であり、図1及び図2並びに図4では、各基板7、8の内部構造は省略し、その所望の導体層として導通の対象となる第1の内層導体層9、10のみを大きく記載している。そして、各基板7、8の第1の内層導体層9、10と筐体36との間にはそれぞれ静電容量r、sが存在することとなる。
一方、17は検出装置であって、高周波発振器18、同軸ケーブル19、変流器20、検波回路21及び検出器22とからなり、高周波発振器17は略0.5乃至2MHzの高周波の交流を出力して、その出力された高周波の交流は同軸ケーブル19を経て、そのGNDライン23は筐体36に接続し、もう一方の出力ライン24は変流器20の2個の同巻数の入力巻線、すなわち各一端が互いに接続された第1の入力巻線25と第2の入力巻線26の中間に接続される。両入力巻線25、26はmと指示された側から右回りに同数巻回され、第1の入力巻線25の巻き終わりと、第2の入力巻線26の巻始めが接続して、そこに前記出力ライン24が接続される。そして、第1の入力巻線25の巻始めの端部は検出対象物たる基板7の所望の導体層である第1の内層導体層9に接続され、また、第2の入力巻線26の巻き終わりの端部は比較対象物たる基板8の第1の内層導体層10に接続される。変流器20の2個の入力巻線25、26が同巻数である上、出力ライン24がその2個の入力巻線25、26の中間に接続されていることから、各入力巻線25、26は逆巻の同巻数のコイルとなって、変流器20の鉄芯27に発生させる磁束の方向は打ち消し合こととなり、出力巻線28側には電流は発生しないこととなる。そして、変流器20の出力巻線28の両端は4個のダイオードからなる検波回路21に接続し、該検波回路21は検出器22に接続している。
このようにスピンドルの下降距離情報検出機構K・1が構成されることから、検出対象物である基板7と比較対象物である基板8は同一構造並びに同一形状及び大きさである上、それぞれ独立して筐体36から絶縁されて同じ高さの加工台上に固定されているため、高周波発振器18から1MHzの高周波の交流が流されると、一方では高周波発振器18、同軸ケーブル19、出力ライン24、第1の入力巻線25、基板7の第1の内層導体層9と接続されるとともに、出力ライン24から分かれて、第2の入力巻線26、基板8の第1の内層導体層10と接続され、また、他方は高周波発振器18、同軸ケーブル19、GNDライン23、筐体36と接続されることとなる。また、各基板7、8の所望の導体層である第1の内層導体層9、10と筐体36との間にそれぞれ存在する静電容量r、sは、各第1の内層導体層9、10の面積及び、各第1の内層導体層9、10と筐体36との距離が等しいことから、一般的には略100乃至2000pFの間の値であって、同一の値となる。そのため、両スピンドルa、bのいずれものドリル5、6が、それぞれ各基板7、8の第1の内層導体層9、10と接触していない状態では、第1の入力巻線25には、第1の入力巻線25と筐体36との間の静電容量rに比例した電流が流れ、また、第2の入力巻線26には、第2の入力巻線26と筐体36との間の静電容量sに比例した電流が流れるものの、その双方の静電容量r、sが等しい上、第1の入力巻線25と第2の入力巻線26の巻数が同一で互いに逆方向に巻回されていることから、変流器20の鉄芯27に発生する交番磁束は打ち消され、変流器20の出力巻線28には出力電流が発生せず、検出器22が電流を検出することはない。
そこでステップ1として、スピンドルa、bをそれぞれ、スピンドルaのドリル5先端から検出対象物たる基板7までの距離と、スピンドルbのドリル6先端から比較対象物たる基板8までの距離とが等しくなるように同一平面上に設置した上、スピンドルaを作動させ、そのドリル5が基板7の表面側から所望の導体層である第1の内層導体層9まで穿孔し、第1の内層導体層9に接触すると、第1の内層導体層9と筐体36間の静電容量rだけでなく、新たに、高周波発振器18、同軸ケーブル19、出力ライン24、第1の入力巻線25、基板7の第1の内層導体層9、ドリル5、ロータ3、ロータ3とスピンドル本体1間に存在する静電容量p、スピンドル本体1、筐体36、GNDライン23、同軸ケーブル19、高周波発振器18へと戻る回路が形成されることになり(尚、絶縁されているロータ3とスピンドル本体1間の静電容量pは、一般的には略100乃至400pFである。)、その静電容量pに応じて流れる電流が増加する。そのため、第1の入力巻線25を流れる電流が増加し、第1の入力巻線25と第2の入力巻線26のそれぞれを流れる電流に差異が生じることとなって、両入力巻線25、26によって生じる磁束は打ち消し合えなくなる。その結果、変流器20の出力巻線28に出力電流が発生し、その出力電流を検波回路21で整流したものを検出器22で検出する。検出器22では、検波回路21からの出力電流が一定の設定値を超えると、検出信号としての信号を出力するように設定されている。
スピンドルaの加工作業開始前の当初位置と、検出対象物たる基板7の固定される加工台の高さは、事前に一定の位置に設定されており、加工によってスピンドルaのドリル5が所望の導体層である第1の内層導体層9に接触したことを検出することによって、当該台の表面からその基板7の第1の内層導体層9の位置までの高さ(以下、「所望の導体層の高さ」と言う。)が測定されるとともに、それを加工するスピンドルaの当初位置からその基板7の第1の内層導体層9までの下降距離が判明し、基板加工装置Aの制御部に記憶させることができる。
次に、ステップ2として、ステップ1では検出対象物であった基板7を比較対象物とし、逆にステップ1では比較対象物であった基板8を検出対象物として、ステップ1と同様に、今度はスピンドルbを作動させて、前記スピンドルaを作動させた場合と同じ操作を行うことにより、検出対象物たる基板8の第1の内層導体層10の位置までの高さが測定されるとともに、それを加工するスピンドルbの当初位置からその基板8の第1の内層導体層10までの下降距離が判明し、基板加工装置Aの制御部に記憶させることができる。
次に、ステップ3として、前記の記憶された情報によってスピンドルa、bの各々の下降距離を制御させつつ、スピンドルa、bのドリル5、6によって基板を穿孔加工すれば、正確且つ迅速に所望の導体層を露出させることができる。
尚、より実際的には、1枚の基板自体あるいはその所望の導体層においても微妙な捻れや歪みが存在することから、1枚の検出対象物たる基板7(及び8)に対してそれぞれ同様な検出を数箇所行い、各検出箇所での所望の導体層の高さを測定し、その平均値をもってその所望の導体層の高さとし、また、スピンドルa、bの下降距離であると認定し、その下降距離情報を加工装置Aの制御部に記憶させて、スピンドルa、bのドリル5、6による基板の穿孔加工を制御するのがよい。
このように、同一の基板を2枚1組として使用した上、その2枚の基板7、8に印加する高周波の交流によって、2個の入力巻線25、26を有する変流器20に発生する磁束の方向が打ち消し合うため、ロータ3(または4)とスピンドル本体1(または2)との静電容量p(またはq)以外の外乱は全てキャンセルすることができ、スピンドルaのドリル5と所望の導体層との接触の有無(またはスピンドルbのドリル6と所望の導体層との接触の有無)を電流の変化ではなく、ロータ3(または4)とスピンドル本体1(または2)間の静電容量p(またはq)に基づき電流が流れたか否かの“1”あるいは“0”の信号によって検出できることとなり、ロータがスピンドル本体にセラミックベアリングによって支持されているザグリ加工やルータ加工用のスピンドルのように、その静電容量が小さいスピンドルの場合でも、判定が容易になる。更に、スピンドル1、2を筐体36から完全に電気的に絶縁する必要がなく、スピンドル1、2をアースすることもでき、安全性を向上させることができる。
また、スピンドルa、bによる基板7、8の加工に際して、スピンドルa、bの正確な下降距離情報を入手できることから、当該下降距離情報に基づき当該基板7及び8と同一の多数の基板を正確に加工でき、結果として低コストで加工できることとなる。
図2に示すK・2はスピンドルの下降距離情報検出機構についての他の実施例を示すものであり、実施例1が、基板2枚、スピンドル2台、検出装置1台を1組として検出対象物たる基板7、8の所望の導体層の位置をステップ1、ステップ2というように時間をずらして検出するものであるのに対し、その構成、特徴を残しつつ、時間をずらすことで生ずる同一の多数の基板を加工する際に生じる加工スピードの低下等を防止することができるものである。当該実施例2では、検出対象物たる基板1枚、スピンドル1台、検出装置1台を1組とし、検出対象物たる基板7の比較対象物となる基板8に代わって、模擬基板回路29を検出装置30に組み込んだものである。すなわち、模擬基板回路29は、8個のコンデンサ32と8個のディップスイッチ31がそれぞれ直列に配され、その直列に配されたコンデンサ32とディップスイッチ31を1組として、それら8組を並列に配してなるものである。これらのコンデンサ32は、それぞれ異なる容量のものであり、ここではそれぞれ10pF、22pF、48pF、100pF、220pF、470pF、1000pF、2200pFの容量の物を使用している。そして高周波発振器18から、同軸ケーブル19、出力ライン24、第1の入力巻線25、検出対象物である基板7の第1の内層導体層9へと接続されるとともに、前記出力ライン24からは第2の入力巻線26から前記模擬基板回路29の端子33に接続される。更に、その必要に応じて前記実施例1と同じように使用できるよう、第2の入力巻線26から模擬基板回路29への接続の途中で分岐されて、比較対象物である基板8の第1の内層導体層10への接続ができるようにされている。また高周波発振器18から、同軸ケーブル19、GNDライン23、筐体36へと続く接続のGNDライン23の途中で分岐して、前記模擬基板回路29の他の端子34に接続する。
このようにして、事前に、検出対象物である基板7を基板加工装置A’の加工台上に固定した状態での、基板7の所望の導体層である第1の内層導体層9と筐体36間の静電容量rを測定しておき、それに略同一の静電容量となるよう、模擬基板回路29の8個のディップスイッチ31を適宜通電状態とする。その結果、模擬基板回路29に生じた静電容量が比較対象物たる基板8の代替物となり、実施例1の場合と同様に、スピンドルaを作動させて検出対象物たる基板7の第1の内層導体層9にそのドリル5が接触すると、その作動させたスピンドルaのスピンドル本体1とロータ3間の静電容量pを介して電流が流れ、そのために変流器20内の両入力巻線25、26に生じる磁束が打ち消し合われず、出力巻線28側に磁束が発生して電流が生じることから、その電流の存在を検出器22で検出することにより、スピンドルaのドリル5が基板7の所望の導体層である第1の内層導体層9に接触したことが判明することとなる。この接触情報に基づくその後の処理は実施例1の場合と同様である。
また、この実施例2においては、模擬基板回路29の8個のディップスイッチ31全てをOFFとした上、比較対象物たる基板8を加工台上に固定して、第2の入力巻線26と該基板8の所望の導体層である第1の内層導体層10を接続すれば、実施例1の検出装置としても使用できるものである。
実施例2に示す下降距離情報検出機構K・2を2組装備すれば、実施例1のように、ステップ1、ステップ2のような手順を踏むことなく同時に2枚の基板の下降距離情報を入手することができ、加工スピードが向上できる。但し、実施例2では、実施例1と異なり、基板の種類が変わった場合は、加工対象物たる基板と筐体間の静電容量に合わせて、模擬基板回路29の8個のディップスイッチ31の設定を変える必要があることは自明のことである。
尚、実施例1と2のいずれも、内層導体層だけでなく表面あるいは裏面導体層までのスピンドルの下降距離情報を検出するために使用できることは、言うまでもない。
高周波交流電流を印加することによって静電容量の等しいものの一方に生じる電流の変化を検出して、2個の導体物の接触の有無を判定するものであるため、スピンドルのドリルによる基板加工だけでなく、機械装置による加工に際して導体物の接触の有無を判定する用途にも広く適用することができる。
A、A’ 基板加工装置
B 基板加工装置
a、b スピンドル
p、q、r、s 静電容量
K・1 下降距離情報検出機構
K・2 下降距離情報検出機構
1、2 スピンドル本体
3、4 ロータ
5、6 ドリル
7、8 基板
9、10 第1の内層導体層
11 第2の内層導体層
12 表面導体層
13 裏面導体層
14 第1の絶縁層
15 第2の絶縁層
16 第3の絶縁層
17 検出装置
18 高周波発振器
19 同軸ケーブル
20 変流器
21 検波回路
22 検出器
23 GNDライン
24 出力ライン
25 第1の入力巻線
26 第2の入力巻線
27 鉄芯
28 出力巻線
29 模擬基板回路
30 検出装置
31 ディップスイッチ
32 コンデンサ
33 端子
34 端子
35 切換スイッチ
36 筐体
37 絶縁体
38 検出装置
39 変流器
40 入力巻線
41 鉄芯
42 出力巻線
t 静電容量

Claims (3)

  1. スピンドルを組み込んだ基板加工装置におけるスピンドルのドリルの下降距離を検出するスピンドル下降距離情報検出機構であって、高周波交流電源と、巻数の同じ2個の入力巻線と、1個以上の出力巻線を持つ高周波用の変流器を有し、検出対象物たる基板と、同基板と同一の比較対象物たる基板を2枚1組としてそれぞれ独立して基板加工装置の筐体から絶縁して、筐体内の加工台上に固定した上、前記高周波交流電源出力の一方は前記筐体に接続し、他方は前記変流器の2個の入力巻線を介してそれぞれ前記2枚の各基板内に存する所望の導体層に、各入力巻線電流が前記変流器に発生させる磁束の方向が互いに打ち消し合うように接続して、スピンドルのドリル先端と検出対象物たる基板の所望の導体層との接触によって生じる電流の変化を、変流器から出力される電流の変化として検出器により検出してなる、スピンドル下降距離情報検出機構。
  2. スピンドルを組み込んだ基板加工装置におけるスピンドルのドリルの下降距離を検出するスピンドル下降距離情報検出機構であって、高周波交流電源と、巻数の同じ2個の入力巻線と、1個以上の出力巻線を持つ高周波用の変流器並びに、直列に配されたコンデンサとスイッチを1組として、該コンデンサとスイッチを複数組並列に配してなる模擬基板回路を有し、検出対象物たる基板を基板加工装置の筐体から絶縁して、筐体内の加工台上に固定した上、前記高周波交流電源出力の一方は前記筐体に接続するとともに、前記模擬基板回路の一方端子に接続し、他方は前記変流器の2個の入力巻線を介してそれぞれ、検出対象物たる基板内に存する所望の導体層と、前記模擬基板回路の他方端子に接続し、検出対象物たる基板の所望の導体層と筐体間に生じる静電容量と略等しくなるよう模擬基板回路のスイッチを調整することにより、各入力巻線電流が前記変流器に発生させる磁束が互いに打ち消し合うようにして、スピンドルのドリル先端と所望の導体層との接触によって生じる電流の変化を、変流器から出力される電流の変化として検出器により検出してなる、スピンドル下降距離情報検出機構。
  3. 請求項1あるいは請求項2記載のスピンドル下降距離情報検出機構を有し、該スピンドル下降距離情報検出機構によって検出された下降距離情報に基づいてスピンドルの作動を制御する機構を設けてなる、スピンドルを組み込んだ基板加工装置。
JP2013110449A 2013-05-25 2013-05-25 スピンドル下降距離情報検出機構及びスピンドル下降距離情報検出機構を組み込んだ基板加工装置 Active JP5807863B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013110449A JP5807863B2 (ja) 2013-05-25 2013-05-25 スピンドル下降距離情報検出機構及びスピンドル下降距離情報検出機構を組み込んだ基板加工装置
TW102147742A TWI522023B (zh) 2013-05-25 2013-12-23 Spindle descending distance information detection mechanism and assembly of mandrel down distance information detection mechanism of the substrate processing device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013110449A JP5807863B2 (ja) 2013-05-25 2013-05-25 スピンドル下降距離情報検出機構及びスピンドル下降距離情報検出機構を組み込んだ基板加工装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014226764A true JP2014226764A (ja) 2014-12-08
JP5807863B2 JP5807863B2 (ja) 2015-11-10

Family

ID=52127075

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013110449A Active JP5807863B2 (ja) 2013-05-25 2013-05-25 スピンドル下降距離情報検出機構及びスピンドル下降距離情報検出機構を組み込んだ基板加工装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP5807863B2 (ja)
TW (1) TWI522023B (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016223861A (ja) * 2015-05-28 2016-12-28 大船企業日本株式会社 スピンドル下降距離情報検出機構及びスピンドル下降距離情報検出機構を組み込んだ基板加工装置
JP2017092259A (ja) * 2015-11-11 2017-05-25 大船企業日本株式会社 多層プリント配線基板におけるバックドリル加工方法及び基板加工装置
JP2018083264A (ja) * 2016-11-25 2018-05-31 ビアメカニクス株式会社 ドリル加工装置及びドリル加工方法
CN112548623A (zh) * 2020-12-02 2021-03-26 张晖 一种钻床

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016223861A (ja) * 2015-05-28 2016-12-28 大船企業日本株式会社 スピンドル下降距離情報検出機構及びスピンドル下降距離情報検出機構を組み込んだ基板加工装置
JP2017092259A (ja) * 2015-11-11 2017-05-25 大船企業日本株式会社 多層プリント配線基板におけるバックドリル加工方法及び基板加工装置
JP2018083264A (ja) * 2016-11-25 2018-05-31 ビアメカニクス株式会社 ドリル加工装置及びドリル加工方法
JP7054587B2 (ja) 2016-11-25 2022-04-14 ビアメカニクス株式会社 ドリル加工装置及びドリル加工方法
CN112548623A (zh) * 2020-12-02 2021-03-26 张晖 一种钻床
CN112548623B (zh) * 2020-12-02 2022-07-08 嘉兴市劼力机械科技有限公司 一种钻床

Also Published As

Publication number Publication date
TWI522023B (zh) 2016-02-11
TW201446094A (zh) 2014-12-01
JP5807863B2 (ja) 2015-11-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5807863B2 (ja) スピンドル下降距離情報検出機構及びスピンドル下降距離情報検出機構を組み込んだ基板加工装置
JP5981047B2 (ja) プリント基板におけるビア構造の選択的パーティショニング
JP4744495B2 (ja) 改良型高精度ロゴスキー変流器
US7714594B2 (en) Current detection printed board, voltage detection printed board, and current/voltage detector using same, and current detector and voltage detector
JP6116955B2 (ja) 多層プリント配線板のバックドリル加工方法、そのためのドリル及び基板穴明け装置
US20150245494A1 (en) Backdrilling Method, and Backdrilling Apparatus
JP2021130139A (ja) スピンドル下降距離情報検出機構及びスピンドル下降距離情報検出機構を組み込んだ基板加工装置
JP2007225588A5 (ja)
JP6425138B2 (ja) スピンドル下降距離情報検出機構及びスピンドル下降距離情報検出機構を組み込んだ基板加工装置
JP2007292716A5 (ja)
US7355392B2 (en) Printed circuit card-based proximity sensor and associated method of detecting a proximity of an object
TWI632007B (zh) Back-drilling processing method for multilayer printed wiring substrate and processing depth Substrate processing device of control mechanism
US10820420B2 (en) Printed circuit boards with thick-wall vias
JP6485774B2 (ja) 多層プリント配線基板におけるバックドリル加工方法及び基板加工装置
KR101775589B1 (ko) 가공 장치
JP7084807B2 (ja) 電磁誘導型位置センサ用のセンサ基板、および、センサ基板の製造方法
JP5801746B2 (ja) 巻線短絡検出方法及び巻線短絡検出装置
KR20100060414A (ko) 인쇄회로기판의 가공 장치 및 방법
CN103687316B (zh) 一种高厚径比板的钻孔制作方法
JP7309390B2 (ja) 電流検出装置
Strohmeyr et al. Design of Printed Circuit Board Coils for Precision Engineering Linear Direct Drives
KR20130138119A (ko) 전기특성 검출방법 및 검출장치
CN116659367A (zh) 一种pcb及其介质厚度检测方法
JP2009074942A (ja) 電流・電圧検出器
OA17662A (en) Selective partitioning of via structures in printed circuit boards.

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150313

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150708

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150825

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150831

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5807863

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250