JP2014225950A - 蓄電システム - Google Patents

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Abstract

【課題】蓄電スタック間の連結部を跨いで設けられる電圧検出回路による電圧検出を精度良く行いつつ、蓄電スタック間の連結部の異常を把握する。【解決手段】車両に搭載される蓄電システムは、複数の蓄電素子で構成される蓄電スタックが複数直列に連結された蓄電装置と、蓄電スタック間の連結部を跨いで複数の蓄電素子の電圧を検出する電圧検出回路と、を有する。電圧検出回路は、第1蓄電スタックの連結部側の端部に配置される第1蓄電素子の電圧を検出するための一対の電圧検出ラインと、第2蓄電スタックの連結部側の端部に配置される第2蓄電素子の電圧を検出するための一対の電圧検出ラインと、を備えるとともに、第1蓄電素子の負極に接続される第1電圧検出ラインと、第2蓄電素子の正極に接続される第2電圧検出ラインとを用いて、蓄電スタック間の連結部の電圧を検出する。【選択図】図2

Description

本発明は、複数の蓄電素子で構成される蓄電スタックを複数直列に連結した蓄電装置において、蓄電スタック間を跨いで設けられる電圧検出回路で各蓄電素子の電圧を検出する技術に関する。
複数の電池を直列に接続した組電池は、組電池全体の総電圧及び各電池の電圧を検出する電圧センサが設けられる(例えば、特許文献1)。
特開2010−088194号公報 特開2001−006751号公報
車両の搭載される電池システムは、近年、高出力化が進んでいる。例えば、複数の電池を直列に接続した電池スタックをさらに複数直列に連結して組電池を構成することができる。しかしながら、電池スタック間の接続は、接続ラインやバスバー等の連結部材で連結され、電池スタック間の連結部の緩み(例えば、接続ラインや接点の経年変化による接続不良、接点間の接続不備やコネクタ同士の接続不備など)が生じると、連結部の抵抗が上昇してしまう。
このため、電池スタック間の連結部を跨いで電圧センサを設けて電池の電圧を検出しようとすると、連結部の抵抗又は連結部の緩み等による抵抗上昇によって電圧を正確に検出できないことがある。例えば、連結部を跨いで電池の電圧検出値を検出すると、連結部の抵抗分が検出誤差として含まれてしまう。また、連結部を跨いた電池の電圧検出値には、電池抵抗と連結部の抵抗とが含まれるため、連結部の抵抗上昇(連結部の緩み等に伴う抵抗異常)を把握することが難しく、電池スタック間の連結部に緩み等が生じていることを把握することができない。
そこで、本発明の目的は、複数の蓄電素子で構成される蓄電スタックを複数直列に連結した蓄電装置において、蓄電スタック間の連結部を跨いで設けられる電圧検出回路による電圧検出を精度良く行いつつ、蓄電スタック間の連結部の異常を把握することができる蓄電システムを提供することにある。
本願第1の発明の蓄電システムは、複数の蓄電素子で構成される蓄電スタックが複数直列に連結された蓄電装置と、蓄電スタック間の連結部を跨いで接続され、複数の蓄電素子の電圧を検出する電圧検出回路と、を有する。
電圧検出回路は、第1蓄電スタックの連結部側の端部に配置される第1蓄電素子の正極及び負極それぞれに接続され、第1蓄電素子の電圧を検出するための一対の電圧検出ラインと、第2蓄電スタックの連結部側の端部に配置される第2蓄電素子の正極及び負極それぞれに接続され、第2蓄電素子の電圧を検出するための一対の電圧検出ラインと、を備えており、第1蓄電素子の負極に接続される第1電圧検出ラインと、第2蓄電素子の正極に接続される第2電圧検出ラインとを用いて、蓄電スタック間の連結部の電圧を検出する。
本願第1の発明によれば、蓄電スタック間を跨いで蓄電装置の各蓄電素子の電圧を検出する電圧検出回路は、連結部を介さないで第1蓄電スタックの連結部側の端部に配置される第1蓄電素子及び第2蓄電スタックの連結部側の端部に配置される第2蓄電素子それぞれの電圧を検出でき、かつ蓄電素子と独立して連結部の電圧検出を行うことができる。このように構成することで、蓄電スタックの連結部の影響が抑制され、蓄電素子の電圧を精度良く検出できるとともに、蓄電スタック間の連結部の緩み等に基づく電圧変化(抵抗上昇や抵抗異常)を把握することができる。
蓄電システムは、連結部の電圧検出値に基づいて連結部の異常を検出するコントローラをさらに有することができる。コントローラは、例えば、連結部の電圧検出値が所定の閾値を超える場合に、連結部に異常が生じたものとして判定することができる。
第1電圧検出ライン及び第2電圧検出ラインが接続される蓄電スタック間の連結部には、電圧検出回路に対する第1保護回路を設けることができる。第1保護回路は、第1電圧検出ライン及び第2電圧検出ラインを介して連結部に並列に接続される逆電流保護素子を含んでいる。このように構成することで、連結部の緩み等に伴う抵抗増加によって電圧検出回路に逆電流が流れることを防止することができる。
第1保護回路は、逆電流保護素子に対して向かい合わせに配置される過電圧保護素子と、逆電流保護素子及び過電圧保護素子に直列に接続される抵抗と、をさらに含むように構成することができる。このように構成することで、連結部に過電圧が印加された場合に過電圧に伴う電流が電圧検出回路に流れることを抑制することができる。
逆電流保護素子及び過電圧保護素子として、ツェナーダイオードを用いることができる。このとき、逆電流保護素子である第1ツェナーダイオードを、連結部を介して接続される第1蓄電スタックの蓄電素子の正極及び第2蓄電スタックの蓄電素子の負極に対して順方向に接続することができ、逆電流保護素子に対して向かい合わせに配置される過電圧保護素子である第2ツェナーダイオードを、逆方向に接続することができる。
また、蓄電素子それぞれには、電圧検出回路に対する第2保護回路を設けることができる。第2保護回路は、電圧検出ラインを介して蓄電素子に並列に接続される過電圧保護素子と、過電圧保護素子に直列に接続される抵抗とを含むように構成することができる。このように構成することで、各蓄電素子に過電圧が印加された場合であっても、過電圧に伴う電流が蓄電素子から電圧検出回路に流れることを抑制することができる。
また、第2保護回路にも、過電圧保護素子と向かい合わせに逆電流保護素子を配置することができる。このように構成することで、蓄電素子間の電気接続に緩み等が生じて蓄電素子間の連結部の抵抗が増加しても、電圧検出ラインを介して電圧検出回路に逆電流が流れることを防止することができる。
上記蓄電システムにおいて、複数の蓄電スタックが直列に接続された蓄電装置に対し、複数の電圧検出回路を設けるように構成することができる。このとき、蓄電スタック間に連結部を跨いで第1蓄電スタック及び第2蓄電スタック双方の少なくとも一部の各蓄電素子の電圧を検出するとともに、第1電圧検出ライン及び第2電圧検出ラインを介して、蓄電スタック間の連結部の電圧を検出する第1電圧検出回路と、第1電圧検出回路で電圧が検出される蓄電素子以外の第1蓄電スタックにおける各蓄電素子の電圧を検出する第2電圧検出回路と、第1電圧検出回路で電圧が検出される蓄電素子以外の第2蓄電スタックにおける各蓄電素子の電圧を検出する第3電圧検出回路と、を含むように構成することができる。
実施例1の車両に搭載される電池システムの構成を示す図である。 実施例1の電池スタック及び2つの電池スタックを跨いで接続される監視ユニットの構成を示す図である。 実施例1の電池スタック間の連結部の異常検出処理を示すフローチャートである。 実施例1の電池スタック間の連結部の異常によって生じる逆電流を説明するための図である。 実施例1の複数の電池スタックと監視ユニットとの接続例を示す図である。 実施例1における各単電池の保護回路の変形例を示す図である。
以下、本発明の実施例について説明する。
(実施例1)
本実施例における電池システムについて、図1を用いて説明する。図1は、電池システムの構成を示す概略図である。本実施例の電池システムは、車両に搭載されている。車両としては、ハイブリッド自動車や電気自動車がある。本実施例では、ハイブリッド自動車を一例に説明しているが、例えば、車両を走行させる動力源として電池システム(組電池)だけを備えている電気自動車であってもよい。
電池システムは、組電池10を有する。組電池10の正極端子およびインバータ31は、正極ライン(ケーブル)PLを介して接続され、組電池10の負極端子およびインバータ31は、負極ライン(ケーブル)NLを介して接続されている。正極ラインPLには、システムメインリレーSMR−Bが設けられており、負極ラインNLには、システムメインリレーSMR−Gが設けられている。
インバータ31(負荷)は、組電池10から供給された直流電力を交流電力に変換する。インバータ31には、モータ・ジェネレータ32(交流モータ)が接続されており、モータ・ジェネレータ32は、インバータ31から供給された交流電力を受けて、車両を走行させるための運動エネルギを生成する。モータ・ジェネレータ32は、車輪33と接続されている。また、車両がハイブリッド自動車である場合は、車輪33に不図示のエンジンが接続され、エンジンで生成された運動エネルギが車輪33に伝達される。これにより、組電池10やエンジンの出力を用いて、車両を走行させることができる。
車両を減速させたり、停止させたりするとき、モータ・ジェネレータ32は、車両の制動時に発生する運動エネルギを電気エネルギ(交流電力)に変換する。インバータ31は、モータ・ジェネレータ32が生成した交流電力を直流電力に変換して、組電池10に供給する。これにより、組電池10は、回生電力を蓄えることができる。また、ハイブリッド自動車の場合では、回生電力の加え、エンジンによりモータ・ジェネレータ32を駆動させて電気エネルギを組電池10に蓄えることもできる。
コントローラ50は、インバータ31およびモータ・ジェネレータ32のそれぞれに制御信号を出力して、インバータ31およびモータ・ジェネレータ32の駆動を制御する。コントローラ50は、各種の情報を記憶する不図示のメモリを備えることができる。メモリは、コントローラ50に対して内蔵又は外付けされるように設けることができる。
なお、コントローラ50は、インバータ31及びモータ・ジェネレータ32毎に設けることも可能であり、後述する電圧検出処理や組電池10を構成する電池スタック間の接続領域(連結部)の異常検出処理を行うための別途のコントローラを、車両制御と独立して設けることも可能である。つまり、車両全体の制御を司る中央制御装置が、各部を制御したり、各部の制御毎の個別のコントローラを設けて中央制御装置が個別の各コントローラと接続される構成であってもよい。
また、コントローラ50には、車両のイグニッションスイッチのオン/オフ(IG−ON,IG−OFF)に関する情報が入力される。イグニッションスイッチのオン/オフに基づいて、コントローラ50は、システムメインリレーSMR−B,SMR−Gに制御信号を出力することにより、各システムメインリレーSMR−B,SMR−Gをオンおよびオフの間で切り替えられる。
コントローラ50は、車両のイグニッションスイッチがオフからオンに切り替わると、システムメインリレーSMR−B,SMR−Gをオフからがオンに切り替え、組電池10とインバータ31とを接続する。これにより、図1に示す電池システムは、起動状態(Ready−On)となる。
一方、イグニッションスイッチがオンからオフに切り替わると、コントローラ50は、システムメインリレーSMR−B,SMR−Gをオンからオフに切り替え、組電池10とインバータ31との接続を遮断する。これにより、図1に示す電池システムは、停止状態(Ready−Off)となる。
監視ユニット40は、組電池10の電圧値を検出したり、組電池10に含まれる単電池11の各電圧値を検出したりして、検出結果をコントローラ50に出力する。後述するように、組電池10が複数の電池スタックで構成されている場合は、各電池スタック毎に電圧を検出することもできる。
なお、図1に示す電池システムにおいて、電流センサや温度センサを設けることもできる(不図示)。組電池10の電流経路上に設けられる電流センサは、組電池10に流れる充放電電流を検出し、検出結果をコントローラ50に出力することができる。また、組電池10に設けられる温度センサは、組電池10の電池温度を検出して、検出結果をコントローラ50に出力することができる。
コントローラ50は、監視ユニット40の検出値、電流値等に基づいて組電池10の充電状態(SOC:State Of Charge)を算出したり、組電池10の出入力電力を把握することができ、車両出力要求に応じた充放電制御を行うことができる。
なお、本実施例の組電池10は、インバータ31に直接接続されているが、これに限るものではない。具体的には、組電池10およびインバータ31の間の電流経路に、昇圧回路を配置することができる。これにより、昇圧回路は、組電池10の出力電圧を昇圧し、昇圧後の電力をインバータ31に供給することができる。また、昇圧回路は、インバータ31の出力電圧を降圧し、降圧後の電力を組電池10に供給することができる。
組電池10は、外部電源を用いて充電することもできる。外部電源とは、車両の外部において、車両とは別に設けられた電源であり、外部電源としては、例えば、商用電源を用いることができる。商用電源を用いるときには、交流電力を直流電力に変換する不図示の充電器が必要となる。充電器は、車両の外部において、車両とは別に設けることもできるし、図1に示す電池システムに追加することもできる。
次に、本実施例の電池システムの組電池10及び監視ユニット40の構成について詳細に説明する。
組電池10は、電気的に直列に接続された複数の単電池(蓄電素子に相当する)11を有する。組電池10を構成する単電池11の数は、組電池10の要求出力等に基づいて、適宜設定することができる。単電池11としては、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池といった二次電池を用いることができる。また、二次電池の代わりに、電気二重層キャパシタを用いることができる。
また、本実施例では、図1に示すように、複数の単電池11を直列に接続した電池スタック10A,10B(蓄電スタックに相当する)を直列に接続して組電池10を構成している。電池スタック10Aと電池スタック10Bは、連結ラインMLで直列に接続されている。
つまり、本実施例の組電池10は、複数の単電池11を直列に接続した単電池群として構成される複数の電池スタックを複数直列に接続して構成されている。図1の例において、電池スタック10Aの正極端子が組電池10の正極端子であり、電池スタック10Bの負極端子が組電池10の負極端子となる。そして、電池スタック10Aの負極端子と電池スタック10Bの正極端子が連結ラインMLで接続されている。
連結ラインMLは、一端が電池スタック10Aの負極端子、言い換えれば、電池スタック10Aの負極端子側の端部に配置される単電池11の負極端子と接続され、他端が電池スタック10Bの正極端子、言い換えれば、電池スタック10Bの正極端子側の端部に配置される単電池11の正極端子に接続される。本実施例の連結ラインMLは、電池スタック10A,10B間を電気的に直列に接続する接続ラインであり、正極ラインPLや負極ラインNLと同様の接続ラインとして構成されている。
図2は、組電池10に接続される監視ユニットの構成を示す図である。監視ユニット(電圧検出回路に相当する)40は、複数の電圧検出ラインL1,L2介して、各単電池11と接続されている。なお、図2では省略しているが、監視ユニット40および単電池11の間に位置する電圧検出ラインL1,L2には、スイッチを設けることができる。このスイッチとしては、例えば、フォトMOS(Metal Oxide Semiconductor)リレーを用いることができる。
図2に示すように、本実施例の監視ユニット40は、組電池10を構成する2つの電池スタック10A,10B間を跨いで組電池10に接続されており、双方の電池スタック10A,10Bの各単電池の電圧それぞれを検出する。監視ユニット40は、電池スタック10A,10Bの連結部を跨いで連結部前後の電池スタック10A,10B双方の各単電池11の電圧を検出する1つの電圧検出回路として構成されている。
2つの電圧検出ラインL1は、組電池10の正極端子および負極端子のそれぞれに接続されている。組電池10の正極端子は、図2に示す2つの電池スタック10A,10Bが直列に接続された組電池10の回路構成において、電池スタック10Aの一端に位置する単電池11の正極端子に相当する。組電池10の負極端子は、電池スタック10Bの他端に位置する単電池11の負極端子に相当する。
電圧検出ラインL2は、電気的に直列に接続された2つの単電池11において、一方の単電池11の負極端子と、他方の単電池11の正極端子とに接続されている。電圧検出ラインL1,L2又はL2,L2は、各単電池11の電圧を検出する一対の電圧検出ラインを構成している。
各電圧検出ラインL1,L2には、抵抗R11が設けられている。許容電流値よりも大きな電流が抵抗R11に流れたとき、抵抗R11が溶断することにより、監視ユニット40および組電池10の電気的な接続を遮断することができる。これにより、組電池10(単電池11)から監視ユニット40に過大な電流が流れてしまうことを抑制できる。
各単電池11には、電圧検出ラインL1,L2を介してツェナーダイオードDが電気的に並列に接続されている。ツェナーダイオードDのカソードは、単電池11の正極端子と接続されており、カソードおよび正極端子の間の電流経路に抵抗R11が設けられている。ツェナーダイオードDのアノードは、単電池11の負極端子と接続されており、アノードおよび負極端子の間の電流経路に抵抗R11が設けられている。抵抗R11は、ツェナーダイオードDに直列に接続されている。
ツェナーダイオードDは、組電池10から監視ユニット40に過電圧が印加することを抑制するために用いられる。すなわち、組電池10から監視ユニット40に過電圧が印加されるときには、ツェナーダイオードDに電流が流れることにより、監視ユニット40に過電圧が印加されることを抑制する。ここで、複数の各ツェナーダイオードDは、電気的に直列に接続されている。
本実施例のツェナーダイオードDは、過電圧保護素子であり、直列に接続される単電池11それぞれに対して電圧検出ラインL1,L2又はL2,L2を介して並列に接続され、直列に接続される各抵抗R11と共に、電圧監視ユニット40に過電圧が印加されることを抑制するための保護回路(第2保護回路に相当する)を構成している。なお、単電池11及び電池スタック10A,10B間の連結部に対する各保護回路は、図2に示すように、監視ユニット40内に含まれていてもよく、また、監視ユニット40とは個別に、電池スタック10A,10B(組電池10)と監視ユニット40との間に設けられる保護回路として構成することもできる。
電圧検出ラインL1および電圧検出ラインL2には、電圧センサ41が接続されている。また、各単電池11の正極端子および負極端子と接続された2つの電圧検出ラインL2にも電圧センサ41がそれぞれ個別に設けられている。電圧センサ41は、電圧検出ラインL1,L2又はL2,L2を介して単電池11の正負極の電位が入力され、各単電池11の電位差(電圧)を検出する。電圧センサ41から出力される検出信号は、AD変換された後にコントローラ50に入力される。電圧センサ41がA/D変換処理を行う場合は、電圧センサ41からA/D変換後の検出信号がコントローラに入力される。これにより、コントローラ50は、各単電池11の電圧を検出することができる。
なお、電圧検出ラインL1,L2又はL2,L2を介して単電池11と電気的に並列に接続される不図示のキャパシタを設け、電圧センサ41がキャパシタに蓄えられた単電池11の電荷(電圧)を、単電池11の電圧値として検出するように構成することもできる。
また、本実施例では、電池スタック10Aの正極端子に接続される電圧検出ラインL1と電池スタック10Aの負極端子に接続されるL2(Ln)には、電圧センサ41aが接続されている。電圧センサ41aは、電池スタック10Aの端子間電圧を検出する。同様に、電池スタック10Bの正極端子に接続される電圧検出ラインL2(Lp)と電池スタック10Bの負極端子に接続されるL1には、電圧センサ41bが接続され、電圧センサ41bによって電池スタック10Bの端子間電圧が検出される。さらに、電池スタック10Aの正極端子に接続される電圧検出ラインL1と電池スタック10Bの負極端子に接続されるL1には、電圧センサ41cが接続されており、電圧センサ41cによって組電池10の端子間電圧が検出される。電圧センサ41a,41b,41cの各検出結果は、コントローラ50に出力される。
ここで、電池スタック10A,10B間の連結部と監視ユニット40との接続構成について詳細に説明する。図2に示すように、電池スタック10Aの連結部側の端部、すなわち、電池スタック10Aの負極端子側端部に配置される単電池11Aは、正極側が電池スタック10Aにおいて隣接する単電池11との間に接続される電圧検出ラインL2と接続される。
一方、単電池11Aの負極側は、電池スタック10A,10Bの他の単電池11とは独立した電圧検出ラインLn(第1電圧検出ラインに相当する)と接続されている。一対の電圧検出ラインL2と電圧検出ラインLnには、電圧センサ41が接続されている。
また、電池スタック10Bの連結部側の端部、すなわち、電池スタック10Bの正極端子側端部に配置される単電池11Bは、正極側が電池スタック10A,10Bの他の単電池11とは独立した電圧検出ラインLp(第2電圧検出ラインに相当する)と接続され、負極側が電池スタック10Bにおいて隣接する単電池11との間に接続される電圧検出ラインL2と接続されている。単電池11Bの正負極に接続される一対の電圧検出ラインLpと電圧検出ラインL2には、電圧センサ41が接続されている。
そして、電圧検出ラインLnと電圧検出ラインLpには、各単電池11の電圧を検出する電圧センサ41とは独立して、電池スタック10Aの単電池11Aの負極側から電池スタック10Bの単電池11Bの正極側までのスタック間連結領域(スタック間連結部)の電圧を検出する電圧センサ41が接続されている。
また、本実施例では、電池スタック10A,10Bを直列に接続する連結部に対して、過電圧保護素子であるツェナーダイオードDを電圧検出ラインLn,Lpを介して並列に接続している。電池スタック10A,10B間においても、ツェナーダイオードDに直列に接続される各抵抗R11を含み、電圧監視ユニット40に過電圧が印加されることを抑制するための保護回路(第1保護回路に相当する)を設けている。
このように本実施例では、組電池10を構成する複数の電池スタック10A,10Bの連結領域において、連結ラインMLを介さずに電池スタック10Aの単電池11A及び電池スタック10Bの単電池11Bの各電圧をそれぞれ個別に検出している。このため、電池スタック10A,10B間の連結部を跨がずに単電池11A,11Bそれぞれの電圧検出を行うことができ、連結ラインMLの抵抗を除外して単電池11A,11Bの電圧を精度良く検出することができる。
例えば、電池スタック10A,10B間を連結する連結領域には、単電池11Aの負極端子と連結ラインMLの一端との接続点、単電池11Bと連結ラインMLの他端との接続点、連結ラインMLを電池スタック10Aの負極端子から延びる第1連結ラインと電池スタック10Bの正極端子から延びる第2連結ラインとを含むように構成し、第1連結ライン及び第2連結ラインの各端部をコネクタ等で接続する際の接続点などがある。
これらの連結領域における物理的な接点である各接続点は、組電池10を構成する電池スタック10A,10B間の連結部であり、その連結状態が緩んだり、経年変化によって連結箇所(接続点)が劣化する場合がある。特に、組電池10(電池スタック10A,10B)の交換作業やメンテナンス作業のとき、電池スタック10A及び電池スタックBから連結ラインMLを取り外したり、電池スタックの交換作業後やメンテナンス後に電池スタック10A,10B同士を電気的に接続するために、再度連結ラインMLを取り付ける。
このような電池スタック10A,10B間の連結領域の物理的な取り外しや取り付けは、接続点の不十分な取り付けや、取り付け及び取り外しの繰り返しによる接続点の摩耗劣化などによって、電池スタック10A,10B間の連結部に緩みを生じさせる。連結部の緩みは、電池スタック10A,10B間の電気抵抗となる。
図2の例において、例えば、単電池11Aの正極側に接続される電圧検出ラインL2と単電池11Bの正極側に接続される電圧検出ラインLpを介し、電池スタック10A,10B間の連結部を跨いで単電池11Aの電圧を検出する。この場合、連結部が緩み等によって抵抗が上昇していると、連結部の抵抗上昇分が単電池11Aの電圧検出値に含まれてしまい、正確な電圧検出を行うことができない。単電池11Aの負極側に接続される電圧検出ラインLnと単電池11Bの負極側に接続される電圧検出ラインL2を介し、電池スタック10A,10B間の連結部を跨いで単電池11Bの電圧を検出する場合も同様である。
したがって、本実施例の監視ユニット40は、組電池10を構成する2つの電池スタック10A,10B間を跨いで組電池10に接続され、電池スタック10A,10Bの連結部を跨いで連結部前後の電池スタック10A,10B双方の各単電池11の電圧を検出するが、電池スタック10Aの負極端子側端部に配置される単電池11A及び単電池11Aに連結ラインMLを介して接続される電池スタック10Bの正極端子側端部に配置される単電池11Bの各電圧を、電池スタック10A,10B間の連結部を跨がずにそれぞれ検出することができる。このため、電池スタック10A,10B間の連結部が緩み等によって抵抗上昇している場合でも、連結部の抵抗上昇(抵抗異常)による影響を抑制して単電池11A,11Bの電圧を精度良く検出することができる。
また、本実施例の監視ユニット40は、電圧検出ラインLnと電圧検出ラインLpにも電圧センサ41が接続されており、電池スタック10Aの負極端子と電池スタック10Bの正極端子との間の連結領域の電圧を検出することができる。このため、電池スタック10A,10B間の連結部の緩み等に基づく電圧変化(抵抗上昇や抵抗異常)を把握することができる。
例えば、電池スタック10A,10B間の連結部は、緩み等が生じていない状態では、抵抗が極めて小さいため、監視ユニット40は、電圧センサ41を介して電圧検出ラインLn,Lp間の電圧値が検出されない(電圧検出値≒0)が、連結部に緩み等が生じる状態では、電池スタック10A,0B間の連結部の抵抗が上昇するため、組電池10に流れる充放電電流に応じ、電圧検出ラインLn,Lp間の電圧を電圧センサ41を介して検出することができる。
そこで、本実施例では、単電池11の電圧センサ41とは独立したスタック間連結部の電圧検出用の電圧センサ41を介して電圧検出ラインLn,Lp間の電圧を検出することで、電池スタック10A,10B間の連結部の緩み等に基づく電圧変化を把握しつつ、電圧検出値が所定値よりも大きい場合(すなわち、電圧検出値と電流検出値から算出される連結部の抵抗値が所定値よりも大きい場合)、組電池10を構成する電池スタック10A,10B間の連結部の緩み等の異常を検出する。
図3は、本実施例の電池スタック10A,10B間の連結部の異常検出処理の処理フローを示すフローチャートである。異常検出処理は、コントローラ50によって遂行され、本実施例では、コントローラ50が行う充放電処理に伴って(処理中に)遂行される。
なお、各電池スタック10A,10Bの単電池11それぞれに対する電圧検出は、車両のイグニッションスイッチがオフ状態である場合及び車両のイグニッションスイッチがオン状態である場合の双方で行うことができる。本異常検出処理は、電圧検出処理と共に又は電圧検出処理と独立して行うことができる。図3の例では、車両のイグニッションスイッチがオン状態となった後の充放電処理に伴う電圧検出処理に伴って電池スタック10A,10B間の異常検出処理を行う態様を示している。
図3に示すように、コントローラ50は、車両のイグニッションスイッチがオン状態となった後の充放電処理において、組電池10を構成する各電池スタック10A,10Bの単電池11それぞれの電圧を検出する処理を、所定のタイミングで行うことができる。なお、各単電池11の電圧以外にも上述したように、各電池スタック10A,10Bの端子間電圧や組電池10の端子間電圧も検出することができる。
コントローラ50は、所定の電圧検出タイミングになった場合(S101)、各単電池11の電圧値を順次検出する(S102)。このとき、コントローラ50は、上述のように、電池スタック10Aの負極端子側端部に配置される単電池11A及び単電池11Aに連結ラインMLを介して接続される電池スタック10Bの正極端子側端部に配置される単電池11Bの各電圧を、電池スタック10A,10B間の連結部を跨がずに検出している。
次に、コントローラ50は、電圧検出ラインLn及び電圧検出ラインLp間に接続されている電圧センサ41を介して、連結部の電圧を検出する(S103)。なお、図3の例では、各単電池11の電圧を検出した後に、連結部の電圧を検出しているが、これに限るものではない。例えば、連結部の電圧を検出した後に、各単電池11の電圧を検出したり、連結部の電圧検出を各単電池11の電圧検出に含めて行うようにすることができる。
コントローラ50は、連結部の電圧検出値Vnと所定の閾値とを比較し(S104)、電圧検出値Vnが所定の閾値よりも小さい場合は、電池スタック10A,10B間の連結部に緩み等が生じていない正常な状態であると判定する(S105)。一方、電圧検出値Vnが所定の閾値よりも大きい場合は、電池スタック10A,10B間の連結部に緩み等が生じている異常な状態であると判定する(S106)。
なお、連結部の電圧検出値Vnと比較される所定の閾値は、適宜設定することができる。上述したように、連結部に緩み等が生じていない状態では抵抗が極めて小さいため、電圧センサ41を介して電圧検出ラインLn,Lp間の電圧値が検出されない(電圧検出値≒0)。つまり、例えば、組電池10や連結部の温度上昇などを考慮して、0よりも大きな値で任意に閾値を設定し、連結部の電圧(抵抗)が閾値よりも大きい場合に、連結部に緩み等が生じている異常な状態であると把握する。
また、ステップS106において、連結部に緩み等が生じている異常な状態であると把握された場合、コントローラ50は、所定の警告処理を行うことができる。例えば、コントローラ50は、ユーザなどに対して異常が発生していることを通知する。この通知は、ユーザの視覚又は聴覚で認識できるものであればよい。例えば、スピーカを用いて、異常が発生していることを示す情報を出力することができる。また、異常が発生していることを示す情報を、ディスプレイに表示させることができる。
また、異常通知の処理とともに又は独立して、組電池10を構成する電池スタック10A,10B間の連結異常が検出されたことに応じ、組電池10の充放電制御を禁止した車両の走行制御を行うように制御したり、一定の充放電制御を許容しつつ次回の電池システムの起動を禁止したりすることができる。本実施例の電池システムが搭載される車両がハイブリッド自動車である場合は、コントローラ50は、組電池10の電力を用いた走行制御を行わずに、エンジンの駆動力を用いた走行制御を行うように制御したり、充放電電力の許容値を制限した充放電制御を行うように制御することができる。また、本実施例の電池システムが搭載される車両が電気自動車である場合は、コントローラ50は、車両走行中である場合には組電池10の電力を用いた走行制御を直ぐに停止させずに、充放電電力の許容値を制限した充放電制御を行ったり、イグニッションスイッチがオフになるまで充放電を禁止せずに車両の走行制御を行うようにすることができる。
このように本実施例では、組電池10を構成する電池スタック10A,10B間を跨いで電池スタック10A,10Bそれぞれの各単電池11の電圧を検出する監視ユニット40が、電池スタック10A,10B間の連結部を介さないで電池スタック10Aの連結部側の端部に配置される単電池11(11A)及び電池スタック10Bの連結部側の端部に配置される単電池11(11B)それぞれの電圧を検出するので、電池スタック間の連結部の影響を抑制して単電池11(11A又は/及び11B)の電圧を精度検出できるとともに、単電池11の電圧検出とは独立した連結部の電圧検出を行い、電池スタック10A,10B間の連結部の緩み等の異常を精度良く把握することができる。
一方で、電池スタック10A,10B間の連結部が緩み等によってその抵抗が上昇してしまうと、電圧検出ラインLn,Lpを介して監視ユニット40に電流が流れることがある。
図4は、連結部の抵抗上昇によって監視ユニット40に逆電流が流れる態様を説明するための図である。
図4に示すように、例えば、単電池11Aの負極端子と連結ラインMLの一端との接続点P1、単電池11Bと連結ラインMLの他端との接続点P2、連結ラインMLを電池スタック10Aの負極端子から延びる第1連結ラインと電池スタック10Bの正極端子から延びる第2連結ラインとを含むように構成した場合の第1連結ライン及び第2連結ラインの各端部をコネクタ等で接続する際の接続点Pなどに、接続不良等が生じると、これらの連結領域の抵抗、すなわち、連結ラインMLの抵抗が増加する。
連結領域の抵抗が増加すると、例えば、電流が電池スタック10Bから電池スタック10A方向に流れにくくなる。このため、電圧検出ラインLpの抵抗11に対して連結領域の抵抗が大きくなると、電圧検出ラインLp側にも電流が流れてしまうことになる(図4の太線矢印)。
電圧検出ラインLp側に流れる電流は、連結領域の過電圧を抑制するための逆方向に接続されているツェナーダイオードDを介した電流経路に流れる。つまり、逆電流によって電圧検出ラインLp,Lnの各抵抗11に電流が流れてしまうので、過電圧を抑制する際と同様に、抵抗11がヒューズとして機能して抵抗11が遮断されてしまう。
したがって、連結領域の抵抗が大きくなると逆電流が生じ、過電圧保護素子であるツェナーダイオードDを介した電流経路で抵抗11に電流が流れてしまい、保護回路を形成する抵抗11を遮断してしまう。
そこで、本実施例では、電池スタック10A,10Bを直列に接続する連結部(連結部に設けられる第1保護回路)に対し、過電圧保護素子であるツェナーダイオードDと向かい合わせに電圧検出ラインLn,Lpを介して並列にツェナーダイオードD1を接続する。ツェナーダイオードD1は、逆電流保護素子として機能し、ツェナーダイオードD1のカソードは、単電池11Aの負極端子と接続されており、アノードは、単電池11Bの正極端子と接続されている。
つまり、逆方向に接続されているツェナーダイオードDと向かい合わせに、ツェナーダイオードD1を順方向に接続し、各ツェナーダイオードD,D1を連結部に対して電圧検出ラインLn,Lpを介して並列に接続している。このため、ツェナーダイオードD1によって、ツェナーダイオードDを介した電流経路に流れる逆電流を抑制でき、電圧検出ラインLp,Lnの各抵抗11に電流が流れてしまうこと、言い換えれば、逆電流によって抵抗11が遮断されてしまうことを抑制することができる。
なお、逆電流保護素子としてのツェナーダイオードD1は、電圧検出ラインLn,Lpに逆電流が流れることを防止するが、逆電流によって逆電圧が連結部に印加されるため、過電圧保護素子と同様に、所定値以上の逆電圧が印加された場合に、抵抗11に逆電流が流れ、抵抗11が遮断されることで、組電池10に対して監視ユニット40を保護することができる。
このように、本実施例の電池スタック10A,10B間の連結部には、各ツェナーダイオードD,D1を向かい合わせに電圧検出ラインLn,Lpを介して並列に接続した保護回路(第1保護回路)を設け、逆電流による抵抗11の遮断抑制と、過電圧に対する監視ユニット40の保護を実現している。
ここで、本実施例の監視ユニット40が組電池10を構成する電池スタック10A,10B間を跨いで接続されていることについて詳細に説明する。本実施例では、複数の単電池11を直列に接続した電池スタック10A,10Bをさらに直列に連結して組電池10を構成することで、組電池10の高出力化を実現している。このような複数の電池スタック10A,10Bを直列に接続した組電池10に対し、各単電池11の電圧を検出する場合、監視ユニット40を各電池スタック10A,10B毎に個別に複数設けることで、電池スタック間の連結部を跨がないで各単電池11の電圧を検出することができる。
しかしながら、各電池スタック10A,10Bに対して個別に複数の監視ユニット40を設けると、監視ユニット40の数が増加してしまい、コストアップに繋がってしまう。例えば、監視ユニット40の検出ポート数(一対の電圧検出ライン)に対して電池スタック10Aを構成する電池の数が多い場合、1つの電池スタック10Aに対して2つの監視ユニット40を設ける必要があるが、2つのうち一方の監視ユニット40の検出ポートに空きが生じてしまう。電池スタック10Bに対しても同様であり、図2の例では、2つの電池スタック10A,10Bに対して4つの監視ユニット40を設ける必要がある。
このため、直列に接続される各電池スタック毎に、監視ユニット40を接続すると、組電池10に対して監視ユニット40を効率良く設けることができない。また、組電池10を構成する電池スタック全体の単電池11の数に対して監視ユニット40の検出ポート数が多いか又は等しい場合であっても、各電池スタック10に対して個別に監視ユニット40を設けると、検出ポートに空きが生じてしまう。
このため、本実施例では、複数の電池スタックを直列に連結した組電池10に対し、検出ポートに空きを抑制して監視ユニット40の数を少なくするように、図2の例では、1つの監視ユニット40が、電池スタック10A,10Bを跨いで双方の全ての単電池11の電圧を検出するように、電圧検出ラインL1,L2又はL2,L2を介して接続されている。
このように複数の電池スタックを直列に連結した組電池10に対し、電池スタック間の連結部を跨いで監視ユニット40を接続することで、監視ユニット40の数を低減させた電池システムを実現しつつ、電池スタック間の連結部の影響が抑制して精度良く単電池11の電圧を検出でき、かつ電池スタック間の連結部の緩み等に基づく電圧変化を把握することができるようにしている。
図5は、組電池10を構成する電池スタック10A,10Bに対して複数の監視ユニット40を接続した一例を示す図である。図5に示すように、複数の監視ユニット40が、直列に接続された複数の電池スタックの連結部(連結ラインML)を跨いで各単電池11の電圧を検出するように構成することができる。
図5の例では、3つの監視ユニット40A,40B,40Cが2つの電池スタック10A,10Bに接続され、監視ユニット40Bが、電池スタック10A,10B間を跨いで図2の例のように接続されている。このとき、監視ユニット40Bは、連結部の電圧と共に、電池スタック10A,10B双方の少なくとも一部の単電池11の電圧を検出することができ、電池スタック10Aの残りの各単電池11の電圧を監視ユニット40Aが検出し、電池スタック10Bの残りの各単電池11の電圧を監視ユニット40Cが検出する。
なお、図5において3つの監視ユニット40A,40Cの検出ポート数を4つであり、電池スタック10A,10B間を跨いで接続される監視ユニット40Bの検出ポート数を5つである場合を示しているが、これに限らず、検出ポート数が同じ5つであってもよい。この場合、監視ユニット40A,40Cそれぞれに空きの検出ポートが1つずつ生じてしまうが、各電池スタック10A,10Bに対して2つずつで合計4つの監視ユニット40を接続する場合に比べて、監視ユニット40の数を低減することができる。
また、図5の例のように、直列に接続される複数の電池スタックに対して複数接続される監視ユニット40の各検出ポート数は、互いに異なるものであってもよい。つまり、組電池10全体の単電池11の数及び電池スタック間の連結部の数に合わせて、監視ユニット40の検出ポートの空きを抑制するように、様々な検出ポート数の各監視ユニット40を組み合わせて組電池10に接続することができる。
図6は、図2に示した各単電池11に対する保護回路の変形例を示す図である。図4の例のように、連結領域の抵抗が増加すると、電流が電池スタック10Bから電池スタック10A方向に流れにくくなり、電圧検出ラインLp側にも電流が流れてしまう。つまり、直列に接続される単電池11間の電気的接続に不良箇所等が生じると、連結領域の抵抗が増加するのと同様に、電気的接続の不良箇所等の抵抗が増加し、単電池11それぞれに接続される電圧検出ラインL1,L2側にも逆電流が流れるおそれがある。
そこで、図6の例のように、各単電池11の保護回路を形成するツェナーダイオードDそれぞれに、向かい合わせにツェナーダイオードD1を接続する。このように構成することで、ツェナーダイオードD1によって、ツェナーダイオードDを介した電流経路に流れる逆電流を抑制でき、単電池11に接続される電圧検出ラインL1,L2又はL2,L2の各抵抗11に逆電流が流れて、抵抗11が遮断されてしまうことを抑制することができる。
10:組電池
10A,10B:電池スタック
11:単電池(蓄電素子)
31:インバータ
32:モータ・ジェネレータ
33:車輪
40:監視ユニット(電圧検出回路)
41:電圧センサ
50:コントローラ
R11:抵抗
PL:正極ライン
NL:負極ライン
ML:連結ライン
L1,L2:電圧検出ライン

Claims (8)

  1. 車両に搭載される蓄電システムであって、
    複数の蓄電素子で構成される蓄電スタックが複数直列に連結された蓄電装置と、
    前記蓄電スタック間の連結部を跨いで接続され、前記複数の蓄電素子の電圧を検出する電圧検出回路と、を有し、
    前記電圧検出回路は、第1蓄電スタックの前記連結部側の端部に配置される第1蓄電素子の正極及び負極それぞれに接続され、前記第1蓄電素子の電圧を検出するための一対の電圧検出ラインと、第2蓄電スタックの前記連結部側の端部に配置される第2蓄電素子の正極及び負極それぞれに接続され、前記第2蓄電素子の電圧を検出するための一対の電圧検出ラインと、を備えるとともに、
    前記第1蓄電素子の負極に接続される第1電圧検出ラインと、前記第2蓄電素子の正極に接続される第2電圧検出ラインとを用いて、前記連結部の電圧を検出することを特徴とする蓄電システム。
  2. 前記連結部の電圧検出値に基づいて、前記連結部の異常を検出するコントローラをさらに有することを特徴とする請求項1に記載の蓄電システム。
  3. 前記第1電圧検出ライン及び前記第2電圧検出ラインを介して前記連結部に並列に接続される逆電流保護素子を含み、前記連結部に設けられる第1保護回路をさらに有することを特徴とする請求項1又は2に記載の蓄電システム。
  4. 前記第1保護回路は、前記逆電流保護素子に対して向かい合わせに配置される過電圧保護素子と、前記逆電流保護素子及び前記過電圧保護素子に直列に接続される抵抗と、をさらに含むことを特徴とする請求項3に記載の蓄電システム。
  5. 前記逆電流保護素子及び前記過電圧保護素子は、ツェナーダイオードであり、
    前記逆電流保護素子である第1ツェナーダイオードは、前記連結部を介して接続される前記第1蓄電素子の正極及び前記第2蓄電素子の負極に対して順方向に接続されており、前記逆電流保護素子に対して向かい合わせに配置される前記過電圧保護素子である第2ツェナーダイオードは、逆方向に接続されていることを特徴とする請求項4に記載の蓄電システム。
  6. 前記電圧検出ラインを介して前記蓄電素子に並列に接続される過電圧保護素子と、前記過電圧保護素子に直列に接続される抵抗とを含み、前記蓄電素子それぞれに設けられる第2保護回路をさらに含むことを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載の蓄電システム。
  7. 前記第2保護回路は、前記過電圧保護素子と向かい合わせに配置される逆電流保護素子をさらに含むことを特徴とする請求項6に記載の蓄電システム。
  8. 前記電圧検出回路は、前記蓄電装置に複数設けられ、
    前記蓄電スタック間に前記連結部を跨いで前記第1蓄電スタック及び第2蓄電スタック双方の少なくとも一部の各蓄電素子の電圧を検出するとともに、前記第1電圧検出ライン及び前記第2電圧検出ラインを介して、前記連結部の電圧を検出する第1電圧検出回路と、
    前記第1電圧検出回路で電圧が検出される蓄電素子以外の前記第1蓄電スタックにおける各蓄電素子の電圧を検出する第2電圧検出回路と、
    前記第1電圧検出回路で電圧が検出される蓄電素子以外の前記第2蓄電スタックにおける各蓄電素子の電圧を検出する第3電圧検出回路と、を含むことを特徴とする請求項1から7のいずれか1つに記載の蓄電システム。
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