JP2011069720A - 車両用の電源装置及びこの電源装置を搭載する車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】電池から車両側負荷までの接続異常を確実に検出する。
【解決手段】車両用の電源装置は、複数の電池2が直列接続してなる走行用バッテリ1と、走行用バッテリ1を一時的に放電する強制放電回路5と、強制放電回路5の放電状態で電流を検出する電流検出回路3と、強制放電回路5の放電状態で電池2の電圧を検出する電圧検出回路4と、検出電圧と検出電流から直列インピーダンスを検出するインピーダンス検出回路6と、検出される直列インピーダンスから接続異常を判定する判定回路7とを備える。強制放電回路5は、放電抵抗21と放電スイッチ22の直列回路で、放電スイッチ22をオンに切り換えて走行用バッテリ1を放電する。判定回路7は、記憶部19に記憶される設定インピーダンスと検出される直列インピーダンスとを比較して、直列インピーダンスが設定インピーダンスよりも大きい状態で接続異常を判定する。
【選択図】図2
【解決手段】車両用の電源装置は、複数の電池2が直列接続してなる走行用バッテリ1と、走行用バッテリ1を一時的に放電する強制放電回路5と、強制放電回路5の放電状態で電流を検出する電流検出回路3と、強制放電回路5の放電状態で電池2の電圧を検出する電圧検出回路4と、検出電圧と検出電流から直列インピーダンスを検出するインピーダンス検出回路6と、検出される直列インピーダンスから接続異常を判定する判定回路7とを備える。強制放電回路5は、放電抵抗21と放電スイッチ22の直列回路で、放電スイッチ22をオンに切り換えて走行用バッテリ1を放電する。判定回路7は、記憶部19に記憶される設定インピーダンスと検出される直列インピーダンスとを比較して、直列インピーダンスが設定インピーダンスよりも大きい状態で接続異常を判定する。
【選択図】図2
Description
本発明は、ハイブリッドカーや電気自動車に搭載されて、車両を走行させるモータに電力を供給する電源装置とこの電源装置を搭載する車両に関する。
電動車両を走行させるモータに電力を供給する電源装置は、出力を大きくするために出力電圧を高くする必要がある。出力電圧がバッテリの電圧と電流の積に比例するからである。たとえば、ハイブリッドカーや電気自動車を走行させる電源装置は、多数の電池を直列に接続して出力電圧を100V〜300Vと極めて高くしている。
多数の電池を直列に接続して出力電圧を高くしている車両用の電源装置は、製造コストが相当に高くなることから、いかに寿命を長くできるかが極めて大切である。電源装置の寿命が電動車両のランニングコストを特定するからである。また、大電流で充放電されることから安全性をいかに高くできるかも大切である。電池の寿命を長くするために、各々の電池の電圧を検出して、電池の過充電や過放電を防止しながら充放電する電源装置は開発されている。(特許文献1参照)
この特許文献に記載される車両用の電源装置は、各々の電池を保護しながら充放電できる。しかしながらこの電源装置は、電池の接続部や電池を車両側の負荷に接続している出力ラインの故障を正確に判定できない。車両用の電源装置は、車両側の負荷であるモータに大電流を流して車両を加速し、また、車両の減速時には回生制動によって電池を充電しするので、電池の接続部や出力ラインに極めて大きな電流が流れる。車両用の電源装置は、その出力電圧と出力電流の積でモータの出力が特定されることから、モータの出力が大きくなるにしたがって出力電流が大きくなり、出力電流が100Aを超えることもある。大電流が流れる電池の接続部や出力ラインは、大電流に耐える構造としているが、経時的に接触抵抗が大きくなって接続異常などの故障を起こすことがある。とくに、車両用の電源装置は、走行によって振動される環境で使用されることから、経時的に全ての接続部を低抵抗な状態に保持するのが極めて難しい。さらに、困ったことに、接続異常によって接触抵抗が大きくなると、その電気抵抗と電流の二乗の積に比例して電力損失が大きくなることから、発熱などの弊害も発生する。
接続異常によって接続部の接触抵抗が大きくなる状態は、電池に大電流を流して電圧と電流を検出し、検出する電圧と電流から、電池に直列に接続される直列インピーダンスを演算して判定できる。電池の直列インピーダンスは、原理的には電池の電圧と電流を検出して演算できる。図1は、直列インピーダンスのある電池に負荷を接続する状態を示す回路図である。この回路図は、簡単にするために、直列インピーダンスを直列抵抗(R)のみとしている。この図において、直列インピーダンスの電圧降下(E)は、電池の無負荷電圧(E0)と負荷電圧(E1)の電圧差(E0−E1)となる。この電圧降下(E0−E1)が直列抵抗(R)と電流(I)の積に比例するので、直列抵抗(R)は以下の式で演算できる。
R=(E0−E1)/I
この式で示すように、直列インピーダンスは、電池の電圧と電流から演算できる。走行用バッテリは、車両の走行状態で充放電されるので、放電されるときの電流と電圧を検出し、さらに、放電しない状態での電圧を検出して直列インピーダンスを演算できる。しかしながら、現実の走行状態において電池の放電電流は大幅に変動し、さらに、電動車両の走行用バッテリは、頻繁に放電と充電が繰り返されることから、電池の無負荷電圧も安定せずに変化する。たとえば、大電流で充電されると一時的に電池の無負荷電圧が上昇し、また、大電流で放電すると電池の無負荷電圧は一時的に低下する。このため、車両を走行して充放電される電池の電圧と電流を検出しては、直列インピーダンスを正確に検出できず、接続異常を確実に検出できない。
R=(E0−E1)/I
この式で示すように、直列インピーダンスは、電池の電圧と電流から演算できる。走行用バッテリは、車両の走行状態で充放電されるので、放電されるときの電流と電圧を検出し、さらに、放電しない状態での電圧を検出して直列インピーダンスを演算できる。しかしながら、現実の走行状態において電池の放電電流は大幅に変動し、さらに、電動車両の走行用バッテリは、頻繁に放電と充電が繰り返されることから、電池の無負荷電圧も安定せずに変化する。たとえば、大電流で充電されると一時的に電池の無負荷電圧が上昇し、また、大電流で放電すると電池の無負荷電圧は一時的に低下する。このため、車両を走行して充放電される電池の電圧と電流を検出しては、直列インピーダンスを正確に検出できず、接続異常を確実に検出できない。
本発明は、さらに以上の欠点を解決することを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、電池から車両側負荷までの接続異常を確実に検出できる車両用の電源装置とこの電源装置を搭載する車両を提供することにある。
本発明の車両用の電源装置は、複数の電池2が直列に接続され、かつ車両側負荷50に電力を供給する走行用バッテリ1と、この走行用バッテリ1と並列に接続されて走行用バッテリ1を一時的に検出電流で放電する強制放電回路5と、この強制放電回路5が走行用バッテリ1を検出電流で放電する状態で、走行用バッテリ1の電流を検出する電流検出回路3と、強制放電回路5が走行用バッテリ1を検出電流で放電する状態で電池2の電圧を検出する電圧検出回路4と、この電圧検出回路4で検出される検出電圧と電流検出回路3で検出される検出電流から電池2と直列に接続される直列インピーダンスを検出するインピーダンス検出回路6と、このインピーダンス検出回路6で検出される直列インピーダンスから、電池2から車両側負荷50までの接続異常を判定する判定回路7とを備えている。強制放電回路5は、放電抵抗21と放電スイッチ22の直列回路であって、放電スイッチ22がオンに切り換えられる状態で走行用バッテリ1を検出電流で放電している。判定回路7は、インピーダンス検出回路6で検出される直列インピーダンスを比較して接続異常を判定する設定インピーダンスを記憶する記憶部19を備え、この記憶部19に記憶される設定インピーダンスと検出される直列インピーダンスとを比較して直列インピーダンスが設定インピーダンスよりも大きい状態で接続異常を判定している。
以上の車両用の電源装置は、電池から車両側負荷までの接続異常を確実に検出できる特徴がある。それは、走行用バッテリを強制放電回路でもって一時的に検出電流で放電して、電池の電圧と電流を検出して直列インピーダンスを演算し、この直列インピーダンスから接続異常を判定するからである。強制放電回路は、走行用バッテリを強制放電する電流を、直列インピーダンスの検出に最適な電流値に設定でき、さらに、所定の時間は一定の検出電流で放電できる。このため、電池の電圧と電流を正確に検出して、直列インピーダンスを高精度に検出して接続異常を確実に判定できる。さらに、強制放電回路で走行用バッテリを放電するので、電池の電圧が安定しているタイミング、たとえばイグニッションスイッチをオンに切り換えた直後などに検出電流を流すことで、より高精度に直列インピーダンスを検出できる。このため、以上の車両用の電源装置は、接続異常を確実に安定して検出できる特徴がある。
本発明の車両用の電源装置は、走行用バッテリ1の出力側にコンタクタ11を接続して、このコンタクタ11と走行用バッテリ1とで構成される直列回路と並列に強制放電回路5を接続することができる。
以上の電源装置は、コンタクタをオンに切り換える状態で、直列インピーダンスを検出できる。このため、イグニッションスイッチをオンに切り換えて車両を走行させるとき、コンタクタと強制放電回路の放電スイッチをオンに切り換えて接続異常を検出した後、放電スイッチをオフに切り換えて車両を走行できる状態にできる。すなわち、接続異常を検出した後、コンタクタをオンに切り換える必要がなく、接続異常を検出した後、速やかに車両を走行できる状態にできる。
以上の電源装置は、コンタクタをオンに切り換える状態で、直列インピーダンスを検出できる。このため、イグニッションスイッチをオンに切り換えて車両を走行させるとき、コンタクタと強制放電回路の放電スイッチをオンに切り換えて接続異常を検出した後、放電スイッチをオフに切り換えて車両を走行できる状態にできる。すなわち、接続異常を検出した後、コンタクタをオンに切り換える必要がなく、接続異常を検出した後、速やかに車両を走行できる状態にできる。
本発明の車両用の電源装置は、強制放電回路5の放電スイッチ22を切り換える制御部8を備えて、この制御部8が、車両側負荷50から入力されるイグニッションスイッチ59のオン信号を検出して放電スイッチ22を一時的にオンに切り換えて走行用バッテリ1を検出電流で放電することができる。
以上の電源装置は、イグニッションスイッチをオンに切り換えた直後に直列インピーダンスを検出して接続異常を判定するので、電池の電圧を正確に検出して接続異常を確実に判定できる。また、イグニッションスイッチをオンに切り換えるごとに接続異常を検出して車両を走行させるので、安全に電動車両を走行できる特徴も実現する。
以上の電源装置は、イグニッションスイッチをオンに切り換えた直後に直列インピーダンスを検出して接続異常を判定するので、電池の電圧を正確に検出して接続異常を確実に判定できる。また、イグニッションスイッチをオンに切り換えるごとに接続異常を検出して車両を走行させるので、安全に電動車両を走行できる特徴も実現する。
本発明の車両用の電源装置は、走行用バッテリ1の出力側を車両側負荷50に接続するコンタクタ11を接続して、このコンタクタ11と走行用バッテリ1との間に強制放電回路5を接続することができる。
以上の電源装置は、コンタクタをオンに切り換えることなく、すなわちコンタクタに検出電流を流すことなく直列インピーダンスを検出できる。このため、コンタクタが検出電流で損傷されるのを防止して接続異常を検出できる。
以上の電源装置は、コンタクタをオンに切り換えることなく、すなわちコンタクタに検出電流を流すことなく直列インピーダンスを検出できる。このため、コンタクタが検出電流で損傷されるのを防止して接続異常を検出できる。
本発明の車両用の電源装置は、強制放電回路5の放電抵抗21が、放電スイッチ22をオンとする状態で、走行用バッテリ1に流す検出電流を100A以上とする電気抵抗とすることができる。
以上の電源装置は、接続異常によって直列インピーダンスが増加する電流で強制放電して接続異常を検出するので、初期の接続異常をも正確に検出できる。それは、接続異常による接続部の直列インピーダンスが、電流が大きくなるにしたがって大きくなる傾向を示すからである。
以上の電源装置は、接続異常によって直列インピーダンスが増加する電流で強制放電して接続異常を検出するので、初期の接続異常をも正確に検出できる。それは、接続異常による接続部の直列インピーダンスが、電流が大きくなるにしたがって大きくなる傾向を示すからである。
本発明の車両は、請求項1ないし5のいずれかに記載の車両用の電源装置を搭載している。
この車両は、電池から車両側負荷までの接続異常を確実に検出できる電源装置を搭載するので、安心して安全に使用できる特徴がある。
この車両は、電池から車両側負荷までの接続異常を確実に検出できる電源装置を搭載するので、安心して安全に使用できる特徴がある。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための車両用の電源装置とこの電源装置を搭載する車両を例示するものであって、本発明は車両用の電源装置と車両を以下のものに特定しない。
さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲」および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
車両用の電源装置は、ハイブリッドカー、燃料電池車、電気自動車等の車両に搭載されて、車両側負荷として接続されるモータを駆動して車両を走行させる。車両側負荷50は、図2に示すように、入力側にDC/ACインバータ51を、出力側にモータ52と発電機53を接続している。DC/ACインバータ51は、走行用バッテリ1の直流を3相の交流に変換して、モータ52への供給電力をコントロールする。また、発電機53の出力を直流に変換して電源装置の走行用バッテリ1を充電する。さらに、車両側負荷は、DC/ACインバータの入力側に昇降圧コンバータを接続して、電源装置の出力電圧を昇圧してモータに供給するものもある。この車両側負荷は、昇降圧コンバータで電源装置の出力電圧を昇圧してDC/ACインバータを介してモータに供給し、さらに、発電機の出力をDC/ACインバータで直流に変換し、さらに昇降圧コンバータで降圧して走行用バッテリを充電する。
図2に示す車両用の電源装置は、車両側負荷50のモータ52に電力を供給する走行用バッテリ1と、この走行用バッテリ1と並列に接続されて走行用バッテリ1を一時的に検出電流で放電する強制放電回路5と、この強制放電回路5が走行用バッテリ1を検出電流で放電する状態で、走行用バッテリ1の電流を検出する電流検出回路3と、強制放電回路5が走行用バッテリ1を検出電流で放電する状態で電池2の電圧を検出する電圧検出回路4と、この電圧検出回路4で検出される検出電圧と電流検出回路3で検出される検出電流から電池2と直列に接続される直列インピーダンスを検出するインピーダンス検出回路6と、このインピーダンス検出回路6で検出される直列インピーダンスから、電池2から車両側負荷50までの接続異常を判定する判定回路7とを備えている。
走行用バッテリ1は、DC/ACインバータ51を介して車両を走行させるモータ52を駆動する。モータ52に大電力を供給できるように、走行用バッテリ1は多数の充電できる素電池2を直列に接続して出力電圧を高くしている。素電池2は、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池が使用される。ただ、電池には、ニッケルカドミウム電池などの充電できる全ての電池を使用できる。走行用バッテリ1は、モータ52に大電力を供給できるように、たとえば、出力電圧を100V〜400Vと高くしている。
さらに、図2の電源装置は、走行用バッテリ1の正負の出力側にコンタクタ11を接続している。また、走行用バッテリ1は中間にヒューズ10と安全プラグ12も接続している。コンタクタ11は、車両を走行させるときにオン、すなわち車両のイグニッションスイッチ59のオン状態でオンに切り換えられ、車両を走行させない状態でオフに切り換えられる。ヒューズ10は、走行用バッテリ1の過電流で溶断して電池2を保護する。安全プラグ12は、メンテナンスのときに外して、走行用バッテリ1の両端に高電圧を出力しない状態とする。この走行用バッテリ1は、コンタクタ11とヒューズ10と安全プラグ12に電池2の電流が流れるので、これらにも接続異常が発生する。図2の電源装置は、走行用バッテリ1の正負の出力側にコンタクタ11を接続しているが、コンタクタは、正負の一方に設けることもできる。
強制放電回路5は、放電抵抗21と放電スイッチ22の直列回路である。図2の電源装置は、走行用バッテリ1とコンタクタ11とで構成される走行用バッテリ1の直列回路と並列に強制放電回路5を接続している。図2の電源装置は、走行用バッテリ1の正負の出力側にコンタクタ11を接続しているので、2組のコンタクタ11と走行用バッテリ1との直列回路と並列に強制放電回路5を接続している。走行用バッテリの正負の一方の出力側にのみコンタクタを接続している電源装置は、1組のコンタクタと走行用バッテリとの直列回路に強制放電回路を並列に接続する。走行用バッテリ1とコンタクタ11との直列回路と並列に強制放電回路5を接続している電源装置は、コンタクタ11を含む直列回路の直列インピーダンスを検出するので、走行用バッテリ1のみでなく、コンタクタ11を含む接続異常を検出できる。また、ヒューズ10や安全プラグ12を直列に接続しているので、これらの接続異常も判定できる。
図3の電源装置は、走行用バッテリ1とコンタクタ11と間に強制放電回路5を接続している。この電源装置は、走行用バッテリ1を構成する電池2を直列に接続している接続部の接続異常を検出できる。また、接続異常を検出するためにコンタクタ11をオンに切り換える必要がないので、車両側負荷50を完全に切り離す状態で、走行用バッテリ1の接続異常を検出できる。
図3の電源装置は、各々の電池2の接続部の電圧を検出し、あるいは複数の電池を直列に接続している電池モジュールの接続部の電圧を検出して、接続部の接続異常を検出する。電池をニッケル水素電池とする電源装置は、複数のニッケル水素電池を直列に接続して電池モジュールとし、これを直列に接続して走行用バッテリとしている。この電源装置は、直列に接続している電池モジュールの接続部の接続異常を検出するために、電圧検出回路でもって、各々の電池モジュールの電圧を検出する。検出される電池モジュールの電圧から、各々の電池モジュールの直列インピーダンスを検出し、この直列インピーダンスから各々の電池モジュールの接続部の接続異常を検出する。
電池2をリチウムイオン電池とする電源装置は、電圧検出回路4でもって各々の電池2の電圧を検出する。この電源装置は、各々の電池2の直列インピーダンスを検出して、各々の電池2の接続部の接続異常を検出する。
強制放電回路5は、大きな検出電流で走行用バッテリ1を放電して、直列インピーダンスを検出して接続異常を判定する。接続異常を起こしている接続部は、大電流によってインピーダンスが大きくなるので、検出される直列インピーダンスから接続異常を検出できる。走行用バッテリ1に大電流を流すために、放電抵抗21は電気抵抗を小さくしている。電流が放電抵抗21の電気抵抗に反比例して大きくなるからである。放電抵抗21の電気抵抗は、走行用バッテリ1を放電して直列インピーダンスを検出する検出電流を、例えば100A以上、好ましくは150A以上の電流とする電気抵抗とする。たとえば電圧を250Vとする走行用バッテリ1は、放電抵抗21を2.5Ωとして100Aの検出電流で放電できる。
放電スイッチ22は、IGBT、MOSFET、パワートランジスタ等の大電流の半導体スイッチング素子である。放電スイッチ22は、直列インピーダンスを検出する非常に短いタイミングにおいてのみ、一時的にオンに切り換えられる。放電スイッチ22がオンに切り換えられる時間は、走行用バッテリ1の電圧と電流を検出できる最小の短い時間に設定される。オン時間が長いと、走行用バッテリ1の放電量が大きくなって残容量を減少させるからである。したがって、放電スイッチ22をオンに切り換える時間は、たとえば10μsec〜100msec、好ましくは50μsec〜50msecに設定される。オン時間の短い放電スイッチ22は、半導体スイッチング素子を使用して、速やかにオンオフに制御できる。また、オン時間が短いので半導体スイッチング素子の発熱量も少なく、半導体スイッチング素子を安全な領域で使用できる。さらに、半導体スイッチング素子の放電スイッチ22は、高速でオンオフに切り換えできるので、電圧検出回路4が各々の電池2の電圧を検出するタイミングと、電流を検出するタイミングとに正確に同期してオンに切り換えて、電池2の電圧と電流を検出できる。このため、放電スイッチ22をオンに保持する時間を短くして、電池2の電圧と電流から直列インピーダンスを検出できる。ただし、強制放電回路5の放電スイッチには、リレーも使用できる。
電流検出回路3は、放電スイッチ22をオンにする状態で、走行用バッテリ1の放電電流を検出電流として正確に検出する。電流検出回路3は、走行用バッテリ1と直列に接続している電流検出抵抗13と、この電流検出抵抗14の両端に誘導される電圧を増幅するアンプ14と、アンプ14の出力信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバータ15と、A/Dコンバータ15の出力から走行用バッテリ1の電流を演算する演算回路16を備えている。この電流検出回路3は、走行用バッテリ1の電流を検出して、検出する電流信号をインピーダンス検出回路6に出力する。
電圧検出回路4は、強制放電回路5の放電スイッチ22をオフとする状態と、オンに切り換える状態の両方で、走行用バッテリ1を構成する各々の電池2の電圧と、走行用バッテリ1の出力電圧と、コンタクタ11の出力電圧とを検出する。電圧検出回路4は、強制放電回路5の放電スイッチ22をオフとする状態で電池2の無負荷電圧を検出し、放電スイッチ22をオンに切り換える状態では電池2を検出電流で強制放電する状態での電圧、すなわち強制放電電圧を検出する。電圧検出回路4も、検出する電圧をA/Dコンバータ17でデジタル信号に変換してインピーダンス検出回路6に出力する。
インピーダンス検出回路6は、電流検出回路3から入力される電流値と、電圧検出回路4から入力される電圧から直列インピーダンスを演算する。直列インピーダンス(R)は、放電スイッチ22をオフとして車両側負荷50に電流が流れない状態の無負荷電圧(E1)と、放電スイッチ22をオンに切り換えて検出電流を流す強制放電電圧(E2)の電圧差と、検出電流で放電する状態での検出電流(I)から以下の式で演算される。
R=(E1−E2)/I
R=(E1−E2)/I
インピーダンス検出回路6は、以上の式で直列インピーダンスを演算する。さらに、インピーダンス検出回路6は、ヒューズ10とコンタクタ11と安全プラグ12と走行用バッテリ1を含む電源装置全体の出力電圧から直列インピーダンスを検出し、さらに、各々の電池2の電圧と電流からは各々の電池2の直列インピーダンスを検出し、さらにまた、電池モジュールの電圧と電流から電池モジュールの直列インピーダンスを検出する。
装置全体の出力電圧から直列インピーダンスを検出するインピーダンス検出回路6は、電池2の内部抵抗も含めて走行用バッテリ1に直列に接続している全てのパーツを含む直列インピーダンス、たとえば走行用バッテリ1にヒューズ10と安全プラグ12とコンタクタ11を接続している装置にあっては、走行用バッテリ1とヒューズ10と安全プラグ12とコンタクタ11を含む回路の直列インピーダンスを検出する。
各々の電池2の電圧から直列インピーダンスを検出するインピーダンス検出回路6は、各々の電池2に直列に接続される直列インピーダンス、たとえば電池2を直列に接続している接続部の接続異常ないし電池2内部の異常や経年変化で増加した直列インピーダンスなどを検出できる。
さらに、複数の電池2を直列に接続している各々の電池2モジュールの電池2の電圧から直列インピーダンスを検出するインピーダンス検出回路6は、各々の電池2モジュールに直列に接続している接続部が接触不良となる接続異常で増加したインピーダンスを検出できる。
さらにまた、電圧検出回路4でもって、走行用バッテリ1の出力電圧とコンタクタ11の出力電圧を検出する電源装置は、放電スイッチ22をオンに切り換える状態で、コンタクタ11の両端の電圧を検出してコンタクタ11の接続異常を判定できる。コンタクタ11の接点が接触不良などで接続異常を起こすと、大きな検出電流を流す状態で接点のインピーダンスが大きくなって、電圧降下が大きくなるからである。同じように、放電スイッチ22をオンに切り換える状態で、電圧検出回路4でもってヒューズ10や安全プラグ12の両端の電圧を検出して、ヒューズ10や安全プラグ12の接続異常も判定できる。
強制放電回路5と電流検出回路3と電圧検出回路4とインピーダンス検出回路6は、制御部8に制御されて、直列インピーダンスを検出する。制御部8は、車両側負荷50から入力されるイグニッションスイッチ59のオン信号を検出して放電スイッチ22を一時的にオンに切り換えて走行用バッテリ1を検出電流で放電する。この状態で、制御部8は電流検出回路3と電圧検出回路4を制御して、検出電流で放電する状態で電圧と電流を検出し、検出する電圧と電流からインピーダンス検出回路6でもって直列インピーダンスを検出する。図2に示すように、コンタクタ11を含む直列インピーダンスを検出する電源装置にあっては、制御部8で放電スイッチ22とコンタクタ11の両方をオンに切り換えて走行用バッテリ1を検出電流で放電し、この状態で電圧と電流を検出して直列インピーダンスを検出する。インピーダンス検出回路6が直列インピーダンスを検出した後、制御部8は放電スイッチ22をオフに切り換える。
判定回路7は、直列インピーダンスから走行用バッテリ1と車両側負荷50との間の接続異常を判定する。判定回路7は、接続異常を判定する設定インピーダンスを記憶部19に記憶している。この判定回路7は、強制放電回路5で走行用バッテリ1を大きな検出電流で放電してインピーダンス検出回路6で検出される直列インピーダンスを設定インピーダンスに比較し、検出される直列インピーダンスが設定インピーダンスよりも大きいと接続異常と判定する。
図2の電源装置は、走行用バッテリ1と直列にヒューズ10とコンタクタ11と安全プラグ12とを接続している。この電源装置は、電圧検出回路4でもって、ヒューズ10とコンタクタ11と安全プラグ12と走行用バッテリ1を含む電源装置の出力側の電圧を検出し、インピーダンス検出回路6でもって、装置の出力電圧から、走行用バッテリ1全体の直列インピーダンスを検出する。検出される直列インピーダンスから、判定回路7は、ヒューズ10とコンタクタ11と安全プラグ12を含む走行用バッテリ1全体の接続異常を検出することができる。ヒューズ10とコンタクタ11と安全プラグ12のいずれかに接続異常があると、トータルの直列インピーダンスが設定インピーダンスよりも大きくなるからである。以上の電源装置は、ヒューズ10とコンタクタ11と安全プラグ12とを走行用バッテリ1と直列に接続しているが、これらのいずれかひとつあるいはふたつを走行用バッテリ1に接続し、走行用バッテリ1に接続しているいずれかの接続異常を検出することもできる。
さらに、本発明の電源装置は、電圧検出回路4でもって直列に接続している各々の電池2の電圧を検出し、検出される電圧からインピーダンス検出回路6でもって、各々の電池2の直列インピーダンスを検出し、検出される直列インピーダンスから判定回路7でもって各々の電池2の接続異常を検出することもできる。たとえば、特定の電池2の接続部に接続異常があってこの部分のインピーダンスが大きい状態にあると、図4に示すように、特定の電池2と直列にインピーダンスを示す抵抗17が接続された状態となる。この状態で、インピーダンスを示す抵抗17を含む電圧(E3)と電流(I)から検出される直列インピーダンスは、接続部のインピーダンスを含む状態となる。したがって、電池電圧と電流から検出される直列インピーダンスを設定インピーダンスに比較すると、直列インピーダンスが設定インピーダンスよりも大きくなり、直列インピーダンスから特定の電池2の接続異常を判定できる。
以上の車両用の電源装置は、エンジンとモータの両方で走行するハイブリッドカーやプラグインハイブリッドカー、あるいはモータのみで走行する電気自動車などの電動車両に搭載されて、これらの車両の電源として使用される。
図5に、エンジン55とモータ52の両方で走行するハイブリッドカーに車両用の電源装置100を搭載する例を示す。この図に示す車両HVは、車両HVを走行させるエンジン55及び走行用のモータ52と、モータ52に電力を供給する車両用の電源装置100と、車両用の電源装置100の電池を充電する発電機53とを備えている。車両用の電源装置100は、DC/ACインバータ51を介してモータ52と発電機53に接続している。車両HVは、車両用の電源装置100の電池を充放電しながらモータ52とエンジン55の両方で走行する。モータ52は、エンジン効率の悪い領域、たとえば加速時や低速走行時に駆動されて車両を走行させる。モータ52は、車両用の電源装置100から電力が供給されて駆動する。発電機53は、エンジン55で駆動され、あるいは車両にブレーキをかけるときの回生制動で駆動されて、車両用の電源装置100の電池を充電する。
また、図6に、モータ52のみで走行する電気自動車に車両用の電源装置100を搭載する例を示す。この図に示す車両EVは、車両EVを走行させる走行用のモータ52と、このモータ52に電力を供給する車両用の電源装置100と、この車両用の電源装置100の電池を充電する発電機53とを備えている。モータ52は、車両用の電源装置100から電力が供給されて駆動する。発電機53は、車両EVを回生制動する時のエネルギーで駆動されて、車両用の電源装置100の電池を充電する。
1…走行用バッテリ
2…電池
3…電流検出回路
4…電圧検出回路
5…強制放電回路
6…インピーダンス検出回路
7…判定回路
8…制御部
10…ヒューズ
11…コンタクタ
12…安全プラグ
13…電流検出抵抗
14…アンプ
15…A/Dコンバータ
16…演算回路
17…抵抗
18…A/Dコンバータ
19…記憶部
21…放電抵抗
22…放電スイッチ
50…負荷
51…DC/ACインバータ
52…モータ
53…発電機
55…エンジン
59…イグニッションスイッチ
90…負荷
91…電池
100…電源装置
HV…車両
EV…車両
2…電池
3…電流検出回路
4…電圧検出回路
5…強制放電回路
6…インピーダンス検出回路
7…判定回路
8…制御部
10…ヒューズ
11…コンタクタ
12…安全プラグ
13…電流検出抵抗
14…アンプ
15…A/Dコンバータ
16…演算回路
17…抵抗
18…A/Dコンバータ
19…記憶部
21…放電抵抗
22…放電スイッチ
50…負荷
51…DC/ACインバータ
52…モータ
53…発電機
55…エンジン
59…イグニッションスイッチ
90…負荷
91…電池
100…電源装置
HV…車両
EV…車両
Claims (6)
- 複数の電池(2)が直列に接続され、かつ車両側負荷(50)に電力を供給する走行用バッテリ(1)と、この走行用バッテリ(1)と並列に接続されて走行用バッテリ(1)を一時的に検出電流で放電する強制放電回路(5)と、この強制放電回路(5)が走行用バッテリ(1)を検出電流で放電する状態で、走行用バッテリ(1)の電流を検出する電流検出回路(3)と、前記強制放電回路(5)が走行用バッテリ(1)を検出電流で放電する状態で電池(2)の電圧を検出する電圧検出回路(4)と、この電圧検出回路(4)で検出される検出電圧と前記電流検出回路(3)で検出される検出電流から電池(2)と直列に接続される直列インピーダンスを検出するインピーダンス検出回路(6)と、このインピーダンス検出回路(6)で検出される直列インピーダンスから、前記電池(2)から車両側負荷(50)までの接続異常を判定する判定回路(7)とを備えており、
前記強制放電回路(5)は放電抵抗(21)と放電スイッチ(22)の直列回路であって、放電スイッチ(22)がオンに切り換えられる状態で走行用バッテリ(1)を検出電流で放電し、
前記判定回路(7)は、インピーダンス検出回路(6)で検出される直列インピーダンスを比較して接続異常を判定する設定インピーダンスを記憶する記憶部(19)を備え、この記憶部(19)に記憶される設定インピーダンスと検出される直列インピーダンスとを比較して直列インピーダンスが設定インピーダンスよりも大きい状態で接続異常を判定する車両用の電源装置。 - 前記走行用バッテリ(1)の出力側にコンタクタ(11)を接続しており、このコンタクタ(11)と走行用バッテリ(1)とで構成される直列回路と並列に前記強制放電回路(5)を接続している請求項1に記載される車両用の電源装置。
- 前記強制放電回路(5)の放電スイッチ(22)を切り換える制御部(8)を備えており、この制御部(8)が、車両側負荷(50)から入力されるイグニッションスイッチ(59)のオン信号を検出して放電スイッチ(22)を一時的にオンに切り換えて走行用バッテリ(1)を検出電流で放電する請求項1又は2に記載される車両用の電源装置。
- 前記走行用バッテリ(1)の出力側を車両側負荷(50)に接続するコンタクタ(11)を接続しており、このコンタクタ(11)と走行用バッテリ(1)との間に強制放電回路(5)を接続している請求項1ないし3のいずれかに記載される車両用の電源装置。
- 前記強制放電回路(5)の放電抵抗(21)が、前記放電スイッチ(22)をオンとする状態で、走行用バッテリ(1)に流す検出電流を100A以上とする電気抵抗である請求項1ないし4のいずれかに記載される車両用の電源装置。
- 請求項1ないし5のいずれかに記載の車両用の電源装置を搭載する車両。
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| JP2009221014A JP2011069720A (ja) | 2009-09-25 | 2009-09-25 | 車両用の電源装置及びこの電源装置を搭載する車両 |
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-
2009
- 2009-09-25 JP JP2009221014A patent/JP2011069720A/ja active Pending
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