JP2024008508A - 異常診断システム、異常診断装置及び異常診断方法 - Google Patents

異常診断システム、異常診断装置及び異常診断方法 Download PDF

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Abstract

【課題】二次電池の状態を検知するための構成の異常を検知する。【解決手段】異常診断システムは、二次電池に接続されたスイッチと抵抗素子とが直列に接続されて前記スイッチがオンのときに前記二次電池を放電させる放電部の前記スイッチを制御する放電制御部と、前記二次電池から流れる電流と前記二次電池の電圧を測定する測定部と、前記スイッチがオフのときに前記測定部が測定した電流値と、前記スイッチがオンのときに前記測定部が測定した電流値に基づいて前記放電部の異常を判定する判定部と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、異常診断システム、異常診断装置及び異常診断方法に関する。
充電可能な電池(以下、二次電池という)の状態検知に係る発明として、例えば特許文献1に開示された劣化判定装置や、特許文献2に開示された状態検知装置がある。特許文献1に開示された劣化判定装置は、二次電池を放電させたときの応答電圧と電流から内部インピーダンスを求め、求めた内部インピーダンスから二次電池の劣化程度を判定する。
特許文献2に開示された状態検知装置は、二次電池の間欠的な放電により二次電池の状態を検知する装置である。この状態検知装置は、電流の測定精度の低下を検出することを目的としており、抵抗素子が直列に接続されたスイッチをオンとオフにすることにより二次電池を放電させてスイッチがオンのときに抵抗素子に流れる電流の電流値を取得し、二次電池の電圧と記憶している抵抗素子の抵抗値とから抵抗素子に流れる電流の電流値を推定し、推定した電流値と、取得した電流値とが所定の値以上異なる場合には、電流の測定が異常であると判定する。
特許第3960998号公報 特許第6045984号公報
放電により二次電池の状態を検知する装置では、二次電池を放電させるための回路に異常があると放電による電圧値と電流値を正確に取得することができず、二次電池の状態の推定を誤ることとなる。特許文献2に開示された状態検知装置では電流測定の異常を判定できるものの、放電回路の異常を判定していないため、放電回路に異常がある場合には二次電池の状態の検知を誤る虞がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、二次電池の状態を検知するための構成の異常を検知することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の一態様に係る異常診断システムは、二次電池に接続されたスイッチと抵抗素子とが直列に接続されて前記スイッチがオンのときに前記二次電池を放電させる放電部の前記スイッチを制御する放電制御部と、前記二次電池から流れる電流と前記二次電池の電圧を測定する測定部と、前記スイッチがオフのときに前記測定部が測定した電流値と、前記スイッチがオンのときに前記測定部が測定した電流値に基づいて前記放電部の異常を判定する判定部と、を備える。
本発明の一態様に係る異常診断システムにおいては、前記判定部は、前記スイッチがオンのときに前記測定部で測定された電圧値と、前記抵抗素子の抵抗値とから算出した前記スイッチがオンのときに前記抵抗素子に流れる電流値と、前記スイッチがオンのときに前記測定部が測定した電流値とに基づいて、前記測定部の異常を判定するようにしてもよい。
本発明の一態様に係る異常診断システムにおいては、前記判定部が前記放電部と前記測定部とに異常なしと判定した場合、前記放電制御部が前記二次電池を所定の放電パターンで放電させ、前記所定の放電パターンで放電が行われているときに前記測定部が測定した電圧と電流とから前記二次電池の内部抵抗値を算出する内部抵抗算出部を備えるようにしてもよい。
本発明の一態様に係る異常診断システムにおいては、前記判定部が前記放電部と前記測定部とに異常ありと判定した場合、前記内部抵抗算出部は前記内部抵抗値の算出を行わないようにしてもよい。
本発明の一態様に係る異常診断システムにおいては、前記測定部は、前記二次電池に接続されるADコンバータを有し、前記判定部は、前記ADコンバータに異常がある場合、前記放電部の異常を判定しないようにしてもよい。
本発明の一態様に係る異常診断装置は、二次電池に接続されたスイッチと抵抗素子とが直列に接続されて前記スイッチがオンのときに前記二次電池を放電させる放電部の前記スイッチを制御する放電制御部と、前記二次電池から流れる電流と前記二次電池の電圧を測定する測定部と、前記スイッチがオフのときに前記測定部が測定した電流値と、前記スイッチがオンのときに前記測定部が測定した電流値に基づいて前記放電部の異常を判定する判定部と、を備える。
本発明の一態様に係る異常診断方法は、二次電池に接続されたスイッチと抵抗素子とが直列に接続されて前記スイッチがオンのときに前記二次電池を放電させる放電部の前記スイッチを制御する放電制御ステップと、前記二次電池から流れる電流と前記二次電池の電圧を測定する測定ステップと、前記スイッチがオフのときに前記測定ステップで測定した電流値と、前記スイッチがオンのときに前記測定ステップで測定した電流値に基づいて前記放電部の異常を判定する判定ステップと、を備える。
本発明によれば、二次電池の状態を検知するための構成の異常を検知することができる、という効果を奏する。
図1は、実施形態に係る車両の電源系統を示す図である。 図2は、診断装置の構成を示すブロック図である。 図3は、制御部において実現する機能の構成を示すブロック図である。 図4は、制御部が実行する処理の流れを示すフローチャートである。 図5は、制御部が実行する処理の流れを示すフローチャートである。 図6は、試験放電の処理のタイムチャートである。 図7は、制御部が実行する処理の流れを示すフローチャートである。 図8は、制御部が実行する処理の流れを示すフローチャートである。 図9は、他の実施形態に係る車両の電源系統を示す図である。 図10は、変形例に係るECUの構成を示す図である。 図11は、変形例に係るサーバ装置の構成を示す図である。
以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態により本発明が限定されるものではない。また、図面の記載において、同一または対応する要素については適宜同一の符号を付している。
[実施形態]
(実施形態の構成)
図1は、本発明の実施形態に係る車両2Aの電源系統を示す図である。二次電池20は、電解液を有する充電可能な電池であり、例えば、鉛蓄電池、リチウムイオン電池、ニッケルカドミウム電池、又はニッケル水素電池等によって構成されている。二次電池20は、オルタネータ25によって充電され、スタータモータ27を駆動するとともに、負荷28に電力を供給する。スタータモータ27は、例えば、直流電動機によって構成され、二次電池20から供給される電力によって回転力を発生し、エンジン26を始動する。エンジン26は、例えば、ガソリンエンジン、及びディーゼルエンジン等のレシプロエンジン、又はロータリーエンジン等によって構成されている。エンジン26は、スタータモータ27によって始動され、トランスミッションを介して駆動輪を駆動し、車両2Aに推進力を与えるとともに、オルタネータ25を駆動する。オルタネータ25は、エンジン26によって駆動されて交流電力を発生し、発生した交流電力を整流回路によって直流電力に変換して二次電池20を充電する。負荷28は、例えば、電動ステアリングモータ、デフォッガ、シートヒータ、イグニッションコイル、カーオーディオ、及びカーナビゲーション等によって構成され、二次電池20から供給される電力によって動作する。
直列に接続されたスイッチSW1と抵抗素子R1は、二次電池20を所定の放電パターンで放電させる放電回路21Aとして構成されている。ここで、「所定の放電パターン」とは、所定の放電電流と所定の放電時間を有する。スイッチSW1は、例えば、FET(Field Effect Transistor)またはIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等の半導体スイッチまたはリレー等の電磁スイッチによって構成されている。スイッチSW1は、一端が二次電池20の正極に接続され、他端が抵抗素子R1に接続されている。抵抗素子R1は、一端がスイッチSW1に接続され、他端が診断装置1の端子T3に接続されて接地されている。スイッチSW1は、診断装置1の端子T4から供給される制御信号に応じてオンまたはオフの状態となり、スイッチSW1がオンのときに二次電池20を放電させ、スイッチSW1がオフのときに二次電池20の放電を停止させる。抵抗素子R1は、スイッチSW1がオンの状態になった場合、二次電池20から所定の放電電流が流れる。
抵抗素子R2は、一端が診断装置1の端子T2と二次電池20の負極に接続され、他端が診断装置1の端子T3に接続されて接地されている。抵抗素子R2は、電流センサを構成し、流れた電流に対応する電圧を発生して診断装置1の端子T2、T3に供給する。この抵抗素子R2に生じる電圧を後述するADコンバータ13で変換することで、抵抗素子R2に流れる電流を知ることができる。なお、診断装置1は、端子T1、T2に印加される電圧を後述するADコンバータ13で変換することで、電圧センサとして機能して二次電池20の電圧を検出する。
二次電池20の状態を検知する異常診断装置の一例である診断装置1は、端子T4から出力する制御信号によってスイッチSW1をオンとオフに制御することにより、二次電池20を所定の放電パターンで放電させる。診断装置1は、この所定の放電パターンで放電がされているときに測定した電圧と電流から二次電池20の内部抵抗値を求め、求めた内部抵抗値に基づいて二次電池20の状態を検知する。なお、診断装置1、放電回路21A、抵抗素子R2、温度センサ23を別々の構成とするのではなく、これらの一部または全てをまとめた構成を診断装置としてもよい。
図2は、診断装置1の構成の一例を示すブロック図である。診断装置1は、CPU(Central Processing Unit)10a、ROM(Read Only Memory)10b、及びRAM(Random Access Memory)10cを含む制御部10、記憶部11、通信部12、ADコンバータ13、及びバス14、を有している。なお、制御部10は、CPU10aの代わりに、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、または、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等によって構成するようにしてもよい。ここで、診断装置1の各要素(制御部10、記憶部11、通信部12、ADコンバータ13)は、全てまとまっている必要はなく、例えば異常診断システムとして車両2の内部に各要素が分散していてもよい。
バス14は、CPU10a、ROM10b、RAM10c、記憶部11、通信部12、及びADコンバータ13を相互に接続し、これらの間で情報の授受を可能とするための信号線群である。記憶部11は、不揮発性メモリによって構成され、例えば、抵抗素子R1、R2の抵抗値と、後述する各種閾値を記憶する。ADコンバータ13は、アナログ信号をデジタル信号に変換するコンバータであり、端子T1-T3の電圧をデジタル信号に変換する。通信部12は、車両2Aの駆動系の主要な制御を司る上位装置であるECU(Electronic Control Unit)3との間で通信を行い、各種情報をECU3へ通知する。
ROM10bは、不揮発性の半導体メモリ等によって構成され、プログラム10ba等を格納している。RAM10cは、半導体メモリ等によって構成され、CPU10aがプログラム10baを実行する際に生成されるデータや、各種測定結果、測定結果を用いてCPU10aにより算出される各種の値等を記憶する。
CPU10aは、ROM10bに格納されているプログラム10baに基づいて各部を制御する。制御部10の機能は、CPU10aがROM10bからプログラム10baを読み出して実行することで、機能部として実現される。
図3は、CPU10aがプログラム10baを実行することにより制御部10において実現する機能の構成を示す機能ブロック図である。制御部10においては、放電制御部101、測定部102、判定部103、内部抵抗算出部104、及び状態検知部105が実現する。
放電制御部101は、端子T4からスイッチSW1をオンにする信号又はオフにする信号を出力させ、スイッチSW1の状態を制御する。また、放電制御部101は、二次電池20の内部抵抗値を算出する際には、二次電池20を所定の放電パターンで放電させる制御信号を端子T4から出力させる。測定部102は、ADコンバータ13が行ったAD変換の結果、抵抗素子R1の抵抗値、抵抗素子R2の抵抗値を用いて二次電池20から流れる電流や二次電池20の電圧を測定する。判定部103は、測定部102の測定結果に基づいて放電回路21Aの異常の判定や、二次電池20の電流測定の異常を判定する。内部抵抗算出部104は、放電制御部101が制御信号を出力したときの測定部102の測定結果に基づいて、二次電池20の内部抵抗値を算出する。状態検知部105は内部抵抗算出部104が算出した内部抵抗値に基づいて、二次電池20の状態を検知する。放電制御部101、測定部102、判定部103は、異常診断システムとして機能する。
(実施形態の動作例)
次に本実施形態の動作例について説明する。図4は、制御部10が二次電池20の内部抵抗値の測定に際して実行する処理の流れを示すフローチャートである。図4に示す処理は、例えば、イグニッションオフ操作がされる毎、数日、数週、または、数ヶ月おきというように定期的に実行される。なお、図4に示す処理は、ユーザからの要求があった場合や、不定期に実行してもよい。
まず制御部10は、スイッチSW1を制御して二次電池20の試験放電を行なう(ステップS101)。このステップS101は、放電制御ステップの一例である。制御部10がステップS101で行う処理の流れを図5に示す。また、ステップS101の処理のタイムチャートを図6に示す。図6(a)は、端子T4から出力される制御信号によるスイッチSW1のオン/オフを示す図であり、図6(b)は、制御部10が測定した電流を示す図である。
制御部10は、まず、図6(a)に示すようにスイッチSW1をオフにする(ステップS201)。次に制御部10は、スイッチSW1がオフのときに二次電池20から流れる電流の基準値となる基準電流値を測定する(ステップS202)。図6(b)では、スイッチSW1がオフの状態で二次電池20から流れる電流はI1である。なお、図6(b)では、二次電池20が充電される場合をプラスに定義し、二次電池20が放電される場合をマイナスに定義しているため、放電電流が流れると電流はマイナス方向に流れる。ここで制御部10は、予め記憶部11に記憶されている抵抗素子R2の抵抗値と、ADコンバータ13で変換された抵抗素子R2にかかる電圧とから抵抗素子R2に流れる電流の電流値を算出し、算出した電流値を基準電流値とする。具体的には、制御部10は、抵抗素子R2にかかる電圧を所定の周期で複数回測定し、測定した電圧毎に電流値を算出し、算出した電流値の平均値を基準電流値とする。
次に制御部10は、スイッチSW1がオフのときにステップS202の後で二次電池20から流れる電流の電流値であるオフ電流値を測定する(ステップS203)。ここで制御部10は、予め記憶部11に記憶されている抵抗素子R2の抵抗値と、ADコンバータ13で変換された抵抗素子R2にかかる電圧とから抵抗素子R2に流れる電流の電流値を算出し、算出した電流値をオフ電流値とする。具体的には、制御部10は、抵抗素子R2にかかる電圧を所定の周期で複数回測定し、測定した電圧毎に電流値を算出し、算出した電流値の平均値をオフ電流値とする。ここで、ステップS202の後、例えば負荷28により電圧が変動した場合、オフ電流値は基準電流値と異なる値となる。
次に制御部10は、図6(a)に示すようにスイッチSW1をオンにする(ステップS204)。制御部10は、図6(b)に示すようにスイッチSW1がオンのときに二次電池20から流れる電流の電流値であるオン電流値を測定する(ステップS205)。ここで制御部10は、予め記憶部11に記憶されている抵抗素子R1の抵抗値と、ADコンバータ13で変換された抵抗素子R1にかかる電圧とから抵抗素子R1に流れる電流の電流値を算出し、算出した電流値をオン電流値とする。具体的には、制御部10は、抵抗素子R1にかかる電圧を所定の周期で複数回測定し、測定した電圧毎に電流値を算出し、算出した電流値の平均値をオン電流値とする。なお、抵抗素子R2にも電圧が生じるが、抵抗素子R2の抵抗値は、抵抗素子R1の抵抗値に比較して無視できる程度に小さいものとされており、抵抗素子R2に生じる電圧は無視することができることから、抵抗素子R1に係る電圧に替えて二次電池20の電圧を用いてオン電流値を算出してもよい。
次に制御部10は、図6(a)に示すようにスイッチSW1がオンのときに抵抗素子R1に係る電圧の電圧値であるオン電圧値を測定する(ステップS206)。ここで制御部10は、ADコンバータ13で変換された抵抗素子R1にかかる電圧をオン電圧値とする。次に制御部10は、図6(a)に示すようにスイッチSW1をオフにし(ステップS207)、試験放電の処理を終了する。図5の処理で基準電流値を測定するステップ、オフ電流値を測定するステップ、オン電流値を測定するステップ、オン電圧を測定するステップは、測定ステップの一例である。
図4に戻り、次に制御部10は、ADコンバータ13に異常がないか判定する(ステップS102)。ここで制御部10は、例えば、ステップS101において電圧を測定する際にADコンバータ13の出力値がレンジオーバーとなっていた場合やAD変換が所定時間内に終了せずにタイムアウトとなっていた場合、ADコンバータ13に異常があると判定する(ステップS102でNO)。また、制御部10は、ADコンバータ13でレンジオーバーやタイムアウトが生じていない場合、ADコンバータ13に異常がないと判定する(ステップS102でYES)。制御部10は、ADコンバータ13に異常がある場合、図4に示す処理を終了する。なお、制御部10は、ステップS102の処理を行なわず、ステップS101の後にステップS103の処理を行なうようにしてもよい。
制御部10は、ADコンバータ13に異常がない場合、放電回路21Aの診断を行なう(ステップS103)。制御部10がステップS103で行う処理の流れを図7に示す。まず制御部10は、ステップS203で測定したオフ電流値が所定範囲内であるか判定する(ステップS301)。ここで制御部10は、例えば、閾値A<(オフ電流値-基準電流値)、である場合、所定範囲内であると判定し(ステップS301でNO)、閾値A≧(オフ電流値-基準電流値)、である場合、所定範囲外であると判定する(ステップS301でYES)。制御部10は、ステップS301で所定範囲外と判定した場合、第1フラグをオンにする(ステップS304)。また、制御部10は、ここで第1フラグをオンにした回数をカウントする。なお、閾値Aは、予め実験により定めた値である。
制御部10は、ステップS301で所定範囲内と判定した場合、ステップS205で測定したオン電流値が所定範囲内であるか判定する(ステップS302)。ここで制御部10は、例えば、閾値C≦(オン電流値-基準電流値)≦閾値D、である場合、所定範囲内であると判定し(ステップS302でYES)、閾値C≦(オン電流値-基準電流値)≦閾値D、ではない場合、所定範囲外であると判定する(ステップS302でNO)。また、制御部10は、例えば、閾値E≦オン電流値≦閾値F、である場合、所定範囲内であると判定し(ステップS302でYES)、閾値E≦オン電流値≦閾値F、ではない場合、所定範囲外であると判定してもよい(ステップS302でNO)。なお、閾値C、閾値D、閾値E、及び閾値Fは、予め実験により定めた値である。制御部10は、ステップS302で所定範囲外と判定した場合、第1フラグをオンにする(ステップS304)。また、制御部10は、ここで第1フラグをオンにした回数をカウントする。また、制御部10は、ステップS302で所定範囲内と判定した場合、第1フラグをオフにする(ステップS303)。
図4に戻り、次に制御部10は、電流異常診断を行なう(ステップS104)。制御部10がステップS104で行う処理の流れを図8に示す。まず制御部10は、抵抗素子R1の抵抗値を記憶部11から取得する(ステップS401)。なお、抵抗素子R1の抵抗値に温度依存性がある場合には、温度センサ23で測定された温度に基づいて抵抗素子R1の抵抗値を補正するようにしてもよい。例えば、温度係数を記憶部11に記憶しておき、温度Tにこの温度係数を乗算することで、抵抗値を補正することも可能である。もちろん、温度係数が十分に小さい場合には、温度による抵抗値の変化は無視するようにしてもよい。
次に制御部10は、ステップS206で測定したオン電圧をステップS401で取得した抵抗値で除算することで電流推定値Ieを算出する(ステップS402)。また、制御部10は、ステップS205で測定したオン電流値と、ステップS402で算出した電流推定値Ieとの差分の絶対値であるΔI(=|オン電流値-電流推定値Ie|)を算出する(ステップS403)。
次に制御部10は、算出したΔIが所定の閾値以上であるか判定する(ステップS404)。制御部10は、ΔIが閾値以上である場合(ステップS404でYES)、第2フラグをオンにする(ステップS405)。なお、ステップS405で用いる閾値は、予め実験により定めた値である。また、制御部10は、ここで第2フラグをオンにした回数をカウントする。制御部10は、ΔIが閾値未満である場合(ステップS404でYES)、第2フラグをオフにする(ステップS406)。
図4に戻り、次に制御部10は、ステップS103の診断結果とステップS104の診断結果が異常なしであるか判定する(ステップS105)。ステップS103とステップS105の処理は、判定ステップの一例である。ここで制御部10は、少なくとも第1フラグと第2フラグの一方がオンである場合、診断結果が異常ありと判定する(ステップS105でNO)。制御部10は、診断結果が異常ありである場合、ステップS103の診断とステップS104の診断を所定回数実施したか判定する(ステップS106)。所定回数は、例えば1以上の任意の回数である。制御部10は、診断の回数が所定回数に達していない場合(ステップS106でNO)、処理の流れをステップS101に戻す。
制御部10は、診断の回数が所定回数に達している場合(ステップS106でYES)、放電回路21Aを異常ありと判定した回数が所定回数であるか判定する(ステップS107)。ここで制御部10は、ステップS304において第1フラグをオンにした回数が所定回数である場合(ステップS107でYES)、放電回路異常フラグをオンにし(ステップS108)、処理の流れを処理の流れをステップS109へ移す。また、制御部10は、ステップS304において第1フラグをオンにした回数が所定回数未満である場合(ステップS107でNO)、ステップS108の処理を行なわずに処理の流れをステップS109へ移す。
次に制御部10は、電流異常ありと判定した回数が所定回数であるか判定する(ステップS109)。ここで制御部10は、ステップS405において第2フラグをオンにした回数が所定回数である場合(ステップS109でYES)、電流異常フラグをオンにし(ステップS110)、図4の処理を終了する。また、制御部10は、ステップS405において第2フラグをオンにした回数が所定回数未満である場合(ステップS109でNO)、ステップS110の処理を行なわずに図4の処理を終了する。
なお、制御部10は、放電回路異常フラグ又は電流異常フラグがオンの場合、異常の発生をアラートとしてECU3へ通知するようにしてもよい。この結果、ECU3は、ユーザに対して例えばインストルメントパネルである計器パネルでの表示やスピーカからの音で異常の発生を通知することができる。また、ECU3では、制御部10から異常の発生を通知されたことを契機としてフェールセーフの動作を行うようにしてもよい。また、ECU3は、内部抵抗を用いた制御がある場合、制御部10から異常の発生を通知された場合、内部抵抗を用いた制御の停止など制御の切り替えを行ってもよい。
ステップS105に戻り、制御部10は、第1フラグがオフ且つ第2フラグがオフである場合、診断結果が異常なしと判定する(ステップS105でYES)。制御部10は、ステップS105でYESと判定した場合、放電回路異常フラグと電流異常フラグをオフにする(ステップS111)。次に制御部10は、二次電池20の内部抵抗値を測定する(ステップS112)。ここで制御部10は、例えば、スイッチSW1を交互にオンとオフにすることにより二次電池20を所定の放電パターンで放電させたときの二次電池20の電圧及び電流を測定し、測定結果から二次電池20の内部抵抗値を求める。なお、制御部10は、放電回路異常フラグがオフ且つ電流異常フラグがオフの場合、ECU3に対して、異常がないことを通知するようにしてもよい。制御部10は、ステップS112で測定した内部抵抗値に基づいて二次電池20の状態を検知することができる。
本実施形態によれば、二次電池20の状態を検知するための放電回路21Aについて異常の有無を判定するため、二次電池20の状態を検知するための構成の異常を検知することができる。また、本実施形態によれば、放電回路21Aの異常の有無をステップS103で診断し、放電回路21Aに異常がある場合には内部抵抗値の測定を行わないため、異常がある状態での状態の検知を回避することができる。また、異常があるときの電圧値及び電流値を内部抵抗値の測定に使用しないため、不正確な測定結果で二次電池20の状態を検知することを回避することができ、二次電池20の状態の検知精度を向上させることができる。また、本実施形態によれば、放電回路21Aの異常をECU3へ知らせ、ECU3から計器パネルでの表示やスピーカからの音で異常の発生をユーザに知らせることができる。なお、ECU3において内部抵抗値を用いた処理がある場合、制御部10からの通知に応じて、二次電池20の異常を加味した処理に切り替えるようにしてもよい。
[他の実施形態]
図9は、本発明の他の実施形態に係る車両2Bの電源系統を示す図である。車両2Bは、車両2Aに対してさらに放電回路21Bを備えている点で相違する。放電回路21Bは、二次電池20を放電させる回路であり、直列に接続されたスイッチSW2と抵抗素子R3で構成されている。スイッチSW2は、例えば、FET又はIGBT等の半導体スイッチまたはリレー等の電磁スイッチによって構成されている。スイッチSW2は、一端が二次電池20の正極に接続され、他端が抵抗素子R3に接続されている。抵抗素子R3は、一端がスイッチSW2に接続され、他端が診断装置1の端子T3に接続されて接地されている。スイッチSW2は、診断装置1の端子T5から供給される信号に応じてオンまたはオフの状態となり、スイッチSW2がオンのときに二次電池20を放電させる。抵抗素子R3は、スイッチSW2がオンの状態になった場合、二次電池20から所定の放電電流が流れる。
車両2Bの制御部10は、例えば、ステップS101の試験放電の処理を放電回路21Aと放電回路21Bに対して行い、放電回路21AのスイッチSW1を制御したときの基準電流値、オフ電流値、オン電流値、及びオン電圧と、放電回路21BのスイッチSW2を制御したときの基準電流値、オフ電流値、オン電流値、及びオン電圧を測定する。また、車両2Bの制御部10は、放電回路21Aの試験放電での測定結果に基づいてステップS103で放電回路21Aの診断を行い、放電回路21Bの試験放電での測定結果に基づいてステップS103で放電回路21Bの診断を行なう。
制御部10は、放電回路21Aと放電回路21Bで一方の放電回路の診断結果が異常ありであり、他方の放電回路の診断結果が異常なしの場合、他方の放電回路で二次電池20の内部抵抗値の測定を行う。制御部10は、両方の放電回路の診断結果が異常なしの場合、定期的に実行する図4の処理において、ステップS101の試験放電とステップS103の放電回路診断の対称となる放電回路を定期的に変更するようにしてもよい。また、制御部10は、放電回路21Aの試験放電での測定結果に基づいてステップS104の電流異常診断を行い、放電回路21Bの試験放電での測定結果に基づいてステップS104の電流異常診断を行ってもよい。
なお、制御部10は、放電回路21Aを使用して測定した二次電池20の内部抵抗値と、放電回路21Bを使用して測定した二次電池20の内部抵抗値との差が所定範囲内である場合、両方の放電回路は異常なしと判定してもよい。この所定範囲は、試験によりばらつきを確認して予め設定される。また、制御部10は、放電回路21Aと放電回路21Bの一方の放電回路の診断結果が異常なしの場合、この一方の放電回路を用いて測定した内部抵抗値の測定結果に対し、他方の放電回路を用いて測定した内部抵抗値の測定結果が所定範囲内である場合、他方の放電回路について異常なしと判定してもよい。
また、試験放電と放電回路診断により一方の放電回路を異常なしと判定した場合、他方の放電回路については、測定した基準電流値、オフ電流値、オン電流値、及びオン電圧と、異常なしと判定した放電回路で測定した基準電流値、オフ電流値、オン電流値、及びオン電圧との差が所定範囲内である場合、異常なしと判定してもよい。
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、他の様々な形態で実施可能である。例えば上述の実施形態を以下のように変形して本発明を実施してもよい。なお、上述した実施形態及び以下の変形例は、各々を組み合わせてもよい。上述した各実施形態及び各変形例の構成要素を適宜組み合わせて構成したものも本発明に含まれる。また、さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。よって、本発明のより広範な態様は、上記の実施の形態や変形例に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
上述した実施形態においては、ステップS111の前に放電回路異常フラグと電流異常フラグが所定回数オフになったか判定し、所定回数オフになっていない場合には処理の流れをステップS101へ戻し、所定回数オフになった場合にはステップS111以降の処理を行なうようにしてもよい。
上述した実施形態においては、ステップS107とステップS108の処理を実行しない構成としてもよい。また、上述した実施形態においては、ステップS109とステップS110の処理を実行しない構成としてもよい。
上述した実施形態においては、ステップS103の処理とステップS104の処理を並行して実行するようにしてもよい。
上述した実施形態においては、ステップS105でNOとなった場合、ステップS103の処理、即ち図7の処理を複数回実行するが、ステップS301で用いる閾値を実行する毎に異なる値としてもよい。
上述した実施形態においては、ステップS203でオフ電流値の測定を複数回行うようにしてもよい。この場合、複数回測定されたオフ電流値毎にオフ電流値が所定範囲内であるか判定してもよい。また、オフ電流値の複数回の測定とオン電流値の測定とを行なう場合、これらの測定の判定結果のパターンに基づいて、ステップS105において診断結果が異常なしであるか判定してもよい。例えば、一回目のオフ電流値が所定範囲内、二回目のオフ電流値が所定範囲内、オン電流値が所定範囲外とのパターンが所定回数連続した場合、ステップS105でNOと判定し、ステップS107~ステップS110の処理を行なうようにしてもよい。
上述した実施形態においては、ステップS105において診断結果が異常ありとなった累積の回数が所定回数となった場合、ステップS107~ステップS110の処理を実行し、ステップS105において診断結果が異常ありとなった累積の回数が所定回数未満である場合、ステップS111とステップS112の処理を実行するようにしてもよい。
本発明においては、ステップS103の前にステップS103以降の処理を実行するか否かの判定を行なうようにしてもよい。例えば、制御部10は、オン電圧が所定の電圧値異常であり、オフ電流値が予め定められた所定値以下であるとの条件を満たしている場合、ステップS103以降の処理を実行し、この条件を満たしていない場合、図4の処理を終了するようにしてもよい。
本発明においては、放電回路21AがスイッチSW1に対応する半導体スイッチを有するIPD(Intelligent Power Device)である場合、IPDが自身の半導体スイッチの状態を検知し、制御部10は、IPDが検知した半導体スイッチの状態を取得してもよい。この場合、制御部10は、取得した状態が、半導体スイッチが正常であることを示す場合、第1フラグをオフとし、取得した状態が、半導体スイッチが異常であることを示す場合、第1フラグをオンとしてもよい。
本発明においては、基準電流値、オフ電流値及びオン電流値を測定する電流センサと、二次電池20の電圧を測定する電圧センサとを診断装置1に外付けで設ける構成としてもよい。
上述した実施形態においては、車両2Aが備える診断装置1が各種診断と二次電池20の内部抵抗値の測定を行っているが、これらの処理をECU3が行う構成としてもよい。図10は、各種診断と二次電池20の状態の検知をECU3が行う実施形態の構成を示すブロック図である。
ECU3は、制御部30、記憶部31、通信部32、及び図示省略したバスを有している。また、制御部30は、制御部10と同様にCPU、ROM、RAMを有している。なお、制御部30は、CPUの代わりに、DSP、FPGA、または、ASIC等によって構成するようにしてもよい。CPU、ROM、RAM、記憶部31、及び通信部32は、バスにより相互に接続され、これらの間で情報の授受を行なう。通信部32は、診断装置1との間で通信を行い、診断装置1との間で情報の授受を行なう。記憶部31は、不揮発性メモリによって構成され、例えば、抵抗素子R1、R2の抵抗値と、上述した各種閾値を記憶する。
CPUがROMに記憶されているプログラムを実行することにより、制御部30においては、判定部303、内部抵抗算出部304、及び状態検知部305が実現する。判定部303は、測定部102の測定結果に基づいて放電回路21Aの異常の判定や、二次電池20の電流測定の異常を判定する。内部抵抗算出部304は、放電制御部101が制御信号を出力したときの測定部102の測定結果に基づいて、二次電池20の内部抵抗値を算出する。状態検知部305は内部抵抗算出部304が算出した内部抵抗値に基づいて、二次電池20の状態を検知する。放電制御部101、測定部102、判定部303は、異常診断システムとして機能する。
制御部10は、ステップS101の処理で測定した基準電流値、オフ電流値、オン電流値、及びオン電圧をECU3へ送信する。制御部30は、送信された基準電流値、オフ電流値、オン電流値、及びオン電圧を受信し、受信した基準電流値、オフ電流値、オン電流値、及びオン電圧を用いてステップS103の放電回路診断の処理と、ステップS104の電流異常診断の処理を実行する。制御部30は、ステップS105の診断結果が異常なしの場合、二次電池20の内部抵抗値の測定指示を診断装置1へ送信し、ステップS105の診断結果が異常ありの場合、二次電池20の内部抵抗値の測定停止指示を診断装置1へ送信する。制御部10は、測定指示を受信すると、ステップS112の処理を実行し、測定した電圧値及び電流値をECU3へ送信する。また、制御部10は、測定停止指示を受信すると、二次電池20の内部抵抗値の測定を停止する。制御部30は、測定指示に応じて制御部10から送信された電流値及び電圧値に基づいて、二次電池20の内部抵抗値を算出し、算出した内部抵抗値に基づいて二次電池20の状態を検知する。
この構成においても、二次電池20の状態を検知するための放電回路21Aについて異常の有無を判定するため、二次電池20の状態を検知するための構成の異常を検知することができる。また、この構成においても、放電回路21Aに異常がある場合には内部抵抗値の測定を行わないため、異常がある状態での状態の検知を回避することができる。また、異常があるときの電圧値及び電流値を内部抵抗値の測定に使用しないため、不正確な測定結果で二次電池20の状態を検知することを回避することができ、二次電池20の状態の検知精度を向上させることができる。また、ECU3では、放電回路21Aの異常を検知したことを契機としてフェールセーフの動作を行うようにしてもよい。また、ECU3は、内部抵抗を用いた制御がある場合、放電回路21Aの異常を検知すると、制御の停止など制御の切り替えを行ってもよい。
なお、ECU3がADコンバータを有する構成においては、制御部30がプログラムを実行することにより放電制御部101、測定部102、判定部103、内部抵抗算出部104、及び状態検知部105を実現し、制御部30が制御部10と同じ処理を行ってもよい。
また、本発明においては、各種診断と二次電池20の内部抵抗値の測定を通信ネットワークに接続されたサーバ装置が行う構成としてもよい。図11は、各種診断と二次電池20の状態の検知をサーバ装置4が行う実施形態の構成を示すブロック図である。
サーバ装置4は、制御部40、記憶部41、通信部42、及び図示省略したバスを有している。また、制御部40は、制御部10と同様にCPU、ROM、RAMを有している。CPU、ROM、RAM、記憶部41、及び通信部42は、バスにより相互に接続され、これらの間で情報の授受を行なう。通信部42は、通信ネットワーク1000を介して診断装置1との間で通信を行い、診断装置1との間で情報の授受を行なう。記憶部41は、例えば、抵抗素子R1、R2の抵抗値と、上述した各種閾値を記憶する。なお、サーバ装置4は、情報の入力を行なうためのマウスやキーボードや、情報の表示を行なうためのディスプレイ装置をユーザインターフェースとして有する構成であってもよい。
CPUがROMに記憶されているプログラムを実行することにより、制御部40においては、判定部403、内部抵抗算出部404、及び状態検知部405が実現する。判定部403は、測定部102の測定結果に基づいて放電回路21Aの異常の判定や、二次電池20の電流を測定する構成の異常を判定する。内部抵抗算出部404は、放電制御部101が制御信号を出力したときの測定部102の測定結果に基づいて、二次電池20の内部抵抗値を算出する。状態検知部405は内部抵抗算出部404が算出した内部抵抗値に基づいて、二次電池20の状態を検知する。放電制御部101、測定部102、判定部403は、異常診断システムとして機能する。
制御部10は、ステップS101の処理で測定した基準電流値、オフ電流値、オン電流値、及びオン電圧を通信部12から無線通信により通信ネットワーク1000を介してサーバ装置4へ送信する。制御部40は、送信された基準電流値、オフ電流値、オン電流値、及びオン電圧を受信し、受信した基準電流値、オフ電流値、オン電流値、及びオン電圧を用いてステップS103の放電回路診断の処理と、ステップS104の電流異常診断の処理を実行する。制御部40は、ステップS105の診断結果が異常なしの場合、二次電池20の内部抵抗値の測定指示を診断装置1へ送信し、ステップS105の診断結果が異常ありの場合、二次電池20の内部抵抗値の測定停止指示を診断装置1へ送信する。制御部10は、測定指示を受信すると、ステップS112の処理を実行し、測定した内部抵抗値をサーバ装置4へ送信する。また、制御部10は、測定停止指示を受信すると、二次電池20の内部抵抗値の測定を停止する。制御部40は、測定指示に応じて制御部10から送信された電流値及び電圧値に基づいて、二次電池20の内部抵抗値を算出し、算出した内部抵抗値に基づいて二次電池20の状態を検知する。
この構成においても、二次電池20の状態を検知するための放電回路21Aについて異常の有無を判定するため、二次電池20の状態を検知するための構成の異常を検知することができる。また、この構成においても、放電回路21Aに異常がある場合には内部抵抗値の測定を行わないため、不正確な測定結果で二次電池20の状態を検知することを回避することができ、二次電池20の状態の検知制度を向上させることができる。なお、サーバ装置4で行う処理を通信ネットワーク1000に接続されたパーソナルコンピュータ等の端末装置が実行するようにしてもよい。
また、サーバ装置4は、受信した基準電流値、オフ電流値、オン電流値、及びオン電圧を履歴として記憶し、記憶した値を学習して各種閾値を更新してもよい。また、診断装置1が各種診断と二次電池20の内部抵抗値の測定を行う場合、診断装置1が記憶している閾値をサーバ装置4が更新した閾値で更新するようにしてもよい。診断装置1が記憶している閾値を所定のタイミングでサーバ装置4から更新する構成とすれば、閾値を診断に適した値に更新することができる。
上述した実施形態においては、診断装置1と放電回路21Aを車両2Aが有する構成であるが、モータボート等の船舶、ドローン等の航空機、農業機械、建築機械等の移動体が診断装置1と放電回路21Aを有し、放電回路21Aの診断と、船舶、航空機、農業機械、建築機械が有する二次電池の内部抵抗値の測定を、診断装置1が行うようにしてもよい。また、診断装置1と放電回路21Aを有するものは移動体に限定されるものではなく、ガス、水道、鉄道、通信、電力設備等で二次電池20を用いる装置が診断装置1と放電回路21Aを有し、放電回路21Aの診断と、二次電池の内部抵抗値の測定を、診断装置1が行うようにしてもよい。
上述した実施形態では、車両2においてエンジン26のみが駆動力を出力する構成としたが、車両2は、例えば、エンジン26をアシストする電動モータを具備したハイブリッド車又は電動モータで駆動される電気自動車などの電動車であってもよい。ハイブリッド車の場合、二次電池20は、リチウム電池等によって構成される高圧システム(電動モータを駆動するシステム)を起動し、高圧システムがエンジン26を始動する。また、車両2が電気自動車などの電動車の場合、高圧システムが電動モータを駆動して走行する。
1 診断装置
2A、2B 車両
3 ECU
4 サーバ装置
10 制御部
11 記憶部
12 通信部
13 ADコンバータ
14 バス
20 二次電池
21A、21B 放電回路
101 放電制御部
102 測定部
103、303、403 判定部
104、304、404 内部抵抗算出部
105、305、405 状態検知部
SW1、SW2 スイッチ

Claims (7)

  1. 二次電池に接続されたスイッチと抵抗素子とが直列に接続されて前記スイッチがオンのときに前記二次電池を放電させる放電部の前記スイッチを制御する放電制御部と、
    前記二次電池から流れる電流と前記二次電池の電圧を測定する測定部と、
    前記スイッチがオフのときに前記測定部が測定した電流値と、前記スイッチがオンのときに前記測定部が測定した電流値に基づいて前記放電部の異常を判定する判定部と、
    を備える異常診断システム。
  2. 前記判定部は、前記スイッチがオンのときに前記測定部で測定された電圧値と、前記抵抗素子の抵抗値とから算出した前記スイッチがオンのときに前記抵抗素子に流れる電流値と、前記スイッチがオンのときに前記測定部が測定した電流値とに基づいて、前記測定部の異常を判定する
    請求項1に記載の異常診断システム。
  3. 前記判定部が前記放電部と前記測定部とに異常なしと判定した場合、前記放電制御部が前記二次電池を所定の放電パターンで放電させ、前記所定の放電パターンで放電が行われているときに前記測定部が測定した電圧と電流とから前記二次電池の内部抵抗値を算出する内部抵抗算出部
    を備える請求項2に記載の異常診断システム。
  4. 前記判定部が前記放電部と前記測定部とに異常ありと判定した場合、前記内部抵抗算出部は前記内部抵抗値の算出を行わない
    請求項3に記載の異常診断システム。
  5. 前記測定部は、前記二次電池に接続されるADコンバータを有し、
    前記判定部は、前記ADコンバータに異常がある場合、前記放電部の異常を判定しない
    請求項1に記載の異常診断システム。
  6. 二次電池に接続されたスイッチと抵抗素子とが直列に接続されて前記スイッチがオンのときに前記二次電池を放電させる放電部の前記スイッチを制御する放電制御部と、
    前記二次電池から流れる電流と前記二次電池の電圧を測定する測定部と、
    前記スイッチがオフのときに前記測定部が測定した電流値と、前記スイッチがオンのときに前記測定部が測定した電流値に基づいて前記放電部の異常を判定する判定部と、
    を備える異常診断装置。
  7. 二次電池に接続されたスイッチと抵抗素子とが直列に接続されて前記スイッチがオンのときに前記二次電池を放電させる放電部の前記スイッチを制御する放電制御ステップと、
    前記二次電池から流れる電流と前記二次電池の電圧を測定する測定ステップと、
    前記スイッチがオフのときに前記測定ステップで測定した電流値と、前記スイッチがオンのときに前記測定ステップで測定した電流値に基づいて前記放電部の異常を判定する判定ステップと、
    を備える異常診断方法。
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