JP2020161315A - 車載用バッテリの異常検出装置 - Google Patents

車載用バッテリの異常検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】従来の蓄電装置の異常検出装置では、近年の車載用バッテリの大容量化に対応し難いという課題があった。【解決手段】本発明の異常検出装置10は、電子制御ユニット21と、電流測定手段22と、電圧測定手段23と、記憶手段24と、バスバー抵抗算出手段25と、異常判定手段26と、入出力制限手段27と、車両状態判定手段28と、報知手段29と、を有している。そして、異常検出装置10は、車載用バッテリ12を安全に制御すると共に、車載用バッテリ12の異常を検出した際には、車両11の乗員にその異常を速やかに報知することで、乗員は、早期に車載用バッテリ12の修理対応等を行うことができ、車両11の安全走行が実現される。【選択図】図2

Description

本発明は、車載用バッテリの異常検出装置に関し、特に、車載用バッテリのバスバー抵抗値を算出し、上記バスバー抵抗値と予め設定された抵抗閾値とを比較することで、車載用バッテリの異常を精度良く検出する車載用バッテリの異常検出装置に関する。
特許文献1には、従来の蓄電装置の異常検出装置が開示されている。蓄電装置は、例えば、リチウムイオン二次電池等であり、隣接する蓄電装置の正極端子と負極端子とが、バスバーを介して直列に接続されている。
また、蓄電装置の異常検出装置は、主に、内部抵抗検出部と、内部抵抗判定部と、接触抵抗判定部と、を備えている。内部抵抗検出部は、定電流放電又は定電流充電を実施しながら、蓄電装置の内部抵抗値を検出する。そして、内部抵抗検出部は、検出結果情報を内部抵抗判定部と接触抵抗判定部とにそれぞれ出力する。
内部抵抗判定部は、上記検出結果情報から、例えば、内部抵抗値(10秒抵抗値)を抽出し、上記内部抵抗値と予め設定された閾値とを比較し、蓄電装置の内部抵抗の異常の有無を判定する。
接触抵抗判定部は、蓄電装置の正極端子及び負極端子にバスバーを接続したときの接触抵抗の異常の有無を判定する。そして、接触抵抗判定部は、上記検出結果情報から、例えば、瞬間抵抗値(0.1秒の抵抗値)を抽出し、上記瞬間抵抗値と予め設定された閾値とを比較し、接触抵抗の異常の有無を判定する。
特許第6409389号公報
特許文献1に開示した蓄電装置の異常検出装置では、内部抵抗の瞬間抵抗値と接触抵抗値との間には、瞬間抵抗値が高くなるほど接触抵抗値が高くなるという相関関係に着目している。そして、上記瞬間抵抗値と上記閾値とを比較することで、接触抵抗を検査する工程を省略し、検査工程の簡略化を実現している。
しかしながら、近年、EV(Electrical Vehicle)等の車両では、車両に搭載される車載用バッテリの大容量化に伴い、車載用バッテリの発熱量が増大している。そして、車載用バッテリの各電池モジュール同士を電気的に接続させるバスバーは、電池よりも熱伝導率が高く、熱容量が低いため、車載用バッテリの稼働開始後、直ぐに高温状態となる。その結果、バスバーの発熱により、バスバーの締結箇所だけでなく、バスバー自体の耐熱特性や締結部材等、バスバー近傍に配設される周辺部品の耐熱特性等も考慮しなければ、車載用バッテリを安全に制御し難いという課題がある。
更には、バスバーにて発生した上記熱が、各電池モジュールに伝わることで、各電池モジュールが高温状態となり、暴走モードに陥る恐れもある。上述したように、バスバーの材料特性上、バスバーは、各電池モジュールよりも早期に発熱するため、バスバーの発熱状態を監視し、各電池モジュールの異常を検知することが、今後、車両の安全性を高める上で非常に重要になると推測される。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、車載用バッテリのバスバー抵抗値を算出し、上記バスバー抵抗値と予め設定された抵抗閾値とを比較することで、車載用バッテリの異常を精度良く検出する車載用バッテリの異常検出装置を提供することにある。
本発明の車載用バッテリの異常検出装置では、複数の電池モジュール間がバスバーを介して直列に接続されていると共に車両に搭載される車載用バッテリの異常を検出する車載用バッテリの異常検出装置であって、前記車載用バッテリを流れる電流を測定する電流測定手段と、前記電池モジュール間の前記バスバーに印加される電圧を測定する電圧測定手段と、前記電流測定手段にて測定した電流値と前記電圧測定手段にて測定した電圧値とを用いて、前記バスバーのバスバー抵抗値を算出するバスバー抵抗算出手段と、前記バスバーの抵抗閾値を記憶する記憶手段と、前記バスバー抵抗値と前記抵抗閾値とを比較し、前記車載用バッテリの異常を判定する異常判定手段と、前記車両の乗員に報知する報知手段と、を有し、前記報知手段では、前記異常判定手段にて前記車載用バッテリが異常であると判定した場合に、前記乗員に前記車載用バッテリの異常を報知することを特徴とする。
また、本発明の車載用バッテリの異常検出装置では、前記記憶手段では、前記抵抗閾値として、少なくとも前記バスバーの接続状態を判定する接触抵抗閾値を記憶することを特徴とする。
また、本発明の車載用バッテリの異常検出装置では、前記車両の状態を判定する車両状態判定手段と、を更に有し、前記車両状態判定手段にて少なくとも前記車両が停止状態であると判定した場合に、前記異常判定手段では、前記バスバー抵抗値が前記接触抵抗閾値以上となることで、前記車載用バッテリが異常であると判定することを特徴とする。
また、本発明の車載用バッテリの異常検出装置では、前記車両状態判定手段では、少なくとも前記車両の速度、前記車両のアクセル開度または前記電流値を用いて、前記車両の状態を判定することを特徴とする。
また、本発明の車載用バッテリの異常検出装置では、複数の電池モジュール間がバスバーを介して直列に接続されていると共に車両に搭載される車載用バッテリの異常を検出する車載用バッテリの異常検出装置であって、前記車載用バッテリを流れる電流を測定する電流測定手段と、前記電池モジュール間の前記バスバーに印加される電圧を測定する電圧測定手段と、前記電流測定手段にて測定した第1の電流値と前記電圧測定手段にて測定した第1の電圧値とを用いて、前記バスバーの第1のバスバー抵抗値を算出するバスバー抵抗算出手段と、前記バスバーの抵抗閾値を記憶する記憶手段と、前記第1のバスバー抵抗値と前記抵抗閾値とを比較し、前記車載用バッテリの異常を判定する異常判定手段と、前記異常判定手段にて前記車載用バッテリを異常と判定した場合に、前記車載用バッテリの入出力を制限する入出力制限手段と、前記車両の乗員に報知する報知手段と、を有し、前記入出力制限手段にて前記車載用バッテリの入出力が制限された場合に、前記バスバー抵抗算出手段では、更に、前記電流測定手段にて測定した第2の電流値と前記電圧測定手段にて測定した第2の電圧値とを用いて、第2のバスバー抵抗値を算出し、前記異常判定手段では、更に、前記第2のバスバー抵抗値と前記抵抗閾値とを比較し、前記車載用バッテリの異常を判定し、前記報知手段では、前記異常判定手段にて、再度、前記車載用バッテリが異常であると判定された場合に、前記乗員に前記車載用バッテリの異常を報知することを特徴とする。
また、本発明の車載用バッテリの異常検出装置では、前記車両の状態を判定する車両状態判定手段と、を更に有し、前記車両状態判定手段にて少なくとも前記車両が走行状態であると判定した場合に、前記異常判定手段では、前記第1のバスバー抵抗値が前記抵抗閾値以上となることで、前記車載用バッテリが異常であると判定することを特徴とする。
また、本発明の車載用バッテリの異常検出装置では、前記異常判定手段では、前記第2のバスバー抵抗値が前記抵抗閾値以上となることで、前記車載用バッテリが異常であると判定することを特徴とする。
また、本発明の車載用バッテリの異常検出装置では、前記記憶手段では、前記抵抗閾値として、少なくとも前記バスバーの状態を判定する第1の導体抵抗閾値または前記バスバー近傍に配設される周辺部品の状態を判定する第2の導体抵抗閾値を記憶することを特徴とする。
また、本発明の車載用バッテリの異常検出装置では、前記異常判定手段では、前記抵抗閾値として前記第2の導体抵抗閾値を用いることを特徴とする。
また、本発明の車載用バッテリの異常検出装置では、前記車両状態判定手段では、少なくとも前記車両の速度、前記車両のアクセル開度または前記第1の電流値を用いて、前記車両の状態を判定することを特徴とする。
本発明の車載用バッテリの異常検出装置は、車載用バッテリを流れる電流を測定する電流測定手段と、電池モジュール間のバスバーに印加される電圧を測定する電圧測定手段と、電流測定手段にて測定した電流値と電圧測定手段にて測定した電圧値とを用いて、バスバーのバスバー抵抗値を算出するバスバー抵抗算出手段と、バスバーの抵抗閾値を記憶する記憶手段と、バスバー抵抗値と抵抗閾値とを比較し、車載用バッテリの異常を判定する異常判定手段と、車両の乗員に報知する報知手段と、を有し、報知手段では、異常判定手段にて車載用バッテリが異常であると判定した場合に、乗員に車載用バッテリの異常を報知する。この構造により、車両の乗員は、直ぐに、報知手段を介して車載用バッテリの異常を知ることで、出来る限り早いタイミングにて、車載用バッテリの異常に対処することができ、車両の安全走行が実現される。
また、本発明の車載用バッテリの異常検出装置では、記憶手段にて、抵抗閾値として、少なくともバスバーの接続状態を判定する接触抵抗閾値を記憶する。この構造により、異常判定手段では、接触抵抗閾値を用いて車載用バッテリの異常を判定することで、バスバーの締結箇所の異常を見つけることができる。
また、本発明の車載用バッテリの異常検出装置は、車両の状態を判定する車両状態判定手段と、を更に有し、車両状態判定手段にて少なくとも車両が停止状態であると判定した場合に、異常判定手段では、バスバー抵抗値が接触抵抗閾値以上となることで、車載用バッテリが異常であると判定する。この構造により、車両の停車状態等、車載用バッテリに流れる電流量が少ない状態においては、異常判定手段では、接触抵抗閾値を用いて車載用バッテリの異常を判定することができる。
また、本発明の車載用バッテリの異常検出装置では、車両状態判定手段にて、少なくとも車両の速度、車両のアクセル開度または電流値を用いて、車両の状態を判定する。この構造により、異常検出装置は、車両の状態に応じて精度良く車載用バッテリの異常検出を行うことができる。
また、本発明の車載用バッテリの異常検出装置では、車載用バッテリを流れる電流を測定する電流測定手段と、電池モジュール間のバスバーに印加される電圧を測定する電圧測定手段と、電流測定手段にて測定した第1の電流値と電圧測定手段にて測定した第1の電圧値とを用いて、バスバーの第1のバスバー抵抗値を算出するバスバー抵抗算出手段と、バスバーの抵抗閾値を記憶する記憶手段と、第1のバスバー抵抗値と抵抗閾値とを比較し、車載用バッテリの異常を判定する異常判定手段と、異常判定手段にて車載用バッテリを異常と判定した場合に、車載用バッテリの入出力を制限する入出力制限手段と、車両の乗員に報知する報知手段と、を有し、入出力制限手段にて車載用バッテリの入出力が制限された場合に、バスバー抵抗算出手段では、更に、電流測定手段にて測定した第2の電流値と電圧測定手段にて測定した第2の電圧値とを用いて、第2のバスバー抵抗値を算出し、異常判定手段では、更に、第2のバスバー抵抗値と抵抗閾値とを比較し、車載用バッテリの異常を判定し、報知手段では、異常判定手段にて、再度、車載用バッテリが異常であると判定された場合に、乗員に車載用バッテリの異常を報知する。この構造により、入出力制限手段にて車載用バッテリの異常状態を解消した後、再度、異常判定手段にて車載用バッテリの異常を判定することで、接触抵抗閾値を用いることなく、締結箇所の異常を発見することができる。
また、本発明の車載用バッテリの異常検出装置は、車両の状態を判定する車両状態判定手段と、を更に有し、車両状態判定手段にて少なくとも車両が走行状態であると判定した場合に、異常判定手段では、第1のバスバー抵抗値が抵抗閾値以上となることで、車載用バッテリが異常であると判定する。この構造により、異常検出装置は、車両の状態に応じて精度良く車載用バッテリの異常検出を行うと共に、バスバー近傍の周辺部品も適切に保護することができる。
また、本発明の車載用バッテリの異常検出装置では、異常判定手段にて、第2のバスバー抵抗値が抵抗閾値以上となることで、車載用バッテリが異常であると判定する。この構造により、車両の走行状態では、バスバー抵抗値は直ぐに接触抵抗閾値よりも高くなるが、接触抵抗閾値を用いることなく、締結箇所の異常を発見することができる。
また、本発明の車載用バッテリの異常検出装置では、前記記憶手段にて、抵抗閾値として、少なくともバスバーの状態を判定する第1の導体抵抗閾値またはバスバー近傍に配設される周辺部品の状態を判定する第2の導体抵抗閾値を記憶する。この構造により、異常検出装置は、第2の導体抵抗閾値を用いて、バスバー近傍の周辺部品を適切に保護すると共に、第1の導体抵抗閾値を用いて、車両を緊急停止させ、乗員の安全を確実に守ることもできる。
また、本発明の車載用バッテリの異常検出装置では、異常判定手段では、抵抗閾値として第2の導体抵抗閾値を用いる。バスバー近傍の周辺部品は、通常、バスバーよりもその耐熱温度が低くなるが、異常判定手段では、第2の導体抵抗閾値を用いて異常判定を行うことで、バスバー近傍の周辺部品も適切に保護することができる。
また、本発明の車載用バッテリの異常検出装置では、車両状態判定手段にて、少なくとも車両の速度、車両のアクセル開度または第1の電流値を用いて、車両の状態を判定する。この構造により、異常検出装置は、車両の状態に応じて精度良く車載用バッテリの異常検出を行うことができる。
本発明の一実施形態である車載用バッテリの異常検出装置を備えた車両を説明する(A)斜視図、(B)平面図である。 本発明の一実施形態である車載用バッテリの異常検出装置を説明するブロック図である。 本発明の一実施形態である車載用バッテリを説明する上面図である。 本発明の一実施形態である車載用バッテリの異常検出装置を説明するタイミングチャートである。 本発明の一実施形態である車載用バッテリの異常検出装置での制御方法を説明するフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態に係る車載用バッテリ12の異常検出装置10(以下、「異常検出装置10」と呼ぶ。)を図面に基づき詳細に説明する。尚、本実施形態の説明の際には、同一の部材には原則として同一の符番を用い、繰り返しの説明は省略する。
図1(A)は、本実施形態の異常検出装置10(図2参照)を搭載した車両11を説明する斜視図である。図1(B)は、本実施形態の車載用バッテリ12の配設状態を説明する平面図である。図2は、本実施形態の異常検出装置10を説明するブロック図である。図3は、本実施形態の車載用バッテリ12を説明する上面図である。
図1(A)に示す如く、自動車や電車等の車両11には、モータや様々の電装部品に電力を供給するための車載用バッテリ12(図1(B)参照)が搭載されている。車両11が自動車の場合には、近年、EV(Electrical Vehicle)、HEV(Hybrid Electrical Vehicle)やPHEV(Plug−in Hybrid Electrical Vehicle)等が普及している。そして、これらの車両11には、高い蓄電機能を有した車載用バッテリ12が搭載されている。
図1(A)は、車載用バッテリ12を備えた車両11を下方から見た状態を示している。車両11は、主に、車体13と、車両11の底面14近傍のバッテリ配置領域15には、複数の電池モジュール12Aが直列接続された車載用バッテリ12と、車載用バッテリ12から供給される電力により駆動する駆動モータ31(図2参照)と、駆動モータ31の駆動力で回転するタイヤ(図示せず)と、を有している。
図1(B)に示す如く、車両11のバッテリ配置領域15には、行列状に車載用バッテリ12の各電池モジュール12Aが配設されている。電池モジュール12Aは、例えば、直方体形状であり、車両11の前後方向に沿ってその長手方向が配置されている。そして、多数の電池モジュール12Aが、バッテリ配置領域15に効率良く配置されることで、車両11の連続走行距離を伸ばすことができる。
図2に示す如く、異常検出装置10は、電子制御ユニット21と、電流測定手段22と、電圧測定手段23と、記憶手段24と、バスバー抵抗算出手段25と、異常判定手段26と、入出力制限手段27と、車両状態判定手段28と、報知手段29と、を有している。そして、異常検出装置10は、車載用バッテリ12を安全に制御すると共に、車載用バッテリ12の異常を検出した際には、車両11の乗員にその異常を速やかに報知することで、乗員は、早期に車載用バッテリ12の修理対応等を行うことができ、車両11の安全走行が実現される。
車載用バッテリ12を構成する個々の電池モジュール12A(図1(B)参照)は、例えば、350Vの高電圧の電力供給源である。車載用バッテリ12は、インバータ30を介して駆動モータ31と接続し、駆動モータ31へと電力を供給する。尚、駆動モータ31は、車両11の駆動輪(図示せず)を駆動するための動力を出力する。
電子制御ユニット21は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を有して構成され、車両制御のための各種の演算等を実行する。そして、電子制御ユニット21は、例えば、運転手がブレーキ(図示せず)を踏んだ状態にて、車両11のイグニッションスイッチ32を押下することで始動する。
電流測定手段22は、例えば、図示しないBCU(Battery Control Unit)内に配設された電流センサであり、車載用バッテリ12全体を流れる電流値を測定する。そして、電流測定手段22は、定期的に上記電流値の測定を繰り返し、その測定データを記憶手段24へと入力する。
電圧測定手段23は、例えば、各電池モジュール12A間に配設される各バスバー41(図3参照)の両端部の締結箇所近傍に接続された電圧検出回路である。電圧測定手段23では、車載用バッテリ12に電流が流れた際の各電池モジュール12A間の電位差を各バスバー41の電圧値として測定する。そして、電圧測定手段23は、定期的に上記電圧値の測定を繰り返し、その測定データを記憶手段24へと入力する。
記憶手段24は、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−only Memory)等の不揮発性メモリにて構成され、車両11の制御に必要な各種データが記憶されている。そして、上記各種データの1つとして、記憶手段24には、異常判定手段26にて、車載用バッテリ12の異常を判定する際に用いる抵抗閾値が記憶されている。
詳細は後述するが、抵抗閾値としては、バスバー41の状態を判定する際に用いる第1の導体抵抗閾値と、バスバー41近傍に配設される周辺部品の状態を判定する際に用いる第2の導体抵抗閾値と、バスバー41の接続状態を判定する際に用いる接続抵抗閾値と、を記憶している。
また、記憶手段24では、電流測定手段22及び電圧測定手段23から入力された電流値や電圧値を測定毎に記憶すると共に、バスバー抵抗算出手段25にて算出されたバスバー抵抗値等も記憶する。
バスバー抵抗算出手段25は、記憶手段24に記憶された上記電流値及び電圧値を用いて、各バスバー41のバスバー抵抗値を算出する。そして、バスバー抵抗算出手段25は、算出した上記バスバー抵抗値を記憶手段24へと入力する。
異常判定手段26は、記憶手段24に記憶された上記抵抗閾値と上記バスバー抵抗値とを用いて、車載用バッテリ12が異常状態であるか、否かを判定する。そして、異常判定手段26は、その判定結果を記憶手段24へと入力する。
入出力制限手段27は、異常判定手段26にて車載用バッテリ12が異常状態であると判定した場合に、車載用バッテリ12の入出力を制限する。例えば、車載用バッテリ12から駆動モータ31へと電力を出力中に、バスバー41が過熱状態となり、上記異常判定が成された場合には、入出力制限手段27は、車載用バッテリ12から駆動モータ31への電力の出力量を制限する。同様に、車載用バッテリ12の回生時に、上記異常判定が成された場合には、入出力制限手段27は、駆動モータ31から車載用バッテリ12への電力の入力量を制限する。
車両状態判定手段28は、例えば、車両11の速度を測定する速度センサ33や車両11のアクセル(図示せず)の開度を測定するアクセル開度センサ34である。また、車両状態判定手段28としては、記憶手段24に記憶される電流測定手段22にて測定された電流値を用いる場合でも良い。そして、車両状態判定手段28は、その判定結果を記憶手段24へと入力する。
報知手段29は、例えば、車両11の乗員の聴覚に報知する音声や乗員の視覚に報知する画像や警告ランプ等である。そして、音声は、車両11に配設されるスピーカ(図示せず)を利用して報知される。画像は、車両11に配設されるナビゲーション装置(図示せず)の画面等を利用して報知される。また、警告ランプは、車両11のインストルメントパネル(図示せず)に表示して報知される。
図3は、車載用バッテリ12の一部を示し、各電池モジュール12Aが、バスバー41を介して直列接続している状態を示している。電池モジュール12Aの収納ケース42内には、複数の電池セル43が、小さな隙間を有した状態にて等間隔に配列されている。電池セル43は、例えば、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池等の2次電池である。そして、電池セル43の上面には、それぞれ正極側端子44と負極側端子45とが配設され、隣接する電池セル43同士が、接続板46にて電気的に接続されている。尚、接続板46は、例えば、導電率に優れた銅板から形成され、ナット(図示せず)等を介して正極側端子44や負極側端子45と締結されている。
図示したように、紙面上段の電池モジュール12Aでは、紙面左側端部から正極側端子44と接続した接続板46が収納ケース42の外側まで導出し、紙面右側端部から負極側端子45と接続した接続板46が収納ケース42の外側まで導出している。また、紙面中段の電池モジュール12Aでは、紙面左側端部から負極側端子45と接続した接続板46が収納ケース42の外側まで導出し、紙面右側端部から正極側端子44と接続した接続板46が収納ケース42の外側まで導出している。また、紙面下段の電池モジュール12Aでは、紙面左側端部から正極側端子44と接続した接続板46が収納ケース42の外側まで導出し、紙面右側端部から負極側端子45と接続した接続板46が収納ケース42の外側まで導出している。
つまり、電池モジュール12Aの紙面左右両側には、正極側端子44または負極側端子45と接続した接続板46が、それぞれ紙面上下方向へと交互に導出している。そして、バスバー41が、隣接する電池モジュール12A間の接続板46と接続することで、車載用バッテリ12の直列接続構造を実現している。尚、収納ケース42の外側まで導出した接続板46とバスバー41とは、ボルトとナット等の締結部材47を介して締結している。
ここで、バスバー41は、例えば、導電率に優れた銅材から形成され、電池モジュール12A内の電池セル43よりも熱伝導率が高く、熱容量が低いため、車載用バッテリ12の稼働開始後、電池セル43よりも先に高温状態となる。特に、丸印48にて示すバスバー41の締結領域及びその周辺領域では、バスバー41が、接続板46、樹脂または鋼板等から形成されるエンドプレート49や収納ケース42の蓋部(図示せず)と接触し、あるいは、狭い間隔にて配設されている。
詳細は後述するが、上記接続板46、エンドプレート49や収納ケース42の蓋部等の周辺部品は、バスバー41よりも耐熱温度が低く、バスバー41の発熱に影響を受け易い。そして、これらの周辺部品が、バスバー41から伝わる熱により変形し、破壊されることで、電池モジュール12Aの安全性が損なわれる恐れがある。そのため、バスバー41の発熱温度が、これらの周辺部品の耐熱温度を超えないように制御することで、車載用バッテリ12を安全に稼働させることができる。尚、接続板46の上面に示す丸印50は、電圧測定箇所を示している。
次に、図4は、本実施形態の異常検出装置10(図2参照)にて、車両11の状態に応じたバスバー抵抗値等の変移を説明するタイミングチャートである。図5は、本実施形態の異常検出装置10での制御方法の一例を説明するフローチャートである。
図4では、車両11の状態に応じて変移する車載用バッテリ12の電流値、バスバー41(図3参照)の温度及びバスバー抵抗値を示している。
上述したように、本実施形態では、バスバー抵抗算出手段25(図2参照)にて各バスバー41のバスバー抵抗値を算出するが、バスバー抵抗値には、導体抵抗値と接触抵抗値とが含まれている。
導体抵抗値とは、バスバー41を構成する金属の有する電気抵抗率及び形状に依存する抵抗値であり、温度依存性が高く、バスバー41自体の抵抗値である。そして、バスバー41に電流が流れ、バスバー41の温度が上昇した場合には、導体抵抗値も高くなる特性を有する。
一方、接触抵抗値とは、金属同士を締結した時に発生する抵抗値であり、本実施形態では、図3の丸印48にて示すバスバー41と接続板46との締結箇所の抵抗値である。そして、車載用バッテリ12の経時劣化や製造時等に締結箇所に異物が混入した場合には、バスバー41に電流が流れることで、接触抵抗値も高くなる特性を有する。
図示したように、先ず、車両11の停車時には、車載用バッテリ12には電流が流れることはなく、バスバー41の温度及びバスバー抵抗値も低い状態である。次に、車両11のイグニッション・オン時には、引き続き、車載用バッテリ12には電流が流れることはなく、バスバー41の温度及びバスバー抵抗値も低い状態である。次に、車両11の走行準備時には、車載用バッテリ12には多少の電流が流れることで、バスバー41の温度及びバスバー抵抗値も若干上昇した状態である。
仮に、上記車両11の停車状態にて、バスバー抵抗値が、予め設定された抵抗閾値以上に急上昇する場合には、その原因は接触抵抗値に大きく起因することとなり、バスバー41と接続板46との締結箇所の異常と見なすことができる。そのため、詳細は図5を用いて後述するが、車両状態判定手段28(図2参照)が、車両11が停車状態であると判定した場合には、異常検出装置10では、接触抵抗閾値を用いた異常検出方法(ステップS11からステップS16)にて、車載用バッテリ12の異常検出を行う。
次に、車両11の通常走行時には、車両11の走行準備時よりも電流が流れることで、バスバー41の温度及びバスバー抵抗値も上昇した状態となる。次に、車両11の急加速走行時には、車両11の通常走行時よりも更に電流が流れることで、バスバー41の温度及びバスバー抵抗値も更に上昇した状態となる。
仮に、上記車両11の走行状態にて、バスバー抵抗値が、予め設定された抵抗閾値以上に急上昇する場合には、その原因は接触抵抗値または導体抵抗値の両方またはどちらか一方に大きく起因することととなり、上記締結箇所の異常やバスバー41またはバスバー41の周辺部品の異常と見なすことができる。そのため、詳細は図5を用いて後述するが、車両状態判定手段28(図2参照)が、車両11が上記走行状態であると判定した場合には、異常検出装置10では、第1の導体抵抗閾値または第2の導体抵抗閾値を用いた異常検出方法(ステップS11からステップS21)にて、車載用バッテリ12の異常検出を行う。
次に、車両11の減速走行時には、車両11の急加速時や通常走行時よりも電流が低減することで、バスバー41の温度及びバスバー抵抗値も、上記車両11の急加速走行時よりも低下する。
仮に、上記車両11の走行状態にて、バスバー抵抗値が、予め設定された抵抗閾値以上に急上昇する場合には、その原因は接触抵抗値または導体抵抗値の両方またはどちらか一方に大きく起因することととなり、上記締結箇所の異常やバスバー41またはバスバー41の周辺部品の異常と見なすことができる。そのため、詳細は図5を用いて後述するが、車両状態判定手段28(図2参照)が、車両11が上記走行状態であると判定した場合には、異常検出装置10では、第1の導体抵抗閾値または第2の導体抵抗閾値を用いた異常検出方法(ステップS11からステップS21)にて、車載用バッテリ12の異常検出を行う。
最後に、車両11の走行後の停車時には、車載用バッテリ12には電流が流れることはなく、バスバー41の温度及びバスバー抵抗値も徐々に低下し、低い状態となる。
仮に、上記車両11の停車状態にて、バスバー抵抗値が、予め設定された抵抗閾値以上に急上昇する場合には、その原因は接触抵抗値に大きく起因することとなり、バスバー41と接続板46との締結箇所の異常と見なすことができる。そのため、詳細は図5を用いて後述するが、車両状態判定手段28(図2参照)が、車両11が停車状態であると判定した場合には、異常検出装置10では、接触抵抗閾値を用いた異常検出方法(ステップS11からステップS16)にて、車載用バッテリ12の異常検出を行う。
尚、図4に示すタイミングチャートでは、車両状態判定手段28(図2参照)が、車載用バッテリ12に流れる電流値から車両11の状態を判定する場合について説明したが、この場合に限定するものではない。例えば、車両状態判定手段28が、速度センサ33(図2参照)を用いて車両11の状態を判定する場合でも良く、アクセル開度センサ34(図2参照)を用いて車両11の状態を判定する場合でも良い。また、本実施形態では、車両11の停車状態と走行状態にて、相違する異常検出方法が用いられるが、更に、詳細に車両11の状態を区分して、車載用バッテリ12の異常検出を行う場合でも良い。
図5に示す如く、先ず、ステップS11において、運転手等の乗員が車両11に搭乗し、イグニッションスイッチ32を押下すると、車両11は、イグニッション・オン状態となる。このとき、車両11の異常検出装置10(図2参照)もオン状態となる。
次に、ステップS12において、電子制御ユニット21(図2参照)は電流測定手段22、電圧測定手段23及び記憶手段24(図2参照)を制御し、電流測定手段22は、車載用バッテリ12を流れる電流値を測定し、記憶手段24へと入力する。一方、電圧測定手段23は、各電池モジュール12A(図3参照)間の各バスバー41(図3参照)に印加される電圧値を測定し、記憶手段24へと入力する。そして、記憶手段24では、電流測定手段22及び電圧測定手段23から入力された電流値及び電圧値を記憶する。尚、上記電流値及び電圧値は、特許請求の範囲に記載した第1の電流値及び第1の電圧値にも対応している。
次に、ステップS13において、電子制御ユニット21はバスバー抵抗算出手段25及び記憶手段24を制御し、バスバー抵抗算出手段25は、記憶手段24に記憶された上記電流値及び電圧値を用いて、各バスバー41のバスバー抵抗値を算出し、記憶手段24へと入力する。そして、記憶手段24では、バスバー抵抗算出手段25から入力されたバスバー抵抗値を記憶する。尚、上記バスバー抵抗値は、特許請求の範囲に記載した第1のバスバー抵抗値にも対応している。
次に、ステップS14において、電子制御ユニット21は車両状態判定手段28及び記憶手段24を制御し、車両状態判定手段28は、図4を用いて上述したように、例えば、記憶手段24に記憶された電流値を用いて、車両11の状態を判定する。
そして、ステップS14のYESにおいて、車両状態判定手段28が、車両11が停車状態であると判定した場合には、ステップS15において、電子制御ユニット21は異常判定手段26及び記憶手段24を制御し、異常判定手段26は、記憶手段24に記憶されたバスバー抵抗値及び抵抗閾値の1つである接触抵抗閾値を用いて、車載用バッテリ12が異常であるか、否かを判定する。
ここで、本実施形態では、抵抗閾値として、バスバー41自体の耐熱温度から設定される第1の導体抵抗閾値と、バスバー41の周辺部品の耐熱温度から設定される第2の導体抵抗閾値と、接触抵抗閾値とが、記憶手段24に記憶されている。そして、第1の導体抵抗閾値は、バスバー41の材質及びその形状に応じて設定される数値であり、本実施形態では300μΩと設定している。第2の導体抵抗閾値は、図3の丸印48にて示す領域に配設される、例えば、接続板46、締結部材47、エンドプレート49や収納ケース42の蓋部等の周辺部品の材質及びその形状に応じて設定される数値であり、本実施形態では100μΩと設定している。接触抵抗閾値は、図3の丸印48にて示すバスバー41と接続板46との締結箇所の抵抗値であり、本実施形態では50μΩと設定している。尚、抵抗閾値は、バスバー41やその周辺部品の材質等に応じて、任意の設計変更が可能である。
そして、ステップS15のYESにおいて、上記バスバー抵抗値が、接触抵抗閾値である50μΩ以上である場合には、異常判定手段26は、上記締結箇所への異物混入等により、車載用バッテリ12に異常が発生していると判定する。
次に、ステップS16において、電子制御ユニット21は報知手段29を制御し、報知手段29は、車両11のインストルメントパネル(図示せず)に警告ランプを表示し、車両11の乗員に車載用バッテリ12に異常が発生していることを報知する。その後、報知を受けた乗員は、車両11をディーラへと持ち込み、適切な対応を受けることで、警告ランプは消灯する。
尚、ステップS15のNOにおいて、上記バスバー抵抗値が、接触抵抗閾値である50μΩより小さい場合には、異常判定手段26は、上記締結箇所への異物混入等はなく、車載用バッテリ12に異常が発生していないと判定する。その後、ステップS12へと戻り、所定の間隔にて、上述した異常検出方法を繰り返す。
次に、ステップS14のNOにおいて、車両状態判定手段28が、車両11が車両状態であると判定した場合には、ステップS17において、電子制御ユニット21は異常判定手段26及び記憶手段24を制御し、異常判定手段26は、記憶手段24に記憶されたバスバー抵抗値及び抵抗閾値の1つである第2の導体抵抗閾値を用いて、車載用バッテリ12が異常であるか、否かを判定する。
そして、ステップS17のYESにおいて、上記バスバー抵抗値が、第2の導体抵抗閾値である100μΩ以上である場合には、異常判定手段26は、バスバー41やその周辺部品での異常の発生や上記締結箇所への異物混入等により、車載用バッテリ12に異常が発生していると判定する。
尚、ステップS17のNOにおいて、上記バスバー抵抗値が、第2の導体抵抗閾値である100μΩより小さい場合には、異常判定手段26は、バスバー41やその周辺部品での異常の発生や上記締結箇所への異物混入等はなく、車載用バッテリ12に異常が発生していないと判定する。その後、ステップS12へと戻り、所定の間隔にて、上述した異常検出方法を繰り返す。
次に、ステップS18において、電子制御ユニット21は入出力制限手段27を制御し、入出力制限手段27は、車載用バッテリ12の入出力を制限する。例えば、車載用バッテリ12から駆動モータ31へと電力を出力している場合には、その出力量を低減し、車載用バッテリ12を流れる電流量を低減させ、バスバー41の発熱温度を所望の温度まで低下させる。
次に、ステップS19において、電子制御ユニット21は電流測定手段22、電圧測定手段23及び記憶手段24を制御し、電流測定手段22は、上記入出力制限後の車載用バッテリ12を流れる電流値を測定し、記憶手段24へと入力する。一方、電圧測定手段23も、上記入出力制限後の各電池モジュール12A間の各バスバー41に印加される電圧値を測定し、記憶手段24へと入力する。そして、記憶手段24では、電流測定手段22及び電圧測定手段23から入力された電流値及び電圧値を記憶する。尚、上記入出力制限後に測定された電流値及び電圧値は、特許請求の範囲に記載した第2の電流値及び第2の電圧値に対応している。
次に、ステップS20において、電子制御ユニット21はバスバー抵抗算出手段25及び記憶手段24を制御し、バスバー抵抗算出手段25は、記憶手段24に記憶された上記入出力制限後の電流値及び電圧値を用いて、各バスバー41の上記入出力制限後のバスバー抵抗値を算出し、記憶手段24へと入力する。そして、記憶手段24では、バスバー抵抗算出手段25から入力されたバスバー抵抗値を記憶する。尚、上記入出力制限後に算出されたバスバー抵抗値は、特許請求の範囲に記載した第2のバスバー抵抗値に対応している。
次に、ステップS21において、電子制御ユニット21は異常判定手段26及び記憶手段24を制御し、異常判定手段26は、記憶手段24に記憶されたバスバー抵抗値及び第2の導体抵抗閾値を用いて、車載用バッテリ12が異常であるか、否かを判定する。
そして、ステップS21のYESにおいて、上記バスバー抵抗値が、再び、第2の導体抵抗閾値である100μΩ以上である場合には、異常判定手段26は、バスバー41やその周辺部品での異常の発生や上記締結箇所への異物混入等により、車載用バッテリ12に異常が発生していると判定する。
次に、ステップS16において、電子制御ユニット21は報知手段29を制御し、報知手段29は、車両11のインストルメントパネル(図示せず)に警告ランプを表示し、車両11の乗員に車載用バッテリ12に異常が発生していることを報知する。その後、報知を受けた乗員は、車両11をディーラへと持ち込み、適切な対応を受けることで、警告ランプは消灯する。
尚、ステップS21のNOにおいて、上記バスバー抵抗値が、第2の導体抵抗閾値である100μΩより小さい場合には、異常判定手段26は、バスバー41やその周辺部品での異常の発生や上記締結箇所への異物混入等はなく、車載用バッテリ12に異常が発生していないと判定する。その後、ステップS12へと戻り、所定の間隔にて、上述した異常検出方法を繰り返す。
上述したように、車両11の停車状態では、車載用バッテリ12に電流が流れないか、あるいは車載用バッテリ12に流れる電流量が少ないため、バスバー抵抗値は接触抵抗値の影響を大きく受ける。そこで、本実施形態の異常検出装置10では、車両11の停車状態時には、接触抵抗閾値を用いて判定することで、車載用バッテリ12の異常は、上記締結箇所への異物混入等による異常と見なすこができる。そして、異常検出装置10では、直ぐに、報知手段29を介して車両11の乗員に車載用バッテリ12の異常を報知することで、乗員は、出来る限り早いタイミングにて、上記締結箇所の異常に対処することができ、車両11の安全走行が実現される。
一方、車両11の走行状態では、車載用バッテリ12に流れる電流量が大きくなり、バスバー41は、早期に高温状態となる。そして、導体抵抗値は温度依存性が高いため、直ぐに、バスバー抵抗値も上昇する。
そこで、本実施形態の異常検出装置10では、車両11の走行状態時には、バスバー41近傍の周辺部品の耐熱温度から導いた第2の導体抵抗閾値を用いて、車載用バッテリ12の異常を判定している。つまり、バスバー41近傍の周辺部品は、通常、バスバー41よりも耐熱温度が低く、バスバー41での耐熱温度の状況下に長時間晒されることで、変形し、破壊される恐れもある。そのため、異常検出装置10では、上記第2の導体抵抗閾値を用いて異常検出を行うことで、バスバー41の温度が、上記第2の導体抵抗閾値による温度以上となることが防止され、バスバー41近傍の周辺部品が、変形し、破壊されることが防止される。
更には、バスバー41の温度が、上記第2の導体抵抗閾値による温度以上となることを防止することで、バスバー41にて発生した熱が、各電池モジュール12Aの電池セル43に伝わり、各電池セル43が暴走モードに陥ることも防止される。
また、上述したように、車両11の走行状態では、直ぐに、バスバー抵抗値が急上昇するため、異常判定手段26では、接触抵抗閾値を用いて判定することができず、上記締結箇所の異常を発見し難くなる。
そこで、異常検出装置10では、車両11の走行状態時には、異常判定手段26が、一度、車載用バッテリ12の異常を判定した後、入出力制限手段27により車載用バッテリ12の入出力を制限する。そして、入出力制限手段27にて上記車載用バッテリ12の異常状態を解消した後、再度、異常判定手段26にて車載用バッテリ12の異常を判定することで、接触抵抗閾値を用いることなく、締結箇所の異常を発見することができる。つまり、入出力制限手段27により車載用バッテリ12の入出力を制限しても、異常判定手段26にて車載用バッテリ12が異常であると判定する場合には、接触抵抗値が高いために、上記締結箇所に異常があると見なすことができるからである。
一方、入出力制限手段27にて上記車載用バッテリ12の異常状態を解消した後、異常判定手段26にて車載用バッテリ12は異常なしと判定した場合には、上記締結箇所にも異常がなく、更には、バスバー41の温度もバスバー41近傍の周辺部品の耐熱温度以下に抑えられ、バスバー41近傍の周辺部品が変形し、破壊されたりすることもない。
尚、本実施形態では、車両11の走行状態時において、異常検出装置10の異常判定手段26では、第2の導体抵抗閾値を用いて判定する場合について説明したが、この場合に限定するものではない。例えば、図5のステップS17において、更に、抵抗閾値の1つである第1の導体抵抗閾値を用いて、車載用バッテリ12が異常であるか、否かを判定する場合でも良い。この場合、バスバー抵抗値が、第2の導体抵抗閾値以上第1の導体抵抗閾値以下の場合には、入出力制限手段27は、車載用バッテリ12の入出力を制限するが、バスバー抵抗値が、第1の導体抵抗閾値以上の場合には、車両11を緊急停止させることで、車両11の乗員の安全を優先させることができる。その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲にて種々の変更が可能である。
10 異常検出装置
11 車両
12 車載用バッテリ
12A 電池モジュール
21 電子制御ユニット
22 電流測定手段
23 電圧測定手段
24 記憶手段
25 バスバー抵抗算出手段
26 異常判定手段
27 入出力制限手段
28 車両状態判定手段
29 報知手段
31 駆動モータ
33 速度センサ
34 アクセル開度センサ
41 バスバー
42 収納ケース
43 電池セル
46 接続板
47 締結部材

Claims (10)

  1. 複数の電池モジュール間がバスバーを介して直列に接続されていると共に車両に搭載される車載用バッテリの異常を検出する車載用バッテリの異常検出装置であって、
    前記車載用バッテリを流れる電流を測定する電流測定手段と、
    前記電池モジュール間の前記バスバーに印加される電圧を測定する電圧測定手段と、
    前記電流測定手段にて測定した電流値と前記電圧測定手段にて測定した電圧値とを用いて、前記バスバーのバスバー抵抗値を算出するバスバー抵抗算出手段と、
    前記バスバーの抵抗閾値を記憶する記憶手段と、
    前記バスバー抵抗値と前記抵抗閾値とを比較し、前記車載用バッテリの異常を判定する異常判定手段と、
    前記車両の乗員に報知する報知手段と、を有し、
    前記報知手段では、前記異常判定手段にて前記車載用バッテリが異常であると判定した場合に、前記乗員に前記車載用バッテリの異常を報知することを特徴とする車載用バッテリの異常検出装置。
  2. 前記記憶手段では、前記抵抗閾値として、少なくとも前記バスバーの接続状態を判定する接触抵抗閾値を記憶することを特徴とする請求項1に記載の車載用バッテリの異常検出装置。
  3. 前記車両の状態を判定する車両状態判定手段と、を更に有し、
    前記車両状態判定手段にて少なくとも前記車両が停止状態であると判定した場合に、
    前記異常判定手段では、前記バスバー抵抗値が前記接触抵抗閾値以上となることで、前記車載用バッテリが異常であると判定することを特徴とする請求項2に記載の車載用バッテリの異常検出装置。
  4. 前記車両状態判定手段では、少なくとも前記車両の速度、前記車両のアクセル開度または前記電流値を用いて、前記車両の状態を判定することを特徴とする請求項3に記載の車載用バッテリの異常検出装置。
  5. 複数の電池モジュール間がバスバーを介して直列に接続されていると共に車両に搭載される車載用バッテリの異常を検出する車載用バッテリの異常検出装置であって、
    前記車載用バッテリを流れる電流を測定する電流測定手段と、
    前記電池モジュール間の前記バスバーに印加される電圧を測定する電圧測定手段と、
    前記電流測定手段にて測定した第1の電流値と前記電圧測定手段にて測定した第1の電圧値とを用いて、前記バスバーの第1のバスバー抵抗値を算出するバスバー抵抗算出手段と、
    前記バスバーの抵抗閾値を記憶する記憶手段と、
    前記第1のバスバー抵抗値と前記抵抗閾値とを比較し、前記車載用バッテリの異常を判定する異常判定手段と、
    前記異常判定手段にて前記車載用バッテリを異常と判定した場合に、前記車載用バッテリの入出力を制限する入出力制限手段と、
    前記車両の乗員に報知する報知手段と、を有し、
    前記入出力制限手段にて前記車載用バッテリの入出力が制限された場合に、
    前記バスバー抵抗算出手段では、更に、前記電流測定手段にて測定した第2の電流値と前記電圧測定手段にて測定した第2の電圧値とを用いて、第2のバスバー抵抗値を算出し、
    前記異常判定手段では、更に、前記第2のバスバー抵抗値と前記抵抗閾値とを比較し、前記車載用バッテリの異常を判定し、
    前記報知手段では、前記異常判定手段にて、再度、前記車載用バッテリが異常であると判定された場合に、前記乗員に前記車載用バッテリの異常を報知することを特徴とする車載用バッテリの異常検出装置。
  6. 前記車両の状態を判定する車両状態判定手段と、を更に有し、
    前記車両状態判定手段にて少なくとも前記車両が走行状態であると判定した場合に、
    前記異常判定手段では、前記第1のバスバー抵抗値が前記抵抗閾値以上となることで、前記車載用バッテリが異常であると判定することを特徴とする請求項5に記載の車載用バッテリの異常検出装置。
  7. 前記異常判定手段では、前記第2のバスバー抵抗値が前記抵抗閾値以上となることで、前記車載用バッテリが異常であると判定することを特徴とする請求項6に記載の車載用バッテリの異常検出装置。
  8. 前記記憶手段では、前記抵抗閾値として、少なくとも前記バスバーの状態を判定する第1の導体抵抗閾値または前記バスバー近傍に配設される周辺部品の状態を判定する第2の導体抵抗閾値を記憶することを特徴とする請求項6または請求項7に記載の車載用バッテリの異常検出装置。
  9. 前記異常判定手段では、前記抵抗閾値として前記第2の導体抵抗閾値を用いることを特徴とする請求項8に記載の車載用バッテリの異常検出装置。
  10. 前記車両状態判定手段では、少なくとも前記車両の速度、前記車両のアクセル開度または前記第1の電流値を用いて、前記車両の状態を判定することを特徴とする請求項6から請求項9のいずれか1項に記載の車載用バッテリの異常検出装置。
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