JP2014225707A - 基板処理装置 - Google Patents

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尚秀 伊藤
長田 圭司
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圭司 長田
大輔 森澤
Daisuke Morisawa
大輔 森澤
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Abstract

【課題】基板を載置する載置領域が処理容器の周方向に沿って複数設けられた回転テーブルを備えた基板処理装置を用いて成膜処理を行うにあたり、コストアップ及びパーティクルの発生を抑えながら、複数の載置領域のうちある任意の載置領域だけで製品用の基板に対して成膜処理を行うこと。
【解決手段】例えば6つのスロット20のうち特定のスロット20だけで製品ウエハWに成膜処理を行う時、当該特定のスロット20については予め製品ウエハWが搬送されるように、また他のスロット20についてはダミーウエハWが搬送されるように設定する。そして、製品ウエハWの搬送先のスロット20を指定するにあたり、搬送容器5内におけるウエハWの収納位置のどのウエハWを搬送するかについても指定する。また他のモードでは、ダミーウエハをどのスロットに載置するかを設定することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、処理容器内において複数の基板を回転テーブル上にて各々公転させながら、当該処理容器内にて基板の処理を行う基板処理装置に関する。
半導体ウエハ(以下「ウエハ」と言う)に例えば酸化シリコン(SiO2)膜などの薄膜を成膜する装置として、例えば特許文献1に記載のセミバッチタイプの装置が知られている。具体的には、この装置には、真空容器内にて鉛直軸周りに回転自在に構成された回転テーブルが設けられており、この回転テーブル上には、ウエハを載置(収納)するための凹部がスロットとして周方向に沿って複数箇所例えば5箇所に形成されている。
また、真空容器とウエハの搬送容器(FOUP:Front−Opening Unified Pod)が置かれるロードポートとの間には、トランスファーモジュール、ロードロック室及びローダモジュールが真空容器側からこの順番で配置されている。そして、FOUP内の例えば5枚のウエハは、トランスファーモジュール及びローダモジュールに各々配置された搬送アームを介して、回転テーブルを間欠的に回転させながら真空容器内に順次搬入される。その後、回転テーブルにより各ウエハを公転させると共に、各々のウエハに対して処理ガスを供給することによって、各ウエハ間において均一性の高い薄膜が形成される。
ここで、このような成膜装置において、5つのスロットのうちある一のスロットについて、当該一のスロットにて成膜される薄膜の特性を評価したいという要請がある。即ち、既述のようにいずれのスロットでも同様の特性を持つ薄膜が得られるが、例えば特定のスロットにて薄膜の特性の再現性を確認する場合がある。このような場合には、前記一のスロット以外の他の4つのスロットにおいても同様にウエハの成膜処理を行うと、前記他の4つのスロットに置かれるウエハの分だけコストアップに繋がってしまう。一方、前記他のスロットにウエハを置かずに前記一のスロットだけにウエハを載置して成膜処理を行うと、前記他のスロットの底面に薄膜が形成されて、後続の処理において別のウエハの裏面の汚染が生じたり、あるいはパーティクルの発生の原因となったりしてしまう。
既述の特許文献1には、このような特定のスロットにて成膜される薄膜の特性を評価する技術については記載されていない。
特開2010−239102
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、基板を載置する載置領域が処理容器の周方向に沿って複数設けられた回転テーブルを備えた基板処理装置を用いて処理を行うにあたり、コストアップ及びパーティクルの発生を抑えながら、複数の載置領域のうちある任意の載置領域において製品用の基板に対して処理を行うことのできる技術を提供することにある。
本発明の基板処理装置は、
処理容器と、この処理容器内に設けられ、各々基板を載置する複数の載置領域がその周方向に沿って形成されると共に鉛直軸周りに回転自在な回転テーブルと、基板を処理するために前記載置領域に処理ガスを供給する処理ガス供給部と、を備えたプロセスモジュールと、
製品基板が収納された搬送容器を載置するためのロードポートと、
ダミー基板が収納されたダミー基板収納部と、
前記ロードポート上の搬送容器または前記ダミー基板収納部と前記回転テーブルとの間で製品基板またはダミー基板の受け渡しを行うための搬送機構が設けられた搬送室と、
前記搬送容器内の少なくとも1枚の製品基板について前記複数の載置領域のうちいずれの載置領域に搬送するかを設定するための設定部と、
前記設定部にて設定された製品基板が搬入される載置領域以外の他の載置領域には、ダミー基板を搬入するように制御信号を出力する制御部と、を備えたことを特徴とする。
前記基板処理装置としては、以下のように構成しても良い。
第1の搬送モードと第2の搬送モードとを選択するためのモード選択部を備え、
前記第1の搬送モードは、前記設定部を用いずに搬送容器内の製品基板を順次前記載置領域に搬送し、製品基板の数が載置領域の数に満たない時にダミー基板により載置領域を満たすように制御信号を出力するモードであり、
前記第2の搬送モードは、前記設定部に相当する設定画面が表示され、この設定画面により設定された設定事項が有効になるモードである構成。
前記制御部は、複数の前記載置領域について前記処理容器の周方向に沿って順番に製品基板あるいはダミー基板を搬入するように制御信号を出力する構成。
前記搬送室には、処理容器と、この処理容器内に設けられ、各々基板を載置する複数の載置領域がその周方向に沿って形成されると共に鉛直軸周りに回転自在な回転テーブルと、基板を処理するために前記載置領域に処理ガスを供給する処理ガス供給部と、を備えた、前記プロセスモジュールとは別のプロセスモジュールが接続され、
前記設定部は、前記少なくとも一枚の製品基板について、前記プロセスモジュール及び前記別のプロセスモジュールの一方のプロセスモジュールにおける複数の前記載置領域のうちいずれか一つの載置領域を対応付けて設定するものである構成。
前記制御部は、プロセスモジュールにおける一の処理が終了して続く他の処理を開始する時、これら一の処理と他の処理とにおいて前記回転テーブル上におけるダミー基板の配置レイアウトが揃っている場合には、前記一の処理における製品基板を前記処理容器から搬出した後、当該一の処理におけるダミー基板については前記回転テーブルに載置したまま、前記他の処理における製品基板を前記処理容器に搬入するように制御信号を出力する構成。前記設定部は、プロセスモジュールにおける一の処理と当該一の処理に続く他の処理において前記回転テーブル上におけるダミー基板の配置レイアウトが揃っている場合には、前記一の処理における製品基板を前記処理容器から搬出した後、当該一の処理におけるダミー基板については前記回転テーブルに載置したまま、前記他の処理における製品基板を前記処理容器に搬入する機能の有効及び無効を切り替える切り替え部を備えている構成。
本発明は、基板の載置領域が処理容器の周方向に沿って複数箇所に設けられた回転テーブルを備えた基板処理装置を用いて処理を行うにあたり、複数の載置領域のうち少なくとも一つの載置領域について、製品基板の搬送先の載置領域として予め指定している。また、製品基板の搬送先として載置領域を指定するにあたり、搬送容器内のどの収納位置における製品基板を搬送するかについても指定している。そして、前記少なくとも一つの載置領域には製品基板を載置し、残りの全ての載置領域にはダミー基板を載置している。そのため、複数の載置領域のうち処理が必要な載置領域には製品基板を載置すると共に、残りの処理が不要な載置領域にはダミー基板を載置できる。従って、製品基板の不要な消費を抑制すると共に、載置領域への成膜を抑えながら、任意の位置における載置領域にて成膜処理を行うことができる。
本発明の基板処理装置を示す模式図である。 前記基板処理装置におけるプロセスモジュールを示す縦断面図である。 前記プロセスモジュールを示す斜視図である。 前記プロセスモジュールを示す横断平面図である。 前記プロセスモジュールを周方向に沿って切断して展開した縦断面図である。 前記基板処理装置における入力部を示す概略図である。 前記入力部に表示される画面の一例を示す模式図である。 前記基板処理装置における基板に対する処理の流れを示すフロー図である。 前記基板処理装置の作用を示す模式図である。 前記基板処理装置の作用を示す模式図である。 前記基板処理装置の作用を示す模式図である。 前記基板処理装置の作用を示す模式図である。 前記基板処理装置における基板に対する処理の流れを示すフロー図である。 前記入力部に表示される画面の一例を示す概略図である。 前記入力部に表示される画面の一例を示す概略図である。 前記入力部に表示される画面の一例を示す概略図である。 前記入力部に表示される画面の一例を示す概略図である。 前記入力部に表示される画面の一例を示す概略図である。 前記入力部に表示される画面の一例を示す概略図である。 前記入力部に表示される画面の一例を示す概略図である。 前記入力部に表示される画面の一例を示す概略図である。 前記基板処理装置における作用を示す模式図である。 前記基板処理装置の他の例において入力部に表示される画面の一例を示す概略図である。 前記他の例における処理の流れを示すフロー図である。 前記他の例における作用を示す模式図である。 前記他の例における作用を示す模式図である。 前記基板処理装置の別の例における処理の流れを示すフロー図である。 前記別の例における作用を示す模式図である。 前記別の例における作用を示す模式図である。 前記基板処理装置の他の例において入力部に表示される画面の一例を示す概略図である。 他の例における入力画面の操作状態を示す説明図である 他の例における基板処理装置を示す説明図である。 他の例においてウエハを回転テーブルに受け渡す様子を示す説明図である
[装置構成]
本発明の基板処理装置の実施の形態の一例について、図1〜図7を参照して説明する。始めに基板処理装置の概略について簡単に説明すると、この装置は、ウエハWを載置する載置領域が処理容器の周方向に沿って複数箇所に配置された回転テーブルを備えたプロセスモジュール1を備えており、このプロセスモジュール1にて各ウエハWに対して成膜処理を行うように構成されている。そして、この装置は、処理容器にウエハWを搬送するにあたり、載置領域の各々について、製品用ウエハW及びダミーウエハWのうち任意の種別のウエハWを載置できる機能を備えている。以下に、前記機能について詳述する前に、基板処理装置及びプロセスモジュール1の構成について説明する。
プロセスモジュール1は、図1に示すように、左右に横並びに2箇所に設けられており、互いに同じ構成となっている。これらプロセスモジュール1、1の並びに対して手前側に離間した位置には、内部が真空雰囲気に維持される真空搬送室2が気密に接続されている。この真空搬送室2の内部には、ウエハWを搬送するために、例えば多関節アームからなる真空搬送アーム2aが搬送機構として2枚配置されている。これら真空搬送室2及び真空搬送アーム2aは、トランスファーモジュールをなしている。図1中Gはゲートバルブである。
真空搬送室2の手前側には、大気雰囲気と真空雰囲気との間で内部の圧力を切り替え自在に構成されたロードロック室3が横並びに例えば3箇所に気密に接続されている。また、これらロードロック室3の並びの手前側には、内部が大気雰囲気に保たれた大気搬送室4が接続されており、この大気搬送室4にはウエハWを搬送する搬送機構である大気搬送アーム4aが配置されている。これら大気搬送室4及び大気搬送アーム4aは、ローダモジュールをなしている。
この大気搬送室4の手前側には、搬送容器(FOUP)5が載置される領域であるロードポート6が配置されており、このロードポート6は、搬送容器5が横並びに例えば3箇所に載置されるように構成されている。そして、ロードポート6において搬送容器5が載置される3つ領域のうち、例えば2つの領域については製品ウエハWが収納された搬送容器5が載置され、残りの1つの領域についてはダミーウエハWが収納された搬送容器5が載置されるように構成されている。
ここで、前記3つの領域(ポート)について右側から左側に向かって順番に「LP1」、「LP2」及び「LP3」と呼ぶ。また、製品ウエハWが収納された搬送容器5及びダミーウエハWが収納された搬送容器5に夫々「P」及び「D」の符号を付すと、この例では搬送容器5Pは右側2箇所のポートLP1、LP2に配置され、ダミー基板収納部をなす搬送容器5Dは左端のポートLP3に配置されている。そして、「製品ウエハW」とは、半導体装置を実際に製造する時、デバイスを形成するために使用される通常のウエハWである。一方、「ダミーウエハW」とは、製品ウエハWを用いる必要のない処理を行う場合であって、後述のスロット20を空のままにしないために使用されるウエハWである。従って、製品ウエハWについては、成膜処理が施されると、搬送容器5P内に戻されると共に、次の処理を行うために搬送されていく。一方、ダミーウエハWは、製品ウエハWと共に成膜処理が施されると、搬送容器5D内に戻された後、後続の処理に使用される場合がある。
続いて、プロセスモジュール1について説明する。このプロセスモジュール1は、図2〜図4に示すように、平面形状が概ね円形である処理容器をなす真空容器10と、この真空容器10内に設けられ、当該真空容器10の中心に回転中心を有する回転テーブル12とを備えている。真空容器10の天板11の上面側における中央部には、真空容器10内の中心部領域Cにおいて互いに異なる処理ガス同士が混ざり合うことを抑制するために、窒素(N2)ガスを供給するための分離ガス供給管15が接続されている。図2中13は、シール部材例えばOリングであり、17は真空容器10の底面部14と回転テーブル12との間に設けられたヒータユニットである。また、図2中18は、ヒータユニット17の配置空間をパージするためのパージガス供給管である。
回転テーブル12は、中心部にて概略円筒形状のコア部12aに固定されており、このコア部12aの下面に接続されると共に鉛直方向に伸びる回転軸12bによって、鉛直軸周りに回転自在に構成されている。図2中12cは回転軸12bを鉛直軸周りに回転させる駆動部であり、12dは回転軸12b及び駆動部12cを収納するケース体である。ケース体12dには、回転テーブル12の下方領域に窒素ガスをパージガスとして供給するためのパージガス供給管12eが接続されている。
回転テーブル12の表面部には、図2〜図4に示すように、ウエハWを落とし込んで保持するために、円形の凹部がスロット(載置領域)20として設けられており、このスロット20は、当該回転テーブル12の回転方向(周方向)に沿って複数箇所例えば5箇所に形成されている。スロット20の通過領域と各々対向する位置には、4本のノズル31、32、41、42が真空容器10の周方向に互いに間隔をおいて放射状に配置されている。これら各ノズル31、32、41、42は、例えば真空容器10の外周壁から中心部領域Cに向かってウエハWに対向して水平に伸びるように各々取り付けられている。この例では、後述の搬送口19から見て時計周り(回転テーブル12の回転方向)に第2の処理ガスノズル32、分離ガスノズル41、第1の処理ガスノズル31及び分離ガスノズル42がこの順番で配列されている。
各ノズル31、32、41、42は、流量調整バルブを介して夫々以下の各ガス供給源(図示せず)に夫々接続されている。即ち、第1の処理ガスノズル31は、Si系の原料ガス(例えばBTBAS:ビスターシャルブチルアミノシラン)の貯留部に接続されている。また、第2の処理ガスノズル32は、例えばオゾン(O3)ガスの貯留部(詳しくはオゾナイザーの設けられた酸素(O2)ガス源)に接続されている。分離ガスノズル41、42は、分離ガスである窒素ガスのガス供給源に各々接続されている。これらガスノズル31、32、41、42の例えば下面側には、図5に示すように、ガス吐出孔33が回転テーブル12の半径方向に沿って複数箇所に形成されている。尚、図5は、回転テーブル12の回転方向に沿って真空容器10を切断して展開した縦断面を示している。
分離ガスノズル41、42が配置された領域における真空容器10の天板11には、図4及び図5に示すように、概略扇形の凸状部34が設けられており、従って当該分離ガスノズル41、42は、この凸状部34内に収められている。こうして分離ガスノズル41、42における回転テーブル12の周方向両側には、各処理ガス同士の混合を阻止するために、前記凸状部34の下面である低い天井面が配置され、この天井面の前記周方向両側には、当該天井面よりも高い天井面が配置されている。
回転テーブル12と真空容器10の内壁面との間における底面部14には、2つの排気口61、62が形成されている。これら2つの排気口61、62のうち一方及び他方を夫々第1の排気口61及び第2の排気口62と呼ぶと、第1の排気口61は、第1の処理ガスノズル31と、当該第1の処理ガスノズル31よりも回転テーブル12の回転方向下流側における凸状部34との間に形成されている。第2の排気口62は、第2の処理ガスノズル32と、当該第2の処理ガスノズル32よりも回転テーブル12の回転方向下流側における凸状部34との間に形成されている。これら第1の排気口61及び第2の排気口62は、図2に示すように、各々バタフライバルブなどの圧力調整部65の介設された排気管63により、真空排気機構である真空ポンプ64に接続されている。
真空容器10の側壁面におけるある一部例えば既述の分離ガスノズル42から見て回転テーブル12の回転方向下流側且つ第2の処理ガスノズル32から見て回転テーブル12の回転方向上流側には、ウエハWの搬送口19が形成されている。既述の真空搬送アーム2aによって、この搬送口19を介して真空容器10に対してウエハWの搬入出が行われる。この搬送口19を臨む位置における回転テーブル12の下方側には、回転テーブル12の貫通口を介してウエハWを裏面側から持ち上げるための昇降ピン(いずれも図示せず)が設けられている。
ここで、真空容器10内にウエハWを搬入する時の回転テーブル12の位置及び動作について説明する。このプロセスモジュール1は、既述のように回転テーブル12を鉛直軸周りに回転させながら成膜処理を行うように構成されており、従ってウエハW間における処理の均一性が高い。そのため、真空容器10内に5枚のウエハWを搬入するにあたり、5つのスロット20のうちどのスロット20から搬入動作を始めても、成膜後の薄膜の特性については大きな影響がない。
しかしながら、成膜処理が終了した時、例えば各々のウエハWにおける薄膜の特性と当該ウエハWが処理されたスロット20との相関を調べるために、各ウエハWについてどのスロット20で処理を行ったかをトレースできるようにしておく必要がある。また、各ロット間において、各スロット20への搬送の順番をできるだけ揃えておくことが好ましい。そこで、5つのスロット20について、仮想的に順番を付けておき、どのロットでもこれらスロット20に対して順番にウエハWが搬送されるようにしている。言い換えると、回転テーブル12について、ウエハWの搬入を開始する時の初期位置を設定していると言える。
ここで、5つのスロット20について、以降の説明を簡略化するために、仮想的に番号を付しておく。具体的には、後述の図11に示すように、回転テーブル12が前記初期位置に設定された時において、搬送口19を臨む位置におけるスロット20に「21」の符号を付す。また、この初期位置から回転テーブル12を時計周りに360°÷5だけ回転させた時に当該搬送口19を臨むスロット20に「22」の符号を付す。こうして5つのスロット20に順番に21〜25の符号を付すと、各スロット20には回転テーブル12の回転方向とは逆周り(反時計周り)に番号が振られる。
そして、これらスロット21〜25に対してウエハWの搬送を行うにあたり、スロット21〜25に対して飛び飛びでウエハWの搬送動作を行った場合には、具体的にはスロット21にウエハWを搬入した後、スロット23にウエハWを搬入する場合には、回転テーブル12が余分に回転する分だけスループットの低下に繋がってしまう。そこで、5枚のウエハWを真空容器10内に例えば搬入する時には、初期位置におけるスロット21にウエハWを搬入し、続いてスロット22、23、24、25の順番でウエハWの搬入動作を行っている。従って、後述の「PMスロット選択モード」において成膜処理を行う場合であっても、以上説明した通常の処理との間でできるだけウエハWの搬送手順や成膜プロセスを揃えるために、当該処理と同じ順番でウエハWの搬送動作が行われる。
以上説明したプロセスモジュール1を備えた既述の基板処理装置には、図1に示すように、装置全体の動作のコントロールを行うためのコンピュータからなる制御部71が設けられており、この制御部71は、CPU72及び作業用のメモリ73を備えている。また、制御部71には、ウエハWに対して成膜処理を行うためのプログラム74が設けられており、このプログラム74は、通常処理プログラム74aと、スロット指定処理プログラム74bとを備えている。通常処理プログラム74aは、例えば多数枚のウエハWに対して連続して成膜処理を行う時に用いられるプログラムである。スロット指定処理プログラム74bは、任意のスロット20だけについて、製品ウエハWを用いて、成膜される薄膜の特性を評価する時に使用されるプログラムである。
即ち、例えば特定のスロット20について成膜処理の再現性を確認する時など、当該特定のスロット20以外の他のスロット20についても製品ウエハWを使用すると、前記他のスロット20にて処理される製品ウエハWについてはいわば無駄になり、コストアップに繋がってしまう。一方、前記他のスロット20にウエハWを載置せずに成膜処理を行うと、当該他のスロット20の例えば底面(回転テーブル12の表面)に薄膜が成膜されて、後続の処理において別のウエハWの裏面を汚染したり、パーティクルの原因となったりしてしまう。そこで、このプログラム74bは、特定のスロット20については製品ウエハWを収納し、他のスロット20についてはダミーウエハWを収納して成膜処理を行うように構成されている。これらプログラム74a、74bは、後述の装置の動作を実行するようにステップ群が組まれており、ハードディスク、コンパクトディスク、光磁気ディスク、メモリカード、フレキシブルディスクなどの記憶媒体である記憶部75から制御部71内にインストールされる。
ここで、以上のプログラム74a、74bにおいて製品ウエハWとダミーウエハWとを使い分けるにあたり、既述の制御部71には、3つの搬送容器5の各々について、製品ウエハWと、ダミーウエハWとのいずれのウエハWが収納されているかの情報が格納される記憶領域76が設けられている。そして、基板処理装置には、プログラム74a、74bの切り替えや、記憶領域76への前記情報の入力を行うために、例えばディスプレイ(表示部)、キーボードやマウス(入力装置)を備えたコンピュータからなる入力部77が設けられている。この入力部77について、前記ディスプレイに表示される画面を参照しながら図6を用いて以下に説明する。
ディスプレイの上段には、左側から右側に向かって「LP1ロットスタート」及び他の各ボタン80がこの順番で配置されている。これらボタン80は、ディスプレイ上においてマウスポインタを当該ボタン80に合わせてマウスのボタンをクリックすることにより、あるいはディスプレイを作業者が直接触ることにより選択できるようになっている。以下に説明する他のボタンなどについても同様にマウスボタンのクリックや作業者が触ることで選択できるように構成されている。尚、以降の説明において、ボタン80を「選択する」ことについて、ボタン80を「押す」と表記する場合がある。
「LP1ロットスタート」は、このディスプレイに表示されている各項目に対して必要な情報を入力したり、ウエハWに対するレシピなどを選択したりした後、ポートLP1に載置された搬送容器5の各ウエハWに対して、プロセスモジュール1を用いて実際の処理をスタートさせる時に押すためのボタンである。
そして、各ボタン80の下側におけるディスプレイの中段には、ポートLP1に載置される搬送容器5内の各ウエハWに対して行われる処理の詳細が表示されている。即ち、前記中段の左端には、搬送容器5内の例えば25枚の各ウエハWの収納位置に対応する番号が下から上に向かって付された領域81が表示されている。この「収納位置」は、通常「スロット」と呼ばれるが、プロセスモジュール1における「スロット20」と用語の混在を避けるために、この明細書では「収納位置」と呼ぶことにする。尚、この収納位置については、ディスプレイの上下方向における表示領域をできるだけ狭く抑えるため、奇数の番号については右側寄りに記載され、偶数の番号については左寄りに記載されている。
これらウエハWの収納位置の奇数の番号の並び82と、偶数の番号の並び83とに挟まれる領域には、各々のウエハWについて、処理を行うロットを選択した時に付される当該ロットの番号と、当該ロットを選択した順番に付される番号とが表示される表示窓84が各ウエハW(番号)毎に個別に設けられている。即ち、この表示窓84には、2つの数字とこれら2つの数字の間におけるハイフン(−)とが表示されており、例えばロット1における1番目のウエハWについては「1−1」が表示され、例えばロット5における3番目のウエハWについては「5−3」が表示されている。そして、ロット指定されていない(未入力の)ウエハWについては、「0−0」が表示されている。
図6では、最下段の(1枚目)のウエハWについてはロット1の1番目の表示「1−1」がなされており、下から2枚目のウエハWについてはロット1の2番目の表示「1−2」がなされている。また、下から3枚目のウエハWについてはロット2の1番目(「2−1」)であり、下から4枚目のウエハWについてはロット2の2番目(「2−2」)である。そして、下から5枚目よりも上段側のウエハWについては、ロット指定されておらず(「0−0」)、従って図6はポートLP1におけるロット設定の途中の段階を示している。このロット指定の手法については、後で詳述する。尚、表示窓84における後段側の数字については、既述のようにあるロットにおいて何番目にロット指定を行ったかを示す番号であり、後述のスロット20の番号とは無関係である。
そして、前記領域81の右側には、搬送容器5の内部を模式的に横から見た様子を示す模式図85が表示されており、この模式図85における各ウエハWは、当該模式図85の左側における領域81における各ウエハWについての表示(番号及び表示窓84)に対応するように配置されている。そして、既述のロット指定が終了したウエハWについては、表示窓84にロット番号が表示されると共に、この模式図85についてもウエハWの表示が現れるように構成されている。従って、図6では、既述のように最下段から4枚のウエハWについてはロット指定が終了していることから、これら4枚のウエハWに対応する位置における模式図85には、各々ウエハW(横に伸びる棒状の図)が表示されている。
模式図85の右側には、「スロット選択モード」、「PMスロット選択モード」、「PJID設定」及び「ロット設定クリア」の4つのボタン80と、各ロットの名称や具体的な処理内容が表示されたレシピ表86とが夫々上下に分かれて並んでいる。「スロット選択モード」とは、搬送容器5内の各ウエハWに対して個別にロット指定するためのボタン80である。「PMスロット選択モード」とは、後で詳述するように、各ウエハWについて、ロットの設定に加えて、搬送先のスロット20についても設定するための設定部をなすボタン80である。「PJID設定」とは、各ロットに対して名称を付すためのボタン80である。「ロット設定クリア」とは、現在設定しているロットについて設定した内容を消去するためのボタン80である。尚、図6は、「PMスロット選択モード」をオフにした状態を表している。
レシピ表86の上段側には、左側から右側に向かって順番に「ロット1」、「ロット2」、「ロットn(n:自然数)」が並んでおり、各ロットの番号を選択する(押す)ことによって、当該ロットの内容が選択状態(編集状態)となるように構成されている。また、各ロット番号の下側には、PJID、ウエハWの搬送経路、レシピ名及び2つのプロセスモジュール1、1のうちどちらのプロセスモジュール1で処理を行うかなどといった情報が各々のロット番号に対応して表示されている。「ウエハWの搬送経路」とは、例えば3つのロードロック室3のうちどのロードロック室3を使用するか、あるいは2枚の真空搬送アーム2aのうちどちらを使用するかなどといった情報となっている。「レシピ名」とは、プロセスモジュール1にて行われる具体的な処理内容であり、例えば処理ガスの流量、処理圧力、回転テーブル12の回転数、処理時間あるいは処理温度などが対応付けられている。レシピ表86の下段には、スクロールボタン87が配置されており、このスクロールボタン87を押すことによって、ディスプレイに表示されるロット番号が左右にずれるように構成されている。
ディスプレイの下段には、「終了」、「中止」及び「レシピ設定」の各ボタン80が横並びに配置されており、ロット設定の終了や中止、あるいはレシピの具体的な編集を行うように構成されている。
そして、このディスプレイにおける例えば既述の「セレクトスクリーン」を押すことにより、図7に示すように、各ポートLP1〜LP3に載置される各搬送容器5について、製品ウエハW及びダミーウエハWのどちらのウエハWが収納されているかを選択する選択画面88が表示される。そして、この選択画面88で選択した情報が既述の記憶領域76に記憶される。尚、このような選択画面88を設けずに、例えばポートLP3には必ずダミーウエハWを収納した搬送容器5を載置するものとして基板処理装置を運用しても良い。
以上説明した制御部71から装置の各部位に制御信号を出力するにあたり、既述の図1に示すように、当該装置には、当該制御部71と同様に装置の各部位に制御信号を出力できるように構成された、入力部77とは別の表示部や入力装置を備えたホストコンピュータ78が設けられている。即ち、既述の入力部77は基板処理装置の製造メーカ側が使用する端末であり、一方ホストコンピュータ78は当該装置が納入される納入先にて使用される端末である。従って、ホストコンピュータ78の表示部についても、以上説明した入力部77と同様の操作画面が表示されるように構成されると共に、後述の第1の搬送モード及び第2の搬送モードを実行できるように構成されている。言い換えると、ホストコンピュータ78は、制御部71を介してプログラム74に各項目を直接設定できるように構成されており、前記納入先から見ると入力部77がホストコンピュータ78をなしていても良い。
(装置の作用:連続処理時)
続いて、入力部77におけるレシピの設定方法と共に、上述の基板処理装置における作用について、図8〜図12を参照して説明する。始めに、「PMスロット選択モード」をオフにした状態、即ち例えば製品ウエハWに対して連続して処理を行う時(半導体装置の生産時)の第1の搬送モードについて説明する。先ず、既述の図7の選択画面88において、例えばポートLP1、LP2については製品ウエハWが収納された搬送容器5が載置され、ポートLP3についてはダミーウエハWが収納された搬送容器5が載置されるものと設定する。このように各ポートLP1〜LP3に載置されるウエハWの種別を設定するにあたり、ロードポート6に搬送容器5が実際に載置される前に設定しても良いし、各搬送容器5をロードポート6に載置した後で設定しても良い。
次いで、ポートLP1の各製品ウエハWについて処理レシピを設定する(ステップS11)。具体的には、図6のレシピ表86における「ロット1」を押すと共に、表示窓84における最下段のウエハW(ウエハ1)を押すと、当該ウエハWがロット1として設定される。次いで、表示窓84における下側から2枚目のウエハWについても同様にロット1に組み込む。こうして複数枚のウエハWに対して順次ロット1に設定すると共に、レシピ表86においてPJIDや具体的なレシピの内容を設定する。この例では、ロット1として、9枚の製品ウエハWを設定したものとする。続いて、同様にロット2以降の他のロットについてもレシピや処理対象となるウエハWの番号を設定すると共に、ポートLP2の各製品ウエハWについても同様にレシピを設定する。尚、入力部77におけるディスプレイでは、編集中の(選択中の)ロットにおけるレシピ表86や表示窓84について、他の編集済みあるいは未編集のロットとは異なる表示色となっている。
そして、図6における「LP1ロットスタート」を押すと、ポートLP1における各製品ウエハWに対して実際の搬送動作及び成膜処理が開始される。具体的には、回転テーブル12を初期位置に設定する(ステップS12)。即ち、5つのスロット20(21〜25)のうち、スロット21が搬送口19に臨むように回転テーブル12の位置を設定する。次いで、図9に示すように、大気搬送アーム4aを用いてロードポート6(詳しくはポートLP1)から製品ウエハWを取り出して、大気雰囲気に設定されたロードロック室3に搬入する。続いて、ロードロック室3を気密に閉じると共に、当該ロードロック室3内を真空引きした後、真空搬送室2側のゲートバルブGを開放する。そして、真空搬送アーム2aを用いて、図10に示すように、ウエハWを2つのプロセスモジュール1、1のうち例えば右側のプロセスモジュール1の回転テーブル12におけるスロット21に載置する(ステップS13)。
このようにあるウエハWの搬入が終了した時、当該ウエハWが含まれるロットにまだ未搬送のウエハWが残っている場合には、具体的にはロット1にはまだ8枚のウエハWが残っているので、別のウエハWの搬入を行う(ステップS14)。そして回転テーブル12に5枚のウエハWが載置されるまで、回転テーブル12を間欠的に回転させながら、ウエハWの搬入を繰り返す(ステップS15、S16)。
次いで、真空容器10を気密に閉じると共に、真空容器10内を成膜圧力に設定する。また、回転テーブル12を例えば2rpm〜240rpmで時計周りに回転させながら、ヒータユニット17によりウエハWを加熱する。
続いて、処理ガスノズル31、32から夫々Si系ガス及びオゾンガスを吐出すると共に、分離ガスノズル41、42から分離ガスを所定の流量で吐出し、分離ガス供給管15及びパージガス供給管18からも窒素ガスを所定の流量で吐出する。回転テーブル12上のウエハWが第1の処理ガスノズル31の下方側に到達すると、ウエハWの露出面にはSi系の原子層あるいは分子層が吸着層として形成される。また、この吸着層が形成されたウエハWが第2の処理ガスノズル32の下方側に到達すると、当該吸着層が酸化されて反応層が形成される。こうして回転テーブル12を多数回に亘って回転させることにより、各々のウエハWにおいて、反応層が多層に亘って積層されて薄膜が形成される。
処理が終了した各ウエハWについては、搬入時と逆の順番で搬送容器5に戻されて、こうしてロット1における9枚のウエハWのうち5枚の処理が終了する。次いで、残りの4枚の製品ウエハWについても同様にスロット21から順番に真空容器10内に搬入すると、5番目のスロット25は空になっている(ステップS16)。このようにウエハWを載置しない空のスロット25が残ったままで成膜処理を開始すると、当該スロット25の下面には、ウエハWの表面と同様に薄膜が形成されてしまう。その場合には、後続の成膜処理を行う時、別のウエハWの裏面が薄膜と接触し、当該裏面が汚染されたり、あるいはこの薄膜がパーティクルとして飛散したりするおそれがある。そこで、図11に示すように、ポートLP3からダミーウエハWを取り出して、図12に示すようにスロット25に載置する(ステップS17)。こうして5つのスロット20の全てにウエハWが載置されたので(ステップS18)、既述の例と同様に成膜処理を開始する。その後、後続の他のロットについても同様に成膜処理が行われる。
(装置の作用:PMスロット選択モード)
次に、既述の「PMスロット選択モード」をオンにした場合の第2の搬送モードの作用について、図13〜図22を参照して説明する。始めに、このような「PMスロット選択モード」を設けた理由について説明する。既述のように、例えば成膜試験を行う時、5つのスロット20のうちある特定のスロット20にて成膜処理の再現性を確認する場合がある。具体的には、1番目のスロット21及び4番目のスロット24だけで製品ウエハWに対して成膜処理を行う場合がある。このような成膜試験を行うにあたり、これら1番目のスロット21及び4番目のスロット24以外の他のスロット20にウエハWを載置しないで成膜処理を行うと、既述のように後続の処理において別のウエハWの裏面の汚染やパーティクルの発生が起こるおそれがある。一方、製品ウエハWを前記他のスロット20に載置して成膜処理を行うと、これら3つのスロット20に載置されるウエハWの分だけコストアップに繋がってしまう。
そのため、1番目のスロット21及び4番目のスロット24以外については、ダミーウエハWを載置して処理を行うことが好ましい。しかしながら、既述の図8に示したフローでは、ダミーウエハWは、あくまでも製品ウエハWに対して連続的に処理を行う中で、真空容器10内で一度に処理される製品ウエハWが5枚に満たない時に使用される運用方法となっている。従って、このフローに基づいて1番目のスロット21及び4番目のスロット24に製品ウエハWを載置し、残りのスロット20についてはダミーウエハWを載置しようとしても、1番目から4番目のスロット21〜24については製品ウエハWが載置され、5番目のスロット25だけにダミーウエハWが載置されることになる。そのため、ダミーウエハWを用いる場合であっても、通常の成膜処理用のフローではスロット22、23に載置される2枚のウエハWの分だけコストアップになってしまう。
更に、プロセスモジュール1にて実際に多数枚の製品ウエハWに対して成膜処理を連続的に行う場合、ウエハWの搬送順序として、スループットの観点から、回転テーブル12の周方向に沿って順番に搬送している。従って、ある特定のスロット20だけに製品ウエハWを載置して成膜試験を行う場合であっても、成膜条件だけでなく、ウエハWの搬送順序についても、連続的に成膜処理を行う時と揃える必要がある。そのため、前記特定のスロット20に始めに製品ウエハWを搬送し、次いで残りのスロット20にダミーウエハWを搬送するという手法は採りづらい。
そこで、以下に説明する「PMスロット選択モード」では、回転テーブル12の周方向に沿って順番にウエハWを搬送しながら、1番目のスロット21及び4番目のスロット24だけに製品ウエハWを載置し、残りのスロット20の全てについてはダミーウエハWを載置できるように構成されている。言い換えると、回転テーブル12の周方向に沿って順番にウエハWを回転テーブル12に積載する中で、当該ウエハWを製品ウエハWとダミーウエハWとで順次切り替えている。即ち、この「PMスロット選択モード」では、始めに各製品ウエハWに対して、既述の例で説明したロットや処理レシピを設定する時に、搬送先のスロット20についても指定している(ステップS21)。具体的には、既述の図6において「PMスロット選択モード」を押すと、図14に示すように、当該モードの有効及び無効を切り替えるための選択窓91が表示される。尚、図14では入力部77におけるディスプレイについて簡略化している。以降の各図についても同様である。
この選択窓91において「有効」を選択すると、図15に示すように、入力部77のディスプレイにおける模式図85と各ウエハWの収納位置の番号などを表示する領域81との間に、スロット番号が表示されるスロット表示部92が現れる。次いで、表示窓84における最下段の「ウエハ1」を選択すると、図16に示すように、スロット21〜25のいずれかを選択できるスロット選択表示93が現れる。この選択表示93において例えば「スロット21」を選択すると、図17に示すように、スロット選択表示93におけるウエハ1に対応する部位に、「21」が表示される。即ち、ウエハ1と、当該ウエハ1の搬送先のスロット21とが対応付けられる。尚、図16において選択した表示窓84についてはハッチングを付している。
次いで、図18に示すように、同様にして下から2番目の「ウエハ2」を選択すると、スロット選択表示93が現れるが、ウエハ1に対して既にスロット21を選択済みであることから、当該スロット選択表示93にはスロット21は表示されない。そして、このスロット選択表示93で「スロット24」を選択すると、同様にスロット表示部92におけるウエハ2に対応する部位に、「24」が表示される。また、表示窓84におけるウエハ1、2に対応する部位には、夫々「1−1」及び「1−2」が表示されると共に、模式図85にはこれらウエハ1、2が現れる。
こうして例えば以上設定したロット1に続いて、ロット2についても同様に設定する。具体的には、図20に示すように、レシピ表86における上段側の「ロット2」を選択すると共に、図21に示すように、下から3番目及び4番目のウエハ3、4について、同様に以上説明したスロット21、24の指定を行う。表示窓84におけるウエハ3、4に対応する部位には、夫々「2−1」及び「2−2」が表示され、模式図85にはウエハ3、4が現れる。
続いて、「LP1ロットスタート」を押すと、既述の例と同様に、回転テーブル12が初期位置となるように、即ち搬送口19にスロット21が向くように当該回転テーブル12の姿勢が設定される(ステップS22)。この時点では回転テーブル12にはまだウエハWが搬入されておらず(ステップS23)、従って1番目のスロット21について、製品ウエハWが指定されているか否かが判断される(ステップS24)。既述のように、この1番目のスロット21には製品ウエハWが指定されているので(ステップS25)、即ちスロット表示部92におけるウエハ1に対応する部位には「21」が表示されているので、既述の図9に示したように、ポートLP1から製品ウエハWを取り出して、当該スロット21にウエハW(ウエハ1)を搬送する(ステップS26)。
続いて、ウエハWの搬送枚数がまだ1枚であることから(ステップS24、S25)、次のスロット22が搬送口19を向くように、回転テーブル12を回転させる。この2番目のスロット22には製品ウエハWが指定されていないので、既述の図11に示したように、ポートLP3からダミーウエハWを取り出して、当該スロット22に載置する(ステップS28)。次いで、同様にスロット23についても製品ウエハWが指定されていないので、ダミーウエハWが載置される。そして、スロット24には製品ウエハW(ウエハ2)が指定されているので、ポートLP1からウエハ2を取り出してスロット24に載置する。しかる後、スロット25についてはスロット22、23と同様にダミーウエハWが載置される。こうして図22に示すように、各スロット21〜25が搬送口19を臨むように順番に位置させる中で、スロット21、24には製品ウエハWが各々載置され、スロット22、23、25にはダミーウエハWが載置される。
その後、ロット1について成膜処理が行われた後、各々の5枚のウエハWが元の搬送容器5に戻されて、ロット2について同様に処理が行われる。尚、製品ウエハWの搬送先のスロット20を指定するにあたり、搬送容器5内において当該製品ウエハWに対応する位置にウエハWが収納されていない場合には、入力部77におけるディスプレイには、ウエハWの有無を判別する機構(例えば図示しないカメラや赤外線の発受光部など)を介してエラー表示がなされる。
上述の実施の形態によれば、5つのスロット20のうち特定のスロット20だけで製品ウエハWに成膜処理を行う時、当該特定のスロット20については予め製品ウエハWが搬送されるように、また他のスロット20についてはダミーウエハWが搬送されるように設定している。そして、前記特定のスロット20について、搬送容器5のどの収納位置における製品ウエハWを搬送するかについても指定している。そのため、スロット20の下面への成膜を抑制しながら、処理が必要なスロット20だけに任意の製品ウエハWを搬送できるので、製品ウエハWの不要な消費(コストアップ)を抑制できる。
従って、PMスロット選択モードを用いることにより、以下のように装置を運用できる。具体的には、例えば多数回に亘って連続的に成膜処理を行った後、装置のメンテナンスを行う前に、緊急でウエハWに対して処理を行う必要が生じたとしても、当該ウエハWに対して良好に且つ速やかに成膜処理を行うことができる。即ち、メンテナンスを行う前に、5つのスロット20のうちいずれかのスロット20にて例えば膜厚に異常が見られたとしても、この異常が見られるスロット20を避けて既述の緊急のウエハWに対して処理を行うことができる。
(他の例)
以下に、本発明の他の例について説明する。図23〜図26は、ダミーウエハWを連続使用する例を示している。即ち、既述の図13などで説明した例では、一の成膜処理(ロット1)と、当該一の成膜処理に続いて行われる他の成膜処理(ロット2)とでは、ダミーウエハWはいずれもスロット21、24に載置される設定となっている。このダミーウエハWは、既述のように、薄膜がスロット20の下面に付着しないようにするためのものであり、複数の成膜処理で流用しても良い。そして、これら一の成膜処理及び他の成膜処理ではダミーウエハWの配置場所(配置レイアウト)が揃っているため、一の成膜処理が終了した後、他の成膜処理を開始する時にはダミーウエハWを取り出す必要がないと言える。しかし、既述の例では、一の成膜処理が終了すると、ダミーウエハWは、一旦ポートLP3の搬送容器5に戻されて、その後他の成膜処理を開始する時、再度搬送容器5から当該ダミーウエハWあるいは別のダミーウエハWが取り出される運用となっていた。そこで、この例では、ダミーウエハWを連続使用できるようにしている。
具体的には、入力部77には、図23に示すように、ダミーウエハWの連続使用機能の有効及び無効を切り替えるための切り替え部100が設けられている。始めに、図24に示すように、この切り替え部100を「有効」に切り替える(ステップS31)。既述の例では、一の成膜処理でダミーウエハWが使用されていて(ステップS32)、続く他の成膜処理でもダミーウエハWが使用される(ステップS33)。更に、これら一の成膜処理及び他の成膜処理でダミーウエハWのスロット20が全て同じになっていて(ステップS34)、切り替え部100が有効になっている(ステップS35)ので、以下の運用がなされる。
即ち、図25に示すように、一の成膜処理が終了した時、当該一の成膜処理で使用したダミーウエハWについては回転テーブル12に残したまま、製品ウエハWについては元の搬送容器5に戻す。そして、図26に示すように、続く他の成膜処理の製品ウエハWを真空容器10に搬入する。従って、前記他の成膜処理では、ダミーウエハWを真空容器10に搬入しなくても良いので、スループットの向上を図ることができる。尚、一の成膜処理及び他の成膜処理のいずれか一方でダミーウエハWが使用されていない場合、これら成膜処理の間でダミーウエハWの配置レイアウトが違っている場合、更には切り替え部100が無効になっている場合には、既述の図13で説明した運用法がなされる(ステップS37)。
更に、ダミーウエハWを一の成膜処理と他の成膜処理において連続して使用する機能について、これら成膜処理の間でダミーウエハWの配置レイアウトが揃っている場合だけでなく、ダミーウエハWの枚数が揃っている場合に適用しても良い。このような例について、図27〜図29を参照して説明する。始めに、ダミーウエハWは、前記一の成膜処理ではスロット21、23、24で使用され、前記他の成膜処理ではスロット21、22、24で使用されるものとする。即ち、これら成膜処理では、スロット21、24ではダミーウエハWの位置が共通しているが、スロット22、23についてはダミーウエハWの位置がずれている。尚、図27では、既述の図24と同じステップには同じ符号を付して説明を省略する。
既述のステップS34において、前記一の成膜処理と前記他の成膜処理においてダミーウエハWのスロット20が異なっている時、ダミーウエハWの連続使用機能が有効な場合(ステップS40)には、以下の態様が採られる。即ち、これら成膜処理間でダミーウエハWの使用枚数が同じ場合(ステップS41)には、始めに先の成膜処理の製品ウエハWを搬送容器5に戻す(ステップS42)。次いで、ダミーウエハWについて、前記他の成膜処理におけるスロット20に移し替える。
具体的には、図28に示すように、スロット23におけるダミーウエハWについて、真空搬送アーム2aを用いて真空容器10から取り出して、当該ダミーウエハWを真空搬送室2で待機させる。そして、図29に示すように、スロット22が搬送口19を臨むように回転テーブル12を回転させて、真空搬送アーム2a上の既述のダミーウエハWを当該スロット22に載置する(ステップS43)。その後、前記他の成膜処理における製品ウエハWの搬送を開始する(ステップS44)。尚、ダミーウエハWを移し替えるにあたって、各々のダミーウエハWについて、先の成膜処理と配置位置が同じか違っているかが個別に判断され、配置位置が同じ場合には既述のようにダミーウエハWの搬入出作業は行われない。一方、ダミーウエハWの配置位置が異なっている場合には、例えば当該ダミーウエハWが置かれているスロット20に最も近いスロット20にダミーウエハWが移載される。
このような運用方法では、ダミーウエハWを真空搬送室2から搬送容器5に戻すまでの時間及び搬送容器5から真空搬送室2に搬入するまでの時間が不要になるので、同様にスループットの向上に繋がる。
以上の図24及び図27においてダミーウエハWを一の成膜処理と次の成膜処理との間で連続して使用するにあたり、切り替え部100を設けずに、このような機能を自動で有効にしても良い。
また、これら図24及び図27において、一の成膜処理と当該一の成膜処理に続く別の成膜処理のいずれについてもダミーウエハWを使用する場合には、これら成膜処理間でダミーウエハWの配置レイアウトや使用枚数が違っていても、同様の運用方法を採っても良い。
具体的には、一の成膜処理で2枚のダミーウエハWを使用し、他の成膜処理で3枚のダミーウエハWを使用する場合が挙げられる。この場合には、一の成膜処理の2枚のダミーウエハWについては搬送容器5に戻さずに、回転テーブル12上に残したまま、あるいは真空搬送室2にて待機させると共に他の成膜処理の配置レイアウトとなるように位置を調整する。そして、搬送容器5から1枚のダミーウエハWを回転テーブル12に載置する。
また、一のロットで3枚のダミーウエハWを使用し、他の成膜処理で2枚のダミーウエハWを使用する場合については、一の成膜処理の3枚のダミーウエハWのうち1枚を搬送容器5に戻す。そして、一の成膜処理の残りの2枚のダミーウエハWについては、搬送容器5に戻さずに、回転テーブル12上に残したまま、あるいは他の成膜処理の配置レイアウトとなるように位置を調整しても良い。
以上の説明において、入力部77にて各製品ウエハWの搬送先のスロット20を指定するにあたり、ロードポート6に搬送容器5が置かれる前に行うようにしたが、ロードポート6に搬送容器5を載置した後行っても良い。この場合には、図示しないカメラや赤外線の照射部及び受光部などを用いた判別機構を用いて、搬送容器5内のウエハWの有無を判別した時、ウエハWが収納されていない場合には、空の位置については搬送先のスロット20を指定できないようにしても良い。図30では、下側から12番目、15番目及び21番目については搬送容器5内にウエハWが収納されておらず、従ってこれら3箇所については搬送先のスロット20を指定できないようにした例を示している。
また、以上の例では、始めにスロット21に対してウエハWの搬送を行ったが、例えばスロット22からウエハWの搬送を開始して、その後回転テーブル12の周方向に沿って順番にウエハWを搬送しても良い。更に、回転テーブル12が停止している時、搬送口19を臨む位置におけるスロット20からウエハWの搬送を開始しても良い。具体的には、あるロットに対して処理が終了した時、スロット21〜25から順番にウエハWを取り出すと、回転テーブル12が空になった時にはスロット25が搬送口19側を向いている。従って、このロットの次のロットについては、スロット25からウエハWの搬送を開始しても良い。
更にまた、ウエハWの搬送順序をランダムに設定しても良く、具体的には例えばスロット22にウエハWを搬送し、次いでスロット24、21、25、23の順番でウエハWを搬送しても良い。従って、このようにウエハWの搬送順序をランダムにすることにより、例えば搬送容器5内における例えば最下段のウエハWを始めに搬送し、次いで当該最下段の上側に配置しているウエハWを搬送し、こうして順次上側のウエハWを搬送しても良い。
更に、以上の例において、製品ウエハWを特定のスロット20に搬送すると共に、当該特定のスロット20以外のスロット20にはダミーウエハWを搬送する手法に本発明を適用したが、5枚の製品ウエハWに対して成膜処理を行う場合に適用しても良い。具体的には、5枚の製品ウエハWに対して各々薄膜を成膜した後、例えばスロット22、25における製品ウエハWには更に厚膜となるように成膜処理を行っても良い。この場合には、5枚の製品ウエハWに対して薄膜を成膜した後、続く成膜処理を行う前に、スロット21、23、24における製品ウエハWを搬出すると共に、これらスロット21、23、24にはダミーウエハWを搬送する。このような運用方法では、同じプロセスモジュール1を使用しながら、複数のウエハWに対して互いに膜厚の異なる薄膜を成膜出来る。
また、既述の例では、プロセスモジュール1にて真空雰囲気において成膜処理を行ったが、大気雰囲気にて成膜処理を行っても良い。この場合には、プロセスモジュール1は、大気搬送室4に接続される。更に、プロセスモジュール1にて行う処理として、成膜処理を例に挙げたが、プラズマ処理を行っても良い。具体的には、各ノズル31、32、41、42に代えて、プラズマ発生用ガス(例えばアルゴンガス)を供給するためのノズルと、当該ノズルから吐出されるガスをプラズマ化するための一対の平行電極とを配置しても良い。そして、例えば薄膜が既に形成されたウエハWに対して、プラズマを供給することによって当該薄膜のプラズマ改質処理を行っても良い。この場合であっても、製品ウエハWが載置されないスロット20にはダミーウエハWを載置することによって、各スロット20の下面にプラズマダメージが加わることを抑制できる。
上述の実施形態では、製品ウエハについて、回転テーブル上にて載置すべきスロットを指定するようにしていたが、更にダミーウエハについて載置すべきスロットを指定するようにしてもよく、この技術について以下に説明する。
図31(a)にて四角枠で囲んだ「PMスロット選択モード」は、図7に示す入力画面(ディスプレイ)におけるPMスロット選択モードのソフトスイッチを示しており、このスイッチをオンにすると、入力画面が変わって、図31(b)に示すように項目の指定画面が表示される。この指定画面には、「製品スロット選択」及び「ダミースロット選択」が含まれ、「製品スロット選択」を指定すると、既述の図14の画面を介して図15の画面に進み、製品ウエハについてスロットの指定をすることができる。「製品スロット選択」及び「ダミースロット選択」は夫々ダミー用設定部及び製品基板用設定部に相当する。
一方、「ダミースロット選択」を指定すると、図31(c)に示すように、回転テーブル12において、どのスロットにダミーウエハを載置するかを指定する画面が現れる。この例では、図9などに示すように真空搬送室2に2つのプロセスモジュール1、1が接続されており、便宜上左側のプロセスモジュール1を1号機、右側のプロセスモジュール1
を2号機とする。またこの例では、各プロセスモジュール1の回転テーブル12には、周方向に6個のスロット(ウエハの載置部)が設けられており、各プロセスモジュール1における6個のスロットをスロット1〜6として表示する。スロット1〜6は、時計回りに並ぶものとする。
今、図31(c)の画面において、1号機についてはスロット5を、2号機についてはスロット2を指定したとすると、図31(d)に示すように指定されたスロットの色が変わるなどの指定表示がされる。図31(d)においては、便宜上、指定されたスロット5、スロット2のスイッチに斜線を引いている。なお、1号機及び2号機の各々において、ダミーウエハを載置すべきスロットを複数設定することもできる。

このような指定を行う場合の一例を挙げておく。成膜処理された製品ウエハについて検査を行ったときに、あるスロットに載置した製品ウエハについて不具合がある場合、例えばパーティクルの数が多い場合などにおいて、メンテナンスを行わずに製品ウエハの処理を優先したい場合がある。このようなときに、不具合を生じるスロットにダミーウエハを載置し、それ以外のスロットに製品ウエハを載置することにより運用を続けることができる。
図32は、基板処理装置全体を示し、プロセスモジュール1については、図示の便宜上回転テーブル12だけを示し、1号機の回転テーブルには符号「12A」を、2号機の回転テーブルには符号「12B」を付して区別している。ロードポート6における3つの載置台のうち一つの載置台にはダミーウエハが複数枚収納された搬送容器が置かれており、図32では、「5´」の符号を付している。図31(d)に示す指定が行われると、ロードポート6に置かれている搬送容器5、5´から、1号機の回転テーブル12Aのスロット1〜6に載置されるウエハがスロットの番号順に対応する順番で取りだされ、続いて2号機の回転テーブル12Bのスロット1〜6に載置されるウエハが同様にスロットの番号順に対応する順番で
取りだされる。なお、この説明では、1号機、2号機と区別しているが、2号機のスロットを、1号機のスロットの最終番号に続いてスロット7〜12として取り扱ってもよい。
この例では、1号機に着目すると、搬送容器5から順次4枚の製品ウエハが取り出され、次いで搬送容器5´から1枚のダミーウエハが取り出され、更に搬送容器5から1枚の製品ウエハが取り出される。搬送容器5内のウエハにコンピュータで管理されている番号が割り当てられていてその番号をW1、W2…とすると、先ず1号機の回転テーブル12Aのスロット1〜4に製品ウエハW1〜W4が載置され、続いてスロット5にダミーウエハD1が載置され、更にスロット6に製品ウエハW5が載置される。図33(a)〜(f)は、回転テーブル12を時計とみなしたときの6時の位置にてスロットにウエハが受け渡され、その後、回転テーブル12が時計回りに順次回転して全てのスロット1〜6にウエハが受け渡される様子を段階的に示している。1号機の回転テーブル12Aに対するウエハの搬送に続いて、2号機の回転テーブル12Bのスロット1〜6に対しても同様にして各ウエハが載置される。図32ではこれらウエハが載置された状態を示している。
各プロセスモジュール1、1ではウエハが搬入された後、成膜処理が行われ、成膜処理が終了すると、搬送容器5、5´から回転テーブル12にウエハを搬送した動作と逆の動作により、回転テーブル12上の各ウエハ(製品ウエハ及びダミーウエハ)が元の搬送容器5、5´の収納位置に戻される。その後、更に同様にして、指定されたスロットにはダミーウエハを載置し、その他のスロットには製品ウエハを載置して、製品ウエハの成膜処理が続けられる。
このような動作はコンピュータ内のメモリに格納されたプログラムにより実行されるが、このプログラムは、例えば1号機の回転テーブル12Aの場合、搬送アーム2aにより受け渡される位置に回転テーブルのスロットが位置したとき、そのスロットにダミーウエハが指定されているか否か判断し、指定されていなければ製品ウエハが搬入される。このときプログラムは、処理すべき後続の製品ウエハがあるか否かを判断し、処理すべき製品ウエハが無い場合には、製品ウエハに代えてダミーウエハが当該スロットに搬入される。上述の例であれば、例えば2号機に着目すると、スロット2にダミーウエハが搬入され、続いてスロット3〜5に製品ウエハが搬入され、この時点で搬入すべき製品ウエハが無くなった場合には、ダミーウエハをスロット6に搬入し、スロットに空きがないようにする。
各ダミーウエハについてはコンピュータにより累積膜厚が管理されており、累積膜厚が予め設定した設定膜厚を越えたときにはアラームが出される。アラームが出されたときには、オペレータが判断して、例えばそのまま続行される場合やあるいは設定膜厚を越えたダミーウエハを使用から除外される場合もあり、またはアラームが出されたときにダミーウエハの入った搬送容器5´を交換する場合もある。ダミーウエハを使用から除外する場合には、例えばオペレータが入力画面から操作をすることにより行われる。累積膜厚の管理は、成膜処理種別に対応するプロセスレシピから1回のプロセス時に成膜される膜厚を読み出し、各プロセス時の膜厚を累積することにより行われる。
また使用されるダミーウエハは、累積膜厚が小さいものから優先的に使用され、累積膜厚が同じものについては、搬送容器5´内のウエハの保持溝の溝番号の小さいものから使用される。なお、ダミーウエハは搬送容器5´に収納する代わりに、装置内に設けた専用の保持棚(ダミーストッカ)に収納し、そこから取り出して使用されるようにしてもよい。以上説明した一連の動作は、コンピュータ内のプログラムによって実行される。
その後、例えば定期メンテナンスあるいは不定期メンテナンスが行われて、ダミーウエハを載置していた回転テーブル12のスロットを用いてウエハを処理しても問題がないと判断されたときには、「ダミースロット選択」を解除して通常運転が行われる。
W 製品ウエハ、ダミーウエハ
1 プロセスモジュール
2 真空搬送室
5 搬送容器
6 ロードポート
10 真空容器
12 回転テーブル
19 搬送口
20 スロット

Claims (5)

  1. 処理容器と、この処理容器内に設けられ、各々基板を載置する複数の載置領域がその周方向に沿って形成されると共に鉛直軸周りに回転自在な回転テーブルと、基板を処理するために前記載置領域に処理ガスを供給する処理ガス供給部と、を備えたプロセスモジュールと、
    製品基板が収納された搬送容器を載置するためのロードポートと、
    ダミー基板が収納されたダミー基板収納部と、
    前記ロードポート上の搬送容器または前記ダミー基板収納部と前記回転テーブルとの間で製品基板またはダミー基板の受け渡しを行うための搬送機構が設けられた搬送室と、
    前記複数の載置領域のうちいずれの載置領域にダミー基板を搬送するかを設定するためのダミー基板用設定部と、
    前記ダミー基板用設定部にて設定された載置領域に、前記ダミー基板収納部内のダミー基板を載置し、それ以外の他の載置領域には前記搬送容器内の製品基板を載置すると共に製品基板が不足しているときには当該他の載置領域にダミー基板を載置するように制御信号を出力する制御部と、を備えたことを特徴とする基板処理装置。
  2. 前記搬送容器内の少なくとも1枚の製品基板について前記複数の載置領域のうちいずれの載置領域に搬送するかを設定するための製品基板用設定部を更に備え、
    ダミー基板用設定部による設定と製品基板用設定部による設定とのいずれかを選択できるように構成され、
    前記制御部は、製品基板用設定部による設定が選択されたときには、前記製品基板用設定部にて設定された製品基板が搬入される載置領域以外の他の載置領域には、ダミー基板を搬入するように制御信号を出力することを特徴とする請求項1記載の基板処理装置。
  3. 前記ダミー基板を載置する載置領域については、複数の載置領域が設定できることを特徴とする請求項1または2記載の基板処理装置。
  4. 第1の搬送モードと第2の搬送モードとを選択するためのモード選択部を備え、
    前記第1の搬送モードは、前記設定部を用いずに搬送容器内の製品基板を順次前記載置領域に搬送し、製品基板の数が載置領域の数に満たない時にダミー基板により載置領域を満たすように制御信号を出力するモードであり、
    前記第2の搬送モードは、前記設定部に相当する設定画面が表示され、この設定画面により設定された設定事項が有効になるモードであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  5. 前記制御部は、複数の前記載置領域について前記処理容器の周方向に沿って順番に製品基板あるいはダミー基板を搬入するように制御信号を出力することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の基板処理装置。
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