JP2014225657A - 圧電デバイス - Google Patents

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正仁 古川
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Abstract

【課題】環境への配慮からもPbを使用せずに、変位が大きく、耐湿性が改善され、信頼性の高く、更にコストダウンが可能な圧電デバイスを提供する。【解決手段】圧電デバイスは、第一電極膜4、圧電膜3、及び、第二電極膜8を備える。電極膜4,8の少なくとも一方は合金から構成され、合金の主成分はTi、Al、Mg、及びZnからなる群から選択される1つの金属であり、また、圧電膜が下記式で表される、主組成に対し、MnOを1質量%以下含まれる。(K1−x−y−w−vNaxLiyBawSrv)m(Nb1−z−uTazZru)O3。(ただし式中のx、y、z、w、v、u、m、pは、0.4<x≰0.7、0.02≰y≰0.11、0.5≰x+y<0.75、0<z≰0.28、0<w≰0.02、0.02≰v≰0.11、0.02≰u≰0.11、0.95≰m<1.2を満たす。)【選択図】図1

Description

本発明は、圧電デバイスに関する。
特許文献1または2に開示されるように、誘電体膜と、この誘電体膜を挟む一対の電極膜を有する圧電デバイスが知られている。電極膜の材料としては、Au、Pt、Ir等の貴金属が知られており、誘電体膜が圧電膜の場合は、誘電体膜としては、Pbを含むチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)が一般的に使用されている。
ところで、近年、環境に対する要請から工業製品の「鉛フリー」化が急務となり、鉛を含まない他の圧電材料に置換されていく方向にある。非鉛圧電材料として期待されている材料に、特許文献3に開示される、ニオブ酸ナトリウムカリウム(KNN)系圧電材料等がある。
特開2010−103194号公報 特開2006−286911号公報 特開2007−320840号公報
しかしながら、Pbを含まない非鉛材料の圧電膜は変位が小さく、信頼性も十分に得られない材料系が多い。その中でも、KNN系圧電材料の圧電特性は向上してきているが、PZTのように大きな変位は得られておらず、耐湿性に乏しいため、高湿度環境下に晒されると圧電特性が劣化してしまう。
また、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)の場合、圧電材料と電極の酸化還元電位の関係で、電極にNi等の卑金属を使用すると、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を構成する主組成の一つであるPbが金属となり、電極の材料となり得る卑金属元素(Ni等)は酸化物となり、圧電デバイスの寿命と信頼性が低下する等の問題が生じる。そのためPbを含んだ圧電材料を用いた場合、電極に貴金属を使用することが必要となるので、コストダウンができなかった。
本発明はこのような問題に鑑みなされたものであり、環境への配慮からもPbを使用せずに、変位が大きく、耐湿性が改善され、信頼性の高く、更にコストダウンが可能な圧電デバイスを提供するものである。
本発明の圧電デバイスは、第一電極膜、 該第一電極膜上に設けられた圧電膜、及び、前記圧電膜上に設けられた第二電極膜を備え、前記電極膜の酸化還元電位は、前記圧電膜を構成するすべての金属元素の酸化還元電位より高いことを特徴とする圧電デバイスである。
本発明における、一対の電極膜の金属元素の酸化還元電位は、圧電膜を構成する全ての金属元素の酸化還元電位よりも高いことが好ましい。このことにより、圧電膜が電極膜によって還元されず、化学的にも電気的にも安定状態となり、圧電デバイスの寿命と信頼性がより向上する。
また、圧電膜として使用される圧電材料は、下記式(1)で表される。式(1)の組成に対し、MnOを1質量%以下含有する、請求項1記載の圧電デバイス。
(K1−x−y−w−vNaLiBaSr(Nb1−z−uTaZr)O (1)
(ただし式中のx、y、z、w、v、u、m、pは、0.4<x≦0.7、0.02≦y≦0.11、0.5≦x+y<0.75、0<z≦0.28、0<w≦0.02、0.02≦v≦0.11、0.02≦u≦0.11、0.95≦m<1.2を満たす。)
本発明において、ニオブ酸アルカリ系の圧電膜を所定の組成比にコントロールすることで変位を向上させるとともに、耐湿性を高めることができる。さらに上記組成の圧電膜を構成する金属元素の酸化還元電位が、電極に使用される材料の酸化還元電位よりも高いものを使用することにより、圧電膜が電極膜によって還元されず、化学的にも電気的にも安定状態となる。それにより、圧電デバイスの寿命と信頼性が向上する。
前記圧電膜は、優先配向構造を有することが好ましい。優先配向することで、結晶面(軸)が一方向に向き、結晶構造が理想的な単結晶に近づくため、圧電特性が大きく向上する。
本発明において「優先配向構造」とは、X線回折測定結果において、ある1つの結晶格子面に帰属するピークの強度が、全てのピークの強度の合計の50%以上であることを指す。
前記圧電膜は室温領域において正方晶を主相とすることが好ましい。結晶系が正方晶であるものは圧電特性が高く、さらには菱面晶、斜方晶との相境界を形成すると、さらに圧電特性が高くなる。
前記第一及び第二電極膜の少なくとも一方は合金から構成され、前記合金の主成分は、Zn、Fe、Co、Ni、及びCuからなる群から選択される一つの金属である。圧電膜を構成する金属元素の酸化還元電位が、電極膜の酸化還元電位よりも高くすることで、圧電膜が電極膜によって還元されないので、化学的にも電気的にも安定状態となる。従って、圧電デバイスの寿命と信頼性が向上する。電極材料としてはZn、Fe、Co、Ni、Cuからなる群から選択される合金であることが好ましい。
また、前記一対の電極膜は、無配向又は非晶質構造を有することが好ましい。「無配向構造」とは、X線回折測定において、どの結晶面に帰属するピークの強度も、全てのピークの強度の合計の50%未満であることを意味する。「非晶質構造」とは、X線回折測定において、結晶格子面に帰属するピークが観測されないことを意味する。
本発明における一対の電極膜は、上述した以外に他の金属元素を含むことができる。また、金属以外の他の元素を含むこともできる。
更に、少なくとも一方の電極膜と圧電膜との間に、双方の密着性を向上させる目的で、Al、Ti、Zr、Cr、Co及びNiから選択されるいずれかの金属から構成される中間膜を備えることが好ましい。この中間膜を構成する金属の酸化還元電位は、圧電膜を構成する金属元素のいずれかよりも低いことが好ましい。
前記中間膜は前記電極膜及び前記圧電膜と接触していることができる。
このとき中間膜と圧電膜との間では必要最小限の酸化還元反応が行われ、それゆえにその間の密着性は向上すると考えられる。しかしながら酸化還元反応が促進し過ぎると、圧電膜の組成バランスは崩れ、圧電特性の劣化を引き起こしてしまうので、中間膜の膜厚を適宜設定する必要がある。
中間膜を設ける場合には、このデバイスの特性劣化を防止する目的で、いずれかの電極膜と圧電膜との間、好ましくは中間膜と圧電膜との間に導電性酸化物から構成される導電性酸化物膜を設けてもよい。このことにより、圧電膜が電極膜により一層還元されにくくなり、特性の劣化がさらに改善される。
前記中間膜又は前記導電性酸化物膜が、前記圧電膜と接触していることができる。
第二電極膜と前記圧電膜との間に、優先配向構造を有する金属膜をさらに備え、前記金属膜が前記第二電極膜及び前記圧電膜と接触していることができる。
本発明によれば低コスト化が可能で、Pbを使用せずに変位が大きく、耐湿性等の信頼性の高い圧電デバイスが提供される。
図1の(a)〜(d)は、本発明の実施形態にかかる圧電デバイスの概略断面図である。 図2は、金属の酸化還元電位を示す。 図3の(a)〜(g)は、図1の圧電デバイスの製造方法を示す概略断面図である。 図4は、比較例1の圧電デバイスの概略断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。
(圧電デバイス100A)
本発明の実施形態にかかる圧電デバイス100Aを図1の(a)を参照して説明する。圧電デバイス100Aは、サポート基板5上に設けられた樹脂層7上に設けられており、第一電極膜4、圧電膜3、金属膜2、第二電極膜8をこの順に有する。
圧電膜3は下記に示す式で表される組成の膜である。
圧電膜が下記式(1)で表される組成に対し、MnOを1質量%以下含まれることを特徴とする、請求項1記載の圧電デバイス。
(K1−x−y−w−vNaLiBaSr(Nb1−z−uTaZr)O (1)
(ただし式中のx、y、z、w、v、u、m、pは、0.4<x≦0.7、0.02≦y≦0.11、0.5≦x+y<0.75、0<z≦0.28、0<w≦0.02、0.02≦v≦0.11、0.02≦u≦0.11、0.95≦m<1.2を満たす。)
上記式(1)中、ナトリウム(Na)の量、すなわちxは、0.4<x≦0.7、好ましくは0.43≦x≦0.7を満たすことで、圧電特性に一層優れる圧電薄膜とすることができる。xが0.7を越えた場合、および0.4未満の場合はカリウムの量が相対的に多くなり、耐湿性を低下させる。
リチウム(Li)の量、すなわちyは、0.02≦y≦0.11、好ましくは0.05≦y≦0.11を満たすことによって、圧電特性に一層優れる圧電薄膜とすることができる。yが0.11を越えた場合、および0.02未満の場合は耐湿性を低下させる。
タンタル(Ta)の量、すなわちzは、0.02≦z≦0.28、好ましくは0.02≦z≦0.11を満たすことによって、圧電特性に一層優れる圧電薄膜とすることができる。zが0.3を越えた場合、および0.02未満の場合は耐湿性を低下させる。
バリウム(Ba)の量、すなわちwは、0<w≦0.02、好ましくは0.003≦w≦0.01を満たすことによって、圧電特性に一層優れる圧電薄膜とすることができる。wが0の場合、および0.02を越える場合は発生変位量が小さくなる。
ストロンチウム(Sr)およびジルコニウム(Zr)の量、すなわちv、uは,0.0.2≦v,u≦0.11の範囲が好ましく、より好ましくは0.0.2≦v,u≦0.07である。これを満たすことで、温度変動による圧電特性の低下を抑制することができ、発生変位量を大きくすることができる。v、uが0.11を越えると発生変位量が小さくなるとともに、耐湿性が低下する。またv、uが0.02未満の場合は耐湿性が低下する。
前述の式中のm、すなわちペロブスカイト構造酸化物のAサイトとBサイトとの比を0.95≦m<1.2にすることで発生変位の大きな膜を得ることができる。mが0.95未満、またmが1.2以上になると未反応物が多く存在するため、発生変位量が小さくなるとともに、耐湿性を低下させる。
また、前記主組成の他に副成分として、マンガン(Mn)を含み、前記主組成の組成物に対し、酸化マンガン(MnOに換算し、1質量%以下を含有することにより、圧電薄膜の抵抗を上げることができ、さらに良好な変位量を得ることが可能となる。
前記圧電膜は、優先配向構造を有することが好ましい。優先配向することで、結晶面(軸)が一方向に向き、結晶構造が理想的な単結晶に近づくため、圧電特性が大きく向上する。
圧電体膜3は、室温領域において正方晶を主相とする結晶構造を有し、主相である正方晶の他、斜方晶または菱面体晶構造を含む場合もある。このような結晶構造を有することで大きな温度変化の影響を受けずに、優れた圧電特性を維持することが可能となる。
圧電膜3の厚みは、特に限定されないが、通常1000〜4000nm程度である。
(電極膜4、8)
第一電極膜4は圧電膜3の下面側に配置され、第二電極膜8は、圧電膜3の上面側に配置されている。
具体的には、一対の電極膜4、8の少なくとも一方は合金から構成され、合金の主成分はZn、Fe、Co、Ni、及びCuからなる群から選択される1つの金属であることが好ましい。ここで、主成分とは、原子比で最も多くの濃度を占める成分である。また、一対の電極膜4、8の両方が上記合金から構成されることが好ましい。また、副成分を含んでいていてもよい。副成分とは、主成分以外の成分であり、例えばMg、Al、Sn等が好ましい。
例えば、前記電極膜が、Zn合金の場合とCu合金の場合について、下記に示す。
(Zn合金)
Znを主成分とする合金の一例は、主成分がZnであり、副成分としてAlを含む合金である。例えば、80〜92原子%のZn、及び、8〜20原子%のAlを含む合金が好ましい。Zn及びAl以外の第3の添加元素の濃度は、2原子%以下とすることが好ましい。
(Cu合金)
Cuを主成分とする合金の一例は、主成分がCuであり、副成分としてSnを含む合金である。例えば、90〜97原子%のCu、及び、3〜10原子%のSnを含む合金が好ましい。Cu及びSn以外の第3の添加元素の濃度は、2原子%以下とすることが好ましい。
これらの合金は、一般にその主成分単体の金属に比べて耐酸化性に優れることから、圧電デバイスの信頼性を向上させることができる。また、圧電デバイスの駆動特性の観点から、電極膜4、8のヤング率は、圧電膜3のヤング率よりも低いことが好ましい。例えば、100GPa以下であることが好ましい。
電池効果による特性劣化を防ぐという信頼性向上の観点から、電極膜4、8を構成する合金の酸化還元電位は、圧電膜3を構成するすべての金属元素の酸化還元電位より高いことが好ましい。これにより、圧電膜3と電極膜4、8との酸化還元反応は著しく抑制され、電池効果による圧電膜3の経時劣化が低減され、デバイスの信頼性が高くなる。なお、電極膜4、8の材料は、その後のプロセスで加わる熱負荷に十分余裕を持った融点を有することが好ましい。
このように、電極膜4、8の材料として、高い融点を持つPt、Ir、Pd、Rh以外の比較的融点の低い材料も用いることができる。
電極膜4、8の厚みは、特に限定されないが、100〜200nmとすることができる。
電極膜4、8は、いずれも無配向又は非晶質構造を有することが好ましい。2つの電極膜の両方が非晶質構造を有しても良く、また、電極膜の両方が無配向構造を有しても良く、一方の電極膜が無配向構造を有し、他方の電極膜が非晶質構造を有しても良い。「無配向構造」とは、X線回折測定において、どの結晶面に帰属するピークの強度も、全てのピークの強度の合計の50%未満であることを意味する。電極膜4、8は、X線回折測定結果において、ある1つの結晶格子面に帰属するピークの強度が全てのピークの強度の合計の10%以下であることが好ましい。「非晶質構造」とは、X線回折測定において結晶格子面に帰属するピークが観測されないことを意味する。
(金属膜2)
金属膜2は、電極膜8と圧電膜3との間に設けられており、金属膜2が圧電膜3及び第二電極膜8と接触している。金属膜2は、優先配向構造を有する、すなわち、金属膜2は、X線回折測定において、ある1つの結晶格子面に帰属するピークの強度が全てのピークの強度の合計の50%以上となる構造を有する。金属膜2は、X線回折測定において、ある1つの結晶格子面に帰属するピークの強度が全てのピークの強度の合計の80%以上となることがより好ましい。金属膜2の膜厚は、金属膜2に接してエピタキシャル成長される圧電膜3の結晶性が高くなるように選択される。
例えば、金属膜2の膜厚は、20〜70nmが好適である。なお、この薄さでは、金属膜2単独では、圧電デバイス100Aの電極膜として機能させることは困難である。金属膜2を構成する金属としては、そのa軸格子定数が圧電膜3のa軸格子定数よりも小さく、圧電膜成膜時の温度に対応した耐熱性を有する金属(合金含む)の中から選択することが可能であり、Pt又はRhが好ましい。
圧電膜3と電極膜8との間には金属膜2が残されている一方、圧電膜3と電極膜4との間には他の膜は存在しない。
(圧電デバイス100B)
本発明の実施形態にかかる圧電デバイス100Bを図1の(b)を参照して説明する。この圧電デバイス100Bが、圧電デバイス100Aと異なる点は、金属膜2を有さず、電極膜8と圧電膜3とが直接接触している点である。また、第1の実施態様と同様に圧電膜3と電極膜8との間には他の膜は存在しない。
(圧電デバイス100C、100C’)
本発明の実施形態にかかる圧電デバイス100Cを図1の(c)を参照して説明する。この圧電デバイス100Cが、圧電デバイス100Bと異なる点は、電極膜8と圧電膜3との間、及び、電極膜4と圧電膜3との間にそれぞれ、圧電膜3を構成する金属元素のいずれかの酸化還元電位より低い金属から構成される中間膜9が設けられている点である。
例えば、圧電膜3が下記式(1)で表される組成に対し、MnOを1質量%以下含有する場合、酸素を除いた元素の中で酸化還元電位の最も高いTa(酸化還元電位=−0.812V)が基準となる。そして、このTaよりも低い酸化還元電位をもつTi(酸化還元電位=−1.63V)から構成される金属膜を中間膜9として用いることができる。
(K1−x−y−w−vNaLiBaSr(Nb1−z−uTaZr)O (1)
(ただし式中のx、y、z、w、v、u、m、pは、0.4<x≦0.7、0.02≦y≦0.11、0.5≦x+y<0.75、0<z≦0.28、0<w≦0.02、0.02≦v≦0.1、0.02≦u≦0.11、0.95≦m<1.2)
中間膜9は、Al、Ti、Zr、Cr、Co、Niのいずれかの元素から構成されることが好ましい。
中間膜9の膜厚は、圧電膜3と電極膜4、8の密着強度を上げつつ圧電膜3との酸化還元反応を極力抑えるという観点から、2〜5nmが望ましい。膜厚が5nmを超えると圧電膜の特性を低下させる可能性があり、2nm未満では密着層としての機能が十分でない場合がある。中間膜9は、優先配向構造を有しても良く、無配向又は非晶質構造を有しても良いが、無配向又は非晶質構造を有することが好ましい。優先配向、無配向、非晶質構造はいずれも上述の通りである。中間膜9は、X線回折測定において、どの結晶面に帰属するピークの強度も、全てのピークの強度の合計の10%以下であることが好ましい。
例えば、圧電膜3が下記式(1)で表されるものである場合、中間膜9がTiの場合、Tiの酸化還元電位:−1.63VはTaの酸化還元電位:−0.812Vより低いため、圧電膜3の表面が還元される可能性がある。従って中間膜9の膜厚は密着性を向上しつつも厚くしすぎないことが好ましい。
前記圧電膜が下記式(1)で表される、主組成に対し、MnOを1質量%以下含まれることを特徴とする、請求項1記載の圧電デバイス。
(K1−x−y−w−vNaLiBaSr(Nb1−z−uTaZr)O (1)
(ただし式中のx、y、z、w、v、u、m、pは、0.4<x≦0.7、0.02≦y≦0.11、0.5≦x+y<0.75、0<z≦0.28、0<w≦0.02、0.02≦v≦0.11、0.02≦u≦0.11、0.95≦m<1.2を満たす。)
電極膜4、8を構成する合金の金属元素が、圧電膜3を構成するすべての金属元素の酸化還元電位よりも高い場合であっても、中間膜9の存在により、両電極膜4、8と圧電膜3との密着強度を向上させやすい。
(圧電デバイス100D、100D’)
本発明の実施形態にかかる圧電デバイス100D、100D’を図1の(d)を参照して説明する。この圧電デバイス100Dが、圧電デバイス100Cと異なる点は、圧電膜3と中間膜9との間にそれぞれ、導電性酸化物膜10が設けられている点である。なお、導電性酸化物膜10は、一枚でも良く、また、電極膜4、8と、圧電膜3との間にあればよい。
導電性酸化物膜10は、中間膜9と圧電膜3との酸化還元反応を抑制する効果を奏する。導電性酸化物を構成する金属元素の1つは、圧電膜3を構成する全ての金属元素のよりも高い酸化還元電位を持ち、かつ、中間膜9を構成する金属元素より低い酸化還元電位を持つ金属元素を含む酸化物であることが好ましい。このような導電性酸化物の例は、SRO(SrRuO)、ITO(In−SnO)などである。
導電性酸化物膜10の厚みは例えば5〜20nm程度である。導電性酸化物膜10は、例えば、スパッタリング法により形成できる。
導電性酸化物膜10は、優先配向構造を有しても良く、無配向又は非晶質構造を有しても良いが、無配向又は非晶質構造を有することが好ましい。優先配向、無配向、非晶質構造はいずれも上述の通りである。中間膜9は、X線回折測定において、どの結晶面に帰属するピークの強度も、全てのピークの強度の合計の10%以下であることが好ましい。
すなわち、本実施形態の圧電デバイスは以下のような効果を奏しうる。特定の合金を使用することにより、電極膜の耐酸化性が高い。電極膜の低コスト化が可能である。電極のヤング率を低くすることが容易であり、圧電デバイスの性能を向上させることができる。電極の成膜速度の向上も可能である。
なお、圧電デバイス100B〜100Dでは、圧電膜3の2つの主表面は、いずれも、無配向又は非晶質構造を有する膜と接触していることが好ましい。この場合、圧電膜3をエピタキシャル成長させる際に用いた下地膜は除去されている。
(圧電デバイスの製造方法)
続いて、上述の圧電デバイス100A〜100Dの製造方法について図3を参照して説明する。
まず、図3の(a)に示すように、基板1を用意する。基板1の例は、単結晶シリコン、サファイア、酸化マグネシウム等の基板である。
そして、図3の(b)に示すように、基板1上に圧電膜3の下地膜となる金属膜2を形成する。金属膜2は、例えば蒸着法やスパッタリング法等により、基板1を高温にした条件下で、金属材料を基板1上にエピタキシャル成長させることにより得られる。例えば、シリコン基板1を400〜600℃程度に加熱した状態で金属材料をスパッタリングすることにより、シリコン基板1の面方位に対応した優先配向した金属膜2を得ることができる。なお、金属膜2は必須ではないが、金属膜2を用いた方が、結晶性の高い圧電膜3を得られやすい。
次に、図3の(c)に示すように、金属膜2上に圧電膜3を形成する。優先配向した圧電膜3は、下地、すなわち、基板1や金属膜2を高温にした条件下で、スパッタリング法等により、圧電材料を下地上にエピタキシャル成長させることにより得ることができる。シリコン基板1や金属膜2を400〜600℃程度に加熱することが好ましい。
次に、図3の(d)に示すように、圧電膜3の上に、電極膜4を形成する。
電極膜4は、圧電膜3上に、金属材料をエピタキシャル成長させないで成膜することが好ましい。具体的には、スパッタリング、蒸着法などにより、低温で成膜すれば、無配向又は非晶質構造の膜が得られる。エピタキシャル成長させないので、高い成膜速度で短時間に形成することができる。基板1や圧電膜3を常温〜200℃の温度とすることが好ましい。
次に、図3の(e)に示すように、電極膜4の成膜後に、電極膜4を、樹脂層7によりサポート基板5に接着する。
サポート基板5の例は、多結晶シリコン基板である。樹脂層7の例は、エポキシ樹脂、シリコン樹脂であり、特に剛性の点でエポキシ樹脂が好ましい。接着方法は、例えば、スピンコート法により、2000〜5000nm程度の厚さに接着剤をサポート基板5及び電極膜4上に塗布し、これらを真空中にて重ねて接着すればよい。
次に、図3の(f)に示すように、金属膜2から基板1を除去する。基板1の除去にはCMP(化学機械研磨)やRIE(反応性イオンエッチング)などの方法を用いることができる。基板1を除去することにより、最表面には圧電膜3の下地膜であった金属膜2が露出する。
続いて、図3の(g)に示すように、金属膜2上に、電極膜8を形成する。形成方法は、電極膜4と同様にすればよい。これにより、電極膜4、8及び圧電膜3を有する圧電デバイス100Aが完成する。
なお、必要に応じて、サポート基板5上において、圧電デバイス100Aのパターニングを行うことができる。また、必要に応じて、圧電デバイス100Aを保護する保護膜などを形成してもよい。また、必要に応じて、圧電デバイス100Aを個片化することができ、圧電デバイス100Aをサポート基板5から剥離してから個片化してもよいし、圧電デバイス100Aをサポート基板5と共に切断して個片化してもよい。
以上のようにして、圧電膜3の上下に電極膜4、8を有する圧電デバイス100Aを得ることができる。
なお、圧電デバイス100Bを製造する際には、図3の(f)において、基板1だけでなく金属膜2も除去すればよい。
また、圧電デバイス100Cを製造する際には、上述の圧電デバイス100Bに対して、電極膜4、8を形成する前に、中間膜9をそれぞれ形成すればよい。中間膜の形成にはスパッタ法などが用いられる。なお、中間膜もエピタキシャル成長させて形成する必要はない。
また、圧電デバイス100Dを製造する際には、上述の圧電デバイス100Bに対して、電極膜4、8を形成する前に、導電性酸化物膜10及び中間膜9をこの順にそれぞれ形成すればよい。導電性酸化物膜10の形成にはスパッタ法などが用いられる。なお、導電性酸化物膜もエピタキシャル成長させて形成する必要はない。
この圧電デバイス100Aでは、電極膜4、8の成膜において基板加熱や低レートスパッタは必須条件ではなくなるため、成膜時間は従来の一層当たり10〜20分から大幅に短縮される。このプロセススループット向上と、電極膜4、8の材料費が低くなることの相乗効果で、圧電デバイスの製造コストは大きく改善する。
(実施例1)圧電デバイス100A
図1の(a)のサポート基板(5)としてシリコン基板上に50nmのPt膜をエピタキシャル成長させ、(100)に優先配向した金属膜2をシリコン基板1上に形成し、そのPt膜上に、KNNターゲット基板を用いてスパッタ法により厚さ2000nmの圧電膜(3)を形成した。圧電膜(3)上にZn−Alからなる第二電極(8)を形成し、エポキシ樹脂層7により電極膜4を、シリコンサポート基板5に接着した。その後、金属膜2からシリコン基板1をRIEによるエッチング処理により除去した。そして、金属膜2上に、スパッタリング法により常温において200nmのZn−Al合金膜(組成などは電極膜4と同じ)を形成し、非晶質の電極膜8を得て圧電デバイスAとした。
尚、KNNターゲットは圧電膜(3)が下記になるよう組成が調整されたターゲットを用いた。
(Na0.490.38Li0.06r0.06Ba0.011.16(Nb0.84Ta0.10Zr0.06)O+0.5質量%MnO
(実施例2)圧電デバイス100B
シリコン基板1の除去の際にシリコン基板1に加えて金属膜2もエッチング処理する以外は、実施例1同様にして、圧電デバイス100Bを得た。
(実施例3)圧電デバイス100C
圧電膜3と両電極膜4,8との間に、Tiから構成される無配向構造の中間膜9を5nmスパッタリング法により設ける以外は、実施例2と同様にして、圧電デバイス100Cを得た。これにより、電極膜4ならびに電極膜8と圧電膜3との密着性の向上が図られた。
(実施例4)圧電デバイス100C’
圧電膜3と両電極膜4,8との間に、Tiの代わりにZrから構成される無配向構造の中間膜9を5nmスパッタリング法により設ける以外は、実施例3と同様にして、圧電デバイス100C’を得た。これにより、Tiの時と同様に電極膜4ならびに電極膜8と圧電膜3との密着性の向上が図られた。
(実施例5)圧電デバイス100D
中間膜9と圧電膜3との間に、それぞれ、SrRuOからなる無配向構造の導電性酸化物膜10を20nmスパッタリング法により設けた以外は実施例3と同様にして、圧電デバイス100Dを得た。本実施形態によれば、電極膜4、8と圧電膜3との密着性を上げつつ中間膜9と圧電膜3との酸化還元反応を抑制し、圧電膜3の化学的安定性によるデバイスの高信頼性を実現できた。
(実施例6)圧電デバイス100D’
中間膜9と圧電膜3との間に、それぞれ、ITO(In−SnO)からなる無配向構造の導電性酸化物膜10を20nmスパッタリング法により設けた以外は実施例5と同様にして、圧電デバイス100Dを得た。本実施形態によれば、SrRuOの時と同様に電極膜4、8と圧電膜3との密着性を上げつつ中間膜9と圧電膜3との酸化還元反応を抑制し、圧電膜3の化学的安定性によるデバイスの高信頼性を実現できた。
(実施例7)圧電デバイス101A
電極膜4、8としてCu95Sn合金を用いる以外は、実施例1と同様とした。
(比較例1)圧電デバイス110A
シリコン基板1を400℃に加熱した状態で、スパッタリング法によりシリコン基板1の面方位に200nmのPt膜をエピタキシャル成長させ、(100)に優先配向した電極膜8’をシリコン基板1上に得た。このときの成膜レートは0.2nm/secである。そして、シリコン基板1を550℃に加熱した状態で、圧電膜3としてスパッタリング法により電極膜8’上に下記の式で示される組成の膜を2000nm形成し、(110)に優先配向した圧電膜3を得た。続いて、常温において、圧電膜3上に、200nmのPt膜をスパッタリング法により成膜し、無配向の電極膜4を得た。その後、エポキシ樹脂層7により電極膜4を、シリコンサポート基板5に接着した。その後、電極膜8’から、シリコン基板1をRIEによるエッチング処理により除去した。得られたデバイスの構成を図4に示す。
(Na0.490.38Li0.06r0.06Ba0.011.16(Nb0.84Ta0.10Zr0.06)O+0.5質量%MnO
実施例1および比較例1の圧電デバイスをパターニングして、可動部分寸法が1mm×2mmである圧電可動部を形成し、サポート基板5を除去して、矩形の圧電体デバイスを得た。これらの圧電体デバイスを、フレキシブルケーブルによる配線を有するステンレス製の薄板に固定した後、圧電体デバイスの一対の電極膜に電圧を印加して、薄板の変位量を比較した。それぞれの圧電デバイスに対して、5kHz、0〜10VのAC電圧を印加して変位させた。変位量は、予めステンレス製の薄板に設けておいたAu膜にレーザ光を照射し、その反射光をレーザードップラー測定器で受光し、単位印加電圧あたりの変位量を求めた。また、これらのデバイスについては、85℃、85%R.H.に設定した恒温恒湿槽に1000時間入れ、その後変位を測定し初期の変位と比較した。
実施例1の圧電デバイスの変位量は15.8nm/V、比較例1の圧電デバイスの変位量は11.1nm/Vであった。また、表1に変位量が13.5nm/V以上の試料には○、変位量が13.5nm/Vに満たない試料については×を示し、実施例2〜7の圧電デバイスにおいても、実施例1と同様に、比較例1よりも十分大きい変位量が得られた。 表1に、実施例1〜7、比較例1の圧電膜の酸化還元電位と変位を示す。
Figure 2014225657
次に、実施例1及び比較例1の圧電デバイスの圧電膜の結晶性を比較した。測定方法はX線回折法であり、測定装置は(株)リガクのATX−E、測定方法はOut of Plane法である。表1に示すようにこの条件で(110)配向のピーク強度が全ピーク強度にしめる割合を測定したところ、実施例1(100A)での膜構成では92%であったのに対し、比較例の膜構成では61%であった。
(比較例2)圧電デバイス120A
電極膜を200nmのAlとした以外は、実施例1同様にして、圧電デバイス120Aを得た。
(比較例3)圧電デバイス121A
圧電膜をPZTとした以外は、実施例1同様にして、圧電デバイス121Aを得た。
比較例2、比較例3の変位を表1に示す。初期変位においては比較例1よりも十分大きい変位量が得られた。 表1には△で表示したが、連続駆動させると、酸化還元電位の差により徐々に変位量が低下した。
圧電膜3と両電極膜4、8との間の中間膜にTi、Zrを形成した場合、またこの中間膜9(Ti)と圧電膜3との間に、SrRuO、ITO(In−SnO)からなる無配向構造の導電性酸化膜10を形成しても、圧電膜3の化学的安定性によるデバイスの高信頼性を実現できた。
(実施例8〜46)圧電デバイス200A〜203H
圧電膜3を表2に示す組成に変えた以外は、実施例1の圧電デバイス100Aと同様の方法にて圧電デバイス200A〜203Hを作製し、その初期変位と耐湿試験後の変位を測定した。 その結果を表2に示す。初期の変位と比較してその変化率が5%以内のものには○、変化率が5%以上、10%以下のものについては△、を変化率が10%を越えるものについては×と表示した。
Figure 2014225657
表2の実施例8〜46に示すように、下式に示す組成範囲とすることで変位が十分に大きく、耐湿性に優れた圧電デバイスとすることができる 圧電膜が下記式(1)で表される組成に対し、MnOを1質量%以下含有する。
(K1−x−y−w−vNaLiBaSr(Nb1−z−uTaZr)O (1)
(ただし式中のx、y、z、w、v、u、m、pは、0.4<x≦0.7、0.02≦y≦0.11、0.5≦x+y<0.75、0<z≦0.28、0<w≦0.02、0.02≦v≦0.11、0.02≦u≦0.11、0.95≦m<1.2を満たす。)
1 シリコン基板
2 金属膜
3 圧電膜
4 電極膜
5 サポート基板
7 樹脂層
8 電極膜
9 中間膜
10 導電性酸化膜

Claims (7)

  1. 第一電極膜、
    前記第一電極膜上に設けられた圧電膜、及び、該圧電膜上に設けられた第二電極膜を備え、
    前記電極膜の酸化還元電位は、前記圧電膜を構成するすべての金属元素の酸化還元電位より高く、
    前記圧電膜が下記式(1)で表される組成に対し、MnOを1質量%以下含有する、請求項1記載の圧電デバイス。
    (K1−x−y−w−vNaLiBaSr(Nb1−z−uTaZr)O (1)
    (ただし式中のx、y、z、w、v、u、m、pは、0.4<x≦0.7、0.02≦y≦0.11、0.5≦x+y<0.75、0<z≦0.28、0<w≦0.02、0.02≦v≦0.11、0.02≦u≦0.11、0.95≦m<1.2を満たす。)
  2. 前記圧電膜は、優先配向構造を有する請求項1に記載の圧電デバイス。
  3. 前記圧電膜は室温領域において正方晶を主相とする請求項1または請求項2に記載の圧電体デバイス。
  4. 前記第一及び第二電極膜の少なくとも一方は合金から構成され、前記合金の主成分は、Zn、Fe、Co、Ni、及びCuからなる群から選択される一つの金属である、請求項1記載の圧電デバイス。
  5. 前記第一及び第二電極膜は無配向又は非晶質構造を有する請求項1記載の圧電デバイス。
  6. 前記圧電膜と、少なくとも1つの前記電極膜との間に、Al、Ti、Zr、Ta、Cr、Co、Niのいずれかの元素から構成される中間膜をさらに備える請求項1記載の圧電デバイス。
  7. 前記圧電膜と、少なくとも1つの前記電極膜との間に、導電性酸化物膜をさらに備える請求項1記載の圧電デバイス。
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