JP2014224250A - 接着剤およびそれを用いた光学部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、金属酸化物粒子の分散が良好であり、高い水準に屈折率を調整することが可能性あり、透明性および柔軟性が良好で、かつ接着力が経時後に低下し難い接着剤の提供を目的とする。【解決手段】一般式(2)または一般式(3)で示す分散剤、及び平均一次粒子径が5〜100nmの金属酸化物粒子を含有する接着剤であり、前記金属酸化物粒子が、チタニウム、亜鉛、ジルコニウム、アンチモン、インジウム、スズ、アルミニウム、および珪素からなる群から選ばれる少なくともいずれかであることが好ましい。【選択図】なし

Description

本発明は、活性エネルギー線により硬化する接着剤に関する。
液晶ディスプレイ(LCD)等の画像表示装置は、その表面に防眩、視野角調整、およびハードコート等様々な機能を有する層が使用されている。そして、反射防止フィルムや導電性フィルム(ITOフィルム)など機能層を液晶パネルへ貼り合わせるときには、アクリルポリマーを使用した粘着剤が使用されていた。しかし、スマートフォン、等の携帯情報端末は、テレビ用途と比較して画面が小さく、携帯性が要求されるため、市場からは液晶パネルの厚みを薄くする要求が強かった。粘着剤層の厚みを薄くすると粘着力が低下する粘着剤に代えて、接着剤層の厚みが薄い場合でも比較的高い接着力が得られる熱硬化型のエポキシ接着剤、ならびに紫外線硬化型のアクリル接着剤およびエポキシ系接着剤が検討されていた。
加えて、市場からは、接着機能と光学機能を併せ持つ接着剤が求められるようになった。前記光学機能は、例えば屈折率制御が挙げられる。液晶パネルは、ガラス基板および偏光板に位相差板等の複数の光学機能を有する層を積層した構成が一般的であるが、積層に使用する接着剤は、屈折率が1.47程度であるため、積層に使用する各部材(屈折率ガラス:1.52程度、アクリル樹脂:1.51程度、ポリカーボネート:1.60、ポリエチレンテレフタレート:1.65程度)。との屈折率差が大きいため液晶パネルからの発光が各層を通過するたびに減衰して画面が暗くなるため、発光を有効活用できていない問題があった。
そこで、特許文献1では、無機粒子によって屈折率調整が可能な紫外線硬化樹脂および熱可塑性樹脂を含む接着剤層用塗料が開示されている。
また、特許文献2では、環状エーテル基含有モノマーを含むアクリルポリマーと金属微粒子からなる粘接着剤が開示されている。
また、特許文献3では、ナノスケールの無機粒子および分散剤を含む接着剤が開示されている。
特開2006−182819号公報 特開2012−001695号公報 特表平11−503773号広報
しかし、従来は、接着剤中に無機微粒子を適切に分散することが出来なかったため、接着剤の透明性が低下する問題、および経時で接着力が低下する問題が生じていた。また、従来の接着剤は、柔軟性が不足していたためフレキシブルディスプレイ等の部材接着に使用するとその変形に追従できない問題、接着後のフィルムを目的の大きさに裁断するときに裁断端面に接着はがれが生じる問題等があった。
本発明は、金属酸化物粒子の分散が良好であり、高い水準に屈折率を調整することが可能性あり、透明性および柔軟性が良好で、かつ接着力が経時後に低下し難い接着剤の提供を目的とする。
本発明の接着剤は、分散剤の中心骨格R9が有する4つのエステルユニット、および平均一次粒子径が5〜100nmの金属酸化物粒子、ならびに前記分散剤の(メタ)アクリロイル基および活性エネルギー線硬化性化合物を少なくともいずれか含む構成である。
一般式(2)
Figure 2014224250
(式中、R1、R2は、それぞれ独立に水素原子またはメチル基を示し、R5、R6は、それぞれ独立に非置換もしくは置換の、直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基またはアルキレンオキシアルキレン基を示し、R21、R22は、数平均分子量5000未満の1価の有機残基、R9は、4価の芳香族基または脂肪族基を示す。)
上記構成の本発明によれば、分散剤の中心骨格R9が有する4つのエステルユニットが、金属酸化物微粒子の金属と錯体を形成することで、接着剤中に金属酸化物微粒子を高度に分散できた。この高度な分散により接着剤は、活性エネルギー線硬化後に接着力および透明性が良好で、高屈折率への調整が容易という効果に加え、適度な柔軟性をも併せ持つ効果が得られた。
本発明により、金属酸化物粒子の分散が良好であり、高い水準に屈折率を調整することが可能性あり、透明性が良好で、かつ接着力が経時後に低下し難い接着剤を提供できる。
本発明を詳細に説明する前に用語を定義する。経時後とは、長期間使用した後の状態を示す。(メタ)アクリロイル基は、アクリロイル基およびメタクリロイル基を含む。また(メタ)アクリレートは、アクリレートおよびメタクリレートを含む。また、フィルムおよびシートは同義語である。
本発明の接着剤は、一般式(2)または一般式(3)で示す分散剤を必須とし、分散剤の中心骨格R9が有する4つのエステルユニットが金属酸化物微粒子の金属と錯体を形成することで、接着剤中に金属酸化物微粒子を高度に分散できる。すなわち前記分散剤は、中心骨格R9が有する4つのエステルユニットが重要であるが、置換基の(メタ)アクリロイル基の数により2つ実施態様がある。以下、接着剤の第一の実施態様、および第二の実施態様を順に説明する。
<第一の実施態様>
本発明の接着剤は、一般式(2)で示す分散剤、平均一次粒子径が5〜100nmの金属酸化物粒子を含有する。前記接着剤は、活性エネルギー線硬化性を有し、屈折率制御が容易な接着剤層を形成できるため、屈折率が同程度の部材と接着した場合、得られた積層体は反射干渉縞が生じにくい。そのため前記接着剤は、ガラス、偏光板、位相差板等の様々な光学部材の接着剤として使用することが好ましい。
本発明の接着剤の第一の実施態様は、下記一般式(2)で示す分散剤、および平均一次粒子径が5〜100nmの金属酸化物粒子を含有する構成である。一般式(2)で示す分散剤は、2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する。
一般式(2)
Figure 2014224250
(式中、R1、R2は、それぞれ独立に水素原子またはメチル基を示し、R5、R6は、それぞれ独立に非置換もしくは置換の、直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基またはアルキレンオキシアルキレン基を示し、R21、R22は、数平均分子量5000未満の1価の有機残基、R9は、4価の芳香族基または脂肪族基を示す。)
なお、本発明で言う、「数平均分子量」および「重量平均分子量」は、東ソー株式会社製ゲルパーミエイションクロマトグラフィー「HLC−8220GPC」を使用した測定した数値であり、分離カラム:東ソー株式会社製「TSK−GEL SUPER H5000」、「TSK−GEL SUPER H4000」、「TSK−GEL SUPER H3000」、および「TSK−GEL SUPER H2000」を4本直列に繋ぎ、移動相に温度40℃のテトラヒドロフランを用いて、0.6ml/分の流速で測定したポリスチレン換算の数値である。
上記一般式(2)で示す分散剤においてR9は4価の芳香族基または脂肪族基から選択できる。
前記4価の芳香族基は、剛直な芳香環を有するので硬化後の接着剤層は、凝集力が優れ高い接着力が得られる。具体的にフェニル骨格、ベンゾフェノン骨格、ビフェニル骨格、フェニルエーテル骨格、ジフェニルスルホン骨格、ジフェニルスルフィド骨格、ペリレン骨格、フルオレン骨格、テトラヒドロナフタレン骨格およびナフタレン骨格等が挙げられる。これらの中でもビフェニル骨格、ナフタレン骨格、フルオレン骨格、およびテトラヒドロナフタレン骨格は、凝集力および分散性をより向上できるため好ましい。
前記4価の脂肪族基は、芳香族基よりも凝集力は低いが、応力緩和性に優れた接着剤層を形成できる。具体的には炭素鎖数4〜10のアルキル骨格の4価の脂肪族基が好ましい。脂肪族基は、例えばブタン骨格、シクロブタン骨格、ヘキサン骨格、シクロヘキサン骨格、デカリン骨格等が挙げられる。これらの中でも脂環構造を有するシクロブタン骨格、シクロヘキサン骨格、およびデカリン骨格は、凝集力および応力緩和性をより高いレベルで両立できるため好ましい。
一般式(2)のR5およびR6は、それぞれ独立に非置換もしくは置換の、直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基またはアルキレンオキシアルキレン基を示す。
前記直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基は、例えばメチレン基、エチレン基、および炭素数が3〜10のポリメチレン基などのアルキレン基が好ましい。
前記直鎖もしくは分岐鎖のアルキレンオキシアルキレン基は、例えば後述するようにヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート化合物にポリアルキレンオキサイドを反応させることで形成できる。これらのアルキレン基もしくはアルキレンオキシアルキレン基は、後述するように原料となるヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート化合物およびエポキシ基含有(メタ)アクリレート化合物に由来する。
アルキレン基およびアルキレンオキシアルキレン基の置換基は、メチル基、およびエチル基などのアルキル基、ヒドロキシル基、アクリロイルオキシメチル基、アクリロイルオキシエチル基、フェノキシ基等が挙げられる。
21〜R22は、数平均分子量5000未満の1価の有機残基を示し、具体的には、アリール基で置換されていても良い炭素数1〜25のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、(メタ)アクリロイル基、または、炭素数1〜25のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基または(メタ)アクリロイル基を末端として直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキレンオキサイド鎖、ポリエステル鎖が結合している1価の有機残基である。なお、1価の有機残基の数平均分子量は、4000以下が好ましく、3000以下がより好ましい。
第一の実施態様では、一般式(2)で示す分散剤は、(メタ)アクリロイル基を平均で2つ以上有するため、活性エネルギー線により硬化できる。そして、活性エネルギー線で前記(メタ)アクリロイル基が反応するため前記分散剤は、接着剤層中で流動し難いので経時後の接着力低下を抑制できる。
一般式(2)で示す分散剤を合成する方法について例を挙げて説明する。なお、下記合成方法は、あくまで1例であり、単一の合成方法に制限されないことはいうまでもない。
合成方法として、例えば、芳香族骨格または脂肪族骨格、および2つ以上の酸無水物基を有する化合物(x1)を、酸無水物基と反応しうる官能基を有する数平均分子量5000以下の化合物化合物(x2)と反応させてカルボキシル基を有する化合物(X)を得る。そして、前記カルボキシル基を有する化合物(X)を、カルボキシル基と反応しうる官能基を有する数平均分子量5000以下の化合物(Y)と反応させて得ることができる。
前記化合物(x2)の「酸無水物基と反応しうる官能基」は、水酸基、アミノ基、およびエポキシ基等が好ましい。これらの中でも反応制御が容易であるため水酸基がより好ましい。
前記化合物(Y)の「カルボキシル基と反応しうる官能基」は、エポキシ基、オキサゾリン基、水酸基、アミノ基、カルボジイミド基、イソシアネート基、イソチオシアネート基、ビニルエーテル基等が好ましい。
ここで、活性エネルギー線硬化性を向上させるため前記化合物(x2)および化合物(Y)に、(メタ)アクリロイル基を含む化合物のみを使用した場合、一般式(2)で示す分散剤は、一般式(1)で示した分散剤となる。なお本発明で酸無水物基は、特に断りが無い限りカルボキシル基に由来する酸無水物基である。
さらに一般式(2)で示す分散剤を合成する方法を詳細に説明すると、例えば、下記一般式(4)で示す化合物を、酸無水物基と反応しうる官能基として水酸基を有する数平均分子量5000以下の化合物(x2)と反応させてカルボキシル基を有する化合物(X)を得る。前記カルボキシル基を有する化合物(X)は、一般式(5)に示す化合物を1例として挙げることができる。なお、前記反応は、必要に応じ触媒の存在下、50〜120℃の温度で反応させることが好ましい。
一般式(4)
Figure 2014224250
(式中、R9は、4価の芳香族基または脂肪族基を示す。)
一般式(5)
Figure 2014224250
(式中、R41およびR42は、数平均分子量5000未満の1価の有機残基、R9は、4価の芳香族基または脂肪族基を示す。)
次に得られた前記カルボキシル基を有する化合物(X)(例えば、一般式(5)に示す化合物)と、カルボキシル基と反応しうる官能基を有する化合物(Y)(例えば、下記一般式(6)で示す化合物)を反応させることで一般式(2)で示す化合物を得ることができ詳しくは後述する。なお、前記反応は、必要に応じ触媒の存在下、50〜120℃の温度で行なうことが好ましい。
一般式(6)
Figure 2014224250
(式中、R0は、数平均分子量5000未満の1価の有機残基を示す)
前記一般式(4)で示す化合物は、芳香族テトラカルボン酸二無水物または脂肪族テトラカルボン酸二無水物が好ましい。
前記芳香族テトラカルボン酸二無水物は、例えばピロメリット酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビフェニル骨格を有するビフェニルテトラカルボン酸二無水物、オキシジフタル酸二無水物、ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、ジフェニルスルフィドテトラカルボン酸二無水物、ペリレンテトラカルボン酸二無水物、ナフタレン骨格を有するナフタレンテトラカルボン酸二無水物等、フルオレン骨格を有する9,9−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)フルオレン二無水物、あるいは、9,9−ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]フルオレン二無水物、テトロヒドロナフタレン骨格を有するテトラヒドロナフタレンカルボン酸二無水物、エチレングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)、およびグリセリンビス(アンヒドロトリメリテート)モノアセテート等が挙げられる。
前記脂肪族テトラカルボン酸二無水物は、例えばブタンテトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。
水酸基を有する数平均分子量5000以下の化合物(x2)は、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノール、1−ペンタノール、イソペンタノール、1−ヘキサノール、シクロヘキサノール、4−メチル−2−ペンタノール、1−ヘプタノール、1−オクタノール、イソオクタノール、2−エチルヘキサノール、1−ノナノール、イソノナノール、1−デカノール、1−ドデカノール、1−ミリスチルアルコール、セチルアルコール、1−ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、2−オクチルデカノール、2−オクチルドデカノール、2−ヘキシルデカノール、ベヘニルアルコール、オレイルアルコールなどの脂肪族モノアルコール、ベンジルアルコール、フェノキシエチルアルコール、パラクミルフェノキシエチルアルコールなどの芳香環含有モノアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノヘキシルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノヘキシルエーテル、トリエチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノプロピルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノヘキシルエーテル、トリプロピレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノエチルエーテル、テトラエチレングリコールモノプロピルエーテル、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノヘキシルエーテル、テトラエチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、テトラプロピレングリコールモノメチルエーテル、テトラプロピレングリコールモノエチルエーテル、テトラプロピレングリコールモノプロピルエーテル、テトラプロピレングリコールモノブチルエーテル、テトラプロピレングリコールモノヘキシルエーテル、テトラプロピレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、テトラジエチレングリコールモノメチルエーテル等のアルキレングリコールモノアルキルエーテルなどが挙げられる。
水酸基を有する数平均分子量5000以下の化合物(x2)は、エチレン性不飽和二重結合を有するモノアルコールが好ましい。前記エチレン性不飽和二重結合は、例えば、ビニル基、および(メタ)アクリロイル基が好ましく、(メタ)アクリロイル基がより好ましい。前記モノアルコールは、単独または2種類以上使用できる。
エチレン性不飽和二重結合を有するモノアルコールは、エチレン性不飽和二重結合を1個、2個、及び3個以上含む化合物が挙げられる。エチレン性不飽和二重結合を1個含むモノアルコールは、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、エチル2−(ヒドロキシメチル)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、および4−ヒドロキシブチルビニルエーテル等が挙げられる。エチレン性不飽和二重結合を2個含むモノアルコールは、例えば2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプロピルメタクリレート、およびグリセリンジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。エチレン性不飽和二重結合を3個含むモノアルコールは、例えばペンタエリスリトールトリアクリレート等が挙げられる、エチレン性不飽和二重結合を5個含むモノアルコールは、例えばジペンタエリスリトールペンタアクリレートが挙げられる。
水酸基を有する数平均分子量5000以下の化合物(x2)は、エチレン性不飽和二重結合を2個以上含むモノアルコールを使用すると活性エネルギー線での硬化性が向上する。
また、水酸基を有する数平均分子量5000以下の化合物(x2)としては、前記した化合物に、アルキレンオキサイドないしラクトンを開環重合させて、ポリアルキレンオキサイド鎖、ないしポリラクトン鎖を有する化合物を合成し使用できる。
前記アルキレンオキサイドは、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、1,2−ブチレンオキサイド、1,4−ブチレンオキサイド、2,3−ブチレンオキサイドおよび1,3−ブチレンオキサイド等が挙げられる。アルキレンオキサイドは、単独または2種類以上併用できる。アルキレンオキサイドを併用するときの結合形式はランダムおよびブロックのいずれでもよい。
前記ラクトンは、例えばβ−ブチロラクトン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、δ−カプロラクトン、ε−カプロラクトン、およびアルキル置換されたε−カプロラクトン等が挙げられる。これらの中でδ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン、およびアルキル置換されたε−カプロラクトンは、開環重合の反応性が優れているため好ましい。ラクトンは、単独または2種類以上併用できる。ラクトンを2種類以上併用する結晶性が低下し室温で液状になる場合が多いため作業性および相溶性の点で好ましい。
カルボキシル基と反応しうる官能基を有する数平均分子量5000以下の化合物(Y)は、例えばメチルグリシジルエーテル、エチルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、ドデシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、p−ターシャリーブチルフェニルグリシジルエーテル、2,4−ジブロモフェニルグリシジルエーテル、3−メチル−ジブロモフェニルグリシジルエーテル(ただし、ブロモの置換位置は任意である)、アリルグリシジルエーテル、エトキシフェニルグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレート、4−(グリシジルオキシ)ブチル(メタ)アクリレート、(3−メチル−3−オキセタニル)メチル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、メチルグリシジルフタルイミド、およびスチレンオキシド等が挙げられる。
一般式(2)で示す分散剤は、水酸基を有する数平均分子量5000以下の化合物(x2)、もしくはカルボキシル基と反応しうる官能基を有する数平均分子量5000以下の化合物(Y)の、少なくとも一方に(メタ)アクリロイル基を有する化合物を用いることで得ることができる。
以上の通り説明した一般式(2)で示す化合物の合成は、無溶媒または溶媒を使用して合成できる。前記溶媒は、例えばトルエン等の炭化水素系溶媒;、アセトン、メチルエチルケトン、およびメチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒;、酢酸エチル、および酢酸ブチル等のエステル系溶媒;、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、およびジオキサン等のエーテル系溶媒;、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、およびパークレン等のハロゲン系溶媒;、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、およびN,N−ジメチルイミダゾリジノン等の極性溶媒などが挙げられる。溶媒は、単独または2種類以上を併用できる。
本発明の接着剤の第一の実施態様において一般式(2)で示す分散剤は、下記一般式(1)で示す分散剤あることが好ましい。
一般式(1)
Figure 2014224250
(式中、R1〜R4は、それぞれ独立に水素原子またはメチル基を示し、R5〜R8は、それぞれ独立に非置換もしくは置換の、直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基またはアルキレンオキシアルキレン基を示し、R9は、4価の芳香族基または脂肪族基を示す。)
一般式(1)で示す分散剤は、分子内に少なくとも4個の(メタ)アクリロイル基を有しているため活性エネルギー線硬化性が高い。
一般式(1)で示す分散剤は、一般式(2)で示す化合物の合成で既に説明した、水酸基を有する数平均分子量5000以下の化合物(x2)として(メタ)アクリロイル基を有する化合物を用い、かつ、カルボキシル基と反応しうる官能基を有する数平均分子量5000以下の化合物(Y)として(メタ)アクリロイル基を有する化合物を用いることで得ることができる。
本発明において平均一次粒子径が5〜100nmの金属酸化物粒子は、接着剤の屈折率を調整する機能を有する。平均一次粒子径が前記範囲内であることで所定の屈折率が得られる上、光散乱が生じ難く、透明性が優れる。なお本発明で平均一次粒子径は、透過型電子顕微鏡(TEM)または走査型電子顕微鏡(SEM)を使用した拡大画像(千倍〜1万倍)から観察できる10〜30個程度の粒子から算出した平均値である。
前記金属酸化物粒子の金属は、例えばチタニウム、亜鉛、ジルコニウム、アンチモン、インジウム、スズ、アルミニウムおよびケイ素のうちいずれか1種を含むことが好ましい。具体的には、五酸化アンチモン、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)、スズドープ酸化インジウム(ITO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、リンドープ酸化スズ(PTO)、アンチモン酸亜鉛(AZO)、インジウムドープ酸化亜鉛(IZO)、酸化スズ、ATO被覆酸化チタン、アルミニウムドープ酸化亜鉛、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、および酸化珪素等が挙げられる。これらは単独または2種類以上を併用できる。
前記金属酸化物粒子の形状は、球形状、直方体形状、針形状、繊維形状、紡錘形状および板形状が好ましい。ここで球状以外の金属酸化物粒子の平均一次粒子径は、粒子の形を構成する最も短い辺を平均して平均一次粒子径とする。例えば、粒子に長軸長さと短軸長さがある場合は、短軸長さを平均して算出する。
前記金属酸化物粒子の屈折率は、例えば酸化チタン(屈折率2.5〜2.7)、酸化亜鉛(屈折率1.95)、酸化ジルコニウム(屈折率2.4)、酸化アルミニウム(屈折率1.6〜1.7)酸化珪素(屈折率1.45)等が挙げられる。
前記金属酸化物粒子は、その表面をシランカップリング剤を使用して被覆層を形成するもできる。前記被覆層の存在により、金属酸化物粒子を接着剤中に分散性し易くなる。
前記シランカップリング剤は、例えば、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリブトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシランなどのメタクリロキシ基とアルキル基とアルコキシ基を2つ有するシラン化合物;、
γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシランなどのアクリロキシ基とアルキル基とアルコキシ基を2つ有するシラン化合物;、
γ−メタクリロキシメチルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシメチルトリメトキシシランなどの(メタ)アクリロキシアルキル基とアルコキシ基を3つ有するシラン化合物;、
ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシランなどのビニル基を有するアルコキシシラン;、
5−ヘキセニルトリメトキシシラン、9−デセニルトリメトキシシラン、スチリルトリメトキシシランなどのアルキル基を有するアルコキシシラン;、
γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシランなどのアミノアルキル基とアルコキシ基とを有するシラン;、
γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、β−メルカプトメチルフェニルエチルトリメトキシシラン、メルカプトメチルトリメトキシシラン、6−メルカプトヘキシルトリメトキシシラン、10−メルカプトデシルトリメトキシシランなどのメルカプト基を有する化合物;、
テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシランなどのテトラアルコキシシラン;、
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ヘキサメチルシラザン、ジフェニルジメトキシシラン、1,3,5−トリス(3−トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレート、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
金属酸化物粒子は、一般式(2)で示す分散剤と金属酸化物粒子との合計100重量%中に1〜80重量%含むことが好ましく、10〜70重量%がより好ましい。1〜80重量%含むことで、屈折率制御がより容易になり、接着剤層の被膜形成が容易になる。
本発明の接着剤の第一の実施態様では、さらに活性エネルギー線硬化性化合物を含むことができる。第一の実施態様では、一般式(2)で示す分散剤が2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するため、活性エネルギー線硬化性を有するが、硬化性、接着剤層の硬さ、ないし接着力等をさらに高めたい場合は、活性エネルギー線硬化性化合物を含むことが有効である。
活性エネルギー線硬化性化合物は、例えば(メタ)アクリロイル基含有化合物、脂肪酸ビニル化合物、アルキルビニルエーテル化合物、α−オレフィン化合物、ビニル化合物、およびエチニル化合物等のエチレン性不飽和二重結合基を有する化合物が好ましい。これらのエチレン性不飽和二重結合基を有する化合物は、さらに水酸基、アルコキシ基、カルボキシル基、アミド基、エポキシ基、またはシラノール基等の官能基を有していてもよい。
前記(メタ)アクリロイル基含有化合物は、例えばアルキルエステル(メタ)アクリレート、アルキレンオキサイドユニットを有する(メタ)アクリレート、芳香環を含む(メタ)アクリレートが好ましい。なお(メタ)アクリロイル基含有化合物は、(メタ)アクリロイル基を複数有していても良い。
前記アルキルエステル(メタ)アクリレートは、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート、ペンタデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ヘプタデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、ノナデシル(メタ)アクリレート、イコシル(メタ)アクリレート、ヘンイコシル(メタ)アクリレート、ドコシル(メタ)アクリレート等の炭素数1〜22のアルキル鎖を有する(メタ)アクリレートが挙げられる。
また、フッ素を含有する(メタ)アクリロイル基含有化合物としては、炭素数1〜20のパーフルオロアルキル基を有するパーフルオロアルキルアルキル(メタ)アクリレート類を挙げることができる。例えば、パーフルオロメチルメチル(メタ)アクリレート、パーフルオロエチルメチル(メタ)アクリレート、2−パーフルオロブチルエチル(メタ)アクリレート、2−パーフルオロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、2−パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート、2−パーフルオロイソノニルエチル(メタ)アクリレート、2−パーフルオロノニルエチル(メタ)アクリレート、2−パーフルオロデシルエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロプロピルプロピル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルプロピル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルアミル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルウンデシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
前記アルキレンオキサイドユニットを有する(メタ)アクリレートのうち水酸基を有する(メタ)アクリレートは、例えば、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ヘキサエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコール(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの化合物は、分子の末端に水酸基を有する。
前記アルキレンオキサイドユニットを有する(メタ)アクリレートのうち分子の末端にアルコキシ基を有する(メタ)アクリレートは、例えば、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、プロポキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、n−ブトキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、n−ペンタキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシテトラプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシテトラプロピレングリコール(メタ)アクリレート、プロポキシテトラプロピレングリコール(メタ)アクリレート、n−ブトキシテトラプロピレングリコール(メタ)アクリレート、n−ペンタキシテトラプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリテトラメチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等が挙げられる。
前記芳香環を含む(メタ)アクリレートは、フェニル基、ビフェニル基、ベンジル基またはフェノキシ基を有する。これら芳香環は臭素、塩素等によりハロゲン化されていても良い。
前記フェニル基を有する(メタ)アクリロイル基含有化合物は、例えばフェニル(メタ)アクリレート、オルトフェニルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート等が挙げられる。
前記ビフェニル基を有する(メタ)アクリロイル基含有化合物は、例えばビフェニル(メタ)アクリレート、2.2,2'−ジエトキシ−ビフェニルジアクリレート等が挙げられる。
前記ベンジル基を有する(メタ)アクリロイル基含有化合物は、例えば、ベンジル(メタ)アクリレート、オルトフェニルベンジルアクリレートとパラフェニルベンジルアクリレート、ペンタブロモベンジルアクリレート等が挙げられる。
前記フェノキシ基を有する(メタ)アクリロイル基含有化合物は、例えば、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシヘキサエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシテトラプロピレンエチレングリコール(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの化合物は、分子の末端にフェノキシ基を有する。
前記カルボキシル基を有する(メタ)アクリロイル基含有化合物は、例えばマレイン酸、フマル酸、イタコン酸、およびシトラコン酸、ならびにこれらのアルキルエステルおよびこれらのアルケニルモノエステル、フタル酸β−(メタ)アクリロキシエチルモノエステル、イソフタル酸β−(メタ)アクリロキシエチルモノエステル、コハク酸β−(メタ)アクリロキシエチルモノエステル、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、けい皮酸等が挙げられる。
前記水酸基を有する(メタ)アクリロイル基含有化合物は、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシビニルベンゼン、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
前記エポキシ基を有する(メタ)アクリロイル基含有化合物は、例えばグリシジルアクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルアクリレート等が挙げられる。
前記窒素含有構造を有する(メタ)アクリロイル基含有化合物は、例えば、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド等のジアルキル(メタ)アクリルアミド、モルホリン骨格を有するアクリロイルモルホリン、(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル−(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル−(メタ)アクリルアミド、N−プロポキシメチル−(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル−(メタ)アクリルアミド、N−ペントキシメチル−(メタ)アクリルアミド等のモノアルキロール(メタ)アクリルアミド、、N,N−ジ(メチロール)アクリルアミドN−メチロール−N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(メチロール)アクリルアミド、N−エトキシメチル−N−メトキシメチルメタアクリルアミド、N,N−ジ(エトキシメチル)アクリルアミンド、N−エトキシメチル−N−プロポキシメチルメタアクリルアミド、N,N−ジ(プロポキシメチル)アクリルアミド、N−ブトキシメチル−N−(プロポキシメチル)メタアクリルアミド、N,N−ジ(ブトキシメチル)アクリルアミド、N−ブトキシメチル−N−(メトキシメチル)メタアクリルアミド、N,N−ジ(ペントキシメチル)アクリルアミド、N−メトキシメチル−N−(ペントキシメチル)メタアクリルアミド等のジアルキロール(メタ)アクリルアミド等のアミド結合を有する(メタ)アクリロイル基含有化合物;、
ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、メチルエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノスチレン、ジエチルアミノスチレン等のジアルキルアミノ基を有する(メタ)アクリロイル基含有化合物;および、対イオンとして塩素、臭素およびヨウ素等のハロゲンイオンまたはQSO3-(Q:炭素数1〜12のアルキル基)を有するジアルキルアミノ基を有する(メタ)アクリロイル基含有化合物の4級アンモニウム塩等がある。
前記脂肪酸ビニル化合物は、例えば酢酸ビニル、酪酸ビニル、クロトン酸ビニル、カプリル酸ビニル、ラウリン酸ビニル、クロル酢酸ビニル、オレイン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等が挙げられる。
前記アルキルビニルエーテル化合物は、例えばブチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル等が挙げられる。
前記α−オレフィン化合物は、例えば1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン等が挙げられる。
前記ビニル化合物は、例えばアリル酢酸、アリルアルコール、アリルベンゼン、シアン化アリル等のアリル化合物、シアン化ビニル、ビニルシクロヘキサン、ビニルメチルケトン、スチレン、α−メチルスチレン、2−メチルスチレン、クロロスチレン等が挙げられる。また、パーフルオロアルキル、アルキレン類等のパーフルオロアルキル基含有ビニルモノマーは、例えばパーフルオロブチルエチレン、パーフルオロヘキシルエチレン、パーフルオロオクチルエチレン、パーフルオロデシルエチレン等が挙げられる。また、アルコキシシリル基含有ビニル化合物は、例えばビニルトリクロルシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
前記エチニル化合物は、例えばアセチレン、エチニルベンゼン、エチニルトルエン、1−エチニル−1−シクロヘキサノール等が挙げられる。これらは、一種類で用いてもよいし、二種類以上を混合して用いてもよい。
(メタ)アクリロイル基を複数有する(メタ)アクリロイル基含有化合物は、(メタ)アクリロイル基を3官能以上有することがより好ましい。これにより凝集力および接着力をより向上できる。具体的には、ポリウレタンポリ(メタ)アクリレート、ポリエポキシポリ(メタ)アクリレートが好ましい。
前記ポリエポキシポリ(メタ)アクリレートは、エポキシ樹脂のエポキシ基を(メタ)アクリル酸でエステル化することで(メタ)アクリロイル基を付与した化合物である。前記エポキシ樹脂は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂等が好ましい。
前記ポリウレタンポリ(メタ)アクリレートは、例えば、ジイソシアネートと水酸基を有する(メタ)アクリロイル基含有化合物とを反応させた化合物、ポリオールとポリイソシアネートとをイソシアネート基過剰の条件下で反応させて得たイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーを、水酸基を有する(メタ)アクリロイル基含有化合物と反応させた化合物、ならびにポリオールとポリイソシアネートを水酸基過剰の条件下に反応させて得た水酸基含有ウレタンプレポリマーを、イソシアネート基を有する(メタ)アクリロイル基含有化合物と反応させた化合物等が挙げられる。
前記ポリオールは、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタングリコール、ネオペンチルグリコール、ヘキサントリオール、トリメリロールプロパン、ポリテトラメチレングリコール、アジピン酸とエチレングリコールとの縮重合物等が挙げられる。
前記ポリイソシアネートは、例えばトリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
水酸基を有する(メタ)アクリロイル基含有化合物は、前段で例示した化合物を使用できる。
前記イソシアネート基を有する(メタ)アクリロイル基含有化合物は、例えば2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、(メタ)アクリロイルイソシアネート等が挙げられる。
本発明において活性エネルギー線硬化性化合物は、接着する部材がプラスチックスである場合、水酸基、またはアルキレンオキサイドユニットを有する(メタ)アクリロイル基含有化合物を含むことがより好ましい。前記化合物は、水酸基またはアルキレンオキサイドユニットを有することで接着力をより向上できる。なお、アルキレンオキサイドユニットは、エチレンオキサイド、およびプロピレンオキサイドをいう。
本発明の接着剤をプラスチックスの接着に使用する場合は、(メタ)アクリロイル基を1個有する活性エネルギー線硬化性化合物を含むことが好ましい。前記化合物を含むことで接着剤層の凝集力を調整し、接着力が向上する。ただし、前記記載は(メタ)アクリロイル基が2官能以上の活性エネルギー線硬化性化合物を含むことを妨げない。
前記活性エネルギー線硬化性化合物は、一般式(2)で示す分散剤と金属酸化物粒子との合計100重量部に対して0を超え200重量以下含むことが好ましく、50〜150重量部がより好ましい。
本発明の接着剤は、活性エネルギー線として電子線以外の光源を使用する場合、光重合開始剤を含むことが好ましい。前記光重合開始剤は、光励起によってラジカル重合を開始可能であれば良く、公知の化合物が使用できるため特に限定されない。例えば、モノカルボニル化合物、ジカルボニル化合物、アセトフェノン化合物、ベンゾインエーテル化合物、アシルホスフィンオキシド化合物およびアミノカルボニル化合物等が好ましい。
具体的には、前記モノカルボニル化合物は、例えばベンゾフェノン、4−メチル−ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、メチル−o−ベンゾイルベンゾエート、4−フェニルベンゾフェノン、4−(4−メチルフェニルチオ)フェニル−エタノン、3,3´−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、4−(1,3−アクリロイル−1,3,3´−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、4−(1,3−アクリロイル−1,4,7,10,13−ペンタオキソトリデシル)ベンゾフェノン、3,3´,4,4´−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−N,N,N−トリメチル−1−プロパンアミン塩酸塩、4−ベンゾイル−N,N−ジメチル−N−2−(1−オキソ−2−プロペニルオキシエチル)メタアンモニウムシュウ酸塩、2−/4−イソ−プロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、2−ヒドロキ−3−(3,4−ジメチル−9−オキソ−9Hチオキサントン−2−イロキシ−N,N,N−トリメチル−1−プロパンアミン塩酸塩、ベンゾイルメチレン−3−メチルナフト(1,2−d)チアゾリン等が挙げられる。
前記ジカルボニル化合物は、例えば1,2,2−トリメチル−ビシクロ[2.1.1]ヘプタン−2,3−ジオン、ベンザイル、2−エチルアントラキノン、9,10−フェナントレンキノン、メチル−α−オキソベンゼンアセテート、4−フェニルベンザイル等が挙げられる。アセトフェノン化合物としては、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−ジ-2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−スチリルプロパン−1−オン重合物、ジエトキシアセトフェノン、ジブトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2,2−ジエトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタン−1−オン、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、3,6−ビス(2−メチル−2−モルホリノ−プロパノニル)−9−ブチルカルバゾール等が挙げられる。
前記ベンゾインエーテル化合物は、例えばベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイゾブチルエーテル、ベンゾインノルマルブチルエーテル等が挙げられる。アシルホスフィンオキシド化合物としては、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、4−n−プロピルフェニル−ジ(2,6−ジクロロベンゾイル)ホスフィンオキシド等が挙げられる。
前記アミノカルボニル化合物は、例えばメチル−4−(ジメトキシアミノ)ベンゾエート、エチル−4−(ジメチルアミノ)ベンゾエート、2−n−ブトキシエチル−4−(ジメチルアミノ)ベンゾエート、イソアミル−4−(ジメチルアミノ)ベンゾエート、2−(ジメチルアミノ)エチルベンゾエート、4,4´−ビス−4−ジメチルアミノベンゾフェノン、4,4´−ビス−4−ジエチルアミノベンゾフェノン、2,5´−ビス(4−ジエチルアミノベンザル)シクロペンタノン等が挙げられる。
これらは単独または2種類以上併用できる。
本発明の接着剤は、光重合開始剤に増感剤(例えば、有機アミン)を併用できる。また、前記ラジカル重合性の光重合開始剤に加えて、カチオン重合用の光重合開始剤を併用できる。
光重合開始剤は、(メタ)アクリロイル基を有する化合物の合計100重量部に対して、0.05〜10重量部程度を配合することが好ましい。
本発明の接着剤は、バインダー樹脂を含むことができる。ハインダー樹脂を含むことで接着剤の凝集力、接着力等を適宜調整できる。具体的には、例えば、ポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂、ポリウレタンウレア樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、アミノ樹脂、スチレン樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、ビニル樹脂等が挙げられる。これらは、単独または2種類以上併用できる。なおバインダー樹脂とは、活性エネルギー線照射により硬化しない樹脂であり、(メタ)アクリロイル基を有さない。
前記バインダー樹脂は、接着剤の不揮発分100重量%中に0.1〜20重量%程度を含むことが好ましい。
本発明の接着剤は、有機溶剤を含むことができる。具体的には、例えばシクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、アセトン、アセチルアセトン、トルエン、キシレン、n−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、エタノール、メタノール、3−メトキシ−1−ブタノール、3−メトキシ−2−ブタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノn−ブチルエーテル、2−エトキシエタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、ジアセトンアルコール、乳酸エチル、乳酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、2−エトキシエチルアセテート、ブチルアセテート、イソアミルアセテート、アジピン酸ジメチル、コハク酸ジメチル、グルタル酸ジメチル、テトラヒドロフラン、およびメチルピロリドン等が挙げられる。これらの中でも水酸基含有溶剤は、金属酸化物粒子に対する濡れ性が良いため、分散性がより向上し、接着剤の経時安定性もより向上できる。前記水酸基含有溶剤の中でも、3−メトキシ−1−ブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、およびエチレングリコールモノn−ブチルエーテルがより好ましい。
これらは単独または2種類以上を併用できる。
本発明の接着剤は、必要に応じてさらに界面活性剤、抗菌剤、アンチブロッキング剤、可塑剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、酸化防止剤、無機充填剤、顔料、および染料等を適宜含むことができる。
<第二の実施態様>
本発明の接着剤の第二の実施態様は、一般式(3)で示す分散剤、平均一次粒子径が5〜100nmの金属酸化物粒子、および活性エネルギー線硬化性化合物を含有する構成である。本発明の接着剤の第二の実施態様と、第一の実施態様との相違は、一般式(3)で示す分散剤が有する(メタ)アクリロイル基が平均で2個未満である点、および活性エネルギー線硬化性化合物を必須構成とする点である。一般式(3)で示す分散剤は、中心骨格R9および4つのエステルユニットを有するため金属酸化物粒子の分散性は第一の実施態様と同等であるが、(メタ)アクリロイル基が平均で2個未満であるため活性エネルギー線硬化性が不足するので、さらに活性エネルギー線硬化性化合物を含む必要がある。すなわち第二の実施態様では、(メタ)アクリロイル基を有さない一般式(3)で示す分散剤と、(メタ)アクリロイル基を2個有する一般式(3)で示す分散剤の混合物である場合がある。なお、第一の実施態様でも(メタ)アクリロイル基を有さない一般式(3)で示す分散剤を含む可能性があるが、第一の実施態様では一般式(2)で示す分散剤のみで(メタ)アクリロイル基の数を計算する。
活性エネルギー線硬化性化合物は、一般式(3)で示す分散剤と金属酸化物粒子との合計100重量部に対して、50〜200重量部が好ましく、80〜170重量部がより好ましい。
本発明の接着剤の第二の実施態様は、上記の通り説明した以外の点は、第一の実施態様と同一である。
本発明の接着剤は、金属酸化物粒子の種類や添加量を制御することにより、高い屈折率の接着剤層を形成できる。
前記接着剤層の屈折率を調整するためには、金属酸化物粒子を変更すればよい。具体的には、酸化チタン(屈折率2.5〜2.7)、酸化ジルコニウム(屈折率2.4)、酸化亜鉛(屈折率1.95)などが挙げられる。また、一般式(2)または一般式(3)で示す分散剤(以下、総称して単に分散剤ということがある)が分子内に芳香族骨格を含むことで接着剤層の屈折率を向上できる。
本発明の接着剤は、分散剤および金属酸化物粒子を充分に混合することで、接着剤中に金属酸化物粒子を良好に分散できる。
本発明の接着剤の製造方法を例示すると、分散剤と金属酸化物粒子を機械的に混合することで接着剤を得る方法、または金属酸化物粒子と有機溶剤を攪拌混合して懸濁溶液を作成し、その溶液を攪拌しながら分散剤を添加することで接着剤を得る方法等が挙げられる。
前記機械的混合は、例えばホモジナイザー、ニーダー、ロール、アトライター、スーパーミル、ボールミル、ビーズミルおよび乾式粉砕処理機等、公知の装置を使用できる。なお前記混合には、ガラスビーズ、ジルコニアビーズ、アルミナビーズ、磁性ビーズ、スチレンビーズ等のメディアを使用しても良い
また、分散剤と金属酸化物粒子の分散混合は、有機溶剤の存在下で行うことが好ましい。分散の程度は、動的光散乱法を利用した日機装(株)製「ナノトラックUPA」で測定できる。本発明では、後述する実施例1に記載した通り、金属酸化物分散ペーストを作成し、動的光散乱法でD99平均粒子径が300nm未満になるまで分散することが好ましく、200nm未満になるまで分散することがより好ましい。
本発明の接着剤は、分散剤および金属酸化物粒子以外の原料を含む場合、分散剤と金属酸化物粒子を分散した後に当該原料を配合する方法、または分散剤と金属酸化物粒子と共に当該原料を配合し、分散する方法が好ましい。
本発明の接着剤の使用方法を説明する。
本発明の接着剤は、接着する対象の基材(部材ないし被着体ともいう)に塗布し、他の基材を貼り合わせ、活性エネルギー線の照射により硬化することで接着剤層を形成する。そのため、使用する基材のいずれか一方は、活性エネルギー線が透過できる必要がある。前記接着剤層の厚みは、0.1〜30μmが好ましく、0.1〜20μmがより好ましい。また屈折率は、1.4〜2に調整することが好ましく、1.5〜1.8がより好ましい。
前記基材は、金属、セラミックス、ガラス、プラスチック、木材、スレート等が挙げられ、特に制限されるものではない。
前記基材の形状は、シート、板、レンズ形状、円盤形状、繊維等が挙げられる。
前記プラスチックは、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、トリアセチルセルロース樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、ポリアミド、エポキシ樹脂、メラミン樹脂等が挙げられる。
また、前記プラスチック等を使用して光学部材を製造することができる。光学部材は、具体的には、偏光板、位相差板、保護フィルム、プリズムシート、および光拡散フィルム等が挙げられる。
接着剤を塗布する方法は、公知の方法が利用できる。具体的には、例えばロッド、ワイヤーバー、マイクログラビア、グラビア、ダイ、カーテン、リップ、スロットおよびスピン等の塗布方法が挙げられる。また前記塗布後に熱風乾燥を行い溶媒を揮発できる。
本発明で活性エネルギー線は、硬化可能な波長の電磁波および粒子線である。具体的には、紫外線、電子線、波長400〜500nmの可視光線等が好ましい。これらの中でも紫外線および波長400〜500nmの可視光線が好ましい。活性エネルギー線の照射源は、紫外線および波長400〜500nmの可視光線は、例えば高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、ガリウムランプ、キセノンランプ、カーボンアークランプ等が挙げられる。また電子線は、熱電子放射銃、電解放射銃等が挙げられる。
接着剤の硬化に使用する活性エネルギー線は、5〜2000mJ/cm2が好ましく、50〜1000mJ/cm2がより好ましい。活性エネルギー線照射に際して、赤外線、遠赤外線、熱風、高周波加熱等による熱処理を併用することができる。
本発明の接着剤は、様々な部材の接着に使用できるが、高い屈折率が得られるため、例えば陰極線管、フラットディスプレイパネル(液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、エレクトロクロミックディスプレイ、発光ダイオードディスプレイ等)等の各種表示装置の製造に使用することが好ましい。
以下、実施例を示して本発明について更に具体的に説明するが、本発明は以下に示す実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨およびその均等の範囲を逸脱しない範囲において、任意に変更しても良い。なお、以下の説明において量を示す「部」および「%」は、断りのない限り重量基準である。
(製造例1:分散剤1の合成)
撹拌機、還流冷却管、ドライエアー導入管、温度計を備えた4口フラスコにビフェニル
テトラカルボン酸二無水物80.0部、ペンタエリスリトールトリアクリレート(1)(日本化薬(株)製、商品名:KAYARADPET−30)250.0部、ヒドロキノン0.16部、シクロヘキサノン141.2部を仕込み、85℃まで昇温した。次いで触媒として1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン1.65部を加え、85℃で8時間撹拌した。その後、グリシジルメタクリレート77.3部、シクロヘキサノン33.9部を加え、次いで触媒として、ジメチルベンジルアミン2.65部を加え、85℃で6時間撹拌し、室温まで冷却して反応を終了した。得られた分散剤1溶液は、淡黄色透明で、不揮発分70%、数平均分子量920、重量平均分子量3,130であった。
(製造例2:分散剤2の合成)
撹拌機、還流冷却管、ドライエアー導入管、温度計を備えた4口フラスコに9、9−ビ
ス(3,4−ジカルボキシフェニル)フルオレン二酸無水物100.0部、ペンタエリスリトールトリアクリレート(2)(大阪有機化学工業(株)製、商品名:ビスコート#300)200.2部、ヒドロキノン0.15部、シクロヘキサノン200.1部を仕込み、85℃まで昇温した。次いで触媒として1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン1.50部を加え、85℃で8時間撹拌した。その後、グリシジルメタクリレート62.0部、シクロヘキサノン42.4部を加え、次いで触媒として、ジメチルベンジルアミン2.41部を加え、85℃で6時間撹拌し、室温まで冷却して反応を終了した。得られた分散剤2の溶液は、淡黄色透明で、不揮発分60%、数平均分子量830、重量平均分子量2,310であった。
(製造例3:分散剤3の合成)
撹拌機、還流冷却管、ドライエアー導入管、温度計を備えた4口フラスコにテトラヒド
ロナフタレン二無水物100.0部、ペンタエリスリトールトリアクリレート(1)305.7部、ヒドロキノン0.20部、シクロヘキサノン405.7部を仕込み85℃まで昇温した。次いで触媒として1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン2.03部を加え、85℃で8時間撹拌した。その後、グリシジルメタクリレート94.6部、シクロヘキサノン96.9部を加え、次いで触媒として、ジメチルベンジルアミン3.26部を加え、85℃で6時間撹拌し、室温まで冷却して反応を終了した。得られた分散剤3の溶液は、淡黄色透明で、不揮発分50%、数平均分子量870、重量平均分子量3,150であった。
(製造例4:分散剤4の合成)
撹拌機、還流冷却管、ドライエアー導入管、温度計を備えた4口フラスコにビフェニル
テトラカルボン酸二無水物100.0部、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート556.8部、ヒドロキノン0.33部、シクロヘキサノン437.8部を仕込み85℃まで昇温した。次いで触媒として1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン3.28部を加え、85℃で8時間撹拌した。その後、グリシジルメタクリレート96.6部、シクロヘキサノン66.8部を加え、次いで触媒として、ジメチルベンジルアミン5.28部を加え、85℃で6時間撹拌し、室温まで冷却して反応を終了した。得られた分散剤4の溶液は、淡黄色透明で、不揮発分60%、数平均分子量820、重量平均分子量2,660であった。
(製造例5:分散剤5の合成)
撹拌機、還流冷却管、ドライエアー導入管、温度計を備えた4口フラスコにブタンテト
ラカルボン酸二無水物100.0部、ペンタエリスリトールトリアクリレート(1)463.2部、ヒドロキノン0.28部、シクロヘキサノン563.2部を仕込み85℃まで昇温した。次いで触媒として1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン2.82部を加え、85℃で8時間撹拌した。その後、グリシジルメタクリレート143.4部、シクロヘキサノン146.5部を加え、次いで触媒として、ジメチルベンジルアミン4.53部を加え、85℃で6時間撹拌し、室温まで冷却して反応を終了した。得られた分散剤5の溶液は、淡黄色透明で、不揮発分50%、数平均分子量920、重量平均分子量2,200であった。
(製造例6:分散剤6の合成)
撹拌機、還流冷却管、ドライエアー導入管、温度計を備えた4口フラスコにブタンテト
ラカルボン酸二無水物50.0部、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート413.4部、ヒドロキノン0.23部、シクロヘキサノン463.4部を仕込み85℃まで昇温した。次いで触媒として1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン2.32部を加え、85℃で8時間撹拌した。その後、グリシジルメタクリレート71.7部、シクロヘキサノン74.3部を加え、次いで触媒として、ジメチルベンジルアミン3.73部を加え、85℃で6時間撹拌し、室温まで冷却して反応を終了した。得られた分散剤6の溶液は、淡黄色透明で、不揮発分50%、数平均分子量900、重量平均分子量2,070であった。
(製造例7:分散剤11の合成)
撹拌機、還流冷却管、ドライエアー導入管、温度計を備えた4口フラスコにイソミリスチルアルコール18.0部、ε−カプロラクトン38.3部、δ−バレロラクトン33.65部、触媒としてモノブチルスズヒドロキシド0.02部を仕込み130℃で3時間反応させ片末端に水酸基を有する数平均分子量1100のポリラクトンを得た。その後、無水ピロメリット酸9.2部を追加し、120℃で4時間反応させた。次いで、フェニルグリシジルエーテルを12.6部、触媒として1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン0.80部を加え、100℃で8時間撹拌して反応を終了した。得られた分散剤11は、無溶剤で淡黄色透明の粘調液体であり、数平均分子量2820、重量平均分子量4,170で、分子内にエチレン性不飽和二重結合を有さない。
(製造例8:分散剤12の合成)
撹拌機、還流冷却管、ドライエアー導入管、温度計を備えた4口フラスコにイソミリスチルアルコール18.0部、ε−カプロラクトン38.3部、δ−バレロラクトン33.65部、触媒としてモノブチルスズヒドロキシド0.02部を仕込み130℃で3時間反応させ片末端に水酸基を有する数平均分子量1100のポリラクトンを得た。その後、無水ピロメリット酸9.2部を追加し、120℃で4時間反応させた。次いで、グリシジルメタクリレートを11.9部、触媒として1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン0.80部を加え、100℃で8時間撹拌した。得られた分散剤12は、無溶剤で淡黄色透明の粘調液体であり、数平均分子量2720、重量平均分子量4,030で、分子内にエチレン性不飽和二重結合を2個有している。
(製造例9:分散剤13の合成)
撹拌機、還流冷却管、ドライエアー導入管、温度計を備えた4口フラスコにジエチレングリコールモノアクリレート6.3部、ε−カプロラクトン44.6部、δ−バレロラクトン39.1部、触媒としてモノブチルスズヒドロキシド0.023部を仕込み130℃で3時間反応させ片末端に水酸基を有する数平均分子量2350のポリラクトンを得た。その後、無水ピロメリット酸4.3部を追加し、120℃で4時間反応させた。次いで、グリシジルメタクリレートを5.6部、触媒として1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン0.75部を加え、100℃で8時間撹拌した。得られた分散剤13は、無溶剤で淡黄色透明の粘調液体であり、数平均分子量5,720、重量平均分子量7,700で、分子内にエチレン性不飽和二重結合を4個有している。
<実施例1>
得られた分散剤1溶液を不揮発分換算で40部、二酸化ジルコニウム100部、溶剤としてメチルイソブチルケトン/3−メトキシ−1−ブタノール(50/50 重量%)溶液187部をペイントシェーカーに仕込み、メディアにジルコニアビースを使用して、予備分散を行い金属酸化物分散ペーストを得た。
得られた金属酸化物分散ペーストを不揮発分換算で100部、光重合開始剤(イルガキュア184 BASFジャパン社製)11.9部をビーズミル分散機(UAM−015 寿工業(株)製)に仕込み、メディアにジルコニアビースを使用して、分散を行い接着剤を得た。
<実施例2〜22、比較例1〜5>
表1〜表3の配合に従い原料の種類および配合量を変えた他は実施例1と同様に行うことで実施例2〜22、および比較例1〜5の接着剤を得た。
Figure 2014224250
Figure 2014224250
Figure 2014224250
表1および表2の略称と性状は以下の通り。
ZrO2:二酸化ジルコニウム日本電工(株)製「PCS−60」(平均一次粒子径:20nm)
TiO2:二酸化チタン(平均一次粒子径:20nm、TTO−51(A)石原産業社製)
SiO2:二酸化ケイ素(平均一次粒子径:50nm、AEROSIL50日本アエロジル社製)
分散剤7:酸性基含有分散剤(Disperbyk−111 ビックケミー・ジャパン社製)
分散剤8:シランカップリング剤(KBM−403、信越化学社製)
MIBK:メチルイソブチルケトン
メトブタ:3−メトキシ−1−ブタノール
モノマー1:2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート(アロニックスM−5700、(メタ)アクリロイル基:1、東亜合成社製)
モノマー2:オルトフェニルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート(アロニックスM−106、(メタ)アクリロイル基:1、東亜合成社製)
モノマー3:エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジアクリレート(ニューフロンティアBPE−4、(メタ)アクリロイル基:2、第一工業製薬社製)
モノマー4:トリブロモフェノールアクリレート(ニューフロンティアBR−4、(メタ)アクリロイル基:1、第一工業製薬社製)
MEK:メチルエチルケトン
なお上記平均一次粒子径はSEMで測定した。
<評価試料の作成>
得られた実施例1の接着剤を厚さ100μmのPETフィルム(易接着処理済、コスモシャインA−4100、東洋紡社製)に、バーコーターを使用して乾燥後の厚さが3μmになるように塗布し、100℃で1分間乾燥した。その後剥離性フィルムを貼り合わせた。次にメタルハライドランプを使用してPETフィルム側から紫外線を400mJ/cm2照射し、硬化することで接着剤層を形成し、評価試料を得た。
別途、実施例1の接着剤を上記同様に塗布した後、ガラス板を貼り合わせ、上記同様に紫外線を照射した評価試料を得た。またガラス板をポリプロピレン板(PP)またはスレンレス板(SUS)に替えて上記同様に紫外線を照射した評価試料をそれぞれ得た。なお、ポリプロピレン板の接着面にはコロナ処理が施されている。
得られた評価試料を下記の方法で評価した。
[接着力]
(1)常態接着力
ガラス板、オレフィン板およびステンレス板を使用した評価試料を幅25mm・長さ100mmの大きさ準備した。その後、23℃50%RH雰囲気でショッパー型剥離試験器を使用して剥離角180°で剥離試験(引っ張り速度300mm/分;単位g/25mm幅)行い、剥離後の評価試料の状態を目視で観察した。
○:PET基材が破断した。良好な接着力。
△:PET基材と接着剤層が界面で剥離した。使用できる。
×:接着剤層が凝集破壊した。使用できない。
(2)経時後接着力
常態接着性と同様の評価試料を、65℃−80%RHの雰囲気下で168時間放置した。その後、23℃50%RH雰囲気に12時間放置して、同雰囲気で上記同様剥離角180°で剥離試験を行い、剥離後の評価試料の状態を目視で観察した。評価基準も上記同様である。なお比較例2および4は、接着剤層が白化し透明性が著しく損なわれたため接着力を評価しなかった。
[ヘイズ]
透明性をヘイズ値で評価した。まず、剥離性シートを使用した評価試料から剥離性フィルムを剥離して、ヘイズメーターNDH−2000(東京電色社製)を使用してヘイズ値を測定した。
[屈折率]
剥離性シートを使用した評価試料から剥離性フィルムを剥離して、接着剤層の屈折率を、アッベ屈折計(アタゴ株式会社)を使用して屈折率を測定した。
Figure 2014224250
[打ち抜き試験]
さらに、得られた実施例19の接着剤を厚さ100μmのPETフィルム(易接着処理済、コスモシャインA−4100、東洋紡社製)に、バーコーターを使用して乾燥後の厚さが3μmになるように塗布し、100℃で1分間乾燥した。その後同じPETフィルムを貼り合わせ、次にメタルハライドランプを使用して紫外線を400mJ/cm2照射し、硬化することで幅200mm×長さ250mmのPETフィルムの積層体(評価試料)を得た。この評価試料の中心を、ダンベル社製の幅100mm×長さ100mmの四角に打ち打ち抜くことができる刃を用い、四角形に打ち抜いた。
打ち抜いたPETフィルムの積層体について、打ち抜きの衝撃によって基材と接着剤層が部分的に剥離した場合、打ち抜き端部(切断部)から非剥離部までの距離を定規で測定し、以下の4段階で評価した。結果を表5に示す。なお本試験により打ち抜く際の衝撃ないし変形に耐え得る接着剤層の柔軟性が評価できる。
◎:0mm(剥離なし、優れている)
○:1mm未満(良好)
△:1mm以上3mm未満(実用可)
×:3mm以上(実用性なし)
Figure 2014224250
表4および表5の結果から実施例は、接着力および経時後接着力が良好であり、ヘイズが低いため透明性が良好で、高い水準にまで屈折率を制御できるを有する接着剤であることが分かる。このため、光学部材として好適に使用できる。また、表5の結果から、分散剤の(メタ)アクリロイル基を0〜4個とした場合、打ち抜き加工性に優れる接着剤を得られることもわかる。
一方、比較例1では、金属酸化物粒子を有しないため、高い屈折率が得られない。比較例2は、分散剤を使用していないため金属酸化物粒子の分散が悪く透明性が得られない。比較例3、5では、一般式(2)または一般式(3)に示す分散剤を使用していないため金属酸化物粒子の分散は可能であり、透明性は良好であるものの、経時後接着力が劣っていた。比較例4は、他の分散剤を使用したが金属酸化物粒子の分散が悪く、透明性が得られなかった。

Claims (6)

  1. 下記一般式(2)で示す分散剤、および平均一次粒子径が5〜100nmの金属酸化物粒子を含有する接着剤。
    一般式(2)
    Figure 2014224250
    (式中、R1、R2は、それぞれ独立に水素原子またはメチル基を示し、R5、R6は、それぞれ独立に非置換もしくは置換の、直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基またはアルキレンオキシアルキレン基を示し、R21、R22は、数平均分子量5000未満の1価の有機残基、R9は、4価の芳香族基または脂肪族基を示す。)
  2. 前記分散剤が下記一般式(1)で示す分散剤であることを特徴とする請求項1記載の接着剤。
    一般式(1)
    Figure 2014224250
    (式中、R1〜R4は、それぞれ独立に水素原子またはメチル基を示し、R5〜R8は、それぞれ独立に非置換もしくは置換の、直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基またはアルキレンオキシアルキレン基を示し、R9は、4価の芳香族基または脂肪族基を示す。)
  3. さらに、活性エネルギー線硬化性化合物を含む、請求項1または2に記載の接着剤。
  4. 下記一般式(3)で示す分散剤、平均一次粒子径が5〜100nmの金属酸化物粒子、および活性エネルギー線硬化性化合物を含有する接着剤。
    一般式(3)
    Figure 2014224250
    (式中、R31〜R34は、数平均分子量5000未満の1価の有機残基であり、Rは、4価の芳香族基または脂肪族基を示す。また、一般式(3)で示す分散剤は平均0〜1個の(メタ)アクリロイル基を有する。)
  5. 前記金属酸化物粒子が、チタニウム、亜鉛、ジルコニウム、アンチモン、インジウム、スズ、アルミニウム、およびケイ素からなる群から選ばれる少なくとも一種の元素を含有する、請求項1〜4いずれか1項に記載の接着剤。
  6. 請求項1〜5いずれか1項に記載の接着剤から形成した接着剤層と、基材とを備えた、光学部材。
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