JP7081411B2 - 光学用活性エネルギー線重合性接着剤および光学用積層体 - Google Patents
光学用活性エネルギー線重合性接着剤および光学用積層体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7081411B2 JP7081411B2 JP2018171802A JP2018171802A JP7081411B2 JP 7081411 B2 JP7081411 B2 JP 7081411B2 JP 2018171802 A JP2018171802 A JP 2018171802A JP 2018171802 A JP2018171802 A JP 2018171802A JP 7081411 B2 JP7081411 B2 JP 7081411B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- meth
- acrylate
- acid
- epoxy
- adhesive
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
Description
液晶パネルは、ガラス基板および偏光板に位相差板等の複数の光学機能を有する層が積層した構成であるが、積層に使用する接着剤は、屈折率が1.47程度であるため、積層に使用する各部材(屈折率ガラス:1.52程度、アクリル樹脂:1.51程度、ポリカーボネート:1.60、ポリエチレンテレフタレート:1.65程度)との屈折率差が大きいので液晶パネルから発した光が各層を通過するたびに減衰して画面が暗くなるため、光を有効活用できていない問題があった。
特許文献4には、4つのエステルユニットと(メタ)アクリロイル基とを有する分散剤と金属酸化物粒子を含有する接着剤が開示されている。
また、特許文献5には、(A)ウレタンアクリレートやエポキシアクリレート等のオリゴマー型アクリレートと(B)無機微粒子とを含有する組成物を硬化してなる樹脂層を特定の基材の表面に設けてなる複層フィルムが開示されている(請求項1、請求項4、[0103]~[0112])。
(メタ)アクリレート系オリゴマー(A)が、エポキシ(メタ)アクリレート系オリゴマー(A-1)、およびポリエステル(メタ)アクリレート系オリゴマー(A-2)からなる群より選ばれ、
ポリエステル(メタ)アクリレート系オリゴマー(A-2)は、二塩基酸もしくはその誘導体と多価アルコールとの重縮合によるポリエステル主鎖を有し、
(メタ)アクリレート系モノマー(B)が、水酸基、または複素環骨格の少なくともいずれかを有し、
(メタ)アクリレート系オリゴマー(A)が、エポキシ(メタ)アクリレート系オリゴマー(A-1)の場合、エポキシ(メタ)アクリレート系オリゴマー(A-1)よりもアクリレートモノマー(B)を多く含み、
実質的に溶剤を含まない、
光学用活性エネルギー線重合性接着剤に関する。
また、本発明は、さらに、シクロアルカン骨格、またはシクロアルケン骨格の少なくとも一方を有し、水酸基、複素環骨格および芳香環を有しない質量平均分子量が500以下の(メタ)アクリレート系モノマー(D)を含む、前記の光学用活性エネルギー線重合性接着剤に関する。
また、本発明は、エポキシ(メタ)アクリレート系オリゴマー(A-1)の質量平均分子量が20000以下、ポリエステル(メタ)アクリレート系オリゴマー(A-2)の質量平均分子量が50000以下である、前記の光学用活性エネルギー線重合性接着剤に関する。
<光学用活性エネルギー線重合性接着剤>
本発明の光学用活性エネルギー線重合性接着剤(以下、単に「接着剤」と称することがある)は、無機酸化物粒子(X)と、(メタ)アクリレート系オリゴマー(A)と、(メタ)アクリレート系モノマー(B)とを含み、実質的に溶剤を含まない。
前記無機酸化物粒子(X)は、例えばチタニウム、亜鉛、ジルコニウム、アンチモン、インジウム、スズ、アルミニウムおよび珪素のうちいずれか1種の元素を含むことが好ましい。なお、前記元素は金属がより好ましい。
具体的には、五酸化アンチモン、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)、スズドープ酸化インジウム(ITO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、リンドープ酸化スズ(PTO)、アンチモン酸亜鉛(AZO)、インジウムドープ酸化亜鉛(IZO)、酸化スズ、ATO被覆酸化チタン、アルミニウムドープ酸化亜鉛、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化珪素等が挙げられる。これらのは、単独または2種類以上を併用できる。
ここで球状以外の無機酸化物粒子の平均一次粒子径は、粒子の形を構成する最も短い辺を平均して平均一次粒子径とする。例えば、粒子に長軸長さと短軸長さがある場合は、短軸長さを平均して算出する。前記無機酸化物粒子(X)の平均一次粒子径は5~100nmであり、5~80nmであることが形成される接着剤の透明性の点で好ましい。
前記無機酸化物粒子(X)の屈折率は例えば、酸化チタン(屈折率2.5~2.7)、酸化亜鉛(屈折率1.95)、酸化ジルコニウム(屈折率2.4)、酸化アルミニウム(屈折率1.6~1.7)酸化珪素(屈折率1.45)などが挙げられる。中でも、酸化ジルコニウム、酸化チタンが好ましい。
前記シランカップリング剤は、例えば、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルトリブトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシランなどのメタクリロキシ基とアルキル基とアルコキシ基を2つ有するシラン化合物;、
γ-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ-アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ-アクリロキシプロピルメチルジメトキシシランなどのアクリロキシ基とアルキル基とアルコキシ基を2つ有するシラン化合物;、
γ-メタクリロキシメチルトリメトキシシラン、γ-アクリロキシメチルトリメトキシシランなどの(メタ)アクリロキシアルキル基とアルコキシ基を3つ有するシラン化合物;、
ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシランなどのビニル基を有するアルコキシシラン;、
5-ヘキセニルトリメトキシシラン、9-デセニルトリメトキシシラン、スチリルトリメトキシシランなどのアルキル基を有するアルコキシシラン;、
γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、γ-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ-アミノプロピルメチルジエトキシシランなどのアミノアルキル基とアルコキシ基とを有するシラン;、
γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ-メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ-メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ-メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、β-メルカプトメチルフェニルエチルトリメトキシシラン、メルカプトメチルトリメトキシシラン、6-メルカプトヘキシルトリメトキシシラン、10-メルカプトデシルトリメトキシシランなどのメルカプト基を有する化合物;、
テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシランなどのテトラアルコキシシラン;、
3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3-クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3-クロロプロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ヘキサメチルシラザン、ジフェニルジメトキシシラン、1,3,5-トリス(3-トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレート、ビニルトリス(2-メトキシエトキシ)シラン、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-イソシアネートプロピルトリエトキシシランなどが挙げられる。
(メタ)アクリレート系オリゴマー(A)は、質量平均分子量が700以上のものであり、活性エネルギー線重合性成分の1つである。
(メタ)アクリレート系オリゴマー(A)は、エポキシ(メタ)アクリレート系オリゴマー(A-1)、およびポリエステル(メタ)アクリレート系オリゴマー(A-2)からなる群より選ばれる。
エポキシ(メタ)アクリレート系オリゴマー(A-1)は、2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物と、カルボキシル基含有(メタ)アクリレート化合物とを少なくとも反応させてなるものである。
例えば、2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物中のエポキシ基に対し、カルボキシル基含有(メタ)アクリレート化合物中のカルボキシル基をほぼ等量、具体的には±10%以内となるように反応させるのが好ましい。
あるいは、2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物中のエポキシ基に対し、多塩基酸中のカルボキシル基を当量未満の割合で反応させ、エポキシ基を残し、その残りのエポキシ基に対して、カルボキシル基含有(メタ)アクリレート化合物中のカルボキシル基をほぼ等量、具体的には±10%以内となるように反応させるのが好ましい。
あるいは、2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物と、多塩基酸と、カルボキシル基含有(メタ)アクリレート化合物とをすべて一緒に反応させても構わないが、この場合は、エポキシ基に対し、カルボキシル基の合計がほぼ等量、具体的には±10%以内となるように反応させるのが好ましい。
また、いずれの場合においても、反応系全体の「カルボキシル基」と「エポキシ基」のバランスが等量±10%以内にすることにより、カルボキシル基、またはエポキシ基が本発明の接着剤中に残りにくくなり、接着剤の保存安定性が良好となるため好ましい。
本発明において、2つ以上のエポキシ基を含有するエポキシ化合物は単独で使用しても良いし、複数を併用しても構わない。
ポリエステル(メタ)アクリレート系オリゴマー(A-2)について説明する。
ポリエステル(メタ)アクリレート系オリゴマー(A-2)は、二塩基酸もしくはその誘導体と多価アルコールとの重縮合によるポリエステル主鎖を有するものであり、多価アルコールとしてはジオールを用いることが好ましい。(メタ)アクリロイル基は種々の方法で導入することができる。
あるいは、
末端に水酸基が残るように主鎖を形成した後、カルボキシル基含有アクリレート化合物を前記の末端の水酸基に反応させたり、イソシアナト基と(メタ)アクリロリル基とを有する化合物を前記末端の水酸基に反応させたりすることにより得ることができる。
多塩基酸もしくはその誘導体として3官能のものや、多価アルコールとして3官能のものを用い、側鎖にカルボキシル基や水酸基を導入し、これらの官能基を起点として(メタ)アクリロリル基を導入することもできる。
また、二塩基酸の誘導体としては、二塩基酸の無水物や、エタノール等の低級アルコールと多塩基酸との反応生成物が挙げられる。
屈折率の高いポリエステル(メタ)アクリレート系オリゴマー(A-2)が得られるという点で、二塩基酸もしくはその誘導体としては、芳香族二塩基酸もしくはその誘導体を用いることが好ましい。
カルボキシル基との反応を利用する際に用いられる水酸基と(メタ)アクリロリル基とを有する化合物としては、後で説明する水酸基と(メタ)アクリロリル基と有する化合物(B-1)を同様に例示できる。
カルボキシル基との反応を利用する際に用いられるエポキシ基と(メタ)アクリロリル基とを有する化合物としては、グリシジル(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メタ)アクリレート、3,2-グリシドキシエチル(メタ)アクリレート、3,4-エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、3,4-エポキシブチル(メタ)アクリレート、若しくは4,5-エポキシペンチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
水酸基との反応を利用する際に用いられるイソシアナト基と(メタ)アクリロリル基とを有する化合物としては、イソシアン酸ビニル、イソシアン酸アリル、イソシアン酸(メタ)アクリロイル、イソシアナトアルキル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
エポキシ(メタ)アクリレート系オリゴマー(A-1)のMwは700以上20000以下の範囲であることが好ましい。更に、Mwが1000~10000の範囲がより好ましい。
一方、ポリエステル(メタ)アクリレート系オリゴマー(A-2)のMwは700以上50000以下の範囲であることが好ましい。更に、Mwが1000~20000の範囲がより好ましい。
(メタ)アクリレート系オリゴマー(A)のMwが700以上であることにより、接着剤の硬化膜、即ち接着層の柔軟性が向上し、接着力や耐久性が向上する。また、(メタ)アクリレート系オリゴマー(A)のMwが大き過ぎないことによって、適度な流動性を発現し無機酸化物粒子(X)を効果的に分散できるばかりでなく、接着剤に含まれる他の成分との相溶性が向上し、形成される接着剤層の透明性が向上する。
なお、本発明におけるMwは、GPCにおけるポリスチレン換算の質量平均分子量である。詳細は後述の実施例に記載する。
無機酸化物粒子(X)100質量部に対し、(メタ)アクリレート系オリゴマー(A)を10~500質量部用いることが好ましい。(メタ)アクリレート系オリゴマー(A)を10質量部以上用いることにより無機酸化物粒子(X)の分散性が向上し、接着剤膜の透明性が向上する。(メタ)アクリレート系オリゴマー(A)を500質量部以下用いることにより、分散時の粘度を適度に下げ、分散プロセスにおける解砕力が高めることができ分散しやすくなる。
前記(メタ)アクリレートモノマー(B)は、水酸基を有すか、または複素環骨格の少なくともいずれかを有すものである。水酸基および複素環骨格を有すものは水酸基を有する(メタ)アクリレートモノマー(B-1)に分類することとする。
前述の(メタ)アクリレート系オリゴマー(A)が、エポキシ(メタ)アクリレート系オリゴマー(A-1)の場合、本発明の接着剤は、エポキシ(メタ)アクリレート系オリゴマー(A-1)よりも(メタ)アクリレート系モノマー(B)を多く含む。(メタ)アクリレート系モノマー(B)を多く含むことによって、室温での接着力が向上するばかりでなく、低温での接着力も向上する。
接着剤中に水酸基を有する(メタ)アクリレートモノマー(B-1)を含むことで、基材の水酸基等と水素結合を形成し、室温および低温での接着力が向上する。
(メタ)アクリル酸グリシジルラウリン酸エステル等の脂肪酸エステル系(メタ)アクリル酸エステル;
シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジエタノールモノ(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルー2-ヒドロキシエチルフタル酸、等の環状(メタ)アクリル酸エステル;
前記水酸基を有する単官能(メタ)アクリル酸エステル水酸基を有する(メタ)アクリレートに対してε-カプロラクトンの開環付加させることで分子末端に水酸基付与した(メタ)アクリル酸エステル;
前記水酸基を有する単官能(メタ)アクリル酸エステル水酸基を有する(メタ)アクリレートに対してエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなどのアルキレンオキサイドを繰り返し付加したアルキレンオキサイド付加(メタ)アクリル酸エステル等;の脂肪族(メタ)アクリル酸エステル;
2-ヒドロキシエチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、4-ヒドロキシブチルビニルエーテル等の水酸基含有ビニルエーテル;
ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド等の水酸基含有(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
接着剤中に複素環を有する(メタ)アクリレートモノマー(B-2)を含むことで、複素環を構成するヘテロ原子(硫黄、酸素および窒素からなる群より選択される)と基材表面の水酸基等の官能基との間に水素結合が形成され、室温および低温での接着力が向上する。更に、環状構造により高温での凝集力が向上し、高温での接着力が向上する。
これらの複素環の中で、高温から低温まで幅広い温度領域において優れる点で、二個以上の酸素原子を環員原子として有する複素環が好ましく、二個の酸素原子を環員原子として有する複素環が好ましい。また、縮合複素環よりも単環複素環が好ましく、芳香族複素環よりも脂肪族複素環が好ましい。より具体的には、ジオキソラン環、ジオキサン環が特に好ましい。
本発明の接着剤は、接着剤層の屈折率制御と接着力向上の観点で、芳香環を有し、水酸基および複素環骨格を有しない質量平均分子量が500以下の(メタ)アクリレート系モノマー(C)(以下、モノマー(C)ともいう)を含むことが好ましい。
モノマー(C)は屈折率調整の補助機能を有し、モノマー(C)を用いることで無機酸化物粒子(X)の使用量を少なくしながら屈折率制御が可能となる。そのため接着剤層の被膜を形成し易くなり接着力が向上する。モノマー(C)は芳香環を2つ以上有するものがより好ましい。
ビスフェノールAエチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAプロピレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFエチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFプロピレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート、9,9-ビス[4-(2―アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン等の芳香環含有2官能アクリレート化合物等が挙げられる。
本発明の接着剤は、硬化収縮の低減や接着剤塗膜の凝集力が向上し接着性が向上する点でモノマー(D)を含むことが好ましい。
モノマー(D)としては、複数の環骨格を有すもの、即ち、2個以上のシクロアルカン骨格を有すもの、2個以上のシクロアルケン骨格を有すもの、シクロアルカン骨格とシクロアルケン骨格との両方を有すものが挙げられる。
複数の環骨格は、1つの環骨格が他の環骨格の一部を成すこともできるし、複数の環骨格はそれぞれ独立しており、環骨格同士がアルキレン結合、エーテル結合、エステル結合などにより結合していてもよい。
ノルボルネン骨格やノルボルナン骨格を有する(メタ)アクリレート系モノマーは、(メタ)アクリロイル基を1個以上有していればよく、例えばジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジメチロールジシクロペンタンジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノール(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
これらのうち、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジメチロールジシクロペンタンジ(メタ)アクリレートのように、3個以上の環状骨格を有するモノマーは、嵩高さを増すことで硬化収縮を抑制し接着力の向上がみられるため特に好ましい。
α,β-エチレン性不飽和二重結合が1個の3-ヒドロキシ-1-アダマンチルアクリレート、2-メチル-2-アダマンチルアクリレート、2-エチル-2-アダマンチルアクリレートは、接着性が優れるため特に好ましい。
本発明の接着剤は、さらに、スチレン、α―メチルスチレン、ジビニルベンゼン等の芳香環含有ビニル化合物等もモノマー(C)に準ずるものとして用いることができる。
(メタ)アクリル酸(メタ)アリル、(メタ)アクリル酸1-ブテニル、(メタ)アクリル酸3,7-ジメチルオクタ-6-エン-1-イル、アクリル酸2-(2-ビニロキシエトキシ)エチル、および(メタ)アクリル酸ビニル等の他の不飽和基を含有する(メタ)アクリル酸エステル;
(メタ)アクリル酸(メトキシカルボニル)メチル、(メタ)アクリル酸2-(エトキシカルボニルオキシ)ヘキシル、(メタ)アクリル酸2-(プロポキシカルボニルオキシ)エチル、および(メタ)アクリル酸2-(オクチルオキシカルボニルオキシ)ブチル等のカルボニル基を1つ有する脂肪族(メタ)アクリル酸エステル;
(メタ)アクリル酸2-オキソブタノイルエチル、(メタ)アクリル酸3-オキソブタノイルプロピル、(メタ)アクリル酸2,3-ジ(オキソブタノイル)ブチル、(メタ)アクリル酸2,3-ジ(オキソブタノイル)ヘキシル等のカルボニル基を2つ有する脂肪族(メタ)アクリル酸エステル;
(メタ)アクリル酸のアルキレンオキサイド付加物等のアルキレンオキサイド含有(メタ)アクリル酸誘導体;
トリ(メタ)アクリル酸1,2,3-プロパントリオール、トリ(メタ)アクリル酸トリメチロールヘキサン、トリ(メタ)アクリル酸トリメチロールオクタン、およびトリ(メタ)アクリル酸1,1,1-トリスヒドロキシメチルエタン等の3官能(メタ)アクリル酸エステル;
グリシジル(メタ)アクリレート、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート等のカチオン重合性官能基を有する(メタ)アクリレート化合物;
テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等の1個のヘテロ原子を含む複素環を有する(メタ)アクリレート化合物等が挙げられる。
化合物(F)としては、3員環エーテルであるエポキシ基を有する化合物、4員環エーテルであるオキセタニル基を有する化合物、ビニルエーテル化合物、環状エステル化合物、環状ホルマ-ル化合物、環状カーボネート化合物および含フッ素環状化合物等が好ましい。前記化合物の内、環を有する化合物は、いずれも(メタ)アクリロイル基を有さず、したがって、化合物(A)、(B)および(C)とは異なるものである。
化合物(F)を含むことにより、接着剤の硬化収縮が小さくなり、常温における接着力が向上する。
シクロヘキシルビニルエーテル、2-メチルシクロヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルメチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル等の脂肪族環または芳香族環を有するモノアルコールのビニルエーテル;
グリセロ-ルモノビニルエーテル、1,4-ブタンジオ-ルモノビニルエーテル、1,4-ブタンジオ-ルジビニルエーテル、1,6-ヘキサンジオ-ルジビニルエーテル、ネオペンチルグリコールジビニルエーテル、ペンタエリトリト-ルジビニルエーテル、ペンタエリトリト-ルテトラビニルエーテル、トリメチロ-ルプロパンジビニルエーテル、トリメチロ-ルプロパントリビニルエーテル、1,4-ジヒドロキシシクロヘキサンモノビニルエーテル、1,4-ジヒドロキシシクロヘキサンジビニルエーテル、1,4-ジヒドロキシメチルシクロヘキサンモノビニルエーテル、1,4-ジヒドロキシメチルシクロヘキサンジビニルエーテル等の多価アルコールのモノビニルエーテルおよびポリビニルエーテル;
トリエチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルモノビニルエーテル等のポリアルキレングリコールモノジビニルエーテルおよびジビニルエーテル;
グリシジルビニルエーテル、エチレングリコールビニルエーテルメタクリレート等のその他のビニルエーテルが挙げられる。
これらは単独または2種類以上併用できる。
本発明の接着剤は種々の方法で製造することができる。
例えば、(メタ)アクリレート系オリゴマー(A)と無機酸化物粒子(X)とを混合・分散した後で、モノマー(B)、および必要に応じて(C)~(F)から選ばれる少なくとも一つの化合物を添加することで接着剤を得ることもできるし、
(メタ)アクリレート系オリゴマー(A)と無機酸化物粒子(X)と(B)~(F)から選ばれる少なくとも一つの化合物とを混合・分散した後で、必要に応じて(B)~(F)から選ばれる少なくとも一つの化合物をさらに添加することで接着剤を得ることもできるし、
無機酸化物粒子(X)とモノマー(B)、および必要に応じて(C)~(F)から選ばれる少なくとも一つの化合物と混合・分散した後で、(メタ)アクリレート系オリゴマー(A)を添加することで接着剤を得ることもできる。
無機酸化物粒子(X)に対して(メタ)アクリレート系オリゴマー(A)を分散剤として効果的に機能させるためには、(メタ)アクリレート系オリゴマー(A)の存在下に無機酸化物粒子(X)を分散することが好ましい。
混合・分散には、ホモジナイザー、ニーダー、ロール、アトライター、スーパーミル、ボールミル、ビーズミルおよび乾式粉砕処理機等を使用できる。なお前記混合には、ガラスビーズ、ジルコニアビーズ、アルミナビーズ、磁性ビーズ、スチレンビーズ等のメディアを使用しても良い
本発明の接着剤は、接着する対象の部材(基材という)に塗布し、未硬化の状態の接着剤に他の基材を重ね合わせ、活性エネルギー線の照射により硬化することで接着剤層を形成し、両基材を貼り合わせる。そのため、使用する基材のいずれか一方は、活性エネルギー線が透過できる必要がある。前記接着剤層の厚みは、0.1~30μmが好ましく、0.1~20μmがより好ましい。また屈折率は、1.4~2に調整することが好ましく、1.5~1.8がより好ましい。
前記基材の形状は、フィルム、シート、板、レンズ形状、円盤形状、繊維等が挙げられる。
また、前記プラスチック等を使用して光学部材を製造することができる。具体的には、偏光板、位相差板、保護フィルム、プリズムシート、および光拡散フィルム等が挙げられる。
なお、以下の説明において量を示す「部」および「%」は、断りのない限り質量基準である。
また、質量平均分子量は、東ソー株式会社製ゲルパーミエイションクロマトグラフィー「HLC-8220GPC」を使用した測定した数値であり、分離カラム:東ソー株式会社製「TSK-GELSUPERH5000」、「TSK-GELSUPERH4000」、「TSK-GELSUPERH3000」、および「TSK-GELSUPERH2000」を4本直列に繋ぎ、移動相に温度40℃のテトラヒドロフランを用いて、0.6ml/分の流速で測定した、ポリスチレン換算の質量平均分子量である。
乾燥状態の樹脂の値として、酸価(mgKOH/g)を次式により求めた。
酸価(mgKOH/g)={(5.611×a×F)/S}/(不揮発分濃度/100)
ただし、S:試料の採取量(g)
a:0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の消費量(ml)
F:0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の力価
水酸基価(mgKOH/g)=[{(b-a)×F×28.25}/S]/(不揮発分濃度/100)+D
ただし、S:試料の採取量(g)
a:0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の消費量(ml)
b:空実験の0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の消費量(ml)
F:0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の力価
D:酸価(mgKOH/g)
撹拌機、還流冷却管、ガス導入管、温度計を備えた5口セパラブルフラスコに、1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテル(坂本薬品工業株式会社製:SR-16HL、エポキシ当量125)を67.8部、コハク酸30.9部、アクリル酸を1.3部、ヒドロキノンモノメチルエーテルを0.1部、仕込み乾燥空気を導入しながら60℃に昇温し均一溶液になるまで混合した。
ここへテトラブチルアンモニウムボレートを0.5部添加し、100℃に昇温し8時間反応させオリゴマー(A-1-1)を得た。オリゴマー(A-1-1)の質量平均分子量は13000であった。
撹拌機、還流冷却管、ガス導入管、温度計を備えた5口セパラブルフラスコに、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱化学株式会社製:JER828、エポキシ当量190)を72.0部、アクリル酸を5.5部、無水フタル酸を22.5部、ヒドロキノンモノメチルエーテルを0.1部、仕込み乾燥空気を導入しながら70℃に昇温し均一溶液になるまで混合した。
ここへテトラブチルアンモニウムボレートを0.5部添加し、100℃に昇温し8時間反応させオリゴマー(A-1-2)を得た。オリゴマー(A-1-2)の質量平均分子量は3200であった。
撹拌機、還流冷却管、ガス導入管、温度計を備えた5口セパラブルフラスコに、フルオレン含有エポキシ樹脂(大阪ガスケミカル株式会社製:OGSOLCG-500、エポキシ当量310)を50.8部、ω-カルボキシ-ポリカプロラクトンモノアクリレート(東亞合成株式会社製:アロニックスM-5300を49.2部、ヒドロキノンモノメチルエーテルを0.1部、仕込み乾燥空気を導入しながら70℃に昇温し均一溶液になるまで混合した。
ここへテトラブチルアンモニウムボレートを0.5部添加し、100℃に昇温し8時間反応させオリゴマー(A-1-3)を得た。オリゴマー(A-1-3)の質量平均分子量は1400であった。
撹拌機、還流冷却管、ガス導入管、温度計を備えた5口セパラブルフラスコに、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱化学株式会社製:JER1001、エポキシ当量475)を86.2部、アクリル酸を13.8部、ヒドロキノンモノメチルエーテルを0.1部、仕込み乾燥空気を導入しながら70℃に昇温し均一溶液になるまで混合した。
ここへテトラブチルアンモニウムボレートを0.5部添加し、100℃に昇温し8時間反応させオリゴマー(A-1-4)を得た。オリゴマー(A-1-4)の質量平均分子量は1100であった。
撹拌機、還流冷却管、ガス導入管、温度計を備えた5口セパラブルフラスコに、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱化学株式会社製:JER828、エポキシ当量190)を72.5部、アクリル酸を27.5部、ヒドロキノンモノメチルエーテルを0.1部、仕込み乾燥空気を導入しながら室温で均一溶液になるまで混合した。
ここへテトラブチルアンモニウムボレートを0.5部添加し、100℃に昇温し8時間反応させオリゴマー(A-1-5)を得た。オリゴマー(A-1-5)の質量平均分子量は550であった。
撹拌機、蒸留管、ガス導入管、温度計を備えた5口セパラブルフラスコに、アジピン酸342部、無水フタル酸347部、プロピレングリコール312部、酸化亜鉛0.04部を常圧下に乾燥窒素を通じつつ約180℃の温度で縮合水を留出させながら、エステル化を行い、酸価77mgKOH/gのポリエステルジカルボン酸を得た。このポリエステルジカルボン酸100部に次で4-ヒドロキシブチルアクリレートグリシジルエーテル19.0部とテトラブチルアンモニウムボレートを0.5部とヒドロキノンモノメチルエーテル0.1部を加え、酸価が1mgKOH/g以下になるまで100℃で付加反応を行ないポリエステルアクリレートオリゴマー(A-2-1)を得た。オリゴマー(A-2-1)の質量平均分子量は1700であった。
撹拌機、蒸留管、ガス導入管、温度計を備えた5口セパラブルフラスコに、無水コハク酸502部、1,4-ブタンジオール498部、酸化亜鉛0.04部を常圧下に窒素ガスを通じつつ約210℃の温度で縮合水を留出させながら、エステル化を行った。ポリエステルの酸価が0.3以下になったときに真空ポンプをつなぎ徐々に真空度を上げ反応を完結し水酸基価14mgKOH/gのポリエステルポリオールを得た。このポリエステルポリオール100部に次でアクリル酸1.8部とヒドロキノンモノメチルエーテル0.1部を加え、100℃でエステル化を行ないポリエステルアクリレートオリゴマー(A-2-2)を得た。オリゴマー(A-2-2)の質量平均分子量は16000であった。
撹拌機、蒸留管、ガス導入管、温度計を備えた5口セパラブルフラスコに、アジピン酸313部、2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオール687部、酸化亜鉛0.04部を常圧下に乾燥窒素を通じつつ約180℃の温度で縮合水を留出させながら、エステル化を行い、水酸基価260mgKOH/gのポリエステルポリオールを得た。このポリエステルポリオール100部に次でアクリル酸33.4部とテトラブチルアンモニウムボレートを0.5部とヒドロキノンモノメチルエーテル0.1部を加え、酸価が1mgKOH/g以下になるまで100℃で付加反応を行ないポリエステルアクリレートオリゴマー(A-2-3)を得た。オリゴマー(A-2-3)の質量平均分子量は500であった。
エポキシアクリレートオリゴマー(A-1-1)を30部、二酸化ジルコニウム20部、4-ヒドロキシブチルアクリレート50部をビーズミル分散機に仕込み、メディアにジルコニアビースを使用して、分散を行い無機酸化物分散ペーストを得た。
得られた無機酸化物分散ペーストに光重合開始剤(イルガキュア184BASFジャパン社製)2部を溶解し接着剤を得た。
表1~3の配合に従い原料の種類および配合量を変えた他は実施例1と同様に行うことで実施例2~11、および比較例1~6の接着剤を得た。
ZrO2:市販二酸化ジルコニウム(平均一次粒子径:20nm)
TiO2:市販二酸化チタン(平均一次粒子径:20nm)
4HBA:4-ヒドロキシエチルアクリレート
AE-90:ジエチレングリコールモノアクリレート
HEMA:2-ヒドロキシエチルメタクリレート
CTFA:アクリル酸5-エチル-1,3-ジオキサン-5-イルメチル
ACMO:アクリロイルモルホリン
PPEA:o-フェニルフェノキシエチルアクリレート
PBA:フェノキシベンジルアクリレート
BPEA:ビスフェノールAエチレンオキサイド変性ジアクリレート
A-BPEF:9,9-ビス[4-(2-アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン
PEA:フェノキシエチルアクリレート
FA511AS:ジシクロペンテニルアクリレート
IBXA:イソボルニルアクリレート
A-DCP:トリシクロデカンジメタノールジアクリレート
実施例、比較例で得られた各接着剤を剥離性フィルムに、バーコーターを使用して乾燥後の厚さが200μmになるように塗布し、剥離性フィルムを貼り合わせた。次にメタルハライドランプを使用して紫外線を2000mJ/cm2照射し、硬化することで接着剤層を形成し、屈折率測定用の評価試料(剥離性フィルム/接着剤/剥離性フィルム構成)を得た。
前記評価試料から剥離性フィルムを剥離して、接着剤層の屈折率を、アッベ屈折計(アタゴ株式会社)を使用して屈折率を測定した。
実施例、比較例で得られた各接着剤を厚さ100μmのPETフィルム(易接着処理済、コスモシャインA-4100、東洋紡社製)に、バーコーターを使用して乾燥後の厚さが3μmになるように塗布し、剥離性フィルムを貼り合わせた。次にメタルハライドランプを使用してPET側から紫外線を400mJ/cm2照射し、硬化することで接着剤層を形成し、ヘイズ測定用の評価試料を得た。
前記評価試料から剥離性フィルムを剥離して、ヘイズメーターNDH-2000(東京電色社製)を使用してヘイズ値を測定した。
実施例、比較例で得られた各接着剤を前記同様にPETフィルム上に塗布した後、ガラス板を貼り合わせ、前記同様に紫外線を照射した評価試料を得た。またガラス板をポリプロピレン板(PP)またはステンレス板(SUS)に替えて前記同様に紫外線を照射した評価試料をそれぞれ得た。なお、ポリプロピレン板の接着面にはコロナ処理が施されている。
得られた評価試料について下記の方法で接着力を評価した。
ガラス板、ポリプロピレン板およびステンレス板を使用した評価試料(幅25mm・長さ100mm)を準備した。
室温(23℃、50%RH雰囲気下)、低温(0℃)、高温(60℃)の3つの温度環境下で、ショッパー型剥離試験器を使用して剥離角180°で剥離試験(引っ張り速度300mm/分;単位g/25mm幅)行い、剥離後の評価試料の状態を目視で観察した。剥離状態を4段階で評価した。◎、○、△の評価であれば、実用上、問題のないレベルである。
◎:剥離不可、あるいはPET基材が破断した。(極めて良好)
〇:PET基材が破壊しながら剥がれた。(良好)
△:PET基材の破壊と、PET基材と接着剤層が界面の剥離の混合で剥がれた。(使用可)
×:PET基材と接着剤層が界面で剥がれた。(使用不可)
一方、比較例1では無機酸化物を有しないため、屈折率調整が難しい。比較例2は質量平均分子量700以上のエポキシ(メタ)アクリレート系オリゴマー(A-1)を使用していないため無機酸化物の分散が困難であり透明性が得られず、更に接着性能も劣る。比較例3は質量平均分子量700以上のポリエステル(メタ)アクリレート系オリゴマー(A-1)を使用していないため無機酸化物の分散が困難であり透明性が得られず、更に接着性能も劣る。比較例4では、水酸基等を有する(メタ)アクリレート系モノマー(B)の量の方がエポキシ(メタ)アクリレート系オリゴマーより少ないため無機酸化物の分散自体はできるものの、接着力が劣っていた。比較例5では水酸基等を有する(メタ)アクリレート系モノマー(B)を含有しないため接着力が悪かった。
Claims (5)
- 平均一次粒子径が5~100nmの無機酸化物粒子(X)と、質量平均分子量が700以上の(メタ)アクリレート系オリゴマー(A)と、質量平均分子量が500以下の(メタ)アクリレート系モノマー(B)とを含む光学用活性エネルギー線重合性接着剤であって、
無機酸化物粒子(X)が酸化ジルコニウム又は酸化チタンであり、
無機酸化物粒子(X)を、無機酸化物粒子(X)と活性エネルギー線重合性成分との合計100質量%中に1~50質量%含み、
(メタ)アクリレート系オリゴマー(A)が、エポキシ(メタ)アクリレート系オリゴマー(A-1)、およびポリエステル(メタ)アクリレート系オリゴマー(A-2)からなる群より選ばれ、
ポリエステル(メタ)アクリレート系オリゴマー(A-2)は、二塩基酸もしくはその誘導体と多価アルコールとの重縮合によるポリエステル主鎖を有し、
(メタ)アクリレート系モノマー(B)が、水酸基、または複素環骨格の少なくともいずれかを有し、
(メタ)アクリレート系オリゴマー(A)が、エポキシ(メタ)アクリレート系オリゴマー(A-1)の場合、エポキシ(メタ)アクリレート系オリゴマー(A-1)よりも(メタ)アクリレート系モノマー(B)を多く含み、
実質的に溶剤を含まない、
光学用活性エネルギー線重合性接着剤。 - さらに、芳香環を有し、水酸基および複素環骨格を有しない質量平均分子量が500以下の(メタ)アクリレート系モノマー(C)を含む、請求項1記載の光学用活性エネルギー線重合性接着剤。
- さらに、シクロアルカン骨格、またはシクロアルケン骨格の少なくとも一方を有し、水酸基、複素環骨格および芳香環を有しない質量平均分子量が500以下の(メタ)アクリレート系モノマー(D)を含む、請求項1または2記載の光学用活性エネルギー線重合性接着剤。
- エポキシ(メタ)アクリレート系オリゴマー(A-1)の質量平均分子量が20000以下、ポリエステル(メタ)アクリレート系オリゴマー(A-2)の質量平均分子量が50000以下である、請求項1~3いずれか1項に記載の光学用活性エネルギー線重合性接着剤。
- 第一の基材と、請求項1~4いずれか1項に記載の光学用活性エネルギー線重合性接着剤の硬化物である樹脂層と、第二の基材とを備えた光学用積層体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018171802A JP7081411B2 (ja) | 2018-09-13 | 2018-09-13 | 光学用活性エネルギー線重合性接着剤および光学用積層体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018171802A JP7081411B2 (ja) | 2018-09-13 | 2018-09-13 | 光学用活性エネルギー線重合性接着剤および光学用積層体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020041108A JP2020041108A (ja) | 2020-03-19 |
JP7081411B2 true JP7081411B2 (ja) | 2022-06-07 |
Family
ID=69797650
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018171802A Active JP7081411B2 (ja) | 2018-09-13 | 2018-09-13 | 光学用活性エネルギー線重合性接着剤および光学用積層体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7081411B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN116103004A (zh) * | 2022-12-08 | 2023-05-12 | 西安思摩威新材料有限公司 | 一种光可固化胶粘剂组合物及其制备方法、应用 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009120726A (ja) | 2007-11-15 | 2009-06-04 | Sumitomo Osaka Cement Co Ltd | 屈折率調整光学部材用透明粘着剤と光学用透明粘着層及び屈折率調整光学部材用透明粘着剤の製造方法並びに光学用透明粘着層の製造方法 |
JP2014224250A (ja) | 2013-04-26 | 2014-12-04 | 東洋インキScホールディングス株式会社 | 接着剤およびそれを用いた光学部材 |
JP2015147898A (ja) | 2014-02-07 | 2015-08-20 | 東洋インキScホールディングス株式会社 | 活性エネルギー線重合性組成物、コート剤、および接着剤とそれらを用いてなる積層体 |
WO2017018459A1 (ja) | 2015-07-29 | 2017-02-02 | 日立化成株式会社 | 接着剤組成物、硬化物、半導体装置及びその製造方法 |
WO2017169574A1 (ja) | 2016-03-30 | 2017-10-05 | 東レ株式会社 | 感光性接着剤組成物、硬化物、感光性接着剤シート、積層基板および接着剤パターン付積層基板の製造方法 |
-
2018
- 2018-09-13 JP JP2018171802A patent/JP7081411B2/ja active Active
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009120726A (ja) | 2007-11-15 | 2009-06-04 | Sumitomo Osaka Cement Co Ltd | 屈折率調整光学部材用透明粘着剤と光学用透明粘着層及び屈折率調整光学部材用透明粘着剤の製造方法並びに光学用透明粘着層の製造方法 |
JP2014224250A (ja) | 2013-04-26 | 2014-12-04 | 東洋インキScホールディングス株式会社 | 接着剤およびそれを用いた光学部材 |
JP2015147898A (ja) | 2014-02-07 | 2015-08-20 | 東洋インキScホールディングス株式会社 | 活性エネルギー線重合性組成物、コート剤、および接着剤とそれらを用いてなる積層体 |
WO2017018459A1 (ja) | 2015-07-29 | 2017-02-02 | 日立化成株式会社 | 接着剤組成物、硬化物、半導体装置及びその製造方法 |
WO2017169574A1 (ja) | 2016-03-30 | 2017-10-05 | 東レ株式会社 | 感光性接着剤組成物、硬化物、感光性接着剤シート、積層基板および接着剤パターン付積層基板の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2020041108A (ja) | 2020-03-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5448024B2 (ja) | 光硬化性接着剤、該光硬化性接着剤を用いた偏光板およびその製造方法、光学部材および液晶表示装置 | |
JP5765398B2 (ja) | 光学用樹脂組成物及びそれを用いた光学用樹脂材料 | |
JP5973476B2 (ja) | 耐久性に優れた接着剤組成物 | |
JP5589911B2 (ja) | 光学フィルム又はシート形成用電子線硬化型組成物、光学フィルム又はシート、偏光子保護フィルム及び偏光板 | |
JP6323145B2 (ja) | 接着剤およびそれを用いた光学部材 | |
JP5706994B1 (ja) | 遮光部硬化性に優れた接着方法 | |
JP2013210445A (ja) | 偏光板 | |
JP2020140010A (ja) | 積層体及び表示装置 | |
JP6862995B2 (ja) | 活性エネルギー線重合性接着剤および積層体 | |
WO2020175090A1 (ja) | フレキシブル積層体 | |
WO2020175094A1 (ja) | フレキシブル積層体 | |
JP7081411B2 (ja) | 光学用活性エネルギー線重合性接着剤および光学用積層体 | |
JP6589561B2 (ja) | 光学用活性エネルギー線重合性接着剤および光学積層体 | |
JP2019035031A (ja) | 活性エネルギー線重合性樹脂組成物 | |
JP4994712B2 (ja) | ガラス基板のエッチング用外周シール剤及びその硬化物 | |
JP6679960B2 (ja) | 光学用活性エネルギー線重合性接着剤および光学用積層体 | |
JP2020138379A (ja) | 積層体及び表示装置 | |
JP2016172801A (ja) | 活性エネルギー線重合性樹脂組成物および積層体 | |
JP6874877B2 (ja) | 光学用活性エネルギー線重合性接着剤および光学用積層体 | |
CN109321145B (zh) | 光学用活性能量线聚合性粘接剂及光学用层叠体 | |
TWI816241B (zh) | 抗黏附硬塗膜 | |
JP7491457B1 (ja) | 活性エネルギー線硬化型接着剤および積層体 | |
TWI728135B (zh) | 光學用活性能量線聚合性接著劑及光學用積層體 | |
JP2019094427A (ja) | 活性エネルギー線硬化性接着剤および積層体 | |
JP2012194212A (ja) | レンズシート支持フィルム又はシート形成用電子線硬化型組成物、レンズシート用支持フィルム又はシート及びレンズシート |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210507 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20210511 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20210621 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20210511 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20220207 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220222 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220308 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220426 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220509 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 7081411 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |