JP6135243B2 - 粘着剤およびそれを用いた粘着シート - Google Patents

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Description

本発明は、活性エネルギー線硬化型の粘着剤に関する。
近年のエレクトロニクスの飛躍的な進歩により、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)、リアプロジェクションディスプレイ(RPJ)、ELディスプレイ、発光ダイオ−ドディスプレイ、タッチパネルなどの様々なフラットパネルディスプレイ(FPD)が、様々な分野で表示装置として使用されるようになってきた。これらFPDは、パーソナルコンピューターのディスプレイや液晶テレビをはじめ屋内で使用されるばかりでなく、カーナビゲーション用ディスプレイ等のように車両に搭載して使用されている。
LCDを構成する液晶セル用部材には、光学性能を得るために偏光フィルムや位相差フィルムが積層されている。また、これらの表示装置には、外部光源からの反射を防ぐための反射防止フィルムや、表示装置の表面の傷付き防止のための保護フィルム(プロテクトフィルム)などが使用されている。さらにタッチパネルには、光学フィルムとして保護フィルム、反射防止フィルムやITO(スズドープ酸化インジウム)蒸着樹脂フィルム(透明導電膜)などが使用されている。
前記タッチパネルの構成はガラス基板又は透明樹脂基板と、透明導電膜や金属回路を始めとする導電部材とは、粘着剤層を使用して貼り合わせている。例えばガラス基板/粘着剤層/透明電極(導電部材)の積層体をタッチパネルに使用する場合、高温雰囲気下、または高温高湿雰囲気に置かれると、粘着剤層と被着体との貼着界面に気泡が生じたり(発泡)、導電部材がガラス、ポリアクリル、ポリカーボネートなどのプラスチック基板から浮き上がる場合や、剥がれる場合があった(以下浮き・剥がれという)。そこで、粘着剤を改良して発泡、浮き・剥がれを防止する検討がされていた。
一方、粘着剤層には、タッチパネルに形成した配線回路に対する金属腐食防止性および段差追従性が求められていた。そこで粘着剤層の厚さを厚くすることで段差追従性を改良すると、粘着シートを所定の大きさに断裁するときに粘着剤層がカッターの刃に汚染が付着して生産性が低下する場合や、粘着シートをロール状に巻き取る際に側面部から粘着剤層がはみ出す等の問題(加工性)があった。
そこで、特許文献1では、アクリル樹脂のカルボキシル基を調整し、エポキシ硬化剤、およびベンゾトリアゾールを配合した粘着剤が開示されている。
また、特許文献2では、活性エネルギー線硬化型粘着剤が開示されている。
特開2006−45315号公報 特開2012−131846号公報
しかし、特許文献1の粘着剤は、浮き・剥がれは少なかったが、加工性を満足することは出来なかった。
また、特許文献2の粘着剤は、打ち抜き加工性と発泡は良好であったが、粘着力が低く、浮き・剥がれを抑制できなかった。
本発明は、良好な粘着力を有し、発泡、浮き・剥がれを抑制し、例えば、配線回路や加飾印刷段差等に対する段差追従性に優れ、加工性が良好な粘着シートを得ることが出来る粘着剤の提供を目的とする。
本発明は、ウレタン樹脂(A)100重量部に対して、(メタ)アクリロイル基を1個有する光重合性単量体(B)を30〜80重量部、光重合開始剤(C)を0.05〜3重量部、シランカップリング剤(D)を0.1〜5重量部を含有する粘着剤である。
上記構成の本発明によれば、ウレタン樹脂のポリマーネットワークと、単官能モノマーである光重合性単量体(B)が活性エネルギー線によりラジカル重合したオリゴマーないしポリマーを共存しているため粘着剤層の硬さと柔軟性を高度に両立し、良好な粘着力が得られる。そのため、例えば、ポリアクリルやポリカーボネート等のプラスチックを被着体に粘着シートを貼り付けた積層体を高温雰囲気に放置した場合、従来の粘着剤を使用すると当該プラスチックから発生したガス(アウトガス)が、粘着剤層と被着体の界面に留まり発泡の原因となっていた。しかし、本発明の粘着剤は、前記共存した粘着剤層を形成できるため前記発泡が生じ難い効果が得られた。さらに本発明の粘着剤は、発泡の抑制のみならず、浮き・剥がれ、段差追従性および加工性が優れる効果が得られた。
本発明により良好な粘着力を有し、発泡、浮き・剥がれを抑制し、例えば、配線回路や加飾印刷段差等に対する段差追従性に優れ、加工性が良好な粘着シートを得ることが出来る粘着剤を提供できた。
本発明の粘着剤は、ウレタン樹脂(A)、(メタ)アクリロイル基を1個有する光重合性単量体(B)、光重合開始剤(C)およびシランカップリング剤(D)を含む。この粘着剤は、粘着シートに加工してその粘着剤層として使用することが好ましい。具体的には、ガラス、プラスチックを被着体にすることが好ましく、光学部材や透明導電膜を接着する用途に使用することがより好ましい。また、本発明の粘着剤は、活性エネルギー線照射により、光重合性単量体(B)が架橋することで凝集力が得られる。なお本発明で粘着シートは、粘着テープおよび粘着フィルムと同義語である。
本発明においてウレタン樹脂(A)は、バランスの良い粘着特性(特に、タックと凝集力の両立)が得られるように、そのガラス転移点(Tg)を−80〜10℃の範囲に調整することが好ましく、−50〜−10℃がより好ましい。ガラス転移点が−80℃より高くなることで凝集力が向上し、浮き・剥がれを抑制しやすくなる。また、ガラス転移点が−10℃以下になることでタックをより向上できる。尚、ガラス転移温度は、DSC(示差走査熱量計)を用いて求めた値である。
前記ウレタン樹脂(A)は、公知の方法で合成できるが、以下その1例を説明する。ポリオールとポリイソシアネート化合物をイソシアネート基が過剰になるような比率で反応してイソシアネート基末端プレポリマーを得た後、該イソシアネート基末端プレポリマーに鎖延長剤を反応させ、さらに必要に応じて末端停止剤を反応させる方法、またはポリオールとポリイソシアネート化合物をポリオールの水酸基が過剰になるような比率で条件下に反応する方法がある。これらの中でも、分子量制御の容易さの観点から、イソシアネート基末端プレポリマーに鎖延長剤を反応させる方法がより好ましく、鎖延長剤としてポリアミノ樹脂を用いるウレタンウレア樹脂がさらに好ましい。
前記ウレタンウレア樹脂は、具体的にはポリオールとポリイソシアネートとを反応させて得られるウレタンプレポリマーに、ポリアミノ化合物を反応させた樹脂である。その重量平均分子量(Mw)は、30,000〜200,000が好ましい。重量平均分子量が前記範囲にあることで、凝集力と塗工適正をより高いレベルで両立できる。尚、重量平均分子量(Mw)は、GPCを用いて求めた値である。
前記ポリオールは、公知の化合物を使用できる。具体的には、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、およびこれらの共重合体、ならびにその他のグリコールなど好ましい。
前記ポリエーテルポリオールは、例えば、プロピレンオキサイド、テトラヒドロフラン、エチレンオキサイド、ブチレンオキサイド等のアルキレンオキサイド、ヘキサンジオール、メチルヘキサンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオール若しくはこれらの混合物の縮合によるジオール、またはビスフェノールAやビスフェノールF等のビスフェノール類にエチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを付加させたグリコールが挙げられる。
前記ポリエステルポリオールは、例えば、多官能アルコールと二塩基酸とが縮合反応したポリエステルポリオールがある。
前記多官能アルコールは、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3,3’−ジメチロールヘプタン、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、オクタンジオール、ブチルエチルペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール、ビスフェノールA、ビスフェノールFなどの2個の水酸基を有する化合物、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の3個以上の水酸基を有する化合物が挙げられる。
前記二塩基酸は、例えばテレフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸、無水フタル酸、イソフタル酸、トリメリット酸等の脂肪族あるいは芳香族二塩基酸が挙げられる。または、β−ブチロラクトン、β−プロピオラクトン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン、γ−カプロラクトン、γ−ヘプタノラクトン、α−メチル−β−プロピオラクトン等のラクトン類等の、環状エステル化合物の開環重合により得られるポリエステルポリオールを挙げられる。
なおポリカーボネートポリオールとは、分子内に一般式(1)で示される構造を、その分子中に有する公知のポリカーボネートポリオールを使用することができる。
一般式(1): −[−O−R1−O−CO−]m−
(式中、R1は2価の有機残基、mは1以上の整数を表す。)
ポリカーボネートポリオールは、例えば、(1)グリコール又はビスフェノールと炭酸エステルとの反応、または(2)グリコール又はビスフェノールにアルカリの存在下でホスゲンを反応することで得られる。
前記反応(1)で使用する炭酸エステルは、例えばジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジフェニルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどが挙げられる。
前記反応(1)および(2)で使用するグリコール又はビスフェノールは、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ブチレングリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、3,3’−ジメチロールヘプタン、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、オクタンジオール、ブチルエチルペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール;、ビスフェノールAやビスフェノールF等のビスフェノール類;、ビスフェノール類にエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを付加させたビスフェノール類;等が挙げられる。これらの化合物は、単独または2種以上を使用できる。
前記その他のグリコールは、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ブタンジオール、プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール等のジオールが挙げられる。また、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、メチルグルコシド等の、3個以上の水酸基を有する化合物が挙げられる。
前記ポリオールは、アルキレンオキサイドユニットを1〜15有することが好ましい。前記アルキレンオキサイドユニットにより粘着剤層の透明性および粘着力をより向上できる。なお、前記アルキレンオキサイドユニットは、プロピレンユニットがより好ましい。
前記ポリイソシアネートは、例えば、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート等が好ましい。
前記芳香族ポリイソシアネートは、1,3−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−トルイジンジイソシアネート、2,4,6−トリイソシアネートトルエン、1,3,5−トリイソシアネートベンゼン、ジアニシジンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、4,4’,4”−トリフェニルメタントリイソシアネート等が挙げられる。
前記脂肪族ポリイソシアネートは、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
前記芳香脂肪族ポリイソシアネートは、ω,ω’−ジイソシアネート−1,3−ジメチルベンゼン、ω,ω’−ジイソシアネート−1,4−ジメチルベンゼン、ω,ω’−ジイソシアネート−1,4−ジエチルベンゼン、1,4−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、1,3−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等が挙げられる。
前記脂環族ポリイソシアネートは、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン等が挙げられる。
また、上記ポリイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、イソシアヌレート環を有する3量体等を、併用することができる。ポリフェニルメタンポリイソシアネート(PAPI)、ナフチレンジイソシアネート、及びこれらのポリイソシアネート変性物等を併用することができる。尚、ポリイソシアネート変性物としては、カルボジイミド基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、水と反応したビュレット基、イソシアヌレート基のいずれかの基、又はこれらの基の2種以上を有する変性物を使用できる。ポリオールとジイソシアネートの反応物も、ポリイソシアネートとして使用することができる。
前記ポリイソシアネートの中でも4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、キシリレンジイソシネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)(水添MDI)等の無黄変型、又は難黄変型のポリイシソアネート化合物を使用すると耐候性がより向上するため好ましい。
また、イソホロンジイソシアネート(IPDI)は、透明性がさらに向上するためより好ましい。
前記ポリアミノ化合物は、2個以上のアミノ基を有する化合物である。前記ポリアミノ化合物を使用することで粘着力をより向上できる。
具体的には、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、ジエチレントリアミン、トリアミノプロパン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)プロピレンジアミン、(2−ヒドロキシエチルプロピレン)ジアミン、(ジ−2−ヒドロキシエチルエチレン)ジアミン、(ジ−2−ヒドロキシエチルプロピレン)ジアミン、(2−ヒドロキシプロピルエチレン)ジアミン、(ジ−2−ヒドロキシプロピルエチレン)ジアミン、ピペラジン等の脂肪族ポリアミン;
イソホロンジアミン、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジアミン等の脂環式ポリアミン;
フェニレンジアミン、キシリレンジアミン、2,4−トリレンジアミン、2,6−トリレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン,3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ビス−(sec−ブチル)ジフェニルメタン等の芳香族ジアミン;
及びダイマー酸のカルボキシル基をアミノ基に転化したダイマージアミン、末端に一級又は二級アミノ基を有するデンドリマーなどが好ましい。
また、分子の両末端にプロポキシアミンを有し下記一般式[2]で示されるポリオキシアルキレングリコールジアミン等も使用することができる。
一般式[2]:
2N−CH2−CH2−CH2−O−(C2m−O)−CH2−CH2−CH2−NH2
(式中、mは2〜4の任意の整数、nは2〜50の任意の整数を示す。)
前記ポリアミノ化合物の中でも反応の制御の面から特に、一級アミノ基を2個以上有する化合物に(メタ)アクリロイル基を少なくとも1つ有する化合物をマイケル付加反応させた化合物が好ましく、更に(メタ)アクリロイル基を少なくとも1つ有する化合物は、ウレタンウレア樹脂が架橋性官能基を得る観点から、水酸基を有する(メタ)アクリロイル基を少なくとも1つ有する化合物を使用するのが好ましい。
前記一級アミノ基を2個以上有する化合物は、前記前記ポリアミノ化合物でした化合物が好ましい。それらの中でもイソホロンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンは、マイケル付加反応の制御が容易であり、マイケル付加反応させて得られる化合物を使用して得られたウレタンウレア樹脂の透明性が優れていることからより好ましい。
本発明においてウレタン樹脂(A)は、(メタ)アクリロイル基を有さないことが好ましい。(メタ)アクリロイル基が有ると、ウレタン樹脂(A)が活性エネルギー線照射によりラジカル重合することで凝集力が過剰になり発泡の発生、段差追従性の低下や浮き・剥がれが懸念されるためである。なお本発明で(メタ)アクリロイル基はアクリロイル基およびメタクリロイル基を含む。
前記(メタ)アクリロイル基を1個有する光重合性単量体(B)は、(メタ)アクリロイル基を1つ有する単量体、および/または(メタ)アクリロイル基を2つ有する単量体が好ましい。(メタ)アクリロイル基が3つ以上となってしまう場合、架橋密度の高さからアウトガス耐性が低くなり、また塗膜全体としても硬くなりやすく、段差追従性の低下が起こる。
前記(メタ)アクリロイル基を1つ有する単量体(B)は、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート、ペンタデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ヘプタデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、ノナデシル(メタ)アクリレート、イコシル(メタ)アクリレート、ヘンイコシル(メタ)アクリレート、ドコシル(メタ)アクリレート等の炭素数1〜22のアルキル(メタ)アクリレート;、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、プロポキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、N−ブトキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、N−ペンタキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシテトラプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシテトラプロピレングリコール(メタ)アクリレート、プロポキシテトラプロピレングリコール(メタ)アクリレート、N−ブトキシテトラプロピレングリコール(メタ)アクリレート、N−ペンタキシテトラプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリテトラメチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等の、末端にアルコキシ基を有しポリオキシアルキレン鎖を有するモノ(メタ)アクリレート;、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシヘキサエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシテトラプロピレンエチレングリコール(メタ)アクリレート等の、末端にフェノキシまたはアリールオキシ基を有するポリオキシアルキレン系(メタ)アクリレートが挙げられる。
前記(メタ)アクリロイル基を2つ有する単量体は、例えばビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート等が挙げられる。エチレンオキサイド(EO)又はプロピレンオキサイド(PO)で変性された単量体としては、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート等が挙げられる。
(メタ)アクリロイル基を1個有する光重合性単量体(B)は、ウレタン樹脂(A)100重量部に対して、30〜80重量部使用することが好ましく、40〜60重量部がより好ましい。30〜80重量部の範囲にあることで発泡を抑制し、段差追従性をより向上できる。
前記(メタ)アクリロイル基を1個有する光重合性単量体(B)は、さらに極性ユニットを有することが好ましい。前記極性ユニットは、水酸基、アミノ基、カルボキシル基などの官能基、およびアルキレンオキサイドユニットが好ましい。アルキレンオキサイドユニットは、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等が好ましい。これらの中でも高温高湿雰囲気での耐久性を考慮するとポリエチレンオキサイドがより好ましい。アルキレンオキサイドユニットを分子内に2〜10有することが好ましい。2〜10有することで耐湿熱性がより向上する。
前記水酸基を有する光重合性単量体(B)は、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−アクリロイルオキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸EO変性ジアクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ヘキサエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコール(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールモノ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
前記アミノ基を有する光重合性単量体(B)は、例えば2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル(メタ)アクリレートや3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
前記カルボキシル基を有する光重合性単量体(B)は、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、けい皮酸、またイタコン酸やシトラコン酸、およびこれらの酸無水物と、前記酸無水物と反応可能な官能基(例えば水酸基等)および(メタ)アクリロイル基を有する単量体を反応させて得られたモノエステル化合物、ならびにフタル酸β−(メタ)アクリロキシエチルモノエステル、イソフタル酸β−(メタ)アクリロキシエチルモノエステル、コハク酸β−(メタ)アクリロキシエチルモノエステル等が挙げられる。
また、カルボキシル基を有する光重合性単量体(B)は下記一般式(1)で示される単量体が好ましい。
一般式(1)
Figure 0006135243
(式中、R〜Rは、それぞれ独立に水素原子またはメチル基を示し、R〜Rは、それぞれ独立に非置換もしくは置換の、直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基を示し、Rは、4価の脂肪族基もしくは芳香族基を示す。)
一般式(1)で示される単量体は、下記一般式(2)で示されるテトラカルボン酸二無水物、下記一般式(3)で示される第1の水酸基含有(メタ)アクリレート化合物および下記一般式(4)で示される第2の水酸基含有(メタ)アクリレート化合物を反応させることで得られる。
なお一般式(3)で示される第1の水酸基含有(メタ)アクリレート化合物および一般式(4)で示される第2の水酸基含有(メタ)アクリレート化合物は、酸無水物基と反応可能な官能基を有する化合物である。前記官能基は、水酸基、アミノ基、グリシジル基等が好ましく、水酸基がより好ましい。
一般式(2)
Figure 0006135243
(式中、Rは、脂肪族または芳香環。)
CH=C(R)COOROH ・・・ 一般式(3)
(式中、Rは水素原子またはメチル基を示し、Rは非置換もしくは置換の、直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基を示す。)
CH=C(R)COOROH ・・・ 一般式(4)
(式中、Rは水素原子またはメチル基を示し、Rは非置換もしくは置換の、直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基を示す。)
前記一般式(2)で示されるテトラカルボン酸二無水物で脂肪族は、ブタンテトラカルボン酸二無水物が挙げられる。また同芳香族は、ピロメリット酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビフェニル骨格を有するビフェニルテトラカルボン酸二無水物、オキシジフタル酸二無水物、ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、ジフェニルスルフィドテトラカルボン酸二無水物、ペリレンテトラカルボン酸二無水物、ナフタレン骨格を有するナフタレンテトラカルボン酸二無水物等、フルオレン骨格を有する9,9−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)フルオレン二無水物、9,9−ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]フルオレン二無水物、テトロヒドロナフタレン骨格を有するテトラヒドロナフタレンカルボン酸二無水物、エチレングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)、グリセリンビス(アンヒドロトリメリテート)モノアセテート等が挙げられる。
前記一般式(2)で示されるテトラカルボン酸二無水物と、第1および第2のヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート化合物との反応は、酸無水物基と、水酸基の反応であり公知の反応である。例えば、芳香族テトラカルボン酸二無水物と第1および第2のヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート化合物を、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセンのような触媒の存在下、50〜120℃の温度で反応させることができる。なお、前記反応に際して重合禁止剤(例えばメトキノン)を添加することができる。

前記(メタ)アクリロイル基を1個有する光重合性単量体(B)は、(メタ)アクリロイル基を1つ有することが好ましい。また、本発明の粘着剤は、さらに(メタ)アクリロイル基を2つ有する光重合性単量体(B)を含むことがより好ましい。一方、(メタ)アクリロイル基を3つ以上有する光重合性単量体は含まないことが好ましい。架橋密度が過剰になることで発泡が発生し、段差追従性が低下する恐れがあるからである。
光重合開始剤(C)は、例えば4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン等のアセトフェノン系光重合開始剤、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタール等のベンゾイン系光重合開始剤、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド等のベンゾフェノン系光重合開始剤、チオキサンソン、2−クロルチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルオキサンソン等のチオキサンソン系光重合開始剤、2,4,6−トリクロロ−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペロニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリル−s−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル(4’−メトキシスチリル)−6−トリアジン等のトリアジン系光重合開始剤、ボレート系光重合開始剤、カルバゾール系光重合開始剤、イミダゾール系光重合開始剤等が挙げられる。
光重合開始剤(C)は、ウレタン樹脂(A)100重量部に対して、0.05〜3重量部使用することが好ましく、0.1〜2重量部がより好ましい。0.05〜3重量部使用することで良好な光重合性が得られる。
光重合開始剤(C)は、増感剤を併用して光重合性をより向上できる。具体的には例えば、α−アシロキシエステル、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル−9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアンスラキノン、4,4’−ジエチルイソフタロフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン等が好ましい。
前記増感剤は、光重合開始剤(C)100重量部に対して、0.1〜60重量部を配合できる。
本発明の粘着剤は、シランカップリング剤(D)を含む。前記シランカップリング剤(D)は、シランの3置換体および4置換体が好ましい。前記3置換体は、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリプロポキシシラン、トリブトキシシラン、トリ−iso―プロポキシシラン、トリ−t−ブトキシシラン等のアルコキシ基で3置換されたシランが挙げられる。ここでシランに結合可能な1置換基は、水素原子、メチル基,エチル基などのアルキル基、またはフェニル基などの芳香族基が挙げられる。
前記4置換体は、例えばテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラ−iso―プロポキシシラン、テトラ−t−ブトキシシラン等及びこれらのオリゴマーであるエチルシリケート、メチルシリケート等が挙げられる。
シランカップリング剤(D)は、ウレタン樹脂(A)100重量部に対して、0.1〜5重量部配合することが好ましく、0.3〜2重量部がより好ましい。0.1〜5重量部の範囲にあることで耐湿熱性がより向上する。
本発明の粘着剤は、活性エネルギー線照射により必要な架橋密度は得られるが、さらに凝集力を向上させる必要がある場合は、硬化剤(E)を含むことができる。硬化剤(E)は、ウレタン樹脂(A)の官能基(水酸基)と反応可能な官能基を2つ以上有する。具体的には、ポリイソシアネート化合物、エポキシ化合物、高分子量ポリカルボジイミド、N−メチロール基含有化合物、アジリジン化合物、金属キレートなどが好ましい。
前記ポリイソシアネート化合物は、例えばトリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネートなどのポリイソシアネート化合物、及びこれらポリイソシアネート化合物とトリメチロールプロパン等のポリオール化合物とのアダクト体、これらポリイソシアネート化合物のビュレット体やイソシアヌレート体、更にはこれらポリイソシアネート化合物と公知のポリエーテルポリオールやポリエステルポリオール、アクリルポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール等とのアダクト体等が挙げられる。
前記エポキシ化合物は、例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ビスフェノールA・エピクロロヒドリン型エポキシ樹脂、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N−ジグリシジルアニリン、N,N−ジグリシジルトルイジン等が挙げられる。
前記高分子量ポリカルボジイミドは、日清紡績株式会社のカルボジライトシリーズが挙げられる。その中でもカルボジライトV−01、03、05、07、09は、有機溶剤との相溶性に優れており好ましい。
前記アジリジン化合物は、例えば、2,2’−ビスヒドロキシメチルブタノールトリス[3−(1−アジリジニル)プロピオネート]、4,4’−ビス(エチレンイミノカルボニルアミノ)ジフェニルメタン等が挙げられる。
前記金属キレートとしては、例えば、アルミニウム、鉄、銅、亜鉛、スズ、チタン、ニッケル、アンチモン、マグネシウム、バナジウム、クロム及びジルコニウムなどの多価金属と、アセチルアセトンやアセト酢酸エチルとの配位化合物などが挙げられる。
硬化剤(E)は、これらの中でも硬化反応性やポットライフの点からポリイソシアネート化合物が好ましい。さらに基材に光学部材を使用したときの諸特性を考慮するとヘキサメチレンジイソシアネートトリメチロールプロパンアダクト体、ヘキサメチレンジイソシアネートイソシアヌレート体、ヘキサメチレンジイソシアネートビュレット体、又はキシリレンジイソシアネートトリメチロールプロパンアダクト体がより好ましい。
硬化剤(E)は、ウレタン樹脂(A)100重量部に対して、0を超えて20重量部以下使用することが好ましく、0.3〜3重量部がより好ましい。20重量部を越えると使用量が過剰になる。
本発明の粘着剤は、さらに酸化防止剤(F)を含有することが好ましい。酸化防止剤(F)により、ウレタン樹脂(A)に由来する配線回路の腐食がより生じ難くなる。
酸化防止剤(F)は、ラジカル連鎖防止剤としてフェノール系化合物、およびアミン系化合物、過酸化物分解剤としてリン系化合物、およびイオウ系化合物、ならびに金属不活性化剤としてヒドラジン系化合物、およびアミド系化合物が好ましい。これらの中でも、ラジカル連鎖防止剤がより好ましく、フェノール系化合物がさらに好ましい。
酸化防止剤(F)は、ウレタン樹脂(A)100重量部に対して、0.1〜5重量部配合することが好ましい。前記範囲であることで透明性がより向上し、配線回路の腐食をより抑制できる。
本発明の粘着剤は、必要に応じて、有機・無機の顔料、フィラー、着色剤、紫外線吸収剤、消泡剤、光安定剤等の添加剤を配合しても良い。
本発明の粘着剤、一般的な粘着テープや粘着ラベル用途に使用できるが、本発明では導電部材の接着に使用することが好ましい。前記導電部材は、導電性を有する部材であれば特に限定されず、ITOやATO(アンチモンドープ酸化錫)などの透明導電膜、金属蒸着フィルム、金属粒子により形成された導電金属回路、一般的なプリント配線板などが挙げられる。
本発明の粘着シートは、基材と、本発明を粘着剤から形成した粘着剤層を備えている。前記粘着剤層の形成は、粘着剤を剥離性シートへ塗工し、乾燥した後に、基材と貼り合わせる方法、または基材に粘着剤を直接塗工し、乾燥後に剥離性シートと貼り合わせる方法により製造できる。なお活性エネルギー線の照射(以下、露光ともいう)は、乾燥後または基材を貼り合わせ後など任意のタイミングで照射できる。なお、本明細書で特に断りを入れない限り粘着剤層に剥離性シートが貼り合わせてあることはいうまでも無い。
前記塗工に際して、適当な液状媒体、例えば、酢酸エチル、トルエン、メチルエチルケトン、イソプロピルアルコール、その他の炭化水素系溶媒等の有機溶媒、または水を更に添加して、粘度を調整することもできるし、接着剤を加熱して粘度を低下させることもできる。
前記基材は、特に限定はされず、セロハン、プラスチック、ゴム、発泡体、布帛、ゴムびき布、樹脂含浸布、ガラス板、金属板、木材、偏光板などの光学フィルム等のシートが好ましい。前記基材は単独でも用いることもできるし、複数の層を積層した積層体を使用できる。
前記プラスチックは、例えばポリビニルアルコールやトリアセチルセルロース、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリシクロオレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン系樹脂;、ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレンテレフタレート,ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系樹脂;、ポリカーボネート系樹脂、ポリノルボルネン系樹脂、ポリアリレート系樹脂、アクリル系樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリスチレン樹脂、ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、エポキシ系樹脂、シクロオレフィン系樹脂等が挙げられる。
前記粘着剤層の厚さは、0.1μm〜300μmが好ましく、20μm〜250μmがより好ましい。
前記塗工方法は、特に制限は無く、マイヤーバー、アプリケーター、刷毛、スプレー、ローラー、グラビアコーター、ダイコーター、リップコーター、コンマコーター、ナイフコーター、リバースコ−ター、スピンコーター等の方法が挙げられる。粘着剤層の乾燥方法には特に制限はなく、熱風乾燥、赤外線または減圧法を利用したものが挙げられる。乾燥条件としては粘着剤組成物の硬化形態、膜厚、および選択した溶剤にもよるが、通常60〜180℃程度の熱風加熱でよい。
cm
本発明の粘着シートは、活性エネルギー線の照射により硬化するが、用いる光源は特に限定されず、波長500nm以下に発光分布を有する、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプ、発光ダイオードや電子線などを用いることができる。光照射強度としては10〜500mW/cm2であることが好ましい。光照射強度が10mW/cm未満であると、硬化に長時間を必要とし、500mW/cmを超えると、ランプから輻射される熱により、基材劣化が生じる可能性がある。照射強度と照射時間の積として表される積算光量は50〜5000mJ/cmとであることが好ましい。積算光量が50mJ/cmより少ないと、硬化に長時間を必要とし、5000mJ/cmより大きいと、照射時間が非常に長くなり、生産性が劣る。
本発明の粘着シートの好ましい使用方法を積層体の構成として以下に例示する。
基材に光学部材を使用して、粘着シートを製造し、ITOなどの透明導電膜や金属回路等が形成された導電部材に貼り付けることで積層体を形成できる。前記積層体を液晶パネルと組合せをことでタッチパネルを製造できる。
本発明の粘着シートの用途は、液晶ディスプレイや、タッチパネル以外にプラズマディスプレイ、電極周辺部材等各種エレクトロニクス関連の部材、表面保護用途、一般ラベル、テープ用途にも使用できる。
以下、実施例により、本発明を更に具体的に説明するが、以下の実施例は本発明の権利範囲を何ら制限するものではない。尚、実施例における「部」及び「%」は、特にことわらない限り「重量部」及び「重量%」を表す。
<合成例1> ポリウレタンウレア樹脂(A1)の合成
撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度計、滴下ロートを備えた4口フラスコにイソホロンジアミン(IPDA)25.0部、トルエン25.0部を仕込み、4−ヒドロキシブチルアクリレート 19.1部、N−ブチルアクリレート 18.8部を室温で滴下した。滴下終了後、80℃で2時間反応させた後、トルエン37.9部を加えた。更に酢酸エチルを加え固形分を50%に調整したものを化合物(1)溶液とした。
撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度計、滴下ロートを備えた4口フラスコにサンニックスPP−2000(2官能ポリプロピレングリコール、三洋化成工業株式会社製)790部、イソホロンジイソシアネート110部、トルエン225部、触媒としてジオクチル錫ジラウレート0.075部を仕込み、100℃まで徐々に昇温して、2時間反応を行った。40℃まで冷却し、酢酸エチル787部、アセチルアセトン2.5部を加えた後、化合物(1)溶液48.7部を1時間で滴下し、更に1時間熟成した。滴定でイソシアネート基残量を確認した後、2−アミノ−2−メチル−プロパノール2.3部及び酢酸エチル100部を加えて、IRチャートのNCO特性吸収(2,270cm-1)が消失していることを確認し反応を終了した。このウレタンウレア樹脂(A1)の重量平均分子量Mwは115,000、樹脂Tgは、−40℃であった。
<合成例2> ポリウレタンウレア樹脂(A2)の合成
撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度計、滴下ロートを備えた4口フラスコにイソホロンジアミン(IPDA)25.0部、トルエン25.0部を仕込み、4−ヒドロキシブチルアクリレート 19.1部、N−ブチルアクリレート 16.9部、アクリル酸 1.1部 を室温で滴下した。滴下終了後、80℃で2時間反応させた後、トルエン37.9部を加えた。更に酢酸エチルを加え固形分を50%に調整したものを化合物(2)溶液とした。
別途、撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度計、滴下ロートを備えた4口フラスコにサンニックスPP−2000(2官能ポリプロピレングリコール、三洋化成工業株式会社製)790部、イソホロンジイソシアネート110部、トルエン225部、触媒としてジオクチル錫ジラウレート0.075部を仕込み、100℃まで徐々に昇温して、2時間反応を行った。40℃まで冷却し、酢酸エチル787部、アセチルアセトン2.5部を加えた後、化合物(2)溶液48.7部を1時間で滴下し、更に1時間熟成した。滴定でイソシアネート基残量を確認した後、2−アミノ−2−メチル−プロパノール2.3部及び酢酸エチル100部を加えて、IRチャートのNCO特性吸収(2,270cm-1)が消失していることを確認し反応を終了した。このウレタンウレア樹脂(A2)の重量平均分子量Mwは130,000、樹脂Tgは、−30℃であった。
<合成例3> ポリウレタンウレア樹脂(A3)の合成
撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度計、滴下ロートを備えた4口フラスコにイソホロンジアミン(IPDA)25.0部を仕込み、4−ヒドロキシブチルアクリレート 19.1部、N−ブチルアクリレート 16.9部を室温で滴下した。滴下終了後、80℃で2時間反応させた後、冷却した固形分100%のものを化合物(3)溶液とした。
別途、撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度計、滴下ロートを備えた4口フラスコにサンニックスPP−3000(2官能ポリプロピレングリコール、三洋化成工業株式会社製)790部、イソホロンジイソシアネート73部、触媒としてジオクチル錫ジラウレート0.075部を仕込み、100℃まで徐々に昇温して、2時間反応を行った。40℃まで冷却し、アセチルアセトン2.5部を加えた後、化合物(3)溶液16.1部を1時間で滴下し、更に1時間熟成した。滴定でイソシアネート基残量を確認した後、2−アミノ−2−メチル−プロパノール2.3部を加えて、IRチャートのNCO特性吸収(2,270cm-1)が消失していることを確認し反応を終了した。このウレタンウレア樹脂(A3)の重量平均分子量Mwは40,000、樹脂Tgは、−45℃であった。
なお、合成例1〜3で得られた各樹脂のガラス転移温度(Tg)と重量平均分子量(Mw)は、以下の方法で求めた。
<ガラス転移温度(Tg)の測定>
ロボットDSC(示差走査熱量計)「RDC220」(セイコーインスツルメンツ社製)に「SSC5200ディスクステーション」(セイコーインスツルメンツ社製)を接続して測定した。アルミニウムパンに試料約10mgを秤量してDSC装置にセットし(リファレンス:試料を入れていない同タイプのアルミニウムパンとした。)、300℃の温度で5分間加熱した後、液体窒素を用いて−120℃まで急冷処理した。その後10℃/分で昇温し、得られたDSCチャートからガラス転移温度(Tg)を算出した(単位:℃)。
<重量平均分子量の測定>
重量平均分子量の測定は島津製作所製GPC「LC−GPCシステム」を用いた。GPCは溶媒(THF;テトラヒドロフラン)に溶解した物質をその分子サイズの差によって分離定量する液体クロマトグラフィーであり、重量平均分子量の決定はポリスチレン換算で行った。
装置名 : 島津製作所製、LC−GPCシステム「Prominence」
カラム : 東ソー(株)製GMHXL 4本、東ソー(株)製HXL-H 1本を直列に連結した。
移動相溶媒 : テトラヒドロフラン
流量 : 1.0ml/min
カラム温度 : 40℃
[実施例1〜16、比較例1〜6]
酸素濃度が10%以下に置換された遮光された500ccのマヨネーズ瓶に、ウレタン樹脂(A)、(メタ)アクリロイル基を1個有する光重合性単量体(B)、及び光重合開始剤(C)、シランカップリング剤(D)を表1に示す重量比率で仕込み、エアモーターにて十分に攪拌を行い、十分に脱泡を行った後、配合例に示す実施例1〜16およびの比較例1〜6粘着剤を得た。
B1:フェニルグリシジルアクリレート
B2:ポリエチレングリコール(アルキレンユニット(エチレンオキサイド)=9)ジアクリレート
B3:4−ヒドロキシブチルアクリレート
C1:「イルガキュア 184」(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)
C2:「ルシリンTPO」(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)
C3:「イルガキュア 819」(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)
D:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
E:トリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体
F:「イルガノックス1010」(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)
得られた粘着剤を剥離性フィルムに乾燥後の厚みが150μmになるように塗工し、25℃で2分間乾燥した後、次いで60℃で2分間乾燥し、さらに100℃で2分間乾燥した。その後UV照射装置(東芝社製 高圧水銀灯)で最大照度300mW/cm、積算光量900mJ/cmの紫外線を照射して、粘着剤層を形成した。
前記粘着剤層に、100μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)を貼り合せた。硬化剤(E)を用いた際には、次いで、得られた積層物を温度23℃相対湿度50%の条件で1週間熟成(暗反応)させて、粘着シートを得た。
得られた粘着シートを下記項目について物性評価を行った。
<粘着力>
得られた粘着シートを幅25mm・縦100mmの大きさに準備した。次いで23℃−50%RH雰囲気で剥離性フィルムを剥がし、露出した粘着剤層を厚さ100μmのPETフィルム、ポリカーボネート(PC)板、ガラス板、ITO透明導電膜を形成したPETフィルムにそれぞれ、貼着し、JIS Z 0237に準じてロール圧着した後、50℃雰囲気下で0.5MPaの圧力をかけ、15分保持して貼り合せた後、試験片を得た。圧着24時間後、23℃−50%RH雰囲気下で、剥離試験機を使用して剥離角180°、引っ張り速度300mm/分で粘着力を測定した。評価基準は以下のとおりである。
5:粘着力が25N/25mm以上である。
4:粘着力が25N/25mm未満、15N/25mm以上である。
3:粘着力が15N/25mm未満、5N/25mm以上である。
2:粘着力が5N/25mm未満、1N/25mm以上である。
1:粘着力が1N/25mm未満である。
<透明性>
得られた粘着シートを幅25mm・縦100mmの大きさに準備した。次いで23℃−50%RH雰囲気で剥離性フィルムを剥がし、露出した粘着剤層をガラス板に貼着し、JIS Z 0237に準じてロール圧着した後、50℃雰囲気下で0.5MPaの圧力をかけ、15分保持して貼り合せた後、試験片を得て、透明性をヘイズメーター「NDH2000」(日本電色工業(株)製)にて測定した。 評価基準は以下のとおりである。
5:ヘイズ値が1.0未満である。
4:ヘイズ値が1.0以上、1.3未満である。
3:ヘイズ値が1.3以上、1.6未満である。
2:ヘイズ値が1.6以上、2.0未満である。
1:ヘイズ値が2.0以上である。
<耐久性>
高温雰囲気および高温高湿雰囲気の耐久性として、それぞれ耐熱性よび耐湿熱性を評価した。得られた粘着シートを幅100mm・縦100mmの大きさに準備した。次いで23℃−50%RH雰囲気で剥離性フィルムを剥離して、ガラス板に貼り合わせて固定し、50℃雰囲気下で0.5MPaの圧力をかけ20分間保持してPETフィルム/粘着剤層/ガラス板の積層構成の試験片を得た。耐熱性として80℃−相対湿度0%で500時間放置し、別途、耐湿熱性として60℃−相対湿度95%で500時間放置した。放置後それぞれの試験片について粘着シートの浮き・剥がれ・発泡を目視で観察した。評価基準は以下のとおりである。
5:浮きハガレ・発泡が全く認められず、良好である。
4:若干浮きハガレ・発泡が認められる箇所はあるが、実用上全く問題なし。
3:若干浮きハガレ・発泡が認められるが、実用上問題がない。
2:浮きハガレ・発泡が認められる箇所があり、実用不可である。
1:全面的に浮きハガレ・発泡があり、実用不可である。
<アウトガス>
粘着剤層からのアウトガスを下記方法により評価した。得られた粘着シートを幅100mm・縦100mmの大きさに準備した。次いで23℃−50%RH雰囲気で剥離性フィルムを剥離して、ポリカーボネート(PC)板に貼り合わせて固定し、50℃雰囲気下で0.5MPaの圧力をかけて20分間保持して、PETフィルム/感圧式接着剤層/PC板の積層構成の試験片を得た。前記試験片を80℃のオーブン中で24時間放置した。試験終了後、試験片の粘着剤層とPC板との界面を目視で観察した。評価基準は以下のとおりである。
5:浮き・気泡が全く認められず、良好である。
4:若干浮き・気泡が認められる箇所はあるが、実用上全く問題なし。
3:若干浮き・気泡が認められるが、実用上問題がない。
2:浮き・気泡が認められる箇所があり、実用不可である。
1:全面的に浮き・気泡があり、実用不可である。
<耐腐食性>
得られた粘着シートを幅40mm・幅100mmの大きさに準備した。次いで23℃−50%RH雰囲気で剥離性フィルムを剥離して、厚さ5μmのITO透明導電膜が形成された幅40mm・縦160mmのPETフィルム貼り合わせて固定し、50℃雰囲気下で0.5MPaの圧力をかけて20分間保持して、PETフィルム/粘着剤層/ITOフィルムの積層構成の試験片を得た。前記試験片の両端に電極をつなぎ、初期の電気抵抗値を測定[三菱化学(株)製、Laresta−GP MCP−T600]した。更に試験片を85℃ 相対湿度90%で500時間放置した後、前記同様に経時後の電気抵抗値を測定した。評価基準は以下のとおりである。
電気抵抗変化率(経時後の電気抵抗値/初期の電気抵抗値)が、1.0未満のものを「5」、1.0以上1.2未満のものを「4」、1.2以上1.5未満のものを「3」、1.5以上2。0未満のものを「2」、2.0以上のものを「1」とした。評価が3以上であれば、実用上問題がなく、導電部材における動作不良を引き起こさないと判断した。
<加工性>
以下の方法により加工性を評価した。得られた粘着シートを幅100mm・縦100mmの大きさに準備した。次いで前記粘着シートを40℃−60kg/cmの条件で1時間圧着を行い粘着シートの側面から粘着剤層がはみ出した状態を評価した。評価基準は以下のとおりである。
5:粘着剤層のはみ出しが無い。
4:0.1mm未満の粘着剤層のはみ出しがあったが実用上問題ない。
3:0.1mm以上0.3mm未満の粘着剤層のはみ出しがあったが実用上問題ない。
2:0.3mm以上0.5mm未満の粘着剤層のはみ出しがあったが実用上問題ない。
1:0.5mm以上の粘着剤層のはみ出しがあり使用できない。
<段差追従性>
得られた粘着シートを幅100mm・縦30mmの大きさに準備した。次いで23℃−50%RH雰囲気で剥離性フィルムを剥離して、シルクスクリーン印刷で1mm、2mm、3mmの間隔を空けた厚さ30μm幅3mmの白色線を繰り返し形成したストライプ印刷物(基材:PETフィルム)に貼り合わせた、次いで、50℃雰囲気下で0.5MPaの圧力をかけて試験片を作製した。粘着剤層により前記白色線の間隔(1mm、2mm、3mm)を埋めることが出来るかどうかを粘着剤層の浮きを目視で観察し、段差追従性の評価とした。評価基準は以下のとおりである。
5:浮きが全く認められず、良好であった。
4:幅1mmのときに浮きが認められるが、実用上全く問題なし。
3:幅2mmのときに浮きが認められるが、実用上問題がない。
2:幅3mmのときに部分的に浮きが認められる箇所があり、実用不可である。
1:全面的に浮きがあり、実用不可である。
Figure 0006135243
Figure 0006135243
表1の実施例に示すように、本発明の粘着剤組成物は、高い粘着力、耐熱性、耐湿熱性、耐腐食性を有し、加工性に優れていることがわかった。一方、表2の比較例は、全ての物性を満足する結果が得られなかった。以上より本発明は、導電部材をはじめとする各種被着体に対して高い粘着力を有し、かつ、段差追従性を有しながら、厚膜塗工時においても加工性に優れることが明らかである。

Claims (7)

  1. (メタ)アクリロイル基を有さないウレタン樹脂(A)100重量部に対して、(メタ)アクリロイル基を1個有する光重合性単量体(B)を30〜80重量部、光重合開始剤(C)を0.05〜3重量部、シランカップリング剤(D)を0.1〜5重量部を含有する粘着剤。
  2. 前記光重合性単量体(B)は、さらに極性ユニットを含むことを特徴とする請求項1に記載の粘着剤。
  3. さらに(メタ)アクリロイル基を2個有する光重合性単量体を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の粘着剤。
  4. 前記ウレタン樹脂(A)は、ガラス転移温度が−80℃〜10℃、かつ重量平均分子量が3万〜20万であることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載の粘着剤。
  5. 前記ウレタン樹脂(A)100重量部に対して、硬化剤(E)を0を超えて20重量部以下含有することを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載の粘着剤。
  6. 前記ウレタン樹脂(A)100重量部に対して、酸化防止剤(F)を0.1〜5重量部含有することを特徴とする請求項1〜5いずれか1項に記載の粘着剤。
  7. 基材と、請求項1〜6いずれか1項に記載の粘着剤から形成してなる粘着剤層とを備えた粘着シート。
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