JP2014223592A - 樹脂付きフィルムの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、樹脂表面が平滑で、外観欠陥の少ない樹脂付きフィルムの製造方法を提供することである。【解決手段】 本発明の樹脂付きフィルムの製造方法は、充填材および樹脂を含有する樹脂組成物を減圧下で遠心処理することにより塗布液を製造する塗布液製造行程と、前記塗布液製造工程により得られた塗布液を基材フィルムに塗布する塗布工程とを有することを特徴とする。また、前記塗布液製造工程において、前記遠心処理中の前記樹脂組成物の流動形状が薄膜状となることが好ましい。【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂付きフィルムの製造方法に関するものである。
半導体材料、自動車用放熱材料、積層板及びプリント配線板、多層フィルム、建築材料の製造プロセスにおいて、量産性を高めるために、樹脂や銅箔、金属箔等といった基材に対し樹脂を塗布する工程が含まれることがある。このようなプロセスによって作られた樹脂が付いた基材のことを、樹脂付きフィルムと呼ぶ。
樹脂付きフィルムを作成する際には、基材となるフィルム等に、スラリー状または無溶剤の液状樹脂組成物を塗布する工程が含まれるが、良好な外観を得たり、塗布品の物性を安定させたりするためには、塗布工程において平滑で、外観欠陥の少ない塗布膜を作成することが必要になる。
特許文献1では、基材上に、活性エネルギー線の照射および加熱によって硬化する塗料を塗布して未硬化塗膜を形成する工程、前記未硬化塗膜に対し、その表面がフローするよう加熱を行う工程、前記フローした塗膜に前記活性エネルギー線を照射して、表面を固定させる工程、前記表面を固定させた塗膜を硬化するように焼き付けを行う工程からなる塗膜形成方法を利用する方法が記載されている。
また、外観欠陥の少ない塗面を得るために、被塗物に、有機溶剤型の液状塗料を塗装した直後のウエット塗膜の20℃におけるズリ速度5秒-1 での定常流測定による粘度を0.
2〜1.0Pa・sの範囲内に、かつ20℃における角周波数10rad/秒での振動測定による貯蔵弾性率G'と損失弾性率G''との比(G'/G'')を0.1〜0.25の範囲内になるよう制御することによって塗膜の外観欠陥を減らせることが記載されている(特許文献2参照)。
しかしながら、特許文献1においては、活性エネルギー線の照射が必要なため、専用の設備を用意しなければ塗布が難しい場合があった。また、活性エネルギー線によって硬化する塗料ということで、処方が限定されてしまう問題があった。特許文献2においては、塗布液の物性を欠陥が生じにくいように調節しているため、塗布液の処方が限定されてしまうことが問題だった。また、いずれの方法においても、平滑性や外観欠陥の原因となるものを取り除くわけではなく、完全に良好な塗布面を得ることが難しかった。
特開2004−290722号公報 特開2003−129001号公報
本発明の目的は、従来、活性エネルギー線の照射や、塗布液の処方の最適化を必要としない、樹脂表面が平滑であり、外観欠陥の少ない樹脂付きフィルムの製造方法を提供することである。
このような目的は、下記(1)〜(6)の本発明により達成される。
(1)充填材および樹脂を含有する樹脂組成物を減圧下で遠心処理することにより塗布液を製造する塗布液製造行程と、前記塗布液製造工程により得られた塗布液を基材に塗布する塗布工程とを有することを特徴とする樹脂付きフィルムの製造方法。
(2)前記塗布液製造工程において、前記遠心処理中の前記樹脂組成物の流動形状が薄膜状となる前記(1)に記載の樹脂付きフィルムの製造方法。
(3)前記塗布液製造工程において、前記樹脂組成物は幅0.1〜10mmギャップを通過した後に流動形状が薄膜状となる前記(2)に記載の樹脂付きフィルムの製造方法。
(4)前記遠心処理は、圧力0.05MPa以下の減圧下で行なわれる前記(1)ないし(3)のいずれかに記載の樹脂付きフィルムの製造方法。
(5)前記遠心処理は、回転数400rpm以上で行なわれる前記(1)ないし(4)のいずれかに記載の樹脂付きフィルムの製造方法。
(6)前記塗布液製造工程において、前記樹脂組成物の温度上昇が遠心処理開始時の温度から5℃以内である前記(1)ないし(5)のいずれかに記載の樹脂付きフィルムの製造方法。
本発明の方法に従うと、塗布液中の樹脂・充填材・その他添加物が均一に溶解・分散され、外観不良の原因となる気泡なども十分に取り除くことができるため、従来問題視されていた外観の平滑性や塗工欠陥が除かれ、工業的な樹脂付きフィルムの製造方法として好適である。
本発明の塗布液製造工程に用いられる装置の一実施形態を示す断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
本発明の樹脂付きフィルムは、基材に塗布液を塗布したものである。基材は、たとえば、銅などの金属箔、木、紙、ガラス、セラミックなどもしくは樹脂をフィルム化したポリエチレンテレフタレ―トなどが挙げられ、特に限定されない。また、基材表面に凹凸を付けたり、カップリング剤処理などの表面処理をしても良い。
前記塗布液は、塗布液製造工程により樹脂組成物を減圧下で遠心処理することにより得られる。前記樹脂組成物は、充填材及び樹脂を含有する。
前記樹脂として、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ケイ素樹脂、ビニルエステル樹脂、シアネート樹脂、ビスマレイミド樹脂、ポリイミド、ポリウレタンなどの熱硬化性樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ABS樹脂、ポリメタクリル酸メチル、6ナイロン、66ナイロン、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンエーテル、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンオキサイド、ポリエーテルエーテルケトン、フェノキシなどの熱可塑性樹脂、アクリル硬化型、ポリイミド硬化型などの光硬化性樹脂等を用いることができる。
前記樹脂の含有量は前記樹脂組成物中において10〜70重量%であることが好ましい。
20〜50重量%がより好ましく、25〜40重量%であることが特に好ましい。上記範囲とすることにより、塗布液が適度な粘性を持つことで、減圧下での遠心処理がしやすく、効果を奏する。
前記充填材とは、強度や耐久性などの様々な性質を改善するために添加する物質であり、例えば、黒鉛、カーボンブラック、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、シリカ、ケイ藻土、アルミナ、ベーマイト、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化マグネシウム、酸化チタン、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、ケイ酸カルシウム、タルク、マイカ、モンモリロナイト、ガラスビーズ、ガラス繊維、ガラスフィラー、ベントナイト、窒化アルミ、窒化ケイ素、窒化ホウ素、コアシェル型ゴム粒子、架橋アクリロニトリルブタジエンゴム粒子、架橋スチレンブタジエンゴム粒子、アクリルゴム粒子、シリコーン粒子などを挙げることができ、これらの1種、もしくは2種以上を組み合わせて使用することも出来る。組成比は、特に限定されないが、樹脂組成物中において、前記充填材の含有量は30重量%〜90重量%が好ましい。50重量%〜80重量%がより好ましく、60〜75重量%であることが特に好ましい。この範囲とすることにより、後述する塗布工程の作業性を好適なものとし、かつ、添加した充填材により、多様な特性を樹脂付きフィルムに付与することができる。
前記樹脂組成物は、溶媒を含んでも良い。前記樹脂組成物を作る際に使用する溶媒は、樹脂・充填材・添加剤などが十分に溶解・分散するものであれば良く、例えばメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、アセトンなどが挙げられるが、特に限定されない。前記樹脂組成物に溶媒を加える場合、その含有量は前記樹脂組成物中において3〜40重量%であることが好ましい。4〜20重量%がより好ましく、5〜10重量%であることが特に好ましい。この範囲内にすることで、塗布液が適度な粘性を持ち、減圧下での遠心処理により効果的に気泡を除去することができる。
さらに、前記樹脂組成物は前述した樹脂、充填材および溶媒以外の添加剤を含んでも良い。樹脂組成物における添加剤として、例えば、熱硬化性樹脂を含有する場合、その他の成分として、例えば、硬化剤、硬化促進剤および重合開始剤等が挙げられる。
また、その他、重合禁止剤、溶媒、酸化防止剤、難燃剤、イオン捕捉剤、着色剤、離型剤、低応力剤、シランカップリング剤、消泡剤、レベリング剤、紫外線吸収剤、発泡剤等が挙げられ、これらのうちの少なくとも1種を適宜含んでいてもよい。
次に、上述した樹脂付きフィルムの製造方法について説明する。
通常は、樹脂組成物をそのまま塗布液として用いるが、そのまま用いた場合、気泡などが大量に含まれていたり、樹脂組成物の溶解・分散が不十分であったりするために、平滑性や艶、外観を損なう場合がある。本発明の樹脂付きフィルムの製造方法は、これらの課題を解決することができる。
まず、本発明の樹脂付きフィルムの製造方法における塗布液製造工程の一実施形態について、図1に基づいて説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。塗布液製造工程において、充填材および樹脂を含有する樹脂組成物を減圧下で遠心処理する。
図1に示す装置において、樹脂組成物供給管1より、前記樹脂組成物を装置100内に供給する。真空ポンプ6を用いて分散機5中を減圧することにより、供給された樹脂組成物は分散機5に導入されやすくなる。さらに、分散機5内にて減圧、および遠心処理を行なうことにより、前記樹脂組成物の流動形状を分散機5の内壁に接した薄膜状とすることができる。
塗布液製造工程における分散機5内の圧力は、0.5MPa以下であることが好ましく、さらに0.2MPa以下、特に0.1MPa以下であることが最も好ましい。これによ
り、前記樹脂組成物から気泡等の異物を取り除いた塗布液を容易に製造することができ、塗布表面の外観が良好な樹脂付きフィルムを製造することが出来る。
また、分散機5内で遠心処理することにより、分散機5の内壁に樹脂組成物を衝突させ、分散機5の内壁にそって前記樹脂組成物の流動形状を薄膜状とすることができる。樹脂組成物の流動形状を薄膜状とすることにより、樹脂組成物中から気泡を排出しやすくすることができる。なお、遠心処理の回転数は、400rpm以上が好ましい。500rpm以上3000rpm以下がより好ましく、600rpm以上2500rpm以下の範囲が最も好ましい。この範囲にすることにより、樹脂組成物中の樹脂、充填材、添加物などが十分に分散し、かつ、樹脂組成物中の気泡を効率よく排出し塗布液を製造することができ、塗布表面の外観が良好な樹脂付きフィルムを製造することが出来る。
なお、本発明における塗布液とは、塗布液製造工程を経た樹脂組成物を指す。図1における樹脂組成物/塗布液の流れ10は、分散機5中までが樹脂組成物、分散機通過後は塗布液と称する。
このような減圧下で遠心処理を行なう装置として、市販されているものとしては、たとえば、デアマイルド(太平洋機工社製)、PUC−EVA(PUC社製)、DPシリーズ(エム・テクニック社製)、バブル・バスター(アシザワ・ファインテック社製)、あわ取り練太郎ARVシリーズ(シンキー社製)、VMXシリーズ・UFOシリーズ(EME社製)、マゼルスター(クラボウ社製)等を用いることができる。
前記塗布液製造工程において、前記樹脂組成物をギャップに通過させてもよい。これにより、ギャップ通過後の前記樹脂組成物の流動形状を制御しやすくなり、薄膜状としやすい。したがって、気泡除去効率および、ギャップ通過の際のせん断力による混合・分散により、均一で気泡や異物等がより除去された塗布液を製造することが出来る。
図1に示す装置100において、分散機5が装置100の底面に垂直な軸を中心として遠心処理を行なう場合、分散機5内において樹脂組成物は装置100の底面と水平方向に分散されるため、前記ギャップは分散機5の側面に設けられることが好ましい(図示せず)。これにより、樹脂組成物供給管1から供給された樹脂組成物を全てギャップに通過させて槽3に移動させることが容易となる。また、分散機5の側面より排出された樹脂組成物を減圧された槽3の壁面に衝突させ、効率よく樹脂組成物中の気泡を除去することができる。
なお、前記ギャップが分散機5の側面にある場合について説明したが、前記ギャップは全ての樹脂組成物が通過する位置に設けることが好ましい。例えば、分散機5の上面、分散機5の底面のいずれかに設置されていてもよい。これにより、槽3内での樹脂組成物の流動形状を制御することができ、薄膜状とすることが容易となる。また、樹脂組成物供給管1の内部または末端に設けられても良い。樹脂組成物供給管1の内部または末端にギャップを有する場合、分散機5に流れ込む樹脂組成物の流動形状を制御することができ、分散機5内での流動形状の薄膜状化を促進することができる。
前記ギャップは、幅0.10〜10mmであることが好ましい。さらに好ましくは0.5〜5.0mmであり、1.0〜2.0mmが最も好ましい。この範囲にすることにより、樹脂組成物中の気泡の除去及び、樹脂、充填材、添加物などの分散が促進され、均一で外観に優れた樹脂付きフィルムを得ることが出来る。また、ギャップの幅を小さくすることにより通過によるせん断が小さくなり、樹脂組成物の温度上昇を抑制することができる。
また、前記ギャップの形状は、三角形および四角形等の多角形、楕円および正円等の円、ループ状であっても良い。また、ギャップとして、パンチングメタルのように複数の穴が形成された基材を用いても良い。
また、遠心処理や、ギャップ通過の際にかかるせん断は一瞬であるため、塗布液製造工程における樹脂組成物の温度上昇を抑制することができる。例えば、前記樹脂組成物の処理速度を5kg/分以上としても、処理前後における温度上昇を5℃以内に抑えることが出来る。そのため、前記塗布液製造工程は、熱の影響を受けやすい樹脂組成物に対しても、連続処理が可能であり、量産向きのプロセスといえる。
前述の通り、前記塗布液製造工程は分散機5内において完了することもできるが、槽3内において、さらに塗布液処理工程を行なっても良い。
例えば、槽3内において、減圧を行なっても良い。これにより、分散機5から槽3への樹脂組成物の移動が容易となり、また槽3内においても樹脂組成物の流動形状を薄膜状とすることができる。減圧時の槽3内の圧力は、0.5MPa以下であることが好ましく、さらに0.2MPa以下、特に0.1MPa以下であることが最も好ましい。これにより、前記樹脂組成物から気泡等の異物をさらに取り除くことができる。なお、槽3内の減圧は、槽3に排気管および真空ポンプを分散機5と同様に取り付けることにより可能である(図示せず)。
また、槽3内において、遠心処理を行なっても良い。これにより、前記樹脂組成物の分散性をさらに向上させることができる。槽3内における遠心処理の回転数は、400rpm以上が好ましい。500rpm以上3000rpm以下がより好ましく、600rpm以上2500rpm以下の範囲が最も好ましい。これにより、樹脂組成物の分散性をより向上させ、かつ、前記樹脂組成物から気泡等の異物をさらに取り除くことができる。
次に、基材フィルムに塗布液を塗布する塗布工程について説明する。前記塗布工程は、手作業でも良いが、厚みや均一性を制御し、一定の製品を作るためには、バーコーター、グラビアコーター、ナイフコーター、リップコーター、レジストコーター、リバースロールコーター、超高精度スロットダイコーターなど、塗工機を使った方法がより好ましい。
上記塗布液製造工程を経た塗布液を基材フィルムに塗布することにより、外観欠陥の少ない、平滑で光沢のある樹脂付きフィルムが作られる。基材に塗布液を塗布した後に、必要に応じて塗布液に含まれる溶剤を乾燥・揮発させてもよい。
また、樹脂付きフィルムの機能性を高めるために、基材に塗布した樹脂の上に、さらに樹脂を塗布しても良い。また、基材と樹脂の濡れ性を高めるために、塗布などにより基材と樹脂の間に中間層を形成させても良い。
本発明の樹脂付きフィルムは、半導体材料、自動車用放熱材料、積層板及びプリント配線板、多層フィルム、建築材料の製造プロセスにおける、塗布工程に好適に用いることができる。
以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1)
<樹脂組成物調合・攪拌>
ビフェニル型固形エポキシ樹脂(三菱化学社製、商品名:YX4000)524g、トリスフェニルメタン型フェノール樹脂(明和化成社製、商品名:MEH−7500)273gに対し、シクロヘキサノン10L添加し、60℃に加温しながらディスパーザで1000rpm、2時間撹拌した。イミダゾール(四国化成工業社製、商品名:キュアゾール2PHZ−PW)3.0gおよび、球状シリカ(アドマテックス社製、商品名:アドマフ
ァインSO−C2、平均粒径0.5μm)739gを添加し、常温で1000rpm、1時間の条件で撹拌した。
<塗布液製造工程>
十分撹拌して得た樹脂組成物を、図1に示す装置100を用いて、0.1MPaで減圧しながら1300rpmで遠心処理し、1mmのギャップを通過させることで、十分処理された塗布液を得た。10kgの樹脂組成物の処理にかかる時間は72秒、処理速度は8kg/分であった。また、塗布液製造工程前の樹脂組成物の温度は25℃であったが、工程後の塗布液の温度は27℃であった。
<塗布工程>
得られた塗布液を、スロットダイコータ(ヒラノテクシード社製)を用いてポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(ユニチカ社製)上に10m以上塗布し、次いで、これを160℃の乾燥装置で5分間乾燥して、平均厚さ50μmの樹脂付きフィルムを得た。
<樹脂付きフィルムの平滑性評価>
平滑性を評価するために、目視で樹脂付きフィルムの樹脂表面の光沢を下記の3段階により評価した。結果を表1に結果を示す。
◎:全体的に光沢ある樹脂付きフィルム
○:一部ムラがあるものの、ほぼ全体において光沢が得られている樹脂付きフィルム
△:光沢が得られていない樹脂付きフィルム
また、実施例1で得られた樹脂付きフィルムの樹脂表面(任意の0.53m×100m中)に存在するシリカの凝集個数および気泡による欠陥個数を目視により確認した。結果を表1に示す。
(実施例2)
塗布液製造工程において、塗布液の減圧時の圧力を0.8MPaに変更したこと以外は実施例1と同様に行い、樹脂付きフィルムを得た。10kgの樹脂組成物の処理にかかる時間は90秒、処理速度は7kg/分であった。また、塗布液製造工程前の樹脂組成物の温度は25℃であったが、工程後の塗布液の温度は27℃であった。結果を表1に示した。
(実施例3)
塗布液製造工程において、塗布液遠心処理を300rpmに変更したこと以外は実施例1と同様に行い、樹脂付きフィルムを得た。10kgの樹脂組成物の処理にかかる時間は115秒かかり、処理速度は5kg/分であった。また、塗布液製造工程前の樹脂組成物の温度は25℃であったが、工程後の塗布液の温度は27℃であった。結果を表1に示した。
(実施例4)
塗布液製造工程において図1に示す装置100に代わりバブル・バスター400(アシザワファインテック社製)を用いて、0.1MPaで減圧しながら1300rpmで遠心させ、幅2mmのループ状のギャップを通過させて処理したこと以外は実施例1と同様に行い、樹脂付きフィルムを得た。10kgの樹脂組成物の処理にかかる時間は40秒、処理速度は15kg/分であった。また、塗布液製造工程前の樹脂組成物の温度は25℃であったが、工程後の塗布液の温度は28℃であった。結果を表1に示した。
(実施例5)
塗布液製造工程において、塗布液遠心処理を、自転・公転真空ミキサー あわとり練太郎
ARV−310(シンキー社製)を用いて、公転速度2000rpm、自転速度1000rpm、0.03MPaの条件で、300mLのバッチ式専用容器に入れた150gの樹脂組成物を2分処理する工程を、10kg処理できるまで繰り返した以外は、実施例1と同様に行い、樹脂付きフィルムを得た。塗布液製造工程前の樹脂組成物の温度は25℃であったが、工程後の塗布液の温度は27℃であった。結果を表1に示した。
(実施例6)
塗布液製造工程において、塗布液遠心処理を、自転・公転真空ミキサー あわとり練太郎ARV−310(シンキー社製)を用いて、公転速度2000rpm、自転速度1000rpm、0.03MPaの条件で、300mLのバッチ式専用容器に入れた150gの樹脂組成物を5分処理する工程を、10kg処理できるまで繰り返した以外は、実施例1と同様に行い、樹脂付きフィルムを得た。塗布液製造工程前の樹脂組成物の温度は25℃であったが、工程後の塗布液の温度は32℃であった。結果を表1に示した。
(比較例1)
塗布液製造工程を行なわないこと以外は実施例1と同様に行い、樹脂付きフィルムを得た。結果を表1に示した。
(比較例2)
塗布液製造工程において、塗布液遠心処理を、自転・公転真空ミキサー あわとり練太郎ARV−310(シンキー社製)を用いて、公転速度2000rpm、自転速度1000rpmの大気圧条件下で、300mLのバッチ式専用容器に入れた150gの樹脂組成物を2分処理する工程を、10kg処理できるまで繰り返した以外は、実施例1と同様に行い、樹脂付きフィルムを得た。塗布液製造工程前の樹脂組成物の温度は25℃であったが、工程後の塗布液の温度は27℃であった。結果を表1に示した。
(比較例3)
塗布液製造工程において、塗布液遠心処理を、自転・公転真空ミキサー あわとり練太郎ARV−310(シンキー社製)を用いて、公転速度2000rpm、自転速度1000rpmの大気圧条件下で、300mLのバッチ式専用容器に入れた150gの樹脂組成物を5分処理する工程を、10kg処理できるまで繰り返した以外は、実施例1と同様に行い、樹脂付きフィルムを得た。塗布液製造工程前の樹脂組成物の温度は25℃であったが、工程後の塗布液の温度は33℃であった。結果を表1に示した。
(比較例4)
塗布液製造工程後に25℃、大気圧下で24時間静置して脱泡したこと以外は比較例2と同様に行い、樹脂付きフィルムを得た。結果を表1に示した。
実施例1〜6の評価結果が示すように、本発明の樹脂付きフィルムの製造方法によれば、凝集および気泡による欠陥が少なく、光沢のある外観に優れた樹脂層を有する樹脂付きフィルムを短時間で効率よく製造することができた。
一方、比較例1〜4の樹脂付きフィルムの製造方法においては、充填材の凝集物や気泡による欠陥が見られる外観の悪い樹脂付きフィルムが得られたり、塗布液の温度上昇や塗布液製造工程に長時間要するといった製造工程上の不具合が確認された。
本発明の樹脂付きフィルムの製造方法は、半導体材料、自動車用放熱材料、積層板及びプリント配線板、多層フィルム、建築材料の製造プロセスにおける、塗布工程において好適に用いることが出来る。
100 装置
10 樹脂組成物/塗布液の流れ
1 樹脂組成物供給管
2 弁
3 槽
4 エネルギー変換機器
5 分散機
6 真空ポンプ
7 排気管
8 塗布液

Claims (6)

  1. 充填材および樹脂を含有する樹脂組成物を減圧下で遠心処理することにより塗布液を製造する塗布液製造行程と、前記塗布液製造工程により得られた塗布液を基材フィルムに塗布する塗布工程とを有することを特徴とする樹脂付きフィルムの製造方法。
  2. 前記塗布液製造工程において、前記遠心処理中の前記樹脂組成物の流動形状が薄膜状となる請求項1に記載の樹脂付きフィルムの製造方法。
  3. 前記塗布液製造工程において、前記樹脂組成物が幅0.1〜10mmギャップを通過した後に流動形状が薄膜状となる請求項2に記載の樹脂付きフィルムの製造方法。
  4. 前記遠心処理は、圧力0.05MPa以下の減圧下で行なわれる請求項1ないし3のいずれかに記載の樹脂付きフィルムの製造方法。
  5. 前記遠心処理は、回転数400rpm以上で行なわれる請求項1ないし4のいずれかに記載の樹脂付きフィルムの製造方法。
  6. 前記塗布液製造工程において、前記樹脂組成物の温度上昇が遠心処理開始時の温度から5℃以内である請求項1ないし5のいずれかに記載の樹脂付きフィルムの製造方法。
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