JP2014221033A - コーヒークリーマーの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本工程は、生乳または脱脂乳を殺菌する工程であり、生乳または脱脂乳に含まれる人体に有害な微生物等を、殺菌処理することにより死滅させる。使用される殺菌法としては、牛乳に対して用いられる通常の殺菌法を制限なく使うことができ、具体的な例としては、低温長時間殺菌法(63〜65℃で30分間)、高温短時間殺菌法(72〜75℃で15〜20秒間)、及び超高温瞬間処理法(130〜150℃で0.5〜5秒間)が挙げられる。なお、本殺菌工程を経た生乳または脱脂乳を殺菌乳と称する。
本工程は、上記殺菌工程(第1工程)で得られた殺菌乳を冷却する工程であり、具体的には、殺菌乳を10℃以下に冷却することが好ましい。殺菌乳を10℃以下に冷却することにより微生物の発育を抑制し、衛生的状態を維持することができる。なお、本冷却工程を経た殺菌乳を冷却乳と称する。
本工程は、上記冷却工程(第2工程)で得られた冷却乳を予熱して真空濃縮する工程である。具体的には、冷却乳を80〜90℃の温度に予熱し、真空濃縮器で溶存酸素の濃度が1.0〜1.6ppmになるまで真空濃縮することが好ましい。予熱温度が80℃以上であると、冷却乳の異味、異臭を除去することができ、90℃以下であると、牛乳の固有な風味が損なわれにくい。また、真空濃縮の際の真空圧力は、微細気泡及び残存する異味、異臭成分の除去を達成しつつ牛乳の新鮮な味及び風味を維持することを考慮すると、−0.7〜−0.9barであることが望ましい。なお、本真空濃縮工程を経た冷却乳を濃縮乳と称する。
本工程は、上記真空濃縮工程(第3工程)で得られた濃縮乳と、コーヒークリーマー原料、濃縮牛乳タンパク粉末及びミルクカルシウムとを常圧または真空圧力下で混合及び均質化する工程であり、望ましくは、濃縮乳を40〜70℃に予熱した後、−0.3〜−0.7barの真空圧力でコーヒークリーマー原料と濃縮牛乳タンパク粉末及びミルクカルシウムを混合して均質化する。
本工程は、上記混合及び均質化工程(第4工程)で得られた均質混合物を乾燥させる工程であり、具体的には、均質混合物を乾燥器を使って乾燥させる。
生乳または脱脂乳を用いたコーヒークリーマーの製造条件を最適化するために、真空濃縮工程、混合及び均質化工程の各条件を変化させて検証した。
真空濃縮工程条件の最適化のために、溶存酸素濃度を5ppm以下に低めた殺菌された生乳または脱脂乳をそれぞれ90℃の温度に予熱した後、真空圧力を−0.09〜−1.0barに調節し、真空濃縮工程を行った。真空圧力条件の違いによる生乳または脱脂乳の溶存酸素濃度、微細気泡(顕微鏡により残存如何を確認)、官能検査(パネリスト50人に対して実施)について評価した。結果を下記表1に示す。
低温長時間殺菌法(63〜65℃で30分間)で殺菌された生乳または脱脂乳をそれぞれ90℃に予熱した後、真空圧力を−0.9barに調節して真空濃縮工程を行った。次いで、混合及び均質化工程の予熱温度及び真空圧力の最適化のために、濃縮した濃縮乳を40〜70℃に予熱した後、−0.1〜−0.9barの真空圧力で予熱した濃縮乳とコーヒークリーマー原料とを混合及び均質化して均質混合物を製造した。濃縮乳の予熱温度及び真空圧力の違いによる均質混合物の溶存酸素濃度、微細気泡(顕微鏡により残存如何を確認)について評価した。結果を下記表2に示す。
処理群1:生乳を用いて製造されたコーヒークリーマー
生乳を殺菌(130〜150℃で0.5〜5秒間)した後、10℃以下に冷却した。次いで、冷却した生乳(冷却乳)を90℃に予熱して−0.9barの真空圧力で溶存酸素の濃度が1.0ppmになるまで真空濃縮した。得られた濃縮乳を70℃に予熱し、−0.5barの真空圧力で水飴、植物性硬化油脂、カゼインナトリウム、乳化剤及び酸度調節剤と混合及び均質化して均質混合物を製造した。得られた均質混合物を、送風温度150℃の乾燥器を使って乾燥させ、コーヒークリーマーを製造した。
脱脂乳を殺菌(130〜150℃で0.5〜5秒間)した後、10℃以下に冷却した。次いで、冷却した脱脂乳(冷却乳)を90℃に予熱し、−0.9barの真空圧力で溶存酸素の濃度が1.0ppmになるまで真空濃縮した。得られた濃縮乳を70℃に予熱し、−0.5barの真空圧力で水飴、植物性硬化油脂、カゼインナトリウム、乳化剤及び酸度調節剤と混合及び均質化して均質混合物を製造した。得られた均質混合物を、送風温度150℃の乾燥器を使って乾燥させ、コーヒークリーマーを製造した。
水飴、植物性硬化油脂、カゼインナトリウム、乳化剤及び酸度調節剤を65℃で混合及び均質化した後、送風温度150℃の乾燥器を使って乾燥させ、コーヒークリーマーを製造した。
コーヒークリーマーに用いられる牛乳タンパク質及び乳原料のpH及び緩衝能は、下記表4の通りである。ここで、緩衝能は、牛乳タンパク質及び乳原料についてそれぞれ5%水溶液を調製し、これに0.1N H2SO4を加えてpHが4.6に変わる時点までに必要な硫酸の容積(ml)で示すものとし、数値が高いほどpHの変化にあまり敏感ではなく、フェザリングが発生しにくいことを意味する。
に低くなってフェザリング現象が発生しやすい短所があり、また遊離されたカルシウム及びタンパク質の反応によって促進される。また乳糖は緩衝能が非常に低い。熱安定性に優れたミルクカルシウムがpH及び緩衝能が最も高く、フェザリングの発生が少ないと判断された。
牛乳タンパク質を変化させて製造されたコーヒークリーマーのpH、緩衝能及びフェザリング発生程度をそれぞれ測定した。なお、pH、緩衝能の測定方法は上記(2)における方法に準じる。製造例1〜4の配合比とその測定結果は下記の通りである(表5参照)。植物性油脂としてはヤシ硬化油、乳化剤としてはグリセリン脂肪酸エステルを使った。
カゼインナトリウム及びカゼインに代わる牛乳タンパク質及び乳原料として、表4でpHと緩衝能の最も高かった濃縮牛乳タンパク粉末及びミルクカルシウムを選択した。
生乳または脱脂乳を殺菌(130〜150℃で0.5〜5秒間)した後、10℃以下に冷却した。次いで、冷却した生乳または脱脂乳を90℃に予熱して−0.7〜−0.9barの真空圧力で溶存酸素の濃度が1.0ppmになるまで真空濃縮した。得られた濃縮乳を40〜70℃に予熱し、−0.3〜−0.7barの真空圧力で当該濃縮乳4〜5重量%、水飴55〜55.5重量%、植物性油脂31〜32重量%、乳化剤1.5重量%、リン酸塩2.5重量%、濃縮牛乳タンパク粉末4重量%及びミルクカルシウム0.5〜1.0重量%を混合及び均質化した。得られた均質混合物を、送風温度150℃の乾燥器を使って乾燥させて本発明のコーヒークリーマーを製造した。
Claims (4)
- 生乳または脱脂乳を殺菌する殺菌工程(第1工程)と、
前記第1工程で得られた殺菌乳を冷却する冷却工程(第2工程)と、
前記第2工程で得られた冷却乳を予熱して真空濃縮する真空濃縮工程(第3工程)と、
前記第3工程で得られた濃縮乳、コーヒークリーマー原料、濃縮牛乳タンパク粉末及びミルクカルシウムを常圧または真空圧力下で混合及び均質化する混合及び均質化工程(第4工程)と、
前記第4工程で得られた均質混合物を乾燥させる乾燥工程(第5工程)と、
を含むことを特徴とするコーヒークリーマーの製造方法。 - 前記第3工程の真空濃縮工程は、前記冷却乳を80〜90℃に予熱して−0.7〜−0.9barの真空圧力で溶存酸素の濃度が1.0〜1.6ppmになるまで真空濃縮することを特徴とする請求項1に記載のコーヒークリーマーの製造方法。
- 前記第4工程の混合及び均質化工程は、前記濃縮乳を40〜70℃に予熱して−0.3〜−0.7barの真空圧力でコーヒークリーマーの原料、濃縮牛乳タンパク粉末及びミルクカルシウムと混合及び均質化することを特徴とする請求項1または2に記載のコーヒークリーマーの製造方法。
- 請求項1ないし3のうちいずれか1項に記載の方法で製造されてなるコーヒークリーマー。
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