JP2014218431A - ナノカーボン材料製造装置及びナノカーボン材料精製方法 - Google Patents
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Abstract
Description
しかし、この製造方法では、生成物中に、単層ナノチューブの他、多層ナノチューブ、黒鉛、アモルファスカーボンが混在し、収率が低いだけでなく、単層ナノチューブの径及び長さにもばらつきがあり、径及び長さの比較的揃った単層ナノチューブを高収率で製造することは困難であった。
この凝集物は例えば樹脂等に混合する際に、遍在化の原因となり、精製の過程において、ナノカーボン材料の凝集を防止することが切望されている。
本実施の形態に係るナノカーボン材料製造装置の概略図を図1に示す。
図1に示すように、実施の形態1に係るナノカーボン材料製造装置10Aは、流動層反応器により触媒付きナノカーボン材料を製造するナノカーボン材料製造部15と、得られた触媒付きナノカーボン材料を酸溶液16に分散してなり、触媒を酸溶液16により溶解分離する酸処理装置17と、前記酸処理したナノカーボン材料18を水洗する水洗装置19と、水洗したナノカーボン材料18を濾過装置23で濾過した後に、乾燥する乾燥装置24と、乾燥したナノカーボン材料を微粉砕して精製ナノカーボン材料26とする微粉砕装置25とを有するものである。
なお、図1中、符号20は触媒付ナノカーボン材料と流動触媒とを分離する回収装置、21は分離された流動触媒を再度流動層反応器13で再利用する再利用ライン、22は排ガスを各々図示する。
また、粉砕粒径としては、好ましくはより粉砕粒径が小さいことが望ましく、粒径としては1μm以下,より好ましくはサブミクロン以下とするのがよい。
この結果、前記比率が20を超える場合には、担体の狭い径(φ)の細孔内において活性成分が分散し、該活性成分からナノカーボン材料が生長する結果、ナノカーボン材料がその生長の際に絡まったものとなる。このような絡まったナノカーボン材料は、例えば溶液、樹脂等における分散性が良好とはならないものとなる。
これは、5nmの細孔に対して、相対的に50nm、100nmと細孔が大きくなるのど分散性が高くなり、好ましい。
なお、細孔径分布が小さい場合には、30nmを境として大小を決定するものではなく、例えば20nm又は15nm又は10nmを境として大小を決定するようにしてもよい。
ここで、粒状は炭素六角網面一枚から形成されたものからなる黒鉛層からなる結晶子の集合によって形成したものである。
前記繊維状構造は、炭素六角網面が積層して、その積層方法が繊維軸であるもの、所謂プレートリット(Platelet)積層の斜め方向(1〜89°)が繊維軸であるもの、所謂ヘリングボーン(Herringbone)又はフィシュボーン(Fishbone)構造、積層方向に対して垂直に繊維軸があるもの、所謂のチューブラ(Tubular)、リボン(Ribbon)またはパラレール(Parallel)のいずれかの構造である。なお、ヘリングボーン(Herringbone)構造は、その斜めが対になっており、その双方の傾きは等しくなくともよい。
ここで、単層の場合にはその濃度は、20〜99%、より好ましくは85〜99%である。また、単層と二層とを併せた濃度は、20〜99%、より好ましくは75〜99%である。
ここで、アパタイトとは、M10 2+(Z5-O4)6X2 -の組成をもつ鉱物でM、ZO4、Xに対して次のような各元素が単独あるいは2種類以上の固溶状態で入るものをいう。
M:Ca、Pb、Ba、Sr、Cd、Zn、Ni、Mg、Na、K、Fe、Alその他
ZO4:PO4、AsO4、VO4、SO4、SiO4、CO3
X:F、OH、Cl、Br、O、I
この場合には、微細化された活性成分部分からのみナノカーボン材料が生長することになるので、単層のナノカーボン材料のみを良好に製造することもできる。
図2に示すように、本実施形態にかかるナノカーボン材料の製造部15は、内部に触媒と流動材とを兼用した流動触媒61を充填した流動層反応部62−1と、炭素源である炭素原料11を前記流動層反応部62−1内に供給する原料供給装置63と、流動触媒61を前記流動層反応部62−1内に供給する流動触媒供給装置64と、前記流動層反応部62−1内の流動材である流動触媒61が飛散及び流下する空間を有するフリーボード部62−2と、前記流動層反応部62−1に導入し、内部の流動触媒61を流動させる流動ガス65を供給する流動ガス供給装置66と、流動層反応部62−1を加熱する加熱部62−3と、該フリーボード部62−2から排出される排ガス22を処理する排ガス処理装置67と、前記流動層反応部62−1から触媒付ナノカーボン材料14を回収ライン68により抜出して回収する回収装置20とを具備するものである。
本実施形態では、流動層反応部62−1とフリーボード部62−2と加熱部62−3とから流動層反応器62を構成している。また、フリーボード部62−2は、流動層反応部62−1よりもその流路断面積の大きいものが好ましい。
ここで、イオン性液体は、カチオンの基本構造の違いにより、ピリジン系のイオン性液体、脂環式アミン系のイオン性液体及び脂肪族アミン系のイオン性液体等を用いることもできる。
また、イミダゾリウムイオンからなるイオン性液体として、例えばカチオンがアルキルイミダゾリウムイオン、アルキルピリジニウムイオン、アルキルアンモニウムイオンまたはアルキルホスフォニウムイオン等を挙げることができる。
高温で溶融塩となるものとしては、例えばハロゲン化合物(例えばKCL(融点776℃)、Li−Na−K−Cl複合塩(例えば346℃)、AlCl3(170.9℃)等のハロゲン化アルカリ等を挙げることができる。
また、NH4HSO4(融点146℃)等のアンモニウム塩を挙げることができる。
さらに、樹脂混練を行なう場合には,樹脂の溶融温度と溶融塩溶融温度の温度を相互に調整することで最適な混練状況を作ることができようにしてもよい。
樹脂とイオン性液体の粘度を合わせる、あるいは樹脂の粘度>イオン性液体、或いは樹脂の粘度<イオン性液体の粘度、となるように調整して混練状況を制御することもできる。
本実施の形態に係るナノカーボン材料製造装置の概略図を図3に示す。なお、実施の形態1と同一の部材については同一の符号を付してその説明は省略する。
図3に示すように、実施の形態2に係るナノカーボン材料製造装置10Bは、実施の形態1のナノカーボン材料製造装置10Aにおいて、前記酸処理装置17の前流側に設けられ、触媒付ナノカーボン材料14を例えば1μm以下まで微粉砕する微粉砕・分級する微粉砕・分級装置31を有するものである。
これによりナノカーボン材料微粉砕物32を得ることができ、その後、酸溶液16で触媒を溶解させることで分離効率の向上を図ることができる。
ここで、本発明で物理的解砕方法としては、流体の乱流エネルギーにより発生する衝突を利用するものであることが特に好ましい。これは、例えば分散性を向上する一般的な超音波分散方法によると、カーボン材料を構成するグラフェンシートが壊れ、カーボン材料として損傷を受けることになるからである。よって、流体の乱流エネルギーを用いることで、カーボン材料を構成するグラフェンシート構造までを破壊することなく、凝集したナノカーボン材料をバラバラにとき解くようにしている。
また、乾式解砕法としては、ジェットミル法、ボールミル法を挙げることができる。
本実施の形態に係るナノカーボン材料製造装置の概略図を図4に示す。なお、実施の形態1と同一の部材については同一の符号を付してその説明は省略する。
図4に示すように、実施の形態3に係るナノカーボン材料製造装置10Cは、実施の形態1のナノカーボン材料製造装置10Aにおいて、前記酸処理装置17の前流側に設けられ、触媒付ナノカーボン材料14を熱処理して触媒付ナノカーボン材料過熱処理物34とする加熱処理装置33を有するものである。
例えば担体に担持されている活性成分がFeの場合には、該Feとナノカーボン材料との接合部分が燃焼により消滅し、ナノカーボン材料を分離することができる。
なお、第1の加熱処理及び第2の加熱処理はいずれが先であってもよい。
14 触媒付ナノカーボン材料
15 ナノカーボン材料の製造装置
16 酸溶液
17 酸処理装置
19 水洗装置
23 濾過装置
24 乾燥装置
25 微粉砕装置
26 精製ナノカーボン材料
Claims (12)
- 触媒付きナノカーボン材料を1μm以下に微粉砕・分級する微粉砕・分級装置と、
微粉砕した触媒付きナノカーボン材料を酸溶液に分散してなり、触媒を酸溶液により溶解分離する酸処理装置と、
前記酸処理したナノカーボン材料を水洗する水洗装置と、
水洗したナノカーボン材料を凍結する凍結乾燥装置と、
凍結状態を維持したままナノカーボン材料を微粉砕する微粉砕装置とからなることを特徴とするナノカーボン材料製造装置。 - 請求項1において、
前記酸処理装置が超音波酸処理装置であることを特徴とするナノカーボン材料製造装置。 - 請求項1又は2において、
前記酸処理装置又は水洗装置のいずれか一方又は両方に、界面活性剤を添加してなることを特徴とするナノカーボン材料製造装置。 - 請求項1乃至3のいずれか一つにおいて、
前記分散処理装置の前流側に設けられ、触媒付きナノカーボン材料を熱処理する加熱処理装置を有することを特徴とするナノカーボン材料製造装置。 - 請求項1乃至4のいずれか一つにおいて、
前記触媒付ナノカーボン材料を製造する製造装置が流動層反応器であることを特徴とするナノカーボン材料製造装置。 - 請求項5において、
前記流動層反応器に供給する流動触媒を供給する流動触媒供給装置を具備することを特徴とする流動層反応器によるナノカーボン材料製造装置。 - 請求項6において、
前記流動触媒の粒子径が200μm〜5mmであることを特徴とする流動層反応器によるナノカーボン材料製造装置。 - 請求項1乃至7のいずれか一つのナノカーボン材料製造装置と、
前記得られたナノカーボン材料を樹脂に混合する樹脂混合装置とを有することを特徴とするナノカーボン材料を含む樹脂組成物の製造システム。 - 触媒付きナノカーボン材料を1μm以下に微粉砕・分級する微粉砕・分級工程と、
触媒付きナノカーボン材料を酸溶液に分散し、触媒を分離する酸処理工程と、
酸処理した後、ナノカーボン材料を水洗する水洗工程と、
水洗したナノカーボン材料を凍結する凍結乾燥工程と、
凍結状態を維持したままナノカーボン材料を微粉砕する微粉砕工程とからなることを特徴とするナノカーボン材料精製方法。 - 請求項9において、
前記酸処理工程が、超音波処理により行うことを特徴とするナノカーボン材料精製方法。 - 請求項9又は10において、
前記酸処理工程の前に、触媒付きナノカーボン材料を熱処理する加熱処理工程を有することを特徴とするナノカーボン材料精製方法。 - 請求項9乃至11のいずれか一つのナノカーボン材料精製方法を用いて、ナノカーボン材料を精製した後、
前記分離したナノカーボン材料を樹脂に混合する樹脂混合工程を有することを特徴とするナノカーボン材料樹脂組成物の製造方法。
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JP2004076197A (ja) * | 2002-08-19 | 2004-03-11 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | カーボンナノファイバーの製造装置及び方法 |
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