JP2014218398A - 透光性金属酸化物焼結体の製造方法及び透光性金属酸化物焼結体 - Google Patents

透光性金属酸化物焼結体の製造方法及び透光性金属酸化物焼結体 Download PDF

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Abstract

【課題】HIP処理後の再酸化工程における酸素濃度を最小限に絞り込み、さらにHIP処理により圧縮された微小気孔の再膨張を完全に防止する透光性金属酸化物焼結体の製造方法を提供する。
【解決手段】金属酸化物を主成分とする焼結体について1100〜2000℃の熱処理温度で第1熱間等方圧プレス(第1HIP)処理を施し、次いで該第1HIP処理後の金属酸化物焼結体1と加熱されて酸素又は空気を放出する酸素供給源14とを外部の雰囲気ガスが流入可能な通気孔13aを有する半密閉の耐熱容器13に入れ、該耐熱容器13を酸素濃度1vol%未満の不活性ガス雰囲気中で上記第1HIP処理の熱処理温度よりも低くかつ上記金属酸化物焼結体1が酸化する熱処理温度で第2熱間等方圧プレス(第2HIP処理)を施して透光性の焼結体を得る。
【選択図】図1

Description

本発明は、可視域及び/又は赤外域において透光性を有する透光性金属酸化物焼結体の製造方法及びその製造方法により製造された透光性金属酸化物焼結体に関し、特にその光学用途として、固体レーザー用媒質、X線シンチレータ材、γ線シンチレータ材、磁気光学デバイス用材料、発光管、光屈折率窓材、光シャッター、光記録素子、透光性防弾材等に利用される透光性金属酸化物焼結体の製造方法に関する。
一般的に、可視域及び/又は赤外域において十分に高い透光性を有する透光性金属酸化物焼結体を製造するためには、常圧焼結法や真空焼結法等の焼結緻密化工程を経て相対密度95質量%以上の緻密体を得るだけでは足りず、該緻密体をさらに熱間等方圧プレス(HIP(Hot Isostatic Press))処理工程により、一段と高い相対密度にまで緻密化させることが多い。1000℃以上、数十MPa以上の高温高圧で透光性の金属酸化物焼結体をHIP処理すると、該金属酸化物焼結体中の残留気泡が圧縮されてサイズが小さくなり得る点、粒内に固溶して消滅し得る点、焼結体の系外に揮散して消滅し得る点等が作用し、更なる高密度化が達成されるためである。ところが、HIP処理工程では、その加熱源及び断熱材としてカーボン(グラファイト)系の材料が使用されることが多く、このカーボン材はHIP処理中に一定濃度で蒸気化して浮遊し、金属酸化物焼結体中に浸炭して、該金属酸化物焼結体を黒化させる場合がある。また、該蒸気カーボンは金属酸化物焼結体から放出される微量の酸素と反応して一酸化炭素となってHIP炉内雰囲気を還元性に変え、これが元で金属酸化物焼結体が還元されて酸素欠陥を生じ、これにより該金属酸化物焼結体が暗灰色から黒色に変化してしまう場合もある。いくら緻密化が進んだとしても、透光性金属酸化物焼結体自体が黒色に変化した場合には、当然のことながら可視域及び/又は赤外域における透光性は著しく低下する。そのため、HIP処理工程を経た透光性金属酸化物焼結体は、更にその後工程でアニール等による再酸化処理が施される場合がある。
例えば、特公平2−25864号公報(特許文献1)には、Y232モル%以上、TiO23〜20モル%以上、ランタン系希土類酸化物0.1〜3モル%及び残りZrO2からなる成形体を酸素含有雰囲気中で焼成し、HIP処理し、次いで酸化処理することを特徴とする、透光性・蛍光放射性ジルコニア焼結体の製造法が開示されており、これにより、黒色焼結体の色が抜け、理論値の99%以上の密度を有し、波長350〜7000nmの可視光域から赤外光域の光に対して高い透過性を示す焼結体を製造することができるとされている。
また、特公平5−55465号公報(特許文献2)には、(純度が)少なくとも99.9%の酸化イットリウムを含む物体を製造する方法であって、少なくとも99.9%の酸化イットリウムを含む原料粉末を調整し、該酸化イットリウム粉末を圧縮して少なくとも99.9%の酸化イットリウムを含む物体を成形し、かかる圧縮された少なくとも99.9%の酸化イットリウムを含む物体を昇温下で焼結して気孔が閉鎖された状態の物体を調整し、物体を昇温下、昇圧下で、理論密度の実質的に100%の密度にするのに十分な時間加熱することによって、少なくとも99.9%の酸化イットリウムの気孔が閉鎖された状態の物体を高密度化し、物体を空気を含む雰囲気中で加熱することにより、理論密度の実質的に100%の密度を有する物体をアニーリングして、物体を酸化し、それによって物質の表面に化学量論的な組成を取り戻させる工程を含むことを特徴とする製法が開示されており、これにより最終緻密化(昇温下、昇圧下で、理論密度の実質的に100%の密度にするのに十分な時間加熱すること;HIP処理)の段階で、酸素を含まない雰囲気により材料が還元されることにより生じた、上記工程での黒っぽい物体が酸素を取り戻し、透明になるとされている。
更に、特開2010−241678号公報(特許文献3)には、光学セラミック物質の製造方法であって、500と900℃の間の温度で予備焼結する工程を含み、1400と1900℃の間の温度で上記予備焼結性形態を焼結する工程を含み、真空にて好ましくは1400と2000℃の間の温度で、かつ好ましくは10と198MPaの間の圧力で加圧する工程を含み、上記加圧焼結成形体を酸素を含む雰囲気中にて600と1600℃の間の温度でアニーリングする工程を含む光学セラミック物質の製造方法が開示されており、これによりアニーリングの前工程までで還元され得る元素が再酸化され、それによってそれらの元素が光学セラミック物質の望ましい光学特性を妨害しないことを保証するとされている。
しかしながら、上記先行技術の実施例にあるような単純な酸素雰囲気でのアニーリングでは、確かに還元されて黒っぽくなってしまった透光性金属酸化物焼結体は再酸化されて着色は消えるが、HIP処理工程によって一旦圧縮された気孔が加熱アニーリング工程で再び膨張して透光性を損なわせ、透光性金属酸化物焼結体の白濁化をまねくことが多い。
そこで更に、特許第4237707号公報(特許文献4)には、HIP処理後に、加圧含酸素雰囲気中でアニールされた、平均結晶子径が0.9〜9μm、測定波長1.06μmでの光損失係数が0.002cm-1以下、測定波長633nmでの透過波面歪みが0.05λcm-1以下の希土類ガーネット焼結体が開示されるに至った。本特許文献では、4.5MPa以上の圧力の含酸素雰囲気で、ホット・アイソスタティック・プレッシング以下の温度でアニールすること、及び上記アニールでの含酸素雰囲気の酸素分圧が900kPa以上であること、また雰囲気中の酸素濃度は少なくとも1vol%以上であること等が開示されており、これらによりHIP処理された焼結体が再酸化されて無色透明となり、測定波長1.06μmでの光損失係数が0.002cm-1以下、測定波長633nmでの透過波面歪みが0.05λcm-1以下の希土類ガーネット焼結体が得られるとされている。
特公平2−25864号公報 特公平5−55465号公報 特開2010−241678号公報 特許第4237707号公報
しかしながら、確かに特許文献4記載の方法によればHIP処理工程で圧縮された気孔が再膨張することもなく、焼結体は再酸化されて無色透明な透光性金属酸化物焼結体となり得るが、ここで開示されているアニーリング方法には幾つかの問題点が残る。即ちまず、一番の問題点はその酸素使用量の多さである。酸素濃度が少なくとも雰囲気の1vol%以上必要であるとした場合、加圧アニール炉の内容積に対する透光性金属酸化物焼結体の仕込み量にも依存するが、炉内に1vol%以上で充満する酸素の一部しか焼結体を再酸化させるのに費やされず、残りの酸素ガスが炉内に大量に滞留してしまう恐れがある。このことは、加圧アニール炉のヒーターや断熱材、支持部の材質がカーボン系であれ、モリブデン系であれ、タングステン系であれ、焼結体が再酸化させるのに消費されなかった余剰酸素はすべてこれらのアニール炉材と反応して消費されるということになる。つまり、酸素濃度が少なくとも雰囲気の1vol%以上というような過剰酸素雰囲気下では、加圧アニール炉を構成する炉材の寿命が短くなるという問題がある。また、特許文献4では一応加圧下でアニールすることにより、結晶子中に固溶しているガスの分離を防止し、気孔の発生を防止できるとされているが、含酸素雰囲気加圧アニール工程において、その前段におけるHIP処理工程において印加された雰囲気圧よりも低い圧力しか印加しなかった場合、結晶子中に完全に固溶してしまったガスの再分離は防止できたとしても結晶子中に固溶せず結晶子間で圧縮されて小さくなっただけの気孔については含酸素雰囲気加圧アニール工程において再び膨張するおそれがある。
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、HIP処理後の再酸化工程における酸素濃度を最小限に絞り込み、さらにHIP処理により圧縮された微小気孔の再膨張を完全に防止する透光性金属酸化物焼結体の製造方法及び透光性金属酸化物焼結体を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するため、下記の透光性金属酸化物焼結体の製造方法及び透光性金属酸化物焼結体を提供する。
〔1〕 金属酸化物を主成分とする焼結体について1100〜2000℃の熱処理温度で第1熱間等方圧プレス(第1HIP)処理を施し、次いで該第1HIP処理後の金属酸化物焼結体と加熱されて酸素又は空気を放出する酸素供給源とを外部の雰囲気ガスが流入可能な通気孔を有する半密閉の耐熱容器に入れ、該耐熱容器を酸素濃度1vol%未満の不活性ガス雰囲気中で上記第1HIP処理の熱処理温度よりも低くかつ上記金属酸化物焼結体が酸化する熱処理温度で第2熱間等方圧プレス(第2HIP)処理を施して透光性の焼結体を得る透光性金属酸化物焼結体の製造方法。
〔2〕 上記焼結体は、Mg、Y、Sc、ランタニド、Ti、Zr、Al、Ga、Si、Ge、Pb、Biからなる群から選択される1種又は2種以上の金属元素の酸化物粒子を用いて作製されることを特徴とする〔1〕記載の透光性金属酸化物焼結体の製造方法。
〔3〕 上記金属酸化物の粒子を用いて所定形状にプレス成形した後に焼結し、次いで第1HIP処理及び第2HIP処理を施すことを特徴とする〔2〕記載の透光性金属酸化物焼結体の製造方法。
〔4〕 上記酸素供給源は、加熱されることにより金属価数が減少して酸素を放出する金属酸化物からなることを特徴とする〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の透光性金属酸化物焼結体の製造方法。
〔5〕 上記酸素供給源は、酸素ガス又は空気を吸着させたセラミックス粉体又は多孔質セラミックス成形体であることを特徴とする〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の透光性金属酸化物焼結体の製造方法。
〔6〕 上記第2HIP処理の熱処理温度が1050〜1450℃であることを特徴とする〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の透光性金属酸化物焼結体の製造方法。
〔7〕 上記第2HIP処理の印加圧力が上記第1HIP処理の印加圧力以上であることを特徴とする〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の透光性金属酸化物焼結体の製造方法。
〔8〕 上記耐熱容器がPt製であることを特徴とする〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載の透光性金属酸化物焼結体の製造方法。
〔9〕 上記酸素供給源の投入量が該酸素供給源に含まれる全酸素量が第2HIP処理用の炉内容積分の印加圧力に相当する不活性ガス量に対して100ppm以上となる量であることを特徴とする〔1〕〜〔8〕のいずれかに記載の透光性金属酸化物焼結体の製造方法。
〔10〕 〔1〕〜〔9〕のいずれかに記載の透光性金属酸化物焼結体の製造方法により製造された透光性金属酸化物焼結体。
本発明によれば、HIP処理用の炉材が必要以上に損耗することなく、焼結体に固溶した気孔の再偏析の防止はもとより、圧縮された気孔の再膨張も発生せず、HIP処理工程により還元されて暗灰色から黒色に変色した透光性金属酸化物焼結体を完全に無色透明の状態に戻して、可視域及び/又は赤外域における透光性が著しく向上した透光性金属酸化物焼結体を製造できる。
本発明に係る透過性金属酸化物焼結体の製造方法における第2HIP処理を行うHIP装置の構成を示す概略図である。
以下に、本発明に係る透過性金属酸化物焼結体の製造方法について説明する。
本発明に係る透光性金属酸化物焼結体の製造方法は、金属酸化物を主成分とする焼結体について1100〜2000℃の熱処理温度で第1熱間等方圧プレス(第1HIP)処理を施し、次いで該第1HIP処理後の金属酸化物焼結体と加熱されて酸素又は空気を放出する酸素供給源とを外部の雰囲気ガスが流入可能な通気孔を有する半密閉の耐熱容器に入れ、該耐熱容器を酸素濃度1vol%未満の不活性ガス雰囲気中で上記第1HIP処理の熱処理温度よりも低くかつ上記金属酸化物焼結体が酸化する熱処理温度で第2HIP処理を施して透光性の焼結体を得ることを特徴とする。その詳細は以下の通りである。
[製造工程]
本発明では、原料粉末(出発原料)として所定の金属酸化物の粒子等を用いて、所定形状にプレス成形した後に脱脂を行い、次いで焼結して、相対密度が95質量%以上に緻密化した焼結体を作製することが好ましい。その後、後述する第1熱間等方圧プレス処理(以下、第1HIP処理)を施す。またその後に焼結体の再酸化を目的とした第2HIP処理を施す。
(原料粉末)
本発明で用いる原料粉末としては、焼結体として透光性を示すあらゆる金属酸化物の粒子を好適に利用できる。即ち、焼結体として透光性を示す金属酸化物群から選択される1種又は2種以上の粒子を原料粉末として利用できる。例えば、YSZ(イットリア安定化ジルコニア)、スピネル(Al23−26質量%MgO)、PLZT(チタン酸ジルコン酸ランタン鉛)、アルミナ、YAG(Y3Al512)、LuAG(Lu3Al512)、TGG(Tb3Ga512)、TAG(Tb3Al512)各種セスキオキサイド、BGO(Bi4Ge312)、GAG(Gd3Al512)、Y2Zr27及びその他一般的に透光性を有することが確認又は予想されている金属酸化物を構成する各構成元素の酸化物粒子であり、例えばMg、Y、Sc、ランタニド、Ti、Zr、Al、Ga、Si、Ge、Pb、Biからなる群から選択される1種又は2種以上の金属元素の酸化物粒子であることが好ましい。
これらの金属酸化物の粒子を適正比率となるように秤量したものを原料粉末として好適に利用できる。
また、M23型セスキオキサイド焼結体(Mは、Y、Sc及びランタニド系元素からなる群から選択される1種又は2種以上の希土類元素である。)を作製する場合には、Y、Sc及びランタニド系元素からなる群から選択される1種又は2種以上の希土類元素の酸化物粒子、特にY、Sc、Lu、Tb、Yb、Gd、Nd、Eu、Ho、Dy、Tm、Sm、Pr、Ce、Erの群から選択される1種又は2種以上の希土類元素の酸化物粒子とZr酸化物粒子とからなる粉末を用いるとよい。なお、ZrO2粉末の添加量は、1質量%以下(ただし、0質量%を含まない)が好ましく、0.5質量%以下が更に好ましい。ZrO2粉末を全く添加しないと、焼結工程での気泡合体が促進され、気泡成長を起こしてミクロンサイズの粗大な気泡となってしまい透光性を損なうおそれがある。ZrO2粉末を1質量%超添加すると、焼結工程で当該ZrO2の一部が第二相としてM23型セスキオキサイド焼結体中に偏析して透光性を損なうおそれがあるため好ましくない。
なお、上述した金属酸化物粒子の純度は99.9質量%以上が好ましい。また、それらの粒子形状については特に限定されず、例えば角状、球状、板状の粉末が好適に利用できる。また二次凝集している粉末であっても好適に利用できるし、スプレードライ処理等の造粒処理によって造粒された顆粒状粉末であっても好適に利用できる。更に、これらの原料粉末の作製工程については特に限定されず、共沈法、粉砕法、噴霧熱分解法、ゾルゲル法、アルコキシド加水分解法、その他あらゆる合成方法で作製された原料粉末が好適に利用できる。また、得られた原料粉末を適宜湿式ボールミル、ビーズミル、ジェットミルや乾式ジェットミル、ハンマーミル等によって処理してもよい。
本発明では、使用する金属酸化物粒子の原料粉末の粒度分布(該粒子が凝集して二次粒子化している場合はこの二次粒子の粒度分布)において最小値側からの累積が2.5%の粒径(D2.5値)D2.5値が180nm以上2000nm以下であるものが好ましい。D2.5値が180nm未満であると、焼結工程で気泡が合体成長し、ミクロンサイズの粗大な気泡となってしまい透光性を損なうおそれがあり、D2.5値が2000nm超であると、成形時に発生する粒間空隙が粗大になりすぎ、また構成される粒子もすでに十分に大きいため粒子の表面自由エネルギーが小さくなってしまい、焼結がなかなか進まなくなり、緻密で透光性の焼結体を提供することが困難となる場合がある。
なお、粒径の測定方法は特に限定されるものではないが、例えば液体溶媒中に粉末原料を分散し、光散乱法あるいは光回折法により測定して得られる値を参照することが、粒度分布の評価までできるため好ましい。
本発明で用いる原料粉末には、透光性金属酸化物を構成する金属酸化物群の他に適宜焼結抑制助剤を添加してもよい。特に高い透光性を得るために、各透光性金属酸化物に見合った焼結抑制助剤を添加することが好ましい。ただし、その純度は99.9質量%以上が好ましい。なお、焼結抑制助剤を添加しない場合には、使用する原料粉末についてその一次粒子の粒径がナノサイズであって焼結活性が極めて高いものを選定するとよい。こうした選択は適宜なされてよい。
更に、製造工程での品質安定性や歩留り向上を目的として、各種の有機添加剤を添加することが好ましい。本発明においてはこれらについても特に限定されず、各種の分散剤、結合剤、潤滑剤、可塑剤等が好適に利用できる。
また、本発明で用いる原料粉末には、目的とする光学用途に見合うように適宜光学機能賦活剤が添加される場合がある。例えば所望の波長にてレーザー発振させるために反転分布状態を作ることのできるレーザー物質、電離放射線を高感度に受光して蛍光するシンチレータ物質、LED光を吸収して異なる波長で蛍光する蛍光体、あるいは過飽和吸収機能を付与してパルスレーザー発振させるための過飽和吸収体として、NdやYbの酸化物、PrやCe、Tbの酸化物、Euの酸化物、Crその他の酸化物が様々に添加される場合がある。本発明においては、これらの賦活剤についても適宜加えることが可能である。その場合の純度は99.9質量%以上が好ましい。
(プレス成形)
本発明の製造方法においては、通常のプレス成形工程を好適に利用できる。即ち、ごく一般的な、型に充填して一定方向から加圧するプレス工程や、変形可能な防水容器に密閉収納して静水圧で加圧するCIP(Cold Isostatic Press)工程が利用できる。なお、印加圧力は得られる成形体の相対密度を確認しながら適宜調整すればよく、特に制限されないが、例えば市販のCIP装置で対応可能な300MPa以下程度の圧力範囲で管理すると製造コストが抑えられてよい。あるいはまた、成形時に成形工程のみでなく一気に焼結まで実施してしまうホットプレス工程や放電プラズマ焼結工程、マイクロ波加熱工程なども好適に利用できる。
(脱脂)
本発明の製造方法においては、通常の脱脂工程を好適に利用できる。即ち、加熱炉による昇温脱脂工程を経ることが可能である。また、この時の雰囲気ガスの種類も特に制限はなく、空気、酸素、水素等が好適に利用できる。脱脂温度も特に制限はないが、もしも有機添加物が混合されている原料を用いる場合には、その有機成分が分解消去できる温度まで昇温することが好ましい。
(焼結)
本発明の製造方法においては、一般的な焼結工程を好適に利用できる。即ち、抵抗加熱方式、誘導加熱方式等の加熱焼結工程を好適に利用できる。この時の雰囲気は特に制限されないが、不活性ガス、酸素、水素、真空等が好適に利用できる。
本発明の焼結工程における焼結温度は、選択される出発原料により適宜調整される。一般的には、選択された出発原料を用いて製造しようとする焼結体の融点よりも数十℃から100乃至200℃程度低温側の温度が好適に選択される。このとき、できるだけ高温にして相対密度が95質量%以上に緻密化されるようにすることが好ましい。また、選択される温度の近傍に立方晶以外の相に相変化する温度帯が存在する金属酸化物焼結体を製造しようとする際には、厳密にその温度以下となるように管理して焼結すると、非立方晶から立方晶への相転移が事実上発生しないことから材料中に光学歪やクラックなどが発生し難いというメリットが得られる。
焼結保持時間は、選択される出発原料により適宜調整される。一般的には数時間程度で十分な場合が多いが、金属酸化物焼結体の相対密度が95質量%以上に緻密化される時間を確保するとよい。
(熱間等方圧プレス(HIP))
本発明の製造方法においては、焼結工程を経た後に必ず熱間等方圧プレス(HIP(Hot Isostatic Press))処理工程を設けるものとする。HIP処理工程は、第1HIP処理と第2HIP処理からなる。
−第1HIP処理−
第1HIP処理は、透光性金属酸化物焼結体を得るために従来から行われているHIP処理である。即ち、本処理で用いるHIP装置としては一般的な装置構成のものでよく、HIP装置の高圧容器内に上記焼結工程までの処理が終了した焼結体を配置し、加圧ガス媒体により該焼結体全体を均等に加圧すると共に、高圧容器内に配置された電気抵抗加熱方式の加熱手段により所定の熱処理温度まで加熱してHIP処理を行うものである。
また、このときの加圧ガス媒体(雰囲気ガス)の種類としてはアルゴン等の不活性ガス、又はAr−O2が好適に利用でき、印加圧力は市販のHIP装置で処理できる196MPa以下であると簡便で好ましい。
第1HIP処理の熱処理温度は、焼結体を構成する金属酸化物の種類及び/又は焼結状態により適宜設定すればよく、例えば1100〜2000℃、好ましくは1400〜1900℃の範囲で設定される。このとき、焼結工程の場合と同様に焼結体を構成する金属酸化物の融点以下及び/又は相転移点以下とすることが必須であり、熱処理温度が2000℃超では本発明で想定している金属酸化物焼結体を構成する金属酸化物の融点を超えるか相転移点を超えてしまい、適正なHIP処理を行うことが困難となる。また、熱処理温度が1100℃未満では焼結体の透光性改善効果が得られない。なお、熱処理温度の保持時間については特に制限されないが、焼結体を構成する金属酸化物として選択される材料によりその時間を適宜調整するとよい。
また、第1HIP処理における加圧ガス媒体により加圧する圧力は、50〜300MPaが好ましく、100〜300MPaがより好ましい。圧力50MPa未満では透光性改善効果が得られない場合があり、300MPa超では圧力を増加させてもそれ以上の透光性改善が得られず、装置への負荷が過多となり装置を損傷するおそれがある。
第1HIP処理において金属酸化物焼結体を外部の雰囲気ガスが流入可能な通気孔を有する耐熱容器に収納し、該耐熱容器をHIP炉内に配置してHIP処理を行ってもよい。この耐熱容器は、白金(Pt)、グラファイト、モリブデン(Mo)、イットリア(酸化イットリウム)、ジルコニア(酸化ジルコニウム)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、イリジウム(Ir)等の耐熱材料からなるものである。この中で、Ptは化学的に非常に安定で高温でも金属酸化物焼結体と反応しないことから該焼結体を支持する容器の材料として好適な材料の一つであるが1500℃を超える高温では溶融するおそれがある。したがって、熱処理温度の下限が1100℃ではあるが1500℃を超えて非常に高温となることも多い第1HIP処理においては、耐熱容器用の材料として、Pt以外の耐熱材料、即ちグラファイト、モリブデン(Mo)、イットリア(酸化イットリウム)、ジルコニア(酸化ジルコニウム)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、イリジウム(Ir)の中から選択することが好ましい。なお、第1HIP処理で使用されるヒーター材や断熱材の材料としてもMoやグラファイト等から選択される場合が多い。
ところで、従来技術に関して上述したように、HIP装置ではその加熱源及び断熱材としてカーボン(グラファイト)系の材料が使用されており、HIP処理中に材料から蒸発するカーボンが原因で金属酸化物焼結体の透光性が低下する場合がある。また、上記耐熱容器を構成する材料としてグラファイトが選択された場合にも、第1HIP処理中に耐熱容器からグラファイトが蒸気化して蒸気カーボンとして一定濃度で浮遊し、金属酸化物焼結体に接触すると焼結体中に浸炭して該焼結体を黒化させる場合がある。あるいは、この蒸気カーボンが焼結体から放出される微量の酸素と反応して一酸化炭素となってHIP雰囲気を還元性に変え、その結果焼結体が還元されて酸素欠陥を生じ、該焼結体が暗灰色から黒色に変化してしまう場合もある。
本発明は、以下説明する第2HIP処理により、HIP処理用の炉材が必要以上に損耗することなく、これらの問題を解決し、透光性の金属酸化物焼結体を製造する方法を提供するものである。
−第2HIP処理(再HIP処理)−
第2HIP処理は、本発明の根幹を成す部分である。図1に示すHIP装置例に基づいて本処理を説明する。
図1に示すように、第2HIP処理で用いるHIP装置10は、外部の雰囲気ガスが流入可能な通気孔13aを有する半密閉の耐熱容器13に第1HIP処理後の金属酸化物焼結体1及び酸素供給源14を収納し、該耐熱容器13をカーボンヒータを加熱手段12としたHIP炉11内に配置し、HIP炉11内に加圧ガス媒体として酸素濃度1vol%未満の不活性ガスを導入して焼結体全体を加圧した状態で加熱手段12により加熱する構成である。
ここで、酸素供給源14は、加熱されることにより高温で金属の価数が減少して酸素を放出する金属酸化物からなるものが好ましく、例えば酸化テルビウム(Tb47)、酸化セリウム(CeO2)又は酸化プラセオジム(Pr611)からなるものが第2HIP処理において熱処理温度まで昇温させた際に酸素を放出する状態変化が起こるため好適である。この場合の酸素供給源14の形態としては、加熱されることにより高温で金属価数が減少して酸素を放出する金属酸化物からなる粉体、成形体又は焼結体がよい。
また、酸素供給源14は、酸素ガス又は空気を吸着させたセラミックス粉体又は多孔質セラミックス成形体であることが好ましい。ここで用いられるセラミックスとしては金属酸化物焼結体1を構成する金属酸化物であることが好ましく、酸化イットリウム(Y23)又は酸化アルミニウム(Al23)が特に好ましい。このような金属酸化物であれば上述した酸化テルビウム、酸化セリウム、酸化プラセオジムが金属酸化物焼結体1の汚染原因物質となって利用できない場合でも用いることができる。なお、ここで用いるセラミックスは第2HIP処理の熱処理温度のように高温となっても材料自体が酸素を放出するものではないため、このセラミックスを相対密度が60質量%以下であって粉体及び/又は多孔質成形体とした状態で利用することが好ましい。具体的には、当該多孔質成形体に存在するポーラスな空隙や粉体のような大きな表面積を有する表面上に酸素ガスや空気を吸着させておき、第2HIP処理の高温高圧下において酸素ガスや空気を脱離放出させるようにする。酸素ガスや空気の吸着は、上記粉体や多孔質成形体を室温(25℃)で高濃度酸素ガス雰囲気中に暴露したり、室温(25℃)で大気(例えば湿度50%程度)中に暴露するだけでよい。なお、上記粉体や多孔質成形体を室温(25℃)で純水中に浸漬して水分を吸着させて酸素供給源14としてもよく、その場合は水分に含まれる酸素分子が酸素供給源となると考えられる。
なお、金属酸化物焼結体1と同時に仕込む酸素供給源14を構成する金属酸化物の種類は、製造しようとしている金属酸化物焼結体1を構成する金属酸化物の種類に合わせて、できる限り汚染の問題が生じない組合せを適宜選択することが好ましい。
酸素供給源14の投入量は、該酸素供給源14に含まれる全酸素量が第2HIP処理用のHIP炉11内容積分の印加圧力に相当する不活性ガス量に対して100ppm以上となる量であることが好ましい。ここでいう全酸素量とは、酸素供給源14が加熱により金属価数が減少して酸素を放出する金属酸化物からなる場合、該金属酸化物全量の金属価数が減少したときに放出される酸素量であり、酸素供給源14が酸素ガス又は空気を吸着させたセラミックス粉体又は多孔質セラミックス成形体である場合、吸着させた酸素ガス全量又は空気に含まれる酸素量である。なお、酸素供給源14が水分を吸着させたセラミックス粉体又は多孔質セラミックス成形体である場合の酸素供給源14に含まれる全酸素量は、水分全量に含まれる酸素量であるが、水分中では水素ガスが酸化を阻害する還元ガスとして作用するおそれがある。
これにより、放出された酸素のほとんどが耐熱容器13内に滞留するようになることから耐熱容器13内の酸素濃度は(実際の濃度測定は不能であるが)100ppmよりも一段と高い状態となり、後述する実施例に示すように、前工程である第1HIP処理によって暗灰色から黒色に変化してしまった金属酸化物焼結体を無色透明に戻せるほど再酸化が進むため好ましい。
耐熱容器13は、耐熱材料からなり、内部に金属酸化物焼結体1及び酸素供給源14が収納される蓋付きルツボであり、蓋又はルツボ本体の一部に容器内部から外部に貫通し、耐熱容器13を半密閉状態とする通気孔13aが設けられている。半密閉とは、通気孔13aの大きさ(開口面積)がHIP炉11内の雰囲気ガスが耐熱容器13内部に流入して内部の圧力が第2HIP処理としての印加圧力となる程度に大きく、耐熱容器13内部で酸素供給源14から放出された酸素ができるだけ外部に流出しない程度に小さいことを意味する。具体的には、例えばルツボ本体にガスの通り道となる小さな切りかき溝等を施した上で、ルツボ本体の上に蓋を被せるようにした構成とすると容器内部で局所的に酸素濃度を高めることが可能となり好ましい。なお、耐熱容器13内部では金属酸化物焼結体1の近傍に酸素供給源14を配置する態様であれば特に両者の配置に制約はない。
また、耐熱容器13は第2HIP処理の熱処理温度で自身が溶融しないなど金属酸化物焼結体1を支持する容器として問題のない材料からなるものとする。なお、この熱処理温度が1500℃未満の場合には、耐酸化性に優れ、化学的に非常に安定なPt製とすることが好ましい。
第2HIP処理の熱処理温度は、上記第1HIP処理の熱処理温度よりも低くかつ金属酸化物焼結体1が酸化する熱処理温度である。金属酸化物焼結体1が酸化する熱処理温度とは、酸素供給源14から酸素又は空気が放出されるとともにこの酸素又は空気により金属酸化物焼結体1が酸化される程度に高温となる温度である。なお、この熱処理温度が金属酸化物焼結体1が酸化する温度未満では本処理で目的とする金属酸化物焼結体1の透光性の改善が図れず、第1HIP処理の熱処理温度以上では金属酸化物焼結体1における粒成長が促進され、該焼結体1の強度低下や光学的特性の劣化が生じる。このような熱処理温度は、例えば好ましくは1050〜1450℃である。この熱処理温度が1050℃未満では酸素供給源14からの酸素供給又は金属酸化物焼結体1の酸化が不十分となる場合があり、1450℃超では耐熱容器13の材料として本処理に好適なPtを使用できないおそれがある。
なお、本発明において第1HIP処理及び第2HIP処理に関していう熱処理温度はすべて金属酸化物焼結体の温度であるが、実際のHIP装置では金属酸化物焼結体1自体の測温が困難であるため、焼結体とほぼ同じ温度となる加熱手段(カーボンヒータ)12のHIP炉内部分の測温結果を金属酸化物焼結体1の温度とみなしてよい。
加圧ガス媒体の酸素濃度が1vol%未満であるため、HIP装置10の構成部材の酸化による消耗を抑制することができる。なお、酸素濃度1vol%未満の不活性ガスであれば、アルゴン(Ar)、窒素等の不活性ガス、又はAr−O2のいずれでもよく、この中でもArが炉材との反応性が最も不活性であるために最も好適に利用できる。
また、第2HIP処理の印加圧力はHIP炉11内に導入する加圧ガス媒体の圧力であり、上記第1HIP処理の印加圧力以上であることが好ましい。これにより、金属酸化物焼結体を構成する結晶子中に固溶した気孔の再偏析の防止はもとより、結晶子間、例えば結晶子の三重点で圧縮されて存在する気孔の再膨張の発生が防止できるため好ましい。
以上のようにHIP装置10において、耐熱容器13の内部にHIP炉11内と同様に雰囲気ガスで圧力を印加すると共に該耐熱容器13の内部のガスをある程度閉じ込めることができるものとし、耐熱容器13の内部に金属酸化物焼結体1と共に酸素供給源14を配置したので、第2HIP処理の熱処理時に酸素供給源14から酸素又は空気が放出されて耐熱容器13内部の酸素濃度が上昇し、これにより前工程である第1HIP処理によって暗灰色から黒色に変化してしまった金属酸化物焼結体を再酸化して無色透明にすることができる。またこのとき、金属酸化物焼結体に所定の圧力が印加されているので焼結体中の気孔の再偏析や再膨張が抑制される。
更に、上記酸素放出は耐熱容器13内に限定され、特許文献4に開示されているHIP炉内全体の酸素濃度を1vol%以上にする従来の方法に比べて、HIP炉内の酸素濃度を極めて少なく抑えることができるため、該HIP炉を構成しているヒーター材や断熱材、支持材の酸化損耗を抑制することができる。
(光学研磨)
本発明の製造方法においては、第2HIP処理までの一連の工程を経た金属酸化物焼結体について、その光学的に利用する軸上にある両端面を光学研磨することが好ましい。このときの光学面精度はλ/8以下が好ましく、λ/10以下が特に好ましい。なお、光学研磨された面に適宜反射防止膜を成膜することで光学測定を精密に行うことができる。
以上の本発明の透光性金属酸化物焼結体の製造方法によれば、HIP装置の炉材が必要以上に損耗することなく、結晶子となる焼結体に固溶した気孔の再偏析の防止はもとより、圧縮された気孔の再膨張も発生せず、第1HIP処理により還元されて暗灰色から黒色に変色した焼結体を完全に無色透明の状態に戻し、可視域及び/又は赤外域における透光性が著しく向上した金属酸化物焼結体を提供することができる。
本発明の製造方法においては、得られた焼結体を目的とする光学用途に見合うように適宜アセンブリしてデバイス化してよい。
以下に、実施例及び比較例を挙げて、本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、平均粒径は、レーザー光回折法による重量平均値である。
[実施例1]
金属酸化物焼結体の原料粉末としてLu23粉末、賦活剤としてTb47粉末、Pr611粉末及びCeO2粉末を用いた例について説明する。
ここでは、信越化学工業(株)製Lu23粉末、Tb47粉末、Pr611粉末、CeO2粉末を入手した。純度はいずれも99.9質量%以上であった。これらの原料粉末及び賦活剤を表1に示す組み合わせ及び体積混合比で混合した3種類の焼結体サンプル用の粉末原料を用意し、それぞれに第一稀元素化学工業(株)製ZrO2粉末を0.5質量%添加した。
Figure 2014218398
更にそれぞれにつき有機分散剤と有機結合剤を加えた後、エタノール中でジルコニア製ボールミル分散・混合処理した。処理時間は24hであった。その後、スプレードライ処理を行って、いずれも平均粒径が20μmの顆粒原料を作製した。
次に、得られた粉末原料3種を直径10mmの金型に充填し、一軸プレス成形機で長さ20mmのロッド状に仮成形した後、198MPaの圧力で静水圧プレスしてCIP成形体を得た。続いて得られたCIP成形体をマッフル炉に入れ、大気中800℃で3時間熱処理して脱脂した。
次いで、得られた脱脂済み成形体を真空加熱炉に仕込み、100℃/hの昇温レートで1600〜1700℃まで昇温し、3時間保持してから、600℃/hの降温レートで冷却して焼結体サンプルを得た。この際、すべてのサンプルの焼結相対密度がほぼ同じ96%になるよう焼結温度や保持時間を調整した。
続いて、上記各焼結体について、加圧媒体としてArガスを用いて、グラファイト製のヒーター、断熱材及び支持材からなるHIP炉にて、熱処理温度1600〜1700℃、圧力98〜198MPaで保持時間3時間の第1HIP処理を行った。このときの得られた焼結体サンプルの外観は薄灰色から灰色を呈していた。
最後に、図1に示すように、上記第1HIP処理済みの焼結体サンプル(金属酸化物焼結体1)と表2に示す所定仕込み量の酸素供給源(酸素供給源14)とをPt製耐熱容器(耐熱容器13)に同時に仕込み、加圧媒体としてArガスを用いて、グラファイト製のヒーター(加熱手段12)、断熱材及び支持材からなる上記第1HIP処理で用いた装置と同じHIP炉11内にセットし、熱処理温度1400〜1450℃、印加圧力を上記第1HIP処理の印加圧力以上(印加圧力203MPa)に設定して、保持時間0.5時間の第2HIP処理(再HIP処理)を行った。いずれのサンプルも無色透明のものが得られた。なお、ここで用いた酸素供給源は、上記Tb47粉末、Pr611粉末、CeO2粉末をそれぞれプレス成形したものである。また、第2HIP処理時に金属酸化物全量が金属価数減少してこれらの酸素供給源から放出された酸素ガスからHIP炉内酸素濃度及び耐熱容器内酸素濃度を見積もり、表2に記載した。なお、HIP炉(φ400mm×480mmL)の内容積は60288cm3、耐熱容器容積は61cm3である。
また、比較用として酸素供給源を用いずにそれ以外は同じ条件で第2HIP処理を行った。
こうして得られた焼結体サンプルを、長さ10mmになるように研削及び研磨処理し、次いでそれぞれのサンプルの光学両端面を光学面精度λ/8で最終光学研磨し、更に中心波長が1064nmとなるように設計された反射防止膜をコートして、波長1064nmにおけるそれぞれの透過率を測定し、焼結体単位長さ当りの可視域透過損失を換算して求めた。これらの結果も表2に併せて示す。
Figure 2014218398
以上の結果より、金属酸化物焼結体中にテルビウム、プラセオジム、セリウムが含まれる系においては、それぞれの賦活剤と同一組成の成形体を酸素供給源として耐熱容器内にごく少量(1g未満)加えるだけで、出発原料の種類によらず全ての焼結体サンプルにおいて透過率が極めて高く、実質的に無色透明な金属酸化物焼結体が得られることが確認された(No.11〜13)。なお、賦活剤と同一組成の成形体を仕込んだだけであるため、焼結体サンプルの汚染の問題も生じない。一方、酸素供給源を耐熱容器内に仕込まずに第2HIP処理(再HIP処理)した例(No.14〜16)においては、すべて第1HIP処理で生じた灰色着色がそのまま残っており、真に無色透明な金属酸化物焼結体は得られなかった。
[実施例2]
高温で金属価数が減少して酸素を放出することのない金属酸化物を酸素供給源の材料として用いて、第1HIP処理で生じた灰色着色を解消させることが可能か否かを確認した実施例について説明する。
ここでは、太平洋ランダム(株)製Al23粉末と信越化学工業(株)製Y23粉末を入手した。純度はいずれも99.9質量%以上であった。このうち、焼結体サンプル用原料として、Y23粉末につき第一稀元素化学工業(株)製ZrO2粉末0.5質量%を加え、さらに有機分散剤と有機結合剤を加えた後、エタノール中でジルコニア製ボールミル分散・混合処理した。処理時間は24hであった。その後、スプレードライ処理を行って、平均粒径が20μmの顆粒原料を作製した。
また、参考用の焼結体サンプル((TbY)23)用として、実施例1で用いた信越化学工業(株)製Tb47粉末を用意し、Y23粉末とTb47粉末を体積混合比1:1で混合後、第一稀元素化学工業(株)製ZrO2粉末0.5質量%を加え、さらに有機分散剤と有機結合剤を加えた後、エタノール中でジルコニア製ボールミル分散・混合処理した。処理時間は24hであった。その後、スプレードライ処理をおこなって、平均粒径が20μmの顆粒原料を作製した。
次に、得られた粉末原料を直径10mmの金型に充填し、一軸プレス成形機で長さ20mmのロッド状に仮成形した後、198MPaの圧力で静水圧プレスしてCIP成形体を得た。続いて得られたCIP成形体をマッフル炉に入れ、大気中800℃で3時間熱処理して脱脂した。
次いで、得られた脱脂済み成形体を真空加熱炉に仕込み、100℃/hの昇温レートで1600〜1700℃まで昇温し、3時間保持してから、600℃/hの降温レートで冷却して焼結体を得た。この際、サンプルの焼結相対密度がほぼ96%になるよう焼結温度や保持時間を調整した。
続いて、上記各焼結体について、更に加圧媒体としてArガスを用いて、グラファイト製のヒーター、断熱材及び支持材からなるHIP炉にて、温度1600〜1700℃、圧力98〜198MPaで保持時間3時間の第1HIP処理を行った。
最後に、図1に示すように、上記第1HIP処理済みの焼結体サンプルのうち、Y23の焼結体サンプルを数ロットに分割し、この分割した焼結体サンプル(金属酸化物焼結体1)と、表3に示すように金属酸化物種類及び仕込み量を変化させた酸素供給源(酸素供給源14)とをPt製耐熱容器(耐熱容器13)に同時に仕込み、加圧媒体としてArガスを用いて、グラファイト製のヒーター(加熱手段12)、断熱材及び支持材からなる上記第1HIP処理で用いた装置と同じHIP炉11内にセットし、熱処理温度1400〜1450℃、印加圧力を上記第1HIP処理の印加圧力以上(印加圧力203MPa)に設定して、保持時間0.5時間の第2HIP処理(再HIP処理)を行った。なお、ここで用いた酸素供給源は、成形体相対密度がいずれも55質量%前後となるように別途作製したAl23成形体とY23成形体とであり、具体的には一軸プレス成形機で仮成形した後、198MPaの圧力で静水圧プレスし、これにより得られたCIP成形体をマッフル炉に入れ、大気中800℃で3時間熱処理して脱脂した乾燥成形体を用いた。なお、本実施例における酸素供給源の正確な酸素放出量は不明であったため、焼結体サンプルの外観の着色度合いの変化から第2HIP処理効果を見積もった。
また、参考用として、第1HIP処理済みの焼結体サンプル((TbY)23)と、酸素供給源として実施例1と同じTb47成形体0.4gとを一緒にPt製耐熱容器に仕込み、上記Y23焼結体サンプルの場合と同じ条件で第2HIP処理を行った。更に、Tb47成形体を用いず、それ以外は同じ条件で第2HIP処理を行った。
こうして得られた焼結体サンプルを、長さ10mmになるように研削及び研磨処理し、次いでそれぞれのサンプルの光学両端面を光学面精度λ/8で最終光学研磨し、更に中心波長が1064nmとなるように設計された反射防止膜をコートして、波長1064nmにおけるそれぞれの透過率を測定し、焼結体単位長さ当りの可視域透過損失を換算して求めた。これらの結果も表3に併せて示す。
Figure 2014218398
以上の結果より、高温で金属価数が減少して酸素を放出することのない金属酸化物、具体的には酸化アルミニウム(Al23)、酸化イットリウム(Y23)を用いた場合でも、その耐熱容器中への仕込み量が高温で金属価数が減少して酸素を放出する酸化テルビウム(Tb47)の仕込み量よりも概略1桁程度多い量であれば、第1HIP処理で灰色に着色してしまった各種金属酸化物焼結体サンプルが実質的に無色透明で透過率が極めて高い金属酸化物焼結体に変化することが確認された。一方、酸素供給源の仕込み量がAl23成形体で1.2g(No.24)、Y23成形体で2.5g(No.29)であった焼結体サンプルにおいては、透光性の改善は見られるもののわずかな薄灰色が残っていた。参考のために行った(TbY)23焼結体サンプルの結果(No.31、32)から考察するに、おそらく第2HIP処理中にこれらの酸素供給源から放出された酸素ガスのHIP炉内濃度が100ppmよりも低かったためと考えられる。
なお、これまで本発明を図面に示した実施形態をもって説明してきたが、本発明は図面に示した実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、変更、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
1 金属酸化物焼結体
10 HIP装置
11 HIP炉
12 加熱手段
13 耐熱容器
13a 通気孔
14 酸素供給源

Claims (10)

  1. 金属酸化物を主成分とする焼結体について1100〜2000℃の熱処理温度で第1熱間等方圧プレス(第1HIP)処理を施し、次いで該第1HIP処理後の金属酸化物焼結体と加熱されて酸素又は空気を放出する酸素供給源とを外部の雰囲気ガスが流入可能な通気孔を有する半密閉の耐熱容器に入れ、該耐熱容器を酸素濃度1vol%未満の不活性ガス雰囲気中で上記第1HIP処理の熱処理温度よりも低くかつ上記金属酸化物焼結体が酸化する熱処理温度で第2熱間等方圧プレス(第2HIP)処理を施して透光性の焼結体を得る透光性金属酸化物焼結体の製造方法。
  2. 上記焼結体は、Mg、Y、Sc、ランタニド、Ti、Zr、Al、Ga、Si、Ge、Pb、Biからなる群から選択される1種又は2種以上の金属元素の酸化物粒子を用いて作製されることを特徴とする請求項1記載の透光性金属酸化物焼結体の製造方法。
  3. 上記金属酸化物の粒子を用いて所定形状にプレス成形した後に焼結し、次いで第1HIP処理及び第2HIP処理を施すことを特徴とする請求項2記載の透光性金属酸化物焼結体の製造方法。
  4. 上記酸素供給源は、加熱されることにより金属価数が減少して酸素を放出する金属酸化物からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の透光性金属酸化物焼結体の製造方法。
  5. 上記酸素供給源は、酸素ガス又は空気を吸着させたセラミックス粉体又は多孔質セラミックス成形体であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の透光性金属酸化物焼結体の製造方法。
  6. 上記第2HIP処理の熱処理温度が1050〜1450℃であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の透光性金属酸化物焼結体の製造方法。
  7. 上記第2HIP処理の印加圧力が上記第1HIP処理の印加圧力以上であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の透光性金属酸化物焼結体の製造方法。
  8. 上記耐熱容器がPt製であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の透光性金属酸化物焼結体の製造方法。
  9. 上記酸素供給源の投入量が該酸素供給源に含まれる全酸素量が第2HIP処理用の炉内容積分の印加圧力に相当する不活性ガス量に対して100ppm以上となる量であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項記載の透光性金属酸化物焼結体の製造方法。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項記載の透光性金属酸化物焼結体の製造方法により製造された透光性金属酸化物焼結体。
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