JP2014217932A - クランプユニット及びクランプ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】インパネ等の樹脂製部品の二次加工時における金型を廃止できると共に、多品種に対応することができ、汎用性を向上させることができるクランプユニット及びクランプ装置を提供する。【解決手段】本発明に係るクランプユニットは、意匠面及び非意匠面を有し、前記非意匠面に突起状のボス部を有する樹脂製部品を所定の姿勢で保持するクランプユニットであって、前記ボス部を受け入れて前記ボス部を案内支持する案内支持部と、前記案内支持部に支持された前記ボス部を押圧することで前記ボス部を固定する固定機構部と、を備えたことを特徴とする。【選択図】図6

Description

本発明は、クランプユニット及びクランプ装置に関する。
従来、例えば自動車のインストルメントパネル(以下、インパネとする)のような樹脂製部品は、射出成形によって一次加工される。一次加工されたインパネ等の樹脂製部品は、全体の形状や開口部の位置や形状等によって各部の周端縁にバリ等の余剰部分が残留した状態となっている。このような樹脂製部品における各部の余剰部分に対しては、二次加工として、専用工具を用いた人手によるトリミング作業が行われていたが、人手による煩雑な作業は、品質面ばかりでなく生産性の阻害要因ともなっていた。
このような問題を解決する技術が、例えば、特許文献1に開示されている。本技術は、インパネ等の樹脂製部品の非意匠面である裏面側を、金型である専用の位置決め台座に載置して固定(クランプ)し、上方から打ち抜き型を下降させることで略嵌合する上下の金型に挟まれたインパネ等における余剰部分を除去することができるものである。
特開平10−128787号公報
確かに、特許文献1に開示された技術によれば、二次加工品として一定の品質を維持することが可能となり、生産性の向上を図ることができると考えられる。しかしながら、特許文献1に開示された技術においては、インパネ等の加工対象物の余剰部分を正確に打ち抜くためには、加工対象物が位置決め用の金型上にしっかりとクランプされた状態でなければならない。このため、位置決め用の金型は、加工対象物の裏面形状に正確に合致した金型である必要がある。更に、打ち抜き型についても、打ち抜く際に加工対象物が動かない程度に正確な、加工対象物の表面形状に合った形状を有している必要がある。従って、機種毎に正確な専用の位置決め用の金型と打抜き型を準備しなければならず、型代が高くなり、このことが原価低減の障壁となっていた。
また、打ち抜き型は構造上、加工対象物の表面であって加工対象外となる意匠面との接触が避けられないことから、意匠面に対するキズ等の発生を無くすことができず、歩留まり改善等による原価低減に限界があった。
また、加工対象物がインパネ等の比較的大きな部品である場合、上下の金型自体も大型となり、更に、これらを装着した加工装置自体も大型となることから、加工装置を設置するための広いスペースが必要となっていた。
更に、重量物である上下の金型の機種切り替え作業は大きな労力を必要とすると共に、金型を保管するスペースについても安全面等から比較的広いスペースを必要としていた。
本発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、インパネ等の樹脂製部品の二次加工時における金型を廃止できると共に、多品種に対応することができ、汎用性を向上させることができるクランプユニット及びクランプ装置を提供することにある。
以上のような目的を達成するために、本発明は以下のようなものを提供する。
請求項1に係る発明では、意匠面及び非意匠面を有し、前記非意匠面に突起状のボス部を有する樹脂製部品を所定の姿勢で保持するクランプユニットであって、前記ボス部を受け入れて前記ボス部を案内支持する案内支持部と、前記案内支持部に支持された前記ボス部を押圧することで前記ボス部を固定する固定機構部と、を備えたことを特徴とするクランプユニット。
請求項2に係る発明では、前記ボス部は、筒状の本体部と、該本体部の周面に形成されたリブ部とを有し、前記案内支持部は、前記リブ部を係止して前記ボス部を位置決めする位置決め溝を有することを特徴とする請求項1に記載のクランプユニット。
請求項3に係る発明では、前記案内支持部は、前記ボス部の少なくとも一部を案内支持する突片部を含み、前記固定機構部は、所定の回動軸により回動可能に支持され、回動動作によって前記突片部とともに前記ボス部を挟持して固定するクランプ爪と、前記クランプ爪に対して前記回動軸と回動軸方向を平行とする軸支部により相対回動自在に連結され、伸縮動作によって前記軸支部を移動させることで前記クランプ爪を回動させるシリンダ機構と、を有することを特徴とする請求項1または2に記載のクランプユニット。
請求項4に係る発明では、請求項1〜3のいずれか1項に記載のクランプユニットを備えたクランプ装置であって、架台部と、前記架台部上に配設されたX−Y−Z軸方向に移動自在の三軸ユニットと、を備え、前記クランプユニットは、前記三軸ユニット上に連設されたことを特徴とするクランプ装置。
本発明によるクランプユニット及びクランプ装置によれば、インパネ等の樹脂製部品の二次加工時における金型を廃止できると共に、多品種に対応することができ、汎用性を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係るクランプ装置を示す正面図である。 本発明の一実施形態に係るクランプ装置を示す平面図である。 (a)は、インパネの意匠面を示す図であり、(b)は、非意匠面を示す図であり、(c)は、非意匠面側から見た斜視図である。 本発明の一実施形態に係るクランプ装置にインパネをセットして、ロボットが加工している状態を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係るクランプ装置のクランプ部を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るクランプユニットの斜視図である。 (a)は、本発明の一実施形態に係るクランプユニットの平面図であり、(b)は、正面図である。 (a)は、本発明の一実施形態に係るクランプユニットの、ボス部をクランプしていない状態を示す簡易断面図であり、(b)は、クランプしている状態を示す簡易断面図である。 (a)は、本発明の一実施形態に係るクランプユニットの、ボス部をクランプしていない状態を示す簡易断面図であり、(b)は、クランプしている状態を示す簡易断面図である。 本発明の一実施形態に係るクランプ装置の使用手順を示す図である。 本発明の一実施形態に係るクランプ装置の使用手順を示す図である。
本発明の要旨は、非意匠面に突起状のボス部を有する樹脂製部品を所定の姿勢で保持するクランプユニットにおいて、非意匠面にあるボス部を樹脂製部品のクランプに利用することで、樹脂製部品の加工時における金型の廃止、及び汎用性の向上を図ろうとするものである。
以下、本発明に係るクランプユニットを備えたクランプ装置の一実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、本説明中におけるX−Y−Z軸方向は、原則として各図面に記載の軸方向に従って説明を行う。
また、本説明中において、左右同一又は左右対称の構造や部品については、原則として同一の符号を付し、左右何れか一方のみを説明して、他方については説明を適宜省略する。
[実施形態]
本実施形態に係るクランプユニット5は、意匠面102及び非意匠面103を有し、前記非意匠面103に突起状のボス部104を有する樹脂製部品(101)を所定の姿勢で保持するクランプユニット5であって、前記ボス部104を受け入れて前記ボス部104を案内支持する案内支持部14と、前記案内支持部14に支持された前記ボス部104を押圧することで前記ボス部104を固定する固定機構部15とを備えたものである。
図1及び図2に示すように、クランプ装置1は、架台部2と架台部2の上側に配設されたクランプ部3とで構成されている。クランプ部3は、X−Y−Z軸方向に摺動可能な三軸ユニット4と三軸ユニット4の上側に連設された加工対象物の一部を保持するためのクランプユニット5とで構成されている。また、加工対象物は、射出成形された樹脂製部品であるインパネ101としている。
図3(a)、(b)、(c)に示すように、インパネ101は、概略長方形状の基部101aと、基部101aの周縁に沿って基部101aの一方の板面側に立つように形成された周壁部101bとを有する。インパネ101においては、基部101aの周壁部101bが突出する側と反対側の面である表面102が意匠面となり、基部101aの表面102と反対側の面、つまり基部101aの周壁部101bが突出する側の面である裏面103が非意匠面となる。非意匠面103には、複数の突起状のボス部104が一体として形成されている。つまり、インパネ101は、基部101aと、周壁部101bと、複数のボス部104とを有する一体の樹脂成形品である。ボス部104は、突出方向の先端側にかけて徐々に縮径する円錐台形状の筒状の本体部105と、本体部105の周面に形成されたリブ部106とを有している。リブ部106は、本体部105の長手方向(突出方向)に沿って直線状に形成されるとともに本体部105の外周面から本体部105の径方向に突出する板状の部分である。ボス部104は、インパネ101等の加工対象物を製品の一部に組み付けるための締結部分として用いられるものである。
本実施形態のインパネ101においては、図3(c)に示すように、ボス部104は、本体部105の周方向に略等間隔(略90°間隔)に設けられた四個のリブ部106を有する。ただし、ボス部104としては、図3(c)に示すように、略等間隔に設けられた四個のリブ部106のうち一個のリブ部106を省略した三個のリブ部106を有するボス部104aのような形状も適宜採用される。
本実施形態に係るクランプ装置1は、このように構成されたインパネ101を、非意匠面である裏面103を下側にした姿勢でクランプユニット5によって保持するものであり、三軸ユニット4によるクランプユニット5の配置箇所の変更によって、多品種に対応した保持機構として構成される。
クランプ装置1によって保持されたインパネ101は、例えば、図4に示すように、超音波カッタ121をアーム122先端に備えたロボット120によって、図3(a)、(b)に示すように板状の基部101aを貫通するように形成された開口部107等の端縁部のバリ108等の除去加工を受ける。このロボット120による加工工程においては、インパネ101は、裏面103に設けられたボス部104によって保持された状態で開口部107の縁部に対してロボット120の超音波カッタ121の作用を受けることから、意匠面となる表面102には、ロボット120のアーム122等のクランプ装置1の接触を受けることがない。
次に、クランプ装置1の各部について詳説する。なお、説明においては、複数のクランプ部3は全て同様の構造であることから、図1及び図2に示す左手前側のクランプ部3Aについて説明する。また、図1における左右方向をX軸方向とすると共に、上下方向をZ軸方向とする。また、図2における左右方向をX軸方向とすると共に、上下方向をY軸方向とする。
架台部2は、図1及び図2に示すように平面視略長方形状の外形を有し、底面の角部分にはアジャスト機構を備えた四個の脚6を備えている。また、架台部2は、その内部に、配線や配管等を収容可能な空間(図示せず)を備えている。架台部2の上面には、クランプ部3の三軸ユニット4を固定可能なように複数のボルト孔(図示せず)、又は、雌ネジ孔(図示せず)が形成されている。
クランプ部3Aは、図5に示すように、上側にクランプユニット5を備え、下側にはクランプユニット5を支持すると共にクランプユニット5をX−Y−Z軸方向に移動自在とする三軸ユニット4を備えている。
三軸ユニット4は、図5に示すように、X軸ユニット7とY軸ユニット8とZ軸ユニット9とで構成されている。各ユニットは、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向の各方向に移動可能な直動ガイド部10とサーボモータ10aとで構成している。直動ガイド部10は、直線状のガイド上に、ベアリングを備えたスライダーを摺動させるものである。サーボモータ10aは、直動ガイド部10のスライダーを進退自在に制御する。
X軸ユニット7は、直動ガイド部10の一側に、X軸方向に直線移動可能に設けられたスライダー(図示せず)を有する。Y軸ユニット8は、直動ガイド部10の一側に、Y軸方向に直線移動可能に設けられた第一L型スライダー11を有する。Z軸ユニット9は、直動ガイド部10の一側に、Z軸方向に直線移動可能に設けられた第二L型スライダー12を有する。
そして、X軸ユニット7上にY軸ユニット8が配設され、Y軸ユニット8上にZ軸ユニット9が配設される。Y軸ユニット8は、X軸ユニット7のスライダーに直動ガイド部10が固定された状態で設けられることで、X軸ユニット7によってX軸方向に移動可能に設けられる。また、Z軸ユニット9は、Y軸ユニット8の第一L型スライダー11に直動ガイド部10が固定された状態で設けられることで、Y軸ユニット8によってY軸方向に移動可能に設けられる。Z軸ユニット9の第二L型スライダー12の上端部には後述するクランプユニット5が配設されている。このような構成により、X・Y・Z軸ユニット7,8,9の各サーボモータ10aを制御することでクランプユニット5を各ユニットの可動範囲内における所定の箇所に移動させることができる。すなわち、X軸ユニット7のスライダーの移動により、Y軸ユニット8、Z軸ユニット9、及びクランプユニット5が一体的にX軸方向に移動し、Y軸ユニット8の第一L型スライダー11の移動により、Z軸ユニット9及びクランプユニット5が一体的にY軸方向に移動し、Z軸ユニット9の第二L型スライダー12の移動により、クランプユニット5がZ軸方向に移動する。なお、架台部2上における三軸ユニット4の配設方向によっては、X軸ユニット7とY軸ユニット8の関係が逆となる。
また、本実施形態に係るクランプ装置1は、クランプ部3を七箇所備えているが(図2参照)、クランプ部3の三軸ユニット4は、配設する方向を変えて、互いが干渉しないように構成している。なお、クランプ装置1におけるクランプ部3の数や配設位置は本実施形態に限定されない。
クランプユニット5は、上述したように非意匠面である裏面103に突起状のボス部104を有するインパネ101を所定の姿勢で保持する。クランプユニット5は、図6、図7(a)、(b)に示すように、支柱13と案内支持部14と固定機構部15とを備える。支柱13は、略矩形板状ないしは略直方体状に形成されており、その長手方向が垂直方向(Z軸方向)となるように、Z軸ユニット9の第二L型スライダー12上に固定された状態で立設される。
案内支持部14は、インパネ101のボス部104を受け入れてボス部104を案内支持する部分であり、位置決めブロック20とガイド部21とで構成されている。
位置決めブロック20は、支柱13の上側に設けられた土台部22と、土台部22の上側に土台部22と一体的に設けられた突片部23とを有する。土台部22は、矩形ブロック状の部分であり、その一側の面を支柱13の上端面に重ね合わせた状態で設けられる。土台部22は、支柱13の形状・寸法に対応して、支柱13とともに一体的な略矩形板状ないしは略直方体状の外形をなす。突片部23は、ボス部104の本体部105の周面に形成された四箇所のリブ部106のうち三箇所を用いてX軸方向とY軸方向の位置決めのための案内支持を行うものである。
突片部23は、第一突片24と第二突片25とを有し、これらの突片により平面視で略半円状となる柱状の形状をなすように構成されている。第一突片24と第二突片25は平面視で略四半円状の形状を有し、Y軸方向の直線に関して互いに対称な形状・寸法を有する。第一突片24及び第二突片25は、互いの間に隙間を隔てた状態で設けられ、平面視でその隙間に対応する位置が切り欠かれた略半円状の形状をなす。位置決めブロック20に形成された突片部23と、ガイド部21とで略囲繞された空間をボス部挿入空間32としている。ボス部挿入空間32に、インパネ101のボス部104が挿入される。
突片部23は、互いの間に隙間を隔てた状態で隣接する第一突片24と第二突片25との間を位置決め溝26としている。位置決め溝26は、突片部23の平面視形状である略半円状の形状における切欠部分に対応する部分であって、第一突片24及び第二突片25のX軸方向に互いに対向する端面により形成される。位置決め溝26を形成する第一突片24及び第二突片25の各端面は、Y−Z平面に略平行な面として形成される。位置決め溝26は、ボス部104が有するリブ部106のうちY軸方向に沿う一方のリブ部106Yを受け入れて係止し、ボス部104のX軸方向の位置決めを行う。このように、案内支持部14は、位置決めブロック20を構成する突片部23において、リブ部106(106Y)を係止してボス部104を所定の方向(X方向)について位置決めする位置決め溝26を有する。
また、突片部23は、第一突片24及び第二突片25の位置決め溝26と反対側、つまりガイド部21側の側端面を、ボス部104を当接させてY軸方向に位置決めするための位置決め壁面27とする。位置決め壁面27は、X−Z平面に略平行な面として形成される。すなわち、突片部23は、第一突片24及び第二突片25の各突片の位置決め壁面27に、ボス部104が有するリブ部106のうちX軸方向に沿う二箇所のリブ部106X,106Xの側面を接触させることで、ボス部104のY軸方向の位置決めを可能としている。言い換えると、ボス部104は、X軸方向に沿う両側のリブ部106Xをそれぞれ第一突片24及び第二突片25の位置決め壁面27に接触させるとともに、位置決め溝26を含む第一突片24と第二突片25との間の隙間に、位置決め溝26に係止されるリブ部106Y、及び本体部105のうち両側のリブ部106Xよりも位置決め溝26に係止されるリブ部106Y側の部分が受け入れられた状態で位置決めされる。このように、案内支持部14は、位置決めブロック20を構成する突片部23において、リブ部106(106X)を係止してボス部104を所定の方向(Y方向)について位置決めする位置決め壁面27を有する。
また、突片部23を構成する第一突片24及び第二突片25は、ボス部挿入空間32を形成する面として、内側周壁面を有する。内側周壁面は、第一突片24及び第二突片25において位置決め溝26を形成する端面と位置決め壁面27との間の面部分であって、平面視で略円弧状をなす面である。第一突片24及び第二突片25は、内側周壁面を互いにX軸方向に略対向させる。第一突片24及び第二突片25の各突片が有する内側周壁面は、ボス部挿入空間32に挿入されるボス部104に対して、本体部105の外周面のうち、位置決め溝26に挿入されるリブ部106Yと位置決め壁面27に接触する両側のリブ部106Xとの間の部分に接触ないしは略接触する面となる。
以上のように、突片部23により、インパネ101のボス部104が、リブ部106を突片部23に対する係止部分として、所定の二方向について位置決めされる。ここで、ボス部104が突片部23によって位置決めされる所定の二方向は、土台部22からの突片部23の突出方向(立設方向)、つまりボス部挿入空間32に対するボス部104の挿入方向に対して垂直な平面(X−Y平面)において互いに垂直な方向となる。なお、ボス部104のボス部挿入空間32に対する挿入方向(Z軸方向)については、突片部23が立設する土台部22の上面にボス部104の突出側の先端が当接することにより、ボス部104が位置決めされる。
突片部23によるボス部104の位置決めに関し、Y軸方向に向いたリブ部106Yは、位置決め溝26に挿入されると同時に位置決めが完了するが、X軸方向に向いたリブ部106X,106Xによる位置決めについては、位置決め壁面27,27に確実に当接することで位置決め壁面27に向かう側へのボス部104の移動が規制されるとともに、位置決め壁面27側と反対側への移動が規制された状態にならなければ位置決めは完了しない。すなわち、ボス部104のY軸方向の位置決めについては、ボス部104が、リブ部106X,106Xを位置決め壁面27に接触させた状態で、後述するクランプ爪28によって位置決め壁面27側と反対側から押圧されることで初めて位置決めが完了する。
このように、案内支持部14は、ボス部104の一部を案内支持する突片部23を含む。すなわち、突片部23は、第一突片24及び第二突片25によって形成される位置決め溝26及び位置決め壁面27並びにこれらの間の内側周壁面によって、ボス部挿入空間32に挿入されるボス部104を案内するとともにリブ部106及び本体部105の接触を受けることでボス部104を位置決め支持する。なお、本実施形態に係るクランプユニット5では、突片部23によって、三箇所のリブ部106を用いてボス部104の位置決めを行っているが、リブ部106を位置決めに使用せず、ボス部104の本体部105のみを位置決めに使用してボス部104を案内支持してもよい。
また、図7(a)に示すように、突片部23の第一突片24及び第二突片25には、ボス部104を上方から容易にセットできるように、案内するための傾斜面が形成されている。具体的には、位置決め溝26を形成する第一突片24と第二突片25の各端面の上端部に、第一傾斜面29,29が形成されている。第一突片24と第二突片25の第一傾斜面29は、互いの間の間隔が下側から上側にかけて徐々に広がる向きに傾斜している。第一突片24と第二突片25の第一傾斜面29により、位置決め溝26に対するY軸方向に沿うリブ部106Yの上方からの挿入が容易となる。
また、ボス部104の本体部105が挿入される第一突片24と第二突片25の各内側周壁面の上端部にも、第二傾斜面30が形成されている。第一突片24と第二突片25の第二傾斜面30は、内側周壁面が平面視形状で沿う円周形状を下側から上側にかけて徐々に拡径させる向きに傾斜している。第一突片24と第二突片25の第二傾斜面30により、ボス部挿入空間32に対する上方からのボス部104の挿入が更に容易となる。
更に、第一突片24と第二突片25の内側であって、ボス部挿入空間32を形成する位置決めブロック20の土台部22には、ボス部104の先端部を検出するためのZ軸検出スイッチ31が設けられている。Z軸検出スイッチ31は、釦側を上側として土台部22の上面に臨ませた状態で土台部22内に埋設されている。Z軸検出スイッチ31により、ボス部104の先端部が土台部22の上面に接触したこと、すなわち、ボス部104のZ軸方向の位置決めが正常に行われたことを検出可能としている。
Z軸方向については、複数のボス部104を複数のクランプユニット5のボス部挿入空間32に挿入する場合、インパネ101の加工誤差や、ボス部挿入空間32への挿入不備等によっては、土台部22の上面に当接しないボス部104が発生する可能性がある。そこで、土台部22にZ軸検出スイッチ31を備えることで、ボス部104のZ軸方向の位置決めが正常に行われたことが検出される。
次に、位置決めブロック20とともに案内支持部14を構成するガイド部21について説明する。ガイド部21は、支柱13とその上側に設けられた位置決めブロック20の土台部22とからなる一体的な略矩形板状ないしは略直方体状の外形をなす部分に付設された一体の部材により構成される。ガイド部21を構成する一体の部材は、支柱13の側壁に固定される部分である矩形ブロック状の下半部33と、下半部33から上側に延設されるとともに土台部22の上面に沿って略水平方向に延設された側面視(X軸方向視)で略逆L字状をなす板状のガイド片34とを有する。
下半部33は、略矩形板状の外形の支柱13の一方の板面側に固定される。ガイド片34は、下半部33上において板面側をX軸方向に互いに対向させるとともに互いの間に所定の間隔を隔てた状態で一対設けられている。また、一対のガイド片34,34は、土台部22の上面に沿うように水平方向に突出した部分の先端側をガイド端35,35として、このガイド端35を、突片部23の第一突片24と第二突片25の位置決め壁面27と夫々対向させるように配設されている。
また、ガイド端35には、第三傾斜面36が形成されている。第三傾斜面36は、上端部から下端部にかけて徐々に位置決め壁面27に近付く向きに傾斜している。ガイド端35の第三傾斜面36により、ボス部挿入空間32に対する上方からのボス部104の挿入が容易となる。
また、二つのガイド片34,34の間において回動軸37を軸止し、後述するクランプ爪28の先端部近傍において、クランプ爪28を回動軸37周りに回動可能に支持している。
なお、二つのガイド片34,34の間には、突片部23において形成される位置決め溝26に挿入されるY軸方向に沿うリブ部106Yと反対側のリブ部106Yが位置することとなる。
以上のように、案内支持部14は、位置決めブロック20とガイド部21とを有し、位置決めブロック20を構成する突片部23と、ガイド部21とで略囲繞されたボス部挿入空間32を形成し、このボス部挿入空間32に対して上方からボス部104を容易に挿入可能としている。また、本実施形態では、突片部23の第一突片24と第二突片25に第一傾斜面29及び第二傾斜面30が形成させ、ガイド部21のガイド端35に第三傾斜面36が形成されていることにより、上方からのボス部104の挿入を円滑に行うことができる。
次に、固定機構部15について説明する。固定機構部15は、上述したような構成を有する案内支持部14に支持されたボス部104を押圧することでボス部104を固定する。具体的には、固定機構部15は、Y軸方向に沿う一方のリブ部106Yを位置決め溝26に挿入させるとともにX軸方向に沿う両側のリブ部106Xを位置決め壁面27に接触させた状態でボス部挿入空間32に挿入された状態のボス部104を、突片部23側と反対側から押圧することで固定する。すなわち、固定機構部15は、ボス部挿入空間32に挿入された状態のボス部104を、X軸方向に沿う両側のリブ部106Xを介して、位置決め壁面27を支持面として挟み込んだ状態で固定する。
固定機構部15は、支柱13の上側においてジョイント板18を介して枢支連結されたシリンダ機構38と、シリンダ機構38に連結された軸支部40と、軸支部40を介してシリンダ機構38に連結されたクランプ爪28とで構成されている。
クランプ爪28は、所定の回動軸により回動可能に支持され、回動動作によって突片部23とともにボス部104を挟持して固定する。クランプ爪28は、略長方形状で板状の外形を有し、その長手方向の一端側が一対のガイド片34,34間にて所定の角度範囲内で回動可能に支持される。具体的には、クランプ爪28は、板状の外形における板面を一対のガイド片34,34の対向方向(X軸方向)に向けて一対のガイド片34,34間に挿入された状態で、一対のガイド片34,34間に架設されるとともにクランプ爪28を貫通する回動軸37により回動可能に支持される。回動軸37は、クランプ爪28に形成された第二軸孔50を貫通する。回動軸37を支持する一対のガイド片34,34は、支柱13に対して固定された部材の一部であることから、回動軸37の位置は、支柱13に対して固定の位置となる。
クランプ爪28は、回動軸37による回動動作の範囲内における所定の角度位置(回動位置)で、ボス部挿入空間32に挿入された状態のボス部104に押圧作用する。クランプ爪28は、ボス部104と当接する長手方向の一端側の先端部に、山型のクランプ突起42が二箇所形成されている。クランプ突起42は、回動軸37の軸方向視で山型形状をなす部分であり、略先鋭状とされたクランプ爪28の先端部において互いに隣り合うように二箇所に形成されている(図8参照)。二箇所のクランプ突起42は、クランプ爪28の先端部において回動軸37の軸方向視で凹部を形成する。クランプ爪28は、クランプ突起42の頂点をボス部104に対する接触点としてボス部104に作用する。クランプ爪28は、回動軸37による回動動作により、ボス部挿入空間32に嵌り込む前の状態のボス部104に接触し、その状態から更に回動することでボス部104を下方へ移動させ、最終的に長手方向を略水平方向とした状態でボス部104を横側方から押圧する。なお、クランプ爪28は、ボス部104のリブ部106または本体部105に接触する。
クランプ爪28は、図8(a)、(b)に示すように、回動軸37と回動軸方向を平行とする軸支部40を介して、シリンダ機構38に連結されている。
シリンダ機構38は、シリンダチューブ43(外筒)と、シリンダチューブ43に挿入された状態で設けられるピストンロッド39とを備え、シリンダチューブ43の周面の下側に給気ポート44、上側に排気ポート45を備えたエアシリンダである複動片ロッドシリンダとして構成されている。従って、シリンダ機構38は、給・排気ポート44,45に対してエアの送排気制御を行うことで、ピストンロッド39をシリンダチューブ43から出没させ、略上下方向に伸縮動作する。給気ポート44にエアが送られることで、シリンダチューブ43からのピストンロッド39の突出量が増加し、シリンダ機構38が伸長する。一方、シリンダチューブ43からのピストンロッド39の突出量を減少させてシリンダ機構38を短縮させる場合は、排気ポート45にエアが供給される。
また、シリンダ機構38は、支柱13の壁面から略水平方向に延出されたジョイント板18の下面にシリンダチューブ43の上面を当接させてボルト等で固定された状態で設けられる。ジョイント板18は、略中央部にピストンロッド39が挿通可能な貫通孔52と、貫通孔52の周縁に四箇所形成されたボルト孔53とを有する略矩形板状の部材であり、両側の板面を略上下方向に向けた姿勢で、一辺側が支柱13に付設された枢支軸ブロック16に枢支されることで、回動可能に支持される。枢支軸ブロック16は、支柱13においてガイド部21を構成する一体の部材が設けられた側の壁面に設けられる。枢支軸ブロック16は、クランプ爪28を支持する回動軸37及び軸支部40の軸方向と平行な方向を枢支軸方向とし、その枢支軸方向の両端側から突出する二箇所の枢支軸17,17を有する。これに対し、ジョイント板18の連結側の端部には、図6、図7(b)に示すように、略矩形板状の外形における辺に沿う所定の方向を軸線方向とする枢支孔47を有する枢支部46が対向して二箇所形成されている。そして、ジョイント板18は、その枢支孔47に、枢支軸ブロック16の二箇所の枢支軸17,17を挿通させることで枢支され、枢支軸17を中心に略上下方向に回動可能に支持される。
このように支柱13に対して回動可能に支持されたジョイント板18に、シリンダ機構38が設けられる。シリンダ機構38は、シリンダチューブ43のピストンロッド39が突出する側の上面をジョイント板18の下面に当接させた状態で、ジョイント板18に形成された四箇所のボルト孔53にシリンダ機構38の上面に形成された四箇所の雌ネジ孔(図示せず)を連通させて、ボルト孔53を介して雌ネジ孔に螺挿されるボルト(図示せず)によってジョイント板18に締結固定される。このように、シリンダ機構38は、ジョイント板18及び枢支軸ブロック16を介して、支柱13に対して、シリンダチューブ43の筒軸方向、つまりピストンロッド39による伸縮方向をY−Z平面において上下方向に対して傾かせる方向に回動可能に枢支連結されている。シリンダ機構38のピストンロッド39の先端部に、軸支部40が設けられている。
軸支部40は、クランプ爪28を、その長手方向の他端側、つまり回動軸37による支持部分と反対側の端部で回動可能に支持するとともに、シリンダ機構38を構成するピストンロッド39と一体的に設けられる。このような構成により、軸支部40は、シリンダ機構38の伸縮動作にともなってピストンロッド39と一体的に往復移動することで、クランプ爪28を回動軸37を支軸として回動させる。
軸支部40は、ピストンロッド39の先端部に固設された一体の軸支部材により構成される。軸支部40を構成する軸支部材は、軸支部40の回動軸方向に互いに対向する一対の板状の部分である支持片41,41を備える。支持片41,41間には、作用軸48が架設されている。作用軸48は、クランプ爪28の第一軸孔49を貫通した状態で設けられ、シリンダ機構38の伸縮動作にともなってクランプ爪28を回動軸37を中心として回動させる。
以上のように、シリンダ機構38は、クランプ爪28に対して回動軸37と回動軸方向を平行とする軸支部40により相対回動自在に連結され、伸縮動作によって軸支部40を移動させることでクランプ爪28を回動させる。シリンダ機構38は、支柱13に対して固定の位置にある回動軸37を中心とするクランプ爪28の回動動作において、回動軸37を中心位置とする円弧に沿うことになる作用軸48の変位を、ピストンロッド39の動作による伸縮動作と、ジョイント板18による支柱13に対する傾動動作とにより許容する。すなわち、固定軸である回動軸37を中心とするクランプ爪28の回動動作による作用軸48のY軸方向の変位が、ジョイント板18の枢支部46による回動動作にともなうシリンダ機構の支柱13に対する傾動動作によって吸収される。本実施形態では、クランプ爪28は、シリンダ機構38の伸縮動作等により、作用軸48側を回動軸37側よりも下側に位置させて水平方向に対して略45°傾斜した状態(図8(a)参照)から、作用軸48と回動軸37とが略同じ高さ位置となるように長手方向を略水平方向とした状態(同図(b)参照)となるまでの範囲で回動する。
以上説明したような構成を備えるクランプユニット5の動作について説明する。クランプ爪28は、シリンダ機構38のピストンロッド39の上下の動作に対応して回動軸37を中心として略上下に回動する。具体的には、図8(a)に示すように、ピストンロッド39の大部分がシリンダチューブ43内に挿入され軸支部40が下側に位置するときには、クランプ爪28のクランプ突起42が斜め上方を向き、ボス部挿入空間32に挿入された状態のボス部104がクランプされていない解放状態となる。このボス部104の解放状態から、シリンダ機構38がピストンロッド39のシリンダチューブ43からの突出量を増加させて伸長することにより、図8(b)に示すように、軸支部40が上昇し、これにともないクランプ爪28が回動軸37を中心として長手方向を略水平方向に沿わせた状態となるまで回動する。このシリンダ機構38の伸長動作にともなうクランプ爪28の回動動作により、クランプ爪28は、ボス部挿入空間32に挿入された状態のボス部104のリブ部106に対してクランプ突起42を接触させることで作用し、ボス部104をその先端部が土台部22の上面に接触するまで押し下げるとともに、突片部23とともにボス部104を挟持して固定保持した状態(クランプ状態)となる。
ここで、シリンダ機構38は、ジョイント板18の回動動作によって、ピストンロッド39の先端側、つまり軸支部40側が回動軸37からY軸方向に離間する向きに傾動することで、回動軸37を中心位置とする円弧に沿う作用軸48の移動を許容する。このように、ガイド部21の回動軸37を中心とするクランプ爪28の動きに応じてシリンダ機構38の軸線方向(伸縮方向)を変位させるようにして、シリンダ機構38への負荷を軽減可能としている。
一方、ボス部104のクランプ状態から、シリンダ機構38がピストンロッド39のシリンダチューブ43からの突出量を減少させて短縮されることにより、図8(a)に示すように、軸支部40が下降し、これにともないクランプ爪28が回動軸37を中心として回動し、ボス部104のクランプが解放された状態となる。
なお、クランプ爪28が接触するボス部104のリブ部106Yにおいては、クランプ爪28のクランプ突起42によって押圧されて変形等が生じる可能性があるが、リブ部106Yの変形等は、インパネ101としての機能に何ら影響を与えるものではない。
以上のようなボス部104のクランプ構成において、ボス部104を保持した状態においては、ボス部104がクランプ爪28に押圧されることで、ボス部104のX軸方向に向いた二つのリブ部106X,106Xが突片部23の位置決め壁面27と確実に接触し、Y軸方向の位置決めが完了する。また、Z軸方向については、クランプ爪28の回動動作によるボス部104の押し下げ作用によってボス部104の先端部が土台部22の上面に確実に当接することで、Z軸方向の位置決めが完了する。なお、X軸方向については、ボス部104がボス部挿入空間32に挿入された時点で、突片部23の位置決め溝26にY軸方向に沿うリブ部106Yが挿入されることにより、クランプ爪28による挟持に際してあらかじめ位置決めが完了する。このようにして、ボス部104は、X−Y−Z軸方向の全ての方向について位置決めされる。また、上述したように、土台部22にボス部104の先端部を検出するためのZ軸検出スイッチ31を設けることで、ボス部104のZ軸方向に対する位置決めの信頼性を向上させることが可能となる。
なお、図9(a)、(b)に示すように、X軸方向に向いたリブ部106Xを二箇所形成し、Y軸方向に向いたリブ部106Yを一箇所のみ形成したボス部104aについては、クランプ爪28のクランプ突起42が、ボス部104aの本体部105の周面に対して横側方から下方に向けて押圧することになるが、上述してきたボス部104に対するクランプユニット5の保持構造とは何ら相違なくクランプ可能である。
以上説明したような構成を備える本実施形態に係るクランプ装置1によれば、インパネ101等の樹脂製部品の加工時における金型を廃止できると共に、多品種に対応することができ、汎用性を向上させることができる。すなわち、クランプ装置1によれば、案内支持部14に対して加工対象物であるインパネ101の非意匠面側に形成された突起状のボス部104を挿入し、固定機構部15によってボス部104を押圧しながら固定可能なので、所定のボス部を備えた加工対象物であれば、品種を問わず保持することが可能となり、専用の金型等が不要となることから製造原価の低減を図ることが可能となる。
具体的には、本実施形態に係るクランプ装置1によれば、まず、加工対象物であるインパネ101を、クランプ装置一台で品種を問わず保持することができるので、ロボット120等の汎用装置を用いて一次加工時の余剰部分の除去等を行うことが可能となる。よって、従来のように、インパネ101を保持するための専用の位置決め用の金型を必要とせず、更に、専用の打ち抜き型は、汎用性のあるロボット120等に置き換え可能なため、打ち抜き型も不要となり、高額な型のコストがかからず製造原価の低減を図ることが可能となる。
また、クランプユニット5による保持機構は、加工対象物のボス部104を非意匠面である裏面103側である下側からクランプすることから意匠面である表面102と接触することはない。従って、意匠面へのキズ等の発生を防止でき、歩留まりを向上させて製造原価の低減を更に図ることが可能となる。この場合、実際に加工を行う装置をロボット120とすれば、本二次加工が起因する意匠面に対するキズ等の発生を限りなくゼロにすることが可能となる。
また、クランプ装置1の大きさは、架台部2上に、加工対象物の大きさに見合った数のクランプ部3を配設できればいいので非常に小型であり、装置の設置スペースを最小に抑えることが可能となる。
更に、品種切替え時においては、品種ごとの交換部品が発生せず、金型等の交換部品を保管するための別途のスペースも不要となる。
次に、本実施形態に係るクランプ装置1の使用手順について図10、図11を参照しながら説明する。
まず、図10に示すように、加工を行う加工対象物の品種に応じてクランプ部3の位置決めを行う(ステップS1)。ここでは、予め品種毎にX−Y−Z軸方向の位置情報が入力されたデータ群から対象とする品種を選択することで、各クランプ部3の三軸ユニット4の各サーボモータ10aが品種に応じた所定量の移動を行うことで、クランプユニット5の位置決めが行われる。本実施形態では、加工対象物としてインパネ101が選択される。
次に、加工対象物をクランプ装置1にセットする(ステップS2)。ここでは、加工対象物であるインパネ101の裏面103に形成された所定のボス部104を、裏面103を下側として各クランプユニット5のボス部挿入空間32に上方から挿入させることで、初期的にインパネ101がクランプ装置1にセットされる。
次に、クランプスイッチ(図示せず)を押下してインパネ101のクランプを実施する(ステップS3)。ここでは、シリンダ機構38の給気ポート44にエアが送られることで、ピストンロッド39がシリンダチューブ43から延び出て軸支部40が上昇し、その軸支部40の上昇と連動してガイド部21の回動軸37を中心にクランプ爪28が作用軸48を上げる方向へと回動する。このクランプ爪28の回動に伴い、ボス部104が横側方から下方にかけて押圧されクランプされた状態となる。
また、各クランプ部3のZ軸検出スイッチ31が全てON状態となっているか否かの判断を行う(ステップS4)。Z軸検出スイッチ31によるON・OFF状態の判断は、ボス部挿入空間32に挿入されたボス部104の先端が、位置決めブロック20の土台部22に埋設したZ軸検出スイッチ31の釦を上方から押下したこと、すなわち、土台部22の上面(Z軸方向の位置決め基準)に当接したことが検出されたか否かによって行われる。
クランプ部3のZ軸検出スイッチ31が全てON状態でないと判断された場合、つまり複数のZ軸検出スイッチ31のうち一つでもOFF状態であった場合には、エラーを報知する(ステップS6)と共に、クランプを解除する(ステップS8)
一方、ステップS4において全てのZ軸検出スイッチ31がON状態であると判断された場合は、インパネ101がクランプ装置1によって確実に保持された状態となっている。従って、この場合、これらの情報がロボット120に送られてロボット120による加工が開始される(ステップS5)。
次に、インパネ101の加工が終了したか否かを判断する(ステップS7)。このステップでの判断は、ロボット120からの加工終了信号や時間制御によるタイムアウト等、加工終了を示す何らかの情報がクランプ装置1に与えられるか否かによってなされる。
加工終了の場合(ステップS7、YESの場合)には、クランプ装置1のクランプが解除される(ステップS8)。この場合、シリンダ機構38の排気ポート45にエアが送られることでピストンロッド39がシリンダチューブ43に入り込んで軸支部40が下降し、その軸支部40の下降と連動してガイド部21の回動軸37を中心にクランプ爪28が作用軸48を下げる方向へと回動する。このクランプ爪28の回動に伴い、各ボス部104に上方への力が与えられてボス部104への押圧力が解除される。従って、インパネ101をクランプ装置1から取り外すことができる。
次に、図11に示すように、加工の継続と品種変更に関する使用の手順を説明する。
まず、インパネ101の加工が終了した後、品種変更をするか否かを判断する(ステップS9)。ここで、品種変更を実施する場合には、品種変更スイッチ(図示せず)を押下して、加工を行う加工対象物の品種に応じてクランプ部3の位置決めを行う(ステップS10)。本操作は、上述したステップS1と同様である。
また、品種変更を行わずに継続して同様の品種を加工する場合には、既にクランプ装置1に次の加工対象物がセットされているか否かを判断する(ステップS11)。判断においては、作業者の目視判断と共に、Z軸検出スイッチ31等を併用できる。また、ステップS10にて品種に応じたクランプ部3の位置決めが行われた後、既に加工対象物がセットされているか否かの判断が行われる(ステップS11)。
次の加工対象物がクランプ装置1にセットされている場合には、クランプスイッチを押下してクランプを実施する(ステップS13)。本ステップは上述したステップS3と同様である。
加工対象物がクランプ装置1にセットされていない場合には、加工対象物をクランプ装置1にセットする(ステップS12)。本ステップは上述したステップS2と同様である。また、ステップS12にて加工対象物がクランプ装置1にセットされた後、クランプスイッチを押下してクランプを実施する(ステップS13)。
以下、加工対象物のクランプから加工、クランプ解除までの流れ(ステップS14〜S18)は、上述したステップS4〜S8と同様であるため説明を省略する。
以上、説明したように本実施形態に係るクランプ装置1の使用手順は、クランプ装置1の構造をより理解し易くするための一使用手順例を説明したものであり、本発明に係るクランプ装置1の使用手順は本使用手順に限定されたものではい。
なお、本実施形態に係るクランプ装置1は、加工対象物であるインパネ101の非意匠面である裏面103に形成されたボス部104をクランプすることで全体を保持しているが、例えば、裏面103であってボス部104を形成していない側面等については、本実施形態に係るクランプユニット5以外の公知のクランプ構造によって、補助的にクランプしてもよい。
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
1 クランプ装置
2 架台部
3 クランプ部
4 三軸ユニット
5 クランプユニット
14 案内支持部
15 固定機構部
23 突片部
26 位置決め溝
28 クランプ爪
37 回動軸
40 軸支部
101 インパネ
102 表面(意匠面)
103 裏面(非意匠面)
104 ボス部
105 本体部
106 リブ部

Claims (4)

  1. 意匠面及び非意匠面を有し、前記非意匠面に突起状のボス部を有する樹脂製部品を所定の姿勢で保持するクランプユニットであって、
    前記ボス部を受け入れて前記ボス部を案内支持する案内支持部と、
    前記案内支持部に支持された前記ボス部を押圧することで前記ボス部を固定する固定機構部と、を備えた
    ことを特徴とするクランプユニット。
  2. 前記ボス部は、筒状の本体部と、該本体部の周面に形成されたリブ部とを有し、
    前記案内支持部は、前記リブ部を係止して前記ボス部を位置決めする位置決め溝を有することを特徴とする請求項1に記載のクランプユニット。
  3. 前記案内支持部は、前記ボス部の少なくとも一部を案内支持する突片部を含み、
    前記固定機構部は、
    所定の回動軸により回動可能に支持され、回動動作によって前記突片部とともに前記ボス部を挟持して固定するクランプ爪と、
    前記クランプ爪に対して前記回動軸と回動軸方向を平行とする軸支部により相対回動自在に連結され、伸縮動作によって前記軸支部を移動させることで前記クランプ爪を回動させるシリンダ機構と、を有する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のクランプユニット。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のクランプユニットを備えたクランプ装置であって、
    架台部と、
    前記架台部上に配設されたX−Y−Z軸方向に移動自在の三軸ユニットと、を備え、
    前記クランプユニットは、前記三軸ユニット上に連設された
    ことを特徴とするクランプ装置。
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