JPH10128787A - オーバーレイ・フィルムのトリミング装置とそれに使用 する打抜き型 - Google Patents
オーバーレイ・フィルムのトリミング装置とそれに使用 する打抜き型Info
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- JPH10128787A JPH10128787A JP29092196A JP29092196A JPH10128787A JP H10128787 A JPH10128787 A JP H10128787A JP 29092196 A JP29092196 A JP 29092196A JP 29092196 A JP29092196 A JP 29092196A JP H10128787 A JPH10128787 A JP H10128787A
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-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C45/00—Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
- B29C45/0053—Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor combined with a final operation, e.g. shaping
Abstract
(57)【要約】
【課題】 簡単な構成で、インモールド射出成形された
プラスチック成形品の周縁部からはみ出したオーバーレ
イ・フィルムの余剰部分をきれいに、且つ、確実に剪断
して切除できるようにする。 【解決手段】 プラスチック成形品（Ｗ）を位置決め台
座（２）に載せた所定のトリミング位置にセットし、そ
の周縁部からはみ出した前記オーバーレイ・フィルム
（Ｆ）の余剰部をフィルム載せ台（５）に載せて、当該
プラスチック成形品（Ｆ）に対して打抜き型（３）を進
出させると、前記フィルム（Ｆ）の余剰部分の表面が前
記打抜き型（５）の切刃（3a）に対して略直交した状態
に支持され、フィルム（Ｆ）が剪断方向に逃げることな
く、切刃（3a）による剪断力がそのフィルム（Ｆ）の表
面に対して直交する方向に作用するので、きれいに、且
つ確実に剪断できる。
プラスチック成形品の周縁部からはみ出したオーバーレ
イ・フィルムの余剰部分をきれいに、且つ、確実に剪断
して切除できるようにする。 【解決手段】 プラスチック成形品（Ｗ）を位置決め台
座（２）に載せた所定のトリミング位置にセットし、そ
の周縁部からはみ出した前記オーバーレイ・フィルム
（Ｆ）の余剰部をフィルム載せ台（５）に載せて、当該
プラスチック成形品（Ｆ）に対して打抜き型（３）を進
出させると、前記フィルム（Ｆ）の余剰部分の表面が前
記打抜き型（５）の切刃（3a）に対して略直交した状態
に支持され、フィルム（Ｆ）が剪断方向に逃げることな
く、切刃（3a）による剪断力がそのフィルム（Ｆ）の表
面に対して直交する方向に作用するので、きれいに、且
つ確実に剪断できる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、インモールド射出
成形により表面にオーバーレイ・フィルムを上張りした
プラスチック成形品の周縁部にはみ出した前記オーバー
レイ・フィルムの余剰部を打抜き型の切刃で剪断して切
除するオーバーレイ・フィルムのトリミング装置に関す
る。
成形により表面にオーバーレイ・フィルムを上張りした
プラスチック成形品の周縁部にはみ出した前記オーバー
レイ・フィルムの余剰部を打抜き型の切刃で剪断して切
除するオーバーレイ・フィルムのトリミング装置に関す
る。
【０００２】
【従来の技術】自動車の車内に取り付けるインパネ等の
プラスチック成形部品に関しては、見た目の高級感を醸
し出すために、それをＡＢＳ樹脂やポリカーボネート等
の成形材料で射出成形する際に、その射出成形金型内
に、裏面に木目模様等が印刷された熱可塑性樹脂フィル
ムを予めセットした状態で、その金型内に溶融樹脂を金
型内に射出圧入して、成形加工と表面加工を同時に行う
インモールド射出成形が行われている。
プラスチック成形部品に関しては、見た目の高級感を醸
し出すために、それをＡＢＳ樹脂やポリカーボネート等
の成形材料で射出成形する際に、その射出成形金型内
に、裏面に木目模様等が印刷された熱可塑性樹脂フィル
ムを予めセットした状態で、その金型内に溶融樹脂を金
型内に射出圧入して、成形加工と表面加工を同時に行う
インモールド射出成形が行われている。
【０００３】 このインモールド射出成形法は、図２
（ａ）に示すように、まず、熱可塑性樹脂製のオーバー
レイ・フィルムＦを加熱軟化させた状態でプラスチック
成形品の射出成形金型１０を構成する凹型１１と凸型１
２の間にセットした後、凹型１１の内外に通ずる小孔１
３から凹型１１内の空気をバキュームで抜いて前記フィ
ルムＦを真空成形法により凹型１１の内面に沿って密着
させ、凸型１２に穿設された湯口１４から射出ラム１５
によりプラスチック成形品の成形材料となる溶融樹脂を
金型１０内に射出圧入する。この溶融樹脂が金型１０内
で冷却固化してプラスチック成形品Ｗの射出成形が完了
すると同時に、その表面に表皮材となる熱可塑性樹脂フ
ィルムＦが上張りされ、金型１０を図２（ｂ）の如く型
開きしてプラスチック成形品Ｗを取り出す。
（ａ）に示すように、まず、熱可塑性樹脂製のオーバー
レイ・フィルムＦを加熱軟化させた状態でプラスチック
成形品の射出成形金型１０を構成する凹型１１と凸型１
２の間にセットした後、凹型１１の内外に通ずる小孔１
３から凹型１１内の空気をバキュームで抜いて前記フィ
ルムＦを真空成形法により凹型１１の内面に沿って密着
させ、凸型１２に穿設された湯口１４から射出ラム１５
によりプラスチック成形品の成形材料となる溶融樹脂を
金型１０内に射出圧入する。この溶融樹脂が金型１０内
で冷却固化してプラスチック成形品Ｗの射出成形が完了
すると同時に、その表面に表皮材となる熱可塑性樹脂フ
ィルムＦが上張りされ、金型１０を図２（ｂ）の如く型
開きしてプラスチック成形品Ｗを取り出す。
【０００４】 次いで、当該成形品Ｗの周縁部からはみ
出したフィルムＦの余剰部を切除するトリミング加工を
行う。このトリミング加工は、表皮材となっているフィ
ルムの余剰部を成形品の周縁部できれいに切り取る必要
があり、このため従来は、図２（ｃ）に示すように、プ
ラスチック成形品Ｗの輪郭よりも、オーバーレイ・フィ
ルムＦをプラスチック成形品Ｗの輪郭に沿ってきれいに
剪断し得る適正なギャップ分だけ大きな剪断輪郭を有す
る切刃１５ａを精度良く形成した鉄製の打抜き型１５を
用いて、成形品Ｗの周縁部にはみ出たフィルムＦの余剰
部を剪断して切除するようにしていた。
出したフィルムＦの余剰部を切除するトリミング加工を
行う。このトリミング加工は、表皮材となっているフィ
ルムの余剰部を成形品の周縁部できれいに切り取る必要
があり、このため従来は、図２（ｃ）に示すように、プ
ラスチック成形品Ｗの輪郭よりも、オーバーレイ・フィ
ルムＦをプラスチック成形品Ｗの輪郭に沿ってきれいに
剪断し得る適正なギャップ分だけ大きな剪断輪郭を有す
る切刃１５ａを精度良く形成した鉄製の打抜き型１５を
用いて、成形品Ｗの周縁部にはみ出たフィルムＦの余剰
部を剪断して切除するようにしていた。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、鉄製の
打抜き型１５を用いてオーバーレイ・フィルムＦを剪断
すると、寸法誤差が許容範囲内に収まっているプラスチ
ック成形品Ｗについて同じ打抜き型を用いても、オーバ
ーレイ・フィルムＦをきれいに剪断することができずに
オーバーレイ・フィルムＦが成形品Ｗの周縁部で引き千
切られたように破断する製品不良を生じることがあり、
不良率が比較的高く歩留りが悪いという問題があった。
特に、オーバーレイ・フィルムＦが撓みやすくしなやか
な素材で形成されたものにあっては、打抜き型１５の切
刃１５ａを当てたときに、その余剰部が剪断方向に逃げ
てしまうため、フィルムＦと直交する方向に剪断力を作
用させることができず、切れが悪いという問題があっ
た。このため、Ｘ−Ｙ制御されるレーザカッタをプラス
チック成形品Ｗの輪郭線に沿って移動させることによ
り、オーバーレイ・フィルムＦの余剰部分を切り取るこ
とを試みたが、この場合は、レーザ光線で焼き切ったと
きに生ずる硝煙が成形品に付着して表面が白くなるとい
う問題を生じた。
打抜き型１５を用いてオーバーレイ・フィルムＦを剪断
すると、寸法誤差が許容範囲内に収まっているプラスチ
ック成形品Ｗについて同じ打抜き型を用いても、オーバ
ーレイ・フィルムＦをきれいに剪断することができずに
オーバーレイ・フィルムＦが成形品Ｗの周縁部で引き千
切られたように破断する製品不良を生じることがあり、
不良率が比較的高く歩留りが悪いという問題があった。
特に、オーバーレイ・フィルムＦが撓みやすくしなやか
な素材で形成されたものにあっては、打抜き型１５の切
刃１５ａを当てたときに、その余剰部が剪断方向に逃げ
てしまうため、フィルムＦと直交する方向に剪断力を作
用させることができず、切れが悪いという問題があっ
た。このため、Ｘ−Ｙ制御されるレーザカッタをプラス
チック成形品Ｗの輪郭線に沿って移動させることによ
り、オーバーレイ・フィルムＦの余剰部分を切り取るこ
とを試みたが、この場合は、レーザ光線で焼き切ったと
きに生ずる硝煙が成形品に付着して表面が白くなるとい
う問題を生じた。
【０００６】 そこで本発明は、簡単な構成で、インモ
ールド射出成形されたプラスチック成形品の周縁部から
はみ出したオーバーレイ・フィルムの余剰部分をきれい
に、且つ、確実に切り取ることができるようにすること
を技術的課題としている。
ールド射出成形されたプラスチック成形品の周縁部から
はみ出したオーバーレイ・フィルムの余剰部分をきれい
に、且つ、確実に切り取ることができるようにすること
を技術的課題としている。
【０００７】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、本発明は、インモールド射出成形により表面にオー
バーレイ・フィルムを上張りしたプラスチック成形品の
周縁部にはみ出した前記オーバーレイ・フィルムの余剰
部を打抜き型の切刃で剪断して切除するオーバーレイ・
フィルムのトリミング装置において、前記プラスチック
成形品を所定のトリミング位置にセットする位置決め台
座と、当該位置決め台座に載せてセットされた前記プラ
スチック成形品の周縁部に沿ってその周縁部からはみ出
した前記オーバーレイ・フィルムの余剰部表面に切刃を
当てるように当該プラスチック成形品に対して相対的に
進退される打抜き型と、前記位置決め台座の周囲に配設
されて当該台座に載せた前記プラスチック成形品の周縁
部からはみ出した前記オーバーレイ・フィルムの余剰部
をその表面が前記打抜き型の切刃に対して略直交した状
態に支持するフィルム載せ台とを具備し、当該フィルム
載せ台が、前記打抜き型の進退方向へ進退自在に設けら
れると共に、前記打抜き型の切刃の剪断力が作用する圧
下方向と逆方向に付勢されていることを特徴とする。
に、本発明は、インモールド射出成形により表面にオー
バーレイ・フィルムを上張りしたプラスチック成形品の
周縁部にはみ出した前記オーバーレイ・フィルムの余剰
部を打抜き型の切刃で剪断して切除するオーバーレイ・
フィルムのトリミング装置において、前記プラスチック
成形品を所定のトリミング位置にセットする位置決め台
座と、当該位置決め台座に載せてセットされた前記プラ
スチック成形品の周縁部に沿ってその周縁部からはみ出
した前記オーバーレイ・フィルムの余剰部表面に切刃を
当てるように当該プラスチック成形品に対して相対的に
進退される打抜き型と、前記位置決め台座の周囲に配設
されて当該台座に載せた前記プラスチック成形品の周縁
部からはみ出した前記オーバーレイ・フィルムの余剰部
をその表面が前記打抜き型の切刃に対して略直交した状
態に支持するフィルム載せ台とを具備し、当該フィルム
載せ台が、前記打抜き型の進退方向へ進退自在に設けら
れると共に、前記打抜き型の切刃の剪断力が作用する圧
下方向と逆方向に付勢されていることを特徴とする。
【０００８】 本発明によれば、プラスチック成形品を
位置決め台座に載せた所定のトリミング位置にセット
し、その周縁部からはみ出した前記オーバーレイ・フィ
ルムの余剰部をフィルム載せ台に載せて、当該プラスチ
ック成形品に対して打抜き型を進出させると、前記フィ
ルムの余剰部分の表面が前記打抜き型の切刃に対して略
直交した状態に支持されるのでフィルムが剪断方向に逃
げることなく、切刃による剪断力がそのフィルム面と直
交する方向に作用してきれいに剪断される。
位置決め台座に載せた所定のトリミング位置にセット
し、その周縁部からはみ出した前記オーバーレイ・フィ
ルムの余剰部をフィルム載せ台に載せて、当該プラスチ
ック成形品に対して打抜き型を進出させると、前記フィ
ルムの余剰部分の表面が前記打抜き型の切刃に対して略
直交した状態に支持されるのでフィルムが剪断方向に逃
げることなく、切刃による剪断力がそのフィルム面と直
交する方向に作用してきれいに剪断される。
【０００９】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施態様を図面に
基づいて具体的に説明する。図１は本発明に係るトリミ
ング装置の概略構成を示す図である。
基づいて具体的に説明する。図１は本発明に係るトリミ
ング装置の概略構成を示す図である。
【００１０】本例のトリミング装置１は、インモールド
射出成形により表面にオーバーレイ・フィルムＦを上張
りしたプラスチック成形品Ｗを所定のトリミング位置に
セットする位置決め台座２と、当該位置決め台座２に載
せてセットされた前記プラスチック成形品Ｗの周縁部に
沿ってその周縁部からはみ出した前記オーバーレイ・フ
ィルムＦの余剰部表面に切刃３ａを当てるように当該プ
ラスチック成形品Ｗに対して相対的に進退せられる打抜
き型３と、前記位置決め台座２の周囲に配設されて当該
台座２に載せた前記プラスチック成形品Ｗの周縁部から
はみ出した前記オーバーレイ・フィルムＦの余剰部をそ
の表面が前記打抜き型３の切刃３ａに対して略直交した
状態に支持するフィルム載せ台５とを具備し、当該フィ
ルム載せ台５が、前記打抜き型３の進退方向へ進退自在
に設けられると共に、スプリング６により前記打抜き型
３の切刃３ａの剪断力が作用する圧下方向と逆方向に付
勢されている。
射出成形により表面にオーバーレイ・フィルムＦを上張
りしたプラスチック成形品Ｗを所定のトリミング位置に
セットする位置決め台座２と、当該位置決め台座２に載
せてセットされた前記プラスチック成形品Ｗの周縁部に
沿ってその周縁部からはみ出した前記オーバーレイ・フ
ィルムＦの余剰部表面に切刃３ａを当てるように当該プ
ラスチック成形品Ｗに対して相対的に進退せられる打抜
き型３と、前記位置決め台座２の周囲に配設されて当該
台座２に載せた前記プラスチック成形品Ｗの周縁部から
はみ出した前記オーバーレイ・フィルムＦの余剰部をそ
の表面が前記打抜き型３の切刃３ａに対して略直交した
状態に支持するフィルム載せ台５とを具備し、当該フィ
ルム載せ台５が、前記打抜き型３の進退方向へ進退自在
に設けられると共に、スプリング６により前記打抜き型
３の切刃３ａの剪断力が作用する圧下方向と逆方向に付
勢されている。
【００１１】前記打抜き型３は、例えばシリンダ４に取
り付けられて、その全体又は少なくともその切刃３ａの
部分が、当該切刃３ａで前記オーバーレイ・フィルムＦ
の余剰部を切除する際に加わる剪断応力によって塑性変
形を生じない程度の硬さと剛性を有し、且つ前記プラス
チック成形品Ｗの成形材料と略等しい線膨張係数を有し
た硬質プラスチック材料で成形されている。そして、打
抜き型３の切刃３ａは、インモールド成形品Ｗの輪郭よ
りもオーバーレイ・フィルムＦを剪断し得る適正なギャ
ップ分だけ大きな剪断輪郭で形成されて成り、その周縁
部３ｂが前記フィルム載せ台５に当接されるように成さ
れている。なお、ここで線膨張係数が略等しいとは、打
抜き型３の切刃３ａと成形品Ｗの輪郭との間に形成され
るギャップが、温度変化に拘らずオーバーレイ・フィル
ムＦをプラスチック成形品Ｗの輪郭に沿ってきれいに剪
断し得る適正な範囲内に維持されることをいう。また、
このオーバーレイ・フィルムＦとして、例えば、ＡＢＳ
樹脂や，ＡＢＳ樹脂とポリカーボネード樹脂を混合した
合成樹脂からなるフィルム基材表面に木目模様等を印刷
した数μｍのインク層が形成され、さらに、その上に厚
さ１２５μｍ程度のアクリル系透明フィルムがコーティ
ングされて、全体として約２００μｍ程度の厚さの合成
樹脂フィルムが用いられている場合に、前記打抜き型３
は、例えば、エポキシ樹脂，ポリカーボネート，ポリフ
ェニレンエーテル（ＰＰＥ樹脂）のスチレン変成体，ポ
リスチレン樹脂（ＰＳ樹脂），ポリフェニレンサルファ
イド（ＰＰＳ樹脂）などの硬質プラスチックで形成され
ている。
り付けられて、その全体又は少なくともその切刃３ａの
部分が、当該切刃３ａで前記オーバーレイ・フィルムＦ
の余剰部を切除する際に加わる剪断応力によって塑性変
形を生じない程度の硬さと剛性を有し、且つ前記プラス
チック成形品Ｗの成形材料と略等しい線膨張係数を有し
た硬質プラスチック材料で成形されている。そして、打
抜き型３の切刃３ａは、インモールド成形品Ｗの輪郭よ
りもオーバーレイ・フィルムＦを剪断し得る適正なギャ
ップ分だけ大きな剪断輪郭で形成されて成り、その周縁
部３ｂが前記フィルム載せ台５に当接されるように成さ
れている。なお、ここで線膨張係数が略等しいとは、打
抜き型３の切刃３ａと成形品Ｗの輪郭との間に形成され
るギャップが、温度変化に拘らずオーバーレイ・フィル
ムＦをプラスチック成形品Ｗの輪郭に沿ってきれいに剪
断し得る適正な範囲内に維持されることをいう。また、
このオーバーレイ・フィルムＦとして、例えば、ＡＢＳ
樹脂や，ＡＢＳ樹脂とポリカーボネード樹脂を混合した
合成樹脂からなるフィルム基材表面に木目模様等を印刷
した数μｍのインク層が形成され、さらに、その上に厚
さ１２５μｍ程度のアクリル系透明フィルムがコーティ
ングされて、全体として約２００μｍ程度の厚さの合成
樹脂フィルムが用いられている場合に、前記打抜き型３
は、例えば、エポキシ樹脂，ポリカーボネート，ポリフ
ェニレンエーテル（ＰＰＥ樹脂）のスチレン変成体，ポ
リスチレン樹脂（ＰＳ樹脂），ポリフェニレンサルファ
イド（ＰＰＳ樹脂）などの硬質プラスチックで形成され
ている。
【００１２】 以上が本発明の一例構成であって、次に
作用について説明する。まず、インモールド射出成形が
終了したプラスチック成形品Ｗを位置決め台座２に装着
すると、その周縁部からはみ出たオーバーレイ・フィル
ムＦは、フィルム載せ台５の上に載せられて略水平に支
持される。ここで、シリンダ４を伸長させると、打抜き
型３が下降されて、その周縁部３ｂとフィルム載せ台５
とでオーバーレイ・フィルムＦの周縁部を支持した状態
で、切刃３ａにより、成形品Ｗの周縁部に沿ってオーバ
ーレイ・フィルムＦの余剰部を剪断する。したがって、
オーバーレイ・フィルムＦが撓み易くしなやかな素材で
形成されている場合であっても、オーバーレイ・フィル
ムＦが剪断方向に逃げることなく、前記フィルムの余剰
部分の表面が前記打抜き型３の切刃３ａに対して略直交
した状態に支持されるので、切刃３ａによる剪断力がそ
のフィルムＦの表面と直交する方向に作用してきれいに
剪断される。
作用について説明する。まず、インモールド射出成形が
終了したプラスチック成形品Ｗを位置決め台座２に装着
すると、その周縁部からはみ出たオーバーレイ・フィル
ムＦは、フィルム載せ台５の上に載せられて略水平に支
持される。ここで、シリンダ４を伸長させると、打抜き
型３が下降されて、その周縁部３ｂとフィルム載せ台５
とでオーバーレイ・フィルムＦの周縁部を支持した状態
で、切刃３ａにより、成形品Ｗの周縁部に沿ってオーバ
ーレイ・フィルムＦの余剰部を剪断する。したがって、
オーバーレイ・フィルムＦが撓み易くしなやかな素材で
形成されている場合であっても、オーバーレイ・フィル
ムＦが剪断方向に逃げることなく、前記フィルムの余剰
部分の表面が前記打抜き型３の切刃３ａに対して略直交
した状態に支持されるので、切刃３ａによる剪断力がそ
のフィルムＦの表面と直交する方向に作用してきれいに
剪断される。
【００１３】 また、打抜き型３は、少なくともその切
刃３ａの部分が、当該切刃３ａで前記オーバーレイ・フ
ィルムＦの余剰部を切除する際に加わる剪断応力によっ
て塑性変形を生じない程度の硬さと剛性を有しているの
で、オーバーレイ・フィルムＦの余剰部を確実に剪断す
ることができる。また、前記プラスチック成形品Ｗの成
形材料と略等しい線膨張係数を有した硬質プラスチック
材料で成形されているので、周囲の気温が変化して成形
品Ｗが膨張／収縮することがあっても、これと同様に膨
張／収縮する。したがって、打抜き型３の切刃３ａと成
形品Ｗの輪郭との間には、オーバーレイ・フィルムＦを
当該成形品Ｗの輪郭に沿ってきれいに剪断し得る適正な
ギャップが維持され、狭くなり過ぎたり広くなり過ぎる
ことがなく、温度変化に伴うギャップ変化を生じないの
で、周囲の温度に拘らずオーバーレイ・フィルムＦをき
れいに剪断できる。さらに、切刃３ａのみを硬質プラス
チックで成形すれば、切刃３ａが磨耗したときに打抜き
型３全体を交換する必要がなく、切刃３ａ部分のみを交
換すれば足り、多品種少量生産にも低コストで対応でき
る。
刃３ａの部分が、当該切刃３ａで前記オーバーレイ・フ
ィルムＦの余剰部を切除する際に加わる剪断応力によっ
て塑性変形を生じない程度の硬さと剛性を有しているの
で、オーバーレイ・フィルムＦの余剰部を確実に剪断す
ることができる。また、前記プラスチック成形品Ｗの成
形材料と略等しい線膨張係数を有した硬質プラスチック
材料で成形されているので、周囲の気温が変化して成形
品Ｗが膨張／収縮することがあっても、これと同様に膨
張／収縮する。したがって、打抜き型３の切刃３ａと成
形品Ｗの輪郭との間には、オーバーレイ・フィルムＦを
当該成形品Ｗの輪郭に沿ってきれいに剪断し得る適正な
ギャップが維持され、狭くなり過ぎたり広くなり過ぎる
ことがなく、温度変化に伴うギャップ変化を生じないの
で、周囲の温度に拘らずオーバーレイ・フィルムＦをき
れいに剪断できる。さらに、切刃３ａのみを硬質プラス
チックで成形すれば、切刃３ａが磨耗したときに打抜き
型３全体を交換する必要がなく、切刃３ａ部分のみを交
換すれば足り、多品種少量生産にも低コストで対応でき
る。
【００１４】
【発明の効果】以上述べたように、本発明に係るトリミ
ング装置によれば、位置決め台座に載せて所定のトリミ
ング位置にセットされたプラスチック成形品の周縁部か
らはみ出した前記オーバーレイ・フィルムの余剰部がフ
ィルム載せ台に支持され、当該プラスチック成形品に対
して打抜き型を進出させたときに、前記フィルムの余剰
部分の表面が前記打抜き型の切刃に対して略直交した状
態に支持されるのでフィルムが剪断方向に逃げることな
く、切刃による剪断力がそのフィルム面と直交する方向
に作用してきれいに、且つ確実に剪断することができる
という大変優れた効果を奏する。また、本発明に係る打
抜き型によれば、少なくとも切刃の部分が、当該切刃で
前記オーバーレイ・フィルムの余剰部を切除する際に加
わる剪断応力によって塑性変形を生じない程度の硬さと
剛性を有すると共に、前記プラスチック成形品の成形材
料と略等しい線膨張係数を有した硬質プラスチック材料
で成形されており、周囲の温度変化に応じてプラスチッ
ク成形品と打抜き型が同様に膨張し又は収縮し、成形品
の周縁部と打抜き型の切刃のギャップが当該成形品の輪
郭に沿ってオーバーレイ・フィルムをきれいに剪断し得
る適正な範囲内に維持されるので、トリミング加工を行
うときの温度に拘らず、成形品の周縁部にはみ出ている
オーバーレイ・フィルムの余剰部をきれいに剪断できる
という効果を有する。
ング装置によれば、位置決め台座に載せて所定のトリミ
ング位置にセットされたプラスチック成形品の周縁部か
らはみ出した前記オーバーレイ・フィルムの余剰部がフ
ィルム載せ台に支持され、当該プラスチック成形品に対
して打抜き型を進出させたときに、前記フィルムの余剰
部分の表面が前記打抜き型の切刃に対して略直交した状
態に支持されるのでフィルムが剪断方向に逃げることな
く、切刃による剪断力がそのフィルム面と直交する方向
に作用してきれいに、且つ確実に剪断することができる
という大変優れた効果を奏する。また、本発明に係る打
抜き型によれば、少なくとも切刃の部分が、当該切刃で
前記オーバーレイ・フィルムの余剰部を切除する際に加
わる剪断応力によって塑性変形を生じない程度の硬さと
剛性を有すると共に、前記プラスチック成形品の成形材
料と略等しい線膨張係数を有した硬質プラスチック材料
で成形されており、周囲の温度変化に応じてプラスチッ
ク成形品と打抜き型が同様に膨張し又は収縮し、成形品
の周縁部と打抜き型の切刃のギャップが当該成形品の輪
郭に沿ってオーバーレイ・フィルムをきれいに剪断し得
る適正な範囲内に維持されるので、トリミング加工を行
うときの温度に拘らず、成形品の周縁部にはみ出ている
オーバーレイ・フィルムの余剰部をきれいに剪断できる
という効果を有する。
【図１】 本発明に係るトリミング装置の概略構成を示
す図。
す図。
【図２】（ａ）〜（ｃ）はインモールド射出成形法の説
明図。
明図。
１・・・・・トリミング装置 Ｆ・・・・・オーバーレイ・フィルム Ｗ・・・・・プラスチック成形品 ２・・・・・位置決め台座 ３・・・・・打抜き型 ３ａ・・・・切刃 ４・・・・・シリンダ（進退機構） ５・・・・・フィルム載せ台
Claims (2)
- 【請求項１】 インモールド射出成形により表面にオー
バーレイ・フィルム（Ｆ）を上張りしたプラスチック成
形品（Ｗ）の周縁部にはみ出した前記オーバーレイ・フ
ィルム（Ｆ）の余剰部を打抜き型（３）の切刃（3a）で
剪断して切除するオーバーレイ・フィルムのトリミング
装置において、 前記プラスチック成形品（Ｗ）を所定のトリミング位置
にセットする位置決め台座（２）と、当該位置決め台座
（２）に載せてセットされた前記プラスチック成形品
（Ｗ）の周縁部に沿ってその周縁部からはみ出した前記
オーバーレイ・フィルム（Ｆ）の余剰部表面に切刃を当
てるように当該プラスチック成形品に対して相対的に進
退せられる打抜き型（３）と、前記位置決め台座（２）
の周囲に配設されて当該台座（２）に載せた前記プラス
チック成形品（Ｗ）の周縁部からはみ出した前記オーバ
ーレイ・フィルム（Ｆ）の余剰部をその表面が前記打抜
き型（３）の切刃（3a）に対して略直交した状態に支持
するフィルム載せ台（５）とを具備し、当該フィルム載
せ台（５）が、前記打抜き型（３）の進退方向へ進退自
在に設けられると共に、前記打抜き型（３）の切刃（3
a）の剪断力が作用する圧下方向と逆方向に付勢されて
いることを特徴とするオーバーレイ・フィルムのトリミ
ング装置。 - 【請求項２】 インモールド射出成形により表面にオー
バーレイ・フィルム（Ｆ）を上張りしたプラスチック成
形品（Ｗ）の周縁部からはみ出した前記オーバーレイ・
フィルム（Ｆ）の余剰部を剪断して切除するトリミング
装置に用いられる打抜き型であって、 その全体又は少なくともその切刃（3a）の部分が、当該
切刃（3a）で前記オーバーレイ・フィルム（Ｆ）の余剰
部を切除する際に加わる剪断応力によって塑性変形を生
じない程度の硬さと剛性を有し、且つ前記プラスチック
成形品の成形材料と略等しい線膨張係数を有した硬質プ
ラスチック材料で成形されていることを特徴とする打抜
き型。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29092196A JPH10128787A (ja) | 1996-10-31 | 1996-10-31 | オーバーレイ・フィルムのトリミング装置とそれに使用 する打抜き型 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29092196A JPH10128787A (ja) | 1996-10-31 | 1996-10-31 | オーバーレイ・フィルムのトリミング装置とそれに使用 する打抜き型 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10128787A true JPH10128787A (ja) | 1998-05-19 |
Family
ID=17762240
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP29092196A Pending JPH10128787A (ja) | 1996-10-31 | 1996-10-31 | オーバーレイ・フィルムのトリミング装置とそれに使用 する打抜き型 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10128787A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| GB2341132A (en) * | 1998-07-16 | 2000-03-08 | Gerber Technology Inc | Overlay clamping for cutting systems |
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| JP2014217932A (ja) * | 2013-05-10 | 2014-11-20 | トヨタ自動車九州株式会社 | クランプユニット及びクランプ装置 |
| CN110947839A (zh) * | 2019-11-28 | 2020-04-03 | 无锡曙光模具有限公司 | 一种汽车发动机机仓覆盖件的成型模具 |
| CN110947839B (zh) * | 2019-11-28 | 2024-04-26 | 无锡曙光模具有限公司 | 一种汽车发动机机仓覆盖件的成型模具 |
-
1996
- 1996-10-31 JP JP29092196A patent/JPH10128787A/ja active Pending
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| WO2013121250A1 (en) * | 2012-02-16 | 2013-08-22 | Ivoplast Srl | Chair or seat in plastic material with covering and method for obtaining it |
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