以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。この場合、画像処理装置としての複合機について説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態における複合機の制御ブロック図である。
図において、10はインターネットファックシミリ通信を行う機能及びダイレクトSMTP通信を行う機能を備えた複合機であり、該複合機10は、複合機10の全体の制御を行う制御部20、RAM、ROM等のメモリから成る記憶装置Me、スキャナ等から成り、原稿の画像を読み取り、画像データを生成する画像読取部11、ページ記述言語で記載された印刷データを解析して、例えば、PostScript形式の印刷データを解釈し、PostScript形式の印刷データに基づいて媒体としての図示されない用紙に対して印刷処理を行う電子写真式の印刷部12、ネットワーク30に接続され、ネットワーク30を介して各種のプロトコルを使用してデータ、メール等の送信及び受信(送受信)を行う通信部としてのネットワーク通信部13、TIFF(Tagged Image File Format)形式の画像データをPostScript形式の印刷データに変換したり、PostScript形式の印刷データをTIFF形式の画像データに変換したりして、ファイルフォーマットの変換処理を行うデータ変換処理手段としてのデータ変換部14、画像ファイルが添付されたメールを送信する場合に、メールとして送信可能なフォーマットであるメールフォーマットでメールを生成するメール生成処理手段としてのメール生成部15、受信したメールを解析することによって、メールに添付された画像ファイルを読み込んだり、送信元の複合機のメールアドレス等のような、メールに付加されている情報、すなわち、メール付加情報を読み込んだりするメール解析処理手段としてのメール解析部16、複合機10のメールアドレス、設定値等のデータを記録するための記憶部としてのデータ記憶部17、複合機10のステータス、処理状況等の複合機10の状態を監視し、所定の処理(ジョブ)、本実施の形態においては、印刷処理を行うことができるかどうかを判断する処理可否判断処理手段としての印刷可否判断部18、表示・操作部19等を備える。該表示・操作部19は、複合機10のステータス、メニュー等の情報を表示して、複合機10の操作者に所定の情報を通知するための表示部、及び操作者が複合機10の設定の変更、機能の選択(実行)等を行うための操作部を備える。
前記印刷部12は、画像読取部11によって生成された画像データについて印刷処理を行ったり、メール及びメールに添付ファイルとして添付された画像ファイルについて印刷処理を行ったりするために、所定の方式、本実施の形態においては、電子写真式の印刷処理を行うための、図示されない印刷機構を備え、該印刷機構は、複合機10の本体、すなわち、装置本体に対して着脱自在に配設され、画像を形成するための画像形成ユニット、露光装置としてのLEDヘッドを備えた露光ユニット、転写部材としての転写ローラを備えた転写ユニット、定着装置としての定着器を備えた定着ユニット等の各ユニットを備える。また、印刷機構には、装置本体に対して着脱自在に、用紙を収容する媒体収容部としての用紙カセットが配設されるとともに、画像形成ユニットの本体、すなわち、画像形成ユニット本体に対して着脱自在に、現像剤としてのトナーを収容する現像剤収容部としてのトナーカートリッジが配設される。
そして、印刷機構において、像担持体としての感光体ドラムの表面が、帯電装置としての帯電ローラによって帯電させられ、LEDヘッドによって露光されて潜像としての静電潜像が形成され、該静電潜像に前記トナーカートリッジから現像装置としての現像器に供給されたトナーが付着させられて現像剤像としてのトナー像が形成され、該トナー像が、転写ローラによって用紙に転写され、定着器において定着させられる。
前記画像形成ユニット本体には、トナーカートリッジに収容されたトナーを検出する現像剤検出部としてのトナーセンサが配設され、前記装置本体には、用紙カセットに収容された用紙を検出する媒体検出部としての用紙センサが配設される。
前記ネットワーク通信部13は、複合機10から他の複合機にサーバとしての図示されないメールサーバを介してインターネットファクシミリ通信によってメールを送信する場合、SMTPのクライアントとして送信処理を行い、他の複合機からメールサーバを介してメールが送信された場合、POP3(Post Office Protocol Version3)のクライアントとして受信処理を行う。また、前記ネットワーク通信部13は、ダイレクトSMTP通信によって複合機10から他の複合機にメールを直接送信する場合、SMTPクライアントとして送信処理を行い、他の複合機からメールを直接受信する場合、SMTPサーバとして受信処理を行う。
したがって、操作者が、画像読取部11の原稿載置部に原稿をセットし、表示・操作部19の操作部を操作して、インターネットファクシミリ通信による、画像ファイルが添付されたメールの送信を要求すると、画像読取部11は、原稿の画像を読み取ることによって画像データを生成し、データ変換部14は、データ変換処理を行い、画像データをTIFF形式の画像データに変換し、メール生成部15は、メール生成処理を行い、メールフォーマットでメールを生成し、ネットワーク通信部13は、TIFF形式の画像データから成る画像ファイルが添付されたメールをメールサーバを介して他の複合機に送信する。
また、操作者が、表示・操作部19の操作部を操作して、ダイレクトSMTP通信による、画像ファイルが添付されたメールの送信を要求すると、ネットワーク通信部13は、TIFF形式の画像データから成る画像ファイルが添付されたメールをメールサーバを介することなく他の複合機に送信する。
そして、ネットワーク通信部13が、画像ファイルが添付されたメールを受信すると、メール解析部16は、メール解析処理を行い、受信したメールを解析し、データ変換部14は、TIFF形式の画像データをPostScript形式の印刷データに変換し、印刷部12は、PostScript形式の印刷データに基づいて印刷処理を行う。
このようにして、メールサーバを介してインターネットファクシミリ通信によるメールの送信及び受信を、メールサーバを介することなくダイレクトSMTP通信によるメールの送信及び受信を行うことができる。
なお、操作者が、表示・操作部19の操作部を操作して、インターネットファクシミリ通信による、画像ファイルが添付されたメールの送信を要求する際に、送信先として、ネットワーク30を介して接続された端末装置としての図示されないコンピュータを指定することによって、メールサーバを介することなく、ダイレクトSMTP通信によってコンピュータにメールを送信することもできる。
図2は本発明の第1の実施の形態における画像処理システムを示す図である。
図2に示されるように、複合機10(メールアドレス:mfp100@aaa.com)、他の複合機40(メールアドレス:mfp200@bbb.com)、コンピュータ50(メールアドレス:pc300@aaa.com)及びメールサーバ60は、ネットワーク30を介して接続されて画像形成システムを構成し、通信プロトコルであるTCP/IPによって通信可能にされ、ネットワーク30を介してインターネット70に接続される。なお、ネットワーク30として、LAN(Local Area Network)を使用することができる。
前記複合機10及び他の複合機40は、メールアドレス等の設定情報が異なる以外は同じ構造及び機能を有する。また、コンピュータ50は、SMTPのクライアント及びPOP3のクライアントとしてメールの送信処理及び受信処理を行う。
そして、前記メールサーバ60は、SMTPのサーバ及びPOP3のサーバとして機能し、複合機10、他の複合機40及びコンピュータ50からの送信要求及び受信要求を受け付ける。なお、複合機10に対して、他の複合機40、コンピュータ50等は外部装置を構成する。
次に、前記構成の画像処理システムの動作について説明する。
図3は本発明の第1の実施の形態における画像処理システムの動作を示す第1のフローチャート、図4は本発明の第1の実施の形態における画像処理システムの動作を示す第2のフローチャート、図5は本発明の第1の実施の形態における画像処理システムの動作を示すシーケンス図、図6は本発明の第1の実施の形態におけるダイレクトSMTP通信によって送信されるメールのメールフォーマットの例を示す図、図7は本発明の第1の実施の形態における自身あて転送メールのメールフォーマットの例を示す図、図8は本発明の第1の実施の形態における転送メール情報の例を示す図である。
まず、複合機10を送信先とするメールが、他の複合機40からダイレクトSMTP通信によって送信(ダイレクトSMTP送信)されると、複合機10のネットワーク通信部13は、SMTPを使用し、ネットワーク30を介して他の複合機40との間で通信を行い、他の複合機40からのメールを受信(ダイレクトSMTP受信)する。
次に、メール解析部16は、ネットワーク通信部13が受信したメールを読み込み、受信したメールを解析し、図6に示されるFromフィールドAr1における送信元のメールアドレスがmfp200@bbb.comであること、及びTIFF形式の画像データの画像ファイルFi1が添付されていることを認識する。なお、図6に示されるように、Message−IDフィールドAr2にはメールの識別子が付与される。
次に、前記印刷可否判断部18は、処理可否判断処理を行い、印刷部12において印刷処理を行うことができるかどうかを判断する。そのために、前記印刷可否判断部18の図示されない印刷障害判断処理手段は、印刷障害判断処理を行い、現像剤検出部としてのトナーセンサからの信号を読み込み、トナーカートリッジにトナーがないことを表すトナーエンプティが発生したかどうかを判断し、トナーエンプティが発生した場合に、複合機10に印刷障害が発生したと判断する。また、前記印刷障害判断処理手段は、用紙センサからの信号を読み込み、用紙カセットに用紙がないことを表す用紙切れが発生したかどうかを判断し、用紙切れが発生した場合に、複合機10に印刷障害が発生したと判断する。
トナーエンプティが発生しておらず、かつ、用紙切れが発生していない場合に、前記印刷障害判断処理手段は、複合機10に印刷障害が発生していないと判断する。なお、前記印刷障害判断処理手段は、トナーカートリッジが交換されてトナーエンプティが発生しなくなり、用紙カセットに用紙が補充されて用紙切れが発生しなくなると、複合機10の印刷障害が解除(解消)されたと判断する。
そして、複合機10に印刷障害が発生していない場合に、前記印刷可否判断部18は印刷処理を行うことができると判断し、データ変換部14は、TIFF形式の画像データをPostScript形式の印刷データに変換し、印刷部12は、PostScript形式の印刷データに基づいて印刷処理を行う。
また、例えば、複合機10にトナーエンプティによる印刷障害が発生している場合に、前記印刷可否判断部18は印刷処理を行うことができないと判断し、続いて、印刷可否判断部18の図示されない記録可否判断処理手段は、記録可否判断処理を行い、記憶装置Me(図1)にメール及び画像ファイルFi1を記録することができるかどうかを判断する。そのために、前記記録可否判断処理手段は、印刷処理を行おうとするジョブ数が、記憶装置Meの容量に基づいてあらかじめ決められている印刷可能なジョブ数の上限に達しているかどうかによって、記憶装置Meにメール及び画像ファイルFi1を記録することができるかどうかを判断する。
記憶装置Meにメール及び画像ファイルFi1を記録することができる場合、制御部20の図示されない記録処理手段は、記録処理を行い、記憶装置Meにメール及び画像ファイルFi1を記録する。そして、トナーカートリッジが交換され、トナーが補給されると、データ変換部14は、TIFF形式の画像データをPostScript形式の印刷データに変換し、印刷部12は、PostScript形式の印刷データに基づいて印刷処理を行う。
また、記憶装置Meにメール及び画像ファイルFi1を記録することができない場合、印刷可否判断部18は、印刷処理を行うことができないことを制御部20に通知する。
該制御部20は、印刷可否判断部18からの通知を受けて、データ記憶部17から複合機10のメールアドレスmfp100@aaa.comを読み出し(取得し)、メール生成部15に、他の複合機40からのメールを転送するための、複合機10自体を転送先とするメール、すなわち、自身あて転送メールを生成するように依頼する。
そして、前記メール生成部15は、依頼に基づいて、図7に示されるメールフォーマットで、画像ファイルFi1が添付された自身あて転送メールを生成する。このとき、ToフィールドAr3に、送信先のメールアドレスmfp100@aaa.comが付与され、Message−IDフィールドAr4にはメールの識別子が付与される。
続いて、メール生成部15は、生成した自身あて転送メールをネットワーク通信部13に送るとともに、データ記憶部17に、図8に示されるように、ダイレクトSMTP通信によって受信したメールの送信元のメールアドレスと、自身あて転送メールの識別子の情報とを対応させて、転送メール情報として記録する(図8におけるNo.002)。なお、前記転送メール情報は、自身あて転送メールを複合機10が受信する際に使用される。
次に、前記ネットワーク通信部13は、データ記憶部17にあらかじめ記録されたメールサーバ60の情報を読み出し、SMTPを使用してメールサーバ60との間で通信を行い、自身あて転送メールを、複合機10に送信するためにメールサーバ60に送信する。
そして、該メールサーバ60は、複合機10から送信された自身あて転送メールを、メールサーバ60内の複合機10のメールアドレスに対応するメールボックスに記録する。なお、複合機10は、自身あて転送メールをメールサーバ60に送信すると、他の複合機40の操作者に対して、他の複合機40から複合機10に送信されたメールの転送メールがメールサーバ60のメールボックスに記録されていることを通知するメールを生成し、インターネットファクシミリ通信、ダイレクトSMTP通信、通常のファクシミリ通信等によって他の複合機40に送信することにより、他の複合機40の操作者に、複合機10の送信したメールの受信状況に対する注意喚起を促す。
続いて、前記印刷障害判断処理手段は、トナーカートリッジが交換されて、複合機10における印刷障害が解除されたかどうかを判断し、印刷障害が解除されると、印刷可否判断部18は、印刷処理を行うことができると判断し、その旨を制御部20に通知する。
そして、前記制御部20の図示されない転送条件成立判断処理手段は、転送条件成立判断処理を行い、転送条件が成立するかどうかを、印刷可否判断部18から印刷処理を行うことができる旨の通知を受けたかどうかによって判断し、印刷可否判断部18から印刷処理を行うことができる旨の通知を受けた場合に、転送条件が成立すると判断する。次に、転送条件が成立した場合に、制御部20の図示されない自身あて転送メール確認処理手段は、自身あて転送メール確認処理を行い、データ記憶部17の転送メール情報を参照し、自身あて転送メールがあることを確認し、ネットワーク通信部13に、自身あて転送メールの識別子を通知して、自身あて転送メールの受信を依頼する。
前記ネットワーク通信部13は、ネットワーク30を介して、POP3を使用してメールサーバ60との間で通信を行い、制御部20から通知された識別子に基づいて、mfp100@aaa.comのメールボックスに記録されている自身あて転送メールをインターネットファクシミリ通信によって受信する。そして、メール解析部16は、ネットワーク通信部13が受信した自身あて転送メールを読み込み、解析し、自身あて転送メールに画像ファイルFi1が添付されていることを認識する。
次に、前記データ変換部14は、画像ファイルFi1におけるTIFF形式の画像データをPostScript形式の印刷データに変換し、前記印刷部12は、PostScript形式の印刷データに基づいて印刷処理を行う。
そして、印刷部12による印刷処理が終了すると、前記制御部20は、データ記憶部17の自身あて転送メールに対応する転送メール情報のエントリを削除する。
このように、本実施の形態においては、複合機10において印刷障害が発生しているときにダイレクトSMTP通信によって他の複合機40からメールを受信すると、ネットワーク通信部13によって、受信したメールが自身あて転送メールとしてメールサーバ60に転送されるので、その後、印刷障害が解除されたときに、メールサーバ60から自身あて転送メールを受信することができる。したがって、複合機10において、ダイレクトSMTP通信によるメールの受信を確実に行うことができる。また、他の複合機40において、ダイレクトSMTP通信によるメールの送信を確実に行うことができる。
次に、図3及び4のフローチャートについて説明する。
ステップS1 ネットワーク通信部13は他の複合機40からのメールを受信する。
ステップS2 メール解析部16は他の複合機40からのメールを解析する。
ステップS3 印刷可否判断部18は印刷処理を行うことができるかどうかを判断する。印刷処理を行うことができる場合はステップS4に、印刷処理を行うことができない場合はステップS6に進む。
ステップS4 データ変換部14は画像データを印刷データに変換する。
ステップS5 印刷部12は印刷処理を行い、処理を終了する。
ステップS6 メール生成部15は自身あて転送メールを生成する。
ステップS7 メール生成部15は転送メール情報をデータ記憶部17に記録する。
ステップS8 ネットワーク通信部13は自身あて転送メールをメールサーバ60に送信する。
ステップS9 印刷障害判断処理手段は印刷障害が解除されるのを待機し、印刷障害が解除された場合はステップS10に進む。
ステップS10 自身あて転送メール確認処理手段は自身あて転送メールがあることを確認する。
ステップS11 ネットワーク通信部13は自身あて転送メールを受信する。
ステップS12 メール解析部16は自身あて転送メールを解析する。
ステップS13 データ変換部14は画像データを印刷データに変換する。
ステップS14 印刷部12は印刷処理を行う。
ステップS15 制御部20は転送メール情報のエントリを削除する。
ところで、本実施の形態においては、印刷障害が発生した場合、新しいトナーカートリッジへの交換、用紙の補充等が行われて印刷障害が解除されないと、自身あて転送メールを確認することができないだけでなく、添付された画像ファイルFi1を印刷することができない。
そこで、印刷障害が解除されない場合においても、自身あて転送メールを確認することができ、添付された画像ファイルFi1を印刷することができるようにした本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
図9は本発明の第2の実施の形態における画像処理システムの動作を示す第1のフローチャート、図10は本発明の第2の実施の形態における画像処理システムの動作を示す第2のフローチャート、図11は本発明の第2の実施の形態における画像処理システムの動作を示すシーケンス図、図12は本発明の第2の実施の形態における転送メール情報の経過時間を説明するための図、図13は本発明の第2の実施の形態における外部あて転送メールのメールフォーマットの例を示す図である。
まず、画像処理装置としての複合機10(図1)を送信先とするメールが、他の複合機40からダイレクトSMTP通信によって送信されると、複合機10の通信部としてのネットワーク通信部13は、SMTPを使用してネットワーク30を介して他の複合機40との間で通信を行い、他の複合機40からのメールを受信する。
次に、メール解析処理手段としてのメール解析部16は、ネットワーク通信部13が受信したメールを読み込み、解析し、送信元のメールアドレスを認識するとともに、TIFF形式の画像データの画像ファイルFi1が添付されていることを認識する。
そして、処理可否判断処理手段としての印刷可否判断部18は、複合機10において印刷障害が発生していないかどうかによって、印刷処理を行うことができるかどうかを判断する。印刷障害が発生しておらず、複合機10において印刷処理を行うことができる場合に、データ変換処理手段としてのデータ変換部14は、TIFF形式の画像データをPostScript形式の印刷データに変換し、印刷部12は、PostScript形式の印刷データに基づいて印刷処理を行う。
また、例えば、複合機10にトナーエンプティによる印刷障害が発生している場合に、前記印刷可否判断部18は印刷処理を行うことができないと判断し、印刷可否判断部18の前記記録可否判断処理手段は、記憶装置Meにメール及び画像ファイルFi1を記録することができるかどうかを判断し、記憶装置Meにメール及び画像ファイルFi1を記録することができない場合に、印刷可否判断部18は、印刷処理を行うことができないことを制御部20に通知する。
制御部20は、印刷可否判断部18からの通知を受けて、記憶部としてのデータ記憶部17から複合機10のメールアドレスmfp100@aaa.comを読み出し(取得し)、メール生成処理手段としてのメール生成部15に、複合機10自体を転送先とする、画像ファイルFi1が添付されたメールを生成するように依頼する。
そして、前記メール生成部15は、依頼に基づいて、画像ファイルFi1が添付された自身あて転送メールを生成し、生成した自身あて転送メールをネットワーク通信部13に送るとともに、データ記憶部17に転送メール情報を記録する。
次に、前記ネットワーク通信部13は、データ記憶部17にあらかじめ記録された、サーバとしてのメールサーバ60の情報を読み出し、SMTPを使用してメールサーバ60との間で通信を行い、自身あて転送メールをメールサーバ60に送信する。
そして、該メールサーバ60は、複合機10から送信された自身あて転送メールを、メールサーバ60内の複合機10のメールアドレスに対応するメールボックスに記録する。
ところで、印刷可否判断部18が、印刷処理を行うことができないことを制御部20に通知すると、制御部20の図示されない計時処理手段は、計時処理を行い、あらかじめ設定され、データ記憶部17に記録された待機時間を読み出し、制御部20に内蔵された図示されないタイマを起動し、計時を開始する。なお、前記待機時間は、メールサーバ60のメールボックスに記録された自身あて転送メールを複合機10が受信するためのタイムアウト時間であり、本実施の形態においては、12〔時間〕とされる。
そして、制御部20の図示されない待機時間経過判断処理手段は、待機時間経過判断処理を行い、前記タイマの計時結果に基づいて、待機時間が経過したかどうかを判断する。
次に、前記制御部20の前記転送条件成立判断処理手段は、転送条件が成立するかどうかを、待機時間が経過したかどうかによって判断し、待機時間が経過すると、転送条件が成立すると判断する。
そして、転送条件が成立する場合に、制御部20の前記自身あて転送メール確認処理手段は、データ記憶部17の転送メール情報を参照し、自身あて転送メールがあることを確認し、ネットワーク通信部13に、自身あて転送メールの識別子を通知して、自身あて転送メールの受信を依頼する。
なお、本実施の形態において、前記計時処理手段は、図12に示されるように、転送メール情報のエントリごとにタイマを起動し、複数のタイマによる計時を同時に行う。この場合、データ記憶部17のNo.001には、他の複合機40からダイレクトSMTP通信によって送信されたメールより前に、他の複合機からダイレクトSMTP通信によって送信されたメールの転送メール情報が記録され、No.002には、他の複合機40からダイレクトSMTP通信によって送信されたメールの転送メール情報が記録される。
続いて、前記ネットワーク通信部13は、ネットワーク30を介して、POP3を使用してメールサーバ60との間で通信を行い、制御部20から通知された識別子に基づいて、mfp100@aaa.comのメールボックスに記録されている自身あて転送メールをインターネットファクシミリ通信によって受信する。そして、メール解析部16は、ネットワーク通信部13が受信した自身あて転送メールを読み込み、解析し、自身あて転送メールに画像ファイルFi1が添付されていることを認識する。
そして、制御部20は、他の複合機40からダイレクトSMTP通信によって送信されたメール(メールサーバ60から受信したメール)を再び転送するために、データ記憶部17にあらかじめ設定され、記録されている転送先である端末装置としてのコンピュータ50のメールアドレスpc300@aaa.comを読み出し、メール生成部15に、コンピュータ50を転送先とする、画像ファイルFi1が添付されたメールを生成するように依頼する。
なお、本実施の形態において、コンピュータ50は、複合機10の管理者(システム管理者)のコンピュータであり、管理者によってあらかじめデータ記憶部17にコンピュータ50のメールアドレスが転送先として設定され、記録される。
続いて、前記メール生成部15は、依頼に基づいて、図13に示されるメールフォーマットで、画像ファイルFi1が添付された、コンピュータ50あてのメール(以下「外部あて転送メール」という。)を生成する。図13に示されるToフィールドAr5には、送信先のメールアドレスpc300@aaa.comが付与され、Message−IDフィールドAr6にはメールの識別子が付与される。
次に、前記ネットワーク通信部13は、データ記憶部17にあらかじめ記録されたメールサーバ60の情報を読み出し、SMTPを使用してメールサーバ60との間で通信を行い、外部あて転送メールをメールサーバ60に送信する。
前記複合機10からメールサーバ60への外部あて転送メールの送信が終了すると、制御部20は、データ記憶部17の自身あて転送メールに対応する転送メール情報のエントリを削除し、メールサーバ60は、メールサーバ60内のpc300@aaa.comに対応するメールボックスに複合機10からの外部あて転送メールを記録する。
その後、コンピュータ50が、メールサーバ60に記録された外部あて転送メールを受信することによって、コンピュータ50の利用者である管理者は、転送されたメールを確認したり、メール及び添付された画像ファイルFi1を印刷したりすることができる。
なお、複合機10は、外部あての転送メールをメールサーバ60に送信すると、他の複合機40の操作者に対して、他の複合機40から複合機10に送信されたメールの外部あて転送メールがコンピュータ50に転送されたことを通知するメールを生成し、インターネットファクシミリ通信、ダイレクトSMTP通信、通常のファクシミリ通信等によって他の複合機40に送信することにより、他の複合機40の操作者に、複合機10の送信したメールの受信状況に対する注意喚起を促す。
また、複合機10において、制御部20が、ダイレクトSMTP通信によって受信したメールの送信元である他の複合機40のメールアドレス、外部あて転送メールの転送先であるコンピュータ50のメールアドレス等を含む履歴情報をデータ記憶部17に記録し、操作者の要求に応じて表示・操作部19の表示部に履歴情報を表示することによって、操作者は、ダイレクトSMTP通信によって受信したメールがコンピュータ50に転送されたことを確認することができる。
このように、本実施の形態においては、自身あて転送メールがメールサーバ60に送信された後、待機時間が経過しても印刷障害が解除されない場合に、自身あて転送メールが外部あて転送メールとしてコンピュータ50に転送されるので、複合機10の操作者は、自身あて転送メールを確認したり、メール及び添付された画像ファイルFi1を印刷したりすることができる。
次に、図9及び10のフローチャートについて説明する。
ステップS21 ネットワーク通信部13は他の複合機40からのメールを受信する。
ステップS22 メール解析部16は他の複合機40からのメールを解析する。
ステップS23 印刷可否判断部18は印刷処理を行うことができるかどうかを判断する。印刷処理を行うことができる場合はステップS24に、印刷処理を行うことができない場合はステップS26に進む。
ステップS24 データ変換部14は画像データを印刷データに変換する。
ステップS25 印刷部12は印刷処理を行い、処理を終了する。
ステップS26 メール生成部15は自身あて転送メールを生成する。
ステップS27 メール生成部15は転送メール情報をデータ記憶部17に記録する。
ステップS28 ネットワーク通信部13は自身あて転送メールをメールサーバ60に送信する。
ステップS29 計時処理手段はタイマを起動する。
ステップS30 待機時間経過判断処理手段は待機時間が経過するのを待機し、待機時間が経過した場合はステップS31に進む。
ステップS31 自身あて転送メール確認処理手段は自身あて転送メールがあることを確認する。
ステップS32 ネットワーク通信部13は自身あて転送メールを受信する。
ステップS33 メール解析部16は自身あて転送メールを解析する。
ステップS34 メール生成部15は外部あて転送メールを生成する。
ステップS35 ネットワーク通信部13は外部あて転送メールを送信する。
ステップS36 制御部20は転送メール情報のエントリを削除し、処理を終了する。
ところで、本実施の形態においては、自身あて転送メールがメールサーバ60に送信された後、待機時間が経過すると、自身あて転送メールが外部あて転送メールとしてコンピュータ50に転送されるので、複合機10の操作者は、待機時間が経過するまでは、自身あて転送メールを確認することができず、メール及び添付された画像ファイルFi1を印刷することができない。
そこで、任意のタイミングで自身あて転送メールを確認することができ、メール及び添付された画像ファイルFi1を印刷することができるようにした本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、第1、第2の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
図14は本発明の第3の実施の形態における画像処理システムの動作を示す第1のフローチャート、図15は本発明の第3の実施の形態における画像処理システムの動作を示す第2のフローチャート、図16は本発明の第3の実施の形態における外部あて転送メールを転送するための表示部の転送指示画面の例を示す図である。
まず、画像処理装置としての複合機10を送信先とするメールが、他の複合機40からダイレクトSMTP通信によって送信されると、複合機10の通信部としてのネットワーク通信部13は、SMTPを使用してネットワーク30を介して他の複合機40との間で通信を行い、他の複合機40からのメールを受信する。
次に、メール解析処理手段としてのメール解析部16は、ネットワーク通信部13からメールを読み込み、解析し、送信元のメールアドレスを認識するとともに、TIFF形式の画像データの画像ファイルFi1が添付されていることを認識する。
そして、処理可否判断処理手段としての印刷可否判断部18は、複合機10において印刷障害が発生していないかどうかによって、印刷処理を行うことができるかどうかを判断する。印刷障害が発生しておらず、複合機10において印刷処理を行うことができる場合に、データ変換処理手段としてのデータ変換部14は、TIFF形式の画像データをPostScript形式の印刷データに変換し、印刷部12は、PostScript形式の印刷データに基づいて印刷処理を行う。
また、例えば、複合機10にトナーエンプティによる印刷障害が発生している場合に、前記印刷可否判断部18は印刷処理を行うことができないと判断し、印刷可否判断部18の前記記録可否判断処理手段は、記憶装置Meにメール及び画像ファイルFi1を記録することができるかどうかを判断し、記憶装置Meにメール及び画像ファイルFi1を記録することができない場合に、印刷可否判断部18は、印刷処理を行うことができないことを制御部20に通知する。
該制御部20は、印刷可否判断部18からの通知を受けて、記憶部としてのデータ記憶部17から複合機10のメールアドレスmfp100@aaa.comを読み出し(取得し)、メール生成処理手段としてのメール生成部15に、複合機10自体を転送先とする、画像ファイルFi1が添付されたメールを生成するように依頼する。
続いて、前記メール生成部15は、依頼に基づいて、画像ファイルFi1が添付されたメールを生成し、生成した自身あて転送メールをネットワーク通信部13に送るとともに、データ記憶部17に転送メール情報を記録する。
次に、前記ネットワーク通信部13は、データ記憶部17にあらかじめ記録された、サーバとしてのメールサーバ60の情報を読み出し、SMTPを使用してメールサーバ60との間で通信を行い、自身あて転送メールをメールサーバ60に送信する。
そして、該メールサーバ60は、複合機10から送信された自身あて転送メールを、メールサーバ60内の複合機10のメールアドレスに対応するメールボックスに記録する。
続いて、自身あて転送メールがメールサーバ60に送信されると、制御部20の図示されない表示処理手段は、表示処理を行い、表示・操作部19の表示部に、図16に示されるような転送指示画面を形成する。
なお、該転送指示画面において、p1は、データ記憶部17に記録された転送メール情報のうちの、ダイレクトSMTP通信によって受信したメールの送信元のメールアドレス、及び受信時刻を表示するための領域であり、p2は転送先のメールアドレスを表示する領域である。また、k1はメールの転送を開始するための実行キーであり、k2は戻るキーである。
続いて、制御部20の図示されない転送要求判断処理手段は、転送要求判断処理を行い、操作者による転送要求があるかどうかを判断する。
そして、操作者が、領域p1において、自身あて転送メールのうちの、送信元のメールアドレスがmfp200@bbb.comである他の複合機40から受信したメールを選択し、転送先のメールアドレスとして、例えば、コンピュータ50のメールアドレスpc300@aaa.comを入力して実行キーk1にタッチ(押下)すると、転送要求判断処理手段は、操作者による転送要求があると判断する。
次に、前記制御部20の前記転送条件成立判断処理手段は、転送条件が成立するかどうかを、操作者による転送要求があるかどうかによって判断し、操作者による転送要求がある場合、転送条件が成立したと判断する。
そして、転送条件が成立した場合に、制御部20の前記自身あて転送メール確認処理手段は、データ記憶部17の転送メール情報を参照し、自身あて転送メールがあることを確認し、ネットワーク通信部13に、自身あて転送メールの識別子を通知して、自身あて転送メールの受信を依頼する。
前記ネットワーク通信部13は、ネットワーク30を介して、POP3を使用してメールサーバ60との間で通信を行い、制御部20から通知された識別子に基づいて、mfp100@aaa.comのメールボックスに記録されている自身あて転送メールをインターネットファクシミリ通信によって受信する。そして、メール解析部16は、ネットワーク通信部13が受信した自身あて転送メールを読み込み、解析し、自身あて転送メールに画像ファイルFi1が添付されていることを認識する。
次に、制御部20は、他の複合機40からダイレクトSMTP通信によって送信されたメール(メールサーバ60から受信したメール)を再び転送するために、データ記憶部17にあらかじめ設定され、記録されている転送先である端末装置としてのコンピュータ50のメールアドレスpc300@aaa.comを読み出し、メール生成部15に、コンピュータ50を転送先とする、画像ファイルFi1が添付されたメールを生成するように依頼する。
前記メール生成部15は、依頼に基づいて、画像ファイルFi1が添付された、コンピュータ50あての外部あて転送メールを生成する。
次に、前記ネットワーク通信部13は、データ記憶部17にあらかじめ記録されたメールサーバ60の情報を読み出し、SMTPを使用してメールサーバ60との間で通信を行い、外部あて転送メールをメールサーバ60に送信する。
前記複合機10からメールサーバ60への外部あて転送メールの送信が終了すると、制御部20は、データ記憶部17の自身あて転送メールに対応する転送メール情報のエントリを削除し、メールサーバ60は、メールサーバ60内のpc300@aaa.comに対応するメールボックスに複合機10からの外部あて転送メールを記録する。
その後、コンピュータ50が、メールサーバ60に記録された外部あて転送メールを受信することによって、コンピュータ50の利用者である管理者は、転送されたメールを確認したり、メール及び添付された画像ファイルFi1を印刷したりすることができる。
なお、複合機10は、外部あての転送メールをメールサーバ60に送信すると、他の複合機40の操作者に対して、他の複合機40から複合機10に送信されたメールの外部あて転送メールがコンピュータ50に転送されたことを通知するメールを生成し、インターネットファクシミリ通信、ダイレクトSMTP通信、通常のファクシミリ通信等によって他の複合機40に送信することにより、他の複合機40の操作者に、複合機10の送信したメールの受信状況に対する注意喚起を促す。
このように、本実施の形態においては、自身あて転送メールがメールサーバ60に送信された後、操作者が表示・操作部19を操作することによって、自身あて転送メールを外部あて転送メールとしてコンピュータ50に転送することができるので、管理者は、任意のタイミングで自身あて転送メールを確認したり、メール及び添付された画像ファイルFi1を印刷したりすることができる。
次に、図14及び15のフローチャートについて説明する。
ステップS41 ネットワーク通信部13は他の複合機40からのメールを受信する。
ステップS42 メール解析部16は他の複合機40からのメールを解析する。
ステップS43 印刷可否判断部18は印刷処理を行うことができるかどうかを判断する。印刷処理を行うことができる場合はステップS44に、印刷処理を行うことができない場合はステップS46に進む。
ステップS44 データ変換部14は画像データを印刷データに変換する。
ステップS45 印刷部12は印刷処理を行い、処理を終了する。
ステップS46 メール生成部15は自身あて転送メールを生成する。
ステップS47 メール生成部15は転送メール情報をデータ記憶部17に記録する。
ステップS48 ネットワーク通信部13は自身あて転送メールをメールサーバ60に送信する。
ステップS49 転送要求判断処理手段は操作者による転送要求があるかどうかを判断し、転送要求がある場合はステップS50に進む。
ステップS50 自身あて転送メール確認処理手段は自身あて転送メールがあることを確認する。
ステップS51 ネットワーク通信部13は自身あて転送メールを受信する。
ステップS52 メール解析部16は自身あて転送メールを解析する。
ステップS53 メール生成部15は外部あて転送メールを生成する。
ステップS54 ネットワーク通信部13は外部あて転送メールをメールサーバ60に送信する。
ステップS55 制御部20は転送メール情報のエントリを削除し、処理を終了する。
次に、前記第1〜第3の実施の形態における画像処理システムを組み合わせた本発明の第4の実施の形態について説明する。なお、第1〜第3の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
図17は本発明の第4の実施の形態における画像処理システムの動作を示す第1のフローチャート、図18は本発明の第4の実施の形態における画像処理システムの動作を示す第2のフローチャートである。
この場合、ステップS61〜ステップS68の各処理は、第1の実施の形態におけるステップS1〜ステップS8の各処理と同じである。本実施の形態においては、ステップS68の処理が行われた後、印刷障害判断処理手段によって、印刷障害が解除されたかどうかが判断され、操作者によってトナーカートリッジが交換され、印刷障害が解除されると、制御部20の図示されない自身あて転送メール受信処理手段は、自身あて転送メール受信処理を行い、第1の実施の形態におけるステップS10〜ステップS15の各処理を行う。
また、印刷障害が解除されない場合、制御部20の前記計時処理手段は、タイマを起動し、計時を開始し、制御部20の前記待機時間経過判断処理手段は、待機時間が経過したかどうかを判断する。そして、待機時間が経過すると、制御部20の図示されない第1の外部あて転送メール送受信処理手段は、第1の外部あて転送メール送受信処理を行い、第2の実施の形態におけるステップS31〜ステップS36の各処理を行う。
また、待機時間が経過していない場合、制御部20の前記転送要求判断処理手段は、待機時間が経過する前に、操作者による転送要求があるかどうかを判断し、転送要求がある場合、制御部20の図示されない第2の外部あて転送メール送受信処理手段は、第2の外部あて転送メール送受信処理を行い、第3の実施の形態におけるステップS50〜ステップS55の各処理を行う。
次に、図17及び18のフローチャートについて説明する。
ステップS61 ネットワーク通信部13は他の複合機40からのメールを受信する。
ステップS62 メール解析部16は他の複合機40からのメールを解析する。
ステップS63 印刷可否判断部18は印刷処理を行うことができるかどうかを判断する。印刷処理を行うことができる場合はステップS64に、印刷処理を行うことができない場合はステップS66に進む。
ステップS64 データ変換部14は画像データを印刷データに変換する。
ステップS65 印刷部12は印刷処理を行い、処理を終了する。
ステップS66 メール生成部15は自身あて転送メールを生成する。
ステップS67 メール生成部15は転送メール情報をデータ記憶部17に記録する。
ステップS68 ネットワーク通信部13は自身あて転送メールをメールサーバ60に送信する。
ステップS69 印刷障害判断処理手段は印刷障害が解除されたかどうかを判断する。印刷障害が解除された場合はステップS70に、印刷障害が解除されていない場合はステップS71に進む。
ステップS70 自身あて転送メール受信処理手段は自身あて転送メール受信処理を行い、処理を終了する。
ステップS71 計時処理手段はタイマを起動する。
ステップS72 待機時間経過判断処理手段は待機時間が経過したかどうかを判断する。待機時間が経過した場合はステップS73に、待機時間が経過していない場合はステップS74に進む。
ステップS73 第1の外部あて転送メール送受信処理手段は第1の外部あて転送メール送受信処理を行い、処理を終了する。
ステップS74 転送要求判断処理手段は操作者による転送要求があるかどうかを判断する。操作者による転送要求がある場合はステップS75に進み、操作者による転送要求がない場合はステップS69に戻る。
ステップS75 第2の外部あて転送メール送受信処理手段は第2の外部あて転送メール送受信処理を行い、処理を終了する。
次に、複合機10において、トナーエンプティ、用紙切れ等のほかに、例えば、定着ユニットの異常による印刷障害が発生した場合においても、ダイレクトSMTP通信によるメールの受信及び送信を確実に行うことができるようにした本発明の第5の実施の形態について説明する。なお、第1〜第4の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
図19は本発明の第5の実施の形態における複合機の制御ブロック図である。
本実施の形態において、印刷部12は印刷機構を備え、該印刷機構は、装置本体に対して着脱自在に配設された画像形成ユニット、露光ユニット、転写ユニット、定着ユニット等の各ユニットを備え、各ユニットに異常が発生した場合、例えば、各ユニットのハードウェアに故障が発生した場合に、ユニットを新しいものと交換することができるようになっている。そのために、前記装置本体は、各ユニットのハードウェアに故障が発生したことを検出するためのエラーセンサを備える。
また、画像処理装置としての複合機10は、印刷障害解除時間判断処理手段としての、かつ、転送メール送信制御処理手段としての転送メール送信制御部29を備え、該転送メール送信制御部29は、印刷障害解除時間判断処理としての転送メール送信制御処理を行い、発生した印刷障害の種類の類型を判断し、発生した印刷障害の種類に応じて外部あて転送メールの送信方法を変更する。
次に、前記構成の複合機10の動作について説明する。
図20は本発明の第5の実施の形態における画像処理システムの動作を示す第1のフローチャート、図21は本発明の第5の実施の形態における画像処理システムの動作を示す第2のフローチャート、図22は本発明の第5の実施の形態における画像処理システムの動作を示すシーケンス図である。
まず、複合機10を送信先とするメールが、他の複合機40からダイレクトSMTP通信によって送信されると、複合機10の通信部としてのネットワーク通信部13は、SMTPを使用してネットワーク30を介して他の複合機40との間で通信を行い、他の複合機40からのメールを受信する。
次に、メール解析処理手段としてのメール解析部16は、ネットワーク通信部13が受信したメールを読み込み、解析し、送信元のメールアドレスを認識するとともに、TIFF形式の画像データの画像ファイルFi1が添付されていることを認識する。
次に、処理可否判断処理手段としての前記印刷可否判断部18は、印刷部12において印刷処理を行うことができるかどうかを判断する。そのために、印刷可否判断部18の前記印刷障害判断処理手段は、現像剤検出部としてのトナーセンサからの信号を読み込み、トナーエンプティが発生したかどうかを判断し、トナーエンプティが発生した場合に、複合機10に印刷障害が発生したと判断する。また、前記印刷障害判断処理手段は、媒体検出部としての用紙センサからの信号を読み込み、用紙切れが発生したかどうかを判断し、用紙切れが発生した場合に、複合機10に印刷障害が発生したと判断する。さらに、印刷障害判断処理手段は、エラーセンサからの信号を読み込み、所定のユニット、この場合、定着ユニットのハードウェアに故障が発生したかどうかを判断し、定着ユニットのハードウェアに故障が発生した場合に、複合機10に印刷障害が発生したと判断する。
そして、前記印刷障害判断処理手段は、トナーエンプティが発生しておらず、用紙切れが発生しておらず、定着ユニットのハードウェアに故障が発生していない場合に、複合機10に印刷障害が発生していないと判断する。さらに、前記印刷障害判断処理手段は、トナーカートリッジが交換されてトナーエンプティが発生しなくなるか、用紙カセットに用紙が補充されて用紙切れが発生しなくなるか、又は所定のユニットが交換されてハードウェアの故障がなくなると、複合機10の印刷障害が解除されたと判断する。
複合機10に印刷障害が発生しておらず、複合機10において印刷処理を行うことができる場合、データ変換処理手段としてのデータ変換部14は、TIFF形式の画像データをPostScript形式の印刷データに変換し、印刷部12は、PostScript形式の印刷データに基づいて印刷処理を行う。
また、印刷障害が発生している場合、前記印刷可否判断部18は印刷処理を行うことができないと判断し、印刷可否判断部18の前記記録可否判断処理手段は、記憶装置Meにメール及び画像ファイルFi1を記録することができるかどうかを判断し、記憶装置Meにメール及び画像ファイルFi1を記録することができない場合に、印刷可否判断部18は、印刷処理を行うことができないことを転送メール送信制御部29に通知する。
該転送メール送信制御部29は、発生した印刷障害の種類に基づいて、印刷障害を解除するのに時間を要するかどうかを判断する。そして、トナーエンプティ、用紙切れ等による印刷障害が発生した場合、転送メール送信制御部29は印刷障害を解除するのに時間を要しないと判断し、ユニット、例えば、定着ユニットのハードウェアの故障による印刷障害が発生した場合、定着ユニットを交換する必要があるので、転送メール送信制御部29は印刷障害を解除するのに時間を要すると判断する。
また、印刷障害を解除するのに時間を要しない場合に、制御部20は、印刷可否判断部18からの通知を受けて、記憶部としてのデータ記憶部17から複合機10のメールアドレスmfp100@aaa.comを読み出し、メール生成処理手段としてのメール生成部15に、複合機10自体を転送先とする、画像ファイルFi1が添付されたメールを生成するように依頼する。
そして、前記メール生成部15は、依頼に基づいて、画像ファイルFi1が添付された自身あて転送メールを生成し、生成したメールをネットワーク通信部13に送るとともに、データ記憶部17に転送メール情報を記録する。
次に、前記ネットワーク通信部13は、データ記憶部17にあらかじめ記録されたサーバとしてのメールサーバ60の情報を読み出し、SMTPを使用してメールサーバ60との間で通信を行い、自身あて転送メールをメールサーバ60に送信する。
そして、該メールサーバ60は、複合機10から送信された自身あて転送メールを、メールサーバ60内の複合機10のメールアドレスに対応するメールボックスに記録する。
ところで、印刷可否判断部18が、印刷処理を行うことができないことを制御部20に通知すると、制御部20の前記計時処理手段は、あらかじめ設定され、データ記憶部17に記録された待機時間を読み出し、制御部20に内蔵されたタイマを起動し、計時を開始する。なお、前記待機時間は、本実施の形態において、12〔時間〕とされる。
そして、制御部20の前記待機時間経過判断処理手段は、前記タイマの計時結果に基づいて、待機時間が経過したかどうかを判断する。
次に、前記制御部20の前記転送条件成立判断処理手段は、転送条件が成立するかどうかを、待機時間が経過したかどうかによって判断し、待機時間が経過すると、転送条件が成立したと判断する。
そして、転送条件が成立した場合に、制御部20の前記自身あて転送メール確認処理手段は、データ記憶部17の転送メール情報を参照し、自身あて転送メールがあることを確認し、ネットワーク通信部13に、自身あて転送メールの識別子を通知して、自身あて転送メールの受信を依頼する。
続いて、前記ネットワーク通信部13は、ネットワーク30を介して、POP3を使用してメールサーバ60との間で通信を行い、制御部20から通知された識別子に基づいて、mfp100@aaa.comのメールボックスに記録されている自身あて転送メールをインターネットファクシミリ通信によって受信する。そして、メール解析部16は、ネットワーク通信部13が受信した自身あて転送メールを読み込み、解析し、自身あて転送メールに画像ファイルFi1が添付されていることを認識する。
そして、制御部20は、他の複合機40からダイレクトSMTP通信によって送信されたメール(メールサーバ60から受信したメール)を再び転送するために、データ記憶部17にあらかじめ設定され、記録されている転送先である端末装置としてのコンピュータ50のメールアドレスpc300@aaa.comを読み出し、メール生成部15に、コンピュータ50を転送先とする、画像ファイルFi1が添付されたメールを生成するように依頼する。
続いて、前記メール生成部15は、依頼に基づいて、画像ファイルFi1が添付された外部あて転送メールを生成する。
次に、前記ネットワーク通信部13は、データ記憶部17にあらかじめ記録されたメールサーバ60の情報を読み出し、SMTPを使用してメールサーバ60との間で通信を行い、外部あて転送メールをメールサーバ60に送信する。
前記複合機10からメールサーバ60への外部あて転送メールの送信が終了すると、制御部20は、データ記憶部17の自身あて転送メールに対応する転送メール情報のエントリを削除し、メールサーバ60は、メールサーバ60内のpc300@aaa.comに対応するメールボックスに複合機10からの外部あて転送メールを記録する。
また、転送メール送信制御処理において、印刷障害を解除するのに時間を要すると判断された場合に、前記制御部20の前記転送条件成立判断処理手段は、転送条件が成立したと判断し、転送先であるコンピュータ50のメールアドレスpc300@aaa.comを読み出し、メール生成部15に、コンピュータ50を転送先とする、画像ファイルFi1が添付されたメールを生成するように依頼する。
そして、前記メール生成部15は、依頼に基づいて、画像ファイルFi1が添付された外部あて転送メールを生成し、生成した外部あて転送メールをネットワーク通信部13に送るとともに、データ記憶部17に転送メール情報を記録する。
次に、前記ネットワーク通信部13は、データ記憶部17にあらかじめ記録されたメールサーバ60の情報を読み出し、SMTPを使用してメールサーバ60との間で通信を行い、外部あて転送メールをメールサーバ60に送信する。
前記複合機10からメールサーバ60への外部あて転送メールの送信が終了すると、制御部20は、データ記憶部17の外部あて転送メールに対応する転送メール情報のエントリを削除し、メールサーバ60は、メールサーバ60内のpc300@aaa.comに対応するメールボックスに複合機10からの外部あて転送メールを記録する。
このように、本実施の形態においては、印刷障害を解除するのに時間を要しない場合、自身あて転送メールがメールサーバ60に送信され、待機時間が経過しても印刷障害が解除されない場合、自身あて転送メールが外部あて転送メールとしてコンピュータ50に転送され、印刷障害を解除するのに時間を要する場合、外部あて転送メールが直ちにコンピュータ50に転送されるので、操作者は、適正なタイミングで自身あて転送メールを確認したり、メール及び添付された画像ファイルFi1を印刷したりすることができる。
次に、図20及び21のフローチャートについて説明する。
ステップS81 ネットワーク通信部13は他の複合機40からのメールを受信する。
ステップS82 メール解析部16は他の複合機40からのメールを解析する。
ステップS83 印刷可否判断部18は印刷処理を行うことができるかどうかを判断する。印刷処理を行うことができる場合はステップS84に、印刷処理を行うことができない場合はステップS86に進む。
ステップS84 データ変換部14は画像データを印刷データに変換する。
ステップS85 印刷部12は印刷処理を行い、処理を終了する。
ステップS86 転送メール送信制御部29は印刷障害を解除するのに時間を要するかどうかを判断する。印刷障害を解除するのに時間を要する場合はステップS87に、印刷障害を解除するのに時間を要しない場合はステップS90に進む。
ステップS87 メール生成部15は外部あて転送メールを生成する。
ステップS88 ネットワーク通信部13は外部あて転送メールをメールサーバ60に送信する。
ステップS89 制御部20は転送メール情報のエントリを削除し、処理を終了する。
ステップS90 メール生成部15は自身あて転送メールを生成する。
ステップS91 メール生成部15は転送メール情報をデータ記憶部17に記録する。
ステップS92 ネットワーク通信部13は自身あて転送メールをメールサーバ60に送信する。
ステップS93 計時処理手段はタイマを起動する。
ステップS94 待機時間経過判断処理手段は待機時間が経過するのを待機し、待機時間が経過した場合はステップS95に進む。
ステップS95 自身あて転送メール確認処理手段は自身あて転送メールがあることを確認する。
ステップS96 ネットワーク通信部13は自身あて転送メールを受信する。
ステップS97 メール解析部16は自身あて転送メールを解析する。
ステップS98 メール生成部15は外部あて転送メールを生成する。
ステップS99 ネットワーク通信部13は外部あて転送メールをメールサーバ60に送信する。
ステップS100 制御部20は転送メール情報のエントリを削除し、処理を終了する。
前記各実施の形態において、他の複合機40は複合機10と同じ構造及び機能を有するようになっているが、他の複合機40が複合機10と異なる構造及び構造を有するようにすることができる。
また、前記各実施の形態においては、複合機10について説明しているが、本発明を複合機10と同じ機能を有するファクシミリに適用することができる。
また、前記第2〜第4の実施の形態においては、自身あて転送メールの転送先としてコンピュータ50が使用されるようになっているが、POPクライアントの機能を備えていればコンピュータでなくてもよい。
なお、本発明は前記各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。