JP2014214423A - トンネル構造及びトンネルの施工方法 - Google Patents

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仁 炭田
哲太郎 戸早
Tetsutaro Kohaya
哲太郎 戸早
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Abstract

【課題】一次覆工コンクリート内面に対向する防水シート面に不織布が展着される構造において、導水が確実に行えるトンネル構造及びトンネルの施工方法を提供する。
【解決手段】トンネル構造において、トンネル11の地山内面13に施工した一次覆工コンクリート15と、一次覆工コンクリート内面に配置される防水シート21と、一次覆工コンクリート15と防水シート21との隙間に打設される充填材23と、防水シート21の内面側でトンネル長手方向に所定の長さずつ順に打設されてトンネル内壁面を構築する二次覆工コンクリート25と、一次覆工コンクリート内面に対向する防水シート面に展着されている不織布27と、トンネル11の周方向を長手方向として連続する帯状で不織布27に設けられたコンクリート硬化遅延材33と、を設けた。
【選択図】図3

Description

本発明は、トンネル構造及びトンネルの施工方法に関する。
トンネル施工時の防水シートの展張について、特許文献1に記載されるトンネルへの防水シートまたは隙間抑制材の展張方法が知られている。この防水シートの展張方法は、二次覆工コンクリート打設前に、トンネル内壁面に、防水シートまたは隙間抑制材を展張する。基台の外周面に防水シートまたは隙間抑制材を展張させ、この防水シートまたは隙間抑制材をトンネル内壁面側に近接させた後、防水シートまたは隙間抑制材とトンネル内壁面との間に、接着材等の凝固剤を充填材として注入し充填させる。これにより、トンネル内壁面に防水シートまたは隙間抑制材を固着させ、トンネル内へ防水シートまたは隙間抑制材を展張する。
この防水シートの展張方法によれば、トンネル内壁面の形状に関係なく、防水シートまたは隙間抑制材を、強度、耐久性を損ねることなく、高品質に均一に展張することができる。そして、防水シートを弛ませることなく凹凸の少ない展張面を形成でき、次の施工となる二次覆工コンクリートの打設への影響が少なく、さらには、トンネルとしての内壁面の形成に良好な結果が得られる。
特開2002−21492号公報
しかしながら、防水シートの地山側の面に、緩衝作用と互いの密着材として設けられた不織布は、打設される充填材が含浸すると、硬化してしまう。不織布は、通水性も期待される部材であるが、充填材の含浸及び硬化によって、通水性が確保できなくなる。このため、地山側からの湧水を防水シートに沿わせてトンネル側方に効率よく導くことができなくなる。すなわち、導水を行なえない。
湧水は、トンネル側方へ導かれないと、防水シートの弱い箇所、例えば隣り合う防水シート同士の接着部等を通じ二次覆工コンクリート側に浸水する。さらに湧水は、二次覆工コンクリートの弱い部分に集中し、コンクリート壁面のクラック、漏水、壁面崩落等を引き起こす虞もある。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、その目的は、一次覆工コンクリート内面に対向する防水シート面に不織布が展着される構造において、導水が確実に行えるトンネル構造及びトンネルの施工方法を提供することにある。
次に、上記の課題を解決するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照して説明する。
本発明の請求項1記載のトンネル構造は、トンネル11の地山内面13に施工した一次覆工コンクリート15と、
一次覆工コンクリート内面に配置される防水シート21と、
前記一次覆工コンクリート15と前記防水シート21との隙間に打設される充填材23と、
前記防水シート21の内面側でトンネル長手方向に所定の長さずつ順に打設されてトンネル内壁面を構築する二次覆工コンクリート25と、
前記一次覆工コンクリート内面に対向する防水シート面に展着されている不織布27と、
前記トンネル11の周方向を長手方向として連続する帯状で前記不織布27に設けられたコンクリート硬化遅延材33と、
を具備することを特徴とする。
このトンネル構造では、地山内面13からトンネル11の内方に向かって、一次覆工コンクリート15、充填材23、防水シート21、二次覆工コンクリート25が重ねて設けられる。ここで、一次覆工コンクリート内面に対向する防水シート面には不織布27が展着されている。一次覆工コンクリート15と防水シート21の隙間に打設された充填材23は、不織布27の繊維間に入り、硬化することで一次覆工コンクリート15と防水シート21を剥離の生じないように固定する。不織布27は、充填材23のしみこみ具合によって導水が行えなくなる場合がある。そこで、不織布27には、トンネル11の周方向を長手方向として連続する帯状のコンクリート硬化遅延材33が設けられている。コンクリート硬化遅延材33は、充填材23の硬化を阻害する。不織布27にしみこんだ充填材23が硬化しても、コンクリート硬化遅延材33が設けられた部分では充填材23が硬化しない。この充填材23が硬化しない部分は、湧水の通過が可能となる。コンクリート硬化遅延材33を設けた部分の形状は、トンネル11の周方向を長手方向として連続する帯状となる。つまり、トンネル11の周方向に帯状の導水路35が形成される。これにより、地山側からの湧水は導水路35によってトンネル側方へ集水され、排水処理が容易に可能となる。その結果、防水シート21の破損や、トンネル内壁面を構成する二次覆工コンクリート25に生じるクラックや漏水等が抑制される。
本発明の請求項2記載のトンネル構造は、請求項1記載のトンネル構造であって、
前記コンクリート硬化遅延材33が、前記不織布27に塗布されていることを特徴とする。
このトンネル構造では、例えば工場等において、不織布27の任意の位置に、任意の形状及び量のコンクリート硬化遅延材33を、設置箇所に応じて自在に設けることが可能となる。例えば、特定の箇所のコンクリート硬化遅延材33を、トンネル側方に向かって幅広で厚く設けることができる。このようにして、例えば湧水の流下方向に向かって断面積が大きく且つ水流抵抗の小さな導水路35が容易に形成可能となる。
本発明の請求項3記載のトンネル構造は、請求項1または2記載のトンネル構造であって、
前記コンクリート硬化遅延材33が、前記不織布27と別体の帯状の硬化遅延可撓性部材65で形成され、前記不織布27に貼着されたことを特徴とする。
このトンネル構造では、帯状に形成された硬化遅延可撓性部材65を不織布27の所望の位置に貼着することで、簡単な作業で均一な複数の導水路35が容易に確保可能となる。また、硬化遅延可撓性部材同士を接続して設けることで、縦横及び傾斜した導水路35の形成が容易に可能となる。
本発明の請求項4記載のトンネル11の施工方法は、地山17に吹き付けコンクリートで一次覆工コンクリート15を形成する工程と、
前記一次覆工コンクリート15の内側に蒲鉾状の型枠41を配置する工程と、
前記型枠41の湾曲外面43に防水シート21を、予め設けられている不織布27とコンクリート硬化遅延材33のある面を前記一次覆工コンクリート15に対向させて配置する工程と、
前記防水シート21と吹き付けコンクリートとの隙間に充填材23を注入する工程と、
前記充填材23が硬化した後に前記型枠41を外す工程と、
を含むことを特徴とする。
このトンネル11の施工方法では、従来と同様の工程で一次覆工コンクリート15に対向させて配置する防水シート21に、コンクリート硬化遅延材33の設けられたものが使用される。防水シート21は、従来と同様に型枠41の湾曲外面43に展張が可能となる。つまり、工程が増えない。充填材23が硬化しても、不織布27が硬化しない部分が得られ、その部分がトンネル11の周方向に形成される。これにより、トンネル側方へ湧水を導き出す導水路35を備えたトンネル11が容易且つ確実に構築される。
本発明に係る請求項1記載のトンネル構造によれば、一次覆工コンクリート内面に対向する防水シート面に不織布を展着する構造において、導水を確実に行うことができる。
本発明に係る請求項2記載のトンネル構造によれば、予め工場内でコンクリート硬化遅延材を塗布できることで、導水路を自在に形成できる。
本発明に係る請求項3記載のトンネル構造によれば、コンクリート硬化遅延材を帯形状とすることで、均一な導水路を容易に形成できる。
本発明に係る請求項4記載のトンネルの施工方法によれば、追加工事を行うことなく、使用部材の変更のみで、防水シート地山側に確実に導水路の設けられたトンネルを構築できる。
本発明の実施形態に係るトンネル構造の断面図である。 図1の要部拡大図である。 図1に示したトンネル構造のトンネル延在方向に沿う面による断面図である。 (a)は不織布にコンクリート硬化遅延材が塗布された防水シートの斜視図、(b)は不織布と防水シートの間にテープ状のコンクリート硬化遅延材が設けられた防水シートの斜視図である。 防水シートの展張工程を表す工程図である。 充填材の充填工程を表す工程図である。 (a)は充填材注入時における型枠終端部分の断面図、(b)は充填材注入時における型枠始端部分の断面図、(c)は充填材充填後における前後シートの溶着状況を表す断面図、(d)は防水シート溶着後の溶着代の貼り付け工程を表す断面図である。 (a)は他の充填材注入工程における前後シート先溶着の断面図、(b)は他の充填材注入工程における型枠移動工程の断面図、(c)は他の充填材注入工程における防水シート引っ張り工程の溶着の断面図断面図である。 防水シートの外面にテープ状のコンクリート硬化遅延材を貼り付けた変形例に係るトンネル構造のトンネル延在方向に沿う面による断面図である。
以下、本発明に係る実施形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明の実施形態に係るトンネル構造の断面図、図2は図1の要部拡大図、図3は図1に示したトンネル構造のトンネル延在方向に沿う面による断面図、図4(a)は不織布にコンクリート硬化遅延材が塗布された防水シートの斜視図、(b)は不織布と防水シートの間にテープ状のコンクリート硬化遅延材が設けられた防水シートの斜視図である。
本実施形態に係るトンネル構造は、トンネル11の地山内面13に、一次覆工コンクリート15が施工される。一次覆工コンクリート15は、例えば吹き付けコンクリートによって形成される。このようにして、地山17の坑道内壁面は、吹き付けコンクリートにて覆われる。この一次覆工コンクリート15には、トンネル内から地山17に向けて、放射状にロックボルト19が複数打ち込まれている。
一次覆工コンクリート内面には、防水シート21が配置されている。一次覆工コンクリート15と防水シート21との隙間には、充填材23が打設されている。防水シート21の坑道側には、二次覆工コンクリート25が構築されている。二次覆工コンクリート25は、防水シート21の内面側で、トンネル長手方向に所定の長さずつ順に打設されて、トンネル内壁面を構築している。
防水シート21には、一次覆工コンクリート内面に対向する防水シート面に、不織布27が展着されている。つまり、防水シート21は、シート基材29の一方の全面に、不織布27が積層固定されている。防水シート21は、この不織布27が、繊維間にしみこんだ充填材23によって、硬化した充填材23に固定されている。防水シート21は、トンネル延在方向の両端で相互に接続される。防水シート21の両端部は、シート基材29と不織布27とが接続されていない。これにより、防水シート21は、成形時の境である充填材接続部31において、図3に示すように、シート基材29と不織布27とを相互に挟んで接続される。
ところで、不織布27には、コンクリート硬化遅延材33が設けられている。コンクリート硬化遅延材33は、トンネル11の周方向を長手方向として連続する帯状で不織布27に設けられている。本実施形態において、コンクリート硬化遅延材33は、不織布27に塗布されることにより設けられている。
コンクリート硬化遅延材33は、コンクリート遅延性を持った添加剤を添加することで得られる。コンクリート遅延性を持った添加剤(コンクリート遅延剤)としては、特に限定はしないが、例えば、グルコン酸,グルコヘプトン酸,クエン酸等のオキシカルボン酸やジカルボン酸類、サッカロース,マルトース等の糖類、カルボン酸塩等の有機酸塩、珪フッ化マグネシウム等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
具体的には、特公平2−15519号に開示されるもの、すなわち、ホスホン酸誘導体、特に、カルシウムキレート剤として作用することができ、ヒドロキシ及びアミノ基を含むホスホン酸誘導体が挙げられる。より具体的には、次のような化合物が挙げられる。
アミノトリ(メチレンホスホン酸)、アミノトリ(メチレンホスホン酸)五ナトリウム塩、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸四ナトリウム塩、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)カルシウムナトリウム塩、ヘキサメチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ヘキサメチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)カリウム酸、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)ナトリウム塩。
他の適当な遅延剤としては、ヒドロキシカルボン酸及びそれらの塩;クエン酸,グルコン酸,酒石酸,フマル酸,イタコン酸,マロン酸,グルコヘプタノン酸等を含むポリカルボン酸及びそれらの塩;例えば、ポリマレイン酸,ポリフマル酸,ポリアクリル酸,ポリメタクリル酸,好ましくは低分子量ポリカルボン酸、酸化防止剤;例えば、アスコルビン酸,イソアスコルビン酸、ポリマー;例えば、スルホン酸−アクリル酸コポリマー,ポリヒドロキシシラン,ポリアクリルアミド,好ましくは低分子量ポリマー等が挙げられる。これらのうちでは、ヒドロキシカルボン酸,ポリカルボン酸,イソアスコルビン酸,ポリヒドロキシシランが好適である。
トンネル11の周方向を長手方向として設けられたコンクリート硬化遅延材33は、トンネル延在方向に所定間隔で複数が配置されている。コンクリート硬化遅延材33は、充填材23であるコンクリートの硬化を阻害する。従って、不織布27には、コンクリート硬化遅延材33が設けられた箇所に、コンクリートの固化していない部分が形成される。この部分が導水路35となっている。
コンクリート硬化遅延材33は、図4(a)に示すように、不織布27に塗布することによって、不織布27の一部に帯状となって設けられる。不織布27にしみ込むので外観上は、不織布27と同一平面となる。コンクリート硬化遅延材33は、防水シート21が、不織布27とシート基材29を面接着してなる場合、この塗布による形成が好適となる。また、コンクリート硬化遅延材33は、図4(b)に示すように、テープ状としたものをシート基材29と不織布27の間に設けてもよい。コンクリート硬化遅延材33は、防水シート21が、不織布27とシート基材29を部分的な接着部37で接合、例えば点接合または線接合してなる場合、このテープ状としたものが好適となる。
次に、トンネル11の施工方法を説明する。
図5は防水シート21の展張工程を表す工程図、図6は充填材23の充填工程を表す工程図、図7(a)は充填材注入時における型枠終端部分の断面図、(b)は充填材注入時における型枠始端部分の断面図、(c)は充填材充填後における前後シートの溶着状況を表す断面図、(d)は防水シート溶着後の溶着部39の貼り付け工程を表す断面図である。
トンネル11の施工方法では、防水シート21に、予め、導水路部分となるように、コンクリート硬化遅延材33を不織布27に含浸させておく(図4(a)参照)。コンクリート硬化遅延材33は、不織布27に、坑道に直交する方向、すなわち、周方向となるように帯状に含浸させておく。
地山17には、吹き付けコンクリートで一次覆工コンクリート15を形成する。
坑道には専用台車を移動する軌道が設けられる。専用台車には蒲鉾状の型枠41が設置される。型枠41は、一次覆工コンクリート15の内側に配置する。型枠41の湾曲外面43には、防水シート21が防水シート巻取装置45によって保持されている。防水シート巻取装置45は、型枠41の湾曲外面43の一端側に巻回ロール47が設けられ、他端側に巻取ロール49が設けられる。巻回ロール47に巻回された防水シート21の繰り出し端には牽引ロープ51が接続される。牽引ロープ51は、巻取ロール49によって巻き取られる。これにより、防水シート21は、型枠41の湾曲外面43に展張される。
防水シート21が所定位置に配置された後、型枠41が地山方向に移動される。予め設けられている不織布27とコンクリート硬化遅延材33のある面を、一次覆工コンクリート15に対向させて配置する。次いで、一次覆工コンクリート15と防水シート21とが所定間隔に設定される。次いで、防水シート21と一次覆工コンクリート15との隙間に充填材23を注入する。
充填作業は、図7(a)に示すように、防水シート21を専用台車の型枠41に拡げた後、褄側の防水シート端部を20〜30cm折り返し、褄側不織布に穴を開け注入口53を設置する。褄側は、エアバルク55によって塞いだ後、注入口53から充填材23を注入する。
充填材23の硬化後、型枠41を外し、エアバルク55を除去する。図7(b)に示すように、次の充填材充填位置まで専用台車を移動させる。次の防水シート21を型枠41に拡げた後、ラップ側の防水シート端部を20〜30cm折り返し、ラップ側不織布に穴を開け注入口53を設置する。次いで、注入口53から充填材23を注入する。
充填材23の硬化後、型枠41を外し、図7(c)に示すように、前工程の防水シート21と後工程の防水シート21とを拝み合わせ溶着機57で溶着する。
最後に、図7(d)に示すように、熱風溶着機59で拝み合わせ溶着部39を倒し、点溶着を行い固定する。
以上の工程が、型枠41を、長手方向の長さ分ごと移動することで繰り返され、最後の充填材23が硬化した後に、型枠41を外す。
防水シート21の展着が完了した後、防水シート21の坑道側の面に二次覆工コンクリート25が設けられることで、トンネル11の構築が完了する。
図8(a)は他の充填材注入工程における前後シート先溶着の断面図、(b)は他の充填材注入工程における型枠移動工程の断面図、(c)は他の充填材注入工程における防水シート引っ張り工程の溶着の断面図断面図である。
なお、防水シート21の接合は上記以外の方法によっても行うことができる。
すなわち、図8(a)に示すように、防水シート21を型枠41に拡げた後、既設の防水シート21と重ね合わせ溶着機63により溶着する。
次いで、図8(b)に示すように、専用台車を次の打設位置に移動する。
次いで、図8(c)に示すように、防水シート21を褄側から引っ張り、溶着部39の弛みを取り除いて平滑にしてから、専用台車を最終位置に設置する。
後は上記同様に注入口53から充填材23を注入する。
充填材23が硬化した後に、型枠41を外す。
以上の工程が、型枠41を、長手方向の長さ分ごと移動することで繰り返される。
次に、上記構成を有するトンネル構造の作用を説明する。
トンネル構造では、地山内面13からトンネル11の内方に向かって、一次覆工コンクリート15、充填材23、防水シート21、二次覆工コンクリート25が重ねて設けられる。ここで、一次覆工コンクリート内面に対向する防水シート面には不織布27が展着されている。一次覆工コンクリート15と防水シート21の隙間に打設された充填材23は、不織布27の繊維間に入り、硬化することで一次覆工コンクリート15と防水シート21を剥離の生じないように固定する。
不織布27は、充填材23のしみこみ具合によって導水が行えなくなる場合がある。そこで、不織布27には、トンネル11の周方向を長手方向として連続する帯状のコンクリート硬化遅延材33が設けられている。コンクリート硬化遅延材33は、充填材23の硬化を阻害する。不織布27にしみこんだ充填材23が硬化しても、コンクリート硬化遅延材33が設けられた部分では充填材23が硬化しない。この充填材23が硬化しない部分は、湧水の通過が可能となる。
コンクリート硬化遅延材33を設けた部分の形状は、トンネル11の周方向を長手方向として連続する帯状となる。つまり、トンネル11の周方向に帯状の導水路35が形成される。これにより、地山側からの湧水は導水路35によってトンネル側方へ集水され、排水処理が容易に可能となる。その結果、トンネル内壁面を構成する二次覆工コンクリート25に生じるクラックや漏水等が抑制される。
また、トンネル構造では、例えば工場等において、不織布27の任意の位置に、任意の形状及び量のコンクリート硬化遅延材33を、設置箇所に応じて自在に設けることが可能となる。例えば、特定の箇所のコンクリート硬化遅延材33を、トンネル側方に向かって幅広で厚く設けることができる。このようにして、例えば湧水の流下方向に向かって断面積が大きく且つ水流抵抗の小さな導水路35が容易に形成可能となる。
この結果、予め工場内でコンクリート硬化遅延材33を塗布できることで、導水路35を自在に形成できる。
このトンネル11の施工方法では、従来と同様の工程で一次覆工コンクリート15に対向させて配置する防水シート21に、コンクリート硬化遅延材33の設けられたものが使用される。防水シート21は、従来と同様に型枠41の湾曲外面43に展張が可能となる。つまり、工程が増えない。充填材23が硬化しても、不織布27が硬化しない部分が得られ、その部分がトンネル11の周方向に形成される。これにより、トンネル側方へ湧水を導き出す導水路35を備えたトンネル11が容易且つ確実に構築される。
図9は防水シート21の外面にテープ状のコンクリート硬化遅延材33を貼り付けた変形例に係るトンネル構造のトンネル延在方向に沿う面による断面図である。
また、トンネル構造は、コンクリート硬化遅延材33が、不織布27と別体の帯状の硬化遅延可撓性部材65で形成され、不織布27に貼着されていてもよい。テープ状の硬化遅延可撓性部材65は、不織布27の表面に、面ファスナーによる貼着や、粘着剤による接着、或いは縫い付けによって固定する。縫い付けによる固定の場合は、予め不織布27に対して取り付けておくことが可能となる。面ファスナーなどによる貼着の場合は、型枠41への防水シート21の展張の際に、その防水シート21の不織布27へ順次貼り付けることとなる。すなわち、施工現場にて、所望の位置にコンクリート硬化遅延可撓性部材65を貼り付けることが可能となる。
このトンネル構造では、帯状に形成された硬化遅延可撓性部材65を不織布27の所望の位置に貼着することで、簡単な作業で均一な複数の導水路35が容易に確保可能となる。また、硬化遅延可撓性部材同士を接続して設けることで、縦横及び傾斜した導水路35の形成が容易に可能となる。
この結果、コンクリート硬化遅延材33を帯形状の硬化遅延可撓性部材65とすることで、均一な導水路35を容易に形成できる。
なお、硬化遅延可撓性部材65の例としては、実公昭64−478号公報に開示されるもののように、不織布27とフィルムとを一体化させたものを応用できる。これにより、フィルム状の硬化遅延可撓性部材65を不織布27に被着、積層状態とすることもできる。
従って、本実施形態に係るトンネル構造によれば、一次覆工コンクリート内面に対向する防水シート面に不織布27を展着する構造において、導水を確実に行うことができる。
また、本実施形態に係るトンネル11の施工方法によれば、追加工事を行うことなく、使用部材の変更のみで、防水シート地山側に確実に導水路35の設けられたトンネル11を構築できる。
11…トンネル
13…地山内面
15…一次覆工コンクリート
17…地山
21…防水シート
23…充填材
25…二次覆工コンクリート
27…不織布
33…コンクリート硬化遅延材
41…型枠
43…湾曲外面
65…硬化遅延可撓性部材

Claims (4)

  1. トンネルの地山内面に施工した一次覆工コンクリートと、
    一次覆工コンクリート内面に配置される防水シートと、
    前記一次覆工コンクリートと前記防水シートとの隙間に打設される充填材と、
    前記防水シートの内面側でトンネル長手方向に所定の長さずつ順に打設されてトンネル内壁面を構築する二次覆工コンクリートと、
    前記一次覆工コンクリート内面に対向する防水シート面に展着されている不織布と、
    前記トンネルの周方向を長手方向として連続する帯状で前記不織布に設けられたコンクリート硬化遅延材と、
    を具備することを特徴とするトンネル構造。
  2. 請求項1記載のトンネル構造であって、
    前記コンクリート硬化遅延材が、前記不織布に塗布されていることを特徴とするトンネル構造。
  3. 請求項1または2記載のトンネル構造であって、
    前記コンクリート硬化遅延材が、前記不織布と別体の帯状の硬化遅延可撓性部材で形成され、前記不織布に貼着されたことを特徴とするトンネル構造。
  4. 地山に吹き付けコンクリートで一次覆工コンクリートを形成する工程と、
    前記一次覆工コンクリートの内側に蒲鉾状の型枠を配置する工程と、
    前記型枠の湾曲外面に防水シートを、予め設けられている不織布とコンクリート硬化遅延材のある面を前記一次覆工コンクリートに対向させて配置する工程と、
    前記防水シートと吹き付けコンクリートとの隙間に充填材を注入する工程と、
    前記充填材が硬化した後に前記型枠を外す工程と、
    を含むことを特徴とするトンネルの施工方法。
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