JP2014213398A - 環状工作物の内外径面同時研削方法および研削装置 - Google Patents

環状工作物の内外径面同時研削方法および研削装置 Download PDF

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敦 内田
満博 武地
Mitsuhiro Takechi
満博 武地
俊博 大澤
Toshihiro Osawa
俊博 大澤
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    • B24B5/18Machines or devices designed for grinding surfaces of revolution on work, including those which also grind adjacent plane surfaces; Accessories therefor involving centreless means for supporting, guiding, floating or rotating work

Abstract

【課題】環状のワークの内外径面をセンタレス方式で同時に研削する研削方法において、研削精度の向上およびサイクルタイムの短縮を図ることができる内外径面同時研削方法を提供する。【解決手段】環状のワークWの外径面Waの2箇所を支持してワークWを回転させながら、ワークWの内外径面Wa、Wbを、内径用および外径用砥石車4、5によりセンタレス方式で同時に研削するに際して、内径用および外径用砥石車4、5の回転方向をダウンカット方向、つまり砥石車とワークとが接触する研削位置において、砥石車の接線方向への走行方向がワークの接線方向への走行方向と同じになる回転方向とするとともに、内径用および外径用砥石車4、5のそれぞれによる研削荷重F4、F5、およびF4とF5との合力F45を、ワークWの外径面Waにおけるフロントシュー2およびリヤシュー3による2箇所の支持位置2a、3a間に作用させる。【選択図】図1

Description

この発明は、環状工作物の内外径面同時研削方法および研削装置に関し、さらに詳細には、環状の工作物の内径面と外径面をセンタレス方式で同時に研削する技術に関する。
環状工作物(以下ワークと称する。)の内径面と外径面の両径面を研削する場合、それぞれ専用の研削盤が別途使用されていたため、機械設備費が高くつくとともに、機械設置のフロアスペースが2台分必要となり、加工時間も長くなる等の問題があった。
この点に関して、例えば特許文献1〜5に示すように、ワークの外径面の2箇所をシュー等の支持部材により支持してワークを回転させながら、このワークの内径面と外径面を、内径用砥石車と外径用砥石車によりセンタレス方式で同時に研削する研削方法が種々開発されている。
これらの研削方法においては、内径用および外径用砥石車によるワークの研削位置と切込み方向を工夫することで、ワークの安定した回転を得て、高い研削精度を確保する(特許文献1)、内径用および外径用砥石車のワークに対する切込み送りを行う際に、ワーク外径面の研削に起因するワーク回転中心移動量に基づいて切込み送り量を補正演算する(特許文献2)、従来のセンタレス研削盤と同様にして外径用砥石車によりワークの外径面を研削すると同時に、内径用砥石車によりワークの内径面を研削する(特許文献3)、ワークの内外径面を同時に研削することにより、ワークの残留応力を徐々に解放させ、外径面の切り込みを終了した後に内径面の切り込みを継続することで、ワークの内外径面を高精度加工する(特許文献4)、あるいは、内径用および外径用砥石車によるワークに対する切込を同時に開始し、仕上研削までの粗研削中においては、内径面および外径面の切込量比および切込速度比を一定にして、粗研削を同時に終了する(特許文献5)など、種々の工夫がなされて、装置設備の小型化、研削サイクルタイムの短縮化を図りつつ、研削精度の向上が図られている。
特開平6−339843号公報 特開平7−80763号公報 特開平7−276196号公報 特開2004−174657号公報 特開2008−80438号公報
本発明は、上述した従来技術と同様な環状ワークの内外径面をセンタレス方式で同時に研削する研削方法において、砥石車のワークに対する回転方向および切込み方向を工夫することにより、研削精度の向上およびサイクルタイムの短縮を図ることができる内外径面同時研削方法を提供することを目的とする。
本発明のもう一つの目的とするところは、上記内外径面同時研削方法を実施するのに適した内外径面同時研削装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の内外径面同時研削方法は、環状のワークの外径面の2箇所を支持してワークを回転させながら、このワークの内径面と外径面を、内径用砥石車と外径用砥石車によりセンタレス方式で同時に研削する研削方法であって、上記内径用および外径用砥石車の回転方向をダウンカット方向とするとともに、上記内径用および外径用砥石車の研削荷重を上記ワークの外径面における2箇所の支持位置間に作用させることを特徴とする。
ここに、「ダウンカット方向」とは、砥石車によるワークの内外径面の研削位置(接触位置)において、砥石車の接線方向への走行方向がワークの接線方向への走行方向と同じになる回転方向を意味する(以下、本明細書および特許請求の範囲を通じて同様とする)。
好適な実施態様として、以下の構成が採用される。
(1)上記内径用および外径用砥石車の研削荷重の作用方向が、ワークの外径面における上記2箇所の支持位置を通る半径のなす中心角の範囲内にあるように設定する。
ここに、「ワークの外径面における上記2箇所の支持位置を通る半径のなす中心角の範囲内」とは、ワーク断面を形成する環状輪郭円において、上記2箇所の支持位置をそれぞれ通る2つの半径(上記環状輪郭円の中心角をなす。)の内側区域に加えて、これら両半径のワークの外側への延長線の内側区域も含む意味である(以下、本明細書および特許請求の範囲を通じて同様とする)。
(2)上記内径用および外径用砥石車の研削荷重の作用方向が上記中心角の範囲内にあるように、上記内径用および外径用砥石車の上記ワークに対する研削位置、回転速度および切込み方向を設定する。
(3)上記外径用砥石車によるワークの外径面研削と、上記内径用砥石車によるワークの内径面研削を相互に独立して行なう。
(4)上記外径用砥石車によるワークの外径面研削を完了した後に、上記内径用砥石車によるワークの内径面の仕上げ研削を行なう。
本発明の内外径面同時研削装置は、上記研削方法を実施するのに適した装置であって、ワークの端面を支持して回転駆動させるワーク回転主軸と、ワークのフロント側外径面とリヤ側外径面を支持する一対の支持手段と、ワークの外径面を研削する回転可能な外径用砥石車と、環状ワークの内径面を研削する回転可能な内径用砥石車と、上記ワーク回転主軸、外径用砥石車および内径用砥石車を相互に連動して制御する制御手段とを備えてなり、上記制御手段は、上記ワーク回転主軸、外径用砥石車および内径用砥石車を相互に連動して制御することにより、上記の内外径面同時研削方法が実行される制御構成とされていることを特徴とする。
好適な実施態様として、上記支持手段はワークの外径面を摺接支持するシューである。
本発明によれば、環状のワークの外径面の2箇所を支持してワークを回転させながら、このワークの内径面と外径面を、内径用砥石車と外径用砥石車によりセンタレス方式で同時に研削するに研削方法において、上記内径用および外径用砥石車の回転方向をダウンカット方向にするとともに、上記内径用および外径用砥石車の研削荷重を上記ワークの外径面における2箇所の支持位置間に作用させるから、研削荷重によるワークの回転への影響を無くして、研削精度、特に真円度の向上および研削サイクルタイムの短縮を図ることができる。
すなわち、上記内径用および外径用砥石車の回転方向をダウンカット方向にするとともに、上記内径用および外径用砥石車の研削荷重を上記ワークの外径面における2箇所の支持位置間に作用させることにより、以下の特有の効果が得られる。
(1)内径用および外径用砥石車の回転方向がダウンカット方向であるから、これら砥石車のいずれの研削荷重によってもワークの回転が止まることはなく、かつ内径用および外径用砥石車の研削荷重をワークの外径面における上記2箇所の支持位置間に作用させることで、ワークの浮き上がりも有効に抑制されて、ワークの安定した回転支持が得られ、その結果、高い研削精度を確保することができるとともに、ワークの内径研削と外径研削をそれぞれ独立して行うことも可能である。
(2)このようにワークの内径研削と外径研削をそれぞれ独立して行なえるため、最短の研削時間で研削が行うことができる(研削サイクルタイムの短縮化)。
(3)ワークの外径面をシュー等の支持手段により支持しているため、ワークの内径面の真円度は、外径面の真円度の影響を受けるところ、ワークの外径研削を完了してから内径面の仕上げ研削を行うことにより、真円度の良い高精度な内径研削が可能となる。
本発明の実施形態1である立形シュータイプセンタレス複合研削盤の主要部を示す概略平面構成図である。 同じく同センタレス複合研削盤の主要部を一部断面で示す概略正面構成図である。 同センタレス複合研削盤において、シュー支持されたワークに対する外径用砥石車の研削構成を示す平面図である。 同センタレス複合研削盤において、シュー支持されたワークに対する内径用砥石車の研削構成を示す平面図である。 比較例としてのシュータイプセンタレス複合研削盤の主要部を示す概略平面構成図である。 本発明の実施形態2であるシュータイプセンタレス複合研削盤の主要部を一部断面で示す概略正面構成図である。 図7(a)〜(c)は、本発明の立形シュータイプセンタレス複合研削盤の主要部であるシューの支持構造の改変例を示す概略平面構成図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、図面全体にわたって同一の符号は同一の構成部材または要素を示している。
実施形態1
本発明に係る内外径同時研削装置を図1および図2に示し、この研削装置は、環状のワークWの外径面Waの2箇所を支持してワークWを回転させながら、このワークWの外径面Waと内径面Wbをセンタレス方式で同時に研削するもので、具体的には、ワークWの外径面Waを2つのシュー2、3で支持するシュータイプセンタレス複合研削盤である。
この研削盤は、ワークWの端面Wcを支持して回転駆動させるワーク回転主軸1と、ワークWの外径面Waのフロント側およびリヤ側を支持する前後一対の支持手段としての上記フロントシュー2およびリヤシュー3と、ワークWの外径面Waを研削する回転可能な外径用砥石車4と、ワークWの内径面Wbを研削する回転可能な内径用砥石車5と、上記ワーク回転主軸1、外径用砥石車4および内径用砥石車5を相互に連動して制御する制御装置(制御手段)6とを主要部として備えてなり、図示の実施形態においては、上記ワーク回転主軸1、外径用砥石車4および内径用砥石車5の軸線が垂直上下方向へ向けて配置されてなる立形のものである。
ワーク回転主軸1は、垂直状態で主軸台に回転可能に軸支されるとともに、動力伝導ベルトや歯車機構を介して駆動モータ等の駆動源に駆動連結されるとともに、その先端にはマグネットチャック7が装着されている。ワークWは、その端面Wcが上記マグネットチャック7の磁力により吸引支持された状態で、ワーク回転主軸1の回転駆動により、ワーク回転主軸1と一体で矢符X方向へ所定速度をもって支持回転される。ワーク回転主軸1の駆動源は、制御装置6に電気的に接続されている。
フロントシュー2は、ワークWの外径面Waのフロント側つまり外径用砥石車4側位置を摺接支持するとともに、リヤシュー3は、ワークWの外径面Waのリヤ側つまりワークWの中心線を基準として外径用砥石車4の反対側位置を摺接支持して、ワークWの外径面Waの円周方向2個所を位置決め支持するように構成されている。これら両シュー2、3の支持位置2a、3aについては、後述する外径用および内径用砥石車4、5の研削位置4a、5aとの関係で具体的に設定される。
なお、図示の実施形態のフロントシュー2とリヤシュー3は、図1に示すように、その支持面がワークWの外周面Waを面接触で摺接支持する円筒面からなる、いわゆるR形状タイプのものが採用されており、上記支持位置2a、3aとして上記円筒面の円周方向中心位置が設定されている。
外径用砥石車4は、具体的には図示しないが、その回転主軸が砥石車台上に回転可能に軸支されるとともに、動力伝導ベルトや歯車機構を介して駆動モータ等の駆動源に駆動連結され、矢符Y方向へ所定速度をもって回転駆動される。また、上記砥石車台は、切込み装置により外径用砥石車4の切込み方向Aへ往復移動可能とされ、これにより外径用砥石車4は、上記切込み装置により、矢符A方向へ切込み動作される。
内径用砥石車5も、具体的には図示しないが、その回転主軸が砥石車台上に回転可能に軸支されるとともに、動力伝導ベルトや歯車機構を介して駆動モータ等の駆動源に駆動連結され、矢符Z方向へ所定速度をもって回転駆動される。また、上記砥石車台は、切込み装置により内径用砥石車5の切込み方向Bへ往復移動可能とされ、これにより内径用砥石車5は、上記切込み装置により、矢符B方向へ切込み動作される。
外径用砥石車4および内径用砥石車5の駆動源および切込み装置の駆動源は、それぞれ制御装置6に電気的に接続されている。
次に、研削対象であるワークWと、このワークWを支持するフロントおよびリヤシュー2、3と、ワークWを研削する外径用および内径用砥石車4、5との相対的な配置関係および研削条件について説明する。
まず、本発明の最大の特徴構成として、内径用および外径用砥石車4、5の回転方向は、ダウンカット方向に設定されるとともに、上記内径用および外径用砥石車4、5の研削荷重は、ワークWの外径面Waにおける2箇所の支持位置2a、3a間に作用するように設定されている。
すなわち、図1に示すように、外径用砥石車4によるワークWの外径面研削位置(接触位置)4aおよび内径用砥石車5によるワークWの内径面研削位置(接触位置)5aにおいて、回転する砥石車4、5の接線方向への走行方向がワークWの接線方向への走行方向と同じになるように、両砥石車4、5の回転方向が設定されている。
換言すれば、図示の実施形態において、外径用砥石車4は反時計回りの回転とされ、ワークWと内径用砥石車5は時計回りの回転とされている。
また、上記内径用および外径用砥石車4、5の研削荷重の作用方向は、ワークWの外径面Waにおける上記フロントおよびリヤシュー2、3による2箇所の支持位置2a、3a間に作用するように設定され、より望ましくは、上記フロントおよびリヤシュー2、3間角度θ内、つまり、図1に示されるように、ワークWの断面を形成する環状輪郭円において、上記フロントおよびリヤシュー2、3による2箇所の支持位置2a、3aを通るワークWの半径のなす中心角θの範囲内にあるように設定する。
すなわち、上記内径用砥石車5の研削荷重(接線研削荷重Ftと法線研削荷重Fnの合力)F5の作用方向と、外径用砥石車4の研削荷重(接線研削荷重Ftと法線研削荷重Fnの合力)F4の作用方向は、それぞれ図3および図4に示すように、上記フロントおよびリヤシュー2、3による2箇所の支持位置2a、3aを通るワークWの両半径のなす中心角θの範囲内、つまり、ワークWの上記中心角θをなす両半径の内側区域、およびこれら両半径のワークWの外側への延長線の内側区域(図3および図4における仮想線ハッチング区域)にあるように設定される。この結果、内径用および外径用砥石車4、5の研削荷重F4、F5の合力F45の作用方向も上記中心角θの範囲内に設定される。
なお、図1、図3および図4において、フロントおよびリヤシュー2、3にかかる研削荷重F4、F5、F45はワークWの中心を基準として模式的に描いている。
このような構成とされることにより、内径用および外径用砥石車4、5のいずれの研削荷重F4、F5によってもワークWの回転が止まることはなく、かつ内径用および外径用砥石車4、5の研削荷重をワークWの外径面Waにおける上記2箇所の支持位置2a、3a間に作用させることで、ワークWの浮き上がりも有効に抑制されて、ワークWの安定した回転支持が得られ、その結果、高い研削精度を確保することができるとともに、ワークWの内径研削と外径研削をそれぞれ独立して行うことも可能となる。
ちなみに、砥石車4、5の回転方向をダウンカット方向と逆にした場合、ワークWの回転方向の逆方向に大きな力がかかり、ワークWの回転が止まって不良品の発生する可能性がある。
また、上記研削荷重がシュー2、3間角度θ内にないと、ワークWがシュー2、3から離れ、ワークWが研削部から飛び出してしまい、砥石車4、5や装置の破損の恐れが生じる。また、研削ができたとしても正しい寸法のワークWが得られず、不良品の発生にも繋がる。
図示の実施形態においては、図1に示すように、上記本発明の特徴構成に関連して、外径用砥石車4によるワークWの外径面研削位置4aが上記中心角θの範囲外に設定されるとともに、上記内径用砥石車5によるワークWの内径面研削位置5aが上記中心角θの範囲内に設定されている。
具体的には、上記内径用および外径用砥石車4、5の切込み方向は、同一平面内に設定され、上記外径面研削位置4aは、外径用砥石車4のワークWに対する切込み方向が図1において水平右方向(矢符A方向)、つまり上記フロントおよびリヤシュー2、3の配列方向にほぼ平行となるように、設定されている。また、上記内径面研削位置5aは、内径用砥石車5のワークWに対する切込み方向が図1において水平後方向(矢符B方向)、つまり上記フロントおよびリヤシュー2、3の支持位置2a、3a間でかつ上記外径用砥石車4の切込み方向に垂直となるように、設定されている。
なお、図5に図示されるシュータイプセンタレス研削盤の構成は本発明の構成との比較例として示されている。
この研削盤は、本発明の創作開発途中において開発され、実施の現場において採用されていたもので、上述した本発明に係る研削盤と同様に、外径用および内径用砥石車4、5の研削荷重がフロントおよびリヤシュー2、3の支持位置2a、3a間(シュー間角度内)に作用するように構成されている。
この場合、内径用砥石車5の回転方向はダウンカット方向と逆の方向に設定されて、研削荷重もワークWの回転方向に対して逆方向に作用するため、外径用砥石車4によるワークWの外径研削が内径用砥石車5による内径研削よりも早く終了して、その後の研削が内径研削だけとなった場合、内径用砥石車5による内径研削荷重によりワークWの回転が止まり、不良品が発生する危険がある。
一方、その危険防止対策のため、内径用砥石車5による内径研削完了後に、外径仕上げ研削を行ったりすると、研削サイクルタイムが長くなって、生産性に問題を生じてしまうという不具合があった。
また、内径研削の真円度はワークWの外径面の真円度に影響されるため、内径研削は外径研削の完了直前に完了させたり、内径研削時にワークWの回転が止まらないようにするための複雑な制御方法が必要であった。
本発明のセンタレス研削技術における前述した特徴構成は、上記の構成についての問題点の考察も含めて、本発明者による種々の試験研究の成果として生まれたものである。
制御装置6は、上記ワーク回転主軸1、外径用砥石車4および内径用砥石車5の各駆動源を相互に連動して制御するもので、具体的には、CPU、ROM、RAMおよびI/Oポートなどからなるマイクロコンピュータで構成されたCNC装置である。この制御装置6には、以下に述べる内外径同時研削工程(内外径同時研削方法)を実行するための制御プログラムが、数値制御データとして、予めまたは図示しない操作盤のキーボード等により適宜選択的に入力設定される。また、上記内径用および外径用砥石車4、5の研削荷重F4、F5、F45の作用方向も、制御装置6の操作盤の操作により、上記内径用および外径用砥石車4、5の研削対象となるワークWに対する研削位置、回転速度および切込み方向を適宜調整設定することによって、上記中心角θの範囲内にあるように設定される。
しかして、以上のように構成された内外径同時研削装置において、環状のワークWの外径面Waの2箇所をフロントおよびリヤシュー2、3により摺接支持して、ワーク回転主軸1によりワークWを回転させながら、外径用砥石車4を切込み方向Aに切り込むとともに、内径用砥石車5を切込み方向Bに切り込んで、ワークWの外径面Waと内径面Wbをセンタレス方式で同時に研削する。
この場合、上記内径用および外径用砥石車4、5の回転方向をダウンカット方向とするとともに、上記内径用および外径用砥石車4、5の研削荷重F4、F5、F45を上記ワークWの外径面におけるフロントおよびリヤシュー2、3による2箇所の支持位置2a、3a間に作用させる。
本実施形態の構成によれば、内径用および外径用砥石車4、5の回転方向をダウンカット方向とするとともに、内径用および外径用砥石車4、5の研削荷重を、上記ワークWの外径面Waにおけるフロントおよびリヤシュー2、3による2箇所の支持位置2a、3a間、より望ましくは、上記両支持位置2a、3aを通るワークWの半径のなす中心角θの範囲内に作用させることにより、以下のような特有の効果が発揮され得る。
(1)内径用および外径用砥石車4、5の回転方向がダウンカット方向であるから、これら砥石車4、5のいずれの研削荷重によってもワークWの回転が止まることはなく、かつ内径用および外径用砥石車4、5の研削荷重をワークWの外径面における上記2箇所の支持位置2a、3a間に作用させることで、ワークWの浮き上がりも有効に抑制されて、ワークWの安定した回転支持が得られる。その結果、高い研削精度を確保することができるとともに、ワークWの内径研削と外径研削をそれぞれ独立して行うことも可能である。
(2)このようにワークWの内径研削と外径研削をそれぞれ独立して行なえるため、最短の研削時間で研削が行うことができる(研削サイクルタイムの短縮化)。
(3)ワークWの外径面Waをフロントおよびリヤシュー2、3により摺接支持しているため、ワークWの内径面Wbの真円度は、外径面Waの真円度の影響を受けるところ、ワークWの外径研削を完了した後に、内径用砥石車5によるワークWの内径面Wbの仕上げ研削を行うことにより、真円度の良い高精度な内径研削が可能となる。
実施形態2
本実施形態は図6に示されており、実施形態1における研削盤の主要部構成の一部を改変したものである。
すなわち、本実施形態の研削盤においては、外径用砥石車4の軸線がワークWの垂直な軸線に対して傾斜した状態で配置され、ワークWの外径面Waの研削と同時に端面Wdも研削する構成とされている。
この目的のため、外径用砥石車4の外周砥石面4aは、図示されるように、ワークWにおける円筒状の外径面Waとこれに直交する平坦な端面Wdに対応したプロフィールを備える形状寸法とされている。
しかして、以上のように構成された内外径同時研削装置において、外径用砥石車4によりワークWの外径面Waと端面Wdを同時に研削することができる。
その他の構成および作用は実施例1と同様である。
なお、上述した実施形態1および実施形態2はあくまでも本発明の好適な実施態様を示すものであって、本発明はこれらに限定されることなく、その範囲内において種々設計変更可能である。
例えば、実施形態1および2においては、研削対象であるワークWと、このワークWを支持するフロントおよびリヤシュー2、3と、ワークWを研削する外径用および内径用砥石車4、5との相対的な配置関係が、図1の平面図に示されるように設定されているが、これら5者の相対的配置関係は、内径用および外径用砥石車4、5の回転方向がダウンカット方向であり、かつ内径用および外径用砥石車4、5の研削荷重F4、F5、F45がワークWの外径面Waにおけるフロントおよびリヤシュー2、3による2箇所の支持位置2a、3a間に作用させるという条件が満たされる限り、ワークWの形状寸法等種々の実施条件に応じて適宜設計変更可能である。
また、図示の実施形態においては、フロントシュー2とリヤシュー3として、図1に示すように、その支持面がワークWの外周面Waを面接触で摺接支持する円筒面からなる、いわゆるR形状タイプのものが採用されているが、このほか、図7(a)〜(c)に示すタイプのものも目的に応じて適宜採用される。
すなわち、図7(a)に示されるフロントシュー2とリヤシュー3は、ワークWの外周面Waを線接触で摺接支持する平坦面からなる、いわゆるストレートタイプのもので、この場合は上記平坦面の線接触位置がそれぞれ上記支持位置2a、3aとなる。
また、図7(b)に示されるフロントシュー2とリヤシュー3は、ワークWの外周面Waを2箇所の線接触で摺接支持するV字状断面の支持面からなる、いわゆるV字形状タイプのもので、この場合は上記2箇所の線接触位置の円周方向中心位置がそれぞれ上記支持位置2a、3aとなる。
また、図7(c)に示されるフロントシュー2とリヤシュー3は、ワークWの外周面Waを2つの球体による点接触で摺接支持する、いわゆるボールタイプのもので、この場合は上記2箇所の点接触位置の円周方向中心位置がそれぞれ上記支持位置2a、3aとなる。
さらに、図示の実施形態は、ワーク回転主軸1、外径用砥石車4および内径用砥石車5の軸線が上下方向に配置されてなる立形のシュータイプセンタレス複合研削盤であるが、本発明は、上記軸線が水平横方向に配置されてなる横形のシュータイプセンタレス複合研削盤にも適用可能である。
また、図示の実施形態においては、ワークWの外径面Waを支持する支持手段として、外径面Waを摺接支持する2つのシュー2、3が採用されているが、このほか、外径面Waを回転支持する支持ローラが採用されても良い。
W ワ−ク(工作物)
Wa ワ−クの外径面
Wb ワークの内径面
Wc、Wd ワークの端面
F4 外径用砥石車の研削荷重
F5 内径用砥石車の研削荷重
F45 内径用および外径用砥石車の研削荷重の合力
1 ワーク回転主軸
2 フロントシュー
2a フロントシューによるワーク外径面の支持位置
3 リヤシュー
3a リヤシューによるワーク外径面の支持位置
4 外径用砥石車
4a 外径用砥石車の外径面研削位置
5 内径用砥石車
5a 内径用砥石車の内径面研削位置
6 制御装置(制御手段)

Claims (7)

  1. 環状の工作物の外径面の2箇所を支持して工作物を回転させながら、この工作物の内径面と外径面を、内径用砥石車と外径用砥石車によりセンタレス方式で同時に研削する研削方法であって、
    前記内径用および外径用砥石車の回転方向をダウンカット方向とするとともに、前記内径用および外径用砥石車の研削荷重を前記工作物の外径面における2箇所の支持位置間に作用させる
    ことを特徴とする環状工作物の内外径面同時研削方法。
  2. 前記内径用および外径用砥石車の研削荷重の作用方向が、工作物の外径面における前記2箇所の支持位置を通る半径のなす中心角の範囲内にあるように設定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の環状工作物の内外径面同時研削方法。
  3. 前記内径用および外径用砥石車の研削荷重の作用方向が前記中心角の範囲内にあるように、前記内径用および外径用砥石車の前記工作物に対する研削位置、回転速度および切込み方向を設定する
    ことを特徴とする請求項2に記載の環状工作物の内外径面同時研削方法。
  4. 前記外径研削砥石車による工作物の外径面研削と、前記内径研削砥石車による工作物の内径面研削を相互に独立して行なう
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の内外径面同時研削方法。
  5. 前記外径研削砥石車による工作物の外径面研削を完了した後に、前記内径研削砥石車による工作物の内径面の仕上げ研削を行なう
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の内外径面同時研削方法。
  6. 環状の工作物の外径面の2箇所を支持して工作物を回転させながら、この工作物の内径面と外径面を、内径用砥石車と外径用砥石車によりセンタレス方式で同時に研削する研削装置であって、
    工作物の端面を支持して回転駆動させるワーク回転主軸と、
    工作物のフロント側外径面とリヤ側外径面を支持する一対の支持手段と、
    工作物の外径面を研削する回転可能な外径研削砥石車と、
    環状工作物の内径面を研削する回転可能な内径研削砥石車と、
    前記ワーク回転主軸、外径研削砥石車および内径研削砥石車を相互に連動して制御する制御手段とを備えてなり、
    前記制御手段は、前記ワーク回転主軸、外径研削砥石車および内径研削砥石車を相互に連動して制御することにより、請求項1から5のいずれか一つに記載の内外径面同時研削方法が実行される制御構成とされている
    ことを特徴とする環状工作物の内外径面同時研削装置。
  7. 前記支持手段は、工作物の外径面を摺接支持するシューである
    ことを特徴とする請求項6に記載の環状工作物の内外径面同時研削装置。
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