JP2014213310A - 磁性体の分離装置及びその方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】磁性体を浮遊物質等の除去対象物質から高い効率で分離し、磁性体の回収及び再生効率を向上させる。
【解決手段】実施形態の磁性体の分離方法は、洗浄液が充填された洗浄槽と、洗浄槽の蓋体に固定されるとともに、蓋体から前記洗浄槽の下部に向けて延在した複数のケース部材と、複数のケース部材それぞれの内部に出入自在に配設され、それぞれが複数の磁石片が連結されてなる複数の棒状の磁性部材とを具える。また、複数の磁性部材の、洗浄槽と反対側の端部に接続され、複数の磁性部材を、それぞれ複数のケース部材内に出入する昇降機構と、複数の磁性部材を複数のケース部材内に挿入した状態において、複数の磁性部材及び複数のケース部材を洗浄槽内で回転させる回転機構と、複数の磁性部材を複数のケース部材内に挿入した状態において、複数の磁性部材を各磁石片の長さ以上の揺動幅で、複数の磁石部材の延在方向に沿って揺動させる揺動機構とを具える。
【選択図】図1
【解決手段】実施形態の磁性体の分離方法は、洗浄液が充填された洗浄槽と、洗浄槽の蓋体に固定されるとともに、蓋体から前記洗浄槽の下部に向けて延在した複数のケース部材と、複数のケース部材それぞれの内部に出入自在に配設され、それぞれが複数の磁石片が連結されてなる複数の棒状の磁性部材とを具える。また、複数の磁性部材の、洗浄槽と反対側の端部に接続され、複数の磁性部材を、それぞれ複数のケース部材内に出入する昇降機構と、複数の磁性部材を複数のケース部材内に挿入した状態において、複数の磁性部材及び複数のケース部材を洗浄槽内で回転させる回転機構と、複数の磁性部材を複数のケース部材内に挿入した状態において、複数の磁性部材を各磁石片の長さ以上の揺動幅で、複数の磁石部材の延在方向に沿って揺動させる揺動機構とを具える。
【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、磁性体の分離装置及びその方法に関する。
昨今、工業の発達や人口の増加により水資源の有効利用が求められている。そのためには、工業廃水などの廃水の再利用が非常に重要である。これらを達成するためには水の浄化、すなわち水中から他の物質を分離することが必要である。
液体からほかの物質を分離する方法としては各種の方法が知られており、たとえば膜分離、遠心分離、活性炭吸着、オゾン処理、凝集、さらには所定のろ過助材による浮遊物質質の除去などが挙げられる。このような方法によって、水に含まれるリンや窒素などの環境に影響の大きい化学物質を除去したり、水中に分散した油類、クレイなどを除去したりすることができる。
これらのうち、膜分離はもっとも一般的に使用されている方法のひとつであるが、水中に分散した油類や微小な浮遊物質(ss)を除去する場合には膜の細孔に油が詰まり易く、膜の寿命が短くなりやすいという問題がある。このため、水中の油類を除去するには膜分離は適切でない場合が多い。
このような問題に鑑み、近年においては、ボディーフィード法やプレコート法などの磁性体含有ろ過助材を用いて、水中に分散した浮遊物質を除去する方法が開発されている。
ボディーフィード法は、処理対象の原水中に磁性体含有ろ過助材を分散させ、このようなろ過助材が分散した原水を固液分離装置、すなわちろ過器のろ過面に供給し、ろ過面において、原水中に含まれる浮遊物質を除去すると同時に、ろ過助材によるろ過助材層を新たに形成し、当該ろ過助材層によって、ろ過面で除去しきれない微細な浮遊物質を除去する方法である。
プレコート法は、固液分離装置、すなわちろ過器のろ過面に磁性体含有ろ過助材を供給して、ろ過面上に予めろ過助材層(プレコート層)を形成した後、処理対象の原水を上記ろ過面に供給し、当該ろ過面及びプレコート層により、原水中に含まれる浮遊物質及びろ過面で除去しきれない微細な浮遊物質を除去するものである。
一方、ボディーフィード法やプレコート法などの磁性体含有ろ過助材を用いた浮遊物質の除去方法においては、ろ過器のろ過面で浮遊物質を除去した後のろ過助材層を構成する磁性体含有ろ過助材を回収して再利用に供する必要がある。特許文献1においては、逆洗時に磁石と超音波洗浄手段とを駆動するようにして、磁性体を磁石に付着させて磁性体の逸失を防止しながら、磁性体に付着した浮遊物質である固体粒子を剥離する方法が開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、磁性体の流出を防止することはできるが、磁性体と浮遊物質との分離効率は十分でなく、磁性体の回収及び再生効率を十分に向上させることができないという問題があった。
本発明が解決しようとする課題は、磁性体を浮遊物質等の除去対象物質から高い効率で分離することにより、磁性体の回収及び再生効率を十分に向上させることである。
実施形態の磁性体の分離方法は、洗浄液が充填され上部に蓋体が配設された洗浄槽と、前記洗浄槽の蓋体に固定されるとともに、前記蓋体から前記洗浄槽の下部に向けて垂設した複数のケース部材と、前記複数のケース部材それぞれの内部に出入自在に配設され、それぞれが複数の磁石片が連結されてなる棒状の複数の磁性部材とを具える。また、前記複数の磁性部材の、前記洗浄槽と反対側の端部に接続され、前記複数の磁性部材を、それぞれ前記複数のケース部材内に出入する昇降機構と、前記複数の磁性部材を前記複数のケース部材内に挿入した状態において、前記複数の磁性部材及び前記複数のケース部材を前記洗浄槽内で回転させる回転機構と、前記複数の磁性部材を前記複数のケース部材内に挿入した状態において、前記複数の磁性部材を前記磁石片の一つ以上の長さの揺動幅で、前記複数の磁石部材の延在方向に沿って揺動させる揺動機構とを具える。
(磁性体)
最初に、本実施形態で対象にする磁性体について説明する。
最初に、本実施形態で対象にする磁性体について説明する。
磁性体としては、例えば鉄、および鉄を含む合金、磁鉄鉱、チタン鉄鉱、磁硫鉄鉱、マグネシアフェライト、マンガンマグネシウムフェライト、マンガン亜鉛フェライト、コバルトフェライト、ニッケルフェライト、ニッケル亜鉛フェライト、バリウムフェライト、銅亜鉛フェライトなどの粒子(磁性粒子)を挙げることができる。
この場合、上述した磁性粒子は、球状、多面体、不定形など種々の形状を取り得るが特に限定されない。また、望ましい粒径や形状は、製造コストなどを考慮して適宜選択すればよい。
また、磁力が作用し、磁力によって磁性体を吸着等出来る限りにおいて、Cuメッキ、Niメッキなど、通常のメッキ処理を施したり、腐食防止などの目的で表面処理を施したりして、上記鋭角の角を丸めて使用することもできる。
同様の理由から、上述した磁性粒子は、スチレン樹脂、水添加スチレン樹脂、ブタジエン樹脂、イソプレン樹脂、アクリロニトリル樹脂、シクロオレフィン樹脂、フェノール樹脂、アルキルメタアクリレート樹脂及びフッ素樹脂等のバインダーで結合されたものであってもよい。また、磁性粒子の表面にメチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシシランなどのアルコキシシラン化合物が結合されたものであってもよい。
なお、一例として、磁性体が上述のような磁性粒子である場合、その大きさは、0.1〜100μmであり、好ましくは0.3〜50μmの範囲である。磁性粒子の平均粒子径の測定方法には、レーザー回折法により測定することができ、具体的には、株式会社島津製作所製のSALD−3100型測定装置(商品名)などにより測定することができる。
(磁性体の分離装置)
次に、本実施形態の磁性体の分離装置について説明する。
次に、本実施形態の磁性体の分離装置について説明する。
図1は本実施形態の磁性体の分離装置の概略構成を示す正面図であり、図2は、図1に示す磁性体の分離装置の右側面図である。また、図3は、図1に示す磁性体の分離装置における磁性部材の概略構成を示す図であり、図4は、図1に示す磁性体の分離装置における揺動機構を拡大して示す図である。なお、図1においては、本実施形態の磁性体の分離装置の構成を明確にすべく、一部(洗浄槽、ケース部材、メインブラケット、サブブラケット等)を切欠いて示すものである。また、図4においては、図1に示す揺動機構を横方向から見た図を示している。
図1及び図2に示す磁性体の分離装置10は、洗浄液が充填され上部に蓋体12が配設された洗浄槽11と、洗浄槽11の蓋体12に固定されて下方に向けて垂設された複数のケース部材13とを有している。蓋体12は、洗浄槽11の上端部に配設された枠状の支持部材11Aに、ベアリング部材11Bを介して水平面内で回転可能に保持されている。なお、ベアリング部材11Bは、以下の磁性体の分離方法で説明するように、複数のケース部材13及びこれら複数のケース部材13内に挿入された複数の磁性部材が洗浄槽11内で回転できるように配設されたものである。
また、図1及び図2に示すように、本実施形態の磁性体の分離装置10は、それぞれが複数のケース部材13それぞれの内部に出入自在に配設された複数の棒状の磁性部材14を有している。各磁性部材14は、図3に示すように、複数の磁石片14BのN極及びS極同士を当接させて磁力により連結されて構成されている。
洗浄槽11の上方にはメインブラケット15が配設されており、当該メインブラケット15には、各磁性部材14の、洗浄槽11と反対側の端部に連結された棒状の非磁性部材14Aを介して、それぞれが複数の磁性部材14それぞれを回転自在に支持するための複数のベアリング部材15Aが配設されている。なお、ここでいう“回転”とは、洗浄槽11の縦方向の中心線I−I回りの公転を意味する。また、メインブラケット15の端部15Bは、油圧シリンダ17の駆動軸17Aの先端部上に配置され、油圧シリンダ17の駆動に伴う駆動軸17Aの上下動に連動するように構成されている。
メインブラケット15の上方にはカムプレート16が配設されており、当該カムプレート16の端部とメインブラケット15の端部とはガイド部材16A及びばね部材16Bによって接続されている。ガイド部材16Aの先端部はメインブラケット15に形成された開口部15C内に嵌入され、ばね部材16Bの伸縮に伴って、開口部15C内を摺動するとともに、開口部15Cから抜け出ないように、ガイド部材16Aの先端部には固定部材16Cが配設されている。また、カムプレート16の中央部にはベアリング部材16Dが配設され、当該ベアリング部材16Dには、非磁性部材14Aが固定されている。
なお、図1及び図2に示すように、メインブラケット15及びカムプレート16間には、モーター18Aが配設されるとともに、モーター18Aと連結するように第1のギア18Bが配設されている。また、第1のギア18Bの内側に位置し、当該第1のギア18Bと歯合する第2のギア18Cには、上述した複数の非磁性部材14Aが連結されている。したがって、複数の非磁性部材14Aは、モーター18Aの回転に伴う第1のギア18B及び第2のギア18Cの回転によって洗浄槽11の縦方向の中心線I−I回りに公転するようになり、これによって、以下の磁性体の分離方法で説明するように、複数の非磁性部材14Aと接続した複数の磁性部材14及び複数のケース部材13が洗浄槽11内で回転、すなわち洗浄槽11の縦方向の中心線I−I回りに公転するようになる。
なお、本実施形態の磁性体の分離装置10における各部材及び各構成要素は、SUS等の高強度かつ高耐食性、非磁性の部材から構成することができる。但し、ケース部材13は汎用プラスチックから構成してもよい。また、磁石部材14、すなわち磁石片14Bは、Nd系、Sm系の磁石から構成することができる。
上述した説明から明らかなように、本実施形態の磁性体の分離装置10では、メインブラケット15、カムプレート16及び油圧シリンダ17が磁性部材14に対する昇降機構を構成し、モーター18A、第1のギア18B及び第2のギア18C並びにメインブラケット15(のベアリング部材15A)、カムプレート16(のベアリング部材16D)が磁性部材14に対する回転機構を構成する。
なお、本実施形態では、磁性部材14の端部に非磁性部材14Aを連結しているが、非磁性部材14Aは省略することもできる。但し、磁性部材14を上述したようなNd系等の材料から構成する場合は、上述した非磁性部材14Aを磁性部材14の端部に連結することによって、磁性部材14からの磁力によってメインブラケット15やモーター18A、ギア18B,18C等が着磁するのを防止でき、図1及び図2に示す本実施形態の磁性体の分離装置10における誤作動や機能不全を防止することができる。
また、図1及び図4に示すように、本実施形態の磁性体の分離装置10では、カムプレート16の下面側において、当該カムプレート16(及びガイド部材16A、ばね部材16B)、カムプレート16の下面に配設されたカムフォロア31、カムプレート16と対向するようにしてメインブラケット15の上面に配設されたスライダ32及びスライダ32の上面に固定された板状のカム33からなる磁性部材14に対する揺動機構30が配設されている。
揺動機構30は、スライダ32が、メインブラケット15の上面をスライドして動くことにより、カム33がカムフォロア31(及びばね部材16B)を介してカムプレート16を上下に移動及び揺動させ、これによって、カムプレート16に固定された非磁性部材14A、すなわち磁性部材14を上下に移動させて揺動できるようになっている。
図1及び図2に示すように、本実施形態の磁性体の分離装置10は枠体21内に配設され、枠体21にはサブブラケット22が連結されている。サブブラケット22には、上記昇降機構によって磁性部材14を昇降させる際の棒状のガイド部材23がベアリング部材22Aを介して固定されている。また、枠体21の側面には、上記昇降機構を構成するメインブラケット15を油圧シリンダ17で昇降させる際の梯子状のガイド部材24が配設されている。なお、枠体21等は本実施形態の磁性体の分離装置10では必須の構成要件ではないので、適宜省略することもできるし、必要に応じて他の構成を採ることもできる。
(磁性体の分離方法)
次に、図1〜4に係る本実施形態の磁性体の分離装置10を用いた磁性体の分離方法について説明する。
次に、図1〜4に係る本実施形態の磁性体の分離装置10を用いた磁性体の分離方法について説明する。
最初に、洗浄槽11内に洗浄液を充填し、さらに、除去すべき物質が付着した磁性体を当該洗浄液中に分散させる。なお、洗浄槽11への磁性体の導入に際しては、蓋体12を取り外して、洗浄槽11内に上記磁性体を直接投入してもよいし、図示しない配管等を介して投入してもよい。また、当該磁性体を投入するに際しては、当該磁性体の使用状況等に依存して、磁性体が予め水等の溶媒中に分散してなる分散液を洗浄槽11内の洗浄液中に投入し、当該洗浄液中に磁性体が分散するようにしてもよい。
洗浄液は、除去すべき物質の種類に依存するが、例えば、エタノール、メタノール、プロパノール、イソプロパノール、ヘキサン、アセトンなどの有機溶剤や、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤などを用いることができる。
次いで、メインブラケット15、カムプレート16及び油圧シリンダ17からなる昇降機構を用いて、洗浄槽11の蓋体12に固定され、蓋体12から洗浄槽11の下部に向けて延在した複数のケース部材13内に、対応する棒状の磁性部材14を挿入する。具体的には、油圧シリンダ17を駆動させ、駆動軸17Aの、油圧シリンダ17より露出した部分を短縮して、メインブラケット15及びカムプレート16を下降させ、非磁性部材14Aを介した磁性部材14を対応するケース部材13内に挿入する。この際、メインブラケット15及びカムプレート16は、サブブラケット22にベアリング部材22Aを介して固定されたガイド部材23を介して下降し、さらに、枠体21の側面に配設された梯子状のガイド部材24に沿って下降する。
磁性部材14がケース部材13内に挿入されると、ケース部材13の外壁には磁性部材14からの磁力が作用するようになるので、ケース部材13の外表面には洗浄液中に分散した磁性体が吸着するようになる。
このような状態で、モーター18A、第1のギア18B及び第2のギア18C並びにメインブラケット15(のベアリング部材15A)、カムプレート16(のベアリング部材16D)からなる回転機構により、それぞれが複数のケース部材13それぞれに挿入された複数の磁性部材14及び複数のケース部材13を洗浄槽11内で回転させる。具体的には、モーター18Aを駆動させることによって、第1のギア18Bを回転させるとともに、第1のギア18Bと歯合した第2のギア18Cを回転させる。第2のギア18Cには、非磁性部材14Aが連結されており、この非磁性部材14Aには磁性部材14が連結されているので、第2のギア18Cの回転に伴う非磁性部材14Aの回転、すなわち洗浄槽11の縦方向の中心線I−I回りの公転に伴って、磁性部材14が同じく洗浄槽11の縦方向の中心線I−I回りに公転するとともに、この磁性部材14の公転に伴って、磁性部材14が挿入されたケース部材13が洗浄槽11の縦方向の中心線I−I回りに公転するようになる。
なお、非磁性部材14Aは、カムプレート16のベアリング部材16Dに固定され、また、メインブラケット15のベアリング部材15Aによって回動自在に支持されており、磁性部材14は、洗浄槽11の上面に配設されたベアリング部材11Bによって回動自在の支持されているので、上述した非磁性部材14A、磁性部材14等の回転が、カムプレート16、メインブラケット15及び蓋体12によって妨げられることがない。
このように、本実施形態の磁性体の分離方法によれば、洗浄液が充填された洗浄槽11内で、ケース部材13の外表面に磁性体を吸着した状態において、当該ケース部材13及び磁性部材14を回転させているので、ケース部材13の外表面に吸着した磁性体に付着した物質には、上記洗浄液から比較的大きなせん断力が作用するようになる。したがって、上記磁性体に付着した物質は、上記洗浄液の洗浄作用と上記洗浄液からのせん断力との相乗効果によって、高い割合で除去されることになる。
なお、上記回転機構によるケース部材13及び磁性部材14の回転速度は、例えば12rpmから120rpmとすることができる。
次いで、磁性体に付着した物質を除去した後、洗浄槽11を開放し、前記物質が分散した洗浄液からなる廃液を洗浄槽11の外部に排出し、所定の後処理に供する。
次いで、カムプレート16、カムプレート16の下面に配設されたカムフォロア31、カムプレート16と対向するようにしてメインブラケット15の上面に配設されたスライダ32及びスライダ32の上面に固定された板状のカム33からなる揺動機構30によって、非磁性部材14A、すなわち磁性部材14を揺動させる。具体的には、上述したように、スライダ32をメインブラケット15の上面で矢印の方向に移動させることにより、カム33がカムフォロア32(及びカムプレート16のばね部材16B)を介してカムプレート16を上下に揺動させ、これにより、カムプレート16に連結された非磁性部材14A及び磁性部材14を、ケース部材13内で上下に揺動させる。
揺動幅は、少なくとも、図3に示す磁石片14Bにおいて、磁石片14Bの連結方向、すなわち磁性部材14の延在方向(蓋体12から洗浄槽11の底部)に沿った磁石片14B一つの長さLとすることが必要である。一例として、40mm以上とすることができる。また、揺動の周期は特に限定されないものの、例えば、60回/分から100回/分とすることができる。
これによって、ケース部材13の外表面に吸着した磁性体は、上記磁性部材14の揺動に同期して、ケース部材13の外表面で上下に揺動するようになり、磁性体に付着した物質には、当該物質の自重に起因した大きなせん断力が作用するようになる。したがって、上記磁性体に付着した物質は、揺動に伴う大きなせん断力によって、高い割合で除去されることになる。
なお、上記揺動幅が長さLよりも小さいと、磁性体に付着した物質に作用するせん断力の大きさが十分でなく、磁性体から除去される物質の除去効率が低下する。
また、上記のように、磁性部材14をケース部材13内で揺動させ、これによって、ケース部材13の外表面に吸着した磁性体に付着した物質に揺動に伴うせん断力を作用させている間、磁性体に対して洗浄水を噴射し、当該磁性体に対して水洗浄を行うことが好ましい。この場合、磁性体に付着した物質には、自重に起因したせん断力に加えて、水洗浄に伴う水からのせん断力が作用するようになるため、磁性体から除去される物質の除去効率が向上する。
以上のように、本実施形態では、回転機構及び揺動機構によって、ケース部材13の外表面に吸着した磁性体に付着した物質に対して、洗浄槽11内に充填した洗浄液から大きなせん断力が作用するとともに、当該物質の自重に起因したせん断力が作用する。したがって、磁性体に付着した物質を高い効率で分離することができ、当該磁性体の回収及び再生効率を向上させることができる。
上記のように、ケース部材13の外表面に吸着した磁性体から付着物質を除去した後は、メインブラケット15、カムプレート16及び油圧シリンダ17からなる昇降機構を用いて、複数のケース部材13内に挿入された、対応する棒状の磁性部材14を取り出す。具体的には、油圧シリンダ17を駆動させ、駆動軸17Aの、油圧シリンダ17より露出した部分を伸長して、メインブラケット15及びカムプレート16を上昇させ、非磁性部材14Aを介した磁性部材14を対応するケース部材13から取り出す。この際、メインブラケット15及びカムプレート16は、サブブラケット22にベアリング部材22Aを介して固定されたガイド部材23を介して上昇し、さらに、枠体21の側面に配設された梯子状のガイド部材24に沿って上昇する。
このとき、ケース部材13内には、最早磁性部材14が挿入されていないので、ケース部材13の外壁には磁性部材14からの磁力が作用しなくなり、ケース部材13の外表面に吸着した磁性体は、洗浄槽11内に落下して蓄積される。したがって、例えば、洗浄槽11の蓋体12を開放することにより、再生された磁性体を洗浄槽11の外部に取り出し、目的とする再生済みの磁性体を得ることができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として掲示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10 磁性体の分離装置
11 洗浄槽
12 蓋体
13 ケース部材
14 磁性部材
14A 非磁性部材
14B 磁石片
15 メインブラケット
16 カムプレート
17 油圧シリンダ
18A モーター
18B 第1のギア
18C 第2のギア
30 揺動機構
31 カムフォロア
32 スライダ
33 板状のカム
11 洗浄槽
12 蓋体
13 ケース部材
14 磁性部材
14A 非磁性部材
14B 磁石片
15 メインブラケット
16 カムプレート
17 油圧シリンダ
18A モーター
18B 第1のギア
18C 第2のギア
30 揺動機構
31 カムフォロア
32 スライダ
33 板状のカム
Claims (3)
- 洗浄液が充填され上部に蓋体が配設された洗浄槽と、
前記洗浄槽の蓋体に固定されるとともに、前記蓋体から前記洗浄槽の下部に向けて垂設した複数のケース部材と、
前記複数のケース部材それぞれの内部に出入自在に配設され、それぞれが複数の磁石片が連結されてなる棒状の複数の磁性部材と、
前記複数の磁性部材の、前記洗浄槽と反対側の端部に接続され、前記複数の磁性部材を、それぞれ前記複数のケース部材内に出入する昇降機構と、
前記複数の磁性部材を前記複数のケース部材内に挿入した状態において、前記複数の磁性部材及び前記複数のケース部材を前記洗浄槽内で、当該洗浄槽の縦方向の中心線回りに公転させる回転機構と、
前記複数の磁性部材を前記複数のケース部材内に挿入した状態において、前記複数の磁性部材を前記磁石片の一つ以上の長さの揺動幅で、前記複数の磁石部材の延在方向に沿って揺動させる揺動機構と、
を具えることを特徴とする、磁性体の分離装置。 - 洗浄液が充填された洗浄槽内に、除去すべき物質が付着した磁性体を分散させる第1のステップと、
前記洗浄槽の蓋体に固定されるとともに、前記蓋体から前記洗浄槽の下部に向けて延在した複数のケース部材内に、昇降機構により、それぞれが複数の磁石片が連結されてなる複数の棒状の磁性部材を挿入し、前記複数のケース部材の外表面に前記磁性体を吸着する第2のステップと、
前記複数のケース部材の外表面に前記磁性体が吸着した状態において、回転機構により、前記複数の磁性部材及び前記複数のケース部材を前記洗浄槽内で当該洗浄槽の縦方向の中心線回りに公転させ、前記磁性体に付着した前記物質を除去する第3のステップと、
前記洗浄槽内に生成された廃液を前記洗浄槽から排出した後、前記複数のケース部材の外表面に前記磁性体が吸着した状態において、揺動機構により、前記複数の磁性部材を各磁石片の長さ以上の揺動幅で、前記複数の磁性部材の延在方向に沿って揺動させ、前記磁性体に付着した前記物質の残留分を除去する第4のステップと、
前記昇降機構により、前記複数の磁性部材をそれぞれ前記複数のケース部材から取り出す第5のステップと、
を具えることを特徴とする、磁性体の分離方法。 - 前記第4のステップにおいて、前記複数のケース部材の外表面に吸着した磁性体に水洗浄を行うことを特徴とする、請求項2に記載の磁性体の分離方法。
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