JP4353466B2 - 吸着体連続給排型高勾配磁気分離装置 - Google Patents
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<請求項1記載の発明>
磁性を有する吸着体と、
高磁界勾配部分と低磁界勾配部分とを有する不均一磁界を発生させる磁界発生手段と、
前記吸着体を、前記不均一磁界を弱めることなく前記不均一磁界内に供給する供給手段と、
前記不均一磁界内において吸着体と被処理流体とを接触させ、被処理流体中に含まれる被分離物を吸着体に付着させる手段と、
前記被分離物が付着した吸着体を、前記不均一磁界を弱めることなく前記不均一磁界外へ抜き出すスクリューコンベヤとを備えた、
ことを特徴とする吸着体連続給排型高勾配磁気分離装置。
本発明によれば、不均一磁界を弱める(消磁を含む)ことなく、被分離物が付着した吸着体を不均一磁界内に供給し、また供給した吸着体を抜き出すことができる。したがって、高勾配磁気による分離効果を維持したままで、被分離物が付着した吸着体を不均一磁界内から外部へ連続的に抜き出すことおよび不均一磁界内に連続的に戻すことが可能となる。
前記不均一磁界に対し、弱磁気力部位に前記吸着体を供給し、この供給粒子が強磁気力部位に移動する過程で前記接触を行うように構成した、請求項1記載の吸着体連続給排型高勾配磁気分離装置。
不均一磁界内においては、磁気力の相対的な強弱が存在する。したがって弱磁気力部位に吸着体を供給すると、その吸着体は磁気力によって強磁気力部位へと自動的に移動する。本請求項2記載の発明はこれを利用して、吸着体粒子を移動する過程で被処理流体との接触を行うものである。かかる構成を採ることによって、吸着体粒子による移動層が形成され移動層式の分離が可能となる。また、吸着体粒子を弱磁気力部位に送り込むだけで例えば磁界外への排出位置に向けて移動させたりすることも可能である。そして特筆すべきは、磁気分離に必要な不均一磁界を弱めることなく、かかる利点が得られることである。
不均一磁界内にある吸着体を、機械力により、弱磁気力部位へ導き弱磁気力部位を通して移動させ前記不均一磁界外へ抜き出すように構成した、請求項1または2記載の吸着体連続給排型高勾配磁気分離装置。
強磁気力部位にある吸着体は当該位置に強固に拘束されるためそこからの不均一磁界外への抜き出しは非常に困難となる。しかるに本請求項3記載の発明に従って、吸着体を機械力により弱磁気力部位へ導き弱磁気力部位を通して移動させ不均一磁界外(吸着体が不均一磁界の影響を実質的に受けない位置)へ抜き出すことで、より少ない機械力で不均一磁界内からの吸着体の抜き出しが可能となる。
前記移動する吸着体が前記抜き出しのための移動方向と反対の方向に逆行するのを防止するように構成した、請求項3記載の吸着体連続給排型高勾配磁気分離装置。
吸着体を磁場中から磁場外に抜き出す際に吸着体には磁場中に引き寄せられる力が働いている。このため、本請求項記載のように、吸着体が抜き出しのための移動方向と反対の方向に逆行するのを防止するように構成することが望ましい。
前記吸着体の機械力による抜き出しに先立ち又はその過程で、吸着体の集合体を崩すための手段を設けた、請求項3または4記載の吸着体連続給排型高勾配磁気分離装置。
多数の磁性を有する吸着体を強磁場中におくと、吸着体は相互に磁化し、大きな集合体(クラスター)となって振る舞うことがわかっている。この集合体化により吸着体はフレキシブルな移動が抑制されてしまい、抜き出しが困難となる。このため、抜き出しに先立って又は抜き出しの過程で、集合体化した吸着体を崩す(または解す)ような機構を併設することは、上記のような機械力による抜き出しを行う場合に非常に有効である。
前記吸着体は、平均粒径が0.3〜3.0mmの球状の非多孔質磁性体粒子である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の吸着体連続給排型高勾配磁気分離装置。
吸着体として非多孔質の磁性体粒子を用いると、不均一磁界中の磁性体粒子の多くが集合体(かかる集合体は一つの場合もあるが、複数形成される場合もある)を形成し、この集合体が密充填吸着体となる結果、被処理流体との接触効率が高くなり、処理効率は非常に高くなる。
前記吸着体は、フェライト系ステレンスまたはマルテンサイト系ステンレスよりなるものである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の吸着体連続給排型高勾配磁気分離装置。
かかる材質の吸着体は、磁束線の収束による磁気勾配の発生が容易であり、機械的・化学的耐久性も高いため、本発明に好適に用いることができる。
前記磁界発生手段は1テスラ以上の磁場を作用させるものである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の吸着体連続給排型高勾配磁気分離装置。
本発明の高勾配磁気分離においては、かかる範囲の磁場を作用させるのが望ましい。
分離槽を備え、この分離槽内で前記吸着体と被処理流体とを接触させた後、前記被分離物が付着した吸着体を前記分離槽外に抜き出して洗浄を行い、前記吸着体から被分離物を除去した後にこれを再び前記分離槽に戻すように構成した、請求項1〜8のいずれか1項に記載の吸着体連続給排型高勾配磁気分離装置。
本発明は、前述のとおり処理効率が高くかつ吸着体からの被分離物の分離性が良いので、吸着体を洗浄処理を介して循環利用する場合に好適であり、またこの場合実質的に連続的な高勾配磁気分離も可能である。なお、「実質的に連続的な高勾配磁気分離」とは、吸着体と被処理流体との接触処理が洗浄処理の遅延により中断することがないことを意味し、洗浄処理等の一部の処理が断続的な場合を含む。なお、効率の面から一連の処理の全てを連続的又はこれに準ずるペースで行うほうが好ましいことはいうまでもない。
前記吸着体と被処理流体との接触を、向流接触により行うように構成した、請求項1〜9のいずれか1項に記載の吸着体連続給排型高勾配磁気分離装置。
本発明では、吸着体と被処理流体との接触形態としては、いわゆる向流接触方式が好適である。ただし、被分離物は吸着体表面に吸着するため、並流接触でも十分に使用可能である。
<概要>
図1は本発明に好適な実施形態の基本フローを示している。同図の例では、先ず被処理流体中の微量非磁性または弱磁性成分を前処理し、後の高勾配磁気分離において分離可能なレベルまで磁性を付与し、被分離物とする。この前処理は本発明では必須ではない(詳細については後述する)。分離対象が十分な磁性を有している場合には、被処理流体を前処理を施さずに高勾配磁気分離装置1に供給することができる。
図2は、上記基本フローにおける磁気分離部1Aに相当する分離部装置例10を示している。この分離部装置10は、円筒形磁石12と、その上方の適宜の位置から内空の長手方向中央部まで同軸的に延在するように配置された略円筒形の分離槽11を備えている。
図3は、磁気分離部装置の第2の実施形態を示している。本第2の実施形態の装置20では、分離槽21の下端部は逆さ円錐状の粒子集合底部21bとされており、この底部21bに対して若干間隔をおいた位置から分離槽21上方の適宜位置まで、径方向中央部分を占有するように同軸的にスクリューコンベヤ23が延在されている。したがって、このスクリューコンベヤ23は、粒子の抜き出し機能のみならず、第1の実施形態における円柱状軸部11cの機能を兼ね備えたものとなる。
上記第1および第2の実施形態では、円筒磁石12のうち高勾配磁気分離に実質的に寄与するのは、長手方向の上側半分のみであり、下側半分を有効に使っていない。
現在では、上記高勾配磁気分離装置1によって非磁性体や弱磁性体をそのままの状態で分離することは不可能である。そこで本発明では、かかる非磁性体や弱磁性体の磁気分離を可能とするための、前処理を組み合わせた設備についても提案する。この前処理は、具体的には被処理流体中に所定のイオンまたは凝集材を加え、分離対象成分を錯体化、コロイド化または凝集化することによって達成できる。
(イ)本発明の対象となる被処理流体は液体に限られず、気体または流動体であっても良い。また分離対象としては、強磁性体のみならず、弱磁性体や非磁性体であっても前述のような前処理によって本発明により分離可能なレベルの被分離物とできるものであれば良く、被分離物の大小や被処理流体中の含有量等には基本的に左右されない。
ただし、本発明の磁気分離装置は、液体中に含まれる微量成分のように従来分解が困難とされてきたものを分離するのに特に適している。
Claims (10)
- 磁性を有する吸着体と、
高磁界勾配部分と低磁界勾配部分とを有する不均一磁界を発生させる磁界発生手段と、
前記吸着体を、前記不均一磁界を弱めることなく前記不均一磁界内に供給する供給手段と、
前記不均一磁界内において吸着体と被処理流体とを接触させ、被処理流体中に含まれる被分離物を吸着体に付着させる手段と、
前記被分離物が付着した吸着体を、前記不均一磁界を弱めることなく前記不均一磁界外へ抜き出すスクリューコンベヤとを備えた、
ことを特徴とする吸着体連続給排型高勾配磁気分離装置。 - 前記不均一磁界に対し、弱磁気力部位に前記吸着体を供給し、この供給粒子が強磁気力部位に移動する過程で前記接触を行うように構成した、請求項1記載の吸着体連続給排型高勾配磁気分離装置。
- 不均一磁界内にある吸着体を、機械力により、弱磁気力部位へ導き弱磁気力部位を通して移動させ前記不均一磁界外へ抜き出すように構成した、請求項1または2記載の吸着体連続給排型高勾配磁気分離装置。
- 前記移動する吸着体が前記抜き出しのための移動方向と反対の方向に逆行するのを防止するように構成した、請求項3記載の吸着体連続給排型高勾配磁気分離装置。
- 前記吸着体の機械力による抜き出しに先立ち又はその過程で、吸着体の集合体を崩すための手段を設けた、請求項3または4記載の吸着体連続給排型高勾配磁気分離装置。
- 前記吸着体は、平均粒径が0.3〜3.0mmの球状の非多孔質磁性体粒子である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の吸着体連続給排型高勾配磁気分離装置。
- 前記吸着体は、フェライト系ステレンスまたはマルテンサイト系ステンレスよりなるものである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の吸着体連続給排型高勾配磁気分離装置。
- 前記磁界発生手段は1テスラ以上の磁場を作用させるものである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の吸着体連続給排型高勾配磁気分離装置。
- 分離槽を備え、この分離槽内で前記吸着体と被処理流体とを接触させた後、前記被分離物が付着した吸着体を前記分離槽外に抜き出して洗浄を行い、前記吸着体から被分離物を除去した後にこれを再び前記分離槽に戻すように構成した、請求項1〜8のいずれか1項に記載の吸着体連続給排型高勾配磁気分離装置。
- 前記吸着体と被処理流体との接触を、向流接触により行うように構成した、請求項1〜9のいずれか1項に記載の吸着体連続給排型高勾配磁気分離装置。
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