JPH08257321A - マグネットフィルタ及びフィルタ装置 - Google Patents

マグネットフィルタ及びフィルタ装置

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JPH08257321A
JPH08257321A JP6730095A JP6730095A JPH08257321A JP H08257321 A JPH08257321 A JP H08257321A JP 6730095 A JP6730095 A JP 6730095A JP 6730095 A JP6730095 A JP 6730095A JP H08257321 A JPH08257321 A JP H08257321A
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JP6730095A
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English (en)
Inventor
Iwao Iwasaki
巌 岩崎
Yoshikazu Aoe
良和 青江
Hideyuki Kadowaki
秀行 門脇
Toshihiro Hayanose
敏博 早ノ瀬
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】小型で設置面積が少なくてすむマグネットフィ
ルタ及びフィルタ装置を提供する。 【構成】鋼球等の磁性材料からなる充填材5を充填した
カラム2の外側に一対の永久磁石10、11を配設する
と共に、永久磁石の磁力を強化し、小型化を達成するた
めに、永久磁石間をヨーク13で連結する。処理すべき
原液にマグネタイトを添加する装置を設け、磁性物質あ
るいは非磁性物質もマグネタイト共にマグネットフィル
タで除去する装置とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、排水、排液中の磁性物
質、あるいは非磁性体物質を除去する小型のマグネット
フィルタ及びフィルタ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、排液(本明細書において排液
は排水を含む概念とする)中の磁性物質を除去する装置
として、内部に鋼球などの磁性体を充填した充填塔の周
りに励磁用コイルを配設した電磁フィルタが知られてい
る(例えば特開昭53―87066号公報)。この電磁
フィルタは、励磁用コイルに電流を通じて塔内部に充填
した磁性体を磁化させ、磁性体の磁力によって排水中の
鉄分を磁性体に磁着せしめるものである。
【0003】また、磁気分離法による下水処理装置も提
案されており(用水と排水、Vol.36No.11(1994))、こ
れは一般の下水で非磁性の粒子やコロイドを含む排水の
場合でも、凝集剤と強磁性の四三酸化鉄粉末(マグネタ
イト)を添加して磁性フロックを形成させることによ
り、磁気分離を可能としたものである。この磁気分離装
置は、フロックを吸着させるため、多数の円柱型永久磁
石を埋め込んだ低速回転する磁気ディスクに付着した汚
泥を連続的に水中部で掻き取り、上部の汚泥ピットまで
運ぶフライト付エンドレスベルト形スクレーパーで構成
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の装置は大量の排水を処理する構成となっており、大型
で、広い設置面積を必要とし、小さい工場などから出る
少量の排液などの処理には適さない。
【0005】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、小型で設置面積が少なくてすむマグネットフィルタ
及びフィルタ装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、次のマグネットフィルタ及びフィルタ装置
を提供する。 (1)所定距離離間して対向した一対の永久磁石とこの
一対の永久磁石を連結するヨークとから構成される磁石
部と、これらの永久磁石間に配設され、内部に磁性材料
からなる充填材が充填されたカラムとを具備し、処理す
べき排液を該永久磁石により磁化した該充填材に通すこ
とにより、排液中の磁性粉体を該充填材に磁着せしめる
ことを特徴とするマグネットフィルタ。 (2)充填材が鋼球である上記(1)記載のマグネット
フィルタ。 (3)一対の永久磁石の離間距離が60mm以内である
上記(1)又は(2)記載のマグネットフィルタ。 (4)カラム内を区画する少なくとも2枚の固定多孔板
間に充填材を充満させた上記(1)乃至(3)いずれか
に記載のマグネットフィルタ。 (5)磁石部にカラムに対して離間及び接近可能な移動
機構を設けた上記(1)乃至(4)いずれかに記載のマ
グネットフィルタ。 (6)処理すべき排液にマグネタイト粉末を添加混合す
るマグネタイト混合装置と、請求項1乃至5いずれかに
記載のマグネットフィルタと、該混合装置内のマグネタ
イト粉末が添加された排液を該マグネットフィルタに送
る原液供給装置とを具備することを特徴とするフィルタ
装置。 (7)処理すべき排液が、磁性物質及び/又は非磁性体
物質を含有する排液である上記(6)記載のフィルタ装
置。
【0007】
【作用】本発明のマグネットフィルタは、内部に鋼球等
の磁性材料からなる充填材を充填したカラムの外側に一
対の永久磁石を配設すると共に、永久磁石の磁力を強化
し、小型化を達成するために、永久磁石間をヨークで連
結したものである。このように、カラムの外側に永久磁
石を配設したことにより、永久磁石にヨークを設け磁力
を強化しても、永久磁石の離間距離には限度があり、除
去効率を考慮すると、実用上最大限の離間距離は、60
mm程度である。従って、必然的に小型の装置となる。
稼動部分はカラムに排液を供給する系だけでよく、場合
によっては水位差を利用して稼動部分をなくすこともで
き、簡便である。しかも、充填材として鋼球を用いれ
ば、圧力損失が少なく、かつ除去効率が良好であり、カ
ラムの内径が小さくとも高速で大量の処理が可能であ
る。
【0008】また、強力な永久磁石で生じる磁界により
カラム内部に充填した鋼球などの充填材を磁化すると、
充填材などが永久磁石に引きつけられてカラム内部で動
き、充填材間に隙間が形成され、除去効率が低下するお
それがある。このため、充填材が動かないように少なく
とも2枚の多孔板間に磁性物質を充満させてカラム内で
固定することが好ましい。
【0009】更に、充填材に付着した付着物を逆洗等で
洗い流す場合には、永久磁石をカラムから遠ざけて、磁
界を弱める必要があるが、本発明においては、磁石部を
移動可能に簡単に構成できる。このようなマグネットフ
ィルタは、排液中の磁性物質を除去するには適するが、
非磁性物質の除去はすることができない。このため、マ
グネタイトを排液に添加し、非磁性物質をマグネタイト
に付着させて非磁性物質をマグネタイトと共に除去でき
るフィルタ装置とすることができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明について、図面を参照しながら
具体的に説明する。図1は本発明のマグネットフィルタ
の一実施例を示す断面図、図2は本発明のマグネットフ
ィルタに使用する磁石部の斜視図である。
【0011】このマグネットフィルタ1は、アクリル樹
脂などの非磁性材料から構成される円筒型カラム2内
に、上下の2枚の多孔板3、4により仕切られた空間内
を満たすように鋼球5が充填されている。また、カラム
2の外側にはこのカラム2に近接して挟むように一対の
永久磁石10、11が対向して配設され、これらの永久
磁石10、11を連結する略凹形のヨーク12が永久磁
石10、11に固定され、永久磁石10、11とヨーク
で磁石部13を構成している。
【0012】永久磁石10、11は、カラム内の充填材
を十分に磁化できる大きさ、磁力の強さを有するものが
採用され、具体的にはカラム中心部で500ガウス以
上、好ましくは500〜10000ガウス程度となるよ
うなものが好ましいが、実用的には2000ガウス以上
となるようにすることが望ましい。本発明においては、
一対の永久磁石をカラムを挟んで対向配置するので、磁
力線はカラムの軸と直交する方向となる。永久磁石の幅
はカラムの外径と同程度が好ましく、長さはカラム内に
充填する充填材の高さにより適宜選定することができ
る。永久磁石の材料としては、できる限り小型で磁力を
強力にするためにサマリウムコバルト磁石が好ましい
が、これに制限されるものではない。永久磁石の離間
(磁極間)距離は、2つの永久磁石でカラムを挟む構造
を採用しているので、限度があり、カラムの中心部で2
000ガウス以上とするために、約60mm程度以下と
することが好ましい。ちなみに、磁極間距離が33mm
でそれらの磁石間の中心で2350ガウスの永久磁石で
は、磁極間距離が53mmとなると磁石間の中心は15
00ガウスに低下する。
【0013】本発明においては、永久磁石の磁力をでき
る限り強力にして小型化を達成するために、一対の永久
磁石10、11を電磁軟鉄製などで構成された略凹形の
ヨーク12で連結している。なお、図2においては、凹
形ヨーク12を1つ設けた構造のものを示しているが、
永久磁石を中心として対称的に設けてもよく、また、そ
の形状、大きさなどは適宜選定できることは勿論であ
る。
【0014】カラム2は、アクリル樹脂等の樹脂製、ガ
ラスなどの非金属材料等の非磁性体で構成されたもので
あればよく、外径は永久磁石10、11の磁極間距離に
制限される。このため、カラムの内容積を大きくしつ
つ、磁力を維持するために、カラムの断面を円形ではな
く図3に示す如く扁平な形状とすることも有効である。
カラム2の上端と下端にはそれぞれフランジ2a、2b
が形成され、それぞれ配管6、7と着脱可能に構成され
ている。
【0015】カラム2内の下部には、多孔板4が固定さ
れ、この多孔板4の上に鋼球5が充填されている。鋼球
5の充填高さは適宜選定されるが、通常10〜20cm
程度である。この鋼球5層の上端は、カラムの内面と嵌
合する円筒部3aの先端縁に多孔板3bが固着されてい
る押さえ部材3によって、その多孔板3bが鋼球5層上
面を押圧するようにカラム内に配設されている。これに
より、鋼球5が永久磁石10、11に引きつけられて移
動し、鋼球5層内に空隙部が発生することを防止でき
る。鋼球5は低炭素鋼が一般的であり、通常1〜10m
m程度の径のものを用いる。また、磁性材料からなる充
填材としては、鋼球以外に例えば繊維状のものでもよ
い。カラム2の充填材上部には空間が形成してあり、逆
洗時の充填材5の展開が可能になっている。なお、逆洗
時には、押さえ部材3は、上部に移動することになる。
【0016】また、本例のマグネットフィルタの磁石部
にはカラムと離間接近可能な移動機構を設けることがで
きる。この構成の実施例の平面図を図4に示す。この例
では、磁石部13が、平板20上に載置され、平板20
に設けられたガイド21に沿って摺動可能になってお
り、この磁石部13の後端面にネジを切った棒22の一
端が回動可能に支持され、この棒の他端にはハンドル2
3が固定されており、棒22の中間部は、平板20に固
定された固定板24のネジ穴に歯合している。ハンドル
23を回転させることにより、磁石部13を往復動で
き、これにより、平板20に形成されたカラム通し穴2
0aに通されたカラム2に対して永久磁石10、11を
離間接近可能になっており、例えば逆洗時などには、カ
ラム2から永久磁石10、11を遠ざけておき、鋼球に
磁着した磁性粉末などを洗い流すことができる。
【0017】なお、充填材5の充填高さを永久磁石1
0、11の長さよりかなり大きくとり、排液の処理が進
行するに従い、永久磁石10、11を下流側に移動させ
て排液中の磁性物質を磁着する有効部分を下降させるこ
とによって、1回の充填による充填材での排液の処理量
を増加させることも有効である。
【0018】本発明のマグネットフィルタは、例えば鉄
粉などの磁性物質を含有する工場排液等の処理に適し、
排液中の磁性物質を永久磁石で磁化した充填材で磁着し
て、排液から磁性物質を除去し、再利用あるいは廃棄処
分することが可能となる。この場合、排液の処理流量
は、線速度(LV)で400〜1500m/h程度とす
ることができ、小型でありながら高い処理能力を有す
る。
【0019】次に、このようなマグネットフィルタを用
いて非磁性粉末も除去できるフィルタ装置について説明
する。図5は、そのフローシートを示すものである。こ
のフィルタ装置は、マグネタイト調整タンク31、マグ
ネタイト混合タンク32、上述したマグネットフィルタ
1、処理液タンク33、逆洗液タンク34を具備する。
【0020】マグネタイト調整タンク31は、撹拌装置
が設置され、マグネタイト粉末を液体に混ぜ、マグネタ
イト懸濁液を調製するためのもので、この調整タンク3
1には、ポンプP1を介してマグネタイト混合タンク3
2にマグネタイトを懸濁させた液体を送るパイプL1が
接続されている。なお、このマグネタイト調整タンク3
1と、次のマグネタイト混合タンク32とは、マグネタ
イトを原液に添加しなくても良い場合には、省略するこ
ともできる。
【0021】マグネタイト混合タンク(マグネタイト混
合装置)32は、撹拌装置が設置され、マグネタイト調
整タンク31から送られてきたマグネタイト懸濁液と原
液とを十分混合するためのものである。マグネタイト混
合タンク32には、予めメッシュフィルタなどで原液中
の粗粒分を除去などした原液を入れるパイプL2の先端
が接続されており、また、原液供給装置として、マグネ
タイト混合タンク32内の排液をポンプP2、三方切替
弁B1を介してマグネットフィルタ1の一端部に供給す
る供給パイプL3が接続されている。
【0022】このマグネットフィルタ1は、上述した磁
石部に移動機構を具備するマグネットフィルタであり、
詳細な説明は省略する。マグネットフィルタ1の下端に
は三方切替弁B2を介して処理液タンク33にマグネッ
トフィルタ1で処理された処理液を送るパイプL4が接
続されている。処理液タンク33には、ポンプP3を介
して三方切替弁B4に連結するパイプL5が接続され、
三方切替弁B4と三方切替弁B2とは、パイプL6で連
結されている。逆洗時、処理液タンク33内の処理液を
ポンプP3、三方切替弁B4、及び三方切替弁B2とを
介してマグネットフィルタ1の下端に圧送することがで
きるようになっている。また、三方切替弁B4には処理
水を再利用あるいは廃棄する場所に送るパイプL7が接
続されている。一方、三方切替弁B1には逆洗液タンク
34に先端が延びているパイプL8が接続されている。
【0023】本発明のフィルタ装置においては、マグネ
ットフィルタ自体が小型であるので、フィルタを構成す
るタンク、パイプ、マグネットフィルタなどは、全て一
つの基台に取り付けた構造とすることができる。本発明
のフィルタ装置の処理の対象となる排液は、鉄粉などの
磁性物質を含有するものに限らず、非磁性体物質を含有
する排液も対象とすることができる。即ち、非磁性体物
質を含有する排液は磁石による方法では、通常処理でき
ないが、マグネタイト粉末をこのような非磁性体物質を
含有する排液に添加し、マグネタイト粉末を充填材に磁
着せしめてマグネタイト粉末を排液中から除去する際
に、非磁性体物質がマグネタイト粉末に付着して、マグ
ネタイト粉末と共に排液から除去することができる。従
って、非磁性体物質を含有する排液に積極的にマグネタ
イト粉末を添加することにより、非磁性体物質を磁力に
より除去できるようになる。
【0024】このように、非磁性体物質がマグネタイト
粉末に付着する理由は明らかではないが、銅、アルミニ
ウム等の粉末の表面には酸化皮膜が生じていると考えら
れ、通常のpH7〜9の範囲では、マグネタイト粉末の
表面はマイナスに帯電し、銅やアルミニウム粉末の表面
はプラスに帯電し、これらのヘテロ凝集により銅、アル
ミニウム粉末とマグネタイト粉末とが凝集するものと考
えられる。
【0025】非磁性体物質としては、例えば銅、アルミ
ニウム、カドミニウム、コバルト、ランタン、鉛、ニッ
ケル、プルトニウム、トリウム、イットリウム、亜鉛等
の1種又は2種以上の混合物を挙げることができる。従
って、対象となる排液は、水溶液、水溶性油剤等のエマ
ルジョン、有機溶剤、機械油、圧延油等の水溶液、油性
溶液、エマルジョンなどその種類を問わない。特に銅、
アルミニウム等の金属加工の研削、研磨加工で生じる切
粉を含む水溶性油剤に効果的である。
【0026】次に、上述したフィルタ装置の運転操作に
ついて説明する。まず、原液の処理を行う場合について
説明する。この場合、三方切替弁は、図5のような状態
にしておく。マグネタイト調整タンク31で所定量のマ
グネタイト粉末を例えば原液と同じ媒体を用いて撹拌装
置で十分に撹拌して懸濁液を調製する。また、マグネタ
イト粉末は、種々の方法により製造された市販品を用い
ることができ、好ましくは粒径が0.2〜0.6μm程
度のものを使用することができる。調製したマグネタイ
ト懸濁液をポンプP1でマグネタイト混合タンク32に
送る。マグネタイト粉末の原液への添加量は、排液の性
質にもよるが、一般に100〜2000ppm、特に1
00〜1000ppmの範囲が好適である。
【0027】マグネタイト混合タンク32では、マグネ
タイト調整タンク31から送られたマグネタイト懸濁液
と原液とを十分に混合する。この場合、滞留時間を1〜
10分程度とすることが望ましい。マグネタイトと原液
とを十分に混合した後、ポンプP2によりこのマグネタ
イト添加液をマグネットフィルタ1に送る。ここで、永
久磁石の磁力により磁化した鋼球などの充填材にマグネ
タイトや鉄粉等が磁着され、除去される。同時にマグネ
タイト粉末に付着した非磁性体物質も除去することがで
きる。マグネットフィルタにより処理された処理液は、
処理液タンク33に送られる。そして、必要により、処
理液タンク内の処理液を別の場所にポンプP3、三方切
替弁B4を介してパイプL7で送る。
【0028】ある程度排液を処理した後は、マグネット
フィルタ1の充填材5に処理物が蓄積するので、必要に
より逆洗することができる。この工程を説明する。ま
ず、原液の処理を止め、マグネットフィルタ1の永久磁
石10、11をカラムから遠ざけ、次に、パイプL5、
L6、L4、L8が連通するように三方切替弁B4、B
2、B1とをそれぞれ切り替え、ポンプ3を駆動させ
て、図の破線で示した矢印の経路で、処理液タンク33
内の処理液をマグネットフィルタ1の下端に送り、充填
材5を通過させ、充填材5を洗浄する。逆洗液は、パイ
プL8で逆洗液タンク34に送られ、この逆洗液タンク
34でマグネタイトを回収後、不純物を固液分離する。 [実施例1]試験液として、平均粒径32μmの鉄粉を
約50ppm含有するソリュブル液を用いた。内径25
mmのアクリル樹脂管に磁性充填体(SUS440旋削
屑又はスチールボール)を高さ10cm封入し、この充
填材に1000ガウスの印加磁力を与え、上記供試液を
流した。カラムより流出した供試液中のSS濃度を測定
し、供試液中の固形分に対する除去率を算出した。鉄粉
の除去率は98.8%であった。 [実施例2]次に、上述したフィルタ装置を用いて、排
液の連続通水試験を行った。装置の具体的な条件及び通
水条件を下記に示す。 <ヨーク> 材質:電磁軟鉄 SUYB 寸法:幅160mm、奥行120mm、高さ100mm <永久磁石> 種類:サマリウムコバルト磁石 寸法:幅30mm、高さ110mm、厚さ10mm <カラム> 材質:アクリル樹脂パイプ 寸法:長さ200mm、内径26φ、外径32φ 85φ塩化ビニル製フランジ付 <通水条件> 封入磁性体:2φスチールボール(封入高さ200m
m、封入量508g) 通水量:約5リットル/分(LV=565m/H) 供試液:銅粉末を含有する切削油(エマルジョン30倍
希釈液) 磁極間距離:33mm(カラム中心磁力2000〜24
00) 以上の条件で、表1に示すようなマグネタイト添加量で
カラムに通水を1回行った。結果を表1に併記する。
【0029】
【表1】 表1の結果より、銅粉末はマグネットフィルタで除去で
きないが、マグネタイトを添加することにより、 良好
に除去されることが認められる。
【0030】スチールボールの封入高さを100mm、
原液を200mlずつ間欠に通水した他は、上記と同じ
条件で通水試験を行った。結果を表2に示す。
【0031】
【表2】 [実施例3]試験液として、アルミニウム切粉含有液
(平均粒径25μmのアルミニウム粉を約70ppm含
有、エマルジョン)、銅粉末含有液(平均粒径30μm
の銅粉を約60ppm含有、エマルジョン)を用いた。
【0032】平均粒径が0.2〜0.6μmのマグネタ
イト粉末を表3、表4に示すような量で添加して、同表
に示す撹拌時間で撹拌し、供試液を調整した。そして、
内径25mmのアクリル樹脂管に4mmφの鋼球をを高
さ10cm封入し、この充填材に永久磁石で3000ガ
ウスの印加磁力を与え、上記供試液を流した。アクリル
管より流出した供試液中のSS濃度を測定し、供試液中
の固形分に対する除去率を算出した。アルミニウム切粉
含有液に対する結果を表3に、銅粉末含有液に対する結
果を表4にそれぞれ併記する。
【0033】
【表3】
【0034】
【表4】 表3の結果より、アルミニウム切粉含有液に対しては、
下記の条件で85%以上の切粉の除去率が得られること
が認められる。
【0035】 磁性充填材 :4mm径のスチールボール マグネタイト粉末添加量 :750mg/l マグネタイト粉末添加後の撹拌時間 :10分 印加磁力 :2000G以上 表4の結果より、マグネタイト粉末を添加しないと電磁
フィルタでは、銅粉はほとんど除去されないが、マグネ
タイト粉末を添加することにより、場合によっては10
0%の除去率が得られることが認められる。
【0036】
【発明の効果】本発明のマグネットフィルタ及びフィル
タ装置は、設置面積が小さく、比較的少量の排液を出す
工場などの廃液処理に適したものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のマグネットフィルタの一実施例を示す
断面図である。
【図2】本発明のマグネットフィルタに用いる永久磁石
とヨークを示す斜視図である。
【図3】本発明のマグネットフィルタの別の実施例を示
す平面図である。
【図4】本発明のマグネットフィルタの移動機構を示す
平面図である。
【図5】本発明のフィルタ装置の一実施例を示すフロー
シートである。
【符号の説明】
1 マグネットフィルタ 2 カラム 3 多孔板 4 多孔板 5 充填材 10 永久磁石 11 永久磁石 12 ヨーク 13 磁石部 31 マグネタイト溶解タンク 32 マグネタイト混合タンク 33 処理液タンク 34 逆洗液タンク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 早ノ瀬 敏博 埼玉県大宮市北袋町1丁目297番地 三菱 マテリアル株式会社中央研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定距離離間して対向した一対の永久磁石
    とこの一対の永久磁石を連結するヨークとから構成され
    る磁石部と、これらの永久磁石間に配設され、内部に磁
    性材料からなる充填材が充填されたカラムとを具備し、
    処理すべき排液を該永久磁石により磁化した該充填材に
    通すことにより、排液中の磁性粉体を該充填材に磁着せ
    しめることを特徴とするマグネットフィルタ。
  2. 【請求項2】充填材が鋼球である請求項1記載のマグネ
    ットフィルタ。
  3. 【請求項3】一対の永久磁石の離間距離が60mm以内
    である請求項1又は2記載のマグネットフィルタ。
  4. 【請求項4】カラム内を区画する少なくとも2枚の固定
    多孔板間に充填材を充満させた請求項1乃至3いずれか
    に記載のマグネットフィルタ。
  5. 【請求項5】磁石部にカラムに対して離間及び接近可能
    な移動機構を設けた請求項1乃至4いずれかに記載のマ
    グネットフィルタ。
  6. 【請求項6】処理すべき排液にマグネタイト粉末を添加
    混合するマグネタイト混合装置と、請求項1乃至5いず
    れかに記載のマグネットフィルタと、該混合装置内のマ
    グネタイト粉末が添加された排液を該マグネットフィル
    タに送る原液供給装置とを具備することを特徴とするフ
    ィルタ装置。
  7. 【請求項7】処理すべき排液が、磁性物質及び/又は非
    磁性体物質を含有する排液である請求項6記載のフィル
    タ装置。
JP6730095A 1995-03-27 1995-03-27 マグネットフィルタ及びフィルタ装置 Withdrawn JPH08257321A (ja)

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