JP2014000543A - 金属粉粒含有廃液の処理方法 - Google Patents

金属粉粒含有廃液の処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】各種の加工工程で排出された廃液から磁性および非磁性の金属粉粒を効果的に除去できると共に、安価で且つ狭い場所にも設置できる装置を用い得る金属粉粒含有廃液の処理方法を提供する。
【解決手段】金属粉粒含有廃液W2を永久磁石16に接触させることにより、磁性および非磁性の金属粉粒のスラッジSを上記廃液W2中から除去する第1ステップと、その後、前記廃液w4を金属メッシュスクリーン28,29に通過させて濾過することにより、第1ステップ後に残った金属粉粒のスラッジSを除去する第2ステップと、を備え、上記第1ステップは、前記金属粉粒を含有する廃液W2が順次給水される沈殿槽2の中に、複数の永久磁石板16をエンドレスに蛇行しつつ循環させることにより、磁性および非磁性の金属粉粒のスラッジSを上記永久磁石板16の表面に吸着した後、上記沈殿槽2の上方において永久磁石板16に吸着した上記金属粉粒Sを該磁石板16から分離して外部に除去するものである、金属粉粒含有廃液の処理方法。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば、金属板の表面をクーラントを注ぎつつ研磨した際に生じる金属の微細な粉や粒を含む廃液(以下、金属粉粒含有廃液という)から金属粉粒を効果的に除去するための金属粉粒含有廃液の処理方法に関する。
例えば、機械加工において冷却や潤滑を目的として用いられたクーラントには、切削粉や研磨屑のような磁性粒子がスラッジ(汚泥)として混入しており、該スラッジを分離除去することで、上記クーラントは、繰り返し利用される。上記磁性粒子を分離除去するため、断面円弧形状の磁石を内蔵した回転ドラムを上記使用済みクーラントの廃液に接触させ、上記磁性粒子を上記ドラムの外周面に吸着させて分離除去するに際し、該ドラムの外周面との間に小隙間を置いて掻き板を配置したマグネットセパレータが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、上記マグネットセパレータでは、例えば、アルミニウムなどの非磁性の金属やオーステナイト系ステンレス鋼のような非磁性の鋼種からなる非磁性粒子のスラッジをクーラントから効果的に分離除去できない、という問題があった。
一方、磁性微粒子と非磁性微粒子との双方を含む使用済みクーラントなどのダーティ液から上記各粒子を濾過して除去するため、ダーティ液が導入される筒形状の濾過槽の内部に垂設した筒型のガイド内に磁石を昇降可能に配置し、該ガイドの周囲と上記濾過槽の内壁との間に断面が波形であるパンチングメタルからなる上下2枚の仕切板を間隔を配置して収容部を設け、該収容部内に多数の金属球からなる磁性球濾過材を充填した濾過装置も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
上記濾過装置によれば、濾過槽内でダーティ液が水平な層状に配設された多数の磁性球濾過材同士の隙間を通過する際に、昇降可能な前記磁石の第1の位置において、磁化された磁性球濾過材の金属球同士を互いに吸着させて固定し、且つ第2の位置において脱磁し、磁気吸着を解除して多数の金属球を可動状態とすることで、磁性および非磁性の微粒子の双方をダーティ液から除去可能としている。
しかし、前記濾過装置による場合、筒形状の濾過槽、その内部に配置され且つ磁石が昇降可能なガイド、上下2枚の仕切り板間の収容部、該収容部に充填する多数の磁性球濾過材などの多くの複雑で且つ大がかりな装置が必要となるため、装置の製作コストが割高となり、且つ設置スペースがかなり広くなる、という問題があった。
特開2009−183923号公報(第1〜10頁、図1〜4) 特開2012− 55889号公報(第1〜10頁、図1〜9)
本発明は、背景技術において説明した問題点を解決し、各種の加工工程で排出された廃液から磁性および非磁性の金属粉粒を効果的に除去できると共に、安価で且つ狭い場所にも確実に設置できる装置を用い得る金属粉粒含有廃液の処理方法を提供する、ことを課題とする。
課題を解決するための手段および発明の効果
本発明は、前記課題を解決するため、発明者による鋭意研究および調査の結果、金属粉粒含有廃液を永久磁石に接触させて磁性および非磁性の金属粉粒を除去する第1ステップと、その後で前記廃液を疎および密の金属メッシュスクリーンを通過させて濾過する第2ステップとを行う、ことに着想して成されたものである。
即ち、本発明による金属粉粒含有廃液の処理方法(請求項1)は、金属粉粒含有廃液を永久磁石に接触させることにより、磁性および非磁性の金属粉粒を上記廃液中から除去する第1ステップと、その後、前記廃液を金属メッシュスクリーンに通過させて濾過することにより、第1ステップ後に残った金属粉粒を除去する第2ステップと、を備えている、ことを特徴とする。
これによれば、第1ステップにおいて、金属粉粒含有廃液を永久磁石に接触させた際に、前記廃液中に含まれている鉄酸化物(例えば、四三化酸化鉄:マグネタイト)の粒子が、前記永久磁石により磁化されて該磁石の表面に吸着することで、該鉄酸化物粒子を磁性の金属粉粒と共に、前記廃液中から除去できる。その際、上記鉄酸化物粒子にヘテロ凝集によりアルミニウムや銅などの非磁性の金属粉粒が付着することで、係る非磁性の金属粉粒も同時に除去できる。次いで、第1ステップを経た廃液を、細かな網目の金属メッシュスクリーンに通過させる第2ステップを施すことによって、非金属系の不純物を含めて、所定の粒径以上の金属粉粒を確実に前記廃液から除去することができる。しかも、後述するように、第1および第2ステップに用いる装置は、それぞれ構造が簡素で且つ安価であり、狭い沈殿槽内などの狭い場所でも容易に設置し得る。従って、前記廃液から磁性および非磁性の金属粉粒を効果的で且つ効率良く安価に除去することができる。
尚、前記金属粉粒含有廃液は、例えば、熱間圧延された鋼材や帯鋼の表面の金属酸化物を研磨あるいは研削して除去した際に生じる、比較的微細な金属粒や金属粉の少なくとも一方を含むクーラント(冷却液)あるいは潤滑油である。
また、前記金属粉粒には、対象となる鋼種に応じて、磁性材(Fe、Ni、Coなど)と共に、非磁性材(例えば、Alや、SUS304)も含まれる。磁性材と非磁性材は、重量比で約1:1の割合から約1:4〜1:6の割合で前記廃液に含まれていても良い。
更に、前記永久磁石には、例えば、フェライト磁石、Sm−Co系磁石、あるいはNd−Fe−B系磁石などの希土類系磁石が含まれる。
また、前記第1ステップでは、主に平均粒径が50μm以上の金属粒が除去され、前記第2ステップでは、主に平均粒径が50μm未満の金属粉が除去される。例えば、当初の前記廃液中に含まれていた約1000mgの金属粉粒は、第1ステップの後では約190mgに減り、更に、第2ステップの後では約108mgに減った例がある。
また、前述した「ヘテロ凝集」は、学問的な理論付けは不十分でもあるが、pH約7〜9の範囲では、非磁性のアルミニウムや銅において酸化皮膜が形成された表面はプラスに帯電し、一方、鉄酸化物粒子の表面はマイナスに帯電しているため、これら両者が互いに凝集するものと考えられる。
加えて、第1および第2ステップを経て一定レベル以上に浄化された元廃液は、新たに成分調整された後、クーラントなどにして再利用(リサイクル)される。
また、本発明には、前記第1ステップは、前記金属粉粒を含有する廃液が順次給水される沈殿槽の中に、複数の永久磁石板をエンドレスに蛇行しつつ循環させることにより、磁性および非磁性の金属粉粒を上記永久磁石板に吸着した後、上記沈殿槽の上方において前記磁石板に吸着した上記金属粉粒を該磁石板から分離して外部に除去するものである、金属粉粒含有廃液の処理方法(請求項2)も含まれる。
これによれば、前記廃液が給水される沈殿槽の中において、複数の永久磁石板をエンドレスに蛇行しつつ循環するため、攪拌を受ける上記廃液の流速は、上記磁石が直線的に移動する部位とUターンする部位とでは、異なる流速となるので、磁性の金属粉粒と非磁性の金属粉粒とが互いに接触し且つ互いに付着し合うようになる。その結果、前記磁性の金属粉粒と共に、非磁性の金属粉粒をも複数の永久磁石板の表面に付着させて、前記廃液から確実に除去することができる。
尚、複数の沈殿池に仕切られた前記沈殿槽は、上方を溢流(オーバーフロー)させる仕切壁と、底面との隙間から送水する仕切壁とを交互に配置した液槽である。
また、前記複数の永久磁石板をエンドレスに蛇行しつつ循環させる手段には、例えば、多数のリンク片を長手方向に沿ってエンドレス連結したリンクに前記磁石板を取り付けた後述するマグネットコンベアや、スプロケットによってUターン可能としたチェーンに前記磁石板を取り付けたマグネットコンベアが含まれる。
更に、前記第1ステップの前に、前記金属粉粒含有廃液は、複数の沈殿池に仕切られた沈殿専用の別の沈殿槽を通過させるようにしても良い。
更に、本発明には、前記第2ステップは、前記金属粉粒含有廃液を円筒形を呈する粗い金属メッシュスクリーンの内側を経て、その軸方向または径方向に隣接する細かい金属メッシュスクリーンの内側に給水し、該細かい金属メッシュスクリーンの内側から径方向に送水して、該スクリーンの孔内に残る金属粉粒と該スクリーンの外部に排出される清浄化された廃液とに分離するものである、金属粉粒含有廃液の処理方法(請求項3)も含まれる。
これによれば、前記第1ステップを施された後の前記金属粉粒含有廃液を、円筒形を呈する粗い金属メッシュスクリーンの内側に流入させ、更に軸方向または径(放射)方向に沿って隣接する細かい金属メッシュスクリーンの内側から径(放射)方向に送水する第2ステップが施される。そのため、磁性の有無に拘わらず、前記廃液中に残っていた金属粉粒や非金属の不純物や夾雑物などを細かい網目の金属メッシュスクリーンにおいて濾過することで、前記廃液中の異物を確実に排除することができる。
尚、前記疎密2種類の金属メッシュスクリーンは、例えば、円筒形状の本体の内側にノズルを配置し、該本体の入口と出口との間の圧力差が一定値以上となった際に、少なくとも細かい金属メッシュスクリーンの網目に付着した前記金属粉粒のスラッジを、例えば、高圧水によって除去した後、繰り返し使用される。
加えて、本発明には、前記第1ステップは、前記複数の永久磁石板をエンドレスに蛇行するコンベアに等間隔に取り付けられ、該コンベアは、前記沈殿槽内において複数に仕切られた沈殿池の何れか1つの内外に配設されている、金属粉粒含有廃液の処理方法(請求項4)も含まれる。
これによれば、複数の沈殿池のうち、1つの沈殿池の内側および上側において、各磁石板の長さと幅がほぼ同様であるエンドレスのコンベアを配置することで、前述したように、磁性の金属粉粒と共に非磁性の金属粉粒をも各磁石板の表面にスラッジとして吸着させて、当該沈殿池の上方に取り出し、掻き板によって外部に取り出せる。しかも、他の沈殿池では、通常の沈殿作用が成されるので、前記廃液の浄化を効果的に行うことができる。
尚、前記複数の永久磁石板は、それらの両端部をエンドレスで且つ非磁性材からなるマグネットコンベアに取り付けられ、該コンベアが沈殿槽の中で蛇行しつつ上記磁石を移動する。そして、上記コンベアの一部が上記沈殿槽の外部を通過し、係る位置において、掻き板によってその表面に付着した磁性および非磁性の金属粉粒からなるスラッジ(汚泥)を掻き取られ後、外部に取り出される。該スラッジは、乾燥して金属粉粒に戻した後、合金添加物などとして再利用される。
本発明による処理方法を示す概略図。 本発明における第1ステップを示す概略図。 図2中のX−X線の矢視に沿った部分垂直断面図。 本発明の第2ステップに用いる濾過装置を示す破断部分を含む斜視図。 上記濾過装置の要部を示す垂直断面図。 図5中のY−Y線の矢視に沿った垂直断面図。
以下において、本発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本発明による金属粉粒含有廃液の処理方法を示す概略図である。
図1中の左上に示すように、例えば、予め、熱間圧延により所定の板厚とされた鋼板(帯鋼)Mを冷間圧延するに際し、該鋼板Mの表面に付着した酸化鉄を含む黒皮を除去するため、当該鋼板Mの表面に全体が円筒状のローラ形砥石Rを押し付けつつ回転させる研磨工程が行われている。この際、局部的な研磨部分の焼け付きを防ぐため、潤滑剤を含むクーラント(冷却液:図示せず)が上記鋼板Mの表面とローラ形砥石Rとの間に供給される。その結果、上記研磨工程では、研磨後におけるクーラントを主体とし、且つ上記研磨時に生じた微細な金属粉や金属粒などを含有する金属粉粒含有廃液W1が排出される。
尚、上記金属粉や金属粒には、Fe、Ni、Coなどの磁性の金属、酸化鉄などの磁性の酸化物、およびAlやCuなどの非磁性の金属などが含まれる。更に、前記廃液W1中には、油脂などの非金属系の不純物も含まれている。
前記金属粉粒含有廃液W1は、図1中における連続した複数の矢印で示すように、前記金属粉や金属粒および不純物を除去して浄化された後、成分調整された上、再び前記研磨工程において、クーラントして再度利用される。
そのため、本発明では、図1中の左下に示すように、予め、前記金属粉粒含有廃液W1を第1沈殿槽1に通水することによって、前記金属粉、金属粒、および不純物からなるスラッジ(汚泥)Sの一部を沈殿により除去している。
上記第1沈殿槽1は、上記廃液W1の中継ピットでもあり、四辺の側壁3と底板4とによって箱形状に形成され、その内側を底板4に接続した一対の仕切板5と、これらの間に配置され且つ底板4との間に隙間を有する仕切板6とによって、4つの沈殿池に区分されている。図1で左側の沈殿池から右側の沈殿池に向かって、前記廃液W1は、順次溢流(オーバーフロー)および伏流(アンダーフロー)する間において、含んでいた前記スラッジSを底板4上に堆積させる。
図1に示すように、第1沈殿槽1内において、ある程度浄化されて右端の沈殿池に達した前記廃液W2は、ポンプ7によって第2沈殿槽2における左端の沈殿池に送水される。該第2沈殿槽2も、前記第1沈殿槽1と同様な側壁3、底板4、および仕切板5,6によって構成されている。係る第2沈殿槽2において、左側の側壁3と仕切板5とに挟まれた左端の沈殿池の内側と外側とにまたがって、前記廃液W2に含まれている金属粉や金属粒を除去するため、本発明の第1ステップを行うマグネットコンベア(コンベア)10が配置されている。
係るマグネットコンベア10は、図2の側面図で示すように、上記沈殿池内において、縦横に立体格子状に形成した枠体(図示せず)に支持され、且つ左右方向に沿って蛇行しつつ2往復して移動する鎖状のリンク11と、該リンク11の送り方向に対して等間隔で取り付けられた複数の永久磁石16と、を備えている。
前記リンク11は、図3の部分断面図に示すように、前記廃液W2が給水された沈殿池の内部を次述するガイドレール14にガイドされて蛇行可能とされている。係るリンク11は、側面視が長円形を対する多数のリンク片12を長軸(長手)方向に沿って両端付近で互いにピン結合したものであり、長軸方向の外側に等間隔で取り付けた左右一対の車輪13を、断面チャンネル形で且つ左右一対のガイドレール14ごとの内側において転動させることで、前記エンドレスな蛇行を可能としている。図3に示すように、左右のリンク片12,12間の上方には、一対のL型金具17を介して複数の永久磁石板16が等間隔に取り付けられている。上記永久磁石板16は、例えば、フェライト磁石からなり、係る磁石板16以外の前記マグネットコンベア10の各構成部材は、非磁性の金属材料からなる。
更に、前記コンベア10のリンク11は、図2中の左上に示すように、前記沈殿池および側壁3よりも上方に位置し、且つ側面視でほぼ逆L字形を呈する経路19を含んでいる。係る経路19の下側の水平部分には、永久磁石16の表面に接触可能な掻き板(スクレーパー)18が斜め上向きに配置されている。
第1ステップにおいて、例えば、前記第1沈殿槽1側から送水された前記廃液W2は、第2沈殿槽2における左端の沈殿池に給水され、係る沈殿池内において左右方向に蛇行しつつ移動する複数の永久磁石板16と接触する。その際、上記廃液W2中に残留している磁性の微細な金属粉粒は基より、非磁性の微細な金属粉粒も永久磁石板16ごとの表面に吸着される。例えば、Fe、Ni、Coなどの磁性を有する金属粉粒は、永久磁石板16ごとの磁界によって磁化されることで、該永久磁石板16の表面に磁気吸着されることは明らかである。
一方、第1ステップにおいて、AlやCuなどの非磁性の金属粉粒は、次のような理由によって、永久磁石板16ごとの表面に吸着されるもの考えられる。
前記鋼板MなどのようなFeを主成分とする鋼材の表面に対して、研磨など加工をクーラントを用いて施した場合、研磨後に生じる廃液中には、鉄酸化物(例えば、四三化酸化鉄:マグネタイト)の粒子が含まれている。該鉄酸化物は、前記永久磁石板16によって磁化されると、該鉄酸化物粒子を磁性の金属粉粒と共に、前記廃液W2中から除去される。その際、上記鉄酸化物粒子に対して、ヘテロ凝集によってAlやCuなどの非磁性の金属粉粒が付着するため、係る非磁性の金属粉粒も同時に廃液W2中から除去することができる。
しかも、前記廃液W2が給水された沈殿池中において、複数の永久磁石板16を蛇行させつつ循環するため、攪拌を受ける上記廃液W2の流速は、上記磁石板16が直線的に移動する部位とUターンする部位とでは、異なる流速になる。そのため、磁化された前記鉄酸化物粒子と非磁性の金属粉粒とが互いに接触し且つ付着し易くなる。その結果、前記磁性の金属粉粒と共に、非磁性の金属粉粒をも、複数の永久磁石板16の表面に付着させて、前記廃液W2から確実に除去できる。
因みに、図2に示すように、経路19の下側に配置された掻き板18によって、永久磁石板16ごとの表面に付着したスラッジSを掻き落とし、回収容器8の中で乾燥・粉砕して、微細な金属粉末Pとした。係る金属粉末Pを磁性の有無で区分した結果、同じ廃液W2から回収された磁性の金属粉末の重量を1とした場合、同時に回収した非磁性の金属粉末の重量は、約0.5〜約3倍の範囲で回収することができた。
従って、前記マグネットコンベア10を用いる本発明の第1ステップによれば、前記廃液W2中に含有されている磁性および非磁性の微細な金属粉粒を確実に除去できると共に、前記コンベア10を用いるため、比較的安価で且つ前記沈殿池のような狭い場所にでも容易に設置できる。
尚、前記第1ステップでは、主に平均粒径が50μm以上の金属粒が除去される。また、前記容器8で回収された磁性および非磁性の金属粉末Pは、使用目的別に成分調整された後、溶解炉などにおいて合金成分調整元素として投入される。更に、第1・第2沈殿槽1,2の底板4上に堆積した各スラッジSも、処理作業が停止した際に、前記と同様にして金属粉末Pに再生された後、再度利用される。
前記第1ステップで浄化された廃液W3は、図1に示すように、第2沈殿槽2の各沈殿池を通過しつつスラッジSを沈殿させて右端の沈殿池に達する。該右端の沈殿池に達した廃液W4は、ポンプ9によって、本発明の第2ステップを行う濾過装置20の入口26内に送水される。
係る濾過装置20は、図4,図5に示すように、軸方向の両端を円盤形の端板22で塞がれた円筒形の本体21の内側に、該本体21の内周面との間に一定の間隔を置いて、比較的粗い網目の金属メッシュスクリーン28と、比較的細かい網目の金属メッシュスクリーン29とを軸方向に沿って連続して内蔵している。前記スクリーン28,29は、ステンレス鋼線などのメッシュからなり、粗い網目のスクリーン28は、網目の隙間の一辺が約1000μmであり、細かい網目のスクリーン28は、網目の隙間の一辺が約50μmである。
尚、前記図4は、本体21と、スクリーン28,29の一部とを省略して透視した状態を示す斜視図である。
前記濾過装置20において、前記スクリーン28が位置する上流側24の本体21の下側には、前記廃液W4の入口26が開口し、且つ前記スクリーン29が位置する下流側25の本体21の下側には、この第2ステップで浄化された廃液W5の出口27が開口している。
また、前記スクリーン28,29の境界と本体21の内周面との間には、リング形のシール材23が配置され、入口26から進入した前記廃液W4がスクリーン28,29の外側を通る経路を経て出口27に短絡する事態を防止している。係るシール材23を境にして、本体21の内側は、前記スクリーン28が位置する上流側24と、前記スクリーン29が位置する下流側25とに区分されている。
尚、前記スクリーン28,29の中心部には、例えば、図示しない複数のノズルから高圧水を噴射する目詰まり防止手段が配置され、濾過装置20への前記廃液W4の給水を止めた際、上記高圧水により前記スクリーン28,29の網目からごとから吹き飛ばされた前記スラッジSなどを含む微細な不純物が外部へ除去される。その結果、前記スクリーン28,29の網目が浄化されるので、濾過装置20は、前記廃液W4を浄化するための濾過運転に復帰する。
前記のような濾過装置20を用いる第2ステップによれば、磁性の有無に拘わらず、前記廃液W4中に残っていた金属粉粒や非金属の夾雑物などのスラッジを細かい網目の金属メッシュスクリーン29において濾過することで、上記廃液W4中の異物を確実に排除することができる。
尚、前記第1,第2ステップによって、比較的浄化された上記廃液W5は、図1中の上方の矢印で示したように、成分調整された後、前記鋼板Mの研磨工程のクーラントに再利用される。
前記のような本発明によれば、前記マグネットコンベア10を用いる第1ステップによって、前記廃液W2から磁性および非磁性の金属粉粒を除去でき、引き続いて、前記濾過装置20を用いる第2ステップによって、前記廃液W4から種類に限らず不純物を濾過して比較的澄んだ廃液W5とすることができる。因みに、当初の廃液W1中に含まれていた約1000mgの金属粉粒は、第1ステップの後では約200mgに減り、且つ第2ステップの後では約100mgに減らせた。
しかも、前記マグネットコンベア10は、比較的簡素な構造で且つ前記沈殿池のような狭い場所にも容易に設置でき、且つ前記濾過装置20も、例えば、市販品を活用することにより、低コストで設置することができる。
従って、本発明によれば、前記廃液W1から金属粉粒を効率良く除去して再利用でき、且つ最終的に浄化された前記廃液W5も、クーラントに再利用できるので、実施的にクローズドシステムとして活用でき、環境上からも好適にし得る。
本発明は、以上において説明した形態に限定されるものではない。
例えば、前記図1中において、前記第1沈殿槽1を省略して、前記廃液W1を前記コンベア10が設置された第2沈殿槽2に直接供給する形態としても良い。
また、前記コンベア10は、第2沈殿槽2における中間の沈殿池あるいは最下流の沈殿池に設置しても良い。
更に、前記第1,2沈殿槽1,2の内側から、仕切板5,6を省略しても良い。
加えて、前記濾過装置20において、前記細かいスクリーン29の内側に粗いスクリーン28を同心円状に配置し、一方の端板22から粗いスクリーン28の内側に前記廃水W4を供給する形態としても良い。
本発明によれば、各種の加工工程で排出された廃液から磁性および非磁性の金属粉粒を効果的に除去できると共に、安価で且つ狭い場所にも設置できる装置を用い得る金属粉粒含有廃液の処理方法を確実に提供できる。
2……………第2沈殿槽(沈殿槽)
10…………マグネットコンベア(コンベア)
16…………永久磁石板
28,29…金属メッシュスクリーン
W2,W4…金属粉粒含有廃液
S……………スラッジ(金属粉粒)

Claims (4)

  1. 金属粉粒含有廃液を永久磁石に接触させることにより、磁性および非磁性の金属粉粒を上記廃液中から除去する第1ステップと、
    その後、上記廃液を金属メッシュスクリーンに通過させて濾過することにより、第1ステップ後に残った金属粉粒を除去する第2ステップと、を備えている、
    ことを特徴とする金属粉粒含有廃液の処理方法。
  2. 前記第1ステップは、前記金属粉粒を含有する廃液が順次給水される沈殿槽の中に、複数の永久磁石板をエンドレスに蛇行しつつ循環させることにより、磁性および非磁性の金属粉粒を上記永久磁石板に吸着した後、上記沈殿槽の上方において前記磁石板に吸着した上記金属粉粒を該磁石板から分離して外部に除去するものである、
    ことを特徴とする請求項1に記載の金属粉粒含有廃液の処理方法。
  3. 前記第2ステップは、前記金属粉粒含有廃液を円筒形を呈する粗い金属メッシュスクリーンの内側を経て、その軸方向または径方向に隣接する細かい金属メッシュスクリーンの内側に給水し、該細かい金属メッシュスクリーンの内側から径方向に送水して、該スクリーンの孔内に残る金属粉粒と該スクリーンの外部に排出される清浄化された廃液とに分離するものである、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の金属粉粒含有廃液の処理方法。
  4. 前記第1ステップは、前記複数の永久磁石板をエンドレスに蛇行するコンベアに等間隔に取り付けられ、該コンベアは、前記沈殿槽内において複数に仕切られた沈殿池の何れか1つの内外に配設されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の金属粉粒含有廃液の処理方法。
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