JP2006197816A - 閉鎖循環養殖装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 浮遊物質除去装置から水とともに浮遊物質を排出するにあたって、水を回収して系内に返送することができ、水の補給を殆ど必要としない完全閉鎖型で運転することができる閉鎖循環養殖装置を提供する。
【解決手段】 飼育水槽1内の水を循環させる循環経路2を接続し、循環経路2に水中の浮遊物質をろ過して除去する浮遊物質除去装置3を設け、ろ過した浮遊物質を浮遊物質除去装置3から水とともに排出するようにした閉鎖循環養殖装置に関する。浮遊物質除去装置3から排出された浮遊物質含有の水が供給され、水の通過方向に目の粗いものから目の細かいものへと順に配置されるように複数段のメッシュフィルター4を脱着自在に設けたフィルター槽5と、フィルター槽5を通過した水が供給され、層状の砂状物質6からなるろ過層7を内蔵するろ過槽8と、ろ過槽8を通過した水を循環経路2に返送する返水路9とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、飼育水槽の水中の浮遊物質を除去しながら閉鎖系で循環させて再利用し、飼育水槽で魚介類を養殖したり一時的に蓄養したりするようにした閉鎖循環養殖装置に関するものである。
飼育水槽で魚介類を養殖したり、一時的に蓄養したりする場合、飼育水槽内の飼育用の水を浄化しながら循環させることが行なわれている。そして飼育水槽には一般に高い密度で魚介類が飼育されるので、飼育水槽内に残餌や糞などのSS(浮遊物質)と呼ばれる浮遊物質が溜まり易く、水が汚れて魚介類に病気が発生する原因となる。このため、飼育水槽内の水を循環させる循環経路に浮遊物質除去装置を接続し、飼育水槽内の水を循環させる際に水中の浮遊物質を浮遊物質除去装置でろ過して分離し、浮遊物質を除去することが行なわれている(例えば、特許文献1等参照)。
そしてこの浮遊物質除去装置としては、例えば特許文献1で使用されているような、円筒フィルターを備えたドラムフィルターを用いることができる。このドラムフィルターは、水を円筒フィルターの内側から外側へ通過させ、水中に含有される浮遊物質を円筒フィルターの内周に残留させることによって、浮遊物質をろ過して水から分離するようにしたものである。
特開2003−92953号公報
上記のように浮遊物質除去装置で浮遊物質を水からろ過して除去するにあたって、円筒フィルターの内周に溜まった浮遊物質は、定期的に、円筒フィルターの外周側から水を吹き付けて円筒フィルターの内周から剥がし、この水とともに閉鎖循環養殖装置の系外に排出することがおこなわれている。
ここで、海水で魚介類を飼育するにあたって、洗浄水として飼育海水を用いる場合、ろ過した浮遊物質を水とともに閉鎖循環養殖装置の系外に排出すると、系内の水の量が減少するので、系内に水を度々補給する必要が生じることになり、閉鎖循環養殖装置を水の補給を殆ど必要としない完全閉鎖型で運転することができなくなるという問題を有するものであった。また、洗浄水に水道水を用いた場合は、洗浄頻度に応じて飼育水として用いる海水が希釈される可能性があった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、浮遊物質除去装置から水とともに浮遊物質を排出するにあたって、水を回収して系内に返送することができ、水の補給を殆ど必要としない完全閉鎖型で運転することができる閉鎖循環養殖装置を提供することを目的とするものである。
本発明の請求項1に係る閉鎖循環養殖装置は、魚介類を飼育する飼育水槽1に飼育水槽1内の水を循環させる循環経路2を接続し、循環経路2に水中の浮遊物質をろ過して除去する浮遊物質除去装置3を設け、ろ過した浮遊物質を浮遊物質除去装置3から水とともに排出するようにした閉鎖循環養殖装置において、浮遊物質除去装置3から排出された浮遊物質含有の水が供給され、水の通過方向に目の粗いものから目の細かいものへと順に配置されるように複数段のメッシュフィルター4を脱着自在に設けたフィルター槽5と、フィルター槽5を通過した水が供給され、層状の砂状物質6からなるろ過層7を内蔵するろ過槽8と、ろ過槽8を通過した水を循環経路2に返送する返水路9とを備えて成ることを特徴とするものである。
また請求項2の発明は、請求項1において、砂状物質6は、略円柱形状の樹脂粒であることを特徴とするものである。
また請求項3の発明は、請求項1又は2において、ろ過槽8は、槽内の砂状物質6を洗浄する機構を備えたものであることを特徴とするものである。
本発明によれば、浮遊物質除去装置3から排出された浮遊物質を含有する水をフィルター槽5のメッシュフィルター4で水から分離し、さらにこの水をろ過槽8のろ過層7でろ過して浄化した後に返送することによって、この水を系内に回収することができ、水の補給を殆ど必要としない完全閉鎖型で運転することが可能になる。またフィルター槽5に設けられるメッシュフィルター4は、目の粗いものから目の細かいものへと複数段設けられているので、メッシュフィルター4に目詰まりが生じることなく、浮遊物質を水から分離することができる。さらにメッシュフィルター4をフィルター槽5から取り外すことによって、浮遊物質の回収やメッシュフィルター4の清掃を容易に行なうことができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
飼育水槽1は平面形状を図2に示すように細長い矩形状に形成してあり、その両端部は半円形に形成してある。そして図3に示すように、飼育水槽1の底部に通水仕切板20を全面に亘って配置することによって、通水仕切板20で飼育水槽1の底部を二重底構造にしてあり、通水仕切板20の上側に飼育室21を形成すると共に、通水仕切板20の下側に給水室22を形成するようにしてある。通水仕切板20は格子状の板など水が自由に通過できるように形成してあり、この通水仕切板20の上に砂状物質を通過させない網目のメッシュシート23を敷き、その上に砂状物質を敷くことによって砂状物質層24が形成してある。尚、通水仕切板20は、例えば、40mm角の格子からなるFRP製グレーチングで形成したものを用いることができ、メッシュシート23は、例えば1.5mm角の格子の網で形成したものを用いることができる。砂状物質層24の厚みは、飼育するクルマエビなどの魚介類が潜ることができる程度の10〜30cm程度、特に好ましくは10〜15cm程度に形成されるものである。この砂状物質層24を形成する砂状物質としては、自然砂などを用いることもできるが、断面形状が円形の円柱状又は断面形状が楕円形の楕円柱状の樹脂粒を用いるのが好ましく、例えばポリエチレンテレフタレートのペレットで形成した樹脂粒を用いることができる。
また飼育水槽1の中央には長手方向に沿って仕切壁26が設けてある。この仕切壁26は通水仕切板20の上に立設されるものであり、この仕切壁26によって飼育水槽1の飼育室21内を幅方向に分割し、図2のように飼育室21に一対の平行な水路27a,27bが形成されるようにしてある。仕切壁26は飼育水槽1の両端部にまで及ばない範囲で設けてあり、仕切壁26の両端部と飼育室21の両端部の周壁との間に、各水路27a,27bの端部が連通する連通水路28a,28bが形成されるようにしてある。
飼育水槽1内の海水などの水は循環ポンプ30によって循環経路2を通して浄化しながら循環させるようにしてある。循環経路2は給水路31と返送路32からなるものであって、循環ポンプ30は給水路31によって飼育水槽1の給水室22に接続するようにしてあり、給水路31は分岐して図2のように飼育水槽1の一方の端部と他方の端部に接続してある。返送路32は図3のように給水室22の底部に配置されるものであり、一端部を飼育水槽1の端部から導出して、浮遊物質除去装置3を介して循環ポンプ30に接続するようにしてある。
浮遊物質除去装置3は図4に示すようにタンク55内にドラム型の円筒フィルター56を内蔵して形成されるものであり、円筒フィルター56はネットなどのフィルターを円筒形状に組み立てることによって形成してある。円筒フィルター56の一方の開口を閉塞板98で閉塞すると共に他方の開口を開放して形成してあり、開口が横をむくようにタンク55内に配設し、閉塞板98の外面中央に設けた軸96をモータ97で回転させることによって、円筒フィルター56を軸回りに回転駆動されるようにしてある。タンク55内に固定して設けた閉塞板57に円筒フィルター56の開放された開口の下半分の端面を摺接させつつ密着させるようにしてあり、円筒フィルター56の下部内に水溜り部58が形成されるようにしてある。またタンク55の側壁から閉塞板57に通して流入筒59が取り付けてあり、流入筒59の一端部は円筒フィルター56の下端部内に差し込んである。この流入筒59の他端部には返送路32が接続してある。さらにタンク55の側壁の下端部を通して流出筒60が取り付けてあり、流出筒60には給水路31が接続してある。
円筒フィルター56の上部内には、円筒フィルター56の内周面に近接した位置において、上面が開口する受け皿61が閉塞板57等で支持して配置してある。受け皿61はその両端の開口が閉塞してあり、閉塞した一端に接続して設けた廃棄筒62がタンク55の側壁を通してタンク55の外部に導出してある。円筒フィルター56の外側においてタンク55内には洗浄ノズル63が配設してあり、この洗浄ノズル63は受け皿61の斜め上方において、円筒フィルター56の外周面に向けて配置してある。
浮遊物質除去装置3の近傍には図1に示すようにフィルター槽5とろ過槽8が配置してある。フィルター槽5は上面が開口する縦長に形成されるものであり、その上部内にメッシュフィルター4が張ってある。メッシュフィルター4は網などで形成されるものであり、上下に所定間隔を隔てて、上下複数段にメッシュフィルター4a,4b,4cを配置するようにしてある。この上下複数段のメッシュフィルター4は最上段のものが最も網目が大きく、最下段のものが最も網目が小さくなるように、目の粗いものから目の細かいものへと順に配置されるものである。このメッシュフィルター4の下方位置においてフィルター槽5の下部内には、上下の二箇所に水位センサー64a,64bが設けてある。
ろ過槽8は上面を開口して形成されるものであり、その下部に小孔を多数設けた金属板などからなるメッシュ板66が張ってある。このメッシュ板66の上に砂状物質6を堆積させて充填することによって、ろ過層7がろ過槽8の上部内に設けてある。この砂状物質6としては、図5に示すように、断面形状が略円形の略円柱状の樹脂粒、すなわち断面形状が円形の円柱状、断面形状が楕円形の楕円柱状、断面形状が長円形状の長円柱状などの樹脂粒が用いられるものであり、例えばポリエチレンテレフタレートのペレットで形成した樹脂粒を用いることができる。砂状物質6の大きさは特に限定されるものではないが、例えば直径Dが1〜3mm、高さHが1〜3mm程度のものが好ましい。
フィルター槽5の下端部には移流路67の一端が接続してあり、この移流路67の他端はろ過槽8の下面に接続してある。移流路67にはポンプ68と逆止弁69が水の流れ方向に沿った順に設けてある。またろ過槽8の上部には返水路9の一端が接続してあり、返水路9の他端は循環経路2の返送路32に接続してある。
また、循環経路2の返送路32には給水室22内において排水筒35が図3のように立ち上げて設けてあり、この排水筒35は通水仕切板20や砂状物質層24を通してその上端の開口を飼育室21内に配置してある。排水筒35の上端開口は網で形成したガード筒36によって図6のように囲い、魚介類が吸い込まれるのを防ぐようにしてあり、ガード筒36の上端部は飼育水槽1の水面Lよりも上方に突出させてある。
さらに、飼育水槽1の飼育室21内には図1のように各水路27a,27bにおいてそれぞれ複数本ずつノズル12が設けてあり、これらのノズル12は各水路27a,27bに沿って所定間隔で配置してある。ノズル12は水平に配置される筒体にその長手方向(筒の軸方向)に沿った複数箇所に吐出口38を設けて形成されるものであり、各ノズル12は水路27a,27bを幅方向に横切るように配置してある。ここで、一方の水路27aには、一方の端部寄りに第一のノズル12aを配置し、第二のノズル12bを第一のノズル12aよりも水路27aの長手方向の中央部寄りに配置するというように、複数本のノズル12を配置するものであり、他方の水路27bには、他方の端部寄りに第一のノズル12aを配置し、第二のノズル12bを第一のノズル12aよりも水路27bの長手方向の中央部寄りに配置するというように、複数本のノズル12を配置するものである。そして端部に位置する第一のノズル12aには第二のノズル12bの側を向くように吐出口38を設けるようにして、各水路27a,27bにおいて各ノズル12の吐出口38が同じ方向を向くようにしてある。従って、一方の水路27aのノズル12と他方の水路27bのノズル12は吐出口38の向きが逆向きになるように、各ノズル12の吐出口38の開口の向きが設定されるものである。
また各ノズル12の仕切壁26側の端部には給水パイプ39が上方へ立ち上がるように設けてあり、この給水パイプ39を仕切壁26に固定することによって、ノズル12を飼育室21内で保持するようにしてある。ノズル12は図7(a)のように飼育室21の水面Lより下の水中に配置されるものであり、砂状物質層24の上面と水面Lとの中間よりやや上の位置にノズル12を配置するのが好ましい。また図7(b)に示すように、吐出口38は吐出方向が水平から1〜2°程度下側になるように、ノズル12にやや下向きになるように設けるのが好ましい。
そして図2及び図3に示すように、給水路31から分岐して設けた給水配管41を各ノズル12に設けた給水パイプ39の上端部に接続してある。給水配管41の給水路31への接続部には開閉弁43が、給水配管41の各給水パイプ39への接続部には開閉弁44がそれぞれ設けてある。さらに給水路31の給水配管41との接続部より水の流れの下流側の位置に開閉弁45が設けてある。これらの開閉弁43,44,45は電磁弁などで形成してあり、開閉を自動制御することができるようにしてある。
上記のように形成される閉鎖循環養殖装置にあって、飼育水槽1の飼育室21で砂状物質層24に潜る習性のある魚介類、例えばクルマエビなどを養殖することができるものであり、この閉鎖循環養殖装置の運転を図2及び図3に基づいて説明する。まず開閉弁45を開くと共に開閉弁43を閉じた状態で循環ポンプ30を作動すると、飼育水槽1の飼育室21内の水は、排水筒35から返送路32に入り、浮遊物質除去装置3に供給され、後述のようにして水中の浮遊物質(SS)が除去される。浮遊物質除去装置3を通過した水は、循環ポンプ30の吐出力によって、給水路31を通して飼育水槽1の給水室22に給水される。さらに給水室22に流入した水は、循環ポンプ30からの吐出水圧によって通水仕切板20、メッシュシート23及び砂状物質層24を通過し、飼育室21に流入する。このようにして、飼育水槽1の水を循環させることができるものである。
そして上記のように給水室22に給水された水を砂状物質層24に下側から上側へと通過させて飼育室21に移流させることによって、砂状物質層24内の残餌や脱皮殻などの異物を水流によって砂状物質層24の上側に押し上げて浮き上がらせることができるものであり、異物を砂状物質層24内から除去することができるものである。またこのように砂状物質層24内に水を通過させることによって、砂状物質層24内に含まれる水を常に更新して、水に含有される酸素で砂状物質層24内を好気性に保つことができるものである。このため、砂状物質層24内が嫌気性になることを防止し、砂状物質層24内に棲息する好気性菌である硝化菌の増殖や活性化を促して、飼育する魚介類から排泄されるアンモニウムを硝化菌で良好に分解することができるものであり、アンモニア分解のための特別な設備を備える必要をなくすことが可能になるものである。
上記のように、砂状物質層24内の残餌や抜け殻などの異物は押し上げられ、飼育室21の底部に異物が存在している。そこで一日に1〜3回程度、この異物を飼育室21から除去する運転を行なう。この異物除去運転の際には、まず給水路31の開閉弁45を閉じると共に給水配管41の開閉弁43を開く。このように給水配管41の開閉弁43を開くと、循環ポンプ30の吐出力で給水路31から給水配管41に水が送り出され、ノズル12に水が供給されて吐出口38から水が吐出される。飼育室21の水路27a,27bに配置されたノズル12の吐出口38から水が吐出されると、水の吐出方向に飼育室21内で水流が発生する。この水流は図8に矢印で示すように、水路27aと水路27bとで向きが逆であり、連通水路28a,28bで水流の向きが180°転換し、仕切壁26で仕切られた飼育室21内を飼育室21の周壁に沿って一方向に流れる回流となる。このように仕切壁26で仕切られた飼育室21内を一方向に流れる回流が生じると、連通水路28bから水路27aに水流が向きを変えて流入する際に、この水路27aの流入側端部において仕切壁26の端部に接する箇所で渦が生じ、水路27aの流入側端部において、水路27aの幅の略半分程度の範囲で渦流が図8に示すように発生する。同様に水路27bの流入側端部においても、仕切壁26の端部に接する箇所で水路27bの幅の略半分程度の範囲で渦流が図8に示すように発生する。このような渦流が発生することはシミュレーションによって確認されており、また実機においても確認されている。
そして飼育室21内に存在する異物は、上記のような水流によって押し流され、水路27a,27bに沿って移動し、さらに連通水路28a,28bを通過して水路27aから水路27bへ、あるいは水路27bから水路27aへと移動するが、水路27aの流入側端部や水路27bの流入側端部では、上記のように渦流が発生しているので、この渦流によって異物が水路27aの渦流発生部や水路17bの渦流発生部に集まり、この部分を異物収集箇所13として異物を収集することができるものである。このとき、この異物収集箇所13の水の流れの下流側に異物を通さない網目の異物止めネット46を張っておくことによって、異物が異物収集箇所13から流れ出すことを防ぐことができ、異物収集箇所13に異物を確実に収集することができるものである。異物止めネット46は、仕切板26から水路27a,27bの幅方向の半分程度の範囲に設けるようにし、魚介類が飼育室21内を移動するのを妨げないようにするのが好ましい。
ここで、上記のように給水配管41の各ノズル12の給水パイプ39への接続部にはそれぞれ開閉弁44が設けてあり、この開閉弁44を開閉制御することによって、各ノズル12を順に作動させて、水を順に吐出させるようにしてある。すなわち、まず水路27aと水路27bに設けた第一のノズル12aのみを所定時間吐出作動させて、この第一のノズル12aから水を吐出させると、第一のノズル12aと第二のノズル12bの間に存在する異物がこの水の吐出による水流で流されて、第二のノズル12bの前方へ移動する。次に第一のノズル12aの吐出を停止させ、第二のノズル12bのみを所定時間吐出作動させて、この第一のノズル12aから水を吐出させると、第二のノズル12bの前方に存在する異物がこの水の吐出による水流で流されて、異物収集箇所13にまで移動し、異物収集箇所13に異物を収集することができるものである。このように複数配置されるノズル12を水流の上流側のものから下流側のものへと順に所定時間毎に吐出作動させることによって、異物を順に送るように移動させることができるものであり、異物収集箇所13に異物を効率良く収集することができるものである。特に、総てのノズル12から同時に水を吐出させると、各ノズル12からの水の吐出圧は低くなり、大きな異物は水流で移動させることができないことがあるが、このようにノズル12を個別に順に吐出させると、個々のノズル12からの水の吐出圧が高くなり、大きな異物であっても水流で移動させて異物収集箇所13に異物を収集することが可能になるものである。例えば、第一のノズル12aを30分作動させた後に、第二のノズル12bを30分作動させ、さらに第一のノズル12aを20分作動させた後に、第二のノズル12bを15分作動させるというように、ノズル12を順に間欠的に作動させることができるものである。勿論、ノズル12の作動時間はこれに限定されるものではなく、例えば、第一のノズル12aと第二のノズル12bの作動時間をそれぞれ15分に設定するなど、任意の時間に設定することができるものである。
尚、飼育室21の各水路27a,27bに配置されるノズル12の本数は、水路27a,27bの長さに応じて決まるものであり、図2及び図3の実施の形態では各水路27a,27bに2本ずつ配置しているが、水路27a,27bの長さに応じて3本以上のノズル2を配置するようにしてもよい。
ここで、水路27a,27bが長く、水路27a,27bに配置されるノズル12の本数が多くなる場合には、各水路27a,27bに配置されるノズル12を複数組のノズル12から形成し、上流側の組から下流側の組へと順に各組のノズル12を所定時間毎に吐出作動させるようにしてもよい。図9はその一例を示すものであり(図9にはノズル12のみを図示するが、他の構成は上記と同じ)、例えば、各水路27a,27bには8本ずつノズル12が配置してあり、各水路27a,27bに配置されるノズル12を水流の上流側から順にノズル12−1、ノズル12−2、ノズル12−3、ノズル12−4、ノズル12−5、ノズル12−6、ノズル12−7、ノズル12−8とすると、奇数に配置されるノズル12−1、ノズル12−3、ノズル12−5、ノズル12−7で1組が、偶数に配置されるノズル12−2、ノズル12−4、ノズル12−6、ノズル12−8で他の1組が形成されるようにしてある。そして奇数組において最上流に位置するノズル12−1は、偶数組において最上流に位置するノズル12−2よりも上流側であるので、まず奇数組のノズル12−1、ノズル12−3、ノズル12−5、ノズル12−7を一斉に所定時間、例えば30分間吐出作動させて停止させた後に、偶数組のノズル12−2、ノズル12−4、ノズル12−6、ノズル12−8を一斉に所定時間、例えば30分間吐出作動させて停止させ、さらに奇数組のノズル12−1、ノズル12−3、ノズル12−5、ノズル12−7を一斉に所定時間、例えば20分間吐出作動させて停止させた後に、偶数組のノズル12−2、ノズル12−4、ノズル12−6、ノズル12−8を一斉に所定時間、例えば15分間吐出作動させて停止させるようにしてある。勿論、この図9の実施の形態のように各水路27a,27bにノズル12を偶数設けることに限定されるものではなく、各水路27a,27bに複数のノズル12を2組以上配置し、各組毎にノズル12を順に吐出作動させるようにすればよい。またノズル12の作動時間も限定されるものではなく、任意の時間に設定することができるのはいうまでない。
上記の異物収集箇所13には異物除去装置14が配置してある。異物除去装置14はエアリフトポンプ48によって形成することができる。エアリフトポンプ48は図6に示すように、エアリフトパイプ49の上端に吐出パイプ50を側方へ突出して設け、ブロア51に接続されたエアホース52をエアリフトパイプ49の下端部に接続することによって形成されるものであり、エアリフトパイプ49の下端の開口が砂状物質層24の上面よりやや上方に位置するように縦の向きで配置してある。エアリフトポンプ48はエアリフトパイプ49を仕切壁26に取り付けることによって支持するようにしてあり、吐出パイプ50の先端は飼育室21の水面Lの上方において排水筒35の直上位置に配置されるようにしてある。排水筒35の上端開口には既述のようにガード筒36が取り付けてあり、異物を通過させない網目の異物受けネット53をガード筒36の上端開口に被せてある。そしてエアリフトポンプ48の吐出パイプ50の先端はこの異物受けネット53の直上に配置するようにしてある。
上記のように形成されるエアリフトポンプ48にあって、ブロア51を作動させてエアリフトパイプ49内にエアが供給されると、エアがエアリフトパイプ49内を上昇することによって、エアリフトパイプ49内の水はエアによって押し上げられ、エアリフトパイプ49の上端の吐出パイプ50の先端から吐出される。このようにエアリフトパイプ49の水が吐出パイプ50から吐出されることに伴って、下端の開口からエアリフトパイプ49内に水が吸引されるものであり、このとき同時に水中の異物もエアリフトパイプ49内に吸引され、この吸引された異物は水と共に吐出パイプ50の先端から吐出される。水と共に吐出された異物は排水筒35の異物受けネット53に受けて回収することができるものである。このように異物収集箇所13に収集された異物をエアリフトポンプ48からなる異物除去装置14で効率良く捕捉して除去することができるものである。
このように、異物除去装置14で捕捉した異物は排水筒35の異物受けネット53に受けて回収されるが、異物受けネット53を通過した小さい異物は、水中の浮遊物質(SS)となって、返送路32を通して浮遊物質除去装置3に供給される。浮遊物質除去装置3に供給された浮遊物質を含有する水は、まず流入筒59から円筒フィルター56内に流入し、水溜り部58に溜まった後、回転駆動されている円筒フィルター56を通過してタンク55内に移流する。円筒フィルター56の目の大きさは通常60μmであり、60μm以上の浮遊物質を円筒フィルター56でろ過することができる。60μm以下の小さい浮遊物質は円筒フィルター56を通過するが、このような小さい浮遊物質は水質に特に影響を与えないので許容される。このように円筒フィルター56で浮遊物質が除去された水は、流出筒60から流出し、給水路31を通して既述のように飼育水槽1に供給される。
上記のように浮遊物質を含有する水を円筒フィルター56でろ過することによって、水から分離された浮遊物質は円筒フィルター56の内周に付着して堆積し、堆積量が所定以上になると円筒フィルター56の目が詰まって、円筒フィルター56を水が通過し難くなって水のろ過効率が低下する。このため、円筒フィルター56への浮遊物質の堆積量が所定量になると、浮遊物質を円筒フィルター56の内周から除去する必要がある。ここで、円筒フィルター56の浮遊物質の堆積量が多くなって、円筒フィルター56を通過する水量が少なくなると、円筒フィルター56内の水溜り部58内の水位が上昇する。このため、円筒フィルター56内に水位センサー(図示省略)が配置してあり、円筒フィルター56の浮遊物質の堆積で水位が所定の高さに達したことが検知されると、洗浄ノズル63から水が円筒フィルター56の外周に吐出されるようにしてあり、水圧で円筒フィルター56の内周に堆積された浮遊物質を剥がすようにしてある。円筒フィルター56の内周から剥がされた浮遊物質は水と共に受け皿61で受けられる。洗浄ノズル63から吐出される水としては、飼育水槽1の水質に変化が生じないように、閉鎖循環養殖装置の系内の水が使用されるものである。
上記のように受け皿61内に受けられた浮遊物質は、水とともに廃棄筒62から浮遊物質除去装置3の外部に排出される。廃棄筒62には廃棄路71が接続してあり、図1のように廃棄路71の先端はフィルター槽5の直上に配置してある。従って浮遊物質除去装置3から排出される浮遊物質含有の水は、フィルター槽5に上端開口から流入し、メッシュフィルター4を通過してフィルター槽5の底部へと流下する。このように、浮遊物質を含有する水をメッシュフィルター4に通してろ過することによって、浮遊物質をメッシュフィルター4の上にろ別して、水だけをフィルター槽5の底部に流下させることができるものである。
ここで上記のように、メッシュフィルター4は上から下へと順に目が粗いものから目が細かいものへとなるように複数段配置されている。最下段のメッシュフィルター4cは円筒フィルター56の目の大きさと同じものを用いるのが好ましく、例えば60μmの開口径のものを用いることができる。また最上段のメッシュフィルター4aは例えば200μmの開口径のものを、中段のメッシュフィルター4bは例えば100μmの開口径のものを用いることができる。このように水の通過方向に目の粗いものから目の細かいものへと順に複数段のメッシュフィルター4a,4b,4cを配置することによって、まず径の大きい浮遊物質をメッシュフィルター4aでろ別し、次に径が中位の浮遊物質をメッシュフィルター4bでろ別し、さらに径が小さい浮遊物質をメッシュフィルター4cでろ別することができ、各メッシュフィルター4a,4b,4c上にろ別されて堆積する浮遊物質の量を分散して少なくすることができる。従って、メッシュフィルター4a,4b,4cの目が詰まることを軽減することができ、長期間連続して使用することが可能になるものである。
このようにメッシュフィルター4を通過して浮遊物質が除去された水はフィルター槽5の底部に貯溜されるが、貯溜された水の水位が上の水位センサー64aの位置に達すると、ポンプ68が作動し、フィルター槽5の底部に貯溜された水は移流路67を通してろ過槽8に底部から供給される。ろ過槽8に供給された水は、ろ過層7を下から上へと通過する。ろ過層7は上記のように砂状物質6が堆積したものであるので、水はろ過層7を通過する際にろ過され、水中に含まれる微小な浮遊物質を除去することができるものである。ここで、砂状物質6は上記のように略円柱形状の樹脂粒からなるので、ろ過の効率が良好であり、しかも通常の負荷も小さくなり、さらに破損や摩耗が殆どないので半永久的に使用できるものである。
ろ過層7を通過してろ過された水は、ポンプ68による水の供給に伴ってろ過槽8の上部に押し上げられ、オーバーフローして返水路9に流入し、返水路9を通して循環経路2の返送路32に返送される。フィルター槽5の底部に貯溜された水の水位が下の水位センサー64bの位置にまで下がると、ポンプ69は作動を停止するようになっている。
このように、浮遊物質除去装置3の円筒フィルター56に付着した浮遊物質を洗浄するために使用された水は、フィルター槽5及びろ過槽8でろ過して清浄化した後に、閉鎖循環養殖装置の系内に返送されるので、洗浄に使用した水を廃棄する場合のように系内の水の量が減少することを防ぐことができるものであり、水の補給を殆ど必要としない完全閉鎖型で運転することが可能になるものである。
図10(a)はフィルター槽5の実施の形態の一例を示すものであり、フィルター槽5の上部の内周に係止爪73が突設してある。係止爪73は上下複数段の箇所において設けると共に、各段には複数箇所において設けてある。そして、フィルター槽5の内側にメッシュフィルター4を配置して、各段の係止爪73にメッシュフィルター4の端部を被挿して引っ掛けることによって、フィルター槽5に上下複数段にメッシュフィルター4を取り付けるようにしてある。従ってこのものでは、各メッシュフィルター4を係止爪73から外すことによって、複数段の各メッシュフィルター4をフィルター槽5から取り出し、メッシュフィルター4の上に堆積している浮遊物質を回収すると共にメッシュフィルター4の洗浄を行なうことができるものである。
また図10(b)はフィルター槽5の実施の形態の他の一例を示すものであり、筒状枠74の内周の複数箇所に係止爪73を突設し、筒状枠74の外周面の複数箇所に設けた位置決め片75の上端部を筒状枠74の上端から上方へ突出させてある。この筒状枠74は複数用いるものであり、各筒状枠74の内側にメッシュフィルター4を配置して、係止爪73にメッシュフィルター4の端部を被挿して引っ掛けることによって、筒状枠74内にメッシュフィルター4を取り付けるようにしてある。また上面が開口する槽体76にも外周面の複数箇所に設けた位置決め片75の上端部を槽体76の上端から上方へ突出させてある。そして槽体76の上端に筒状枠74を載置し、槽体76の位置決め片75の内側に筒状枠74の外周を係止させることによって、槽体76の上に筒状枠74を重ねて取り付け、この筒状枠74の上端に他の筒状枠74を載置し、下の筒状枠74の位置決め片75の内側に上の筒状枠74の外周を係止させることによって、筒状枠74,74を重ねて取り付け、以下同様にして上下に複数の筒状枠74を重ねて取り付けることによって、槽体76と複数段の筒状枠74からなるフィルター槽5を形成することができるものである。このものでは、筒状枠74を取り外すことによって、筒状枠74とともにメッシュフィルター4を取り出すことができ、メッシュフィルター4の上に堆積している浮遊物質を回収すると共にメッシュフィルター4の洗浄を行なうことができるものである。
図11はろ過槽8の実施の形態の一例を示すものであり、下部内に例えば5mm角の小孔を設けたステンレス金属板のメッシュ板66を張り、その上に樹脂製のネット78を重ね、その上に150mm程度の厚みで砂状物質6によるろ過層7が形成してある。ろ過層7の上側においてろ過槽8の上端部には返水路9の一端が接続してある。またろ過槽8の下面には開閉弁81を設けた流入筒79が挿通して取り付けてあり、メッシュ板66の下側のろ過槽8の下端部内において、流入筒の79の上端に両端が開口した水平筒80が水平姿勢で接続してある。流入筒79には移流路67が接続してあり、ポンプ68の作動によってフィルター槽5から移流路67を通して流入筒79に供給される水は、ろ過槽8の下端部内に水平筒80の両端開口から水平に吐出され、そしてろ過槽8内を上昇してろ過層7を通過し、ろ過層7でろ過された水は返水路6の一端の開口に流入し、循環経路2に返送される。ろ過槽8の下部内に水が上方を向いて流入すると、水流がろ過層7に直接作用して、ろ過層7の砂状物質6が舞い上げられ、ろ過層7によるろ過が良好に行なわれなくなるおそれがあるが、上記のようにろ過槽8の下端部内に水が水平に吐出されるようにすることによって、水流がろ過層7に作用することを防ぎ、ろ過層7によるろ過を良好に行なわせることができるものである。
図12はろ過槽8の実施の形態の他の一例を示すものであり、ろ過槽8の底面はすり鉢状に形成してあり、この下端に開閉弁81を設けた流入筒79が接続して取り付けてある。この流入筒79には開閉弁81よりろ過槽8側の位置において開閉弁83を設けた分岐筒84が分岐して接続してある。またろ過槽8内には上下動自在な上下棒85がメッシュ板66を通して設けてあり、上下棒85の下端にはメッシュ板66の下側において両端が開口した水平筒80が取り付けてある。この水平筒80の中央部の下部には下方へ突出する接続筒86が接続して設けてある。
このように形成されるろ過槽8にあって、流入筒79の上端開口に接続筒86の下端開口を脱着自在に接合することによって、図12(a)に示すように流入筒79に水平筒80を接続するようにしてある。そして流入筒79の開閉弁81を開くと共に分岐筒84の開閉弁83を閉じた状態でポンプ68を作動させると、フィルター槽5から移流路67を通して流入筒79に供給される水は、上記と同様に、水平筒80の両端開口からろ過槽8の下端部内に水平に吐出され、さらにこの水がろ過槽8内を上昇してろ過層7を通過することによってろ過される。ここで、このように水をろ過することによって生じ、ろ過槽8の底部に沈殿した汚泥は、開閉弁81を閉じ、次に上下棒85を引き上げて接続筒86を流入筒79から外し、この後に開閉弁83を開くことによって、分岐筒84から排出することができるものである。
そして上記のように、ろ過層7に水を通過させてろ過を行なうと、ろ過層7の砂状物質6の表面に汚れが付着し、水の浄化効果が低下するので、砂状物質6を定期的に洗浄する必要がある。ろ過層7の砂状物質6を洗浄するにあたっては、まずろ過槽8内の水位が砂状物質6の上面より高い状態で流入筒79の開閉弁81を閉じ、次に上下棒85を上動させて水平筒80と接続筒86を引き上げ、接続筒86を流入筒79から外して流入筒79の上端をろ過槽8の底部内に開口させる(図12(b)参照)。そして分岐筒84にエアポンプ(図示省略)を接続して分岐筒84の開閉弁83を開くことによって、分岐筒84から流入筒79を通してエアをろ過槽8内に吹き込む。このようにろ過槽8内に下端からエアを吹き込むことによって、ろ過槽8内の水をエアで攪拌し、水と共にろ過層7の砂状物質6を攪拌して、砂状物質6を洗浄することができるものである。砂状物質6を攪拌して洗浄した後、開閉弁83を閉じてエアの吹き込みを停止すると、砂状物質6から剥がれた汚れは汚泥としてろ過槽8の底部に沈殿する。そして分岐筒84へのエアポンプの接続を外して、開閉弁83を開くことによって、ろ過槽8の底部に沈殿した汚泥を分岐筒84から排出することができるものである。尚、この洗浄によって生じる汚泥の排出と、上記のろ過運転の際に生じる沈殿汚泥の排出は、必ずしも両方を行なう必要はなく、いずれか一方の排出作業を行なうだけでもよい。
上記の図12のような機構で、ろ過層7の砂状物質6をろ過槽8内から取り出す必要なく洗浄することができるが、ろ過層7の砂状物質6を洗浄する機構としては、上記の機構の他に、図13(a)(b)のような機構を採用することもできる。
図13(a)の実施の形態は、シャワーノズル88を用いるようにしたものであり、ろ過槽8の上面の開口部にシャワーノズル88を配置し、シャワーノズル88から水道水などの洗浄水をろ過層7に散水して砂状物質6の洗浄を行なうようにしたものである。洗浄して砂状物質6から剥がれた汚れは汚泥としてろ過槽8の底部に沈殿するので、開閉弁83を開いて分岐筒84から排出することができるものである。
図13(b)の実施の形態は、洗浄ノズル89を用いるようにしたものであり、ろ過槽8の上面の開口部からろ過層7内に洗浄ノズル89を差し込み、洗浄ノズル89から水道水などの洗浄水をろ過層7に吐出して砂状物質6の洗浄を行なうようにしたものである。洗浄して砂状物質6から剥がれた汚れは汚泥としてろ過槽8の底部に沈殿するので、開閉弁83を開いて分岐筒84から排出することができるものである。
また、浮遊物質除去装置3として上記の実施の形態ではドラムフィルターを用いるようにしたが、スクリーンフィルター装置や、不織布や簡易膜でのフィルターなど種々のものを用いることができる。図14は浮遊物質除去装置3としてスクリーンフィルター装置を用いるようにした実施の形態を示すものであり、メッシュや不織布などでエンドレスに形成されるスクリーンフィルター91をロール92間に懸架し、ロール92を回転駆動させることによってスクリーンフィルター91を走行させるようにしてある。スクリーンフィルター91の上面側の走行方向側端部の下方には浮遊物質受け皿93が、スクリーンフィルター91の直下には水受け皿94がそれぞれ配置してある。そして、飼育水槽1の水は循環経路2の返送路32からスクリーンフィルター91上に供給されるようになっており、浮遊物質を含有する水がこのようにスクリーンフィルター91の上に供給されると、水中の浮遊物質11はスクリーンフィルター91の上面にろ別されて残留し、水はスクリーンフィルター91を通過して流下し、水受け皿94に受けられる。このように浮遊物質が除去された水は給水路31を通して飼育水槽1に供給される。またスクリーンフィルター91の上面に残留した浮遊物質11は、スクリーンフィルター91の走行に伴ってその先端から落下し、浮遊物質受け皿93に収容される。浮遊物質受け皿93のスクリーンフィルター91側の上端部にはスクレーパー95が設けてあって、このスクレーパー95の先端がスクリーンフィルター91の端部の下面に弾接してあり、スクリーンフィルター91の表面から浮遊物質11をこのスクレーパー95で掻き取って浮遊物質受け皿93に収容するようにし、浮遊物質11が付着したままスクリーンフィルター91の下側に回り込まないようにしてある。
本発明の実施の形態の一例を示す概略図である。 同上の飼育水槽の平面図である。 同上の飼育水槽の正面断面図である。 同上の浮遊物質除去装置の一例を示すものであり、(a)は正面断面図、(b)は側面断面図である。 同上の砂状物質の一例の形態を示す斜視図である。 同上の排水筒とエアリフトポンプを示す概略拡大正面図である。 同上のノズルを示すものであり、(a)は拡大正面図、(b)は拡大断面図である。 同上の飼育水槽の水の流れを示す平面図である。 飼育水槽の他の実施の形態を示す平面図である。 本発明の実施の形態におけるフィルター槽を示すものであり、(a)はその一例の正面断面図、(b)は他の一例の分解斜視図である。 本発明の実施の形態におけるろ過槽の一例を示す断面図である。 本発明の実施の形態におけるろ過槽の他の一例を示すものであり、(a),(b)はそれぞれ断面図である。 本発明の実施の形態におけるろ過槽のさらに他の一例を示すものであり、(a),(b)はそれぞれ断面図である。 本発明の実施の形態における浮遊物質除去装置の一例を示す断面図である。
符号の説明
1 飼育水槽
2 循環経路
3 浮遊物質除去装置
4 メッシュフィルター
5 フィルター槽
6 砂状物質
7 ろ過層
8 ろ過槽
9 返水路

Claims (3)

  1. 魚介類を飼育する飼育水槽に飼育水槽内の水を循環させる循環経路を接続し、循環経路に水中の浮遊物質をろ過して除去する浮遊物質除去装置を設け、ろ過した浮遊物質を浮遊物質除去装置から水とともに排出するようにした閉鎖循環養殖装置において、浮遊物質除去装置から排出された浮遊物質含有の水が供給され、水の通過方向に目の粗いものから目の細かいものへと順に配置されるように複数段のメッシュフィルターを脱着自在に設けたフィルター槽と、フィルター槽を通過した水が供給され、層状の砂状物質からなるろ過層を内蔵するろ過槽と、ろ過槽を通過した水を循環経路に返送する返水路とを備えて成ることを特徴とする閉鎖循環養殖装置。
  2. 砂状物質は、略円柱形状の樹脂粒であることを特徴とする請求項1に記載の閉鎖循環養殖装置。
  3. ろ過槽は、槽内の砂状物質を洗浄する機構を備えたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の閉鎖循環養殖装置。
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