JP2020069466A - 沈澱池における微小プラスチック捕集装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 微小プラスチックに伴う有害物質の人体内への取込み防止を水処理設備内において図ることにより健康が阻害されないようにした沈澱池における微小プラスチック捕集装置を提供することを目的とする。【解決手段】 左右対向状の側壁とこれに直交する上流・下流側端壁および底壁とを備えて平面視矩形状とされ底壁における上流側一端にピットを備えるとともに底壁上に沈澱する汚泥を前記ピットに掻き寄せる汚泥掻寄手段と水面に浮上するスカムを池外に排出するスカム除去手段とを備える矩形沈澱池において、池内の下流域には、微小プラスチックを捕集する捕集手段と、捕集された微小プラスチックを取り除く除去手段とが設けられている。【選択図】図1
Description
本発明は、沈澱池における微小プラスチック捕集装置に関する。
矩形沈澱池は、左右対向状の側壁とこれに直交する上流・下流側端壁および底面(底壁)とを備えて平面視矩形状とされるとともに底面における上流側一端に汚泥を落とし込むためのピットを備えたものが代表的なものである。そうした矩形沈澱池においては、上流側端壁に多孔状整流孔が設けられ、それら整流孔を通じて汚水を導入して汚水から汚泥を沈降させる一方スカムを浮上させるとともに、沈降した汚泥は汚泥掻寄装置による掻き寄せでピットまで持ち込まれて吸揚げ処理されスカムの方はスカム除去装置に誘引されて外部に排除されるようにされている。そうした装置の一つとして特許文献1に示すものがある。
特許文献1は、池の底面に敷設されたガイドレールに前後に進退する作動体(機体)を設け、その作動体に汚泥掻寄部材(スクレーパ)を装備してピット方向への前進時に沈澱した汚泥をピットまで掻き寄せ後退時には汚泥掻寄部材を持ち上げて非掻寄状態にすることで汚泥をピットまで掻き寄せ落とし込むようになっているとともに、作動体には支柱を介してスカム掻寄部材を伏倒自在に備えて水面上に設置したスカムスキマーとともに機能して水面に浮かぶスカムを回収除去するようになっている。こうして汚水から汚泥およびスカムを沈澱・浮上させて池外に除去したあとの清澄水は池下流側に設置したVノッチ付き越流堰を通じて池外に排出するようにしたものである。こうして沈澱池内に導入された汚水からは沈澱・浮上分離処理により全ての含有物質が取り除かれるようにしてある。
しかし、現実には、前記清澄水と呼ばれる水は完全に清澄化したものではなく極く一部に微小プラスチック(マイクロプラスチック)を含むものであって、そうした水が越流堰を通じて池外に導かれて数%が循環する結果として、人の体内から検出されるに至っていることも確認されている。こうした微小プラスチックは、油に溶けやすい性質のPCBや農薬であるDDT等の有害物質を含むものになっていることからそれらが人体の中の臓器(肝臓など)や脂肪などに蓄積反応して健康を阻害するおそれがあるとして新たな環境問題を提起している。
しかし、現実には、前記清澄水と呼ばれる水は完全に清澄化したものではなく極く一部に微小プラスチック(マイクロプラスチック)を含むものであって、そうした水が越流堰を通じて池外に導かれて数%が循環する結果として、人の体内から検出されるに至っていることも確認されている。こうした微小プラスチックは、油に溶けやすい性質のPCBや農薬であるDDT等の有害物質を含むものになっていることからそれらが人体の中の臓器(肝臓など)や脂肪などに蓄積反応して健康を阻害するおそれがあるとして新たな環境問題を提起している。
本発明は、このような問題を解決しようとするもので、微小プラスチックに伴う有害物質の人体内への取込み防止を水処理設備内において図ることにより健康が阻害されないようにした沈澱池における微小プラスチック捕集装置を提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、左右対向状の側壁とこれに直交する上流・下流側端壁および底壁とを備えて平面視矩形状とされ底壁における上流側一端にピットを備えるとともに底壁上に沈澱する汚泥を前記ピットに掻き寄せる汚泥掻寄手段と水面に浮上するスカムを池外に排出するスカム除去手段とを備える矩形沈澱池において、池内の下流域には、微小プラスチックを捕集する捕集手段と、捕集された微小プラスチックを取り除く除去手段とが設けられている。
上述したように本発明は、左右対向状の側壁とこれに直交する上流・下流側端壁および底壁とを備えて平面視矩形状とされ底壁における上流側一端にピットを備えるとともに底壁上に沈澱する汚泥を前記ピットに掻き寄せる汚泥掻寄手段と水面に浮上するスカムを池外に排出するスカム除去手段とを備える矩形沈澱池において、池内の下流域には、微小プラスチックを捕集する捕集手段と、捕集された微小プラスチックを取り除く除去手段とが設けられているので、微小プラスチックに伴う有害物質の人体内への取込み防止を水処理設備内において図ることにより健康が阻害されないようにした沈澱池における微小プラスチック捕集装置を提供することができる。
以下、本発明である沈澱池における微小プラスチック捕集装置の一実施形態を説明する。
図1ないし図6はその一実施形態を示すもので、1は矩形沈澱池で、左右対向状の側壁2,2とそれに直交する上流・下流側端壁3,4および底壁5とを備えて平面視矩形状とされ底壁5における上流側一端に吸揚ポンプ付きピット6を備えるとともに底壁5上に沈澱する汚泥を前記ピット6に掻き寄せる汚泥掻寄手段8と水面9に浮上するスカムを池外に排出するスカム除去手段10とを備える。
図1ないし図6はその一実施形態を示すもので、1は矩形沈澱池で、左右対向状の側壁2,2とそれに直交する上流・下流側端壁3,4および底壁5とを備えて平面視矩形状とされ底壁5における上流側一端に吸揚ポンプ付きピット6を備えるとともに底壁5上に沈澱する汚泥を前記ピット6に掻き寄せる汚泥掻寄手段8と水面9に浮上するスカムを池外に排出するスカム除去手段10とを備える。
上流側の端壁3の上部は多孔を備えた整流板12になっていてその多孔を通じて導入される汚水は下流側(図1・図2の右方向)へ向けて緩徐に流される。
汚泥掻寄手段8は、池底幅間中央を通るように敷設されたガイドレール14と、その上を車輪15…を介して前後に進退する前後の台車16,16と、これら台車16,16間を接続する連結パイプ17と、各台車16,16に備えた上下運動可能な汚泥スクレーパ18とを備える。20は駆動手段で、池上の駆動源21とローラー22とリンクチェーン23などを備えて図1および図2の左方向に前進する際には汚泥スクレーパ18を垂直な掻寄状態にしピット6上に前進したあとの後退時には汚泥スクレーパ18は持ち上げられて非掻寄状態になって復帰するようになっている。
汚泥掻寄手段8は、池底幅間中央を通るように敷設されたガイドレール14と、その上を車輪15…を介して前後に進退する前後の台車16,16と、これら台車16,16間を接続する連結パイプ17と、各台車16,16に備えた上下運動可能な汚泥スクレーパ18とを備える。20は駆動手段で、池上の駆動源21とローラー22とリンクチェーン23などを備えて図1および図2の左方向に前進する際には汚泥スクレーパ18を垂直な掻寄状態にしピット6上に前進したあとの後退時には汚泥スクレーパ18は持ち上げられて非掻寄状態になって復帰するようになっている。
スカム除去手段10は、左右側壁2,2間に装架されたトラフ25と、その前側に備えた可動堰26と、図示しない堰駆動手段とを備えている。可動堰26は堰駆動手段により定期的に上下して水面9よりも没したときに水面に浮遊するスカムを水とともに呑み込みトラフ25内の樋空間を通じて池外に自然に排出されて次の処理設備に搬送されるようになっている。
28は越流堰で、スカム除去手段10の下流側の水面9上にその長手を池長手向きに対応させて左右複列に設けられ、樋状の本体に沿ってVノッチ29を備え、本体は図1の下流側端壁4の穴に連通状に接続されるとともに、外部には自動制御のバルブ30を備える。
沈降する汚泥は汚泥掻寄手段8でまた水面のスカムはスカム除去手段10によってそれぞれ除去処理される。それでも図2に矢印Xで示すようにスカム除去手段10の底側域には、微細ゴミ・スカム・フロス(微細スカム)などやさらに微小プラスチック(マイクロプラスチック)を含むものが下流側へ向けて流れ行く。そこで、スカム除去手段10の上流側に対応する側壁2,2上部にアングル材あるいはリップ付き溝型鋼などによる水平受材32,32が固定され、それら両者間には、上流側から下流側へ向けて粗目・中目・細目のプレフィルター33,34,35の順に間隔を置いて配備されている。各プレフィルター33,34,35はぶら下げ式ですだれ状にしたり微生物の巣構造を形成したりし、素材として強化樹脂や炭素繊維、ヤシの繊維などを利用して構成してもよい。
台車16上には支柱37が立てられ、その上端には池幅方向に水平に伸びた離脱促進部材38が設けられていて図2のように進退する際にプレフィルター33,34,35に当たることにより付着した微細ゴミ・スカム・フロス(微細スカム)などを揺り動かして前後間での相互摩擦干渉作用により付着した微細ゴミなどの沈降を促すようにしてある。沈降したものは後で汚泥スクレーパ18によりピット6へ持ち込まれポンプアップして池外に排除されるようになっている。
それでもまだプレフィルター33,34,35を通り過ぎて矢印xのように下流側へと進むものがありそれが微小プラスチックである。微小プラスチックは直径5mm以下のマイクロプラスチックと呼ばれるものの他に、極微細(数μm以下)なナノプラスチックをここで含むこととする。プレフィルター35は、図2のように垂直向き35aと底水平向き35bとでもって構成することができる。
それら微小プラスチックは前記のように有害物質を含むことがあり、それをここで捕集し除去するようにしてある。即ち、40は微小プラスチック捕集装置(補修手段)で、捕集パイプ41…と導水支持パイプ42とパイプブラケット43とを有する。
捕集パイプ41は、図1の下欄に拡大して示すように、断面が細長状逆三角形をしたステンレス製リング41a…を軸方向に微少な間隔を置いて多数配列して図示しない長手連結バーでもって全体的に円筒型に形成したものであり、その長手一端(図1の下端)は閉止あるいは多孔状とし長手他端(図1の上端)は導水支持パイプ42に連通状に接続するために開放状でフランジ付きにして長手が池幅方向に向くように水平に配置してある。この捕集パイプ41は、スカム除去手段10の下方位置から数m下流側に下がった水中下2〜3mの高さ位置に前後に1〜2m間隔を置いて複数本(3本)配置されている。
捕集パイプ41は、図1の下欄に拡大して示すように、断面が細長状逆三角形をしたステンレス製リング41a…を軸方向に微少な間隔を置いて多数配列して図示しない長手連結バーでもって全体的に円筒型に形成したものであり、その長手一端(図1の下端)は閉止あるいは多孔状とし長手他端(図1の上端)は導水支持パイプ42に連通状に接続するために開放状でフランジ付きにして長手が池幅方向に向くように水平に配置してある。この捕集パイプ41は、スカム除去手段10の下方位置から数m下流側に下がった水中下2〜3mの高さ位置に前後に1〜2m間隔を置いて複数本(3本)配置されている。
導水支持パイプ42は、側面クランク型で、下部水平管部44と垂直管部45および上部水平管部46を備える。上部水平管部46は水面9と同レベルとされる。導水支持パイプ42の端部には、Vノッチ型堰板48を挟んだ状態の接続体49が設けられ、水位が変動してもVノッチ部分で水量制御できるようになっている。50は排水パイプで、接続体49に接続されるように下流端壁4に貫通して取り付けられている。
52は逆洗用パイプで3本の捕集パイプ41…の中心を通るように配備されている。逆洗用パイプ52や図示しないコンプレッサーなどは捕集された微小プラスチックを取り除く除去手段の一つであり、エアー駆動式あるいは水駆動式若しくはエアーと水との混合駆動式とする。
52は逆洗用パイプで3本の捕集パイプ41…の中心を通るように配備されている。逆洗用パイプ52や図示しないコンプレッサーなどは捕集された微小プラスチックを取り除く除去手段の一つであり、エアー駆動式あるいは水駆動式若しくはエアーと水との混合駆動式とする。
54は塩素混和地あるいは河川などの次の処理設備で、排水パイプ50の排水経路に直接接続される場合と微小プラスチックの終捕集装置55を経由して間接的に接続される場合とがある。図1および図2ではそれらを併せて図示してあるが実際には直接的に接続される場合と間接的に接続される場合とは別に構成されることになる。終捕集装置55は、図4ないし図6にその詳細が示されるように、捕集パイプ56を有し、この捕集パイプ56は、断面が細長状逆三角形をしたリング56a…を軸方向に微少な間隔を置いて多数配列して図示しない長手連結バーでもって全体的に円筒型に形成したものであり、その長手一端が排水パイプ50に連通してあるとともに他端にはスクリュウ57付き濃縮パイプ58が接続されている。捕集パイプ56内には微小プラスチックを除去するための回転ブラシ装置59が設けられて除去されたゴミは前記濃縮パイプ58内に持ち込まれて濃縮されて排出され焼却処分されるようになっている一方、捕集パイプ56の外周には排水案内筒部60が設けられていて捕集パイプ56から出された排水を河川とか水道用として次の処理設備54に導くようになっている。
前記実施形態においては、スカム除去手段10の底側域において矢印Xで示すように微細ゴミ・スカム・フロス(微細スカム)などやさらに微小プラスチック(マイクロプラスチック)を含むものが下流側へ向けて流れ行くが、その流れには粗目・中目・細目のプレフィルター33,34,35が対向配置されているため、微細ゴミ・スカム・フロス(微細スカム)などが順次吸着により捕集されてゆく。これらプレフィルター33,34,35には離脱促進用部材38が進退して干渉するようにするので捕集されたものは下降してゆき汚泥スクレーパ18によりピット6まで掻き寄せられて池外に排除されることになる。それでも矢印xのように通過してゆく流れは、水圧と水頭差による吸水流れが作用している捕集パイプ41内に誘引されることになり、その際、捕集パイプ41のリング41a間の隙間が極めて微小であることにより流れに含まれて来る微小プラスチック分はそこを通過せず吸着されることになる。捕集パイプ41の外周には微小プラスチックが多量に吸着して目詰まり現象を起こすことがあるが、その場合、図2のように池内の水位を下げた状態にして逆洗用パイプ52を通じて逆洗処理を行えば微小プラスチックは離脱・下降してゆき、それらは汚泥スクレーパ18によりピット6を通じて池外に排除され焼却処理されることになる。
前記実施形態では越流堰28が構成されているが、この越流堰28は、通常はバルブ30が閉止してあって機能しないようになっているが、例えば、捕集パイプ41が水量過多により目詰まりを起こして対応できなくなった場合などにバルブ30を自動開放して過剰な微小プラスチックをこちらの堰28を越えさせて応急処置できるようにするものである。しかし、前記越流堰28は構成しないこともある。
前記実施形態では捕集パイプが円筒状をしていたが、図2の下欄に示すように楕円や長円型にしたり三角形など多角形とすることもある。
前記実施形態では終捕集装置55が水平になっていたが、図7に示すように、縦置き式にしたり、図8に示すように、斜め置き式にすることがある。図7に示す縦置き式などの場合には、駆動源として水流で回る羽根61を採用することができる。
前記捕集パイプに捕集された微小プラスチックはレーザー光で焼失処理してもよい。
前記実施形態では終捕集装置55が水平になっていたが、図7に示すように、縦置き式にしたり、図8に示すように、斜め置き式にすることがある。図7に示す縦置き式などの場合には、駆動源として水流で回る羽根61を採用することができる。
前記捕集パイプに捕集された微小プラスチックはレーザー光で焼失処理してもよい。
前記実施形態では捕集パイプ41が流れに対し水平方向に前後をなして配列されていたが、図9および図10のように上下に複数配列式とすることがある。このように上下に複数配列式とあるのは、図10の下欄のように斜め軸を基準に配列するものを含む。
また、捕集パイプ41は、図11および図12に示すように、縦軸状に向けて池幅方向に複数本配列する方式にしてもよい。
また、捕集パイプ41は、図11および図12に示すように、縦軸状に向けて池幅方向に複数本配列する方式にしてもよい。
前記離脱促進用部材38は、水平バー式にしてあったが、図13に示すように、水平バーに多数本の縦バーを立直した櫛型のものにしてもよい。また、離脱促進用部材38は水平バー式であったが、図13の右欄に示すように、V字あるいはへの字状をしたものにしてプレフィルター33,34,35を寄せ集めたり引き離したりしながらさらに前後にも揺れ動かすようにして捕集したものを離脱させるように構成してもよい。
前記導水支持パイプ42は全て固定パイプ方式であってVノッチの水位変動機能により対応するタイプとしてあったが、図14に示すように、導水支持パイプ63を下部水平管部64と垂直管部65とを固定式とする一方上部管部66を水位変動式としてもよい。上部管部66は、基部可撓チューブ67を下流端壁4に介して上下運動可能とされるとともに先端には水位変動を受けて上部管部66を上下させるためのフロート68を備えたものであり、さらに上部管部66と垂直管部65とは水位変動時でも連通状態を保つようにするため先端下部可撓チューブ70で連結してある。この場合、前記水位変動式であることにより越流堰71は構成する必要はない。
図15は円形沈澱池における微小プラスチック捕集装置についての一例を示している。74は躯体の底壁、75は躯体の周壁、76は駆動源、77は回転軸、78はレーキ、79はスクレーパアーム、80はスカムスクレーパ、81はセンターウエル、82はVノッチ付きの越流堰、83はバッフルプレートである。
この円形沈澱池には微細ゴミ・スカム・フロス(微細スカム)などやさらに微小プラスチック(マイクロプラスチック)を含むものが導入され浮遊することになるが、パンチングメタルや他の濾材でなるプレフィルター85をバッフルプレート83の底部と周壁75との間に横断状をなすように固定しておくことによってそこを通過する際にまず微細ゴミ・スカム・フロス(微細スカム)などから捕集されるようにしてある。プレフィルター85に捕集されたものは目詰まりのおそれがあるため、除去ブラシ86で除去し沈降させレーキ78で池外に排除するようにしてある。ブラシ86は、スクレーパアーム79から垂下させたブラシアーム87により周回自在に取り付けてある。
この円形沈澱池では、プレフィルター85を通過したあとの水はVノッチから越流堰82内に導かれて池外に排出されるようになっているが、その出口パイプ89からの水はそのまま放流あるいは塩素混和地に導かれるのでなく、ここでは、終捕集装置90に導かれて微小プラスチックを捕集できるようにしてある。
終捕集装置90は、図7と同じ縦置き式のものにすることができる。即ち、91は捕集パイプ、92は排水案内筒部、93はスクリュウ、94は濃縮パイプ、95は回転ブラシ装置、96は駆動源であり、捕集パイプ91の内周に付着した微小プラスチックは定期的にブラシ95で除去されるとともにスクリュウ93で濃縮されて下向きに排出されコンベア98で次の焼却場に搬送される一方、捕集パイプ1を通過した水は矢印のように外部である河川や塩素混和地など次の処理行程に持ち込まれる。
図16は円形沈澱池についての他の実施形態を示すもので、バッフルプレート自体が第1プレフィルター100でその下端と周壁75間に横断状の第2プレフィルター101を配備してこれらにはブラシ装置102をもって捕集分を除去できるようにしてある。そして、外部には前記と同様な構造の終捕集装置90を装備してある。即ち、91は捕集パイプ、92は排水案内筒部、93はスクリュウ、94は濃縮パイプ、95は回転ブラシ装置、96は駆動源であり、捕集パイプ91の内周に付着した微小プラスチックは定期的にブラシ95で除去されるとともにスクリュウ93で濃縮されて下向きに排出されコンベア98で次の焼却場に搬送される一方、捕集パイプ91を通過した水は矢印のように外部である河川や塩素混和地など次の処理行程に持ち込まれる。図15および図16において池内で捕集されたものを除去する場合、水面84を下げて除去作業しやすくなるようにしてもよい。
図17は円形沈澱池についての他の実施形態を示すもので、図6に示すような捕集パイプ(あるいはチューブ)106の複数本をT字型排水パイプ107…で繋いで環状パイプとなしてバッフルプレート83と越流堰82のある底側方を通るように設置するとともに各排水パイプ107の一端は周壁75を通して外部に突出するようにし、さらに排水パイプ107には終捕集装置90を接続したものである。即ち、91は捕集パイプ、92は排水案内筒部、93はスクリュウ、94は濃縮パイプ、95は回転ブラシ装置、96は駆動源であり、捕集パイプ91の内周に付着した微小プラスチックは定期的にブラシ95で除去されるとともにスクリュウ93で濃縮されて下向きに排出されコンベア98で次の焼却場に搬送される一方、捕集パイプ91を通過した水は矢印のように外部である河川や塩素混和地など次の処理行程に持ち込まれる。池内で捕集されたものを除去する場合、水面84を下げて除去作業しやすくなるようにしてもよい。
図18は円形沈澱池の捕集装置についての他の実施形態を示すもので、バッフルプレート83と越流堰82との下端間に第2プレフィルター110を設けるとともに池外に終捕集装置90を設けたものにおいて、池内を周回するところには第1プレフィルター111を設けて微細ゴミ・スカム・フロス(微細スカム)などを先に捕集してあとの終捕集装置90での微小プラスチックの目詰まりを防止するようにしたものである。第1プレフィルター111は、網状のもので、スクレーパアーム79とレーキ78との間に渡した連結支柱112に設けられ、微細ゴミ・スカム・フロス(微細スカム)などを浮遊確率の高い流域に対応して捕集しやすくなるようにしてある。
図19および図20は付加的な提案例を示す。115は河川で、この河川115の一側部には、河川115の一側端との間に規定水路116を形成するための流れ規定部材117が設けられており、その規定水路116に流れを絞り微細ゴミなどを送り込むためにその上流側には斜行フロート118を設け、その下部に河川流の一部を通過させ一部は規定水路116の方向に誘導するようにするすだれ状の流れ制御材119をぶら下げて取り付けてある。
流れ制御材119の前方水域に対応してゴミ類を浮上させて規定水路116側に導くためのエアー噴出パイプ120を設置してある。
流れ制御材119の前方水域に対応してゴミ類を浮上させて規定水路116側に導くためのエアー噴出パイプ120を設置してある。
規定水路116内には、上流側から粗目・中目・細目のプレフィルター122,123,124が配列され、これによって微細ゴミ・スカム・フロス(微細スカム)などが順次捕集されるようになっている。126は微小プラスチックの捕集装置で、上流側のV字形前受板127と下流側の逆V字形通水式後受板128とによって前後に軸中心をもつ装置として支持されている。
捕集装置126において、130は捕集パイプ、132はスクリュウ、133は濃縮パイプ、134は回転ブラシ装置、135は駆動羽根であり、捕集パイプ130の内周に付着した微小プラスチックは定期的にブラシ134で除去されるとともにスクリュウ132で濃縮されて下流側に排出され次の焼却場136に搬送される一方、捕集パイプ130を通過した水は矢印のように通水式後受板128を通じて河川放流あるいは水道水用として利用可能なきれいな水として下流方向に流出するようになっている。前記では規定水路116は一側の流れ規定部材117と河川脇とによって作られていたが、図19右欄のように縦長状で双胴型の左右流れ規定部材137により形成してもよい。
図21は池内の浄化システムを示すもので、140は所定の池で、上からみると円形であるが楕円や長円あるいは矩形など形状は問わない。この池140内の一側部には、池140の内周縁との間に規定水路141を形成するための円弧状流れ規定部材142が設けられており、その規定水路141に流れを絞り池内浮遊物である微細ゴミなどを取り込みやすくするためにその上流側には斜行ガイド143を設けてある。
池140内の他の個所には、流れを規制する水流ポンプ145が設置されるとともに、その周方向異なる個所である規定水路141入口手前Iには、ゴミ類を浮上させて規定水路141側に導くためのエアー噴出パイプ146が設置されている。
池140内の他の個所には、流れを規制する水流ポンプ145が設置されるとともに、その周方向異なる個所である規定水路141入口手前Iには、ゴミ類を浮上させて規定水路141側に導くためのエアー噴出パイプ146が設置されている。
規定水路141内には、上流側から粗目・中目・細目のプレフィルター147,148,149が配列され、これによって微細ゴミ・スカム・フロス(微細スカム)などが順次捕集されるようになっている。150は微小プラスチックの捕集装置で、上流側のV字形前受板151と下流側の逆V字形通水式後受板152とによって前後に軸中心をもつ装置として支持されている。
捕集装置150において、154は回転ブラシ付き捕集パイプ、155はスクリュウ付き濃縮パイプ、156は駆動羽根であり、捕集パイプ154の内周に付着した微小プラスチックは定期的にブラシで除去されるとともにスクリュウで濃縮されて下流側に排出され次の焼却場157に搬送される一方、捕集パイプ154を通過した水は矢印のように通水式後受板152を通じて池内循環流として流出するようになっている。
図22は微細スカムであるフロス分離浄水化システムについての付加的な提案例を示すもので、160は処理槽で、その中央には終沈微細スカムを投入する投入パイプ161が設けられ、その出口周りには緩衝器162が設けられてエアーレーション163などを介して投入物からフロスを有効に浮上分離させて濃縮排除させる一方定期的に投入されるバイオにより分解された汚泥を槽底に沈澱させ定期的にポンプ引抜を行って終沈汚泥ピットへと搬送するようにしている。
分離水は槽160の側部に設けた分離処理経路165を通じて排出されるが、ここで、その出口パイプ166には捕集装置167が接続されて微小プラスチックが捕集され水もさらにきれいなものとして排出されるようになっている。捕集装置167は、ブラシ装置168付き捕集パイプ169・スクリュウ170付き濃縮パイプ171を備えて濃縮パイプ171からは捕集・濃縮した微小プラスチックなどが排出されて焼却処理されるようにされまた排水案内筒部172からはきれいな水が排出されて次の河川とか水道水とかに利用されるようになっている。
1…矩形沈澱池 2…側壁 3,4…端壁 5…底壁 6…ピット 8…汚泥掻寄手段 9…水面 10…スカム除去手段 40…微小プラスチック捕集装置(手段) 41…捕集パイプ 52,59…除去装置(除去手段)。
Claims (1)
- 左右対向状の側壁とこれに直交する上流・下流側端壁および底壁とを備えて平面視矩形状とされ底壁における上流側一端にピットを備えるとともに底壁上に沈澱する汚泥を前記ピットに掻き寄せる汚泥掻寄手段と水面に浮上するスカムを池外に排出するスカム除去手段とを備える矩形沈澱池において、池内の下流域には、微小プラスチックを捕集する捕集手段と、捕集された微小プラスチックを取り除く除去手段とが設けられている沈澱池における微小プラスチック捕集装置。
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JP2022025258A (ja) * | 2020-07-29 | 2022-02-10 | 華南理工大学 | オフショア環境におけるマイクロプラスチックの収集装置およびその応用方法 |
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JPWO2021261078A1 (ja) * | 2020-06-24 | 2021-12-30 | ||
WO2021261078A1 (ja) * | 2020-06-24 | 2021-12-30 | 三菱電機株式会社 | マイクロプラスチックの磁気分離装置およびマイクロプラスチックの磁気分離方法 |
JP2022025258A (ja) * | 2020-07-29 | 2022-02-10 | 華南理工大学 | オフショア環境におけるマイクロプラスチックの収集装置およびその応用方法 |
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