JP6940710B1 - 磁気フィルタユニット及び当該磁気フィルタユニットを備えたろ過装置 - Google Patents

磁気フィルタユニット及び当該磁気フィルタユニットを備えたろ過装置 Download PDF

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Abstract

【課題】スクレーパユニットによる鉄粉の除去率を向上させた磁気フィルタを提供する。【解決手段】外筒11及び内筒12と、外筒11と内筒12との間隙に形成されたろ過室frと、内筒12の筒内に出し入れ自在に収納された磁石棒10と、内筒12の外周側面に摺動自在に当接する掻取部20aを有するスクレーパユニット20とを備える磁気フィルタユニットでF1あって、磁石棒10の上端部から上方に延設された磁石移動用軸15と、スクレーパユニット20に連結されているスクレーパ移動用軸45と、1つの往復運動アクチュエータ140を備えた移動機構100とを有し、移動機構100は、磁石移動用軸15及びスクレーパ移動用軸45のうちの一方を選択的に保持して上下方向に移動させることにより、磁石棒10及びスクレーパユニット20のうちのいずれか一方を上下方向に移動させるようになっている。【選択図】図1

Description

本発明は、磁気フィルタユニット及び当該磁気フィルタユニットを備えたろ過装置に関し、例えば、製鉄所の鋼板圧延工程や鋼板のプレス工程、工作機械による機械加工(切除加工)等において、潤滑や冷却を目的として用いられる圧延油や冷却液の液体中に混在している金属粉等の物質を、液体中から分離させて清浄化するための磁気フィルタユニット及び当該磁気フィルタユニットを備えたろ過装置に関する。
従来から、製鉄所の鋼板圧延工程や鋼板を所望の形状に加工するプレス工程、工作機械による機械加工(切除加工)等において、潤滑や冷却を目的として圧延油や冷却液が使用されているが、圧延等の加工工程中に発生する微細な金属粉が圧延油や冷却液に混入し、製品の表面や圧延のローラ等に損傷を与えるため、金属粉を除去しながら使用する場合が多い。金属粉の除去手段として、ろ過装置を用いることが多く、金属フィルタやフェルト状のフィルタを用いたろ過の他、金属粉が主として鉄である場合には永久磁石や電磁石を利用した磁気フィルタが用いられている。
これらのフィルタは、金属粉の捕捉量が限界に到達したときに新しいフィルタと交換するディスポーザブルフィルタも用いられるが、多くはランニングコスト等を鑑みて、捕捉した金属粉を取り除きながら繰り返し使用している。
また、捕捉した金属粉を取り除きながら繰り返し使用する磁気フィルタの場合、例えば、円筒状のフィルタに作用する磁石の吸引力を解除したうえで、フィルタに洗浄液を流して吸着した鉄粉を洗い流す方法、いわゆる逆洗による洗浄が用いられるものがある。
また、磁気フィルタに吸着される鉄粉は、圧延油や冷却液の性状に加えて、加工で発生する大きさや形状等の条件によって、洗浄液で洗い流し易いものと、フィルタ表面に強固に付着して洗い流しにくいものがあり、中には、洗浄液の洗浄のみでは洗い流せない鉄粉もある。
また、磁気フィルタ中には、洗浄液の洗浄のみでは洗い流せない鉄粉を除去するために、鉄粉を掻き落とすスクレーパを備え、スクレーパにより、フィルタ表面に強固に付着した鉄粉を掻き落とすものもある。例えば、スクレーパを備えた磁気フィルタには、磁石の吸引力を解除したうえで、洗浄液を流して鉄粉を洗い流すいわゆる逆洗に加えて、円筒状のフィルタの表面に付着した鉄粉を掻き落とすスクレ―パを併用しているものがある。
なお、スクレーパを備えた磁気フィルタは、例えば、特許文献1に開示されている。
特許文献1に記載されている磁気フィルタは、同心状に配置された外筒及び内筒と、外筒と内筒との間隙に形成されたろ過室と、内筒の筒内に出し入れ自在に収納された磁石棒とを備えている。この磁気フィルタは、ろ過室に流入するろ過液中に混在する磁性物質が、内筒に収納された磁石棒の磁力により内筒の外周側面に吸着するようになっており、ろ過室には、内筒の外周側面に摺動自在に当接する掻取部を有するスクレーパが設置されている。また、上記のスクレーパの上端部には磁気吸引部が設けられており、スクレーパ及び磁気吸引部は、外筒の中心軸方向の長さの範囲内において、磁石棒とともに、磁石棒と同一方向に移動し、且つ中心軸方向に往復移動できるようになっている。そして、上記磁気フィルタは、外筒の中心軸方向に、磁石棒を移動させると、磁石棒の磁力により磁気吸引部が吸引され、磁気吸引部が設けられたスクレーパが磁石棒と同一方向に移動し、掻取部が内筒の外周側面に沿って摺動して内筒に吸着した磁性物質を掻き取るようになっている。
このように、特許文献1の磁気フィルタでは、スクレーパで鉄粉(金属粉)を掻き落とす際、スクレーパを円筒状のフィルタ(内筒)の表面に沿って内筒の軸方向に移動させるために、磁気フィルタの磁石(磁石棒)の吸引力を利用している。
特許第6308698号公報
ところで、上述した特許文献1に記載の発明のように、磁石の吸引力を利用してスクレ―パを移動する磁気フィルタは、スクレーパにより付着した鉄粉を掻き落とす際に、鉄粉の付着が強固な場合に、磁石の吸引力ではスクレーパを移動させることができず、鉄粉を完全に除去できない状態が生じることがあるという課題を有している。そして、完全に鉄粉を除去できないままでろ過を再開すると、鉄粉の除去率の低下や鉄粉の捕捉率の低下を招き、ろ過効率を低下させてしまう。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、フィルタの表面に捕捉した鉄粉等のスラッジを掻き落として除去するスクレーパユニットを備えた磁気フィルタユニットであって、スクレーパユニットによるスラッジの除去率を向上させた磁気フィルタを提供することにある。また、本発明の目的は、前記磁気フィルタを備えたろ過装置を提供することにある。
上記課題を解決するためになされた本発明は、同心円状に配置された外筒及び内筒と、該外筒と内筒との間隙に形成されたろ過室と、該内筒の筒内に出し入れ自在に収納された磁石棒と、前記内筒の外周側面に摺動自在に当接する掻取部を有するスクレーパユニットとを備える磁気フィルタユニットであって、前記ろ過室に流入するろ過液中に混在する鉄粉が、前記内筒に収納された磁石棒の磁力により該内筒の外周側面に吸着するようになっており、前記磁石棒の上端部から上方に延設された磁石移動用軸と、前記スクレーパユニットに連結されているスクレーパ移動用軸と、1つの往復運動アクチュエータを備えた移動機構とを有し、前記移動機構は、前記磁石移動用軸及び前記スクレーパ移動用軸のうちの一方を選択的に保持し、前記往復運動アクチュエータにより前記磁石移動用軸及び前記スクレーパ移動用軸のうちの一方を上下方向に移動させることにより、前記磁石棒及び前記スクレーパユニットのうちのいずれか一方を選択的に上下方向に移動させるようになっており、前記スクレーパユニットが上下方向に移動すると前記掻取部により、前記内筒の外周側面に付着したスラッジが除去されるようになっており、前記移動機構は、回転機構と、該回転機構に回転自在に支持された略平板状の保持具を有し、前記保持具には、前記磁石移動用軸が挿通され且つ該磁石移動用軸の保持及び保持解除を切り替える磁石棒・クランプ切替孔と、前記スクレーパ移動用軸が挿通され且つ該スクレーパ移動用軸の保持及び保持解除を切り替えるスクレーパ・クランプ切替孔とが設けられ、前記移動機構は、前記回転機構が前記保持具を回転させることにより、前記磁石棒・クランプ切替孔による前記磁石移動用軸の保持及び保持解除を切り替え、且つ前記スクレーパ・クランプ切替孔による前記スクレーパ移動用軸の保持解除及び保持を切り替えるようになっていることを特徴とする。
このように、本発明の磁気フィルタユニットには、磁石棒を移動させるための「磁石移動用軸」と、スクレ―パユニットを移動させるための「スクレーパ移動用軸」とが設けられている。また、本発明の磁気フィルタユニットは、往復運動アクチュエータを備えた移動機構を有しており、この移動機構が、磁石移動用軸及びスクレーパ移動用軸のうちの一方を選択的に保持し、往復運動アクチュエータにより磁石移動用軸及びスクレーパ移動用軸のうちの一方を上下方向に移動させることにより、磁石棒及びスクレーパユニットのうちのいずれか一方を選択的に上下方向に移動させるようになっている。
すなわち、本発明では、上述した特許文献1に記載の発明のような「磁石の吸引力を利用してスクレ―パを移動する構成」ではなく、往復運動アクチュエータにより、スクレーパユニットを上下方向に移動させる構成になっているため、「磁石の吸引力を利用してスクレ―パを移動する構成」と比べて、磁気フィルタユニットの内筒の外周面(表面)に捕捉した鉄粉等のスラッジを、確実に除去することができ、鉄粉除去率の低下や鉄粉捕捉量の低下といったろ過効率の低下を防止するこができる。その結果、磁気フィルタユニットを用いて圧延油や冷却液をろ過処理する場合、圧延油や冷却液の清浄度を維持することができる。
また、本発明では、磁石棒を上下方向に移動させる駆動源である往復運動アクチュエータを用いてスクレーパユニットを上下方向に移動させる構成になっている。そのため、例えば、磁石棒を上下方向に移動させる駆動源とは別に、スクレ―パユニットを上下方向に移動させる駆動源を設ける場合に比べて、構造が単純化され、省エネルギー化と省スペース化が可能となる。
このように、本発明の移動機構は、回転機構が、磁石移動用軸及びスクレーパ移動用軸の一方を選択的に保持させるための略平板状の保持具を回転させることにより、磁石棒・クランプ切替孔による磁石移動用軸の保持及び保持解除の切り替えと、スクレーパ・クランプ切替孔によるスクレーパ移動用軸の保持解除及び保持の切り替えとを行うようになっている。すなわち、本発明の移動機構は、平板状の保持具を回転させるという、スペースを取らない構造により、磁石移動用軸及びスクレーパ移動用軸の一方を選択的に保持できるように構成されており、装置の大型化を招くことなく、磁石移動用軸及びスクレーパ移動用軸の一方を選択的に保持させる切替構造が提供される。
また、本発明は、同心円状に配置された外筒及び内筒と、該外筒と内筒との間隙に形成されたろ過室と、該内筒の筒内に出し入れ自在に収納された磁石棒と、前記内筒の外周側面に摺動自在に当接する掻取部を有するスクレーパユニットとを備える磁気フィルタユニットであって、前記ろ過室に流入するろ過液中に混在する鉄粉が、前記内筒に収納された磁石棒の磁力により該内筒の外周側面に吸着するようになっており、前記磁石棒の上端部から上方に延設された磁石移動用軸と、前記スクレーパユニットに連結されているスクレーパ移動用軸と、1つの往復運動アクチュエータを備えた移動機構とを有し、前記移動機構は、前記磁石移動用軸及び前記スクレーパ移動用軸のうちの一方を選択的に保持し、前記往復運動アクチュエータにより前記磁石移動用軸及び前記スクレーパ移動用軸のうちの一方を上下方向に移動させることにより、前記磁石棒及び前記スクレーパユニットのうちのいずれか一方を選択的に上下方向に移動させるようになっており、前記スクレーパユニットが上下方向に移動すると前記掻取部により、前記内筒の外周側面に付着したスラッジが除去されるようになっており、前記移動機構は、前記磁石移動用軸及びスクレーパ移動用軸のうちの一方を選択的に保持する板状の第1保持具を備えた上下移動ユニットと、前記上下移動ユニットよりも上方側に設けられた基部及び該基部に支持されている板状の第2保持具を備えた上部保持ユニットとを有し、前記往復運動アクチュエータは、前記上下移動ユニットの下端部を支持し且つ上下移動ユニットを上下方向に往復移動させるようになっており、前記第2保持具は、前記第1保持具が前記スクレーパ移動用軸を選択して保持している状態のときには、前記スクレーパ移動用軸を保持解除した状態で前記磁石移動用軸を保持し、前記第1保持具が前記磁石移動用軸を保持している状態のときには、前記磁石移動用軸を保持解除した状態で前記スクレーパ移動用軸を保持するようになっており、さらに、前記第2保持具は、前記磁石移動用軸を保持しているときには前記ろ過室より上方側の高さ位置に前記磁石棒を配置し、前記スクレパ移動用軸を保持しているときには前記ろ過室よりも上方側の高さ位置に前記スクレパユニットを配置するようになっていることを特徴とする。
この構成によれば、磁石移動用軸及びスクレーパ移動用軸のうち、上下方向に移動させたい方の軸を上下移動ユニットの第1保持具に保持させて、移動させたくない方の軸を上部保持ユニットの第2保持具に保持させてろ過室よりも上方側に高さ位置に配置させておくことができる。
例えば、ろ過工程のときには、上部保持ユニットの第2保持具によりスクレーパ移動用軸を保持させてスクレ―パユニットをろ過室より上方側の高さ位置に配置させておき、且つ上下移動ユニットの第1保持部に磁石棒を保持させた状態で、磁石棒を内筒・筒内のろ過室の高さの位置に配置しておくことができる。これにより、ろ過室に流入するろ過液中に混在する鉄粉が、内筒に収納された磁石棒の磁力により該内筒の外周側面に吸着していき、ろ過液がろ過処理される。
一方、上記のろ過工程を終えた後、内筒の外周側面に付着したスラッジを剥離する際には、先ず、往復運動アクチュエータを駆動させ、磁石移動用軸を保持している上下移動ユニットを上方向に移動させ、磁石棒をろ過室より上方側の高さ位置に配置させて、ろ過室の位置から磁石棒を取り出す。次に、上下移動ユニットの第1保持部を「磁石移動用軸の保持を解除し且つスクレーパ移動用軸を保持させた状態」に切り替えると共に、上部保持ユニットの第2保持部を「スクレ―パ移動用軸の保持を解除し且つ磁石移動用軸を保持させた状態」に切り替える。その後、スクレ―パ移動用軸を保持している上下移動ユニットを下方向に移動させると、スクレーパユニットの掻取部が内筒の外周側面に擦動しながら下降して、内筒の外周側面に付着したスラッジが除去される。
また、前記上下移動ユニットは、前記第1保持具を回転自在に支持する回転機構を有し、前記第1保持具は、前記磁石移動用軸が挿通され且つ前記磁石移動用軸の保持及び保持解除を切り替える第1磁石棒・クランプ切替孔と、前記スクレパ移動用軸が挿通され且つ前記スクレーパ移動用軸の保持及び保持解除を切り替える第1スクレパ・クランプ切替孔とが設けられ、前記第2保持具は、前記基部に回転自在に支持されていると共に、前記第1保持具に連結されている連接棒を有し、該第1保持具の回転にともない回転するようになっており、さらに、前記第2保持具には、前記磁石移動用軸の保持及び保持解除を切り替える第2磁石棒・クランプ切替孔と、前記スクレーパ移動用軸の保持及び保持解除を切り替える第2スクレパ・クランプ切替孔とが設けられ、前記移動機構は、前記回転機構により第1、2保持具を回転させることにより、前記第1保持具の前記第1磁石棒・クランプ切替孔による前記磁石移動用軸の保持及び保持解除を切り替え、且つ前記第1スクレーパ・クランプ切替孔による前記スクレーパ移動用軸の保持解除及び保持を切り替えると共に、前記第2保持具の前記第2磁石棒・クランプ切替孔による前記磁石移動用軸の保持解除及び保持を切り替え、且つ前記第2スクレーパ・クランプ切替孔による前記スクレーパ移動用軸の保持及び保持解除を切り替えるようになっていることが望ましい。
また、前記上下移動ユニットは、前記第1保持具を回転自在に支持する第1回転機構を有し、前記第1保持具には、前記磁石移動用軸が挿通され且つ前記磁石移動用軸の保持及び保持解除を切り替える第1磁石棒・クランプ切替孔と、前記スクレパ移動用軸が挿通され且つ前記スクレーパ移動用軸の保持及び保持解除を切り替える第1クランプ・切替孔とが設けられ、前記上部保持ユニットの前記基部には、前記第2保持具を回転自在に支持する第2回転機構が設けられ、前記第2保持具には、前記磁石移動用軸の保持及び保持解除を切り替える第2磁石棒・クランプ切替孔と、前記スクレーパ移動用軸の保持及び保持解除を切り替える第2スクレパ・クランプ切替孔とが設けられ、前記移動機構は、前記第1回転機構により第1保持具を回転させることにより、前記第1保持具の前記第1磁石棒・クランプ切替孔による前記磁石移動用軸の保持及び非保持を切り替え、且つ前記第1スクレーパ・クランプ切替孔による前記スクレーパ移動用軸の保持解除及び保持を切り替え、前記第2回転機構により第2保持具を回転させることにより、前記第2保持具の前記第2磁石棒・クランプ切替孔による前記磁石移動用軸の保持解除及び保持を切り替え、且つ前記第2スクレーパ・クランプ切替孔による前記スクレーパ移動用軸の保持及び保持解除を切り替えるようになっていることが望ましい。
また、本発明は、前記磁気フィルタユニットを備えたろ過装置であって、両端が貫通した中空筒状の本体部と、該本体部の下端を塞ぐ底部と、該本体部の上端を塞ぐ上面部とを有するハウジングと、前記ハウジングの本体部の筒内の下方に設置された仕切り板とを有し、前記磁気フィルタユニットは、その下端部が前記仕切り板の上面に設置されており、前記底部には、該底部を貫通する開口部と、該開口部を開閉可能な底蓋部とが設けられ、該底蓋部を開状態にし前記開口部を開放することにより、前記スクレ―パユニットが除去したスラッジが前記開口部から排出されるようになっていることを特徴とする。
また、本発明は、前記磁気フィルタユニットを備えたろ過装置であって、両端が貫通した中空筒状の本体部と、該本体部の下端を塞ぐ底部と、該本体部の上端を塞ぐ上面部とを有するハウジングと、前記ハウジングの本体部の筒内の下方に設置された仕切り板とを有し、前記磁気フィルタユニットは、その下端部が前記仕切り板の上面に設置されており、前記底部は、前記本体部に対して着脱自在に取り付けられており、前記本体部から前記底部を取り外すと、前記スクレーパユニットが除去したスラッジが前記本体部の下端の開口から排出されるようになっていることを特徴とする。
この構成によれば、例えば、スクレ―パユニットで除去したスラッジの成分の調査や解析をしたり、或いは、スラッジ自体に回収する必要がある物質が含まれているようなケースにおいて、スラッジを簡単に回収することができる。
本発明によれば、フィルタの表面に捕捉した鉄粉等のスラッジを掻き落として除去するスクレ―パユニットを備えた磁気フィルタユニットであって、スクレーパユニットによるスラッジの除去率を向上させた磁気フィルタを提供することができる。また、本発明によれば、前記磁気フィルタを備えたろ過装置を提供することができる。
本発明の第1実施形態の磁気フィルタユニットを備えたろ過装置の構成を示した模式図である。 本発明の第1実施形態の磁気フィルタユニットの外筒、内筒、磁石棒及びスクレーパユニットの部分を拡大して示した模式図であり、ろ過処理を行う際の磁石棒とスクレーパユニットの位置を示した模式図である。 本発明の第1実施形態の磁気フィルタユニットの外筒、内筒、磁石棒及びスクレーパユニットの部分を拡大して示した模式図であり、スラッジ剥離処理を行った後の磁石棒とスクレーパユニットの位置を示した模式図である。 本発明の第1実施形態の磁気フィルタユニットのスクレーユニットの構成を説明するための模式図であり、(a)がスクレーパユニット及びスクレーパ移動用軸とこれらを連結する連結板を側面視した模式図であり、(b)がスクレ―パユニットとスクレーパ移動用軸の位置関係を説明するための模式図である。 本発明の第1実施形態の磁気フィルタユニットを備えたろ過装置がろ過処理を行っている際の上部保持具及び下部保持具の状態を平面視した模式図であり、(a)が上部保持具を示す模式図であり、(b)が下部保持具を示す模式図である。 本発明の第1実施形態の磁気フィルタユニットを備えたろ過装置がろ過処理を行っている状態を断面視した模式図である。 本発明の第1実施形態の磁気フィルタユニットを備えたろ過装置が磁石棒を引き上げている状態を断面視した模式図である。 本発明の第1実施形態の磁気フィルタユニットを備えたろ過装置が磁石棒を引き上げている際の上部保持具及び下部保持具の状態を平面視した模式図であり、(a)が上部保持具を示す模式図であり、(b)が下部保持具を示す模式図である。 本発明の第1実施形態の磁気フィルタユニットを備えたろ過装置がクランプを切り替えている状態を断面視した模式図である。 本発明の第1実施形態の磁気フィルタユニットを備えたろ過装置がクランプを切替えた際の上部保持具及び下部保持具の状態を平面視した模式図であり、(a)が上部保持具を示す模式図であり、(b)が下部保持具を示す模式図である。 本発明の第1実施形態の磁気フィルタユニットを備えたろ過装置がスラッジ剥離処理を行ってスクレーパユニットを押し下げた状態を断面視した模式図である。 本発明の第1実施形態の磁気フィルタユニットを備えたろ過装置がスクレ―パユニットを押し下げた際の上部保持具及び下部保持具の状態を平面視した模式図であり、(a)が上部保持具を示す模式図であり、(b)が下部保持具を示す模式図である。 本発明の第2実施形態の磁気フィルタユニットを備えたろ過装置がろ過処理を行っている状態を断面視した模式図である。 本発明の第2実施形態の磁気フィルタユニットを備えたろ過装置がろ過処理を行っている際の上部保持具及び下部保持具の状態を平面視した模式図であり、(a)が上部保持具を示す模式図であり、(b)が下部保持具を示す模式図である。 本発明の第2実施形態の磁気フィルタユニットを備えたろ過装置が磁石棒を引き上げている状態を断面視した模式図である。 本発明の第2実施形態の磁気フィルタユニットを備えたろ過装置がクランプを切替えた際の上部保持具及び下部保持具の状態を平面視した模式図であり、(a)が上部保持具を示す模式図であり、(b)が下部保持具を示す模式図である。 本発明の第2実施形態の磁気フィルタユニットを備えたろ過装置がスラッジ剥離処理を行ってスクレーパユニットを押し下げた状態を断面視した模式図である。 本発明の第1実施形態のハウジングの変形例を示した模式図である。
以下、本発明の実施形態(第1、第2実施形態)の磁気フィルタユニット及び当該磁気フィルタユニットを備えたろ過装置について図面に基づいて説明する。
先ず、本発明の第1実施形態の磁気フィルタユニット及び当該磁気フィルタユニットを備えたろ過装置の構成について図1〜5を参照しながら説明する。
ここで、図1は、第1実施形態の磁気フィルタユニットを備えたろ過装置の構成を示した模式図である。図2は、第1実施形態の磁気フィルタユニットの外筒、内筒、磁石棒及びスクレーパユニットの部分を拡大して示した模式図であり、ろ過処理を行う際の磁石棒とスクレーパユニットの位置を示した模式図である。図3は、第1実施形態の磁気フィルタユニットの外筒、内筒、磁石棒及びスクレーパユニットの部分を拡大して示した模式図であり、スラッジ剥離処理を行った後の磁石棒とスクレーパユニットの位置を示した模式図である。図4は、第1実施形態の磁気フィルタユニットのスクレーパユニットの構成を説明するための模式図であり、(a)がスクレーパユニット及びスクレーパ移動用軸とこれらを連結する連結板を側面視した模式図であり、(b)がスクレ―パユニットとスクレーパ移動用軸の位置関係を説明するための模式図である。また、図5は、第1実施形態の磁気フィルタユニットを備えたろ過装置がろ過処理を行っている際の上部保持具及び下部保持具の状態を平面視した模式図であり、(a)が上部保持具を示す模式図であり、(b)が下部保持具を示す模式図である。
《ろ過装置W1の概略》
先ず、ろ過装置W1の概略構成を説明する。
図1に示すように、第1実施形態のろ過装置W1は、中空筒状のハウジング1と、ハウジング1の筒内の下方に設置された仕切り板8と、その下端部が仕切り板8の上面に設置されている磁気フィルタユニット(以下、単に磁気フィルタ)F1とを有している。
磁気フィルタF1は、図1〜3に示すように、同心円状に配置された外筒11及び内筒12と、外筒11と内筒12との間隙に形成されたろ過室fr(図2参照)と、内筒12の筒内に出し入れ自在に収納された磁石棒10と、磁石棒10の上端部から上方に延設された磁石移動用軸15と、内筒12の外周側面に摺動自在に当接する掻取部20aを有するスクレーパユニット20とを有している。なお、ろ過工程のときには、ろ過室frに流入するろ過液中に混在する鉄粉が、内筒12に収納された磁石棒10の磁力により内筒の外周側面に吸着するようになっている。
また、磁気フィルタF1は、スクレーパユニット20を移動させるためのスクレーパ移動用軸45(図1参照)と、スクレーパユニット20とスクレーパ移動用軸45を連結する連結板48(図4参照)と、磁石移動用軸15及びスクレーパ移動用軸45のうちの一方を選択的に保持して上下方向に移動さて磁石棒10及びスクレーパユニット20のうちのいずれか一方を上下方向に移動させる移動機構100とを備えている。また、磁気フィルタF1は、移動機構100の動作を制御するための制御装置(図示せず)と、移動機構100に電源を供給する電源部(図示せず)とを有している。
なお、上記の磁気フィルタF1は、鉄粉等の磁性物質を捕捉するフィルタ機能を構成する「外筒11及び内筒12と、磁石棒10の大部分」が、ハウジング1の内部に収容されている。
また、図1、2では、内筒12の筒内に磁石棒10が収納されており且つスクレ―パユニット20が外筒11よりも上方の位置(ろ過室frよりも上方側の位置)で保持されている状態を示している。また、図3では、内筒12の磁石棒10が外筒11よりも上方の位置(ろ過室frよりも上方側の位置)に引き上げられており且つスクレ―パユニット20が下方に押し下げられている状態を示している。
ハウジング1は、両端が貫通した中空円筒状の本体部1aと、本体部1aの下端の開口を塞ぐ底部1bと、本体部1aの上端の開口を塞ぐ上面部(蓋部)1cとを有している。また、本体部1aは、その下端側の側面部に、流体(ろ過する対象となる流体)を流入させるためのろ過液入口3が形成されている。また、本体部1aは、その上端側の側面部に、ろ過した流体を排出させるためのろ過液出口5が設けられている。また、ハウジング1は、筒内の下方に設置された仕切り板8により、ハウジング1の内部がろ過液入口3側のエリアと、ろ過液出口5側のエリアとに仕切られている。
また、ハウジング1を構成する蓋部1cは、その中心部に、貫通孔1c1が形成されており、この貫通孔1c1に、後述する移動機構100を構成する往復運動アクチュエータ140を収容し支持するための有底中空円筒状の防水ケース7の上端部が嵌合・固定されている。
また、蓋部1cは、貫通孔1c1の周囲の位置に、4つの貫通孔1c2が所定間隔を開けて形成されており、各貫通孔1c2に、磁気フィルタFを構成する内筒12の上端部(外周面)が嵌合・固定されている。また、貫通孔1c2は、磁石棒10と、磁石棒10の上端部に取り付けられた磁石移動用軸15とが挿通できるようになっている。そして、磁石棒10及び磁石移動用軸15は、貫通孔1c2を通って、ハウジング1の内部と外部を往復自在に移動できるようになっている。
また、蓋部1cは、貫通孔1c1の周囲の位置であり、且つ貫通孔1c2に隣接する位置に、貫通孔1c3が形成され(4つの貫通孔1c3が形成され)、この貫通孔1c3に、スクレーパユニット20を移動させるためのスクレーパ移動用軸45が挿通されている。このスクレーパ移動用軸45は、貫通孔1c3を通って、ハウジング1の内部と外部を往復自在に移動できるようになっている。
また、仕切り板8は、略円板状に形成されており、表裏面(上下面)を貫通する貫通孔8aが設けられており、その表面(上面)の貫通孔8aに、磁気フィルタFを構成する外筒11の下端部(外周面)が気密に嵌合・固定されている。本実施形態では、仕切り板8に、4つの貫通孔8a(図1参照)が所定間隔を開けて形成されており、各貫通孔8aに、それぞれ、外筒11の下端部が気密に嵌合・固定されている。
また、底部1bには、底部1bを貫通する開口部(図示せず)と、この開口部を開閉可能な底蓋部(図示せず)とが設けられ、この底蓋部を開状態にし開口部を開放することにより、スクレーパユニット20が除去したスラッジが開口部から排出されるようになってることが望ましい。
このように構成しておけば、例えば、スクレーパユニット20で除去したスラッジの成分の調査や解析をしたり、或いは、スラッジ自体に回収する必要がある物質が含まれているようなケースにおいて、スラッジを簡単に回収することができる。
《磁気フィルタF1の各構成》
次に、磁気フィルタF1の各構成部を順番に説明する。
《外筒11》
外筒11は、両端が貫通した中空円筒状に形成されており、その下端部が、ハウジング1の筒内の下方にある仕切り板8の貫通孔8aに気密に嵌合・固定されている。また、外筒11は、上下方向(軸方向)の長さ寸法が、ハウジング1の上下方向(軸方向)の長さ寸法の「1/2」程度になっている。
この構成により、仕切り板8よりも下方側のろ過液入口3側のエリアの流体は、仕切り板8の貫通孔8aを通り、且つ外筒11の筒内を経由しない限り、仕切り板8で仕切られた上方側のろ過液出口5のあるエリアに移動できないようになる。また、仕切り板8よりも上方側のろ過液入口3側のエリアにある流体は、外筒11の筒内を通り、且つ仕切り板8の貫通孔8aを経由しない限り、仕切り板8よりも下方側のろ過液入口3側のエリアには移動できないようになる。
《内筒12》
内筒12は、上端が開放され且つ下端が閉塞された中空円筒状に形成されており、その上端部が、ハウジング1の上端部に設けられた蓋体1cの貫通孔1c2に嵌合・固定されている。また、内筒12は、上下方向(軸方向)の長さ寸法が、外筒11の上下方向(軸方向)の長さ寸法よりも大きく、且つハウジング1の上下方向(軸方向)の長さ寸法よりも短い長さ寸法(例えば、ハウジング1の「4/5」程度の長さ寸法)になっている。また、内筒12は、径方向の長さ寸法(直径)が、外筒11の径方向の長さ寸法(直径)よりも小さくなっており、その下端部側の部位が外筒11の筒内に収容されている。なお、内筒12は、その下端部が、外筒11の下端部よりも所定寸法・上方側に配置されている。また、内筒12及び外筒11は、中心軸が一致するように同心円状に配置されている。
そして、第1実施形態では、外筒11の内周面と、内筒12の外周面との間に形成される間隙部が「ろ過室fr」になっている。
《磁石棒10》
磁石棒10は、略円柱状に形成されており、その上端部から上方に向けて、磁石棒よりも小径の棒状の磁石移動用軸15が延設されている。また、磁石棒10は、上下方向(軸方向)の長さ寸法が、内筒12の上下方向(軸方向)の長さ寸法より小さい寸法に形成されていると共に、径方向の長さ寸法(直径)が、内筒12の径方向の長さ寸法(直径)よりも小さくなっている。
また、磁石棒10は、内筒12の内部に出し入れ自在に収容されており、移動機構100に制御されて、図1に示す「ろ過室frに対応する高さ位置(外筒11と内筒12とが重複している高さ領域)」に配置されたり、図3に示す「ろ過室frから出た高さ位置(外筒11の上端より上方側の領域)」に配置されたりする。
また、磁石移動用軸15は、上方側の位置に、後述する「移動機構100の上部保持具154」に固定するための係止部15aが設けられている。また、磁石移動用軸15は、係止部15aから所定寸法・下方の位置に、「移動機構100の下部保持具134」に固定するための係止部15bが設けられている。
係止部15aは、所定間隔を開けて磁石移動用軸15の径方向外側に突出している、1対の鍔部(平面視環状の鍔部)により形成されている。1対の鍔部は、上方の鍔部と、下方の鍔部とが所定間隔を開けて相対向して配置されている。また、所定間隔は、上部保持具154(下部保持具134)の厚さ寸法よりも僅かに大きい寸法になっている。
また、係止部15bは、係止部15aと同様の構成であり、所定間隔を開けて磁石移動用軸15の径方向外側に突出している、1対の鍔部(平面視環状の鍔部)により形成されている。
また、係止部15aと、係止部15bとの間の所定寸法は、移動機構100が上下移動ユニット130(後述する)を上昇させて、ろ過装置W1で設定されている、一番高い位置に配置されたときに(図7参照)、上部保持具154と下部保持具134との上下方向(軸方向)の距離寸法になるように設計されている。
なお、図示する例では、係止部15a、15bは、1対のナットが、上部保持具154(下部保持具134)の厚さ寸法分だけ離間した状態で、磁石移動用軸15に挿入し固定されることにより、一対の鍔部を形成しているが特にこれに限定されるものではない。
《スクレーパユニット20》
スクレーパユニット20は、中心に貫通穴が設けられたリング状の掻取部20aと、掻取部20aの上端から上方に向けて延設された、棒状のスクレーパ保持軸20b・20bとを備えている。
上記の掻取部20aは、その内周部が、内筒12の外周側面に摺動自在に当接して上下方向に移動できるように、内周部の径方向の長さ寸法(直径)が設計されている。また、スクレーパユニット20は、外筒11の筒内に挿通されて上下方向(軸方向)に往復自在に移動できるように、外周部の径方向の長さ寸法(直径)が設計されている。
また、図4に示すように、スクレーパ保持軸20b・20bは、その上端部が、スクレーパ移動用軸45の下端部に固定された連結板48に固定さている。これにより、スクレーパユニット20は、スクレーパ移動用軸45が上下方向に動作すると、スクレーパ移動用軸45と共に上下方向に動作する。なお、連結版48には、内筒11及び磁石棒10を挿通させるための貫通孔が形成されている。
《スクレーパ移動用軸45》
スクレーパ移動用軸45は、上述した磁石移動用軸15と同じ径寸法の略棒状に形成されている。また、スクレーパ移動用軸45は、図4(a)に示すように、その上方側の位置に、後述する「移動機構100の上部保持具154」に固定するための係止部45aが設けられている。また、スクレーパ移動用軸45は、係止部45aから所定寸法・下方の位置に、「移動機構100の下部保持具134」に固定するための係止部45bが設けられている。
なお、係止部45a、45bは、係止部15a、15bと同様の構成であり、所定間隔を開けてスクレーパ移動用軸45の径方向外側に突出している、1対の鍔部(平面視環状の鍔部)により形成されている。また、各係止部(係止部45a、45b、係止部15a、15b)の鍔部は、形状及び寸法が同じになっている。
なお、スクレーパ移動用軸45は、上述した通り、その下端部に、スクレーパユニット20を保持している連結板48が固定されており、上下方向に移動することで、スクレーパユニット20を上下方向に移動させることができるようになっている。
《移動機構100》
移動機構100は、磁石移動用軸15及びスクレーパ移動用軸45のうちの一方を選択的に保持する下部保持具(第1保持具)134を備えた上下移動ユニット130と、上下移動ユニット130の下端部を支持し且つ上下移動ユニット130を上下方向に往復移動させる往復運動アクチュエータ(往復運動機構)140と、磁石移動用軸15及びスクレーパ移動用軸45のうちの一方を選択的に保持する上部保持具(第2保持具)154を備えた上部保持ユニット150とを有している。
また、上部保持ユニット150は、上部保持具(第2保持具)154の下面部に、下方に向けて延設された連接棒156・156が設けられている。この連接棒156・156は、その下端部が、上下移動ユニット130の下部保持具(第1保持具)134に固定されている。この連接棒156、156により、上部保持具(第2保持具)154が、下部保持具(第1保持具)134に接続される。
《移動機構100の上下移動ユニット130》
上下移動ユニット130は、本体部131と、本体部131の上面に取り付けられた回転機構133と、本体部131の内部に収容され且つ、回転機構133の回転軸に回転自在に支持されている下部保持具134とを有してる。回転機構133は、例えば、サーボモータ等により構成されており、所定の回転範囲で、下部保持具134を時計回りに回転させると共に、所定の回転範囲で、下部保持具134を反時計回りに回転させるようになっている。
なお、下部保持具134は、連接棒156により上部保持具154に接続されているため、下部保持具134が回転すると、下部保持具134と同様に、上部保持具154も回転するようになっている。
また、本体部131は、底面部131aと、底面部131aと相対向する上面部131bと、底面部131aの両側端部から、上面部131bの両側端部まで延設された側面部131c・131cを備えた略箱状に形成されている。
なお、底面部131a及び上面部131bには、磁石移動用軸15が挿通されていると共に、スクレ―パ移動用軸25が挿通されている。また、上面部131bには、連接棒156が挿通している。
また、本体部131の底面部131aには、往復運動アクチュエータ140のピストンロッド144の先端部が接続・固定されている。本体部131は、往復運動アクチュエータ140のピストンロッド144の伸縮動作にともない、上下方向に移動する。
下部保持具134は、図5(b)に示すように、略円板状に形成されている。
また、下部保持具134は、磁石移動用軸15を保持状態(固定状態)及び保持解除状態(非固定状態)に制御する(設定する)ための第1磁石棒・クランプ切替孔(以下、「クランプ切替孔」)71と、スクレーパ移動用軸45を保持状態(クランプ状態)及び保持解除状態(フリー状態)に制御するための第1スクレーパ・クランプ切替孔(以下、「クランプ切替孔」)72とが設けられている。本実施形態では、「クランプ切替孔71及びクランプ切替孔72」が4組設けられている。
また、クランプ切替孔71は、磁石移動用軸15の直径よりも僅かに大きく、且つ磁石移動用軸15の係止部15a、15bの鍔部の外径寸法よりも小さい径寸法の長孔形状の小径部71aと、磁石移動用軸15の係止部15a、15bの鍔部の外径寸法よりも大きい径寸法の円形状の大径部71bとを備えた略鍵孔形状(略長孔形状の一部に略円形状の一部を重ねて結合した形状)に形成されている。
また、下部保持具134は、磁石移動用軸15を保持する際、上下方向において、磁石移動用軸15の係止部15bの「一対の鍔部」の間に挟まれた位置に配置されるようになっている。すなわち、下部保持具134が、磁石移動用軸15の係止部15bの上方の鍔部と、下方の鍔部とに挟まれた位置に、配置されるようになっている(図1参照)。
そして、回転機構133により下部保持具134を「第1方向(例えば、時計回りの方向)」に回転させて、クランプ切替孔71の小径部71aの位置に磁石移動用軸15を配置させると、下部保持具134のクランプ切替孔71の小径部71aの位置に、磁石移動用軸15の係止部15bの「一対の鍔部」が配置される。これにより、下部保持具134が係止部15b(一対の鍔部)に挟持された状態になる。すなわち、下部保持具134が磁石移動用軸15を上下方向に固定した状態で保持する(クランプ状態にする)。
一方、下部保持具134が磁石移動用軸15をクランプ状態において、回転機構133により下部保持具134を「第2方向(例えば、反時計回りの方向)」に回転させると、磁石移動用軸15の係止部15bが、クランプ切替孔71の大径部71bの位置に配置されるようになり、下部保持具134が係止部15(一対の鍔部)の挟持から解除された状態になる。これにより、磁石移動用軸15は、下部保持具134に対して上下方向に自由に移動できる状態(フリー状態)になる。
また、クランプ切替孔72は、スクレーパ移動用軸45の直径よりも僅かに大きく、且つスクレーパ移動用軸45の係止部45a、45bの鍔部の外径寸法よりも小さい径寸法の長孔形状の小径部72aと、スクレーパ移動用軸45の係止部45a、45bの鍔部の外径寸法よりも大きい径寸法の円形状の大径部72bとを備えた略鍵孔形状(略長孔形状の一部に略円形状の一部を重ねて結合した形状)に形成されている。
また、下部保持具134は、スクレーパ移動用軸45を保持する際、上下方向において、スクレーパ移動用軸45の係止部45bの「一対の鍔部」の間に挟まれた位置に配置されるようになっている。すなわち、下部保持具134が、スクレーパ移動用軸45の係止部45bの上方の鍔部と、下方の鍔部とに挟まれた位置に、配置されるようになっている(図7参照)。
そして、回転機構133により下部保持具134を「第1方向(例えば、時計回りの方向)」に回転させて、クランプ切替孔72の小径部72aの位置にスクレーパ移動用軸45を配置させると、下部保持具134のクランプ切替孔72の小径部72aの位置に、スクレーパ移動用軸45の係止部45bの「一対の鍔部」が配置される。これにより、下部保持具134が係止部45b(一対の鍔部)に挟持された状態になる。すなわち、下部保持具134がスクレーパ移動用軸45を上下方向に固定した状態で保持する(クランプ状態にする)。
一方、下部保持具134がスクレーパ移動用軸45をクランプ状態にしている場合に、回転機構133により下部保持具134を「第2方向(例えば、反時計回りの方向)」に回転させると、クランプ移動用軸45の係止部45bが、クランプ切替孔72の大径部72bの位置に配置されるようになり、下部保持具134が係止部45bを構成する鍔部の挟持から解除された状態になる。これにより、クランプ移動用軸45は、下部保持具134に対して上下方向に自由に移動できる状態(フリー状態)になる。
なお、下部保持具134は、磁石移動用軸15(或いは、スクレーパ移動用軸45)を固定した状態で保持しているときには、スクレーパ移動用軸45(或いは、磁石移動用軸15)の固定を解除し下部保持具134に対してスクレーパ移動用軸45(或いは、磁石移動用軸15)を自由に移動できる状態するようになっている。すなわち、下部保持具134は、磁石移動用軸15及びスクレーパ移動用軸45のうちの一方を選択して保持するように構成されている。
《移動機構100の往復運動アクチュエータ140》
往復運動アクチュエータ140は、図1に示すように、シリンダチューブ141と、シリンダチューブ141の一端部を封止するヘッドカバー142と、シリンダチューブ141の他端部を封止するロッドカバー143と、シリンダチューブ141内で軸方向に擦動自在に保持されるピストン(図示せず)と、一端がピストンに連結され且つ他端がロッドカバー143の貫通孔から外側に延出させられるピストンロッド144とを備えたエアシリンダ―により構成されている。また、ピストンロッド144の先端部が、上下移動ユニット130の本体部131の底面部131aに固定されている。
また、往復運動アクチュエータ140は、シリンダ―チューブ141の上端側の外周部が、ハウジング1の蓋部1cに取り付けられた防水ケース7に取り付けられており、シリンダチューブ141の大部分が防水ケース7の内部に収容されている。
なお、往復運動アクチュエータ140は、図示しない空気供給源に接続されている。また、空気供給源が制御装置(図示せず)に制御されて、往復運動アクチュエータ140に空気を供給して、往復運動アクチュエータ140を動作させるようになっている。
上記の構成により、往復運動アクチュエータ140は、シリンダ―チューブ141からピストンロッド144を突出させて伸長させた状態にすることで、ピストンロッド144の先端部に固定されている本体部131を上方に押し上げて上昇させることできる(図7参照)。また、往復運動アクチュエータ140は、シリンダ―チューブ141からピストンロッド144を突出させて伸長させた状態において、シリンダ―チューブ141の内部にピストンロッド144を引き込み短縮させることにより、ピストンロッド144の先端部に固定されている本体部131を下方に押し下げて下降させることができる(図1参照)。
なお、第1実施形態では、往復運動アクチュエータ140がエアシリンダである場合を示しているが、エアシリンダに代えて油圧シリンダで構成されていても良いし、電動アクチュエータ(電動シリンダー)により構成されていても良い。すなわち、本体部131を上下方向に直線動作させて往復移動させることができるものであれば、どのようなものでも良い。
《移動機構100の上部保持ユニット150》
上部保持ユニット150は、設置エリアの天井やラック等の支持部Cに固定されている平板状の基部151と、基部151の一方面(下面)に設けられた回転軸部152と、回転軸部152に回転自在に支持されている上部保持具(第2保持具)154とを備えている。また、上部保持具(第2保持具)154は、その下面部に、上下移動ユニット130の下部保持具(第1保持具)134に固定されている連接棒156・156が設けられている。
上部保持具154は、図5(a)に示すように、上述した下部保持具134と同様、略円板状に形成されていると共に、「第2磁石棒・クランプ切替孔(クランプ切替孔)71」及び「第2スクレ―パ・クランプ切替孔(クランプ切替孔)72」が4組設けられている。
なお、第2磁石棒・クランプ切替孔71は、第1磁石棒・クランプ切替孔71と同じ構成のため同じ符号を付している。また、第2スクレ―パ・クランプ切替孔72は、第1スクレ―パ・クランプ切替孔72と同じ構成のため同じ符号を付している。
また、上部保持具154は、「クランプ切替孔71及びクランプ切替孔72」の位置が、下部保持具134の「クランプ切替孔71及びスクランプ切替孔72」から時計回りに所定角度(例えば、23度)回転させた位置に配置されている。
上記の構成により、上部保持具154が磁石移動用軸15をクランプ状態にしているときには、下部保持具134が磁石移動用軸15をフリー状態にする。また、上部保持具154が磁石移動用軸15をフリー状態にしているときには、下部保持具134が磁石移動用軸15をクランプ状態にする。
また、上記の構成により、上部保持具154がスクレーパ移動用軸45をクランプ状態にしているときには、下部保持具134がスクレ―パ移動用軸45をフリー状態にする。また、上部保持具154がスクレ―パ移動用軸45をフリー状態にしているときには、下部保持具134がスクレ―パ移動用軸45をクランプ状態にする。
《ろ過装置W1の動作》
次に、第1実施形態のろ過装置W1の動作について説明する。
≪ろ過工程≫
まず、ろ過工程を行っている際のろ過装置W1の状態(磁石棒10及びスクレーパユニット20の位置、下部保持具134及び上部保持具154と「磁石移動用軸15及びスクレーパ移動用軸45」の関係)について、上述した図5と図6を用いて説明する。
ここで、図6は、第1実施形態の磁気フィルタユニットを備えたろ過装置がろ過処理を行っている状態を断面視した模式図である。
図6に示すように、ろ過装置W1がろ過処理をするときには、外筒11の筒内に収容されている内筒12の下方側の領域(ろ過室frの高さ位置の領域)に磁石棒10が挿入され、且つスクレ―パユニット20が外筒11よりも上方の位置で保持されている状態に設定されている。
このとき、磁石棒10を上下移動させるための磁石移動用軸15は、下部保持具134にクランプされ保持されており、且つ上部保持具154に対して自由に移動できるフリー状態になっている。また、スクレ―パユニット20を移動させるためのスクレーパ移動用軸45は、上部保持具154にクランプされて保持され、スクレ―パユニット20が外筒11よりも上方の位置(ろ過室frよりも上方側の位置)に維持されている。
このとき、下部保持具134及び上部保持具154は、図5(a)、(b)に示すように、配置されている。
具体的には、図6に示すように、下部保持具134は、磁石移動用軸15の係止部15bの上方の鍔部と、下方の鍔部とに挟まれた位置に配置されており、且つ図5(b)に示すように、平面視状において、下部保持具134のクランプ切替孔71の小径部71aの位置に磁石移動用軸15が配置されている。すなわち、下部保持具134は、磁石移動用軸15の係止部15bの一対の鍔部に挟持された状態(磁石移動用軸15をクランプして保持している状態)になっている。
また、平面視状において、下部保持具134のクランプ切替孔72の大径部72bの位置にクランプ移動用軸45が配置されており、クランプ移動用軸45が、下部保持具134に対して自由に上下方向に移動できるフリー状態になっている。
また、図6に示すように、上部保持具154は、スクレ―パ移動用軸45の係止部45aの上方の鍔部と、下方の鍔部とに挟まれた位置に配置されており、且つ図5(a)に示すように、平面視状において、上部保持具154のクランプ切替孔72の小径部72aの位置にスクレ―パ移動用軸45が配置されている。すなわち、上部保持具154は、スクレ―パ移動用軸45の係止部45aの一対の鍔部に挟持された状態(スクレ―パ移動用軸45をクランプして保持している状態)になっている。
また、図5(a)に示すように、平面視状において、上部保持具154のクランプ切替孔71の大径部71bの位置に磁石移動用軸15が配置されており、磁石移動用軸15が、上部保持具154に対して自由に移動できるフリー状態になっている。この状態で、磁石移動用軸15が上昇してきても、磁石移動用軸15の係止部15aは、上部保持具154のクランプ切替孔71の大径部71bを通過する。
そして、ろ過工程では、図5及び図6に示す状態において、ハウジング1の下端部のろ過液入口3(図1参照)からハウジング1の内部に「鉄粉が混入しているろ過液(流体)」を流入させる。
また、ろ過液入口3からハウジング1の内部に流入してきた「ろ過液(流体)」は、仕切り板8の貫通孔8aを介して、外筒11の下端部から「ろ過室fr」に流入し、「ろ過室fr」において、ろ過液中に存在する鉄粉が、内筒12の内部に収容された磁石棒10の磁力により、内筒12の外周側面(外壁面)に吸着していき、ろ過液中に混入していた鉄粉が除去される。その後、「鉄粉が除去されたろ過液」は、外筒11の上端の開口からハウジング1の上方側に流れて、さらに、ハウジング1の上方側に設けられた「ろ過液出口5」から流出していく。なお、内筒12の下端は、円錐状の閉鎖部13が形成されており、「ろ過室」に流入してくるろ過液が、上方に向けてスムーズに流れることができるようになっている。
≪磁石棒の引き上げ工程≫
次に、内筒12の外周側面(外壁面)に吸着してる鉄粉(スラッジ)を剥離するために、磁石棒10を引き上げる工程について、図7及び図8を用いて説明する。
ここで、図7は、第1実施形態の磁気フィルタユニットを備えたろ過装置が磁石棒を引き上げている状態を断面視した模式図である。図8は、第1実施形態の磁気フィルタユニットを備えたろ過装置が磁石棒を引き上げている際の上部保持具及び下部保持具の状態を平面視した模式図であり、(a)が上部保持具を示す模式図であり、(b)が下部保持具を示す模式図である。
上述した図5及び図6の状態でろ過処理を行った後、内筒12の外周側面(外壁面)に吸着してる鉄粉(スラッジ)を剥離する場合、先ず、ろ過室の位置から磁石棒10を引き上げる。
具体的には、図5及び図6の状態のろ過装置W1に対して、作業者が、移動機構100の往復運動アクチュエータ140を駆動させる操作をし、シリンダ―チューブ141からピストンロッド144を突出させて伸長させる。これにより、ピストンロッド144の先端部に固定されている本体部131が上方向に押し上げられる(上昇する)。このとき、ろ過装置W1は、本体部131の下部保持具134が磁石移動用軸15をクランプしているため、本体部131の上昇に伴い、下部保持具134に保持されて上昇する磁石移動用軸15と共に、磁石移動用軸15の下端部に支持されている磁石棒10も上昇していき、図7及び図8に示す状態になる。
そして、図7に示すように、磁石棒10が「ろ過室frから出た高さ位置(外筒11の上端より上方側の領域)」に配置された状態になっているため、ろ過室における磁力の影響がなくなる。また、この上昇により、下部保持具134は、上下方向において、上部保持具154に保持されているスクレ―パ移動用軸45の係止部45bの上方の鍔部と、下方の鍔部とに挟まれた位置に配置されるようになる。また、上記の上昇により、磁石移動用軸15は、係止部15aが上部保持具154の位置まで上昇する。
なお、図8に示すように、磁石棒10の引き上げた状態における「下部保持具134及び上部保持具154」の状態は、図6と同様であり、上部保持具154がスクレ―パ移動用軸45をクランプして保持している状態になっており、下部保持具134が磁石移動用軸15をクランプして保持している状態になっている。
《クランプ切り替え》
次に、内筒12の外周側面(外壁面)に吸着してる鉄粉(スラッジ)を剥離するためのクランプの切り替え工程について、図9及び図10を用いて説明する。
ここで、図9は、第1実施形態の磁気フィルタユニットを備えたろ過装置がクランプを切り替えている状態を断面視した模式図である。図10は、第1実施形態の磁気フィルタユニットを備えたろ過装置がクランプを切替えた際の上部保持具及び下部保持具の状態を平面視した模式図であり、(a)が上部保持具を示す模式図であり、(b)が下部保持具を示す模式図である。
上述した図7及び図8に示すように、ろ過室の位置から磁石棒10を引き上げた後、ろ過装置W1に対して、作業者が、移動機構100の上下移動ユニット130の回転機構133を駆動させる操作をして、下部保持具134を時計回りに所定角度回転させる。また、下部保持具134は、連接棒156により上部保持具154に接続されているため、下部保持具134が回転すると、下部保持具134と同様に、時計回りに所定角度、上部保持具154も回転する。これにより、ろ過装置W1は、図9及び図10に示している状態になる。
なお、図9に示す、ろ過装置W1の断面視した各構成部の上下方向の位置は、図7と同じであるが、下部保持具134及び上部保持具154が回転機構133により回転しているため、平面視状の位置が図10に示す状態に遷移し、下部保持具134及び上部保持具154のクランプ切り替えがなされている。図10では、上部保持具154が、磁石移動用軸15をクランプして保持し、スクレ―パ移動用軸45のクランプを解除してフリー状態にしている。また、下部保持具134が、磁石移動用軸15のクランプを解除してフリー状態にして、スクレ―パ移動用軸45をクランプして保持している。
これにより、移動機構100を駆動させて上下移動ユニット130を動作させると、磁石棒10を上方の位置に維持したまま、スクレ―パユニット20だけを移動させることができる。
具体的には、図10(a)に示すように、平面視状において、上部保持具154のクランプ切替孔71の小径部71aの位置に磁石移動用軸15が配置され、上部保持具154が磁石移動用軸15の係止部15aの一対の鍔部に挟持された状態(図9参照)になっている。すなわち、上部保持具154が磁石移動用軸15をクランプして保持している状態になっている。また、平面視状において、上部保持具154のクランプ切替孔72の大径部72bの位置にクランプ移動用軸45が配置され、上部保持具154に対してクランプ移動用軸45が上下方向に自由に移動できるようになっている。
また、図10(b)に示すように、平面視状において、下部保持具134のクランプ切替孔72の小径部72aの位置にスクレ―パ移動用軸45が配置され、下部保持具134がスクレ―パ移動用軸45の係止部45bの一対の鍔部に挟持された状態(図9参照)になっている。すなわち、下部保持具134がスクレ―パ移動用軸45をクランプして保持している状態になっている。また、平面視状において、下部保持具134のクランプ切替孔71の大径部71bの位置に磁石移動用軸15が配置され、下部保持具134に対して磁石移動用軸15が上下方向に自由に移動できるようになっている。
《スクレーパ押し下げ》
次に、内筒12の外周側面(外壁面)に吸着してる鉄粉(スラッジ)を剥離するためのスクレーパ押し下げ工程について、図11及び図12を用いて説明する。
ここで、図11は、第1実施形態の磁気フィルタユニットを備えたろ過装置がスラッジ剥離処理を行ってスクレ―パユニットを押し下げた状態を断面視した模式図である。図12は、第1実施形態の磁気フィルタユニットを備えたろ過装置がスクレ―パユニットを押し下げた際の上部保持具及び下部保持具の状態を平面視した模式図であり、(a)が上部保持具を示す模式図であり、(b)が下部保持具を示す模式図である。
上述した図9及び図10に示すようにクランプの切り替えをした後、ろ過装置W1に対して、作業者が、移動機構100の往復運動アクチュエータ140を駆動させる操作をし、ピストンロッド144を短縮させてシリンダ―チューブ141にピストンロッド144を引き込む。これにより、ピストンロッド144の先端部に固定されている本体部131が下方向に押し下げられる(下降する)。このとき、ろ過装置W1は、本体部131の下部保持具134がスラッジ移動用軸45をクランプしているため、本体部131の下降に伴い、下部保持具134に保持されて下降するスラッジ移動用軸45と共に、スラッジ移動用軸45に連結板48を介して接続されているスクレ―パユニット20が下降していき、図11及び図12に示す状態になる。
そして、スクレ―パユニット20が、図9から図11に示す状態に遷移する際に、スラッジ20の掻取部20aが、内筒12の外周側面に摺動しながら下降していき、内筒12の外周側面に付着しているスラッジが掻き取られて剥離されていくようになる。
なお、図12に示すように、スクレ―パユニット20を引き下げた状態における「下部保持具134及び上部保持具154」の状態は、図10と同様であり、上部保持具154が磁石移動用軸15をクランプして保持している状態になっており、下部保持具134がスクレ―パ移動用軸45をクランプして保持している状態になっている。
また、図11及び図12の状態から、ろ過工程に戻るときには、先ず、ろ過装置W1に対して、作業者が、移動機構100の往復運動アクチュエータ140を駆動させる操作をし、シリンダ―チューブ141からピストンロッド144を伸長させて、スクレ―パユニット20を引き上げて、図9の状態に戻す。
次に、ろ過装置W1に対して、作業者が、移動機構100の上下移動ユニット130の回転機構133を駆動させる操作をして、「下部保持具134及び上部保持具154」を反時計回りに所定角度回転させて、「下部保持具134及び上部保持具154」を、図8の状態に遷移させてクランプの切り替えをする。これにより、上部保持具154がスクレ―パ移動用軸45をクランプして保持している状態になり、下部保持具134が磁石移動用軸15をクランプして保持している状態になる。
その後、作業者が、移動機構100の往復運動アクチュエータ140を駆動させる操作をし、シリンダ―チューブ141にピストンロッド144を引き込んで短縮させる。これにより、ピストンロッド144の先端部に固定されている本体部131が下方向に押し下げられる(下降する)。このとき、ろ過装置W1は、本体部131の下部保持具134が磁石移動用軸15をクランプしているため、本体部131の下降に伴い、下部保持具134に保持されて下降するスラッジ移動用軸45と共に、磁石棒10が下降していき、図5及び図6に示すろ過工程をする状態になる。
以上説明したように、本発明の第1実施形態の磁気フィルタW1は、磁石棒10を上下方向に移動させるための磁石移動用軸15と、スクレ―パユニット20を上下方向に移動させるためのスクレーパ移動用軸45とが設けられている。
また、第1実施形態の磁気フィルタF1は、1台の往復運動アクチュエータ140を備えた移動機構100を有している。この移動機構100が、磁石移動用軸15及びスクレーパ移動用軸45のうちの一方を選択的に保持し、往復運動アクチュエータにより磁石移動用軸15及びスクレーパ移動用軸45のうちの一方を上下方向に移動させることにより、磁石棒10及びスクレーパユニット20のうちのいずれか一方を選択的に上下方向に移動させるようになっている。
すなわち、第1実施形態では、上述した特許文献1に記載の発明のような「磁石の吸引力を利用してスクレ―パを移動する構成」ではなく、往復運動アクチュエータ140により、スクレーパユニット20を上下方向に移動させる構成になっているため、「磁石の吸引力を利用してスクレ―パを移動する構成」と比べて、磁気フィルタF1の内筒12の外周面(表面)に捕捉した鉄粉を、確実に除去することができ、鉄粉除去率の低下や鉄粉捕捉量の低下といったろ過効率の低下を防止するこができる。その結果、磁気フィルタF1を用いて圧延油や冷却液をろ過処理する場合、圧延油や冷却液の清浄度を維持することができる。
また、第1実施実施形態では、磁石棒10を上下方向に移動させる駆動源である往復運動アクチュエータ140を用いてスクレーパユニット20を上下方向に移動させる構成になっている。そのため、例えば、磁石棒10を上下方向に移動させる駆動源とは別に、スクレ―パユニット20を上下方向に移動させる駆動源を設ける場合に比べて、構造が単純化され、省エネルギー化と省スペース化が可能となる。
また、第1実施形態の移動機構100は、回転機構133が、磁石移動用軸15及びスクレーパ移動用軸45の一方を選択的に保持させるための略平板状の保持具(下部保持具134、上部保持具154)を回転させることにより、クランプ切替孔71による磁石移動用軸15の保持及び保持解除を切り替え、且つクランプ切替孔72によるスクレーパ移動用軸45の保持解除及び保持を切り替えるようになっている。すなわち、第1実施形態の移動機構100は、平板状の保持具(下部保持具134、上部保持具154)を回転させるという、スペースを取らない構造により、磁石移動用軸15及びスクレーパ移動用軸45の一方を選択的に保持できるように構成されており、装置の大型化を招くことなく、磁石移動用軸15及びスクレーパ移動用軸45の一方を選択的に保持させる切替構造が提供される。
《第2実施形態》
次に、本発明の第2実施形態の磁気フィルタユニットF2及び磁気フィルタユニットF2を備えたろ過装置W2の構成について図13〜図17を参照しながら説明する。
なお、上述した第1実施形態と同じ構成(或いは相当する構成)については、同じ符号を付して説明を省略或いは簡略化する。また、第2実施形態については、第1実施形態と異なる部分だけ詳細に説明する。
先ず、第2実施形態の磁気フィルタユニットF2を備えたろ過装置W2の構成について図13を参照しながら説明する。
ここで、図13は、第2実施形態の磁気フィルタを備えたろ過装置がろ過処理を行っている状態を断面視した模式図である。
図示するように、第2実施形態のろ過装置W2は、ハウジング1と、ハウジング1の筒内の下方に設置された仕切り板8と、その下端部が仕切り板8の上面に設置されている磁気フィルタユニット(以下、単に「磁気フィルタ」)F2とを有している。
第2実施形態の磁気フィルタF2は、下部保持具134及び上部保持具154を連結する連接棒156を設けず、下部保持具134の回転させる回転機構とは別に、上部保持具154側にも回転機構を設けた構成になっている。
具体的には、第2実施形態の磁気フィルタF2は、外筒11及び内筒12と、外筒11と内筒12との間隙に形成されたろ過室frと、内筒12の筒内に出し入れ自在に収納された磁石棒10と、磁石棒10の上端部から上方に延設された磁石移動用軸15と、内筒12の外周側面に摺動自在に当接する掻取部20aを有するスクレーパユニット20と、スクレーパユニット20を移動させるためのスクレーパ移動用軸45と、スクレーパユニット20とスクレーパ移動用軸45を連結する連結板48と、磁石移動用軸15及びスクレーパ移動用軸45のうちの一方を選択的に保持して上下方向に移動さて磁石棒10及びスクレーパユニット20のうちのいずれか一方を上下方向に移動させる移動機構200とを備えている。また、磁気フィルタF2は、移動機構200の動作を制御するための制御装置(図示せず)と、移動機構200に電源を供給する電源部(図示せず)とを有している。
また、第2実施形態の移動機構200は、磁石移動用軸15及びスクレーパ移動用軸45のうちの一方を選択的に保持する下部保持具(第1保持具)134を備えた上下移動ユニット130と、上下移動ユニット130の下端部を支持し且つ上下移動ユニット130を上下方向に往復移動させる往復運動アクチュエータ140と、磁石移動用軸15及びスクレーパ移動用軸45のうちの一方を選択的に保持する上部保持具(第2保持具)154を備えた上部保持ユニット250とを有している。
なお、上下移動ユニット130及び往復運動アクチュエータ140は、第1実施形態のものと同様の構成であるため、説明を省略する。
また、上部保持ユニット250は、基部151と、基部151の他方面(上面)に設置された回転軸233aを備える回転機構233と、上部保持具(第2保持具)154とを備えている。また、回転機構233は、回転軸233aが基部151の一方面(他面)に突出しており、回転軸233aに上部保持具(第2保持具)154が回転自在に支持されている。
《ろ過装置W2の動作》
次に、第2実施形態のろ過装置W2の動作について簡単に説明する。
≪ろ過工程≫
先ず、ろ過工程を行っている際のろ過装置W2について、上述した図13と、図14を用いて説明する。
ここで、図14は、第2実施形態の磁気フィルタユニットを備えたろ過装置がろ過処理を行っている際の上部保持具及び下部保持具の状態を平面視した模式図であり、(a)が上部保持具を示す模式図であり、(b)が下部保持具を示す模式図である。
図13に示すように、第2実施形態のろ過装置W2は、第1実施形態と同様、ろ過処理をするときには、外筒11の筒内に収容されている内筒12の下方側の領域に磁石棒10が挿入され、且つスクレ―パユニット20が外筒11よりも上方の位置(ろ過室frよりも上方の位置)で保持されている状態に設定されている。
なお、第2実施形態においても、第1実施形態と同様、ろ過処理を行うときは、磁石移動用軸15が下部保持具134にクランプされ、且つ上部保持具154に対して自由に移動できるフリー状態になっている。また、スクレーパ移動用軸45が、上部保持具154にクランプされて保持され、スクレ―パユニット20が外筒11よりも上方の位置(ろ過室frよりも上方の位置)に維持されている。
このとき、下部保持具134及び上部保持具154は、図14(a)、(b)に示すように、配置されている。
具体的には、図14(b)に示すように、平面視状において、下部保持具134のクランプ切替孔71の小径部71aの位置に磁石移動用軸15が配置されている。すなわち、下部保持具134は、磁石移動用軸15の係止部15bの一対の鍔部に挟持された状態になり、磁石移動用軸15をクランプして保持している状態になっている。
また、平面視状において、下部保持具134のクランプ切替孔72の大径部72bの位置にクランプ移動用軸45が配置されており、クランプ移動用軸45が、下部保持具134に対して自由に上下方向に移動できるフリー状態になっている。
また、図14(a)に示すように、平面視状において、上部保持具154のクランプ切替孔72の小径部72aの位置にスクレ―パ移動用軸45が配置されている。すなわち、上部保持具154は、スクレ―パ移動用軸45の係止部45aの一対の鍔部に挟持された状態になり、スクレ―パ移動用軸45をクランプして保持している状態になっている。
また、平面視状において、上部保持具154のクランプ切替孔71の大径部71bの位置に磁石移動用軸15が配置されており、磁石移動用軸15が、上部保持具154に対して自由に上下方向に移動できるフリー状態になっている。この状態で、磁石移動用軸15が上昇してきても、磁石移動用軸15の係止部15aは、上部保持具154のクランプ切替孔71の大径部71bを通過する。
≪磁石棒の引き上げ工程≫
次に、磁石棒10を引き上げる工程について、図15を用いて説明する。
ここで、図15は、第2実施形態の磁気フィルタを備えたろ過装置が磁石棒を引き上げている状態を断面視した模式図である。
具体的には、図13及び図14の状態のろ過装置W2に対して、作業者が、移動機構200の往復運動アクチュエータ140を駆動させる操作をし、シリンダ―チューブ141からピストンロッド144を突出させて伸長させる。これにより、ピストンロッド144の先端部に固定されている本体部131が上方向に押し上げられる(上昇する)。このとき、ろ過装置W2は、本体部131の下部保持具134が磁石移動用軸15をクランプしているため、本体部131の上昇に伴い、下部保持具134に保持されて上昇する磁石移動用軸15と共に、磁石移動用軸15の下端部に支持されている磁石棒10も上昇していき、図15に示す状態になる。
なお、「下部保持具134及び上部保持具154」の状態は、図14のままであり、上部保持具154がスクレ―パ移動用軸45をクランプして保持している状態になっており、下部保持具134が磁石移動用軸15をクランプして保持している状態になっている。
《クランプ切り替え》
次に、クランプの切り替え工程について、上述した図15と、図16を用いて説明する。
ここで、図16は、第2実施形態の磁気フィルタユニットを備えたろ過装置がクランプを切替えた際の上部保持具及び下部保持具の状態を平面視した模式図であり、(a)が上部保持具を示す模式図であり、(b)が下部保持具を示す模式図である。
上述した図15に示すように、ろ過室の位置から磁石棒10を引き上げた後、ろ過装置W2に対して、作業者が、移動機構200の「上下移動ユニット130の回転機構133、及び上部保持ユニット250の回転機構233」を駆動させる操作をして、回転機構133により下部保持具134を反時計回りに所定角度回転させ、且つ、回転機構233により上部保持具154を時計回りに所定角度回転させる。こにより、ろ過装置W2の下部保持具134及び上部保持具154の平面視状の位置が図14に示す状態から図16に示している状態に遷移する。
なお、ろ過装置W1の断面視した各構成部の上下方向の位置は、図15と同じである。
具体的には、図16では、上部保持具154が、磁石移動用軸15をクランプして保持し、スクレ―パ移動用軸45のクランプを解除してフリー状態にしている。また、下部保持具134が、磁石移動用軸15のクランプを解除してフリー状態にして、スクレ―パ移動用軸45をクランプして保持している。これにより、移動機構200を駆動さて上下移動ユニット130を動作させると、磁石棒10を上方の位置に維持したまま、スクレ―パユニット20だけを移動させることができる。
《スクレーパ押し下げ》
次に、内筒12の外周側面(外壁面)に吸着してる鉄粉(スラッジ)を剥離するためのスクレーパ押し下げ工程について、図17を用いて説明する。
ここで、図17は、第2実施形態の磁気フィルタユニットを備えたろ過装置が、スラッジ剥離処理を行って、スクレーパユニットを押し下げた状態を断面視した模式図である。
上述した図16に示すようにクランプの切り替えをした後、ろ過装置W2に対して、作業者が、移動機構200の上下往復運動アクチュエータ140を駆動させる操作をし、シリンダ―チューブ141にピストンロッド144を引き込んで短縮させる。これにより、ピストンロッド144の先端部に固定されている本体部131が下方向に押し下げられる(下降する)。このとき、ろ過装置W2は、本体部131の下部保持具134がスラッジ移動用軸45をクランプしているため、本体部131の下降に伴い、下部保持具134に保持されて下降するスラッジ移動用軸45と共に、スラッジ移動用軸45に連結板48を介して接続されているスクレ―パユニット20が下降していき、図17に示す状態になる。
このように、本発明の第2実施形態においても、上述した第1実施形態と同様の作用効果が得れる。
すなわち、本実施形態(第1実施形態、第2実施形態)によれば、フィルタの表面に捕捉した鉄粉を掻き落として除去するスクレ―パユニット20を備えた磁気フィルタユニットF1、F2であって、スクレーパユニットによる鉄粉の除去率を向上させた磁気フィルタF1、F2を提供することができる。また、本実施形態によれば、この磁気フィルタユニットF1、F2を備えたろ過装置W1、W2を提供することができる。
なお、本発明は、上述した実施形態(第1、第2実施形態)に限定されるものではなく、その要旨の範囲内において種々の変更が可能である。
例えば、上述した実施形態では、掻取部20aがリング形状に形成されているが、特にこれに限定されるものではない。掻取部20aがリング形状ではなく、「半円状」や「1/3円状」のものを複数設ける構成であってもよい。
また、上述した実施形態では、ハウジング1の底部1bに、底部1bを貫通する開口部(図示せず)と、この開口部を開閉可能な底蓋部(図示せず)とが設けられ、この底蓋部を開状態にし開口部を開放することにより、スクレーパユニット20が除去したスラッジが開口部から排出されるようになってるが、これは一例に過ぎない。
例えば、底部1bに、上記の開口部や底蓋部を設けることなく、図18に示すように、底部1bが、本体部1aに対して着脱自在に取り付けられるようになっていても良い。この場合、本体部1aから底部1bを取り外すと、スクレーパユニット20が除去したスラッジが本体部1aの下端の開口から排出されるようになる。この構成においても、スラッジを簡単に回収することができる。
W1、W2…ろ過装置

1…ハウジング
1a…本体部
1b…底部
1c…蓋部(上面部)
1c1、1c2、1c3…貫通孔
3…ろ過液入口
5…ろ過液出口
7…防水ケース
8…仕切り板
8a…貫通孔

F1、F2…磁気フィルタユニット(磁気フィルタ)
fr…ろ過室
10…磁石棒
11…外筒
12…内筒
13…閉鎖部
15…磁石移動用軸
15a、15b…係止部

20…スクレーパユニット
20a…掻取部
20b…スクレーパ保持軸
45…スクレーパ移動用軸
45a、45b…係止部
48…連結板

100、200…移動機構
130…上下移動ユニット(移動機構100、移動機構200)
131…本体部
131a…底面部
131b…上面部
131c…側面部
133…回転機構
134下部保持具
71…第1、第2磁石棒・クランプ切替孔
71a…小径部
71b…大径部
72…第1、第2スクレーパ・クランプ切替孔

140…往復運動アクチュエータ(移動機構100、移動機構200)
141…シリンダチューブ
142…ヘッドカバー
143…ロッドカバー
144…ピストンロッド

150…上部保持ユニット(移動機構100)
151…基部
152…回転軸部
154…上部保持具
156…連接棒

250…上部保持ユニット(移動機構200)
233…回転機構
233a…回転軸

Claims (6)

  1. 同心円状に配置された外筒及び内筒と、該外筒と内筒との間隙に形成されたろ過室と、該内筒の筒内に出し入れ自在に収納された磁石棒と、前記内筒の外周側面に摺動自在に当接する掻取部を有するスクレーパユニットとを備える磁気フィルタユニットであって、
    前記ろ過室に流入するろ過液中に混在する鉄粉が、前記内筒に収納された磁石棒の磁力により該内筒の外周側面に吸着するようになっており、
    前記磁石棒の上端部から上方に延設された磁石移動用軸と、
    前記スクレーパユニットに連結されているスクレーパ移動用軸と、
    1つの往復運動アクチュエータを備えた移動機構とを有し、
    前記移動機構は、前記磁石移動用軸及び前記スクレーパ移動用軸のうちの一方を選択的に保持し、前記往復運動アクチュエータにより前記磁石移動用軸及び前記スクレーパ移動用軸のうちの一方を上下方向に移動させることにより、前記磁石棒及び前記スクレーパユニットのうちのいずれか一方を選択的に上下方向に移動させるようになっており、前記スクレーパユニットが上下方向に移動すると前記掻取部により、前記内筒の外周側面に付着したスラッジが除去されるようになっており、
    前記移動機構は、回転機構と、該回転機構に回転自在に支持された略平板状の保持具を有し、
    前記保持具には、前記磁石移動用軸が挿通され且つ該磁石移動用軸の保持及び保持解除を切り替える磁石棒・クランプ切替孔と、前記スクレーパ移動用軸が挿通され且つ該スクレパ移動用軸の保持及び保持解除を切り替えるスクレパ・クランプ切替孔とが設けられ、
    前記移動機構は、前記回転機構が前記保持具を回転させることにより、前記磁石棒・クランプ切替孔による前記磁石移動用軸の保持及び保持解除を切り替え、且つ前記スクレーパ・クランプ切替孔による前記スクレーパ移動用軸の保持解除及び保持を切り替えるようになっていることを特徴とする磁気フィルタユニット。
  2. 同心円状に配置された外筒及び内筒と、該外筒と内筒との間隙に形成されたろ過室と、該内筒の筒内に出し入れ自在に収納された磁石棒と、前記内筒の外周側面に摺動自在に当接する掻取部を有するスクレーパユニットとを備える磁気フィルタユニットであって、
    前記ろ過室に流入するろ過液中に混在する鉄粉が、前記内筒に収納された磁石棒の磁力により該内筒の外周側面に吸着するようになっており、
    前記磁石棒の上端部から上方に延設された磁石移動用軸と、
    前記スクレーパユニットに連結されているスクレーパ移動用軸と、
    1つの往復運動アクチュエータを備えた移動機構とを有し、
    前記移動機構は、前記磁石移動用軸及び前記スクレーパ移動用軸のうちの一方を選択的に保持し、前記往復運動アクチュエータにより前記磁石移動用軸及び前記スクレーパ移動用軸のうちの一方を上下方向に移動させることにより、前記磁石棒及び前記スクレーパユニットのうちのいずれか一方を選択的に上下方向に移動させるようになっており、前記スクレーパユニットが上下方向に移動すると前記掻取部により、前記内筒の外周側面に付着したスラッジが除去されるようになっており、
    前記移動機構は、
    前記磁石移動用軸及びスクレーパ移動用軸のうちの一方を選択的に保持する板状の第1保持具を備えた上下移動ユニットと、
    前記上下移動ユニットよりも上方側に設けられた基部及び該基部に支持されている板状の第2保持具を備えた上部保持ユニットとを有し、
    前記往復運動アクチュエータは、前記上下移動ユニットの下端部を支持し且つ上下移動ユニットを上下方向に往復移動させるようになっており、
    前記第2保持具は、前記第1保持具が前記スクレーパ移動用軸を選択して保持している状態のときには、前記スクレーパ移動用軸を保持解除した状態で前記磁石移動用軸を保持し、前記第1保持具が前記磁石移動用軸を保持している状態のときには、前記磁石移動用軸を保持解除した状態で前記スクレーパ移動用軸を保持するようになっており、
    さらに、前記第2保持具は、前記磁石移動用軸を保持しているときには前記ろ過室より上方側の高さ位置に前記磁石棒を配置し、前記スクレパ移動用軸を保持しているときには前記ろ過室よりも上方側の高さ位置に前記スクレパユニットを配置するようになっていることを特徴とする磁気フィルタユニット。
  3. 前記上下移動ユニットは、前記第1保持具を回転自在に支持する回転機構を有し、
    前記第1保持具は、前記磁石移動用軸が挿通され且つ前記磁石移動用軸の保持及び保持解除を切り替える第1磁石棒・クランプ切替孔と、前記スクレパ移動用軸が挿通され且つ前記スクレーパ移動用軸の保持及び保持解除を切り替える第1スクレパ・クランプ切替孔とが設けられ、
    前記第2保持具は、前記基部に回転自在に支持されていると共に、前記第1保持具に連結されている連接棒を有し、該第1保持具の回転にともない回転するようになっており、
    さらに、前記第2保持具には、前記磁石移動用軸の保持及び保持解除を切り替える第2磁石棒・クランプ切替孔と、前記スクレーパ移動用軸の保持及び保持解除を切り替える第2スクレパ・クランプ切替孔とが設けられ、
    前記移動機構は、前記回転機構により第1、2保持具を回転させることにより、前記第1保持具の前記第1磁石棒・クランプ切替孔による前記磁石移動用軸の保持及び保持解除を切り替え、且つ前記第1スクレーパ・クランプ切替孔による前記スクレーパ移動用軸の保持解除及び保持を切り替えると共に、前記第2保持具の前記第2磁石棒・クランプ切替孔による前記磁石移動用軸の保持解除及び保持を切り替え、且つ前記第2スクレーパ・クランプ切替孔による前記スクレーパ移動用軸の保持及び保持解除を切り替えるようになっていることを特徴とする請求項に記載の磁気フィルタユニット。
  4. 前記上下移動ユニットは、前記第1保持具を回転自在に支持する第1回転機構を有し、
    前記第1保持具には、前記磁石移動用軸が挿通され且つ前記磁石移動用軸の保持及び保持解除を切り替える第1磁石棒・クランプ切替孔と、前記スクレパ移動用軸が挿通され且つ前記スクレーパ移動用軸の保持及び保持解除を切り替える第1クランプ・切替孔とが設けられ、
    前記上部保持ユニットの前記基部には、前記第2保持具を回転自在に支持する第2回転機構が設けられ、
    前記第2保持具には、前記磁石移動用軸の保持及び保持解除を切り替える第2磁石棒・クランプ切替孔と、前記スクレーパ移動用軸の保持及び保持解除を切り替える第2スクレパ・クランプ切替孔とが設けられ、
    前記移動機構は、
    前記第1回転機構により第1保持具を回転させることにより、前記第1保持具の前記第1磁石棒・クランプ切替孔による前記磁石移動用軸の保持及び非保持を切り替え、且つ前記第1スクレーパ・クランプ切替孔による前記スクレーパ移動用軸の保持解除及び保持を切り替え、
    前記第2回転機構により第2保持具を回転させることにより、前記第2保持具の前記第2磁石棒・クランプ
    切替孔による前記磁石移動用軸の保持解除及び保持を切り替え、且つ前記第2スクレーパ・クランプ切替孔による前記スクレーパ移動用軸の保持及び保持解除を切り替えるようになっていることを特徴とする請求項に記載の磁気フィルタユニット。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載の磁気フィルタユニットを備えたろ過装置であって、
    両端が貫通した中空筒状の本体部と、該本体部の下端を塞ぐ底部と、該本体部の上端を塞ぐ上面部とを有するハウジングと、
    前記ハウジングの本体部の筒内の下方に設置された仕切り板とを有し、
    前記磁気フィルタユニットは、その下端部が前記仕切り板の上面に設置されており、
    前記底部には、該底部を貫通する開口部と、該開口部を開閉可能な底蓋部とが設けられ、該底蓋部を開状態にし前記開口部を開放することにより、前記スクレーパユニットが除去したスラッジが前記開口部から排出されるようになっていることを特徴とするろ過装置。
  6. 請求項1〜のいずれかに記載の磁気フィルタユニットを備えたろ過装置であって、
    両端が貫通した中空筒状の本体部と、該本体部の下端を塞ぐ底部と、該本体部の上端を塞ぐ上面部とを有するハウジングと、
    前記ハウジングの本体部の筒内の下方に設置された仕切り板とを有し、
    前記磁気フィルタユニットは、その下端部が前記仕切り板の上面に設置されており、
    前記底部は、前記本体部に対して着脱自在に取り付けられており、前記本体部から前記底部を取り外すと、前記スクレーパユニットが除去したスラッジが前記本体部の下端の開口から排出されるようになっていることを特徴とするろ過装置。
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