JP2014213152A - 炊飯器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明に係る炊飯器100は、本体200、内鍋600、蓋体300、加熱部202および蒸気排出通路EVを備える。蒸気排出通路は、内鍋の内部空間と連通する通路であって、第一通路部EP1、第二通路部EP3および接続通路部EP2を少なくとも有する。第一通路部は、内鍋側に配設される。第二通路部は、第一通路部の延設方向と交差する方向に沿って延設される。接続通路部は、第一通路部と第二通路部とを接続させると共に第一通路部と第二通路部とを連通させる。そして、少なくとも接続通路部の第一通路部側には、リブ313dが配設される。リブは、第二通路部の延設方向に交差する方向に沿って延設される。
【選択図】図9
Description
1.本体ユニット
本体ユニット200は、基本的に従来の炊飯器の本体ユニットと同様であって、図2に示されるように、本体ケース201、ヒータ202、熱板、温度センサ、室温センサ、操作パネル203、制御回路基板および電源回路基板等から構成される。なお、ヒータ202、熱板、温度センサ、室温センサ、制御回路基板、電源回路基板等は本体ケース201に内蔵されており、操作パネル203は本体ケース201の前方上面等に配置されている。また、後述するが、この本体ユニット200の後方上面には、第1支持部351が固定されている(図1および図3参照)。
蓋ユニット300は、図2および図4に示されるように、主に、蓋本体301、装着部302および蒸気ユニット310から構成されている。以下、これらの構成要素について詳述する。
蓋本体301は、図4に示されるように、主に、外蓋体301aおよび内蓋体301bから構成されている。この外蓋体301aの略中央には、蒸気ユニット310を着脱自在に収容するための貫通孔が形成されている。外蓋体301aおよび内蓋体301bは、ビス(図示せず)等により一体的に固定されていると共にその間に断熱空間ISを形成して外部への放熱を抑制している。また、内蓋体301bには、図1および図4に示されるように、露受け306が形成されている。この露受け306は、蓋ユニット300が開かれるときに、内蓋500の蒸気口部502の背面に生じ得る結露水が下にしたたり落ちないようにする役目を担っている。
装着部302は、一対の平行な板部である。蓋ユニット300が第1ヒンジ機構350に装着される際、この装着部302に、第1ヒンジ機構350の蓋ユニット着脱部352b(後述)が差し込まれる。
蒸気ユニット310は、上述の通り、蓋本体301の貫通孔に着脱自在に収容される(図2および図4参照)。この蒸気ユニット310は、図5に示されるように、主に、第1部材311、第2部材312、意匠プレート315、第1パッキンPK1および第2パッキンPK2から構成されている。以下、これらの構成要素を詳細に説明する。
第1部材311は、図5〜9示されるように、主に、第1底壁部311a、第1周壁部311b、第1円筒壁部311f、第1蒸気排出通路形成部311g、取っ手部311c、被係合部311d、係止機構部311eおよび蒸気排出通路形成部材313から構成されている。なお、蒸気排出通路形成部材313は、図6に示されるように、第1蒸気排出通路形成部311gの外側に脱着可能に嵌め込まれている。
第2部材312は、図5に示されるように、主に、天壁部312a、第2周壁部312b、第2蒸気排出通路形成部312e、囲み壁部312f、被係止部312c、係合部312dおよびゴムパッキン収容部312gから構成されている。
意匠プレート315はアルミニウム等の金属製のプレートであり、天壁部315aには、第2部材312のスリットSL2と対応する位置に角丸長方形状の開口315bが形成されている。したがって、第2部材312が意匠プレート315で覆われていても、第2部材312のスリットSL2は、大気と連通している。
第1パッキンPK1は、ゴム製であって、図9に示されるように、第1円筒部Ku1および第1円環部Ku2から構成されており、蓋本体301の貫通孔の壁に接触して密閉構造を形成する。第1パッキンPK1において、第1円環部Ku2は、第1円筒部Ku1の下端から軸に向かって延びている。
第2パッキンPK2は、第1パッキンPK1と同様に、ゴム製であって、第2円筒部Kl1および第2円環部Kl2から構成されている。第2パッキンPK2において、第2円環部Kl2は、第2円筒部Kl1の下端から外周側に向かって延びている。そして、この第2パッキンPK2は、第2円筒部Kl1の先端が第1蒸気排出通路形成部311gの下部に挿入されるようにして第1部材311に装着される。かかる場合、第1蒸気排出通路形成部311gの下端と第2円環部Kl2との間には僅かな隙間が生じ得るようになっている。
蒸気排出通路EVは、上述の通り、第1部材311の第1蒸気排出通路形成部311g、蒸気排出通路形成部材313、第2部材312の第2蒸気排出通路形成部312eから形成される略L字状の通路である。以下、この蒸気排出通路EVを図9の断面模式図を用いて説明する。なお、説明の便宜上、この蒸気排出通路EVを、図9に示される通り、蒸気流れ方向上流側部分である第1通路部EP1、エルボー部分である接続通路部EP2、蒸気流れ方向下流側部分である第2通路部EP3の3つの部分に分割する。ここで、第1通路部EP1は、最も内鍋側に位置する直線状の通路部分であって、図9に示されるように、上下方向に沿って延びている。また、第2通路部EP3は、内鍋600から最も遠位に位置する直線状の通路部分であって、図9に示されるように、水平方向に沿って延びている。そして、接続通路部EP2は、第1通路部EP1と第2通路部EP3との間に存在しており、第1通路部EP1と第2通路部EP3とを接続している。
第1ヒンジ機構350は、図3および図4に示されるように、主に、第1支持部351、第1可動部352および第1回動軸353から構成されている。上述したように、第1支持部351は、本体ユニット200の後方上面に固定されている。そして、この第1支持部351には、第11軸受け部351aが設けられている。また、第1可動部352は、図4に示されるように、断面略L字の部材であって、主に、第12軸受け部352aおよび蓋ユニット着脱部352bから形成されている。そして、第12軸受け部352aおよび第1支持部351の第11軸受け部351aには、第1回動軸353が挿通されている。すなわち、この第1可動部352は、第1回動軸353により回動自在に第1支持部351に装着されている。蓋ユニット着脱部352bには、蓋ユニット300が着脱自在に取り付けられる。
蓋ヒータユニット400は、図3および図4に示されるように、略円環状の部材であって、主に、ヒータ401、放熱板403、断熱材402および背面板404から構成される。ヒータ401は、渦巻き状の加熱線であって、通電されることにより発熱する。放熱板403は、略円環状の金属板であって、ヒータ401から生じる熱を均一化して内鍋600に供給する役目を担う。断熱材402は、略円環状の発泡体等であって、ヒータ401の蓋ユニット側に取り付けられており、ヒータ401から生じる熱が蓋ユニット300に伝達されないようにする役目を担っている。背面板404は、放熱板403と共同してヒータ401および断熱材402を密封する。なお、この蓋ヒータユニット400の内孔には、図1に示されるように、後述する内蓋500の蒸気口部502が挿入される。
第2ヒンジ機構450は、図3に示されるように、主に、第2支持部451、第2可動部452および第2回動軸453から構成されている。なお、この第2ヒンジ機構450の幅寸法は、図3に示されるように第1ヒンジ機構350の幅寸法よりも小さい。第2支持部451は、図3に示されるように、第1ヒンジ機構350の第1可動部352に固定されている。そして、この第2支持部451には、第21軸受け部451aが設けられている。また、第2可動部452は、図3および図4に示されるように、略板状の部材であって、主に、第22軸受け部452a、蓋ヒータユニット固定部452bおよび起上りリブ452cから形成されている。そして、第22軸受け部452aおよび第2支持部451の第21軸受け部451aには、第2回動軸453が挿通されている。すなわち、この第2可動部452は、第2回動軸453により回動自在に第2支持部451に装着されている。蓋ヒータユニット固定部452bには、図3に示されるように、蓋ヒータユニット400が固定されている。起上りリブ452cは、図4に示されるように、第22軸受け部452aの背面側に形成されており、蓋ユニット300の装着時において蓋ユニット300の後端により押圧されているが、蓋ユニット300の脱離時にその押圧から解放される。すなわち、この起上りリブ452cが蓋ユニット300の後端によって押圧されると、蓋ヒータユニット固定部452bが背面側に起き上がる。つまり、蓋ユニット300が第1可動部352の蓋ユニット着脱部352bに装着されると、蓋ヒータユニット400が背面側に起き上がる。一方、蓋ユニット300が第1可動部352の蓋ユニット着脱部352bから取り外されると、蓋ヒータユニット400が自然に前面側に倒れこむ(図3参照)。なお、これは、側面視において、蓋ヒータユニット400の重心位置が第2回動軸453よりも前方に設定されていることに起因する。
内蓋500は、図1に示されるように、略円環状の部材であって、内蓋本体501および蒸気口部502から構成される。内蓋本体501は、略円環状の金属部材である。蒸気口部502は、略円筒形の弾性部材であって、図1に示されるように、内蓋本体501の内孔に配置されている。また、この蒸気口部502の上端部はパッキンとして機能する。
内鍋600は、例えばアルミニウム等の熱伝導性の良好な材料から形成されており、本体ユニット200の内鍋収容室(図示せず)に着脱自在に収容される。
(1)
本発明の実施の形態に係る炊飯器100では、内鍋600に米粒と水とが投入された状態で内鍋600がヒータ202により加熱されると、ある時点から水蒸気と共に「おねば」が発生し、「おねば」を含む水蒸気が蒸気排出通路EVに達する。そして、その「おねば」を含む水蒸気は、接続通路部EP2の形状および分離リブ313dにより水蒸気と「おねば」とに分離され、水蒸気は第2通路部EP3の上部を通過した後、蒸気排出通路EVを出て、第2部材312の天壁部312aに形成されるスリットSL2を通って大気中へ排出され、「おねば」は第2通路部EP3の下部を通過して蒸気排出通路EVを出る。このため、この炊飯器100では、火力設定および「おねば泡」の大きさを考慮することなく、「おねば」の吹き零れを十分に抑制することができる。また、この炊飯器100では、蒸気排出通路EVの出口とスリットSL2との間に存在する空間において「おねば」を捕捉することができ、延いては「おねば」の吹き零れを十分に抑制することができる。
本発明の実施の形態に係る炊飯器100では、内鍋600から水蒸気が発生しているときは、水蒸気により第2パッキンPK2の第2円環部Kl2が第1蒸気排出通路形成部311gの下端面に押圧されてスリットSL1が閉塞される。その一方、内鍋内の水分がなくなり内鍋600が引圧になると、第2パッキンPK2の第2円環部Kl2が引き下げられ、第1蒸気排出通路形成部311gの下端面と第2円環部Kl2との間に僅かな隙間が生じてスリットSL1が開口する。そして、蒸気排出通路EVを通過して漏れ出した「おねば」がスリットSL1を通って内鍋600に返される。このため、この炊飯器100では、蒸気ユニット310に「おねば」が溜まったままになることを防ぐことができる。
本発明の実施の形態に係る炊飯器100では、第1部材311、蒸気排出通路形成部材313および第2部材312が組み立てられることによって蒸気排出通路EVが形成される。このため、第1部材311、蒸気排出通路形成部材313および第2部材312から「おねば」を容易に除去することができ、延いては蒸気排出通路EVを清浄に保つことができ、「おねば」の効率的な分離性能を長期間に亘って維持することができる。
(A)
先の実施の形態に係る炊飯器100では第1部材311、蒸気排出通路形成部材313および第2部材312が組み立てられることによって蒸気排出通路EVが形成されたが、蒸気排出通路形成部材313を第1部材311の第1蒸気排出通路形成部311gと一体固定化すると共にコの字壁部313cの上方を板部材で塞ぎ、第2部材312の第2蒸気排出通路形成部312eをなくしてもかまわないし、蒸気排出通路形成部材313を第1部材311の第1蒸気排出通路形成部311gと一体固定化し、第1部材311と第2部材312とが組み立てられることによって蒸気排出通路が形成されるようにしてもかまわない。
先の実施の形態に係る炊飯器100では第1部材311、蒸気排出通路形成部材313および第2部材312が組み立てられることによって蒸気排出通路EVが形成されたが、4つ以上の部材が組み立てられることによって蒸気排出通路EVが形成されてもかまわない。
先の実施の形態に係る炊飯器100ではL字の蒸気排出通路EVが形成されたが、少なくとも1つの屈曲箇所が存在し、且つ、その屈曲箇所近傍に本発明の趣旨に従う分離リブが設けられていれば、蒸気排出通路の形状はL字に限定されず、例えばヘの字やN字などであってもよい。
先の実施の形態に係る炊飯器100では一対の対向配置される分離リブ313dが設けられたが、本発明の趣旨を損なわない限り、分離リブ313dの数や形状は任意に決定することができる。また、先の実施の形態に係る炊飯器100では延設方向が第1通路部EP1の軸と平行であり、且つ、第2通路部EP3の軸と直交するように分離リブ313dが蒸気排出通路内に配設されたが、分離リブ313dは、延設方向が第2通路部EP3の軸と交差するように配設されればよい。ただし、分離リブ313dの延設方向と第2通路部EP3の軸との交差角度は垂直に近い程好ましい。
先の実施の形態に係る炊飯器100では第1通路部EP1および第2通路部EP3は直線状を呈していたが、第1通路部および第2通路部は湾曲していてよい。
先の実施の形態では本発明が蓋ヒータ付の炊飯器100に適用されたが、本発明は、本発明の趣旨を損なわない限りあらゆるタイプの炊飯器に適用可能である。
200 本体ユニット(本体)
201 ヒータ(加熱部)
300 蓋ユニット(蓋体)
311 第1部材(蒸気排出通路形成部材)
312 第2部材(蒸気排出通路形成部材)
313 蒸気排出通路形成部材(蒸気排出通路形成部材)
313d 分離リブ(リブ)
600 内鍋
EP1 第1通路部(第一通路部)
EP2 接続通路部
EP3 第2通路部(第二通路部)
EV 蒸気排出通路
SL2 スリット(開口)
Claims (5)
- 本体と、
前記本体に収容される内鍋と、
前記本体に対して開閉可能に取り付けられる蓋体と、
前記内鍋を加熱する加熱部と、
前記内鍋の内部空間と連通する蒸気排出通路と
を備え、
前記蒸気排出通路は、内鍋側に配設される第一通路部と、前記第一通路部の延設方向と交差する方向に沿って延設される第二通路部と、前記第一通路部と前記第二通路部とを接続する接続通路部とを少なくとも有し、
少なくとも前記接続通路部の前記第一通路部側には、前記第二通路部の延設方向に交差する方向に沿って延設されるリブが配設される
炊飯器。 - 前記リブは、前記第一通路部と、前記接続通路部の第一通路部側の部分とに配設される
請求項1に記載の炊飯器。 - 前記第一通路部は、高さ方向に沿って延設され、
前記第二通路部は、水平方向に沿って延設され、
前記リブは、前記第一通路部の延設方向に沿って延設され、前記第二通路部の延設方向に直交する
請求項1または2に記載の炊飯器。 - 前記蒸気排出通路は、複数の蒸気排出通路形成部材が組み立てられることによって形成される
請求項1から3のいずれか1項に記載の炊飯器。 - 前記蒸気排出通路の出口と空間を介して連通する開口をさらに備える
請求項1から4のいずれか1項に記載の炊飯器。
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