JP2014211947A - 二次電池用電極板およびこれを用いた二次電池 - Google Patents

二次電池用電極板およびこれを用いた二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】電極合剤層の表面にリチウムイオンの受け入れ性を促進する表面層を設け、表面層を介して合剤層の一部を露出することにより、充放電サイクル特性を向上させるとともに電解液の電極合剤層への含浸性の低下を抑制することが可能となり、充放電サイクル特性と注液性に優れた二次電池用電極板を提供することを目的とするものである。
【解決手段】集電体11の表面に負極合剤層12を形成した後、負極合剤層12の表面にリチウムイオンの受け入れ性を促進する表面層13を設け、表面層13を介して負極合剤層12の一部を露出する。
【選択図】図2

Description

本発明は、リチウムイオン電池に代表される二次電池に関し、特に二次電池用電極板およびこれを用いた二次電池に関するものである。
近年、携帯用電子機器の電源として利用が広がっている二次電池としてのリチウム二次電池は、負極にリチウムの吸蔵および放出が可能な炭素質材料等を用い、正極にLiCoO等の遷移金属とリチウムの複合酸化物を活物質として用いており、これによって、高電位で高放電容量のリチウム二次電池を実現している。しかし、近年の電子機器および通信機器の多機能化に伴って更なるリチウム二次電池の高容量化や充放電サイクル特性の向上が望まれている。
このようなリチウム二次電池の充放電サイクルを向上させるために、活物質の合剤層上にリチウムイオンの受け入れ性が促進される活物質を含む表面層を形成する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−97720号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の構成では、合剤層を覆うように表面層が形成されているため、合剤層への電解液の含浸性が低下するという課題がある。
本発明は上記従来の課題を鑑みてなされたもので、良好な電解液の注液性を有し、充放電サイクル特性に優れた二次電池用電極板を提供することを目的とするものである。
上記従来の課題を解決するために本発明の二次電池用電極板は、集電体の表面に活物質の電極合剤層を設け、この電極合剤層の表面にリチウムイオンの受け入れ性が促進される表面層を設けた二次電池用電極板であって、前記表面層を形成した領域内の面に合剤層の一部を露出することを特徴とするものである。
本発明の二次電池用電極板によると、電極合剤層の表面にリチウムの受け入れ性が促進される表面層を設け、表面層が形成された領域内の面の一部から電極合剤層を露出させることにより、表面層により妨げられていた電解液の注液性が向上し、充放電サイクル特性にも優れた二次電池を提供することができる。
本発明の一実施の形態に係わる円筒形二次電池の一部切欠斜視図 本発明の一実施の形態における二次電池用電極板の一部断面の模式図 本発明の一実施の形態における二次電池用電極板の一部表面の模式図 本発明の別の実施の形態における二次電池用電極板の一部断面の模式図 本発明の別の実施の形態における二次電池用電極板の一部表面の模式図 本発明の別の実施の形態における二次電池用電極板の一部断面の模式図 本発明の別の実施の形態における二次電池用電極板の一部表面の模式図 本発明の比較例における二次電池用電極板の一部断面の模式図
本発明の第1の発明においては、集電体の表面に電極合剤層を設け、電極合剤層の表面にリチウムイオンの受け入れ性を促進させる活物質を含む表面層を設けた二次電池用電極板において、表面層を介して電極合剤層の一部を露出するようにすることにより、表面層により妨げられていた電極合剤層への電解液の含浸性を向上させるとともに、充放電サイクル特性にも優れた二次電池用電極板を得ることができる。
本発明の第2の発明においては、電極合剤層の表面に外方への突出部を設け、突出部を表面層に貫通させて、合剤層の一部を露出するように構成することにより、表面層により妨げられていた電極合剤層への電解液の含浸性を効果的に向上させることができ、充放電サイクル特性にも優れた二次電池用電極板を得ることができる。
本発明の第3の発明においては、表面層に小孔を設けて電極合剤層の一部を露出させるように構成することにより、表面層により妨げられていた電極合剤層への電解液の含浸性を効果的に向上させることができ、充放電サイクル特性にも優れた二次電池用電極板を得ることができる。
本発明の第4の発明においては、電極合剤層の一部の露出した部分の面積を表面層の塗布された面積に対して0%より大きく60%以下の比率とすることにより、表面層により妨げられていた電極合剤層への電解液の含浸性を効果的に向上させることができ、充放電サイクル特性にも優れた二次電池用電極板を得ることができる。
本発明の第5の発明においては、表面層に、リチウムニッケル酸複合酸化物などのニッケル系複合酸化物、リチウムコバルト酸複合酸化物などのコバルト系複合酸化物、コバルト酸ナノ粒子、コバルト酸窒化物、リチウムマンガン酸複合酸化物などのマンガン系複合酸化物、リチウムクロム酸複合酸化物などのクロム系複合酸化物、リチウムリン酸鉄複合酸化物などのリン酸鉄系複合酸化物、五酸化バナジウムなどのバナジウム系複合酸化物、グラファイト、ハードカーボン、リチウムチタン複合酸化物などのチタン系複合酸化物、酸化スズガラス、シリカ系合金組成材料、金属リチウムのいずれかを用いることにより、電解液の良好な注液性を有し、充放電サイクル特性により一層優れた二次電池用電極板を得ることができる。
本発明の第6の発明においては、集電体の表面に電極合剤層を形成した正極板および負極板をセパレータを介して積層または巻回して構成した電極群を電解液とともに電池外装体内に封入してなる二次電池において、前記正極板または負極板の少なくともいずれか一方に請求項1〜5のいずれか1つに記載の二次電池用電極板を用いることで電解液の注液性と充放電サイクル特性に優れた二次電池を提供することができる。
以下、本発明の一実施の形態について円筒形のリチウムイオン二次電池を例として図面を参照しながら説明するが、本発明は、これのみに限定されることなく角形電池やコイン型電池、ラミネート型電池などにも適用できる。
(実施の形態1)
図1は、本発明の一実施の形態にかかる二次電池の構成について示す一部切欠斜視図である。
本発明の二次電池としては例えば、図1に示したように複合リチウム酸化物を正極活物質とする正極板2とリチウムを保持しうる材料を負極活物質とする負極板1とを多孔質絶
縁体としてのセパレータ5を介して渦巻状に巻回して電極群6が構成されている。この電極群6を有底円筒形の電池ケース7の内部に絶縁板8と共に収容し、電極群6の下部より導出した負極リード3を電池ケース7の底部に接続し、次いで電極群6の上部より導出した正極リード4を封口板9に接続し、電池ケース7に所定量の溶媒からなる電解液(図示せず)を注液した後、電池ケース7の開口部に封口ガスケット10を周縁に取り付けた封口板9を挿入し電池ケース7の開口部を内方向に折り曲げてかしめ封口して構成することができる。
以下に、本発明の一実施の形態にかかる二次電池を構成する電極板の一方の負極板1の構成について図2〜図3を参照しながら説明する。図2は本発明の一実施例における電極板の断面の模式図である。図3は本発明の一実施例における電極板の表面の模式図である。まず、本発明の望ましい負極板1の構成としては、特に限定されないが、負極集電体11として厚みが5μm〜25μmを有する銅または銅合金製の金属箔を用いることができる。この負極集電体11の上に負極合剤層12が形成されているが、この負極合剤層12を形成するために塗布する負極合剤塗料としては、負極活物質、結着材、必要に応じて導電材、増粘剤を分散媒中にプラネタリーミキサー等の分散機により混合分散させて負極合剤塗料が作製される。
まず、負極活物質、結着材を適切な分散媒中に入れ、プラネタリーミキサー等の分散機により混合分散して、集電体への塗布に最適な粘度に調整して混練を行うことで負極合剤塗料を作製することができる。
負極活物質としては、各種天然黒鉛および人造黒鉛、シリサイドなどのシリコン系複合材料、および各種合金組成材料を用いることができる。
このときの負極用結着材としてはポリフッ化ビニリデン(PVdF)およびその変性体をはじめ各種結着材を用いることができるが、リチウムイオン受入れ性向上の観点から、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム粒子(SBR)およびその変性体に、カルボキシメチルセルロース(CMC)をはじめとするセルロース系樹脂等を併用することや少量添加するのがより好ましいといえる。
さらに、ダイコーターを用いて上記のように作製した負極合剤塗料を銅箔からなる負極集電体11の上に塗布し、次いで乾燥することで負極合剤層12が得られる。
この負極合剤層12の上に表面層13が形成されているが、この表面層13を形成するために塗布する表面層塗料としては、リチウムチタン複合酸化物、結着材、必要に応じて導電材、増粘剤を分散媒中にプラネタリーミキサー等の分散機により混合分散させて表面層塗料が作製される。
まず、リチウムチタン複合酸化物、結着材を適切な分散媒中に入れ、プラネタリーミキサー等の分散機により混合分散して、最適な粘度に調整して混練を行うことで表面層塗料を作製することができる。
このときの結着材としてはPVdFおよびその変性体をはじめ各種結着材を用いることができるが、リチウムイオン受入れ性向上の観点から、SBRおよびその変性体に、CMCをはじめとするセルロース系樹脂等を併用することや少量添加するのがより好ましいといえる。
さらに、ダイコーターを用いて上記のように作製した表面層塗料を負極合剤層12の上に塗布し、次いで乾燥することで表面層13が得られる。その後プレスにて所定の厚みま
で圧縮することで負極合剤層12と表面層13を形成した負極板1が得られる。
ここで、負極合剤層12の表面の荒さにより、負極合剤層12の表面には、外方へ突出した突出部14が設けられている。突出部14は表面層13を貫通することで、図3に示すように、負極合剤層12の一部を露出する。表面層13の面積に対する負極合剤層12の一部の露出部の面積の比率を管理することで、負極合剤層12への電解液の含浸性を向上させることが可能となり、電解液の注液性と充放電サイクル特性に優れた二次電池用負極板を得ることできる。
なお、表面層13は負極合剤層12の塗布直後に塗布してもよく、その場合、負極合剤層12と表面層13を同時に乾燥する。また負極合剤層12を乾燥した後にプレスにて所定の厚みまで圧縮した後に塗布してもよい。
また、本実施の形態では、負極合剤層12の表面の荒さにより、負極合剤層12の表面に外方へ突出した突出部が設けられているが、負極合剤層12の表面の荒さを用いずに、図4、図5に示すように負極合剤層12の表面に外方へ突出した突出部を形成するようにし、突出部は表面層を貫通することで、負極合剤層12の一部を露出するようにしてもよい。
一方、正極板2については特に限定されないが、正極集電体として厚みが5μm〜30μmを有するアルミニウムやアルミニウム合金またはニッケルやニッケル合金製の金属箔を用いることができる。この正極集電体の上に塗布する正極合剤塗料としては正極活物質、導電材、結着材とを分散媒中にプラネタリーミキサー等の分散機により混合分散させて正極合剤塗料が作製される。
まず、正極活物質、導電材、結着材を適切な分散媒中に入れ、プラネタリーミキサー等の分散機により混合分散して、正極集電体への塗布に最適な粘度に調整して混練を行うことで正極合剤塗料を作製することができる。
正極活物質としては、例えばコバルト酸リチウムおよびその変性体(コバルト酸リチウムにアルミニウムやマグネシウムを固溶させたものなど)、ニッケル酸リチウムおよびその変性体(一部ニッケルをコバルト置換させたものなど)、マンガン酸リチウムおよびその変性体などの複合酸化物を挙げることができる。
このときの導電材としては、例えばアセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラック等のカーボンブラック、各種グラファイトを単独、あるいは組み合わせて用いても良い。
このときの結着材としては、例えばPVdF、PVdFの変性体、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、アクリレート単位を有するゴム粒子結着材等を用いることができ、この際に反応性官能基を導入したアクリレートモノマー、またはアクリレートオリゴマーを結着材中に混入させることも可能である。
さらに、ダイコーターを用いて上記のように作製した正極合剤塗料をアルミニウム箔からなる正極集電体の上に塗布し、次いで乾燥した後にプレスにて所定の厚みまで圧縮することで正極合剤層を形成した正極板2が得られる。
電解液については、電解質塩としてLiPFおよびLIBFなどの各種リチウム化合物を用いることができる。また溶媒としてエチレンカーボネート(EC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、メチルエチルカーボネート(
MEC)を単独および組み合わせて用いることができる。また正負極上に良好な皮膜を形成させることや過充電時の安定性を保証するために、ビニレンカーボネート(VC)やシクロヘキシルベンゼン(CHB)およびその変性体を用いることも好ましい。
セパレータ5については、リチウムイオン二次電池の使用範囲に耐えうる組成であれば特に限定されないが、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂の微多孔フィルムを、単一あるいは複合して用いるのが一般的でありまた態様として好ましい。このセパレータ5の厚みは特に限定されないが、10〜25μmとすれば良い。
(実施の形態2)
図6は、本発明の第2の実施の形態における二次電池用電極板の断面の模式図である。
図7は、本発明の第2の実施の形態における二次電池用電極板の表面の模式図である。
まず、本発明の望ましい負極板1の構成としては、特に限定されないが、負極集電体11として厚みが5μm〜25μmを有する銅または銅合金製の金属箔を用いることができる。この負極集電体11の上に負極合剤層12が形成されているが、この負極合剤層12を形成するために塗布する負極合剤塗料としては、負極活物質、結着材、必要に応じて導電材、増粘剤を分散媒中にプラネタリーミキサー等の分散機により混合分散させて負極合剤塗料が作製される。
まず、負極活物質、結着材を適切な分散媒中に入れ、プラネタリーミキサー等の分散機により混合分散して、集電体への塗布に最適な粘度に調整して混練を行うことで負極合剤塗料を作製することができる。
負極活物質としては、各種天然黒鉛および人造黒鉛、シリサイドなどのシリコン系複合材料、および各種合金組成材料を用いることができる。
このときの負極用結着材としてはPVdFおよびその変性体をはじめ各種結着材を用いることができるが、リチウムイオン受入れ性向上の観点から、SBRおよびその変性体に、CMCをはじめとするセルロース系樹脂等を併用することや少量添加するのがより好ましいといえる。
さらに、ダイコーターを用いて上記のように作製した負極合剤塗料を銅箔からなる負極集電体11の上に塗布し、次いで乾燥、プレスすることで表面が平滑な負極合剤層12が得られる。
この負極合剤層12の上に表面層13が形成されているが、この表面層13を形成するために塗布する表面層塗料としては、リチウムチタン複合酸化物、結着材、必要に応じて導電材、増粘剤を分散媒中にプラネタリーミキサー等の分散機により混合分散させて表面層塗料が作製される。
まず、リチウムチタン複合酸化物、結着材を適切な分散媒中に入れ、プラネタリーミキサー等の分散機により混合分散・混練を行い、回転円盤式分散機にて塗料に大気を内包させた後、最適な粘度に調整することで表面層塗料を作製することができる。
このときの結着材としてはPVdFおよびその変性体をはじめ各種結着材を用いることができるが、リチウムイオン受入れ性向上の観点から、SBRおよびその変性体に、CMCをはじめとするセルロース系樹脂等を併用することや少量添加するのがより好ましいといえる。
さらに、ダイコーターを用いて上記のように作製した表面層塗料を負極合剤層12の上に塗布し、次いで乾燥することで表面層13が得られる。この乾燥時に表面層塗料に内包させた空気が破裂することにより、表面層13に小孔15が形成される。その後プレスにて所定の厚みまで圧縮することで負極合剤層12と表面層13を形成した負極板1が得られる。
ここで、表面層13に形成された小孔15により、表面層13を塗布した領域から負極合剤層12を露出させ、表面層13の面積に対する負極合剤層12の一部の露出部の面積の比率を管理することで、負極合剤層12への電解液の含浸性を向上させることが可能となり、電解液の注液性と充放電サイクル特性に優れた二次電池用負極板を得ることできる。
なお、表面層13は負極合剤層12の塗布直後に塗布してもよく、その場合、負極合剤層12と表面層13を同時に乾燥する。また負極合剤層12を乾燥した後にプレスにて所定の厚みまで圧縮した後に塗布してもよい。
なお、ここでは負極板上に形成した負極合剤層上に表面層を設ける実施の形態について説明したが、本発明は正極板上に形成した正極合剤層上に図2、図4、図6に示すような表面層を設けてもよい。
以下、具体的な実施例についてさらに詳しく説明する。
(実施例1)
以下のようにして、図2、図3示したのと同じ構造の負極板を用いた二次電池を作製した。すなわち、合剤層の表面粗さを利用して表面層を塗布した領域から合剤層の一部を露出させた。
負極活物質として人造黒鉛を100重量部、結着材としてスチレン−ブタジエン共重合体ゴム粒子分散体(固形分40重量%)を負極活物質100重量部に対して2.5重量部(結着材の固形分換算で1重量部)、増粘剤としてカルボキシメチルセルロースを負極活物質100重量部に対して1重量部、および適量の水とともに双腕式練合機にて攪拌し、負極合剤塗料を作製した。
リチウムチタン複合酸化物を100重量部、結着材としてスチレン−ブタジエン共重合体ゴム粒子分散体(固形分40重量%)を負極活物質100重量部に対して2.5重量部(結着材の固形分換算で1重量部)、増粘剤としてカルボキシメチルセルロースを負極活物質100重量部に対して1重量部、および適量の水とともに双腕式練合機にて攪拌し、表面層塗料を作製した。
次いで、上述の負極合剤塗料を厚みが10μmの銅箔よりなる負極集電体11に間欠的に塗布、さらに上述の表面層塗料を負極合剤層12上に間欠的に塗布し、その後乾燥した。これを両面実施した後にプレスすることで片面側の負極合剤層12と表面層13とを合わせた厚みが94μmの負極板1を作製した。この負極板1の表面を観察したところ、負極合剤層12と表面層13との界面が荒れているために、図4、図5に示すように表面層13を塗布した領域で負極合剤層12の露出している部分が形成されており、その割合は表面層の塗布された面積に対して、表面層13を塗布した領域において1センチメートル四方当たりでは0.01〜20%のばらつきがあった。その後、円筒形のリチウムイオン二次電池の規定されている幅にスリッタ加工して負極板1を作製したところ、負極合剤層12が露出している割合は、表面層13を塗布した領域の面内で表面層の塗布された面積に対して10%であった。
さらに、この負極板1の負極集電体11が露出した部分に負極リード3を接続し、この
負極リード3を被覆するように負極保護テープを貼り付けることで負極板1を構成した。
一方、正極活物質としてニッケル酸リチウムを100重量部、導電剤としてアセチレンブラックを活物質100重量部に対して1重量部、結着剤としてポリフッ化ビニリデンを活物質100重量部に対して1重量部とを適量のN−メチル−2−ピロリドンと共に双腕式練合機にて攪拌し混練することで、正極合剤塗料を作製した。
次いで、上述の正極合剤塗料を厚みが15μmのアルミニウム箔よりなる正極集電体に間欠的に塗布、乾燥を両面実施した後にプレスすることで片面側の合剤厚みが74μmの正極板2を作製した。次に、円筒形のリチウムイオン二次電池の規定されている幅にスリッタ加工し、その後熱処理を施して正極板2を作製した。
さらに、この正極板2の正極集電体が露出した部分に正極リード4を接続し、この正極リード4を被覆するように正極保護テープを貼り付けることで正極板2を構成した。
以上のようにして作製した正極板2と負極板1とを用いて、図1に示したように20μm厚みのポリエチレン微多孔フィルムをセパレータ5とし巻回して渦巻状の電極群6を構成した。この電極群6を図1に示した有底円筒形の電池ケース7の内部に絶縁板8と共に収容し、電極群6の下部より導出した負極リード3を電池ケース7の底部に接続した。次いで、電極群6の上部より導出した正極リード4を封口板9に接続し、電池ケース7に所定量のEC、DMC、MEC混合溶媒にLiPFを1MとVCを3重量部溶解させた電解液(図示せず)を注液した。その後、電池ケース7の開口部に封口ガスケット10を周縁に取り付けた封口板9を挿入し、電池ケース7の開口部を内方向に折り曲げて、かしめ封口することにより作製した円筒形のリチウムイオン二次電池を実施例1とした。
(実施例2)
以下のようにして、図4、図5示したのと同じ構造の負極板を用いた二次電池を作製した。すなわち、負極合剤層を塗布した後に合剤層に突出部を設け、その上から表面層を塗布し表面層を形成した領域の一部分から負極合剤層を露出させた。
負極活物質として人造黒鉛を100重量部、結着材としてスチレン−ブタジエン共重合体ゴム粒子分散体(固形分40重量%)を負極活物質100重量部に対して2.5重量部(結着材の固形分換算で1重量部)、増粘剤としてカルボキシメチルセルロースを負極活物質100重量部に対して1重量部、および適量の水とともに双腕式練合機にて攪拌し、負極合剤塗料を作製した。
リチウムチタン複合酸化物を100重量部、結着材としてスチレン−ブタジエン共重合体ゴム粒子分散体(固形分40重量%)を負極活物質100重量部に対して2.5重量部(結着材の固形分換算で1重量部)、増粘剤としてカルボキシメチルセルロースを負極活物質100重量部に対して1重量部、および適量の水とともに双腕式練合機にて攪拌し、表面層塗料を作製した。
次いで、図4、5に示すように上述の負極合剤塗料を厚みが10μmの銅箔よりなる負極集電体11に間欠的に塗布し、乾燥した後、深さ10μmの楕円半球状の凹穴が500μm間隔で加工されたロールにてプレスし負極合剤層12の表面に高さ10μmの楕円半球状の突出部14を多数設けた。さらに上述の表面層塗料を負極合剤層12上に間欠的に塗布し、乾燥した後、凹穴加工を施していないロールにてプレスした。これを両面実施することで、片面側の負極合剤層12と表面層13とを合わせた厚みが94μm、表面層13からの負極合剤層12が露出している面積が表面層13を塗布している領域内で表面層の塗布されている面積に対して0.1%の負極板1を作製した。その後、円筒形のリチウムイオン二次電池の規定されている幅にスリッタ加工して負極板1を作製した。
さらに、この負極板1の負極集電体が露出した部分に負極リード3を接続し、この負極リード3を被覆するように負極保護テープを貼り付けることで負極板1を構成した。
また、正極板2については実施例1と同様に作製した。
以上のようにして作製した正極板2と負極板1とを用いて、実施例1と同様に作製した円筒形のリチウムイオン二次電池を実施例2とした。
(実施例3)
以下のようにして、図4、図5示したのと同じ構造の負極板を用いた二次電池を作製した。すなわち、負極合剤層を塗布した後に合剤層に突出部を設け、その上から表面層を塗布し表面層を形成した領域の一部分から負極合剤層を露出させた。
負極活物質として人造黒鉛を100重量部、結着材としてスチレン−ブタジエン共重合体ゴム粒子分散体(固形分40重量%)を負極活物質100重量部に対して2.5重量部(結着材の固形分換算で1重量部)、増粘剤としてカルボキシメチルセルロースを負極活物質100重量部に対して1重量部、および適量の水とともに双腕式練合機にて攪拌し、負極合剤塗料を作製した。
リチウムチタン複合酸化物を100重量部、結着材としてスチレン−ブタジエン共重合体ゴム粒子分散体(固形分40重量%)を負極活物質100重量部に対して2.5重量部(結着材の固形分換算で1重量部)、増粘剤としてカルボキシメチルセルロースを負極活物質100重量部に対して1重量部、および適量の水とともに双腕式練合機にて攪拌し、表面層塗料を作製した。
次いで、上述の負極合剤塗料を厚みが10μmの銅箔よりなる負極集電体11に間欠的に塗布し、乾燥した後、深さ10μmの楕円半球状の凹穴が27μm間隔で加工されたロールにてプレスし負極合剤層の表面に高さ10μmの楕円半球状の突出部14を多数設けた。さらに上述の表面層塗料を負極合剤層12上に間欠的に塗布し、乾燥した後、凹穴加工を施していないロールにてプレスした。これを両面実施することで、片面側の負極合剤層12と表面層13とを合わせた厚みが94μm、表面層13からの負極合剤層12が露出している面積が表面層13を塗布している領域内で表面層の塗布されている面積に対して60%の負極板1を作製した。その後、円筒形のリチウムイオン二次電池の規定されている幅にスリッタ加工して負極板1を作製した。
さらに、この負極板1の負極集電体が露出した部分に負極リード3を接続し、この負極リード3を被覆するように負極保護テープを貼り付けることで負極板1を構成した。
また、正極板2については実施例1と同様に作製した。
以上のようにして作製した正極板2と負極板1とを用いて、実施例1と同様に作製した円筒形のリチウムイオン二次電池を実施例3とした。
(実施例4)
以下のようにして、図6、図7示したのと同じ構造の負極板を用いた二次電池を作製した。すなわち、負極合剤層の上に塗布する表面層塗料に大気を内包させることにより、表面層を形成した領域の一部分から負極合剤層を露出させた。
負極活物質として人造黒鉛を100重量部、結着材としてスチレン−ブタジエン共重合体ゴム粒子分散体(固形分40重量%)を負極活物質100重量部に対して2.5重量部(結着材の固形分換算で1重量部)、増粘剤としてカルボキシメチルセルロースを負極活物質100重量部に対して1重量部、および適量の水とともに双腕式練合機にて攪拌し、負極合剤塗料を作製した。
リチウムチタン複合酸化物を100重量部、結着材としてスチレン−ブタジエン共重合体ゴム粒子分散体(固形分40重量%)を負極活物質100重量部に対して2.5重量部(結着材の固形分換算で1重量部)、増粘剤としてカルボキシメチルセルロースを負極活物質100重量部に対して1重量部、および適量の水とともに双腕式練合機にて攪拌し、最後に回転円盤式分散機にて塗料に大気を内包させ、表面層塗料を作製した。
次いで、図6、7に示すように上述の負極合剤塗料を厚みが10μmの銅箔よりなる負極集電体11に間欠的に塗布し、乾燥、プレスした後、さらに上述の表面層塗料を負極合剤層12上に間欠的に塗布し、その後再び乾燥した。表面層塗料の乾燥工程の途中で表面層塗料に内包されていた大気の気泡が破裂したことによる小孔15を形成することで、表面層13を塗布した領域内の一部に負極合剤層12が露出する部分を設けた。これを両面実施した後にプレスすることで片面側の負極合剤層厚みが84μm、表面層厚みが10μm、表面層13からの負極合剤層12が露出している面積が表面層13を塗布している領域内で表面層の塗布されている面積に対しての1%の負極板1を作製した。その後、円筒形のリチウムイオン二次電池の規定されている幅にスリッタ加工して負極板1を作製した。
さらに、この負極板1の負極集電体が露出した部分に負極リード3を接続し、この負極リード3を被覆するように負極保護テープを貼り付けることで負極板1を構成した。
また、正極板2については実施例1と同様に作製した。
以上のようにして作製した正極板2と負極板1とを用いて、実施例1と同様に作製した円筒形のリチウムイオン二次電池を実施例4とした。
(比較例1)
次に、本発明の一比較の形態として、以下のようにして、図8に示すように、表面層を形成した領域から負極合剤層が表出しない負極板を用いた二次電池を作製した。
負極活物質として人造黒鉛を100重量部、結着材としてスチレン−ブタジエン共重合体ゴム粒子分散体(固形分40重量%)を負極活物質100重量部に対して2.5重量部(結着材の固形分換算で1重量部)、増粘剤としてカルボキシメチルセルロースを負極活物質100重量部に対して1重量部、および適量の水とともに双腕式練合機にて攪拌し、負極合剤塗料を作製した。
リチウムチタン複合酸化物を100重量部、結着材としてスチレン−ブタジエン共重合体ゴム粒子分散体(固形分40重量%)を負極活物質100重量部に対して2.5重量部(結着材の固形分換算で1重量部)、増粘剤としてカルボキシメチルセルロースを負極活物質100重量部に対して1重量部、および適量の水とともに双腕式練合機にて攪拌し、表面層塗料を作製した。
次いで、図8に示すように上述の負極合剤塗料を厚みが10μmの銅箔よりなる負極集電体11に間欠的に塗布、さらに上述の表面層塗料を負極合剤層12上に間欠的に塗布し、その後乾燥した。これを両面実施した後にプレスすることで片面側の負極合剤層厚みが79μm、表面層厚みが15μmの負極板1を作製した。この負極板1は図4に示すように、負極合剤層12が表出することなく表面層13が形成されている。その後、円筒形のリチウムイオン二次電池の規定されている幅にスリッタ加工して負極板1を作製した。
さらに、この負極板1の負極集電体が露出した部分に負極リード3を接続し、この負極リード3を被覆するように負極保護テープを貼り付けることで負極板1を構成した。
また、正極板2については実施例1と同様に作製した。
以上のようにして作製した正極板2と負極板1とを用いて、実施例1と同様に作製した円筒形のリチウムイオン二次電池を比較例1とした。
(比較例2)
本発明における別の比較の形態として、以下のようにして、図4、図5示したのと同じ構造の負極板を用いた二次電池を作製した。すなわち、負極合剤層を塗布した後に合剤層に突出部を設け、その上から表面層を塗布し表面層を形成した領域の一部分から負極合剤層を露出させた。
負極活物質として人造黒鉛を100重量部、結着材としてスチレン−ブタジエン共重合体ゴム粒子分散体(固形分40重量%)を負極活物質100重量部に対して2.5重量部(結着材の固形分換算で1重量部)、増粘剤としてカルボキシメチルセルロースを負極活物質100重量部に対して1重量部、および適量の水とともに双腕式練合機にて攪拌し、負極合剤塗料を作製した。
リチウムチタン複合酸化物を100重量部、結着材としてスチレン−ブタジエン共重合体ゴム粒子分散体(固形分40重量%)を負極活物質100重量部に対して2.5重量部(結着材の固形分換算で1重量部)、増粘剤としてカルボキシメチルセルロースを負極活物質100重量部に対して1重量部、および適量の水とともに双腕式練合機にて攪拌し、表面層塗料を作製した。
次いで、図8に示すように上述の負極合剤塗料を厚みが10μmの銅箔よりなる負極集電体11に間欠的に塗布し、乾燥した後、深さ10μmの楕円半球状の凹穴が24μm間隔で加工されたロールにてプレスし負極合剤層の表面に高さ10μmの楕円半球状の突出部14を多数設けた。さらに上述の表面層塗料を負極合剤層12上に間欠的に塗布し、乾燥した後、凹穴加工を施していないロールにてプレスした。これを両面実施することで、片面側の負極合剤層12と表面層13とを合わせた厚みが94μm、表面層13からの負極合剤層12が露出している面積が表面層13を塗布している領域内で表面層の塗布されている面積に対して100%の負極板1を作製した。その後、円筒形のリチウムイオン二次電池の規定されている幅にスリッタ加工して負極板1を作製した。 さらに、この負極板1の負極集電体が露出した部分に負極リード3を接続し、この負極リード3を被覆するように負極保護テープを貼り付けることで負極板1を構成した。
また、正極板2については実施例1と同様に作製した。
以上のようにして作製した正極板2と負極板1とを用いて、実施例1と同様に作製した円筒形のリチウムイオン二次電池を比較例2とした。
上記の条件で作製された円筒形のリチウムイオン二次電池について、電解液の注液性および充放電サイクル特性について評価した。
ここで、実施例1〜4および比較例1、2における二次電池の注液性の評価方法は、図8に示すような実施例1〜4および比較例1、2に、EC・DMC・MEC混合溶媒にLiPF6を1MとVCを3重量部溶解させた電解液(図示せず)を総量で5.5gを分割添加した後に加圧して電極群6に電解液が含浸するまでの時間を注液時間として評価した。
また、実施例1〜4および比較例1、2の円筒形リチウムイオン二次電池について、以下の内容でサイクル特性について評価を行った。封口後の完成電池について慣らし充放電を2回行い、45℃環境で7日間保存した後、以下の充放電サイクルを500回繰り返した。ここで、充電については定電圧4.2V、1400mAで充電を行い、充電電流が100mAまで低下したとき充電を終了し、放電は2000mAの定電流で終止電圧3Vまで放電することを1サイクルとした。1サイクル目に対する500サイクル目の放電容量
比を500サイクル後の容量維持率として測定を行った。
以上の項目について評価した内容を(表1)に示す。
(表1)から明らかなように表面層からの負極合剤層が露出している実施例1〜4および比較例2においては、表面層から負極合剤層が露出していない比較例1よりも注液時間が短くなっている。これは、表面層から負極合剤層が露出していない比較例1については、負極合剤層を覆っている表面層により、負極合剤層への電解液の含浸が妨げられており、負極合剤層への電解液の含浸は、負極合剤層が露出している負極板の短部からに集中する。一方で、実施例1〜4および比較例2では、表面層を介して負極合剤層が露出している部分からも電解液が含浸するため、負極板全体にわたって均一に電解液が含浸していき、注液時間が短くなったと推定できる。
また、表面層からの負極合剤層が露出している割合が0%より大きく60%以下の実施例1〜4および比較例1においては、500サイクル後の電池容量の維持率については、表面層から負極合剤層が露出している割合が100%の比較例2よりも高くなっている。これは、比較例2では、負極合剤層が表面層から多く露出しているために、表面層に含まれるリチウムチタン複合酸化物が負極合剤層に対して十分量なく、充放電時にリチウムイオンの受け入れ性を促進させるリチウムチタン複合酸化物の効果が十分に得られなかったためであると推定できる。
以上のことより、表面層からの負極合剤層が露出している面積を、表面層が塗布されている領域の0%より大きく60%以下にすることで、良好な注液性と優れた充放電サイクル特性の両方を有した二次電池が得られることがわかる。
本発明に係る二次電池用電極板は、負極合剤層の表面にリチウムの受け入れ性が向上する表面層を設け、表面層の一部から合剤層を露出させたことにより、従来の二次電池と同等の電解液の注液性を有しながらにして、従来の二次電池よりも充放電サイクル特性にも優れているため、電子機器および通信機器の多機能化や電気自動車への応用に伴って高容量化が望まれているポータブル用電源やEV用電源等として有用である。
1 負極板
2 正極板
3 負極リード
4 正極リード
5 セパレータ
6 電極群
7 電池ケース
8 絶縁板
9 封口板
10 封口ガスケット
11 負極集電体
12 負極合剤層
13 表面層
14 突出部
15 小孔

Claims (6)

  1. 集電体の表面に電極合剤層を設け、前記電極合剤層の表面にリチウムイオンの受け入れ性を促進させる活物質を含む表面層を設けた二次電池用電極板において、前記表面層を介して前記電極合剤層の一部を露出するようにしたことを特徴とする二次電池用電極板。
  2. 前記電極合剤層の表面に外方への突出部を設け、前記突出部を前記表面層に貫通させて、前記合剤層の一部を露出するように構成した請求項1に記載の二次電池用電極板。
  3. 前記表面層に小孔を設けて前記電極合剤層の一部を露出させるように構成した請求項1に記載の二次電池用電極板。
  4. 前記電極合剤層の一部の露出した部分の面積を前記表面層の塗布された面積に対して0%より大きく60%以下の比率とした請求項1記載の二次電池用電極板。
  5. 前記表面層に、リチウムニッケル酸複合酸化物などのニッケル系複合酸化物、リチウムコバルト酸複合酸化物などのコバルト系複合酸化物、コバルト酸ナノ粒子、コバルト酸窒化物、リチウムマンガン酸複合酸化物などのマンガン系複合酸化物、リチウムクロム酸複合酸化物などのクロム系複合酸化物、リチウムリン酸鉄複合酸化物などのリン酸鉄系複合酸化物、五酸化バナジウムなどのバナジウム系複合酸化物、グラファイト、ハードカーボン、リチウムチタン複合酸化物などのチタン系複合酸化物、酸化スズガラス、シリカ系合金組成材料、金属リチウムのいずれかを用いた請求項1〜4に記載の二次電池用電極板。
  6. 集電体の表面に電極合剤層を形成した正極板および負極板をセパレータを介して積層または巻回して構成した電極群を電解液とともに電池外装体内に封入してなる二次電池において、前記正極板または負極板の少なくともいずれか一方に請求項1〜5のいずれか1つに記載の二次電池用電極板を用いたことを特徴とする二次電池。
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