JP2014211935A - 光情報記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ホログラフィック記録又は偏光ホログラフィック記録を利用して、より簡易な構成で情報を記録又は再生することが可能な光情報記録装置を提供する。【解決手段】照射光生成系3は、位相及び振幅の少なくとも一方の空間変調によって情報が記録された偏光成分を有する信号光を+1次回折光又は−1次回折光として生成する一方、参照光を前記+1次回折光及び前記−1次回折光に対応する0次光として生成する。照射系4は、感光性を有する記録媒体2に前記信号光及び前記参照光を照射することによって前記情報を3次元光学異方性分布として前記記録媒体2に記録する。【選択図】図1

Description

本発明は、光情報記録装置、光情報記録方法、光情報再生装置、光情報再生方法及び光学素子に関する。
従来、光学的に情報を記録して再生する方法の1つとしてホログラムを利用したホログラフィック記録が提案されている。ホログラフィック記録は、光の干渉を利用して情報をホログラムとして情報記録媒体に記録する技術である。このため、ホログラフィック記録によれば、情報を情報記録媒体中に3次元(3D: three dimensional)屈折率分布として三次元的に記録することができる。従って、ホログラフィック記録では、情報記録媒体の厚みを有効活用することによって、より大容量の情報を記録することができる。
より具体的には、ホログラフィック記録は、情報を持った信号光と参照光とを互いに干渉させて情報記録媒体に照射することによって情報をホログラムとして情報記録媒体に記録する一方、参照光又は信号光を情報記録媒体に照射することによって情報を持った再生光を再生させる光情報記録再生方式である。
更に、ホログラフィック記録の応用として偏光ホログラフィック記録が提案されている(例えば特許文献1、非特許文献1及び非特許文献2参照)。偏光ホログラフィック記録は、偏光特性を有するホログラムを形成させる記録である。
より具体的には、偏光ホログラフィック記録では、任意の偏光状態をもつ信号光及び参照光が偏光感受性を有する情報記録媒体に照射される。この場合、偏光感受性を有する情報記録媒体内では、偏光に応じた光学異方性が誘起され、偏光ホログラムとして情報が記録される。また、記録された情報の再生は、通常のホログラフィック記録と同様に参照光又は信号光を情報記録媒体に照射することによって行われる。つまり、偏光ホログラフィック記録は、偏光方位(電磁場の振動方位)という自由度を有する光のベクトル波としての性質を利用し、情報を情報記録媒体に3D複屈折分布として記録する光情報記録再生方式である。
偏光感受性のない情報記録媒体に情報を記録するホログラフィック記録では、信号光と参照光の偏光状態が互いに同一であることが必要である。これに対し、偏光ホログラフィック記録では、偏光状態が同一でない信号光と参照光を用いて情報を記録することが可能である。
特開2013−37751号公報
Takanori Ochiai et al., "Angular multiplex recording of data pages by dual-channel polarization holography", OPTICS LETTERS/Vol. 38, No. 5/March 1, 2013, p748-750 Daisuke Barada et al., "Dual-channel polarization holography: a technique for recording two complex amplitude components of a vector wave", Optics Letters, Vol. 37, Issue 21, pp. 4528-4530 (2012)
ホログラフィック記録方式及び偏光ホログラフィック方式の情報記録装置及び情報再生装置では、実用化に向けて、装置の簡略化及びサイズの縮小が課題となっている。
そこで、本発明は、ホログラフィック記録又は偏光ホログラフィック記録を利用して、より簡易な構成で情報を記録又は再生することが可能な光情報記録装置、光情報記録方法、光情報再生装置、光情報再生方法及び光学素子を提供することを目的とする。
本発明の実施形態に係る光情報記録装置は、照射光生成系及び照射系を備える。照射光生成系は、位相及び振幅の少なくとも一方の空間変調によって情報が記録された偏光成分を有する信号光を+1次回折光、−1次回折光又は複屈折性を有するプリズムによって分けられた光として生成する一方、参照光を前記+1次回折光及び前記−1次回折光に対応する0次光又は前記プリズムによって分けられた別の光として生成する。照射系は、感光性を有する記録媒体に前記信号光及び前記参照光を照射することによって前記情報を3次元光学異方性分布として前記記録媒体に記録する。
また、本発明の実施形態に係る光情報再生装置は、照射光生成系、照射系、撮像系及び情報再生系を備える。照射光生成系は、参照光を生成する。照射系は、感光性を有し、かつ3次元光学異方性分布として情報が記録された記録媒体に前記参照光を照射する。撮像系は、前記参照光の照射によって前記記録媒体から+1次回折光、−1次回折光又は複屈折性を有するプリズムによって分けられた光に対応する光として生じる信号光であって、位相及び振幅の少なくとも一方の空間変調として前記情報が記録された偏光成分を有する前記信号光と、前記+1次回折光及び前記−1次回折光に対応する0次光又は前記プリズムによって分けられた別の光に対応する光として生じる前記参照光とを重ね合わせた状態で撮像する。情報再生系は、撮像された前記信号光に基づいて前記情報を再生する。
また、本発明の実施形態に係る光情報記録方法は、位相及び振幅の少なくとも一方の空間変調によって情報が記録された偏光成分を有する信号光を+1次回折光、−1次回折光又は複屈折性を有するプリズムによって分けられた光として生成する一方、参照光を前記+1次回折光及び前記−1次回折光に対応する0次光又は前記プリズムによって分けられた別の光として生成するステップと、感光性を有する記録媒体に前記信号光及び前記参照光を照射することによって前記情報を3次元光学異方性分布として前記記録媒体に記録するステップとを有する。
また、本発明の実施形態に係る光情報再生方法は、参照光を生成するステップと、感光性を有し、かつ3次元光学異方性分布として情報が記録された記録媒体に前記参照光を照射するステップと、前記参照光の照射によって前記記録媒体から+1次回折光、−1次回折光又は複屈折性を有するプリズムによって分けられた光に対応する光として生じる信号光であって、位相及び振幅の少なくとも一方の空間変調として前記情報が記録された偏光成分を有する前記信号光と、前記+1次回折光及び前記−1次回折光に対応する0次光又は前記プリズムによって分けられた別の光に対応する光として生じる前記参照光とを重ね合わせた状態で撮像するステップと、撮像された前記信号光に基づいて前記情報を再生するステップとを有する。
また、本発明の実施形態に係る光学素子は、2次元的に配列された複数の可変回折格子を有し、各可変回折格子の透過率が入射偏光に応じて特定の方向に変化するように構成される。
また、本発明の実施形態に係る光学素子は、第1の電極、複数の第2の電極及び液晶層を有する。複数の第2の電極は、2次元的に配列される。液晶層は、前記第1の電極と前記複数の第2の電極との間に配置され、入射偏光に応じた特定の方向に、前記複数の第2の電極の各幅に応じた周期で厚さが周期的に変化する。
本発明の実施形態に係る光情報記録装置、光情報記録方法、光情報再生装置、光情報再生方法及び光学素子によれば、ホログラフィック記録又は偏光ホログラフィック記録を利用して、より簡易な構成で情報を記録又は再生することができる。
本発明の第1の実施形態に係る光情報記録再生装置の構成図。 図1に示す第2のSFを光の進行方向から見た図。 図1に示す第2のSFを光の進行方向から見た第2のSFの変形例を示す図。 図1に示す2Dコード化部においてコード化された2D画像情報の一例を示す図。 図1に示す2Dコード化部においてコード化された2D画像情報の別の一例を示す図。 図1に示す光情報記録再生装置により情報記録媒体に情報を記録する際に第1のSLMにおいて生成される参照光及び信号光を示す上面図。 図6に示す参照光及び信号光を第2のSLMの入射面に垂直な方向から見た正面図。 図7に示す第2のSFを光の進行方向から見た正面図。 図1に示す光情報記録再生装置により情報記録媒体に情報を記録する際に第2のSLMにおいて生成される参照光及び信号光を示す上面図。 図9に示す参照光及び信号光を第2のSLMの入射面に垂直な方向から見た正面図。 図10に示す第2のSFを光の進行方向から見た正面図。 図1に示す光情報記録再生装置により情報記録媒体に記録された情報を再生する際に第1のSLMにおいて生成される参照光及び再生される信号光を示す上面図。 図12に示す参照光及び再生信号光を第2のSLMの入射面に垂直な方向から見た正面図。 図13に示す第2のSFを光の進行方向から見た正面図。 図1に示す光情報記録再生装置により情報記録媒体に情報に記録された情報を再生する際に第2のSLMにおいて生成される参照光及び再生される信号光を示す上面図。 図15に示す参照光及び再生される信号光を第2のSLMの入射面に垂直な方向から見た正面図。 図16に示す第2のSFを光の進行方向から見た正面図。 図3に示す構造を有する第2のSFを用いた場合において、情報記録媒体に記録された情報を再生する際に光の進行方向から見た第2のSFの正面図。 本発明の第2の実施形態に係る光情報記録再生装置の空間変調系に用いられる可変回折格子アレイの構造を示す正面図。 図19に示す可変回折格子アレイの断面図。 図20に示す第1の配向膜の斜視図。 図19に示すVGAの変形例を示す図。 本発明の第3の実施形態に係る光情報記録再生装置に備えられる空間変調系の構成を示す図。 本発明の第4の実施形態に係る光情報記録再生装置に備えられる空間変調系の構成を示す図。 図24に示す空間変調系の変形例を示す構成図。 本発明の第5の実施形態に係る光情報記録再生装置に備えられる空間変調系の構成を示す図。 本発明の第6の実施形態に係る光情報記録再生装置に備えられる空間変調系の構成を示す図。 本発明の第7の実施形態に係る光情報記録再生装置に備えられる空間変調系の構成を示す図。
本発明の実施形態に係る光情報記録装置、光情報記録方法、光情報再生装置、光情報再生方法及び光学素子について添付図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
(構成及び機能)
図1は本発明の第1の実施形態に係る光情報記録再生装置の構成図である。
光情報記録再生装置1は、ホログラフィック記録又は偏光ホログラフィック記録を利用して感光性を有する情報記録媒体2に情報を記録し、記録された情報を再生する装置である。すなわち、光情報記録再生装置1は、ホログラフィック記録又は偏光ホログラフィック記録を利用して感光性を有する情報記録媒体2に情報を記録する光情報記録装置と、ホログラフィック記録又は偏光ホログラフィック記録を利用して感光性を有する情報記録媒体2に記録された情報を再生する光情報再生装置を兼ねた装置である。
図1には、情報の記録及び再生の双方が可能な光情報記録再生装置1を示しているが、情報の記録のみを行う光情報記録装置をレコーダとして作製したり、逆に情報の再生のみを行う光情報再生装置をプレーヤとして作製することもできる。また、情報記録媒体2を光情報記録再生装置1、光情報記録装置又は光情報再生装置の構成要素として内蔵することが可能である一方、逆に情報記録媒体2を光情報記録再生装置1、光情報記録装置又は光情報再生装置の構成要素とせずに交換できるようにしてもよい
図1に示す光情報記録再生装置1は、照射光生成系3、照射系4、撮像系5及び情報再生系6を有する。
照射光生成系3は、情報が記録された偏光成分を有する信号光LS及び参照光LRを生成するための光学系である。特に、照射光生成系3は、位相及び振幅の少なくとも一方の空間変調、すなわち複素振幅の空間変調によって光複素信号としての信号光LSの偏光成分に情報を記録し、かつ信号光LSを+1次回折光又は−1次回折光として生成する一方、参照光LRを+1次回折光及び−1次回折光に対応する0次光として生成するように構成されている。以降では、信号光LSが+1次回折光として生成される場合を例に説明する。また、照射光生成系3は、情報記録媒体2に記録された情報を再生するために照射される参照光LRを生成するための光学系を兼ねている。
照射系4は、情報の記録時には、感光性を有する情報記録媒体2に信号光LS及び参照光LRを照射することによって情報を3D光学異方性分布として情報記録媒体2に記録する光学系として機能する。特に、照射系4は、情報を再生するための参照光LRが情報記録媒体2に照射された場合に、情報記録媒体2から+1次回折光として再生される信号光LSと情報記録媒体2を透過した情報の再生用の参照光LRとが、光学素子を経由せずに撮像素子において重なるように、情報の記録用に+1次回折光として生成された信号光LS及び0次光として生成された参照光LRを情報記録媒体2に照射するように構成されている。一方、情報の再生時には、照射系4は、感光性を有し、かつ3D光学異方性分布として情報が記録された情報記録媒体2に参照光を照射する光学系として機能する。
撮像系5は、参照光LRの照射によって情報記録媒体2から+1次回折光として生じる信号光LSと、+1次回折光に対応する0次光として生じる参照光LRとを重ね合わせた状態で撮像するシステムである。つまり、撮像系5は、位相及び振幅の少なくとも一方の空間変調として情報が記録された偏光成分を有する信号光LSと参照光LRとの干渉縞を2次元(2D: two dimensional)画像として撮影するように構成されている。従って、撮像系5に備えられる撮像素子と情報記録媒体2との間には、必ずしも光学素子を配置する必要はない。すなわち、情報記録媒体2から+1次回折光として生じる信号光LSと、+1次回折光に対応する0次光として生じる参照光LRは、光学素子を経由せずに、或いは必要な光学素子を経由して撮像系5に備えられる撮像素子により撮像される。
情報再生系6は、撮像系5において撮像された信号光LSに基づいて情報を再生するシステムである。信号光LSは参照光LRとの合成光として撮像されるため、情報再生系6において信号光LSが抽出される。そして、信号光LSに記録された情報が情報再生系6において再生される。
図1は、上述したような照射光生成系3、照射系4、撮像系5及び情報再生系6を構成するための光学素子等の構成要素の配置例を示している。尚、図1において、実線で示す光路は0次光の光路を、一点鎖線で示す光路は+1次回折光の光路を、点線で示す光路は−1次回折光の光路を、それぞれ示す。
照射光生成系3は、レーザ光源7、1/2波長板(HWP: half-wave plate)8、第1のコリメータレンズ9、第1の空間フィルタ(SF: spatial filter)10、第2のコリメータレンズ11、第1のミラー12、第2のミラー13、偏光ビームスプリッタ(PBS: polarizing beam splitter)14、第1の空間光変調器(SLM: spatial light modulator)15、第2のSLM16、第3のコリメータレンズ17、第2のSF18及び情報入力システム19を図示されるように配置して構成することができる。尚、PBS14と第1のSLM15との間及びPBS14と第2のSLM16との間には、それぞれ偏光状態を調整する機能を有する補償板又はファラデー回転子等の光学素子を配置しても良い。
レーザ光源7は、直線偏光を出力する光源で構成される。従って、レーザ光源7から出力された直線偏光の偏光方位は1/2波長板8においてPBS14の透過軸を0度として、0度方向又は90度方向以外の方向に回転する。換言すると、1/2波長板8において、電界成分の振動方向が入射面に垂直なs(senkrecht)偏光又は電界成分の振動方向が入射面に平行なp(parallel)偏光以外の45度直線偏光等の任意の直線偏光が生成される。
そして、第1のコリメータレンズ9、第1のSF10及び第2のコリメータレンズ11によって形成されるビームエクスパンダ(BE: beam expander)によりビーム径が拡大した直線偏光は、第1のミラー12及び第2のミラー13に反射してPBS14に3次元的に斜め方向に入射する。すなわち、図1の紙面を貫く方向にも傾斜した状態で0度方向及び90度方向以外の偏光方位を有する45度直線偏光等の直線偏光がPBS14に入射する。
尚、PBS14に入射する偏光は、p偏光及びs偏光以外の偏光であれば、円偏光又は楕円偏光等の任意の偏光とすることができる。すなわち、PBS14には、少なくともs偏光成分及びp偏光成分を含む任意の偏光を入射光LINとして入射させることができる。また、PBS14に入射させる入射光LINに空間分布を付与してもよい。その場合には、円偏光又は楕円偏光等の入射光LINを生成してPBS14に入射させるために必要な光学素子及びPBS14への入射光LINに空間分布を付与するための光学素子が、照射光生成系3に配置される。
このため、PBS14に入射したs偏光成分及びp偏光成分を含む偏光は、s偏光と、p偏光とに分離される。
PBS14で反射したs偏光は、第1のSLM15に斜め方向に入射する。第1のSLM15では、2Dの画素位置に対応する2D空間位置ごとに、入力信号の強度に応じてs偏光の偏光状態が変化する。
例えば、第1のSLM15が45度方向に液晶が配向されたSLMであり、第1のSLM15に入射する直線偏光の偏光方位を0度とすると、第1のSLM15の各位置に印加される電圧が大きくなるにつれて、0度直線偏光から0度楕円偏光に、0度楕円偏光から円偏光に、円偏光から90度楕円偏光に、90度楕円偏光から90度直線偏光に、対応する位置における入射偏光の偏光状態が変化する。
また、第1のSLM15には、入射する直線偏光の反射光に、単位領域ごとに縞状の強度分布が生じるように、入力信号が入力される。従って、第1のSLM15において単位領域ごとに回折が起こり、第1のSLM15の各単位領域からは、0次回折光、+1次回折光及び−1次回折光が生じる。換言すれば、第1のSLM15における回折によって、単位領域ごとに0次回折光、+1次回折光及び−1次回折光が生じるように、第1のSLM15が制御される。また、PBS14に入射される偏光の傾斜角度についても、第1のSLM15における回折によって、0次回折光、+1次回折光及び−1次回折光が生じるように決定される。
1つの単位領域から生じる+1次回折光及び−1次回折光の振幅は、その単位領域における縞状の強度分布の高低差に応じて変化する。具体的には、縞状の強度分布の高低差が大きい程、回折光の強度が大きくなり、縞状の強度分布の高低差が小さい程、回折光の強度が小さくなる。また、1つの単位領域から生じる+1次回折光及び−1次回折光の、0次回折光に対する位相は、縞状の強度分布の位置によって変化する。
従って、第1のSLM15の各画素位置に印加する電圧の制御によって、0次光及び回折光の振幅と位相を変調することができる。すなわち、第1のSLM15の単位領域内に印加される電圧の高低差によって、回折光の振幅を変調し、第1のSLM15の単位領域内に印加される電圧のパターンによって、0次光及び回折光の位相を変調することができる。
従って、第1のSLM15の各位置に印加される電圧の制御によって、第1のSLM15において反射し、かつ偏光状態に応じたp偏光成分としてPBS14を透過する0次回折光、+1次回折光及び−1次回折光の振幅及び位相を変調することができる。つまり、PBS14からは、第1のSLM15への入力信号に応じて複素振幅が空間変調された0次回折光、+1次回折光及び−1次回折光がp偏光として出力される。
一方、PBS14を透過したp偏光は、第2のSLM16に斜め方向に入射する。第2のSLM16においても、2Dの画素位置に対応する2D空間位置ごとに、入力信号の強度に応じてp偏光の偏光状態が変化する。そして、第1のSLM15と同様に、第2のSLM16においても単位領域ごとに回折によって0次回折光、+1次回折光及び−1次回折光が生じるように、第2のSLM16への印加電圧が制御される。
そして、第2のSLM16において反射し、かつ偏光状態に応じたp偏光成分としてPBS14において反射する0次回折光、+1次回折光及び−1次回折光の複素振幅が空間変調される。つまり、PBS14からは、第2のSLM16への入力信号に応じて複素振幅が空間変調された0次回折光、+1次回折光及び−1次回折光がs偏光として出力される。
第1のSLM15において複素振幅が空間変調されたp偏光の0次回折光、+1次回折光及び−1次回折光と、第2のSLM16において複素振幅が空間変調されたs偏光の0次回折光、+1次回折光及び−1次回折光は、第3のコリメータレンズ17によって絞られて第2のSF18に入射する。
但し、第1のSLM15において複素振幅が空間変調されたp偏光の+1次回折光と、第2のSLM16において複素振幅が空間変調されたs偏光の+1次回折光とが互いに合成された状態で第2のSF18に入射するように、照射光生成系3を構成する各光学素子が配置される。従って、第2のSF18には、p偏光の+1次回折光及びs偏光の+1次回折光を成分として含むベクトル波が入射する。
図2は、図1に示す第2のSF18を光の進行方向から見た図である。
図2に示すように、第2のSF18は、p偏光の0次回折光、s偏光の0次回折光及び+1次回折光のベクトル波を通過させるための3つの矩形穴を設けて構成することができる。
図3は、図1に示す第2のSF18を光の進行方向から見た第2のSF18の変形例を示す図である。
図1及び図2には、p偏光の+1次回折光とs偏光の+1次回折光とが互いに重なった状態で生成される例を示したが、p偏光の+1次回折光とs偏光の+1次回折光とを別々に生成するようにしてもよい。その場合には、p偏光の+1次回折光とs偏光の+1次回折光とが互いに異なる光路上を経由するように照射光生成系3の光学素子が配置される。
p偏光の+1次回折光とs偏光の+1次回折光とを別々に生成する場合には、図3に示すように、p偏光の0次回折光、s偏光の0次回折光、p偏光の+1次回折光及びs偏光の+1次回折光を通過させるための4つの矩形穴を設けて第2のSF18を構成することができる。
もちろん、矩形穴に変えて円形等の任意の形状を有する穴を設けたり、共通の穴を設けることによって第2のSF18を構成するようにしてもよい。
このような構造を有する第2のSF18によって、p偏光の−1次回折光及びs偏光のび−1次回折光が遮断される。尚、偏光ホログラフィック記録を行うために偏光感受性を有する情報記録媒体2を用いる場合には、p偏光の0次回折光及びs偏光の0次回折光のうちいずれか一方のみが第2のSF18を通過するようにても良い。
そして、第2のSF18を通過した+1次回折光のベクトル波が信号光LSとして用いられる。また、p偏光の0次回折光は、信号光LSに含まれるp偏光成分用の参照光LRとして用いられ、s偏光の0次回折光は、信号光LSに含まれるs偏光成分用の参照光LRとして用いられる。尚、偏光感受性を有する情報記録媒体2を用いる場合には、p偏光の0次回折光及びs偏光の0次回折光のうちいずれか一方が、信号光LSに含まれるp偏光成分及びs偏光成分の双方の参照光として用いられる。
ベクトル波である信号光LSに含まれるp偏光成分の複素振幅の空間変調と、s偏光成分の複素振幅の空間変調は、互いに独立して行うことができる。つまり、第1のSLM15への入力信号と、第2のSLM16への入力信号とは、互いに独立して生成することができる。従って、信号光LSには、2チャンネルの情報を記録することができる。
情報入力システム19は、情報記録媒体2に記録すべき情報を2チャンネルの2D画像信号に変換し、変換した2D画像信号に対応する2チャンネルの入力信号を第1のSLM15及び第2のSLM16にそれぞれ入力するシステムである。そのために、情報入力システム19は、第1の入力装置20及び第1の表示装置21を接続した情報処理装置22で構成される。
情報処理装置22は、プログラムを実行することにより、情報取得部23及び2Dコード化部24として機能させたコンピュータである。尚、情報入力システム19を構成するために回路を用いてもよい。
情報取得部23は、第1の入力装置20からの指示情報に従って、ネットワークを介して、或いは所望のストレージから情報記録媒体2に記録すべき情報を取得する機能を有する。情報記録媒体2には、動画や静止画等の画像の他、音声やテキスト文書データ等のデジタル信号として出力可能なあらゆる情報を記録することが可能である。
2Dコード化部24は、第1の入力装置20からの指示情報に従って、情報取得部23において取得された情報を第1のSLM15及び第2のSLM16の各2D空間位置に対応する画素を有する2Dのコード化された2つの画像情報に変換し、変換した2つの2D画像情報に従って第1のSLM15及び第2のSLM16を制御する機能を有する。具体的には、2Dコード化部24は、2D画像情報を構成する各位置の画素値に応じた電圧分布を第1のSLM15及び第2のSLM16に個別に印加するように構成される。
図4は、図1に示す2Dコード化部24においてコード化された2D画像情報の一例を示す図である。
情報記録媒体2への記録対象となる情報がデジタル情報であれば、情報の種類に依らず0と1の2進数のデータ例として表現することができる。2進数で表された情報は、図4(A)に示すような白と黒の2値の複数の画素を有する2D画像情報で表すことができる。尚、情報を図4(A)に示すような2値画像に変換する具体的な方法については、特開2013−37751号公報に記載されている。
図4(A)に示す2値の画像情報は、更に図4(B)に示すような多値の画素値を有するグレースケールの画像情報に変換することができる。具体的には、白黒の画像情報を構成する2値の各画素を、更に画素値が3値以上の多値の間で周期的に変化する複数の画素領域で表現することができる。図示された例では、16×16画素の2値画像を構成する各画素が、更に3つの画素値を有する4×4画素で表現されている。すなわち、16×16画素の2値画像が、4×4画素を単位として0と1とを表す64×64画素の多値画像に変換されている。
図4(B)に示すような画素値が周期的に変化する複数の画素領域を単位領域としてコード化した2D画像情報を生成し、2D画像情報の画素値に応じた電圧を第1のSLM15に印加すれば、第1のSLM15において単位領域ごとに振幅が変調された回折光を発生させることができる。換言すれば、第1のSLM15において単位領域ごとに振幅が変調された回折光が生じるように、2D画像情報の各単位領域を、規則的な縞状の強度分布を有する画素値で表現することができる。
尚、各単位領域内における画素値の変化方向が、回折方向、つまり0次光に対して+1次回折光及び−1次回折光が生じる方向となる。従って、単位領域内における画素値の変化方向は、第1のSLM15において+1次回折光及び−1次回折光を発生させる方向に決定される。単位領域内における画素値の変化方向、つまり+1次回折光及び−1次回折光を発生させる方向は任意に決定することができるが、画素の配列方向に対して±45度方向に傾斜させることが効率的である。
図4(B)に示す例では、回折光を発生させる全ての単位領域内において縞状の強度分布のパターンが同一である。従って、図4(B)に示す2D画像情報に従って第1のSLM15を制御すると、振幅が2値で空間変調された回折光が第1のSLM15から生じる。
その結果、図4(A)に示すような2値の画像情報が振幅の空間変調として記録された信号光LSを+1次回折光として生成することが可能となる。加えて、信号光LSを再生するための参照光LRを0次回折光として生成することも可能となる。すなわち、第1のSLM15の4×4画素等の単位となる複数の画素領域からの空間変調された反射光の干渉及び偏光子であるPBS14によって、複素振幅が空間変調された+1次回折光及び0次回折光を生成することができる。
これは、第2のSLM16についても同様である。但し、第2のSLM16において発生させる回折光の方向は、第1のSLM15において発生させる回折光の方向と直交する。従って、第2のSLM16に印加される電圧の制御に用いられる2D画像情報の単位領域内における画素値の縞状の変化方向は、第1のSLM15に対応する変化方向と直交することとなる。つまり、第1のSLM15及び第2のSLM16の制御情報として生成される2D画像情報において、単位領域内で画素値が規則的に変化する方向は、+1次回折光及び−1次回折光の発生方向に対応する方向とされる。
このように、情報記録媒体2に記録すべき情報を図4(A)に示すように一旦2値画像で表現し、2値画像を信号光LSに記録するために、図4(B)に示す多値画像に対応する入力信号を第1のSLM15及び第2のSLM16にそれぞれ出力することができる。このような情報の2D画像へのコード化によって情報の転送レートを向上させることができる。
図5は、図1に示す2Dコード化部24においてコード化された2D画像情報の別の一例を示す図である。
情報記録媒体2への記録対象となる情報は、2値画像に限らず、多値画像で表現することもできる。図5(A)は、情報記録媒体2への記録対象となる情報を4フレームの多値画像に変換した例を示す。各多値画像は16×16画素で構成され、各画素は、相対的な画素値として1.5、0.5、−0.5、−1.5の4つの値をとることができる。
そして、4フレームの多値画像を、p偏光成分の実部、p偏光成分の虚部、s偏光成分の実部及びs偏光成分の虚部に、振幅及び位相の空間変調、つまり複素振幅の実部と虚部の空間変調として記録することができる。この場合、+1次回折光としての信号光LSの偏光成分に図5(A)に示す2D画像情報を記録し、かつ0次回折光として参照光LRを生成するために第1のSLM15及び第2のSLM16に出力すべき制御信号は、図5(B)に示すような64×64画素の2D多値画像に対応する信号となる。
このような情報のコード化を行うと、信号光LSの1つの単位領域につき4フレーム×4振幅値=16通りの情報を記録することができる。このため、情報の高密度化が可能である。具体的には、白黒の2値画像を信号光LSに記録する場合に比べて、記録可能な情報量を4倍にすることができる。
第1のSLM15及び第2のSLM16の位置(x, y)における入射偏光の透過率T(x, y)は、式(1)で表すことができる。
但し、式(1)において、USは信号光LSの各偏光成分の複素振幅を、URは各偏光成分に対応する|US|≦|UR|の関係を満たす参照光LRの複素振幅を、*は共役複素数を、それぞれ示す。
また、式(1)における信号光LSの各偏光成分の複素振幅USは、振幅AS及び位相φSを用いて式(2)で表される。
US=ASexp(iφS)= Re(US)+Im(US) (2)
更に、式(1)における参照光LRの複素振幅URは、振幅AR及び定数kx, kyを用いて式(3-1)で表すことができる。尚、φRは、参照光LRの位相である。また、定数kx, kyは、それぞれ任意の整数nx, ny及び任意の正の整数Nx, Nyを用いて式(3-2)及び式(3-3)の関係が成立するように決定される。
UR=ARexp(iφR)=ARexp{i(kxx+ kyy)} (3-1)
kx=2nxπ/Nx (3-2)
ky=2nyπ/Ny (3-3)
従って、式(1)、式(2)及び式(3)により第1のSLM15及び第2のSLM16に出力すべき各制御信号及び各制御信号を生成するための各2D画像情報を決定することができる。
すなわち、式(2)から記録対象となる情報に応じて生成すべき、実部及び虚部が空間変調された信号光LSの各偏光成分の複素振幅USを求めることができる。一方、式(3-1)、式(3-2)及び式(3-3)における振幅AR及び定数kx, kyを決定することによって参照光LR決定することができる。そして、式(1)によって、第1のSLM15及び第2のSLM16の各位置(x, y)に印加すべき電圧を求めることができる。
但し、2つの定数kx, kyの絶対値を等しくすることが望ましい。その理由は、第1のSLM15及び第2のSLM16におけるx軸方向及びy軸方向の画素位置が正方形の格子状となっているためである。また、参照光LRの振幅ARは、|US|≦|UR|の関係が満足されるように、信号光LSの複素振幅USの絶対値|US|の最大値以上であれば、任意の値を設定することができる。
式(1)、式(2)及び式(3)により第1のSLM15及び第2のSLM16に出力すべき制御信号を決定すると、第1のSLM15及び第2のSLM16には、+1次回折光及び−1次回折光の発生方向に整数周期で強度が変化する縞状の光のパターンを複数の画素で構成される単位領域内で形成することができる。従って、第1のSLM15及び第2のSLM16において、それぞれ+1次回折光及び前記−1次回折光を生成することが可能となる。換言すれば、式(1)、式(2)及び式(3)は、第1のSLM15及び第2のSLM16により、それぞれ+1次回折光及び−1次回折光の発生方向に整数周期で強度が変化する縞状の光のパターンを単位領域内で形成するための条件を表す式である。
このような演算によって、目的とする複素振幅USを有する信号光LSを+1次回折光として生成するために第1のSLM15及び第2のSLM16に入力すべき電圧分布を求めることができる。
すなわち、情報記録媒体2に記録すべき情報を、+1次回折光及び−1次回折光の発生方向に対応する方向に画素値が規則的に変化する2次元的な複数の画素領域を単位とする画像情報に変換することができる。そして、+1次回折光及び−1次回折光の発生方向に対応する方向に入射する偏光の偏光状態を、画像情報の画素値に対応する変調量で空間変調することができる。更に、これによって生じる位相及び振幅が空間変調された回折光が偏光子であるPBS14を通過することによって、複素振幅が空間変調された信号光LS及び参照光LRを生成することができる。また、信号光LSの各偏光成分には、情報を、コード化された2値の画像情報又は3値以上の多値の画像情報として記録することができる。
つまり、照射光生成系3では、PBS14、第1のSLM15、第2のSLM16及び情報入力システム19によって、ベクトル波のp偏光成分とs偏光成分とに独立して複素振幅の空間変調を行う空間変調系が形成される。そして、レーザ光源7、HWP8、第1のコリメータレンズ9、第1のSF10、第2のコリメータレンズ11、第1のミラー12及び第2のミラー13によって、空間変調系に入射させる入射光LINを生成する入射光生成系が形成される。
このような構成を有する照射光生成系3において生成された参照光LR及び信号光LSは、照射系4に出力さされる。すなわち、p偏光成分とs偏光成分を含む+1次回折光としての信号ベクトル波、p偏光成分用の0次回折光としての参照光LR並びにs偏光成分用の0次回折光としての参照光LRがそれぞれ分離した状態で照射系4に入射する。
照射系4は、第4のコリメータレンズ25及び第5のコリメータレンズ26を対向配置して構成することができる。また、撮像系5は、単一の撮像素子で構成することができる。図示された例では、単一の光検出器(PD: photo detector)27によって撮像系5が構成されている。
感光性を有する情報記録媒体2は、照射系4と撮像系5であるPD27との間に配置される。感光性を有する情報記録媒体2のうち、偏光感受性を有さないホログラフィック記録用の情報記録媒体2としては、光重合性高分子材料などが知られている。、一方、感光性を有する情報記録媒体2のうち、偏光感受性を有する偏光ホログラフィック記録用の情報記録媒体2の材料としては、アゾベンゼン系材料、軸選択的光反応性分子添加ポリマー、光架橋性高分子液晶などが知られている。実用的な具体例として、厚さ3mm程度のPQ-PMMA(phenanthrenequinone doped polymethylmethacrylate)の膜などを、偏光感受性を有する情報記録媒体2として用いることができる。
特に、偏光感受性を有する情報記録媒体2は、直線偏光又は楕円偏光を照射すると、照射した偏光の偏光方位に対応する主軸をもつ複屈折又は二色性等の光学異方性が誘起されるという性質を有する。このため、偏光感受性を有する情報記録媒体2を用いれば、原理的に偏光状態が互いに同一でない信号光LSと参照光LRを重ね合わせて照射してもホログラムとして情報を記録することが可能である。つまり、偏光ホログラフィック記録の場合には、情報記録媒体2に、3D複屈折分布又は3D二色性分布等の3D光学異方性分布として情報を記録することができる。一方、偏光感受性のない情報記録媒体2を用いるホログラフィック記録の場合には、3D屈折率分布として情報が記録される。
このような情報記録媒体2を移動機構でスライド又は回転させることによって、情報記録媒体2の異なる位置に順次情報を記録していくことが可能である。例えば、従来の記録媒体のように円盤状のディスクとして構成された情報記録媒体2を回転させながら情報を逐次記録することができる。
照射系4、情報記録媒体2及び撮像系5の配置関係は、図示されるように情報記録媒体2を透過したp偏光成分とs偏光成分を含む+1次回折光としての信号ベクトル波、p偏光成分用の0次回折光としての参照光LR並びにs偏光成分用の0次回折光としての参照光LRがPD27において重なるように決定される。すなわち、PD27において信号光LS及び参照光LRの合成光が結像するように、照射系4、情報記録媒体2及び撮像系5の配置が決定される。従って、照射系4に参照光LR及び信号光LSを入射させる照射光生成系3の各光学素子の配置についても、PD27において信号光LS及び参照光LRが重なるように決定されることとなる。
また、情報記録媒体2には、信号光LSと参照光LRとがオーバーラップする領域が存在し、かつPD27において信号光LS及び参照光LRが重なるように信号光LS及び参照光LRが照射されることになる。
情報記録媒体2を透過した信号光LS及び参照光LRが他の光学素子を経由せずにPD27において重なるように光情報記録再生装置1の光学系を構成すると、情報記録媒体2とPD27との間に光学素子が不要となる。換言すれば、情報記録媒体2とPD27との間に光学素子を設けずに、光情報記録再生装置1の光学系を構成することが可能となる。
但し、図1に示す例に限らず、情報記録媒体2とPD27との間に光学素子を配置し、配置された光学素子を経由した信号光LS及び参照光LRがPD27において重なるように光情報記録再生装置1の光学系を構成してもよい。その場合には、撮像系5が、信号光LS及び参照光LRをPD27において重ね合わせるための光学素子とPD27等の撮像素子によって構成されることとなる。また、照射系4は、情報を再生するための参照光LRが情報記録媒体2に照射された場合に、情報記録媒体2から+1次回折光として再生される信号光LSと情報記録媒体2を透過した情報の再生用の参照光LRとが、光学素子を経由して撮像素子において重なるように、情報の記録用に+1次回折光として生成された信号光LS及び0次光として生成された参照光LRを情報記録媒体2に照射するように構成されることとなる。
情報再生系6は、第2の入力装置28及び第2の表示装置29を接続した情報再生部30で構成される。情報再生部30はプログラムを読み込ませたコンピュータで構成することができる。但し、情報再生部30を構成するために回路を用いてもよい。
情報再生部30は、情報記録媒体2に記録された情報の再生時において、PD27において信号光LSと参照光LRの干渉縞として結像した合成光の複素振幅をPD27からの出力信号として取得する機能、信号光LSと参照光LRの合成光の複素振幅に基づいて信号光LSの複素振幅を抽出する機能、信号光LSの複素振幅に基づいて情報の再生信号を生成する機能、再生信号を第2の表示装置29又は他の出力装置に出力する機能を有する。
PD27上の位置(x, y)における合成光の強度パターンI(x, y)は、式(4)で表される。
I(x, y)=|US'+UR'|2=AS 2+AR 2+2ASARcos(φSR0) (4)
但し、式(4)においてUS'は式(2)で表される信号光LSの各偏光成分の複素振幅USに比例して再生される信号光LSの複素振幅、UR'は式(3-1)で表される参照光LRの複素振幅URに比例し、再生時に情報記録媒体2に照射される参照光LRの既知の複素振幅、ASは再生される信号光LSの振幅、φSは再生される信号光LSの位相、ARは照射される参照光LRの振幅、φRは照射される参照光LRの位相、φ0は情報記録媒体2の種類等の情報の記録条件及び再生条件で決まる定数である。定数φ0の値は固定ではない。このため、情報の記録及び再生に位相を用いる場合には、ある画素における位相値を基準として、基準となる位相値からの相対値を用いることができる。
従って、式(4)により、撮像された合成光の強度パターンI(x, y)と参照光LRの複素振幅URとから信号光LSの複素振幅USを求めることができる。
また、情報を2D画像情報にコード化する処理と逆の処理を信号光LSの複素振幅USに対応する2D画像情報に対して実行することにより、信号光LSに記録された情報を再生することができる。再生された情報は、再生信号として第2の表示装置29等の出力装置に出力させることができる。
更に別の方法として、信号光LSと参照光LRとの間に生じる空間的な位相差分布を利用して信号光LSの複素振幅USを求めることもできる。すなわち、情報の記録時に第1のSLM15及び第2のSLM16において、信号光LSと参照光LRとの間に空間的な位相差分布が与えられる。この情報記録時における信号光LSと参照光LRとの間における空間的な位相差分布は、再生される信号光LSと参照光LRとの間においても維持される。
従って、信号光LSと参照光LRの合成光の強度パターンI(x, y)は、位置ごとに異なる変調量で位相変調されていることになる。従って、位相変調量の数の式が得られ、位相変調量の数の未知数を計算することが可能となる。このため、単位領域毎の離散的フーリエ変換(DFT: discrete Fourier transform)等の計算によって、各画素位置(x, y)における信号光LSの複素振幅USを求めることが可能となる。
合成光の観測位置となるPD27の位置における信号光LSの複素振幅USが求められると、ディジタルホログラフィの技術によって計算機内で信号光LSの任意の観測位置における信号光LSの複素振幅を求めることが可能となる。このため、信号光LSの波面に歪が生じた場合に、波面を補正することも可能となる。そこで、これらの計算機能を、情報再生部30に設けることもできる。尚、参照光LRに空間的な位相差分布を与えることによって、信号光LSの複素振幅USを計算する方法の具体例が、特願2012−255092号の明細書に記載されている。
(動作および作用)
次に光情報記録再生装置1の動作および作用について説明する。
図6は、図1に示す光情報記録再生装置1により情報記録媒体2に情報を記録する際に第1のSLM15において生成される参照光LR及び信号光LSを示す上面図、図7は図6に示す参照光LR及び信号光LSを第2のSLM16の入射面に垂直な方向から見た正面図、図8は図7に示す第2のSF18を光の進行方向から見た正面図である。
また、図9は、図1に示す光情報記録再生装置1により情報記録媒体2に情報を記録する際に第2のSLM16において生成される参照光LR及び信号光LSを示す上面図、図10は図9に示す参照光LR及び信号光LSを第2のSLM16の入射面に垂直な方向から見た正面図、図11は図10に示す第2のSF18を光の進行方向から見た正面図である。
尚、図6から図11では、第1のSLM15及び第2のSLM16によってそれぞれ振幅及び位相の少なくとも一方が空間変調されるp偏光とs偏光とが別々に図示されているが、実際には同時にp偏光とs偏光とが生成される。
レーザ光源7からHWP8、第1のコリメータレンズ9、第1のSF10、第2のコリメータレンズ11、第1のミラー12及び第2のミラー13を経て生成された45度直線偏光が入射光LINとしてPBS14に入射すると、図6及び図7に示すように、PBS14において反射したs偏光が第1のSLM15に斜め方向に入射する。
情報記録媒体2に情報を記録する場合には、情報入力システム19から記録対象となる第1の情報に対応する制御信号が第1のSLM15に出力される。このため、第1のSLM15における回折によって生じた0次光、+1次回折光及び−1次回折光のp偏光成分がPBS14を透過する。これにより、記録すべき第1の情報に対応して複素振幅が空間変調されたp偏光の0次光、+1次回折光及び−1次回折光が生成される。p偏光の0次光、+1次回折光及び−1次回折光は、第3のコリメータレンズ17によって絞られて第2のSF18に入射する。
第2のSF18では、図6、図7及び図8に示すように、−1次回折光が遮断され、0次光及び+1次回折光のみが通過する。そして、第2のSF18を通過したp偏光の+1次回折光が信号光LSとされ、0次光が参照光LRとされる。第1の情報が複素振幅の空間変調として記録されたp偏光で構成される信号光LSは、参照光LRとともに、第4のコリメータレンズ25及び第5のコリメータレンズ26で構成される照射系4によってスポット状に情報記録媒体2に照射される。
このとき、情報記録媒体2を透過したp偏光の参照光LR及び信号光LSが撮像系5のPD27において合成光として結像する位置関係となるように、参照光LR及び信号光LSが情報記録媒体2に照射される。これにより、情報記録媒体2には、3D複屈折分布等の3D光学異方性分布として第1の情報が記録される。
一方、図9及び図10に示すように、入射光LINがPBS14に入射するとPBS14を透過したp偏光が第2のSLM16に斜め方向に入射する。
情報記録媒体2に情報を記録する場合には、情報入力システム19から記録対象となる第2の情報に対応する制御信号が第2のSLM16に出力される。このため、第2のSLM16における回折によって生じた0次光、+1次回折光及び−1次回折光のs偏光成分がPBS14で反射する。これにより、記録すべき第2の情報に対応して複素振幅が空間変調されたs偏光の0次光、+1次回折光及び−1次回折光が生成される。s偏光の0次光、+1次回折光及び−1次回折光は、第3のコリメータレンズ17によって絞られて第2のSF18に入射する。
第2のSF18では、図9、図10及び図11に示すように、−1次回折光が遮断され、0次光及び+1次回折光のみが通過する。そして、第2のSF18を通過したs偏光の+1次回折光が信号光LSとされ、0次光が参照光LRとされる。第2の情報が複素振幅の空間変調として記録されたs偏光で構成される信号光LSは、参照光LRとともに、第4のコリメータレンズ25及び第5のコリメータレンズ26で構成される照射系4によってスポット状に情報記録媒体2に照射される。
このとき、情報記録媒体2を透過したs偏光の参照光LR及び信号光LSが撮像系5のPD27において合成光として結像する位置関係となるように、参照光LR及び信号光LSが情報記録媒体2に照射される。これにより、情報記録媒体2には、3D複屈折分布等の3D光学異方性分布として第2の情報が記録される。
上述のように、第1の情報が空間変調として記録されたp偏光の生成及び第2の情報が空間変調として記録されたs偏光の生成は同時に行われる。また、第1の情報が記録されたp偏光の光路は、第2の情報が記録されたs偏光の光路と一致している。従って、第1の情報がp偏光成分に記録され、第2の情報がs偏光成分に記録されたベクトル波が、信号光LSとして情報記録媒体2にスポット照射される。この結果、情報記録媒体2には、第1の情報及び第2の情報が、3D光学異方性分布として同時に記録される。一方、p偏光成分用の参照光LRと、s偏光成分用の参照光LRは、それぞれ別々の光路を通って情報記録媒体2にスポット照射される。
図12は、図1に示す光情報記録再生装置1により情報記録媒体2に記録された情報を再生する際に第1のSLM15において生成される参照光LR及び再生される信号光LSを示す上面図、図13は図12に示す参照光LR及び再生信号光LSを第2のSLM16の入射面に垂直な方向から見た正面図、図14は図13に示す第2のSF18を光の進行方向から見た正面図である。
また、図15は、図1に示す光情報記録再生装置1により情報記録媒体2に情報に記録された情報を再生する際に第2のSLM16において生成される参照光LR及び再生される信号光LSを示す上面図、図16は図15に示す参照光LR及び再生される信号光LSを第2のSLM16の入射面に垂直な方向から見た正面図、図17は図16に示す第2のSF18を光の進行方向から見た正面図である。
尚、図12から図17では、第1のSLM15及び第2のSLM16によって生成される参照光LR及び再生される信号光LSが別々に図示されているが、実際には同時に参照光LR及び再生信号光LSが生成される。
情報記録媒体2に記録された情報を再生する場合には、情報入力システム19から情報に対応する制御信号が第1のSLM15及び第2のSLM16に出力されない。従って、第1のSLM15及び第2のSLM16では、情報を記録するための空間変調が実行されない。そして、第1のSLM15及び第2のSLM16において回折光が発生しないように第1のSLM15及び第2のSLM16が制御される。
このため、図12及び図13に示すように、p偏光成分およびs偏光成分で構成される入射光LINがPBS14に入射して反射し、s偏光が第1のSLM15に斜め方向に入射すると、第1のSLM15からは印加電圧に応じて偏光状態が一様に変化した0次光のみが反射する。第1のSLM15からの0次反射光は、PBS14を透過して参照光LR用のp偏光となる。従って、第1のSLM15では、s偏光の偏光方位を一様に90度回転させ、第1のSLM15からp偏光を反射させることが好適である。
但し、再生時にPBS14に入射させる入射光LINに記録時と同じ空間分布を付与してもよい。その場合、参照光LRが非平面波として生成される。
PBS14を透過したp偏光は、図12、図13及び図14に示すように、第3のコリメータレンズ17、第2のSF18及び照射系4を経由して参照光LRとして情報記録媒体2にスポット照射される。この結果、情報記録媒体2から撮像系5のPD27に向かって、参照光LRの透過光とともに、+1次回折光としてp偏光の信号光LSが発生する。すなわち、+1次回折光としてp偏光の信号光LSが再生される。
ホログラフィの性質から、再生される+1次回折光の複素振幅は、情報記録媒体2に記録された+1次回折光の複素振幅と同等となる。従って、再生されたp偏光の信号光LSは、PD27において参照光LRの透過光と重なる。これにより、PD27では、情報記録媒体2への情報の記録時と同等なp偏光の干渉縞の強度パターンが撮像される。
同様に、図15及び図16に示すように、入射光LINがPBS14に入射して透過し、p偏光が第2のSLM16に斜め方向に入射すると、第2のSLM16からは印加電圧に応じて偏光状態が一様に変化した0次光のみが反射する。第2のSLM16からの0次反射光は、PBS14で反射して参照光LR用のs偏光となる。従って、第2のSLM16でも、p偏光の偏光方位を一様に90度回転させ、第2のSLM16からs偏光を反射させることが好適である。
PBS14で反射したs偏光は、図15、図16及び図17に示すように、第3のコリメータレンズ17、第2のSF18及び照射系4を経由して参照光LRとして情報記録媒体2にスポット照射される。この結果、情報記録媒体2から撮像系5のPD27に向かって、参照光LRの透過光とともに、+1次回折光としてs偏光の信号光LSが発生する。すなわち、+1次回折光としてs偏光の信号光LSが再生される。
このため、p偏光の再生信号光と同様に、s偏光の再生信号光がPD27において参照光LRの透過光と重なる。これにより、PD27では、情報記録媒体2への情報の記録時と同等なs偏光の干渉縞の強度パターンが撮像される。
上述のように、p偏光の信号光LSの再生及びs偏光の信号光LSの再生は、同時に行われる。また、p偏光の再生信号光、p偏光の参照光LRの透過光、s偏光の再生信号光、s偏光の参照光LRの透過光は、PD27において重なる。従って、情報記録媒体2に3D光学異方性分布として記録された第1の情報及び第2の情報が、それぞれp偏光成分及びs偏光成分に複素振幅の空間変調として記録されたベクトル波が参照光LRと合成された状態でPD27に入射する。
そして、情報再生系6において、PD27により撮像された合成光の強度パターンのコントラストと位相に基づいて、信号光LSの振幅及び位相を求めることができる。信号光LSは、2つの直交する偏光成分を有するため、各偏光成分の振幅と位相とから、第1の情報及び第2の情報を独立して取得することができる。そして、取得した第1の情報及び第2の情報は、第2の表示装置29等の出力装置に出力させることができる。
尚、再生時にPBS14に入射させた入射光LINの偏光方位に空間分布が付与された場合には、PD27により撮像された合成光の強度パターンを、記録時に入射させた入射光LINの偏光方位の空間分布で除算すればよい。
図18は、図3に示す構造を有する第2のSF18を用いた場合において、情報記録媒体2に記録された情報を再生する際に光の進行方向から見た第2のSF18の正面図である。
図3に示すように4つの矩形穴を有する第2のSF18を用いて情報が記録された場合には、図18に示すように別々に生成された参照光LR用のp偏光及びs偏光のみが第2のSF18を通過することによって情報が再生される。その他については、3つの矩形孔を有する第2のSF18を用いて情報を再生する場合と同様である。
つまり以上のような光情報記録再生装置1は、情報の記録時には+1次回折光として生成した信号光LSを、0次回折光として生成した参照光LRとともに情報記録媒体2に照射する一方、情報の再生時には、+1次回折光として再生される信号光LSを0次回折光として照射した参照光LRと完全に重ねて撮像素子で撮像するようにしたものである。
尚、上述した例では、主として信号光LSの光路が、第2のSF18を含む光学素子の中心となるように光情報記録再生装置1の光学系を構成する場合について説明したが、信号光LSの光路が光学素子の中心軸に対して傾斜するように光学系を構成してもよい。すなわち、PBS14に入射する入射光LINの向き、第1のSLM15及び第2のSLM16に形成する縞状のパターンの傾斜並びに信号光LSの光路の向きは、+1次回折光として生成される信号光LSと0次回折光として生成された参照光LRとが、互いに重なった状態でPD27に入射する条件となるように変えることができる。
(効果)
上述のような光情報記録再生装置1によれば、構成を非常に簡易にすることができる。従って、実用化に向けた装置の小型化が可能となる。
従来のホログラフィック記録及び偏光ホログラフィック記録では、信号光が参照光と重ならないように情報記録媒体と撮像素子との間に光学素子を配置することが必要である。つまり、従来のホログラフィック記録及び偏光ホログラフィック記録では、撮像素子において信号光を結像するための結像光学系が必要である。
これに対して、光情報記録再生装置1によれば、単一の撮像素子を用いて再生信号光LSのベクトル波に含まれる情報を再生することができる。すなわち、情報記録媒体2と撮像素子との間に光学素子を配置しなくても、情報記録媒体2の微小領域に記録された情報を拡大して再生することが可能となる。
また、光情報記録再生装置1によれば、参照光LR及び信号光LSを、共通の光学素子を用いて生成することができる。従って、参照光LRを生成するための光学系及び参照光LRの光路を特別に設ける必要がない。
更に、光情報記録再生装置1によれば、撮像素子で撮像された合成光の強度パターンから、変調された2つの偏光成分の複素振幅を同時に求めることができる。すなわち、ベクトル波である再生信号光LSの複素振幅を取得することができる。従って、信号光LSの波面に歪みが生じた場合であっても、ディジタルホログラフィの技術によって計算機内で信号光LSの波面を補正することが可能となる。この結果、結像されていない像が撮影された場合であっても、計算機上で結像させることができる。
一方、従来のホログラフィック記録及び偏光ホログラフィック記録装置では、撮像素子で撮像される画像に歪みが生じないように光学系を調整することが必要である。これに対して、光情報記録再生装置1では、撮像素子で撮像される画像の歪みを低減させるための光学系が不要である。
このように、光情報記録再生装置1では、従来必要であった様々な光学系を不要にすることができる。
加えて、光情報記録再生装置1によれば、再生すべき信号に対する感度を向上させることができる。従来のように、信号光のみを撮影する場合には、信号光の振幅の2乗に強度が比例する信号が取得される。これに対して、信号光LSを参照光LRと重ね合わせて撮影すると、信号光LSの振幅に参照光LRの振幅及び2を乗じた値に比例する振幅を有する信号が取得される。従って、再生すべき信号に対する感度を向上させることができる。
その結果、必要な再生信号光LSの強度を低減させることができる。従って、情報を記録するために情報記録媒体2に照射すべき信号光LSのエネルギも低減させることができる。
具体例として、信号光の振幅の最大値が65535である場合において振幅が1の信号光のみを検出する場合には、振幅の2乗も1であるから撮像素子のノイズレベルとなる。従って、振幅1の信号光を検出することは困難である。
これに対して、振幅255の参照光LRと振幅1の信号光LSを合成して撮影すると、参照光LRの振幅255と2を乗じた信号光LSの振幅は510となる。従って、振幅1の信号光LSを検出することが可能となる。つまり、光情報記録再生装置1では、同一の感度を有する撮像素子を用いた場合に、従来よりも振幅が小さい信号光LSを再生することができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態における光情報記録再生装置では、空間変調系に用いられる2つのSLMを、複数の可変回折格子を2D状に配列した特殊な光学素子にそれぞれ置換した点が第1の実施形態における光情報記録再生装置1と相違する。第2の実施形態における光情報記録再生装置の他の構成および作用については特に言及しない限り、第1の実施形態における光情報記録再生装置1と実質的に同等である。
このため、複数の可変回折格子を2D状に配列した特殊な光学素子のみ図示し、第1の実施形態における光情報記録再生装置1と同様な内容については説明を省略する。以下、複数の可変回折格子を2D状に配列した特殊な光学素子を可変回折格子アレイと称する。
図19は本発明の第2の実施形態に係る光情報記録再生装置の空間変調系に用いられる可変回折格子アレイの構造を示す正面図、図20は図19に示す可変回折格子アレイの断面図、図21は図20に示す第1の配向膜の斜視図である。
可変回折格子アレイ(VGA: variable grating array)31は、平板状の第1の電極32上に、基板を形成する第1の配向膜33、液晶層34、第2の配向膜35及び画素に対応して2次元的に配列された複数の第2の電極36を積層して構成される。従って、複数の第2の電極36にそれぞれ所望の電圧を独立して負荷することによって偏光成分の振幅の空間変調を画素ごとに行うことができる。
但し、基板を形成する第1の配向膜33が、第2の電極36の配列方向に対して斜め方向に周期的に凹凸を繰返す波型の形状を有する。一方、第2の配向膜35は、凹凸のない平坦な形状とされる。従って、第1の配向膜33と第2の配向膜35との間に形成される液晶層34の形状は、第1の配向膜33の形状にフィットする形状となる。
すなわち、液晶層34の第1の配向膜33側における形状も、第2の電極36の配列方向に対して斜め方向に周期的に凹凸を繰返す波型の形状を有する。従って、複数の第2の電極36がx軸方向及びy軸方向の2方向に配列されている場合には、x軸方向及びy軸方向の2つの配列方向に液晶層34の厚さが周期的に変化することとなる。図示された例では、基板及び液晶層34の凹凸がサインカーブとなっている。
このように、第1の電極32と、画素数に対応する数の第2の電極36とによって、滑らかな凹凸が周期的に変化する液晶層34を挟持した構造を有するVGA31では、1画素内において透過率が連続的に変化する。従って、透過率が変化する方向に、画素ごとに回折光を発生させることができる。つまり、1つの第2の電極36に単一の電圧を印加するのみで、縞状の明暗のパターンを作り出すことができる。これは、1つの画素内において画素値が連続的に変化する2D画像情報でSLMを制御することに相当する。
つまり、境界が明瞭とはならないが、図4(B)に示すような複数の画素領域で構成される単位領域と等価な単一の画素を用いた2D画像情報へのコード化によって情報を記録することが可能となる。換言すれば、1つの第2の電極36を制御することによって実質的に複数の画素領域と等価な多値の単位領域を作り出すことができる。このため、16×16個の第2の電極36を用いて図4(A)に示すような16×16画素の2D画像データを信号光に記録することが可能となる。
図22は、図19に示すVGA31の変形例を示す図である。
図22に示すように、液晶層34の凹凸形状は様々な形状とすることができる。図22に示すVGA31では、液晶層34の厚さが直線的に変化している。つまり、液晶層34が平面で囲まれた領域となっている。
もちろん、第2の配向膜35側に凹凸を設けるようにしてもよい。但し、VGA31において反射する0次光及び+1次回折光にエネルギを集中させる観点から、図20及び図21に示すように、液晶層34の厚さの変化がサインカーブに沿って変化するように液晶層34の形状を決定することが好適である。
以上のようにVGA31は、2次元的に配列された複数の可変回折格子を有し、かつ各可変回折格子の透過率が複数の可変回折格子の配列方向に対して傾斜する方向に変化する光学素子である。具体的には、VGA31は、第1の電極32と複数の第2の電極36との間に配置される液晶層34の厚さを、第2の電極36の配列方向に対して傾斜する方向に、複数の第2の電極36の各幅に応じた周期で周期的に変化させた光学素子である。
このため、VGA31によれば、+1次回折光及び−1次回折光の発生方向に整数周期で強度が変化する縞状の光のパターンを第2の電極36に対応する単位領域内で形成することができる。
そして、第2の実施形態は、VGA31による入射偏光の空間変調によって信号光及び参照光を生成するようにしたものである。
このため、第2の実施形態によれば、第1の実施形態における効果と同等な効果に加え、空間変調系において画素数に対応して必要となる電極の数を低減させることができる。すなわち、信号光に対して振幅の空間変調を行う場合において、図4(B)に示すような複数の画素で構成される単位領域を1つの画素として扱うことが可能となる。
尚、VGA31では、各画素位置において生成される縞状のパターンの位置をシフトさせることができない。但し、VGA31の位置を機械的にシフトさせれば、入射する偏光の位相を変調することも可能である。また、液晶可変回折格子を配列してVGA31を構成する例を示したが、他の可変回折格子を配列することによってVGA31を構成することもできる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態における光情報記録再生装置では、第2の実施形態において例示したVGA31を2つ用いて、単一の偏光成分の位相及び振幅を空間的に変調できるように空間変調系を構成した点が第1及び第2の実施形態における各光情報記録再生装置と相違する。第3の実施形態における光情報記録再生装置の他の構成および作用については特に言及しない限り、第1及び第2の実施形態における各光情報記録再生装置と実質的に同等である。このため、空間変調系のみ図示し、第1及び第2の実施形態における各光情報記録再生装置と同様な内容については説明を省略する。
図23は本発明の第3の実施形態に係る光情報記録再生装置に備えられる空間変調系の構成を示す図である。
図23に示すように、空間変調系40を、第1のVGA41、第2のVGA42、第1の1/4波長板(QWP: quarter-wave plate)43、第2のQWP44及びPBS45を図示されるように配置して構成することができる。2つのVGA、すなわち第1のVGA41及び第2のVGA42の凹凸の周期に相当する透過率の変化を互いに1/4周期シフトさせると、単一の偏光成分の振幅に加えて位相も空間変調することが可能となる。これは、sinカーブとcosカーブとを加算すると、三角関数の加法定理によって全ての位相を表現できるためである。
図23に示す空間変調系40のPBS45に傾斜させて入射光LINを入射させると、第1のVGA41及び第2のVGA42によって位相及び振幅が空間変調されたp偏光の+1次回折光を信号光として生成することができる。また、0次回折光として、p編光に対応する参照光を生成することができる。
尚、第1の1/4QWP43は、PBS45及び第1のVGA41において反射した反射光を、PBS45を透過させるために設けられている。同様に、第2のQWP44は、PBS45を透過し、第2のVGA42において反射した反射光を、PBS45で反射させるために設けられている。
このような第3の実施形態によれば、第2の実施形態における効果と同等な効果に加え、2つのVGAを組合わせることによって信号光の位相を空間変調することが可能となる。
(第4の実施形態)
第4の実施形態における光情報記録再生装置では、第3の実施形態において例示した2つのVGAで構成される空間変調系40を更に2組用いることによって、2つの偏光成分の位相及び振幅を空間的に変調できるように空間変調系を構成した点が第1、第2及び第3の実施形態における各光情報記録再生装置と相違する。第4の実施形態における光情報記録再生装置の他の構成および作用については特に言及しない限り、第1、第2及び第3の実施形態における各光情報記録再生装置と実質的に同等である。このため、空間変調系のみ図示し、第1、第2及び第3の実施形態における各光情報記録再生装置と同様な内容については説明を省略する。
図24は本発明の第4の実施形態に係る光情報記録再生装置に備えられる空間変調系の構成を示す図である。
図24に示すように、空間変調系50を、第1のVGA51、第2のVGA52、第3のVGA53、第4のVGA54、第1のPBS55、第2のPBS56、第3のPBS57、第1のQWP58、第2のQWP59を図示されるように配置して構成することができる。空間変調系50は、図1に示す第1のSLM15を、第1のVGA51及び第2のVGA52を含む光学系で構成し、第2のSLM16を、第3のVGA53及び第4のVGA54を含む光学系で構成したものに相当する。つまり、空間変調系50は、p偏光成分の位相変調用、p偏光成分の振幅変調用、s偏光成分の位相変調用及びs偏光成分の振幅変調用の4つのVGAを用いて構成されている。
従って、4つのVGAを用いてp偏光成分及びs偏光成分の振幅及び位相の空間変調を行うことができる。例えば、16×16画素の4つのVGAを用いれば、図5に示すような4フレームの2D多値画像情報を信号光に記録することができる。
図25は図24に示す空間変調系50の変形例を示す構成図である。
図25に示すように、空間変調系50は様々な光学素子の組合せ及び配置によって構成することができる。
以上のような第4の実施形態は、VGAを少なくとも4つ備えた空間変調系50によって、互いに直交する2つの偏光成分の各実部と各虚部を利用して4フレームの画像情報が記録された信号光を生成するようにしたものである。このため、第1及び第2の実施形態と同様に、2チャンネルで情報の記録及び情報の再生を行うことが可能となる。
(第5の実施形態)
第5の実施形態における光情報記録再生装置では、複数の音響光学(AO: acousto-optic)素子を配列したAO素子アレイを用いて単一の偏光成分の位相及び振幅を空間的に変調できるように空間変調系を構成した点が第1から第4の実施形態における各光情報記録再生装置と相違する。第5の実施形態における光情報記録再生装置の他の構成および作用については特に言及しない限り、第1から第4の実施形態における各光情報記録再生装置と実質的に同等である。このため、空間変調系のみ図示し、第1から第4の実施形態における各光情報記録再生装置と同様な内容については説明を省略する。
図26は本発明の第5の実施形態に係る光情報記録再生装置に備えられる空間変調系の構成を示す図である。
図26に示すように、空間変調系60を、x軸方向及びy軸方向に2D的にAO素子を配列したAO素子アレイ61を用いて構成することができる。例えば、64×64の複数のAO素子を配列すれば、図4(B)のような64×64画素の2値画像或いは図5(B)のいずれかに示すような64×64画素の多値画像を単一の偏光成分に記録することができる。
具体的には、各AO素子に印加される電圧の独立した制御によって偏光成分の振幅を空間変調することができる。また、複数のAO素子が配列される面に平行な方向に各AO素子を独立して機械的にシフトさせることによって、偏光成分の位相を空間変調することができる。AO素子の機械的な移動は、例えばピエゾ素子に電圧を印加することによって行うことができる。
従って、p偏光成分用とs偏光成分用の2つの空間変調系60を光情報記録再生装置に設ければ、p偏光成分及びs偏光成分を利用して2チャンネルの情報を信号光に記録することが可能となる、
以上のような第5の実施形態は、複数の画素に対応して2次元的に配列された複数のAO素子を用いて情報を信号光の偏光成分に記録するようにしたものである。このため、第5の実施形態においても、第1の実施形態と同様な効果を得ることができる。また、AO素子の応答は、SLMの応答に比べて速いため、信号光への情報の記録をより高速に行うことができる。
(第6の実施形態)
第6の実施形態における光情報記録再生装置では、SLMに斜方向に所定の偏光方位を有する直線偏光を入射させることによって単一の偏光成分の位相のみを空間変調するように空間変調系を構成した点が第1から第5の実施形態における各光情報記録再生装置と相違する。第6の実施形態における光情報記録再生装置の他の構成および作用については特に言及しない限り、第1から第5の実施形態における各光情報記録再生装置と実質的に同等である。このため、空間変調系のみ図示し、第1から第5の実施形態における各光情報記録再生装置と同様な内容については説明を省略する。
図27は本発明の第6の実施形態に係る光情報記録再生装置に備えられる空間変調系の構成を示す図である。
図27に示すように、空間変調系70を、例えば45度直線偏光として入射する入射光LINに対して傾斜させて配置されたSLM71によって構成することができる。SLM71において液晶を紙面に平行な0度方向に配向すれば、45度直線偏光のうちの0度直線偏光成分のみの位相を空間変調することができる。
従って、紙面に垂直な90度方向の振幅を有する0次光の偏光を参照光LRとして生成することができる。同時に、紙面に平行な0度方向の振幅を有し、かつSLM71によって位相が空間変調された+1次回折光の偏光を信号光LSとして生成することができる。従って、単一の偏光成分を利用して1チャンネルの情報を信号光LSに記録することができる。
この場合、参照光LRの偏光方位と信号光LSの偏光方位は互いに直交する。従って、図示されるように、PD27の前段に偏光子72が配置される。すなわち、撮像系5が偏光子72と撮像素子としてのPD27によって構成される。
一方、SLM71の液晶を紙面に垂直な90度方向に配向すれば、紙面に平行な0度方向の振幅を有する0次光の偏光を参照光LRとして生成することができる。同時に、紙面に垂直な90度方向の振幅を有し、かつSLM71によって位相が空間変調された+1次回折光の偏光を信号光LSとして生成することができる。従って、偏光方位が直交する2つの偏光成分用に2つの空間変調系70を光情報記録再生装置に設ければ、2つの偏光成分を利用して2チャンネルの情報を信号光LSに記録することが可能となる。
以上のような第6の実施形態は、SLM71に斜め方向に所定の偏光方位を有する直線偏光を入射させることによって、参照光LR及び位相の空間変調によって情報が記録された偏光成分を有する信号光LSを生成するようにしたものである。このため、第6の実施形態においても、第1の実施形態と同様な効果を得ることができる。
また、第6の実施形態では、SLM71に入射する入射光LINが一様でなく、ビームアレイとなっている。その結果、原理的に、+1次回折光及び−1次回折光の発生方向に形成される縞状の光のパターンの強度変化が整数周期とならなくても、ノイズを十分に低減することができる。従って、単位領域内において整数周期又は整数周期でない周期で強度が変化する縞状の光のパターンをSLM71に形成することによって、参照光LR及び再生可能な信号光LSを生成することができる。
(第7の実施形態)
第7の実施形態における光情報記録再生装置では、複数の可変位相子 (VR: variable retarder)を配列して構成されるVRアレイ用いて、p偏光成分とs偏光成分の振幅比及び位相差の少なくとも一方を空間的に変調できるように空間変調系を構成した点が第1から第6の実施形態における各光情報記録再生装置と相違する。
また、第7の実施形態における光情報記録再生装置では、第6の実施形態と同様に、直交した偏光成分を信号光及び参照光としている。但し、第7の実施形態における光情報記録再生装置では、信号光及び参照光を分離するために、複数のウォラストンプリズム(WP: Wollaston prism)を配列して構成されるWRアレイが用いられる。
第7の実施形態における光情報記録再生装置の他の構成および作用については特に言及しない限り、第1から第6の実施形態における各光情報記録再生装置と実質的に同等である。このため、空間変調系のみ図示し、第1から第6の実施形態における各光情報記録再生装置と同様な内容については説明を省略する。
図28は本発明の第7の実施形態に係る光情報記録再生装置に備えられる空間変調系の構成を示す図である。
図28に示すように、空間変調系80を、x軸方向及びy軸方向に2D的にVRを配列して構成される第1及び第2の2つのVRアレイ81、82と、x軸方向及びy軸方向に2D的にWPを配列して構成される1つのWPアレイ83とを用いて構成することができる。VRは電気光学素子又は液晶素子で構成される。
第1のVRアレイ81は、空間変調系80への入射光LINに含まれるp偏光成分とs偏光成分の振幅比の変調を行うための光学素子である。一方、第2のVRアレイ82は、第1のVRアレイ81を透過した偏光に含まれるp偏光成分とs偏光成分の位相差の変調を行うための光学素子である。具体的には、第1及び第2のVRアレイ81、82を構成する各VRに印加される電圧の独立した制御によって、p偏光成分とs偏光成分の振幅比及び位相差の一方又は双方を空間変調することができる。従って、振幅比及び位相差の双方を変調する場合には、第1のVRアレイ81と第2のVRアレイ82のペアを用いて空間変調系80が構成される。
例えば、64×64のVRを配列した第1及び第2のVRアレイ81、82を空間変調系80に設ければ、図4(B)に示すような64×64画素の画像データ或いは図5(B)に示すような64×64画素の多値画像データのいずれかを単一の偏光成分に記録することができる。
第1及び第2のVRアレイ81、82において情報が記録された偏光は、WPアレイ83に入射する。WPアレイ83を構成する各WPは、方解石や水晶等で構成される2つのプリズムを、互いの結晶軸が直交するように組み合わせた複屈折性を有する光学素子である。WPを用いると、入射光をある開き角を成す直交する2つの偏光成分に分離することができる。従って、WPアレイ83に入射した偏光は、信号光LS及び参照光LRに分離される。
そして、WPアレイ83から出射する信号光LS及び参照光LRは、コリメータレンズ84によって絞られてSF85に入射する。そして、SF85を通過した信号光LS及び参照光LRが照射光生成系の出力光とされる。
以上のような第7の実施形態は、複数の画素に対応して2次元的に配列された複数のVRを用いて、信号光となる偏光成分に情報を記録するようにしたものである。加えて、2つの偏光成分として直交する信号光LS及び参照光LRを、プリズムによって常光線(ordinary ray:O光線)及び異常光線(extraordinary ray:E光線)として分離するようにしたものである。
つまり、第7の実施形態では、信号光LSが+1次回折光としてではなく、複屈折性を有するプリズムによって分けられた光として生成される。一方、参照光LRが0次光としてではなく、プリズムによって分けられた別の光として生成される。従って、情報の再生時には、プリズムによって分けられた光に対応する光として生じる再生信号光と、プリズムによって分けられた別の光に対応する光として生じる参照光とが重ね合わさった状態で撮像される。
このため、第7の実施形態においても、他の実施形態と同様な効果を得ることができる。また、電気光学素子の応答は、SLMの応答に比べて速いため、信号光への情報の記録をより高速に行うことができる。
(他の実施形態)
以上、特定の実施形態について記載したが、記載された実施形態は一例に過ぎず、発明の範囲を限定するものではない。ここに記載された新規な方法及び装置は、様々な他の様式で具現化することができる。また、ここに記載された方法及び装置の様式において、発明の要旨から逸脱しない範囲で、種々の省略、置換及び変更を行うことができる。添付された請求の範囲及びその均等物は、発明の範囲及び要旨に包含されているものとして、そのような種々の様式及び変形例を含んでいる。
例えば、上述した第1、第2及び第4の実施形態では、ベクトル波としての信号光のp偏光成分及びs偏光成分の2つの偏光成分に第1の情報及び第2の情報を記録する例について述べたが、p偏光成分及びs偏光成分以外の2つの偏光成分に第1の情報及び第2の情報を記録するようにしてもよい。例えば、信号光の光路上にQWPを配置すれば、右回り円偏光及び左回り円偏光の2つの偏光成分に第1の情報及び第2の情報を記録することができる。このように、任意の光学素子を信号光の光路上に配置することによって、右回り楕円偏光及び左回り楕円偏光の2つの偏光成分に第1の情報及び第2の情報を記録することができる。
つまり、少なくとも2つのSLM又は必要な数の可変回折格子アレイを用いて互いに直交する任意の2つの偏光成分にそれぞれ情報が記録された信号光を生成することができる。また、位相及び振幅の空間変調によって偏光成分の実部と虚部にそれぞれ情報が記録された信号光を生成することもできる。
換言すれば、信号光の光路上に光学素子を配置することによって、第1の情報が記録されるp偏光成分及び第2の情報が記録されるs偏光成分を、それぞれ他の偏光成分に変えることができる。或いは、第1の情報が記録された偏光成分及び第2の情報が記録された偏光成分を、p偏光成分及びs偏光成分以外の2つの偏光成分として空間変調系において生成することができる。その場合においても、p偏光成分及びs偏光成分に情報を記録する場合と同様な方法で、情報記録媒体2への情報の記録及び情報記録媒体2に記録された情報の再生を行うことができる。
また、単一の偏光成分に情報を記録する第3、第5及び第6の実施形態においても、所望の光学素子の配置によって、p偏光やs偏光等の直線偏光、右回り円偏光や左回り円偏光等の円偏光、右回り楕円偏光や左回り楕円偏光等の楕円偏光に情報を記録することができる。
尚、第2の実施形態に示されたVGA31は、p偏光又はs偏光を入射させる場合の例である。このため、各可変回折格子において透過率が変化する方向が、可変回折格子の配列方向に対して45傾斜している。但し、VGA31に円偏光や楕円偏光を入射させる場合には、各可変回折格子の透過率が変化する方向を任意の方向に決定することができる。つまり、入射させる偏光に応じて複数の可変回折格子の透過率が特定の方向に変化する光学素子としてVGA31を構成することができる。また、透過率が変化する方向は、図19に示す例であれば、液晶の傾斜方向によって決定することができる。
1...光情報記録再生装置、2...情報記録媒体、3...照射光生成系、4...照射系、5...撮像系、6...情報再生系、7...レーザ光源、8...1/2波長板(HWP)、9...第1のコリメータレンズ、10...第1の空間フィルタ(SF)、11...第2のコリメータレンズ、12...第1のミラー、13...第2のミラー、14...偏光ビームスプリッタ(PBS)、15...第1の空間光変調器(SLM)、16...第2のSLM、17...第3のコリメータレンズ、18...第2のSF、19...情報入力システム、20...第1の入力装置、21...第1の表示装置、22...情報処理装置、23...情報取得部、24...2Dコード化部、25...第4のコリメータレンズ、26...第5のコリメータレンズ、27...光検出器(PD)、28...第2の入力装置、29...第2の表示装置、30...情報再生部、31...可変回折格子アレイ(VGA)、32...第1の電極、33...第1の配向膜、34...液晶層、35...第2の配向膜、36...第2の電極、40...空間変調系、41...第1のVGA、42...第2のVGA、43...第1の1/4波長板(QWP)、44...第2のQWP、45...PBS、50...空間変調系、51...第1のVGA、52...第2のVGA、53...第3のVGA、54...第4のVGA、55...第1のPBS、56...第2のPBS、57...第3のPBS、58...第1のQWP、59...第2のQWP、60...空間変調系、61...音響光学(AO)素子アレイ、70...空間変調系、71...SLM、72...偏光子、80...空間変調系、81...第1の可変位相子(VR)アレイ、82...第2のVRアレイ、83...ウォラストンプリズム(WP)アレイ、84...コリメータレンズ、85...SF、LS...信号光、LR...参照光、LIN...入射光

Claims (19)

  1. 位相及び振幅の少なくとも一方の空間変調によって情報が記録された偏光成分を有する信号光を+1次回折光、−1次回折光又は複屈折性を有するプリズムによって分けられた光として生成する一方、参照光を前記+1次回折光及び前記−1次回折光に対応する0次光又は前記プリズムによって分けられた別の光として生成する照射光生成系と、
    感光性を有する記録媒体に前記信号光及び前記参照光を照射することによって前記情報を3次元光学異方性分布として前記記録媒体に記録する照射系と、
    を備える光情報記録装置。
  2. 前記照射系は、前記情報を再生するための参照光が前記記録媒体に照射された場合に前記記録媒体から再生される信号光と前記記録媒体を透過した前記情報の再生用の前記参照光とが、撮像素子において重なるように、前記+1次回折光、前記−1次回折光又は前記プリズムによって分けられた光として生成された前記信号光と、前記0次光又は前記プリズムによって分けられた別の光として生成された前記参照光とを前記記録媒体に照射するように構成される請求項1記載の光情報記録装置。
  3. 前記照射光生成系は、前記+1次回折光及び前記−1次回折光の発生方向に整数周期で強度が変化する縞状の光のパターンを単位領域内で形成することによって、前記+1次回折光及び前記−1次回折光を生成するように構成される請求項1又は2記載の光情報記録装置。
  4. 前記照射系は、前記情報を再生するための参照光が前記記録媒体に照射された場合に前記記録媒体から再生される信号光と前記記録媒体を透過した前記情報の再生用の前記参照光とが、光学素子を経由せずに撮像素子において重なるように、前記+1次回折光又は前記−1次回折光として生成された前記信号光及び前記0次光として生成された前記参照光を前記記録媒体に照射するように構成される請求項1又は3記載の光情報記録装置。
  5. 前記照射光生成系は、前記+1次回折光及び前記−1次回折光の発生方向に対応する方向に画素値が規則的に変化する2次元的な複数の画素領域を単位とする画像情報に前記情報を変換し、前記+1次回折光及び前記−1次回折光の発生方向に対応する方向に入射する偏光の偏光状態を、前記画像情報の画素値に対応する変調量で空間変調することによって前記信号光及び前記参照光を生成するように構成される請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光情報記録装置。
  6. 前記照射光生成系は、2次元的に配列された複数の可変回折格子を有し、かつ各可変回折格子の透過率が入射偏光に応じて特定の方向に変化する光学素子による前記入射偏光の空間変調によって前記信号光及び前記参照光を生成するように構成される請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光情報記録装置。
  7. 前記照射光生成系は、前記複数の可変回折格子を有する前記光学素子を少なくとも4つ備えた空間変調系によって、互いに直交する2つの偏光成分の各実部と各虚部を利用して4フレームの画像情報が記録された信号光を生成するように構成される請求項6記載の光情報記録装置。
  8. 前記照射光生成系は、互いに直交する2つの偏光成分にそれぞれ情報が記録された信号光を生成するように構成される請求項1乃至6のいずれか1項に記載の光情報記録装置。
  9. 前記照射光生成系は、前記位相及び前記振幅の前記空間変調によって前記偏光成分の実部と虚部にそれぞれ情報が記録された信号光を生成するように構成される請求項1乃至6のいずれか1項に記載の光情報記録装置。
  10. 前記照射光生成系は、前記情報を、コード化された2値の画像情報又は3値以上の多値の画像情報として前記偏光成分に記録するように構成される請求項1乃至9のいずれか1項に記載の光情報記録装置。
  11. 前記照射光生成系は、少なくとも2つの空間光変調器を用いて前記情報を前記偏光成分に記録するように構成される請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光情報記録装置。
  12. 前記照射光生成系は、複数の画素に対応して2次元的に配列された複数の音響光学素子を用いて前記情報を前記偏光成分に記録するように構成される請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光情報記録装置。
  13. 前記照射光生成系は、複数の画素に対応して2次元的に配列された複数の可変位相子を用いて前記情報を前記偏光成分に記録し、前記信号光を前記プリズムによって分けられた光として生成する一方、前記参照光を前記プリズムによって分けられた別の光として生成するように構成される請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光情報記録装置。
  14. 前記照射光生成系は、空間光変調器に斜め方向に所定の偏光方位を有する直線偏光を入射させることによって、前記参照光及び前記位相の前記空間変調によって前記情報が記録された前記偏光成分を有する前記信号光を生成するように構成される請求項1記載の光情報記録装置。
  15. 参照光を生成する照射光生成系と、
    感光性を有し、かつ3次元光学異方性分布として情報が記録された記録媒体に前記参照光を照射する照射系と、
    前記参照光の照射によって前記記録媒体から+1次回折光、−1次回折光又は複屈折性を有するプリズムによって分けられた光に対応する光として生じる信号光であって、位相及び振幅の少なくとも一方の空間変調として前記情報が記録された偏光成分を有する前記信号光と、前記+1次回折光及び前記−1次回折光に対応する0次光又は前記プリズムによって分けられた別の光に対応する光として生じる前記参照光とを重ね合わせた状態で撮像する撮像系と、
    撮像された前記信号光に基づいて前記情報を再生する情報再生系と、
    を備える光情報再生装置。
  16. 位相及び振幅の少なくとも一方の空間変調によって情報が記録された偏光成分を有する信号光を+1次回折光、−1次回折光又は複屈折性を有するプリズムによって分けられた光として生成する一方、参照光を前記+1次回折光及び前記−1次回折光に対応する0次光又は前記プリズムによって分けられた別の光として生成するステップと、
    感光性を有する記録媒体に前記信号光及び前記参照光を照射することによって前記情報を3次元光学異方性分布として前記記録媒体に記録するステップと、
    を有する光情報記録方法。
  17. 参照光を生成するステップと、
    感光性を有し、かつ3次元光学異方性分布として情報が記録された記録媒体に前記参照光を照射するステップと、
    前記参照光の照射によって前記記録媒体から+1次回折光、−1次回折光又は複屈折性を有するプリズムによって分けられた光に対応する光として生じる信号光であって、位相及び振幅の少なくとも一方の空間変調として前記情報が記録された偏光成分を有する前記信号光と、前記+1次回折光及び前記−1次回折光に対応する0次光又は前記プリズムによって分けられた別の光に対応する光として生じる前記参照光とを重ね合わせた状態で撮像するステップと、
    撮像された前記信号光に基づいて前記情報を再生するステップと、
    を有する光情報再生方法。
  18. 2次元的に配列された複数の可変回折格子を有し、
    各可変回折格子の透過率が入射偏光に応じて特定の方向に変化するように構成される光学素子。
  19. 第1の電極と、
    2次元的に配列された複数の第2の電極と、
    前記第1の電極と前記複数の第2の電極との間に配置され、かつ入射偏光に応じた特定の方向に、前記複数の第2の電極の各幅に応じた周期で厚さが周期的に変化する液晶層と、
    を有する光学素子。
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