JP2005215381A - ホログラム記録担体、記録再生方法及び記録再生装置 - Google Patents

ホログラム記録担体、記録再生方法及び記録再生装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 小型化が可能なホログラム記録担体へのホログラム記録方法を提供する。
【解決手段】 ホログラム記録方法は、可干渉性の参照光ビームを記録情報に応じて空間的に変調して信号光ビームを生成し、信号光ビームを、光感応材料からなる記録媒体から入射光処理領域へ通過するように、記録媒体に照射して、記録媒体における信号光ビームの0次光及び回折光が干渉する部位に光干渉パターンによる回折格子の領域を形成する記録工程と、を含むホログラム記録方法であって、記録媒体の信号光ビームの入射側の反対側において記録媒体を透過して入射された信号光ビームの0次光の偏光面及び回折光の偏光面を互いに異ならしめる入射光処理領域を設けた。
【選択図】 図2

Description

本発明は光感応材料からなる記録媒体いわゆるホログラフィックメモリに関し、特にホログラフィックメモリを利用するホログラム記録再生方法及び光情報記録再生装置に関する。
ホログラムの原理を利用したデジタル情報記録システムとして、体積ホログラフィック記録システムが知られている。このシステムの特徴は、記録情報をフォトリフラクティブ材料などの光感応材料からなる記録媒体に屈折率の変化として記録することである。
従来のホログラム記録再生方法の1つにフーリエ変換を用いて記録再生する方法がある。
図1に示すように、従来の4f系ホログラム記録再生装置において、レーザ光源LEDから発せられたレーザ光ビーム12の参照光ビームは、ビームスプリッタ13において光12a、12bとに分割される。光12aは、ビームエキスパンダBXでビーム径を拡大されて、平行光として、透過型のTFT液晶表示装置(LCD)のパネルなどの空間光変調器SLMに照射される。空間光変調器SLMは、エンコーダーで信号変換された記録すべき情報を電気信号として受け取って、2次元データすなわち平面上に明暗の2次元ドットパターンなどの記録情報を形成する。光12aは、空間光変調器SLMを透過すると、光変調されて、データ信号成分を含む信号光ビームとなる。ドットパターン信号成分を含んだ信号光ビーム12aは、その焦点距離fだけ離しておいたフーリエ変換レンズ16を通過してドットパターン信号成分がフーリエ変換されて、記録媒体10内に集光される。一方、ビームスプリッタ13において分割された参照光ビーム12bは、参照光としてミラー18、19によって記録媒体10内に導かれて、信号光ビーム12aの光路と記録媒体10の内部で交差し干渉して光干渉パターンを形成し、光干渉パターン全体を屈折率の変化などの回折格子として記録する。
このように、コヒーレントな平行光で照明されたドットパターンデータからの回折光をフーリエ変換レンズで結像し、その焦点面すなわちフーリエ面上の分布に直してフーリエ変換の結果の分布をコヒーレントな参照光と干渉させてその干渉縞を焦点近傍の記録媒体に記録する。1ページ目の記録が終了したら、回動ミラー19を所定量回転し、かつ、その位置を所定量平行移動させ記録媒体10に対する参照光ビーム12bの入射角度を変化させ、2ページ目を同じ手順で記録する。このように逐次記録を行うことにより角度多重記録を行う。
一方で、再生時には逆フーリエ変換を行いドットパターン像を再生する。情報再生においては、図1に示すように、例えば、空間光変調器SLMによって信号光ビーム12aの光路を遮断して、参照光ビーム12bのみを記録媒体10へ照射する。再生時には、再生するページを記録した時の参照光と同じ入射角度になるように、ミラーの位置と角度をミラーの回動と直線移動を組み合わせで変化させ制御する。参照光ビーム12bが照射された記録媒体10の信号光ビーム12aの入射側の反対側には、記録された信号光を再現した再生波が現れる。この再生波を逆フーリエ変換レンズ16aに導いて、逆フーリエ変換するとドットパターン信号を再現することができる。さらに、このドットパターン信号を焦点距離位置の像検出センサ20によって受光して、電気的なデジタルデータ信号に再変換した後、デコーダ26に送ると、元のデータが再生される。
従来は記録媒体内のある体積中に情報を高密度で記録するために角度多重や、波長多重を用いて数mm角程度の体積中に多重記録を行なっていた(特許文献1参照)。参照光及び信号光が同じ側から所定角度で交差して入射するような記録媒体システムでは、情報の再生時において、再生用参照光と再生光との分離が困難である。そのため再生信号の読み取り性能が劣化してしまう問題がある。また、迷光防止手段が必要になりシステムの小型化に不利である。
特開2001−184637号公報。
そこで、本発明の解決しようとする課題には、小型化が可能なホログラム記録担体へのホログラム記録及び再生方法並びにホログラムの記録及び/又は再生の装置を提供することが一例として挙げられる。
請求項1記載のホログラム記録担体は、可干渉性の光ビームの照射による回折格子によって情報の記録又は再生が行われるホログラム記録担体であって、光感応材料からなる記録媒体部と、前記記録媒体部の前記光ビームの入射側の反対側に設けられかつ前記記録媒体部を透過して入射された前記光ビームの0次光の偏光面及び回折光の偏光面を異ならしめる入射光処理領域部と、を有することを特徴とする。
請求項14のホログラム記録方法は、可干渉性の参照光ビームを記録情報に応じて空間的に変調して信号光ビームを生成し、前記信号光ビームを、光感応材料からなる記録媒体部から前記入射光処理領域部へ通過するように、前記記録媒体部に照射して、前記記録媒体部における前記信号光ビームの0次光及び回折光が干渉する部位に光干渉パターンによる回折格子の領域を形成する記録工程と、を含むホログラム記録方法であって、前記記録媒体部の前記信号光ビームの入射側の反対側において前記記録媒体部を透過して入射された前記信号光ビームの0次光の偏光面及び回折光の偏光面を互いに異ならしめる入射光処理領域部を設けたことを特徴とする。
請求項27のホログラム再生方法は、可干渉性の参照光ビームを記録情報に応じて空間的に変調して信号光ビームを生成し、前記信号光ビームを、光感応材料からなる記録媒体部から前記入射光処理領域部へ通過するように前記記録媒体部に照射して、前記記録媒体部における前記信号光ビームの0次光及び回折光が干渉する部位に光干渉パターンによる回折格子の領域を形成する記録工程と、により記録された記録情報を再生するホログラム再生方法であって、
前記記録媒体部を透過する光ビームの0次光の偏光面及び回折光の偏光面を異ならしめる入射光処理領域部を設けること、並びに
形成された前記回折格子の領域に、前記参照光ビームを、前記記録媒体部から前記入射光処理領域部へ通過するように前記回折格子の領域に照射して前記信号光ビームに対応する再生波を生ぜしめる再生工程と、
前記参照光ビームと前記再生波とを分離する工程と、を含むことを特徴とする。
請求項38のホログラム装置は、回折格子の領域として記録情報を記録及び/又は前記回折格子の領域から記録情報を再生するホログラム装置であって、
光感応材料からなる記録媒体部とこれを透過する光ビームの0次光の偏光面及び回折光の偏光面を異ならしめる入射光処理領域部とを有するホログラム記録担体を、装着自在に保持する支持部と、
可干渉性の参照光ビームを発生する光源と、
記録情報に応じて前記参照光ビームを空間的に変調して信号光ビームを生成する空間光変調器を含む信号光生成部と、
前記信号光ビームを、前記記録媒体部から前記入射光処理領域部へ通過するように前記記録媒体部に照射して、前記記録媒体部における前記信号光ビームの0次光及び回折光が干渉する部位に光干渉パターンによる回折格子の領域を形成し、並びに、前記参照光ビームを、前記記録媒体部から前記入射光処理領域部へ通過するように前記回折格子の領域に照射して前記信号光ビームに対応する再生波を生ぜしめる干渉部と、
前記参照光ビームと前記再生波とを分離する分離部と、
前記再生波により結像された記録情報を検出する検出部と、を有することを特徴とする。
請求項51のホログラム装置は、回折格子の領域として記録情報を記録及び/又は前記回折格子の領域から記録情報を再生するホログラム装置であって、
光感応材料からなる記録媒体部を装着自在に保持する支持部と、
可干渉性の参照光ビームを発生する光源と、
記録情報に応じて前記参照光ビームを空間的に変調して信号光ビームを生成する空間光変調器を含む信号光生成部と、
前記信号光ビームを前記記録媒体部に照射して、前記記録媒体部内に入射かつ通過させ、前記記録媒体部における前記信号光ビームの0次光及び回折光が干渉する部位に光干渉パターンによる回折格子の領域を形成し、並びに、前記参照光ビームを前記回折格子の領域に照射して前記信号光ビームに対応する再生波を生ぜしめる干渉部と、
前記記録媒体部の前記信号光ビームの入射側の反対側に配置され、入射光の0次光の偏光面及び回折光の偏光面を異ならしめる入射光処理領域部と、
前記参照光ビームと前記再生波とを分離する分離部と、
前記再生波により結像された記録情報を検出する検出部と、を有することを特徴とする。
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照しつつ説明する。
<ホログラム記録担体>
図2は、実施形態の一例である矩形状平行平板のカード型のホログラム記録担体11を示す。ホログラム記録担体11は、記録媒体10と、光入射側の反対側に設けられた入射光処理領域Rとが一体化して結合して構成されている。ホログラム記録担体11は、可干渉性光ビームが記録媒体10を通過し、その入射側と反対側に焦点を持ち集光できるように、入射光処理領域Rが光ビームのビームウエストの位置又は近傍(光軸上)に位置するように用いられる。入射光処理領域Rは、入射光ビームの0次光を処理するための0次光処理領域R1と、入射光ビームの回折光(光軸上)を処理するための回折光処理領域R2とからなり、これらが入射光ビームの0次光の偏光面及び回折光の偏光面を異ならしめる処理をする。なお、ホログラム記録担体は、図示しないが、カード以外にディスクなど様々な形状で形成されてもよい。
可干渉入射光ビームが空間光変調器などで光変調された場合に0次光及び回折光が生じ、無変調の場合には0次光が生じる。ホログラム記録に用いる信号光ビームは、空間的な変調によらず常に同じ波面となる0次光と、空間的な変調に応じた回折光とからなり、ホログラム再生に用いる参照光ビームは、空間的な変調によらず常に同じ波面となる0次光からなる。
入射光処理領域Rへの入射光ビームの0次光及び回折光の偏光面を異ならしめるためには、それぞれを受光する0次光処理領域R1及び回折光処理領域R2を空間的に分離しておく必要がある。また、0次光処理領域R1及び回折光処理領域R2のいずれかを、光ビームの少なくとも回折光を記録媒体に反射するか、透過させるようにすることができる。
まず、入射光処理領域Rが光ビームの少なくとも回折光を記録媒体に反射する領域を有する場合には、次の態様がある。
(1)入射光処理領域Rを、光ビームの0次光をその偏光面を回転せしめて反射する0次光処理領域R1と、光ビームの回折光をその偏光面を回転させずに反射する回折光処理領域R2とにする。
(2)入射光処理領域Rを、光ビームの0次光をその偏光面を回転させずに反射する0次光処理領域R1と、光ビームの回折光をその偏光面を回転せしめて反射する回折光処理領域R2とにする。
(3)入射光処理領域Rを、光ビームの0次光をその偏光面を回転させずに透過、散乱、偏向又は吸収する0次光処理領域R1と、光ビームの回折光をその偏光面を回転せしめて反射する回折光処理領域R2とにする。
(4)入射光処理領域Rを、光ビームの0次光を、その偏光面を第1の回転角度で回転せしめて反射する0次光処理領域R1と、光ビームの回折光を、その偏光面を第2の回転角度でその偏光面を回転せしめて反射する回折光処理領域R2とにする。
つぎに、入射光処理領域Rが光ビームの少なくとも回折光を透過させる領域を有する場合には、次の態様がある。
(5)入射光処理領域Rを、光ビームの0次光をその偏光面を回転せしめて透過させる0次光処理領域R1と、光ビームの回折光をその偏光面を回転させずに透過させる回折光処理領域R2とにする。
(6)入射光処理領域Rを、光ビームの0次光をその偏光面を回転させずに透過させる0次光処理領域R1と、光ビームの回折光をその偏光面を回転せしめて透過させる回折光処理領域R2とにする。
(7)入射光処理領域Rを、光ビームの0次光をその偏光面を回転させずに散乱、偏向、反射又は吸収する0次光処理領域R1と、光ビームの回折光をその偏光面を回転せしめて透過させる回折光処理領域R2とにする。
(8)入射光処理領域Rを、光ビームの0次光を、その偏光面を第1の回転角度で回転せしめて透過させる0次光処理領域R1と、光ビームの回折光を、その偏光面を第2の回転角度でその偏光面を回転せしめて透過させる回折光処理領域R2とにする。
記録媒体10には、これを通過する光により情報の記録又は再生可能となるように、光学干渉パターンを保存できる光感応材料として、例えばフォトリフラクティブ材料や、ホールバーニング材料、フォトクロミック材料など光学干渉パターンを保存できる光感応材料が用いられる。光干渉パターンによる回折格子のホログラムは記録媒体10の光入射側に主に記録される。
入射光処理領域Rの0次光処理領域R1又は回折光処理領域R2における入射光ビームの偏光面を回転せしめる材料としては、分子構造、結晶構造の非対称性により互いに直交する偏光に対する屈折率が異なる旋光性物質が用いられる。旋光性物質としては水晶、液晶、カー効果材料などがある。光学活性を示す旋光性物質からなる光学回転膜は、互いに垂直な電気ベクトル(偏光成分)からなる入射光が通過したときこの2成分間に所定の位相差を与える。この位相差は(2π/λ)(|ne−no|)d{ただし、λは真空中波長、ne及びnoは2つの偏光成分に対する光学回転膜の屈折率、並びにdは光学回転膜の膜厚をしめす}である。光学回転膜は位相板として機能し、例えば、1軸性結晶である水晶を結晶軸に平行で切り、入射光に位相差(リターデーション)を与える光学素子、すなわち特定の波長の光が通過する際、S偏光とP偏光との間に位相差を生ぜしめる複屈折素子として知られ、1/4波長板、1/2波長板として機能する。例えば、1/4波長板として機能する光学回転膜は、膜の光学軸(結晶軸)に対して入射光の1つの偏光面が角度45度であるように配置する場合、直線偏光を円偏光に変換できる。1/2波長板ではその主軸方向に対して所定角度θで振動する直線偏光を入射させると、射出光は180°−2θだけ回転するので、1/2波長板を角度αだけ光線光軸の周りを回転させると、射出光の偏向面を2αだけ回転させる旋光子として機能する。かかる光学回転膜の一例は、特定の波長に対応してそれぞれに厚みを設定して研磨した2枚の水晶板(人工水晶など)の結晶の光学軸を直交させ積層した構造を有する。また、光学回転膜は無機材料の他にポリイミドなどの有機材料によっても構成できる。構成材料のもつ複屈折量は波長により異なりその位相差も変動するので、所定の位相差を得るためには使用波長に合わせて選択する必要がある。
入射光処理領域Rの0次光処理領域R1又は回折光処理領域R2における入射光ビームを反射する材料としては、Al、Au、Ag又はそれらの合金が挙げられる。反射膜としては金属のほかに誘電体多層膜としても形成できる。
よって、入射光をその偏光面を回転せしめて反射する領域の場合は、偏光面を回転せしめる光学回転膜と、これの記録媒体10とは反対側の面に反射膜と、を組み合わせて構成する。
入射光処理領域Rの0次光処理領域R1又は回折光処理領域R2における入射光ビームを透過させる材料としては、使用する波長に対する透過率が他方処理領域より高い材料であれば有機又は無機の材料を問わない。また、透過材料からなる光透過膜を設けずに記録媒体10の露出した表面を処理領域とすることもできる。
入射光処理領域Rの0次光処理領域R1又は回折光処理領域R2における入射光ビームを吸収する材料としては、使用する波長に対する吸光度が他方処理領域より高い有機又は無機材料が用いられる。
入射光処理領域Rの0次光処理領域R1又は回折光処理領域R2における入射光ビームの散乱又は偏向については、入射光ビームを記録媒体10の内部に反射せしめる作用が必要であるので、入射光処理領域Rの反射膜を記録媒体10とは反対側の面に設け、記録媒体10との界面に粗面、曲面又は傾斜面(法線に対して傾斜)が設けられる。よって、入射光を散乱又は偏向せしめて反射する領域の場合は、記録媒体10とは入射反対側の面に粗面、曲面又は傾斜面の反射膜で構成する。
またさらに、入射光処理領域Rの一部、例えば0次光処理領域R1に、線状のトラックを有するようにする。このトラックは、記録媒体における入射光処理領域の位置情報を有することが好ましい。光ビームのトラッキングサーボ制御などに用いることができるからである。
このように、本実施形態のホログラム記録担体では、記録時に別経路の参照光を用いず、その代わりに、信号光のみを記録媒体へ入射させて、信号光の0次光と回折光との干渉により回折格子を生成して記録し、参照光(0次光)照射のみでかかる回折格子から信号光を再生するとともに信号光を参照光から分離することができる。そのために、記録媒体の入射光ビーム照射側の反対側には、入射光の0次光と回折光とを分離しかつ、それら偏光面を互いに異ならしめる入射光処理領域が設けられている。
<第1実施例>
上記(1)の態様である本実施形態のホログラム記録担体の情報の記録及び/又は再生用のホログラム装置の一例であるホログラム記録再生装置を図3に示す。
光源LEDには、例えば近赤外レーザ光波長850nmのDBR(Distributed Bragg
Reflector)レーザを用いる。参照光ビーム12の光路上には、シャッタSHs、ビームエキスパンダBX、空間光変調器SLM、ハーフミラーHM、偏光ビームスプリッタ15、集光レンズ160が配置されている。シャッタSHsはコントローラ32に制御され、記録媒体への光ビームの照射時間を制御する。
ビームエキスパンダBXは、シャッタSHsを通過した参照光ビーム12の径を拡大して平行光線とし空間光変調器SLMに入射するように照射する。
空間光変調器SLMは、エンコーダ25より供給され電気的なデータ(2次元ドットパターンデータ)を受けて、明暗のドットマトリクス信号を表示する。参照光ビームは、データが表示されている空間光変調器SLMを通過すると光変調されて、データをドットマトリクス成分として含む信号光ビーム12aとなる。
ハーフミラーHMは像検出センサ20へ再生波を導くため設けられている。ハーフミラーHMは再生波を像検出センサ20に送り得る位置に配置されている。像検出センサ20は焦点距離位置に配置され、電荷結合素子CCDや相補型金属酸化膜半導体装置などのアレイなどから構成される。
偏光ビームスプリッタ15は後述する再生波を、参照光ビーム12の光路から分離して像検出センサ20へ供給する分離部である。偏光ビームスプリッタ15は再生波と参照光を分離する分離手段として設けられている。
集光レンズ160は、偏光ビームスプリッタ15を透過した信号光ビーム12aのドットマトリクス成分をフーリエ変換するとともに、ホログラム記録担体11の記録媒体10の装着位置の後方(入射光処理領域)に焦点を結ぶように集光する。集光レンズ160により、シャッタSHsが開いたとき、信号光ビーム12a又は参照光ビーム12が記録媒体10の主面に所定入射角度例えば零度で照射される。空間光変調器SLM及び像検出センサ20は、集光レンズ160の焦点距離に配置されている。
さらに、像検出センサ20にはデコーダ26が接続される。デコーダ26はコントローラ32へ接続される。なお、あらかじめホログラム記録担体11にフォトリフラクティブ材料の種類に対応した標識を付してある場合、ホログラム記録担体11がこれを移動させる支持部である可動ステージ60上に装着されると、コントローラ32は適当なセンサにより自動的にこの標識を読み取り、ホログラム記録担体11の移動制御や記録媒体10に適した記録再生制御を行うこともできる。
<記録再生の原理>
上記(1)の態様である本実施形態を例にして、ホログラム記録担体の記録再生の原理を、P偏光光源を用いた場合について説明する。
図4に示す可動ステージ上に装着されたホログラム記録担体は、記録媒体10に、その信号光12a入射側の反対側に設けられた入射光処理領域Rが一体化して結合して構成されている。
入射光処理領域Rは、光ビームの0次光をその偏光面を回転せしめかつ反射する0次光処理領域R1RRと、光ビームの回折光をその偏光面を回転させずに反射する回折光処理領域R2Rとからなる。0次光処理領域R1RRは例えば、1/4波長板として機能する光学回転膜111とこれに積層された反射膜112とからなる。回折光処理領域R2Rは光透過膜110とこれに積層された反射膜112とからなる。また、回折光処理領域R2Rは光透過膜110を省略し、反射膜112のみで構成できる。
記録時には、図5に示すように、P偏光の信号光12a(0次光zP及び回折光rP)は偏光ビームスプリッタ15を透過し、集光レンズ160により集光され、ホログラム記録担体の記録媒体10を透過し、0次光処理領域R1RRとその近傍の回折光処理領域R2Rを照射する。
0次光zPは、0次光処理領域R1RRの光学回転膜111に入射、透過した時点で円偏光に変換され、さらに反射膜112で反射され、再び光学回転膜111を透過する。この時点で0次光は入射した偏光面の方向とは90度異なる偏光面の方向のS偏光反射0次光zSとなる。S偏光反射0次光zSが記録媒体10を戻るように透過し、偏光ビームスプリッタ15で反射される。
一方、信号光の回折光rPは回折光処理領域R2Rの反射膜112で反射されるが、その偏光面は回転せず、P偏光反射回折光rPとして記録媒体10を透過し、偏光ビームスプリッタ15をも透過する。
ホログラムの記録は0次光と回折光の偏光面の方向が同一の場合に可能であるので、記録媒体10内で干渉するのは、共に入射するP偏光の0次光zP及び回折光rPの一組(回折格子P1)と、入射するP偏光0次光zPと反射するP偏光反射回折光rPの一組(回折格子P2)と、である。これらの干渉によって記録されるホログラムは略同一位置で作られるホログラムの2つが多重される。図5では、各光干渉パターン形成の理解を容易にするために、ホログラム記録における回折光の伝播方向を白抜き矢印で示し、0次光の伝播方向を暗色の矢印で示してある。
再生時には、図6に示すように、P偏光の参照光(0次光)12が上記同一光路で偏光ビームスプリッタ15を透過し、集光レンズ160により集光され、ホログラム記録担体の記録媒体10を透過し、0次光処理領域R1RRを照射する。ここでP偏光の参照光は反射膜112を介し光学回転膜111を往復で透過することにより、S偏光反射0次光zSとなり、これが記録媒体10を戻るように透過し、偏光ビームスプリッタ15で反射され光路が逸れる。なお、S偏光反射0次光zSの回折格子への照射では、再生波は生じない。P偏光0次光zPとS偏光反射0次光zSでは伝搬方向が異なるからである。
P偏光の参照光(0次光)により2つのホログラムからそれぞれ再生波が発生する。発生した再生波には少なくとも記録された信号光と同じ回折光の成分が含まれている。共に入射するP偏光の0次光zP及び回折光rPに起因するホログラム(回折格子P1)からの再生波RrPは、P偏光として光源方向とは反対(すなわち入射順方向)に向かって発生する。そして、このP偏光再生波RrPは、回折光処理領域R2Rの反射膜112で反射されるが、その偏光面は回転せず、P偏光反射再生波RrPとして記録媒体10を透過し集光レンズ160により平行光とされ、偏光ビームスプリッタ15をも透過する。よって、P偏光反射再生波RrPはハーフミラーHMで一部反射されて像検出センサに受光される。
一方、入射するP偏光0次光zPと反射するP偏光反射回折光rPに起因するホログラム(回折格子P2)からの再生波RrPは、P偏光として光源方向(すなわち入射反対方向)に向かって発生するので偏光ビームスプリッタ15を透過して、ハーフミラーHMを経て同様に像検出センサに受光される。
このようにP偏光再生波RrPと再生用の参照光とが分離できるため、再生波を受光する像検出センサに不要な参照光が入ることがない。
さらに、記録時の信号光(0次光及び回折光)がS偏光である場合も、偏光ビームスプリッタなどの配置向きを変更すれば記録再生動作は、記録時の信号光(0次光及び回折光)がP偏光である場合と同様に実行できる。よって、この実施形態では、光源からの光ビームの偏光状態は限定されない。記録時の光源の偏光状態、成分にかかわらず、再生時には、参照光(0次光)と再生波が分離できる。
<ホログラム記録再生装置の記録動作>
まず、図3に示す記録媒体10を保持している可動ステージ60をコントローラ32で位置制御して、対象としている記録媒体10を所定記録位置に移動する。
次に、記録信号をエンコーダ25より空間光変調器SLMへ送出し、空間光変調器SLMが記録情報に対応したパターンを表示する。
次に、シャッタSHsを開放して参照光ビーム12を空間光変調器SLMに照射する。参照光ビーム12が記録情報に対応したパターンが表示されている空間光変調器SLMにより空間的に変調され、信号光ビーム12a(0次光及び回折光)が生成される。生成された信号光ビーム12aがハーフミラーHM及び偏光ビームスプリッタ15を通過して記録媒体10へ照射され、記録が開始される。
記録媒体10に照射された信号光ビーム12aにより、その0次光と回折光との間で光干渉パターンが生じ、これに対応した回折格子P1、P2が上記のようにフォトリフラクティブ効果により記録媒体10内に記録される。
記録媒体10への記録終了後、コントローラ32によりシャッタSHsを閉鎖する。
記録媒体10の所定記録位置での記録が終了したら、記録媒体10を所定量移動し(図3のy方向へ)、記録媒体10に対する信号光ビーム12aの位置を他の所定記録位置に変化させ、先の記録手順と同じ手順で記録する。このように逐次記録を行うことにより記録媒体10に記録を行う。
図7は光源側から信号光ビーム12aの光軸方向から見た空間光変調器SLMと記録媒体10の入射光処理領域Rとを並べて示した図である。図7に示すように、記録媒体10入射側の反対側に設けられた入射光処理領域Rの0次光処理領域R1はトラックなすように画定されている。トラック状の0次光処理領域R1は図7のy方向へ伸長している。トラック状の0次光処理領域R1は間欠的に複数を線上に並べて設けることができ、これによって、0次光処理領域R1の記録媒体10における位置情報をトラック状の0次光処理領域R1に担持させることができる。トラック状の0次光処理領域R1の複数を所定ピッチで平行に並設して、トラッキングサーボ制御に供することもできる。
記録媒体10及び空間光変調器SLMは、トラック状の0次光処理領域R1の伸長方向DR1と空間光変調器SLMの画素マトリクスの行の伸長方向DSLMとが所定角度θ(θ≠0)で交差するように、相対的に配置されている。他に、記録媒体10及び空間光変調器SLMの角度設定に、マトリクスの列の伸長方向を利用しても良い。この記録媒体10及び空間光変調器SLMの角度設定の構成は以下の理由による。
一般に、記録時には、記録情報に応じて各画素毎の透過/非透過となる2次元ドットパターンを表示した空間光変調器SLMに参照光ビーム12が入射され空間的に変調されて信号光ビーム12aが生成される。信号光ビーム12aはフーリエ変換レンズすなわち集光レンズ160によりフーリエ変換され、記録媒体10に入射され、フーリエ変換レンズに対応したフーリエ面FFに信号光ビーム12aの0次光及び回折光の点像としてそれぞれ結像される。
図8に示すように、空間光変調器SLMで変調された信号光ビーム12a(0次光及び回折光)では、空間光変調器の画素の繰り返し(ピッチaとする)による回折光が最高周波数成分となる。信号光ビーム12aは集光レンズ160によりフーリエ変換され、図8に示すフーリエ面FFに空間光変調器SLMによる空間的な変調に応じた空間周波数スペクトル分布光強度が生じる。
画素ピッチによる空間周波数(1/a)、信号光ビーム12aの波長(λ)、フーリエ変換レンズ(集光レンズ160)の焦点距離(f)を用いると、フーリエ面FFでの0次光と1次光の間隔(d1)はd1=(1/a)・(λ)・(f)のように表すことができる。例えば、空間光変調器の画素ピッチが10μm、信号光ビーム12aの波長530nm、集光レンズ160の焦点距離14mmである場合、フーリエ面での0次光と1次回折光との間隔(d1)は上式により、750μm程度となる。空間光変調SLMでの最高空間周波数成分は画素ピッチなので、フーリエ面FFでは信号光ビーム12aの0次光の点像からもっと離れた位置に画素ピッチに応じた点像が存在する。したがって、フーリエ面FFには信号光ビーム12aの中央の0次光と空間光変調器SLMの行方向と列方向の画素ピッチによる1次回折光と0次光とで構成される田の字型の空間内に空間光変調器の変調に応じた空間周波数スペクトル分布は存在することになる。
空間光変調器SLMの行方向に対応する回折光の点像は、フーリエ面FFが入射光処理領域Rに含まれている。トラック状の0次光処理領域R1の伸長方向DR1と空間光変調器SLMの画素マトリクスの行の伸長方向DSLMの角度θ=0度のときには、トラック状の0次光処理領域R1上に空間変調器SLMの画素マトリクスの行方向の空間周波数成分に応じた点像が結像される。
したがって空間光変調器SLMの行方向に対応する回折光は回折光処理領域R2Rで反射されないため、上述の光干渉パターンの生成において、空間光変調器SLMの行方向に応じた信号光ビーム12aの反射された回折光は存在せず、信号光ビーム12aの0次光との光干渉は生じない。すなわちトラック状の0次光処理領域R1の伸長方向DR1と空間光変調器SLMの画素マトリクスの行の伸長方向DSLMの角度θ=0度のときには、記録媒体10の回折格子P2には空間光変調器SLMの行方向に対応した回折光による情報が記録されない。
回折光のうち1次回折光を有効に利用するため、すなわち信号光ビーム12aの(空間光変調器SLMの行方向に応じた)反射された回折光と信号光ビーム12aの0次光とを光干渉させるために、記録媒体10及び空間光変調器SLMは、トラック状の0次光処理領域R1の伸長方向DR1と空間光変調器SLMの画素マトリクスの行(又は列)の伸長方向DSLMとが所定角度θ(θ≠0)で交差するように、相対的に配置されている。
<ホログラム記録再生装置の再生動作>
次に、ホログラムからの情報再生の工程手順について述べる。
まず、図3に示す記録媒体10を保持する可動ステージ60をコントローラ32で位置制御して、対象としている記録媒体10を所定記録位置に移動する。
次に、参照光ビーム12に対して空間的な変調を行わない状態すなわち全画素透過の情報をエンコーダ25より空間光変調器SLMへ送出し、全画素透過パターンを表示させる。
次に、シャッタSHsを開放して参照光ビーム12を空間光変調器SLMに照射し、そのまま参照光ビーム12を記録媒体10に照射して再生を開始する。参照光ビーム12は全透過表示の空間光変調器SLMを通過しているため変調されていない。したがって空間的な変調に応じた回折光は発生せず、参照光ビーム12は0次光成分のみとなる。
再生時の参照光ビーム12(0次光)を記録時の信号光ビーム12aと同じ角度、位置で記録媒体10に照射すると、記録媒体10内の回折格子P1、P2に照射され、再生波が発生する。参照光ビーム12は偏光ビームスプリッタ15で反射され側方に射出される。したがって、参照光ビーム12は像検出センサ20で受光されないので、記録情報の再生が容易になる。
再生波は記録媒体10の入射側から射出し、集光レンズ160及び偏光ビームスプリッタ15を通過し、ハーフミラーHMで反射され、像検出センサ20上で記録情報に応じたドットパターンを結像する。このドットパターン信号を像検出センサ20の受光器によって受光して、電気的なデジタルデータ信号に再変換した後、デコーダ26に送ると、元のデータが再生される。
次に記録媒体10の所定記録位置での再生終了後、コントローラ32によりシャッタSHsを閉鎖する。
次に記録媒体10を移動し(図3のy方向)、記録媒体10に対する参照光ビーム12の位置を他の所定記録位置に変化させ、先の再生手順と同じ手順で再生する。このように逐次再生を行うことにより記録媒体10からの情報再生を行う。
<第2実施例>
第1実施例のホログラム記録担体は、記録媒体の信号光の入射側の反対側に一体化して設けられた入射光処理領域が、0次光処理領域で0次光をその偏光面を回転せしめて反射する構成としている。これに対し、第2実施例のホログラム記録担体(上記(2)の態様)は、図9に示すように、0次光処理領域を入射0次光をその偏光面を回転させずに反射する領域R1Rとし、回折光処理領域を回折光をその偏光面を回転せしめて反射する領域R2RRとする入射光処理領域Rを備える。すなわち、入射光処理領域Rは、光ビームの回折光をその偏光面を回転せしめ反射する回折光処理領域R2RRと、光ビームの0次光をその偏光面を回転させずに反射する0次光処理領域R1Rとからなる。回折光処理領域R2RRは例えば、1/4波長板として機能する光学回転膜111とこれに積層された反射膜112とからなる。0次光処理領域R1Rは光透過膜110とこれに積層された反射膜112とからなる。また、0次光処理領域R1Rは光透過膜110を省略し、反射膜112のみで構成できる。なお、光学回転膜111として1/4波長板として機能する膜を用いているが、第1実施例及び以下の実施例でも同様であるが、これに限られず、他の位相板、波長板の機能を有する膜を用いることができる。0次光処理領域R1Rは、y方向へ伸長しているトラック構造として形成してもよい。
第2実施例であるホログラム記録再生装置は、図10に示すように、ハーフミラーHMを用いず、再生波を参照光ビーム12の光路から分離しかつ像検出センサ20へ導くように、偏光ビームスプリッタ15を設けた以外、第1実施例のものと同一である。よって、偏光ビームスプリッタ15は再生波を像検出センサ20に送り得る位置に配置されている。
第2実施例の記録再生方法を説明する。
記録工程においては、図11に示すように、信号光12a例えばP偏光(0次光zP及び回折光rP)は偏光ビームスプリッタ15を透過し、集光レンズ160により集光され、ホログラム記録担体の記録媒体10を透過し、0次光処理領域R1Rとその近傍の回折光処理領域R2RRを照射する。なお、図面においてP偏光は紙面に平行方向の、S偏光は紙面に垂直方向の振動方向が表される。
信号光の0次光zPは反射膜112で反射されるが、その偏光面は回転せず、P偏光反射0次光zPとして記録媒体10を透過し、偏光ビームスプリッタ15をも透過する。
一方、回折光rPは、回折光処理領域R2RRの光学回転膜111に入射、透過した時点で円偏光に変換され、さらに反射膜112で反射され、再び光学回転膜111を透過する。この時点で回折光は入射した偏光面の方向とは90度異なる偏光面の方向のS偏光反射回折光rSとなる。S偏光反射回折光rSが記録媒体10を戻るように透過し、偏光ビームスプリッタ15で反射され、像検出センサ20に至る。
ホログラムの記録は回折光と0次光の偏光面の方向が同一の場合に可能であるので、記録媒体10内で干渉するのは、共に入射するP偏光の回折光rP及び0次光zPの一組(回折格子P1)と、入射するP偏光0次光zPと反射するP偏光反射回折光rPの一組(回折格子P2)と、である。これらの干渉によって記録されるホログラムは略同一位置で作られるホログラムの2つが多重される。図11では、各光干渉パターン形成の理解を容易にするために、ホログラム記録における回折光の伝播方向を白抜き矢印で示し、0次光の伝播方向を暗色の矢印で示してある。
再生工程においては、図12に示すように、P偏光の参照光(0次光)12が上記同一光路で偏光ビームスプリッタ15を透過し、集光レンズ160により集光され、ホログラム記録担体の記録媒体10を透過し、0次光処理領域R1Rを照射する。ここで反射された0次光zPは反射膜112で反射されるが、その偏光面は回転せず、P偏光反射0次光zPとして記録媒体10を透過し、偏光ビームスプリッタ15をも透過する。
2つのホログラムからそれぞれ再生波が発生する。共に入射するP偏光の回折光rP及び0次光zPに起因するホログラム(回折格子P1)並びに入射するP偏光回折光rPと反射するP偏光反射0次光zPに起因するホログラム(回折格子P2)からの再生波RrPは、P偏光として光源方向とは反対(すなわち入射順方向)に向かってそれぞれ発生する。そして、これらP偏光再生波RrPは、回折光処理領域R2RRの反射膜112を介し光学回転膜111を往復で透過することにより、ホログラム記録担体から射出する時にはS偏光になる。これらS偏光再生波RrSが集光レンズ160により平行光とされ、偏光ビームスプリッタ15に至る。偏光ビームスプリッタ15は、S偏光再生波RrSを参照光(0次光)12の光路から分離し、像検出センサに供給する。このようにP偏光再生波RrPは回折光処理領域R2RRを経てS偏光再生波RrSとなり、参照光と分離できるため、再生波を受光する像検出センサに不要な0次光成分が入ることがない。
さらに、記録時の信号光(0次光及び回折光)がS偏光である場合も、偏光ビームスプリッタなどの配置向きを変更すれば記録再生動作は、記録時の信号光がP偏光である場合と同様に実行できる。よって、この実施形態では、光源からの光ビームの偏光状態は限定されない。記録時の光源の偏光状態、成分にかかわらず、再生時には、参照光(0次光)と再生波が分離できる。
<第3実施例>
さらに他の変形例のホログラム記録担体(上記(3)の態様の1つ)は、図13に示すように、信号光ビームの0次光をその偏光面を回転させずに反射する0次光処理領域R1Rの代わりに、0次光をその偏光面を回転させずに反射し記録媒体へ散乱させる0次光処理領域R1SCとを有している以外、第2実施例のホログラム記録担体と同一である。すなわち、入射光処理領域Rは、光ビームの回折光をその偏光面を回転せしめ反射する回折光処理領域R2RRと、光ビームの0次光をその偏光面を回転させずに反射散乱させる0次光処理領域R1SCとからなる。回折光処理領域R2RRは光学回転膜111とこれに積層された反射膜112とからなり、0次光処理領域R1SCは反射膜112上に形成された記録媒体へ反射突出部112aとからなる。0次光処理領域R1SCは突出面に限定されずに、凹面や粗面又は曲面でも構成できる。また、回折光処理領域R2RRの光学回転膜111は必須ではなく、0次光処理領域R1SCは反射膜と一体的に構成できる。また、0次光処理領域R1SCは、y方向へ伸長しているトラックとして形成してもよい。
0次光処理領域R1SCは、信号光ビーム12aの0次光を記録媒体10にて散乱光とし、この散乱光の偏光成分と同一偏光成分の入射回折光とによる光干渉を達成させる。
すなわち、光学回転膜111として1/4波長板として機能する膜を用い、例えばP偏光(0次光zP及び回折光rP)で記録を行う場合、ホログラムの記録は回折光と0次光の偏光面の方向が同一の場合に可能であるので、記録媒体10内で干渉するのは、共に入射するP偏光の回折光rP及び0次光zPの一組(回折格子P1)と、入射するP偏光回折光rPと反射かつ散乱するP偏光散乱0次光zPscatteredの一組(回折格子P2)と、である。これらの干渉によって記録されるホログラムは略同一位置で作られるホログラムの2つが多重される。再生は図12に示される方法と同様に、実行される。図13では、各光干渉パターン形成の理解を容易にするために、ホログラム記録における回折光の伝播方向を白抜き矢印で示し、0次光の伝播方向を暗色の矢印で示してある。
<第4実施例>
さらに、図14に第4実施例を示す。これは、第3実施例における0次光を記録媒体へ反射し散乱させる反射突出部112aを有する0次光処理領域R1SCに代えて、0次光を反射し内部に偏って偏向させる傾斜反射面112bを有する0次光処理領域R1DLを形成した以外、第3実施例のホログラム記録担体と同一である。傾斜反射面112bは、記録媒体へ反射し散乱させる反射突出部の形状を、粗面やシリンドリカル面などの曲面から、反射膜に平行でない平面と変形することで実現できる。
0次光処理領域R1DLは、信号光ビーム12aの0次光を記録媒体10のトラックの一方側に偏らせて反射して戻し、この偏向した反射光の偏光成分と同一偏光成分の入射回折光とによる光干渉を達成させる。
偏向された0次光は、記録媒体10の入射側から射出される。0次光処理領域R1DLの傾き角度の大小により集光レンズ160に戻る偏向された0次光の光量を制御できるので、集光レンズ160に光を戻さないことも可能である。
記録再生においては、光学回転膜111として1/4波長板として機能する膜を用い、例えばP偏光(0次光zP及び回折光rP)で記録を行う場合、ホログラムの記録は回折光と0次光の偏光面の方向が同一の場合に可能であるので、記録媒体10内で干渉するのは、共に入射するP偏光の回折光rP及び0次光zPの一組(回折格子P1)と、入射するP偏光回折光rPと反射かつ偏向するP偏光反射0次光zPdeflectedの一組(回折格子P2)と、である。再生は図12に示される方法と同様に、実行される。
<第5実施例>
さらに、図15に第5実施例を示す。これは、第3実施例における0次光を記録媒体へ反射し散乱させる反射突出部112aを有する0次光処理領域R1SCに代えて、0次光を吸収する吸収部112cを有する0次光処理領域R1ABを形成した以外、第3実施例のホログラム記録担体と同一である。吸収部112cは、使用波長を効率よく吸収する吸収材料を0次光処理領域R1ABの例えば凹部に充填することで実現できる。
記録再生においては、光学回転膜111として1/4波長板として機能する膜を用い、例えばP偏光(0次光zP及び回折光rP)で記録を行う場合、ホログラムの記録は回折光と0次光の偏光面の方向が同一の場合に可能であるので、記録媒体10内で干渉するのは、共に入射するP偏光の回折光rP及び0次光zPの一組(回折格子P1)だけである。再生は図12に示される方法と同様に、実行される。
<第6実施例>
さらに、図16に第6実施例を示す。これは、第3実施例における0次光を記録媒体へ反射し散乱させる反射突出部112aを有する0次光処理領域R1SCに代えて、0次光処理領域を入射0次光をその偏光面を回転させずに透過させる領域R1Tすなわち0次光が透過する透過部112dを有する0次光処理領域R1Tを形成した以外、第3実施例のホログラム記録担体と同一である。透過部112dは、光学回転膜及び反射膜を貫く貫通開口や、使用波長を効率よく透過する透過材料を0次光処理領域R1Tの例えば貫通開口部に充填することでも実現できる。
記録再生においては、光学回転膜111として1/4波長板として機能する膜を用い、例えばP偏光(0次光zP及び回折光rP)で記録を行う場合、ホログラムの記録は回折光と0次光の偏光面の方向が同一の場合に可能であるので、記録媒体10内で干渉するのは、共に入射するP偏光の回折光rP及び0次光zPの一組(回折格子P1)だけである。再生は図12に示される方法と同様に、実行される。
<第7実施例>
以上の実施例のホログラム記録担体では、記録媒体の信号光の入射側の反対側に一体化して設けられた入射光処理領域が、0次光及び回折光処理領域のいずれか一方で0次光又は回折光をその偏光面を回転せしめて反射する構成としている。これに対し、図17に示すように、第7実施例のホログラム記録担体(上記(4)の態様)は、0次光及び回折光処理領域の両者で0次光及び回折光をそれらの偏光面をそれぞれ異なった角度で回転せしめて反射するように入射光処理領域Rを構成する。すなわち、入射光処理領域Rは、入射光ビームの0次光を、その偏光面を第1の回転角度で回転せしめて反射する0次光処理領域R1RRaと、入射光ビームの回折光を、その偏光面を第2の回転角度でその偏光面を回転せしめて反射する回折光処理領域R2RRbとを有する。0次光処理領域R1RRaは、y方向へ伸長しているトラック構造として形成してもよい。
入射光処理領域Rの0次光及び回折光処理領域R1RRa、R2RRbは、それぞれ入射光ビームの偏光面を所定角度で回転せしめるように光学軸(結晶軸など)を所定方向に配向させた1/2波長板として機能する光学回転膜111a、111bと、これらに積層された反射膜112とから構成される。
記録時には、図17に示すように、空間光変調器で変調された信号光12aが記録媒体10に入射され、0次光と回折光が干渉し、ホログラムが記録される。ホログラム記録は回折光と0次光の偏光面の方向が同一の場合に可能であるので、記録媒体10内で干渉するのは、共に入射するP偏光の回折光rP及び0次光zPの一組(回折格子P1)、反射かつ偏光面が回転された回折光rBのP偏光成分及び入射するP偏光の0次光zPの一組(回折格子P2)、入射するP偏光の回折光rP及び反射かつ偏光面が回転された0次光zAのP偏光成分の一組(回折格子P3)、反射かつ偏光面が回転された回折光rB及び反射かつ偏光面が回転された0次光zAのそれぞれのP偏光成分の一組(回折格子P4)とS偏光成分の一組(回折格子P5)である。これらの干渉によって記録されるホログラムは略同一位置で多重して作られる。
再生時には、図18に示すように、参照光(0次光)12が記録媒体10に入射され、共に入射するP偏光の回折光rP及び0次光zPに起因するホログラム(回折格子P1)、反射かつ偏光面が回転された回折光rBのP偏光成分及び入射するP偏光の0次光zPに起因するホログラム(回折格子P2)からの再生波RrPがP偏光として光源方向とは反対側(すなわち入射順方向)に向かって発生する。そして、このP偏光再生波RrPは、反射膜112を介して光学回転膜111を往復で透過することにより、ホログラム記録担体から射出する時にはB偏光RrBになる。参照光(0次光)12は記録媒体10を透過後、入射光処理領域Rの0次光処理領域R1RRaで偏光面が回転され反射された0次光zAとして、記録媒体10に入射される。入射するP偏光の回折光rP及び反射かつ偏光面が回転された0次光zAのP偏光成分に起因するホログラム(回折格子P3)、反射かつ偏光面が回転された回折光rB及び反射かつ偏光面が回転された0次光zAのそれぞれのP偏光成分に起因するホログラム(回折格子P4)とそれぞれのS偏光成分に起因するホログラム(回折格子P5)から再生波RrAがA偏光として光源方向に向かって発生する。記録媒体10からは、再生波RrB、再生波RrAと参照光zAが射出される。これらは集光レンズ160により平行光とされ、偏光ビームスプリッタ15に至る。再生波RrB、再生波RrAと参照光zAの偏光ビームスプリッタ15のS偏光方向と同じ偏光成分が反射され、像検出センサ20に導かれる。このホログラム再生装置においては、像検出センサ20との相対位置関係を保持して像検出センサ20とともに偏光ビームスプリッタ15を参照光の光軸周りに回転制御できる回転機構RoMが設けられている。回転機構RoMにより、偏光ビームスプリッタ15のS偏光方向とB偏光再生波RrBのB偏光とが等しくなるように偏光ビームスプリッタ15の方向を合わせる。よって、再生波は偏光ビームスプリッタ15で反射して像検出センサ20で検出される。0次光処理領域R1RRaで反射した参照光(0次光)は、偏光ビームスプリッタ15で参照光のB偏光成分が反射されるが、像検出センサ20で検出される参照光量は減る。0次光処理領域R1RRaと回折光処理領域R2RRbの作用でA偏光とB偏光が直交する関係にすれば、偏光ビームスプリッタ15で参照光と再生波が分離でき、像検出センサ20で再生波の検出が容易になる。
<第8実施例>
また、上記実施形態では入射光処理領域Rの回折光処理領域R2が光を反射する形態でのホログラム記録再生を示してきたが、回折光処理領域R2が入射光を透過させる形態で用いても同等の効果を発揮できる。すなわち、回折光処理領域R2が光ビームの回折光を透過させる領域R2Tである場合も、実施形態に含まれる。
図19は第8実施例のホログラム記録再生装置を示す。これは、入射光処理領域の0次光処理領域及び回折光処理領域が入射光をほとんど透過させるホログラム記録担体から情報を再生する。ただし、ホログラム記録担体の記録媒体10においては、入射光処理領域Rを、光ビームの0次光をその偏光面を回転せしめて透過する0次光処理領域R1TRと、光ビームの回折光をその偏光面を回転させずに透過させる回折光処理領域R2Tとに分けてある(上記(5)の態様に対応する)。すなわち、0次光処理領域R1及び回折光処理領域R2の少なくとも一方を光透過性として、透過光の偏光面の方向を異ならしめて、0次光と回折光(再生波も含む)とを分離する。
このホログラム記録再生装置は、図3に示す装置のハーフミラーHMを用いず、参照光及び信号光を生成する光学系側にある偏光ビームスプリッタ15と像検出センサ20とを記録媒体10の光射出側に移動して、かかる参照光及び信号光を生成する光学系と共軸に逆フーリエ変換レンズなどの集光レンズ16aと偏光ビームスプリッタ15と像検出センサ20とを整列させて用いて、記録媒体10の射出側の入射光処理領域Rから再生波を検出する構成とした以外、図3に示す装置と同一である。
かかる本実施形態のホログラム記録担体の記録再生工程を、P偏光光源を用いた場合について説明する。
図19に示す可動ステージ上に装着されたホログラム記録担体は、記録媒体10に、その信号光12a入射側の反対側に設けられた入射光処理領域Rが一体化して結合して構成されている。
本実施形態のホログラム記録担体における入射光処理領域Rは、図20に示すように、光ビームの0次光をその偏光面を回転せしめかつ透過させる0次光処理領域R1TRと、光ビームの回折光をその偏光面を回転させずに透過させる回折光処理領域R2Tとからなる。0次光処理領域R1TRは例えば、1/2波長板として機能する光学回転膜111からなる。なお、光学回転膜111として1/2波長板に限られず、他の位相板、波長板の機能を有する膜を用いることができる。回折光処理領域R2Tは使用波長を効率よく透過する透過材料からなる光透過膜110からなる。光回転作用を要しない回折光処理領域R2Tは光透過膜を設けなくとも、記録媒体の射出表面自体でも構成できる。
記録時には、図20に示すように、P偏光の信号光12a(0次光zP及び回折光rP)は集光レンズ160により集光され、ホログラム記録担体の記録媒体10を透過し、0次光処理領域R1TRとその近傍の回折光処理領域R2Tを照射する。
0次光zPは、0次光処理領域R1TRの光学回転膜111に入射、透過した時点で、入射した偏光面の方向とは90度異なる偏光面の方向のS偏光0次光zSとなる。S偏光0次光zSは集光レンズ16aを透過し、これにより平行光となり、図19に示す偏光ビームスプリッタ15で反射され光路が逸れる。一方、信号光の回折光rPはそのままP偏光として回折光処理領域R2Tを透過し、集光レンズ16aにより平行光となり、図19に示す偏光ビームスプリッタ15も透過する。
ホログラムの記録は0次光と回折光の偏光面の方向が同一の場合に可能であるので、記録媒体10内で干渉するのは、共に入射するP偏光の0次光zP及び回折光rPの一組(回折格子P1)だけである。図20では、各光干渉パターン形成の理解を容易にするために、ホログラム記録における回折光の伝播方向を白抜き矢印で示し、0次光の伝播方向を暗色の矢印で示してある。
再生時には、図21に示すように、P偏光の参照光(0次光)12が上記記録時と同一光路で集光レンズ160により集光され、ホログラム記録担体の記録媒体10を透過し、0次光処理領域R1TRを照射する。ここでP偏光の参照光(0次光)zPは、0次光処理領域R1TRの光学回転膜111に入射、透過した時点で、入射した偏光面の方向とは90度異なる偏光面の方向のS偏光0次光zSとなる。S偏光0次光zSは集光レンズ16aを透過し、これにより平行光となり、図19に示す偏光ビームスプリッタ15で反射され光路が逸れる。
P偏光の参照光(0次光)により、共に入射するP偏光の0次光zP及び回折光rPに起因するホログラム(回折格子P1)からの再生波RrPが生じ、これは、P偏光として光源方向とは反対(すなわち入射順方向)に向かって発生する。そして、このP偏光再生波RrPは回折光処理領域R2Tをそのまま透過する。このP偏光再生波RrPは集光レンズ16aにより平行光とされ、偏光ビームスプリッタ15を透過し、像検出センサ20に至る。焦点距離位置の像検出センサ20は再生波による像を電気的なデジタルデータ信号に再変換した後、デコーダ26に送ると、元のデータが再生される。
このようにP偏光再生波RrPと再生用の参照光とが分離できるため、再生波を受光する像検出センサに不要な参照光が入ることがない。
<第9実施例>
上記第8実施例のホログラム記録担体の入射光処理領域が、0次光処理領域で0次光をその偏光面を回転せしめて透過させる構成としている。これに対し、第9実施例のホログラム記録担体(上記(6)の態様)は、図22に示すように、0次光処理領域を入射0次光をその偏光面を回転させずに透過させる領域R1Tとし、回折光処理領域を回折光をその偏光面を回転せしめて透過させる領域R2TRとする入射光処理領域Rを備える。すなわち、入射光処理領域Rは、光ビームの回折光をその偏光面を回転せしめ透過させる回折光処理領域R2TRと、光ビームの0次光をその偏光面を回転させずに透過させる0次光処理領域R1Tとからなる。回折光処理領域R2TRは例えば、1/2波長板として機能する光学回転膜111からなる。なお、光学回転膜111として1/2波長板に限られず、他の位相板、波長板の機能を有する膜を用いることができる。0次光処理領域R1Tは使用波長を効率よく透過する透過材料からなる光透過膜110からなる。この光回転作用を要しない0次光処理領域R1Tは光透過膜を設けなくとも、光学回転膜111を貫く貫通開口でも実現できる。0次光処理領域R1Tは、y方向へ伸長しているトラック構造として形成してもよい。
第9実施例の記録再生方法を説明する。
記録工程においては、図22に示すように、信号光12a例えばP偏光(0次光zP及び回折光rP)は、集光レンズ160により集光され、ホログラム記録担体の記録媒体10を透過し、0次光処理領域R1Tとその近傍の回折光処理領域R2TRを照射する。
信号光の0次光zPは、その偏光面は回転せず、P偏光0次光zPとして記録媒体10を透過し、偏光ビームスプリッタ15をも透過する。
一方、回折光rPは、回折光処理領域R2TRの光学回転膜111に入射、透過した時点で入射した偏光面の方向とは90度異なる偏光面の方向のS偏光回折光rSとなる。S偏光回折光rSが集光レンズ16aを透過し、偏光ビームスプリッタがあればこれで反射される。
ホログラムの記録は回折光と0次光の偏光面の方向が同一の場合に可能であるので、記録媒体10内で干渉するのは、共に入射するP偏光の回折光rP及び0次光zPの一組(回折格子P1)だけである。図22では、各光干渉パターン形成の理解を容易にするために、ホログラム記録における回折光の伝播方向を白抜き矢印で示し、0次光の伝播方向を暗色の矢印で示してある。
再生工程においては、図23に示すように、P偏光の参照光(0次光)12は、集光レンズ160により集光され、ホログラム記録担体の記録媒体10を透過し、0次光処理領域R1Tを照射する。ここで0次光zPはそのまま記録媒体10を透過し、偏光ビームスプリッタがあればこれをも透過する。
P偏光の参照光(0次光)により再生波が発生する。共に入射するP偏光の回折光rP及び0次光zPに起因するホログラム(回折格子P1)からの再生波RrPは、P偏光として光源方向とは反対(すなわち入射順方向)に向かって発生する。そして、P偏光再生波RrPは、回折光処理領域R2TRの光学回転膜111を透過することにより、ホログラム記録担体から射出する時にはS偏光になる。これらS偏光再生波RrSが集光レンズ16aにより平行光とされ、、偏光ビームスプリッタがあればこれで反射される。
偏光ビームスプリッタ15があれば、S偏光再生波RrSを参照光(0次光)12の光路から分離し、像検出センサに供給できる。このようにP偏光再生波RrPと参照光とが分離できるため、再生波を受光する像検出センサに不要な参照光が入ることがない。
したがって、第9実施例の媒体から情報再生するホログラム記録再生装置は、図24に示すように、S偏光再生波RrSを参照光ビーム12の光路から分離しかつ像検出センサ20へ導くように、偏光ビームスプリッタ15及び像検出センサ20を設けた以外、第8実施例のものと同一である。
<第10実施例>
図25に第10実施例(上記(7)の態様の1つ)を示す。これは、第3実施例(図13)における光ビームの回折光をその偏光面を回転せしめ反射する回折光処理領域R2RRに代えて、反射膜112を設けずに、回折光をその偏光面を回転せしめて透過させる領域R2TRを形成した以外、第3実施例のホログラム記録担体と同一である。すなわち、入射光処理領域Rは、光ビームの回折光をその偏光面を回転せしめ透過させる回折光処理領域R2TRと、光ビームの0次光をその偏光面を回転させずに反射散乱させる0次光処理領域R1SCとからなる。信号光ビーム12aの0次光のみを散乱させる0次光処理領域R1SCをトラック(y方向)に沿って内部に設けることができる。また、0次光処理領域R1SCはy方向に伸長しており、間欠的に複数を線上にして設けることができ、これによって、0次光処理領域R1SCの記録媒体10における位置情報を担持させることができる。0次光処理領域R1SCは、信号光ビーム12aの0次光を記録媒体10に散乱した状態で戻し、これと、入射0次光及び回折光による光干渉を干渉縞としてホログラム記録を達成する。
信号光ビーム12aの0次光及び回折光による記録媒体10内での回折格子の記録工程を説明する。記録媒体10に照射された信号光ビーム12aにより、その0次光及び回折光の同じP偏光間で光干渉パターンが生じ、フォトリフラクティブ効果により光干渉パターンに対応した回折格子P1が記録媒体10内に記録される。
信号光ビーム12aの0次光は入射光処理領域Rの0次光処理領域R1SCで散乱され、再び記録媒体10に0次散乱光zPscatteredとして入射される。信号光ビーム12aの回折光は入射光処理領域Rの回折光処理領域R2TRを透過し、記録媒体10の入射側の反対側に射出される。
記録媒体10内には信号光ビーム12aの散乱された0次光と回折光との同じP偏光間での光干渉パターンが生じ、フォトリフラクティブ効果により光干渉パターンに対応した回折格子P2が記録媒体10内に記録される。
したがって、図25に示す変形例において、少なくとも光干渉パターンのそれぞれに対応したフォトリフラクティブ効果による回折格子P1及びP2が記録媒体10内にホログラム記録される。図25では、各光干渉パターン形成の理解を容易にするために、ホログラム記録における回折光の伝播方向を白抜き矢印で示し、0次光の伝播方向を暗色の矢印で示してある。
次に、参照光ビーム12(0次光)による記録媒体10内での再生工程を説明する。
再生時の同じP偏光参照光ビーム12(0次光)を記録時の信号光ビームと同じ角度、位置で記録媒体10に照射すると、参照光ビーム12(0次光)は記録媒体10内の回折格子P1に照射され、記録情報に応じた回折格子P1より同じP偏光再生波が発生する。次に参照光ビーム12(0次光)は、入射光処理領域Rの0次光処理領域R1SCで散乱され、再び記録媒体10に入射される。散乱された0次光は記録媒体10内の回折格子P2に照射され、記録情報に応じた回折格子P2よりP偏光再生波が発生する。
これら再生波は、入射光処理領域Rの回折光処理領域R2TRを透過し、記録媒体10の入射側の反対側に射出され集光レンズ16aを通過する。したがって再生時には、少なくとも再生波は記録媒体10の入射側の反対側から射出され、集光レンズ16aを通過する。あとの工程は図22〜図24に示す実施形態と同じである。
散乱された0次光は、記録媒体10の入射側から射出されるので、集光レンズ16aを通過する光はほとんど無く、像検出センサ20ではほとんど受光されず、記録情報の再生が容易になる。
<第11実施例>
さらに、図26に第11実施例を示す。これは、第10実施例における0次光処理領域R1SCに代えて、0次光を反射し内部に偏って偏向させる傾斜反射面112bを有する0次光処理領域R1DLを形成した以外、第10実施例のホログラム記録担体と同一である。すなわち、入射光処理領域Rは、光ビームの回折光をその偏光面を回転せしめ透過させる回折光処理領域R2TRと、信号光ビーム12aの0次光をその偏光面を回転させずに内部に反射偏向させる0次光処理領域R1DLとからなる。0次光処理領域R1DLはトラック状に内部に設けることができ、また、間欠的に複数を線上にして設けることができる。これによって、0次光処理領域R1DLの記録媒体10における位置情報を担持させることができる。y方向へ伸長しているトラック状の0次光処理領域R1DLは、信号光ビーム12aの0次光を記録媒体10のトラックの一方側に偏らせて反射して戻し、これと、入射0次光及び回折光による光干渉を干渉縞としてホログラム記録を達成する。
記録時には、記録媒体10に照射された信号光ビーム12aにより、その0次光及び回折光のP偏光間で光干渉パターンが生じ、フォトリフラクティブ効果により光干渉パターンに対応した回折格子P1が記録媒体10内に記録される。
また、信号光ビーム12aの0次光は入射光処理領域Rの0次光処理領域R1DLで偏向かつ反射され、再び記録媒体10内に0次偏向光zPdeflectedとして入射される。信号光ビーム12aの回折光は入射光処理領域Rの回折光処理領域R2TRを透過し、記録媒体10の入射側の反対側に射出される。
記録媒体10内には信号光ビーム12aの偏向された0次光と回折光とのP偏光間での光干渉パターンが生じ、フォトリフラクティブ効果により光干渉パターンに対応した回折格子P2が記録媒体10内に記録される。
したがって、光干渉パターンのそれぞれに対応したフォトリフラクティブ効果による回折格子P1及びP2が記録媒体10内にホログラム記録される。
次に、参照光ビーム12(0次光)による記録媒体10内での再生工程を説明する。
再生時の参照光ビーム12(0次光)を記録時の信号光ビームと同じ角度、位置で記録媒体10に照射すると、参照光ビーム12(0次光)は記録媒体10内の回折格子P1に照射され、記録情報に応じた回折格子P1よりP偏光再生波が発生する。次に参照光ビーム12(0次光)は、入射光処理領域Rの0次光処理領域R1DLで偏向かつ反射され、再び記録媒体10に入射される。偏向された0次光は記録媒体10内の回折格子P2に照射され、記録情報に応じた回折格子P2よりP偏光再生波が発生する。
これらP偏光再生波は、入射光処理領域Rの回折光処理領域R2TRを透過し、記録媒体10の入射側の反対側に射出され集光レンズ16aを通過する。したがって再生時には、少なくとも再生波は記録媒体10の入射側の反対側から射出され、集光レンズ16aを通過する。あとの工程は図22〜図24の実施形態と同じである。
偏向された0次光は、記録媒体10の入射側から射出されるので、集光レンズ16aを通過する光は無いため、像検出センサ20では受光されず、記録情報の再生が容易になる。
<第12実施例>
図27に第12実施例を示す。これは、第10実施例における0次光処理領域R1SCに代えて、0次光を単に反射する反射面112を有する0次光処理領域R1Rを形成した以外、第10実施例のホログラム記録担体と同一である。すなわち、入射光処理領域Rは、光ビームの回折光をその偏光面を回転せしめ透過させる回折光処理領域R2TRと、信号光ビーム12aの0次光をその偏光面を回転させずに内部に反射させる0次光処理領域R1Rとからなる。0次光処理領域R1Rはトラック状に内部に設けることができ、また、間欠的に複数を線上にして設けることができる。これによって、0次光処理領域R1Rの記録媒体10における位置情報を担持させることができる。y方向へ伸長しているトラック状の0次光処理領域R1Rは、信号光ビーム12aの0次光を記録媒体10のトラックの一方側に偏らせて反射して戻し、これと、入射0次光及び回折光による光干渉を干渉縞としてホログラム記録を達成する。
記録時には、記録媒体10に照射された信号光ビーム12aにより、その0次光及び回折光のP偏光間で光干渉パターンが生じ、フォトリフラクティブ効果により光干渉パターンに対応した回折格子P1が記録媒体10内に記録される。
また、信号光ビーム12aの0次光は入射光処理領域Rの0次光処理領域R1Rで反射かつ反射され、再び記録媒体10内に0次反射光zPreflectedとして入射される。信号光ビーム12aの回折光は入射光処理領域Rの回折光処理領域R2TRを透過し、記録媒体10の入射側の反対側に射出される。
記録媒体10内には信号光ビーム12aの反射された0次光と回折光とのP偏光間での光干渉パターンが生じ、フォトリフラクティブ効果により光干渉パターンに対応した回折格子P2が記録媒体10内に記録される。
したがって、光干渉パターンのそれぞれに対応したフォトリフラクティブ効果による回折格子P1及びP2が記録媒体10内にホログラム記録される。
次に、参照光ビーム12(0次光)による記録媒体10内での再生工程を説明する。
再生時の参照光ビーム12(0次光)を記録時の信号光ビームと同じ角度、位置で記録媒体10に照射すると、参照光ビーム12(0次光)は記録媒体10内の回折格子P1に照射され、記録情報に応じた回折格子P1よりP偏光再生波が発生する。次に参照光ビーム12(0次光)は、入射光処理領域Rの0次光処理領域R1Rで反射され、再び記録媒体10に入射される。反射された0次光は記録媒体10内の回折格子P2に照射され、記録情報に応じた回折格子P2よりP偏光再生波が発生する。
これらP偏光再生波は、入射光処理領域Rの回折光処理領域R2TRを透過し、記録媒体10の入射側の反対側に射出され集光レンズ16aを通過する。したがって再生時には、少なくとも再生波は記録媒体10の入射側の反対側から射出され、集光レンズ16aを通過する。あとの工程は図22〜図24の実施形態と同じである。
反射された0次光は、記録媒体10の入射側から射出されるので、集光レンズ16aを通過する光は無いため、像検出センサ20では受光されず、記録情報の再生が容易になる。
<第13実施例>
さらに、図28に第13実施例を示す。これは、第10実施例における0次光処理領域R1SCに代えて、0次光を吸収する吸収部112cを有する0次光処理領域R1ABを形成した以外、第10実施例のホログラム記録担体と同一である。吸収部112cは、使用波長を効率よく吸収する吸収材料を0次光処理領域R1ABに例えば塗布したり凹部に充填することで実現できる。
記録再生においては、光学回転膜111として1/2波長板として機能する膜を用い、例えばP偏光(0次光zP及び回折光rP)で記録を行う場合、ホログラムの記録は回折光と0次光の偏光面の方向が同一の場合に可能であるので、記録媒体10内で干渉するのは、共に入射するP偏光の回折光rP及び0次光zPの一組(回折格子P1)だけである。再生は図22〜図24の実施形態と同じ方法で同様に、実行される。
<第14実施例>
図29に第14実施例(上記(8)の態様)を示す。これは、0次光及び回折光処理領域の両者で0次光及び回折光をそれらの偏光面をそれぞれ異なった角度で回転せしめて透過させるように入射光処理領域Rを構成する。すなわち、入射光処理領域Rは、入射光ビームの0次光を、その偏光面を第1の回転角度で回転せしめてA偏光として透過させる0次光処理領域R1TRaと、信号光ビーム及び参照光ビームの回折光を、その偏光面を第2の回転角度でその偏光面を回転せしめてB偏光として透過させる回折光処理領域R2TRbとを有する。0次光処理領域R1TRaは、y方向へ伸長しているトラック構造として形成してもよい。
入射光処理領域Rの0次光及び回折光処理領域R1TRa、R2TRbは、それぞれ入射光ビームの偏光面を所定角度で回転せしめるように光学軸(結晶軸など)を所定方向に配向させた1/2波長板として機能する光学回転膜111a、111bから構成される。
記録時には、図29に示すように、空間光変調器で変調された信号光12aが記録媒体10に入射され、0次光と回折光が干渉し、ホログラムが記録される。ホログラムの記録は回折光と0次光の偏光面の方向が同一の場合に可能であるので、記録媒体10内で干渉するのは、共に入射するP偏光の回折光rP及び0次光zPの一組(回折格子P1)だけである。0次光は0次光処理領域R1TRaで偏光面が回転され透過される。回折光は回折光処理領域R2TRbで偏光面が回転され透過される。
再生時には、参照光(0次光)12が記録媒体10に入射され、共に入射するP偏光の0次光zP及び回折光rPに起因するホログラム(回折格子P1)からの再生波が、P偏光再生波として光源方向とは反対(すなわち入射順方向)に向かって発生する。そして、このP偏光再生波は光学回転膜111b(回折光処理領域R2TRb)を透過することにより、ホログラム記録担体から射出する時にはB偏光になる。このB偏光再生波が集光レンズ16aにより平行光とされ、偏光ビームスプリッタに至る。
図30に示すように、偏光ビームスプリッタ15は、B偏光再生波を参照光(0次光)12の光路から分離する。この実施形態のホログラム再生装置においては、像検出センサ20との相対位置関係を保持して像検出センサ20とともに偏光ビームスプリッタ15を参照光の光軸周りに回転制御できる回転機構RoMが設けられている。回転機構RoMにより、偏光ビームスプリッタ15のS偏光方向とB偏光再生波のB偏光とが等しくなるように偏光ビームスプリッタ15の方向を合わせる。よって、再生波は偏光ビームスプリッタ15で反射して像検出センサ20で検出される。0次光処理領域R1TRaを透過した参照光(0次光)は、偏光ビームスプリッタ15で参照光のB偏光成分が反射されるが、像検出センサ20で検出される参照光量は減る。0次光処理領域R1TRaと回折光処理領域R2TRbの作用でA偏光とB偏光が直交する関係にすれば、偏光ビームスプリッタ15で参照光と再生波は分離でき、像検出センサ20で再生波の検出が容易になる。
以上、上記実施例では記録媒体10と入射光処理領域Rが一体化した形態で、ホログラム記録再生を行うことを説明してあるので、以下の表1のようにまとめることができる。
Figure 2005215381
<第15−28実施例>
記録媒体10と入射光処理領域Rが一体化した形態以外に、記録媒体10と入射光処理領域Rとを離して別体化して、入射光処理領域Rを装置側に設けても同等のホログラムの記録及び/又は再生の効果が発揮される。以下に、入射光処理領域Rを装置側に設けた実施例を示す。
図31に、入射光処理領域Rを装置側に設けた実施形態のホログラム記録再生装置を示す。記録媒体10は所定の装置のスロットから挿入されて、ホログラム記録再生装置内部の入射光処理領域Rに対して所定位置に固定される。この装置側の入射光処理領域Rは上記同様に入射光の0次光と回折光とを分離して一部の光を記録媒体10内部に戻す機能を備えている。入射光処理領域Rは、装置筐体内部においてxy方向において並進運動制御された可動ステージ60aに保持されている。ピックアップ部PUは、参照光、信号光を記録媒体10に透過させるように、入射光処理領域Rに対向して設けられている。ピックアップ部PUの内部には上記で説明した光源LED、シャッタSHs、ビームエキスパンダBX、空間光変調器SLM、ハーフミラーHM、偏光ビームスプリッタ15、集光レンズ160、像検出センサ20など光学系が設けられている。ピックアップ部PUには記録媒体10を介して入射光処理領域Rへ光ビームの合焦が可能となるように、フォーカシング及びトラッキングのサーボ制御機構(図示せず)も設けられている。入射光処理領域R及び装着されるべき記録媒体10には、これらの間のアライメントのためにそれぞれに例えば互いに嵌合する位置マーカが設けられている。
入射光処理領域Rの0次光処理領域R1は回折光処理領域R2と偏光面を異ならしめる処理をする。例えば、入射光処理領域Rは、第1実施例に対応するように、入射光の0次光をその偏光面を回転せしめかつ反射する0次光処理領域R1RRと、回折光をその偏光面を回転させずに反射する回折光処理領域R2Rとから構成できる。よって、図31に示すホログラム記録再生装置は、入射光処理領域Rが記録媒体とは別に装置側に離間して設けられた以外、図3に示す装置と同一の構成を有している。
よって、図31に示すホログラム記録再生装置の構成により、上記第1−7実施例のおのおのについて以下の表2の第15−21実施例のホログラム記録再生装置(記録媒体10と入射光処理領域Rが別体化し装置側に入射光処理領域Rを装備したもの)を作製することができる。さらに、図32に示す入射光処理領域Rを装置側に設けた実施形態のホログラム記録再生装置の構成により、上記第8−14実施例のおのおのについて以下の表2の第22−28実施例のホログラム記録再生装置(記録媒体10と入射光処理領域Rが別体化し装置側に入射光処理領域Rを装備したもの)を作製することができる。図32のホログラム記録再生装置内部において、記録媒体10が所定の装置のスロットから挿入されて、ホログラム記録再生装置内部の入射光処理領域Rに対して所定位置に固定される。この装置側の入射光処理領域Rは上記同様に記録媒体10からの入射光の0次光と回折光とを分離して少なくとも回折光を入射側の反対側に射出させる機能を備えている。入射光処理領域Rは、装置筐体内部においてxy方向において並進運動制御された可動ステージ60aに保持されている。ピックアップ部PU1は、参照光、信号光を記録媒体10に透過させるように、入射光処理領域Rに対向して設けられている。ピックアップ部PU1の内部には上記で説明した光源LED、シャッタSHs、ビームエキスパンダBX、空間光変調器SLM及び集光レンズ160など光学系が、受光部PU2の内部には偏光ビームスプリッタ15、集光レンズ16a、像検出センサ20などの光学系が設けられている。
Figure 2005215381

<第29実施例>
また、記録媒体10の形態はカードなど種々の形状で構成できるが、図33に示すように、ディスク状の記録媒体10をカートリッジCRに収納してそのケース内壁面に入射光処理領域Rを設けることもできる。ディスク状の記録媒体10中央のクランプ接合部にクランプに嵌合する媒体側位置マーカや、装置への固定用のカートリッジ側位置マーカを設けることにより、的確なアライメントが可能となる。
<その他実施例>
なお、上記実施形態では、ホログラム記録再生方法及びホログラム記録再生装置を例に説明したが、本発明は、明らかに、ホログラムの記録方法、ホログラム再生方法、ホログラム記録装置及びホログラム再生装置を含む。また、上記実施形態では、2次元データに応じて空間的に変調したいわゆる2次元変調の実施例を説明したが、本発明は1次元データに応じて空間的に変調した1次元変調のホログラム記録再生にも応用できる。
従来のホログラム記録再生システムを示す概略構成図である。 本発明によるホログラム記録担体の一例を示す概略斜視図である。 本発明による実施形態のホログラム記録再生装置を説明する概略構成図である。 本発明による実施形態のホログラム記録再生装置におけるホログラム記録担体を示す概略断面図である。 本発明による実施形態のホログラム記録再生装置における記録工程を説明する概略断面図である。 本発明による実施形態のホログラム記録再生装置における再生工程を説明する概略断面図である。 本発明による実施形態のホログラム記録担体と空間光変調器との関係を説明する概略平面図である。 本発明による実施形態のホログラム記録担体と空間光変調器との関係を説明する概略斜視図である。 本発明による他の実施形態のホログラム記録再生装置におけるホログラム記録担体を示す概略断面図である。 本発明による他の実施形態のホログラム記録再生装置を説明する概略構成図である。 本発明による他の実施形態のホログラム記録再生装置における記録工程を説明する概略断面図である。 本発明による他の実施形態のホログラム記録再生装置における再生工程を説明する概略断面図である。 本発明による他の実施形態のホログラム記録再生装置における記録工程を説明する概略断面図である。 本発明による他の実施形態のホログラム記録再生装置における記録工程を説明する概略断面図である。 本発明による他の実施形態のホログラム記録再生装置における記録工程を説明する概略断面図である。 本発明による他の実施形態のホログラム記録再生装置における記録工程を説明する概略断面図である。 本発明による他の実施形態のホログラム記録再生装置における記録工程を説明する概略断面図である。 本発明による他の実施形態のホログラム記録再生装置における再生工程を説明する概略断面図である。 本発明による他の実施形態のホログラム記録再生装置を説明する概略構成図である。 本発明による他の実施形態のホログラム記録再生装置における記録工程を説明する概略断面図である。 本発明による他の実施形態のホログラム記録再生装置における再生工程を説明する概略断面図である。 本発明による他の実施形態のホログラム記録再生装置における記録工程を説明する概略断面図である。 本発明による他の実施形態のホログラム記録再生装置における再生工程を説明する概略断面図である。 本発明による他の実施形態のホログラム記録再生装置を説明する概略構成図である。 本発明による他の実施形態のホログラム記録再生装置における記録工程を説明する概略断面図である。 本発明による他の実施形態のホログラム記録再生装置における記録工程を説明する概略断面図である。 本発明による他の実施形態のホログラム記録再生装置における記録工程を説明する概略断面図である。 本発明による他の実施形態のホログラム記録再生装置における記録工程を説明する概略断面図である。 本発明による他の実施形態のホログラム記録再生装置における記録工程を説明する概略断面図である。 本発明による他の実施形態のホログラム記録再生装置を説明する概略構成図である。 本発明による他の実施形態のホログラム記録再生装置を示す概略斜視図である。 本発明による他の実施形態のホログラム記録再生装置を示す概略斜視図である。 本発明による他の実施形態のホログラム記録再生装置における記録媒体カートリッジを示す概略斜視図である。
符号の説明
10 記録媒体
11 ホログラム記録担体
15 偏光ビームスプリッタ
20 像検出センサ
25 エンコーダ
26 デコーダ
32 コントローラ
16a,160 集光レンズ
112 反射膜
112a 突出部
112b 傾斜反射面
112c 吸収部
112d 透過部
LED 光源
SHs シャッタ
BX ビームエキスパンダ
SLM 空間光変調器
HM ハーフミラー
R1 0次光処理領域
R2 回折光処理領域
PU ピックアップ部

Claims (63)

  1. 可干渉性の光ビームの照射による回折格子によって情報の記録又は再生が行われるホログラム記録担体であって、光感応材料からなる記録媒体部と、前記記録媒体部の前記光ビームの入射側の反対側に設けられかつ前記記録媒体部を透過して入射された前記光ビームの0次光の偏光面及び回折光の偏光面を異ならしめる入射光処理領域部と、を有することを特徴とするホログラム記録担体。
  2. 前記入射光処理領域部は、前記光ビームの少なくとも回折光を前記記録媒体部に反射する領域を有することを特徴とする請求項1記載のホログラム記録担体。
  3. 前記入射光処理領域部は、前記光ビームの0次光をその偏光面を回転せしめて反射する0次光処理領域部と、前記光ビームの回折光を反射する回折光処理領域部とを有することを特徴とする請求項2記載のホログラム記録担体。
  4. 前記入射光処理領域部は、前記光ビームの0次光を反射する0次光処理領域部と、前記光ビームの回折光をその偏光面を回転せしめて反射する回折光処理領域部とを有することを特徴とする請求項2記載のホログラム記録担体。
  5. 前記入射光処理領域部は、前記光ビームの0次光を透過、散乱、偏向又は吸収する0次光処理領域部と、前記光ビームの回折光をその偏光面を回転せしめて反射する回折光処理領域部とを有することを特徴とする請求項2記載のホログラム記録担体。
  6. 前記入射光処理領域部は、前記光ビームの0次光を、その偏光面を第1の回転角度で回転せしめて反射する0次光処理領域部と、前記光ビームの回折光を、その偏光面を第2の回転角度でその偏光面を回転せしめて反射する回折光処理領域部とを有することを特徴とする請求項2記載のホログラム記録担体。
  7. 前記入射光処理領域部は、前記光ビームの少なくとも回折光を透過させる領域を有することを特徴とする請求項1記載のホログラム記録担体。
  8. 前記入射光処理領域部は、前記光ビームの0次光をその偏光面を回転せしめて透過させる0次光処理領域部と、前記光ビームの回折光を透過させる回折光処理領域部とを有することを特徴とする請求項7記載のホログラム記録担体。
  9. 前記入射光処理領域部は、前記光ビームの0次光を透過させる0次光処理領域部と、前記光ビームの回折光をその偏光面を回転せしめて透過させる回折光処理領域部とを有することを特徴とする請求項7記載のホログラム記録担体。
  10. 前記入射光処理領域部は、前記光ビームの0次光を散乱、偏向、反射又は吸収する0次光処理領域部と、前記光ビームの回折光をその偏光面を回転せしめて透過させる回折光処理領域部とを有することを特徴とする請求項7記載のホログラム記録担体。
  11. 前記入射光処理領域部は、前記光ビームの0次光を、その偏光面を第1の回転角度で回転せしめて透過させる0次光処理領域部と、前記光ビームの回折光を、その偏光面を第2の回転角度でその偏光面を回転せしめて透過させる回折光処理領域部とを有することを特徴とする請求項7記載のホログラム記録担体。
  12. 前記入射光処理領域部はその一部に線状のトラックを有することを特徴とする請求項1〜11記載のホログラム記録担体。
  13. 前記トラックは、前記記録媒体部における前記入射光処理領域部の位置情報を有することを特徴とする請求項12記載のホログラム記録担体。
  14. 可干渉性の参照光ビームを記録情報に応じて空間的に変調して信号光ビームを生成し、前記信号光ビームを、光感応材料からなる記録媒体部から前記入射光処理領域部へ通過するように、前記記録媒体部に照射して、前記記録媒体部における前記信号光ビームの0次光及び回折光が干渉する部位に光干渉パターンによる回折格子の領域を形成する記録工程と、を含むホログラム記録方法であって、前記記録媒体部の前記信号光ビームの入射側の反対側において前記記録媒体部を透過して入射された前記信号光ビームの0次光の偏光面及び回折光の偏光面を互いに異ならしめる入射光処理領域部を設けたことを特徴とするホログラム記録方法。
  15. 前記入射光処理領域部は、前記信号光ビームの少なくとも回折光を前記記録媒体部に反射する領域を有することを特徴とする請求項14記載のホログラム記録方法。
  16. 前記入射光処理領域部は、前記信号光ビームの0次光をその偏光面を回転せしめて反射する0次光処理領域部と、前記信号光ビームの回折光を反射する回折光処理領域部とを有することを特徴とする請求項15記載のホログラム記録方法。
  17. 前記入射光処理領域部は、前記信号光ビームの0次光を反射する0次光処理領域部と、前記信号光ビームの回折光をその偏光面を回転せしめて反射する回折光処理領域部とを有することを特徴とする請求項15記載のホログラム記録方法。
  18. 前記入射光処理領域部は、前記信号光ビームの0次光を透過、散乱、偏向又は吸収する0次光処理領域部と、前記信号光ビームの回折光をその偏光面を回転せしめて反射する回折光処理領域部とを有することを特徴とする請求項15記載のホログラム記録方法。
  19. 前記入射光処理領域部は、前記信号光ビームの0次光を、その偏光面を第1の回転角度で回転せしめて反射する0次光処理領域部と、前記信号光ビームの回折光を、その偏光面を第2の回転角度でその偏光面を回転せしめて反射する回折光処理領域部とを有することを特徴とする請求項15記載のホログラム記録方法。
  20. 前記入射光処理領域部は、前記信号光ビームの少なくとも回折光を透過させる領域を有することを特徴とする請求項14記載のホログラム記録方法。
  21. 前記入射光処理領域部は、前記信号光ビームの0次光をその偏光面を回転せしめて透過させる0次光処理領域部と、前記信号光ビームの回折光を透過させる回折光処理領域部とを有することを特徴とする請求項20記載のホログラム記録方法。
  22. 前記入射光処理領域部は、前記信号光ビームの0次光を透過させる0次光処理領域部と、前記信号光ビームの回折光をその偏光面を回転せしめて透過させる回折光処理領域部とを有することを特徴とする請求項20記載のホログラム記録方法。
  23. 前記入射光処理領域部は、前記信号光ビームの0次光を散乱、偏向、反射又は吸収する0次光処理領域部と、前記信号光ビームの回折光をその偏光面を回転せしめて透過させる回折光処理領域部とを有することを特徴とする請求項20記載のホログラム記録方法。
  24. 前記入射光処理領域部は、前記信号光ビームの0次光を、その偏光面を第1の回転角度で回転せしめて透過させる0次光処理領域部と、前記信号光ビームの回折光を、その偏光面を第2の回転角度でその偏光面を回転せしめて透過させる回折光処理領域部とを有することを特徴とする請求項20記載のホログラム記録方法。
  25. 前記信号光ビームを空間変調する行及び列の画素のマトリクスからなる空間光変調器を備え、前記信号光ビームの回折光で前記0次光処理領域部が照射されないように、前記空間光変調器と前記記録媒体部とが相対的に配置されていることを特徴とする請求項14〜24のいずれかに記載のホログラム記録方法。
  26. 前記空間光変調器の行又は列の伸長方向と前記0次光処理領域部の伸長方向とが所定角度θ(θ≠0)で交差するように、前記空間光変調器と前記記録媒体部とが相対的に配置されていることを特徴とする請求項25記載のホログラム記録方法。
  27. 可干渉性の参照光ビームを記録情報に応じて空間的に変調して信号光ビームを生成し、前記信号光ビームを、光感応材料からなる記録媒体部から前記入射光処理領域部へ通過するように前記記録媒体部に照射して、前記記録媒体部における前記信号光ビームの0次光及び回折光が干渉する部位に光干渉パターンによる回折格子の領域を形成する記録工程と、により記録された記録情報を再生するホログラム再生方法であって、
    前記記録媒体部を透過する光ビームの0次光の偏光面及び回折光の偏光面を異ならしめる入射光処理領域部を設けること、並びに
    形成された前記回折格子の領域に、前記参照光ビームを、前記記録媒体部から前記入射光処理領域部へ通過するように前記回折格子の領域に照射して前記信号光ビームに対応する再生波を生ぜしめる再生工程と、
    前記参照光ビームと前記再生波とを分離する工程と、を含むことを特徴とするホログラム再生方法。
  28. 前記入射光処理領域部は、前記再生波の少なくとも回折光を前記記録媒体部に反射する領域を有することを特徴とする請求項27記載のホログラム再生方法。
  29. 前記入射光処理領域部は、前記参照光ビームの0次光をその偏光面を回転せしめて反射する0次光処理領域部と、前記再生波の回折光を反射する回折光処理領域部とを有することを特徴とする請求項28記載のホログラム再生方法。
  30. 前記入射光処理領域部は、前記参照光ビームの0次光を反射する0次光処理領域部と、前記再生波の回折光をその偏光面を回転せしめて反射する回折光処理領域部とを有することを特徴とする請求項28記載のホログラム再生方法。
  31. 前記入射光処理領域部は、前記参照光ビームの0次光を透過、散乱、偏向又は吸収する0次光処理領域部と、前記再生波の回折光をその偏光面を回転せしめて反射する回折光処理領域部とを有することを特徴とする請求項28記載のホログラム再生方法。
  32. 前記入射光処理領域部は、前記参照光ビームの0次光を、その偏光面を第1の回転角度で回転せしめて反射する0次光処理領域部と、前記再生波の回折光を、その偏光面を第2の回転角度でその偏光面を回転せしめて反射する回折光処理領域部とを有することを特徴とする請求項28記載のホログラム再生方法。
  33. 前記入射光処理領域部は、前記再生波の少なくとも回折光を透過させる領域を有することを特徴とする請求項27記載のホログラム再生方法。
  34. 前記入射光処理領域部は、前記参照光ビームの0次光をその偏光面を回転せしめて透過させる0次光処理領域部と、前記再生波の回折光を透過させる回折光処理領域部とを有することを特徴とする請求項33記載のホログラム再生方法。
  35. 前記入射光処理領域部は、前記参照光ビームの0次光を透過させる0次光処理領域部と、前記再生波の回折光をその偏光面を回転せしめて透過させる回折光処理領域部とを有することを特徴とする請求項33記載のホログラム再生方法。
  36. 前記入射光処理領域部は、前記参照光ビームの0次光を散乱、偏向、反射又は吸収する0次光処理領域部と、前記再生波の回折光をその偏光面を回転せしめて透過させる回折光処理領域部とを有することを特徴とする請求項33記載のホログラム再生方法。
  37. 前記入射光処理領域部は、前記参照光ビームの0次光を、その偏光面を第1の回転角度で回転せしめて透過させる0次光処理領域部と、前記再生波の回折光を、その偏光面を第2の回転角度でその偏光面を回転せしめて透過させる回折光処理領域部とを有することを特徴とする請求項33記載のホログラム再生方法。
  38. 回折格子の領域として記録情報を記録及び/又は前記回折格子の領域から記録情報を再生するホログラム装置であって、
    光感応材料からなる記録媒体部とこれを透過する光ビームの0次光の偏光面及び回折光の偏光面を異ならしめる入射光処理領域部とを有するホログラム記録担体を、装着自在に保持する支持部と、
    可干渉性の参照光ビームを発生する光源と、
    記録情報に応じて前記参照光ビームを空間的に変調して信号光ビームを生成する空間光変調器を含む信号光生成部と、
    前記信号光ビームを、前記記録媒体部から前記入射光処理領域部へ通過するように前記記録媒体部に照射して、前記記録媒体部における前記信号光ビームの0次光及び回折光が干渉する部位に光干渉パターンによる回折格子の領域を形成し、並びに、前記参照光ビームを、前記記録媒体部から前記入射光処理領域部へ通過するように前記回折格子の領域に照射して前記信号光ビームに対応する再生波を生ぜしめる干渉部と、
    前記参照光ビームと前記再生波とを分離する分離部と、
    前記再生波により結像された記録情報を検出する検出部と、を有することを特徴とするホログラム装置。
  39. 前記入射光処理領域部は、前記信号光ビームの少なくとも回折光を前記記録媒体部に反射する領域を有することを特徴とする請求項38記載のホログラム装置。
  40. 前記入射光処理領域部は、前記信号光ビーム及び前記参照光ビームの0次光をその偏光面を回転せしめて反射する0次光処理領域部と、前記信号光ビームの回折光を反射する回折光処理領域部とを有することを特徴とする請求項39記載のホログラム装置。
  41. 前記入射光処理領域部は、前記信号光ビーム及び前記参照光ビームの0次光を反射する0次光処理領域部と、前記信号光ビームの回折光をその偏光面を回転せしめて反射する回折光処理領域部とを有することを特徴とする請求項39記載のホログラム装置。
  42. 前記入射光処理領域部は、前記信号光ビーム及び前記参照光ビームの0次光を透過、散乱、偏向又は吸収する0次光処理領域部と、前記信号光ビームの回折光をその偏光面を回転せしめて反射する回折光処理領域部とを有することを特徴とする請求項39記載のホログラム装置。
  43. 前記入射光処理領域部は、前記信号光ビーム及び前記参照光ビームの0次光を、その偏光面を第1の回転角度で回転せしめて反射する0次光処理領域部と、前記信号光ビームの回折光を、その偏光面を第2の回転角度でその偏光面を回転せしめて反射する回折光処理領域部とを有することを特徴とする請求項39記載のホログラム装置。
  44. 前記入射光処理領域部は、前記信号光ビームの少なくとも回折光を透過させる領域を有することを特徴とする請求項38記載のホログラム装置。
  45. 前記入射光処理領域部は、前記信号光ビーム及び前記参照光ビームの0次光をその偏光面を回転せしめて透過させる0次光処理領域部と、前記信号光ビームの回折光を透過させる回折光処理領域部とを有することを特徴とする請求項44記載のホログラム装置。
  46. 前記入射光処理領域部は、前記信号光ビーム及び前記参照光ビームの0次光を透過させる0次光処理領域部と、前記信号光ビームの回折光をその偏光面を回転せしめて透過させる回折光処理領域部とを有することを特徴とする請求項44記載のホログラム装置。
  47. 前記入射光処理領域部は、前記信号光ビーム及び前記参照光ビームの0次光を散乱、偏向、反射又は吸収する0次光処理領域部と、前記信号光ビームの回折光をその偏光面を回転せしめて透過させる回折光処理領域部とを有することを特徴とする請求項44記載のホログラム装置。
  48. 前記入射光処理領域部は、前記信号光ビーム及び前記参照光ビームの0次光を、その偏光面を第1の回転角度で回転せしめて透過させる0次光処理領域部と、前記信号光ビームの回折光を、その偏光面を第2の回転角度でその偏光面を回転せしめて透過させる回折光処理領域部とを有することを特徴とする請求項44記載のホログラム装置。
  49. 前記参照光ビームを空間変調する行及び列の画素のマトリクスからなる空間光変調器を備え、前記信号光ビームの回折光で前記0次光処理領域部が照射されないように、前記空間光変調器と前記記録媒体部とが相対的に配置されていることを特徴とする請求項38〜48のいずれかに記載のホログラム装置。
  50. 前記空間光変調器の行又は列の伸長方向と前記0次光処理領域部の伸長方向とが所定角度θ(θ≠0)で交差するように、前記空間光変調器と前記記録媒体部とが相対的に配置されていることを特徴とする請求項49記載のホログラム装置。
  51. 回折格子の領域として記録情報を記録及び/又は前記回折格子の領域から記録情報を再生するホログラム装置であって、
    光感応材料からなる記録媒体部を装着自在に保持する支持部と、
    可干渉性の参照光ビームを発生する光源と、
    記録情報に応じて前記参照光ビームを空間的に変調して信号光ビームを生成する空間光変調器を含む信号光生成部と、
    前記信号光ビームを前記記録媒体部に照射して、前記記録媒体部内に入射かつ通過させ、前記記録媒体部における前記信号光ビームの0次光及び回折光が干渉する部位に光干渉パターンによる回折格子の領域を形成し、並びに、前記参照光ビームを前記回折格子の領域に照射して前記信号光ビームに対応する再生波を生ぜしめる干渉部と、
    前記記録媒体部の前記信号光ビームの入射側の反対側に配置され、入射光の0次光の偏光面及び回折光の偏光面を異ならしめる入射光処理領域部と、
    前記参照光ビームと前記再生波とを分離する分離部と、
    前記再生波により結像された記録情報を検出する検出部と、を有することを特徴とするホログラム装置。
  52. 前記入射光処理領域部は、前記信号光ビームの少なくとも回折光を前記記録媒体部に反射する領域を有することを特徴とする請求項51記載のホログラム装置。
  53. 前記入射光処理領域部は、前記信号光ビーム及び前記参照光ビームの0次光をその偏光面を回転せしめて反射する0次光処理領域部と、前記信号光ビームの回折光を反射する回折光処理領域部とを有することを特徴とする請求項52記載のホログラム装置。
  54. 前記入射光処理領域部は、前記信号光ビーム及び前記参照光ビームの0次光を反射する0次光処理領域部と、前記信号光ビームの回折光をその偏光面を回転せしめて反射する回折光処理領域部とを有することを特徴とする請求項52記載のホログラム装置。
  55. 前記入射光処理領域部は、前記信号光ビーム及び前記参照光ビームの0次光を透過、散乱、偏向又は吸収する0次光処理領域部と、前記信号光ビームの回折光をその偏光面を回転せしめて反射する回折光処理領域部とを有することを特徴とする請求項52記載のホログラム装置。
  56. 前記入射光処理領域部は、前記信号光ビーム及び前記参照光ビームの0次光を、その偏光面を第1の回転角度で回転せしめて反射する0次光処理領域部と、前記信号光ビームの回折光を、その偏光面を第2の回転角度でその偏光面を回転せしめて反射する回折光処理領域部とを有することを特徴とする請求項52記載のホログラム装置。
  57. 前記入射光処理領域部は、前記信号光ビームの少なくとも回折光を透過させる領域を有することを特徴とする請求項51記載のホログラム装置。
  58. 前記入射光処理領域部は、前記信号光ビーム及び前記参照光ビームの0次光をその偏光面を回転せしめて透過させる0次光処理領域部と、前記信号光ビームの回折光を透過させる回折光処理領域部とを有することを特徴とする請求項57記載のホログラム装置。
  59. 前記入射光処理領域部は、前記信号光ビーム及び前記参照光ビームの0次光を透過させる0次光処理領域部と、前記信号光ビームの回折光をその偏光面を回転せしめて透過させる回折光処理領域部とを有することを特徴とする請求項57記載のホログラム装置。
  60. 前記入射光処理領域部は、前記信号光ビーム及び前記参照光ビームの0次光を散乱、偏向、反射又は吸収する0次光処理領域部と、前記信号光ビームの回折光をその偏光面を回転せしめて透過させる回折光処理領域部とを有することを特徴とする請求項57記載のホログラム装置。
  61. 前記入射光処理領域部は、前記信号光ビーム及び前記参照光ビームの0次光を、その偏光面を第1の回転角度で回転せしめて透過させる0次光処理領域部と、前記信号光ビームの回折光を、その偏光面を第2の回転角度でその偏光面を回転せしめて透過させる回折光処理領域部とを有することを特徴とする請求項57記載のホログラム装置。
  62. 前記参照光ビームを空間変調する行及び列の画素のマトリクスからなる空間光変調器を備え、前記信号光ビームの回折光で前記0次光処理領域部が照射されないように、前記空間光変調器と前記記録媒体部とが相対的に配置されていることを特徴とする請求項51〜61のいずれかに記載のホログラム装置。
  63. 前記空間光変調器の行又は列の伸長方向と前記0次光処理領域部の伸長方向とが所定角度θ(θ≠0)で交差するように、前記空間光変調器と前記記録媒体部とが相対的に配置されていることを特徴とする請求項62記載のホログラム装置。
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