JP4553029B2 - 光再生方法及び光再生装置 - Google Patents
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Description
第1の実施の形態では、記録時には直流成分を除去してホログラムを記録し、再生時には直流成分を付与してホログラムを再生する場合について説明する。より詳しくは、記録時には、信号光及び参照光の直流成分を除去して、直流成分が除去された信号光と参照光との干渉によりホログラムを記録する。また、再生時には、読み出し用の参照光をホログラムに照射し、ホログラムから回折された回折光に直流成分を付与する。直流成分が付与された回折光を互いに直交する2つの偏光成分に分離し、一方の偏光成分から元の信号光の明暗画像を再生し、他方の偏光成分から元の信号光の反転画像を再生する。
図1は本発明の実施の形態に係る光記録再生装置の構成を示す概略図である。この光記録再生装置は、光軸を共通とする信号光と参照光とを、同じ方向から1光束の記録光として光記録媒体に照射する「同軸記録方式(コリニア方式)」の光記録再生装置である。本実施の形態では、反射型の空間光変調器(SLM:spatial light modulator)と透過型の光記録媒体とを用いる「同軸透過型」の光記録再生装置について説明する。
図1に示す光記録再生装置は、空間光変調器22から出射される直線偏光の偏光面が、偏光ビームスプリッタ40から出射される何れの偏光成分(S偏光成分、P偏光成分)の偏光面に対しても、垂直又は平行とはならないように設計される。即ち、空間光変調器22から出射される偏光光には、S偏光成分とP偏光成分の両方が含まれている。
次に、図1に示す光記録再生装置の記録動作について説明する。
ホログラムを記録する場合には、まず、シャッター12を開いて、直流成分除去素子26を挿入し、直流成分変調素子30を退避させて、光源10からレーザ光を照射する。同時に、空間光変調器22に記録用パターンを表示する(図2(A)参照)。直流成分変調素子30を退避させる代わりに、1/2波長板14等を用いて無変調の状態にしてもよい。光源10から発振されたレーザ光は、シャッター12を通過し、必要に応じて1/2波長板14と偏光板16とにより偏光方向が調整される。無変調の状態にするには、直流成分変調素子30の光学軸を回転させて、入射光の偏光方向と平行にすることによっても可能である。
次に、図1に示す光記録再生装置の再生動作について説明する。
光記録媒体36に記録されたデータを読み出す場合(再生時)には、シャッター12を開いて、直流成分除去素子26を退避させ、直流成分変調素子30を挿入して、光源10からレーザ光を照射する。同時に、空間光変調器22に再生用パターンを表示する(図2(B)参照)。光源10から発振されたレーザ光は、記録の場合と同様にして、シャッター12を通過し、1/2波長板14と偏光板16とにより光強度や偏光方向が調整され、ビームエキスパンダ18により大径の平行光に変換されて、反射ミラー20で反射され、空間光変調器22に照射される。空間光変調器22では、表示された再生用パターンに応じてレーザ光が変調され、参照光と付与する直流成分とが生成される。
第2の実施の形態では、円偏光の信号光及び参照光を用いて、ホログラムの再生を行う。これ以外は、第1の実施の形態と同様にして、記録時には、信号光及び参照光の直流成分を除去して、直流成分が除去された信号光と参照光との干渉によりホログラムを記録する。また、再生時には、読み出し用の参照光をホログラムに照射し、ホログラムから回折された回折光に直流成分を付与する。直流成分が付与された回折光を互いに直交する2つの偏光成分に分離し、一方の偏光成分から元の信号光の明暗画像を再生し、他方の偏光成分から元の信号光の反転画像を再生する。
図5は本発明の第2の実施の形態に係る光記録再生装置の構成を示す概略図である。 この光記録再生装置は、空間光変調器22とレンズ24との間に、直線偏光を円偏光に変換するために、一対のレンズ70、レンズ72、及び1/4波長板74を追加した以外は、図1に示す第1の実施の形態に係る光記録再生装置と同じ構成であるため、同じ構成部分には同じ符号を付して説明を省略する。
次に、図5に示す光記録再生装置の記録動作について説明する。
ホログラムを記録する場合には、まず、シャッター12を開いて、直流成分除去素子26を挿入し、直流成分変調素子30を退避させて、光源10からレーザ光を照射する。同時に、空間光変調器22に記録用パターンを表示する(図2(A)参照)。光源10から発振されたレーザ光は、シャッター12を通過し、1/2波長板14と偏光板16とにより光強度や偏光方向が調整される。例えば、偏光板16はS偏光のみを透過させる配置とし、1/2波長板14によりレーザ光の偏光方向を制御することによって、S偏光の光強度が調整される。
次に、図5に示す光記録再生装置の再生動作について説明する。
光記録媒体36に記録されたデータを読み出す場合(再生時)には、シャッター12を開いて、直流成分除去素子26を退避させ、直流成分変調素子30を挿入して、光源10からレーザ光を照射する。同時に、空間光変調器22に再生用パターンを表示する(図2(B)参照)。光源10から発振されたレーザ光は、記録の場合と同様にして、シャッター12を通過し、1/2波長板14と偏光板16とにより光強度や偏光方向が調整され、ビームエキスパンダ18により大径の平行光に変換されて、反射ミラー20で反射され、空間光変調器22に照射される。
光記録媒体36に記録されたデータを読み出す場合(再生時)には、シャッター12を開いて、直流成分除去素子26を退避させて、光源10からレーザ光を照射する。同時に、空間光変調器22に再生用パターンを表示する(図2(B)参照)。光源10から発振されたレーザ光は、記録の場合と同様にして、シャッター12を通過し、1/2波長板14と偏光板16とにより光強度や偏光方向が調整され、ビームエキスパンダ18により大径の平行光に変換されて、反射ミラー20で反射され、空間光変調器22に照射される。空間光変調器22では、表示された再生用パターンに応じてレーザ光が変調され、参照光と付与する直流成分とが生成される。本実施の形態では、第1の実施の形態と同様に、読み出し用の参照光と、参照光との位相差がπ/2の直流成分とが生成される。
12 シャッター
14 1/2波長板
16 偏光板
18 ビームエキスパンダ
20 反射ミラー
22 空間光変調器
22R 参照光領域
22S 信号光領域
22A 表示面
24 レンズ
26 直流成分除去素子
28 レンズ
30 直流成分変調素子
32 レンズ
34 保持ステージ
36 光記録媒体
38 レンズ
40 偏光ビームスプリッタ
42 センサアレイ
44 センサアレイ
46 制御装置
48 駆動装置
50 駆動装置
52 パターン発生器
54 駆動装置
56 駆動装置
58 駆動装置
70 レンズ
72 レンズ
74 1/4波長板
80 レンズ
82 直流成分変調素子
84 レンズ
Claims (11)
- デジタルデータを明暗画像で表す信号光と参照光とを光記録媒体に同時に集光して前記信号光と前記参照光との干渉により光記録媒体に記録されたホログラムに、読み出し光として前記参照光を照射して、第1偏光面を有する第1の偏光成分と該第1偏光面と直交する第2偏光面を有する第2の偏光成分とを各々有する偏光光である回折光を生成するステップと、
前記回折光とは偏光方向が直交し且つ前記回折光と同位相の前記第1偏光面を有する第3の偏光成分と前記回折光と逆位相の前記第2偏光面を有する第4の偏光成分とを各々有する偏光光で構成された直流成分を、前記回折光に付与して合成光を生成するステップと、
前記回折光と前記付与した直流成分とが合成された合成光を、前記第1の偏光成分及び前記第3の偏光成分からなる第5の偏光成分と、前記第2の偏光成分及び前記第4の偏光成分からなる第6の偏光成分とに分離するステップと、
分離された前記第5の偏光成分から第1再生像を再生すると共に、分離された前記第6の偏光成分から第2再生像を再生するステップと、
を含む光再生方法。 - 前記第1再生像と前記第2再生像とを比較して画素毎に輝度の差分値を取得し、取得された差分値の正負から第3再生像を取得して、取得された第3再生像に基づいて前記信号光に重畳されたデジタルデータを復号するステップを、更に含む請求項1に記載の光再生方法。
- 前記回折光は、直線偏光、楕円偏光、及び円偏光の何れか1つである、請求項1又は2に記載の光再生方法。
- 前記回折光が直線偏光である場合に、前記回折光の偏光面と前記第1の偏光成分の第1偏光面とが交差すると共に、前記回折光の偏光面と前記第2の偏光成分の第2偏光面とが交差する、請求項1〜3の何れか1項に記載の光再生方法。
- 前記回折光が直線偏光である場合に、前記回折光の偏光面と前記第1の偏光成分の第1偏光面とが45°で交差すると共に、前記回折光の偏光面と前記第2の偏光成分の第2偏光面とが45°で交差する、請求項4に記載の光再生方法。
- コヒーレント光を射出する光源と、
2次元状に配列された複数の画素部で構成され、信号光又は付与する直流成分を生成する信号光領域と、前記信号光領域を取り囲むように配置され且つ前記信号光と同軸の参照光を生成する参照光領域とを含み、空間光変調器の前記信号光領域に輝度の均一な透過パターンを表示すると共に前記空間光変調器の前記参照光領域に参照光パターンを表示して、前記光源から入射した光を表示パターンに応じて画素毎に変調し、参照光と付与する直流成分とを生成する空間光変調器と、
前記空間光変調器により生成された参照光と付与する直流成分を前記光記録媒体の記録領域に集光し、前記記録領域に記録されたホログラムから第1偏光面を有する第1の偏光成分と該第1偏光面と直交する第2偏光面を有する第2の偏光成分とを各々有する偏光光である回折光を生成すると共に、前記回折光とは偏光方向が直交し且つ前記回折光と同位相の前記第1偏光面を有する第3の偏光成分と前記回折光と逆位相の前記第2偏光面を有する第4の偏光成分とを各々有する偏光光で構成された直流成分を生成し、前記偏光光で構成された直流成分を前記回折光に合波して合成光を生成する合波光学系と、
前記合波光学系で生成された合成光を、前記第1の偏光成分及び前記第3の偏光成分からなる第5の偏光成分と、前記第2の偏光成分及び前記第4の偏光成分からなる第6の偏光成分とに分離する偏光ビームスプリッタと、
分離された前記第5の偏光成分から第1再生像を検出する第1光検出器と、
分離された前記第6の偏光成分から第2再生像を検出する第2光検出器と、
を備えた光再生装置。 - 前記第1再生像と前記第2再生像とを比較して画素毎に輝度の差分値を取得し、取得された差分値の正負から第3再生像を取得して、取得された第3再生像に基づいて前記信号光に重畳されたデジタルデータを復号する復号処理を実行する制御装置を、更に備えた請求項6に記載の光再生装置。
- 前記合成光学系は、
前記空間光変調器により生成された参照光と付与する直流成分を平行光化するコリメータレンズ系と、
平行光化された前記付与する直流成分の偏光面を回転させて、前記回折光とは偏光方向が直交する直流成分を生成する直流成分変調素子と、
平行光化された前記参照光と、前記直流成分変調素子により偏光面が回転された前記付与する直流成分とを、前記光記録媒体の記録領域に集光する集光レンズと、
を備えた請求項6又は7に記載の光再生装置。 - 前記合成光学系は、
前記空間光変調器により生成された参照光と付与する直流成分を平行光化するコリメータレンズ系と、
平行光化された前記参照光の偏光面を回転させて、前記回折光の高次成分の偏光面を回転させ、前記回折光とは偏光方向が直交する直流成分を生成する高次成分変調素子と、
平行光化された前記付与する直流成分と、前記高次成分変調素子により偏光面が回転された前記付与する直流成分とを、前記光記録媒体の記録領域に集光する集光レンズと、
を備えた請求項6又は7に記載の光再生装置。 - 前記合成光学系は、
前記空間光変調器により生成された参照光と付与する直流成分を平行光化するコリメータレンズ系と、
平行光化された参照光と付与する直流成分とを、前記光記録媒体の記録領域に集光する集光レンズと、
前記集光レンズの焦点面で、前記記録領域に記録されたホログラムから生成された付与する直流成分の偏光面を回転させて、前記回折光とは偏光方向が直交する直流成分を生成する直流成分変調素子と、
前記ホログラムから生成された前記回折光と、前記直流成分変調素子により偏光面が回転された前記付与する直流成分とを、平行光化するコリメータレンズ系と、
を備えた請求項6又は7に記載の光再生装置。 - 前記合成光学系は、
前記空間光変調器により生成された参照光と付与する直流成分を平行光化するコリメータレンズ系と、
平行光化された参照光と付与する直流成分とを、前記光記録媒体の記録領域に集光する集光レンズと、
前記集光レンズの焦点面で、前記記録領域に記録されたホログラムから生成された回折光の偏光面を回転させて、前記回折光の高次成分の偏光面を回転させ、前記回折光とは偏光方向が直交する直流成分を生成する高次成分変調素子と、
前記ホログラムから生成された前記付与する直流成分と、前記高次成分変調素子により偏光面が回転された前記回折光の高次成分とを、平行光化するコリメータレンズ系と、
を備えた請求項6又は7に記載の光再生装置。
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