JP4553029B2 - 光再生方法及び光再生装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光再生方法及び光再生装置に関する。
ホログラフィック・データ・ストレージでは、1ページ当たりのデジタルデータを明暗画像で表した信号光パターンを空間光変調器に表示して、画素毎に変調された信号光を生成し、この信号光をレンズによりフーリエ変換して参照光と共に光記録媒体に照射する。信号光と参照光との干渉により、光記録媒体にはデータページのフーリエ変換ホログラムが記録される。例えば、参照光の入射角度を変化させる角度多重方式など、種々の多重方式で複数ページのホログラムを多重記録することができる。
本出願人は、同一のホログラムからポジティブ画像とネガティブ画像の2枚の再生像を撮像し、それらを比較することによって両者に共通のノイズを相殺して、再生像のSNR(信号対雑音比)を向上させる「ホログラム再生方法」を提案している(特許文献1、2)。再生像のSNRが向上することで、多重度を増加させ、1ページ当たりのデータ量を増加させて、高記録密度を実現することができる。また、この再生方法は、直流成分を除去して記録されたホログラムの再生、及び直流成分を除去せずに記録されたホログラムの再生の何れにも適用することができる。
これらの「ホログラム再生方法」では、記録光の干渉縞の強度分布とそれによって形成される屈折率分布とが同位相であるフォトポリマーをホログラムの記録媒体として用いており、読み出し用の参照光を照射してホログラムから得られる回折光に、回折光と同位相の直流成分を付与してポジティブ画像を再生している。また、ホログラムから得られる回折光に、回折光とは逆位相の直流成分を付与してネガティブ画像を再生している。回折光の位相が、読み出し用の参照光の位相からπ/2ずれるとすると、付与する直流成分の位相を参照光に対してπ/2ずらせば、回折光と付与する直流成分とは同位相又は逆位相となる。
近時、ホログラフィックメモリの記録再生方式として「同軸記録方式(コリニア方式)」が提案されている。このコリニア方式では、信号光と参照光とは、同じ空間光変調器により変調されて生成される。生成された信号光と参照光とは、共通の光軸として同一のレンズにより集光される。これら信号光と参照光との干渉により、光記録媒体にホログラムが記録される。参照光を読出し光として照射することで、記録されたホログラムから信号光が再生される。
上記のコリニア方式を用いて、回折光に直流成分を付与して再生像を得るホログラム再生方法を実施する場合には、再生時に、参照光と付与する直流成分とを同じ空間光変調器で生成することになる。このため、ポジティブ画像とネガティブ画像とで、位相の異なる直流成分を付与するためには、2回の再生動作を行う必要がある。
特開2007−179597号公報 特開2007−335056号公報
本発明は、上記発明の改良に関するものであり、本発明の目的は、1回の再生動作で、記録された1枚のフーリエ変換ホログラムから、ポジティブ画像とネガティブ画像に対応する2枚の再生像を同時に得ることができる、光記録再生方法を提供することにある。
上記目的を達成するために請求項1に記載の光再生方法は、デジタルデータを明暗画像で表す信号光と参照光とを光記録媒体に同時に集光して前記信号光と前記参照光との干渉により光記録媒体に記録されたホログラムに、読み出し光として前記参照光を照射して、第1偏光面を有する第1の偏光成分と該第1偏光面と直交する第2偏光面を有する第2の偏光成分とを各々有する偏光光である回折光を生成するステップと、前記回折光とは偏光方向が直交し且つ前記回折光と同位相の前記第1偏光面を有する第3の偏光成分と前記回折光と逆位相の前記第2偏光面を有する第4の偏光成分とを各々有する偏光光で構成された直流成分を、前記回折光に付与して合成光を生成するステップと、前記回折光と前記付与した直流成分とが合成された合成光を、前記第1の偏光成分及び前記第3の偏光成分からなる第5の偏光成分と、前記第2の偏光成分及び前記第4の偏光成分からなる第6の偏光成分とに分離するステップと、分離された前記第5の偏光成分から第1再生像を再生すると共に、分離された前記第6の偏光成分から第2再生像を再生するステップと、を含むことを特徴としている。偏光成分の一覧を下記の表1に示す。
Figure 0004553029
請求項2に記載の光再生方法は、請求項1に記載の光再生方法において、前記第1再生像と前記第2再生像とを比較して画素毎に輝度の差分値を取得し、取得された差分値の正負から第3再生像を取得して、取得された第3再生像に基づいて前記信号光に重畳されたデジタルデータを復号するステップを、更に含むことを特徴とする。
請求項3に記載の光再生方法は、請求項1又は2に記載の光再生方法において、前記回折光は、直線偏光、楕円偏光、及び円偏光の何れか1つであることを特徴とする。
請求項4に記載の光再生方法は、請求項1〜3の何れか1項に記載の光再生方法において、前記回折光が直線偏光である場合に、前記回折光の偏光面と前記第1の偏光成分の第1偏光面とが交差すると共に、前記回折光の偏光面と前記第2の偏光成分の第2偏光面とが交差することを特徴とする。
請求項5に記載の光再生方法は、請求項4に記載の光再生方法において、前記回折光が直線偏光である場合に、前記回折光の偏光面と前記第1の偏光成分の第1偏光面とが45°で交差すると共に、前記回折光の偏光面と前記第2の偏光成分の第2偏光面とが45°で交差することを特徴とする。
請求項6に記載の光再生装置は、コヒーレント光を射出する光源と、2次元状に配列された複数の画素部で構成され、信号光又は付与する直流成分を生成する信号光領域と、前記信号光領域を取り囲むように配置され且つ前記信号光と同軸の参照光を生成する参照光領域とを含み、前記空間光変調器の信号光領域に輝度の均一な透過パターンを表示すると共に前記空間光変調器の参照光領域に参照光パターンを表示して、前記光源から入射した光を表示パターンに応じて画素毎に変調し、参照光と付与する直流成分とを生成する空間光変調器と、前記空間光変調器により生成された参照光と付与する直流成分を前記光記録媒体の記録領域に集光し、前記記録領域に記録されたホログラムから第1偏光面を有する第1の偏光成分と該第1偏光面と直交する第2偏光面を有する第2の偏光成分とを各々有する偏光光である回折光を生成すると共に、前記回折光とは偏光方向が直交し且つ前記回折光と同位相の前記第1偏光面を有する第3の偏光成分と前記回折光と逆位相の前記第2偏光面を有する第4の偏光成分とを各々有する偏光光で構成された直流成分を生成し、前記偏光光で構成された直流成分を前記回折光に合波して合成光を生成する合波光学系と、前記合波光学系で生成された合成光を、前記第1の偏光成分及び前記第3の偏光成分からなる第5の偏光成分と、前記第2の偏光成分及び前記第4の偏光成分からなる第6の偏光成分とに分離する偏光ビームスプリッタと、分離された前記第5の偏光成分から第1再生像を検出する第1光検出器と、分離された前記第6の偏光成分から第2再生像を検出する第2光検出器と、を備えたことを特徴とする。
請求項7に記載の光再生装置は、請求項6に記載の光再生装置において、前記第1再生像と前記第2再生像とを比較して画素毎に輝度の差分値を取得し、取得された差分値の正負から第3再生像を取得して、取得された第3再生像に基づいて前記信号光に重畳されたデジタルデータを復号する復号処理を実行する制御装置を、更に備えたことを特徴とする。
請求項8に記載の光再生装置は、請求項6又は7に記載の光再生装置において、前記合成光学系は、前記空間光変調器により生成された参照光と付与する直流成分を平行光化するコリメータレンズ系と、平行光化された前記付与する直流成分の偏光面を回転させて、前記回折光とは偏光方向が直交する直流成分を生成する直流成分変調素子と、平行光化された前記参照光と、前記直流成分変調素子により偏光面が回転された前記付与する直流成分とを、前記光記録媒体の記録領域に集光する集光レンズと、を備えたことを特徴とする。
請求項9に記載の光再生装置は、請求項6又は7に記載の光再生装置において、前記合成光学系は、前記空間光変調器により生成された参照光と付与する直流成分を平行光化するコリメータレンズ系と、平行光化された前記参照光の偏光面を回転させて、前記回折光の高次成分の偏光面を回転させ、前記回折光とは偏光方向が直交する直流成分を生成する高次成分変調素子と、平行光化された前記付与する直流成分と、前記高次成分変調素子により偏光面が回転された前記付与する直流成分とを、前記光記録媒体の記録領域に集光する集光レンズと、を備えたことを特徴とする。
請求項10に記載の光再生装置は、請求項6又は7に記載の光再生装置において、前記合成光学系は、前記空間光変調器により生成された参照光と付与する直流成分を平行光化するコリメータレンズ系と、平行光化された参照光と付与する直流成分とを、前記光記録媒体の記録領域に集光する集光レンズと、前記集光レンズの焦点面で、前記記録領域に記録されたホログラムから生成された付与する直流成分の偏光面を回転させて、前記回折光とは偏光方向が直交する直流成分を生成する直流成分変調素子と、前記ホログラムから生成された前記回折光と、前記直流成分変調素子により偏光面が回転された前記付与する直流成分とを、平行光化するコリメータレンズ系と、を備えたことを特徴とする。
請求項11に記載の光再生装置は、請求項6又は7に記載の光再生装置において、前記合成光学系は、前記空間光変調器により生成された参照光と付与する直流成分を平行光化するコリメータレンズ系と、平行光化された参照光と付与する直流成分とを、前記光記録媒体の記録領域に集光する集光レンズと、前記集光レンズの焦点面で、前記記録領域に記録されたホログラムから生成された回折光の偏光面を回転させて、前記回折光の高次成分の偏光面を回転させ、前記回折光とは偏光方向が直交する直流成分を生成する高次成分変調素子と、前記ホログラムから生成された前記付与する直流成分と、前記高次成分変調素子により偏光面が回転された前記回折光の高次成分とを、平行光化するコリメータレンズ系と、を備えたことを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、1回の再生動作で、記録された1枚のフーリエ変換ホログラムから、ポジティブ画像とネガティブ画像に対応する2枚の再生像を同時に得ることができ、2回の再生動作を行う場合と比べて再生処理速度が向上する、という効果がある。
請求項2に係る発明によれば、同時に取得したポジティブ画像とネガティブ画像に対応する2枚の再生像から、両者に共通のノイズを相殺して、再生像のSNRを向上させることができる、という効果がある。
請求項3に係る発明によれば、回折光の偏光の種類に拘らず本発明を適用することができる、という効果がある。
請求項4に係る発明によれば、ポジティブ画像とネガティブ画像に対応する2枚の再生像を所定の強度で得ることができる、という効果がある。
請求項5に係る発明によれば、ポジティブ画像とネガティブ画像に対応する2枚の再生像を同様の強度で得ることができる、という効果がある。
請求項6に係る発明によれば、直線偏光でホログラムを記録した場合にも、1回の再生動作で、記録された1枚のフーリエ変換ホログラムから、ポジティブ画像とネガティブ画像に対応する2枚の再生像を同時に得ることができる、という効果がある。
請求項7に係る発明によれば、円偏光でホログラムを記録した場合にも、1回の再生動作で、記録された1枚のフーリエ変換ホログラムから、ポジティブ画像とネガティブ画像に対応する2枚の再生像を同時に得ることができる、という効果がある。
請求項8に係る発明によれば、光記録媒体に照射する前の「付与する直流成分」を偏光変調することができる、という効果がある。
請求項9に係る発明によれば、光記録媒体に照射する前の「参照光」を偏光変調することができる、という効果がある。
請求項10に係る発明によれば、光記録媒体を透過した後の「付与する直流成分」を偏光変調することができる、という効果がある。
請求項11に係る発明によれば、光記録媒体で回折された「回折光」を偏光変調することができる、という効果がある。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。
<第1の実施の形態>
第1の実施の形態では、記録時には直流成分を除去してホログラムを記録し、再生時には直流成分を付与してホログラムを再生する場合について説明する。より詳しくは、記録時には、信号光及び参照光の直流成分を除去して、直流成分が除去された信号光と参照光との干渉によりホログラムを記録する。また、再生時には、読み出し用の参照光をホログラムに照射し、ホログラムから回折された回折光に直流成分を付与する。直流成分が付与された回折光を互いに直交する2つの偏光成分に分離し、一方の偏光成分から元の信号光の明暗画像を再生し、他方の偏光成分から元の信号光の反転画像を再生する。
なお、白率(明暗画像の全体における明画素の割合)等により必ずしも反転画像が得られない場合もあるが、その場合も再生光学系に起因するノイズを除去することができる。本明細書では便宜上、2つの再生画像を「ポジティブ画像」と「ネガティブ画像」と呼ぶ。
本発明の光再生方法は、回折光が直線偏光であっても円偏光であっても実施が可能であるが、第1の実施の形態では、直線偏光の信号光及び直線偏光の参照光を用いて、ホログラムの記録及び再生を行う場合について説明する。
(光記録再生装置の概略構成)
図1は本発明の実施の形態に係る光記録再生装置の構成を示す概略図である。この光記録再生装置は、光軸を共通とする信号光と参照光とを、同じ方向から1光束の記録光として光記録媒体に照射する「同軸記録方式(コリニア方式)」の光記録再生装置である。本実施の形態では、反射型の空間光変調器(SLM:spatial light modulator)と透過型の光記録媒体とを用いる「同軸透過型」の光記録再生装置について説明する。
光記録再生装置には、コヒーレント光であるレーザ光を発振する光源10が設けられている。光源10としては、例えば、発振波長が532nmの緑色レーザ光を発振するレーザ光源が用いられる。光源10の光出射側には、光路に対し挿入又は退避(開閉)が可能なシャッター12、直交する直線偏光成分間に1/2波長の光路差を与える1/2波長板14、所定の偏光方向の光を通過させる偏光板16、拡大・コリメート光学系であるビームエキスパンダ18、及び反射ミラー20が、光源10の側から光路に沿ってこの順に配置されている。
なお、シャッター12、1/2波長板14、偏光板16は省略することも可能である。また、本実施の形態では、図1に併記した通り、後述する偏光ビームスプリッタ40を透過する偏光面(第1偏光面:本実施形態では、図1の紙面に対して平行方向)を有する光を「P偏光」とし、偏光ビームスプリッタ40によって反射される偏光面(第2偏光面:本実施形態では、図1の紙面に対して垂直方向)の光を「S偏光」として説明する。
光源10は、駆動装置48を介して制御装置46に接続されている。制御装置46は、CPU、ROM、RAM、外部記憶装置、入力装置、及び出力装置を備えたパーソナルコンピュータ等で構成されている。制御装置46から駆動装置48に入力される制御信号に応じて、光源10が駆動装置48により駆動される。また、シャッター12は、駆動装置50を介して制御装置46に接続されている。制御装置46から駆動装置50に入力される制御信号に応じて、シャッター12が駆動装置50により駆動されて開閉する。
反射ミラー20の光反射側には、画素毎に入射光を偏光変調する透過型の空間光変調器22が配置されている。透過型の空間光変調器22としては、液晶シャッターアレイ等の液晶型の空間光変調素子を用いることができる。空間光変調器22は、パターン発生器52を介して制御装置46に接続されている。空間光変調器22の各画素部は、この制御装置46により駆動制御される。
パターン発生器52は、制御装置46から供給されたデジタルデータを明暗画像で表して、空間光変調器22に表示する信号光パターンを生成する。信号光パターンは、例えば、二値のデジタルデータ「0,1」が「暗(黒画素)、明(白画素)」で表現されたデジタルパターン等である。空間光変調器22には、信号光パターンの外に、参照光パターンも表示される。参照光パターンは、例えば、ランダムパターン等である。空間光変調器22は、表示された信号光パターンや参照光パターンに応じて入射したレーザ光を変調して、信号光や参照光を生成する。空間光変調器22は、生成した信号光や参照光を、後述するレンズ24側に射出する。
図2(A)は空間光変調器22の表示面22Aに設定された表示領域と該領域に表示される記録用パターンの一例を示す平面図である。空間光変調器22の表示面22Aには、表示面22Aの大きさ等に応じて、信号光領域22Sと参照光領域22Rとが予め設定されている。信号光領域22S及び参照光領域22Rの形状及び大きさは、適宜変更することができる。
図2(A)に示すように、本実施の形態では、空間光変調器22の表示面22Aには、矩形状の信号光領域22Sと、この信号光領域22Sを取り囲むリング状の参照光領域22Rと、が各々配置されている。記録時、信号光領域22Sには、信号光を生成するための信号光パターンが表示される。また、記録時、参照光領域22Rには、参照光を生成するための参照光パターンが表示される。
図2(B)は空間光変調器22の表示面22Aに表示される再生用パターンの一例を示す平面図である。再生時、参照光領域22Rには、参照光を生成するための参照光パターンが表示される。また、再生時、信号光領域22Sには、付与する直流成分を生成するための透過パターンが表示される。透過パターンは、輝度が0以外の同一輝度の画素群から構成されている。この透過パターンにより、信号光領域22Sに入射したレーザ光の振幅及び位相が均一に変調され、付与する直流成分が生成される。
既述したとおり、ポジティブ画像とネガティブ画像2枚の再生像を得るホログラム再生方法では、ホログラムから得られる回折光に、回折光と同位相の直流成分を付与してポジティブ画像を再生している。また、ホログラムから得られる回折光に、回折光とは逆位相の直流成分を付与してネガティブ画像を再生している。記録光の干渉縞の強度分布とそれによって形成される屈折率分布とが同位相(位相のずれ量=0)であるフォトポリマーをホログラムの記録媒体として用いた場合には、回折光の位相が読み出し用の参照光の位相からπ/2ずれる。この場合には、付与する直流成分の位相を参照光に対してπ/2ずらせば、回折光と付与する直流成分とは同位相又は逆位相となる。
記録光の干渉縞の強度分布とそれによって形成される屈折率分布との位相のずれ量をθとすると、ずれ量θの値はホログラム記録材料に応じて異なる。このように読み出し用参照光と回折光との位相差が異なる記録媒体の例としては、フォトリフラクティブ結晶(ニオブ酸リチウム(LiNbO)やチタン酸バリウム(BaTiOなど)があり、θ=π/2である。また、アゾポリマーの場合は、θ=πである。また、銀塩材料のような光吸収率分布のみで形成されるホログラムの場合は、θ=πとなる。
これらの場合には、読み出し用の参照光とホログラムからの回折光との位相差は、π/2+θとなる。この場合も、上記と同様に、この回折光と同位相又は逆位相となるように、付与する直流成分の位相を決めれば、ポジティブ画像又はネガティブ画像が得られる。以下では、簡単のため、記録媒体としてフォトポリマーを用いる場合を例にとって説明する。つまり、θ=0の場合である。しかしながら、後述する通り、本発明の記録媒体はフォトポリマーに限られるものではなく、任意の記録媒体を用いることができる。
本実施の形態では、上述した通り、記録媒体としてフォトポリマーを用い、再生時に、回折光の位相が読み出し用の参照光の位相からπ/2ずれると想定して、付与する直流成分の位相が参照光の位相に対してπ/2だけずれるように、空間光変調器22で入射したレーザ光の振幅及び位相を変調する。また、空間光変調器22により入射したレーザ光の偏光方向を制御する。なお、空間光変調器22による偏光変調ついては後述する。
空間光変調器22の光透過側には、レンズ24、光路に対し挿入又は退避が可能な直流成分除去素子26、レンズ28、光路に対し挿入又は退避が可能な直流成分変調素子30、及びレンズ32が、空間光変調器22側から光路に沿ってこの順に配置されている。レンズ24、レンズ28、及びレンズ32は、フーリエ変換レンズである。レンズ24は、入射光をフーリエ変換して集光し、直流成分除去素子26に照射する。レンズ28は、入射光を逆フーリエ変換して平行光化し、レンズ32にリレーする。また、レンズ32は、入射光をフーリエ変換して集光し、後述する光記録媒体36に照射する。
直流成分除去素子26は、レンズ24のフーリエ変換面、即ち、レンズ24とレンズ28との間にある周波数空間に配置されている。直流成分除去素子26は、記録時に光路に挿入され、周波数空間で直流成分(0次の回折光成分)を除去する。直流成分除去素子26は、駆動装置54を介して制御装置46に接続されている。制御装置46から駆動装置54に入力される制御信号に応じて、直流成分除去素子26が駆動装置54により駆動されて移動する。
直流成分除去素子26としては、例えば、直流成分の光路上(光軸付近)に黒色顔料を塗布した透明基板、光軸付近に配置されたNDフィルタ等、直流成分だけを吸収する光吸収フィルタや、光軸付近に反射膜を塗布した透明基板等、直流成分だけを反射する部分反射ミラーを用いることができる。
直流成分変調素子30は、レンズ28とレンズ32との間に配置されている。再生時に付与する直流成分は、空間光変調器22の信号光領域22Sで生成されるため、信号光と同様に信号光光路を通過する。従って、直流成分変調素子30は、付与する直流成分の光路上、即ち、信号光光路上に配置される。直流成分変調素子30は、再生時に光路に挿入され、付与する直流成分の偏光面を回転させる。直流成分変調素子30は、駆動装置56を介して制御装置46に接続されている。制御装置46から駆動装置56に入力される制御信号に応じて、直流成分変調素子30が駆動装置56により駆動されて移動する。
直流成分変調素子30としては、例えば、1/2波長板を用いることができる。直流成分変調素子30として1/2波長板を用いた場合には、再生時に、付与する直流成分の偏光面が90°回転する。なお、直流成分変調素子30の配置方法については後述する。
レンズ32の光出射側には、光記録媒体36を保持する保持ステージ34が設けられている。保持ステージ34は、駆動装置58を介して制御装置46に接続されている。制御装置46から駆動装置58に入力される制御信号に応じて、保持ステージ34が駆動されて、光軸方向又は光軸と垂直な面方向に移動する。保持ステージ34は、例えば、光記録媒体36の膜厚方向の中心位置がレンズ32の焦点位置となる基準位置で、光記録媒体36を保持する。
光記録媒体36は、光照射による屈折率変化によりホログラムを記録可能な光記録媒体である。このような光記録媒体36としては、例えば、フォトポリマー材料、フォトリフラクティブ材料、銀塩感光材料等の記録材料を用いた光記録媒体が挙げられる。なお、本実施の形態では、上述した通り、フォトポリマー材料を用いた光記録媒体を用いる場合について説明する。
光記録媒体36の光透過側には、レンズ38及び所定の偏光方向の光を反射し且つこれと直交する偏光方向の光を透過する偏光ビームスプリッタ40が配置されている。ここでは、偏光ビームスプリッタ40は、S偏光成分を反射し且つこれと直交するP偏光成分を透過する。偏光ビームスプリッタ40の光反射側には、センサアレイ42が配置されている。センサアレイ42は、S偏光成分を受光する。また、偏光ビームスプリッタ40の光透過側にも、センサアレイ44が配置されている。センサアレイ44は、P偏光成分を受光する。
センサアレイ42、44は、CCDやCMOSアレイ等の2次元撮像素子で構成され、受光した光を電気信号に変換して出力する。センサアレイ42、44の各々は、制御装置46に接続されている。センサアレイ42、44の各々は、再生時に、受光面に結像された再生像を撮像して画像データに変換し、制御装置46に出力する。
制御装置46は、センサアレイ42で撮像された第1再生像と、センサアレイ44で撮像された第2再生像とを比較して、画素毎に輝度の差分値を求め、得られた差分値から第3再生像を生成する。制御装置46では、この第3再生像に基づいて、信号光に重畳されたデジタルデータを復号する。
(空間光変調器の出射光の偏光方向)
図1に示す光記録再生装置は、空間光変調器22から出射される直線偏光の偏光面が、偏光ビームスプリッタ40から出射される何れの偏光成分(S偏光成分、P偏光成分)の偏光面に対しても、垂直又は平行とはならないように設計される。即ち、空間光変調器22から出射される偏光光には、S偏光成分とP偏光成分の両方が含まれている。
詳細は後述するが、ホログラムからの回折光と付与した直流成分とが偏光ビームスプリッタ40に入射し、S偏光成分とP偏光成分とに分離されて射出される。これらがポジティブ再生像やネガティブ再生像を形成する。これらの再生像を高いコントラストで生成するためには、付与した直流成分と回折光である高次成分とを位相整合(同位相又は逆位相)させることが望ましい。そのためには、空間光変調器22からの出射光の偏光面は、偏光ビームスプリッタ40からの出射光の偏光面に対して、相対的に約45°の角度を成すように設計することが好ましい。
(光記録再生装置の記録動作)
次に、図1に示す光記録再生装置の記録動作について説明する。
ホログラムを記録する場合には、まず、シャッター12を開いて、直流成分除去素子26を挿入し、直流成分変調素子30を退避させて、光源10からレーザ光を照射する。同時に、空間光変調器22に記録用パターンを表示する(図2(A)参照)。直流成分変調素子30を退避させる代わりに、1/2波長板14等を用いて無変調の状態にしてもよい。光源10から発振されたレーザ光は、シャッター12を通過し、必要に応じて1/2波長板14と偏光板16とにより偏光方向が調整される。無変調の状態にするには、直流成分変調素子30の光学軸を回転させて、入射光の偏光方向と平行にすることによっても可能である。
偏光板16を通過した光は、ビームエキスパンダ18により大径の平行光に変換され、反射ミラー20で反射されて、空間光変調器22に照射される。空間光変調器22では、表示された記録用パターンに応じてレーザ光が変調され、信号光と参照光とが生成される。再生動作の説明で詳しく述べるが、上述した通り、空間光変調器22から生成される信号光と参照光とは、S偏光成分とP偏光成分の両方を含んでいる。空間光変調器22からの出射光の偏光面がP偏光とS偏光の両方に対して相対的に45°回転された面である場合には、その出射光に含まれるS偏光成分とP偏光成分の振幅は同じであり、同位相である。
本実施の形態では、図2(A)に示すように、空間光変調器22には信号光領域22S及び参照光領域22Rが設定されている。信号光領域22Sに入射したレーザ光は、表示された信号光パターンに応じて変調され、信号光が生成される。また、参照光領域22Rに入射したレーザ光は、表示された参照光パターンに応じて変調され、参照光が生成される。
空間光変調器22で生成された記録光(信号光と参照光)は、レンズ24で集光され、直流成分除去素子26に照射される。レンズ24で集光された記録光は、不要な周波数成分が直流成分除去素子26でカットされ、残部が直流成分除去素子26を通過する。即ち、直流成分除去素子26では、0次の回折成分が遮断され(直流成分が除去され)、1次以上の回折成分が透過される。直流成分除去素子26で除去されずに通過した記録光は、レンズ28により平行光に変換される。
レンズ28により平行光に変換された記録光、即ち、直流成分が除去された信号光と参照光とは、レンズ32によりフーリエ変換されて集光され、光記録媒体36に同時に且つ同軸で照射される。信号光と参照光とが集光される位置において、信号光と参照光とが干渉して形成された干渉縞が、光記録媒体36にホログラムとして記録される。
(光記録再生装置の再生動作)
次に、図1に示す光記録再生装置の再生動作について説明する。
光記録媒体36に記録されたデータを読み出す場合(再生時)には、シャッター12を開いて、直流成分除去素子26を退避させ、直流成分変調素子30を挿入して、光源10からレーザ光を照射する。同時に、空間光変調器22に再生用パターンを表示する(図2(B)参照)。光源10から発振されたレーザ光は、記録の場合と同様にして、シャッター12を通過し、1/2波長板14と偏光板16とにより光強度や偏光方向が調整され、ビームエキスパンダ18により大径の平行光に変換されて、反射ミラー20で反射され、空間光変調器22に照射される。空間光変調器22では、表示された再生用パターンに応じてレーザ光が変調され、参照光と付与する直流成分とが生成される。
本実施の形態では、図2(B)に示すように、空間光変調器22には信号光領域22S及び参照光領域22Rが設定されている。参照光領域22Rに入射したレーザ光は、表示された参照光パターンに応じて変調され、読み出し用の参照光が生成される。また、信号光領域22Sに入射したレーザ光は、表示された透過パターンに応じて変調され、参照光との位相差がπ/2の直流成分が生成される。
空間光変調器22で生成された参照光と直流成分とは、レンズ24、28でリレーされ、レンズ28により平行光とされる。レンズ28で平行光化された直流成分は、信号光光路を通過し、信号光光路上に配置された直流成分変調素子30により偏光面が90°回転されてレンズ32に入射する。偏光面が90°回転されるとき、S偏光成分のP偏光成分に対する位相差はπになる。レンズ28で平行光化された参照光は、参照光光路を通過してレンズ32に入射する。レンズ32に入射された参照光と直流成分とは、レンズ32によりフーリエ変換されて集光され、光記録媒体36のホログラムが記録された領域に照射される。
即ち、光記録媒体36には、参照光が読出し光として照射されると共に、参照光とは位相がπ/2だけずれ且つ参照光とは偏光方向が直交する直流成分が照射される。照射された参照光は、光記録媒体36を透過するときにホログラムによって回折され、参照光とは位相がπ/2だけずれた透過回折光がレンズ38側に射出される。また、付与する直流成分は回折されずに光記録媒体36を透過する。その結果、参照光とは位相がπ/2だけずれた直流成分が、レンズ38側に射出される。
図3(A)及び(B)は、参照光と付与する直流成分の偏光状態について説明する図である。図3(A)に示すように、空間光変調器22で生成された参照光と直流成分とは、空間光変調器22とレンズ24との間に在る「空間A」では、電界及び磁界の振動方向が一定の「直線偏光1」である。「直線偏光1」は、空間光変調器22の光軸に対する回転角に応じて、その振動方向が図1の紙面の垂直方向に対して45°傾いている。即ち、P偏光およびS偏光の偏光面のいずれに対しても45°傾いた偏光面を有している。
また、レンズ28とレンズ32との間に在る空間から、直流成分変調素子30の下流側の空間を除いた「空間B」では、参照光と直流成分とは「直線偏光1」である。これに対し、直流成分変調素子30の下流側に在る「空間C」では、付与する直流成分は、直流成分変調素子30により偏光面が90°回転されて、「直線偏光1」と偏光方向が直交する「直線偏光2」に変換される。なお、図3(A)では「直線偏光1」を実線で示し、「直線偏光2」を点線で示す。
図3(B)に示すように、光記録媒体36から射出された回折光と付与する直流成分とは、光記録媒体36の下流側に在る「空間D」では、回折光の高次成分は「直線偏光1」と同じ偏光方向の直線偏光となり、付与する直流成分は「直線偏光2」と同じ偏光方向の直線偏光となる。即ち、回折光の高次成分と付与する直流成分とは、偏光方向が互いに直交する直線偏光となる。なお、直線偏光は、図1の紙面に垂直なS偏光成分と、図1の紙面に平行なP偏光成分と、に分離することができる。
光記録媒体36から射出された回折光と付与する直流成分とは、レンズ38により逆フーリエ変換されて平行光化され、偏光ビームスプリッタ40に入射する。回折光と付与する直流成分のS偏光成分は、偏光ビームスプリッタ40で反射されて、センサアレイ42に入射する。センサアレイ42の受光面には、S偏光成分による第1再生像が結像される。回折光と付与する直流成分のP偏光成分は、偏光ビームスプリッタ40を透過して、センサアレイ44に入射する。センサアレイ44の受光面には、P偏光成分による第2再生像が結像される。
直流成分が除去された信号光と参照光との干渉によりホログラムを記録した場合には、読み出し用の参照光をホログラムに照射すると、直流成分が除去された信号光が回折光として再生される。この回折光に同位相の直流成分を付与することで、元の信号光が復元され、元の信号光の明暗画像(ポジティブ画像)が再生される。一方、回折光に逆位相の直流成分を付与することで、元の信号光の明暗画像の反転画像(ネガティブ画像)が再生される。
回折光の位相が参照光の位相からπ/2だけずれると共に、直流成分の位相が参照光の位相からπ/2だけずれた結果として、回折光の高次成分の位相と付与する直流成分の位相とが同位相となる場合と、回折光の高次成分の位相と付与する直流成分の位相とが逆位相となる場合と、が発生し得る。同位相となる場合には、回折光(高次成分)と直流成分との干渉により、正の振幅が増加しポジティブ画像が再生される。逆位相となる場合には、回折光と直流成分との干渉により、負の振幅が増加しネガティブ画像が再生される。
本実施の形態では、回折光の高次成分のS偏光成分と、付与する直流成分のS偏光成分とが同位相となる。従って、回折光の高次成分のS偏光成分と、これと同位相の直流成分のS偏光成分とが合成されて、第1再生像としてポジティブ画像が再生される。また、回折光の高次成分のP偏光成分と、付与する直流成分のP偏光成分とが逆位相となる。従って、回折光の高次成分のP偏光成分と、これと逆位相の直流成分のP偏光成分とが合成されて、第2再生像としてネガティブ画像が再生される。
これを回折光と付与する直流成分の偏光状態から説明する。図4(A)は空間Dにおける回折光の高次成分の偏光状態を表す図であり、図4(B)は空間Dにおける付与する直流成分の偏光状態を表す図である。図4(A)に示すように、空間Dにおける回折光の高次成分は、光の進行方向(光軸方向)に対し垂直方向(図1の紙面に対して垂直方向)に振動するS偏光成分(S)と、光軸方向に対し水平方向(図1の紙面に対して水平方向)に振動するP偏光成分(P)と、に分離することができる。同様に、図4(B)に示すように、空間Dにおける付与する直流成分は、光軸方向に対し垂直方向(図1の紙面に対して垂直方向)に振動するS偏光成分(SDC)と、光軸方向に対し水平方向(図1の紙面に対して水平方向)に振動するP偏光成分(PDC)と、に分離することができる。
図4(A)及び(B)から分かるように、回折光の高次成分のS偏光成分(S)と、付与する直流成分のS偏光成分(SDC)とは同位相であり、両者が合成されて第1再生像としてポジティブ画像が再生される。回折光の高次成分のP偏光成分(P)と、付与する直流成分のP偏光成分(PDC)とは逆位相であり、両者が合成されて第2再生像としてネガティブ画像が再生される。
センサアレイ42、44の各々は、再生時に、受光面に結像された再生像を撮像して画像データに変換し、画像データを制御装置46に出力する。なお、センサアレイ42、44では、信号光データの1画素を複数の受光素子により受光する、オーバーサンプリングを実施することが好ましい。例えば、1ビットのデータを4個(2×2)の受光素子により受光する。
制御装置46は、第1再生像の画像データから第2再生像の画像データを減算処理して、信号光を表す明暗画像の各画素について輝度の差分を演算する。第1再生像(ポジティブ画像)の輝度から第2再生像(ネガティブ画像)の輝度を減じたときの差分は、元の明暗画像の明部では正となり、元の明暗画像の暗部では負となる。第2再生像が第1再生像の反転画像となるため、減算処理後の画像(第3再生像)では、第1再生像、第2再生像よりもコントラストが強調されることになる。
また、第3再生像では、第1再生像及び第2再生像に共通のノイズが相殺されているため、第3再生像は第1再生像又は第2再生像の各々よりもSNRが高い。制御装置46では、この第3再生像に基づいて、信号光に重畳されたデジタルデータを復号する。即ち、第3再生像はSNRが改善されているので、二値のデジタルデータが精度よく復号される。
<第2の実施の形態>
第2の実施の形態では、円偏光の信号光及び参照光を用いて、ホログラムの再生を行う。これ以外は、第1の実施の形態と同様にして、記録時には、信号光及び参照光の直流成分を除去して、直流成分が除去された信号光と参照光との干渉によりホログラムを記録する。また、再生時には、読み出し用の参照光をホログラムに照射し、ホログラムから回折された回折光に直流成分を付与する。直流成分が付与された回折光を互いに直交する2つの偏光成分に分離し、一方の偏光成分から元の信号光の明暗画像を再生し、他方の偏光成分から元の信号光の反転画像を再生する。
(光記録再生装置の概略構成)
図5は本発明の第2の実施の形態に係る光記録再生装置の構成を示す概略図である。 この光記録再生装置は、空間光変調器22とレンズ24との間に、直線偏光を円偏光に変換するために、一対のレンズ70、レンズ72、及び1/4波長板74を追加した以外は、図1に示す第1の実施の形態に係る光記録再生装置と同じ構成であるため、同じ構成部分には同じ符号を付して説明を省略する。
(光記録再生装置の記録動作)
次に、図5に示す光記録再生装置の記録動作について説明する。
ホログラムを記録する場合には、まず、シャッター12を開いて、直流成分除去素子26を挿入し、直流成分変調素子30を退避させて、光源10からレーザ光を照射する。同時に、空間光変調器22に記録用パターンを表示する(図2(A)参照)。光源10から発振されたレーザ光は、シャッター12を通過し、1/2波長板14と偏光板16とにより光強度や偏光方向が調整される。例えば、偏光板16はS偏光のみを透過させる配置とし、1/2波長板14によりレーザ光の偏光方向を制御することによって、S偏光の光強度が調整される。
偏光板16を通過した光は、ビームエキスパンダ18により大径の平行光に変換され、反射ミラー20で反射されて、空間光変調器22に照射される。空間光変調器22では、表示された記録用パターンに応じてレーザ光が変調され、信号光と参照光とが生成される。空間光変調器22で生成される信号光と参照光とは、光軸周りに偏光面が所定角度(ここでは、45°)だけ回転した直線偏光である。
空間光変調器22で生成された直線偏光の記録光は、レンズ70及びレンズ72でリレーされ、1/4波長板74で円偏光に変換される。1/4波長板74で円偏光に変換される際に、記録光のS偏光成分とP偏光成分との間には、1/4波長の光路差(π/2の位相差)が付与される。1/4波長板74で円偏光に変換された記録光は、レンズ24で集光され、直流成分除去素子26に照射される。レンズ24で集光された記録光は、不要な周波数成分が直流成分除去素子26でカットされ、残部が直流成分除去素子26を通過する。即ち、直流成分除去素子26では、0次の回折成分が遮断され(直流成分が除去され)、1次以上の回折成分が透過される。直流成分除去素子26を通過した記録光は、レンズ28により平行光に変換される。
レンズ28により平行光に変換された記録光、即ち、直流成分が除去された信号光と参照光とは、円偏光のままでレンズ32によりフーリエ変換されて集光され、光記録媒体36に同時に且つ同軸で照射される。信号光と参照光とが集光される位置において、信号光と参照光とが干渉して形成された干渉縞が、光記録媒体36にホログラムとして記録される。
(光記録再生装置の再生動作)
次に、図5に示す光記録再生装置の再生動作について説明する。
光記録媒体36に記録されたデータを読み出す場合(再生時)には、シャッター12を開いて、直流成分除去素子26を退避させ、直流成分変調素子30を挿入して、光源10からレーザ光を照射する。同時に、空間光変調器22に再生用パターンを表示する(図2(B)参照)。光源10から発振されたレーザ光は、記録の場合と同様にして、シャッター12を通過し、1/2波長板14と偏光板16とにより光強度や偏光方向が調整され、ビームエキスパンダ18により大径の平行光に変換されて、反射ミラー20で反射され、空間光変調器22に照射される。
空間光変調器22では、表示された再生用パターンに応じてレーザ光が変調され、参照光と付与する直流成分とが生成される。付与する直流成分としては、参照光との位相差がπ/2の直流成分が生成される。空間光変調器22で生成される信号光と直流成分とは、入射面に対し光軸周りに偏光面が所定角度(ここでは、45°)だけ回転した直線偏光である。空間光変調器22で生成された直線偏光の参照光と直流成分は、レンズ70及びレンズ72でリレーされ、1/4波長板74で円偏光に変換される。1/4波長板74で円偏光に変換される際に、参照光及び直流成分のS偏光成分とP偏光成分との間には、1/4波長の光路差(π/2の位相差)が付与される。1/4波長板74で円偏光に変換された記録光は、レンズ24、28でリレーされ、レンズ28により平行光とされる。
レンズ28で平行光化された直流成分は、信号光光路を通過し、信号光光路上に配置された直流成分変調素子30により逆回りの円偏光に変換されてレンズ32に入射する。レンズ28で平行光化された参照光は、参照光光路を通過してレンズ32に入射する。レンズ32に入射された参照光と直流成分とは、円偏光のままでレンズ32によりフーリエ変換されて集光され、光記録媒体36のホログラムが記録された領域に照射される。
即ち、光記録媒体36には、参照光が読出し光として照射されると共に、参照光とは位相がπ/2だけずれ且つ参照光とは偏光方向が直交する(回転方向が逆周りの)直流成分が照射される。照射された参照光は、光記録媒体36を透過するときにホログラムによって回折され、参照光とは位相がπ/2だけずれた透過回折光がレンズ38側に射出される。また、付与する直流成分は回折されずに光記録媒体36を透過する。その結果、参照光とは位相がπ/2だけずれた直流成分が、レンズ38側に射出される。
図6は、参照光と付与する直流成分の偏光状態について説明する図である。図6に示すように、空間光変調器22で生成された直線偏光の参照光と直流成分とは、1/4波長板74で円偏光に変換される。1/4波長板74とレンズ24との間に在る「空間A´」では、電界及び磁界の振動方向が光軸周りの一定方向に回転する「円偏光1」である。
また、レンズ28とレンズ32との間に在る空間から、直流成分変調素子30の下流側の空間を除いた「空間B´」では、参照光と直流成分とは「円偏光1」である。これに対し、直流成分変調素子30の下流側に在る「空間C´」では、付与する直流成分は、直流成分変調素子30により偏光面が90°回転されて、「円偏光1」と逆周りの「円偏光2」に変換される。なお、図6では「円偏光1」を実線で示し、「円偏光2」を点線で示す。
図6に示すように、光記録媒体36から射出された回折光と付与する直流成分とは、光記録媒体36の下流側に在る「空間D´」では、回折光の高次成分は「円偏光1」と同じ回転方向の円偏光となり、付与する直流成分は「円偏光2」と同じ回転方向の円偏光となる。即ち、回折光の高次成分と付与する直流成分とは、回転方向が互いに逆周りの円偏光となる。円偏光は、直線偏光と同様に、振動方向が図5の紙面に対して垂直なS偏光成分と、振動方向が図5の紙面に対して平行なP偏光成分と、に分離することができる。
光記録媒体36から射出された回折光と付与する直流成分とは、レンズ38により逆フーリエ変換されて平行光化され、円偏光のままで偏光ビームスプリッタ40に入射する。回折光と付与する直流成分のS偏光成分は、偏光ビームスプリッタ40で反射されて、センサアレイ42に入射する。センサアレイ42の受光面には、S偏光成分による第1再生像が結像される。回折光と付与する直流成分のP偏光成分は、偏光ビームスプリッタ40を透過して、センサアレイ44に入射する。センサアレイ44の受光面には、P偏光成分による第2再生像が結像される。
直流成分が除去された信号光と参照光との干渉によりホログラムを記録した場合には、読み出し用の参照光をホログラムに照射すると、直流成分が除去された信号光が回折光として再生される。この回折光に同位相の直流成分を付与することで、元の信号光が復元され、元の信号光の明暗画像(ポジティブ画像)が再生される。一方、回折光に逆位相の直流成分を付与することで、元の信号光の明暗画像の反転画像(ネガティブ画像)が再生される。
本実施の形態では、回折光の高次成分のS偏光成分と、付与する直流成分のS偏光成分とが同位相となる。従って、回折光の高次成分のS偏光成分と、これと同位相の直流成分のS偏光成分とが合成されて、第1再生像としてポジティブ画像が再生される。また、回折光の高次成分のP偏光成分と、付与する直流成分のP偏光成分とが逆位相となる。従って、回折光の高次成分のP偏光成分と、これと逆位相の直流成分のP偏光成分とが合成されて、第2再生像としてネガティブ画像が再生される。
これを回折光と付与する直流成分の偏光状態から説明する。図7(A)は空間D´における回折光の高次成分の偏光状態を表す図であり、図7(B)は空間D´における付与する直流成分の偏光状態を表す図である。図7(A)に示すように、空間D´における回折光の高次成分は、光の進行方向(光軸方向)に対し垂直方向(図5の紙面に対して垂直方向)に振動するS偏光成分(S)と、光軸方向に対し水平方向(図5の紙面に対して水平方向)に振動するP偏光成分(P)と、に分離することができる。回折光は円偏光であるため、回折光の高次成分のS偏光成分とP偏光成分との間には、1/4波長の光路差(π/2の位相差)がある。
同様に、図7(B)に示すように、空間D´における付与する直流成分は、光軸方向に対し垂直方向(図5の紙面に対して垂直方向)に振動するS偏光成分(SDC)と、光軸方向に対し水平方向(図5の紙面に対して水平方向)に振動するP偏光成分(PDC)と、に分離することができる。付与する直流成分もまた円偏光であるため、付与する直流成分のS偏光成分とP偏光成分との間には、1/4波長の光路差(π/2の位相差)がある。
図7(A)及び(B)から分かるように、回折光の高次成分のS偏光成分(S)と、付与する直流成分のS偏光成分(SDC)とは同位相であり、両者が合成されて第1再生像としてポジティブ画像が再生される。回折光の高次成分のP偏光成分(P)と、付与する直流成分のP偏光成分(PDC)とは逆位相であり、両者が合成されて第2再生像としてネガティブ画像が再生される。
センサアレイ42、44の各々は、再生時に、受光面に結像された再生像を撮像して画像データに変換し、画像データを制御装置46に出力する。制御装置46は、第1再生像の画像データから第2再生像の画像データを減算処理して、信号光を表す明暗画像の各画素について輝度の差分を演算する。制御装置46では、減算処理後の画像(第3再生像)に基づいて、信号光に重畳されたデジタルデータを復号する。即ち、第3再生像はSNRが改善されているので、二値のデジタルデータが精度よく復号される。
なお、上記第1及び第2の実施の形態では、透過型の光記録媒体を用いる「同軸透過型」の光記録再生装置及び方法について説明したが、本発明は、光記録材料からなる記録層と反射層とを備えた反射型の光記録媒体を用いる「同軸反射型」の光記録再生装置及び方法にも適用することができる。
また、上記第1及び第2の実施の形態では、記録時には直流成分を除去してホログラムを記録し、再生時には直流成分を付与してホログラムを再生する場合について説明したが、記録時には直流成分を除去せずにホログラムを記録し、再生時にだけ直流成分を付与してホログラムを再生することもできる。この場合にも、読み出し用の参照光をホログラムに照射すると、信号光が回折光として再生される。この回折光に同位相の直流成分を付与することで、元の信号光の明暗画像(ポジティブ画像)が再生される。一方、回折光に逆位相の直流成分を付与することで、元の信号光の明暗画像の反転画像(ネガティブ画像)が再生される。
また、上記第1及び第2の実施の形態では、再生時に、付与する直流成分の偏光を変調する(偏光面を回転させる)例について説明した。しかしながら、付与する直流成分の代わりに、読み出し用の参照光の偏光を変調することもできる。例えば、図1に示す光記録再生装置において、直流成分変調素子30の代わりに、参照光のみの偏光を90°回転する波長板(高次成分変調素子)を配置する。高次成分変調素子により、参照光光路を通過する光のみが変調される。これにより、読み出し用の参照光の偏光を変調して、再生像としてネガ画像とポジ画像を同時に取得することができる。なお、再生像の形成原理は、図4を参照して説明した通りである。
また、上記第1及び第2の実施の形態では、直流成分変調素子をホログラムの光入射側に配置する例について説明したが、直流成分変調素子をホログラムの光出射側に配置することも可能である。図8は、直流成分変調素子をホログラムの光出射側に配置した光記録再生装置の構成を示す概略図である。図1に示す光記録再生装置において、直流成分変調素子30を取り除き、レンズ38と偏光ビームスプリッタ40との間に、一対のレンズ80、84、及び直流成分変調素子82を配置した以外は、第1の実施の形態に係る光記録再生装置と同じ構成であるため、同じ構成部分には同じ符号を付して説明を省略する。
即ち、レンズ38の光出射側には、リレー系(4f系)を構成する一対のレンズ80、84が配置されている。レンズ80とレンズ84との間には、直流成分変調素子82が配置されている。レンズ84の光出射側には、偏光ビームスプリッタ40が配置されている。直流成分変調素子82は、レンズ80のフーリエ変換面、即ち、レンズ80とレンズ84との間にある周波数空間に配置されている。直流成分変調素子82は、再生時に周波数空間で直流成分(0次の回折光成分)の偏光のみを変調する。
次に、図8に示す光記録再生装置の再生動作について説明する。
光記録媒体36に記録されたデータを読み出す場合(再生時)には、シャッター12を開いて、直流成分除去素子26を退避させて、光源10からレーザ光を照射する。同時に、空間光変調器22に再生用パターンを表示する(図2(B)参照)。光源10から発振されたレーザ光は、記録の場合と同様にして、シャッター12を通過し、1/2波長板14と偏光板16とにより光強度や偏光方向が調整され、ビームエキスパンダ18により大径の平行光に変換されて、反射ミラー20で反射され、空間光変調器22に照射される。空間光変調器22では、表示された再生用パターンに応じてレーザ光が変調され、参照光と付与する直流成分とが生成される。本実施の形態では、第1の実施の形態と同様に、読み出し用の参照光と、参照光との位相差がπ/2の直流成分とが生成される。
空間光変調器22で生成された参照光と直流成分とは、レンズ24、28でリレーされ、レンズ28により平行光とされる。レンズ28で平行光化された参照光と直流成分とは、レンズ32に入射する。レンズ32に入射された参照光と直流成分とは、レンズ32によりフーリエ変換されて集光され、光記録媒体36のホログラムが記録された領域に照射される。
即ち、光記録媒体36には、参照光が読出し光として照射されると共に、参照光とは位相がπ/2だけずれた直流成分が照射される。照射された参照光は、光記録媒体36を透過するときにホログラムによって回折され、参照光とは位相がπ/2だけずれた透過回折光がレンズ38側に射出される。また、付与する直流成分は回折されずに光記録媒体36を透過する。その結果、参照光とは位相がπ/2だけずれた直流成分が、レンズ38側に射出される。
光記録媒体36から射出された回折光と付与する直流成分とは、レンズ38により逆フーリエ変換されてリレーされ、レンズ80で集光され、直流成分変調素子82に照射される。直流成分変調素子82は、0次の回折成分の偏光のみを変調し(直流成分のみを偏光変調し)、1次以上の回折成分(回折光の高次成分)を偏光変調せずに透過する。直流成分変調素子82により偏光が変調された直流成分と、直流成分変調素子82を透過した回折光の高次成分とは、レンズ84により平行光に変換されて、偏光ビームスプリッタ40に入射する。
回折光と付与する直流成分のS偏光成分は、偏光ビームスプリッタ40で反射されて、センサアレイ42に入射する。センサアレイ42の受光面には、S偏光成分による第1再生像が結像される。回折光と付与する直流成分のP偏光成分は、偏光ビームスプリッタ40を透過して、センサアレイ44に入射する。センサアレイ44の受光面には、P偏光成分による第2再生像が結像される。
この場合の参照光と付与する直流成分の偏光状態について説明する。図9(A)に示すように、空間光変調器22で生成された参照光と直流成分とは、空間光変調器22とレンズ24との間に在る「空間A」では、電界及び磁界の振動方向が一定の「直線偏光1」である。「直線偏光1」は、空間光変調器22の光軸に対する回転角に応じて、その振動方向が図1の紙面の垂直方向に対して45°傾いている。即ち、P偏光およびS偏光の偏光面のいずれに対しても45°傾いた偏光面を有している。また、レンズ28とレンズ32との間に在る「空間B」では、参照光と直流成分とは「直線偏光1」である。
図9(B)に示すように、光記録媒体36から射出された回折光と付与する直流成分とは、光記録媒体36の下流側に在る「空間E」では、回折光と付与する直流成分とは「直線偏光1」と同じ偏光方向の直線偏光となる。これに対し、直流成分変調素子82の下流側に在る「空間F」では、図9(C)に示すように、付与する直流成分は、直流成分変調素子82により偏光面が90°回転されて、「直線偏光1」と偏光方向が直交する「直線偏光2」と同じ偏光方向の直線偏光に変換される。
回折光の高次成分は、直流成分変調素子82で偏光変調されずに通過し、「直線偏光1」と同じ偏光方向の直線偏光のままである。即ち、「空間F」では、回折光の高次成分と付与する直流成分とは、偏光方向が互いに直交する直線偏光となる。なお、直線偏光は、図8の紙面に垂直なS偏光成分と、図8の紙面に平行なP偏光成分と、に分離することができる。回折光の高次成分と付与する直流成分とは、偏光ビームスプリッタ40に入射して、S偏光成分とP偏光成分とに分離される。
なお、上述した通り、再生像(回折光と付与する直流成分)の直流成分のみの偏光を変調する直流成分変調素子(図8の直流成分変調素子82)の代わりに、再生像の高次成分のみの偏光を変調する高次成分変調素子を配置することもできる。この場合にも、回折光の高次成分と付与する直流成分とは、偏光方向が互いに直交する直線偏光となる。従って、回折光の高次成分と付与する直流成分とは、偏光ビームスプリッタ40に入射して、S偏光成分とP偏光成分とに分離される。
本発明の実施の形態に係る光記録再生装置の構成を示す概略図である。 (A)は空間光変調器の表示面に設定された表示領域と該領域に表示される記録用パターンの一例を示す平面図であり、(B)は空間光変調器の表示面に表示される再生用パターンの一例を示す平面図である。 (A)及び(B)は、参照光と付与する直流成分の偏光状態について説明する図である。 (A)は空間Dにおける回折光の高次成分の偏光状態を表す図であり、(B)は空間Dにおける付与する直流成分の偏光状態を表す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る光記録再生装置の構成を示す概略図である。 参照光と付与する直流成分の偏光状態について説明する図である。 (A)は空間D´における回折光の高次成分の偏光状態を表す図であり、(B)は空間D´における付与する直流成分の偏光状態を表す図である。 本発明の実施の形態に係る光記録再生装置の変形例の構成を示す概略図である。 (A)〜(C)は、参照光と付与する直流成分の偏光状態について説明する図である。
符号の説明
10 光源
12 シャッター
14 1/2波長板
16 偏光板
18 ビームエキスパンダ
20 反射ミラー
22 空間光変調器
22R 参照光領域
22S 信号光領域
22A 表示面
24 レンズ
26 直流成分除去素子
28 レンズ
30 直流成分変調素子
32 レンズ
34 保持ステージ
36 光記録媒体
38 レンズ
40 偏光ビームスプリッタ
42 センサアレイ
44 センサアレイ
46 制御装置
48 駆動装置
50 駆動装置
52 パターン発生器
54 駆動装置
56 駆動装置
58 駆動装置
70 レンズ
72 レンズ
74 1/4波長板
80 レンズ
82 直流成分変調素子
84 レンズ

Claims (11)

  1. デジタルデータを明暗画像で表す信号光と参照光とを光記録媒体に同時に集光して前記信号光と前記参照光との干渉により光記録媒体に記録されたホログラムに、読み出し光として前記参照光を照射して、第1偏光面を有する第1の偏光成分と該第1偏光面と直交する第2偏光面を有する第2の偏光成分とを各々有する偏光光である回折光を生成するステップと、
    前記回折光とは偏光方向が直交し且つ前記回折光と同位相の前記第1偏光面を有する第3の偏光成分と前記回折光と逆位相の前記第2偏光面を有する第4の偏光成分とを各々有する偏光光で構成された直流成分を、前記回折光に付与して合成光を生成するステップと、
    前記回折光と前記付与した直流成分とが合成された合成光を、前記第1の偏光成分及び前記第3の偏光成分からなる第5の偏光成分と、前記第2の偏光成分及び前記第4の偏光成分からなる第6の偏光成分とに分離するステップと、
    分離された前記第5の偏光成分から第1再生像を再生すると共に、分離された前記第6の偏光成分から第2再生像を再生するステップと、
    を含む光再生方法。
  2. 前記第1再生像と前記第2再生像とを比較して画素毎に輝度の差分値を取得し、取得された差分値の正負から第3再生像を取得して、取得された第3再生像に基づいて前記信号光に重畳されたデジタルデータを復号するステップを、更に含む請求項1に記載の光再生方法。
  3. 前記回折光は、直線偏光、楕円偏光、及び円偏光の何れか1つである、請求項1又は2に記載の光再生方法。
  4. 前記回折光が直線偏光である場合に、前記回折光の偏光面と前記第1の偏光成分の第1偏光面とが交差すると共に、前記回折光の偏光面と前記第2の偏光成分の第2偏光面とが交差する、請求項1〜3の何れか1項に記載の光再生方法。
  5. 前記回折光が直線偏光である場合に、前記回折光の偏光面と前記第1の偏光成分の第1偏光面とが45°で交差すると共に、前記回折光の偏光面と前記第2の偏光成分の第2偏光面とが45°で交差する、請求項4に記載の光再生方法。
  6. コヒーレント光を射出する光源と、
    2次元状に配列された複数の画素部で構成され、信号光又は付与する直流成分を生成する信号光領域と、前記信号光領域を取り囲むように配置され且つ前記信号光と同軸の参照光を生成する参照光領域とを含み、空間光変調器の前記信号光領域に輝度の均一な透過パターンを表示すると共に前記空間光変調器の前記参照光領域に参照光パターンを表示して、前記光源から入射した光を表示パターンに応じて画素毎に変調し、参照光と付与する直流成分とを生成する空間光変調器と、
    前記空間光変調器により生成された参照光と付与する直流成分を前記光記録媒体の記録領域に集光し、前記記録領域に記録されたホログラムから第1偏光面を有する第1の偏光成分と該第1偏光面と直交する第2偏光面を有する第2の偏光成分とを各々有する偏光光である回折光を生成すると共に、前記回折光とは偏光方向が直交し且つ前記回折光と同位相の前記第1偏光面を有する第3の偏光成分と前記回折光と逆位相の前記第2偏光面を有する第4の偏光成分とを各々有する偏光光で構成された直流成分を生成し、前記偏光光で構成された直流成分を前記回折光に合波して合成光を生成する合波光学系と、
    前記合波光学系で生成された合成光を、前記第1の偏光成分及び前記第3の偏光成分からなる第5の偏光成分と、前記第2の偏光成分及び前記第4の偏光成分からなる第6の偏光成分とに分離する偏光ビームスプリッタと、
    分離された前記第5の偏光成分から第1再生像を検出する第1光検出器と、
    分離された前記第6の偏光成分から第2再生像を検出する第2光検出器と、
    を備えた光再生装置。
  7. 前記第1再生像と前記第2再生像とを比較して画素毎に輝度の差分値を取得し、取得された差分値の正負から第3再生像を取得して、取得された第3再生像に基づいて前記信号光に重畳されたデジタルデータを復号する復号処理を実行する制御装置を、更に備えた請求項6に記載の光再生装置。
  8. 前記合成光学系は、
    前記空間光変調器により生成された参照光と付与する直流成分を平行光化するコリメータレンズ系と、
    平行光化された前記付与する直流成分の偏光面を回転させて、前記回折光とは偏光方向が直交する直流成分を生成する直流成分変調素子と、
    平行光化された前記参照光と、前記直流成分変調素子により偏光面が回転された前記付与する直流成分とを、前記光記録媒体の記録領域に集光する集光レンズと、
    を備えた請求項6又は7に記載の光再生装置。
  9. 前記合成光学系は、
    前記空間光変調器により生成された参照光と付与する直流成分を平行光化するコリメータレンズ系と、
    平行光化された前記参照光の偏光面を回転させて、前記回折光の高次成分の偏光面を回転させ、前記回折光とは偏光方向が直交する直流成分を生成する高次成分変調素子と、
    平行光化された前記付与する直流成分と、前記高次成分変調素子により偏光面が回転された前記付与する直流成分とを、前記光記録媒体の記録領域に集光する集光レンズと、
    を備えた請求項6又は7に記載の光再生装置。
  10. 前記合成光学系は、
    前記空間光変調器により生成された参照光と付与する直流成分を平行光化するコリメータレンズ系と、
    平行光化された参照光と付与する直流成分とを、前記光記録媒体の記録領域に集光する集光レンズと、
    前記集光レンズの焦点面で、前記記録領域に記録されたホログラムから生成された付与する直流成分の偏光面を回転させて、前記回折光とは偏光方向が直交する直流成分を生成する直流成分変調素子と、
    前記ホログラムから生成された前記回折光と、前記直流成分変調素子により偏光面が回転された前記付与する直流成分とを、平行光化するコリメータレンズ系と、
    を備えた請求項6又は7に記載の光再生装置。
  11. 前記合成光学系は、
    前記空間光変調器により生成された参照光と付与する直流成分を平行光化するコリメータレンズ系と、
    平行光化された参照光と付与する直流成分とを、前記光記録媒体の記録領域に集光する集光レンズと、
    前記集光レンズの焦点面で、前記記録領域に記録されたホログラムから生成された回折光の偏光面を回転させて、前記回折光の高次成分の偏光面を回転させ、前記回折光とは偏光方向が直交する直流成分を生成する高次成分変調素子と、
    前記ホログラムから生成された前記付与する直流成分と、前記高次成分変調素子により偏光面が回転された前記回折光の高次成分とを、平行光化するコリメータレンズ系と、
    を備えた請求項6又は7に記載の光再生装置。
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