JP4604138B2 - 光情報記録装置、記録方法、再生装置および再生方法 - Google Patents

光情報記録装置、記録方法、再生装置および再生方法 Download PDF

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本発明は、情報光と参照光との干渉による干渉縞をホログラムとして記録媒体に記録する光情報記録装置、記録方法、再生装置または再生方法に関する。
ホログラフィを利用して記録媒体に情報を記録するホログラフィック記録は、一般的に、記録用光を構成するイメージ情報を担持した情報光と記録用参照光とを記録媒体の内部で重ね合わせ、その時にできる干渉パターンを記録媒体に書き込むことによって行われる。記録された情報の再生時には、その記録媒体に再生用参照光を照射することにより、干渉パターンによる回折によりイメージ情報が再生される(特許文献1参照)。
近年では、超高密度光記録のために、ボリュームホログラフィ、特にデジタルボリュームホログラフィが実用域で開発され注目を集めている。ボリュームホログラフィとは、記録媒体の厚み方向も積極的に活用して、3次元的に干渉パターンを書き込む方式であり、厚みを増すことで回折効率を高め、多重記録を用いて記録容量の増大を図ることができるという特徴がある。そして、デジタルボリュームホログラフィとは、ボリュームホログラフィと同様の記録媒体と記録方式を用いつつも、記録するイメージ情報は2値化したデジタルパターンに限定した、コンピュータ指向のホログラフィック記録方式である。このデジタルボリュームホログラフィでは、例えばアナログ的な絵のような画像情報も、一旦デジタイズして、2次元デジタルパターン情報に展開し、これをイメージ情報として記録する。再生時は、この2次元デジタルパターン情報を読み出してデコードすることで、元の画像情報に戻して表示する。これにより、再生時にSN比(信号対雑音比)が多少悪くても、微分検出を行ったり、2値化データをコード化しエラー訂正を行ったりすることで、極めて忠実に元の情報を再現することが可能になる。
かかるホログラフィック記録を行う光記録再生装置として、情報光および参照光を対物レンズによって記録媒体の同一面側から、情報光の光軸と参照光の光軸とが同軸となるように記録媒体に照射する装置が提案されている(特許文献1)。
この光記録再生装置においては、格子状に配列された多数の画素を有する空間光変調器(SLMと略すこともある)に情報光用空間変調パターンおよび参照光用空間変調パターンを表示し、空間光変調器によって光の位相、強度、波長等の状態を各画素毎に変化させることで2次元デジタルパターン情報を担持した情報光および参照光を生成していた。空間光変調器として、液晶表示装置を使用することもあるが、DMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)を使用することも考えられる。DMDは、複数の反射型の画素を有し、画素毎に反射方向を変えて反射することができる。
DMDを使用した光情報記録再生装置のピックアップの構成を図12に示す。ピックアップ101は、参照光および情報光を光情報記録媒体151に照射し、光情報記録媒体151からの再生光を受けるためのものである。ピックアップ101は、レーザ光源103、コリメータレンズ105、ミラー107、DMD109、偏光ビームスプリッタ111、リレーレンズ113、115、開口127、ミラー117、4分の1波長板119、対物レンズ121、リングマスク123、光検出器125を備えている。
図12の光情報記録再生装置によって情報を記録する場合、レーザ光源103からレーザ光を射出し、コリメータレンズ105によって平行光線とし、ミラー107によってDMD109に向かって反射される。DMD109は、画素として複数の微小なミラーを有しており、画素毎にミラーの傾斜角を変更できる。DMD109の複数の画素に情報光用空間変調パターンおよび参照光用空間変調パターンを表示すれば、その反射光133は、情報光用空間変調パターンおよび参照光用空間変調パターンによって空間的に変調された情報光および参照光となる。
情報光および参照光は、偏光ビームスプリッタ111を通過し、一対のリレーレンズ113、115によって対物レンズ121の入射瞳面に結像するように伝搬される。その途中、一対のリレーレンズ113、115の間の焦点面に配置された開口127によって回折光の一部が取り除かれ、ミラー117によって対物レンズ121に向けて反射され、4分の1波長板119を通過する。対物レンズ121は、情報光および記録用参照光を光情報記録媒体151のホログラム記録層153において干渉させ、ホログラフィを形成させる。
また、図12の光情報記録再生装置によって情報を再生する場合は、DMD109に再生用の参照光用空間変調パターンのみを表示して、再生用参照光を生成し、再生用参照光を対物レンズ121によって光情報記録媒体151のホログラム記録層153に形成されたホログラムに照射する。ホログラムから再生された再生光と再生用参照光は、光情報記録媒体151の反射層155によって反射され、逆方向に対物レンズ121、4分の1波長板119、ミラー117、一対のリレーレンズ113、115を経て伝搬される。ここで、再生光と再生用参照光は、4分の1波長板119を2回通過することによって、偏光が90°変化しているので、偏光ビームスプリッタ111によって光検出器125に向かって反射され、リングマスク123によって再生用参照光が取り除かれ、再生光が光検出器125に入射する。
なお、ホログラムを記録するための光情報記録媒体151は、基板151a、151b間に、ホログラム記録層153および反射層155が設けられている。ホログラム記録層153は、情報光および参照光に対して感光性を有するモノマーが混入されており、情報光および参照光が干渉して形成された干渉縞によってモノマーの一部が反応してポリマーとなることで、屈折率等の光学特性を変化させ、干渉縞(ホログラム)を記録する。つまり、ホログラムを記録することによって、ホログラム記録層中のモノマーの一部が消費される。また、記録された部分のモノマー濃度が減少すると、周囲からモノマーが拡散移動する。
特開2005−32307号公報
空間光変調器は、周期構造を持った微小な画素の集合体であるため、一種の回折格子を形成する。回折格子は、回折格子の周期をa、回折光の角度をθd、入射光の角度をθ0、回折次数をm(m=0、±1、±2)、光の波長をλとすると、
式1:a(sinθd−sinθ0)=mλ
の関係を満たす。
図12の光情報記録再生装置においては、ミラー107からの光131は、DMD109に対して入射角θ0を有して入射し、DMD109から垂直(θ1=0°)に射出するように配置されている。この関係を図に示すと、図13のようになる。DMD109の画素135の間隔が回折格子の周期aとなり、回折光132の角度θdは、画素135の間隔a、入射光131の波長λおよび入射角θ0から式1によって決まり、DMD109の画素135の傾斜角Ψには依存しない。他方、反射光133(図13においては−3次の回折光と重なっている)の出射角θ1は、入射光131の入射角θ0およびDMD109の画素135の傾斜角度Ψから
式2:θ1=θ0−2Ψ
によって決まる。図13においては、反射光133の出射角θ1は0°であるから出射角θ1を示していない。
そして、従来では、DMD109によって反射されて生成される情報光、記録用参照光および再生用参照光の光軸(θ1)は、回折光132の内の一部の進行方向(θd)と一致するように定められていた(特許文献1の段落0029)。つまり、a(sinθ1−sinθ0)=mλを満たし、入射角θ0が−a・sinθ0=mλとなるように構成されていたのである。
なお、SLMとして透過型の液晶表示装置等を使用した場合は、SLMに対して光を垂直(θ0=0°)に入射させて、垂直(θ1=0°)に出射した光を利用していたため、入射角=出射角であり、0次の回折光と光軸が一致していた。
本発明においては、従来よりもホログラムサイズを小さくして記録密度を高めることが可能な光情報記録装置、記録方法、再生装置または再生方法を提供することを課題とする。また、本発明においては、従来よりも記録再生の信頼性を高めることが可能な光情報記録装置、記録方法、再生装置または再生方法を提供することを課題とする。
以上のような課題を解決するため、本発明の光情報記録装置は、記録用参照光と、複数の画素を有する空間光変調器によって空間的に変調された情報光とを対物レンズによって記録媒体に対して収束するように照射して前記記録媒体のホログラム記録層における前記記録用参照光と前記情報光との干渉縞を記録する光情報記録装置において、前記空間光変調器から前記対物レンズに向かう前記情報光の光軸が、前記空間光変調器によって回折されるm次(m=0,±1,±2…)の回折光と一致しないように構成されていることを特徴とする。
更に、上記光情報記録装置において、前記情報光の光軸の方向は、(m+0.2)次乃至(m+0.8)次の回折光の進行方向の範囲内であることが好ましく、約(m+0.5)次の回折光の進行方向であることがより好ましい。加えて、上記光情報記録装置において、前記情報光の光軸の方向は、前記空間光変調器に対して垂直であることが好ましい。
また、本発明の他の光情報記録装置は、記録用参照光と、複数の画素を有する空間光変調器によって空間的に変調された情報光とを対物レンズによって記録媒体に対して収束するように照射して前記記録媒体のホログラム記録層における前記記録用参照光と前記情報光との干渉縞を記録する光情報記録装置において、前記空間光変調器に入射する情報光となる光の入射角をθ0、前記空間光変調器から出射される前記情報光の出射角をθ1、前記情報光の波長をλ、前記空間光変調器における前記複数の画素の周期をa、回折光の回折次数をm(m=0,±1,±2…)とすると、mλ≠a(sinθ1−sinθ0)の関係式を満たすように構成されていることを特徴とする。
更に、上記光情報記録装置において、(m+0.2)λ≦a(sinθ1−sinθ0)≦(m+0.8)の関係式を満たすように構成されていることが好ましく、特に約(m+0.5)λ=a(sinθ1−sinθ0)の関係式を満たすように構成されていることが好ましい。加えて、上記光情報記録装置において、前記空間光変調器から出射される前記情報光の出射角θ1が0°であることが好ましい。
また、本発明の他の光情報記録装置は、記録用参照光と、複数の反射型の画素を有する空間光変調器によって空間的に変調された情報光とを対物レンズによって記録媒体に対して収束するように照射して前記記録媒体のホログラム記録層における前記記録用参照光と前記情報光との干渉縞を記録する光情報記録装置において、前記空間光変調器の画素の反射面の角度をΨ、前記情報光の波長をλ、前記空間光変調器における前記複数の画素の周期をa、回折光の回折次数をm(m=0,±1,±2…)とすると、前記空間光変調器はmλ≠−a・sin2Ψの関係式を満たすことを特徴とする。
更に、上記光情報記録装置において、前記空間光変調器は、(m+0.2)λ≦−a・sin2Ψ≦(m+0.8)の関係式を満たすことが好ましく、特に約(m+0.5)λ=−a・sin2Ψの関係式を満たすことが好ましい。
また、本発明の他の光情報記録装置は、記録用参照光と、複数の透過型の画素を有する空間光変調器によって空間的に変調された情報光とを対物レンズによって記録媒体に対して収束するように照射して前記記録媒体のホログラム記録層における前記記録用参照光と前記情報光との干渉縞を記録する光情報記録装置において、前記空間光変調器は屈折手段を有し、前記屈折手段を経て前記空間光変調器から出射される前記情報光の前記空間光変調器に入射する入射光に対する角度をθr、前記情報光の波長をλ、前記空間光変調器における前記複数の画素の周期をa、回折光の回折次数をm(m=0,±1,±2…)とすると、前記空間光変調器はmλ≠−a・sinθrの関係式を満たすことを特徴とする。
更に、上記光情報記録装置において、前記空間光変調器は、(m+0.2)λ≦−a・sinθr≦(m+0.8)の関係式を満たすことが好ましく、特に約(m+0.5)λ=−a・sinθrの関係式を満たすことが好ましい。
加えて、上記光情報記録装置において、前記空間光変調器は、前記複数の画素が格子状に配置されており、前記回折光の回折次数mは、前記複数の画素による格子の対角方向についての回折次数であることが好ましい。
また、本発明の光情報記録方法は、記録用参照光と、複数の画素を有する空間光変調器によって空間的に変調された情報光とを対物レンズによって記録媒体に対して収束するように照射して前記記録媒体のホログラム記録層における前記記録用参照光と前記情報光との干渉縞を記録する光情報記録方法において、前記空間光変調器から前記対物レンズに向かう前記情報光の光軸が、前記空間光変調器によって回折されるm次(m=0,±1,±2…)の回折光と一致しないようにしたことを特徴とする。
更に、上記光情報記録方法において、前記情報光の光軸の方向は、(m+0.2)次乃至(m+0.8)次の回折光の進行方向の範囲内であることが好ましく、特に約(m+0.5)次の回折光の進行方向であることが好ましい。加えて、前記情報光の光軸の方向は、前記空間光変調器に対して垂直であることが好ましい。
更に、上記光情報記録方法において、前記空間光変調器は、前記複数の画素が格子状に配置されており、前記回折光の回折次数mは、前記複数の画素による格子の対角方向についての回折次数であることが好ましい。
また、本発明の光情報再生装置は、情報光と、空間的に変調された記録用参照光とを対物レンズによって記録媒体に対して収束するように照射して前記記録媒体のホログラム記録層における前記情報光と前記記録用参照光との干渉縞が記録された記録媒体に対し、複数の画素を有する空間光変調器によって空間的に変調された再生用参照光を対物レンズによって前記記録媒体に対して収束するように照射して前記干渉縞から情報を再生する光情報再生装置において、前記空間光変調器から前記対物レンズに向かう前記再生用参照光の光軸が、前記空間光変調器によって回折されるm次(m=0,±1,±2…)の回折光と一致しないように構成されていることを特徴とする。
更に、上記光情報再生装置において、前記再生用参照光の光軸の方向は、(m+0.2)次乃至(m+0.8)次の回折光の進行方向の範囲内であることが好ましく、約(m+0.5)次の回折光の進行方向であることがより好ましい。加えて、前記再生用参照光の光軸の方向は、前記空間光変調器に対して垂直であることが好ましい。
更に、上記光情報再生装置において、前記空間光変調器は、前記複数の画素が格子状に配置されており、前記回折光の回折次数mは、前記複数の画素による格子の対角方向についての回折次数であることが好ましい。
また、本発明の光情報再生方法は、情報光と、空間的に変調された記録用参照光とを対物レンズによって記録媒体に対して収束するように照射して前記記録媒体のホログラム記録層における前記情報光と前記記録用参照光との干渉縞が記録された記録媒体に対し、複数の画素を有する空間光変調器によって空間的に変調された再生用参照光を対物レンズによって前記記録媒体に対して収束するように照射して前記干渉縞から情報を再生する光情報再生方法において、前記空間光変調器から前記対物レンズに向かう前記再生用参照光の光軸が、前記空間光変調器によって回折されるm次(m=0,±1,±2…)の回折光と一致しないようにしたことを特徴とする。
更に、上記光情報再生方法において、前記再生用参照光の光軸の方向は、(m+0.2)次乃至(m+0.8)次の回折光の進行方向の範囲内であることが好ましく、約(m+0.5)次の回折光の進行方向であることが好ましい。加えて、前記再生用参照光の光軸の方向は、前記空間光変調器に対して垂直であることが好ましい。
更に、上記光情報再生方法において、前記空間光変調器は、前記複数の画素が格子状に配置されており、前記回折光の回折次数mは、前記複数の画素による格子の対角方向についての回折次数であることが好ましい。
本発明の光情報記録装置、記録方法、再生装置および再生方法では、対物レンズへ向かう出射光の光軸をm次の回折光とずらすことによって、最も強度の強い領域に複数の輝点を配置させることができ、干渉縞の強度を強くすることができる。
また、画素の反射面の傾斜角度の誤差等によって、空間光変調器からの出射角θ1にバラツキが生じて、形状成分パターンのフーリエ面における位置がずれたとしても、複数の輝点が存在するため、ホログラムの記録領域内において強い強度を保つことができ、信頼性が向上する。
更に、従来では、中心に非常に強い光強度の領域が局在化するため、光情報記録媒体のホログラム記録層中におけるモノマー濃度が部分的に枯渇してしまい多重記録の妨げとなることもあったが、本発明では、光強度の強い領域に複数の輝点を配置させているので、ホログラムの記録領域内における光強度分布を従来に比較すれば平均化することができる。この結果、モノマー濃度も平均的に減少し、多重記録特性を向上できるので、記録容量を増やすことができる。
また、本発明においては、光軸の近傍に位置する4つの輝点によって全ての空間周波数特性が示されるため、それら4つの輝点を含む大きさまでホログラムの記録領域を小さくすることができる。よって、一つ当たりのホログラムサイズを小さくできるので、その分、多くのホログラムを記録することができ、記録容量を増やすことができる。
まず、図1を用いて、本発明の空間光変調器11における入射光21、出射光22および回折光23の関係を説明する。まず、本発明の光情報記録再生装置は、記録時には、空間光変調器11に情報光用空間変調パターンおよび記録用参照光用空間変調パターンを表示して、光を空間的に変調して情報光および記録用参照光を生成する。なお、記録用参照光は空間的に変調しなくてもよく、その場合は、空間光変調器11に情報光用空間変調パターンのみを表示すればよい。そして、情報光と記録用参照光は、対物レンズ13によって記録媒体(図示せず)に対して収束するように照射され、記録媒体のホログラム記録層において干渉することで、情報光と記録用参照光の干渉縞がホログラム記録層に記録される。次に、空間的に変調した記録用参照光を利用して記録した干渉縞を再生する時には、空間光変調器11に再生用参照光用空間変調パターンを表示して、光を空間的に変調して再生用参照光を生成する。再生用参照光は、対物レンズ13によって記録媒体に対して収束するように照射され、記録媒体のホログラム記録層に記録された干渉縞と干渉して再生光を発生させる。発生した再生光は、対物レンズ13を含む光学系によって伝搬され、光検出器によってその空間変調パターンが検出される。
本発明においては、空間光変調器11から対物レンズ13に向かう出射光22(情報光、記録用参照光または再生用参照光)の光軸が、空間光変調器11によって回折されるm次(m=0,±1,±2…)の回折光23と一致しないように構成されている。これは、出射光22がm次と(m+1)次の回折光23の間に位置することを意味する。図1においては、−1次の回折光と0次の回折光の間に出射光22が位置している。また、空間光変調器11に入射する光21の入射角をθ0、空間光変調器11から出射される光22の出射角をθ1、光の波長をλ、空間光変調器11における複数の画素12の周期をa、回折光23の回折次数をm(m=0,±1,±2…)とすると、
式3:mλ≠a(sinθ1−sinθ0
の関係式を満たすように装置を構成する。なお、図1においては、反射型の空間光変調器で例示したが、透過型の空間光変調器であっても同じである。
ここで、出射光22の光軸の方向は、(m+0.2)次乃至(m+0.8)次の回折光23の進行方向の範囲内であることが好ましく、特に約(m+0.5)次の回折光23の進行方向であることが好ましい。つまり、(m+0.2)λ≦a(sinθ1−sinθ0)≦(m+0.8)の関係式を満たすことが好ましく、特に約(m+0.5)λ=a(sinθ1−sinθ0)の関係式を満たすことがより好ましい。
また、図1においては、出射光22の角度θ1を分かりやすくするため、斜めに射出させているが、対物レンズ13によって2次元パターン情報をフーリエ変換する際に、2次元パターン情報を表示する空間光変調器11の表示面が対物レンズ13の入射瞳面(光軸に対して垂直)と平行となることが好ましいので、出射角θ1は0°であること、つまり出射光22の光軸が空間光変調器11に対して垂直となるように構成することが好ましい。この場合、sinθ1=0となるので、式3は、mλ≠−a・sinθ0となり、入射角θ0としては、(m+0.2)λ≦−a・sinθ0≦(m+0.8)の関係式を満たすことが好ましく、特に約(m+0.5)λ=−a・sinθ0の関係式を満たすことがより好ましい。
更に、反射型の画素を有するDMDの場合、画素の反射面の角度をΨとすると、出射角θ1=θ0−2Ψとなるので、空間光変調器11の画素12の周期aおよび傾斜角Ψがmλ≠−a・sin2Ψの関係式を満たすと、出射光22の光軸が、空間光変調器11に対して垂直となり、且つ回折光と一致しない構成となる。空間光変調器11の画素の周期aおよび傾斜角Ψは、(m+0.2)λ≦−a・sin2Ψ≦(m+0.8)の関係式を満たすことが好ましく、特に約(m+0.5)λ=−a・sin2Ψの関係式を満たすことがより好ましい。
図2は、出射光の角度θ1がm次の回折光と一致する従来の光情報記録再生装置におけるフーリエ変換像を示し、図3は、出射光の角度θ1がm次の回折光と一致しない本発明の光情報記録再生装置におけるフーリエ変換像を示す。
図2の左上に示すように、格子状に配列した複数の画素135を有する空間光変調器109の全ての画素135をオン状態とした場合、対物レンズによってフーリエ変換されると、同図右上に示すようなパターン137に変換される。
空間光変調器109によって空間的に変調される光のフーリエ変換を解析するにあたって、空間光変調器109の成分は、画素135の配置に起因する配置成分135aと画素135の形状に起因する形状成分135bとに分解することができる。なお、図2および図3において配置成分と形状成分の間の「*」はコンボリューションの演算記号である。このうち、配置成分135aは、フーリエ変換すると、配置成分135aと相似形に配置された輝点138からなる配置成分パターン137aが得られる。各輝点138は、それぞれの方向におけるm次の回折光であり、各輝点138の位置は、前述した式1:a(sinθd−sinθ0)=mλにおける回折角θdによって求められる。図2においては、対物レンズへ向かう出射光の光軸がm次の回折光と一致するので、光軸上(中心)に輝点138が位置する。
また、形状成分135bは、フーリエ変換すると、画素の形状に起因した強度分布を有する形状成分パターン137bとなる。図2では、正方形状の画素135に対する形状成分パターン137bが示されている。形状成分パターン137bの強度分布は、中心部分に最も強度の強い領域が位置し、そこから画素135の正方形の各辺に対面する方向(図2の上下左右)に周期的に配置された領域では中心部分から遠ざかるにつれて徐々に強度が弱くなる。また、画素135の対角方向(図2の斜め方向)については、中心部分の近傍のみに領域が存在し、その領域の光強度も中心部分から遠ざかるにつれて徐々に弱くなる。形状成分パターン137bの位置は、前述した式2:θ1=θ0−2Ψにおける出射角θ1によって求められる。
パターン137は、配置成分パターン137aと形状成分パターン137bとを重ね合わせて強度を掛け合わせたパターンである。この点をまずは1次元のフーリエ変換波形で説明すると、図4に示すように、形状成分に対応する矩形波をフーリエ変換した形状成分パターン41に対し、配置成分に対応する周期的なピークを有する配置成分パターン42を重ね合わせて強度を掛け合わせると合成パターン44が得られる。つまり、配置成分パターン42のピーク位置における形状成分パターン41の強度が合成パターン44となる。合成パターン44において、点線で形状成分パターン41を示している。合成パターン44は、形状成分パターン41の中心と配置成分パターン42の中心とが一致している点で、従来の光情報記録再生装置におけるフーリエ変換パターン137に相当する。
図2においては、出射光の角度θ1がm次の回折光の角度θdと一致するので、配置成分パターン137aの中心と、形状成分パターン137bの中心とが一致する。フーリエ変換パターン137は、中心に位置するm次の回折光において最も光強度が強く、そこから上下左右の(m±1、2…)次の各輝点138については、中心から遠ざかる(mとの差が大きくなる)につれて強度が弱まる。また、対角方向(図2の斜め方向)については、中心部分の近傍しか形状成分パターン137bが存在しないため、フーリエ変換パターン137の(m±1、2…)次の各輝点も中心部分の近傍のみにしか存在せず、それらの輝点も中心から遠ざかる(mとの差が大きくなる)につれて強度が弱まる。
次に、図3の左上に示すように、本発明の記録再生装置において、格子状に配列した複数の画素12を有する空間光変調器11の全ての画素12をオン状態とした場合、対物レンズによってフーリエ変換されると、同図右上に示すようなパターン31に変換される。なお、図3では、空間光変調器11が光軸を中心として45°回転されているが、これはDMDの各画素12が図2における縦方向の対角線を回転軸14として回動する構成となっており、回転軸を装置において垂直に配置したためである。空間光変調器11を回転させると、そのフーリエ変換されたパターン31も回転するが、パターン31の形状それ自体に変化はない。
図3の空間光変調器11も、図2の時と同様に、画素12の配置に起因する配置成分12aと画素12の形状に起因する形状成分12bとに分解することができる。配置成分12aは、フーリエ変換すると、配置成分12aと相似形に配置された輝点33の配置成分パターン31aが得られ、形状成分12bは、フーリエ変換すると、画素の形状に起因した強度分布を有する形状成分パターン31bとなる。なお、図3の配置成分パターン31aおよび形状成分パターン31bは、図2の配置成分パターン137aおよび形状成分パターン137bを45°回転させたものと同じである。
本発明の光情報記録再生装置においては、対物レンズへ向かう出射光の光軸がm次の回折光と一致しないため、配置成分パターン31aの輝点33は光軸からずれる。これは、図4の形状成分パターン41に対し、中心にピークが位置しない配置成分パターン43を重ね合わせて掛け合わせたときの合成パターン45の関係に相当する。合成パターン45において、点線で形状成分パターン41を示しており、中心に近い2つのピークが共に強い強度を示していることが分かる。
図3においては、画素12の対角方向(図3においては横方向15、図2においては斜め方向)におけるm+0.5次の回折光の位置が光軸と一致するようにしており、光軸は4つの輝点33の中心となる。ここで、対角方向についての回折次数を求める式3:mλ≠a(sinθ1−sinθ0)における周期aは、図3に示すように、最も細かい周期である回転軸14間の間隔(画素の対角線の半分)となる。つまり、画素の1辺の長さをLとすると21/2・L/2となる。
他方、形状成分パターン31bの位置は、前述した式2:θ1=θ0−2Ψにおける出射角θ1によって求められるので、形状成分パターン31bの中心は、出射角θ1の出射光の光軸と一致する。
このため、配置成分パターン31aと形状成分パターン31bとを重ね合わせて掛け合わせたパターン31は、光軸近傍にある4つの輝点33において強度が強く、それらから遠ざかるにつれて各輝点の強度が弱くなる。このように、本発明の光情報記録再生装置では、対物レンズへ向かう出射光の光軸をm次の回折光とずらすことによって、最も強度の強い領域に複数の輝点を配置させることができ、干渉縞の強度を強くすることができる。
また、画素の反射面の傾斜角度の誤差等によって、出射角θ1にバラツキが生じて、形状成分パターン31bのフーリエ面における位置がずれたとしても、複数の輝点33が存在するため、ホログラムの記録領域内において強い強度を保つことができ、信頼性が向上する。
更に、従来では、中心に非常に強い光強度の領域が局在化するため、光情報記録媒体のホログラム記録層中におけるモノマー濃度が部分的に枯渇してしまい多重記録の妨げとなることもあったが、本発明では、光強度の強い領域に複数の輝点を配置させているので、ホログラムの記録領域内における光強度分布を従来に比較すれば平均化することができる。この結果、モノマー濃度も平均的に減少し、多重記録特性を向上できるので、記録容量を増やすことができる。
別の利点として、ホログラムサイズを小さくすることも可能となる。図2のパターン137において、ホログラムの記録領域139を白丸で示す。図2においては、全ての空間周波数特性を得るためにはホログラムの記録領域139中に、少なくとも中心の輝点138とその四方に位置する輝点138を含める必要があった。これに対し、図3のパターン31に示すように、本発明においては、光軸の近傍に位置する4つの輝点33によって全ての空間周波数特性が示されるため、それら4つの輝点33を含む大きさまでホログラムの記録領域34(白丸で示す)を小さくすることができる。よって、一つ当たりのホログラムサイズを小さくできるので、その分、多くのホログラムを記録することができ、記録容量を増やすことができる。
具体的に、DMDにおいて、DMDから対物レンズに対して垂直に出射させ(θ1=0)、出射光の光軸が(m+0.5)次の回折光の進行方向とする場合、(m+0.5)λ=−a・sin2Ψの関係式を満たすことになる。例えば、テキサス・インスツルメンツ社製0.7インチXGA(1024×768画素)型DMDの場合、正方形状の画素のピッチが13.68μmであるから、対角方向における(m+0.5)次の回折光の進行方向を選択した場合、画素の周期aは、21/2・13.68μm/2=9.65μmとなる。図5は、このDMDにおいて、波長532nmの光と波長410nmの光を使用したとき、対角方向における(m+0.5)次の回折光の進行方向となる画素の傾斜角および入射角である。このDMDの傾斜角は11〜13°の設計であるから、その角度の範囲内としては、波長532nmの光を使用する場合は、−7.5次光の進行方向となるように画素の傾斜角を12.18°としDMDへの入射角を24.36°とし、波長410nmの光を使用する場合は、−9.5次光の進行方向となるように画素の傾斜角を11.87°としDMDへの入射角を23.74°とする。
図6乃至図9は、波長532nmの光を使用し、画素の傾斜角が11.4°、12.0°、12.2°、12.4°のDMDに対し、24.4°の入射角で光を入射させた場合のフーリエ変換像を示す。なお、それぞれ上段が全ての画素をオン状態とした場合であり、下段がオン状態とオフ状態(図では塗りつぶしている)の画素をランダムに配置した場合である。
図6は、DMD61の画素62の傾斜角が11.4°であるから、出射角は24.4°−2×11.4°=1.6°である。出射角1.6°の回折次数は、9.65μm×(sin(1.6°)−sin(24.4°))/532nm=−7.00次光である。従って、図6では、従来の光情報記録再生装置と同様、出射光の光軸が回折光と一致する。図6において、上段のフーリエ変換パターン63は、中心より左側の輝点に光軸が位置しており、その位置で光強度が強くなっている。しかし、肝心のホログラム記録領域(白丸)64では、光強度が弱く干渉縞の強度が弱くなる。また、オンの画素62aとオフの画素62bをランダムに配置した下段のフーリエ変換パターン65では、各輝点がぼやけており、光強度の分布が広がっている。しかし、やはりホログラム記録領域(白丸)64の一部において光強度が弱くなっており、信頼性のある情報の記録再生が難しい。
図7は、DMD71の画素72の傾斜角が12.0°であるから、出射角は24.4°−2×12.0°=0.4°である。出射角0.4°の回折次数は、9.65μm×(sin(0.4°)−sin(24.4°))/532nm=−7.37次光である。従って、図7では、出射光の光軸が回折光と一致していない。図7において、上段のフーリエ変換パターン73は、中心近傍の4つの輝点のうち、左側の輝点の光強度が若干強いが、他の3つの輝点も十分光強度が強く、ホログラム記録領域(白丸)74全体で干渉縞を記録することが可能である。オンの画素72aとオフの画素72bをランダムに配置した下段のフーリエ変換パターン75においても、中心より若干左側に偏っているが、ホログラム記録領域(白丸)74の全体に光強度の分布が広がっているので、干渉縞を記録することができ、信頼性のある情報の記録再生をすることが可能である。
図8は、DMD81の画素82の傾斜角が12.2°であるから、出射角は24.4°−2×12.2°=0°である。出射角0°の回折次数は、9.65μm×(sin(0°)−sin(24.4°))/532nm=−7.49次光である。従って、図8では、出射光の光軸が回折光と一致していない。図8において、上段のフーリエ変換パターン83は、中心近傍の4つの輝点が均等に光強度が強くなっており、ホログラム記録領域(白丸)84全体で均一な干渉縞を記録することが可能である。オンの画素82aとオフの画素82bをランダムに配置した下段のフーリエ変換パターン85においても、ホログラム記録領域(白丸)84の全体に光強度の分布が広がっているので、均等に干渉縞を記録することができ、信頼性のある情報の記録再生をすることが可能である。
図9は、DMD91の画素92の傾斜角が12.4°であるから、出射角は24.4°−2×12.4°=−0.4°である。出射角−0.4°の回折次数は、9.65μm×(sin(−0.4°)−sin(24.4°))/532nm=−7.62次光である。従って、図9では、出射光の光軸が回折光と一致していない。図9において、上段のフーリエ変換パターン93は、中心近傍の4つの輝点のうち、右側の輝点の光強度が若干強いが、他の3つの輝点も十分光強度が強く、ホログラム記録領域(白丸)94全体で干渉縞を記録することが可能である。オンの画素92aとオフの画素92bをランダムに配置した下段のフーリエ変換パターン95においても、中心より若干左側に偏っているが、ホログラム記録領域(白丸)94の全体に光強度の分布が広がっているので、干渉縞を記録することができ、信頼性のある情報の記録再生をすることが可能である。
なお、上記傾斜角の範囲は一製品における設計値であり、限定されるものではない。例えば、傾斜角を10.5°とすれば、波長532nmの光を使用する場合は、6.5次光の進行方向とすることができ、波長410nmの光を使用する場合は、8.5次光の進行方向とすることができるので、汎用性の高いDMDを製造することができる。また、画素の間隔が変更されれば、角度も見直す必要がある。
また、上ではDMDのように、反射型の画素を有する空間光変調器を主に説明したが、透過型の空間光変調器にも適用できる。図10は、透過型の空間光変調器11における入射光21、出射光22および回折光23の関係を示すものである。
まず、透過型の空間光変調器11においても、入射する光21の入射角をθ0、空間光変調器11から出射される光22の出射角をθ1、光の波長をλ、空間光変調器11における複数の画素12の周期をa、回折光23の回折次数をm(m=0,±1,±2…)とすると、式3:mλ≠a(sinθ1−sinθ0)の関係式を満たすように装置を構成する。ただし、図10においては、射出角θ1は0°のため図示していない。このため、透過型の空間光変調器11は、屈折手段16を有している。図10において、入射光21は、空間光変調器11に対し、入射角θ0で入射する。空間光変調器11の複数の画素12によって変調された出射光22は、屈折手段16を経て出射角θ1で射出される。透過型の空間光変調器11においては、屈折手段16によって入射光21が屈折されるので、出射光22の入射光21に対する角度をθrとすると、θ1=θ0−θrとなる。他方、空間光変調器11の複数の画素12が回折格子として機能するので、式1:a(sinθd−sinθ0)=mλ(m=0,±1,±2…)にしたがって回折角θdの回折光23が発生する。
図10に示すように、出射光22の角度θ1は0°であること、つまり出射光22の光軸が空間光変調器11に対して垂直となるように構成することが好ましい。この場合、sinθ1=0となるので、式3は、mλ≠−a・sinθ0となり、入射角θ0としては、(m+0.2)λ≦−a・sinθ0≦(m+0.8)の関係式を満たすことが好ましく、特に約(m+0.5)λ=−a・sinθ0の関係式を満たすことがより好ましい。ここで、θ1=θ0−θrであるから、θ1=0の場合、θ0=θrであり、上記式3は、mλ≠−a・sinθrとなり、出射光22の入射光21に対する角度θrとしては、(m+0.2)λ≦−a・sinθ0≦(m+0.8)の関係式を満たすことが好ましい。別の見方をすれば、出射光22の入射光21に対する角度θrが、mλ≠−a・sinθrの関係式を満たすと、出射光22の光軸が、空間光変調器11に対して垂直となり、且つ回折光と一致しない構成となる。
屈折手段16としては、エッジ、位相板を使用することが可能である。エッジとは、部分的に厚さの異なる部分を有する周囲の材質の屈折率と異なる透明部材であり、厚さの異なる部分によって、位相差を生じさせるものである。位相板とは、透明部材に部分的に屈折率の異なる部分を設けたものであり、屈折率変更部分の厚さによって、位相差を生じさせるものである。なお、図10においては、空間光変調器11の出射面側に屈折手段16を配置したが、入射面側に屈折手段16を配置してもよいし、空間光変調器11内部の一機能として屈折手段16を実現してもよい。
反射型の空間光変調器を使用した本発明の光情報記録再生装置のピックアップ201の構成を図11に示す。本発明のピックアップ201は、本発明の光情報記録再生装置のピックアップ201は、記録再生用光源203、コリメータレンズ205、ミラー207、空間光変調器209、偏光ビームスプリッタ211、リレーレンズ213、215、開口227、ミラー217、4分の1波長板219、対物レンズ221、リングマスク223、光検出手段225を備えている。
図11のピックアップ201において、情報を記録または再生する場合、記録再生用光源203から射出された光は、コリメータレンズ205によって平行光線とされ、ミラー207によって空間光変調器209に向かって反射される。本発明では、空間光変調器209の出射光232が空間光変調器209による回折光233(点線で示す)と一致しないように、記録再生用光源203から射出される光の波長、ミラー207による空間光変調器に対する入射光231の入射角および空間光変調器の画素の周期が構成される。なお、図11のように反射型の画素を有する空間光変調器を使用する場合は、画素の反射面の傾斜角も、空間光変調器の出射光232がその回折光233と一致しないように構成される。以下、光情報記録再生装置の各構成を順に説明する。
記録再生用光源203は、情報を記録するための情報光および記録用参照光を形成するための光および情報を再生するための再生用参照光を形成するための光を射出する。光源203としては、コヒーレントな直線偏光の光線束を発生する例えば半導体レーザを用いることができる。この記録再生用光源203としては、高密度記録を行うために波長が短い方が有利であり、青色レーザ(例えば波長532nm)やグリーンレーザ(例えば波長410nm)を採用することが好ましい。また、光源203として、固体レーザーを使用することもできる。
コリメータレンズ205は記録再生用光源61からの発散光線束をほぼ平行光線とするものである。
ミラー207は、記録再生用光源203からの光を反射して空間光変調器209へ向けるものである。ミラー207によって、空間光変調器209に入射する光231の入射角を調整することができる。例えば、波長の異なる光に対し、ミラーの位置または角度を変更して、空間光変調器の出射光232がその回折光233と一致しないように調整可能に設けてもよい。
空間光変調器209は、複数の画素を有し、各画素毎に出射光の位相または/および強度を変調することができる透過型または反射型の空間光変調器を使用することができる。空間光変調器209としては、DMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)やマトリクス型の液晶素子を使用することができる。DMDは、入射した光を画素ごとに反射方向を変えることで強度を空間的に変調したり、入射した光を画素ごとに反射位置を変えることで位相を空間的に変調することができる。液晶素子は、画素ごとに液晶の配向状態を制御することで、入射した光の強度や位相を空間的に変調することができる。例えば、各画素毎に出射光の位相を、互いにπラジアンだけ異なる2つの値のいずれかに設定することによって、光の位相を空間的に変調することができる。図11において空間光変調器209は、反射型であり、入射光を反射して空間光変調器に対して垂直に射出させるように配置されている。
そして、空間光変調器209の表示面に情報光用空間変調パターンを表示して、表示された情報光用空間変調パターンによって光を空間的に変調すれば、情報光を生成することができる。情報光用空間変調パターンは、記録する情報を符号化して得られる2次元パターン情報を含むものであり、多段階に属性を変化させた画素を2次元的に配置して表現される。情報光用空間変調パターンの各画素毎に、例えば、光の位相や強度等の状態を多段階に変化させる。以下の説明においては、各画素毎に光の強度をオン(白色の画素)とオフ(黒色または網掛けの画素)の2段階に変化させる方法で説明するが、この方法に限定されるものではない。例えば、光の位相を変化させてもよいし、2段階ではなく3段階以上に変化させてもよい。
記録用参照光は、空間的に変調されていてもよいし、空間的に変調されていなくてもよい。記録用参照光を空間的に変調すると、記録用参照光の空間変調パターンを変えることで、多重記録することができるし、記録用参照光の空間変調パターンをキーとすることで、情報の不正アクセスに対する安全性を高めることができる。参照光を空間的に変調する場合は、例えば、参照光用空間変調パターンを表示した空間光変調器に光を照射して、参照光用空間変調パターンによって空間的に変調された参照光を生成できる。一つの空間光変調器209によって、情報光および記録用参照光を生成する場合、空間光変調器209の表示面に情報光用の領域および参照光用の領域を設け、それぞれ情報光用空間変調パターンおよび記録用参照光用空間変調パターンを表示すればよい。情報光用の領域は、空間光変調器209の中心付近に配置し、情報光用の領域を囲うように参照光用の領域を環状に配置することが好ましい。なお、情報光と記録用参照光を生成する空間光変調器を別々に設けることもできる。例えば、光源203からの光をビームスプリッタ等により分割して、一方の光を第一の空間光変調器によって空間的に変調して情報光を生成し、他方の光を第二の空間光変調器によって空間的に変調して参照光を生成してもよい。この場合は、情報光用空間変調パターンと参照光用空間変調パターンを対物レンズ221の入射瞳面において結像させる必要があるため、情報光を生成する空間光変調器と参照光を生成する空間光変調器を共役な関係とし、一対のリレーレンズ213、215によって対物レンズ221の入射瞳面に伝搬させる。
空間光変調器209の複数の画素が格子状に配列されている場合、空間光変調器209から出射する出射光23の光軸は、複数の画素による格子の対角方向についての回折次数をずらすと、図3の配置成分パターン31aに示したように、フーリエ面における輝点の対角方向に光軸が移動するので、光軸から近接する各輝点までの距離を均等化し易いので好ましい。特に、出射光23の光軸の出射角が、画素による格子の対角方向についての(m±0.5)次の回折角と等しくすると、近接する4つの輝点までの距離が等しくなり、フーリエ変換像の強度を平坦化することができる。なお、空間光変調器209の複数の画素が格子状ではない配列、例えば蜂の巣のように段違いにずらして配列させた場合、であっても、光軸をm次の回折光と一致しないようにすることで、フーリエ変換像における強度の強い領域に複数の輝点を配置させることができる。なお、配列を変更すると、図3の配置成分パターン31aが変更することになる。
空間光変調器209の複数の画素は、正方形状以外の形状であってもよい。例えば、長方形、菱形、六角形、三角形、円形の場合であってもよい。この場合、図3の形状成分パターン31bが形状に合わせて変化する。
偏光ビームスプリッタ211は、直線偏光(例えばP偏光)を反射または透過し、当該偏光に垂直な直線偏光(例えばS偏光)を透過または反射するような半反射面を有している。図11において、偏光ビームスプリッタ211は、空間光変調器209から射出された情報光、記録用参照光または再生用参照光を透過し、記録媒体のホログラム記録層から発生した再生光および記録媒体によって反射された再生用参照光を光検出手段225に向けて反射する。
一対のリレーレンズ213、215は、空間光変調器209から対物レンズ221までの間に配置されており、空間光変調器209に表示された像を対物レンズ221の入射瞳面に結像するように配置されている。すなわち、空間光変調器209から第1のリレーレンズ213までの距離が第1のリレーレンズ213の焦点距離f1となり、第2のリレーレンズ215から対物レンズ221の入射瞳面までの距離が第2のリレーレンズ215の焦点距離f2となり、第1および第2のリレーレンズ213、215間の距離が第1のリレーレンズ213の焦点距離f1と第2のリレーレンズ215の焦点距離f2の和となるように配置されている。
また、図11において、一対のリレーレンズ213、215は、対物レンズ221から光検出手段225までの間に配置されており、再生用の参照光によって記録媒体251のホログラム記録層253から発生した再生光の対物レンズ221の射出瞳面における像を再び光検出手段225において結像するように配置されている。すなわち、対物レンズ221の射出瞳面から第2のリレーレンズ215までの距離が焦点距離f2となり、第1のリレーレンズ213から光検出手段225までの距離が焦点距離f1となり、第1および第2のリレーレンズ213、215間の距離が焦点距離f1と焦点距離f2の和となるように配置されている。
なお、一対のリレーレンズ213、215の配置は、他の光学素子を適宜配置することで変化する。例えば、第1のリレーレンズ213から光検出手段225までの間に拡大レンズを配置すれば、第1のリレーレンズ213と拡大レンズの入射瞳面までの距離が焦点距離f1となるように配置される。
開口227は、第1および第2のリレーレンズ213、215間の焦点位置に配置されており、高次の回折光を取り除くものである。開口227の大きさによって、ホログラムの記録領域の大きさを調節することができる。本発明においては、図2および図3において示したとおり、ホログラムの記録領域を小さくすることができるので、開口227を小さくしてホログラムの記録領域を小さくしてもよい。図11において、出射光232の光軸がm+0.5次の回折光の進行方向と一致する場合、その近傍のm次とm+1次の回折光233を通過させ、それ以上の次数が離れた回折光は遮断するようにしてもよい。なお、ホログラムの記録領域を調節する手段として、開口227に限定されるものではない。
ミラー217は、光の進行方向を対物レンズ221に向けて反射するものであり、光学系の構成によっては不要である。
4分の1波長板219は、互いに垂直な方向に振動する偏光の光路差を4分の1波長変化させる位相板である。4分の1波長板219によってP偏光の光は円偏光に変化され、更に、この円偏光の光が4分の1波長板219を通過するとS偏光に変化されることになる。この4分の1波長板219によって、再生時における再生用の参照光と再生光を偏光ビームスプリッタ211で分離することができる。
対物レンズ221は、記録時においては、入射瞳面に結像した情報光および記録用参照光を記録媒体251に照射し、ホログラム記録層253において干渉させて記録するものであり、また再生時においては、入射瞳面に結像した再生用参照光を記録媒体251に照射し、記録媒体251のホログラム記録層253から発生した再生光を入射して射出瞳面に結像させるものである。図11では対物レンズ221として、一枚のレンズで示しているが、複合レンズを使用してもよい。
リングマスク223は、再生時に、再生光と一緒に記録媒体251の反射層255で反射された再生用参照光を除去するためのものである。
光検出手段225は、複数の受光画素を有し、各受光画素毎に受光した光の強度を検出できるようになっている。光検出手段225としては、CCD型固体撮像素子やMOS型固体撮像素子を用いることができる。また、光検出手段225として、MOS型固体撮像素子と信号処理回路とが1チップ上に集積されたスマート光センサ(例えば、文献「Oplus E,1996年9月,No.202,第93〜99ページ」参照。)を用いてもよい。このスマート光センサは、転送レートが大きく、高速な演算機能を有するので、このスマート光センサを用いることにより、高速な再生が可能となり、例えば、G(ギガ)ビット/秒オーダの転送レートで再生を行うことが可能となる。
記録媒体251は、干渉縞が記録されるホログラム記録層253を有しており、図11においては、更に、第1基板251a、反射層255および第2透明基板251bを備えている。記録媒体251としては、ディスク状やカード状のものを使用することができ、記録媒体251を回転させながら記録および再生してもいいし、記録および再生の時には固定されていてもよい。記録媒体251として、ディスク状の記録媒体を使用し、回転させつつ記録再生を行う方式の場合は、CDドライブやDVDドライブにおいて使用されているディスク駆動機構を使用することができ、更には、CDドライブやDVDドライブとの互換性を持たせることも容易になるので好ましい。
また、記録媒体251に、位置決め用の情報を予め記録しておき、照射位置の位置決めにフィードバック機構を採用すると、より正確な位置決めを行うことができるので好ましい。例えば、記録媒体251の反射層255の表面に位置決め用の情報としてピットを形成し、位置決め用の情報を予め記録してもよい。なお、位置決め情報を読み取る光として、記録または再生用の光とは異なる波長の光を使用する場合は、ピットを形成した位置決め情報を読み取る光に対する反射層とは別に、記録または再生用の光を反射する波長選択反射層を設けてもよい。例えば、反射層とホログラム記録層との間に、記録または再生用の光を反射し、位置決め情報を読み取る光を透過する波長選択反射層を形成すれば、記録再生領域に重畳して位置決め情報を記録することができ、更に記録媒体の同一面側にピックアップ装置を配置できるので記録再生装置を小型化することができる。
光情報記録装置としての動作を説明すると、光源203から射出した光は、コリメータレンズ205によって平行光とされ、ミラー207によって空間光変調器209に向けて反射される。そして、空間光変調器209に表示された情報光用空間変調パターンおよび参照光用空間変調パターンによって情報光および記録用の参照光が生成される。ここで、空間光変調器209から対物レンズへ向かう光の光軸(図では中央の光線)は、m次の回折光233の進行方向と一致しない。また、図11において、中心部分に情報光が配置され、その周囲に環状の記録用参照光が配置されるので、情報光の光軸および記録用参照光の光軸は、同一線上に位置しておりm次の回折光233の進行方向と一致していない。
情報光および記録用参照光は、偏光ビームスプリッタ211を通過して、一対のリレーレンズ213、215によって、対物レンズ221の入射瞳面に空間光変調器209に表示された空間変調パターンが結像するように伝搬される。その途中、開口227によって、高次の回折光は取り除かれ、ミラー217によって対物レンズ221に向けて反射され、4分の1波長板219を通過する。記録媒体251のホログラム記録層253に情報光および記録用参照光の干渉縞が記録される。
更に、光情報再生装置としての動作を説明すると、光源203から射出した光は、コリメータレンズ205によって平行光とされ、ミラー207によって空間光変調器209に向けて反射される。そして、空間光変調器209に表示された参照光用空間変調パターンによって再生用参照光が生成される。なお、再生時における再生用参照光の参照光用空間変調パターンは、記録媒体に記録された情報が記録される際に照射された記録用参照光の参照光用空間変調パターンである。ここで、空間光変調器209から対物レンズへ向かう光の光軸(図では中央の光線)は、m次の回折光233の進行方向と一致しない。また、図11において、環状の再生用参照光が配置され、その光軸は、m次の回折光233の進行方向と一致していない。
空間光変調器209から射出した再生用参照光は、偏光ビームスプリッタ211を通過して、一対のリレーレンズ213、215によって、対物レンズ221の入射瞳面に空間光変調器209に表示された参照光用空間変調パターンが結像するように伝搬される。その途中、開口227によって、高次の回折光は取り除かれ、ミラー217によって対物レンズ221に向けて反射され、4分の1波長板219を通過する。そして、対物レンズ221によって記録媒体251に照射され、記録媒体251のホログラム記録層253に記録された干渉縞によって回折され、記録時における情報光と同じ情報を有する再生光を発生する。
再生光は、記録媒体251の反射層255に反射して記録媒体251から対物レンズ221に向かって射出し、対物レンズ221によってその射出瞳面に情報光用空間変調パターンを結像させ、かかる像を光検出手段255に再び結像されるように一対のリレーレンズ215、213によって伝搬される。その間に、再生光は、4分の1波長板219を通過し、ミラー217によって偏光ビームスプリッタ211に向けて反射される。再生光は、照射時の再生用の参照光と比べて4分の1波長板219を2回通過しているので偏光方向が90°ずれているため、偏光ビームスプリッタ211によって、光検出手段255に向けて反射される。そして、リングマスク223によって再生用参照光が除去され、再生光の空間変調パターンが光検出手段225において検出される。検出された情報は、制御手段(図示せず)に送られ、制御手段においてデコードされ情報を再生する。
なお、本発明は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。例えば、図11においては、情報光の光軸と参照光の光軸とが同軸となるように、記録媒体の同一面側から情報光と参照光を記録媒体に照射して、ホログラムを形成したが、情報光の光軸と参照光の光軸とが一定の角度で交差するように情報光と参照光を記録媒体に照射して、二光束干渉型のホログラムを形成してもよい。この場合、空間光変調器によって空間的に変調した光の少なくとも一つについて、上述したとおり、空間光変調器からの出射光がm次の回折光と一致しないように構成することが好ましい。
本発明の空間光変調器における光の関係を説明する図 従来の光情報記録再生装置におけるフーリエ変換像 本発明の光情報記録再生装置におけるフーリエ変換像 1次元のフーリエ変換波形によってフーリエ変換の合成を説明する図 本発明を実施できるDMDの一条件を示す表 比較例におけるフーリエ変換像 本発明におけるフーリエ変換像 本発明におけるフーリエ変換像 本発明におけるフーリエ変換像 本発明の透過型の空間光変調器における光の関係を説明する図 発明の光情報記録再生装置のピックアップの構成を示す概略構成図 従来の光情報記録再生装置のピックアップの構成を示す概略構成図 従来の空間光変調器における光の関係を説明する図
符号の説明
11 空間光変調器
12 画素
13 対物レンズ
21 入射光
22 出射光
23 回折光

Claims (30)

  1. 記録用参照光と、複数の画素を有する空間光変調器によって空間的に変調された情報光とを対物レンズによって記録媒体に対して収束するように照射して前記記録媒体のホログラム記録層における前記記録用参照光と前記情報光との干渉縞を記録する光情報記録装置において、
    前記空間光変調器から前記対物レンズに向かう前記情報光の光軸が、前記空間光変調器によって回折されるm次(m=0,±1,±2…)の回折光と一致しないように構成されていることを特徴とする光情報記録装置。
  2. 前記情報光の光軸の方向は、(m+0.2)次乃至(m+0.8)次の回折光の進行方向の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の光情報記録装置。
  3. 前記情報光の光軸の方向は、約(m+0.5)次の回折光の進行方向であることを特徴とする請求項1に記載の光情報記録装置。
  4. 前記情報光の光軸の方向は、前記空間光変調器に対して垂直であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の光情報記録装置。
  5. 記録用参照光と、複数の画素を有する空間光変調器によって空間的に変調された情報光とを対物レンズによって記録媒体に対して収束するように照射して前記記録媒体のホログラム記録層における前記記録用参照光と前記情報光との干渉縞を記録する光情報記録装置において、
    前記空間光変調器に入射する情報光となる光の入射角をθ0、前記空間光変調器から出射される前記情報光の出射角をθ1、前記情報光の波長をλ、前記空間光変調器における前記複数の画素の周期をa、回折光の回折次数をm(m=0,±1,±2…)とすると、mλ≠a(sinθ1−sinθ0)の関係式を満たすように構成されていることを特徴とする光情報記録装置。
  6. (m+0.2)λ≦a(sinθ1−sinθ0)≦(m+0.8)の関係式を満たすように構成されていることを特徴とする請求項5に記載の光情報記録装置。
  7. 約(m+0.5)λ=a(sinθ1−sinθ0)の関係式を満たすように構成されていることを特徴とする請求項5に記載の光情報記録装置。
  8. 前記空間光変調器から出射される前記情報光の出射角θ1が0°であることを特徴とする請求項5乃至7の何れか1項に記載の光情報記録装置。
  9. 記録用参照光と、複数の反射型の画素を有する空間光変調器によって空間的に変調された情報光とを対物レンズによって記録媒体に対して収束するように照射して前記記録媒体のホログラム記録層における前記記録用参照光と前記情報光との干渉縞を記録する光情報記録装置において、
    前記空間光変調器の画素の反射面の角度をΨ、前記情報光の波長をλ、前記空間光変調器における前記複数の画素の周期をa、回折光の回折次数をm(m=0,±1,±2…)とすると、前記空間光変調器はmλ≠−a・sin2Ψの関係式を満たすことを特徴とする光情報記録装置。
  10. 前記空間光変調器は、(m+0.2)λ≦−a・sin2Ψ≦(m+0.8)の関係式を満たすことを特徴とする請求項9に記載の光情報記録装置。
  11. 前記空間光変調器は、約(m+0.5)λ=−a・sin2Ψの関係式を満たすことを特徴とする請求項9に記載の光情報記録装置。
  12. 記録用参照光と、複数の透過型の画素を有する空間光変調器によって空間的に変調された情報光とを対物レンズによって記録媒体に対して収束するように照射して前記記録媒体のホログラム記録層における前記記録用参照光と前記情報光との干渉縞を記録する光情報記録装置において、
    前記空間光変調器は屈折手段を有し、
    前記屈折手段を経て前記空間光変調器から出射される前記情報光の前記空間光変調器に入射する入射光に対する角度をθr、前記情報光の波長をλ、前記空間光変調器における前記複数の画素の周期をa、回折光の回折次数をm(m=0,±1,±2…)とすると、前記空間光変調器はmλ≠−a・sinθrの関係式を満たすことを特徴とする光情報記録装置。
  13. 前記空間光変調器は、(m+0.2)λ≦−a・sinθr≦(m+0.8)の関係式を満たすことを特徴とする請求項12に記載の光情報記録装置。
  14. 前記空間光変調器は、約(m+0.5)λ=−a・sinθrの関係式を満たすことを特徴とする請求項12に記載の光情報記録装置。
  15. 前記空間光変調器は、前記複数の画素が格子状に配置されており、前記回折光の回折次数mは、前記複数の画素による格子の対角方向についての回折次数であることを特徴とする請求項1乃至14の何れか1項に記載の光情報記録装置。
  16. 記録用参照光と、複数の画素を有する空間光変調器によって空間的に変調された情報光とを対物レンズによって記録媒体に対して収束するように照射して前記記録媒体のホログラム記録層における前記記録用参照光と前記情報光との干渉縞を記録する光情報記録方法において、
    前記空間光変調器から前記対物レンズに向かう前記情報光の光軸が、前記空間光変調器によって回折されるm次(m=0,±1,±2…)の回折光と一致しないようにしたことを特徴とする光情報記録方法。
  17. 前記情報光の光軸の方向は、(m+0.2)次乃至(m+0.8)次の回折光の進行方向の範囲内であることを特徴とする請求項16に記載の光情報記録方法。
  18. 前記情報光の光軸の方向は、約(m+0.5)次の回折光の進行方向であることを特徴とする請求項16に記載の光情報記録方法。
  19. 前記情報光の光軸の方向は、前記空間光変調器に対して垂直であることを特徴とする請求項16乃至18の何れか1項に記載の光情報記録方法。
  20. 前記空間光変調器は、前記複数の画素が格子状に配置されており、前記回折光の回折次数mは、前記複数の画素による格子の対角方向についての回折次数であることを特徴とする請求項16乃至19の何れか1項に記載の光情報記録方法。
  21. 情報光と、空間的に変調された記録用参照光とを対物レンズによって記録媒体に対して収束するように照射して前記記録媒体のホログラム記録層における前記情報光と前記記録用参照光との干渉縞が記録された記録媒体に対し、複数の画素を有する空間光変調器によって空間的に変調された再生用参照光を対物レンズによって前記記録媒体に対して収束するように照射して前記干渉縞から情報を再生する光情報再生装置において、
    前記空間光変調器から前記対物レンズに向かう前記再生用参照光の光軸が、前記空間光変調器によって回折されるm次(m=0,±1,±2…)の回折光と一致しないように構成されていることを特徴とする光情報再生装置。
  22. 前記再生用参照光の光軸の方向は、(m+0.2)次乃至(m+0.8)次の回折光の進行方向の範囲内であることを特徴とする請求項21に記載の光情報再生装置。
  23. 前記再生用参照光の光軸の方向は、約(m+0.5)次の回折光の進行方向であることを特徴とする請求項21に記載の光情報再生装置。
  24. 前記再生用参照光の光軸の方向は、前記空間光変調器に対して垂直であることを特徴とする請求項21乃至23の何れか1項に記載の光情報再生装置。
  25. 前記空間光変調器は、前記複数の画素が格子状に配置されており、前記回折光の回折次数mは、前記複数の画素による格子の対角方向についての回折次数であることを特徴とする請求項21乃至24の何れか1項に記載の光情報再生装置。
  26. 情報光と、空間的に変調された記録用参照光とを対物レンズによって記録媒体に対して収束するように照射して前記記録媒体のホログラム記録層における前記情報光と前記記録用参照光との干渉縞が記録された記録媒体に対し、複数の画素を有する空間光変調器によって空間的に変調された再生用参照光を対物レンズによって前記記録媒体に対して収束するように照射して前記干渉縞から情報を再生する光情報再生方法において、
    前記空間光変調器から前記対物レンズに向かう前記再生用参照光の光軸が、前記空間光変調器によって回折されるm次(m=0,±1,±2…)の回折光と一致しないようにしたことを特徴とする光情報再生方法。
  27. 前記再生用参照光の光軸の方向は、(m+0.2)次乃至(m+0.8)次の回折光の進行方向の範囲内であることを特徴とする請求項26に記載の光情報再生方法。
  28. 前記再生用参照光の光軸の方向は、約(m+0.5)次の回折光の進行方向であることを特徴とする請求項26に記載の光情報再生方法。
  29. 前記再生用参照光の光軸の方向は、前記空間光変調器に対して垂直であることを特徴とする請求項26乃至28の何れか1項に記載の光情報再生方法。
  30. 前記空間光変調器は、前記複数の画素が格子状に配置されており、前記回折光の回折次数mは、前記複数の画素による格子の対角方向についての回折次数であることを特徴とする請求項26乃至29の何れか1項に記載の光情報再生方法。
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