JP2014211207A - 油圧制御バルブおよび油圧制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】構成を簡素化、小型化でき、また三箇所を選択的に連通させ、またそれらを互いに閉止可能な三方弁として機能する油圧制御バルブを提供する。【解決手段】供給側弁機構3は、高圧部8の油圧が印加される第1ポート9と、中圧部20に連通された第2ポート10と、これら第1ポートおよび第2ポートを閉じる第1弁体11とを有し、排出側弁機構4は、中圧部20に連通された第3ポート13と、低圧部14に連通される第4ポート15と、これら第3ポートおよび第4ポートを閉じる第2弁体16とを有し、電磁ソレノイド2によって、第1弁体と第2弁体とのいずれか一方を開弁位置に移動させる第1動作位置と、第1弁体および第2弁体を共に閉弁位置に移動させる第2動作位置と、第1弁体と第2弁体とのいずれか他方を開弁位置に移動させる第3動作位置に選択的に動作させられる開閉操作機構25を備えている。【選択図】図1
Description
この発明は、油圧を供給し、あるいは油圧を排出することにより制御対象箇所の油圧を制御するバルブおよび油圧制御装置に関し、特にソレノイドバルブおよびこれを用いた油圧制御装置に関するものである。
油圧は、ポンプで加圧した圧油を制御対象箇所に供給し、その制御対象箇所での圧油の流出の制限の度合いや供給箇所の容積の増大と圧油の供給量との相対関係などに応じた圧力となる。したがって、シリンダなどの閉じた油圧室に予め定めた量の圧油を供給し、あるいは排出することにより、その油圧室の油圧を制御することができる。すなわち、元圧を所定の圧力に調整して出力する調圧弁に替えて開閉式のバルブによって上記の油圧室などの制御対象箇所の油圧を制御することができる。
例えば特許文献1には、ベルト式無段変速機におけるプーリの油圧を、開閉弁(オン・オフ弁)からなる供給弁と排出弁とによって制御するように構成された油圧制御装置が記載されている。また、その供給弁や排出弁として使用することのできるバランスピストン式のバルブが特許文献1に記載されている。そのバランスピストン式バルブは、プーリの油圧室に連通している油路を開閉するメインバルブと、そのメインバルブを開閉動作させるためのパイロットバルブとを備えており、そのメインバルブは流出ポートを開閉する弁体がピストンと一体化されており、そのピストンを挟んだ両側の油圧室(正圧室と背圧室)がオリフィスによって連通されている。そして、パイロットバルブは、上記の流出ポートが形成されている正圧室とは反対側の背圧室に連通され、電磁コイルに通電されることにより開弁して背圧室を、正圧室より低圧の低圧部に連通させるように構成されている。
したがって、パイロットバルブをオフ状態に制御することにより、メインバルブの正圧室と背圧室とが等しい油圧になり、これに対して正圧室側でのピストンの受圧面積が、弁体が設けられていることにより、背圧室側の受圧面積より小さいために、ピストンが流出ポート側に押されて弁体が流出ポートを閉じる。その結果、プーリの油圧室に油圧が閉じ込められるので、油圧を殆ど漏洩させることなく、プーリの油圧を維持することができる。また、パイロットバルブをオン制御して背圧室を所定の低圧部に連通させることにより背圧室から圧油を流出させると、正圧室側から背圧室に向けた圧油の流れがオリフィスによって制限されているので、背圧室の油圧が正圧室より低くなる。その結果、ピストンが背圧室側に後退移動して流出ポートが開かれ、プーリの油圧室に油圧が供給され、あるいはその油圧室から油圧が排出される。そして、プーリの油圧室における目標油圧と実油圧との偏差に基づいて、供給弁あるいは排出弁の通電電流を制御することにより、プーリの油圧室の圧力を目標油圧に制御することができる。したがって、電磁力で動作させられるパイロットバルブには、制御対象箇所である油圧室の油圧や油圧室に供給される元圧が直接作用することがないので、パイロットバルブやその電磁コイルなどを小型化することができる。
上述した調圧機能を備えていないいわゆる開閉弁によって油圧を制御する場合、制御対象箇所に対する油圧の供給と排出とを繰り返し行うことになる。そのため、上記の特許文献1に記載された油圧制御装置では、供給弁と排出弁とを設けている。装置の小型化などのためにこれらの供給弁と排出弁とのそれぞれをバランスピストン式のソレノイドバルブによって構成するとした場合、それぞれが電磁コイルを備えるから、その駆動回路も電磁コイルに応じて設けることになる。そのため、パイロットバルブやその電磁コイルを小型化できるとしても、供給弁と排出弁とをソレノイドバルブとすることに伴って必要部品が多くなるなど、装置の構成の簡素化や小型化の点では未だ改良の余地があった。
この発明は上述した技術的課題に着目したものであり、開閉状態を切り替えるための駆動手段の共用化などによって必要部品を削減でき、ひいては装置の全体としての構成を簡素化あるいは小型化することの可能な油圧制御バルブおよび油圧制御装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、高圧部とその高圧部より低圧の中圧部とを連通する油路を開閉する供給用開閉機構と、前記中圧部と前記中圧部より低圧の低圧部とを連通する油路を開閉する排出用開閉機構と、これらの開閉機構を電磁力によって動作させる電磁ソレノイドとを有する油圧制御バルブにおいて、前記供給用開閉機構は、前記高圧部に連通されて前記高圧部の油圧が印加される第1ポートと、前記中圧部に連通された第2ポートと、これら第1ポートおよび第2ポートを閉じる第1弁体とを有し、前記排出用開閉機構は、前記中圧部に連通された第3ポートと、前記低圧部に連通されて前記低圧部の油圧が印加される第4ポートと、これら第3ポートおよび第4ポートを閉じる第2弁体とを有し、前記電磁ソレノイドによって、前記第1弁体と第2弁体とのいずれか一方を開弁位置に移動させる第1動作位置と、前記第1弁体および第2弁体を共に閉弁位置に移動させる第2動作位置と、前記第1弁体と第2弁体とのいずれか他方を開弁位置に移動させる第3動作位置に選択的に動作させられる開閉操作機構を更に備えていることを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記第2ポートおよび第3ポートが開口して連通している油室と、その油室に連通するとともに前記中圧部が連通される第5ポートとを更に備え、その第5ポートを介して前記中圧部に対して油圧を供給する状態と、その第5ポートを介して前記中圧部から排圧する状態と、その第5ポートを介して前記中圧部に対する油圧の供給および前記中圧部からの油圧の排出を遮断する状態とに切り替えられる三方弁として構成されていることを特徴とする油圧制御バルブである。
請求項3の発明は、請求項1または2の発明において、前記第1弁体および第2弁体は、それぞれ弾性部材によって閉弁位置に押圧されるように構成され、前記開閉操作機構は、前記電磁力によって直線的に前進もしくは後退させられかつ前記第1弁体と第2弁体とのいずれか一方を前記弾性部材の弾性力に抗して開弁位置に押圧するプランジャと、そのプランジャに連結されかつそのプランジャが前記第1弁体と第2弁体とのいずれか一方から離隔する位置に後退した状態で第1弁体と第2弁体とのいずれか他方を前記弾性体に抗して開弁位置に押圧する梃子部材とを有していることを特徴とする油圧制御バルブである。
請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかの発明において、前記高圧部は、油圧源を含み、前記中圧部は、前記油圧源から油圧が供給され、また前記低圧部に油圧を排出することにより所定の油圧に制御される制御対象部を含み、前記低圧部は、ドレイン箇所を含むことを特徴とする油圧制御バルブである。
請求項5の発明は、請求項1の発明において、前記供給用開閉機構と排出用開閉機構との少なくともいずれか一方は、弁体と一体のピストンと、そのピストンによって区画された正圧室と閉弁状態での受圧面積がその正圧室より広い背圧室と、その正圧室と背圧室とを連通しているオリフィスとを備えたバランスピストン式バルブを更に有し、前記供給用開閉機構における前記第1ポートもしくは前記排出用開閉機構における前記第4ポートが前記背圧室に連通されていることを特徴とする油圧制御バルブである。
請求項6の発明は、請求項5の発明において、前記第2ポートおよび第3ポートが開口して連通している油室と、その油室に連通するとともに前記中圧部が連通される第5ポートとを更に備え、前記バランスピストン式バルブは、前記ピストンと一体の弁体によって開閉されるとともに前記油室に向けて開口している第6ポートを更に有し、前記第5ポートを介して前記中圧部に対して油圧を供給する状態と、その第5ポートを介して前記中圧部から排圧する状態と、その第5ポートを介して前記中圧部に対する油圧の供給および前記中圧部からの油圧の排出を遮断する状態とに切り替えられる三方弁として構成されていることを特徴とする油圧制御バルブである。
請求項7の発明は、請求項5または6の発明において、前記第1弁体および第2弁体は、それぞれ弾性部材によって閉弁位置に押圧されるように構成され、前記開閉操作機構は、前記電磁力によって直線的に前進もしくは後退させられかつ前記第1弁体と第2弁体とのいずれか一方を前記弾性部材の弾性力に抗して開弁位置に押圧するプランジャと、そのプランジャに連結されかつそのプランジャが前記第1弁体と第2弁体とのいずれか一方から離隔する位置に後退した状態で第1弁体と第2弁体とのいずれか他方を前記弾性体に抗して開弁位置に押圧する梃子部材とを有していることを特徴とする油圧制御バルブである。
請求項8の発明は、請求項5ないし7のいずれかの発明において、前記高圧部は、油圧源を含み、前記中圧部は、前記油圧源から油圧が供給され、また前記低圧部に油圧を排出することにより所定の油圧に制御される制御対象部を含み、前記低圧部は、ドレイン箇所を含むことを特徴とする油圧制御バルブである。
請求項9の発明は、ベルトが巻き掛けられているプーリの油圧室に対して油圧源から供給する油圧を制御する供給バルブと、その油圧室から排出する油圧を制御する排出バルブとを備えた油圧制御装置において、前記供給バルブと前記排出バルブとの少なくともいずれか一方が、請求項1ないし8のいずれかに記載の油圧制御バルブによって構成されていることを特徴とするものである。
この発明によれば、電磁ソレノイドに通電する電流を制御してプランジャを第1動作位置に移動させれば、第1弁体と第2弁体とのいずれか一方が開弁位置に移動させられてこれが開弁し、同時に第1弁体と第2弁体とのいずれか他方が閉弁位置に移動してこれが閉弁する。また、プランジャを第2動作位置に移動させれば、第1弁体および第2弁体とのいずれも閉弁位置に移動させられて両者が閉弁する。さらに、プランジャを第3動作位置に移動させれば、第1弁体と第2弁体とのいずれか他方が開弁位置に移動させられてこれが開弁し、同時に第1弁体と第2弁体とのいずれか一方が閉弁位置に移動してこれが閉弁する。したがって、中圧部を高圧部に連通させた状態と、中圧部を高圧部および低圧部の両者に対して遮断した状態と、中圧部を低圧部に連通させた状態との3つの状態を1つの電磁ソレノイドによって切り替えることができる。すなわち、供給用開閉機構を供給弁とし、排出用開閉機構を排出弁とした場合、これらの弁を1つの電磁ソレノイドで切換動作させることができ、その結果、電磁ソレノイドを2つの弁で共用して部品点数を削減し、また装置の全体としての構成を簡素化、小型化することができる。
また、この発明によれば、上記の高圧部および中圧部ならびに低圧部を相互に遮断した状態を含む3つの状態に切り替えることのできる三方弁を得ることができる。
さらに、この発明によれば、2つのバランスピストン式バルブにおけるいわゆるパイロットバルブのそれぞれを1つの電磁ソレノイドで動作させるように構成することができ、その結果、制御するべき油圧が高圧であっても電磁ソレノイドを小型化することができることに加えて、電磁ソレノイドの数を半減できるので、より小型の油圧制御バルブや油圧制御装置を得ることができる。
そして、この発明の油圧制御装置によれば、ベルト式無段変速機の油圧を制御するにあたり必要とする電磁ソレノイドの数を少なくして、全体としての構成が簡素化され、あるいは小型化された装置を得ることができる。
先ず、この発明に係る油圧制御バルブの基本的な構成を図1ないし図3を参照して説明する。この発明に係る油圧制御バルブ1は、1つの電磁ソレノイド2によって2つの弁機構3,4を開閉制御するように構成されている。図1ないし図3に示す例における2つの弁機構3,4は、弾性体の弾性力によって閉弁状態を維持するように構成されている。すなわち、ケーシング(筐体)5の内部に、中心軸線を互いに平行にした2つの中空部6,7が形成されており、一方の中空部6には、この発明における高圧部に相当する油圧源8に連通されてその油圧が印加される供給ポート9と、中心軸線に沿って形成された流出ポート10とが形成されている。また、その中空部6の内部には、流出ポート10の中空部6側の開口端であるシート部に押し付けられてその流出ポート10を閉じる弁体11と、その弁体11をシート部に向けて押圧するスプリング12とが収容されている。なお、その弁体11は図に示す例では、鋼球などの球状体によって構成されている。また、供給ポート9がこの発明における第1ポートに相当し、流出ポート10がこの発明における第2ポートに相当している。したがってこの中空部6および供給ポート9、流出ポート10、弁体11などがこの発明における供給用開閉機構を構成している。
他方の中空部7も同様の構成であって、その中空部7には、中心軸線に沿って形成された流入ポート13と、この発明における低圧部に相当するドレイン箇所14に連通されてその油圧が印加される排出ポート15とが形成されている。また、その中空部7の内部には、流入ポート13の中空部7側の開口端であるシート部に押し付けられてその流入ポート13を閉じる弁体16と、その弁体16をシート部に向けて押圧するスプリング17とが収容されている。なお、その弁体16は図に示す例では、鋼球などの球状体によって構成されている。また、流入ポート13がこの発明における第3ポートに相当し、排出ポート15がこの発明における第4ポートに相当している。したがってこの中空部7および流入ポート13、排出ポート15、弁体16などがこの発明における排出用開閉機構を構成している。
上記の流出ポート10および流入ポート13とは互いに隣接し、かつ同一方向に向いて開口しており、これらのポート10,13が開口している油室18がケーシング5の内部に形成されている。この油室18には、この発明における第5ポートに相当する制御ポート19が形成されており、ここにこの発明における中圧部あるいは制御対象部に相当するプーリ20の油圧室が連通されている。すなわち、図1ないし図3に示す油圧制御バルブは、制御ポート19を流出ポート10と流入ポート13とに切り替えて連通させ、またそれらのポート19,10,13の相互の連通を遮断する三方弁として構成されている。
上記の弁体11,16を開弁位置と閉弁位置とに動作させるための機構について説明すると、上記の弁機構3,4のうちのいずれか一方と同一の軸線上で、上記の油室18の外側に電磁ソレノイド2が配置されている。その電磁ソレノイド2は、通電されることにより磁束を発生する電磁コイル21と、その磁束を受けて軸線方向に移動するプランジャ22と、そのプランジャ22を電磁力とは反対の方向に押圧するスプリング23とを備えている。図1ないし図3に示す例では、弁機構3と同一の軸線上に電磁ソレノイド2が配置され、そのプランジャ22は前記油室18内に突出させられるとともに、油室18に対して液密状態を維持して、前後動するように保持されている。スプリング23はそのプランジャ22の後端側に配置されて、プランジャ22を先端方向に押圧している。したがって、電磁コイル21は、通電されることにより、プランジャ22を後退移動させる方向の電磁力を生じるように構成されている。そして、そのプランジャ22の先端部(油室18内に突出している端部)には、弁機構3における弁体11に突き当てられるプッシュピン24が設けられている。
さらに、プランジャ22によって揺動させられる梃子部材25が油室18の内部に設けられている。この梃子部材25は、短い軸状もしくは棒状の部材であって、一端部が一方の弁機構3における中心軸線上に位置し、かつ他端部が他方の弁機構4における中心軸線上に位置するように配置され、その中間部で、それらの中心軸線に対して垂直な面の方向に沿った軸線を中心に揺動するようにピン止めされている。そして、この梃子部材25の一方の端部が、プランジャ22に相対回転可能に連結されている。また、梃子部材25の他方の端部には、他方の弁機構4における弁体16に突き当てられるプッシュピン26が設けられている。なお、これらのプッシュピン24,26の長さ、各弁体11,16との間隔などは、後述する動作が生じる長さあるいは間隔に設定されている。
上記の電磁ソレノイド2は、前進位置および後退位置ならびにこれらの中間の中間位置の3ポジションにプランジャ22を移動させて保持できるように構成されている。したがって、このプランジャ22および梃子部材25ならびにプッシュピン24,26などからなるこの発明における開閉操作機構は、一方のプッシュピン24,26が一方の弁体11,16を押しかつ他方のプッシュピン26,24が他方の弁体16,11から離れている状態、両方のプッシュピン24,26がそれぞれの弁体11,16から離れ、あるいは押圧していない状態、ならびに一方のプッシュピン24,26が一方の弁体11,16から離れ、かつ他方のプッシュピン26,24が他方の弁体16,11を押している状態の三つの状態となるように構成されている。
つぎに上記の油圧制御バルブ1の作用について説明する。図1は電磁コイル21に対する電流を遮断して、プランジャ22をスプリング23によって前進位置に移動させた状態を示している。なお、スプリング23によってプランジャ22を後退移動させるように構成されている場合には、電磁コイル21に対する電流を最大にしている状態である。この状態では、プランジャ22がその先端のプッシュピン24によっていわゆる供給側の弁機構3における弁体11をスプリング12の弾性力に抗して押し、そのシート部(弁座)から離隔させており、したがってこの弁機構3が開弁している。すなわち、油圧源8からプーリ20の油圧室に到る油路が開かれ、プーリ20の油圧室に油圧が供給される。
また、プランジャ22が前進していることにより梃子部材25が、図1ないし図3における時計方向に揺動し、その他方の端部に設けられているプッシュピン26が、いわゆる排出側の弁機構4における弁体16から離隔している。すなわち、プッシュピン26は弁体16を押していない。そのため、弁体16はスプリング17に押されてシート部(弁座)に密着し、弁機構4は閉弁している。すなわち、プーリ20の油圧室からドレイン箇所14に到る油路が閉じられている。
このようにしてプーリ20の油圧室に圧油が供給されてその油圧が目標圧に達すると、電磁コイル21の電流が所定値に増大させられ、プランジャ22がスプリング23の弾性力に抗して後退移動させられる。なお、スプリング23によってプランジャ22を後退移動させるように構成されている場合には、電流が低減させられる。その状態を図2に示してあり、プランジャ22は前述した中間位置に移動して保持されている。この状態では、プランジャ22の先端部に設けられたプッシュピン24が弁体11に接触するものの弁体11を押しておらず、あるいはプッシュピン24が弁体11から離隔している。したがって供給側の弁機構3における弁体11がスプリング12の弾性力によってシート部に押し付けられ、その流出ポート10が密閉される。すなわち、この弁機構3が閉弁し、プーリ20の油圧室は油圧源10に対して遮断され、プーリ20の油圧室には油圧が供給されない。
また、プランジャ22が上記のように後退移動すると、梃子部材25がそのピン止めされている中間部を中心に図の反時計方向に揺動するから、その梃子部材25の他方の端部に取り付けられているプッシュピン26が排出側の弁機構4における弁体16に向けて前進する。しかしながらこの状態ではそのプッシュピン26の先端部が弁体16にとどいておらず、あるいは接触する程度で弁体16を押していない。したがって、排出側の弁機構4は閉弁状態に維持される。
結局、両方の弁機構3,4が閉弁状態になることにより、プーリ20の油圧室は油圧源10およびドレイン箇所14のいずれに対しても遮断される。その結果、プーリ20の油圧室に対しては油圧の供給および排出のいずれもが生じず、油圧がその油圧室に閉じ込められる。すなわち、圧油の漏洩を伴わずに、プーリ20の油圧室の油圧を一定に維持することができる。ベルト式無段変速機においては、変速比が一定に維持され、あるいはベルト挟圧力が一定に維持される。
さらに、プーリ20の油圧室の目標油圧が低くなるなどのことによりその油圧室の油圧を低下させる状態が生じると、電磁コイル21の電流が更に増大させられ、プランジャ22がスプリング23の弾性力に抗して後退移動させられる。なお、スプリング23によってプランジャ22を後退移動させるように構成されている場合には、電流が低減させられる。その状態を図3に示してあり、プランジャ22は前述した後退位置に移動して停止している。この状態では、プランジャ22の先端部に設けられたプッシュピン24が弁体11から離隔している。したがって供給側の弁機構3における弁体11がスプリング12の弾性力によってシート部に押し付けられ、その流出ポート10が密閉される。すなわち、この弁機構3が閉弁状態を維持し、プーリ20の油圧室には油圧が供給されない。
また、プランジャ22が上記のように後退移動すると、梃子部材25がそのピン止めされている中間部を中心に図の反時計方向に更に揺動するから、その梃子部材25の他方の端部に取り付けられているプッシュピン26が排出側の弁機構4における弁体16に向けて前進し、弁体16をスプリング17の弾性力に抗して押圧し、そのシート部から離隔させる。すなわち、油室18に連通している流入ポート13が開口し、排出側の弁機構4が開弁状態になる。このようにしてプーリ20の油圧室が弁機構4を介してドレイン箇所14に連通するので、プーリ20の油圧室から排圧され、その油圧が低下する。
プーリ20の油圧室の油圧が目標圧に達すると、電磁コイル21に通電する電流が低減されてプランジャ22が図2に示すいわゆる中間位置に移動させられる。すなわち各弁機構3,4が閉弁状態となり、プーリ20の油圧室が目標圧に維持される。
なお、電磁コイル21によって生じさせるプランジャ22の推力は、電流値に応じた推力になる。これに対して前述した各スプリング12,17,23が弁体11,16やプランジャ22を押圧する弾性力はプランジャ22や各弁体11,16の変位量に応じたものとなる。さらに、弁体11,16にはその上流側と下流側との圧力差あるいは受圧面積差に起因する推力が作用する。したがって、これらの各推力と弾性力とがバランスすることによりプランジャ22や各弁体11,16の移動量が決まるから、電磁コイル21に流す電流に応じて各弁機構3,4の開度を設定することができる。
図1ないし図3に示すこの発明に係る油圧制御バルブ1によれば、供給側の弁機構3と排出側の弁機構4とを1つの電磁ソレノイド2によって開閉動作させることができる。したがって、弁機構の数に対して電磁ソレノイドの数を半減させることができ、またその電磁ソレノイドを制御するための機器の数を半減できるので、油圧制御装置の全体としての構成を簡素化、小型化することができる。また、各弁機構3,4は、互いに独立して構成され、かつ配置されるので、いずれか一方を動作させた場合の油圧によって他方の動作状態が影響されたり、相互の間にシール機構を設けるなどのことがなく、この点でも構成を簡素化することができる。そして、上記の油圧制御バルブ1は、制御対象箇所であるプーリ20の油圧室を、油圧源8とドレイン箇所14とに選択的に連通させる三方弁として機能させることができ、しかもその油圧室に油圧を閉じ込めることのできる三方弁として機能させることができる。
この発明では、上述した弁機構3,4を、バランスピストン式バルブのパイロットバルブとして構成することができる。その例をつぎに説明する。図4ないし図6はその例を示しており、供給側の弁機構3に隣接して供給用メインバルブ27が設けられ、また排出側の弁機構4に隣接して排出用メインバルブ28が設けられている。その供給用メインバルブ27は、前述したケーシング5に弁機構3における中空部6と平行に形成されたシリンダ部29と、そのシリンダ部29の内部に収容したピストン30とを有している。そのシリンダ部29は、流出ポート31を介して、前述した油室18に連通している。また、ピストン30は、液密状態を維持して軸線方向に前後動するようにシリンダ部29の内部に収容されており、したがってシリンダ部29の内部は、流出ポート31側の正圧室32と背圧室33とに区画されている。
そして、ピストン30における正圧室32側の端面に弁体34が突出した設けられており、この弁体34が上記の流出ポート31の正圧室32側の開口端に形成されているシート部(弁座)に突き当たることにより、流出ポート31が密閉されるように構成されている。これに対して背圧室33には、ピストン30を正圧室32側に押圧するスプリング35が配置されている。
さらに、正圧室32には、油圧ポンプあるいはアキュムレータあるいはライン圧油路などの油圧源8に連通された流入ポート36が形成されている。また、背圧室33には信号圧ポート37が形成され、この信号圧ポート37は正圧室32に連通されている。この信号圧ポート37は、閉弁状態では正圧室32と背圧室33との圧力をバランスさせ、また開弁状態では背圧室33に正圧室32もしくは油圧源8から圧油を流入させるためのものである。その流入量を制限するためにオリフィスが設けられており、図に示す例では、信号圧ポート37の開口径をオリフィスとして機能する程度に小さくすることにより、信号圧ポート37自体がオリフィスとなっている。さらに、前述した供給側の弁機構3における供給ポート9が上記の背圧室33に連通されている。
つぎに排出用メインバルブ28について説明すると、排出用メインバルブ28は、前述したケーシング5に弁機構4における中空部7と平行に形成されたシリンダ部38と、そのシリンダ部38の内部に収容したピストン39とを有している。そのシリンダ部38の軸線方向での一方の端部(油室18側の端部)に、油室18に開口した流入ポート40が形成されている。一方、ピストン39は、図に示す例では、流入ポート40側に開口した有底円筒状に形成されており、液密状態を維持して軸線方向に前後動するようにシリンダ部38の内部に収容されている。したがってシリンダ部29の内部は、流入ポート40側の正圧室41と背圧室42とに区画されている。
そのピストン39の正圧室41側の側面中央部に弁体43が設けられている。この弁体43は、上記の流入ポート40における前記油室18側の開口端に形成されているシート部に密着させられる弁頭部43aと、この弁頭部43aをピストン39に連結している軸部43bとから構成されている。したがって、弁体43はピストン39が背圧室42側に移動することにより、弁頭部43aが流入ポート40の開口端に密着して流入ポート40を閉じるように構成されている。そして、正圧室41の内部には、ピストン39を背圧室42側に押圧するスプリング44が配置されている。
さらに、正圧室41には、前述したドレイン箇所14に連通された流出ポート45が形成されている。なお、ピストン39の周壁部には、流出ポート45を正圧室41に連通させるための貫通孔が形成されている。また、背圧室42には信号圧ポート46が形成され、この信号圧ポート46は正圧室41に連通されている。より具体的には、信号圧ポート46は上記の流出ポート45に連通されている。この信号圧ポート46は、閉弁状態では正圧室41と背圧室42との圧力をバランスさせ、また開弁状態では背圧室42から圧油をドレイン箇所14に流出させるためのものである。その流出量を制限するためにオリフィスが設けられており、図に示す例では、信号圧ポート46の開口径をオリフィスとして機能する程度に小さくすることにより、信号圧ポート46自体がオリフィスとなっている。さらに、前述した排出側の弁機構4における排出ポート15が上記の背圧室42に連通されている。
なお、図4ないし図6に示す構成のうち、図1ないし図3に示す構成と同じ構成の部分には、図1ないし図3に付した符号と同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
図4は供給側を開弁し、かつ排出側を閉弁している状態を示しており、電磁ソレノイド2におけるプランジャ22が前進している。これは、前述したように、電磁コイル21に対する通電を止めて(オフ状態として)スプリング23によってプランジャ22を前進させ、あるいは反対に電磁コイル21に通電してその電磁力によりプランジャ22をスプリング23の弾性力に抗して前進させている状態である。この状態では、プランジャ22の先端部に設けてあるプッシュピン24が弁機構3の弁体11を押圧してそのシート部から離隔させているので、供給側の弁機構3は開弁している。
パイロットバルブとしての弁機構3が開弁すると、供給用メインバルブ27における背圧室33がこの弁機構3および油室18ならびに制御ポート19を介してプーリ20の油圧室に連通することになる。この図4に示す状態は、油圧源8からプーリ20の油圧室に油圧を供給する場合に設定される状態であるから、プーリ20の油圧室の油圧は油圧源8の油圧より低圧であり、したがって正圧室32の油圧に対して、背圧室33の油圧が低くなる。なお、その圧力差は弁機構3の開度すなわち電磁ソレノイド2の制御量に応じた圧力差になる。このような圧力差に基づいてピストン30に作用する推力がスプリング35の弾性力より大きくなると、ピストン30が後退移動して弁体34が流出ポート31の開口端に設けられているシート部から離れる。すなわち、供給用メインバルブ27が開弁する。その結果、油圧源8の油圧が流入ポート36から流出ポート31および油室18ならびに制御ポート19を通ってプーリ20の油圧室に供給される。
なお、この場合、梃子部材25はその一端部を弁機構3側に押されていることにより、他方の端部が排出側の弁機構4から離隔する方向に揺動しており、したがって他方のプッシュピン26は排出側の弁機構4における弁体16から離れ、少なくとも弁体16を押圧していない。すなわち、その弁体16はスプリング17によって流入ポート13の開口端であるシート部に押し付けられ、流入ポート13が閉じられている。したがって排出用メインバルブ28における正圧室41と背圧室42とは共にドレイン箇所14に連通されて等しい圧力になっているので、ピストン39はスプリング44によって背圧室42側に押圧されている。そのため、弁頭部42aが流入ポート40の開口端に形成されているシート部に密着し、排出用メインバルブ28は閉じている。すなわち、プーリ20の油圧室から排圧されることはない。
こうしてプーリ20の油圧室における油圧が目標圧に達すると、その油圧室に対する油圧の供給が止められる。すなわち、プランジャ22が前述したように中間位置に後退移動させられる。これは、電磁ソレノイド2の電流を制御することにより行われる。この状態を図5に示してあり、パイロットバルブを構成している各弁機構3,4が閉弁状態となる。したがって、供給用メインバルブ27においては、その背圧室33からの油圧の排出が止められることになるので、正圧室32と背圧室33との油圧が等しくなる。ピストン30における正圧室32側の受圧面積は、弁体34が設けられていることにより、背圧室33側の受圧面積より小さくなっている。そのため、正圧室32と背圧室33との油圧が等しくなると、受圧面積の差に応じた推力がピストン30に作用し、ピストン30が正圧室32側すなわち流出ポート36側に押圧される。その結果、弁体34が流出ポート31の開口端に形成されているシート部に当接して密着し、流出ポート31が閉じられる。言い換えれば、供給用メインバルブ27が閉弁し、プーリ20の油圧室に対する油圧源8からの油圧の供給が止まる。
一方、排出用メインバルブ28は閉弁状態に維持されている。したがって、プーリ20の油圧室に対する油圧の供給およびその油圧室からの油圧の排出のいずれもが止められて、油圧室に油圧が閉じ込められる。こうして、圧油の漏洩、もしくは継続的な供給および排出などを伴うことなくプーリ20の油圧室における油圧が維持される。
制御対象箇所であるプーリ20の油圧室における油圧を低下させる場合には、プランジャ22が更に後退移動させられる。これは、電磁ソレノイド2の電流を制御することにより行われる。その状態を図6に示してある。プランジャ22が更に後退移動すると、その先端部に設けられているプッシュピン24が供給側の弁機構3における弁体11から離れる。これに対して、プランジャ22の後退移動に伴って梃子部材25が、ピン止めされているその中間部を中心にして図の反時計方向に回転する。そのため、梃子部材25の他方の端部に設けられているプッシュピン26が排出側の弁機構4における弁体16を押圧し、そのシート部から弁体16を離隔させる。すなわち、排出側の弁機構4が開弁する。
この弁機構4が開弁すると、排出用メインバルブ28における背圧室42が、弁機構4および油室18を介してプーリ20の油圧室に連通するので、その背圧室42にプーリ20の油圧室から油圧が流れ込む。この背圧室42と正圧室41もしくはドレイン箇所14との間には、オリフィスとして機能する信号圧ポート46が介在しているので、背圧室42からの油圧の流出が制限されてその圧力が高くなる。その結果、背圧室42の油圧が正圧室41の油圧より高くなり、その圧力差に応じた推力がピストン39に作用する。その推力がスプリング44の弾性力より大きくなると、ピストン39が正圧室41側に移動し、それに伴って弁体43が油室18側に移動して弁頭部42aが流入ポート40の開口端に設けられているシート部から離れ、排出用メインバルブ28が開弁する。その結果、プーリ20の油圧室が制御ポート19および油室18ならびに排出用メインバルブ28を介してドレイン箇所14に連通し、プーリ20の油圧室から油圧が排出され、その油圧が低下する。
そして、プーリ20の油圧室の油圧が目標圧にまで低下すると、プランジャ22が前述した中間位置に移動させられる。その結果、パイロットバルブとして構成されている各弁機構3,4が閉弁するので、供給用および排出用の各メインバルブ27,28が閉じる。したがって、排出用メインバルブ27においては、その背圧室42にプーリ20の油圧室から油圧が供給されず、正圧室41と連通した状態になるので、これら背圧室42と正圧室41との油圧が等しくなる。そのため、ピストン39およびこれと一体の弁体43が、スプリング44の弾性力によって背圧室42側に移動させられて弁頭部43aが流入ポート40の開口端に設けられているシート部に密着し、流入ポート40が閉じられる。すなわち、排出用メインバルブ28が閉弁する。こうして排出用および供給用のメインバルブ27,28が閉じることにより、プーリ20の油圧室に油圧が閉じ込められて、所定の油圧に維持される。
したがって、図4ないし図6に示すように構成されたこの発明に係る油圧制御バルブによれば、バランスピストン式バルブとして構成された供給用および排出用のメインバルブ27,28を単一の電磁ソレノイド2によって制御することができる。すなわち、前述した具体例と同様に、電磁ソレノイド2の数を半減させて油圧制御バルブあるいはこれを用いた油圧制御装置の構成を簡素化あるいは小型化することができる。
上述した図4ないし図6に示す例は、パイロットバルブとして機能する弁機構3,4とメインバルブ27,28とを並列に配置した例であるが、その配置を変更して弁機構3,4とそれによって制御されるメインバルブ27,28とを直列に配置してもよい。その例を図7に示してある。ここに示す例は、各弁機構3,4が開口しかつ開閉操作機構が配置されている油室(以下、仮に第1油室と記す)18とは別に、各メインバルブ27,28が開口しかつ制御ポート19が設けられた他の油室(以下、仮に第2油室と記す)47を設け、これらの油室18,47の間に、パイロットバルブとして機能する弁機構3,4とメインバルブ27,28とを直列に配置して構成されている。
具体的に説明すると、弁機構3,4、および梃子部材25などの開閉操作機構、ならびに電磁ソレノイド2の構成は、前述した図1ないし図3に示す構成と同様であり、それぞれの弁機構3,4の後端側(第1油室18とは反対側)にメインバルブ27,28が設けられている。すなわち、供給側の弁機構3における中空部6を形成している後端側の隔壁部を挟んで供給用メインバルブ27のシリンダ部29が形成され、その隔壁部に、弁機構3と供給用メインバルブ27の背圧室33とを連通させている供給ポート9が形成されている。また、供給用メインバルブ27のシリンダ部29は、弁機構3における中空部6の軸線方向に延びて形成されており、そのシリンダ部29を形成している前記隔壁部とは反対側の隔壁部を挟んで、第2油室47が形成され、かつ当該反対側の隔壁部に流出ポート31が形成されている。そして、この第2油室47に制御ポート19が形成され、ここにプーリ20の油圧室が連通されている。供給用メインバルブ27についての他の構成は、前述した図4ないし図6に示す構成と同様であり、したがってこれら図4ないし図6に示す構成と同様の構成の部分には、図7に図4ないし図6と同様の符号を付してある。
また、排出側の弁機構4における中空部7を形成している後端側の隔壁部を挟んで排出用メインバルブ28のシリンダ部38が形成され、その隔壁部に、弁機構4と排出用メインバルブ28の背圧室42とを連通させている排出ポート15が形成されている。また、排出用メインバルブ28のシリンダ部38は、弁機構4における中空部7の軸線方向に延びて形成されており、そのシリンダ部38を形成している前記隔壁部とは反対側の隔壁部が第2油室47との境界の隔壁となっており、かつ当該反対側の隔壁部に流入ポート40が形成されている。供給用メインバルブ28についての他の構成は、前述した図4ないし図6に示す構成と同様であり、したがってこれら図4ないし図6に示す構成と同様の構成の部分には、図7に図4ないし図6と同様の符号を付してある。
開閉操作機構が収容されている前記第1油室18は、制御対象箇所もしくはこの発明の中圧部であるプーリ20の油圧室に連通している必要がある。そのために図7に示す構成では、供給側の弁機構3およびメインバルブ27と排出側の弁機構4およびメインバルブ28との間の隔壁部を通って各油室18,47を連通する連通路48が形成されている。したがって、プーリ20の油圧室に油圧を供給する場合には、供給側の弁機構3が開弁して供給用メインバルブ27の背圧室33をその連通路48を介して、油圧源8より低圧の第2油室47に連通させるようになっている。また、プーリ20の油圧室から排圧する場合には、排出側の弁機構4が開弁することにより、排出用メインバルブ28の背圧室42をその連通路48を介して、ドレイン箇所14より高圧の第2油室47に連通させるようになっている。
図7に示すように構成した場合であっても、電磁ソレノイド2によってプランジャ22を前進位置、中間位置、後退位置に移動させ、あるいは電流を制御することにより、前述した図4ないし図6に示す例と同様に動作させて、プーリ20の油圧室に油圧を供給し、あるいは排出し、もしくは閉じ込めて、その油圧を適宜に制御することができる。そして、1つの電磁ソレノイド2によって供給側および排出側のバルブを制御できるから、油圧制御バルブの構成あるいはこれを用いた油圧制御装置の構成を簡素化、もしくは小型化することができる。
ここで上述した具体例における構成部材とこの発明における構成部材との対応関係を簡単に説明すると、前述した油圧源8がこの発明における高圧部に相当し、プーリ20の油圧室あるいは油室18がこの発明の中圧部に相当し、ドレイン箇所14がこの発明の低圧部に相当する。また、供給側の弁機構3がこの発明の供給用開閉機構に相当し、排出側の弁機構4がこの発明の排出用開閉機構に相当する。さらに、供給側の弁機構3における供給ポート9がこの発明における第1ポートに相当し、その流出ポート10がこの発明の第2ポートに相当し、さらにその弁体11がこの発明の第1弁体に相当する。同様に、排出側の弁機構4における流入ポート13がこの発明における第3ポートに相当し、その排出ポート15がこの発明の第4ポートに相当し、その弁体16がこの発明の第2弁体に相当する。そして、プランジャ22および梃子部材25ならびに各プッシュピン24,26がこの発明の開閉操作機構に相当する。またさらに、制御ポート19がこの発明の第5ポートに相当し、信号圧ポート37,46がこの発明のオリフィスに相当する。そして、供給用メインバルブ27における流出ポート31や排出用メインバルブ28における流入ポート40がこの発明の第6ポートに相当する。
なお、この発明は、上述した具体例に限られないのであって、開閉操作機構は上記の梃子部材25を主体にした構成とする替わりに、歯車やカムあるいはその他のリンクを使用した構成であってもよい。また、各弁機構3,4は互いに平行に配列せずに、それぞれの開閉動作の方向が直交する向きに配置してもよい。さらに、この発明における弁体の形状は、上述した具体例で挙げてある球状に限定されず、必要に応じて適宜の形状とすることができる。
1…油圧制御バルブ、 2…電磁ソレノイド、 3,4…弁機構、 5…ケーシング(筐体)、 6,7…中空部、 8…油圧源、 9…供給ポート、 10…流出ポート、 11…弁体、 12…スプリング、 13…流入ポート、 14…ドレイン箇所、 15…排出ポート、 16…弁体、 17…スプリング、 18…油室、 19…制御ポート、 20…プーリ、 21…電磁コイル、 22…プランジャ、 23…スプリング、 24,26…プッシュピン、 25…梃子部材、 27…供給用メインバルブ、 28…排出用メインバルブ、 29…シリンダ部、 30…ピストン、 31…流出ポート、 32…正圧室、 33…背圧室、 34…弁体、 35…スプリング、 36…流入ポート、 37…信号圧ポート、 38…シリンダ部、 39…ピストン、 40…流入ポート、 41…正圧室、 42…背圧室、 43…弁体、 43a…弁頭部、 43b…軸部、 44…スプリング、 45…流出ポート、 46…信号圧ポート、 47…他の油室、 48…連通路。
Claims (9)
- 高圧部とその高圧部より低圧の中圧部とを連通する油路を開閉する供給用開閉機構と、前記中圧部と前記中圧部より低圧の低圧部とを連通する油路を開閉する排出用開閉機構と、これらの開閉機構を電磁力によって動作させる電磁ソレノイドとを有する油圧制御バルブにおいて、
前記供給用開閉機構は、前記高圧部に連通されて前記高圧部の油圧が印加される第1ポートと、前記中圧部に連通された第2ポートと、これら第1ポートおよび第2ポートを閉じる第1弁体とを有し、
前記排出用開閉機構は、前記中圧部に連通された第3ポートと、前記低圧部に連通されて前記低圧部の油圧が印加される第4ポートと、これら第3ポートおよび第4ポートを閉じる第2弁体とを有し、
前記電磁ソレノイドによって、前記第1弁体と第2弁体とのいずれか一方を開弁位置に移動させる第1動作位置と、前記第1弁体および第2弁体を共に閉弁位置に移動させる第2動作位置と、前記第1弁体と第2弁体とのいずれか他方を開弁位置に移動させる第3動作位置に選択的に動作させられる開閉操作機構を更に備えている
ことを特徴とする油圧制御バルブ。 - 前記第2ポートおよび第3ポートが開口して連通している油室と、
その油室に連通するとともに前記中圧部が連通される第5ポートとを更に備え、
その第5ポートを介して前記中圧部に対して油圧を供給する状態と、その第5ポートを介して前記中圧部から排圧する状態と、その第5ポートを介して前記中圧部に対する油圧の供給および前記中圧部からの油圧の排出を遮断する状態とに切り替えられる三方弁として構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の油圧制御バルブ。 - 前記第1弁体および第2弁体は、それぞれ弾性部材によって閉弁位置に押圧されるように構成され、
前記開閉操作機構は、前記電磁力によって直線的に前進もしくは後退させられかつ前記第1弁体と第2弁体とのいずれか一方を前記弾性部材の弾性力に抗して開弁位置に押圧するプランジャと、そのプランジャに連結されかつそのプランジャが前記第1弁体と第2弁体とのいずれか一方から離隔する位置に後退した状態で第1弁体と第2弁体とのいずれか他方を前記弾性体に抗して開弁位置に押圧する梃子部材とを有している
ことを特徴とする請求項1または2に記載の油圧制御バルブ。 - 前記高圧部は、油圧源を含み、
前記中圧部は、前記油圧源から油圧が供給され、また前記低圧部に油圧を排出することにより所定の油圧に制御される制御対象部を含み、
前記低圧部は、ドレイン箇所を含む
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の油圧制御バルブ。 - 前記供給用開閉機構と排出用開閉機構との少なくともいずれか一方は、弁体と一体のピストンと、そのピストンによって区画された正圧室と閉弁状態での受圧面積がその正圧室より広い背圧室と、その正圧室と背圧室とを連通しているオリフィスとを備えたバランスピストン式バルブを更に有し、
前記供給用開閉機構における前記第1ポートもしくは前記排出用開閉機構における前記第4ポートが前記背圧室に連通されている
ことを特徴とする請求項1に記載の油圧制御バルブ。 - 前記第2ポートおよび第3ポートが開口して連通している油室と、
その油室に連通するとともに前記中圧部が連通される第5ポートとを更に備え、
前記バランスピストン式バルブは、前記ピストンと一体の弁体によって開閉されるとともに前記油室に向けて開口している第6ポートを更に有し、
前記第5ポートを介して前記中圧部に対して油圧を供給する状態と、その第5ポートを介して前記中圧部から排圧する状態と、その第5ポートを介して前記中圧部に対する油圧の供給および前記中圧部からの油圧の排出を遮断する状態とに切り替えられる三方弁として構成されている
ことを特徴とする請求項5に記載の油圧制御バルブ。 - 前記第1弁体および第2弁体は、それぞれ弾性部材によって閉弁位置に押圧されるように構成され、
前記開閉操作機構は、前記電磁力によって直線的に前進もしくは後退させられかつ前記第1弁体と第2弁体とのいずれか一方を前記弾性部材の弾性力に抗して開弁位置に押圧するプランジャと、そのプランジャに連結されかつそのプランジャが前記第1弁体と第2弁体とのいずれか一方から離隔する位置に後退した状態で第1弁体と第2弁体とのいずれか他方を前記弾性体に抗して開弁位置に押圧する梃子部材とを有している
ことを特徴とする請求項5または6に記載の油圧制御バルブ。 - 前記高圧部は、油圧源を含み、
前記中圧部は、前記油圧源から油圧が供給され、また前記低圧部に油圧を排出することにより所定の油圧に制御される制御対象部を含み、
前記低圧部は、ドレイン箇所を含む
ことを特徴とする請求項5ないし7のいずれかに記載の油圧制御バルブ。 - ベルトが巻き掛けられているプーリの油圧室に対して油圧源から供給する油圧を制御する供給バルブと、その油圧室から排出する油圧を制御する排出バルブとを備えた油圧制御装置において、
前記供給バルブと前記排出バルブとの少なくともいずれか一方が、請求項1ないし8のいずれかに記載の油圧制御バルブによって構成されていることを特徴とする油圧制御装置。
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CN114607542A (zh) * | 2022-03-14 | 2022-06-10 | 一汽解放汽车有限公司 | 一种燃油供给系统 |
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- 2013-04-19 JP JP2013088298A patent/JP2014211207A/ja active Pending
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