JP6503566B2 - アクチュエータ及び回転駆動装置 - Google Patents
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Description
すなわち、本発明にかかるアクチュエータは、
流体を吐出するポンプと、
前記ポンプから吐出された流体が供給されるシリンダと、
前記シリンダ内に設けられたピストンと、を少なくとも備え前記ピストンの移動を駆動力とするアクチュエータであって、
前記シリンダは、前記ピストンにより区画され、前記ポンプの吐出した流体を導入し体積を増減させて前記ピストンを往復移動させる少なくとも2つの流体室を有し、
前記ポンプと前記シリンダとの間の第1流路に設けられ、流体の供給先を前記ピストンによって区画された一方側の前記流体室とする第1位置と、流体の供給先を前記ピストンによって区画された他方側の前記流体室とする第2位置とを選択的に移動可能に設けられ、流体の供給先を切り換える第1切換弁と、
前記第1切換弁を前記第1位置に向かって付勢する付勢部材と、
前記第1切換弁を切り換える流体を供給する第2流路に設けられ、前記ピストンの往復移動の所定の位置で前記第1切換弁を切り換える第2切換弁と、を有すると共に、
前記第2流路には、前記第1切換弁と第2切換弁との間に、一対の並列な流路により構成される並列流路部が設けられており、
前記並列流路部における一方の流路には、前記第1切換弁の切り換わる時間を調節することで流体の供給先が前記一方側の前記流体室から前記他方側の前記流体室に切り換わる時間を変更制御可能とする第1調節部が設けられ、かつ、前記並列流路部における他方の流路には、前記第1切換弁の切り換わる時間を調節することで流体の供給先が前記他方側の前記流体室から前記一方側の前記流体室に切り換わる時間を変更制御可能とする第2調節部が設けられていることを特徴とする。
詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。なお、本実施例に係るアクチュエータ及び回転駆動装置は、例えば、油圧シリンダ等を駆動する油圧を供給する第1流路(主流路)と、当該第1流路上の種々のパイロット弁にパイロット油圧を供給する第2流路(パイロット流路)とを備える油圧システムにおいて、余剰なパイロット油圧を用いて発電等のための往復運動や回転運動を得る用途に用いられる。なお、本実施例においては、アクチュエータに用いられる流体は油である。
図1及び図2を参照して、本発明の実施例1に係るアクチュエータ及び回転駆動装置について説明する。図1及び図2は、本発明の実施例1に係るアクチュエータ及び回転駆動装置の作動時の油圧回路図である。なお、図1は、ピストンがシリンダ内における第1油室側にあるときの状態(第1切換弁が第1位置に切り換えられているときの状態)を示しており、図2は、ピストンがシリンダ内における第2油室側にあるときの状態(第1切換弁が第2位置に切り換えられているときの状態)を示している。
本実施例に係るアクチュエータ1は、油を吐出するポンプ30と、ポンプ30から吐出された油が供給されるシリンダ10と、シリンダ10内に設けられたピストン20と、を備え、ピストン20の移動を駆動力とするアクチュエータである。シリンダ10は、ピストン20によって図中右側の第1油室11と図中左側の第2油室12に区間されている。詳細には、ピストン20は、シリンダ10の内周面に対して摺動する大径部21(外径D)を備えており、大径部21によって、シリンダ10が第1油室11と第2油室12とに区間されている。また、ピストン20は、大径部21から第1油室11側に伸びる、大径部21よりも外径の小さい第1小径部22(外径d)と、大径部21から第2油室12側に伸びる、第1小径部22と外径が等しい第2小径部23(外径d)とを備えている。第1小径部22の外径と第2小径部23の外径は等しいため、第1油室11の断面と第2油室12の断面(ピストン20の移動方向に垂直な平面による断面)の形状は同一である。アクチュエータ1においては、第1油室11と第2油室12の何れかにポンプ30から吐出された油が導入されると、油が導入された一方の油室の体積が増大することによってピストン20が他方の油室側に向かって移動する。このとき、他方の油室の体積は減少するように構成されている(詳細は後述する)。そして、油の導入先が他方の油室に切り換わると、他方の油室の体積が増大することによってピストン20が反対方向に移動する。つまり、第1油室11と第2油室12は、体積が増減されることによってピストン20を往復移動させる。
1とを連通させる第1位置である。
するため、その流量は絞り弁56bによって調節される。この流量を調節することで、単位時間あたりにパイロット油室43a内に供給される油量を調節することができるため、切換弁43に作用する圧力の上昇速度を制御することが可能になる。したがって、第1調節部56によれば、切換弁43が第1位置から第2位置に切り換わる時間、即ち、圧油の供給先が第1油室11から第2油室12に切り換わる時間を調節することができる。一方、流路53を切換弁51に向かって流れる油は、流路57のみを通過するため、その流量は絞り弁58bによって調節される。この流量を調節することで、単位時間あたりにパイロット油室43aから排出される油量を調節することができるため、切換弁43に作用していた圧力の低下速度(開放速度)を制御することが可能になる。したがって、第2調節部58によれば、切換弁43が第2位置から第1位置に切り換わる時間、即ち、圧油の供給先が第2油室12から第1油室11に切り換わる時間を調節することができる。
アクチュエータ1が作動前の状態にあるとき、即ち、コントローラ100のスイッチ101がオフのときには、切換弁47が主流路40の流路44を遮断している。この場合には、パイロット流路50からの油圧が作用しないため、切換弁43はスプリング46によって初期位置である第1位置に切り換えられている。したがって、アクチュエータ1の作動前においては、流路41と流路44とが連通すると共に、流路42と流路45とが連通している。ここで、切換弁47が主流路40の流路44を遮断している状態において、ポンプ30の流体を別の装置に流用してもよく、また、逆に他の装置に設けられているポンプを他の装置が不使用の状態の際、本構造のポンプとして用いてもよい。
用位置に切り換えられる。これにより、パイロット流路50における流路52と流路53とが連通されるため、ポンプ30からの圧油の一部が、流路44から流路52に流入した後に、切換弁51及び流路53を通ってパイロット油室43aに供給される。圧油が供給されることによってパイロット油室43a内の油圧が所定の値に達すると、切換弁43がスプリング46の付勢力に抗して第2位置に切り換えられる(図2参照)。これにより、流路42と流路44とが連通されると共に、流路41と流路45とが連通されるため、ポンプ30からの圧油が、流路44、切換弁43及び流路42を通って第2油室12に導入され始める。すると、第2油室12の体積が増大するため、ピストン20が第1油室11側に向かって移動する。これと同時に、第1油室11の体積が減少するため、第1油室11内の油が流路41、切換弁43及び流路45を通ってタンク80に排出され始める。以上により、ピストン20の移動方向が第1油室11側に向かう方向に切り換わる。なお、第1油室11と第2油室12との間の差圧が逆転したことによって、ピストン20の移動方向が第1油室11側に向かう方向に切り換わったと捉えることもできる。
本実施例に係るアクチュエータ1によれば、ポンプ30から圧送される油の圧力によって切換弁43を機械的に切り換えることで、ピストン20の移動方向を切り換えることができる。ゆえに、電気的制御のための構成を別に設けずとも、ピストン20の往復運動を制御することが可能になるため、装置全体の構成を簡素なものにすることができる。
F=ΔP×(D2−d2)×π/4 (式1)
したがって、外径D及び外径dを任意に設定することにより、推力Fを任意に設定することが可能になる。
Ve=Vs=Q/((D2−d2)×π/4) (式2)
したがって、ピストン20の伸び方向への移動の速さと縮み方向への移動の速さとが等しくなるため、安定した往復運動を得ることができる。
上記の実施例においては、アクチュエータ1は、切換弁43を第1位置に切り換える方向に付勢する付勢部材としてのスプリング46を備えているが、切換弁43を第1位置に切り換える方向に付勢する部材や機構としては、例えば流体圧を用いた機構等を採用してもよい。また、特別の付勢部材や機構を設けず、重力によって切換弁43が初期位置としての第1位置に復帰するように構成してもよい。また、切換弁43の初期位置を第2位置とし、パイロット油室43aに圧油が供給されることによって切換弁43が第1位置に切り換わるように構成してもよい。この場合には、付勢部材による付勢の方向は、切換弁43を第2位置に切り換える方向とすればよい。
更に、シリンダサイズに制限がある場合などには、クランク軸72に本構造のアクチュエータを並列に複数接続してもよい。その場合、追加されたアクチュエータには、ポンプ30から油を供給してもよいし、他系統から供給される油も利用することができる。次に、図3を参照して、このような構成が採用された本発明の実施例2としての回転駆動装置200について説明する。回転駆動装置200は、上記回転駆動装置110におけるアクチュエータ1のクランク軸72に、更にもう一つのアクチュエータが接続されたものである。アクチュエータ1に係る構成は上述したものと基本的に同一であるため、以下においては、相違点についてのみ説明する。なお、同一の構成については同一の符号を付する。
ている。これらの流路は、主流路40における流路44、流路41、流路42及び流路45にそれぞれ対応する。主流路240に設けられた切換弁243は、アクチュエータ1における切換弁43に対応し、これと同様の構成を備える。
10,210:シリンダ
11,211:第1油室
12,212:第2油室
20,220:ピストン
30:ポンプ
40,240:主流路
41,241:流路(第1流路)
42,242:流路(第2流路)
43,243:切換弁(第1切換弁)
43a,243a:パイロット油室
46:スプリング(付勢部材)
50,250:パイロット流路
50A,250A:調節部
51,251:切換弁(第2切換弁)
56,256:第1調節部
58,258:第2調節部
60,260:切換機構
61:スプリング(第1切換部材)
62:ガイド部(第2切換部材)
110,200:回転駆動装置
Claims (3)
- 流体を吐出するポンプと、
前記ポンプから吐出された流体が供給されるシリンダと、
前記シリンダ内に設けられたピストンと、を少なくとも備え前記ピストンの移動を駆動力とするアクチュエータであって、
前記シリンダは、前記ピストンにより区画され、前記ポンプの吐出した流体を導入し体積を増減させて前記ピストンを往復移動させる少なくとも2つの流体室を有し、
前記ポンプと前記シリンダとの間の第1流路に設けられ、流体の供給先を前記ピストンによって区画された一方側の前記流体室とする第1位置と、流体の供給先を前記ピストンによって区画された他方側の前記流体室とする第2位置とを選択的に移動可能に設けられ、流体の供給先を切り換える第1切換弁と、
前記第1切換弁を前記第1位置に向かって付勢する付勢部材と、
前記第1切換弁を切り換える流体を供給する第2流路に設けられ、前記ピストンの往復移動の所定の位置で前記第1切換弁を切り換える第2切換弁と、を有すると共に、
前記第2流路には、前記第1切換弁と第2切換弁との間に、一対の並列な流路により構成される並列流路部が設けられており、
前記並列流路部における一方の流路には、前記第1切換弁の切り換わる時間を調節することで流体の供給先が前記一方側の前記流体室から前記他方側の前記流体室に切り換わる時間を変更制御可能とする第1調節部が設けられ、かつ、前記並列流路部における他方の流路には、前記第1切換弁の切り換わる時間を調節することで流体の供給先が前記他方側の前記流体室から前記一方側の前記流体室に切り換わる時間を変更制御可能とする第2調節部が設けられていることを特徴とするアクチュエータ。 - 前記第1流路における前記ポンプと前記第1切換弁との間に、前記ポンプから前記シリンダに向かう流体の流れを遮断可能な第3切換弁を有することを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ。
- 請求項1または2に記載のアクチュエータと、
前記ピストンの往復運動を回転運動に変換する変換機構と、
を有することを特徴とする回転駆動装置。
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