JP2014205642A - C−sリアーゼ阻害剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】一般式(1)で表されるカルボニル化合物及びアルコール化合物から選ばれる1種以上の化合物からなるC-Sリアーゼ阻害剤、並びにこれを含有する腋臭生成抑制用組成物及びデオドラント剤、並びに当該C-Sリアーゼ阻害剤を腋に一定量適用する腋臭生成抑制方法〔XはO又はOHを示し、破線はXがOであるときは二重結合を、XがOHであるときは単結合を示す。R1、R1'、R2,R3及びR4は、H、OH、アルキル基、アルケニル基又はアルケニルオキシ基を示し、R1とR4、R2とR3、R3とR4は、隣接C原子と共に環状構造を形成してもよい。ただし、XがOであるときはR1'は存在しない〕。
【選択図】なし
Description
本発明においてC-Sリアーゼ阻害剤とは、これをスタフィロコッカス・レンタス(Staphylococcus lentus)H292株140mgから得られる酵素液を0.5質量%含有する反応液中に0.05質量%添加することによって、酵素活性が60%以上抑制されたことが示されたものをいう。中でも、酵素活性が80%以上阻害されたものがより好ましい。
本発明の腋臭生成抑制用組成物における前記C-Sリアーゼ阻害剤の含有量は、使用時、すなわち腋窩部への適用時において、C-Sリアーゼ阻害剤の濃度が0.0001質量%以上、更には0.001質量%以上、更には0.01質量%以上、また、1質量%以下、更には0.3質量%以下、更には0.1質量%以下となるようにすることが好ましい。
本発明のデオドラント剤における前記C-Sリアーゼ阻害剤の含有量は、デオドラント剤の形態によって異なり、一律に規定することはできないが、例えば、スティックやパウダータイプのデオドラント剤の場合、0.0001質量%以上、更には0.001質量%以上、更には0.01質量%以上、また、1質量%以下、更には0.3質量%以下、更には0.1質量%以下が好ましい。また、例えば、ローションタイプ(ロールオンタイプ、噴射剤を含まないナチュラルスプレー(スプレー式ボトル)タイプ、含浸シートタイプなど)のデオドラント剤の場合、0.00005質量%以上、更には0.0005質量%以上、更には0.005質量%以上、また、0.5質量%以下、更には0.15質量%以下、更には0.05質量%以下が好ましい。さらに、例えば、噴射剤入りのスプレータイプのデオドラント剤の場合、0.00001質量%以上、更には0.0001質量%以上、更には0.001質量%以上、また、0.1質量%以下、更には0.03質量%以下、更には0.01質量%以下が好ましい。
本発明のデオドラント剤には、本発明のC-Sリアーゼ阻害剤以外に、任意の香料を配合することもできる。具体的には、『香料と調香の基礎知識』(中島基貴編著,産業図書株式会社,1995年6月21日初版)、『合成香料−化学と商品知識』(印藤元一著、化学工業日報社、2005年3月25日 増補改訂版)、『Perfume and Flavor Chemicals」(ステファン・アークテンダー著、自費出版、1969年)に記載されている香料を使用することができる。
更に、本発明のC-Sリアーゼ阻害剤をデオドラント剤に配合する場合、媒体として、水と共に、水溶性の有機溶剤を組み合わせて用いることがより好ましい。
エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、ブチルアルコール等のアルコール類;
エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-ブタンジオール、3-メチル-1,3-ブタンジオール、ヘキシレングリコール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、グリセリン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のグリコール類;
エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル等のエーテル類等が挙げられる。
メルカプトアルコールに対する消臭効果をより高める観点から、トリエチレングリコール、3-メチル-1,3-ブタンジオール、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジプロピレングリコール、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、ジエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、ポリエチレングリコールが好ましい。
本発明のデオドラント剤は、制汗剤、殺菌剤、他の消臭剤等を含有することができる。制汗剤としては、例えば、クロルヒドロキシアルミニウム、パラフェノールスルホン酸亜鉛、アルミニウムヒドロキシクロライド、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、クエン酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、塩基性塩化アルミニウム、フェノールスルホン酸アルミニウム、α-ナフトールジスルホン酸アルミニウム、過ホウ酸ナトリウム、アルミニウムジルコニウムオクタクロロハイドレート、アルミニウムジルコニウムペンタクロロハイドレート、アルミニウムジルコニウムテトラクロロハイドレート、アルミニウムジルコニウムトリクロロハイドレート、ジルコニウムクロロハイドレート、硫酸アルミニウムカリウム、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム、塩基性臭化アルミニウム、アルミニウムナフタリンスルホン酸、塩基性ヨウ化アルミニウム、酸化亜鉛が挙げられ、なかでも、クロルヒドロキシアルミニウム、パラフェノールスルホン酸亜鉛が好ましい。
本発明のデオドラント剤の剤型としては、特に制限は無く、エアゾール系、溶液系、可溶化系、乳化系、水−油二層系、水−油−粉末三層系等が挙げられる。製品形態としては、例えば、化粧水、ミストタイプ、エアゾールタイプ、ロールオンタイプ、スティックタイプ、ボディーペーパーなどとすることができる。中でもロールオンタイプ、スティックタイプの剤型が好ましい。
本発明のデオドラント剤のpHは、肌への適用の観点から3〜5に調整することが好ましく、更に制汗剤を含有させることを考慮すると、pH3〜4とすることが好ましい。なお、デオドラント剤が水−油二層系、水−油−粉末三層系の場合には、水層のpHを測定する。
本発明のC-Sリアーゼ阻害剤は、体表面、特に腋窩に塗布することで、腋臭のうち、硫黄様のニオイである3-メルカプトアルコール由来のニオイの発生を効果的に抑制することができる。
具体的には、例えばC-Sリアーゼ阻害剤を含有するデオドラント剤を適用する場合、C-Sリアーゼ阻害剤の適用量として、腋窩に0.1μg以上、更には1μg以上、また、10000μg以下、更には3000μg以下となるように塗布するのが好ましい。
一般式(1)で表されるカルボニル化合物及びアルコール化合物から選ばれる1種以上の化合物からなるC-Sリアーゼ阻害剤。
一般式(1)で表される化合物が、好ましくはシス−ジャスモン、ヌートカトン、β-イオノン、α-ダマスコン、ベンズアルデヒド、α-イオノン、α-メチルイオノン、γ-メチルイオノン、β-ダマセノン、サリチル酸シス-3-ヘキセニル、リナロール、ネロリドール、ゲラニオール及びトランス-2-ヘキセノールから選ばれるものである<1>に記載のC-Sリアーゼ阻害剤。
<1>又は<2>に記載のC-Sリアーゼ阻害剤を含有する腋臭生成抑制用組成物。
使用時におけるC-Sリアーゼ阻害剤の濃度が、好ましくは0.0001質量%以上、更に好ましくは0.001質量%以上、更に好ましくは0.01質量%以上であり、また、好ましくは1質量%以下、更に好ましくは0.3質量%以下、更に好ましくは0.1質量%以下である<3>に記載の腋臭生成抑制用組成物。
好ましくは、更に界面活性剤、より好ましくは非イオン界面活性剤を含有する<3>又は<4>に記載の腋臭生成抑制用組成物。
好ましくは、更に溶剤、より好ましくはトリエチレングリコール、3-メチル-1,3-ブタンジオール、2-メチル-2,4-ブタンジオール、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジプロピレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、及びポリエチレングリコールから選ばれる1又は2以上の溶剤を含有する<3>〜<5>のいずれかに記載の腋臭生成抑制用組成物
<1>又は<2>に記載のC-Sリアーゼ阻害剤を含有するデオドラント剤。
スティック又はパウダータイプであって、C-Sリアーゼ阻害剤の含有量が、好ましくは0.0001質量%以上、更に好ましくは0.001質量%以上、更に好ましくは0.01質量%以上であり、また、好ましくは1質量%以下、更に好ましくは0.3質量%以下、更に好ましくは0.1質量%以下である<7>に記載のデオドラント剤。
ローションタイプであって、C-Sリアーゼ阻害剤の含有量が、好ましくは0.00005質量%以上、更に好ましくは0.0005質量%以上、更に好ましくは0.005質量%以上であり、また、好ましくは0.5質量%以下、更に好ましくは0.15質量%以下、更に好ましくは0.05質量%以下である<7>に記載のデオドラント剤。
噴射剤入りのスプレータイプであって、C-Sリアーゼ阻害剤の含有量が、好ましくは0.00001質量%以上、更に好ましくは0.0001質量%以上、更に好ましくは0.001%以上であり、また、好ましくは0.1質量%以下、更に好ましくは0.03質量%以下、更に好ましくは0.01質量%以下である<7>に記載のデオドラント剤。
好ましくは、更に溶剤、より好ましくはトリエチレングリコール、3-メチル-1,3-ブタンジオール、2-メチル-2,4-ブタンジオール、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジプロピレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、及びポリエチレングリコールから選ばれる1又は2以上の溶剤を含有する<7>〜<10>のいずれかに記載のデオドラント剤
<1>又は<2>に記載のC-Sリアーゼ阻害剤を、腋窩部分に対し、好ましくは0.1μg以上、更に好ましくは1μg以上となるように、また、好ましくは10000μg以下、更に好ましくは3000μg以下となるように適用する腋臭生成抑制方法。
2-アミノ-7-ヒドロキシ-5-メチル-5-プロピル-4-チア-1-ヘプタン酸水溶液(0.2μM)0.05mL、後述する方法により得られるスタフィロコッカス・レンタス由来の酵素抽出液0.1mL、ピリドキサルリン酸(1mM水溶液)0.05mL、0.5質量%リン酸カリウム緩衝液(50mM、pH8.1)0.2mLを蒸留水に加え、1.25mLとし、37℃になるよう加温し、20時間静置した。放置後のサンプルは、3-メルカプト-3-メチルヘキサン-1-オール由来の悪臭が確認された。また、サンプルを分析し、2-アミノ-7-ヒドロキシ-5-メチル-5-プロピル-4-チア-1-ヘプタン酸の含有量が低減すると共に、ピルビン酸が生成することを確認した。
このことから、基質である2-アミノ-7-ヒドロキシ-5-メチル-5-プロピル-4-チアヘプタン酸がスタフィロコッカス・レンタス由来の酵素により分解され、ピルビン酸と3-メルカプト-3-メチルヘキサン-1-オールを生成することが確認できた。すなわち、基質を分解している酵素がC-Sリアーゼであることが確認できた。以後、評価に使用する基質として、2-アミノ-7-ヒドロキシ-5-メチル-5-プロピル-4-チア-1-ヘプタン酸に代え、C-Sリアーゼの基質としてよく知られているベンジルシステインを使うこととした。
<酵素抽出液の調製>
SCD液体培地200mLにスタフィロコッカス・レンタスH292株を植菌し、35℃で16時間培養した。遠心分離によって菌体を沈め上澄み液を廃棄した。生理食塩水を加えて混合した後、再び遠心分離によって菌体を沈め上澄み液を廃棄する操作(菌体の洗浄)を2回行い、菌体140mgを得た。0.1Mリン酸カリウム緩衝液(KPB;pH7.2)0.7mLを加えた後、マイクロビーズを加えて攪拌し(1800rpm, 10分×2回)、菌体膜を破壊した。再び遠心分離した後、不溶物を取り除き、得られた液体(約1mL)を取り出し、純水で10倍(w/w)希釈したものを酵素抽出液として次の実験に用いた。
ベンジルシステイン(10mM水溶液)20μLと、評価対象となる化合物(評価サンプル)の1質量%DPG溶液10μLとを混合し、30℃になるよう加温した。
一方、スタフィロコッカス・レンタスH292酵素抽出液10μL、ピリドキサルリン酸(1mM水溶液)10μL、0.5質量%ホウ酸緩衝液(50mM、pH8.5)20μLを蒸留水に加え、170μLとし、30℃になるよう加温した。
これら2種類の液の混合液0.2mLを30℃で20時間静置した。トリクロロ酢酸5μLを加えた後、炭酸アンモニウム水60μLで中和した。試料に含まれるピルビン酸をLC-MS/MSにより下記条件で定量した。
カラム:Inertsil ODS-3, 5μm, 2.1mmID, 25cm
展開液:水(80%)メタノール(20%)混合液(2mM酢酸アンモニウム)
すなわち、ベンジルシステイン(10mM水溶液)20μLと、DPG10μLとを混合し、30℃になるよう加温した。一方、スタフィロコッカス・レンタスH292酵素抽出液10μL、ピリドキサルリン酸(1mM水溶液)10μL、0.5質量%ホウ酸緩衝液(50mM、pH8.5)20μLを蒸留水に加え170μLとし、30℃になるよう加温した。これら2種類の液の混合液0.2mLを30℃で20時間静置した。トリクロロ酢酸5μLを加えた後、炭酸アンモニウム水60μLで中和した。試料に含まれるピルビン酸をLC-MS/MSにより上記条件で定量した。
また、本試験において、試験液中での基質に対する評価サンプルの量はモル比で2〜3倍程度であり、評価サンプルが発生するS化合物由来の臭気をマスキングする効果はないか、あるいは弱いと推測されるにもかかわらず、抑臭効果があった。これは腋臭前駆体の分解を抑制したためであると推測される。
ターピネオール、ジヒドロミルセノール、トリシクロデセニルアセテートについても実施例1と同様の手法でC-Sリアーゼ阻害率を測定した。この結果を表2に示す。
以下の処方に従い、スティックタイプのデオドラント剤に、香料として実施例1でC-Sリアーゼ阻害率が60%以上であった化合物を配合することでC-Sリアーゼの活性を阻害し、腋臭の生成を抑制することができる。
以下の処方に従い、ロールオンタイプのデオドラント剤に、香料として実施例1で阻害率が60%以上であった香料を配合することで、C-Sリアーゼの活性を阻害し、腋臭の生成を抑制することができる。
以下の処方に従い、ローションタイプのデオドラント剤に、香料として実施例1で阻害率が60%以上であった香料を配合することで、C-Sリアーゼの活性を阻害し、腋臭の生成を抑制することができる。この溶液はそのままローションとして使用することができる。
Claims (6)
- 一般式(1)で表される化合物が、シス−ジャスモン、ヌートカトン、β-イオノン、α-ダマスコン、ベンズアルデヒド、α-イオノン、α-メチルイオノン、γ-メチルイオノン、β-ダマセノン、サリチル酸シス-3-ヘキセニル、リナロール、ネロリドール、ゲラニオール及びトランス-2-ヘキセノールから選ばれるものである請求項1に記載のC-Sリアーゼ阻害剤。
- ターピネオール、ジヒドロミルセノール及びトリシクロデセニルアセテートから選ばれる1種以上の化合物からなるC-Sリアーゼ阻害剤。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のC-Sリアーゼ阻害剤を含有する腋臭生成抑制用組成物。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のC-Sリアーゼ阻害剤を含有するデオドラント剤。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のC-Sリアーゼ阻害剤を、腋窩部分に対し0.1μg以上10000μg以下適用する腋臭生成抑制方法。
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