JP2014205188A - ブリーダスクリューの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造時間を短縮することができるブリーダスクリューの製造方法を提供する。【解決手段】本発明の一形態におけるブリーダスクリューの製造方法は、略円柱形状のコイル材より成形されるブリーダスクリューの製造方法において、冷間鍛造工程として、a)中空押出工程と、b)段付き中空押出工程と、c)中空据込工程と、を備えることを特徴とする。ここで、a)中空押出工程ではコイル材内に軸線方向に延びる中空穴を形成し、b)段付き中空押出工程では、段付ダイス14aを用いて、コイル材60の本体部62に対して縮径に押し出された縮径押出部63が成形されるとともに、押出し方向に中空穴が拡張される。また、c)中空据込工程では、挿入保持ピンを用いて中空穴61を内側から保持された状態にて、押出スリーブにより多角形の多角部が形成される。【選択図】図7

Description

この発明は、ディスクブレーキ装置に備わるブリーダスクリューの製造方法に関わる。
図1に示されるように、自動車用のディスクブレーキ装置DBは、主に、ブレーキディスクBDと、シリンダボディCBと、シリンダボディCB内に配置される2枚のブレーキパッド(図示せず)と、を備える。ここで、2枚のブレーキパッドは互いにブレーキディスクBDを挟み込む位置に配置される。そして、ブレーキディスクBDに対するブレーキバッドの摩擦押圧力は、シリンダボディCBの操作量により制御される。
シリンダボディCBによるブレーキバッドの摩擦押圧力の制御は、ブレーキオイルによる油圧制御により行われる。そして、ブレーキオイルは、車両本体より配策されるブレーキホースBHによりシリンダボディCBに供給される。ここで、ディスクブレーキ装置DBをより適切に動作させるためには、シリンダボディCB内に外部より不用意に導入されてしまう空気を定期的に抜くこと、いわゆる「空気抜き」が実施される必要がある。
そして、上記の空気抜きのために、ディスクブレーキ装置DBにはブリーダスクリューBSが取り付けられている。そして、通常の取付状態においては、ブリーダシクリューBS(100)の開口部100gには、粉塵等の異物の混入を防止するために保護キャップCPが取り付けられている。なお、空気抜きの具体的な方法については、後述する。
次に、図10に基づき一般的なブリーダスクリューBS(100)の構造を説明するとともに、図11から図13に基づきブリューダスクリュー100の従来の製造方法について説明する(例えば、特許文献1など)。
図10に示すように、ブリーダスクリュー100は、鉄鋼材料(例えば、S45C)にて一体的に形成される。ブリーダスクリュー100内には中空穴101が軸線方向に沿って形成されており、ブリーダスクリュー100の形状は有底の略中空形状である。そして、ブリーダスクリュー100は、開口部100gが形成されたキャップ部100aと、シリンダボディCBに螺合固定されるネジ部100cと、キャップ部100aとネジ部100cとの間に形成された六角部100bと、を備える。ここで、ブリーダスクリュー100のシリンダボディCBへの取り付け・取り外しは、スパナなどの工具が用いられ、六角部100bはこの工具を受ける。また、ブリーダスクリュー100の端部100fには、中空穴101と連通する挿通孔100eが形成されている。また、ブリーダスクリュー100の先端部100hにはシート面100dが形成されている。
そして、前述したシリンダボディCBの「空気抜き」は、例えば、以下の手順により行われる。
a)予めブレーキペダルによるポンピングによりシリンダボディCB内の油圧を高めておく、b)工具(スパナなど)によりをシリンダボディCBからブリーダスクリュー100を緩める。
このように、ブリーダスクリュー100がシリンダボディCBから緩められると、シート面100dにより密閉されていたシリンダボディCBのオイル収容部(図示せず)と挿通孔100e間の流路が開放し、オイル収容部(図示せず)〜挿通孔100eが挿通可能となる。そして、ブレーキオイルとともに、シリンダボディCBのオイル収容部(図示せず)から挿通孔100eを経由して中空穴101から、シリンダボディCB内の空気が外部に排出される。
次に、従来のブリーダスクリュー100の製造方法について、図11から図13に基づき説明する。図11に示すように、ブリーダスクリュー100の製造には、略円柱形状のコイル材110が用いられる。コイル材110は、長尺状の線条材を所定の長さに切断することにより形成される。なお、コイル材110は、例えば、S45Cなどの鉄鋼材料より形成されている。
そして、図12に示すように、コイル材110には所定の鍛造工程を経た後に、径方向に材料を伸展させる「据込成形」という工程が施される。そして、この据込成形による径方向の伸展成形により六角部100bが成形され、コイル材110から所定の鍛造工程を経て六角部付きブランク120に成形される。このように、六角部付きブランク120には、前記の据込成形により非端位置に六角部100bが成形される。
そして、図13に示すように、据込成形により六角部100bが形成された後に、キリSCを用いた切削工程によりブランク120内に軸線方向に中空穴101が形成される。そして、その後、外壁切削工程など仕上工程を経て、図10に示されるブリーダスクリュー100が製造される。
特開2010−23089号公報
ここで、(六角部100bが形成された後に)中空穴101を形成するために行われるキリSCを用いた切削工程(図13参照)は、ブリーダスクリュー100を成形するための他の加工工程(例えば、冷間鍛造工程)に比して、多くの時間を要す。そのため、キリSCを用いた切削工程のために、ブリーダスクリュー100の製造時間を短縮することが困難である。
そこで、この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、製造時間を短縮することができるブリーダスクリューの製造方法を提供することである。
上記の課題を解決するために、本発明の製造方法は、略円柱形状のコイル材より成形されるブリーダスクリューの製造方法において、冷間鍛造工程として、a)「中空押出工程」と、b)「段付き中空押出工程」と、c)「中空据込工程」と、を備えることを特徴とする。
ここで、a)「中空押出工程」は、穴開けピンを用いた冷間鍛造工程である。この中空押出工程では、穴開けピンにより、コイル材内に軸線方向に延びる中空穴を形成し、以って、有底円筒形状の「中空ブランク」を形成する。
また、b)「段付き中空押出工程」は、段付きダイスを用いた冷間鍛造工程である。ここで、段付きダイスには、「段付き挿入孔」が形成されており、この段付き挿入孔は、本体孔と、この本体孔から押出し方向に向けて漸次縮径して形成された傾斜孔と、この傾斜孔から押出し方向に向けて形成された縮径孔と、を有する。そして、この段付き中空押出工程では、この段付きダイスを用いて中空ブランクの筒状の本体部に対して縮径に押し出された有底筒状の縮径押出部が成形され、それにより、押出し方向に上記の中空穴が拡張されるとともに、この縮径押出部の外壁と本体部の外壁とを連係する連係部が形成される。以って、この段付き中空押出工程により有底の段付き中空ブランクが形成される。
また、c)「中空据込工程」は、挿入保持ピンを用いた冷間鍛造工程である。この中空据込工程では、挿入保持ピンにより上記の中空穴が内側から保持されるとともに、当該工程により、この段付き中空ブランクにおける連係部近傍の本体部の外壁が増径され多角形が形成される。以て、この中空据込工程により、多角形の多角部が形成された多角部付き中空ブランクを形成する
このように、本発明のブリーダスクリューの製造方法においては、従来例のようにキリSCを用いた切削工程でなく、前記のキリSCを用いた切削工程に対し、加工時間の短い「中空押出工程」および「段付き中空工程」(ともに冷間鍛造工程)により、中空穴としての中空穴が形成される。ここで、「中空押出工程」と「段付き中空工程」の複数段階で工程により中空穴を形成し拡張することにより、冷間鍛造工程のみで深さの深い中空穴を形成することができる。そのため、深さの深い中空穴を形成するに際し、キリを用いた(加工時間の長い)切削工程が不要であり、ブリーダスクリューの製造時間を短くすることができる。
また、従来例では、六角ブランク120を形成した後に、キリSCを用いて中空穴が形成される(図13参照)。一方、本発明では、中空押出工程により、まず中空穴が形成された後に、すなわち、有底の中空ブランクにした後に、中空据込工程にて多角部が形成される。また、この中空据込工程では、挿入保持ピンにより中空穴の形状が保持される。
一般に、本発明のように外壁を径方向に伸展(増径)して所望の外観形状を成形する冷間鍛造工程において、円柱中実形状の部材を加工するのに比して、円筒形状(パイプ形状)の部材を加工する方が、鍛造プレス荷重を小さく設定することができる。そのため、本発明のように、まず、中空穴を形成して有底の円筒形状(中空ブランク)とした後に、外壁を増径すべく中空据込工程を実施することにより、プレス荷重を小さく設定することができる。それにより、プレス機の小型化および金型の高寿命化が図られる。
本発明の製造方法によれば、ブリーダスクリューの製造時間を短縮することができる。
ブリーダスクリューを備えるディスクブレーキ装置の斜視図である。 本発明の製造方法の一形態により製造されるブリーダスクリューの外観図である。 本発明の製造方法の一形態により製造されるブリーダスクリューの縦断面図である。 本発明の製造方法の一形態における第1工程を示す図である。 本発明の製造方法の一形態における第2工程を示す図である。 本発明の製造方法の一形態における第3工程を示す図である。 本発明の製造方法の一形態における第4工程を示す図である。 本発明の製造方法の一形態における第5工程を示す図である。 本発明のブリーダスクリューの一形態における中間生成物(六角部付き中空ブランク)を示す図である。 ブリーダスクリューの従来例の外観図である。 ブリーダスクリューの製造に用いられるコイル材を示す斜視図である。 従来の製造方法における中間生成物(六角部付きブランク)を示す図である。 従来の製造方法における中空穴の製造方法を示す図である。
次に、この発明の製造方法の一形態、および、この製造方法の一形態により製造されるブリーダスクリューの構造について説明する。
(ブリーダスクリューの構造)
図2および図3に示すように、本形態のブリーダスクリュー1は、鉄鋼材料(例えば、S45C)にて一体的に形成される。ブリーダスクリュー1内には中空穴61が軸線方向に沿って形成されており、ブリーダスクリュー1の形状は中空穴61を有する有底の略中空形状である。
そして、ブリーダスクリュー1は、保護キャップCPが取り付けられるキャップ部1aと、シリンダボディCBに螺合固定されるネジ部1cと、ブリーダスクリュー1のシリンダボディCBへの取り付け・取り外しのために使用される工具(例えば、スパナ)を受ける多角部としての六角部1bと、を備える。また、ブリーダスクリュー1の端部1fには、中空穴61と連通する挿通孔1eが形成されている。さらに、ブリーダスクリュー1の先端部1gにはシート面1dが形成されている。
図3に示すように、中空穴61は段付き形状となっており、開口mから六角部1bの内側に向けて形成された第1孔部(本体孔)65と、六角部1bの内側から端部1fに向けて形成された第2穴部(縮径穴)67と、第1孔部(本体孔)65と第2穴部(縮径穴)67とを繋ぐ「すり鉢形状」の傾斜孔部(傾斜孔)66と、を有する。ここで、第2孔部(縮径孔)67の内径は第1穴部(本体穴)65の内径に比して縮径に設定されている。
(ブリーダスクリューの製造方法)
次に、図4から図9に基づき本発明の製造方法の一形態を説明する。本形態の製造方法は、第1工程から第5工程の製造工程を備える。また、本形態の各工程は、第1工程装置11から第5工程装置15を有する製造装置10により実施され、上記の各工程は第1工程装置11から第5工程装置15によりそれぞれ順次実施される。ここで、他の形態として、第2工程又は第3工程のいずれか一方を省略することも可能である。
(第1工程)
図4に示すように、本形態における第1工程は第1工程装置11により実施される。第1工程装置11は、挿入孔11eが形成された第1ダイス11aと、挿入孔11e内に配置された第1ノックアウトピン11bと、挿入孔11e内に打ち込まれる第1パンチピン11cと、を備える。ここで、第1ノックアウトピン11bの先端には、凸部11dが形成されている。
第1工程では、第1ダイス11aの挿入孔11e内に略円柱形状のコイル材20が配置される。このとき、コイル材20の端面21は、第1ノックアウトピン11bの凸部11dに当接した状態となる。そして、本工程により、コイル材20は、第1パンチピン11cにより第1ノックアウトピン11bに向けて殴打され、コイル材20の端面21は端面矯正(平滑化)されるとともに、第1ノックアウトピン11bの凸部11dにより端面21に案内凹部32が形成される。すなわち、第1工程により、端面31が端面矯正されるとともに、端面31に案内凹部32が形成された第1鍛造材30が形成される。
(第2工程)
図5に示すように、本形態における第2工程は第2工程装置12により実施される。第2工程装置12は、挿入孔12eが形成された第2ダイス12aと、挿入孔12e内に押出し方向に直動自在に配置された円筒形状の第2ノックアウト用スリーブ12bと、第2ノックアウト用スリーブ12b内に固定配置された第1穴開けピン12cと、第2パンチピン12dと、備える。ここで、第2パンチピン12dは、プレス機(図示せず)により、挿入孔12e内にて押出し方向に所定のプレス荷重にて直動する。また、スリーブ12bは、バネにより支持されているとともに所定の位置に配置されており、押出し方向に直動自在に設定されている。
第2工程では、第2ダイス12aの挿入孔12e内に、第1鍛造材30が配置される。第1鍛造材30は、案内凹部32が形成された端面31が、スリーブ12bの端面12fに当接するよう設置される。そして、第2パンチピン12dにより、第1鍛造材30が押出し方向に押し出される。このとき、第1穴開けピン12cの先端12gは、第1鍛造材30の案内凹部32に案内されるとともに、パンチピン12dの押出しにより、第1穴開けピン12cにより第1鍛造材30内には軸線方向に第1中空穴41が形成される。
このとき、中空穴41の形成により排斥された鉄鋼材料は押出し方向に伸展する。そして、この押出し方向に伸展する鉄鋼材料の端面42は、スリーブ12bの端面12fにより付勢支持される。上記工程により、軸線方向に中空穴41が形成された有底円筒形状の第2鍛造材(第1中空ブランク)40が形成される。
(第3工程)
図6に示すように、本形態における第3工程は第3工程装置13により実施される。第3工程装置13は、挿入孔13eが形成された第3ダイス13aと、挿入孔13e内に押出し方向に直動自在に配置された円筒形状の第3ノックアウト用スリーブ13bと、第3ノックアウト用スリーブ13b内に固定配置された第2穴開けピン13cと、第3パンチピン13dと、備える。
ここで、第3パンチピン13dは、プレス機(図示せず)により、挿入孔13e内にて押出し方向に所定のプレス荷重にて直動する。また、スリーブ13bは、バネにより支持されているとともに所定の位置に配置されており、押出し方向に直動可能に設定されている。ここで、第2穴開けピン13cは、第1穴開けピン12cより径が小さく設定されている。
第3工程では、第3ダイス13aの挿入孔13e内に、第2鍛造材(第1中空ブランク)40が配置される。第2鍛造部材40は、第1中空穴41の開口が形成された端面42が、スリーブ13bの端面13fに当接するよう設置される。そして、第3パンチピン13dにより、第2鍛造材40が押出し方向に押し出される。このとき、第2穴開けピン13cの先端13gは、第2鍛造部材40の第1中空穴41に案内されるとともに、パンチピン13dの押出しにより、第2穴開けピン13cにより第2鍛造部材40内には形成されていた第1中空穴41が軸線方向に拡張される。そして、第1中空穴41に対し軸線方向に拡張された第2中空穴51が形成される。
このとき、第2中空穴51の形成により排斥された鉄鋼材料は押出し方向に伸展する。そして、この押出し方向に伸展する鉄鋼材料の端面52は、スリーブ13bの端面13fにより付勢支持される。上記工程により、軸線方向に第2中空穴51が形成された有底円筒形状の第3鍛造材(第2中空ブランク)50が形成される。そして、この第3工程により、第2工程で形成された第1中空穴41よりも深さの深い第2中空穴51が形成される。
(第4工程)
図7に示すように、本形態における第4工程は第4工程装置14により実施される。第4工程装置14は、段付き挿入孔14gが形成された第4ダイス(段付ダイス)14aと、挿入孔14g内にて押出し方向に直動自在に配置された円柱形状の第4ノックアウト用ピン14bと、プレス機(図示せず)側にて挿入孔14g内にて押出し方向に直動自在に配置された円筒形状の第1押出スリーブ14cと、スリーブ14c内に配置された段付き押出保持ピン14dと、を備える。ここで、第1押出スリーブ14cは、プレス機(図示せず)により、挿入孔14g内にて押出し方向に所定のプレス荷重にて直動する。
また、押出保持ピン14dは、円柱形状の本体桿14eと、本体桿14eから押出し方向に向けて延びる円柱形状の縮径桿14fと、を備える。ここで、縮径桿14fは、本体桿14eよりも径が小さく設定されており、もって、押出保持ピン14dは、段付き形状となっている。
ここで、第4ダイス(段付ダイス)14aの段付き挿入孔14gは、プレス機(図示せず)側に形成された本体孔14hと、本体孔14hから押出し方向に向けて延びる漸次縮径して形成された「すり鉢形状」の傾斜孔14jと、傾斜孔14jから押出し方向に向けて延びる縮径孔14iと、を備える。このように、縮径孔14iは、本体孔14hに比して径が小さく設定されている。そして、上記の第4ノックアウト用ピン14bは、縮径穴14i内にて、所定の位置に配置されており、押出し方向に直動可能に設定されている。
第4工程は段付き中空押出工程である。まず、開口52を保持ピン14d側に向けた状態にて、第3鍛造材(第2中空ブランク)50が、挿入孔14gの本体孔14h内に配置される。ここで、本体孔14hの内径は、第3鍛造材50の外径に比して僅かに大きく設定されている。一方、傾斜孔14jおよび縮径孔14iの内径は第3鍛造材50の外径に比して小さく設定されている。そのため、第3鍛造材50は、挿入孔14g内にて、傾斜孔14j上端に端部53が当接した状態にて配置される。
そして、第2中空ブランク50の第2中空穴51内に保持ピン14dが挿入されることにより、保持ピン14dにより中空穴51が内側から保持される。そして、上記のように中空穴51が内側から保持された状態で、スリーブ14cの端面14kにより、第3鍛造材50の端面54が所定のプレス荷重により押出し方向に押圧される。
ここで、押出パンチピン14dの本体桿14eの外径は、中空穴51の内径よりも小さく設定されている。そのため、ピン14dは中空穴51にスムーズに挿入配置される。
そして、上記のスリーブ14cによる押出工程では、スリーブ14cの端面14kがブランク50の端面54に当接した後、所定のプレス荷重にて「所定の長さ」において押出し方向に直動する。このスリーブ14cの「所定の長さ」の直動により、ダイス14aの傾斜孔14jにより有底円筒形状の縮径押出部63が連続成形される。ここで、縮径押出部63は、円筒形状の本体部62より押出し方向に向けて本体部62に対して縮径に押し出されて形成される。そして、縮径押出部63の外壁と本体部62の外壁とを連係する「すり鉢形状」の連係部64が形成される。このように、段付ダイス14aの段付き挿入孔14gによりブランク50は段付き形状に成形される。
上記のスリーブ14cのプレス荷重下の直動とともに、中空穴(51,61)が保持ピン14dにより内側から保持されることにより、連係部64および縮径押出部63の形成とともに、連係部64内側に傾斜孔66が、縮径押出部63内側に縮径穴67が、それぞれ形成される。
このようにして、第4ダイス14a内に配置された第3鍛造材50が押出スリーブ14cにより押出し方向に伸長され、連係部64および縮径押出部63が形成されるとともに、連係部64内側に傾斜孔66が、縮径押出部63内側に縮径穴67が、それぞれ形成され、もって、段付き中空部ブランク60が成形される。
ここで、段付き中空部ブランク60が成形にともない、本体孔65、傾斜孔66および縮径穴67が、一連に形成された中空穴(段付き穴)61が形成される。ここで、傾斜穴66は、開口部69から端部68に向けて軸線方向に漸次内径が小さく形成され、いわゆる「すり鉢形状」に形成される。そして、本体孔65に比して径の小さい縮径孔67が傾斜穴66に連なって形成される。このようにして、本工程により第2中空穴51は軸線方向に拡張され、軸線方向に拡張された中空穴61が形成される。
(第5工程)
図8に示すように、本形態における第5工程は第5工程装置15により実施される。第5工程装置15は、固定ダイス15aと、可動ダイス15bと、第5ノックアウトピン15cと、第2押出スリーブ15dと、挿入保持ピン15eと、を備える。
固定ダイス15aには、段付き形状の成形孔15fが形成されている。成形孔15fは、開口側15gに形成された断面六角形状の多角孔15hと、多角孔15hに一連に据え込方向に向けて形成された挿入孔15iと、を有する。ここで、挿入孔15iの内径は、第4工程で成型されたブランク60の縮径押出部63の外径よりも僅かに大きく設定されている。また、多角孔15hの最小内径はブランク60の本体部62の外径よりも大きく設定されている。
第5ノックアウトピン15cは、円柱形状に形成されており、挿入孔15i内に配置されている。そして、ピン15cは、所定の位置に配置されるとともに、据え込方向に直動可能に設定されている。
可動ダイス15bには、挿通孔15jが形成されており、固定ダイス15aに向けて据え込方向に直動可能に設定されており、型開き位置から固定ダイス15aに当接する位置まで直動自在に設定されている。
第2押出スリーブ15dは、円筒形状に形成されており、可動ダイス15bの挿通孔15j内に直動自在に配置されている。そして、スリーブ15dは、プレス機(図示せず)により、据え込方向にピン15cに向けて所定のプレス荷重にて所定の位置まで直動する。
挿入保持ピン15eは、円柱形状の主柱部15kと、主柱部15kから据え込方向に向けて一連形成された突出部15lと、を備える。ここで、主柱部15kの外径は、段付き中空部ブランク60の本体部62の内径よりも僅かに小さく設定され、突出部15lの外径は、ブランク60の縮径押出部63の内径よりも僅かに小さく設定されている。そして、挿入保持ピン15eは、スリーブ15d内に直動自在に配置され、型開き位置から据え込方向に向けて所定の位置まで直動可能に設定されている。
同8に示すように、第5工程は中空据え込工程であり、まず、ブランク60が固定ダイス15aにセットされる。このセットの方法は、ブランク60の縮径押出部63を固定ダイス15aの挿入孔15iに挿入することによりなされる。このセットの状態では、ブランク60の端部68は、ピン15cに当接した状態で保持されるとともに、ブランク60の「連係部64」および「連係部64に連なる本体部62の一部62a」が固定ダイス15aの多角孔15h内に配置される状態となる。
その後、可動ダイス15bが固定ダイス15aに当接する位置まで移動され固定保持されるとともに、挿入保持ピン15eが中空穴61内に挿入保持される。ここで、挿入保持ピン15eの中空穴61内への挿入位置は、中空穴61の傾斜穴66の内径に「ピン15eの主柱部15k」が略突き当たる位置に設定されている。これにより、ブランク60の縮径押出部63内(縮径穴66)にピン15eの突出部15lが配置され、ブランク60の本体部62内(本体穴65)にピン15eの主柱部15kが配置される。このようにピン15eがブランク60内に固定配置されることにより、中空穴61が内側から保持される。
その後、第2押出スリーブ15dが所定のプレス荷重において据え込方向に直動する。このスリーブ15dの直動により、ブランク60は開口部69から据え込方向に押圧力を受ける。そして、この押圧力により、連係部64に連なる連係部64近傍の本体部65aの外壁は増径され、増径された本体部65aは、固定ダイス15aの多角孔15h内に充填し、略多角孔15hの形状に据え込成形される。このようにして、本工程により、多角形の多角部1bが形成された多角部付き中空ブランク70が成形される(図9参照)。なお、本実施の形態では、多角部1bは断面六角形状に形成される(六角部)。
(後工程)
上記のように第1から第5工程により、ブランク70が成形された後に、ブランク70に外形を整えるための外壁切削工程や、挿通孔1eを形成するためのパンチ工程などを経て、図1に示すブリーダスクリュー1が製造される。
なお、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述の実施形態に種々の変更を加えたものを含む。ここで、当該ブリーダスクリューは、ディスクブレーキ装置に用いられるものに限定されないのは言うまでもなく、例えば、ドラムブレーキ装置に用いられてもよい。
本実施の形態では、第2および第3工程により、押出パンチピン14dを案内するための中空穴を予め形成しているが、当該工程(第2および第3工程)を省略し、直接ブランク材に中空穴を形成してもよい。また、本実施の形態では、第3工程により中空穴の深さを増長する加工を実施しているが、当該工程(第3工程)を省略してもよい。
本実施形態では、押出パンチピンとして「段付き押出パンチピン14d」を用いているが、ストレート形状の押出パンチピンであってもよい。これにともない挿入保持ピンも、ストレート形状の挿入保持ピンであってよい。
1…ブリーダスクリュー
1a…キャップ部
1b…六角部(多角部)
1c…ネジ部
1d…シート部
1e…挿通孔
61…中空穴
2…第1穴部
3…第2穴部
4…傾斜穴部
m…開口
10…製造装置
11…第1工程装置
12…第2工程装置
13…第3工程装置
14…第4工程装置
15…第5工程装置
11a…第1ダイス
11b…第1ノックアウトピン
11c…第1パンチピン
11d…凸部
11e…挿入孔
12a…第2ダイス
12b…第2ノックアウト用スリーブ
12c…第1穴開けピン
12d…第2パンチピン
12e…挿入孔
12f…端面
12g…先端
13a…第3ダイス
13b…第3ノックアウト用スリーブ
13c…第2穴開けピン
13d…第3パンチピン
13e…挿入孔
13f…端面
13g…先端
14a…第4ダイス(段付ダイス)
14b…第4ノックアウト用ピン
14c…第1押出スリーブ
14d…段付き押出保持ピン(第4パンチピン)
14e…本体桿
14f…縮径桿
14g…段付き挿入孔
14h…本体孔
14i…縮径孔
14j…傾斜孔
14k…端面
14l…先端
15a…固定ダイス
15b…可動ダイス
15c…第5ノックアウトピン
15d…第2押出スリーブ
15e…挿入保持ピン
15f…成形孔
15g…開口側
15h…多角孔
15i…挿入孔
15j…挿通孔
15k…主柱部
15l…突出部
20…コイル材
21…端面
30…第1鍛造材
31…端面
32…案内凹部
40…第2鍛造材(第1中空ブランク)
41…第1中空穴
42…端面
50…第3鍛造材(第2中空ブランク)
51…第2中空穴
52…開口
53…端部
54…端面
55…底面
60…段付き中空ブランク
61…段付き穴(中空穴)
62…本体部
62a…本体部
63…縮径押出部
64…連係部
65…本体穴
66…傾斜穴
67…縮径穴
68…端部
69…開口部
70…多角部付き中空ブランク
1b…六角部(多角部)
100…ブリューダスクリュー
100a…キャップ部
100b…六角部
100c…ネジ部
100d…シート部
100e…挿通孔
100f…端部
101…中空穴
110…コイル材
120…六角部付きブランク
SC…キリ
DB…ディスクブレーキ装置
CB…シリンダボディ
BD…ブレーキディスク
BS…ブリーダスクリュー
BH…ブレーキホース

Claims (3)

  1. 略円柱形状のコイル材より成形されるブリーダスクリューの製造方法において、
    第1穴開けピンにより、前記コイル材内に軸線方向に延びる中空穴を形成し、有底円筒形状の中空ブランクを形成する第1中空押出工程と、
    本体孔と、前記本体孔から押出し方向に向けて漸次縮径して形成された傾斜孔と、前記傾斜孔から押出し方向に向けて形成された縮径孔と、を有する段付き挿入孔が形成された段付きダイスを用い、前記中空ブランクの筒状の本体部に対して縮径に押し出された有底筒状の縮径押出部を成形することにより、押出し方向に前記中空穴を拡張するとともに、前記縮径押出部の外壁と前記本体部の外壁とを連係する連係部を形成し、以って有底の段付き中空ブランクを形成する段付き中空押出工程と、
    挿入保持ピンにより前記中空穴を内側から保持するとともに、据え込成形により前記段付き中空ブランクにおける前記連係部近傍の前記本体部の外壁を増径して多角形に形成し、前記多角形の多角部が形成された多角部付き中空ブランクを形成する中空据込工程、とを備えることを特徴とするブリーダスクリューの成形方法。
  2. 前記ブリーダスクリューの製造方法において、前記第1中空押出工程と前記段付き中空押出成形との間に、前記第1穴開けピンより径の小さい第2穴あけピンを用い前記中空穴の深さを深くする第2中空押出工程を備えることを特徴とする請求項1に記載のブリーダスクリューの製造方法。
  3. ブリーダスクリューの製造方法において、前記穴開けピンを案内する案内凹部を形成する案内凹部形成工程を備えることを特徴とする請求項1および請求項2のいずれかに記載のブリーダスクリューの製造方法。
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